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6回国会衆議院1949/11/12

運輸委員会 第3号

発言数
44
登壇者
10
会派数
3
開催日
1949/11/12

会議録

稻田直道民主自由党

○稻田委員長 これより運輸委員会を開きます。  この機会にお諮りいたしたいと思います。ただいま文部委員会において審査中の国立学校設置法の一部を改正する等の法律案は、国立大学として商船大学を設置しようとするもので、これに関連して運輸省設置法中の海務学院及び高等商船学校の規定を削除すること等の内容も含んでおりますので、運輸委員会といたしましては、文部委員会と連合審査をいたしたらいかがかと思いますが、この連合審査会を開くことに御異議はありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり〕

稻田直道民主自由党

○稻田委員長 御異議ないようでありますから、さようとりはからいます。なお連合審査会開会の日時につきましては、文部委員長と協議の上決定いたしまして、御通知いたすことにいたします。     —————————————

稻田直道民主自由党

○稻田委員長 これより本日は去る十月二十九日本委員会に付託になりました日本国有鉄道法の一部を改正する法律案を議題とし、その審査を進めます。まず政府より本案に対する趣旨説明を求めます。大屋運輸大臣。

大屋晋三民主自由党運輸大臣

○大屋国務大臣 日本国有鉄道法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明いたします。  さきの第三国会において日本国有鉄道法が可決せられ、公共企業体としての日本国有鉄道は本年六月一日をもつて発足いたしましたが、その会計に関する諸規定は準備期間が十分でなかつたため、同法第三十六條の規定に明示するごとく、鉄道事業の高能率に役立つ会計に関する法律が制定施行されるまでは、暫定的に従来通り国の会計を規律する諸法令によらざるを得なかつた次第であります。従つて日本国有鉄道はその会計に関し、公共企業体にふさわしい形態を備えないまま、その設立を見たわけであります。その後鋭意研究の上、同法第三十六條の趣旨に沿い、日本国有鉄道の能率的な運営をはかるため、第四章会計を全面的に改正する法律案を、今回提出することになつた次第であります。  日本国有鉄道は、同法第一條に明示いたしますごとく、その能率的な運営により、公共の福祉を増進することを目的とするものでありますから、この目的を達成するためには、特にその会計の面において自主性を與えられ、その企業性を発揮すべきことは申すまでもないことであります。しかしながら日本国有鉄道は、全額政府出資により設立された公法上の法人であつて、民間の企業とその性格を異にいたしますとともに、厖大な組織を有する独占的な企業体であつて、国民経済上重要な地位を占めるものでありますから、政府においても特に公共的見地から、これに対する統制を必要とすることもまた明らかなところであります。またこの統制の程度も、そのときの経済的情勢によつて、相当の差があるべきものでありますから、本改正にあたりましてもこれらの事情を参酌の上、現状として最も妥当な範囲において、その能率的運営をはかることとした次第であります。  次にこの改正の要点といたしましては、日本国有鉄道に対して財政法、会計法等、従前の国有鉄道事業の会計に関する諸法令の適用を排除したこと、予算の実施面における自主性を広く認めたこと、経営上生じた利益をまず前年度からの繰越損失の補填に充てること、現金の取扱い上、例外的に市中銀行等を利用する道を開いたこと、鉄道債券を発行して民間からも資金を調達する道を開いたこと等でありますが、今回の改正の結果は、日本国有鉄道の能率的運営に一歩を進めることとなりますので、これによつて公共の福祉を増進し、日本国有鉄道の設立の目的に沿うことができることと存じております。  なおこの改正案は、昭和二十五年四月一日をもつて施行いたしたいと存じますが、予算及び契約の規定については、実施を急ぐ必要がありますので、本国会に提出することになつた次第でありますが、何とぞ愼重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げる次第であります。

稻田直道民主自由党

○稻田委員長 これより本案に対する質疑に入ります。質疑があれば発言を許します。

松井政吉日本社会党

○松井(政)委員 最初にちよつとお伺いしたいと思いますが、ただいまの提案理由の説明の中で、改正法規の内容に属する部分で、一つ落ちているところがありますので、この点について御説明をお伺したいのでありまするが、改正の中で、ただいま御説明の中に項目をあげたほかに、給與準則というものが新たに四十四條においてつくられているのであります。従いましてこの給與準則の改正をしようとする法律の四十四條には、「国会の議決を経た当該年度の予算の中で給與の額として定められた額をこえるものであつてはならない。」ということが、明確にうたわれておるのであります。そういたしますると「給與準則を定めなければならない。」という前段の項との関係でありますが、給與準則をどういうぐあいにおきめになるか。その準則の構想の腹案がございましたならば、御説明を承りたいと考えております。さらに現行法によつては、給與準則という項目はないのであります。今度新たに給與準則という項目を必要とする理由について、最初にひとつ御説明をお願いしたいと思います。

足羽則之(鉄道監督局長)運輸事務官

○足羽政府委員 ただいまの御質問でございますが、公務員の給與につきましては国家公務員法に規定をされておりますが、日本国有鉄道の役職員には、国家公務員法の適用がございませんので、改正案についてはその四十四條において、国有鉄道が役員と職員の給與について給與準則を定める。それから給與準則が予算の中に定めた給與の額によつて、制約を受けるということを規定いたした次第であります。この点につきましては何かその給與の準則になるようなものがやはり必要でございますので、国有鉄道自体としてこれをきめなければいかぬというような趣旨で、この立法の中に取入れたわけであります。なおこの給與準則をいかにきめるかという点につきましては、目下研究中でございます。

松井政吉日本社会党

○松井(政)委員 そういたしますと、ここで大きな立法上の矛盾をわれわれは感ずるのであります。国有鉄道は国家公務員法ではなく、公共企業体労働関係法の適用を受けるわけでありますが、公務員と同じような扱い方を定員法によつて受けておるのであります。そうすると公務員と同じ形で取扱う定員法と、公共企業体労働関係法と、国有鉄道法の中に給與準則を盛るという、この三つの法律の矛盾についてお考えがありましたらお伺いいたします。

足羽則之(鉄道監督局長)運輸事務官

○足羽政府委員 日本国有鉄道の職員は、国有鉄道法によりますと公務員とすることとなつておりますが、公務員法の適用はございません。従つてこの給與の関係につきましても、今御説明申し上げましたごとく、公務員法にきめられているものの適用がないのでございますが、何か給與についての準則をきめなければいかぬというので、今お話しましたようにきめたわけですが、予算の関連において、やはりある程度の制約を考えなければいかぬというので、そういう趣旨を規定したのでございまして、公務員法の適用を受けないということとの関連については、別段今お話のような矛盾を私たち感じてないのでございます。

松井政吉日本社会党

○松井(政)委員 四十四條の給與準則によれば、予算において給與の額をきめなければならないと明確に定めております。そこで給與に対する予算をきめるということになれば、勢い職員の定員数が問題になつて参ります。そうすると予算の上では、定員法によつてすでに定員がきめられた予算が組まれて来る。給與準則は日本国有鉄道法できめて行く。しかし労働組合として主張すべき事柄については、公共企業体労働関係法で持つて行く。予算との関係をにらんでの法律の矛盾がないというお考えでありますが、明らかに私は矛盾があると思う。少くとも雇用関係と給與関係というものは、切つても切り離せない関係が存在すると思われる。従つて定員と給與の問題は、勢い予算の問題で解決をして来ることに相なりますので、そこに大きな矛盾をわれわれ発見せざるを得ないのでありますが、矛盾がないという事柄について非常に見解の相違を持つておるのであります。こういう事柄でも矛盾がないとおつしやるかどうか。たとえば定員と給與のペースによつて予算がきめられて来るが、定員法、公務員法及び公共企業体労働関係法と、この法律の給與準則との矛盾がないということは、私は断じて言い得ないと思う。その点について明瞭にひとつお答え願いたい。

足羽則之(鉄道監督局長)運輸事務官

○足羽政府委員 御質問にお答えいたしますが、国有鉄道には定員法の適用がないのでありまして、国有鉄道の定員は定員法で定められておるわけではないのであります。国有鉄道の定員は、予算を審議いたします場合に、予算定員として幾らということはおのずから出て参るかと思いますが、定員法によつて国有鉄道の定員がきめられているという関係はありません。従つて今の御質問の点については、さきに御返答申し上げたように私は考えております。

松井政吉日本社会党

○松井(政)委員 定員法は適用されないと言われているのでありまするが、定員法によつて国有鉄道の職員諸君が解職されたことは御承知の通りであります。さらにまたベースの問題につきましても、これからは日本国有鉄道の従業員諸君のベースというものは、日本国有鉄道法に盛られておる事業その他の関係で、たとえば物価指数とのにらみ合せによりまして、八千円でも九千円でも上げられる性質のものであるかどうか。この点についてお答え願いたい。

大屋晋三民主自由党運輸大臣

○大屋国務大臣 定員法はただいま足羽局長が申し上げました通り、国有鉄道とは関係がないのであります。但し行政整理をやりまするときの基準として、一回限りそれを応用したというふうにお考えを願えれば、今の局長の答弁が了解願えると思います。

松井政吉日本社会党

○松井(政)委員 それならば一回限り定員法を行政整理の場合に適用した。こういう事柄も法律との矛盾が出て参ります。これは明らかな矛盾であります。さらにそういう事柄から言いますると、予算できめられる場合におきまする定員と給與ベースというものは、日本国有鉄道法によりまして、給與準則にきめられたベースと定員というものを、定員法に関係なく、定員をきめることは可能である。さらにベースも独自の立場できめることはさしつかえないという解釈でよろしゆうございますかどうか。この点明瞭にお答え願いたい。

大屋晋三民主自由党運輸大臣

○大屋国務大臣 それはあの行政整理の際の定員法の適用は、特別に議会の承認を得てやりましたので、これは合法的で、何ら疑問をさしはさむ余地はございません。従いましてその解釈からして、後段の問題は自然に解けると思つております。

米窪滿亮日本社会党

○米窪委員 改正法律案によると、財政法、会計法を排除すると言いますが、今まではこれに拘束されておるから、総理大臣が、この間の中労委できめた国鉄の調停案は、予算の関係上これを上げないという態度を示しておられますが、もしも将来これが財政法、会計法の排除をして、真実に独立した日本国有鉄道公社という形になつたときに、再びああいう調停が行われるときには、これは何ら国の財政とも関係なしに、運輸大臣の一存で上げられるのであるかどうか。この点をひとつ御答弁願いたい。

大屋晋三民主自由党運輸大臣

○大屋国務大臣 国鉄としてとりました予算で、給與はおのずから規正されるわけでありまして、国のいわゆる公務員でないのであります。従いまして国一般の公務員の給與と、コーポレーションの従業員の給與とは、おのずからそこに性質が異つておることであろうと思います。

米窪滿亮日本社会党

○米窪委員 私の質問に対して具体的におつしやらないですが、抽象的でなしに、もし再びああいう調停案が示されたときには、この会計法、財政法の支配を受けない。今後は日本国有鉄道公社がそれに応ずることになると私は考えるのでありますが、その点をもつと明確にひとつお答え願いたい。

石井昭正(鉄道監督局国有鉄道部長)運輸事務官

○石井政府委員 お答え申し上げます。会計法、財政法の適用を排除いたしましても、今回の改正法律案の内容によつて、国鉄としてやはり予算は国会の承認を受けなければならないわけでございます。従いまして調停案あるいは仲裁案というものの内容が、予算上特別の措置を講じなければならない性質のものでございますれば、公共企業体労働関係法第十六條の規定によりまして、国会へ所定の手続きを経なければ、ただちにその仲裁案に応ずることは、いたしかねるということになります。

米窪滿亮日本社会党

○米窪委員 その場合は日本国有鉄道公社と国会との関係は、何ら政府を通さずに、国会の方でそういう決議をしたとか、従業員側からそういうものが来たときに、何ら政府の予算とは関係なしに、国会そのものが自主的にこの予算とにらみ合せて、きめるような手続きをとるものであるかどうか。今までのような政府の一応予算編成のところをくぐつて来る、通つて来るという手続をとらずしてやるものかどうか。その点を伺いたい。

大屋晋三民主自由党運輸大臣

○大屋国務大臣 それは私が御説明申し上げます。調停、仲裁委員の意見は、政府を通つて国会に提出されるものであります。従いましてその際に、政府が調停、仲裁委員会の説に同意するときは問題はございませんが、もしも政府がその調停案に不同意である場合には、不同意であるというリマークをつけて国会に提出します。国会がいかようにこれを処理しても、これは御承知の通り国会の権限だと考えております。

米窪滿亮日本社会党

○米窪委員 今の運輸大臣のお答えによると、実質的には現状とかわらない。そうすると給與に関する点については、何のために財政法、会計法を排除するという條項があるのか。その食い違いが先ほど松井君が指摘された矛盾である、こう思うのです。この点をもう一ぺん明らかにしてもらいたい。

大屋晋三民主自由党運輸大臣

○大屋国務大臣 それは今とかわりないことはありません。とにかく国会に出せるのですから。但しそれは政府の手を通して出すだけの話で、政府がこれに反対の意見を持つておる場合には、政府はこれに反対であるという註釈をつけて出しますが、国会でいかようにそれを御処理なすつても、それは国会の御意思ですから、今までとは私は違うと思います。

松井政吉日本社会党

○松井(政)委員 ただいま仲裁案等に対しては、政府を通してということがありましたが、これはこの前、先月二十日の予算委員会だと思いましたが、労働大臣は国有鉄道関係に対するベトス及びその他の問題の仲裁裁定等については、政府としては関係がないので、運輸大臣から閣議において報告は受けたけれども、政府として関係ないものを閣議決定するわけに行かないので、報告を受けた程度に閣議はしておるので、あれは新聞の発表の間違いだ、従つて政府は関係がないのだということを説明しておる。ただいま大臣は、政府として裁定案に対するいろいろなことを閣議に出したんだと言われる。そこにいろいろ食い違いが起つておりますが、その点を明瞭にしていただきたいと思います。

石井昭正(鉄道監督局国有鉄道部長)運輸事務官

○石井政府委員 お答えいたします。労働大臣の言われたのは、おそらくこういう意味だろうと思うのでございますが、この間国有鉄道の調停委員会で出しました調停案を、国鉄側が受諾するか、あるいは拒否するかということは、政府と関係のない、国鉄自体の見解に基いて行つたことだ、こういう意味だと思います。ただいま運輸大臣から御説明申し上げましたのは、ただいま仲裁委員会にかかつております仲裁案でございまして、仲裁案が出た場合のことを予想して、その際の御答弁だと考えております。

松井政吉日本社会党

○松井(政)委員 これは改正案の説明の中に明瞭にうたつておりまするが、公共的独占企業体であることは申すまでもないのであります。しかも国民全体を利用の対象とする公共的独占企業体であることは明瞭でありまして、その公共企業体であります公共性というものを生かす場合において、たとえばただいまの給與の問題、あるいは予算から来るいろいろな問題、そういうことからいたしまして、独立採算制の独立性を堅持する場合に、国有鉄道の方で、たとえば採算が合わない場合には、公共事業であつても運賃を上げるということになると、そのために利用の対象となる国民が、かなりの経済的影響をこうむる。あるいは独立採算制の上で、予算がこれだけしかとれないからということで、ベースを押えることになれば、職員諸君の生活に影響を及ぼす。こういうことの矛盾が出て参りまずので、こういう事柄について、根本的な問題でありまするが、国民全体を利用の対象とする公共的独占企業体におきまする運賃及び職員の給與等は、国家全体が責任を負うことが一番正しいという考え方の上に立つて、私はお伺いしたいのでありまするが、そういう点から日本国有鉄道法によつて、日本国有鉄道が赤字を埋めるために、運賃を自由に上げる計画を立てて国会に出す。あるいは賃金その他の予算の問題も、その面から出すということになりますると、公共性が薄くなる危險性がありまするが、この点に対する見解を承つておきたいと思います。

大屋晋三民主自由党運輸大臣

○大屋国務大臣 前段の給與の問題に対しましては、国会関係は、ただいま調停委員会から議が出て参りましたならば、それを国会に諮るという疎通の道が講じてありますが、この運賃に対しましては、御承知の通りこれはコーポレーションあるいは政府自体で、これを認可することはできないので、国会の意思によつて、国会の議決を経なければいけないのでありまして、ただこれが公共企業性をスポイルするというような事柄とは、おのずから問題が別じやないかと考えております。

松井政吉日本社会党

○松井(政)委員 大体本日出されたばかりであります。研究をいたしたいと考えておりますので、さらにあとの質問は後日に譲りまして、私の質問を一応打切ります。

田中堯平日本共産党

○田中(堯)委員 これは議事進行についてでありますが、独立採算制の問題は、もうすでに六月一日から独立採算でやつて来て、その実績もいろいろと現われておるはずなのです。そこでこの衝にあたつておるコーポレーションの国有鉄道の幹部、ことに加賀山総裁その他を参考人としてここに呼ばれんことを希望します。その上でないと、いろいろと実際に触れての判断が得られないと思います。

稻田直道民主自由党

○稻田委員長 加賀山総裁は、本日はよんどころないさしつかえがあるので、出席いたしかねるというお話が先ほどありました。また次会あるいはその他の機会に、まだ日にちもあることですから、ゆつくり御質問をされて、今日はこのままで御進行を願いたいと思います。

田中堯平日本共産党

○田中(堯)委員 呼ぶことになつておるのですね。

稻田直道民主自由党

○稻田委員長 いずれこちらに今後たびたび来てもらいます。

米窪滿亮日本社会党

○米窪委員 やはり議事進行についての動議ですが、これは相当重要な法案でありますし、各党ともいろいろな機関があつて、そこで党の態度をきめたいと思うし、それは必ずしも討論ばかりに限らず、質問のときにでも、各党とも相当党の機関で決定するような関連性が起ると思うので、本日はこの程度で散会されんことをお願いいたします。

稻田直道民主自由党

○稻田委員長 米窪君の議事進行の動議でありますが、委員長は、せつかく御多用の中を大臣も出ておられるのですから、大臣に対することは、まだ時間もあるから、やつたらどうかと思うのですが、いかがですか。     〔「続行々々」と呼ぶ者あり〕

稻田直道民主自由党

○稻田委員長 大臣に質問のある方は、もう少しやりましよう。

柄澤登志子日本共産党

○柄澤委員 議事進行に関連して申し上げたかつたのでございますが、実は昨日加賀山総裁の御出席をお願いしておきましたのでございますが、それに加えまして、ぜひ国有鉄道の独立採算制の六月以降の実施の状態を、できるだけ詳しい資料として御提出願いたいのでございます。いつも資料が、大臣や総裁のお見えになりました当日に私どもに配付される状態で、せつかくおいで願いましても、その日に十分検討して御質問ができないような状態でございまして、非常に遺憾でございますので、その準備をできるだけ早くしていただきたいと思うのでございます。実はこの前も、運輸大臣がお見えになりましたときに、独立採算制の赤字につきまして、御説明が不十分でございまして、資料が整つていないということでございまして、次の機会に譲つていただきたいというお話でございました。そういうことのございませんように、今度は委員長の方で特におとりはからい願いたいと思う次第でございます。

稻田直道民主自由党

○稻田委員長 柄澤君の御意見、了承いたしました。

坪内八郎民主自由党

○坪内委員 この機会にちよつと大臣にお尋ねしたいと思います。この法律の改正要点は、申すまでもなく公共の福祉を増進することを目的とし、さらにまた独立採算という観点から、この改正法案となつたと思います。従来の運輸行政の面を考えてみますと、従来の手持の路線を能率的に運営するとか、その他サービスをよくするとか申しましても、ほとんど公共の福祉にならない。山間僻地は何らそういつた恩点に浴しないということになりますので、この機会に会計関係その他のいろいろな事情から、将来どうしても新規の事業を計画するとか、あるいは改良線を計画するとか、あるいは充実するとかいうことにならなければ、とうてい公共の福祉にはならない。かように私は考えますので、この法律の改正を機会に、将来公共の福祉を増進する意味において、こういつた新規の事業の計画、あるいは改良線の計画ということにつきましては、ここにも提案の理由に説明してありますように、市中の銀行を利用するとか、あるいは鉄道債券を発行して、民間から資金を調達してその道を開くとかいうようなことが説明されておりまするが、今までの状態を見ると、優秀な、たとい採算のとれるような路線であつても、新規の事業がほとんどできていない。いろいろ資材関係もあつたでありましようけれども、そういつた実情でありますので、将来こういつた新規の事業、あるいは改良線の計画について、これを機会にどういう方針で進むものであるか、そういつた見通しについて、一応お尋ねしてみたいと思います。

大屋晋三民主自由党運輸大臣

○大屋国務大臣 鉄道経営をやつて行く上におきまして、いわゆる能率を上げて経費を少くし、サービスをよくして、いい経営をして行くということの概念の中にはまつておるのでありますが、それが独立採算制の趣旨でありまして、いたずらに赤字が出たから一般会計から補填を仰ぐというようなことをしないで、いわゆる民間企業と同じような気持で、そのものをやつて行くということであります。現在の日本国有鉄道の運営の状態、あるいは路線の敷設の状態等を観察してみますときには、ただいまのお話のように必ずしも有望でないところに力こぶを入れて、採算の有望なところには手薄であるというような点が多々あることは事実なのでありまして、それは日々の国鉄の事業経営の上に、さような点のないように努力をさせ、能率を上げて行くということになつておりますので、これを抜本塞源的に、在来の方針を飛躍的にかようかように改めるという、まだまとまつた案というようなものは実はできておりませんし、また新規に路線はどこのものを撤廃して、どこに新設をするというような、いわゆる具体的の案はまだできておりません。まだコーポレーションになりまして時間も少うございますから、そういう余裕がないのですが、これからはさような手近なこと、あるいは将来の公共の鉄道経営の根本的方針というものも、もちろん立てなければならないと考えておる次第であります。

坪内八郎民主自由党

○坪内委員 大体了承いたしましたが、それならばある地元で新規路線を計画するとか、あるいは改良線の計画があるといつたような場合に、この提案理由にも説明してありますように、市中銀行を利用するとか、あるいは地元がその鉄道債券を大幅に購入するといつたような場合には、全面的にこういつた面を優先的に取上げて、そういつた計画に協力するものであるかどうか、そういつたところの考え方をもう一度伺いたい。

大屋晋三民主自由党運輸大臣

○大屋国務大臣 各地方々々で、地方の実情をよく調査知悉したものが、そのいろいろな提案を鉄道当局に持つて来てもらうというようなことは、大いに歓迎をいたします。それを鉄道といたしましては総合的に批判をいたしまして、いいものであれば、また採算的に非常によろしいというようなものであれば、総合的な見地からそれを大いに考慮いたすということは、むろんやろうと思つております。

松本七郎日本社会党

○松本委員 議事進行について……。本法案につきましては、なお愼重に審議をいたしたいと存じます。のみならず日本国有鉄道側としては、加賀山総裁その他の御出席を願つてお伺いしたいことがありますので、本日はこの程度で審議をお打切り願つて、今後にお譲りを願いたいと思います。この動議を提出いたします。

稻田直道民主自由党

○稻田委員長 松本君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

稻田直道民主自由党

○稻田委員長 しからば本日はこの程度で打切ります。  本日はこれをもつて散会いたします。次会は公報をもつてお知らせいたします。     午後零時三分散会

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