本会議 第33号
- 発言数
- 32 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1949/05/24
会議録
○議長(松平恒雄君) 諸般の報告は朗読を省略いたします。 —————・—————
○議長(松平恒雄君) これより本日の会議を開きます。 昨日延会前に議題といたしました中村正雄君提出の議員板谷順助君を懲罰に付するの動議について、この際、引続き中村正雄君の趣旨説明の発言を許します。(拍手) 〔「時間の制限」「発言放棄」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し〕 〔中村正雄君登壇、拍手〕
○議長(松平恒雄君) 尚、中村君の発言時間は、國会法第六十一條により、議長は十分間に制限をいたします。 〔「異議あり」と呼ぶ者あり、その他発言する者多く、議場騒然〕
○議長(松平恒雄君) 靜粛に願います。……靜粛に願います。(「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり)……靜粛に願います。
○中村正雄君 靜粛にやつて貰わんとしやべれません。 〔発言する者多く、議場騒然〕
○中村正雄君(続) ちよつと議長が待つて下さいと言つていますから、暫らくお待ちを願います。 〔「異議なし」「事務総長、公平にやれ、公平にやれ」「時間制限異議あり」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し〕 まあ御ゆつくり、大丈夫ですから。(「中村、落着いてやれよ」「事務総長しつかりやれ」「駄目だぞ、不公平なことをやつては」「頑張れよ」「しつかりやれ、しつかりやれ」「國会法を守れよ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)議長が発言を待つて呉れと言つておりますから、この間は、十分間の制限に入りませんから御了承願います。(拍手)
○議長(松平恒雄君) 中村君の発言に対する議長の定めた時間制限は承服できないから、國会法第六十一條に基き異議を申し立てる旨の申出がありました。(「その通り」と呼ぶ者あり)よつて時間制限に承服せられない方の…… 〔「その採決は記名投票に願います」「賛成」「記名投票、記名投票」「異議あり」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し〕
○議長(松平恒雄君) この件は記名投票を以て表決いたします。 〔「その通り」「時間を制限するからだ」と呼ぶ者あり、拍手〕
○議長(松平恒雄君) 異議ある方は白色票を、反対の方は…… 〔議長、中村君をどうするか」と呼ぶ者あり〕
○中村正雄君(続) 登壇を命じて、僕をどうするのだ。
○議長(松平恒雄君) 青色票を……
○中村正雄君(続) 僕をどうするのだ。 〔発言する者多く、議場騒然〕
○議長(松平恒雄君) 中村君の降壇を命じます。……只今ちよつと徹底しないようでありますから、もう一度読みます。本件は記名投票を以て表決を行います。賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を以て、御登壇の上御投票を願います。 〔山下義信君「何に賛成が白色か、何に反対が青色か」と述ぶ、その他発言する者多し〕
○議長(松平恒雄君) まだ徹底しないようでありますから、もう一度申上げます。もう一度はつきりするように申上げます。(「ぼんやりするな」と呼ぶ者あり)議長の時間制限に賛成の諸君は白色票を、反対の諸君は青色票を、御登壇の上御投票を願います。氏名点呼を命じます。議場の閉鎖を命じます。 〔板谷順助君発言の許可を求む〕 〔議場閉鎖〕 〔中西功君「異議あり」と述ぶ〕 〔参事氏名を点呼〕 〔投票執行〕
○議長(松平恒雄君) 投票を速かに願います。(拍手)……速かに願います。(「速いよ」と呼ぶ者あり、笑声)……投票を速かに願います。……投票を速かに願います。……投票漏れはございませんか。……速かに願います。……投票漏れはございませんか。(「あります」「あるよ」と呼ぶ者あり)あるなら速かに願います。 〔「まだまだ、やすんでおりませんから」「これがどうして速かでないんだ」「早過ぎるぞ、十二時まで」「急がば廻れだ」と呼ぶ者あり〕
○議長(松平恒雄君) 速かに願います。‥‥速かに願います。‥‥投票を速かに願います。‥‥速かに願います。‥‥投票漏れはございませんか。(「あります」と呼ぶ者あり)あるなら速かに投票を願います。‥‥投票漏れはございませんか。(「あるよ」と呼ぶ者あり)‥‥投票漏れはございませんか。‥‥投票漏れはないと認めます。投票を計算いたさせます。議場の開鎖を命じます。 〔議場開鎖〕 〔参事投票を計算〕
○議長(松平恒雄君) 投票の結果を報告いたします。投票総数百七十三票、白色票即ち時間制限を可とするもの百二十四票、(拍手)青色票即ち時間制限を否とするもの四十九票、(拍手)よつて時間制限は可決せられました。 —————・————— 〔参照〕 賛成者(白色票)氏名 百二十四名 阿竹齋次郎君 井上なつゑ君 岩本 月洲君 宇都宮 登君 江熊 哲翁君 小野 哲君 加賀 操君 柏木 庫治君 鎌田 逸郎君 河井 彌八君 來馬 琢道君 高良 とみ君 小杉 イ子君 小林米三郎君 西郷吉之助君 新谷寅三郎君 鈴木 直人君 竹下 豐次君 高瀬荘太郎君 高田 寛君 高橋龍太郎君 田中耕太郎君 中川 以良君 早川 愼一君 東浦 庄治君 久松 定武君 姫井 伊介君 藤井 丙午君 町村 敬貴君 松井 道夫君 松村眞一郎君 村上 義一君 矢野 酉雄君 赤木 正雄君 安部 定君 飯田精太郎君 伊藤 保平君 大山 安君 奥 むめお君 岡部 常君 岡本 愛祐君 岡元 義人君 木下 辰雄君 九鬼紋十郎君 楠見 義男君 大屋 晋三君 山田 佐一君 中山 壽彦君 宿谷 榮一君 大野木秀次郎君 遠山 丙市君 小林 英三君 徳川 宗敬君 玉屋 喜章君 松嶋 喜作君 徳川 頼貞君 一松 政二君 藤野 繁雄君 穗積眞六郎君 田口政五郎君 岡田喜久治君 團 伊能君 山本 勇造君 植竹 春彦君 藤井 新一君 北村 一男君 加藤常太郎君 西川 昌夫君 川村 松助君 淺岡 信夫君 池田宇右衞門君 堀末 治君 西川甚五郎君 大島 定吉君 黒田 英雄君 寺尾 豊君 草葉 隆圓君 石坂 豊一君 柴田 政次君 小杉 繁安君 板谷 順助君 松野 喜内君 黒川 武雄君 紅露 みつ君 深川タマヱ君 木内キヤウ君 大隅 憲二君 深水 六郎君 平岡 市三君 城 義臣君 藤森 眞治君 仲子 隆君 中川 幸平君 重宗 雄三君 西山 龜七君 橋本萬右衞門君 伊東 隆治君 佐々木鹿藏君 境野 清雄君 淺井 一郎君 廣瀬與兵衞君 左藤 義詮君 小串 清一君 水久保甚作君 平沼彌太郎君 尾形六郎兵衞君 木内 四郎君 鬼丸 義齊君 櫻内 辰郎君 田中 信儀君 油井賢太郎君 小畑 哲夫君 竹中 七郎君 入交 太藏君 高橋 啓君 小林 勝馬君 大隈 信幸君 鈴木 順一君 奧 主一郎君 池田七郎兵衛君 林屋亀次郎君 中井 光次君 稻垣平太郎君 下條 恭兵君 ————————————— 反対者(青色票)氏名 四十九名 内村 清次君 梅津 錦一君 齋武 雄君 村尾 重雄君 門田 定藏君 塚本 重藏君 河野 正夫君 カニエ邦彦君 和田 博雄君 青山 正一君 若木 勝藏君 天田 勝正君 板野 勝次君 細川 嘉六君 中野 重治君 中西 功君 岩間 正男君 兼岩 傳一君 鈴木 清一君 千葉 信君 木村禧八郎君 堀 眞琴君 原口忠次郎君 池田 恒雄君 星野 芳樹君 太田 敏兄君 金子 洋文君 小泉 秀吉君 大野 幸一君 千田 正君 國井 淳一君 藤田 芳雄君 羽仁 五郎君 大畠農夫雄君 岩崎正三郎君 河崎 ナツ君 栗山 良夫君 川上 嘉君 丹羽 五郎君 原 虎一君 下條 恭兵君 島 清君 中村 正雄君 佐々木良作君 波多野 鼎君 木下 源吾君 山下 義信君 岡田 宗司君 岩男 仁藏君 —————・—————
○議長(松平恒雄君) よつて中村君の発言は十分内に制限いたします。中村君の登壇を望みます。 〔中村正雄君登壇〕 〔原虎一君「議事進行について」と述ぶ〕 〔「議事進行について発言」「登壇登壇」「議事進行について」「議長、議事について発言を求めております」「議事進行を許さんか」と呼ぶ者あり〕
○議長(松平恒雄君) 原虎一君。
○原虎一君 簡單でありますから、議席で申上げます。 〔「登壇々々」「違う違う」と呼ぶ者あり〕
○議長(松平恒雄君) 登壇を願い‥‥ 〔「登壇々々」「二人登壇か」と呼ぶ者あり〕
○議長(松平恒雄君) そちらで、議席で御発言下さい。
○原虎一君 我が社会党から議長に対しまして不信任動議が提出されておるのであります。その議長の下に‥‥中村君の討論の前にその問題を決するべきであります。(「そうだ」「その通り」「異議なし」と呼ぶ者あり)発言はその後に許され‥‥、議長代つて、副議長に代つて許さるべきであります。(「そうだ」「その通り」と呼ぶ者あり)不信任が上程されている議長は、中村君の発言を許す‥‥許されることは、先ず議長の良心に訴えて問題を決しなければならん。その弁明を要求いたします。
○議長(松平恒雄君) 議長はその必要を認めません。(拍手)(「その通り」「異議あり」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)中村君に発言を許します。靜粛に願います。(「異議あり」と呼ぶ者あり、議場騷然)靜粛に願います。 〔「不信任案をどうするのだ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し〕
○中村正雄君 議長に制止を要求しております。
○議長(松平恒雄君) 靜粛に‥‥ 〔議場騷然〕
○議長(松平恒雄君) 中村君。
○中村正雄君(続) 議場の整理を願います。議長に議場の整理を要求しております。 〔議場騷然〕
○議長(松平恒雄君) 御注意をいたします。制限時間が経過いたします。
○中村正雄君(続) 議長に議場の制止を要求いたしております。その間、制限は入つておりません。(「進行」「議長横暴」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)一つ御靜粛に願います‥‥御靜粛に願います。(議場騷然)御靜粛に願います。只今議題になりました‥‥(拍手)昨日からの議事のため非常に声を痛めておりますので、御靜粛に願います。(拍手)只今十九分でございますので、二十九分まで発言させて頂きます。御了承願います。(「そうだそうだ」。「違う違う」と呼ぶ者あり)何か異議ありますか。異議あればはつきり言つて下さい。(議場騷然)昨二十三日の議院運営委員会におきましての審査中、運輸委員長板谷順助君の委員会における発言につきまして、懲罰事犯に該当すると考えましたので、本議題を提出したわけであります。以下、懲罰動議を出しましたことにつきましての趣旨弁明を行います。(拍手) 昨年の運営委員会におきまして、運輸委員会に付託になつておりまする戰時中政府が買收した鉄道の讓渡に関する法律案の付託換えを議題といたして審議いたしておりました際に、議員の発言によりまして、大藏、運輸両委員長並びに理事の出席を求めまして、意見を求めたわけであります。その際に運輸委員長の板谷順助君からの陳述中に、こういう点があつたわけであります。これは速記を写して参つたわけでありまして、いわゆる一委員から、かような戰時中買收した鉄道を讓渡に付するというような、國有財産の拂下げは、全國民に非常な利害関係を持つておる、而も又新らしい制度である関係上、これに対しましては、旧所有者の間から第一國会以來拂下げの陳情、請願が來ておりまするし、又從業員並びに沿線住民からは、反対の陳情、請願が参つております。そういう関係上、これを審議する際に、なぜ公聽会を開かなかつたか、又公聽会を開く意思はなかつたかとの質問に対しましての板谷君の答弁の一節に、こういう点があります。「それから公聽会の問題、これは公聽会を開くというようなことは、從來形式にやつておりますけれども、恐らくは公聽会でやつたことが、一体それを國会が採用しておるか」と、こういう発言をいたしております。この委員会における公聽会の制度は、皆さんも御承知のように、新らしい憲法下の國会におきまして、民意を反映さすために新らしく設けられた制度であります。(「その通り」「然り」と呼ぶ者あり)この公聽会の存在は、保守的な人たちには非常に迷惑な制度かも分りません。(「その通り」と呼ぶ者あり)併しながら新らしい國会の行き方として、國権の最高機関である國会が、民意を尊重して、新らしい制度を設け、新らしい法律を制定する場合におきましては、公聽会は欠くべからざる制度になつておるということは(拍手)民主國会におきまして、はつきりといたしておる事実であります。これを板谷順助君は形式的なものだと言つておるし、今まであらゆる委員会におきまして採つて参つた公聽会に対して、一体國会が公聽会でやつた意見を採用したことがあるかというふうな、公聽会を侮辱し、又委員会を侮辱し、國会法を侮辱するようなこの発言が、皆樣方の良心に訴えて、果して懲罰事犯に該当せずして看過し得るものでありましようか。(「そうそう」と呼ぶ者あり、拍手)私は新らしい國会の制度を守るために、又新らしい憲法を守るために、私は公聽をかように侮辱されまして、果して参議院議員として、はた又國民の一人として、或いは又今後開かれる公聽会においでになる公述人の人たちが、果してこの板谷君の言葉を聞いて、本当に國会に対して協力し、自分たちの意見、國民全般の意見を國政に反映するために眞摯な公述をすることができるでありましようか。(「そうだ」「その通り」と呼ぶ者あり、拍手)私は先般來、本会議場におきまする発言なり、或いは委員会における発言につきまして、懲罰動議が参議院におきましても再三出ております。その懲罰動議の内容とは、馬鹿野郎とか、何とかいつたような一つの字句々々に囚われまして、保守党の方たちは懲罰動議を出しております。併しお互いに冷靜に國家の最高機関としての参議院議員の一人といたしまして、馬鹿野郎とか何とかといつたという、こういう小さなことで懲罰動議に出すことが、果して参議院の面目を揚げる上に役立つでありましようか。而もこういう馬鹿野郎なんという言葉尻を捉まえて懲罰動議を出すような人たちが、新らしい國会法に認められたこの公聽会を形式化し、公聽会を侮辱するということをやつておるわけなんです。(「そうだ」と呼ぶ者あり)これに対しまして、私は諸君の賛成を得まして懲罰委員会に付せられんことを特に希望いたしまして、趣旨弁明といたします。(拍手)
○議長(松平恒雄君) 懲罰の動議は討論を用いないで採決をいたすことになつております。本動議に賛成の諸君の起立を請います。 〔発言する者多く、議場騒然〕 〔起立者……〕
○議長(松平恒雄君) ……。よつて本件は否決せられました。 本日はこれにて延会いたします。明日は午前十時より開会いたします。議事日程は日本の日程の通りといたします。日本はこれにて散会いたします。 午後十一時二十六分散会 —————・————— ○本日の会議に付した事件 一、議員板谷順助君を懲罰に付するの動議(前会の続き)