懲罰委員会 閉会後第2号
- 発言数
- 362 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1949/06/02
会議録
○委員長(太田敏兄君) それでは開会いたします。 議長がお見えになりましたので、先ず議長から二十三日の夜の開会の振鈴が鳴りました前後からの議長の行動のあらましを、極く簡單でよろしうございますからお話しを願いたいと思います。
○議長(松平恒雄君) 只今委員長からお尋ねになりました二十三日の本会議開催のベルを鳴らしましたその当時からの事実をこの席において申上げます。 当夜の運営委員会の模樣は、私はここで申上げません。とにかくああいう混乱のあとで、私は本会議に直接、即ち小委員会を開催できませんから、止むを得ず本会議に直接諮るということに決心をいたしまして、そういう十一時半過ぎだと思いましたが、開会のベルを鳴らさせまして、そうして私は本会議会場に事務総長を連れて参りました。それからドアーの中に入り、議長席に進んで参りましたときに、丁度総理大臣のいつも占めておるあたりだろうと思いましたが、それから先きに人が一杯立つておりまして、そうしてそこに参りましたところが、私のところにそういう連中が参りまして、小委員会を開いて呉れという要求を数人の人から私に、その席で、その場で申して参りました。私はもう小委員会を開くことはできないということを申して進んで参りましたが、前に一杯人が立ち塞がつておりまして、どうしても進むことができなかつたのであります。そのとき、私の後ろ、殊に左の方に余計おつたかと思いますが、警視もやつて参りまして、衛視です、直して置いて下さい、衛視諸氏がやつて参りまして私の身分を守つておるようにも見えたのであります。そうして前に進もうと思いましても、小委員会を開いて呉れ、呉れと言つて立ち塞がつて進めません。從つてそこで揉んでおりましたときに、誰と私の、と前に立ち塞がつておる人との間に倒れた人があつたのであります。これは私は誰だかそのときは分らなかつた。ただ足下に倒れて、そうしてなかなか起き上らない。それでどうしたのかと思つてその混雜の間に下を見まするとその人は中腰に横になつておつて、そのままで起き上らない。で、私はどうしてそこにその人が倒れたかということは分りませんが、少くも私の足下でありますから或いはその人が何か倒れておるのかと思つておりましたが、急に上には立ち上らんで中腰のようにしておりました。黒い服を着て、頭を分けておつたということは分りますけれども、誰だか顔は見えなかつた。そこで衛視は私の身辺を守ると同時に又私を議長席に進めようとして努力しておつた人もあります。で、二人ばかりの衛視が私の左の前方において、私の手を持つて、そうして一人はどうも着物を持つたかと思うのでありますけれども、それが私を引つ張つて呉れた、そのときには無論前には人が沢山おつた、そういたしましたところが、下に倒れておる人がまだいるものですから私はそれを踏みにじるわけにもいかず、又その人がどうも足下にいて私が進もうとするとどうもそこが通れない、又何んとなく足下にまつわるような氣がいたしました。それで衛視は引つ張りますし、私は足が元來弱いばかりでなく、どうもそれで進もうとすると前にのめる虞れがありましたから、引つ張つて呉れた衛視諸君が道を開いて上に上げようとしたと思いますけれども、足下が危なくてそのまま進めば私は倒れるか、又その人を踏むかということになるので、私が又立ち直りまして、そうしておりましたところに騒擾はますますひどくなつて來るようであります。それを無理に進めば、結局更に一層の混乱と乱闘が始まる虞れもありました。そのときに私は脇におつた参事に自分の持つておりました覚書を渡しまして、そうして副議長に渡してやつて貰つて呉れということを申して、あとに戻る決心をしたのであります。そのうちに上の方で又騒ぎが始まつておつたようでありましたが、私はそれからうしろに引返えしまして、自分の部屋に戻つて参りました。事実を申上げるとそういうことであります。
○委員長(太田敏兄君) 有難うございました。それで草葉君の趣旨弁明の中にですが、板野勝次君が先頭を切つて壇上に馳せ上つたように言われておるのでありますが、やはり議長の眼にも板野君が一番に飛び上つたというように見えましたか。
○議長(松平恒雄君) それは誰が先か誰がその次かということは私は記憶ありませんが、板野君もおりましたし、中西君もおり、細川嘉六君もおり、その外に沢山の人がおりました。
○委員長(太田敏兄君) それからですね。やはり草葉君の説明の中で、板野君に続いて壇上に登つた数名の議員がスクラムを組みながら集團体的に議長の歩行を阻止したのでありますと、こういうような言葉、或いは形容詞かも知れませんが、スクラムを組みながら集團的に議長の歩行を阻止したということを言つておるのでありますが、而も別なところで計画的にという言葉も使つておられる。まあ議長の眼に映じましたところでは、そういうふうに計画的にスクラムを組んで、議長の歩行を阻止したといつたような感じを受取りましたでしようか。
○議長(松平恒雄君) それは事実を申上げます。事実は集團で一度に來たかどうかということは、無論私には分りませんが、今申上げたような人々が私の前に立ちまして、そうして小委員会を開いて呉れということを叫んでおりました。それからスクラムを組んだということは、どうも私の眼にははつきり見えませんでした。スクラムというのは手を組むことでしような。どうもそういうことは、そういう混雜の際でありましたが、私のおつた所から私は氣がつきませんでした。
○委員長(太田敏兄君) それからこの歩行を停止されましたのは、勿論前に議員がおつて進めなかつたのでありましようが、歩行を停止せられた動機、最初の動機というのは、やはり小委員会を開けというような話合で歩行が最初止まつたのですね……。歩行を停止せられたのは、歩くのが止まつたのは……
○議長(松平恒雄君) ええ、その前に人が立つてですな。
○委員長(太田敏兄君) その動機は、小委員会を開けというようなところから、話合から……
○議長(松平恒雄君) 話合といつて、小委員会を開いて呉れ、開いて呉れということがありましたが、その人達が前に皆立ち塞がつておりますから、私はそれにはとてもできないということで、應じられないから前に進もうとしたのでありますけれども、人が沢山おりますから、なかなか道を開けて行けない。そのうちにさつきお話ししたような状態が起つたのであります。
○委員長(太田敏兄君) それから前に倒れた議員というのはカニエ議員らしいのですが、カニエ議員も押されて倒れたと言つておるのですが、カニエ議員が倒れた樣子は、やはり向うから押されて來て倒れたというのですが、倒れた樣子はどうでしようか。
○議長(松平恒雄君) それは今お話しした通り混雑の間で、とにかく私の周りに皆迫つておるのでありますから、自分はどうもどうして誰がそこに倒れたかという、その人の倒れたときの、どつちから來てどうだなんということは全く分りません。ただいきなりそこに倒れたのであつて、その倒れるときの模樣は私は見ておらない。ただ足下にぱつと人が來たというだけです。
○委員長(太田敏兄君) それからその倒れたので、議長が足を向うへ出せなかつたのですが、その倒れた人が、特に議長の足へこう掴まつたとか、掴えたというような趣きはありますでしようか。
○議長(松平恒雄君) まあ非常な混雜の間で、無論そのときは前は道がすつかり塞がつておつたときでありますから、はつきりはあれでございますけれども、併し自分のそのときの感覚では、とにかく横になつておつて中腰でそこになつておる人が、私の足にやはりまわつたことはあるように覚えております。言い換えて見れば、始終かじりついてはおらなかつたと思う。併し動こうとするときに、やはり足にまつわるときには私の足は、いわゆる何んと言いますか、腿からその下の辺りにこうさわつて、まあかぢりついたというと、あれでございますが、軽い意味でありますけれども、とにかくそういうようにまつわつたということはありました。併しそれは終始押えておるかというと、そうではない。
○委員長(太田敏兄君) それから副議長に覚書をお渡しになつたのは、副議長に昨日お尋ねしましたら、北村議員が持つて來て呉れたというのですが、議長の方では参事にお渡しになつて、参事を通してお渡しになるつもりだつた……
○議長(松平恒雄君) そうです。混乱の際でありまして、随分怒号もありましたから、なかなか声などもはつきりは聞えませんでしたけれども、とにかく私は参事に、それは後で青木参事であつたということでございますが、そのときは私の脇におりましたから、私がそれに渡して、北村君にじかに渡したのではなく、参事に渡しました。
○委員長(太田敏兄君) それで議長が覚書をお渡しになつたのは、議長が議長席に着けないから、副議長にそれで議長席に著くというような意思の傳達になるのですが、そういう議長が副議長に議長席に著けようという意思の傳達をされましたのは、それは副議長が議長席に著いた後ですか、著く前ですか。
○議長(松平恒雄君) 無論著く前です。上は私は見えない。人がいて、議長席がどうなつておるかということは私は分らない。とにかく通れないで、その騒ぎでありますから、どうもこれはいけない。いけないということは私分つたので、そこで参事にそれを渡すと、同時に副議長にやつて貰つて呉れと、こういうことを言つて、そして私は交代に決心したのであります。
○委員長(太田敏兄君) そのときは副議長が議長席に著席しておつたか、その前であつたかということは……
○議長(松平恒雄君) それは分りません。私は上は見えませんですから、一人おりまして、無論私はのつぴきならないと思つて渡したのでありますが、それは分りません。
○委員長(太田敏兄君) お尋ねしたいと思つたのはそれだけでありますが、外の委員の方から何か御質問ありましたら……
○竹下豐次君 議長さんの前に倒れておつた人が暫くの間倒れたままで、議長さんがお進みできなかつた。そのときにその人が立ち上ろうとすれば、立ち上れるような状態と御覽になりましたでしようか。非常な混乱で立ち上ろうとして、なかなか立ち上れない状態であつたというふうにお感じでございましたでしようか。
○議長(松平恒雄君) 私はその方の感じはその当時は何にも持ちません。ただどうして倒れたかということは自分に分りませんから、その当時は私は善意に解釈しておつた。それで或いは怪我をさしちやあいかんという氣持もちよつと頭に浮んだ。併しなかなか上つて來られない。併しそれが怪我でもして、上つて來られないかなんかということは、そういう外に氣を配つておる際でありますから、私には判断はそのときは何もできなかつたのであります。
○松井道夫君 私からお尋ねいたしますが、議長が入つて來られたときに、本会議議場に入つて來られたときは、衞視長が先導したのじやないですか。
○議長(松平恒雄君) それは私は誰が先導か、それはちよつと覚えておりません。ずつと入つて、小林総長を率いて入つて行きましたが、衞視長か誰かそこのところは私にははつきりしません。
○松井道夫君 あなたの前に……
○議長(松平恒雄君) どうもそれも余り記憶がない。ただ衞視がおつたということはありましたが、衞視長か誰かその横の方に歩いておつたか、そこはちよつと記憶はありません。
○松井道夫君 衞視長に先導されてお入りになつたという御記憶ははつきりしないのですね。
○議長(松平恒雄君) そこははつきり氣が付きませんでした。
○松井道夫君 それでお入りになつて、総理大臣席と議事部長席ですか、その辺に來られたわけですね。
○議長(松平恒雄君) いや、そこまで行かない。議事部長席に総理大臣席だというと、大分近いのですけれども、議事部長席までにはまだ行きませんでした。もつと総理大臣席の外れくらいだと思います。とにかく人が大勢おりますから、前に立ち塞がつておりますから、前の方を見てもよくなかなか見えない。ただ前に人がたかりまして、今お話ししたような状況が起つたのであります。
○松井道夫君 前に進んで行つたが、衞視が……やはり数人の議員がおつたので、進めない状況におつたことは認めませんですか。
○議長(松平恒雄君) 私は、そういうことはないとは言えませんが、ちよつとそこまでは……。ずつと行くと、とにかく前に人が立ち塞がつて、それで通れないで、私に小委員会を開いて呉れということをいろいろの人が前で言われたのです。そういう状況でありますから、今の衞視長がどこの位置におつたか、それが衞視長であつたかということは、ちよつと私はそのとき氣をとめなかつた。そうして今の引つ張つて呉れたという人が、或いは衞視長であつたかも知れない。さつき話したように……
○松井道夫君 それから誰か……急に飛びますけれども、誰か一人あなたの前に倒れて中腰になつておつた、こう述べられたのですが、そのあなたの前に倒れて中腰になつておつたというその状態ですね。どんな恰好をしておつたのです。
○議長(松平恒雄君) 中腰というと、初めは横に倒れたのです。倒れたけれども、それでここに寝てしまうようなふうではなかつたと思います。余り足がこう……つい横に足が出て、そうして体がやはり少し浮き上つておつて、そうしてそこでもたもたしておつたように記憶しております。併し何しろ下は暗いのですから、相当人も囲りにおつたのですが、その態度ははつきり覚えてませんが、とにかくその方がなかなか起き上らないで、一つところにずつと終いまでいたわけでなし、初めは少し浮き上つて、中腰というのはそれなんです。併ししやがんでいるのじやない。足は横の方に出しております。そうして身体が宙ぶらりん……
○松井道夫君 そうしますと、今のお話から想像したところによると、起きようと思つても起きられない、足が出ているために……。そうしてそれが妨げ……外の人がおつて邪魔されてしまつて起きようとして、起きられない状態に態像できると思うのですが、そうなる……
○議長(松平恒雄君) そこまでは、上も見ているのだし、足の方はひよつと下を向いて見ただけですから、それが起きられる状態に足があつたかどうかということはちよつと判断はできません。
○松井道夫君 足はどつちの方に出ておりましたか。
○議長(松平恒雄君) 足は、それもはつきり分りませんが、暗くて……どうも私の氣分では身体がむしろ壁の方ですな、方向は……。足はですな、議場の方ですね。それがこうはつきり横になつておつたか、或いは足が事務総長の机の方向ですな。これは距離は大分あるのですが、その方向であつたか、それはよく分りませんが……
○松井道夫君 ああ、そうですか、それでですね。あなたの足にまつわりついたような感じであつたというようなお話でしたが、特にあなたの両足をしつかり抱えて押えつけたということはございませんか。
○議長(松平恒雄君) それを倒すような姿勢ですがそれはありません。それはない、ただもぢもぢと私の股なんかにちよつとしがみついたようなことはあるのです。併しそれは長くそうやつておるのじやないのです。殊に私が前に出るときにそんなふうであるから左の方がこういうふうになつて衞視が引つ張つたが、前の人のためにどうしても足が進めない。元來足が弱いものですから、それが無理に行けば倒れるような状態であつたから、これは直ぐ衞視は引つ張つたけれども直ぐ立ち直つて、それから後は同じような状態ですから到底進めないのです。
○松井道夫君 それからここに三葉の写眞があるのですが、その五六七と三葉の写眞がありますが、あなたが、今の副議長に渡すために議事日程の覚書を青木さんにお渡しになつた。その前でしようか、後でしようか。
○議長(松平恒雄君) この五ですか。
○松井道夫君 五六七とあるのですが、あなたの御記憶から、それを御覧になりまして、どの写眞が一番前になりますか。
○議長(松平恒雄君) これは私は写眞で見ますと、初めて副議長が上におつたり、事務次長がおつたりしたのはこれで初めて知つておるのですけれども、私は自分の周囲の状況から、私はこれによつて判断すると、これは疾うに決議をして帰るときの状況だと思うのです。これでは前の方にもつと人がおるのに、ここではおりませんし、そうして副議長がまだこんなところに上つておるのでありますから、私はこの写眞も見ましたけれども、これは殆んど済んで、私の方は交代するときだつたと思います。ですから私の前にいろいろ立ち塞がつておつた人もおりませんし、それから私の脇に小林総長も見えておりますけれども、小林総長は初め上るときの状況ではここにいたとは思いません。むしろ私の右の後ろだつたかと思うのです。ですからどうもこの写眞は私の周りのあれは一段落ついて、そうして帰るときに写つた写眞だと思います。どれも皆そうであります。
○松井道夫君 そうですか。それで今のあなたの前に倒れた人が、これは衞視諸君に起して貰つたらしいのですが、その起きたのはあなたお氣付きですか。
○議長(松平恒雄君) 私氣付かないのです。その人が誰であつたかということを後でいろいろ説明を聞きましたけれども、人の名は、顔もよく見なかつたのです。
○松井道夫君 そうするとあなたが引返されてから起きたのですか。
○議長(松平恒雄君) それはどうも分りませんが、少くも私はそれで交代をしたのですから、少くも私の前にひよつこり立つて顔を合せたことはありません。
○松井道夫君 五の写眞によりますと、あなたは後ろを向いていらつしやいますね。
○議長(松平恒雄君) そうです。それに六ですが、六を見て、私は尚そう断定するのです。これは帰るときであつて私が前進するような、今話したような状態の後です。
○松井道夫君 あなた覚書を青木さんにお渡しになる前には、後ろを向かれたことはございませんでしたか。
○議長(松平恒雄君) 後ろを向いておつたかどうか、ごたごたしておつたのでどつちの方向を向いて渡したか分りません。その人はやはり斜め後ろにいたのではないかという氣がするのですが、はつきりしたことはちよつと私記憶ありません。併し前を向いて渡したつもりはありません。もう私はこれで駄目だと思つて、むしろ後退を決心したときに渡したと思います。倒れた人の位置等によく記憶ございません。
○松井道夫君 それでは倒れた人が起きたのは御覧になつておらないということなのですか、あなたが今の覚書を渡す前に起きていないことは間違いありませんか、あなたのさつきのお話では、前に進めないと決心して渡したように言われますが、倒れた人が起きたか起きないか覚ありませんか。
○議長(松平恒雄君) その点はどうもはつきりしません。私はその人とも顔も合せませんし、後どうなつておつたかということは私記憶ありません。
○松井道夫君 先程の御陳述によりますと、その前に倒れた人のために進むことができなかつた……
○議長(松平恒雄君) その人のためばかりでなく、それはむしろ一つの現象です。衞視諸君が引つ張つて呉れたときは私が進もうとすると体が倒れそうになつた。その前に無論人がおつたことは間違いありません。この写眞では人が少くなつておりますし、副議長も上つておるが、こんな状態ではなかつた。
○松井道夫君 そうすると今の覚書をお渡しになるときに、下に人が倒れておつて歩くことがむずかしかつたということも一つの理由でしようけれども、前にも人が沢山おつた……
○議長(松平恒雄君) その人ばかりでなく、前にも立ち塞がつた人がおり、それを強いて行けば一層の混乱を起し、腕力を用いなければ行けない。更に混乱させ時間も一層延びるという心配で、私はもう後に帰ろうと思つて、そのときにあれを渡したと思う。
○松井道夫君 重ねて申上げますが、今の覚書を渡すときに、すでにその倒れておつた人が助けられて起きておつたかどうか分りませんでしたか。
○議長(松平恒雄君) 分りませんでした。
○遠山丙市君 前に倒れておりました人が何かどうなつておつたというようなことは御記憶ありませんか。
○議長(松平恒雄君) 言葉は私は何も聞きません。無言であつたように思います。
○遠山丙市君 他の証人が、倒れておる人が議長だけを助けて俺を助けないのは怪しからんとどなつておつたというようなことを言つておりますが、議長さんは御記憶ありませんか。
○議長(松平恒雄君) 私の耳には考えませんでした。
○鈴木直人君 小委員会を開けと言つて、数人の多数の人が、最初交渉を議長さんにされたわけですが、その際は小委員会を開けということを議長さんに、ただ單に交渉されておられたのか、或いは小委員会を開かなければ壇上に上つてはいけないんだ、小委員会を開かないうちに壇上には上げないぞというような意思、考え方の下に、通せんぼのようなものをしておられたのか、或いはただ單に議長が壇上に上がられる際に、ただ單に小委員会を開け開けということで交渉をしているために、その交渉に應じるために議長さんが足を止めて交渉されていたのか、いわゆる小委員会を開け開けと、多数の人がおるものだからその言葉に應ずるために、それは開かれないぞとか、何とかいう應答しているために、自然とその足を止められていたのか、或いは小委員会はもう開かれない、壇上に上るしかないのだという、こういうふうに議長さんが考えられて、その開けという交渉を開きつつ壇上に上がろうとしても、その相手方がそれを上がらせまいというような、通せんぼ的なことがあつて上がられないようなことがあつたのか……。最初です。
○議長(松平恒雄君) その点は、前に立ち塞がりまして、そういう人が、それで一人の列だけでもなし、幾人もいろいろな人が前に立ち塞がつて、小委員会を開いて呉れ、小委員会を開かなければ上げないという言葉は誰も言いませんでした。小委員会を開いて下さい、あなたのおためになりません。小委員会を開かないと、あなたのおためになりませんというようなことを言つた人があつたけれども、併し私はそれは眼中に置かないでどんどん進んで行つたけれども、前はとにかくそれで立ち塞がつておるから交渉とか何とかいうのではなく、事実上進めない、そういう状態でありました。
○大野幸一君 この倒れた男は、議長さんの方へ背中を向ける氣味で倒れたのか、又は顔を向ける氣味に倒れたのか、議長さんの前から左の方から來まして、議長さんの左側から倒れまして、そうして背中をあなたの方へ向けたのか、顔をあなたの方へ向けたか御記憶ありませんか。
○議長(松平恒雄君) それは右側ですね。むしろ右側に倒れたように思うのです。そうしてどうもそれは今お話しした通り、上の方を主にしていますから、下の態度まで詳しいことは、ちよつと申上げられませんが、自分の只今浮んでおる記憶ではどうも私の方に少し向いておつたように思う。それですから下を向いておつて、そうして先ず横にこう寝ておるのではないのですから、今お話しした足は出て、そうして体が宙に少し浮いておる。それで私もちよつと下を長く見ていられないのですから、ちよつと見たところでは、首を垂れて、先ず私の方に体が向いておつたように思います。併し今の通りそのいざこざしておりましたから途中で位置が変つたか分りませんが、私の初め見たところでは今お話ししたようになつておつたと思います。
○大野幸一君 もう一つ、議長さんは、五月二十五日の議院運営委員会で、この点に関して簡單ですからちよつと読みますが、こういうふうにお答えになつておるのであります。「議長松平恒雄君 この点を簡單にお答えいたしますが、私は職権を以て開会することに決めまして、べルを鳴らさせた後に議場に参つたのでありますが、今お話のように衞視が取巻いてただここを上げなかつたというのではございません。私の記憶しておるのは、数人の人がやはりそこにおりまして、そうして私の上がるのに対して、そこに並んで私が通ることができない。それで中には足下に横に倒れて、そうして私の足がそれにつまづいて進めないというような状態もあつたのであります。そこで衞視は、私を上げるつもりで、中には引つ張つて呉れた人もあります。併しながらそれで行こうと思つても、足は、足でつまづいて通れないようであるし、それからまあ外の人も一々ここで名前を挙げることは、私はいたしませんが、議員の中で私に小委員会を開いれ呉れということで、私を遮つた人が数人あつたのは記憶しております。」かようお述べになつておりますが、全体から見まして今のお述べになつたこととは、大差があるのか、大差がありませんのか、或いは小委員会で言つたことと、今こことは、どこが違うかというような感じがいたしますが、如何でしようか。
○議長(松平恒雄君) あのときはまだ証人とか、証言とかいうような立場でなく、いずれそういうことはあると思いましたけれども、そのときはとつさの間でありましたから、余り詳しくは自分は述べないつもりでおつたのです。それですから或いは言葉のうちに多少違つておるかも知れないが、大体は今申上げたことと私は合つておると思つております。
○大野幸一君 それからこんな氣持がしなかつた場合がなかつたでしようか、この倒れている人の左の横腹があなたの靴の上にあつて、それであなたが右足で倒れておる男の右横腹をちよつと押えられたというようなことは今記憶ありませんか。
○議長(松平恒雄君) 倒れた人の……
○大野幸一君 右にあなたの靴がありまして、倒れた人の……
○議長(松平恒雄君) 少しおかしいな。
○大野幸一君 左の横の下に、あなたの靴の上に倒れた男の体が、体の左のむしろ横腹ですね。それから右にあなたの足がかかつたというような……
○議長(松平恒雄君) それは、そういう細かいことは記憶ありません。ただ今まで申上げたように倒れた初め、私に何か怪我でもしなければいいと思つてちよつと下を向いた、そうしたらそういう状況が見えない。
○大野幸一君 それからその混雜いろいろしていましたろうが、その倒れたときが一番大勢人が集まつて來て、混雜したように考えられなかつたでしようか。
○議長(松平恒雄君) そのときは大勢寄つて來たか、その前より人が減つたか、そういうことはちよつと私の立場ではよく分りませんでした。初めから通れない程度において多くの人が前に立ち塞がつておつたということだけであります。
○岩木哲夫君 議長さんに一つだけお尋ねしたいのですが、山田粂次郎君という班長、衞視の方の証言によりますれば、議長さんが議長席に歩行せんとしたけれども、人混みがあつて行けないので、これは大変だ、どうしても議長さんを議長席へ著かしめなければいかんと私は思いましたものですから、私は議長さんの前の人を右手で、そうして左を向いて聊か空間を開けました。歩けるようにと思つて空間を開けました。ところがあの左の方からカニエ議員が、さつと議長さんの足下に飛込んだのであります。その飛込んだ所は議長さんの左足の方にもぐり込んだような飛込み方でありましたと、こう言つておるのですが、如何でしようか。
○議長(松平恒雄君) さつきお話いたしました通り、どつちから飛込んだのか、倒れたのか私にはちつとも分らない。ただ今お話ししたように倒れてからのその人の位置は前申上げた通りであります。それから又衞視諸君が引つ張つて呉れたのは事実道を開けようとして、そうしてやつたけれども、今の通り私は進めなかつた。こう前になりましたけれども、私は又立ち直りました。
○岩木哲夫君 そうすると、衞視の方が空間を開けたんですか。
○議長(松平恒雄君) 空間かどうか分りませんが、私を助けるつもりで私を引つ張つて呉れたのです。手と、着物もどうも引つ張つたと思いますが、そのときにもう足下に倒れておつて私は進めないで、体がこうなつた。それだからそれより行けば私が倒れる。それで私を引つ張つたに拘わらずむしろ抵抗して体を立て直した。
○岩木哲夫君 ああ、そうですか。それからもう一つお伺いしますが、先程議長さんのお話では、どうも右足の方にからみついたと……
○議長(松平恒雄君) 右足とは言つていない筈です、先程は。ただその人の体の位置がどうも左に頭があつてですね、足が私のこの右の方にこう、言い換えれば右前ですな、にあつたようにちよつと見たんですけれども、私の右足にからまつたとか、左足とかいうことは申上げてない筈です。
○岩木哲夫君 いや、分りました。
○松井道夫君 もう一、二点確めて置きたいんですが、初めあなたが進むことができなかつたとき、口々に小委員会を開けということを言うておつたんですが、その言うておつた人々自体があなたの妨げとなつて進むことができなかつたというわけですか、そういうことになりますか。
○議長(松平恒雄君) その人ばかりでなく、その外にも前に立つていますから倒れない……
○松井道夫君 その人々もやはり妨げになつておつた……
○議長(松平恒雄君) 事実はとにかく大勢人がおりますから、或いは道を開けるためにおつた人もあつたかも知れず、何か知らんけれども、そこに多数の人がいるからどうしても前に進めないという事実……
○松井道夫君 一番初めから……
○議長(松平恒雄君) 初めからそうです。
○松井道夫君 そうすると、今の小委員会を開けということを要求しておつた人々も又その妨げになつたということは間違いない……
○議長(松平恒雄君) それはそうです。その人は一番前あたりにおられました。
○松井道夫君 それであなたははつきりとみんなに分るように、開くことはできないと拒絶されたわけですか。
○議長(松平恒雄君) 拒絶されたというのは……
○松井道夫君 あなたは先程小委員会を開くというわけには行かないと……
○議長(松平恒雄君) それははつきり私は小委員会は開かんと言つて、そうして無論私はそこで論議する氣はちつともない。私はできないという意思表示をして……
○松井道夫君 はつきりおつしやつたんですね。
○議長(松平恒雄君) はあ。
○松井道夫君 その大勢おつた人々のうちに中西君や板野君ですか、これもおつたことを先程おつしやつたようですが……
○議長(松平恒雄君) 間違いありません。
○委員長(太田敏兄君) 議長は十二時にお約束があるそうですから、簡單に……
○大野幸一君 ちよつと……あなたが立つておるときにカニエ君が倒れて來たのでありますか、或いは又進行中に倒れて……あなたが御歩行中に……
○議長(松平恒雄君) 歩行中じやありません。今揉み合つておるときに倒れたんです。
○委員長(太田敏兄君) どうも有難うございました。今この席に小林議員と小串議員が見えておりますが、何か便宜質問がありますれば……。小串さんは二十三日の夜の事件で特に中西さんの行動をよく御存じなんですか。
○委員外議員(小串清一君) よく見ておつたのであります。
○委員長(太田敏兄君) それではその樣子を簡單にお話願います。
○委員外議員(小串清一君) 私は丁度草葉君と例の懲罰動議の提出者になつておりますので、それでいろいろ話合い、見たことを言つたのですが、あのとき私は自分の席に可なり騒がしくなるまでおりましたが、それから少し席を立つて非常な大混雜でしたから、丁度副議長があの上り段のところに立つておつて席に著こうとするときに私は議席の前列より一つ後くらいのところに立つておつたのです。それで初めの話は省きますが、丁度大混乱になつて來て、副議長が席に著く時分に中西君は確か後の方からあそこへ、私の向つて左の方の、議長の上ろうとした方からこつちに走つて來て、それから演壇には何か中村君が手を振つて演説を……、身振りをしておつたのですが、いきなり例の電氣がついて……、マイクロホンを引つ張つたと思うと、丁度そのときに副議長が著席したのです。その副議長の腰のあたりに掴まつて搖つておるように見えた。それから金子君が肩と腕に掴まつて、議長席にこうなつておつたのであります。それから北村君でしたか、例の小委員会のあとで聽いたら原稿だそうですが、副議長に渡す……、それを又ひつたくるか何かしてそこに置いたように思うのですが、それらの混雜の形を見ておつて、金子君と中西君の副議長に対する行動は極く簡單に申上げるとそれだけですが、つまりマイクロホンを二度くらい……、一遍は誰かが立てたが又ひつくり返したと思います。それから副議長の腰のあたりに掴まつて、金子君は肩から腕に掴まつたということを、側でないけれども議長席に向つて右の方の、一番前列の議員席のちよつと後ろのところに立つて見ておつたのです。それだけであります。
○委員長(太田敏兄君) 何か板野君について特に顯著な行動を御覧になりましたですか。
○委員外議員(小串清一君) 初めはやはり板野君は一番先に事務総長の前のところあたりにがたがたと駈け上つて、手を挙げると、外の諸君がぞろぞろ上つて來る。それで議長が入つて來た。板野君は議長を阻止する考えだつたかどうか知りませんが、声は少し遠いから聞えませんが、大勢上つて行つていわゆるスクラムを組む形になつて、今私議長の言われることをちよつと聞いたんですが、議長がちよつとまごまごしておつた。板野君は大勢を呼集めて喰止める方の役を勤めたように感じました。
○委員長(太田敏兄君) それであなたも草葉議員と一緒に提出者の一人になつておられるんですが、草葉君の趣旨弁明の中には、まあ板野君を初め数人の諸君が相擁して、スクラムを組みながら、集團的に議長の歩行を阻止したのであります。又別のところに計画的且つ集團的に行われたという事実である。こういうようなことを草葉君が言つておられるのですが、この趣旨弁明は二人の提出者で代表しておると思いますが、あなた自身としてもこういう計画的にスクラムを組んで集團的に行動をしたというふうにお考えになりますか。
○委員外議員(小串清一君) そうでございます。その点これは草葉君が文章家でそういうようなことを言われたのですが、とにかく初めから計画をしたのではないのでしようが、あそこで大勢寄つて一緒になつて議長を阻止する形はその場の計画的に見え、どうしても上げまいというつもりであつたろうと思いますからそういう文字を使つても差支ないし、スクラムというものは草葉君はうまい形容を使つて、私の感じでも本当のスクラムというものはラクビーのやつは腕を組んで足で球をいじるのだが、スクラムと反対に足の方はどうだつたか見えないけれども手の方をやつて固つておるのですから、その光景をスクラムを組んでということはその現場を彷彿せしむるにうまい言葉だと思つております。計画的はもとより相談して計画したものとは思わないが、一時的に一人がやろうと言つたから雷同して行つたので、これは計画という文字は少し無理かも知れませんが、使つても差支ないんじやないかと思つております。
○委員長(太田敏兄君) そうすると計画ということは少し行き過ぎな言葉だとは思いませんか。
○委員外議員(小串清一君) 考え方だろうと思います。私なら私がそれをやろうということで皆くつ付いて來れば計画的だと言えるのではないかと思います。
○委員長(太田敏兄君) 瞬間的に言つたことで予めというのではないのですね。
○委員外議員(小串清一君) 予めスクラムを組んでやろうというのではないと思いますけれども、そういう文字を使うことにおいては差支ない、そういうぐらいの言葉はあの場合を彷彿せしむるにはよいと思います。
○委員長(太田敏兄君) そうすると個個ばらばらにすべてが期せずしてそういう恰好に見れば見られるような恰好になつたのですか。
○委員外議員(小串清一君) 異心同体でやつたことと思いますから、その意味から言えば計画的にと言つてもよいと思います。
○委員長(太田敏兄君) 期せずしてそうなつたというのですか。
○委員外議員(小串清一君) 皆してやろうと賛成したのだからこれは計画的と言つてもよいじやないかと思います。
○委員長(太田敏兄君) 分りました。外に御質問ありましたら……
○岡田宗司君 今の計画的ということでございますが、これは議論をすれば問題にはならんと思うので、この計画的についての議論はいたしませんが、板野君が手を振つて何か大声で叫んだらどつと駈け上つたと、こういうふうにお認めになつたのですか。
○委員外議員(小串清一君) 板野君が早かつたと思う。まだ他に一人ぐらいあつたかも知れないが、とにかく十二、三人は後から……、草葉君と相談して……、議長阻止組は十二、三人であつた。又阻止を止める人も数人あつたように思いますが……
○岡田宗司君 そうすると最初に駈け上つた板野君は議席が近いので駈け上つた。外の諸君はやや遠いからやや遅れたという形だと思うのですが、議長はそのときすでに出て來ておりましたのですか。
○委員外議員(小串清一君) それはどつちが早かつたか、私はそんなことになろうと思わなかつたのですから板野君が駈け上り、それから数人駈け上り、変だと思つていると議長が入つて來た。
○岡田宗司君 そうすると議長が出る前に板野君が議長のところに直ぐ行つたのではなくて、寺光議事部長の席に行つたようには……
○委員外議員(小串清一君) 席の前におつて直ぐ寺光君の方に前進して行き、議長が來る、後から皆ぞろぞろ來る……
○岡田宗司君 そうすると寺光君のところにおつたわけですか。
○委員外議員(小串清一君) あの辺におつたのです。
○岡田宗司君 それから先程中西君が議長席の後ろから來て、そうしてマイクをいじつたのは後ろから廻つて來て、今度議長席の前に來て、マイクをいじつたのですか。
○委員外議員(小串清一君) そういうふうに思います。横の方に來て、丁度議長席がこうありますと、左と右とあります。中西君は、マイクだと思つたのですが、左の方から確か電纜が下がつておりますね。あれを引つ張つた。そうして中西君は又副議長の肩の上にくつついた。そうすると又誰か起したので又やつた。とにかく切れたのではなかつたかと思うのです。線が……
○岡田宗司君 中西君が議長の後から出て來て、一遍ぐるつと廻つて、演壇の議長席の前まで來てマイクをいじつて、それから副議長のところに行つて、副議長の身体に触れて、それから更に演壇の方に行つてマイクを引つ張つた。こういうことですか。
○委員外議員(小串清一君) そういうふうじやありません。演壇の方には來ないのです。中西君は副議長の横におつて、横におれば手が届く、副議長の椅子があると、そこでテーブルがありますが、ここにマイクが立つておつて、ぐるつと廻つて演壇のところに來る必要はない。後から來たと思います。ぱつと來て、丁度金子君が飛び上がつたのと行き違い見たようになつて引いたように私見ておつたのです。だから演壇の方に廻つて引つ張つて又副議長のところに行つたように見えない。一ところをあつちこつちざわざわやつておつたように思います。
○岡田宗司君 マイクの電纜を引つ張つたように……
○委員外議員(小串清一君) 初めは引つ張つたように思います。
○岡田宗司君 ところが電纜は事務総長のところから出ております。昨日私が見ましたところが、電纜は事務総長の方からマイクの方に出ておる。私の見たところでは、確か紐のようなものが左の方に見えたと思いますがね。
○岡田宗司君 それからマイクの問題については、或いはあなたの御記憶違いかと思うのですが、別の証人は、マイクを板野君が前から握つてガチヤガチヤやつたのだというようにはつきりした証言をしております。
○委員外議員(小串清一君) それは或いはそうかも知れませんが、それは何しろ駈け上がつたりなんか皆しておりますから……
○岡田宗司君 そうすると中西君がどうかということははつきりしないのですか。
○委員外議員(小串清一君) 中西君ははつきりしておりますよ。中西君は服やなんかで分ります。
○岡田宗司君 電纜やマイクを握つたのは中西君とはつきりしておりますか。
○委員外議員(小串清一君) 私は、初め電纜を引つ張つたのではないか、二度目に今度マイクを掴んでやつた、こういうふうに思います。
○岡田宗司君 中西君ですか。
○委員外議員(小串清一君) 中西君だと思います。
○岡田宗司君 それから北村君が書類を渡された状況は御覧になりましたか。
○委員外議員(小串清一君) 何であつたか知りませんが、丁度副議長と事務総長の間のところから北村君が來て、何か紙を渡そうとして、それを又これも中西君のように思うが、それを引つ張つて、結局これは机の上に白く見えておつたのですが、そのやり取りの形ははつきりしませんが、とにかく北村氏が渡して、書類のようなものが、後で聞くと原稿だそうですが、それを渡そうとする、渡させまいとする爭いが議長のテーブルの上に動くことは見えました。
○岡田宗司君 それは誰が紙を取られたか。前の方から演壇の前に集まつておつた人がその紙を引つ張つたのか、斜め側から中西君が引つ張つたのか、又北村君がそれを取返したのか、その点は分らないのですか。
○委員外議員(小串清一君) とにかく私は、中西君が引つ張つたのじやないかと思つております。丁度中西君がここにいるんですから、それから金子君がもつとこつちに、議長に掴まつているわけだから、丁度中西君のところはどつちもできる場所にいるんだから……
○竹下豐次君 中西君が手を触れたということははつきり認識していらつしやるのですか。
○委員外議員(小串清一君) そうです。
○竹下豐次君 外の人は手を触れなかつたということをおつしやるのじやないかとのようにも聞えますけれども、外の人が更に中西君の以外に触れたか触れないか、それは……
○委員外議員(小串清一君) 一遍あれがひつくり返つたのを誰が立てたのか、どうしたのか、副議長は……そこに私には分らなかつたが、それを又もう一遍ひつくり返したのは……
○竹下豐次君 それは中西君がやつたということをあなたは認めますか。
○委員外議員(小串清一君) はつきり認めます。
○竹下豐次君 更に外の人が、あるかないかをあなたは御存じですか。外の人はなかつたということを断言されるのでありますか。中西君以外の人があつたのを氣が付かなかつたということをおつしやるのですか。
○委員外議員(小串清一君) それはあの紛糾の際ですから……
○竹下豐次君 私のお尋ねした意味が……もう一遍……
○委員外議員(小串清一君) つまり誰が起したか、一遍倒れておつたのが起きていたのです。私もそればかり見ておりませんから、あつちこつち見ているんですから、それが又倒されているということを私は認めている、それは倒したのはたしか中西君だと思う。手をこうやつて、こうやつたように思います。
○竹下豐次君 私の質問がはつきりしないのかも知れんのだが、岡田さんの御質問によりますと、中西君がやつたのだということをあなたはおつしやつたが、外の或る証人の証言によるというと、中西君以外の人がやつたのだ、こう言われる。そこに食違いがあるが、どうであろうという御質問なんです。それに対してあなたの御説明はたびたび繰返して中西君がやつたのだ。こう言われている。更に私の疑問は、中西君がやつたということをあなたが認識されている、少くともあなたの認識ではそれに違いないし、中西君以外の人が更にそれに手を触れたか否かということは、時間的にあり得ることなんですか。
○委員外議員(小串清一君) あるから、だからさつき言つたのです。こうやつてあつたやつが倒されて又起きたのです。
○竹下豐次君 外の人がやることは時間的にあり得るわけですね。何人でもあり得るわけですね。そこを私がお尋ねしたのです。
○委員外議員(小串清一君) それはあなたにはつきり申上げている。
○竹下豐次君 中西君以外の人が手を触れたことはないというふうにおつしやるのでありますか。外の人は触れた人はあるかも知れないけれどもそこは氣が付かなかつた……
○委員外議員(小串清一君) それはその通りです。
○竹下豐次君 それじや困るのだが……
○委員外議員(小串清一君) つまり倒れたものが起きたのです。こう見ていると起きているものが倒れたのです。
○竹下豐次君 その通りじや、私の質問通りとおつしやつては困る。私は二つ質問しているんだからどつちかにはつきり返事して頂きたい。そのままでは返事にならない。
○委員外議員(小串清一君) 外の人のやつたことは認めません。知りません。
○竹下豐次君 知らない……
○委員外議員(小串清一君) ただマイクが倒れたのを起して、もう一遍引いたのは知つている、とこう言つているんです。
○竹下豐次君 そうですか。
○岩木哲夫君 お尋ねしますが、中西君のことを、先ず重点的にお尋ねしたいのですが、板野君が先頭に立つて、あと数名が順次駈け上つて議長の歩行を阻止したというか、スクラムを組んで、集團行爲か知りませんが、そういう場面があつた。先程の御説明によれば、中西君が何か議長の歩行を阻止するのに重要な役割を演じておつたというようなお言葉があつたのですが……
○委員外議員(小串清一君) 議長ですか。
○岩木哲夫君 松平議長のことですよ。
○委員外議員(小串清一君) 松平議長の方には中西君が重要なことをやつておつたとは認めません。知りません。
○岩木哲夫君 それは余り御記憶はありませんか。
○委員外議員(小串清一君) 全くありません。
○岩木哲夫君 それから松嶋副議長の横脇に中西君がいて、先にマイクを倒したといつたようなことについての今質疑でありますが、それは非常に強く倒したと思うのですか、ただ爭いをするために遂に倒れたというのですか、どういう観察ですか。
○委員外議員(小串清一君) そうですね、一生懸命でこうやつたのでもないようですが、私の見たのはとにかく引つ張つて倒したことは事実です。こう見ておるのだから……左だか右だつたか知らんが、こうやつたのを下で見ておるんだから……
○岩木哲夫君 そのためにマイクの線が切れたと観察なさいますか。線の切れたのは、別の人が、別行爲をやつたので切れたのですか。
○委員外議員(小串清一君) 私はそれがために切れたと思いますね。
○岩木哲夫君 それを起したのは誰か分らんとおつしやるのですね。
○委員外議員(小串清一君) そうです。
○岩木哲夫君 もう一つお尋ねしたいのは、月程表をこうひつたくつたとか、もみくしやに掴んだのは中西君だとおつしやるのですか。
○委員外議員(小串清一君) それは中西君のように思う。
○岩木哲夫君 ように思う……それは非常に確信のあるお思い方ですか。中西君のように思つた、そんなふうに、そういうふうな挙動に見えたんですか。
○委員外議員(小串清一君) あの大混雜ですし、向うの議長の方も、あつちも見ますから、大体そう思いますな。
○岩木哲夫君 私達はマイクを倒した、或いは線を切つた、それから日程表をもみくしやにした、というようなことは非常に重点と思つておりますが、証人であられますあなたの証言は非常に重要でありまして、中西君の行爲について一番詳しい説明をなさつたのは、今までの証人の中で一番詳しくあなたがなさつておるわけですが、紙を、日程表をもみくしやにした、ひつたくつたというのは、一回だけの行爲ですか。副議長の昨日のお話によりますと、二、三回やり取りされたと言つておられるのですが……
○委員外議員(小串清一君) 私は取合つたのは、何かやつておつたのは一回だつたか、あつたのは確かですが、二回も三回もやつたかどうか確実に記憶しておりません。
○岩木哲夫君 もう一つお尋ねしたいのは、あなたのお席から中西君の行爲が見られたのでありましようが、それよりももつと議長席の眞ん前の丁度演壇を後ろにして、そうしてマイクをがたがたさしておつた者があつたと、他の証人は言つておるのですが、あなたはそれは氣付かなかつたのですか。
○委員外議員(小串清一君) ただマイクが一遍倒れたのを又確かに起しました。ただぐつと引つ張つておる行爲をやつておることは……
○岩木哲夫君 議長の前におる五、六人のうち、或る一人だけがこうマイクをがたがたやつておつたという証人が二人ばかりあるのですが、それは中西君と違う人ですか。それはあなたの非常にお席から見えなければならん。それはお氣付きにならなかつたのですか。
○委員外議員(小串清一君) 前に二、三人、丁度中村君が演壇に、占領しておるこつちの方に二、三人上つておるように思いますが、それは氣が付かなかつた。とにかくその当時は副議長が、やかましいのと、マイクをやられたので、大きな声で怒鳴つて、副議長が二本指を出しておるのでそつちの方を見たりしたから、はつきり覚えておりません。
○岩木哲夫君 松嶋副議長の椅子が横に倒れかからんとした原因は、金子議員が松嶋副議長の左手を強く引つ張つたということのように今まででは見られておるのですが、中西君がその場合に松嶋副議長の坐つておる議長席をずつと横に倒したような氣配がありますかどうか。
○委員外議員(小串清一君) そういうふうにあつたと思いますな。それで議長のこれがこう、椅子がこうなつて松嶋君は一遍ずれ落ちかけたと思いますが、又こう直つたように思います。そのときに副議長の体にとつついていた人は、今の二人だと思います。金子君、中西君。
○岩木哲夫君 今お聽きするのは御確信のある……
○委員外議員(小串清一君) そうです。直ぐその前におりましたのですから……
○中山壽彦君 今金子君と中西君が副議長の体に触つて、副議長が少しずれ落ちかけて、そうして副議長の椅子が左の方によつた、そのときにその椅子の倒れぬように後からこれを正位置に直した。淺岡君がそれを直された。そういうことを御覧になりましたか。
○委員外議員(小串清一君) 淺岡君か誰か知りませんが、後ろの方の人が多分やつたのです。椅子がこらなつたのを……
○中山壽彦君 支えなければ椅子は倒れた。それを危いから後ろから支えて之の位置に直した。それは淺岡君がやられた……
○委員外議員(小串清一君) 淺岡君らしいですね。頭しか見えませんでしたが……
○鈴木直人君 もう一つお聞きしたいのは、金子さんが紙を鷲づかみにしたという事実は御覧にならなかつたのですか。中西さんが紙をこうやつて……
○委員外議員(小串清一君) 二人組んで議長に取つついていましたが……
○鈴木直人君 金子さんがやつた。中西さんはどうも背丈があそこまで延びなかつたという姿勢にあつたという人もある。金子さんがやつたという人もあるが、そのことは……
○委員外議員(小串清一君) 私はそう思いますが、金子君は夢中で議長にかじりついて、腕と肩に掴まつていたように思うのですが……
○委員長(太田敏兄君) それでは外にございませんか。有難うございました。時間も十二時を過ぎたのでありまするが、今ここへ小林議員がお見えになつているのと、外に赤沼衞視班長と、永野衞視が待つておられまするので、休憩せずに一時頃まで、一人十分か十五分ぐらいで済めば……一時頃までやりましよう。(「簡單にやりましよう」と呼ぶ者あり)それでは一時頃までやります。小林君がお見えになりましたから、小林さんから中西君の当夜の行動に関しての証言を簡單にお願いいたします。
○委員外議員(小林英三君) 簡單に申上げます。当夜私議場に入りましたときに、正面の左側の方の議長の進んで行かれるところに相当の混乱があつた。議長は到底議長席にお著きになることができないというような直感がいたしましたので、松嶋副議長が丁度私の議席の後ろにおりました。松嶋副議長にそう言つたのです。これは議長が登壇はできないのだから、こういう際に一つ副議長がこれに代つてやるべきではないかということを後ろに向いてちよつと注意したのです。その間ちよつとなかなか副議長は出ませんでした。そのうちに又私の方が注意したのです。あれではとても議長が自分の職責を全うすることができまいと思うから、松嶋君一應あそこへ行つて、待機したらどうかと勧めたのであります。私の後ろに確かくつついていたと思うのですが、確か演壇に向つて右側の私の議席である議席の眞正面の右側の階段のところを副議長が上りまして、議長席には著きませんでしたけれども、上つて待機しておりました。私は非常にまどろつこしいと思いまして、早く議長席に著いたらどうかと言つて注意したのです。これがところがなかなか日程表がないとか、書類がないからいかんと言つて松嶋副議長はなかなか著席しませんでした。それで私もちよつと一時下へ降りました。そのときその間多少の時間はあつたと思いますけれども、副議長を見ますと著席しておりました。そうして副議長の椅子が非常に動いており、それを見ますと言うと、確か私共の方から向つて左側、副議長の左側に金子君が副議長に触わつておりました。それから副議長が坐つて向つて右側の方に中西君が触わつて、そうして椅子が動いておつた。私はこれは困つたことだと思つて見ておつたのですが、そのうちに私もこれは大変だと思つたものですから、つかつかと上つて行きまして、そうして副議長の坐つておりますちよつと後ろに廻つて行つた。そうすると中西君が議長席の上にありますまあ書類みたいなものです。これはあとで氣付いたのですが、これが多分日程表だろうと思います。それを取ろうとして、手を出して取ろうとしておりました。私はそれを見まして、これは大変だと思つて、そのときに中西君に、中西君そんなことをしたら問題になるぞと叫んで、中西君の後ろ持つて、中西君を下した。そのとき、中西君は余り抵抗しないで下りたことを覚えております。それだけです。そのうち私が議席へ帰りますと、副議長が同時に開会を宣告したことになつております。それだけは確かであります。
○岡田宗司君 今の中西君の点でございますが、中西君が書類を取ろうとしたのは、掴んだのですか。
○委員外議員(小林英三君) 掴もうとした……
○岡田宗司君 それは掴まなかつた……
○委員外議員(小林英三君) 私の見ておる前では掴まなかつた。
○岡田宗司君 そのときあなたが、直ぐ下りろと言つて引つ張つたら下りた……
○委員外議員(小林英三君) 暫くやつておりましたが、中西君は私より腕力が強いと見えて、私がそんなことをしたら問題だぞと言つてから、相当やつておりましたが、降りました。私は議席へ帰りました。
○岡田宗司君 中西君は、そのときマイクを引つ張つたり、いじつたりしたのですか。
○委員外議員(小林英三君) マイクのことは全然氣が付きませんでした。
○岡田宗司君 中西君は写眞を見ると、あのとき自分の巻いた書類、自分の何かの原稿を持つている。その書類をとるときに、どつちの手でやつたように思われました。
○委員外議員(小林英三君) 多分右だろうと思います。手を伸ばして副議長が押えておる書類を取ろうとしたが、手を付いたことは覚えておりません。取ろうとした意識は見えております。
○岡田宗司君 右の手に自分の書類を……
○委員外議員(小林英三君) 右の手か、左の手を伸ばして取ろうとしたことは確かに見ました。
○大野幸一君 あなたが問題になるぞと注意された、そうしたら止めたのですか。
○委員外議員(小林英三君) 問題になるぞと注意したら止めたかどうかは知りませんけれども、暫くこうやつていた。私は傍で見ておつたのですから、ああいう不都合なことをするという意識もありましたが、問題だということを注意する意識で言つたのではなく、奴を早く下ろそうとしたものですから、そんなことをすると問題だぞと言つて、両方から引ずり下ろそうとして、そうしたら大した抵抗なしに下りました。
○遠山丙市君 今までの点は、大体明らかになつておるのでありますが、運営委員会の席上で加藤君とカニエ君のごだごだがありましたが、そのとき何か御承知ですか。
○委員外議員(小林英三君) 確か私は、あのときは、著席しておりまして、丁度私の著席しておりますこつちの方でしたが、私共は入口に今遠山委員の坐つておるような位置で、丁度右横くらいのところであの問題が起つたのであります。丁度わつという声がしまして、私がそこの方を見ますと、丁度カニエ君と加藤君とが、突き合いをしておるところを見ました。
○遠山丙市君 その点で、どういう突き合いをしておつたか御承知でありますか。
○委員外議員(小林英三君) その点はつきり分りませんが、カニエ君が加藤君に対して攻勢の位置を取つて突き合いをしておるということを瞬間に見ました。それだけです。
○遠山丙市君 ちよつと一点だけ、さつきの話に戻りますが、議長席の前のマイクでありますが、これは板野君は一体そのときに、その近所におりましたか。
○委員外議員(小林英三君) それは私は氣が付きませんでした。
○遠山丙市君 そうすると、進んで何したということはお分りにならない……
○委員外議員(小林英三君) 板野君の問題は分らない。私はカニエ君と中西君のことだけははつきりしております。
○委員長(太田敏兄君) いや、よろしうございます。それじやどうも有難うございました。赤沼さんですか。
○事務局員(赤沼明君) さようでございます。
○委員長(太田敏兄君) 今見えられたのが赤沼衞視班長です。御承知のように今カニエ邦彦君と金子洋文君、中西功君、板野勝次君の四人の懲罰事犯で今調べておりますが、それで二十三日の夜のそういう事犯ができた現場の樣子について、あなたが見られた、あなたの目に映じたことで特に四人の身辺に関することですね、あなたが御承知のことを簡單に述べて頂きます。
○事務局員(赤沼明君) 私丁度議場の西側の方から入りまして、丁度入りましたときにはすでに議長さんのところで相当揉み合つておりました。それで私は壇上の方に少り行つて整理しようと思いまして、そうして議長さんの方の脇を分けて壇上の方に行きました。そうして壇上の、丁度壇上に向つて左側の方のあの角に行つて私が降りましたところが、丁度そのときに板野先生が議長さんとそれから事務総長さんの丁度椅子の境目あたりにお出でになつておられたのです。そうしておりますときに、今度はマイクロフォンを副議長さんが取られて、そのマイクロフォンから副議長さんが何か喋られたのですが、マイクロフォンがきかないかどうかそのときは相当騒がしくて分らなかつた。それで一旦副議長さんがマイクロフォンを置かれたのです。そのときに議長さんの机の前に相当議員さん、その他衞視がおつたようですが、そのときにマイクロフォンが倒れかかつて落ちそうになつた。その倒れかかつて落ちそうになつたマイクロフォンを、そのときはマイクロフォンを持つてこう卓を叩かれた方があつたようです。併しそれは私は見受けなかつつ。とにかく手が沢山出ておつたので私には分らなかつた。それで一旦マイクロフォンを又卓の上に置かれたときに今度板野先生が來られた、そしてマイクロフォンで卓を叩かれた。そのときまだ先生は御存じか御存じでないか知らないが、先生、マイクロフォンが壊れますから、一つお靜かに願いたいと私は申上げましたです。それでとにかく先生はお止めになられました。そうしたところが今度は丁度副議長さんの議長席の方を見ましたところが、丁度そのときに北村先生だろうと思いますが、とにかく議長さんと、それから事務総長さんの間に入られてお話しておられるようなふうだつたから、私は直ぐ向うの方へ又その他の方々がお出でになつては困ると思いまして、直ぐ議長さんの椅子の直ぐ後ろに行つて、私はあすこで議長さんと事務総長さんの椅子のところに手を両方突張つておつたのです。その写真なんかに……確かに写真に私は出ております。以上を申上げまして……
○委員長(太田敏兄君) 御質問がありましたらどうぞ。
○遠山丙市君 マイクをがたがたしておつた。これは板野君だというのですが、その外に誰かマイクを突ついておつた者はないですか。
○事務局員(赤沼明君) 私が副議長さんの置かれた瞬間に丁度コードを引つ張つて、マイクが一旦倒れかかつたのです。倒れかかつたのを見て手で叩かれたのだか、或いは倒れるのを直すためにやられたのだか、とにかく相当なマイクを持つてやられたのですけれども、その方はとにかく手が沢山出ておつた関係上、その方はどなたであるかということは分らないです。
○遠山丙市君 それから議長さんが……副議長が議長席に著いておつたわけですが、何か原稿のようなものが誰かに引つたくられたというようなことを見ておつたことはありませんか。
○事務局員(赤沼明君) それは相当手が出ておりまして、その書類をやつたのは分りますけれども、引つたくられたということは私は見届けません。
○遠山丙市君 書類の方は見受けない……
○事務局員(赤沼明君) はい。見受けません。但し書類なんか確かきつと水に……コップや水入れがありました。あれが幾らか動搖しました関係上、或いは書類は外少水に濡れたかとも思います。
○遠山丙市君 それからあなたは極く議長席の傍におられたようでありますが金子議員、中西議員は松嶋副議長さんの身体に触つたのを御覽になりましたか。
○事務局員(赤沼明君) 金子先生の方は中西先生よりも、私の見たときには副議長さんの方に接近しておつたのが金子議員さん、それから中西先生のようにお見受けいたしました。
○遠山丙市君 その接近しておつたということを見られただけですか。進んで議長さんの身体に手を触つておつたというようなことを御覽になつたか……
○事務局員(赤沼明君) 金子先生はそうですね、手を伸しておいでになつたことは見ましたけれども、とにかく触つておつたかということは判明いたしませんです。
○遠山丙市君 中西君は……
○事務局員(赤沼明君) 中西先生は手を差し伸べておられたです。
○遠山丙市君 そうすると議長さんの椅子が非常に動いたことを御覽になりましたか。椅子がまごまごすると倒れるじやないか……
○事務局員(赤沼明君) 動きましたです。
○遠山丙市君 これは何のために動いたと御覽になつたですか。
○事務局員(赤沼明君) それは脇におつたのです。或いはあの際ですから相当揉み合つたと言つちや失礼ですが、そういう関係で多少動いたのじやないか、こういうふうに自分では考えます。
○遠山丙市君 そうすると椅子が相当動いておつた。それを誰か後ろで支えておつたような人はありませんでしたか。御記憶ありませんか。
○事務局員(赤沼明君) それは私記憶ありません。
○遠山丙市君 それから最後に一点だけ……議長さんが総理大臣席の後ろまで進んで來られたとき、その前に立ち塞がつておつたと思う議員は誰々ですか。御記憶ありますか。
○事務局員(赤沼明君) 議長さんがあの議場へお入りなつた際ですか、
○遠山丙市君 そうして進めなかつたですね。
○事務局員(赤沼明君) ええ、進めなかつたです。
○遠山丙市君 そのときに前にいろいろな人がおつたために進めなかつたということをいろいろな人が言つておりますが、その前に集まつておつた人々はどういう議員さんか御記憶ありませんか。
○事務局員(赤沼明君) それは原先生がお見えになりました。それから板野先生もお見えになりました。あとの方はちよつと記憶ありませんです。
○遠山丙市君 よろしうございます。
○委員長(太田敏兄君) それじやよろしうございます。御苦労樣でした。 そうすると永野衞視。永野さん……
○事務局員(永野順三君) 永野です。
○委員長(太田敏兄君) 今ここに來られたのは永野順三君ですが、あなたに金子、それからカニエ、板野、中西、四人の二十三日夜の事件についてあなたが直接見られた特に顯著な点がありましたら、ここで証言して頂きたいと思います。
○事務局員(永野順三君) 何分にも、御承知の通り、約十日以上……約十日ですか日にちが経つておりまして、自分の記憶も極くおぼろげな点を予め御了承願いたいと思います。自分が一番身近かに覚えてですね、記憶に忘れられないという点は、議長の演壇の前側に僕がもぐり込んで、あすこにたまつておられた議員さんをですね、ゼスチュアを使うと(と身眞以をしながら)前を掴えて後に押そうと思つた、写眞にも出ておるように、僕は議長席の右に行つて、眞ん中に入つて行つて、押そうと思つたとき、後から手が出て中西先生ですが、中西先生の手が出ましてコードを掴んだのであります。コードを掴んだものだから、後に押しましたからマイクがよろけて下に落ちたのです。それでその落ちたと言つてもコードが附いておりますから下まで落ちないで中ぶらりんになつた。誰かがそれを拾つて上に上げたときに、すでにマイクはきかなくなつちやつた。自分として直接議員さんの名前を覚えておるとか行動的な印象というものは、それ以外に別に大して自分は覚えておりません。
○岡田宗司君 その中西君であることははつきりしておりますか。
○事務局員(永野順三君) そうです。
○岡田宗司君 何かあんた声をかけましたか。いかんとか、危いとか……
○事務局員(永野順三君) これはですね、僕の隣ですか、後側にいた者がマイクが壊れちやう、壊れちやうということを誰か怒鳴つていた。拾つた者も確か衞視だと思つた。持ち上げてからマイクを前にやれと言つて、ひつたくつて副議長の口元に持つて行つたのですが、何とか喋られましたけれども、すでにそのときはマイクが壊れて全然……
○岡田宗司君 中西君は演壇の向つてどつち側にいました。議長の方に向つて……
○事務局員(永野順三君) 向つて議長の方から右寄り……
○大野幸一君 あなたは……
○事務局員(永野順三君) 僕の方が左です。
○大野幸一君 それで中西君ということが手だけでどうして分つたのですか……
○事務局員(永野順三君) コードを引つ張つたから、後ろを向いたのです。
○鈴木直人君 今のは演壇の前の方ですか。
○事務局員(永野順三君) そうです。
○鈴木直人君 そうすると副議長の左の方ではなく、演壇の前の方ですね。余程早いですね、その後今度は副議長の方に廻つて行つたわけですね。
○事務局員(永野順三君) 実はそれは金子先生とか、中西先生が演壇から下りてからの事件です。全部僕らが、ちよつと言葉が荒くなりますが、引つ張つて下したわけであります。それから演壇の前に廻つて來て、それから……
○鈴木直人君 あうそうですか。下りてからいよいよ副議長がやるようになつた、その頃ですね。
○事務局員(永野順三君) そうです。その頃草葉先生のお話の中にもある通り、引つ張つてから、自分らが下してから、それからフラスコが、倒れたり、副議長の右手に水がかかつたり何かして、そのフラスコの水で紙が濡れたり何かしたかも知れません。僕らは前から廻つて、人一信自分は身体が大きいから、身体で後ろに戻そうとしたら、中西先生がコートを摘んだ、一尺か二尺余つておる、それを摘んだから前に轉げて、小さいこのくらいのマイクですから前にぶら下つた。誰かこつち側におるのが持ち上げて、それを事務次長がマイクを副議長の前に置いて、副議長が喋つたが、そのときはマイクはきかなかつた。
○鈴木直人君 その後板野君がやつたのを覚えております。
○事務局員(永野順三君) それはちよつと自分の記憶はないのですがね。話が前後しますけれども、丁度議長さんが進めない場合ですが、議長さんが行かれなくなつた場合、そのときは、議長さんが、こんなに一杯いたのじやできないから帰つた方がいいとか言われたのであります。
○鈴木直人君 が。
○事務局員(永野順三君) 議長さんが。自分は丁度ね、議場の、社会党の政務調査会のところに入口があります。二人勤労していて、一人はフリーだつた。見たら中西先生が……五、六人程演壇に上つておられたから、議長が入つて來られてすつたもんだしていたので、大変だと思つて議場の中を駈け出して行つたのは僕だけですが、政府委員の階段があります。けんどうのようになつておるのが、あそこから入つて、議長さんの前へ入つて、押そうと思つたら前へ行かれないので、こんなに混んでいたら行かれないから止めた方がいいと言われた。
○鈴木直人君 議長が言われた……
○事務局員(永野順三君) え。
○鈴木直人君 カニエ君の姿は。
○事務局員(永野順三君) 後だから前は分りません。やや議事部長の席が切れるところ、いわゆる演壇の方に押出されてしまつたのであります。議長席の前を通つて向う側の中西先生の方に行つた。まだ中西先生が上つておるのです。それから演壇の下に來たわけであります。
○大野幸一君 議長がどこの位置に(と議長表を持ち永野主事の傍に行き談合す)あるときに、こんなに大勢おるから……
○事務局員(永野順三君) ここら辺です。
○大野幸一君 議事部長席より……
○事務局員(永野順三君) ややこの手前、文字通り喧々囂々していて、こちらでいろいろ声をあげておりました。
○大野幸一君 人が集まつていたのはどこですか。
○事務局員(永野順三君) 何の場合ですか、
○大野幸一君 議長が來る前に。
○事務局員(永野順三君) 丁度ね、この辺です。
○大野幸一君 議長と何メートルくらい。
○事務局員(永野順三君) 議長ですか。
○大野幸一君 議長と人が立つてる間は間があつたのですか。
○事務局員(永野順三君) もう人の、つまり御存じの通り、あそこの間は非常に狭い、結局議長があそこに、議長さんも少し肥つておられる方だから、余計我々より通りにくい。向うに行こうと思つても行かれない、こんなに混んでいてはやれないから止めた方がいいと言われたのであります。
○大野幸一君 はつきり言われた……
○事務局員(永野順三君) 議長さんの言葉を聞いたのははつきりしております。自分は……
○大野幸一君 こんなに混んでいたら駄目だから止めた方がいいと言われた……
○事務局員(永野順三君) そう言われたのであります。
○大野幸一君 それは最初ですね。
○事務局員(永野順三君) 自分が飛んで行つたときの最初。
○大野幸一君 議長が人と話される前……
○事務局員(永野順三君) 自分が飛んで行く前の間のことはいざ知らず、自分が聞いたのは初めてです。
○松井道夫君 議長が、人がおつて行かれないと言われた時刻は何時ですか。
○事務局員(永野順三君) 入つて來られてから四、五分経つてからです。
○松井道夫君 それはまだ松嶋副議長が演壇に登られて……
○事務局員(永野順三君) まだおらないときです。
○松井道夫君 議事の済む前ですか。
○事務局員(永野順三君) まだ副議長さんがあすこの演壇に著く前です。そのとき確か淺岡先生が副議長に、議長席に著かせろと大声で言つておられたのです。
○竹下豐次君 それは守衛が沢山おつて却つて邪魔になるからいない方がいいという意味ですか。
○事務局員(永野順三君) 言われた御当人が議長で、我々は職務でやつたのですからその点は分りません。衛視が大勢おるから行かれなかつたということは考えられません。
○松井道夫君 直ぐにあとに下られようとはしなかつたのですね。
○事務局員(永野順三君) それから私が、議事部長の前に行くと大臣席がなくなりますね、あそこが少し溜り場が廣いから、力のために私は押し出されて議長席の前を通つて向う側の中西先生などのいた方に行つたのです。
○松井道夫君 議長が退席されたのは議事が済んだあとでしよう。
○事務局員(永野順三君) その点は記憶がないのですが……
○委員長(太田敏兄君) 御苦労樣でした。よろしうございます。それから青木警務部長が見えておりますので御質問願います。
○遠山丙市君 議長さんが、とても前へ進むことは、議長席に著くことはできんというときに、あなたに何か議事の書いてある紙ですね、原稿ですか、お渡しになつたのですか、どうですか。あなたは受取られた御記憶はありますか。
○参事(青木茂君) 私は揉まれておる中で、副議長が止れとか或いは上つたというような声を聞きましたので、演壇の方いわゆる議長席の方を見て見ましたら、副議長さんが大体、議長席ではないですが、その下の辺におられたのを見まして、そこで議長さんに、ちよつと間がありましたけれどの議長さんのところによりまして、議長さんに、副議長さんが來られております、そういうふうに申したのです。そうしましたら議長が非常に安堵されまして、ほつとされたような恰好をされたと思いますが安堵されまして、それはよかつた、それじややつて呉れ、こういうお話でありました。それが、やつて呉れ、或いは頼むと言われたかはつきり記憶しませんが、いずれにしろ安堵されまして、そういう趣旨であつたと思います。そこで議案を頂きます……それで議案を、確か右手だつたと思いますが持つておられまして、それをくしやくしやでしたが、私にお渡しになりました。私は議案をお届けしなくちやならんと判断しましたが、ともかくまだ一つの渦にありましたのでうしろにおりました。多分うしろだつたと思いますが、手をちよつと伸ばしたときに大きな議員の方がおられました。咄嗟の判断は自由党の議員だということは分つたのですけれども、どなたかちよつと氣が付きませんでしたが、副議長さんに議長さんだから渡して呉れ、こういうふうに申しました。そうかと言つて受取られてそれで揉まれておつたわけです。そのうちに靜になりまして、副議長さんの方を見ましたら、それが北村議員であることが分りました。以上が私の見聞です。
○遠山丙市君 そうすると議長さんが安堵せられたような恰好をせられて、あなたにお渡しになつたと言うが、あなたどうして持つて行かなかつたか。
○参事(青木茂君) それは渦中に揉まれて入つておりますから、行くことができなかつたのです。
○岩木哲夫君 それが自由党の議員であつたから、誰か分らんけれども、渡したということは、ちよつと突き進んだお話をしますが、與党側の議員以外の方だつたら渡す意思がなかつたということでしたか。
○参事(青木茂君) そういうことではありません。とにかく傍におられたのはその議員さんですから……、とにかく自由党の議員さんだということは分つたが、それが私の渡す判断には関係がなかつたわけです。
○岩木哲夫君 私は自由党の議員だと思つたから渡したという印象を受けたが、若しそれが共産党の議員だつたら渡す意思がなかつたでしよう。
○参事(青木茂君) それは判断ですから分りませんが、見ましたところ今の議員さん以外にはいなかつたですから……
○委員長(太田敏兄君) よろしうございます。それから議院運営委員会の当日の関係者であります加藤議員が今見えておりますから、加藤議員に御質問がありましたら……
○松井道夫君 カニエ氏の一身上の弁明を本会議でやつたのをお聞きになりましたか。
○委員外議員(加藤常太郎君) 半分ぐらい聞きました。あとは速記で見ました。
○松井道夫君 それについてあなたからお話しになることはありませんか。
○委員外議員(加藤常太郎君) 大体カニエ君もそう大して間違つたようなことはありませんし、これと言つてそう取立てて申すことはないと思います。
○松井道夫君 あなたが人に押されてカニエ氏の身体に手がかかつたようでしたが、相当強くですか、何か余程力が入つたのですか。
○委員外議員(加藤常太郎君) そう大して力は入りませんが、カニエ君がちつとかがんだ、カニエ君は背の低い人ですから、ただ二人並んでちつと手が掛かつた程度でしたね。ちよつとかがむ程度だつたから、もたれたのが普通の触つた程度よりは強かつた。ですから或いは普通の場合であつたらカニエ君もそう後ろに振り向いて殴るような氣は起きなかつたろうと思うのですが、カニエ君は初めから興奮しておつた。だから後ろを振り向きながら何故手を掛けるかと、言葉ははつきりしないが、手を掛けるのは諮らんという意味であるか、そのときの顔がちよつとやろうかというような変な恰好で、それでぽかつとカニエ君は本会議では一つと言つておりましたが、三、四回來たのですが、それが何回私の顔に当つたかははつきりしませんよ。二箇所だけははつきりしております。傷が口唇の中から出血してここが痛かつた、それからこめかみのところが、これは今もちよつと押えると痛い、二個所だけは、こことここだけは。それでここは診断書がある通り、ちよつと裂創を受けた。專門家の何センチということはちよつと私は分りませんけれど、ちよつと裂けておつた。ここは七日目でもまだちよつと押えたら痛かつた。最初の日にはうんと腫れておりました。二個所だけは絶対。(笑声)
○松井道夫君 あなたは手をカニエ君の首の辺りに引戻すような形になつた……
○委員外議員(加藤常太郎君) 首のところには行きません。それは間違いなしに覚えております。先程言つてのはもたれたときにちよつとそれを押した程度、というよりはちよつと引くような格好、あのときのもたれたときの動作は後ろへ戻すという、引くというちよつと両方であつたかも知れません。ちよつと引いたような感じもするし、ただ押したというばかりでもなかつたようですね。
○松井道夫君 掴まつたような感じ……
○委員外議員(加藤常太郎君) そうそう、そういうような感じですね。
○松井道夫君 押されてつい……
○委員外議員(加藤常太郎君) いや、向うから言えば引いたと見えるし、こちらから言えば突いたと見えるが、それの程度はカニエ君の方からは引つ張つたような感じに見えるだろうと思います。
○松井道夫君 首のところを触つて引戻されるようなことはありませんね。
○委員外議員(加藤常太郎君) それは絶対にありません。それはカニエ君も私も分らなかつた。カニエさんも速記録を見たら言つております。加藤君の方も僕だということを分らんでやつたのだろうし、僕の方もカニエ君ということはつきり分らなかつた。(笑声)
○竹下豐次君 あなたの陳述とカニエ君の陳述とちよつと違う点があるのですが、その外に現場に守衛とか、最も公平な立場で冷靜に見られるというような人はお聞きできますか。
○委員外議員(加藤常太郎君) それは守衛の方は殴つてからのちに割込んで來た。あの附近の守衛の方はあのそばにおつた人は與党とか野党という関係のない人でトクダさんという議事部長でなしに、議事部ですか、トクダさんという方がおります。よく運営委員会のときに、法規とか、何んとか研究して横に立つておられるトクダさん、部長ではないな、その方がどちらにもつかん方としてはまあその方に僕は話したことはありませんけれども、御迷惑ですなと言つた。その方が一番そばにおられた。その方が一番囲りの方ではよく知つておると思いますね。その外の方は囲りの方にやはり自由党の方もおりましたし、野党の方も、民主党の方でも、よくちよつと大分離れて見ておつたのでは小林君に、あの方はよく見られておつたようですが、ただ委員以外の方ではトクダさんという部長ですかな、議院運営委員会のときに横におられる方がおられた。併し大分カニエ君も興奮しておつたですね。(笑声)それから混乱を來すというような意思があるかないか、その点は僕は靜に判断して見るのですけれども、相手方の意思ですから一つやつて混乱さしてやろうという意思があつたかないかという点は分らんですな。併しあの程度で殴るというのはこれは常識を失しておるのは間違いないと思う。あの程度は人混みの中であれば始終やることですね。それがそのときの状態でああいうふうにやられたのだろうと思いますね。
○委員長(太田敏兄君) 有難うございました。それから加藤さんの当日の傷を受けたということに関する診断書がここに出ておりますから、これはあとで御覧を願います。
○竹下豐次君 もう一つついでにお伺いしますが、私はあの現場を知りませんですが、あなたはカニエさんの問題は、無論そのときであとは靜まつたわけですね。お尋ねしたいのは、それが又議場に妙なその後の混乱の大きな動機を與えたのか、多少の動機を與えたというようなことで続いたのか。それで済んじやつたでしようね。
○委員外議員(加藤常太郎君) それは一回それが混乱してもう一遍休憩になりまして、再開となつたですね。併しそれが混乱を起す原因になつたという、多少そういう乱闘が原因の乱闘というのでなく、カニエ君がそういうふうなことをやつたというその次の本会議のそれに影響したか知れんが、これは心理的関係ですけれども。
○竹下豐次君 それで一應靜まつたというように承つて置いていいわけですね。
○委員外議員(加藤常太郎君) ちよつとむずかしいところやな。これは。(笑声)併しそういう全体の空氣。
○竹下豐次君 そのときの空氣は私はちつとも知らない。
○委員外議員(加藤常太郎君) 與えたことは多少いい結果ではないと思いますな。これはその次の問題とはそれは。
○竹下豐次君 とにかくその間に一應休憩が入つておりますね。
○委員外議員(加藤常太郎君) そうです。
○竹下豐次君 そうですか、いや分りました
○鈴木直人君 あなたが殴られておるような場合に、殴れ殴れというような言葉はありましたか。
○委員外議員(加藤常太郎君) そういう声はなかつたですけれども、そのときのまあどちらへ肩を持つという意味か分りませんけれども、何というか、加藤君が殴られた。カニエ君が先に手を出したんだ、こういう大きな声が二言しました。それは僕をかばう声じやないかという氣がしますけれども、殴れ、そういうような声は聞えなかつたですな。ただあとカニエ君の方が相当あと興奮しておつたですからね。まだ続いてやろうというような恰好、それが中へ仲裁に入つた方は、仲裁というのでなしに、止めに入つた、制止に入つた方にも少しまだ混乱さすようにまだやりおりましたがね。これは僕は早く逃げるに如かずと逃げてしまつたけれども、あとでまだカニエ君は興奮してこういうふうなことをして、衞視の方や、それから部員の方が止めて下すつたにも拘わらず、相当興奮しておつた。そのときにやれとか何とかいう声は聞かなかつたですな。ただ僕はこの場合に一番大事なのは、カニエ君のそれが原因をその次の本会議の原因をなしたとか、そういう点と、それからカニエ君がどういう意思でやつたかという点、それは私からちよつと言いにくいですね。
○委員長(太田敏兄君) お諮りいたします。今日までの只今までの委員会におきまして一應事実の聽取は盡きたと思うのでありますが、尚今後十分の審理をしまするためには今日までの速記録を至急に印刷して貰つて、それをお互に精読しました上で不十分な点を更に審議することにしたいと思いますので、実は今事務局の方へ聞き合しましたところが、速記録が優先的に懲罰委員会のものをやつて貰うとして、約十日間くらいかかるというのです。そこで一應この際の審議はこの程度で止めまして、速記録が印刷できましてからこれをお手許にお届けしまして、こつを精読しました上で、更に改めて聞く点があつたり残つている点を、もう一回か二回か委員会を開きましてそれを補足しまして、一應の取調を終りたいと思うのでありますが、私はそういうふうに考えておりますので、今後の委員会の運営につきましてはあとで御懇談を申上げたい思うので、本日はこの程度で委員会は打切りたいと思いますが、如何でしようか。
○岡田宗司君 ちよつとその前に一つ……。北村一男君が例の議長の書類の問題で直接関係しておられる。北村一男君だけ一つ私証人として……。今日でなくてもいつでもいいと思いますが。
○委員長(太田敏兄君) ちよつと速記を止めて。 〔速記中止〕
○委員長(太田敏兄君) 速記を始めて。それでは次の委員会はあとで懇談の結果決めることにしまして、本日は取敢えずこれで散会いたします。 午後一時十七分散会 出席者は左の通り。 委員長 太田 敏兄君 理事 遠山 丙市君 松井 道夫君 委員 大野 幸一君 岡田 宗司君 中山 壽彦君 岩木 哲夫君 竹下 豐次君 鈴木 直人君 委員外議員 小串 清一君 小林 英三君 加藤常太郎君 議長 松平 恒雄君 事務局側 参 事 (警務部長) 青木 茂君 主 事 (衞視班長) 赤沼 明君 主 事 (衞視) 永野 順三君