地方行政委員会 閉会後第4号
- 発言数
- 12 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1949/07/05
会議録
○委員長(岡本愛祐君) これより地方行政委員会を開会いたします。 今日は治安関係につきまして審議をいたしたいと思います。樋貝國務大臣、辻國家公安委員長、齊藤國警本部長官、新谷労働政務次官、賀來労務局長も見える筈であります。まだ見えませんけれども、運輸省の足羽鉄道監督局長、労政課長の星野君が見えております。 先ず運輸省関係につきまして説明を聞きたいと思います。先頃勤務時間の改正に関しまして、國鉄部内において地方的のストライキが行われた、これは連合軍からの命令によりまして取止めをしたという事実があります。又人員整理の問題に関しまして、國鉄労組において過激な反対運動が起つているように見受けます。現に労働組合の総会におきまして、スト禁止、実力行使というようなことを決議いたしております。それから昨日いよいよ人員整理の第一回の発表がありまして、或る所によつては総辞職の戰術をとつておる。それから今日の新聞によりますと、個人通達について福島縣のごときは頗る不穏な空氣があります。公安係長が殴打をされた、それから駅長を追い帰したというようなことも報じられております。尚最近特に目立つて鉄道妨害事件が頻発いたしております。こういうような関係につきまして、鉄道関係から治安の立場について御説明を願いたいと思います。運輸省足羽鉄道監督局長。
○説明員(足羽則之君) それでは私御説明を申上げたいと思いますが、今お話がありましたように今度の整理に関しましては、かねがね運輸大臣が整理の前に整理の案なり或いは基準ができたら、これを組合と團体交渉ではないのでありますが、組合に話してその上で行う。こういうまあかねて話合いがあつたものでございますからそれで一律に組合とその話を始めたわけでございます。それでその話合には二日に打切りまして、新聞で御承知のように昨日第一回の整理の通達をいたした、こういう次第でございます。尚それらの点について若し御質問がありますればあとでお答えすることにいたします。 それに関連して昨日から今日にかけてのいろいろの情報が各地から入つておるのでございますが、それの大体の状況をお話申上げます。今朝の七時現在の情報では札幌の鉄道局とは連絡が取れておりませんので札幌管内の樣子はよく分りません。東京、大阪、名古屋、門司、廣島、四國、新潟これだけの鉄道局は大体平靜でございます。ただ仙台の管内がいろいろ多少不穏な情勢がありまして、それの一例を申上げますと福島の支部は今朝の二時半頃支部の指令として郡山地区、若松地区に対して実力を行使せよという電報で指令があつた。これに対して管理部長と、支部委員長、副委員長に対して支部としてこういう要求を出したかどうか、出したら撤回せよということを要求しましたところが、支部では出していないと回答して、三時十分郡山、若松地区に対して電話でその旨を傳えて、支部の指令は正式の指令でないと、こう訂正をした。それから氣仙沼の地区は、夕べから今朝まで、職場大会を開いて、現場長と交渉をしておりましたが、五時に交渉して、今日十二時から再度交渉を行う、こういうふうに言つております。尚仙台の関係で、いろいろ情報が入つているのでございますが、これは入つた情報だけをまとめたものでありまして、いろいろ経過が、その後の話が來ておりませんですが、福島の管理部では部長室が約千名の者によつて占拠されて、部長、総務課長が軟禁されて、面談をしている樣子である。これは仙台の局の人事課長からの電話であります。それから氣仙沼、或いは黒沢尻の地区では、現場長が押籠められて面談をしている。それから青森では、引揚者を含む二百五十名が労働歌を唱いながら市中を行進している。それから青森の檢車区とその家族は、廳舍と官舍の陳情團の來襲に遭つて管理部及びその他の官舍では状況が危險のため待避をした。それから福島の管理部では管理部廳舍に待機中の警官隊に、更に市の警察官百名を伴つて増員に來たところが、廳舍に入つておつた者のうちで約半数は退去いたしましたが、まだ七十名ばかりの者が又ここへ閉じ籠つて解散を拒否しておつた者が、一時二十五分に全員退去いたしました。大体福島の管内が主でありますが、仙台の管内もこうした不穏の情勢にあるのであります。それ以外の管内の札幌が分りませんが、他の方の管内では通告に対して拒否したものが少しずつございます。それから昨日本廳でもいたしたのでございますが、本廳では平穏裡に皆通告を受けて、その後何にも動きはございません。 大体まあ現在のところこのいろいろ各地の状況の概略はそういうことなんでございますが、尚只今お話のありました、列車の妨害事故の関係を簡單に申上げて見たいと思います。列車の妨害の概況を申上げますと、この発生状況でございますが、昨年二十三年度は全國で千四百八十七件、一月平均百二十四件でありまして、多い月でも百五十件見当でありましたが、今年度に入つて非常にその数が殖えております。昨年の平均が百二十四件、多い月で百五十件であつたのですが、本年度に入りましては四月が百七十六件、五月二百五十二件、六月は非常に殖えまして五百十七件、これだけになつております。で発生の地域は大体京浜、京阪神、北九州の幹線が比較的多いのでございまして、他は室蘭線、それから高崎の附近、廣島附近、それから熊本の附近、それから酒田の附近がこれに次いでおつて、大体大都市の附近が多い。こういう状況になつております。発生の時期は五月中のものを檢討いたしますと、大体二十四時間に亘つてはおりますが、一番多いのが大体夕方十六時から二十二時ぐらいの時が一番多い。で列車の種類は、旅客列車及び電車が過半数でございます。それから檢挙されましたのは、五月中に五十七人檢挙しておるのですが、年齢別に見ますと、二十歳未満が一番多く、七歳以下十一人、二十歳以上は三人でございます。犯罪の方法は投石と、それから発砲が百三十四件で過半数であります。線路破壊、或いは故意に障害物を置いたものは、七十六件で、全体の約三〇%、保安装置の機能妨害をしたものが十件で四%、いたずらと考えられるものが十四件で六%ございます。五月中の二百五十二件の中に危害のありましたものが百二十四件約五〇%で、列車脱線をいたしましたものがそのうち四件、全般的には比較的軽微でございます。 これに対してどういう処置をしておるかということでございますが、これは線路の特別巡檢を実施する。それから線路及びこの構内の通行の取締りを強化する。それから保線区というのが現場にありまして、あの下に保線工手長それから線路班という組織になつて、線路の巡回をしこれを取締つておるのでございますが、そういう所にこの線路を修理するためのいろいろな機具がございます。そういう道具を持ち出していたずらされるとこわいので、そうした道具の保管を嚴重にいたしまして、いろいろな不法の持出しを防止するということを注意をいたしております。尚保線関係のいろいろ作業及び工事から発生する材料、そういう物を整理しまして、そういう物を持ち出されてやはり妨害されないように、そういつた物は線路の近くにありますから、そういう物を整理する。それから鉄道公安官という制度があるのでございますが、これは今鉄道公安員と申しますが、この鉄道公安員によりまして特別捜査班を作りまして、重点的に警備に当つております。尚本人の捜査及びその背後関係の究明もこの鉄道公安員によつてやるこういうふうにしております。それから警察と連絡を強化いたしまして、情報の交換及び捜査に協力をいたす。次に一般区外特に中学校、小学校或いは一般の報道関係の協力を要請をする、こういう方法を取つております。 尚これに関しましては司令部の方でも特別な関心を持つておりまして、これに対する十分なこの対策を取れという意味の指示が参つておりまして、その点十分に鉄道といたしてましは、できるだけの対策をいたしておる。こういうふうに考えております。 それから尚これに関連してお話を申上げたいと思うのでございますが、この治安の点から見ますと、先般の熱海で労働組合の中央委員会が開催されたのでございますが、その可決されました中に、遵法鬪争を活撥に展開しろ、こういう一項目がその中に含まれております。それでそれに対する対策でございますが、或いは労働基準法、或いはそれに関するいろいろな法規を完全に実施をする。或いは列車の運轉に関するいろいろ規定がございますが、そういうものを完全に実施をする。そういうことによつて実際にはこの運轉が非常にスピードが落ちるとか、或いは現在の輸送要請に対しましては、十分に活動ができんという状態になるように狙つておるらしく考えられるのであります。そこでそうしたものにつきましては、我々の方として、そういう遵法運動という名目でやるものに対して、守らなくてもいいということは言えないわけなのでございます。そこで実際に現在列車の運行に支障のない程度に、これを取締つておる鉄道関係の規定を緩和するということを、実は考えておるのでございますが、先般國有鉄道の総裁から運輸大臣宛に上申が参りまして、現在の状況では列車の正常運轉を確保するために、運輸省の省令で決まつております一部の制限事項を緩和しなければならん場合も考慮される。從つて安全と認められる範囲でその制限事項を緩和したいから承認して欲しい、こういうような上申が参つております。その内容は、省令と申しますのは、日本國有鉄道建設規程、或いは同じく運轉規程、或いは同じく信号保安規程というような実は規定なんでございますが、その中にいろいろな條項がございます。ちよつと余り細かい話ですが一例として申上げますが、電氣機関車或いは電車に避雷器をつけなければいかんというような規定があるのです。或いは車輪が動いている間に磨耗をいたします。そこで或る程度減りますと車輪を取替えなければいかん。そこで車輪の使用限度というものを車輪の中心から五百何ミリメートルというような制限をして、それ以上減つて來るとこれは取替えなければいかんというような規定があるのです。そういつたものを或る距離まで緩和するというようなことの点。或いは車輛についての檢査期間が決まつています、そこで檢査の期限を少し延長しなければ実際困る。これは從來ずつと前に、一昨々年でございますか、マッカーサーの例の七月二十二日の指令が出ます前に、非常に各地方でやはり組合の鬪争が熾烈を極めたのでござまいすが、そのときも同様な遵法鬪争がありまして、やはり貨車や或いは機関車の檢査期間を過ぎたものは、これを列車から外すというやり方が随分方々に頻発いたしまして、例えば荷物を積んでいる貨車でも、操車場に入りますと操車係が点檢して印をつけて全部外しちやうのです。そうすると全部貨物列車を組み直さなければならんために、列車の運轉が非常に遅れる、運行ができんとか、或いは機関車で少し期限経過をしたものはやはり全部外してしまいますから、機関車の使用の数が少くなつて列車運轉に支障があるとか、そういう問題が規則を嚴重にいたしますと起るわけでございます。ところがそういつたようなものは全部相当なアローアンスがありまして、実際問題としては支障がなく、実際多少規定を超過してもやれますので、それを現在の実情に支障のない程度に緩和して欲しい。こういう趣旨のことがまだこの外にも沢山あるのでありまして、いろいろな点について考えられる。そういう点の省令の制限を緩和して欲しい、こういう上申が参りまして、運輸大臣がこれを許可することになつております。差支えのない場合には許可してもよろしいということが同じく省令にありますので、その條項によつてこれを許可いたします。從つて遵法運動で、常識から考えてそれを守ることが現在の実情から見ると、実際の運行に支障がないという制限を緩和してそれに対処したい、こういうふうに考えております。ただそれは現場の鉄道局長の判断で、運轉に支障がないという判定によつて、今申し上げましたような各種の具体的な事項についての制限の緩和を認めるということでごでいますから、その点からの列車運轉の安全には支障がないものと考えておりますから、御安心を願いたいと思います。治安関係につきましては大体そのくらいでございます。
○委員長(岡本愛祐君) 一應それだけ聞いて置きます。次に國家地方警察の斎藤長官から御説明願いたいと思います。それは先頃の公安條例に対する東京都交通労働組合の反対運動の関係、並びに勤務時間改正に関する國鉄のストの問題、この問題については御報告を承わりましたが、その後平市におきまして些細なことから警察の占拠事件が起りまして、又それらに関連して郡山でも警察署に乱入した事件が起り、福島の縣会議事堂において示威運動まで行われたと、そういうような福島縣下における集團不法事件と申しますか、一部は騒擾事件になつたようであります。そういうこと、それからソ連からの引揚者に対しましていろいろな問題が起つておりますが、今朝の新聞によりますと、京都駅前で大騒ぎが起つた、こういうことになつております。それらについて御説明を願いたいと思います。
○西郷吉之助君 只今齋藤長官からいろいろ御報告を承りますのに、私は秘密会を要求いたします。
○委員長(岡本愛祐君) 只今西郷君から秘密会の御要求がありましたが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(岡本愛祐君) それでは祕密会に決定いたします。 午前十時四十六分秘密会に移る
○委員長(岡本愛祐君) 速記も止めましようか。
○西郷吉之助君 速記も止めた方がよいと思います。
○委員長(岡本愛祐君) それでは速記を止めることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」〕 と呼ぶ者あり
○委員長(岡本愛祐君) それでは速記を止めます。 午前十時四十七分速記中止 —————・————— 午後零時三十七分速記開会
○委員長(岡本愛祐君) 速記を始めて。それでは秘密会はこれで閉じます。 午後零時三十七分祕密会を終る。
○委員長(岡本愛祐君) 本日はこの程度で散会いたします。 午後零時三十八分散会 出席者は左の通り。 委員長 岡本 愛祐君 理事 鈴木 順一君 委員 三木 治朗君 岡田喜久治君 林屋亀次郎君 柏木 庫治君 西郷吉之助君 島村 軍次君 鈴木 直人君 太田 敏兄君 小川 久義君 説明員 國家警察本部長 官 斎藤 昇君 國家公安委員長 辻 二郎君 労働政務次官 新谷寅三郎君 労働事務官 (労政局長) 賀來才二郎君 日本國有鉄道公 社監督局長 足羽 則之君 日本國有鉄道公 社労政課長 星野守之助君 日本國有鉄道公 社公安局第二課 長 赤木 渉君