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5回国会参議院1949/09/14

選挙法改正に関する特別委員会参議院議員選挙法改正要綱立案に関する小委員会 閉会後第2号

発言数
98
登壇者
13
会派数
5
開催日
1949/09/14

会議録

柏木庫治緑風会

○委員長(柏木庫治君) 只今から委員会を開会いたします。昨日に引続きましてお願いいたします。

城義臣民主自由党

○城義臣君 第六の投票立会人の決定方式については届出主義だけでは実際に当りまして非常に困難が多いのじやないかというふうに考えるのでありますが、例えば具体的に申しますと、私共の熊本縣あたりでも一村三箇所の投票所を設置いたしますというと三箇村以上になりますので千以上になる。そうすると届出主義で行くとすると実際の運営に大変支障が多いと思いますから、やはり職権專任主義で合せて行くということでなければ困難ではないか。こういうふうに考えるのでありますが、先日もそういう御意見が大分ありましたのですが、私共はそういうふうな方法を取るべきではないか、こういう意見を持つております。

小串清一民主自由党

○小串清一君 現行法がそうです。届出主義であるが届出の同じときは互選或いは抽籤によつてするということになつておるが、ただ決定する候補者が届出にしたらそれを選挙管理委員会は尊重する、そういうふうに解しておつたのですが……、それではこれでよいと思います。それで昨日これがよいのじやないかということでそういうことを言つたのですが……。

藤井新一民主自由党

○藤井新一君 現行法通りでよいと思います。

岡本愛祐緑風会

○岡本愛祐君 投票立会人は、この前ので見ますと私共参議院の場合は参議院の現行法通りでよいということを言つておりましたが、併し段々考えて見ますと、この間鈴木委員からも発言がありましたように、開票立会人と違つて投票立会人に過ぎないから職権主義で差支えないのじやないか、それで鈴木君の憂うるごとく、過去の選挙におきましては投票立会人の届出主義によりまして、顔をきかして投票者を束縛するという弊害があつたことは事実として認めなければならないと思います。だからそうい弊害もあり得るのですから職権主義にして、職権主義の悪いところはどこにあるかというと私はないと思います。投票立会人ですから……。開票立会人については確かに自己の利益を擁護しなければならないから、届出主義の方が利益を得るという点はありますけれども、投票立会人についてはそういう届出主義による投票、被選挙人の利益ということは余りないと思います。

小串清一民主自由党

○小串清一君 私はそれは一方的だと思います。今のような弊害があります、それがために同じ党派の者は並べて出していけないという制限がある。ところが職権でやることになると、その職権でやることは、誰でも出すということはたまたま一方に不利益の者が出るかもしれないから、それをやらせないというなら政党色のない全く官吏のような者を立会わせるということになりそうだが、苟くも選挙権を持つておるものは必らず色がついておる。その色のついておる人を選ぶか、今度は職権で勝手になつておるのだから却つて今度はその方がその弊害はないのじやないかと思います。お互いに抑えておるからこういう考え方を持つております。併しそれは職権でやるというのなら党派色のない人間を選ぶとか何とかという制限をおかなければならないと思いますが、そういう御議論から出発すれば、だから私はこのままでよいじやないかと思います。併し強いて固執しない。衆議院の方で職権利益というか、投票立会人は無色透明なものを選ぶ。即ち國会でも議長になるのは党派を離脱するという議論はあるのだから、そうならよいが、さもなければその弊害はこのままでさらけ出した方がお互いに牽制するからよいので、一方的にやるのも弊害がある、私はそう思います。

岡本愛祐緑風会

○岡本愛祐君 小串君の御議論誠に御尤もでありますが、それは選挙管理委員会というものを信頼しない前提の下に立つておると思います。それでは私は考えなければいけないので、選挙管理委員の構成が各政党に偏頗があるということを前提には私はできないと思いますから、それではすべて選挙の管理ということが不信任ということになるのですから、だからそこまで考える必要はないと思います。

小串清一民主自由党

○小串清一君 私は選挙管理委員会をちつとも信頼しないのじやない。選挙管理委員会に誰を選んでも多少の党派色があるのだから、それを制限する。從つて開票は利害があるからやるという議論も成り立たんわけだ。開票も公平無私なものにやらせても職権でやるものはやるから、開票立会人だけは特に政党色があるということは自家撞着のものではないかと思います。私は余り議論でやりたくはないが、その氣持が私はお互いが牽制させる、届出主義によつて牽制させる機会がある。その方が漫然としてやるという管理人よりよいのじやないか。況んや開票のときは大いに利害があるから自分の方の票は無効投票でも生かせるようにするからというような考え方はいけないのじやないか、やはり公平の者であつたらよい。

小川久義新政クラブ

○小川久義君 これはいろいろ議論がありますが、現在届出した者は恐らくいないのじやないか、だから実質的には委員会に任したと同じことである。届出がなければ委員会が決めるのだからそれでよいのじやないか。

北條秀一緑風会

○北條秀一君 小川君の意見に私賛成なんです。現行通り行けば権利を放棄するわけですから、今度職権主義に改めますと問題が起きます。その点を避けて行つた方がよいと思います。

藤井新一民主自由党

○藤井新一君 現行法通りに採決を願います。

岡本愛祐緑風会

○岡本愛祐君 そういうふうにお決めになることは差支ありませんけれども、併し衆議院の方もそういうふうに変えさせるという下にそういう主張をしなければいかんですよ。それはいいですね。

城義臣民主自由党

○城義臣君 それはいいですよ。(「賛成」「同感」と呼ぶ者あり)

岡本愛祐緑風会

○岡本愛祐君 私は反対だけれども多数決で……。

柏木庫治緑風会

○委員長(柏木庫治君) それでは第六はこれでいいですね。    〔「いいです」「異議なし」と呼ぶ者あり〕

柏木庫治緑風会

○委員長(柏木庫治君) それでは第七。

北條秀一緑風会

○北條秀一君 第七について。これは衆議院の例に倣つたものと思うのでございますが、從つて衆議院は何が故にああいうふうな改正をしたか、その理由について十分事務局において検討されたと思いますが、その検討の結果についてここで説明して頂きたいと考えるのです。

朝日邦夫説明員

○説明員(朝日邦夫君) 記録によりますと、二十二年の衆議院選挙法の改正の際には、從來二千円であつたのを五千円に改めておるのでありますが、これは提案理由の説明といたしましては、物價騰貴の現状に鑑みて、泡沫候補濫立の弊を防止するためというだけなのです。それから二十三年の改正につきましては別に理由は書いてございませんが、これは日農の北委員は、これは非常に立候補制限であるということで、共産党の林委員も同趣旨で反対をしておられますが、その他別に御発言はなく決定したもののようであります。

北條秀一緑風会

○北條秀一君 衆議院の例が分りましたが、狙うところは泡沫候補の濫立を抑えるというところにあると考えるのです。そういうことになりますと、私はこの三万円の問題は、ただ單に衆議院が三万円にしたからこちらも三万円にするというような安易な考え方でこれを決定してはいけないと思うのです。なぜかならば、後にこの選挙運動の際に出て参りますが、泡沫候補を三万円でよく抑えることができるか、断じて私は抑えることはできないと考える。なぜならば、この今回選挙公営の幅を非常に廣くする、そのために個々の具体的な問題になれば、全國選出の議員候補者には葉書を五万枚出す、縣には三万枚出すということになりますと、現在葉書一枚は二円かかるわけですから五万枚貰いますと計十万円の葉書を手に入れることができるわけ、そういたしますと三万円の供託金を拂つて十万円葉書を貰つて、これを自己のために利用すれば、これは選挙そのものが一つの有利な取引になつて來るわけなんです。ですから泡沫候補だけでなしに自己の業務或いは営業の宣傳になりますから、自己宣傳をするためにやろうと思えばこれは幾らでも使えるわけなんです。そういう点から言つて、この五千円を三万円と、衆議院の例に倣つて上げるということは全く私は意味がないと思う。だからこの泡沫候補を抑えるということは三万円にしたところでこれは抑えられない。でありますからこれは專ら國民の良識に待つしかないのです。私は供託金の金額を三万円にするというふうなところに上げるということは全く意味がないと思う。上げるならばもつと私は合理的な基礎を他に考えるべきではないか。上げるならばうんと引上げていい、三万円くらいの中途半端に上げるということは意味をなさんと、こういうふうに考えますので、私はこれには賛成しない。

藤井新一民主自由党

○藤井新一君 衆議院は泡沫候補の防止と言うておるが、それはまだ衆議院の議員が世界経済を知らなかつたのです。実際はこれは貨幣價値の下落からである。ですから北條君は泡沫候補ということを力説しておられますけれども、私は貨幣價値の下がつて來たという意味が十分これにはあると思う。又実際そうなんです。だから五千円から三万円にすることはこれは当然の常識の問題だと思いますから三万円で十分結構だと思います。

北條秀一緑風会

○北條秀一君 藤井君の見解は本質的なものから外れておると思う。要するに供託とは一体何だというと、候補者の要するに人物保証と言うか、そういうようなものが供託金の根本になつておると思うのです。ですから現在物で候補者を保証するか、或いは人間が、推薦人が出てこれを保証するかということであると思うのです。從つて貨幣價値が單に変つたからというので五千円を三万円にするというならば、私はそれは嚴格に計算すれば、一昨年の五千円は今年の三万円でなしに、五万円、六万円になるかも知れない、そういうような算盤を入れて計算をすべきだと思う。

藤井新一民主自由党

○藤井新一君 北條君の意見は誠に然りと思うけれども、やはりこの中には泡沫候補の防止と貨幣價値の両者をここに含めてのものと思いますから、絶対的な金と言われないけれども、やはり泡沫候補と合せての算定と思うのであります。

北條秀一緑風会

○北條秀一君 只今藤井君の御意見があつたのですが、それならば私は先程申しましたように、葉書を五万枚出すということが一方にあるわけなんだ。それが決まるか決まらんか、今後の問題でありますけれども、仮に決まつたとしますと、この十万円に値する葉書を若し私が使うとしましても、最も有効にこれは使い得ると考えるのです。でありますから私はこの三万円を簡單に決めようという考え方が非常に軽率である。むしろやるならば一つの基礎を求めて、即ち私の言うのは具体的にと申しますと、五万枚の葉書を出す前に、全國の選出の候補者については十万円、縣單位の立候補者には葉書三万枚ならば計六万円、こういうところに基礎を求めて供託金を出すべきじやないか、こういう私のは考えなんであります。

城義臣民主自由党

○城義臣君 北條君の御議論誠に科学的な根拠にお立ちになつて立派なお話だと思いますが、今お取上げになつた根拠は無料葉書でありますが、今後若し決定されるとすれば特殊乗車券の交付なども多くなる。これは実に大きな金になる。それから又新聞廣告なども非常に廣告料の高いときだから数万円に匹敵する。こういうようなことなども折込んで見れば、どんなに安くても十万円以下ということはないと思う。そういうところは北條君の言われるような科学的な根拠に立つて泡沫候補を防ぐとか、その他物價の騰貴による供託金の價値の平衡を期するという意味から考えれば、私は十万円以下というようなことは考えられんと思う。そういう立場に立つてやはり見た目には、非常に何か金によつて制限するというような印象を國民に見えるかも知れないけれども、但しそれには今の理由があれば、私はこの際十万円になろうと十五万円になろうと、そういう立場ではつきりした数字を出すことの方がより正しい議論であり、適正な立法の仕方でないかと、こんなふうに考える。

大野幸一日本社会党

○大野幸一君 日本國民は全部立候補する機会を與えることが理想である。それで從來の保証金制度というのは、まあ北條議員、城議員の言われたようなための申訳のためのものであつたのである、申訳であるから当時の五千円としても或いは理屈に合わなかつたかも分らない。今日三万円というのは衆議院でほぼ決めているらしいのでありまして、我々は先ず第一院としての衆議院、これに從つて、この法案でも三万円とあります。從つて三万円でいいのじやないかと私は考えまして、この案は適正だろうと思います。十万円、十五万円ということに対しては、若し昔の無産党だつたら絶対に反対するでしよう、今日の社会党及びそれから左の政党は賛成しないと思います。而も衆議院は進歩的の感じを與えます。そうなれば私はそもそも両院ある以上、この選挙法統一を図るためには衆議院の意向も十分に尊重しなければ目的が達せられないだろうと思うし、特に参議院が独善的にやつて、衆議院の三分の二で衆議院の主張が通るということになると、参議院の今後の権威にも関することでございますから、謙虚な氣持で私は藤井議員の三万円説に賛成するものであります。  ここにおいてちよつと申上げておきたいことは、一般論といたしまして、やはり衆議院との連繋を十分に一つ本委員会はとつて、そうして衆議院のいわゆる三分の二多数決で押切られないようにしたいものであるということを申添えておく次第であります。

伊東隆治民主党

○伊東隆治君 私も、この供託金の額の問題についてはかねてから意見を持つておつたのですが、只今大野さんのおつしやることも御尤もだと思います。即ち第一院で決めた額に倣おうというその氣持は私も賛成ですが、尤も昨年の十二月の形勢と今日とは貨幣價値そのものについても違いますし、それよりも違う点は衆議院の選挙と参議院の選挙というものが非常に性質を異にしておる。額が多いから何か封建的だとか、少し遅れているという感じはむしろ與えないで、選挙区の範囲が廣いし、又それだけの力の人が出て來るものだという意味からしても、供託金をそれだけ重くしておくことが、むしろ参議院の立場にふさわしいことだと思います。人の議論に対してばかり反駁するようでいかんですが、藤井さんのおつしやる貨幣價値の計算から行つて、科學的には一昨年の一昨年の五千円が來年の三万円に相当するという計算になりましても、その当時は五千円で押えたが、來年は三万円で押えられるかという情勢の変化によることも考えなければいけない、例えば最近の情勢を見て見ますと、この前もお話がありました通り全國区のときは、コンサイスのデイクショナリイーができるほどに少くとも五百名を突破するだろう、愈々以てどういう人がいいか分らないという選挙民の氣持もそうだが、全國区廃止ということはそこから來るだろうと思う。どうしても五百名以内に全國区ならば押えようとすれば、供託金は十万円という域さんのお説もありましたが、それ以上げてはあまりにかけ離れますが、やはり十万円程度には上げないというといけないのじやないかという氣持を私はかねてから強く持つているのであります。

北條秀一緑風会

○北條秀一君 大野君は私の先程來述べたことを多少誤解されていると思いますのでこの際私ははつきりしておきたいと思います。私は供託金の金額を上げるということは意味をなさんと思います。供託金はなくたつていいじやないかという主張に基くのですけれども、これを仮りに第七項によつて衆議院の例に倣つて上げるということになれば三万円というああいう安易な考え方ではいけない、基礎を求めるという基礎になる、こういうことを私は主張したのです。その点は御了解願いたい。

小串清一民主自由党

○小串清一君 私もやはり伊東君のおつしやるような意味に、少くとも衆議院の方の供託は、これは一通り利益の全部を補うという意味でなくて、その人の当選が、眞劍に眞面目に國の世話になるのだからその供託をするのだという意味でありますから、そこに金にしてもそうでありますが、併し衆議院よりは多くするのが或いは本当じやないかと思います。この前の委員会のときも三万円は少いからもう少し殖やしたらどうかということを発言しております。そういういろいろな科學的な立論よりも、衆議院が三万円ならば、こつちはそれよりも多い方がよいのではないか、五万円でも七万円でも、或いは十万円でもよいのではないか、金高ははつきり言いませんが、衆議院のより多いのが当然じやないかと考えます。

吉川末次郎日本社会党

○吉川末次郎君 この問題は前の準備会のような会合で全員が揃われたときも大分議論が闘わされたのでありまして、北條君の御議論もその当時出された御議論と同じだと思いますが、どうですか。やはりこないだの選挙で三万円に上げて特殊の弊害もなかつたようにも考えられるのですが、貨幣價値の下落という点からいうと、この春行われた選挙の当時と現在とそれほど物價の差などもないようでありますし、併し日本の貨幣價値は安定していないのですから、今後非常なデフレになる、或いはインフレになるというようなことによつて、そのときそのときの状態でいろいろ変えなくちやならんと思いますが、この間の選挙で衆議院議員は大体三万円でよかつた、尚それ以前の我我が立候補したときも衆議院議員と同額であつたというようなことに拘らず大した弊害がないとすれば、やはり衆議院と同額の三万円でよいというようなことでどうなんでしようか。この間の会合でも大体そういう議論が多かつたように思いますが、三万円に御決定願いたい。

北條秀一緑風会

○北條秀一君 さつきの大野先生のお話は如何にも先生らしい立派なお話だと思う。というのは、日本國民なら誰でも立候補できて、金の制限がないというのが最も望ましいことだと思う。併しそれはやはり人間を飽くまでも善なりということを前提として立論された話であつて、実際の個々の弊害を私ここで事例を挙げませんけれども、相当賣名的な諸君が立候補されて無駄に國費を濫費するということもありますし、又それは皆様方のすでに御承知のことだともけれども。そこで私はそういう日本國民全部が善良であるという前提に立つ限りは、そういう現実がこれははつきり出ておるのですから、やはり先程の伊東さんのお話のごとく衆議院と又違つた、地域が非常に廣いとか、殊に全國区となればはつきりと衆議院と参議院とは違うのですから、必ずしも安くすることが進歩的であるとは考えません。私は何も十万円というようなことを言うのじやないが、徒らに下げておくということ或いはおかないというような議論は、もつと実際に即して考えれば皆様方にも御納得頂いて、十万円ぐらいが実際は効果があるというようにお考えになるのじやないか。これはやはり金の問題のことですから、私決して固執はいたしませんが、理論としての理由からすれば私は三万円というようなことではやはり安きに失するのじやないかというふうに考えます。

藤井新一民主自由党

○藤井新一君 北條君はこれに対して三万円としては高過ぎる、城君は相当な額を言われておるし、伊東君は大体五万円がよかろう、大体そういう程度だと思いますが、そこで私は民主政治という意味から言うならば、参議院なるが故に高いとかということはこれは全くよくないことだと思う。この前の委員会においても吉川委員が言つたように大体三万円ということに意見がほぼ纏まつた。それを小委員会で又堀り返してこれをやるということは甚だ我我委員会を侮辱するものだと思う。だから大体衆議院と歩調を揃えて行つて、そうして衆議院が五万円なら我々の方も五万円にしたがよいと思う。そういう立場から参議院議員なるが故にということはこの際受取れんと思う。だから原案通りで行つて議事進行した方が妥当ではないかと思います。

岡本愛祐緑風会

○岡本愛祐君 速記録を今見ておりますが、この前もまとまつていないのですね。それで問題の所在を知るための予備的の委員会だつたのだから、問題を出し放しでまとめていない。(「その通り」と呼ぶ者あり)私の意見はこの供託金をとるかとらないか、とらないことにした方がいいというのは理想論であつて、現在の状況ではやはり供託金制度というのは置かなければならんだろうと思います。そうすると供託金制度を置くに足るだけの供託金はやはりやらなければならない。それでそれは三万円が安いか高いかの問題になります。只今北條君が一つの案として出しておられるのは、選挙郵便が無代で立候補者に配付されるのだから、それを一つの目安にしたらどうかという御意見でありますが、これも面白い案でありまして、それじやどのくらいの選挙郵便の枚数にするか、これはこれからの研究ですから、金高の問題は先に延ばして行つて、或いは三万円でいいという結論が出るかも知れませんが、この問題はこの場合留保して先に進んで頂きたいと思います。

伊東隆治民主党

○伊東隆治君 一言私附加えたいのでございますが、普通選挙の供託金の制度が設けられた当時は、確か金一匁が五円というときに二千円だつたということです。そういたしますと今百倍しますと二十万円というふうになります。今の苦しい時代に、百を掛けて見ても二十万円とはどうも言う氣にはなりませんけれども、十万円は最小限の限度じやないかとうい氣がするのです。尤も北條さんのおつしやつた葉書代とか、紙が何百通か沢山貰えるし、現に皆言うことを避けておられたようですが、先般の選挙のときに不当利得を得た者すらある。そういうような点から見まして、今後の葉書の問題も関係して來ますが、いずれにしましても十万円程度の供託金はそういう点から見ましても私は適当じやないか、かように思うのであります。

大野幸一日本社会党

○大野幸一君 私は十万円説は絶対に反対する。というのは分り易く言えば、三万円と十万円との差は三倍強であります。そこで國民の受ける感じは、やはり参議院というところは金持の集まりだ、こういうことになります。金持の集まりは或る意味からいうとぼんくらの集まりであるということに或る人は考えます。こういうことになりますために、私は参議院も衆議院も同額が理想であるが、但しその地域の関係その他がありまして、選挙区も多いからこれを仮に二万円殖やして五万円にするという程度ならば或いは考慮する余地もあるかしらんが、三倍強ということの十万円説には私は反対であります。從つて十万円ということになるとこれは相当論議を要するから、三万円乃至五万円にするか、先ずこの点は留保して進まれんことを望みます。

柏木庫治緑風会

○委員長(柏木庫治君) 段々御議論が出ましたが、三万円か五万円か十万円かということが、多く纏まつた話だと思うのでありますが、これを今ここで決めましようか。これはもう少し考えるということにいたしまして、第七だけは保留にいたして次に進むか、この点だけをお決め願いたいと思います。(「賛成」と呼ぶ者あり)

吉川末次郎日本社会党

○吉川末次郎君 委員長の今のお話のように留保して、先に議事を進められんことを望みます。(「賛成」と呼ぶ者あり)

柏木庫治緑風会

○委員長(柏木庫治君) 第七は留保にいたしまして……。

北條秀一緑風会

○北條秀一君 こういうことにしてはどうですか。これは蒸し返して済みませんが、從來の五千円の供託金を、これを変える必要があるかどうか、こういうことは決まると思います。今直ぐこれは……。それじや第二にどの程度にするかということについて……。

柏木庫治緑風会

○委員長(柏木庫治君) 第七は全部留保にいたしまして、第八に……。

岡本愛祐緑風会

○岡本愛祐君 会派に諮つて見ましよう。

北條秀一緑風会

○北條秀一君 今、供託金額だけについて私は意見を述べたのですが、今度は、後の方の供託金の没收率の問題を全然今まで議論していないのです。これも後に讓るのですか。

柏木庫治緑風会

○委員長(柏木庫治君) 第七は全部後に廻しまして、留保いたしまして第八に進みます。

杉山惠一郎法制局参事(第二部第二課長)

○法制局参事(杉山惠一郎君) 第八当選の告知及び当選人の告示については、(第五十九條第一項)衆議院議員選挙法第七十二條のように選挙長は、選挙のてん末を都道府縣の選挙管理委員会に報告することとし、右委員会が当選の告知及び当選人の告示をする同趣旨の規定をおくこと。  第五十九條の規定を次のように改めること。  当選人が定まつたときは、選挙長は、直ちに当選人の住所氏名及び得票数、その選挙における各議員候補者の得票総数その他選挙のてん末を都道府縣の選挙管理委員会に報告しなければならない。  都道府縣の選挙管理委員会は、前項の報告があつたときは、直ちに当選人にその旨を告知し且つ当選人の住所氏名を告示しなければならない。  (一) 右の場合において当選人がないとき又は定数に達しないときは(第五十九條第二項)選挙長は衆議院議員選挙法第七十二條第三項、第四項のように都道府縣の選挙管理委員会に報告し、右委員会がその旨の告示をする趣旨の規定をおくこと。  当選人がないとき又は当選人がその選挙における議員の定数に達しないときは、選挙長は直ちにその旨を都道府縣の選挙管理委員会に報告しなければならない。  都道府縣の選挙管理委員会は、前項の報告があつたときは、直ちにその旨を告示しなければならない。

小串清一民主自由党

○小串清一君 これは事務的のことだから原案賛成です。

藤井新一民主自由党

○藤井新一君 前の衆議院議員選挙法五十九條の中を見ますと、住所という文字が入つておりませんが、今度の改正意見の中に、「且つ当選人の住所氏名」となつて住所を入れましたが、住所は、こういう何百人というものの氏名を並べる場合に、住所を一々書かなければならんのですか、その入れた理由を承わりたい。

杉山惠一郎法制局参事(第二部第二課長)

○法制局参事(杉山惠一郎君) 從來選挙長がそのまま告示をしておりましたのですが、その告示の場合には氏名だけを告示しておりまして、それで後に選挙管理委員会に報告をすることになつておつたのでありますが、今度は選挙長の告知を止めまして選挙管理委員会をして、これをやらせるという趣旨で、その本人を特定するに必要なものとして氏名をも一緒に報告させようという趣旨なのです。これも衆議院の現行規定と同一に歩調を合せたものであります。

鈴木直人緑風会

○鈴木直人君 僕は研究不足のために質問するのですが、これは全國選出議員の場合にもこの通りにやるわけですね。

杉山惠一郎法制局参事(第二部第二課長)

○法制局参事(杉山惠一郎君) そういう考えであります。

鈴木直人緑風会

○鈴木直人君 地方選出の場合も全國選出の場合にもこのやり方はうまく行くようになつているのでしようね。これはちよつと研究不足だがこの通りにやつていいんですね。(「賛成」と呼ぶ者あり)

柏木庫治緑風会

○委員長(柏木庫治君) 別に御異議もございませねば第九に進みます。

小串清一民主自由党

○小串清一君 これは同感だと思いますから、これは議事を進めるために先に行つたらどうです。

柏木庫治緑風会

○委員長(柏木庫治君) 賛成ですね。(「賛成」と呼ぶ者あり)

柏木庫治緑風会

○委員長(柏木庫治君) それでは第九。

杉山惠一郎法制局参事(第二部第二課長)

○法制局参事(杉山惠一郎君) 第九当選の承諾(第六十一條)については、当選の告示を受けた日から十日以内に辞する旨の届出をしないときは、当選を承諾したものとみなすこと。(衆議院議員選挙法第七十三條同旨)  第六十一條の規定を次のように改めること。  当選人がその当選を辞しようとするときは、当選の告知を受けた日から十日以内にその旨を都道府縣の選挙管理委員会に届け出なければならない。  当選人が前項の期間内に当選を辞する旨の届出をしないときは、その当選を承認したものとみなす。

岡本愛祐緑風会

○岡本愛祐君 第九はこの前の委員会で意見の交換をいたしまして、大体原案のような皆さんの御意見でしたので原案に賛成をします。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

柏木庫治緑風会

○委員長(柏木庫治君) 別に御異議もございませんから原案通り決定いたします。第十。

杉山惠一郎法制局参事(第二部第二課長)

○法制局参事(杉山惠一郎君) 第十費用超過による当選無効の訴については、高等裁判所に出訴することができるように改めること。(第七十四條)

大野幸一日本社会党

○大野幸一君 この原案の作成者は高等裁判所が終審裁判所という意味ですか。高等裁判所が第一審裁判所という意味ですか。

杉山惠一郎法制局参事(第二部第二課長)

○法制局参事(杉山惠一郎君) そういう意味です。

大野幸一日本社会党

○大野幸一君 終審は最高裁判所ですか。

杉山惠一郎法制局参事(第二部第二課長)

○法制局参事(杉山惠一郎君) 憲法の問題その他に関しましては、第十は始めから高等裁判所に出訴することになつているので、一審を原則にしたものなんです。

大野幸一日本社会党

○大野幸一君 そうするとこの訴訟を促進しようという趣旨ですか。從來は最高裁判所の一審制になつているのです。今度は二審制になつているのです。

杉山惠一郎法制局参事(第二部第二課長)

○法制局参事(杉山惠一郎君) 現行規定では全部東京高等裁判所に出訴することになつておりましたのですが、これは衆議院の方でも高等裁判所に出訴するように、これは参議院の選挙法ができた後なんですが、そういうふうに改正になつているわけなのであります。衆議院の方と同じように歩調を合せるという趣旨です。

吉川末次郎日本社会党

○吉川末次郎君 今の問題ですが、選挙当選無効の訴訟については、やはり一審を原則にしたものじやなくちやならないと思われるのですが、それは非常に裁判が長くかかりますと弊害が多いだろうと思いますが、やはり二審であると非常に弊害があると思います。

鈴木直人緑風会

○鈴木直人君 それはこの前参議院の選挙法によつては高等裁判所は沢山ありますけれども、そのうち東京の高等裁判所だけが取扱うようになつている。そこで東京だけでは非常に不便だからどこの主管する高等裁判所にいわゆる出訴するようにした方がいいだろうということが、参議院選挙当時にも議論になつたと思うのです。そこでこの改正案は東京の高等裁判所だけに限定している現在の法律を東京というやつを取つて、そうして高等裁判所に出訴するというふうにしようという案だと思うのです。それで私はこの方がいいだろうとこう考えているのです。

大野幸一日本社会党

○大野幸一君 私の経験によりますと、各地方の高等裁判所というものと東京裁判所というものは、同じ高等裁判所であつても相当判事の構成において優劣があることは事実です。今の東京高等裁判所というのは昔の大審院判事で以て相当構成している。又今後もこれに準ずる人が入るわけです。最高裁判所は特別の十五人の各界の代表、学識経驗者、判検事、弁護士の人十五人を以て構成しており、主として憲法裁判所と称せられる。そこでこの東京高等裁判所を選挙法の唯一の專属管轄としたる所以のものは終審であつて、優秀なる裁判官によつて、裁判をするということに着眼しておるのでありまして、各地方の高等裁判所において当選という重大なる身分上、或いは法律上の効果あるものを終審裁判所として取扱うことについては、権利の愼重においてまだ議論が残つている。そこで各高等裁判所にするならば、これはやはり上訴審を認めなければならんと、こういうことになりまして、そこで訴訟がまだ遅延する場合もあります。ただ從來この費用超過による裁判というものは、起す人はいわゆる識見の少い、まだ余り人格的に感服しない人が多く、それらの人が原告になつて訴訟するために裁判所としても余り原告に同乗をしない、こういうようなことであるし、また立証もまじめにやらない。こういうので自然に延びて、実際効果を発生したことが少いと、こういうことになつておりますので、この選挙訴訟については例えば出訴後何日内に第一回口頭弁論をやらなければならない。若し第一回口頭弁論においてこの程度の立証をしなければ請求を却下する、訴を却下することができると、こういうように、何らかいわゆる今の政令違反のような裁判についての一つの規則的なものを拵えて、法律上迅速にやれるように拘束して行かなければならないと思うので、ただ高等裁判所に出訴するのみにおいて迅速にできるかどうかということ、権利が全うできるかどうか、被告の場合も考えなければならないのでありますから、こういう点についても一つまだ考慮の余地があると私は思つているのですが、この前ここに問題が提案されたとき、丁度私欠席しておりましたので、今私の経驗した事柄から申上げた次第ですが、こういう細かい規定についてはまた衆議院の方とも相談いたしまして行きたいと思うのであります。

鈴木直人緑風会

○鈴木直人君 大野議員は法務委員もしておられ、弁護士もしておられ、その方面のエキスパートでありますが、同じ高等裁判所でも各地方にある高等裁判所よりも東京高等裁判所が信頼を置けるんだという考え方は、どうも私には納得し得ない氣がするのでありますけれども、勿論東京高等裁判所がやはり初審のところであるから、その人とかそういう方はやつぱり立派な人もあるでしようけれども、地方の例えば九州の高等裁判所にしましても、裁判する以上においてはそれは東京高等裁判所よりも個人々々に見て批判されるような人があるかないか別として、仮に大野議員の言われたようにあるとしても、それまでに裁判の結果において心配されるというような性質のものでしようか。そうなりますと地方高等裁判所の判決というものに対して非常に不安なように感ずるのですけれども。

大野幸一日本社会党

○大野幸一君 それについてもちよつと説明しますが、今度訴訟法を変えまして、すべての上告事件が最高裁判所に緊属することは、徒に最高裁判所の事件を多からしめるだけで、而も判事も十五人で、事実上は調査官が調査をした結果を裁判長が法廷で宣言するに過ぎないというような虞れもあつてはならぬから、憲法問題のみを最高裁判所に取扱わせて、それ以外の今までの上告、民事、刑事を問わず各高等裁判所の上告事件を東京高等裁判所をしてなさしめよう、こういうことが今度の訴訟法の立案の骨子になつているのであります。そういうことから考えまして当然これは東京高等裁判所というが、特殊の地位にあるということは裁判官も認めているという実情であると共に、從來もそういうことに対して別に各地方高等裁判所がこれを承認しないというような意味でもない、こういう工合であることを申上げておきます。

城義臣民主自由党

○城義臣君 只今專門家の方から御説明を承わりましたが、衆議院と同調するというような点と更に不便を除くという点から考えれば、我々とすれば極めて常識的でありますが、只今提案になつている原案でいいのじやないかという考を持つております。

伊東隆治民主党

○伊東隆治君 ちよつと速記を止めて頂きたい点があるのですが……。

柏木庫治緑風会

○委員長(柏木庫治君) 速記を止めて下さい。    〔速記中止〕

柏木庫治緑風会

○委員長(柏木庫治君) 速記を始めて……。

城義臣民主自由党

○城義臣君 伊東君のロジック非常に私感服するのですが、併しどうせ今のお話の前提のように誰もそう嚴格に選挙費用の点をつつけば問題になるというようなことがあるとすれば……、にも拘わらずその人に嫌がらせというようなことを敢てする人間は、東京であろうが地方であろうが、少し不便だから止めて置こうというようなことを考えるような人ならこれは恐らくしないと思う。やはりこれは多少便利だから簡單にやるというようなことぐらいで阻止できないのじやないか。やはり僕は衆議院の方と基本法を作るということを前提に考えて來れば、やはり合わして置く方がいいのじやないか。

藤井新一民主自由党

○藤井新一君 只今エキスパートの大野委員から非常に有益な御発言がありましたが、伊東君もそういうような立場から述べられたと思いますが、やはり訴訟事件というものはこれは困難にする方が私はいいと思うのです。(笑声)そういう意味において私は東京にした方がいいという氣持を持つておるわけですが、なぜこの「東京」を取られたかという理由を私は聞きたいのですが、それには何か衆議院の方の速記はありませんか。

小串清一民主自由党

○小串清一君 これは私は調査の必要がありますから留保して少し研究したらどうでしようか。    〔「賛成」と呼ぶ者あり〕

杉山惠一郎法制局参事(第二部第二課長)

○法制局参事(杉山惠一郎君) 記録からははつきり出て來ないのですが……。

大野幸一日本社会党

○大野幸一君 これはやはり裁判官も大物になると、裁判で当選無効にさせるということに対して遠慮されるのです。というのは國民が投票したその結果の集積だ、こういうので長びくというのは今の原告が確かに怖いのです。それで而も立証はちつともしないのです。立証するような眞面目さはないのです。そういうことで地方へこれをやると、地方は眞面目くさつて、代議士に対する反感で裁判官が早く当選無効なんかにして喜ぶときがあるのです、これが人間というものです。やはり裁判官のこういう点を一つ考慮すると俄かに賛成できないのです。地方へやることは……。

鈴木直人緑風会

○鈴木直人君 ちよつとお聞きしたいのですが、今度のは地方の高等裁判所で判決になつたものを今度は又……。

大野幸一日本社会党

○大野幸一君 上訴をするのです。

鈴木直人緑風会

○鈴木直人君 東京高等裁判所に上訴するのですか。

大野幸一日本社会党

○大野幸一君 そうです。

柏木庫治緑風会

○委員長(柏木庫治君) それでは第十は問題が複雑でありまするから、これは留保いたしまして第十一に進めます。

杉山惠一郎法制局参事(第二部第二課長)

○法制局参事(杉山惠一郎君) 第十一、特別区の存する区域及び地方自治法第百五十五條第二項の市については、この法律中市に関する規定は特別区又は区に、選挙管理委員会及び委員に関する規定は、特別区又は区の選挙管理委員会及び委員に適用するものとすること。(衆議院議員選挙法第百四十五條同旨)  第九十一條の規定を次のように改めること。  特別区の存する区域及び地方自治法第百五十五條第二項の市においては、本法中市に関する規定は特別区又は区に、市の選挙管理委員会及び選挙管理委員に関する規定は特別区若しくは区の選挙管理委員会及び選挙管理委員に、市役所に関する規定は区役所にこれを適用する。但し、第十一條の規定の適用については、その日まで引き続き六月以上その市町村内に住所を有する者とあるのは、その日まで引き続き六月以上特別区の存する区域内又はその市内に住所を有し、且つ、その日においてその特別区又は区の区域内に住所を有する者とする。    〔小川久義君、鈴木直人君「原案賛成」と呼ぶ〕

柏木庫治緑風会

○委員長(柏木庫治君) 別に御異議もございませねば第十二。

杉山惠一郎法制局参事(第二部第二課長)

○法制局参事(杉山惠一郎君) 第十二、この法律の適用については、全部事務組合及び役場事務組合は、これを一町村とみなすこと。(衆議院議員選挙法第百四十四條同旨)  第九十一條第三項を次のように改めること。 この法律の適用については、全部事務組合及び役場事務組合は、これを一町村その組合役場は町村役場とみなす。    〔「同様原案」「異議なし」と呼ぶ者あり〕

柏木庫治緑風会

○委員長(柏木庫治君) 原案賛成であります。それでは第十三。

杉山惠一郎法制局参事(第二部第二課長)

○法制局参事(杉山惠一郎君) 第十三、第九十條の二として都道府縣及び市町村の選挙管理委員会は、投票の方法、選挙違反その他選挙に監視特に必要と認める事項を選挙人に周知させるとともに、棄権防止について適切な措置を講じなければならない旨の規定を設けること。(衆議院議員選挙法第百四十條ノ二同旨)    〔「異議なし」「賛成」と呼ぶ者あり〕

柏木庫治緑風会

○委員長(柏木庫治君) 別に御異議もございませねば原案通りといたしまして、第十四。

杉山惠一郎法制局参事(第二部第二課長)

○法制局参事(杉山惠一郎君) 第十四、第九十條の三として検察官、警察官、都道府縣及び市町村の公安委員会の委員並びに警察吏員は選挙の取締に関する規定を嚴格に執行し選挙の公正を確保しなければならない旨の規定を設けること。(衆議院議員選挙法第百四十條ノ三同旨)

北條秀一緑風会

○北條秀一君 これは「選挙の公正を確保しなければならない」ということをここに書いておりますが、私はどういう意味でこういうことを書くのか分らないのです。それについて説明を願いたいと思います。

杉山惠一郎法制局参事(第二部第二課長)

○法制局参事(杉山惠一郎君) これは或る政党その他の方でまあ片方はゆつくりやつて、片一方を嚴格にするというふうなことをしないように公正にやるようにしなければならないという趣旨だと考えております。

北條秀一緑風会

○北條秀一君 というのはこういうのが検察官、警察官云々その他が選挙を極めて嚴正に行なつていないという現実があるということを前提にするわけですね、私はそういう前提は……。

杉山惠一郎法制局参事(第二部第二課長)

○法制局参事(杉山惠一郎君) そういう前提を以てしているわけではありませんが、訓示的にそういうふうにしなければならないということを明らかにしているだけであります。    〔「原案賛成」と呼ぶ者あり〕

柏木庫治緑風会

○委員長(柏木庫治君) 原案通り可決いたします。

杉山惠一郎法制局参事(第二部第二課長)

○法制局参事(杉山惠一郎君) 第十五、特別投票に関する罰則の適用について、衆議院議員選挙法第百四十七條と同一の規定を設けること。  第九十三條を次のように改めること。 第二十八條の規定による衆議院議員選挙法第三十三條の投票については、その投票を管理すべき者はこれを投票管理者、その投票を記載すべき場所はこれを投票所、その投票に立ち合うべき者はこれを投票立会人とみなし、第十一章の規定を適用する。    〔「原案賛成と呼ぶ者あり〕

柏木庫治緑風会

○委員長(柏木庫治君) 別に御異議もございませねば原案通り。第十六條。

杉山惠一郎法制局参事(第二部第二課長)

○法制局参事(杉山惠一郎君) 第十六、第九十四條として選挙に関する政令は、全國選挙管理委員会の立案するところにより定めるものとする旨の規定を設けること。(衆議院議員選挙法第百四十八條同旨)    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

柏木庫治緑風会

○委員長(柏木庫治君) それでは第十六原案通り可決いたしました。今日はこれを以て終ります。明日は午後一時から開きます。    午後零時三分散会  出席者は左の通り。    委員長     柏木 庫治君    委員            鈴木 直人君            岡本 愛祐君            北條 秀一君            小串 清一君            城  義臣君            藤井 新一君            伊東 隆治君            大野 幸一君            吉川末次郎君            小川 久義君   法制局側    参     事    (第二部第二課    長)      杉山惠一郎君   説明員      朝日 邦夫君

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