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5回国会参議院1949/08/03

議院運営委員会 閉会後第4号

発言数
65
登壇者
13
会派数
7
開催日
1949/08/03

会議録

高田寛緑風会

○理事(高田寛君) それではこれから議院運営委員会を開きます。  先ず最初に……、尚本日は官房長官もこちらに出席の予定になつております、間もなく見えることと思います。それでは先ず最初に議員派遣要求書が出ておりますからこれをお諮りいたしたいと思います。

河野義克参事(委員部長)

○参事(河野義克君) 福島事件……平、福島、郡山を中心とするこの福島事件を、法務委員長と地方行政委員長と双方から議員派遣の要求がございますのでそれをお諮りいたします。これは両委員長協議をいたしまして、各委員会から二人づつ行くようにいたしたいという御要求でございまして、法務委員会は方は伊藤委員長と齋武雄さんが行かれます。それから地方行政委員会は岡田喜久治さんと鈴木直人さんが行かれます。期間は双方とも同一行動でございますので同じでございまして、八月四日から八月九日までの六日間でございます。福島、郡山、平等の実状を調査する、こういうことでございます。これは例の福島事件と申しますか、平事件と申しますか、起りました直後衆議院が参りまして、参議院の両委員会では行きたいという考えを持つておつたようでありますが、衆議院も行つたことでありますし、事件の直後に行くことは眞相を知るゆえんでも必ずしもなかろうから、少し鎭靜してから行きたいというお考えであつたわけであります。ところがその後趨勢がいろいろ拡大して行くばかりでありますし、それから現在でも新らしいいろいろな動きがあるようでありまして、この際見て來ることが必要であるという御協議ができたようでありまして、それに基ずいての御要求であります。費用は両方一万四千四百円近いものでありまして、合計二万八千八百円になりますが、これは先般の在外等と同じく証人旅費、公述人旅費等から流用して賄うということになつております。このことをお諮り願います。

高田寛緑風会

○理事(高田寛君) 如何いたしましようか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

高田寛緑風会

○理事(高田寛君) それでは御異議ないと認めて、これは承認することに決定いたします。   —————————————

小林次郎事務総長

○事務総長(小林次郎君) 職員の退職のことにつきまして私から一言皆樣方にお話申上げたいと思います。各官廳は行政機関の定員法によつて、今行政整理をいたしております。両院事務局におきましては、この定員法の適用はなく、予算措置として四十二名分の退職手当が本年度の予算に計上されておるのであります。これは二十四年度予算編成の際に、皆樣方に御報告を申上げて御了承を得ておつたのであります。ところで定員法の規定による退職でございませんから、強いて職員の意思に反して退職させることができないのであります。むしろ長い間勤められて年齢も相当に達して、この際辞めたいとか、或いは病氣で辞めた方がいいとかいうような人々には、成るべく普通の退職手当よりも余計貰えるこの退職手当を上げて退職させる方がいいのじやないかということを考えて、この間から事務局におきましてはよりより協議をいたして、我々が退職される方が得じやないかという考えの人には、それぞれ部課長からお話しておるのであります。ところで大体においては自発的に退職される方が何でも十人くらいあつたようでありますが、その外にまだ話中の人が沢山あります。併し何れにいたしましても、法律の根拠によるのでないのでありますから、職員がいろいろ計算して見て、自分はこの際退職しない方がいいのだと考える場合には強いて退職はさせない。併し我々が見て、先程申しました二つの場合の外にも、國会職員が今年の一月から一般職の中に入れられました関係上、例えば理髪であるとか、食堂の用員であるとかいうような者はどうしても辞めなければならん。それから尚老齢で段々能率の下つた人、これもそのうちにはお辞めにならければならんから、こういう人もお考えになつてはどうだろう。それから尚一家で三人もここで働いておる人があります。こういうような方も、この就職難の折から一軒で三人も働かずに二人くらいにして、一人は辞めて貰いたいということも考えました。それから次は最近職場結婚をして段々能率の下る虞れのある者、こういう方は早晩家を持つ以上は、主婦の仕事というものと非常に重なりますから、又実際に見ましても相当欠勤なども多くなつて能率の下る虞れがあるから、こういう人は考えたらどうだろうということで勧誘しておるわけであります。これに関して多少外にもありまして、心配しておる人もあるようでありますが、段々話をして納得をつけております。何れにいたしましても、全体として極めて数が少いのでございますから、大したことはなかろうと思いますが、一應このことを皆樣方に申上げて御了解を得て置きたいと思うのであります。尚私の申上げたことに遺漏の点がありましたら、御質問等がありましたならば、事務次長の方から補足してお答え申上げると思います。

小林勝馬民主党

○小林勝馬君 今御説明の中に一般の退職よりも率がいいと言われたが、どういう程度に率がいいのですか。

小林次郎事務総長

○事務総長(小林次郎君) 庶務課長から詳しいことを申上げます。

宮坂完孝参事(庶務課長)

○参事(宮坂完孝君) 種々な條件がございますが、大体大まかせに申上げますと、普通退職では一月の三十日で割りました十六日を貰うのでございます。一年につき今度の場合は三十日を貰う、こういう工合になつております。

小林勝馬民主党

○小林勝馬君 法的根拠か何かあるのですか、議会だけの……

宮坂完孝参事(庶務課長)

○参事(宮坂完孝君) この法的根拠につきましては、行政機関職員定員法は直接本院には適用はございません。それですから又その規定に基ずいて発令された行政機関職員定員法施行に伴い退職する職員に対して支給される退職手当に関する政令というものも直接には適用ございません。但し今総長が御報告申上げました通り、予算措置といたしまして、ここで普通のこの有利な基準に基ずく退職手当の予算が貰われておりますから、内閣並びに大藏省と折衝いたしまして、この規定を準用いたしまして、その額より有利に支給できるということであります。

小林勝馬民主党

○小林勝馬君 そうすると結局一般の行政整理に準じてやるというふうに解釈していいですか。

宮坂完孝参事(庶務課長)

○参事(宮坂完孝君) さようでございます。

小林勝馬民主党

○小林勝馬君 今事務総長の御説明の中に、いろいろ勧誘してあれしておると言われるのですが、結局それで嫌だという者はどうなのですか。

小林次郎事務総長

○事務総長(小林次郎君) 嫌だという者には退職はいたさせません。これはいろいろ個人々々の事情を聽きまして、嫌だと思えば退職いたさせません。これは定員法の適用がありませんからいたし方がございません。尚不適格だということを我々が確認して退職をさせる場合には、人事院に、その退職させられて不利益と考えられる者は提訴することができます。

小林勝馬民主党

○小林勝馬君 そうすると無理に強制的にはさせないという今の事務総長の説明ですけれども、結局において強制的に辞めさせられるような面が出て來やしないかと思います。そういうことはありませんか。

近藤英明参事(事務次長)

○参事(近藤英明君) その点について申しますが、先刻総長から申上げました通り、定員法の適用はございませんから、定員法の適用がある場合は、一方的の罷免の措置であります。そうして罷免に対してアッピールする権限がございません。この場合は一方的罷免でありませんで、こういう場合だがら、この際あなたは辞めた方が得じやないか。こういうわけだから辞めて頂きたいということを勧告しております。本人が納得されれば簡單でございます。本人がこういうわけだから工合が惡いから、或いはこういうわけで工合が惡いからもう少し待つて貰いたい。あちらから例えば十月頃まで待つて下さいと言えば、それじや退職金が下るじやないか、それでもいいから私は十月か十一月頃になつたら、十一月から田舎に帰りますからというそのときは相談いたします。相談のできない不適格な、相当老齢でどうにもならんとか、病氣欠勤、非常に長期に、もうこれ以上如何なる処置を取つても休職にする以外に処置がないという人に勧告して、この際どうでしようと言つても聞かれない、こういう場合には公務員法の規定に從いまして休職の措置をとるよりいたし方がない。この場合には本人の意思如何に拘わらず休職にする、かような結果になるのであります。

門屋盛一民主党

○門屋盛一君 ちよつと基本的な問題で、これは私が知つておらなければならんことを知らないので、事務総長からお示し願いたいと思うのであります。國会の職員の採用と解職が、この委員会のどの程度の責任になるかということ、それから今事務総長の御説明になつたことは、どういうふうに解釈したらいいでしようか。整備の準則を大体お話になつて、その整理準則をこの委員会で承認してくれというように解釈していいのか、ただこういうふうな方針で整理をしておるから報告をして置くに止めるというのか。これが大変重要な分れ目になるので、事務当局だけで整理準則を決めておやりになるのならば、そこに整理される人の受ける圧力というものは比較的軽くて済むのですが、今事務総長の言われたことが、この委員会に承認を求められたのであつて、委員会がこれを承認するという形になると、その準則が被整理者に及ぼす影響といすものは相当大きいと思う。その点どういうお氣持でここでおやりになつておるのか。ただ御報告ならば私は意見を述べておくというだけでありますが、承認を求められておるのならば、愼重に審議を要するということになるのじやないかと思います。

小林次郎事務総長

○事務総長(小林次郎君) お答え申上げます。これは國会法の二十七條によりまして「参事その他の職員は、事務総長が、議長の同意及び議院運営委員会の承認を得てこれを任免する。」こういうのであります。それで任免については皆様方の御同意を得なければならん。併し今度の整理の方針については、こういう方針で行なつておるということを御報告申上げたのであります。

門屋盛一民主党

○門屋盛一君 それはただ御報告だけのお氣持ちで、今の一番最初に言われたのは、こういう準則でやるということを言われて、この委員会に異議がなかつたからというので、今後個々の整理に当つて運営委員会でもつて大体報告したら異議がなかつたからというので、押しつけられる虞れがあると思うのですが、その点はどうなんですか。

小林次郎事務総長

○事務総長(小林次郎君) この点はどうも私のエキスプレッションの方法が惡かつたならば、そうでなく御報告申上げて、御報告申上げるというのは、ただ聞きつぱなしておいて下さい、私共そういう意味ではなく、何か御意見があつたら御教え頂きたいと思う、併しそれによつて、この方針は運営委員会の承認を得たものである、そういうことには私は持つて行きたくない。

門屋盛一民主党

○門屋盛一君 そうすると、この國会法の規定による任免について運営委員会を経るというのは、個々の任免の場合であつて、整理準則等についてこの運営委員会が決める必要があるかないか、ないと思う。後は意見になるのですが、いろいろと今述べられたうちに、大きな社会問題として採り上げなければならん点は夫婦共稼ぎの問題ですね。これがどのくらい事務に影響があるのか知らないけれども、封建的に考えた時代には、同じ職場で一緒になるということは、或る場合においてはお家の御法度と言われた時代もあるのでありますけれども、今日我々の会社でも、共稼ぎを奬励しておるという民間会社が多いようであります。この際に参議院だけ共稼ぎが面白くないというのはどういう思想的の考え方によるのか、実際に面白くないという面が現われて來たならば、その能率が低下した場合は、その問題に該当した人だけを止めさせればいいのであつて、一つの事務当局だけの責任でやられた整理準則であつて、夫婦共稼ぎとか、一家族三名というようなものの中からやるというようなことを、一つの準則とされることは私はどうも面白くないと思う。あくまで個々の問題として片ずけて行くべきものだと思う。長期欠勤とか、退職希望者であるとか、そういうことは普通ありふれたことであります。夫婦共稼ぎの場合と家族三人以上が、ここで働くことは非常に能率が惡いという事実がわかつておれば、そのわかつた事実によつて措置をとればいい。原則として共稼ぎがいけないとか、三人以上がいけないというのは、三人でも四人でも稼がない以上食つていけないものはいけないので、我々の意見では面白くないと思う。

小林次郎事務総長

○事務総長(小林次郎君) 夫婦共稼ぎの問題等について、こちらでいろいろ考えたのでありますが、共稼ぎそのものがいかんのでなく、結婚すると婦人の方がどうしても能率が下つて來る。大体家庭を持ちますと、今の日本のように、ガスも出ず、水道も出ずというようなことになりますと、婦人というものは能率が下る。そのことは今事務次長からもお話申します。

近藤英明参事(事務次長)

○参事(近藤英明君) 只今門屋さんのおつしやいました通り、二人だからいけないというわけではございませんので、結果的にこの際こういう場合に全面的に調査をいたしまして見ますと、どうも職場で一緒になられて、一緒に出ておられるという結果は、極めて惡いという結論を私共としては掴んだわけであります。と申しますのは現在ここに九組ばかりしかございません、数は僅かでございますが、その結果を見ますと、総長がおつしやつた通り非常に無理があるということが先ず考えられます。二人で一緒に出るために出勤率に低下を來しておることは明らかでございます。殊に夫婦の二人が出ておる場合に両者が病氣で倒れる、或いは片方が病氣で長期欠勤に及んでおるという事態は、四組の者は明らかに長期欠勤という事態に及んでおる。これは長期欠勤という問題で何とか片ずけなければならん問題であります。その外、他の場合も非常に詳細な調査を庶務当局でやつて呉れました。そうすると欠勤率が多い、病氣で休む率も高まるので適当でないので、こういうことに決まりました。もう一つは小使とか何とかいうような仕事は、大体において両手で机を持つて歩くというような仕事で、それ程のこともありませんが、主事以上で監督、被監督ということになると報務能率の上から言つて、使う面からも使われる面からも非常な不都合を生ずる。そういう面も考えまして、この際そういう欠陷が現れる面についてはよく私共も本人たちと相談して、どうせ子供もできるだろうし、將來はどうかしなければならんから、この際退職手当の多いときにお辞めになつた方がいいのじやないかというので御相談をしております。

門屋盛一民主党

○門屋盛一君 それならば共稼ぎを対象にしたり、三人の者を対象にせずに、やはり個々の問題でやれると思う。又実際聽いて見ると個々の問題に戻つて來る。又こういうことになる、何れも結婚生活をやつておるが、一人は参議院に勤めており、一人は他の会社とか、官廳に勤めておるので、一人が病氣したために休みましても、同じ所の同じ職場に勤めておらんから整理の対象にならないが、ここにたまたま二人がおるために整理の対象になるということが一つと、それから参議院にこれだけ職員がおるのですが、ここで一緒になつてやるならば、できればそれと同時に、その結婚によつて能率の下らないような指導をなさるべきではないか、私の所では終戰後三十組くらい社員が職場結婚をしておるが、極めて能率がよく、居残りの場合も夫婦で残つてやるというわけです。これは一つの整理というふうに持つて行かないで、今後の指導をよくおやりになるということがよいのじやないか。これは思想的に大きな問題であります。

近藤英明参事(事務次長)

○参事(近藤英明君) 十分心得て考えて行きたいと思います。

板野勝次日本共産党

○板野勝次君 私はまず根本的な問題としては、現在この人員が余つておるのかどうかという問題ですね。先程から聞いていると、行政整理もなされておるので、退職金が四十二名分あるから一つやつてみようじやないかというふうに聞えたのです。從つて根本的には人員の整理が必要なのか、それとも増員の必要があるのか、その点現状について聞かして頂きたいと思います。

近藤英明参事(事務次長)

○参事(近藤英明君) 定員の関係から申しますと、本年の予算定員と実員との関係から申しますと、とんとんというところに参つております。併しこれは統計においてとんとんに予算的に参つておるということであります。個々の職種によりますと、現在まだ欠員のある面と、定員以上にある面とこういうものがございます。それでそれを差引きいたしますと、総計においては現在とんとんに行つておるということであります。或る職種だけが、定員以上に多いということのために、その職種を狙い打ちにしてやるのだというような意味ではございません。

板野勝次日本共産党

○板野勝次君 從つて現在としては、退職金があるからまあやつてみようということで、是非整理の必要は痛感しているというわけではないですね。

近藤英明参事(事務次長)

○参事(近藤英明君) そうでございますから、定員の関係で、例えば各省で定員法が適用されて、その方で八十人になつたから二十人はびしやつとあれで行かなければならないというような種類のものではございません。現に自発的に自分から申出られたのが十人ございますが、それは十名だけは自分から辞表を持つて來られたのです。これなんか例えば、春からやめたいと思つていたが、國会開会中は長く御厄介になつたのだからというので、同時にその当時は退職金を出してはいかんという停止命令が出ていて、あれが決まるまで、おやめになつても困るだろうから退職金が出るまでお待ち願いたいということで、待つて頂いて、八月一日付でやめて頂いたのが青木警務部長外の人達がそうであります。そういう方は当然この際でなくともあるわけです。この方達は四十二名の中の予算の恩典をこの際浴することができたわけです。それからその外に例えば先に総長の申された特殊な職員、食堂の関係、理髪職、これも人事院規則から申しますとどうにもならないのであります。継続できないのであります。それでこれはこの際この方法で辞めて貰いたい。それから病氣で長期欠勤の何にいたしましても普通は九十日が限度であります。病氣欠勤は九十月になりますと当然俸給も減つて來る。公務員法によりますと、長期欠勤という場合は直ちに罷免理由にまでなるわけであります。それでこちらではここで長く働いてここで過労のために病氣になつたような場合であれば、これはできるだけの限度で……最大限度にこれを見るということで、今日までここで病氣された人達につきましては、在職年限とか過去における勤務成績を考慮してやりまして、法の許す限り、最大限度まで病氣の療養期間を與えるということにしております。もうその期間のすでに最大限度まで來て、ここで休職するか或いは罷免の措置をとるより外にないという者がここに六名でございます。この人達はぎりぎりのところまで來ておるのであつて、九月まで引つ張ると少し叱られるのじやないかというのが六名ございます。その外に七、八名の者が相当長期に亘つておりますので、これは医者なり本人に相談して、何ケ月たてば治りますとこういう保証がありますならば、それはおやめなさいというのではございません。むしろ喜んでお迎えするわけです。ところがそういう人達で結核療養対策としての長期一年の休養までやらしても治る見込がつかない。今二、三ケ月休んでおると退職金……休職金もございませんので、休職金なしで休むよりは物は相談づくで、あなたこの際どうだろうということを言つて、現に相当そういう人たちでお願いします、御厄介かけましたと申し出られた方が、現在まで話が進んでおるという状態です。

板野勝次日本共産党

○板野勝次君 只今のは大体分りましたが、長期欠勤者の場合では先程言われた國家のため勤めたために起つた病氣というのは、これは相当考慮して貰わなければならんし、今度の整理のそういう機会だから本人が勿論納得すればよいが、威嚇的なことや、いろいろな動作によつて退職を余儀なくされるような方向へ導かんようにして貰いたいという点と、それから夫婦共稼ぎの問題は門屋委員の仰しやる通り怠けておるとか、いろいろ適切な指導を予めされずに、こういう機会だから共稼ぎはいかんと言つてやられたのでは大変迷惑する話だし、こういうことが整理の條件になるということは大きな問題だと思う。  それから食堂、理髪関係は分らないのですけれども、できれば官房長官もお見えになつておるようですが、あとから職員組合の今度の整理方針に対する意向のようなものを簡單に聽かして貰つたらどうかと思います。

小川久義新政クラブ

○小川久義君 最近まで整理をしないという方針で進んでおつた。それが突如として二、三日前にそれが現われたということを聞くのですが、その点ですね。  それから職員組合という認められた團体があるのですから、先程から相談づくということは総長、次長から出た言葉でよくお聞きするのですが、その相談づくが本当の相談づくになつておらなかつた点があるのじやないか、もつと辞めさせられる職員の立場になつて、そうしてもつと親切な相談をして貰いたい。この点を一つ特によくお願いをしておきたいと思います。

羽仁五郎無所属懇談会

○委員外議員(羽仁五郎君) 事務局から議院運営委員会にお諮りになつたことは勿論さつき御答弁があつたように責任は事務総長にあるわけです。けれども議院の職員は要するに我々議員の任務遂行のために適当な人員が整えられておるかいないかという非常に大きな問題であるので、そういう点からお諮りになつたのだろうと思う。で現在我々議員が職務を遂行する上に十分なスタツフを持つておるかどうかという問題については、私は皆さん多分御同感だと思うが、必ずしも十分なスタツフを持つていないと思う。いろいろな仕事をする上に絶えず我々の期待する時間よりは遥かに長い時間がかかつてしまう。これは職種轉換なんかによつて解決されるものもあるでしようけれども、全体として我々が非常に期待される最高の機関としての任務を果す上にはスタツフが十分でないというように痛感しております。その意味から私は現在整理をなさる必要がない。むしろもつとスタツフを揃えて頂きたいというふうに考えるのです。  第二には、現在やはり國民全体に失業の不安がある。このためにいろいろ悲惨な事件が起つておるその際に、民主主義の中心である國会でやはり馘首されるということは甚だ面白くない。二、三日前中國新聞に廣島鉄道局長が、鉄道で馘首になつた人をどうか民間で收容して貰いたい。そのために自分達は努力するつもりだというように、なかなか親切な廣告をしておられたですが、政府はその点において余り親切ではない。併し少くとも國会は、むしろ國鉄なりその他方々で切られた人を收容してあげるぐらいの、或る意味においては失業の恐怖に國民を曝すという点において、國会が無反省であるということは、國会に対する國民の期待を裏切るものである、これが第二の点。  第三の点はいよいよ止むを得ざる整理をなさる場合に、やはり私は今までそういうことをなすつているかどうか知りませんが、職員の組合と十分納得の行く交渉をして頂きたい。これはやはり一人々々では十分言えないことがあると思う、若い人なり、或いはなんなり……事務総長なり事務次長の前に出て自分の事情を詳しく述べるというわけに行かない。これは労働法なりなんなりで雇う側と雇われる側が対等の立場で話ができるようにするには、どうしても団体の代表的な意味を持つた交渉がなされないと、一人と一人で話合つたのでは御無理御尤もで引下る。人権が侵害されることも……やはり國会としてはそういうことをやつてはならないのじやないか、そういう点で整理をなさる場合にどうか個人的にでなくその場合その個人の事情を聞く場合にもその職員の組合というものの介添の下にやつて貰いたい。そうでないと一人ではなかなか事情が述べられない、その結果最後にはやはりこういう問題が紛擾を起すようなことがあつては非常に困るのではないか、議会がやつていることは紛擾を起すということでは困るので、円満に解決される意味から言つても、そういう意味で組合と交渉して頂きたい、以上三つの点について事務局から、どういうふうにお考えになつているかそれを伺いたい。

小林次郎事務総長

○事務総長(小林次郎君) 第一点はスタッフを充実するということについては十分努力しております。又これからも努める次第であります。  第二点の問題は予算の編成の際に相当考慮する。  第三点の問題は從業員組合というものは、公務員法によつて、曾つての從業員組合程強いものではなくなつた。從つて勿論意見を聞く程度のことはやつておりますが、直接聞くこともあるし、或いは交渉によつてやる場合もあるし、或いは事務次長がやる場合もあります。そういう点は成るべく皆の意見を聞くようにしております。

羽仁五郎無所属懇談会

○委員外議員(羽仁五郎君) 今の御答弁では私どうも十分満足できないが、スタッフを殖すというお考えであるならば、この際減らして、そうして又殖すということも面白ない。  それから第二の失業の恐怖にさらすということは議会が無反省にやれらないようにお願いしたいと思います。  それから第三の点は組合の権限という問題じやなく、一人じやなかなか言いにくいことがあるから、代表者によつて言わせるという場合が結局円満に解決するのだ。結論としてはどうか無用な紛擾を起さなくて円満に解決されるようにして頂きたい。

小林次郎事務総長

○事務総長(小林次郎君) 努力いたします。

板野勝次日本共産党

○板野勝次君 ここで職員組合の今度の整理に関する大体の考えを聞くわけにいかんでしようか。

高田寛緑風会

○理事(高田寛君) それではお諮りいたしますが、今板野委員の御提案の職員組合の方から、個々にいろいろ事情を聞いたらどうかという御発言がありましたが如何いたしましようか。

門屋盛一民主党

○門屋盛一君 先程基本的の問題でお質ししておりますように、大体これで以上もう私としては聞く必要はないと思います。  それから先程からいろいろのお話があつたのですが、非常に社会問題を起すとか何とかいうことに御留意願つて、退職希望者とか、止むを得ない長期欠勤者等を辞めて貰つて、そうして新らしい陣容を整えて行くことがいいということになるのですが、職員組合とその問題については、公務員法というはつきりしたものがあるのですから、この委員会で正式に聞く必要はない。

板野勝次日本共産党

○板野勝次君 それは門屋さん誤解しておられると思うのですが、大体今度のそういう整理に対する組合の全体の方がどういう考えを持つているかということを一應参考として聞くという程度のことはそう干渉をする必要もないと思います。

矢野酉雄緑風会厚生政務次官

○矢野酉雄君 それは板野君とか羽仁君たちはお聞きになつておるでしようが、行政整理というような世間で使う冷たいような意味のと全然違うのでしよう。更に一つ一つ具体的の問題として、例えば最前総長が結婚すれば能率が下るという意味で夫婦は罷めて貰いたいという希望もあるというようなこともあつたが、それは、その考えはいけない。むしろ能率が高まるように結婚生活をしたら指導してやつたらどうだ。この意見なども僕も夫婦で勤めておるから大賛成、実際体驗の持主であるから誠に門屋説に賛成するのであつて、恐らく誰一人でもこの職員をいわゆる行政整理の冷たいラインによつて、それで單に馘首するというようなことは私はないことを確信しておる。あつたら又僕らがこの運営委員会において與えられたる権限内において、議長或いは総長に対しても、大いに警告し助言することもあり得ると思いますから、これで宜いじやありませんか。大いに監視して、それが立派に、それぞれこの與えられたるところの一つの規約が、却つてこの辞められるところの諸君に便利になるように生かして貰えばいいでしよう。これを利用して行政整理の一般的処置をしようというような意図は私はないと思つております。

高田寛緑風会

○理事(高田寛君) 如何ですか、組合から説明を聞くことについて……

小川久義新政クラブ

○小川久義君 職員組合の意見を聞くということは希望者が聞くという程度で、委員会としてはこの程度でどうでしよう。

高田寛緑風会

○理事(高田寛君) それでは官房長官も今見えておりますから、これでいろいろ官房長官に対する御質問もあれば一つこれを願つて、その後で懇談会で……

中村正雄日本社会党

○中村正雄君 どちらかに決めておいた方がいいと思います。今官房長官が見えておるから、官房長官の話の済んだ後で、むろん公務員法によつてやる人事の問題で我々には権利がありませんが、ただこの度の整理が今事務総長や次長がおつしやるような、一般行政整理でないという点は、はつきりしておりますし、又欠員の処理を退職金が決まらないで今まで延ばして來た。それをこの度やるということは我々一應了解できたわけでありますが、現在國会の職員の中で相当この度の整理を誤解しておる向きもあると思います。で國会職員が非常に誤解されるということは國会の運営に影響するから、組合の立場から現在の國会職員の考え方を一應聞くということは、私は運営委員会としても必要と思います。行政整理をどうこうするという意味ではなく、非常に誤解も生じておるので、官房長官の話を聞いてその後十分か十五分で済むのですから、一應聞いてやる方がいいだろうと思います。提案します。

高田寛緑風会

○理事(高田寛君) それでは多数の御意見に從つて何れかに決めたいと思います。如何でございましよう、官房長官に対する御質問があればそれを済ませて、その後で一應聞く、こういうことで御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕   —————————————

高田寛緑風会

○理事(高田寛君) 官房長官、その後の情勢の変化か何か御説明でもありましたら……

増田甲子七民主自由党内閣官房長官・国務大臣

○國務大臣(増田甲子七君) この前お邪魔して皆樣に申上げました通り、政府はできるだけ早く皆樣の御要望に沿つて臨時國会を開きたいということで、折角法案議案等を準備中でございます。いづれ九月中旬頃に開きたいという心持は変つていないのであります。巷間いろいろ言い傳える向きもございますが、政府は依然として法案、議案、或いは税制の改革案、或いは予算の補正案等につきましても、折角関係方面と交渉中でございます。

高田寛緑風会

○理事(高田寛君) 何か御質問ありませんか。

中村正雄日本社会党

○中村正雄君 ちよつと官房長官にお尋ねしますが、これは一般論ですが、國会から四分の一余の要求があつたときは開く、併し準備の関係で期日については準備ができたら開く、こういう政府の御意向ですが、無論準備ができなくて國会を開くわけには行かないと思いますが、若し要求者の議員の方から、こういう法律案で臨時國会を召集して貰いたいという具体的な審議の法案を出された場合、政府として政府が出そうと思う法案は恐らくあることでしようから、それが準備できないからといつて召集期日を延ばすことができるかどうか、この点について見解をお聞きしたいと思います。

増田甲子七民主自由党内閣官房長官・国務大臣

○國務大臣(増田甲子七君) 中村さんにお答え申上げます。期日は或いは九月中といつたような、およその時間に対する目度を立てて、臨時國会の召集を要求した場合に、政府みずから出すべき法案、議案等の準備ができない故を以て召集を遅らしてよろしいかどうか、こういう質問にお答へ申します。我々は両院議員の正規の臨時國会召集の要求があり、而も期日を指定しておるという場合には、十分その期日は尊重しなくてはならない、こう心得ております。その期日を尊重するかたがた、臨時國会の議題となるべき法案、議案等の関係を勘案いたしまして、政府の適当と認むる期日を速急に決定したい、こう考えております。

中村正雄日本社会党

○中村正雄君 もつと端的に私もお尋ねしますからお答え願いたいと思うのですが、仮りに正規に議員から失業対策法案を審議のために臨時國会を召集せよという要求があつて、失業対策法案というものは、正規に準備できたという通知をしても、やはり指定された期日に政府は開く義務があるかないか、この点を端的にお示しを願いたいと思います。

増田甲子七民主自由党内閣官房長官・国務大臣

○國務大臣(増田甲子七君) 今中村さん、具体的に失業対策法案というふうに明示いたしまして御質問でございましたが、私もその失業対策法案という、その明示されたことに基ずき、一應お答え申上げます。更に足りないところは、又御質問により補足いたしたいと思います。  失業対策法案というものは、両院からこの法案を議するために、これこれの期日において國会を召集せよ、こういう要求があつた場合には、先程申した通り期日等は勿論政府は尊重考慮します。それから法案等が示された場合はその法案の内容につきましても、今の法案は例えば失業対策法案でございまするから、これは労働行政を主管する政府といたしましては、どこから法案が提出されましても、その法案が法律として成立した場合におきましては、その執行の前に、労働行政に任じておるわけですから、労働行政を主管するものとして、この法案については、予算の裏付けが幾らなければならん、予算の裏付けが大体失業対策法案には要ると思います。要すればやはりその財源を見付けまして、関係方面とも交渉をいたしまして、補正予算を出す。こういうことになりますから、自然やはり時間が或る程度かかると思います。先達ての職業安定法案のように、別に職業紹介所に対する要求だけを、つまり公共事業に対しては何らかの手当を受けておる失業者を考慮するようにといつたような予算の裏付けの要らないものとしたならば、それは又期日が一應かからないと、こう思いまするが、併し今度國民が期待しておるのは、予算の裏付けのある失業対策法案に限りません。予算の裏付けのある失業対策、或いは税の合理化或いは災害復旧費ということを期待されておるわけでありますから、自然我々は予算案等を関係方面と一生懸命折衝はいたしておりますが、やはり自然時間がかかるわけであります。皆樣の御提示にかかる期日は無論尊重しこれを勘案し又諸般の事情を考慮に入れてやつて行きたいとこういうつもりです。

門屋盛一民主党

○門屋盛一君 ちよつと官房長官の見解が違つておると思います。今のお話を伺つておると、法律案を國会を開かない前に我々議員から政府に内示して、政府の予算を批判しなければならんというようなことになると思うのです。官房長官の言う通り法律案は具体的に言いますと、今度本日議長を経て内閣に要求しましたものには九つの法律案が明記されておる。併しこの法律案の提出というものは國会が開かれなければ提出できない。國会の開かれない前にどこへ議員が提出するかという問題になつて來る。官房長官は法律案の内容を見てこの内容は予算的措置を伴うものに対しては予算を組まなければいけない、その予算を編成することが臨時國会再開の準備行爲である。併しこれは考えが違うと思う。議員提出法案がこれだけ用意ができているから國会を開きたいということを日にちを記して要求した場合に尚且政府の準備ができないからと言つて國会を開かないという理由がどこにあるか、不時の戰災等で國会を開くことができないという特殊の場合であればともかく、私は國会を開かなかつたらこの國民の代表するところの議員の法律改正案なり新らしく対策を作るなら作るにしても、それを提出する場所がない。閉会中の議員がどこへ法律案を出せばよろしいか、開会されておらない國会に出すことはできない。我々は法律案を國会開会前に政府に内示する義務があるだろうか、我々の内示がない以上どの点に予算措置を伴うか伴わないかということは、エキスパートでも分からないことである。(「その通り」と呼ぶ者あり)

増田甲子七民主自由党内閣官房長官・国務大臣

○國務大臣(増田甲子七君) 中村さんと門屋さんの御質問に対して申上げますが、私は具体的に九つの法案ということを門屋さんがおつしやいましたが、まだ拜見いたしておりませんが、九つの法案というのは、やや具体的になつておるところの失業対策法案、こういうふうに仰しやいましたから、先ずこの失業対策法案というのはプラクティカルにものを考えますと、やはり予算が要るということは門屋さんでも御承知の通りと思います。常識ある門屋さんですから……。結局具体的に問題を考え、抽象論と申しますか、私がさつき申上げましたが、できるだけ早急に開きたい。事務当局職員も暑中休暇を取らないで八月十日には法案議案の改正を内閣、或いは安本なり或いは法務府に示して欲しい。それから九月六日頃までに凡そ法案議案等は閣議決定を得るということまで先達つて実は閣議決定いたした次第でありまして、この点は寸毫も変つていないのであります。その点私は実際的に物を考えましたので、推測でありますから間違つたらお許しを願います。予算を伴わん法案が出ましたならば、若し外の諸般の都合が付けばできるだけ早く開くべきだと門屋さんに申上げます。

門屋盛一民主党

○門屋盛一君 私は予算の伴う法律の改正案が出ても、國会を開かなければどういう法律案が出るか分からんわけです。その法律案が國会に出されて國会でそれが審議されて法律ができ上がる。それから予算措置が必要になつて來る。だからもう一つ具体的にお伺いするのは、政府はどう考えられるかというと、我々はこの法律案を出そうと思つたときには、政府に一應内示して、これは予算措置が伴うからどうするかということを、政府と打合わせなければ國会は開けないか……、そういうものではないと思う。この第三條の解釈はこれは大きな問題になるので、都合が惡かつたら後ででも一つ研究して置いて下さい。いい加減なことでごまかされたんでは困るから……。今日は私はまだ質問する積りではなかつたが……

羽仁五郎無所属懇談会

○委員外議員(羽仁五郎君) 官房長官に伺つて置きたいと思うのですが、政府は國会を通過した法案については、國会において反対討論があつた場合に、反対意見というものは尊重しておられますか、おられませんか。若し尊重しておられるというならば、どういう点を尊重しておられますか。特に定員法の実行についてそのことを聞きたいと思います。

増田甲子七民主自由党内閣官房長官・国務大臣

○國務大臣(増田甲子七君) 羽仁さんにお答え申上げますが、國会を通過した法律は、結局國会の意思として、そうしてこれを尊重して法律を執行するのが行政府の当然の職責であると感じております。ただ國会の審議過程において、この法の執行についてはこれこれを注意せよというようなことがあれば、勿論國会の少数者の御意見でも十分に重んじて執行いたしたいと思います。平し定員法は反対であるといつた御意見があつた、そこで定員法の執行はこれを躊躇するというようなことはできない次第であります。

羽仁五郎無所属懇談会

○委員外議員(羽仁五郎君) そうすると定員法に対する反対討論というものは全然無視されますか。

増田甲子七民主自由党内閣官房長官・国務大臣

○國務大臣(増田甲子七君) やはり國会は、羽仁さんの御質問の通り纏まつた意見を尊重して、マジョリティーで通過したものが國会全体の意思であるというふうに考えて尊重するのが我々の職責である、こう考えております。

羽仁五郎無所属懇談会

○委員外議員(羽仁五郎君) その点ももう少しお考えを願いたいと思うのですが、マジョリティーで通つた法案だからマイノリティーの反対討論というものは全然顧慮しないでこれを執行してよいというのならば、これはデモクラシーでなくて多数の横暴です。で國会において反対討論が少数であろうとも、反対の議論があつた以上、反対の議論に國会が、或る程度までのマイノリティーであるといつても、とにかく一人や二人の議論ではないし、そういうような國会におけるマイノリティーを全然否定するという考えにはならないと思う。マジョリティーで通つたものであるけれども、併し全会一致で通つた場合と、可なりの反対論があつた場合とおのずからデモクラシーの原理に対して忠誠であるならば、その法を施行する上において態度が違わなければならない。若しそうでないならば、一人でも多数で、多数の横暴をやるという感じを國民にも與えるし、又理論上もそうなる。だから飽くまで多数によつて通過した法案であるけれども、從つてそれを実行するが、それを実行する場合は反対討論なり或いは少数意見なりに現われて來た意見というものを十分尊重されることが私は民主主義的な政府だと思うのです。そういう点をはつきり伺つておきたいと思うのです。現にそういうふうになされないと議会を通つた法律だからといつてお使いになるならば多数横暴です。理論上から言つて一種の機械論です。國会を通つたものであればそのまま行つてよい、そういう機械論を振り廻せば、結果は必らずいろいろの紛擾なり悲惨が起り、その結果は社会を民主主義の方向じやない方向に導いて警察権力を用いる、そういうふうになつて行くのじやないかと思う。私は賢明なる官房長官がそういうお考えでないというように確信しておりますが、念のためにもう一遍伺つておきたいと思います。(笑声)

増田甲子七民主自由党内閣官房長官・国務大臣

○國務大臣(増田甲子七君) 羽仁さんのお説のうちですが、デモクラシー理論は別といたしまして、我々は多数決で通つた、而も合法理に多数決で通つた法案はもう法案ではなくなつて法律になり、予算になる訳でありますが、そこで予算はこれを執行し、法律はこれを執行する。但しあなたのおつしやつたそのままこれを執行せねばならないということはちよつと註釈を要すると私は思つております。その法律の成立過程において、少数者の意見が吐露されること、これは國会法に規定があるので、その少数者の意見の中仮りに定員法の執行については、多数の人を一時に失職せしめるのであるからマイノリティーの言うことをよく注意せよということについては、これは本質として勿論すべきである。それですから裏付のある退職手当なり、或いは馘首の仕方にしても配置轉換を考える、違つた職業を與えるようにするというような、あらゆる配慮をしつつ、執行しつつあるという意味においてはお説と同感であります。

羽仁五郎無所属懇談会

○委員外議員(羽仁五郎君) もう一遍はつきり伺つて置きたいと思うことは、少数意見ばかりではない、反対論、反対論は全然顧慮されないか、顧慮されるか。

増田甲子七民主自由党内閣官房長官・国務大臣

○國務大臣(増田甲子七君) 法律制定の経過において、少数者がその法律は困ると言つた。だから法律を制定してからこれを執行することも躊躇しなければならないというふうには考えておりません。躊躇してしなかつたならば、行政府も法律の執行を職責としておるので職責相勤まらん、こう考えております。(笑声)

羽仁五郎無所属懇談会

○委員外議員(羽仁五郎君) それは國際的な先例をもう少し御研究を願いたいと思う。  例えば一千九百二十六年に御承知のように、イギリスは逓信從業員のゼネラル・ストライキに対する法律をそういう意見で國会を通した。併し國会において反対論がかなり強かつたために、政府はこの法律をついに執行はしなかつた。ですから國会を通つた法律であるから執行しなければ職責相勤まらんという古いお考えでは困るので、例え國会を通つたものであろうとも、情勢を睨み合せてこれをこのまま機械的に執行すべきか、それとも相当愼重な手心を加えてすべきかということでなければ、何もあなたのような立派な官房長官は必要はない、政府等は要らない。それこそ事務局でもあればそれで結構です。政府がある以上は國会を通つた法律と雖もそれをどういうふうに実行するかということについては、政治的情勢を十分御判断あつて、そうして幅の廣い態度で以て硬軟宜しきを得て実行することこそ立派な政府と言えるのであつて、機械的に実行すべきものであればロボットでも置いておけばよろしいということになる。その点十分どうかお考え願いたいと思う。今これはただ議論のために言つておるのではない。そのためにいろいろ悲惨な状態が起つて、尊敬する友人の生命が失われたりする、そういうことが起つておるのであるから、從つて政府としては唯單に國会を多数決で通つた法律であるからこれを執行して何の文句があるということではなく、もう少し愼重にやつて頂きたい。これは希望です。

高田寛緑風会

○理事(高田寛君) 外に御質問ございませんか。  では外に御質問がございませんければ、委員会は本日はこれを以て散会いたします。    午後二時三十七分散会  出席者は左の通り。    理事            川村 松助君            高田  寛君            矢野 酉雄君    委員            島   清君            下條 恭兵君            中村 正雄君            原  虎一君            小林 英三君            山田 佐一君            門屋 盛一君            小林 勝馬君            板野 勝次君            小川 久義君   委員外議員            羽仁 五郎君            北條 秀一君   —————————————    議長      松平 恒雄君    副議長     松嶋 喜作君   —————————————   國務大臣    國 務 大 臣 増田甲子七君   事務局側    事 務 総 長 小林 次郎君    参     事    (事務次長)  近藤 英明君    参     事    (委員部長)  河野 義克君    参     事    (警務部長)  丹羽 寒月君    参     事    (庶務課長)  宮坂 完孝君   法制局側    法 制 局 長 奧野 健一君

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