運輸委員会 第20号
- 発言数
- 4 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1949/05/17
会議録
○委員長(板谷順助君) 只今より運輸委員会を開会いたします。海上運送法案が予備審査で付託になりましたので政府より提案理由の説明を願います。
○國務大臣(大屋晋三君) 海上運送法案について御説明申し上げます。 從來海上運送並びに海上運送事業につきましては、それが我國の産業経済上又は國民生活上しめる重要な地位にも拘わらず、統一的な基本法規が存在せず、断片的臨時法規の運用乃至は実際上の行政指導に依存して來た実情であります。併し乍ら現在においてすべての行政は、法律の根拠の上に行はなければならず、この趣旨から見て、海上運送並びに海上運送事業を規律する統一的基本法を制定する必要があります。海上運送法案は、この必要に應ずるものでありましてその構想は、次のとおりであります。 海上運送事業は、元來その國際間に事業活動が跨る性質からして、事業者の創意と工夫とにより自由に行はれるべき性質をもつておりますので、本法案も原則として、その自由な事業活動を発展助長するため必要な、届出制その他事業の規業把握に関して規定するに止まるのでありますが、定期航路事業につきましては、それが陸上における道路乃至は鉄軌道バス事業と同樣に、國民生活に直接重大な関係があり、從つてそれが持つている社会公共性の面を重視して、事業の免許制その他特別の監督規定を設けると共に、他方社会公共上必要がある場合は、航路補助金を与えて事業に財政的援助を与える途を開いております。 次にこの法律案は、海運業者相互が國内的又は國際的に締結します運賃同盟その他の協定が、國際海運の慣行であり、最も反カルテル立法の進歩した米國においても、それについては獨占禁止法が適用除外されていますのに、我國の現在の獨図法及び事業者団体法の下におきましては、かかる協定は一切禁止されており、かくては我國海運の健全な発展を望みえぬ実情にありますので、右の絶対禁止を緩和致しまして、極端に獨占となり又は不公正な競爭法方がとられる場合を除きましては、協定の存在を認める規定を設けております。 第三にこの法律案は、恒久法であることを建前としておりますが、さしあたりの経済情勢に対応して、重要物資を指定してその運送を命ずる航海命令の規定を設けております。これは、明らかに臨時的統制的規定でありますので、その有効期間を二年と限定しますと共にこの命令は、予算で成立する損失補償の額の範圍内で発しうることになつております。 第四に檢数、鑑定、檢量人につきましては、それが貨物の海上運送上占める公共的地位に鑑み、これに職業として從事する場合は、登録制として、一定の欠格者を排除し、その質の向上を目途しております。 最後に以上述べました場合を通じまして、運輸大臣が法律に基く権限を行使します場合には、原則として運輸審議会に図り、その意見をきかなければならず、運輸審議会は亦その意見を決定しようとする場合は、原則として公聽会を開いて利害関係人の申立をきかねばならぬことになつておりますと同時に、運輸審議会にその性質上図ることが適当でない事項は、運輸大臣が直接当事者を出頭せしめてその言い分を聽聞しなければならぬこととし、從來ともすれば発生し勝な官廳の獨断專行を防止するに充分な規定がなされております。尚戰時制定され尚存続しています臨時船舶管理法は、別途御審議を願つております造船法案及び本法案が成立すれば、不要となりますので本法案の成立と同時にこれを廃止致します。本法案の要旨は、以上申し述べたとおりでございます。会期切迫の折からでありますが、何とぞ御審議の上早急に御可決あらんことを切望致します。
○委員長(板谷順助君) それでは速記を止めて……。 午前十時五十六分速記中止 —————・————— 午後零時四分速記開始
○委員長(板谷順助君) 速記を始めて……。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時五分散会 出席者は左の通り。 委員長 板谷 順助君 理事 小泉 秀吉君 小野 哲君 委員 大隅 憲二君 前之園喜一郎君 飯田精太郎君 結城 安次君 鈴木 清一君 國務大臣 運 輸 大 臣 大屋 晋三君 政府委員 運輸事務官 (海運総局長 官) 秋山 龍君 運輸事務官 (海運総局海運 局長) 岡田 修一君 運輸事務官 (海運総局船員 局長) 山口 傳君