労働委員会 第8号
- 発言数
- 112 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1949/04/25
会議録
○倉石委員長 ただいまより会議を開きます。 お諮りいたしますが、内閣委員会に労働省設置法案が付託されております。議案は労働委員会に密接な関係がありますので、内閣委員会と連合審査会を開会いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○土橋委員 ただいま委員長が提案されております労働省設置法案につきましては、特に労働委員会で審議を十分いたしましてから、合同審議というふうに御訂正願つたらいかがなものでございましようか。
○倉石委員長 運営委員会の決定で、内閣委員会に各省設置法案は全部一括して提案されることになつておりますから、そこで向うが主体となつて調査をするわけであります。それでありますから、各委員会は内閣委員会に連合審査会を申し入れて審査をすることになつておりますので、そういうふうにいたしたいと思います。
○土橋委員 そういたしますと、特に労働省関係についてはわれわれもよく研究をさせていただきたいし、また嚴重ないろいろな申入れもありますので、今の方法で私もけつこうだと思いますが、できる限り労働委員会でも、十分な審査の機会を與えられんことをお願いいたしておきます。
○倉石委員長 御異議がなければ、委員長より内閣委員会に、連合審査会要求の手続をとりはからいいたします。 —————————————
○倉石委員長 それでは前会に引続きまして、失業保險法の一部を改正する法律案、職業安定法の一部を改正する法律案、緊急失業対策法案を一括議題といたします。まず政府委員より法案概要について説明を求めます。斎藤職業安定局長。
○齋藤(邦)政府委員 私から三つの法律案につきまして、その概要を御説明申し上げたいと存じます。 まず最初に職業安定法の一部を改正する法律案の概要を、御説明申し上げます。お手元にお配りいたしてあります職業安定法の一部を改正する法律案資料をごらんいただきたいと存ずるのであります。その最初にあります法律案の要旨につきまして、できるだけ簡潔に御説明申し上げたいと存じます。 御承知のように、職業安定法は、職業安定に関する根本法でありまして、この根本の内容とするところのものは、政府が全國に公共職業安定所を設置し、それによりまして無料の職業紹介事業を行うことでありまして、民間の職業紹介事業の行う募集等につきましては、封建的な非民主的な募集の形態、あるいは職業紹介の形態は、これを規制するけれども、あとうる限り、公共職業安定所が十分な仕事をすることができない面につきましては、民間の方々の御協力を願いまして、國の公共職業安定機関と相協力して、職業紹介という問題をやつて行こうという仕組みになつておる法律案でございます。そこで今回の法律案の、一番大きい点は、学生、生徒及び新規学校卒業生の職業紹介につきましては、新しい一つの道を開いたということでありまして、それがこの法律の一番大きな要旨であるのでございます。御承知のように学生、生徒、いわゆる在学中の者につきましては、以前は家庭教師といつたような内職があつた程度でありますが、最近におきましては、学生、生徒の生活も、非常に困難になつて參りまして、内職といたしまして、各方面の仕事に從事するようになつて參つて來ております。さらにまた新規学校卒業生といたしましても、御承知のように労働市場が逼迫いたしておりますので、その就職がきわめて困難な情勢になつておるのでございます。先般來大臣からも話がありましたように、ここ一年の間に新規学校卒業生といたしまして、職なく労働市場にほうり出される者が、大体十万人くらい出るのではなかろうかという予想が立つておるような次第でございます。そこでこういう情勢に対処いたしまして、学生、生徒並びに新規卒業生の職業紹介のやり方、これに根本的な改正を加えたいという考え方であるのでございます。こういう学生、生徒並びに新規学校卒業生の職業紹介につきましては、方法といたしましては、自分が職業を探すということが一つの方法であります。二番目には、政府が経営いたしております公共職業安定所が職業のあつせんをする。これが二番目の方法であります。それだけでは十分に職業紹介の目的を達することができません。学生、生徒につきましては、学校におきましては十分身分的な、あるいは家庭的な事情もよく承知いたしておりますので、この際学校の協力をいただきまして、学校と公共職業安定機関が相協力し、緊密な連絡のもとに、この職業紹介に当つて行くという仕組みを考えたわけでございます。その仕組みとして考えました方法が二つあるのでございます。まず第一の問題は、学校が直接職業紹介をやる、こういう問題でございます。この問題につきましては、現行法の三十三條一の規定によりまして無料の職業紹介事業を行うといたしますと、これは労働大臣の許可を要するということに相なつております。從つて学校が自分の学生、生徒の職業紹介、あるいはその学校の卒業生を紹介しようといたしますると、労働大臣の許可が必要ということになるのでございますが、学校の公共的な性質にかんがみまして、今回事務を簡素にするという意味も含めまして、学校に関する限りは、労働大臣の許可をやめまして、労働大臣に届出をすることによつて、この職業紹介を行い得る、こういうことにいたしたいと存じまして、改正法の三十三條の二として「学校の行う無料職業紹介事業」という一つの條文を起しまして、これによつて労働大臣に届出をすることによつて、職業紹介事業を行い得る、こういうことにいたしたのでございます。三十三條の二をちよつとごらんいただきたいと在ずるのでありますが、三十三條の二に「学校教育法第一條の規定による学校の長は、労働大臣に届け出て、その学生若しくは生徒又はその学校を卒業した者について、無料の職業紹介事業を行うことができる。但し、大学及び高等学校以外の学校の長がその学校を卒業した者について行う職業紹介は、その者がその学校を卒業した後六箇月以内の場合に限るものとする。前項の規定により無料の職業紹介事業を行う学校の長は、求職者を、その住所又は居所の変更を必要とする職業先に紹介してはならない。但し、労働大臣の許可を受けた場合及び大学の長又は高等学校の長が無料の職業紹介事業を行う場合は、この限りでない。」かようにいたしたのでございます。特に第二項の場合、大学、專門学校につきましては、求職者をその住所また居所の変更を必要とするような就職先に紹介することが多いのでありまして、むしろこういうものが大学、高等学校等については多いのでございます。ところがその以下の、すなわち中学校、小学校等につきましては、居所の変更を必要とするような就職先には紹介してはならないことにいたしてあるのでございます。その趣旨とするところのものは、御承知のように小学校、中学校等におきましては、いわゆる御承知の繊維女工募集といつたふうな問題がありますので、遠隔地の紹介は学校には行わせない。大学專門学校だけは遠隔地の紹介を許すけれども、小学校、中学校等は遠隔地の紹介を行うことを許さない、こういう仕組みにいたしたのでございます。これが一つの方法でございます。 それから二番目の問題に、学校の同意を得た場合、あるいは学校の要請があつた場合には、安定所の業務の一部を学校に行わしめるという方法を考えたことであるのでございます。法律の第二十五條の三と四に規定されております、この規定は、学校に公共職業安定所の業務の一部分を分担せしめるのでありまして、もつと簡單に申し上げますと、学校が公共職業安定所の一種のブランチの形になつて、業務を行つて行く、こういう形でございまして、從いまして学校と職業安定所の関係は、命令関係はございませんで、学校から要請のあつた場合、また学校の同意を得た場合に限つて、こういう方法を行う、こういうことにいたしたのでございます。先に申し上げました学校が届出でやりますときにに、安定所と学校とは対等と申しますか、学校は独立の形において職業紹介をやるのでありまして、安定機関は監督するという形をとるのでございます。ところが第二十五條の三及び四でやりまする場合には、学校が安定所の一部に入り込むという仕組みに相なるのでございます。こういう仕組みによりまして、学生、生徒の職業紹介につきまして、学校の全面的な御協力をお願いいたまして、これによつて職業紹介を円滑に進めて參りたい、かように考えておるのでございます。なお二十五條の三の第二項をごらんいただきたいと存ずるのでありますが、この安定所の業務の一部を分担する場合に、学校はどういう業務を分担するかということを規定いたしておりますのが、第二十五條の三の二項であるのでございます「一求人申込を受理し、且つ、その受理した求人申込を公共職業安定所に連絡すること。二求職申込を受理すること。三求職者を求人者に紹介すること。四職業指導を行うこと。五就職後の補導を行うこと。六公共職業補導所への入所のあつ旋を行うこと。」こういうことになつておりますが、学校と、公共職業安定所の関係におきましては、大体において学校は生徒のいろいろな一身上のこと、あるいは能力の問題、そういつたふうなことを調べていただくことが適当でありますので、求職申込みの受理ということを主として学校にやつていただき、安定所の方では、主として求人申込みの方をやつて行く、すなわち安定所にいろいろな求人申込みがあると、学校の方に連絡する。学校の方では学生、生徒卒業生の求職申込みを、これを安定所と連絡して相談して行く、こういう仕組みにいたして行きたいと考えておるのでございます。なおこういうふうに学校が安定所の業務の一部を行う場合におきましては、公共職業安定所は当該職業紹介の業務の一部を行う学校に対して、経済上の援助を與えることができることにいたしておるのでございます。すなわち公共職業安定所で用いております求人票、あるいは求職票といつたふうなものも学校に提供いたしまして、これによつてやつて行こう、こういうことでございまして、その規定は二十五條三の第五項に規定されておる次第でございます。 以上二つの方法によりまして、学校が独立に届出によつて職業紹介をやれるという道、学校が安定所のブランチとしてやつて行くという道、この二つの道によりまして、学生の職業紹介を円滑にして參りたいと考えておりますが、なお原則的な問題といたしまして、第二十五條の二に、安定所と学校との緊密な協力関係の全般的な原則を、定めておるのでございます。第二十五條の二「公共職業安定所は、学校教育法第一條の規定による学校の学生若しくは生徒又はその学校を卒業した者の職業紹介については、第二節の規定によるの外」第二節というのは、職業紹介の一般の原則でありますが、その原則のほか「学校と協力して、これらの者に対し、労働力の需要供給の状況その他職業に関する情報を提供し、職業選択に必要な助言援助を與え、及び公共職業安定所間の連絡により、これらの者に適当なできるだけ多くの求人を開拓し、その能力に適合した職業にあつ旋するよう努めなければならない。」と規定いたした次第でございます。 以上が学校生徒の職業紹介の関係でありまして、これが今回の法律案の改正の一番大きな内容をなしておるのであります。 二番目が身体障害者の職業補導の問題であるのでございます。御承知のように、身体障害者につきましては、昨年度までは全國に專門の職業補導所を三箇所経営して參つたのでございますが、本年度の予算におきまして、さらに二箇所の新設が認められるように相なつたのであります。身体障害者の職業補導につきましては、原則といたしましては、一般の職業補導所に入れまして、通常の職業補導を受ける者とともに、一緒にこれを行つて行く、同じ施設において行つて行くということを、原則とするのでありまますけれども、通常の職業補導を受ける者と一緒に職業補導を受けることが困難な者については、独立の補導所を設けてやつて行く。こういうことであるのでありますから、これにつきまして、今回第二十六條の二に、はつきりこの点を明記いたしたのであります。第二十六條の二の第一項の但書であるのであります。「但し、通常の職業補導を受ける者と共に職業補導を受けることが困難であると認められる者については、その者の能力に適するよう、補導の種目及び方法を選定し、特別の公共職業補導所を設けて、職業補導を行うことができる。」かように明記いたしたのでございます。これが身体障害者に関する職業補導の規定でございます。 それから三番目の大きい問題は、國際労働條約の規定及び勧告の趣旨にのつとりまして、政府以外の者の行う有料職業紹介事業を、実費及び営利の二種に区別いたしまして、おのおのによる許可料、保証金に差等を設ける規定を設けることといたしたのでございます。すなわち改正法の第五條の定義の中に「この法律で有料の職業紹介とは、実費職業紹介及び営利職業紹介をいい、実費職業紹介とは、営利を目的としないで行う職業紹介であつて、職業紹介に関して、実費としての入会金、定期的掛金、手数料その他の料金を徴收するものをいい、営利職業紹介とは、営利を目的として行う職業紹介をいう。」とここに二つの種類にわけたのであります。この実費と営利と二つにわけましたのは、後に出て參りますが、許可料、保証金あるいは手数料につきまして、それぞれの差等を設けるという意味合いにおいて、この定義をここで明確にいたしたのでございます。この実費と営利と二つにわけますところの概念は、一九二三年の有料職業紹介に関する條約に基いているものでございます。この有料職業紹介につきましては、後に條文といたしまして第三十二條に規定されているのでございます。御承知のように有料職業紹介事業は、現行法もそうなつておりますが、國際労働條約の趣旨によりまして「何人も、有料の職業紹介事業を行つてにならない。」というように有料職業紹介の禁止を行つております。しかしながら「美術、音樂、演藝その他特別の技術を必要とする職業に從事する者の職業をあつ旋することを目的とする職業紹介事業について、労働大臣の許可を得て行う場合は、この限りでない。」ということに相なつております。現行法もそうなつておりまして、これに基きまして、現在のところ相当数の職業紹介の許可をいたしておるのであります。現在許可しておりますもので多いのは、看護婦、医師等、この例が非常に多くなつております。この有料職業紹介につきましては、許可料という制度があるのでございます。すなわち民間の職業紹介事業によつて損害を求職者に與えた場合、この損害の補償に充てるための、一定の保証金という制度を設けておるのでありすが、現行法におきましては、これを命令事項といたしまして、命令に定めておるのでありますけれども、やはりこうした事柄は法律に規定することが適当でありますので、この改正法の第三項におきまして、営利についてのみは「労働大臣の定める五万円を超えない金額の保証金を供託しなければならない。」こういうふうに規定いたしたのであります。さらに許可料につきましては、物價廰長官と協議して労働大臣がこれを定める。この場合につましても、実費と営利のおのおの差等を設けて參りたいと考えておる次第でございます。そこで現在許可料、保証金、手数料につきましては、実費と有料で、どういうふうな区別をして、とつておるかということをざつと申し上げてみたいと存ずるのであります。許可料につきましては、実費の職業紹介は人口十万以上と十万以下とにわけておるのでありますが、十万以上のものにつきましては五万円、それから人口が十万以下のものにつきましてはその半額ということにいたしておるのであります。なお手数料につきましても、実費と有料とをわけまして、実費の方は受付手数料といたしまして一件三十円、それから紹介手数料としては百円、有料職業紹介につきましては、受付手数料は五十円、紹介手数料は、紹介されて就職した後の賃金の大体月額の一割、こういうふうな定めをいたしておるのでありまして、これは今まで全部命令で定めておりましたものを、今回法律で定めて明らかにいたしたい、かように考えておる次第でございます。 次に民間の職業紹介事業を行うものにつきまして、一つの兼業禁止の規定を設けることにいたしたのでございます。それは三十三條の四でございまして、「料理店業、飲食店業、旅館業、古物商、質屋業、貸金業、両替業その他これらに類する営業を行う者は、職業紹介事業を行うことができない。」という兼業禁止の規定を設けたのであります。これも一九三二年の國際労働全議の有料職業紹介に関する勧告案に基いたものでありまして、この規定を今回ここに明記することにいたした次第でございます。 職業安定法の改正法律案は、以上の三点が重要な点でありまして、そのほかの点につきましては、一昨年職業安定法が施行されまして以來今日まで、一年半の経過を経ましたので、その実績にかんがみまして、多少字句的な整備をいたした次第でございます。 次に緊急失業対策法案につきまして、その概要を簡單に御説明申し上げたいと存じます。 御承知のように公共事業の問題が中心でありますが、公共事業につきましては、お手元にお配りいたしてありまする緊急失業対策法案の審議資料の中に、公共事業計画原則というものがありますので、これをごらんいただきたいと存ずるのであります。 公共事業につきましては、昭和二十一年五月二十二日連合軍総司令部から日本公共事業計画原則というメモランダムが出ております。この命令によりまして、初めて日本に公共事業というものが実施されることに相なつたのであります。この公共事業の目的とするところのものが、まず最初の一にあります。「先ず基礎的必需品、特に食糧、衣服、燃料及住居の生産、配給を増加又は促進する事業に重点を置くべきである。」第二として、「右に特筆せる生産計画を樹立するに当り、又は其の場所の選定に当り考慮を要するは、経済復興並に物資的復興に直接資する所ある斯種計画には、能ふ限り多数の失業者を有効に活用すべきことである。」こう定められておるのでございます。すなわち公共事業は日本の戦後経済復興と失業者吸收という二つの目的で命令が出されております。そしてこの公共事業に就労する労働者の問題につきましては、この原則の第九項に「事業計画に使用せらるる労務者は、公設職業紹介所の紹介に依るべきである。」と定められておるのであります。すなわち公共事業につきましては、公共職業安定所の紹介する失業者を使つてこの事業を行つて行く。こういうふうに定められて參つておつたのであります。しかしながら御承知のように、公共事業の実施地域と、失業皆の分布地域とがマッチしないということ、あるいはまた公共事業を実際に行いますと、主として事業の遂行、すなわち建設復旧という方面にのみ主力が注がれまして、公共事業に失業者を吸收するということが、きわめて困難な実情に今日まで置かれて參つたのでございます。そこで昨年の四月でありますが、経済安定本部におきましては、この公共事業に失業者を吸收せしめまする一定の率を定めたのでございます。これもお手元にお配りいたしてありまする審議資料の最後に一覧の表で掲げられてあります。すなわち河川、道路、農業、水産、港湾、都市計画といつたふうにあるのでありますが、これにつきまして、直営事業の主として非熟練労働者につきまして、その使用すべき非熟練労働者のうちの大体十パーセントないしは五十パーセント程度は、公共職業安定所の紹介する失業者を使わなければならない。もちろん安定所の紹介によつて行く者がなければ、そのときには安定所の証明によりまして、自分で労働者を募集してもよろしい。こういうふうに定められて參つておるのであります。すなわち河川等は一〇%でありますが、都市において行われまする都市計画につきましては、あるいは五〇%、六〇%という率が定められて今日まで來ておるのでございます。こうした仕組みにおきまして、今日まで公共事業に失業者をできるだけ吸收するようにという努力を、続けて參つておりまして、昨年度の実績を申しますと、公共事業に就労する労働者は実人員で約五十万人程度でありましたが、公共職業安定所の紹介によりまして就労いたしました者は大体そのうちの十万人であつた。二〇%の十万人という者は、公共職業安定所の紹介によりまして、就労をいたしておつたような次第であります。こういうふうな状況で參つたのでありますけれども、御承知のように経済九原則の強行というふうなことからいたしまして、将來失業が深刻になるという段階になりましたために、現在まで行政措置として行つて參りましたことを法律に明文として掲げるということ、それからもう一つの問題は、從來公共事業と称して行つておりました事業のうちにも、実際は二種類あつたわけでございます。一つは復旧建設的な事業、もう一つは失業者を吸收することのみを目的とするような事業、この二つの種類がありましたので、今回公共事業を二つにわけました。すなわち経済安定本部で今まで行つておりました公共事業を二つにわけまして、建設、復旧のような事業は、公共事業として從來の通り経済安定本部がこれ行い、失業者吸收のみを主とした目的として行う事業を、失業対策事業として労働省がこれを行う。こういうことにいたした次第でございます。 ここでまず第一に、この法案の大体の概要を御説明申し上げたいと存じますが、法律の目的は第一條に掲げられてございま通り、多数の失業者の発生に対処して、できるだけ多くの失業者を吸收するということを目的といたしております。 第二條は、失業対策と公共事業を二つにわけたということでありまして、その定義を二條に掲げてあります。 そこで第二章といたしまして、失業対策事業の事柄が規定せられておるのであります。まず失業対策事業の方から申しますと、第四條に失業対策事業の要件、性質が掲げられております。すなはち失業対策事業はできるだけ多くの労働者を使用する事業でなければならない。それからこうした事業を実施する場所は、多数の失業者が存在する所の場所でなければならないといつたふうに、第四條にその失業対策事業の性質、要件が掲げられてあります。 それから失業対策事業を実施する場合いろいろな手続が第五條、第六條、第七條、第八條に掲げられておるのでございますが、それを大ざつぱに申しますと、失業対策事業の一般的計画は労働大臣がこれを定めるということに相なつております。第六條労働大臣は、全國の雇用の情勢を調査いたしまして、その調査に基いて多数の失業者が発生し、またに発生するおそれがあると認める場合には、あらかじめその地域に必要な失業対策事業を行うための一般的計画を樹立しなければならないと定められております。第七條は、失業対策事業の種目の規定の問題でございます。すなわち労働大臣は、こうした一般的計画に基きまして失業者の所在地域、あるい失業者の数、あるいは失業者の状況といつたものを、経済安定本部総務長官に通知をいたします。そういたしますと、第七條の第二項によりまして、経済安定本部総務長官は、どういう事業が失業対策事業として最も経済的効果があるものであるかということを考えまして、これを労働大臣に提示する。すなわちこういう手続を経て、あらかじめ失業対策事業についての事業種目、あるいは規模等を準備しておきまして、そしてそれに基きまして失業が深刻になり、あるいは多数の失業者が現われましたときに、第八條の規定に基きまして、労働大臣は事業の開始または停止というものを命ずる。こういうことに相なつておるのでございます。 失業対策事業の経費の問題でありますが、経済の問題につきましては、第九條に定められてありまして、國がみずからの費用で行う場合と、地方公共團体が行う場合とありますが、地方公共團体の行う場合には、國庫はその経費の全部または一部を補助するということが定められております。これが第九條であります。 それから第十條は、失業対策事業に使用する労働者に関する規定でございまして、失業対策事業は、もともとが失業者を吸收することを目的とする事業でありますので、特殊な技術者、技能者、監督者といつたふうな特殊なものは除きまして、すべて公共職業安定所の紹介する失業者でなければならないということが、第十條で定められておるのでございます。以上が失業対策事業に関する規定の重要な点であります。 次に公共事業の規定でありますが、これは第十二條から規定されております。その内容とするところのものに、昨年の四月から公共事業につきまして失業者の吸收率を定めたあの仕組み、行政措置で行つておりましたその仕組みを、そのまま第十二條以下に法律で規定するということにいたしたのでございます。 第十二條に、失業者吸收率の決定に、労働大臣が事業種別に從つて職種別、地域別にこれを行うということが書いてあります。 それから第十三條に、公共事業の事業主体は、この吸收率が定められておりまする場合には、その吸收率の範囲までに、失業者を雇い入れておかなければならないということを定めてあります。そうしてこの吸收率を定められておりまする事業の主体は、第十三條によりまして、公共職業安定所の紹介によつてこれを雇い入れなければならない。かように規定せられております。 次に罰則の点でありますが、これは大体におきまして刑罰の罰則は一つもございませんので、失業対策事業につきましては、この法律に違反の行為がありますれば、補助金の返還あるいは事業の停止ということが、掲げられであります。また公共事業につきましては、公共事業の実施主体にこの法律に違反する行為がありますれば、労働大臣に経済安定本部総務長官に対し、違反事項の是正を要求する。そうすると経済安定本部総務長官は、この要求に基きまして、必要な措置を講じて行くことが、第二十條の二項に掲げられておるような次第であります。以上が緊急失業対策法案の概要でございます。 次に失業保險法の一部改正法律案につきまして、簡單に御説明申し上げます。これにお手もとにお配りいたしてありまする、失策保險法改正要綱をごらんいただきたいと存ずるのでございます。今回の失業保險法の改正の最も重要な点は、この失業保險法改正要綱の中にあります適用範囲の拡張、保險給付の内容の改善、保險料率の引下げ、日雇労働者に対する失業保險制度の新設、こういうことが、この改正法案の最も重要な点をなしておるのでございます。この要綱に從いまして必要に應じて條文を引きながら簡單に御説明を申し上げます。 まず第一に保險料算定の基礎となる賃金の範囲。変更及び賃金の最高制限額の撤廃という問題でございます。從來におきましては、保險料並びに保險金算定の基礎となる賃金につきましては、すなわち越年資金といつたような臨時に支拂われる賃金及び三月を越える期間ごとに支拂われる賃金、これは賞與等でありますが、こういうものは両方とも賃金からこれを除いて計算をいたしておつたのであります。しかるに今回におきましては、保險料を算定する場合におきましては、こういう臨時給與は賃金の中に含めてこれを計算するということにいたしたのでございます。それが法律の第四條の規定であるのでございます。なぜこ規定を設けたかと申しますれば、この保險料は一見税金といつたふうな性質のものであり、また事務的にも、保險料を計算する場合に、きわめて簡單であるということもあり、あるいはまた保險料の脱納を防止するといつたふうな意味等もありまして、保險料の算定の基礎となる賃金には、臨時給與も含めるということにいたしたのであります。しかしながら保險金につきましては、臨時給與はこれを除いて計算をする。それが改正法の法律第五條及び第十七條の二の規定であるのでございます。なお保險料並びに保險金の賃金に関する問題といたしましては、その要綱の三にありまするように、保險料及び失業保險金算定の基礎となる賃金の最高制限額を今回撤廃することといたした次第であるのでございます。 次に適用範囲の問益であるのでございますが、今回適用範囲を拡張いたしまして、土木建築事業、旅館、料理店、飲食店その他接客業、娯樂場の事業、及び映画製作、映写、演劇の事業に從事する労働者をも、一應すべて失業保險の被保險者として適用することにいたしたのであります。これは法律の第六條の規定でございます。從來の第六條の法文の体裁は、現行法と全然うらはらに書いてあるのでございまして、現行法におきましては、適用する事業をすべて列挙するやり方をいたしたのでありますが、今回はそれを逆に、除外するものを列挙いたしまして、それ以外の事業はすべて包含する、こういうことにいたしたのであります。新規に包含されまするものとしては、今申し上げました土木建築の事業、あるいは娯樂場の事業、あるいは映画製作、映写、演劇の事業が入るのでございます、結局におきまして、失業保險の適用を受けないものは、第六上の一のイ、ロ、ハ、ニ、ホにありますように、農業関係、水産、牧畜、養蚕の関係、それから教育、研究、調査の事業、保健衛生の事業、社会事業、司法保護事業、こういう営利を目的としない事業のみが、失業保險の適用外といこうとになりまして、経済の変動によりまして失業のおそれのある事業は、ことごとく失業保險法の適用を受けることにいたしましたことが、きわめて大きな内容でありまして、この適用範囲の拡張によりまして、約五十万程度の労働者が、この被保險者と相なつて來ることになつております。 それから次の改正の大きい点は保險給付の内容の改善でございます。これは改正法律案第十七條であります。現行法のやり方を申し上げますると、現行法は平均百分の六十をもつて失業保險給付率の基準といたしております。賃金の高いものにつきましてほ最低百分の四十に逓減し、賃金の安いものは百分の八十に逓増するというやり方をいたしておつたのでありますが、実際の給付率は平均いたしますと五十四・三パーセント程度の低い率であります。これを今回一律百分の六十に改めることといたしたのであります。このことによりまして、できるだけ失業労働者の生活の最低を保障いたしたい、かように考えたのでございます。それと同時に、失業保險金の日額の最高制限を三百円といたした次第でございます。 それから次に保險給付の内容の改善としてきわめて大きい問題は、失業保險金のスライド方式の採用の問題であります。第十七條の三でございます。第十七條の三の、失業保險金額の自動的変更という問題でございますが、この問題につきましても、大体におきましては、現行法でもある程度のスライド制は採用いたしておつたのでありますが、そのスライド制はきわめて時期的にずれがありまして、大した効果を発揮することができなかつたのであります。そこで今回これを改めまして、第十七條の三にありますように「労働大臣は、労働省において作成する毎月勤労統計における工場労働者の平均給與額が、失業保險金額表の制定又は改正の基礎となつたその統計における当該平均給與額の百分の百二十を超え、又は百分の八十を下るに至つたと認めるときは、失業保險金額表を改正し、その平均給與額の上昇又は低下した比率に應じて、その賃金等級に属する賃金日額及び失業保險金の日額(第十七條但書に規定する額を含む。)をあらたに定めなければならない。前項の規定によつて失業保險金額表が改正された場合においては、改正前に離職した者に支給すべき失業保險金は、最初の離職の日に効力を有した失業保險金額表においてその者の賃金日額の属する賃金等級につき、あらたに定められた失業保險金の日額によるものとする。」すなわちその月その月におきまして、失失保險金額表を制定いたしまして、Bの月の勤労統計の平均給與額が、Aの月の百分の百二十ということに、工場労働者の平均給與額が上りますと、上つた比率に應じまして、等級はそのままにして保險金額を動かして參るのであります。從いましてこの規定の二項によりまして、スライドをやる前にやめておつた者も、自動的に保險金額が増加するように相なるのであります。一つの例を用いて申しますと、かりに一万円でやめた者は、この保險金といたしましては、百分の六十でございますから六千円もらうわけでございます。ところが工場労働者の保險給與額が百分の百二十と、二〇%上りますと、やめた一万円を一万二千円として計算して、その一万二千円の百分の六十というものを動かして給付する、こういうことにいたすのであります。すなわち物價の変動、工場労働者の保險給與額の上昇、あるいは低下によりまして、失業労働者の実質的な賃金を保障して、その実質賃金の百分の六十、こういう制度にいたしたのでございまして、今回の改正法律におきましては、きわめて重要な部分の一つであるのでございます。 次が保險料率の引下げの問題でございます。これは現行法の第三十條でございます。改正法第三十條第一項中「被保險者及び被保險者を雇用する事業主について、各々千分の十一」を「百分の二」にするという改正でございます。すなわち現行法におきましては、保險料率に、労働者の賃金の千分の十一を労働者が負担し、事業主がその同額の千分の十一を負担して參つておつたのでありますが、この保險料率を定めた当時のいきさつ、あるいはまたこの法律施行後現在までの一年半にわたる実績等によりまして、現在のところ、保險料も相当な積立剰余金を生じまして、すでに二月末までに四十六億程度の剰余金を生じて參り、三月末までには五十億になつておると証じておりますが、五十億の剰余金を持つておるという情勢にもありまするので、将來の失業情勢ともにらみ合せて、ある程度低減をいたしましても、保險経済といたしましては、強固なものがあると事務的にも考えられましたから、今回保險料率の引下げまして、千分の十一を千分の十ずつ、つまり百分の一、百分の一、すなわち百分の二を保險料としてとるということに、改正いたしたのでございます。これも大きな改正の一部であります。 それから次は六、七、八に関連する問題でありますが、保險料徴收方法の改善を行うことにいたしたのでございます。保險料の徴收につきましては、今日までのところでは、いわゆる納入告知書を発行いたしまして、それによつて事業主に保險料を納付せしめるというやり方をとつておつたのでありますが、今回所得税の納入と同じように、申告納入の制度をとりまして、事業主に対しまして、保險料徴收の自主性を発揮していただくと同時に、事務の簡捷をはかることといたしたのでございます。これが改正法律第三十四の規定でございまして、やり方は所得税の納入と同じようなやり方で、申告納入の制度をとつたのであります。 それから七番目は延滞金の額の引上げ問題でございまして、これは三十六條でございます。これは國税徴收法に準じて、延滞金の額を引上げたのでありまして、保險料額百円につき、一日二十銭とすることといたしたのでございます。次が追徴金の制度でありまして、これは二十四條の四でございます。すなはちこれは從來の納入告知書を発してやりますやり方をやめて、申告納入制度にいたしましたので、所得税と同じように、追徴金制度というものを設けることといたしたのでございます。この制度はいわゆる申告納入の制度と表裏をなすものであるのであります。 次に日雇労働者に対する失業保險の問題でございます。日雇労働者の失業保險につきましては、新しく第五章に日雇労働被保險者に関する特例という條章を設けまして、三十八條の二以下に十五まで、その規定を定めてあるのでございます。その内容につまして御説明を申し上げます。まず第一に被保險者の範囲でございますが、これにつきましては、原則として失業保險の制度を行いますときに、一番考えなければなりませんのは、失業保險の給付を行う際には、安定所を必ず利用するということが、世界各國いかなる國におきましても、この根本をなしておりますので、原則として公共職業安定所の所在地の日雇労働者をこの適用とする、これが第一の原則であるのでございます。適用範囲の保障は三十八條の三に規定せられております。すなわち公共職業安定所の所在する市町村及びその隣接の市町村内に居住する日雇労働者が、適用事業所に雇用される場合でございます。適用事業所と申しますのは、一般の失業保險の適用事業の定義、範囲として前の第六條に掲げられておりますように、常時五人以上の労働者を雇用するところの事業主、これが適用事業所ということになるのでございますが、この安定所の所在地の市町村に居住する労働者であつその適用事業所に雇用される場合、これが第一の原則でございます。しかしながら適用区域外の地域に居住する日雇労働者でありまして、適用区域内の事業所に雇用される場合がございます。すなわち適用区域外から適用区域内の工場に通つて働きに來る者もありますので、その者も日雇失業保險法の適用を受けさせることにしております。それから第三番目に、適用区域外の地域に居住する労働者が、適用区域外の事業場に雇用される場合で、日雇失業保險法の適用を受けさせることの、きわめて必要なものがあります。すなわち適用区域外の辺鄙な所は、きわめて大きな土木事業を行うもの、あるいは発電所の建設、あるいは鉱山、そういつたような大きな事業所がございますと、その事業所を労働大臣が指定して、その事業所に働いておりまする日雇労働者をも、この日雇労働被保險者の中に加えることにいたしておるのであります。以上の三つのものが日雇労働者の強制被保險者でありますが、一般の失業保險と同じように、前号以外の者につきましても、任意加入の道を講じておるような次第でございます。それが三十八條の四でございます。 それから次は受給資格及び受給要件であります。これは第三十八條の六及び九に規定せられております。失業保險の受給資格は、失業の日の属する月の前二月間に、その者について、通算して三十二日分以上の保險料を納付したこと、すなわち失業の日の属する月の前二月間において、三十二日分以上の保險料を納付する、これが失業保險の給付を受ける受給資格であるのでございます。すなわち例を引いて申しますれば、一月にかりに二十間働いた、二月に十二日働いたという場合、三月に失業いたしますると、三月目には失業保險の給付を受ける。こういうことになつております。一月に十六日働き、二月十六日働いてもけつこうであります。一月に二十日、二月は十二日、あるいは一月に十二日、二月に二十日、そういう計算でもけつこうでありまして、いずれにせよ、失業の日の属する前月、前々月において、三十二日以上働いて保險料を納付する。これが失業保險の受給資格であります。それから受給の要件でございますが、公共職業安定所に出願して失業の認定を受けて、失業者であるということがわかりましたときに、失業保險金を受取ることになつておりまして、この点につきましては、一般の失業保險の場合と同じでございます。但し待期期間の問題でございますが、待期期間の問題につきましては、一般の失業保險の被保險者につきましては七日間の待期を設けてあります。しかしながら日雇いにつきましては、その日の收入によつて生活をするということが多いのでありまして、七日の待期を設けるということは、実情に沿いませんので、今回待期につきましては二つの場合を用いたのであります。失業の日の属する月に、通算して五日または継続して五日の待期ということにいたしたのであります。すなわち継続する場合には五日間、通算する場合には七日間の待期を設けた、こういうことにいたしたのであります。なおこの待期につきましては、三十八條の九の末項によりまして、給付がきわめて少いという場合には、この待期をさらに一日短縮する、さらにまた給付がきわめて多くなりまして、保險料の方があまり集まらない場合には待期を一日延ばす、こういう規定もありますので、日雇いの失業の実情並びに保險経済の実情ともにらみ合せましてこの待期間の短縮、または長くすること等も考えておるような次第でございます。それが三十八條の九の末項の規定でございます。 次に失業保險金の支給でありますが、失業保險金は公共職業安定所において失業の認定を行つた日においてその日分を支給する。すなわち失業保險につきましては、一般の保險と違いますので、その日分、その日分を支給する。こういうように日拂いの計算にいたしております。これが三十八條の九でございます。それから失業保險金を支給する日数でありますが、これは三十八條の九にありますように、失業保險金を支給する期間は、最長十三日分を支給することにいたしておるのでありますけれども、被保險者が、前二月におきまして稼働いたしました日数に應じて、十三日を十七日まで延ばすことができるということにいたしております。すなわち四日ごとに一日分を加えまして、最長十三日から十七日を限度として失業保險金を支給する。こういうことを講じておるのでありまして、それが三十八條の九の第一項の規定であります。 次に失業保險金額でございます。失業保險金額につきましては、一般の場合におきましては退職時の賃金の百分の六十ということにいたしてありますが、日雇につきましては、さようなことはきわめて煩瑣でありますので、今回は定額制の失業保險金の制度を取つたのであります。この要綱の四にあります。三十八條の八でございまして、すなわち失業保險金の日額は、第一級百四十円、第二級を九十円といたしたのであります。第一級と申しますのは、日雇い労働者の一日の賃金が百六十円以上のもの、第二級というのは百六十円未満のものであります。すなわち百六十円以上のものにつきましては、保險金額は百四十円、未満のものにつきましては九十円の定額ということにいたしてあるのであります。 次に保險料額及び納付の方法であります。保險料額につきましては、この日雇もやはり定額制を採用いたしまして、賃金百六十円以上のものについては六円、百六十円未満のものについては五円と定めてあります。第三十八條の十一の規定であります。すなわち第一級の百六十円以上のものは六円、第二級のものは五円といたしておるのであります。この場合に保險料の事業主の負担は、第一級、第二級、いずれの場合におきましても、事業主の負担いたしまする保險料額は三円であります。労働者の負担する保險料額は第一級のものについては三円、第二級のものにつきましては二円ということに定めてあります。三十八條の十一の第二項の規定でございます。 次に保險料の納入の方法でございますが、これにつきましてはスタンプ制度を採用することにいたしておるのでございます。三十八條の十二でありまして、「事業主は、その雇用する日雇労働被保險者に賃金を支拂うつど、その者及び自己の負担する保險料を、失業保險印紙をとつて納入しなければならない。」と定めてあります。 次は前項の義務を怠つた事業主に対しては、追徴金及び罰則を科す、こういう規定であります。 それから六以降は大体きわめて事務的な問題でございまして、六は一般の被保險者との調整の問題でございます。それから第九が失業保險審査官の職権審査の廃止、第十は失業保險委員会の中央職業安定委員会への統合等であります。その他多少事務的な規定を整備いたしたのでありますが、その点につきましては、説明を省略させていただきたいと思います。
○倉石委員長 この際質疑をゆるします。吉武惠市君。
○吉武委員 私は労働大臣に二、三の点をお尋ねしたいと思うものでございます。その第一点は、ただいま御説明を承りますと、保險経済におきましては、今日まで約五十億に近い積立金があるように承つておるのであります。今年度は九原則の実施その他に関連いたしまして、相当の失業者が出るであろうことは予測できるのでありますけれども、政府は今年度の保險金をもつて、大体どれくらいの失業者を吸收するおつもりでございまするか、その点をまず承りたいと思います。
○鈴木國務大臣 現在の予算に計上されております二十一億円の保險給付の國庫負担で行きますと、三十万人がその対象として支拂われるということになりますが、なお民間の積立金が予備費として六十億円同じく特別会計の方に計上せられております。これを使用します場合に、六十万ないし七十万の人々が対象となり得ると思います。但しこの場合には政府の國庫負担はこの半分が別に支出されなければならないことになります。これはいわゆる義務費でありまするから、予算に計上いたしてあれば一番確かでありますけれども、計上してなくても、國家としてはそのことをなすべき方途を講ずべきであると思つております。御質問の御趣旨にお答えいたしまするが、究極においては、失業の出方によつては、七十万までは吸收、給付するという準備を整えております。さしあたつては下半期から出て來るところの失業者に対しましては、三十万人前後が名実ともに準備されておる、こういう形になつております。
○吉武委員 そういたしますると、一應本年の失業保險におきましては、政府は三十億の國庫負担をもちまして、三十万人の失業者を吸收する予定であるが、場合によつては、なお積立金その他の剰余金によつて、さらに六十万人を吸收するということでございまするが、前年度におきまして、政府は保險経済を立てられるときに、大体どのくらいの失業者を吸收するおつもであつて、実際どれくらい支給されましたか、參考のために承りたいと思います。
○鈴木國務大臣 前年度におきましては、二十万人の予定を立てておりましたのに対しまして、実際は三月末までに六万人あつたという実績を示しております。
○吉武委員 終戰後毎年相当の失業者が出るであろうという予測のもとに、政府におかれましてもいろいろな施策を講ぜられ、特に昨年におきましては失業保險制度も創設されまして、二十万人を吸收するつもりでやられましたのが、六万人で済んだことは、失業者が割合少かつたためであろうかとも思いますが、私が政府当局にお尋ねしたいことは、本年度は相当の失業者が出ると思いますので、前年度の実績をそのまま推移いたしまして、計画を立てることは危險でございますけれども、前年度二十万人を吸收するつもりで六万人で終つた。從つて保險経済におきましても、五十億に近い保險金が積み立てられておつたという事実にかんがみまして、本年度の保險経済を立てられる上におきましても、政府当局が從來の千分の十一から十に、保險料をお下げになつた点はいいのでありますけれども、この点をもつと御考慮になりまして、あるいは千分の八と申しますが、この点に相当の危險率も見なければなりませんので、どれとは申しませんが、もう少し引下げる余地はないものか。と申しますのは、御承知のように今日労働者におきましても、事業主におきましても、保險金の掛金が相当多額に上つているのであります。健康保險法を初め、あるいは厚生年金、その他各種の保險制度がございますので、危險率のない積立てをすることは必要でありますけれども、不必要に積み立てることもないのでありますから、その点をもつと下げる余地があるものか、ないものか、お尋ねいたします。
○鈴木國務大臣 御質問の点は、私どもも十一から十に引下げるという場合に、十分檢討もし、私もそこには檢討の余地が十分残されているとも思つている次第であります。ただ今年度の失業の状態は、昨年、一昨年の失業の状態の推移とは同じように考えられない点もありますし、明確な見通しがつかなかつたために、また財政当局との折衝も、十分にやる時間もなかつたために、私たちの引下げようという考え方は、この結果にごらんになる通り、千分の十一を、千分の十に引下げたというところにとどまつておりますけれども、この問題は推移を見まして、お説のように労働者諸君、また経営者諸君も同様でありますが、保險経済の成立つ限り、当面必要のない負担をかけることは本意ではありませんから、さらに引続いて檢討いたしまして、引下げる方向に向つて努力を続けたいと考えております。
○吉武委員 さらにこれに関連してお尋ねいたしたいことは、保險経済において非常に苦しければ格別でありますが、相当余裕が生じておる。前年度においてすでに五十億に近い金が残り、また本年度の終りにおきましても、予備金として六十億に近い予備金を予定されておるという状況でありまするので、かりに保險料金が引下げられないにいたしましても、保險金の給付の面において、もつと改善する余地はないものかどうか。今回の改正において、ただいま当局からの御説明によりますると、從前の保險金の支給が平均百分の五十四から百分の六十に引上げられたという点は、非常にいい改善であると思うのでありまするけれども、私の計算してみたとろによると、百分の六十に引上げられましても、今日六千三百円ベースをとつて計算いたしまするならば、その百分の六十と申しますると、約三千七百円から四千円程度に終るのではなかろうかと思うのであります。そうしますると、一方生活保護法における給付は、大体六千三百円程度の支給を受くる家族数に合せますると、約四千円近い給付を受けるのであしまして、この失業保險に基いて労働者はある程度掛金をしておるのでありまして、その掛金をしておるこの失業保險の給付が、生活保護を受くる者よりも、下まわるようなことがあつてはならないのではないかと思うのでありまするが、もし保險経済において多少の余裕があるならば、この百分の六十を、さらにもう幾分でも高めることができないものかどうか、この点をお尋ねしたいのであります。
○鈴木國務大臣 御質問の手取りをなるべく高めるという考え方も、私どもほ根本的には賛成なのでありまして、その方向に從つてでき得る限りり努力はしたのでありますし、また今も考えておる点が二つ三つあるのであります。それからわれわれの考えた点で、関係方面との関係で、残念ながら実現できなかつた点も一、二あるのでありますけれども、方向としてはそういう考えを持つております。なお生活保護法との関係につきましても、考慮すべき余地がある思います。その点につきましては、政府委員からもう少し数字をあげて私どもの考え方を説明してもらいます。
○齋藤(邦)政府委員 生活保護法の生活補助金との額の均衡につきましては、お話の通りであります。しかしながら生活保護法によりまする生活補助金の、四千百三十三円という金額は、大体において無一物者についての最高の額ということになつております。今回の改正によりますると、賃金手取りの大体七二・三%になりますので、大体生活保護法の普通の生活補助金とは、調整がとれて來るようになるのではないか、かやうに考えておる次第であります。
○吉武委員 なおこれに関連してもう一つお尋ねしてみたいのであります。ただいま御説明のうちに、前年度においては二十万人吸收するつもりであつたのが、わずか六万人程度に終つたということで、これに非常に喜ぶ現象ではございまするが、私の憂うるのは、もしほんとうに失業者がその程度の吸收で済んだということならばいいのでありますけれども、もしこの法律の趣旨徹底を欠いたために、実際は掛金をかけて困つておる者がおるにもかかわらず、その手続のめんどうとか、あるいにまた支給を受くる方法等がむずかしくて、これを受けないでおるという結果にあつたといたしまするならば、これははなはだ遺憾に思うのでありまして、政府はこの失業保險の普及徹底について、もう一段と御努力を願いたいと思うのであります。 なおもう一つついでに労働大臣に御考慮を願いたいのは、この失業保險制度に関連いたしまして厚生年金の制度のあることであります。労働大臣も御承知かとも思いますが、日本におきましては失業保險制度が創設せられる以前に、日本独特の制度として、財界におきましては退職金の制度があつたのであります。これはよその國にはあまり例を見ない。これは一つには退職したときの生活のかてにすると同時に、長年勤続いたしました者に対する一つの恩恵として、生れて來たものでございますが、この退職手当の制度が、昭和九年だつたかと思いますが、法律によつて制度化されて、すべての事業についてこの退職金の制度が、退職積立金法として成立したのであります。ところがこれが戰時中に厚生年金に吸收されて、今日残りておるのでありますが、これが厚生省の所管に属しておりますために、失業保險と類似いたしますこの労働者の福利の制度が、何だか労働行政の面から遠ざかつて行く感があるのであります。私は先年この厚生年金の制度を調べました際に、二年ほど前ではございましたが、すでに三十億の金がたまつていたように思います。これは厚生年金の性質にかんがみまして、一定の積立金プールが必要なことは、もちろんでありますけれども、これが実は先ほど失業保險についても申しましたように、一般の労働者に周知徹底を欠いておつたために、掛金はかけておるけれども、掛捨てと申しますか、実際の受給の際に、これを忘れがちであるということをよく聞くのでありまして、この厚生年金の問題は、労働省の所管ではないからということで、御関心を持たれないようなことのないように、労働省としてもこの厚生年金の運用については、ひとつ十分の御留意をはかつて、できるだけ労働省の福祉のために御努力あらんことを希望いたしまして、私の質問はこれで打切りたいと思ひます。
○鈴木國務大臣 吉武委員の二つの御質問の中で、特に最初の方の御質問は、実際の問題としてきわめて重大な意味を持つておると思います。周知徹底が十分でなかつたとは言いませんけれども、さらに周知徹底をさせることによつて、それからまた手続その他を簡易化することによつて、失業保險の給付を受ける立場にある人に、急速に、そうして何ものにも拘束されずに、どしどし受けてもらえるように持つて行くということは、法律の一條、二條の條文よりも、実際問題として重要だと思います。五十億の余裕が出て來るというふうなことは、保險経理としては健全であるかもしれませんけれども、保險本來の、特に失業者の立場を考えれば、それでいいとは思えないのでありまして、保險給付を受ける立場におる人たちにとりましては、どしどし受け得るように持つて行く。そして特に本年度から來年度にかけてのような、こういう日のためにつくつた失業保險でありますから、條文の改正も必要でありますけれども、今御質問にありました趣意に沿いまして周知徹底をさせるとともに、手続その他は簡素化して、急速にその人たちの要望に沿い得るように努力いたしたいと思います。 それから第二の御質問の点につきましては、御指摘の通りに、労働省にも重大な関係のある問題といたしまして、引続いて取上げまして檢討いたしたいと思います。
○篠田委員 労働大臣に二点質問してみたいと思います。私の質問はきわめて簡單でありますが、失業保險の掛金の問題であります。旧法では、臨時に支拂われたものとか、あるいは三箇月を越えた期間に支拂われたものについては、掛金をしなかつたと思うのでありますが、今度は臨時に支拂われたものについても、一切掛金をさせることになつております。それで支拂いの方はどうかと申しますと、そういつたような臨時に支拂われたものを含めて支拂いをしないで、基本的なものだけについての支拂いをする。そういうことになつておるようでありますが、これは普通にいわれる、やらずぶつたくりといつたような、そういう感じを受けるのであります。失業保險というものに、労働者が失業して、その生活を維持するために拂われるものでありますから、これは何も官廰、あるいはどこでそれをもうけるかどうかは、わからないけれども、そういうふうな必要は全然ないものであつて、もし臨時に支拂われたものから支拂われないとするならば、それをむりに掛けさせる必要はないでありましよう。それは経理の煩雑を避けるという意味においてやられておるのかもしれませんが、そういう必要にないと思います。また臨時に支拂われたものをも、失業保險の中に計算をしてかけさせるというならば、支拂わるべきものも、またその割において支拂わなければならないと考えます。この点改正をする余地があるかどうか。改正する余地があるものならば、これを改正してもらいたいということが一つであります。 その次に、先ほど政府委員からも説明がありましたが、失業保險料の延滞料は、國税の延滞料と同じに、結局日歩二十銭である。先ほどこちらで計算をしておられましたが、これが月六分、年に七割二分になる。これはたいへんな高利であります。そういう意味合いにおきまして、先ほど吉武代議士からも質問がありましたが、この失業保險だけではなしに、いろいろな保險制度というものが設けられております。また税金というものも非常に取立てが嚴重であるというようなときに、この失業保險の延滞料が日歩二十銭であるということが、どうも常識的でないように、考えられるのであります。この点について政府の二十銭にきめられた意見と申しますか、あるいは引下げる余地はないものであるかどうか。この二点についてお伺いいたします。
○鈴木國務大臣 篠田委員の第一の御質問でありますが、御指摘のような矛盾があると思います。この場合の回答としては、御質問の中に二つ示されました保險料の徴收の方でもつてそういつたものを除くか、あるいは保險給付の方でもつて、それに対應してつじつまを合せるか、この二つのうちの一つを実現することによつて、その矛盾は除かれるものと思います。結論ではありませんが、現在の情勢のもとにおきましては、もし実現すれば、あとの方の保險給付の方にも、それを加えて規定するという考え方の方が妥当ではないか。これは決定ではありませんけれども、この問題を討議する際の政府の意向は、そういうことも取上げて檢討したことがありまして、考え方はそちらに傾いておりました。それが実現できなかつた点につきましては、関係方面との関係もありました。この問題は修正する余地があるかということの御質問でありましたけれども、政府といたしましては、実現可能であるならば、修正に應ずる気持は持つております。 それから第二の御質問であります延滞料の問題、これはりくつを言うようでありますけれども、保險料のごときは急速に納めていただいて、急速に支拂つて行くのが建前でありまして、そういう建前からと、もう一つは他の社会保險も全部この延滞料については同じ延滞料を決定しておるのでありまして、そういう意味で、ここに決定したわけであります。御意見に対しましては、決してこれを動かさないというふうな、決定的な意思は別に持つておるわけでありませんので、現状においては、まずこの辺で実現して行つても大した弊害はない、そういうふうに考えまして、提案した次第でございます。
○篠田委員 今労働大臣の御説明によりまして、大体掛金の方は、臨時に支拂われたものからもかけさせる。これは事務上から申しましても、実際上から申しましても、そういう方法をおとりになるようでありますが、それはそれといたしまして支拂いの方は、それに即應して支拂つて行くというふうな考え方をお持ちのようであります。そういうふうにされるならば、労働者の支拂つたものに対する政府の支拂いというものは、今労働大臣の御説明の通りの方向に向つてぜひ嚴重にそれを実現してもらいたい。もし先方——先方というのは、これはもちろんおわかりのことと思いますが、先方に何か難色があるならば、政府として、日本の現在の失業の実情というものを、十分に御説明になりまして、先方の了解をぜひ求めでいただきたいと希望する次第であります。 その次の延滞料の問題は、これはもちろん労働大臣のお話の通りできるだけ早く納めて、できるだけ早く支拂うということが目的でありますけれども、どうも常識的に、いかにも高いように考えられますので、その点も、もし考究される余地があるならば、——これはなければやむを得ないと思いますが、考究される余地があるならば、考究してもらいたい。前の問題はぜひ実現していただきたい。こういう希望を付しまして、私の質問をを打切ります。
○倉石委員長 これで休憩いたしまして、午後は一時三十分より再開いたします。 午後零時三十二分休憩 ————————————— 午後二時十五分開議
○倉石委員長 休憩前に引続き会議を開きます。大橋武夫君。
○大橋委員 私は失業保險法の改正案について、二、三御質問をいたしたいと存じますが、その前にまず緊急失業対策法について一言お伺いしておきたいと思います。その第一は、緊急失業対策法がこのたび提案せられましたが、この中にあります失業應急事業並びに公共事業が今年度の予算によりますと、事業量において昨年より大分減少しておるように思われるのでございます。特に本年事業量が減少いたしました際に、この法律を制定しなければならぬという事情はこれは現下の失業問題の重要性に照して、さような結果になつたことと存ずるのでありますが、この公共事業並びに失業應急事業についての労働当局の現在の御計画、ことに今年度についての御計画の大要を、まずお伺いいたしたいと思います。
○齋藤(邦)政府委員 公共事業は、本年度におきましては五百億になつておりまして、去年は追加予算等をまぜますと大体四百九十五億、今御指摘の通り金額といたしましてはほぼ同額であるのでありますが、單價の値上り等がありますのでその意味から申しますと、労務の需要量といたましては、昨年よりむしろある毎度減少しておるという形に相なつておるのであります。しかしながら公共事業につきましては、本年度と去年度の予算を対照比較してみますると、農業関係ではきわめて著しく減額を示し、さらに住宅営繕等におきまして、きわめて減少を示しておるのでありますが、失業者吸收という面から見まして、きわめて有望であります道路の事業、これにつきましては昨年度が二十億でありましたのに対しまして、今年ば五十六億ということに相なりました。近路の面を考えてみますと、三十億の増になつておるわけでございます。そうしてまた昨度農林土木は百十七億でありましたのが、今年は九十九億というふうに減つて參つておりますが、農林土木は御承知のように、受益農民を使用する率がきわめて多いのでありまして、失業救済という面から申しますと、道路の事業が主だということはきわめて有望なのであります。從つて失業が深刻になるというこの際でもありますので、特に失業者吸收というものをねらいまして、今回行政措置でありましたものを法律に明文化した、こういう次第であります。なお失業應急事業でございますが、これに昨年度は約六億程度でありましたが、今年度は八億八百万程度になりまして、これによりまして大体昨年度実施いたしましたと同じような知識階級應急事業、都市の簡易公共事業、共同作業施設等を実施いたして參りたい、合ように考えておる次第でございます。
○大橋委員 從來公共事業につきましては、一年を各四半期にわけまして、そのたびに一々手続をして認証をとつて、しかる後に工事を始める、こういう順序がとられておつたわけであります。その際におきまする政府側の手続が、あるいは手間取る、あるいはこれに関しまする補助金の交付等が遅れるということによりまして、現実に工事の竣工いたしますのが、予定された時期よりも非常に遅れておる場合が、少くなかつたと存ずるのであります。このたびの失策対策法案の第八條を拝見いたしますと、労働大臣は事業の開始または停止の時期を定めることになつておりますけれども、從來の経験から見ましてはたして労働大臣の予定せられます——停止はともかくといたしまして、開始の時期に、この種の手続が完了いたしまして、誤りなく適当な時期に開始せられるような保証についての、労働省のお考えを承りたいと思います。
○齋藤(邦)政府委員 私からお答え申し上げます。ただいま御指摘の通り、公共事業につきましては、從來とも非常に工事の施行が遅れるということがありまして、私どもまた安本にいろいろお願いをして參つたのでありますが、失業対策事業につきましては、労働省所管の予算に実は組んであるのでございます。公共事業は御承知のように、経済安定本部に組んでおりまして、各省から経済安定本部総務長官に認証をお願いするという形であります。しかるに今回の失業対策事業は、労働省に予算を組んでおるということでありまして、よその認証を受けるという問題がありませんので、失業対策事業のやり方につきましては、六條、七條等の規定によりまして、事業の種目等をあらかじめ準備をしておきまして、あと予算を流しますときには、大蔵省に支拂い予算をつけていただく、それだけで十分だという手続になつておりますので。失業対策事業に関する限りは、遅れないように予算的にそうなつております。と同時に、将來とも注力して參りたい。かように考えておる次第でございます。
○大橋委員 次に公共事業におきます失業者の吸收率の問題でございます。先ほどの御説明を承りますと、從來とも公共事業には、一〇%から五〇%程度の吸收率を定められておつたとのことでございます。このたび事業量が一方において減少しておる。しかも失業者が全國的にふえておる。ことに農村方面等におきましては著しく事業が狭められておる。こういつた関係からいたしまして、今年度におきましては、この吸收率が大幅に高められるという憂いはないものでございましようか。
○齋藤(邦)政府委員 失業者の吸政率の定め方につきましては、経済安定本部総務長官と閣議をいたしまして、事業の遂行に支障を來すといつたような失業者の吸收率は、決定しないようにして參りたいと考えております。なお第十二條の失業者吸收率の決定につきましては、昨年度やりました通りのことを、本年度もひとつやつて參りたいと考えておる次第でございます。
○大橋委員 ただいまの吸收率は、そういたしますと、昨年度と同様と理解してよろしいわけでございますね。 次に失業保險法の関係でありますが、このたび最も技術的に困難といわれましたところの日雇労働者につきましても、失業保險法を適用されることになりましたことは、まことに喜びに存ずるのであります。ただしかし、これを実施いたします際におきましては、できるだけ事業主並びに労働者に対して、手続を簡單に、迅速に、しかも確実なる給付が行われるということが、必要であろうと存ずるのであります。そういう意味におきまして、この日雇労働関係の手続のうちで、二、三疑問になる点を伺いたいと存じますが、ます第一の点は、三十八條の二の点でございます。この但書におきまして、「前二月の各月において十八日以上又は前六月において通算して六十日以上同一事業主に雇用された者は」一般の被保險者として取扱つて日雇労働者として扱わない、こういうことに規定をせられておりますが、この多数の日雇労働者を雇つております事業主の個々の人々につきまして、過去数箇月に何日間出ておるかということを調査いたしますのに、一つの現場においてだけならば、調査は簡單でございますが、幾多の現場を同一事業主が経営いたしております場合に、これらの各現場を通じて調査をしなければならないということは、すこぶる煩瑣ではないかという意見がある次第でございますが、この点についてお考えを承らしていただきたいと思います。
○齋藤(邦)政府委員 日雇失業保險の運営に関しましては、ただいま御指摘の通り、なるべく手続を簡單にして業主にもあまり迷惑をかけず、また労働者にも喜んで利用していただくというような仕組みに、運営して參りたいと考えておる次第でございます。ただいまお尋ねの点の、現場が轉々としてかわるということで、第三十八條の二の但書の規定の運用が困りはせぬかという御指摘でありますが、大体この場合の同一事業に雇用されるという観念につきましては、賃金台帳等をもととして計算をして參りたい、かように考えております。私ども事務当局といたしましては、さして事業主に負担を強くかけるということは、今ないのではないであろうかと考えております。主としてこの認定は、賃金台帳等によつてやつて參る。かように考えておる次第でございます。
○大橋委員 ただいまの御説明によりますと、三十八條の二で、同一事業主に雇用された者というのは、賃金台帳を備えつけておる事業場ごとに、同一事業主であるかどうかということをきめるのだ、こういう御回答であつたように理解をいたします。各事業場におきまして、その多数の労働者の賃金を経理しますその賃金台帳を備えてある場所ごとに、本條の適用を決定する場合には、これは容易に判別ができるものと存じますが、そういう有権的な御解釈と承つてよろしいわけでございますか。
○齋藤(邦)政府委員 この場合の同一事業主と申しますのは、ただいま大橋委員からお話のありました通り、労働者に対しまして賃金の支拂いその他の事務を直接に処理いたしまして、指揮統轄と申しますか、そういう仕事を行う。すなわち賃金台帳を備えておるような事業所、こういうふうに私どもは考え、今日までまたそういう意味において運営をして參つております。
○大橋委員 次に第三十條の保險料の額の点を、重ねてお伺いしたいと思います。この点につきましては、午前中に吉武委員からも御質問がありまして、それぞれにお答えがあつたのでございますが、一昨日の委員会におきまして、商工次官からいろいろな事業のうちで、失業者を救済すべき事業の種類が相当ある。ことに輸出の関係におきまして、労働者の雇用率が非常に高くなる見込みのある事業がある。こういうことをおつしやいました。各種の産業のうちで、この経済安定に伴いまして不況に陷る事業と、むしろ労働者をふやさなければならぬ事業とが、相当出て來ると思いまするが、これらの事業について、このたび保險料を一律に決定せられておる。これは從來も一律になつておりまするが、これは事業の将來失業の起る見込みのいかんによつて、ある程度までかえつて行くというようなことは考えられないかということをお伺いしたいのであります。
○齋藤(邦)政府委員 保險量の率の問題でありまして、将來振興する産業、あるいはまた不況になる産業、そういつたふうな事業別に差等を設けたらどうだろうか、こういう御意見と拝聽いたしたのでありますが、御承知のように失業保險は失業労働者全般を考えまして、何と申しますか、社会連帯といつたふうな意味合いにおきまして、運営せられるべきものであると考えておりますので、事業ごとに保險料率をかえるということにつきましては、目下のところは考えておりません。しかしながら将來そうしたいろいろな情勢の変化によりまして、十分考究は続けて參りたいと考えております。
○大橋委員 次に第三十二條でございますが、第三十三條の第一項の規定によりますると、保險料は、被保險者と事業主とがおのおの二分の一を負担するのを原則とする。この原則とするというのは、どういう意味でございますか。
○齋藤(邦)政府委員 保險料の負担につきまして、原則とすると書きましたのは、これは御承知のように、その三十二條第三項にありますように、差額計算をいたしまするときに、多少の差が出た場合には、その差額だけは事業主の負担とする、こういうふうに書いいて二分の一を負担するのを原則とする、こういうふうに書いておる次第でございます。
○大橋委員 三十二條第二項の金額と、同條第三項の金額とは、場合によつては違うことがあり得ると思いまするが、その違いはきわめて僅少でありまして、まつたく技術的な理由から來た違いにすぎないのであつて、この三十二條第一項の精神は、労資の保險料に対する負担の割合は、どこまでも均等にして行きたいという精神を表わしたものと思うのでございますが、その点はいかがですか。
○齋藤(邦)政府委員 一般の失業保險の被保險者につきましては、あくまで第三十二條の一項にありますように、均等の負担ということを、原則として參るべきものだと私どもは考えておる次第でございます。
○大橋委員 事業主と労働者の負担割合は、均等にするのが原則であると言われましたが、それは何かそういう規定ができたにつきましては、從來からいろいろな理論とか、あるいは精神とかいつたものがあるかと思いまするが、それをひとつ御紹介を願いたいと思います。
○齋藤(邦)政府委員 私、諸外國のそうしたいろいろな実例につきましての原則の精神を、詳細には承知いたしておりませんが、こういう失業保險のごとき連帯の精神の強いものにつきましては、あくまで労資が均等の立場で、その負担をして行くべきものではないか、社会連帯の思想、こういうものではないか、かように存じておる次第でございます。
○大橋委員 次に第三十八條の日雇労働者の点でございます。日雇労働者の保險料並びに保險金の額についてお伺いいたしたいと思いまするが、その前にこの保健料の決定せられました数学的な基礎並びに保險金を決定せられた数学的基礎を、御説明願いたいと思います。
○齋藤(邦)政府委員 ただいまお配りいたしました日雇労働被保險者に対する失業保險保險料如の算出基準につきまして、資料によりまして御説明申し上げたいと存じます。前段に抽象的にその大体の氣持が書いてありますが、日雇労働者の失業保險保險料額の算定につきましては、大体において一箇月を單位として收入收支のバランスを現わすようにいたしてあるのでございます。まずそこでこの算定の基準につきましては、失業保險の保險金給付額の百四十円の場合、九十円の場合、すなわちAとありますのが法律の第一級のものでございます。Bが第二級のものでございます。そこで收入の部でありますが、これにありますように、失業保險保險料総額をNAといたしまして、被保險者数をLA、一箇月の平均稼働日数を十八、一日一人当り失業保險料額をPAといたしますると、NAはPA掛けるLA掛ける十八、こういうことに相なつておるのであります。このうちで特に申し上げたいことは、一箇月の平均稼働日数を十八日とはじいてあることでございます。これに日雇労働者の性質によりましても、いろいろ違うのでありますが、大体におきまして、二十日前後働くというのが普通の統計に相なつております。しかし保險経済といたしましては、そこにある程度の危險率を計算することが必要でありますので、それを十八日といたしたのでございます。 支出の部といたしましては、支出される失業保險金総額をSAといたしまして、日々失業する者の率を三十分の十二、すなわち前に收入の部にあります十八日稼働で、稼働しない日数を十二日、こういうふうに見込んであるわけでございます。三十分の十二でありますから、率といたしましては〇・四という比率になるのでございます。その三十分の十二の離職者のうち、安定所へ出頭する者の率を八〇%と見ます。その八〇%の安定所に出頭する者のうち、被保險者の受給資格ある者と見るのは、大体九五%と見まして、そのうちに安定所の紹介によつても就職のできない率を七五%とみます。そうして保險金に百四十円でありますので、それを次のような方式で計算いたしまして、大体保險料に一人が三円というふうになりまして、一級の場合には労資とも三円ずつ納める、こういう仕組みにいたしたのでございます。 次は第二級の百四十円未満の日雇労働者に対しましては——九十円の級でありますが、それの計算につきましても、以上Aについて申し述べたものとほぼ同じように計算しております。ただ一点違いますのは、裏にありますように、安定所への出頭率を九〇%と見込んでおる点でございます。日雇労働者のうちにおきましては、割に賃金の安いいわゆる雑役労務者等は、安定所を利用する率が多いのでございますから、その点だけ一應九〇%としまして、あとはすべてA級、第一級の場合と同じようにデーターをいたしておるのであります。そうして一箇月を單位といたしまして、收支のバランスの合うように、保險料と保險金を定めてあるような次第でございます。
○大橋委員 一應の計算の基礎は今の資料でわかりました。この法律に定められてある金額を見ますと、他の工場労働者の場合におきましては、掛金は百分の二であつて、保險金は百分の六十でありますから、ちようど一回の保險金の金額というものは、一般労働者の場合におきましては保險料の三十倍である、こういうことになるわけであります。しかるに日雇労働者の場合におきましては、百四十円の日額を得るための掛金が六円であり、九十円を得るための掛金が五円である。第一級の場合に十八倍、第二級の場合に二十三倍で、著しく違つておるように思われるのでございますが、これはどういう理由でございましようか。ちよつとお伺いしたいのでございます。
○齋藤(邦)政府委員 日雇いにつきまして保險給付がえらい少いような感じがするというお尋ねのようでございますが、大体におきまして、日雇労働者む平均賃金は二百二十円程度になつております。二百二十円をかりに基準といたしまして、百分の六十ということにいたしますと、百三十円ということに相なるのでございまして、その点から申しまして、日雇いの方が一般よりも不利であるということにはならないで、むしろ百分の六十よりも多いということが、言えるのじやないだろうかと考えておるのでございます。それから一般の方におきましては、受給資格者となりますには、六箇月の被保險者であることを必要な要件といたしておるのでございますが、日雇いにつきましては、大体におきまして、離職前の二箇月間におきまして、わずかに三十二日働くことによつて資格がつくということでありますので、私どもの方といたしましては、日雇いの失業保險の方が特に不利であるということを考えずに、むしろ日雇いの方が一般よりも、有利な面が多いのではなかろうかというふうに考えておる次第でございます。
○大橋委員 ただいま日雇いの方がかえつて有利であると言われましたけれども、保險料と保險金を比較いたした場合には、明らかに数字的に不利であるという結論が出ると思うのでございますが、いかがでございますか。
○齋藤(邦)政府委員 保險料の給付の面につきましては、私ども今申しましたように、そう不利な点にないというふうに考えております。保險料が少し高過ぎはせぬだろうかということでありますが、これにつきましては、大体において日雇労働者につきましては、日々失業する率、失業率というものを三十分の十二というふうに見込んでおりまして、この点はたしかに一般の失業率よりも高いのでございます。すなわち一般の被保險者につきましては、失業率を三・五%に見ております。しかしながら日雇いの方は三十分の十二でありますから、四〇%になりまして、その点は一般よりも失策率を高く見ておることは確かでございます。しかしながら日雇いにつきましては、将來失業が深刻になり、さらにまたいろいろな事業もなかなか思うように興すことができないということを考えますときには、日雇いの方が一般の失業率よりも率としては高くしておくことの方が、保險経済としてにうまく行くのではないだろうか。こういうふうに考えておる次第であります。一般より失業率を高くは見ておりますが、保險経済算定の基礎となる失業率を下げておきますと、結局におきまして、将來日雇失業者を増加した場合は、労働者、事業主の方の負担が逆にふえて行くということもありますので、大体において三十分の十二というものが失業率としては適当ではないだろうかというふうに考えている次第でございます。
○大橋委員 保險料が高い安いの結局の中心問題は、失業率をどう見るかという点だと思うのでございますが、大体日雇労働者の現状を見ますと、失業ということを考えない場合におきましても、日雇労働者の一箇月の就業日数というものは、大体二十日ないし二十二、三日というところじやないかと思うのでございます。この程度の出勤ならば、失業とは見ないというのだと思うのでございますが、ここに保險料の料率算定の基礎といたしまして、一箇月十二日を失業というふうに見ますと、結局現在稼働している日数が二十三日、そのうちさらに十二日休むということになりますと、日雇労働者は一箇月にほとんど十日くらいしか就職しないという結論になるじやないかと思いますが、その辺のところはどうですか。
○齋藤(邦)政府委員 日雇失業者を今回にわかに創設いたしたいと考えました根本の理由、動機は、実は御承知のように、レーバー・ボスの禁止ということから、始まつておつたのでございます。御承知のように、日雇労働者にレーバー・ボスに相当使われておりまして、今お尋ねのように、一般の日雇いにつきましては、一箇月間に二十二、三日しか働かないということもありますけれども、レーバー・ボスに使われております労働者は、大体において仕事をしないとき、あるいはまた雨が降つたようなときには、親方にめんどうを見てもらうということが、きわめて多かつたわけであります。そこで今回といたしましてほ、三十日のうち普通二十日程度の平均稼働でありますが、それを一應十八日の稼働ということにいたしまして、その残りの十二日だけは、その仕事をしないときの生活をひとつ保障してやろう、こういうふうに考えた次第でございます。
○大橋委員 ただいまの政府委員の説明を伺つておりますと、大体今まで通り日雇労働者は働きさえすれば——失業という意味でなく、休んでおつた場合にも、今後は失業者として失業手当がもらえる、むしろ今まではただで休んでおつたのを、今後は手当をもらいながら休むという結果になるように承つたのでありますが、はたしてそうでございましようか。
○齋藤(邦)政府委員 ただいまの点は説明がはなはだ不十分であつたかと思いますが、働かないで、ただ手当をもらうということではないのでありまして、保險経済の計算といたしまして、二十日稼働を、大体において十八日稼働と計算してやつて行こうというのでありまして、働かないでこの手当をやろうというのではないのであります。すなわちこの保險法におきまして、五日ないし七日という待期制度を設けておりますのは、その趣旨でありまして、單に惰民を養成し、あるいはまた働かないで手当をやろうという趣旨では、決してないのであります。
○大橋委員 もう一度はつきり伺いたいのでありますけれども、一箇月に十二日ぐらい休むというのは、これは常態なんでありますか、それとも失業状態なんでありますか。その点についての御意向を伺いたい。
○齋藤(邦)政府委員 十二日ぐらいを休むというのが常態だと、私どもは考えておりませず。先ほど申しましたように、現在のところでは平均稼働が二十日ないし二十二、三日ということになつておりますが、将來失業が深刻になりますれば、そう思うようにはなかなか稼働することができないだろう。すなわち十八日ぐらいの稼働として、保險経済としては十八日ということにしておるのでありまして、十八日だけでいいとか、そういうふうな意味のものでは全然ないのであります。
○大橋委員 そういたしますと、二十日ないし二十二、三日と言いますが、この保險料率をおきめになりました際の通常の稼働日数は、幾日と計算されておりますか。
○齋藤(邦)政府委員 保險経済の建前としては、Aの收入の一部にあります一箇月の平均稼働日数十八日を立てておるわけでございます。
○大橋委員 十八日出た場合には、これは失業の状態なのであつて、失業でない状態はないというのじやないですか。
○齋藤(邦)政府委員 保險経済といたしましては、現在のところ平均して十八日働くということにいたしまして、失業する率——失業というものの中には二種類の意味があると思うのであります。すなわち天候その他の事故によりまして、働きたいけれども働けない日、すなわち二十二、三日はどうしても働かなければ生活して行けないのだ、そのうち十八日くらいは何とか働ける、あとの四、五日なりというものが、いわゆる天候その他で仕事がないというふうなことによつて働けない日が出て來るという意味において、三十分の十二、すなわち二の支出の部の平均受給日数を五日ということで計算しておりますのは、その理由であるのであります。すなわち十二日を全部まるまる手当をやろうというのではなく、平均五日ぐらいの手当をもらえる仕組みに保險経済をつくつておけば、それによつて、大体一箇月の生活というものは立つて行くのではないだろうか。こういう考え方でございます。
○大橋委員 そういたしますと大体日雇労働者は二十三日間働かなければならない。ところが実際に十八日くらいになるだろう。そこであとの五日分を失業手当でやつてやろう。こういうお考えでございますか。
○齋藤(邦)政府委員 ただいま大橋委員のお尋ねの通り、大体において最近におきましては、十八日程度の稼働で、五日程度の補助をしてやろう。こういう考え方でございます。
○大橋委員 失業保險について一番大切なことは、ほんとうに失業のために働けない場合に、手当をやることだと思うのでございます。從來からも働きに出ないような慣習のある人たちを、新しく失業保險に入れて、從來の慣習のまま働きに出ないその日に対しても、失業手当を出すということは、これは失業保險の行き過ぎだと思うのでございますが、今のお話を伺いまして、從來は二十三日働いておつたのだ、そこで今度失業のために十八日しか出られない、あとの五日間にどうしても從來働いておつた者が働けなくなるから、失業保險の給付をしなければならぬのだ、こういう御説明と承つてよろしいでしようか。
○齋藤(邦)政府委員 失業保險につきましては、御承知のように働く意思のない者にまで手当をやろうという意味ではございません。失業保險の給付を受けますには、公共職業安定所に參りまして、就職の申込みをし、安定所におきまて、どうしても仕事がない場合においてのみ給付するというのでありますから、そういう惰民と申しますか、十八日働いて、あとはただ五日間の手当をやろう、もういう趣旨のものではない。かように御了承願いたいと思います。
○大橋委員 私の最も心配いたします点は、働く日雇労働者の犠牲において、怠ける労働者が手当をもらうというようなことがあつてはならない、こういう点なのでございますが、この点につきましては、運用上もいろいろ注意すべき問題があると思うのでございますが、もう一度重ねて伺いたいのは、一体この案を立案されるにつきまして、日雇労働者は一箇月に幾日働くということが常態であるとしてやられたのでありますか、これについての統計資料その他の資料がございましたら、御配付を願いたいと思います。 その次にお伺いいたしたい点は、第三十八條の十一でございますが、これを見ますと、保險料額は第一級の労働者については六円、第二級の労働者については五円、そうしてそのいずれの場合においても、事業主の負担はおのおの三円であることが第二項に規定してあります。先ほど御説明のありました通り、この保險の根本の精神は、労資の共存共栄という見地から、労使双方の保險料の負担を平等にするのが原則である。その原則に関しまして、この三十八條の規定は大きな例外をなしておるように思われるのでございますが、特に日雇労働者につきまして、何ゆえにかかる例外を規定しなければならないかという点についての御説明を承りたい。
○齋藤(邦)政府委員 大橋委員の先きの御質疑にありましたように、日雇労働者の失業保險によつて惰民を養成してはいかぬという点につきましては、さようなつもりで十分運用して參りたいと思います。 なお稼働日数の問題でございますが、これにつきましては、労働省の調査したところによりますと、二一、三日というのが稼働日数になつておりますが、詳細の資料は追つて書簡でお届けするようにいたしたいと思います。 なお三十八條の十一の御質問でございますが、これにつきましては、私どもはかようなつもりで考えたのでございます。すなわち百六十円未満のいわゆる低賃金の労働者を雇いまして、それによつて保險料の負担を軽減せしめるということがあつては相ならぬではないだろうか。御承知のように百六十円未満の日雇労働者は、雑役的な労働が多いのでございます。すなわち個人の技能といつたようなものは問題ではなく、要するに簡單に申しますれば、頭数でもいいといつたふうな日雇労働が多いのでございます。從いまして保險料を安くするために、安い労働者を雇うというふうなことにならぬように、また事業主にとりまして、百六十円未満の雑役、あるいは百六十円以上の雑役——今雑役を考えてみますと、どちらでもいいという場合が多いのではないだろうか、從つて保險料を安くするため安い労働者を使う。こういいうふうなことにならないように、そういう意味合いから、第二級については事業主にとつても第一級と同じように三円の負担、但し労働者の方では二円の負担、こういうふうにいたした次第であります。
○大橋委員 そうしますと、これはほうつておくと——この保險料の二級、一級の事業主の負担額に差をつけると、それがために賃金の引下げが行われるおそれがあるから、そこで一緒にしておいた、こういうただいまの御回答であつたように承るのでございますが、この法律には賃金を切り下げないようにという趣旨も入つておるわけでございますか。
○齋藤(邦)政府委員 ただいまお尋ねの賃金を引下げないようにという趣旨のものは、これが失業保險法の建前上、そういう実体的な意味はこれにはないのでありまして、こういう例外を設けたその氣持におきましては、そういう弊害が起らないようにという気持で、第二項というものができておる。引下げてはいけないという実体的な意味においてのものではなくして、せつかく日雇失業保險というものをやりまして、御承知のレーバー・ボスから日雇労働者を解放しよう、こういう際でありますので、そういう意味を含めて、特別な例外といたしまして、保險料額というものをそういうふうにきめたい、かよいたした次第でございます。
○大橋委員 そういたしますると、日雇労働者の賃金というものは、むしろ上下の差が割合に少いのでありまして、賃金の実際上の差が多いのは、工場労働者、その他技能的な労働者に多いのでありまするが、それらの場合においては賃金を引下げてもよろしい、日雇労働者の場合だけは、賃金を引下げるようなことはいかぬ。こういうふうな結果になるのじやないかと思いますが、どんなものですか。
○齋藤(邦)政府委員 一般被保險者につきましては、社会連帯の大きな精神で一律に計算をいたしておりますが、日雇労働につきましては、実に複雑雑多な様相を帯びておるものであります。しかもまた先ほど申し上げましたように、百六十円未満の者というのは、平均賃金が二百二十円程度でありますので、百六十円未満の者はあまりないということも頭に入れて、それからまた百六十円未満の者を使うことによつて、事業主が保險料を軽減せしめようということになつてはならぬ、という意味合いであるのでございます。すなわち一般について、下げてもいいといつたふうの意味では全然ないのでありまして、純粋に日雇労働そのものの特殊性から、事業主にそういうことがあるようになつては、せつかくのこの保險制度がうまく行かぬのではないだろうか、という意味であるのでございます。
○大橋委員 どうも今の御説明は、不幸にして私にはよくわからないのでございまするが、一般の保險において労資対等の原則で行くのにもかかわらず、特に日雇労働者の場合だけ、そうしなければならぬとすると、それは結局、日雇労働者を使つておる事業主の從來のあり方が、ややともすれば労働者の賃金を、不当に切り下げて行くようなおそれがあるこういうふうに労働省では御認定になつておるわけでございますか。
○齋藤(邦)政府委員 ただいま御指摘のような認定をしようということを、考えておるのではないのでありまして、日雇労働者そのものの特殊性からいたしまして、すなわち安い日雇労働、特に雑役でありますが、これにつきましては、使用する事業主にとつては、どちらでもいいという場合が相当多かろうと思うのでございます。どちらでもいい、特殊の技能ということではなくして、頭数といつた意味合いがありますので、事業主にとつては百六十円以上の者であろうが、百六十円未満の者であろうが、事業主の方の負担は区別する必要がない、労働者の方については、むしろ百六十円以上の者は三円という均等負担という原則で行う。百六十円未満の者についてのみ、労働者の方を安くしようという意味であるのでございます。さらさらそういう認定をしようという考えではなくして、使う事業主の側に立つてみれは、大した違いはないのではないだろうか、こういう意味であるのでございます。
○大橋委員 事業主の場合では違いがないというお話でございますが、これは一應承つておきます。 それから最後に罰則の問題について承つておきたいと思います。第五十四條の第一項第一号によりますると、被保険者となつた日雇労働者というものは、自分でもつてこれを職業安定所に届出をして労働手帳を受ける、その手続を怠りますると、六箇月以下の懲役または三万円以下の罰金になる。これは他の罰則に比較いたしまして、少し苛酷ではないかと思われものでございます。特に日雇労働者なとは、この種の法律の知識にはうといのでございまして、とかく怠る場合もあるわけでありまするし、また怠つたといたしましても、その場合は結局自己の不利益に帰着するわけでございまして、かかる苛酷な懲役刑をもつて罰するほどの罪ではないように考えられるのでございますが、この点についてなお一段の御説明を伺いたいと思います。
○齋藤(邦)政府委員 第五十四條第一号一罰則につきまして、はげしい罰則ではないだろうか、こういうお尋ねであつたのでありますが、御承知のように、最近関係法令すべて罰則を高めて參つておりまして、それらとの歩調を合せておるような次第でございます。最近ずつとかような趣旨において、改正を加えておりまして、その線に沿うて改正を加えたにすぎないのであります。しかしながら私どもといたしましては、こういう第五十四條第一号のような罰則を科することを目的としておるのではありませんし、またそうしたことをすぐ発動しようといつたような意味合いもないのでありまして、單に法の秩序といたしまして、よそとの均衡をとつて定めたものであります。この運用につきましては、日雇労働者にこういうことのむしろないように、あくまで公共職業安定所においていろいろ指導を加えて參る。こういうふうにいたしたいと考えておる次第であります。
○大橋委員 參考のために、これと均衡のとれておるといわれますところの、他の法律の條章をお調べ願いたい。なお私自身の考えといたしましては、他の労働法規におきましても、事業主に対する罰則については、いろいろ懲役刑のあるものも多いと思いますけれども、かくのごとき労働者の一手続違反に対して、懲役を科するというような罰則はたぐいまれではないか、こういうふうに思つております。私の質問はこれで……。
○齋藤(邦)政府委員 この五十四條の罰則の点でありますが、これは現行法がすでに六箇月ということで規定されておりまして、ここの改正で上りましたのは、実は三万円というのが、上つただけであるのであります。從來はここは五千円以下しいうことになつておりましたのを、三万円ということにいたしたのであります。
○大橋委員 この三十八條の三の三項というのは、現行法にはないはずではないのですか。
○齋藤(邦)政府委員 第一号はただいまお話のように現行法にはありませんが、この五十四條の現行法の規定をちよつと読んでみますと「この法律の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、文書を提出せず、若しくは虚偽の記載をした文書を提出し、又は出頭しなかつた場合」こういうことに現行法では規定されておりまして、大体ほぼ同じ性質のものが五十四條の第一号で規定されておるような次第であります。
○大橋委員 それはどうも驚いた御説明なのでありまして、今言われました現行法のそれらの規定は、多くの場合において事業主に適用されておりまして、そうしてそれがたまたま被保險者に適用される場合は、保險給付その他の関係上、役所の方で積極的に報告をするとか調査に行く、それに対して向うが拒んだ場合なのであります。この三十八條の三の第二項の規定に違反して届出をせずというのは、役所において何らの措置もない、つまり日雇労働者が自発的にやる行為なのでありまして、それに対して、この受身としてやる行為と同じ罰則を科するということは、少し乱暴ではないか。ことにこれらの場合において、相手に、なるのは日雇労働者ばかりであります。これらの人は法律などには一番不得手な人たちなのでありまして、これらに対すする罰則としては、少し苛酷過ぎる、むしろこれは五十四條の第一号として、これを入れたことが誤りなのであつて、別に罰則をお考えになつた方がよかつたのではないか、こういうふうに思われます。
○齋藤(邦)政府委員 ただいまの大橋委員のお尋ねでありますが、現行法の五十四條は、被保險者その他みなを実に縛つておるような規定でありまして、被保險者、受給資格者、その他の関係者、全都について、今のような規定で縛られておるわけてございます。しかしながらただいまお尋ねのような御趣旨もありますので、日雇労働者のこうした五十四條一号のような問題につきましては、将來とも罰則全般の問題として、十分研究いたしたいと存ずる次第でございます。
○三浦委員 私は大体の方針についてお伺いしたいのです。緊急失業対策法案の説明にもありました通り、公共事業と失業対策事業と二つにわけるというのでありますが、今度の政府の予算面において約五百億の公共事業費というようなことが載つておるようであります。この五百億の公共事業費というのは、実際において從來の継続事業、あるいは從來やつておるところの仕事の方面に、多くとられるのではなかろうかというようにも考えるのでありまして、そういうようなことから考えてみますと、予算面におきまして、緊急失業対策法に関する失業対策の予算としては、大体どの程度のことを考えておるか、また同時にその予算はどういう方面から捻出しようとするものであるか、その点に対して御説明願いたいと思います。
○山崎(岩)政府委員 三浦委員にお答え申し上げます。ただいま公共事業の費用につきましての御質問でございまして、まことにごもつともなお疑いであると考えるのであります。本法案を設けました趣旨は、失業者があまた出て參りまして、社会的な負担が増大しました場合には、それに應じて適切な処置をとろうという決心のもとに、本法案を提案いたしたものでございます。從いまして政府といたしましては、失業者の量に應じて予算を捻出するという覚悟のもとに、これを出したのであります。從いまして、ただいまのところにおきましては、八億八千万円という失業対策の費用としましては少い金額でありまするけれども、この事業を行う趣旨におきましては、十分なる覚悟のもとに、予算面につきましても、政府として責任を持つてやろうという考えを持つて、本法案を提案いたしております。從つて御質問にございましたように、その財源等の点、一体どれだけの金額を予想しておるかというような点につきましては、政府におきましても、ただいま眞剣に研究を遂げておりまして、失業者の続出して參りました時期を選んで、臨機應變に機を逸せずしてやるだけの考えのもとに、ただいま案を出しておる次第でございます。從いましてただいまの御質問に対しまして、具体的に私の方からお話を申し上げることができないのは遺憾でありますが、その点まとまり次第、私の方からまた御報告申し上げたいと思います。
○三浦委員 その点はそれでよろしいのですが、從來の公共事業、いわゆる継続的な事業と同時に、今度新しく失業対策の事業としての公共事業を設けるというような点に対して、つまり從來の継続事業、それから同時に新しく公共事業を起す、そういう事業に対する計画が、もしおわかりだつたら、お示しを願いたいと思います。
○齋藤(邦)政府委員 私どもが将來失業対策事業として、こういう仕事を起すか、どういうことを考えておるかということの御質問でございますが、失業対策事業の要件は、この法律案の第四條にありますように、できるだけ多くの労働力を使用するということが第一点、第二点は第四條の四号にもあります「事業費のうち労力費の占める割合が、労働大臣の定める率以上のものである事業」この二つが法案に書かれてあるのでありまして、この線に沿うて私どもは、失業対策事業としては、将來どんな事業が適当であろうかということを、目下抽象的ではありますが、考究をいたしておる次第であります。それを申し上げますと、大体この事業に都市方面の事業が多かろうと考えておりますが、都市方面の戰災地等の整備事業、あるいは戰災地等の街路整備事業、あるいは重要都市の防災対策事業、あるいは下水等の溝渠清掃、塵芥、汚物処理といつたような、都市の環境衛生施設の整備事業、あるいは公園、運動場等の緑地の整備事業、こういつたもの、それから知識階級の失業緊急事業、これは從來ともやつておる事業であります。さらに共同作業施設事業、それから都市におきます都市周辺の簡易な道路の改良事業といつたようなものも、この失業対策としては適当な事業ではないだろうかと考えておる次第であります。
○三浦委員 ただいまお示しのような仕事は、ただ一時的の應急の仕事のように考えるりであまして、そういう仕事が終りますれば、ただちにまた先業の不安が起きて、失業の不安が解消できないように考えるのであります。将來に対する失業の不安をなくすという根本的な立場から、もう少し積極的な考えがありましたならば、この際承つておきたいと思います。それと同時に、また完全雇用に対する政府の見解について、御説明願えれば結構だと思います。
○山崎(岩)政府委員 お答え申し上げます。ただいま政府におきまして計画しております公共事業、あるいは緊急失業対策の事業は、みな一時的なものであつて、この事業が完了してしまうと、またそこに失業者が氾濫するのではないかという御意見につきましては、まつたくその通りでございます。この点につきましては政府といたしましと、ただいま皆様方に御審議をいただいておりますような法案によつて、失業保險その他いろいろな社会施設の面におきまして、そういう失業者を救済するという点について、十分に研究を遂げておるようなわけでありますが、過日本委員会におきまして、商工省の政府委員からもお示しがありました通りに、中小商工業の振興によりまして、貿易の振興をやつて行く。その事業方面にも吸收をいたしまして、なるべくすみやかなる機会に、日本経済の再建をはかつて、その方面にこれを吸收して行く。そのためには多少の時間的なずれがある。その時間的なずれの間を、何とかしてつなぎをつけて行かなければならぬというので、ただいまの公共事業また緊急失業対策事業を設ける。そのまた事業に雇用する前の処置をどうするか、その一時的な処置といたしましては、失業保險というものによりまして救済して行く、こういう時間的な順序を立てまして、なるべく御意見にありましたような、完全雇用の面に持つて行つて、一日もすみやかに経済再建をはかつて行かなければならぬ。そのためには政府といたしましても、また議員諸公といたしましても、十分に御研究いただきまして、國民に一日も早く職業上の不安のないような処置を講じて行かなければならない。その重大な責任を感じながら、政府はただいまいろいろと努力しておるような次第でございます。
○三浦委員 それはそのくらいにいたしまして、次に女子の失業の問題でありますが、だんだん企業整備や何かによりまして、失業が出て來るという結果にもなる。ことに今後の女子の就職は、非常に困難な事情に置かれていると思うのであります。いろいろの女子の特殊な立場からの問題で、雇い主等におきましても、とかく躊躇する面が多かろうと思うのであります。ことに今日の困つておる未亡人、子供をかかえたところの出征軍人遺家族というような立場の人を考えてみますと、子供を三人も四人もかかえており、相当の教育あり、子供でもなければ、当然相当の就職もできるのでありますけれども、子供をかがえておるために、就職ができない。かりに採用しようとしましても、採用する方の立場から申しますると、家続手当いろいろと手当の面において、負担が多くなるというようなことで、雇い主の立場から行くと、なるべく障害の少い、また家続手当等のような負担の少い身軽な者を採用するというような立場に、これからなるだろうと考えておるのであります。現に未亡人等が、子供をかかえて非常に困つておる事実を、われわれは常に見るのでありますが、こういうふうにこの困るところの、子供をかかえた女子の失業者、あるいは就職にもだんだん困つてくる傾向にある面に対しまして、政府はどういうような方向に考えておられるか。この点に対する見解を承いたいと思います。
○齋藤(邦)政府委員 ただいお尋ねのように女子の就職——最近男子も同じことでありますが、きわめて困難な情勢に相なつて來ております。そこで私どもといたしまては、性別によりまする職業紹介の優先の順位をかえるというわけには參りませんので、男子たると女子たるとを問わず、すべて適材適所にあつせんするという原則で進んではおります。しかしながら女子の吸收という問題につきましては、この法律の第四條の第三号にありますように「失業者の情況に應じて、これを吸收するに適当な事業」すなわち失業者の性別といつたふうな問題もありますので、特に未亡人等につきましては、共同作業施設が、きわめて適当な失業対策の事業ではなかろうか、こういうふうに考えております。大体におきまして、先般通りました本年度予算におきましても、全國約四百箇所の共同作業施設を目下つくつておりますが、共同作業施設に入つております男女の比率を申しますと、たしか今はつきりした数字は資料を持つておりませんので、申し上げるわけに行きませんが、四分六分で、六分は女子の方が入つているわけであります。從いまして、女子特に未亡人の方々につきましては、失業対策事業として、共同作業施設というものをできるだけ拡充いたして參りまして、それによりまして、女子の特性にふさわしいような仕事、特に未亡人の方々の職業の安定をはかつて行く、こういうふうにいたしたいと目下努力しておるような次第でございます。
○三浦委員 職業紹介所におきまして、男女の区別なく就職のあつせんをするということは当然でありまして、この点は別に議論はないのであります。ただ私の心配するのは、雇い主の方面について非常に難色があることなのであります。今いろいろ共同作業場というような御説明がありましたが、たいへんけつこうであります。さらに進んで家内工業的な、あるいは家庭において子供を相手にしてでもできるような軽い仕事、そういう方法も十分に考えれば考える余地があると考えるのであります。そういうような点に対しましても、一段のくふうをお願いしたいと存じます。 その次に職業補導の問題でありますが、身体障害者に対する補導ということもたいへんけつこうであります。ただ問題は、戰争中のような國民的気分でありますと、そういうような補導所の人も非常に優遇され、また歓迎もされるのでありますけれども、現在の社会情勢はそうは參りませんで、かえつて身体障害者が実際において、工場等あらゆる場面において、仕事をする場合においては、決して優遇されるというような状況にはないと考えられるのであります。同時にまた身体障害のない人と身体障害のある人とにおいては、能率の点において、決して同一だと考えられないということで、実際に就職する場合においても相当困難であり、かつまた就職いたしましても、戰争や何かでからだに故障のできた人は、自分のいろいろな周囲の状況から、非常なひがみを持ち、あるいは非常に不平を持つというようなことで、なかなか気持よく歩調をそろえて働くというようなことが、困難な状況に実にあるようにも見受けられます。そういうような点から考えて、私はこういう身体障害者の方々に対しましては、むしろ職業補導をしましたならら、さらにそこに身体障害者だけにおいて共同的に仕事をして、そうしてやり得るような施設、同時にそういう方々が同じような場所に住居もできてやり得るような施設というようなものを積極的に考える方がよろしいのじやないか。またそういう方のいろいろなるひがみや、あるいはひけ目や、あるいは不平というものをなくして、そうして快く仕事をする点においても、よろしいのではないかということを、私は常に考えておる一人でありますが、そういうような点に対する御見解をお伺いいたしたいと思います。
○齋藤(邦)政府委員 身体障害者が職業補導所を出ましてからも、なかなかお話のように就職は——何とか今のところ努力はいたしておりますが、きわめて完全なものというまでには參つておりません。その点につきましては、ただいま御指摘がありましたように、私どもも必要に感じましては、身体障害者の補導所に、共同作業施設を併置するという考えを持つておりまして、ただいまのところ、大阪におきましてはきわめて有効な成績を收めておりますので、東京その他につきましても、逐次必要に應じまして、共同作業施設を併置して參る、こういうふうに考えておる次第でございます。
○三浦委員 それから他の健全なる人の職業補導の問題でありますが、実際の職業補導を見ますと、失業者がたくさんでき、ここにまた技能者の失業者も相当考えられる際におきまして、特に学校方面の卒業した人の失業がたくさん出るというようなことを考える場合におきまして、職業補導所において短期間に職業補導いたしましても、はたしてその人が完全に社会に立つて、役に立ち得るところの指導ができるかどうか、またそういうような職業補導をやつても、実際努力しただけの効果というものがあるかどうか、疑問に思うのでありますが、こういうような短期間の職業補導に関しまして、卒業した人々の将來の就職、あるいはその必要性というようなものについて説明願いたいと思います。
○齋藤(邦)政府委員 ただいま御指摘ありましたように、從來職業補導所につきましては、種々不成功に終つたものも相当あるわけであります。そこで今回新年度の予算ができましたので、この職業補導事業を、労働市場の需要に合致した種目を選びまして、それによつて職業補導所というものを建て直して參りたい。かように目下のところ考えて、努力をしておるような次第であります。特に職業補導といたしまして、從來きわめて欠陷のありましたのは、竹細工その他の手工業的な方面の補導、むしろ共同作業施設に向くようなものが、補導として行われておつたといつたふうなものは、この際これをできるだけやめて行く、あるいはまた木工、建築、この方の技術工につきましては、終戰後雨後のたけのこのごとく補導所ができたのでありますが、こういうものも、現在の労働市場の実情から申しますと、ある程度の整備の段階に來ておるところでありますので、そういうものも整備いたしまして、将來の輸出産業を中心としての産業構造を頭に入れまして、労働市場の要求する事業種目を選んで行く、こういうふうにいたしたいと考えて、努力をいたしておるような次第でございます。最近におきましては、特に自動車の修理工、その他機械の修理工等の不足が叫ばれておりますので、そうした方面に重点を入れまして、労働市場の需要にマッチして、こういう補導所を出ればすみやかに就職のできるように、そういう職業補導種目を選んでやつて參りたい、かように考えまして、努力をいたしておるような次第であります。
○三浦委員 それから職業補導の問題でありますが、この職業補導所に入つて補導を受けるということはけつこうでありませうが、ただ問題は、職業補導所に入つて補導を受ける期間の生活を考えると、普通にその期間生活能力のある者でなければ、この職業補導所に入つて補導を受けることが、非常に困難な場合があるのじやないか。今日の生活ができない者は、補導所に入つて補導を受けることが事実上できないかというように考えるのですが、その点どうですか。
○齋藤(邦)政府委員 ただいまお尋ねがありましたように、生活が困難で、補導所に入りまして補導を受けることができない。なるほどさような点がありますので、私どもの方といたしましては、できるだけのことをいたしておるのでありますけれども、職業補導は御承知のように一種の学校みたいなものでありますので、なかなか思うようにこの補導中の手当を十分に支給するということが、目下のところできかねるような状態であります。ただ予算面といたしましては、補導生につきましては交通費援助というふうな意味合いで、一日一人当り十円の手当を支給いたしております。なおこれに対しましては——もちろん十分ではありませんが、これは縣の施設になりますので、縣としても相当出しまして、この大体三倍程度のものが手当として動いておるということを聞いております。しかしながら私どもといたしましては、それだけの手当では——補導中の生活をささえるという意味は補導にはないのでありますけれども、十分ではありませんので、補導中の実際の收入、それを補導生の手当に充てる、こういうことにいたしておるような次第でございます。しかしながら、いずれにせよ、きわめて少い金額でありますので、私どもの方といたしましては、生活保護法の適用を受けるものにつきましては、できるだけ生活保護法の手当を受けるように、あるいはまた失業いたしまして失業保險の受給資格者であるものにつきましては、補導を受けておる間は、全額失業保險の手当を受けしめるようにする。いろいろ各般の考慮を拂つて努力いたしておるような次第でございますが、この点につきましては、まだまだ私どもといたしましては十分でない、かように存じておるような次第であります。
○島田委員 私はこの際三條を通じてごく簡單に数点をお尋ねしたいと思います。大臣にお答えをお願いしたいこともありますが、お留守なので、幸い労働行政に御熱心な山崎政務次官がおりますから、かわつて御答弁をお願いします。まず政府委員の説明順序に從つて職業安定法から參りますが、第三十二條に有料職業紹介を行わないというのがあるようでありまして、例外として美術、音樂、演劇その他特例の技術を必要とする職業に從事する場合に限つて、あつせんができるというふうになつております。有料職業紹介所というものを原則的に認えてはいないし、同時にこれをやるためには労働大臣の許可も得なければならぬし、また労働大臣が許可するためには、職業安定委員会に諮問する必要もあるし、また同時に事業開始前に、五万円以内において保証金を供託しなければならぬ。いろいろ手続上もむずかしいし、また保証金もとる。しかも限られた範囲内のあつせんしかできないというようなことで、これは事実上有料職業紹介所というものに、おそらく将來あまり期待されないじやないか。そういうものがあるために、かえつて公共的な職業紹介所が、全町的に合理的な活動を開始するということに支障を來しはしないか。この際むしろ原則的に認めないで、あつさりと削除する御意思があるかどうか、こういうことについてまずお尋ねしたいのであります。
○齋藤(邦)政府委員 お尋ねのごとく、職業紹介につきましては、公共に無料で奉仕する政府の公共職業安定所一本でやつて行くことが、理想かと私ども考えております。しかしながら現在のわが國の職業紹介の実情から申しまして、この但書にありまような美術、音樂、演藝その他特別の技術を必要とする職業につきましては、安定所で十分その機能を発揮することができないものもありますし、いなむしろ民間のそうした專門の方々にやつていただくことが、その職業紹介がスムーズに、円滑に進んで行くというものもありますので、現在の段階におきましては、この但書程度の職業につきましてほ、民間の職業紹介事業を許可いたしましても、現在のところでは弊害がない、さように私どもは目下考えておる次第でございます。
○島田委員 ただいまのお話のように、もしこれを認めて、なお公共的な職業紹介所の補足的な意味において、大いに期待することがあるということになりますれば、勢い有名無実じやいけないわけでありますがゆえに、これが設置につきましては、むしろ指導的な立場いうか、あるいは大いに奨励的な立場で、適材を入れていただくことに十分御盡力を煩わしたいと思います。 それからこの安定所の精神を通じてながめますと、われわれは一般人として、もはや就職のあつせんをしたり、あるいは紹介をしたりというふうな行為は、こういうこと自体が法律に触れるように解すべきではないか、かように考えておりますが、そういうように了解してよろしゆうございますか。
○齋藤(邦)政府委員 個人がたまたまの機会におきまして職業紹介することは、この法律の違反にはならないのでありまして、事業としてやる場合のみが、この法律の適用を受けることになるのであります。法律の第五條に「この法律で職業紹介とは、求人及び求職の申込を受け、求人者と求職者との間における雇用関係の成立をあつ旋することをいう。」とありまして後に出て參りますものには、それに職業紹介事業という文字を全部つけておるわけであります。すなわち反復継続の意思を持ちまして、職業紹介を業とするということでありますので、個人がたまたまの機会におきましてあつせんをいたしますことは、この法律の違反というようなことにはなりません。
○島田委員 次に緊急失業対策法案について伺いますが、この法律を実施しますと、勢い農村の、あるいは土木事業であるとか、あるいは土地改良、農業水利事業、あるいは災害復旧、こういうようなものに対して、農村の從來行われておりました農閑期の余剰労働力を全面的に活用するということは、これによつて阻止されることになると思われます。それに対しまして、農村のそういう過剰労働力を、さらに十分に活用させるという面の具体案もお持ちでないと、これは非常に農村を圧迫するゆえんであると思いますが、何か具体案がありましようか。
○齋藤(邦)政府委員 ただいまお尋ねの点につきましては、失業者吸收率を定める事業種目の問題になるのでございますが、緊急失業対策の方の資料のうしろの方につけてございますが、農閑期のいわゆる受益農民を使用するような農林土木につきましては、現在のところこの吸收率を設定しようという考えは持つておりません。
○島田委員 次に失業保險法の問題でございますが、私は失業保險法を一読いたしまして、非常に全般的に難解である、しろうとわかりがしない、かように考えるのであります。もとよりこの法を適用する上において、われわれ日本人がこの條文を見て、はつきりと解釈できるし、さらにこれを適用できるしいうようなことでないと、一々專門家の解釈を煩わしたり、説明を願わない限りにおいてはわからないということでは、今後の実施というものが思いやられるのであります。特に第六條に被保險者の例外規定がイ、ロ、ハ、ニ、ホとありますが、さらにその次におきましては、今度はそのイ、ロ、ハ、ニ、ホも事業主が法人であれば、さしつかえないような條文にもなつておるようであります。この解釈ちをよつとお伺いしたい。
○齋藤(邦)政府委員 第六條第一号の方におきましてては五人以上の労働者を雇用する事業主は、全部失業保險の被保險者になるということが書いてあります。第二号の方におきましては、前号のイからホまでは除外されておるのでありますが、その除外された事業でありましても、法人でありまして五人以上の労働者を雇用するものは、いわゆる被保險者になる、こういう建前でございます。すなわち一号によりまして、たとえば研究機関で申しますと、「ハ」に研究というのがあります。研究事業につきましては除外になりますが、研究事業を目的とした法人でありますれば、その法人につきましては、五人以上の労働者を雇用するものについてのみ被保險者になる、こういう考え方であります。
○島田委員 ただいまの説明を承れば大体わかるのでありますが、やはりこれは説明を承らぬと、なかなか解釈はむずかしいのじやないかと思う。さらに十條も私にはあまりはつきりしないのであります。その他大体全般にわたつて難解だと思うのでありますが、これに対して、いま少ししろうとわかりがするような條文に改正する御意思はありませんか。お尋ねします。
○齋藤(邦)政府委員 お尋ねのごとく、失業保險法のみではありませんが、すベて社会保險の法律はきわめて難澁でありまして、私ども、ふだんからできるだけわかりやすく書くように努力いたしておるのでございます。私どもといたしましては、この法律を改正するにあたりましては、実は前の法律で非常にわかりにくい点を、もう一回書き直そうといつた意味合いにおいて書き直した箇所も二、三箇所あるのでありまして、将來とも法文はわかりやすく書くよう努力いたしたいと思います。しかしながらこの保險法は、非常に技術的な——失業保險法のみではありませんが、きわめて技術的な面がありますので、その点が非常に理解しにくいのではないかと存じますが、将來ともそうした点につきましては、努力をいたし、研究もいたしたいと存ずる次第であります。
○島田委員 二十一條に受給資格者が、公共職業安定所の紹介する職業につくこと、またはその指示した職業の補導を拒んだ場合の処置があります。これを拒んだ理由が、はたして正当か、給付を受けるに適しておるかどうかをきめることは非常にむずかしいと思いますので、その基準を示すのに、労働大臣に失業保險委員会の意見を聞いて、基準を示すということになつておりますが、この基準は一体いつおきめになりますが、お伺いいたします。
○齋藤(邦)政府委員 失業保險法二十一條の第一号の基準につきましては、昨年の七月ごろであつたと思いますが、失業保險委員会の意見の聞きまして、定めている次第でございます。
○島田委員 それは了解しましたが、今度第三十條に百分の二と規定しているのはいいとして、これが引下げについては、先ほど來御質問か多かつたようであります。この点について、将來引上げるべき規定はあるのでありますが、もし給付額が思つたより少い場合に引下げるという方向の含みはないようでありますけれども、この点につきましでは、そういつた状況に置かれた場合に、いつでも引下げをやるという御意思があるのでございましようか。
○齋藤(邦)政府委員 御承知のように、法律の建前といたしましては、給付がふえまして、保險料がこれに間に合わぬという緊急な事態がありますれば、保險料を引上げるということは当然でありまして、その分の規定だけは書いてあります。しかしながら将來失業保險の経済におきまして、給付も減つてしまい、保險料もそう重くする必要がないときには、当然労働大臣としては、所要の手続をとるべきものと私どもは考えております。
○島田委員 次に、先ほども問題になりました今の日雇労働者の給付額であります。百六十円以上は百四十円、それから百六十円以下は九十円となつておりますが、いろいろ算定の基礎を伺つてみますと、相当理由もあるようでありますけれども、たとえば百六十円以上が百四十円で、かりに百五十円の場合は九十円しかもらえないというのは、それは非常に開きが多いように思いますのと、同時に九十円という金額に、今日のいわゆる経済生活の面から考えまして、おそらくもらいに行く電車賃にも足りないような少額のものでありますが、この点につきまして、この一級、二級の差額をいま少しく縮める御意思はありませんか。
○齋藤(邦)政府委員 現在のところでは、定額制をしきました関係上、差額をもつと縮めるという考えは持つていないのでございます。すなわち現在の日雇労働省の平均賃金は——大体二百二十円以上が多いのでありますが、平均が二百二十円でありまして、百六十円以上の者が私どもとしては大半ではないだろうか、かように考えている次第でありまして、現在のところでは百四十円、九十円でやつていただきたいかように考えている次第でございます。
○島田委員 御趣旨はよくわかるのであります。しかしながら、何を申しましても九十円では生活を保障するという精神にも反すると思いますので、いま一段と何か考慮すべき余地がありますれば、方法をかえていただきたいという希望を申し上げておきます。 次に、先ほども問題になりましたが事業主のいわゆる違反事項に対しての延滞利子と申しますか、罰金と申しますか、日歩二十銭というのは、まことに高利に属するもりでありまして、これは今の事業状態から考えて、非常にむりではないか。もとより経済が安定いたしますれば、悪意でもつて延納するというようなことに対しましては、極力この罰金測定も、あるいはそういつた過怠金の徴收というような、意味から、これを嚴格に規定しなければなりませんが、今日のような、何を申しましても、各工場が賃金の支拂いにも非常に困つておるというような場合にこういうようなことを実際に実行しますならば、ますますその業態というものを悪くするし、同時に一面から考えますれば、そういう過怠金というものが非常に苛酷なために、今度は給料の支拂いに充てる金までも持ち出して、保險料の納付に充てるというような悪弊も起きぬとは限らない。かような面から、私はいま少しく経済が安定するまで、そういつた点は緩和すべきではないか、かように考えるのであります。同時に罰金規定におきましても、今の状態であるいは六箇月以下の懲役であるとか、あるいは五万円以下の罰金であるとかいうようなこの規定というものはもとより規定として置くことに十分考えられるのでありますが、それを実際に適用する面にすぎましては、今日の社会情勢、あるいは経営の実態というものをよくお含みくださいまして、手心が必要ではないか。これは十分労働省におかれましては、その実施にあたつて手心のある、いわゆる実態に即したような方針で進んでいただきたい、かように考えるのでありますが、御方針を承りたいと思います。
○齋藤(邦)政府委員 ただいまの延滞金の問題でございますが、これは結局滞納した方々に関係のある條文でありまして、しかもこの保險料は御承知のように、労働者の賃金から労働者の負担する分がすでに控除されておるものでありまして、悪意で延滞をするという者につきましては、相当な、こういう制度が必要ではないが、かように存じておる次第でありまして、これは國税徴收法の場合と同じ金額に今回改訂いたしたような次第でございます。しかしながら私どもといたしましては、この三十六條の字句の通りに、この字句に該当するときには、立ちどころにこの條項を活用するものだというふうには考えておりませんので、そこにおきましては、おのずから法の運用の社会通念がありますので、それに從いまして、第三十六條の運用を適正にいたしまして、あやまちないようにいたしたいと存じておる次第であります。
○島田委員 御趣旨はよくわかりますが、何を申しましても、ただいまは全國的に見て、中小企業は四苦八苦の状態であります。そういう経済実情にある今日、いま少しく安定するまて、罰則の規定の適用も、あるいはそういつた過怠金の徴收についても、十分な手心が必要であると考えますがゆえに、重ねてこの点の御考慮をお願いして、私の質問は打切ります。
○倉石委員長 本日にこれにて散会いたします。明日は午後一時より開会いたします。 午後三時五十一分散会