労働委員会 第6号
- 発言数
- 50 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1949/04/20
会議録
○倉石委員長 ただいまより会議を開きます。 前会に引続いて労働事情に関する件を議題といたします。
○前田(種)委員 吉田内閣の労働行政全般についてお伺いしたい。戰後資金資材の枯渇せる今日、労働力のみが豊富にある。この労働力をいかに有効に活用するか。それには労働省の労働行政のこともあるが、政府ことに安本の労働行政、その抱負等についてお尋ねする。
○青木國務大臣 きわめて重要なる問題で、目下檢討中である。安本の復興五箇年計画は多少ずれはしないかと思つているが、ただいまは吉田内閣の方針を明らかにする時期に至つていない。
○前田(種)委員 労需物資については、いかにしても確保せねばならぬが、安本の方針はいかがですか。
○青木國務大臣 労需物資の確保については檢討しているが、現在明確な答弁はできない。次の委員会までには答弁したいと思つている。
○前田(種)委員 賃金対策については、物価との関係もあるが、いかなる方針で進まれるか。また飲食営業が再開されるが、それに関連して、労務者用の大衆食堂、及び酒場を認めてもらいたい。これは労需物資のことに関連性があると思うが、いかがですか。
○青木國務大臣 賃金対策については、わが國の経済上から考えると、われわれを脅かしているのはインフレであるから、まずインフレの收束を目標にして物価の安定をはかり、しかる後賃金を安定したいと思つている。飲食営業の再開については、議員提出法律案とする準備をしているが、大衆角堂等のことも考慮している。
○前田(種)委員 今日よりも優良なる製品を増産しなければ、経済は安定しないと思うが、吉田内閣の方針はどうか緊急に伺いたい。
○春日委員 最近、日本電氣、沖電氣等の電氣産業関係は危機に至つているが、政府の施策が誤つているかどうか、この点について伺いたい。
○青木國務大臣 政府の施策ももちろん考慮する必要があるが、これは金融が行き詰まつているためだと思う。
○春日委員 政府の施策がどの程度か不明であるが、失業者が相当でると思う。労働大臣は過日、四十万の失業者を吸收すると言われたが、はたして可能か。
○青木國務大臣 輸出産業方面にどの程度吸收できるか、今のところその数を言明できない。
○春日委員 賃金の問題であるが、予算に組まれている賃金ベースはどの程度か。経済白書では実質賃金が上つているが、実際は購買力が低下しているのはどういう理由か、伺いたい。
○森永政府委員 経済白書は、政府職員の賃金ベースに関しては、六三〇七円とにらみ合せて発表した。賃金は約二倍上つており、CPIは若干上つている。この二つの上昇率で判定する以外にはないと思う。
○土橋委員 予算が十六日衆院を通過し、一般物価は上昇しているが、全官公の給与基準に関連して、安本はいかに考えているか。 次に運輸大臣は過日の本会議において、運輸省には二十七億円の未拂いがあると言われたが、その未拂いの内容を明らかにしてもらいたい。同時に、その責任問題はいかに取扱うのか。 次に四月二日ごろの通達により、一万二、三千名辞職勧告をさせられているはずであるが、その実情を伺いたい。
○青木國務大臣 一部物價の上昇は認めるが、物價全体の上昇とはなつていないと思う。賃金については、三原則に沿つて行くつもりである。
○大屋國務大臣 未拂い分は五月までには完済したい。金融未拂いの理由は、主として物價の変動、災害の発生による予算の食い違いからである。辞職問題については、事実上万二、三千人の退職申出者が出ている。退職金については大きな変動がない限り、從來の準則によるのである。
○倉石委員長 この際暫時休憩いたします。 午後二時三十六分休憩 ————◇————— 午後二時三十七分開議 〔以下速記〕
○倉石委員長 休憩前に引き続いて会議を開きます。
○土橋委員 ただいまの大屋運輸大臣の御説明は、非常に誠意のある御説明だと存じて、私感謝いたしております。但し將來のことはさておきまして、現在二十七億余万円というような、國家支拂いが不如意のためにこうむつた工場側の損失もさることでありまするが、この損失の直接の被害者は、工場側の諸君もそうであるけれども、むしろそこに働いておる労働者諸君の賃金の、俗に申しまする遅配欠配の問題が特に重要でないかと思うのであります。そういう現在までに生じたものについて、つまり運輸当局は、自分の力の、あるいは政府全体の手落ちによるところの支拂勘定が不十分だつたために、あるいは未拂いのために起つたものについては、現在どういう御処置をとられておるか。現在までにどういうような方法をおやりになつたか。もしやつていないとするならば、將來にわたつてどういうような御処置をやられようとしておるか。こういう点をひとつ御説明を願います。 その次に、ちようど労働大臣もお見えになつておりまするので、私は労働大臣に、きわめて漠たる事をお聞きするようでありまするが、労働大臣は一体一昨々年の九月一日に労働省を設置したときに——ここにちようど当時の労働次官の吉武さんもおられますが、当時の労働省は、少くとも労働者の基本的人権を守るために、これは私申し上げなくても、憲法第二十八條が補償しておりますところの團決権なり、團体行動に関する権利を守るために、また労働者のあらゆる問題についてその利益を擁護するために、サービス省として出発したということは、当時の労働大臣も言つておられましたし、また当時のあらゆる会合においても、そういう御説明であつたわけでありまするが、現在の吉田内閣の鈴木労働大臣も、やはり同じような建前で、労働者の基本的人権擁護と生活擁護のために、また権利擁護のために労働行政をおやりになつておるかどうか。そういう御方針のもとにやつておられるかどうかという点を、まずお聞きしたいと思つておるわけであります。
○大屋國務大臣 この支拂いを遅延して業者が困ることは、これはよくわかるので、それに対しましては、運輸省といたしましては金融のあつせんをいたしまして、業者の大口の分に対しては、金融上の便宜をはかるというような手段を、全部とは申しませんが、一面そういう処置を講じております。それからなるべく早く拂うということが根本ですから、ただ普通の処置をとつておつた場合には、二十何億という支拂いの代金は、そう五月一ぱいというふうに簡單に払えませんので、私が確信をいたしまして、四月、五月で拂うどいう措置をいたしたわけなんで、もしその間にいろいろな御迷惑をこうむつた筋があるとすれば、これは経済界変動のかような際に、いろいろな物品を多額に購入をするというような場合には、民間の事業会社におきましても、あるいは鉄道というような大きな世帶におきましても、ときには起り得る事柄なんで、将來繰返さないということをもつて、お許しを願いたいと思います。さように考えております。
○鈴木國務大臣 ただいまの土橋委員の御質問は、きわめて漠とじておるどころじやない、重要なる根本的の問題をお聞きになつたものと了解いたします。私に限らず、いかなる内閣の労働大臣も、労働者の基本的の権利を守るという立場以外には、労働大臣の立場はあり得ないと思つております。私自身ももちろんそう考えております。ただその基本的権利と、公共の福祉と、時代の段階との調節という点につきましては、皆さんとの立場の相違において、あるいは考えの相違において、最小限度といいますか、多少の見方の相違が出てくることはあるかと思いますけれども、根本的な立場におきましては、ただいまも申しました通り、いかなる内閣の労働大臣も、必ず労働者諸君の基本的権利を守るという立場を取るべきもので、それ以外には労働行政の根底はないと思います。
○土橋委員 大屋運輸大臣の御説明で、金融面のあつせんをしてくださつたということについては、私は非常に感謝しておりますが、私のお聞きしたい点は、その結果当然損失をこうむるであろう労働者諸君のことをお考えになつて、どういうご処置をやつたか。どういうふうにその会社当局についても御配慮があつたかということをお聞きしたかつたのでありますけれども、結果は非常に不十分でありますので、また重ねて機会を得て私は御質問申し上げようと思うのであります。ただ、今のような詐欺的な、あるいは一種の事実に相応しない、そういう事務当局の諸君のやり方に対する責任といいますか、大臣としては御承知ないことに対して、そういう得手かつてなことをして辞表をとりまとめて、しかも実際問題としては退職金をどういうふうにおやりになつたか存じませんが、そういうような結果について、大臣の御所見はどうかということを聞いておきたいと思うわけであります。 次に労働大臣のご説明で私も非常に滿足に思いますが、ただ意見の相違によつて、この問題に若干見解の異なる場合もあるだろうということを御答弁されておるようでありますけれども、労働者の基本的な人権を守り、生活を擁護するために、特に官僚なり、資本家なり、あるいはときにはあやまつて行政機関が、労働組合のあらゆる問題について介入することを許さないために、労働組合法というものがつくられておるわけであります。從つて労働者の権利をあくまでも守るということを中心とすれば、これは國家の行政機関であろうと、資本家側であろうとも、あるいは他のあらゆるものであつても、労働者の團結権、團体交渉権、その他罷業に関する権利というものは、これはもう妨害することはできないわけであります。にもかかわらず、この点について最近労働省の方で、しかも次官通牒なり、あるいはいろいろな政令なり、あるいは解釈に関するいろいろな問題が出ておるようでありますが、特に三月十四日に出されました労働省試案というようなものも、やはり今あなたが御説明くださつたような見解から出ておるものかどうかということを、確かめておきたいと思うのであります。
○鈴木國務大臣 基本的の考え方といたしましては、そういう考えのもとに発表したものであります。
○土橋委員 それでは私は詳しくお聞きしたいと思いますが、これは大臣就任以前の問題でありますから、大臣としてはあるいは御存知ないかもしれませんが、少なくとも労働省の責任において労働省発の二十三号が昨年の十二月二十二日に発せられております。その内容はどういうことであるかといいますと、次官通牒名をもつて発せられておりまして、中身は、民主的労働組合及び民主的な労働関係に関する指導方針が書いてあるわけであります。次は同じく今年の二月二日、これは吉田内閣が完全に成立しておつたときのものであります。ここで同じく労働組合資格に関する具体的方針と基準、こういう次官通牒が出ておるわけであります。この次官通牒というものは一体どういう効力を持つておるものか、これを私はお聞きしたい。一体労働次官通牒名をもつて出す場合——これは労働省の監督下にある全國の各行政機関に対して、労働大臣のお考えになつておるいろいろな考え方をお示し願うのが、労働省の通牒だろうと私は存じておりますが、そういう次官というものは、行政機関内においては、労働大臣を補佐する、人格を持たざる一つの組織内に入るべきものであります。各府縣知事というものは、御承知のように、地方分権制度によつて、自主的な立場において各行政を行つておるのであるが、そういう大臣の補佐として、大臣の労働行政に関する十分なお手傳いをするものが、そういう次官通牒を出すというようなことが、一体労働省で行われていいのかどうか。行われて、事実出ておるわけですが、そういうものは法制上どういう根拠があるか、この点が第一点。今あなたの御説明によると、憲法第十一條、あるいは二十八條、あるいは九十七條の規定に基いて、どこまでも労働者の基本的人権は尊重する。これを育成あるいは擁護するために私は働いておる。こういう御説明であるが、民主的労働組合及び民主的労働関係に関する指導方針というものをずつと読んで参りますと、この中には、明らかに労働組合の規約に関し行政機関が介入するようなことを書いてある。組合の團結権についてはもちろん、労働組合自身がその基本的な態度については決定するものであつて、あえて労働大臣がこういう内容について何も介入する必要もない。そういうことについてこそ、労働組合法というものが作られて、資本家側、官僚的なボス、行政機関の介入を許さない建前を明確にしておるわけであります。にもかかわらず、労働省がなぜこんな指導要領のようなものをつくられたか。しかも審査の要領、あるいは審査の基準というものを示しておるわけであります。その内容について、私これからあなたのお出しになつたものを読み上げますが、あるいはその次の労働組合資格に対するところの具体的方針、この中にもやはり同じように資格審査の基準、その要領、こういうものが書いてあるわけであります。そうしますと、一体労働省というものは資本家側、あるいは労働組合側に対して、学校の先生のような、しかもそれが自主的にやることを主張しておる現在の憲法、あるいは労働組合法の規定を無視して、かようなものが出されるということは、明らかに労働省の越権であると同時に、労働行政機関が、明らかに労働組合関係の双方の自主的な中へ割込んで行つて、いろいろなことをやつておる。こういうふうに私は解釈せざるを得ないのであります、それに対する御答弁を伺つて、中に書いてある次官通牒というものが、いかにあなた方の方が法律を勉強しないで、しかも事実に即應しないものを示しておるかということを、御答弁願いたいと思うのですが、一應それだけ御答弁願いたいと思います。
○鈴木國務大臣 お尋ねの次官通牒に盛られた内容は、現行の法規の範囲内において、当然そういうふうに解釈すべきであつたというものを盛つたのにすぎないのであつて、それを出すのが必要になつて來たのは、最近の動き、実情をにらみ合して、そうしてここまでは法規の解釈を明らかにしておく方が、労資双方のためであるという範囲内において、出したものと了承しております。從つて次官通牒はそれ自体強制力も、あるいは処罰というような力を持つていない。單なる通牒にすぎないというように考えております。けれども、次官通牒に盛られたものが現行法の解釈である以上、次官通牒に從わないということは、現行法を嚴格に解釈して行つた場合に、現行法に反して來るという結果にはなるだろうと思つております。次官通牒自体には拘束力というものを持つておらない、そういうふうに考えております。なお次官通牒の細部にわたりましての御質疑は、労政局長、その他実際のそういつた詳細を存じておる政府委員から、説明していただくことにいたします。
○土橋委員 ただいまの御説明では、私が御質問を申し上げておる内容と、およそ的がはずれた御答弁になつておるように私は考えております。私のお聞きしておる点は、次官通牒の次官というのは、少くとも労働大臣の補佐役ではないか、そういう行政官廳の一補助機関が——大臣より出るならばよくわかるのであるが、次官というものは、今日の環境においてどういうふうな立場にあるか、はたしてその次官通牒がどういう効力を持つておるかということに対して、お聞きしておるのです。從つてあなたがそういう御答弁であるならば、これは行政法を知らざる解釈であると考えておる。次官通牒というものは、行政官廳上においてどういう地位を持ち、どういう効力を有し、どういうものをどうするか。それからまた現在の法律がどういうふうになつておるかという説明をお聞きしたかつたのであります。 第二点の説明を聞いておりますと、あなたは、労働組合法に関する解釈は、労働省で基準をきめるというようなお考えで、さような次官通牒の効力も容認せられておるようなお話でありますが、これはあなたが労働組合法を御研究になつていない証拠であります。現在の労働組合に関する問題は、それが争議行為であろうとも、あるいはあらゆる問題が起つた場合にいたしましても、これがただちに労働委員会にかけられまして、労働委員会がこの問題について具体的な処理をするのであります。從つて労働省が労働法規の解釈の基準を示すがごときことは、明らかに誤りであるのであります。もしあなたがそういうことは労働省の役目であると言うのならば、これは労働省成立以來の、労働省はサービス省であるという根本的な信念にいささかもとるものである。行政機関において解釈を決定するがごときことは、明らかに労働組合法の基本的な原則を蹂躙するものであります。從つてこういう点の詳しい内容については、あなたに御答弁を求めることは困難かと存じますが、労働省がそういう解釈の基準を示すということについて、しかも実際に労働者、会社側が、この基準に從わなければならぬというような強制力を持つ解釈を決定する権限ありやいなや、この点について明確に御答弁を願いたいと思うのであります。
○倉石委員長 この際、非常に急いでおられる安本長官と運輸大臣に対する御質疑を先にやつていただきます。
○石野委員 経済安定本部長官と運輸大臣にお尋ねしたいのですか、お急ぎのようでございますから、先に運輸大臣にお尋ねいたします。 先ほど土橋君から質問のありました、特に車両生産の問題につきまして、今度の予算から來る大きなシヨツクのために、ほとんどの車両メーカーが崩壊するような事態になつて來ておる。先ほど來、昨年度におけるところのいわゆる未拂いの額が相当額に上つておりまして、運輸大臣の、この金額の未拂い分は五月一ぱいで何とかけりをつけたいという積極的な御意見をお聞きしまして、私ども非常にうれしく思つておりますが、ただ、問題はそれだけで解決するのではなくして、この車両企業のもとにおります労働者につきまして、今日もうその職を奪われてしまつて、どこにどういうふうにその次の自分たちのよりどころを求めるかという、実に暗澹たる状態にあるのであります。それで、運輸大臣といたしましては、これらのほとんどオーダーをもらつていないところの生産者に対しまして、またその労働者に対しまして、今後どのような方針をもつて進んで行くかということについての、はつきりした御意見を伺いたいと思います。
○大屋國務大臣 ただいま石野君の御質問の点は、私も非常に憂慮しておる重大問題でありますが、御承知のように本年度の予算は、大体車両購入費が四十二億となつておりまして、これは昨年度の約三分の一にすぎないわけであります。そこで、その四十二億だけでは、さしずめこの車両業者が困る、また從つて労働者が非常に困るというところが見え透いておりますので、そこで私どもといたしましては、車両製造に要する経費を、運輸省内の同じ工事勘定の中でやるべく予定をされて計上しておきましたもののうちから、緩急の度合いをはからいまして、幾分引きさいて車両の製造業の方に持つて行こうと、ただいま考慮をいたしております。この面から、十分ではございませんが、およそ数億を捻出して車両購入の方にまわしたいと考えております。 またもう一つは、いわゆる対日援助見返り資金の使途が、各種の産業のどの種類のものに使われるか、また十分きまつておりませんために、これは安本当局の方にもお願いをいたし、また関係筋の方にも了解を得まして、あの方のアカウントから、車両の製造費の方に相当の額を振り向けてもらいたいという話も、ただいま打ち込んでおります。同時にまた積極的の面におきましては、さような資金をまず第一にいたしまして、次には車の製造の問題でありますが、國鉄の予算が総体的に非常な縮減をやります際に、いだずらに國内用の車両のみに依存しておつては、事が十分でないのでありまして、この点は車両の輸出という点に異常な努力を傾けまして——これは日本と諸外國と総体貿易が現在許されておりませんから、勢いこれは関係筋に懇請をいたしまして、その方の理解と努力を得まして、目下数箇國に対しまして、車両り輸出関係の話を進捗しております。いずれもまだきまつておりませんし、その数箇國の中で濃淡相当の差はありまするが、どの分か必ずでがすようにしたい、そうして、車両の製造の注文をとつて同時に資金はさような方式で得て、從つて労働者も事業も壊滅に導かないようにしようというので、万全の策をとつておる次第でございます。
○石野委員 只今車両生産につきましては、特に見返り資金の中からでも何とか都合したいというような御意見、また輸出産業についても十分な配慮をして行くという事を聞きまして、非常にうれしく思いまするけれども、ただ鉄道会計の工事勘定の中で数億をさいて行くということ、それから千七百五十億の資金の中からいくらかをとる。または輸出産業によつて解決するということを漠と言つただけでは、なかなか解決できない。ことに輸出座業につきましては、車両の種類からいたしまして、蒸氣と電氣機関車という二つの種類があります。從つてそのいずれにつきましても、いわゆるオーダーを持つて來るであろう國によリまして、それがまた非常に違つて來るのだと思うのであります。私は早晩來るであろうところの車両の非常なきゆうくつな状態からいたしまして、海外に対するそういう輸出を特に真剣になつて考えていただく前に、もつともつと國内において車両生産が生きて行く道を考えていただくことはできないかと思うのであります。ことに前々から計画されていると聞いておりまする鉄道電化の問題等につきましては、特に米原、浜松間あたりの計画線のことなどについての御配慮は、運輸当局としてはどのようにお考えになつておられるかということについても、一應大臣の御意見を聞きたい。
○大屋國務大臣 もちろん石野君の仰せられたようなことを全部総合的にやつて、初めて車両工業に力がつくのでありますが、何分にも本年度の予算が非常に縮減をされまして、新規事業は原則的に一切見合せろということになつております関係で、最もやりたい東海道本線を初めとする電化の事業も、今年六月をもつて静岡と浜松が完成いたしますれば、その先の浜松から米原までを、本年度の計画にしておつたのですが、これを一應ストップするということのやむを得ざる実情にあるのであります。しかしながら私の希望としましては、これも千七百五十億の見返りアカウントの中から、せめてこの電化の事案の経費といたしまして、五十億見当がいただければけつこうであるというので、この方の話も所管大臣といたしましては進めて行きたいと考えておりますが、まだこれは何も手ごたえのない話なのであります。そういうわけで、何分予算が非常に減つておりますので、基本的の仕事も十分にやることが非常に困難である。それから同時に、車両工業に対しましても、先ほど土橋君の質問にお答えしました通り、五月一ぱいに在來の未拂いが全部皆済すれば、さらに日銀から車両業者に対して数十億の金融の依頼のできるように、運輸省としてもこれを取上げて、今進行しておるというようなことで、かたがた今できると思われるあらゆる手を打つて、車両工業のつぶれないようにしておりますから、どうぞ御了承を願います。
○石野委員 ただいまの御答弁でわかるのでありますが、問題は、結局、諸外國への輸出に対して、積極的な見方をされておるということが、今どの程度に進捗しておるかという、輸出についての簡單なアウト・ラインだけでもよろしいのですが、お示し願いたい。こういうふうに思つております。
○大屋國務大臣 これは対関係筋関係のことで極秘になつておりますので、もし機会があれば、石野君に、その方の專門家から相対でお話を申し上げる方が適当ではないかと思つております。
○石野委員 経済安定本部長官に一つだけお尋ねしたいと思います。先ほど前田氏あるいは春日君、土橋君からいろいろ尋ねましたときに、安本長官は、この二十四年度予算のもとにおける見通しとしまして、物價は個々には上つたものもあるけれども、それは大体吸收されて行くだろう、そしてこの年度におけるところの賃金は、大体六千三百円ぺースでずつと抑えて行けるはずだというふうにおつしやられたわけであります。私はこれらの考え方のもつと基本的な問題として、それならばこの予算の前提になつている生産増強が、はたしてこの予算でできるかどうかということについて、安本長官としての御見解をお聞きしたい。というのは、この予算の実態は、われわれがすでに何べんも言つておりますように、生産の集中化を非常に要請している。從つてそこから出るところのいわゆる中小企業の崩壊ということが、現実に各所に出て來ている。ことにただいま安本長官がお急ぎになられる繊維事業の問題等についても、その一つの現われであるはずであります。このような形から、私は少くとも中小産業の崩壊する姿の中において、おそらく集中生産を行う形から來るコスト安、あるいはまた生産増強というものではとても追いつけないような生産減退が、経済界の混乱の線で出て來るのではなかろうか、こういうふうに思つております。從つて予算全体から見るところの生産増強ということは、からだのみになつてしまつて、むしろ私は減退をする、昨年度よりも日本の生産が落ちるのではないかというような危惧さえも持つのであります。こういう点について経済安定本部としましては、どういうような見解を持たれているか。もしこれが私どもの考えのようであるとするならば、おそらく物價が今日のような事情で安定するというようなことや、あるいは貸金をこの程度でというような考え方は、まつたく日本の再建のためには役立たないものであろうかと思うのでありますので、一應増強ということに対する経済安定本部長官としての考え方をお示し願いたい。
○青木國務大臣 この生産増強という点については、もちろんわれわれは今日経済の確定ということを目ざしておりますので、復興よりも安定というところに重点が置かれておるという考え方に、当然な考え方だというふうに了解するのでありますけれども、しかしそうかといつて、生産が減退していいかといえば、われわれも減退していいとはもちろん考えておりませんので、これは何としても生産を増強しなければならぬのでありますが、おつしやる通りに賃金を上げたならば、その上げたに從つて増産ができるのだ、こういつたような單純な考え方は持つておりません。御承知のように資材面におきましても、資金面におきましても、あるいはまたそれぞれの企業の操業度なり、あるいはその能率一般というようなものを考えますれば、当然この合理化の線に沿つて、経済性を徹底させるという考え方をもとに、われわれは何としてもこれを——希望的な意見だというふうに言われるかもしれませんが、落さぬようにということを目標といたしまして、合理化が進み、しかも今申し上げたような諸條件がだんだん滿たされて來、しかも製品に対する消費者選択というような面からも考えまして、そういうものにできるだけ援助するというような態度をとつて参るのでありまして、もちろん今までの過程から見まして、資材なり資金なり、その援助が必ずしも適当に行つていないものもあつたかと思いますけれども、やはりこの融資準則等の点についてもなお研究いたしますし、実態に沿うような方法で、生産の落ちないように、少くとも生産の増強の線に沿つて進めて参りたいというような考えを持つている次第であります。
○石野委員 ただいまのお話の中に、とにかく経済性をとみに強くしまして、合理化をはかつて行くという形の中から、生産増強をはかりたい、今までもそれらのものについては十分な援助はできておらなかつたが、そういうような経済性、あるいは合理化の行われるところに対しては、積極的に一層強く援助して行きたいという安定本部長官のお話は、これは確かに独占資本に対する強度な援助をしようという、政府としての意思表示であるかと聞かれるわけでございます。いずれにしましても、民主自由党の内閣の性格であると考えますので、私はそれはそのように聞きます。但し私の聞きたいことは、政府が積極的に援助をしまして、合理化とか、あるいは経済性を強くして行くことにおいて出て來るであろう生産増強というものは、少くとも集中されて行く点においては、量的比重においてはむしろ非常に狭い範囲である。從つて全体としての日本の國の生産の面から見ますと、そういう点における生産増強、合理化というものは、決して日本の総生産量における増強をもたらすものではなかろうと私どもは考える。この点について安本長官としてのお考えをお聞きしたいと思います。
○青木國務大臣 今日の日本の現状から見て、堅実な、しかもコストが安くて、しつかりした製品ができる、そういうものは非常に数が少く、基礎のきわめて脆弱な中小企業が今日のような経済政策に当面した場合においては、多く維持することはできないだろうというふうな観点のようでありますが、もちろんわれわれは日本の特殊性といわれる中小企業対策に対して、完全な措置がとられているとは考えておりません。しかしながら資材とか資金とかいう面におきまして、これまで本議会を通じまして、予算の答弁においてもいろいろとなされておりますように、民間の一般金融機関の資金を増加する。そうして自立性を持たせるというような立場から考えますれば、そこに当然これまでの程度、あるいは場合によつてはこれまで以上に信用政策というものが拡充されて行くという考えも起きてくると思います。從つて今までのような單に一種の規正とか、その順序とかいうようなものにだけ重点を置かずに、実際に復興して行く姿の中から、日本の金融と企業というものを結びつけて考えて参りますと、やはりその企業の形なり、あるいはその力に從つて、金融が動いて行くものだということの実勢に沿つて行かせる一つの方策としては、かえつて民間の資金を充実せしめて、そこに企業の発展性、いわゆる経済性を貫徹するという行き方が、きわめて合理的であるというふうな観点に私どもは立つておるのであります。從つてその場合に、日本の現在の中小企葉の脆弱性に対する見方ということになれば、これはもちろん見方の相違ということは起つて参りましようし、われわれが不安だと考えれば、極端に不安なものになるとも考えられるわけであります。しかしこれを漸次合理化されて行く、堅実な基礎の上に日本経済を打立てなければならないという立場から考えて見れば、多少の犠牲がございましようとも、その点の努力は拂わなければならぬと考えて、先ほどから申し上げておる次第でございます。
○石野委員 安定本部長官は、私の質問のポイントをはずしているのでございまして、私はいろいろな説明を聞きたいのではなくして、この年度における予算、その予算は少くともインフレーシヨンを急速に收束しなければならぬという建前に立つていると思います。そこで私の聞きたいのは、予算を実施することによつて、日本の生産がはたしてお考えになつておられるように増強されるかどうかを聞きたいのであります。これは賃金や物價の問題がはつきりしなければ考えられないと思いますので、生産増強が行われると安定本部長官は考えているかどうかということを私はお聞きしたい。これについてはつきり御答弁を願います。
○青木國務大臣 それは確かにものによつては予定通りに生産が上らないものもできるかもしれません。しかし重要産業とか、あるいは一般的な面におきまして、われわれとしては、何としても現在よりもできるだけ生産を増強して行きたいという希望を持つてやつて参りたいと思つております。
○前田(種)委員 安定本部長官がお急ぎのようでありますから、休憩前に私が質問したことをもう一慶だめを押してはつきりさして、速記の上で安本長官としての答弁を願つておきたいと考えます。私が速記なくして質問した要点を要約いたしますと、今日日本に残つておりますところの労働力を、いかに日本の再建に活用するかということが重要な点でありまして、安本としての計画の内容をぜひ発表してもらいたい。さらに労需物資をいかにして確保するかという問題は、今日労働階級の生活を確保する面から行きましても、あるいは國民生活の面から行きましても、あるいは生産増強の面からいつても、最も必要な面でございますから、これに対する対策、さらに賃金政策、あるいは物價と賃金との関係、あるいは賃金と國民生活の関係について、吉田内閣としての全貌を明らかにしてもらいたいという点と、さらに今問題になつておりますところの労需物資の一翼をなす國民酒場あるいは大衆食堂という問題を、全國的にどういう範囲において許して、しかも労働大衆にこれが安い金額において活用できる方法ができるかどうかという点について、安本長官は近くその内容を示すというお約束をされましたが、次回の本委員会に、ぜひともこの内容の全貌を積極的に発表していただきたいと私は要望いたします。これが約束できるかどうかというお返事をいただきたいと思います。 私は簡單でございますから、土橋君の労働大臣に対する答弁と同時に、労働大臣にお願いしておきたい一点は、今日労働法規が問題になつておりますが、しかも吉田内閣の重要な労働法規が、議会が済もうとしているにかかわらず、今日出て参りません。一体労働法規はいつ議会に提案されるか、しかもその内容はいかなるものであるかという点、さらにその他の本委員会に付託せられるであろうところの法規が、いかなるものであるかという全貌を明らかにしてもらいたいと考えます。今議会はもうすでにその会期が終わろうとしているにもかかわらず、本委員会には本議会を通じて一件の法律案も提案されておりません。ある面から見ますと、労働省の大きな怠慢だということにもなろうかと考えます。むしろ本議会にそういう労働法規を一切出さないという結論になるかどうかという点を、明確にお示し願いたいと考えます。 次に去る十五日に発表されました労働白書というものは、新聞には発表されましたが、われわれ労働委員会はその内容を一部ももらつていない、少くともああいう労働白書というものが労働省の責任において発表されますならば、しかも國会が開会中でございますから、本委員会を通じてその内容を発表すべきだと私は考えます。しかもその内容を本委員会には何ら報刻も説明もせずに、ただちに新聞発表をするというようなことは、見様によりましては、この議会を軽視する傾向になつて來ていると思います。あの重要な労働白書というものは、当然いち早く本委員会に発表すベきだと私は考えます。あるいは労働白書を出した責任者が労働省にあるか、安本にあるか、その点は政府当局者が答弁されるからよろしゆうございますが、あの重要な問題は、当然本委員会に説明すて、そうして天下に発表することが当然なことでありますが、この措置を一体どういうようにお考えになつておられるかという点も、関連して御答弁を願つておきたいと考えます。
○青木國務大臣 ただいまの事柄は、先ほど速記がございませんときに一應お答え申し上げたのでございますが、経済安定本部といたしましては、きわめて重大な問題でありまするし、現に私どもの委員会がもつぱら調査の途中にあり、研究の途中にございますので、これはできるだけ早くひとつとりまとめて、吉田内閣の労働関係政策と申しますか、そういうものは結論を得次第申し上げたいと存じております。それから労需物資のことに関しましては、なお今のところその基準並びにその計数等が明瞭でございませんので、これもできるだけ早く明瞭にいたしまして、申し上げたいと存じて参ります。但しこの次の委員会へ出すというには、ちよつと時間が足りないと存じますので、もう少し先にしていただきたいと考えております。 それから最後の料飲食店に関する問題でありまするが、これは御承知の通りに議員提出によつてこの議会に出されるものでございますので、私どもこの内容について一應了承はいたしておると存じますけれども、これは当然議会で皆様が御論議になるところであると存じまするので、この点は私の方から申し上げずに、一つその法案の実体について御了承をいただきたいと思います。
○石野委員 先ほどの私の質問に対して、やはり安本長官の答弁がどうもピントをはずしているように思いますので、私はこういうふうに了解してもよろしいかということを、重ねてお聞きいたします。経済安定本部長官としましては、二十四年度予算のもとにおいて予定されておりますところの、いろいろと今までわれわれが聞いておりまする本年度の生産増強というものに対しては、はつきりした確信を持つていない、こういうふうに私ども理解してよろしいかどうかということを、重ねてお聞きいたします。
○青木國務大臣 その点に先ほど申し上げたように、一体生産の増強ということは、生産一般ということについての御質問か、それともこれらの企業についてというようなことであるか。そこのところに私もおそらく全般的の問題であろうかと存じます。從つて全般的には生産増強をわれわればできるものと考えておると申し上げます。
○川崎委員 今の質問に関連してですが、私はこの間中から、予算委員会ではただ聞いてばかりいたのですが、今石野君との問答の中にきわめて重大なことを発見したのです。一体生産増強問題の問答が、大きな範囲でなされたので、私がそれについてもう少しお伺いしておきたいと思つておる点は、経済安定本部は社会党、民主党の連立政府ができておつたころには、五箇年計画というものを発表しておつた。ところが今度のドツジ公使の急激なデフレ政策を、民自党が拜借をしてやらなければならぬはめになつた関係もありましようが、今日石炭、鉄、硫安その他肥料、こういうような重要産業については、やはり從來の計画通り行くと考えておるのか。一昨年三千万トン、去年三千四百万トン、本年は四千二百万トンの石炭をどうしてもやるのだ、こういうことですが、これらの物資についてはどういう考え方でやるのか。それからその長期計画について一應修正を加えなければならない段階に到達したのではなかろうかと私は思うのですが、そういう点に対しての御答弁を願いたいと思います。
○森永政府委員 復興計画につきましては、今度提出されました予算との関連もございまして、目下細部の仕上げを急いでおるところでございます。おそらく月末ないしは來月初めごろでないと、結論が出ないのではないかと思います。そこでその内容の話になるわけでございますが、石炭につきましては御承知のように、三月に司令部から明示されたところもございまして、四千二百万トンという計画で進んでおります。その他の物資につきましては、目下政府と関係方面との間に、計数の詳細につきまして打合せをいたしておる最中でございまして、その計画が本ぎまりになるまでは、政府当局としては一切の数字について言及すべからずというようなことを言われておるのでございまして、数字のことは申し上げられないのでございますが、そう非常に大きな改変を加えるというようなことには、ならないのではないかと想像しております。
○川崎委員 多分そのことについて、あまりおわかりにならないのだろうと思つて聞いたのですが、しかし大臣としても、安定本部長官を引受けられたのだから、やはり経済安定本部というものがあるうちは、計画経済で國を建て直さなければならぬ。あなたは資本主義の立場に立つておられる人であるけれども、自由経済論者であるとも一應見なければならぬのです。そこで今の政府委員のお話を聞きましたけれども、大きな修正を加えなくてもよいのじやなかろうかと思うという程度のお話では、私は非常に困るので、あなたとしてはこの重大時期に際して、重要産業の生産を、大きな修正を加えなくともというよりは、むしろできれば、本年はこれを上げなければならぬ重要な時期にさしかかつて來たわけです。ところが企業整備その他の問題、あるいは金融の引締め等の余波を受けて、生産が落ちやしないだろうかということが、石野君なんかが先ほど來突いておつたところであろうと思います。そこで重要産業の物資については、生産を落さすに行く、大体維持できるというふうにわれわれは先ほど來聞いておつたのだが、しかし政府委員の話では、やはり多少の修正を加えなければならぬというようにも聞いておる。あなたはどういうようにして、この重要産業の生産を、從來以上に増強しえる方法をとるのか、その点については、根本的な方針をひとつ御明示願いたいと思います。それからついでに長期計画は放棄したのじやないかということも聞いておきます。
○青木國務大臣 ただいまの川崎君のご質問に対してはつきりとお答え申し上げます。長期計画は放棄いたしておりません。ただ多少ずれはせぬかということを懸念しております。しかしながら今回の千七百五十億という対日援助見返り勘定というものがありますから、これについても、先ほどちよつと運輸大臣もおつしやいましたけれども、たとえば電化計画について、そういうようなことも考えておるわけであります。決して自信がないわけではございません。多少ずれるかもしれないが、われわれとしては、この計画を絶対放棄しない、こういう考えで進めて参る考えでございます。
○鈴木國務大臣 それではお答えが前後しますが、前田さんの方から先に、それからさつきのことに対してお答えいたします。労働省から出すべき法律案が遅れておるではないかというおしかりに対しましては、まつたく私どもも遅らせて相済まないと思つております。しかしこれはまた一面関係方面との最後の折衝の都合がありまして、実は遅れたのであります。しかしこの問題も大体すベてにわたりまして解決いたしました。今労働関係でもつて出て來る法律は組合法、労調法を合せまして七つでありますが、そのうち一つだけを残して大体最後の折衝が済んでおります。そのうち冒頭の組合法と労調法につきましては、今の見通しでは、今日あるいは明日の朝中にでも、関係方面の最後的の意思が受取れる運びになりました。そういたしましたならば、順調に行きますれば、ただちに閣議にもかけ、そうして提案の運びにいたしたいと思つております。その方向がどういう方向に向いておるかということ、これはご質問にあつたかどうか存じませんが、それは不日内容を見ていただければわかると思います。私どもは公聽会その他各方面の意向も、取入れられる限りにおいては取入れた方向において、終始したつもりであります。それからそのほかに出て來るところの法案は、失業保險健及び職業安定法の一部改正でありまして、失業保險法につきましては、すでに折衝が済んでおりますから、この次の委員会にかけて御審議を願える運びになるかと思います。そのほか緊急失業対策法、これは改正ではなくして、新しくつくつた法律案でありますが、これもそのころまでにに間に合うと思つております。次には公共企業体労働関係法の施行法、それから労働省の設置法、これも二、三日中にでき上つて、御審議を仰ぐようになると思います。この点につきまして一應の御了解を得たいと思います。 それから経済分析の点でございます。白書という言葉は新聞の方で使つたのでありますが、これは安本のいわゆるこの前発表した白書というようなものとは違つて、單に事実を数字について忠実に分析して行くという方向をとつたつもりであります。もちろんそのときに皆様に御発表申し上げて、この委員会の承認を得てからという問題については、皆様にお知らせすべきであつたことはご指摘の通りだと思います。あのときにもそういう方針であつたのですが、今開きましても、まだ印刷が間に合わないというような推移があつたのでありまして、この点は前田さんご指摘の点重々ごもつともと思いますから、今晩中にも仕上げましで、遅れましたけれども、皆様に見ていただきたいと存じます。 それから先ほどの土橋さんの御質問でありますが、次官通牒というものは違法ではないか、干渉ではないかというような御質問があつたと思いますけれども、大臣がああいつた行政上の通牒を出す場合に、それを時間通牒という形でもつて次官が出すことは、各省にもしばしばあることであり、決してあのような場合においてこれを行うということが、違法でもなければ、不当でもないというふうに考えて、出したのでありまして、今日でもそういう解釈をとつております。それから組合法の解釈について、労働大臣が、あるいは労働省が、次官が、大臣のその解釈権について通牒を出すということは、解釈権を持つておるか、おらないかという問題があるという御質問でありましたけれども、行政的の解釈を明確にする責任はもちろん労働大臣にあるし、それを明確に通達する権限もあると考えております。その範囲内において、次官がこれにかわつて次官通牒の形式によつて行つたということも、違出でもないし、不当でもないと考えております。
○倉石委員長 本日はこれにて散会いたします。次会は公報をもつてお知らせいたします。 午後三時三十五分散会