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5回国会衆議院1949/05/14

予算委員会 第15号

発言数
44
登壇者
9
会派数
3
開催日
1949/05/14

会議録

植原悦二郎民主自由党

○植原委員長 これより会議を開きます。  この際お諮りいたしたいことかあります。本委員会におきましては予算制度に関する事項、予算案に関する事項、予算の実施状況監査に関する事項等を調査事項といたしまして、さきに國政調査の承認を得まして各般の調査中でありますが、御承知の通り、第五回國会の会期もあと数日をもつて終了を告げますので、調査が中断されるのでありますが、本委員会の國政調査の内容は、きわめて重要性を持つものでありますので、これを引続き閉会中においても継続して審議いたしたいと思いますか、御異議はありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

植原悦二郎民主自由党

○植原委員長 御異議がないと認めます。よつて右の通り取運びます。     —————————————

植原悦二郎民主自由党

○植原委員長 なおこの際新たに予算制度調査に関する小委員会及び予算の実施状況調査に関する小委員会の両小委員会を設置いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

植原悦二郎民主自由党

○植原委員長 御異議ないようでありますから、さように決定いたします。なお小委員はおのおの三十五名といたし、その小委員委員長ともに指名は予算委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

植原悦二郎民主自由党

○植原委員長 御異議なしと認めます。それではさように決定いたします。  なお各三十五名の委員の方々の御指名は公報によつてお知らせいたしたいと思います。さよう御了承を願います。     —————————————

植原悦二郎民主自由党

○植原委員長 この際昭和二十四年度予算の実施に関する事項を議題といたしたいと思います。これに対して一廳政府の意向をただし、さらに御質疑があるならはさようにとりはからいたいと思いますが、いかがでしようか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

植原悦二郎民主自由党

○植原委員長 それでは河野主計局長のこれに対する御説明を願います。

河野一之大藏事務官(主計局長)

○河野(一)政府委員 昭和二十四年度の予算の実施の基本的方針につきまして、去る十日に閣議決定をいたしてもります。これはお手元に御配付申し上げたのでありますが、本委員会における昭和二十四年度予算の審議の経過論議のありました各点をいろいろ勘案いたしまして、今年度の予算の実行にいては、特に愼重を期する必要があると考えましたので、過般閣議におきまして、この基本的方針を決定していただいた次第であります。  その要点はここにある通りでありますが、まず第一点といたしまして、総合的な均衡財政を完全に実施するという意味で、各四半期ごとに実行の計画を定めております。これは従来御承知の通り上半期におきましては、非常に歳出は多く出ておるけれども、歳入は足りない。下平期におきまして歳入の調達が強行されるというようなことで、各方面にいろいろな支障を及ぼしておりましたので、各回年期ごとに実行計画を定め、そうして収支の時期的調整をはかる。その計画につきましては國庫の収支の状況はもちろんでありますが、一般の金融の情勢もあわせ考えて的確にこれを実行して参る、かつまたその状況に應じ適時これを調整するという方針を第一に考えております。  第二は本委員会において最も問題のありました價格調整費でありますが、これはレートが三百六十円に決定いたしましたし、今後の経済九原則の目的といたしております経済の自立体制ということと考えあわせまして、近い將來、すなわち両年中にこの價格調整費を全廃いたしたいということを考えまして、これを順次計画的に減らして行くという具体案を目下作案中であるわけであります。ただその具体案ができるまでの間においても、企業自体の努力をなお推進して行くとか、それから副次製品段階における吸収の程度を常に検討して参りたいと思つておるのであります。從來生産者価格は一回きまりまして、それから消費者価格もきまりますと、次の慣格改訂期までは、その差額である補給金については、そのまま出されておるというような実情がなくもなかつたのであります。これは常時単価補給金、企業の実態を調査いたしまして、補給金の単価を常に切り下げることに努力して参りたいと思つておるのであります。現准の価格の状況から申しますと、価格の自律的な秩序がようやく確立しようとしておる段階でありまして、むしろマル公の問題は物資の需給関係でもつて価格がきめられるというような点も多々あるのであります。こういつた点をにらみ合せて考えて行きたいと思つておるのであります。また補給金を支出しておりますものの次々の吸収段階もそうでありますが、用途別に見まして、すでにマル公が廃止せられておるものについても、いろいろな理由から補給金が出されておるといつたような点も検討して参りたいと思つております。要するに補給金の制度は単価の切下げと、それから品目の整理と、もうつは価格の補正ということでありますが、これも物価の全体の水準を動かさない狭い範囲で、最小限度に考えられることではないかと思つております。  第三は今回の行政整理に関連する問題でありまして、これはすでに定員法にも織り込んで今國会に出してある通りでありますが、これについても常時その状況を考えあわせまして、さらにより以上の機構の簡素化、事務の能率化、経費の節減を考えて行きたいと思うております。たとえて申しますれば、経済統制関係の物資の割当の事務に従事する織員が相当多数あるのでございますが、これについてはどういう統制をはずすか、どういう品目の統制をやめるかということについて、目下経済安定本部を中心として検討中であります。ただ予算と申しますか、定員法においては一應三割の基準に実りまして定員を減らしておりますので、これをさらに再検討することによつて、人員の整理がさらにできる点もあるかと考えます。また公團等の問題についても御承知の通りであります。  次に一般会計においては御承知の通り予備費が計上いたしてございません。現在でも予算成立後いろいろな事情が起つて來ておりますが、予備費がない現状でありますし、かつまたできるだけ予算を節約するという意味合いに備えまして、現を計画的に物件費について割程度の天引をいたして予算を実行しておる状況であります。これはわずかの金ではございますけれども、そういつた考え方でできるだけ節約をはかつて行く、從つてより以上に予算を増加させないという趣旨で強行したいと考えております。  それから米國の対日援助見返り資金の問題でありますが、これは内田財政金融局長からあるいは詳しく御説明いたした方がよいかと存ずるのでありますが、これの使用が今後日本経済の動向を決するという事情であることは御承知の通りであります。これは関係方面と密接に連絡をいたしまして適切な運用をはかつて行きたいと考えております。  それから今回の改正会計法に基きまして、支出負担行馬の改正をやることになつたのでありますが、これを厳格に励行いたしまして、從來のように予算がなくて契約をして、その結果民間の非常な御迷惑に相なるということは、絶対に避けたいというふうに考えております。これと同時にすでに確定いたしましたものについては、円滑に敏速にこれを拂つて行きたい。最近の状況で申しますと、予算成立後非常に事態は改善されて棄ておる。それ以前においては暫定予算等の関係もありましてなかなか金の出が悪かつたのでありますが、最近の状況においては相当改善せられておるというふうに承つております。  それから現在予算に予定いたしておりますもの以外において、国有財産その他不要な物品等について徹底的な調査をいたじております。そうしてその拂下げをいたしまして収入の増加をはかりたいと考えております。この点についても目下具体案を研究中であります。その他官業にもいろいろございますが、すでに鉄道公社のごとく民営公社になるものもございますけれども、その他の官業についても、現内閣の方針に従いまして、民営に移管すべきものを検討いたしたいと存じております。ただちに行かない点もあるかと思いますが、漸次それに移行する方針で計画を考えて行きたいと思つております。それから以上の点はもちろん一般会計及び特別会計及び政府関係機関の予算の実施について同様の問題でありますが、将來適当な時期において、以上のような方針で見通しました歳出の節約計画を立てたいと存じております。そうしてこれと同時にこれに見合うべき國民負担の軽減の計画を立てたいと考えております。これはもちろん目下在京のシヤウプ博士の御検討の点もあるかと思いますが、これらと見合つて適切な計画を立てて、これをできるだけ近い機会において補正予算として提出したい、こういうふうに現在の段階では考えておる次第であります。

内田常雄総理廳事務官(経済安定本部財政金融局長)

○内田政府委員 ただいま本年度の予算の実施の全体について、大蔵省主計局長からお話がございましたが、私は閣議決定の中で國会で一番御関心があると思います米國対日援助見返り資金の問題について、私どもが今日までやつて参りましたこと、また考えておりますことをやや詳しくお話を申し上げたいと思います。  見返り資金については予算ですでに決定のように、本年度の歳入歳出は千七百五十億円ということになつておるのであります。そのうち予算できめられておりますものは、國有鉄道特別会計の建設改良資金としてこの見返り資金から百五十億円を、通信事業特別会計の建設資金として同じく百二十億円を支出する、合計二百七十億円の支出がきまつておるだけでありまして、残りの千四百八十億については、かりにこれだけの資金がこの会計にたまるものとしたならば、その分についてはまつたく未決定の状態に置かれております。ところでこの資金は何に使われるかと申しますと、口に申しますと、結局国債の買入れ償還等による國内の通貨金融の調整の問題と、それから他のつは公私の企業に対する直接投融資ということになつております。ここで特に御了解を願いたいことは、この資金は國債の買入れに向うと、また公私の企業に直接向うとを問わず、実は初めから予算の上で、あるいは政府の生産計画としてきめらるべき性質のものではないのでありまして、元來この資金の設定の理由が、今年の金融政策、あるいは財政政策をやつて参る上の調整資金、アジヤストメント・フアンドと申しますか、あるいはマーケット・オペレシーヨンのためのフアンドと申しますか、通貨の情勢に感じて、あるいはこの資金が出動し、あるいはこの資金を國庫金として留保してしまつて、使用を認めないという性質を持つものであります。すでに十分御承知と思いますが、この資金の設定に関する二つの司令部から出ました材料を持つておりますから、主要なところだけを読み上げさしていただきますと、この資金につきましては、先ほど申しました政府の会計、すなわち米國対日援助見返資金特別会計法、この法律と、それから四月一日付をもつて発せられました総司令部からの、この資金の設定に関する覚書と、それからもう一つは四月十五日のジヨセフ・ドツジ氏の今回の予算に関する予算声明、この三つだけしか淵源はございません。ほかによるべきものは何もないのであります。  その中で政府の特別会計法はまつたく司令部あるいはドツジ氏から発せられたところのものを予算の手続の中に織り込んだだけでありまして、何も特別なことは書いてございません。  そこで結局司令部の指令と、ドツジ氏の声明が問題になりますが、第一の司令部の覚書にこういうことか書いてございます。全部は読みませんが、必要なところだけ読みますと、第三項としまして、「日本政府が右資金を引出すにあたつては、最高司令官により許可された金額及び目的に限定されるものとする。」ということが書いてあります。第四項に「日本政府が右資金を使用せんとする場合には、個別かつ具体的な提案を総司令官に提出しなければならぬ。右提案においては日本政府は國内の通貨金融の安定を維持促進し、輸出を増進し、及び経済九原則に示されたその他の目的を遂行するための絶対的必要性を考慮することを要する。この目的のため右の提案においては國偵、特に日本銀行及びその他の金融機関の保有する國債を効果的に償還することの必要を認識すると同時に、公私企業の正当な資金需要とを調整することを要する。政府の通常の歳入、國民の貯蓄ないしは現在の融資源から資金の得られる場合には、原則として日本政府の本資金使用は認められないであらう。」第五項といたしまして、「本資金の放出に関する総司令官の許可方針の重点は、日本政府、日本銀行その他の金融機関によつて政府の予算もしくは通貨金融統制の分野において、すでに設定された諮目標がいかに達成されつつあるかにかかるものである。」こういうことが書いてありまして、この資金の目的あるいはその資金か司令部によつて許可される場合の大要のごく大ざつぱな原則が書かれております。  その次は四月十五日のドツジの声明でありますが、要点だけを申しますと、「この資金の使用は総司令官の管理下において厳重に監督せられ、かつ日本の特殊事情を考慮しつつ、他の諾國に対する米國の同種の援助資金に関する原則によらしめるものである。その主要なる用途は、國債の償還と経済再建に直接かつ迅速に貢献すべき資本的投資に向けられるものである。、それは政治家の福引袋ではない。見返り資金の放出を考慮するにあたつては、本年度予算に見込まれた租税徴収目標はいかに達成されているか、政府の歳出はいかに管理されているか、経済九原則の諾目標はいかに実施されているかに重点が置かれるものである。」  これだけが見返り資金使用に関するきまつております淵源でありまして、実際に先ほど申し上げました残りの千四百八十億円が各時期において、各四半期においてどういうぐあいに國債に向けられ、どういうぐあいに企業に向けられるかはきまつておりません。私どもといたしましては司令部と緊密に接触をいたしておるのでありますが、大体この資金の設定をされましたのは、マツカーサー元帥の顧問としてのドツジ氏でありまして、その人が現在は本國に帰つておられるというようなことのために、司令部でも実はいろいろの考え方をまとめて本國に現在お使いを出しておるような状態でありまして、今のところ必ずしも明確になつおりませんが、それでもいろいろの点を総合いたしまして、経済安定本部といたしましてつの考え方をまとめたものがございます。考え方をまとめると申しましても、結局この二つの司令部の通牒ないし声明の範囲を多くは出ないのでありますけれども、私どもが考えましたところを申しますと、これには四つの要点がございます。  第一の要点はこの資金運営に関する一般方針、第二の要点はこの資金運用の対象であり、第三の要点はこの資金を運用する計画と申しますか、形態である。第四の要点はこの資金の運用の條件、言いかえますと期限とかあるいは義務ということであります。  第一の要点である資金運用の一般方針といたしましては、実はやはり司令部の覚書を守らざるを得ないので、非常に考え方が弾力性を持つものでしかあり得ない。たとえば今までやつて來ましたとうな復金の資金計画とか、政府のその他の会計における予算のようにいわゆる項目別に、あるいは四半期別の資金計画として立てるものではない。それはもつぱら國内通貨に対する調整の役割を持たさしめるものであつて、今度の総合予算を通じまして、インフレは絶対的にあり得ないという仕組みにはなつておりますけれども、それでもいろいろな事情、たとえば食糧の買上げ時期に多くの通貨が一時に出るとか、あるいはまた五千億を越える税収入が時期的にうまく入つて参らない、あるいはまた國民の貯蓄が政府が考えておるように多く行われないというような原因のために、一時的にやはり通貨がインフレ傾向に向うようなこどがあるかもしれません。そういう場合にはこの資金は國債の買入れ償還というような形で、日本銀行とかその他の金融機関にもどつて行つて、このインフレに向う傾向を引締めるような形に使われる。また税金を強行してとつて参る。また今度の予算の仕組みがそのまま実行されまして、財政からデフレの傾向が起るというような場合には、勇敢にこの資金を直接産業界に出して参るというような方針があり、ことに先ほど申し述べましたところにもあります通り、この資金を勇敢に出す場合におきましても、やはり二、三の制限がある。それはすなわち政府の通常の財政措置として、政府の支出でまかなうべきような資金は、このフアンドから出し得ないということ、それから当然國民の蓄積によつて出さなければならない資金であるとか、あるいは金融機関の通常の借入れにまつべきものであるとか、あるいは増資とか社債とかいうような方法で行くべきものについては、やはりこの資金は出し得ない。この資金を使わなければ日本経済復興のためのボツトル・ネックが解消されないというような方向に向つて、勇敢に出して参ることを考えざるを得ないのでありまして、この点は特に御留意を願いたいと考えます。  次の第二の運営の対象でありますが、國債買入れ等の場合には、いかなる國債を買い入れるかということは、これはマーケット・オペレーシヨンをやる場合の具体的な措置にまつていただきたいと思います。ただここで問題になりますことは、本委員会におきましても御決定がありました予算におきまして、政府機関としての復興金融金庫が三月末に保有しておりますところの、今まで出しました復金債一千九十一億を本年度中に償還しなければならない。その償還の財源としては、一般会計から現金三百億を復金に繰入れることにいたしております。そのほか復金は今まで貸出金を回収して復金債償還の一部に充てることにもいたしておりますが、それだけでは千九十一億の復金債は償還できないので、政府から復金に六百二十五億円ばかりの交付公債を渡すことになつておる。復金はこの交付公債を現金にかえて、そしてその現金をもつて復金債を償還し得るということが、予算の中に含まれておることは御承知の通りでありますが、その場合に復金が政府からもらつた交付公債六百二十五億円は、結局この見返り資金が買い取つて復金に現金を入れ、る、復金はその現金をもつて復金債を償還する、こういう順序が想定されておるわけでありまして、この仕組みは必ずしもこの予算そのもの、あるいは予算の総則等を見ましても明瞭ではございませんが、私が司令部の担当官に本日も確めましたところによれば、やはりさようなふうに仕組まれておつて、そういうことになるであろう、こういうことを申されております。従いまして先ほど申しました見返り資金の予算千四百八十億円、例の鉄道、通信等に行きます二百七十億円を差引いた残りの千四百八十億円の中から、復金債償還のための交付公債の買入れのための六百二十五億円は、多分間違いな、く支出されるとしますと、あとの残る資金は八百五十億程度になります。この八百五十億のものがさらに通貨金融の情勢によつて、一部は公債の買入れに充てられ、また残る部分が企業等の資金に用いられるようにする。そうなりますと、今産業資金が詰まつておりますから、かりに全部産業融資にまわしましても、八百五十億円でおしまいであります。そのうち一部が公債に向うとしますと、企業に対する投資分はそれよりもさらに少い五百億円内外という見当ではなかろうかと私は考えております。さようにいたしますと、この見返り資金は必ずしも打ち出の小づちではない。どこにこの資金を集中するかということを考えると、現在公私の企業からあらゆる要求が経済安定本部その他の官職に殺到しております。司令部自体に対しても日本の個人企業家が、整理がつかないくらい殺到しておるそうであります。  そこでわれわれがいろいろ研究し、整理いたしましたところでは、結局次の六本の柱に整理せざるを得ないだろうと思いまして、一應私どもの考えで六本の柱に整理いたしてみましたが、その六本の柱の第一は具体的に申しますと電力、船舶、鉄鋼、石炭、こういう四つの部門、言いかえますと日本経済復興のための緊要なる基幹産業、になります。従いまして私どももこの四つの部門にこのそう多くもない資金の主力を集中せざるを得ないと考えまして、司令部側と打合せをいたしたところによりましても、司令部のこの方面の担当の人の意向はやはりそこにあるようであります。  第二番目のカテゴリーは、どうしても食糧増産のための緊要施設ということになると思います。これは具体的に申しますと、結局肥料とか農業水利、土地改良とか、あるいは水産業とかいうものであろうかと思います。  第三番目のカテゴリーは、これは先ほど読みました指令にもございますように、輸出産業でありますが、われわれはこれを廣く解釈しまして、輸出そのものではないが、日本の資源を活用することによつて輸入為替を節約するもの。  第四番目は、これらの三つのカテゴリーに直接重要な関連を有する産業であります。  第五番目はやはり住宅問題に来るのではないか、これも一般の公共事業費でやつておるような庶民住宅ではなしに、やはり経済復興という見地から産業労務者の住宅、私どもが今考えておりますのは、結局京浜とか阪神とか、あるいは北九州というような産業が集まつておる地域に対する労務者住宅というようなことで考えておるのでありますが、やはり住宅問題を取上げざるを得ないであろう。、  それから最後の第六番目のカテゴリーといたしましてはこれは非常に問題があると思いますが、結局國営ないし公共團体の経営する事業、これらに対しましては先ほど申しますように、鉄道、通信についてはすでに二百七十億使わせるごとになつており、予算の中に織り込まれておる。それ以上たとえば鉄道電化のために金を使おうとする場合には、補正予算の問題が起る。またせつかくマ司令部によつて確立された均衡予算の大原則にも影響を持つて來るのでむずかしい点がありますが、石炭を掘るよりも、鉄道の電化をした方か動力源の充実に早く追いつくということから、予算の関係さえ克服できるならば鉄道電化もいいし、また植林関係の國有林事業特別会計というようなものに、若干の資金をこのフアンドからまわしまして、日本の植林経営がもう少し十分できるようにいたすというようなことも考えたいと思います。また公共團体等におきましても、御承知の通り地方債のわくは二百三十三億に一應縮減されておりますけれども、できれはこの起債のわく外においても、特殊な使命を持つているところの公共團体の事業を、やはりこの資金でいたしたいというような意味で、この六つの桂を立てて考えて参つております。、  ところがこれは今まで私が司令部に当りましたところによると楽観はできません。やはり司令部の考え方は、主として第一部門でありますところの基幹産業だけに、このフアシドを集中して、残りは國債の買入れ償還というようなことを通じまして、市中銀行に金を入れ、市中銀行の正常の金融作用によつて、その他の産業資金をまかなうべきものであるという思想が非常に強いので、われわれは万難をして一々の民間企業、特殊産業というようなものは涙を振つて目をおおうというつもりで、以上の六つのカテゴリーに整理しておるのでありますが、それでもこれだけのものを貫徹するには非常な困難があり、非常にむずかしいというような状況にございます。  なおこの八百五十五億円の残りの金額のうち、司令部の側ではどのくらいの金額を産業資金として直接投下する考えであるかということにつきまして、いろいろただしましても、これは最初に申し上げましたように、この資金そのものがマーケット・オペレーシヨンのつの道具であるというようなことから、この資金が直接動くものが少ければ少いほどいいのだ、結局日本経済に還元されるものではあるか、できるだけ金融機関を通しで正常の金融作用として、この資金を使うことが一番いいという思想を持つており、確たる意向を示され得ないという事態に現在あります。  それから第三番目の問題は、資金運用の形態でありますが、これは国営企業あるいは公共團体の企業にまわされる場合には、おおむね國債、地方債というような形でありましよう。問題は私企業にまわされる場合でありますが、私どもは私企業にまわすことが認められた場合にも、会社の株式を買入れるということはおそらく困難でもあるし、またやるべきではない。やはり社債で行くとか、直接貸付で行くとかいう方法によることか一番適当であろうと考えております。なおまた農林水産業とか、あるいは輸出関係の中小企業等にこの資金を出すことか認められたならば、政府なり、日本銀行なりが一の企業対象に資金を貸付けることは不可能でもあり、適当でないので、むしろこういう場合には農林中金の債券の引受け、あるいは商工中金の債券の引受け、あるいは興銀の債券を引受けるというような形で、これらの銀行を通して政府の期待する所定の方向に金を流すどいうことか適当であろうと考えております。  第四番目の運用の條件につきましては、これは別に申し上げることはございません。、要するに利息はとるものである、償還は必ず償還計画を持つたものでなければならない。これはただいま読み上げませんでしたけれども、指令の中にはさようなことが。ございます。ただ金利につきましては元來が國民経済から國が徴収した資金にほかなりませんので、できるだけ金利を事業の目的に合うように安くする方がいい、但し一般の金利水準の関係もあるから、端的に申しますと、政府の國債の金利と、それから市場金利との間において、事業対象ごとに調整をさるべきものであろう、さように考えるということでございます。  今まで申し述べましたことにつきまして、現在内閣と司令部と接触を続けております。今回閣議決定にもあるのでありますが、現在この資金は見返り資金特別会計の小にまだ一文も振込まれておりません。これは御承知の通り、司令部からアメリカ対日援助のドル額が日本政府に通告され、その通告に為替レートの三百六十円をかけた金額が、貿易特別会計から見返り資金として特別会計に時々振込まれるということであります。第一次のドル額の援助の通報は現在来ていないために、まだこの資金は入つておらないのであります。本日司令部の担当官と会談いたしましたところによると、おそらく四月一ぱいの米國の援助ドル額が三十日遅れて五月末、すなわち今月末に第一回分として日本側に通告され、爾後は一箇月分を三十日ずつ遅らして通報がなされるということになるだろうと考えられるというような話でございました。おそらくさようになるだろうと思います。従いましてこの閣議決定も大いに意味があるわけでありまして、この金かたまるのに相懸じて敏速かつ効率的に、経済再建あるいは金融市場の調整のために運用するということを閣議できめられたことは正しいと思いますし、なおまた通貨の調整の意味をもちましてこの資金で金融機関の債券が買われて、金融機関にこの金が入りました場合には、その際同時に金融機関を指導する、あるいは融資政策と申しますか、金融統制と申しますか、そういう方向も十分考慮いたしまして、金融機関にもどつた金が、やはり日本輸出産業のために必ず出て、それが銀行なり日本銀行にしまい込まれて、もつぱらデフレの役にしか立たないというようなことのないように、ここに書きましたように金融機関の余裕金の運用についても積極的に指導、要すれば融資規制をやつて参る、かような趣旨がここにあるのであります。

植原悦二郎民主自由党

○植原委員長 今の二十四年度の予算の実施に関する件、特に米國の対日援助見返り資金の特別会計の資金の使用についてのことでありますか、今内田政府委員から一應の説明がありましたが、安本長官も出席になつておりますから御質疑があつたらしていただきたい。なお官房長官も参つておりますから、この場合国税行政の改組に関する説明を聞きまして、質疑はあと一般的にしてもどちらでもよろしゆうございます。どうとりはからいましようか  時間もないから一應國税行政の改組に関する件につきまして政府の説明を求めます。     —————————————

増田甲子七民主自由党内閣官房長官

○増田政府委員 國税聽を政府が設置するという件を法律案として國会に提出いたした次第でございます。これは今徴税機構が、関係方面の見るところによりますと充実整備をしていない。一方において税務事務は近來非常に繁劇を加えておる。そこで先般覚書が参りまして、その覚書の趣旨を法制化いたした次第でございます。  法案の概要をざつと申しますと、大蔵省の外廳として國税聽を設ける。それから地方におきましては現在財務局が十一ございますが、その財務局の事務のうち國税に関するものを抽出いたしまして、これを國税局の地方局にしよう。それから他の國税事務以外の事務、これは銀行の監督とか、その他諸般の支拂いの認可とかいう事務がございますが、そういう事務をつかさどるための部面は、行政簡素化の線に沿うて地方の局をつくる。これは必ずしも局という名前ではございませんが、それぞれの地方機関をつくるように、こういう趣旨の覚書が参りました。そこで政府におきましては、現在ある十一の財務局の中から國税事務をつかさどる建前から、東京においては東京國税局、関東信越国税局、九州においては福岡國税局と熊本國税局、その他金沢関税局等十一の國税局とし、現在地方の財務局は十一ございますけれども、國税事務を拔き出しました残余の事務は比較的少いという見地から、行政機構簡素化の線に浩いまして、八つの財務部でよろしいと思つて、九州に熊本に一つ。四國は高松、中國は廣島、近畿は大阪、本州中部地方は名古屋、これは金沢の方面のことも考えておりますが、金沢の財務局の事務のうち國税事務を除いた事務は、名古屋における地方局につかさどらしめたいと考えております。それから東京方面においては一つ、それから東北においては仙台、北海道においては札幌、しこうして財務局という名前を從來持つておりましたが、國財事務を抽出いたしますと、残余の事務が非常に少くなりますから、財務部という地方局をつくりたいとこう思つております。部ではございませんが、独立官廳として地方の府縣の大藏省の地方部の事務を監督する。地方々々における地方局としての官廳でございます。そういうような意味合いで今度國税廳の行政機構を新設いた事したいと思う次第でございます。どうぞ御協賛のほどをお願いいたします。     —————————————

小峯柳多民主自由党

○小峯委員 見返り資金特別会計に関する質問でありますが、予算の審議のときにも、あるいは大藏委員会における特別会計の審議のときにも、大藏大臣の説明では、見返り勘定への繰込みの時期は、予算の施行とほとんど同時に行われる。すでに物資も入つておるので、その物資を振込むから、必ずしも援助額がきまらぬでも、その間穴のあくようなことはないという説明のように承知しております。ただいまの説明では、大分穴があくように承知したのでありますが、その点は安本長官なり、政府委員なり適当に御答弁願いたいと思います。

内田常雄総理廳事務官(経済安定本部財政金融局長)

○内田政府委員 大蔵大臣の御説明を実は聞き漏らしたのでありますか、この会計は本年四月から始まつておる一つの会計でございます。アメリカの援助額につきましては、先般新聞で議員の皆さんも御承知だろうと思いますが、大統領から國会に約五億ドル程度の対日援助費が要請せられたのであります。ところがアメリカの会計年度は御承知のように七月一日から翌年の六月三十日まででありまして、日本の会計年度とはずれておる。そこで日本の会計におびて四月にこの金が繰込まれるわけでありますが、その場合の米國の援助は一年前と申しますか、アメリカの一九四八年から九年の会計年度の援助額のうち四月分から始まつて、そしてアメリカの会計の五十年度のうち三月まで、つまりアメリカの二つの会計年度の両方継ぎ合したようなところが、日本の会計年度に相当するということで、アメリカの一九四八年から四九年の会計年度のアメリカの援助額はすでにきまつておりますから、四月分は当然アメリカの新しい予算かきまらなくても、日本側に通告されるわけであります。ただ四月から始まります場合に、四月の分を司令部でとりまとめて日本側に通報して來るのに三十日くらいはずれる。そこで四月分が五月末日くらいに日本側に通報されて参る。五月の援助輸入額に相当するものが六月の三十日くらいに通報されて参る。こういうぐあいに三十日ずれるであろうということを向うから確かめ得たのであります。こちらからも催促いたしておりまして、大蔵大臣もおそらく四月分は四月に金か入ると、かように想定されたかもしれませんが、司令部の事務の集計の都合上、三十日ずれることになつて参つたのであります。

小峯柳多民主自由党

○小峯委員 今の御説明で一癒了承いたしますが、そうしますと、月割の援助額を為替換算したその額を機械的に日本の見返り勘定に入れると承知してよろしゆうございますか。

内田常雄総理廳事務官(経済安定本部財政金融局長)

○内田政府委員 私はさようだと思います。ただ問題は第一回分が参つて計算の根拠をつくるとわかりますが、つまり発地主義によるのか、到着主義によるのか、アメリカの日本に対する援助は現金援助ではありませんので、現金で物を買いつけて、物として日本に送られますから、アメリカ陸軍省の経理官が、その金を算出して日本流に考えて小切手を切りましても、その小切手を切られたことによつて買いつけられた物資が日本側に入つたときをもつて考えますと、金額がずれて参るということになりますので、そこのところの計算がはつきりいたしません。第一回目が入るとわかると思います。

小峯柳多民主自由党

○小峯委員 なお詳しいことになりますが、援助額が今言つたような換算で入るとしますと、大体毎月平均して来るように考えられるのですが、予算の審議のときに大藏大臣などの説明では、一應その物資を貿易特別会計で扱つて、貿易特別会計の資金を繰込むの、だというように実は承知しておつたのであります。從つて私どもその当時承知したことでは、千七百五十億円という数字が一應ラウンド・ナンバーできまつておつて、その数になるまで貿易特別会計から繰込むというように承知しておつたのであります。今のお話を承りますと、多少向うの物債の関係もありましようし、こちらの為替換算の計算は必ずしも千七百五十億のラウンド・ナンバーでなくなるようなおそれもあるのじやないかと思いますが、その辺いかがでしようか。、

内田常雄総理廳事務官(経済安定本部財政金融局長)

○内田政府委員 小峰さんのお尋ねの通りだと思います。ただ金の動き方は、アメリカからの援助物資の円の費上げ代金は、一應貿易特別会計の歳入に上つております。從つてアメリカ側から援助額の通報があろうかなかろうが、今までは日本に入つて來ております輸入物資の費上げ金は、貿易特別会計にたまつておりますから、アメリカ側から通報されれは、貿易特別会計から見返り資金特別会計に移し入れるというだけの技術でありまして、それは大蔵大臣の御説明の通りでいいと思います。

小峯柳多民主自由党

○小峯委員 その貿易特別会計からの繰込みの仕方なのでありますが、毎月ならしてするようなことになりますと、たとえば予算に組んだ特別会計の二百七十億円の建設公債の問題でも、つまり毎月に切つて出さなければならぬような場合も出て来るだろうと思います。そういうことになりますので、あるいは必要に應じて貿易特別会計からアメリカから月割で來た以上のものまで振込んで調整をするようなことがあり得るか、この点を伺つておきたいと思います。

内田常雄総理廳事務官(経済安定本部財政金融局長)

○内田政府委員 その点につきましては、たとえば鉄道会計の百五十億円の繰入れが予想されておりますけれども、これは一時に繰入れる必要はないのでありまして、鉄道は鉄道自体の収入があるし、そのほか鉄道会計の予算総則にもありますように、鉄道会計はアメリカの援助とは関係なしに、百億円までの一時借入金をなし得ることになつておりますから、一時借入金とか、あるいは自己資金で建設勘定百五十億円に相当する仕事はコンスタントにやりまして、あとは見返り資金の方からも應援的に繰入れて参るということでよかろうと考えます。実際問題といたしまして、鉄道会計がかりに一般の収入があがらない、そのために百億円の一時借入金も限度まで来た、あとはもつぱら見返り資金を急に出さなければ間に合わぬという場合は、見返り資金が鉄道会計に何割か繰入れられることもありましようし、逆に鉄道会計そのものがまた早い機会に見返り会計から繰入れしないでもいい場合は、自己の余裕金でまかなわしておいて、一般産業の方にまわすということで、國全体としてこの金が一般有効に働くようにやつて参りたいと思つております。

小峯柳多民主自由党

○小峯委員 鉄道特別会計の金額はわかつたのですが、おなじようなことか産業資金についてもあり得るわけです。つなぎ資金といわれておるものがそれに当ると思いますが、つなぎ資金に対する策定というようなこともきまつておりましようか。日銀の総裁がいろいろこの問題について言つておりますが、現実にこういうふうに穴があいて参りますと、業界に対する影響が少くないと思います。この点を伺つておきたい。

内田常雄総理廳事務官(経済安定本部財政金融局長)

○内田政府委員 お説のことは私どもも初めから心配をいたしておりましたので、この四月、五月のつなぎといたしまして、これはまたどめ企業に見返り資金が出るかは、先ほども申し上げたような経緯がありまして、今ただちにきまらぬのでありますが、少くとも見返り資金が出るとすれば、こういう企業、こういう業種には出さるべきだというこは、まつたくわれわれの責任だけで見当をつけまして、日銀総裁とも打合せをして、見返り資金が出るまでの間は、日本銀行と一般の金融機関との間の金融操作によつてつなぎ資金、これは鉄鋼、電気等を中心にして約六十九億円くらいのものを第一、四半期のつなぎとして策定いたしまして、ある業種については金融機関のシンジケートをつくらせる、そのシンジケートに対して日銀が應援するというような形でやつておるはずでございます。但しこれは必ず見返り資金で返すということではなしに、見返り資金から出る場合にはそれでやります。それがはずれたものについては、当然これらの企業の増資計画なりを日銀も政府も一緒になつて援助して、これだけの事業はやれるようにいたして参りたい。今後もこれは必要かあれはさようなことを考えて参らなければならぬことがあるかもしれません。、

小峯柳多民主自由党

○小峯委員 今のお話で大体見当かついたのでありますが、その資金計画が、見返り資金で安本で策定されたものと現実に出されたものと食い違いが起り得ると思います。今言われたようなつなぎ資金を出しますが、必ずしもその見返りの引当てにならないものが出ると思います。今お話の通り別個であるというようなことでございますが、資金計画としてはその間ずれか出やしないかということですが、その点の御用計画があつてやつておられるかどうか。

内田常雄総理廳事務官(経済安定本部財政金融局長)

○内田政府委員 この点は実は本年度の金融政策として根本問題にも触れるところでありまして、いかに申したらまいか私も迷うのでありますが、正直に申しますと、今年度の金融政策あるいは資金計画は、昨年度までの金融政策、資金計画とはその本質において異なると思います。端的に申しますと、昨年は日本の経済再建をやるために、重要部門においてこれだけの資金がいるとすれば、むりをしてでも政府が責任をもつてその資金をつけて参る。そのためにインフレーシヨンも起し、復金の貸し出しもどんどん多くなつて参つた。時には赤字融資さえせざるを得なかつたということで、需要をはかり、それに対して供給をつけておつた。その結果供給のつかぬものは通貨の増発になつた。ところがことしはその逆で、通貨は壇発しない、インフレもしない、デフレもしない、言いかえるとディスインフレの範囲内において、資金の供給のつく限りにおいて資金の需要面をやつて参りたい。但し私どもが承知しておる範囲におきましては、ディスインフレをやりましても、経済復興計画をやるための正常な資金には、金融機関の操作さえうまく行くならば、相当の設備資金、運転資金が出て参らなければならぬはずになつておる。そこで残ります問題は、結局銀行を政府がつかまえてどういう融資規制をやるか、金融統制をやるかという問題でありますが、それがまた統制一般の問題とも関連し、また統制よりも自主、自由による合理化という面もありますので、むやみに金融機関に対する融資統制を強化することによつて、昨年と同じような資金計画を立てるというわけにも参らぬ面がありまして、企業家においても当然金融機関の系統を通じて借りられるような心構えか必要である。役所に來て金を借りるというようなことでなくて、金融機関が納得し得るよろな事業計画、資金計画ということで進む。また金融機関も心がけを日本全体の金融機関であるという政策のやり方でやつて行くことが根本問題になると思います。、

風早八十二日本共産党

○風早委員 同じ問題についてこの際政府に伺つておきたい。今小峰君の言われましたように、確かに大藏大臣はその御答弁の中で、つなぎの必要がないというようなお話であつたのでありますが、これはそのときお互いに、そんなことはとうていあり得ないということは全部わかつておるのであります。私どももしばしばこれを念を押しておいたのでありますが、結局今日になつてみれは、やはりつなぎ資金は必要である。これは見返り勘定の場合だけではないのでありまして、とにかく現在の資金不足は、いずれにいたしましても莫大なものがあると思います。これについて日銀の一萬出総裁は新聞紙上において、約九十億の資金を放出しなければならないといつたような言明をしておられるのであります。これについては政府は十分に承知しておられるだろうと思いますが、いかがでしようか。

青木孝義民主自由党経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○青木國務大臣 風早さんの御質問にお答えいたします。六十九億の問題につきましては、ただいま話合いをいたしております。しかしその後の問題になりますと、これは私どもの考えとしては、ポリシー・ボードの成立とともにそれらの問題を解決いたしたいと存じております。

風早八十二日本共産党

○風早委員 実はそのポリシー・ボードのことを伺いたいと思います。ここで大体金融擬闘によつて生ずべきいろいろな資金的な運営につきまして積歩的な指導、または規制を行うことを政府の方針としておられるようでありますが、実はこのポリシー・ボードというのはまだ今他の委員会にもかかつております日銀法の一部改正の内容をなしておるのでありまして、しかもこれに対しては、相当の疑問が委員会の間でも起つておるようであります。またこの間公聽会を大藏委員会で持ちましたときにも、ほとんど大多数の公述人の公述の中に、まつたく政策委員会に対しては幾多の疑問が提出されておりまして、はたして改正法案が通るか通らないかということもすこぶる疑問だと考えるのでありますが、いずれにいたしましても、政策委員会に対して政府はどういうお考えであるか、これをどういうふうに運営して行かれんとするのであるか、この点は予算委員会においてもぜひ明らかにいたしておきたいと思います。これにつきましてひとつ伺いたいことは、大体日銀法の一部改正にあたつて、政府はその提案理由とせられて、財政と金融との分離ということを前提としておられます。しかしながら現実においてはもちろんそういうことはあり得ない。これは大蔵大臣もまた認めておられたわけである。この場合に財政と金融との関係についての安本長官並びに官房長官からどういう御見解であるか伺つておきたい。その見地から、さてこの政策委員に対して、どういう関係においてこれを運営せられるか、この点もあわせて伺いたいと思います。

青木孝義民主自由党経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○青木國務大臣 お答えいたします。もちろんこれは成立いたして後のことでございますが、御承知の通り、政府は今回の予算を提出するにあたりまして、従来のやごとく予算を実行するにあたりまして、とかく金融の面を財政が圧迫する、すなわち財政が金融を食うといつたような行き方でなしに、たとえば從來政府は必要な場合においては赤字公債も出す、あるいはまたその他公債を出して、そうして金融面を圧迫するという考なことがしばしば行われて來た、こう言われておるのでありまして、われわれもそういうことを考えて参りました。ところが今回の予算はそういうことを一應やめて、そういうことのないようにしたいということでございますので、結局金融の面を強化いたしまして、そうして最も効率的に金融を働かせて行くという考えであります。

風早八十二日本共産党

○風早委員 この政策委員会に対する御見解を伺いたいのでありますが…

青木孝義民主自由党経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○青木国務大臣 この政策委員会につきましては、ただいまおつしやつたように、日本銀行法の一部を改正する法律案の中で御承知だと存じますが、ともかくこの政策委員会が成立いたしますれば、その内容としては、これは御承知の通りに、大蔵及び安定本部、そ、の他金融関係におきまする学識経験者、その地建産業界を代表する者、あるいは農業を代表する考というような人人によつて構成されますので、これらの利害関係を通じまして、それぞれ適当にその政策が行われて行くということであります。そういうことによつて、先ほども申し上げましたように、最も金融面における効果を発揮する。それには絶えず日銀におけるマーケツト。オペレーシヨンというようなものによつて、一般市中金融なり、あるいはその他金融一般について、ともかくも十分その効果を上げて行く所在であります。

風早八十二日本共産党

○風早委員 もう一つであります。特にオープン・マーケット・オペーレシヨンの機能を大藏省からその政策委員会に移された、その点につきまして、政府は財政と金融との統一的な運営というものを考えてみた場合に、結局政府がいかに政策委員会を運営して行くかという点にかかつておると思うのでありますが、そういう点についてはどういうふうにされて行くつもりでありますか。これは今まだ審議中の問題でもありますし、特に重要な点として伺つておきたいと思います。

青木孝義民主自由党経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○青木國務大臣 この場合におきましては、政府が金融を監督するというような立場で運営して参りたいと存じます。

三宅正一日本社会党

○三宅(正)委員 ちよつとお伺いしたいのですが、一九四八年から四九年にかけてのアメリカの対日援助資金のうら、今までに入りましたものはどれだけで、これから四、五、六の三箇月の間に向うのフアンドにしまして入るものがどれだけか。われわれが大体計算しますれば、これから入りますものの為替換算によつて対日援助資金へ繰入れるでしようから、何パーセント入つておるか、どれだけずれておるか、それをまずお聞きしたい。

青木孝義民主自由党経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○青木国務大臣 お尋ねでございますが、そのこまかな数字というものが自分のところにございませんし、なおこれは貿易廳に関係することでございますので、追つて発表することのできるものだけ申し上げたいと存じます。

三宅正一日本社会党

○三宅(正)委員 こまかい資料は今お持ちになつておらぬでしようけれども、大体今までどれだけ入つて、割合としてどのくらい残つておるかということは、これは計算の基礎ですから、おわかりになつておるだろうと思いますが、いかがですか。

青木孝義民主自由党経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○青木國務大臣 これは必ずしも明確ではございませんけれども、年間五億、ドルぐらいある。そういたしますれば、また今年度においてもそれくらいあるのじやないか、こういうような予想だけがいたされておる状態でございます。

三宅正一日本社会党

○三宅(正)委員 質問を取違えておられるようでありますが、先ごろも今年の七月からの予算においてはトルーマンが大体五億ドル程度のものを対日援助に出したいと言つて要求しておる。これはこれからの問題です。それで四、五、六月を動かしますのについては、その前のアメリカの年度のうち、逐次人づて來ておりますが、まだ入りて來ないものがある。それがどれだけ入つて来るか。それによつて為替換算がきまつて來ますから、その点取違えた御答弁でなしに、あとどのくらい残つておるかということ。それからまたついでに去年の七月以降の分がずれるかもしれませんが、とにかく今どれくらい残つておるか。そうするとどのくらいになるか。

内田常雄総理廳事務官(経済安定本部財政金融局長)

○内田政府委員 お尋ねの点でありますが、実はたとえば昨年五億ドル内外の援助予算がアメリカの議会において計上されておる。そのうち今まで幾ら使つて、四月からの見返り資金の源泉となるものとして幾ら残つておるかということは、これは貿易廳の人が来ても、ほんとうはわからぬと申し上げるよりほかないと思います。と申しますのは、アメリカの援助資金についてばかりでなしに、日本側のプロパーの、日本自身の輸出があります。その輸出代金も、今までのところは為替勘定のしりが全部司令部によつて管理されておる。いわゆるコマーシヤル・フアンド、ガリオア・フアンドもイロア・フアンドも向うの帳面に載つておつて、向うが落しておる。ところが最近これがわかる状態が実現しつつあります。と申しますのは、為替管理委員会というものが政府の機構としてできまして、少くともこのコマーシヤル・フアンド、日本の自力による輸出、あるいは貿易外の輸出による手取り代金の元帳のようなものが日本側に渡されるかつこうになつて来ておりますから、その分がはつきりすれば、あとの輸入は援助輸入でありますから、差引上の計算ができるのですが、今はわからないと申し上げるよりほかない。ただ昨年も五億ドルの援助があり、今年もありますので、それが大体平均して入つて来ておりますから、これは幾ら前の年度か残つておるかということは考えなくても行けるわけです。

植原悦二郎民主自由党

○植原委員長 官房長官に私一つお尋ねしたい。國税行政の改組の問題ですが、徴税機関として大蔵省に一つの外局をつくろうということだろうと思いますが、実はわれわれはどちらか申すせば、でき得るだけ行政機構を簡素化して、そうして國費を節約して、すべてのものを簡潔明瞭にして行こうということが方針であると思うのです。そのために行政整理もしておる。その場合に、突如としてかようなものが先方の示唆によるとか、メモランダムによるとか、あるいは何によるとかいうことを申されますけれども、最近先方から議会の委員長に與えられた示唆につきましてもしばしばこれは、一部の議員もありましようが、各省の役人が向うの一部のものと話合つて、ある場合においては行政の簡素化を妨げるとか、あるいは余分な修正を試みるとかいうようなことがあるためででもありましようか。すべての案に対しては國会は委員長を通じてやつてくれろ。政府は首脳部でやれ。その間にもし必要があるならば法制局を使つてくれろというような明瞭な示唆さえあつたわけでありますが、最近しばしば徹底的な行政整理を妨げておるものは官僚であるという説明さえ巷間傳えられておるのであります。あえて國税行政の改組に反対するというわけではありませんが、國民の輿論は徹底的に行政整理をしろ、行政機構を簡素化せよ、繁文縟礼をやめよという声の高いのに、この行政機構の簡素化にも、徹底的な行政整理に対しましても、支障を招くものは多く官僚の災いだと、われわれは考えておるものでああます。よもやこの國秘行政機構の改組にさようなことはなかろうとは存じますけれども、かようなことも、ややもすればある一部の方から國税行政の改組を唱えて、役人の数をふやそうとかいうことがあるようにさえうわざされておるのであります。私はさようなことを信じません。信じませんけれども、どうも役人が徹底的の行政整理に好意を持つこおらぬということだけは事実だと思います。これだけはもう争うべからざる事実である。これに対して官房長官の御所見を伺いたい。

増田甲子七民主自由党内閣官房長官

○増田政府委員 最も尊敬申し上げておる植原委員長の御質問に対して私はお答え申し上げますが、同感の趣旨が多4あるのであります。そこで有史以來の行政整理を今回は行うことになつたのでございますが、今回の行政整理については、官僚諸君は非常に協力し、てくれまじて、あるいは心の中では自分たちの同僚が首を切られることでありますから、不本意に思つた官僚諸君もあつたかもしれませんが、実に涙ぐましいほどに協力をしてくれまして、御承知のごとく各省設置法なり、定員法なりがそれぞれ國会に提案されております。実人員が二十万人に近い血の出る首の切り方をするということは、有史以來ないことでございまして、私も昔は官僚をしておりましたが、役所に入つた当時は大体において非現業官廳は二十万人くらいしがなかつたのでございます。ところで今度その二十万人ぐらいの首を切つてしまうということでありますから、政府といたしましては非常に苦慮いたしておりまして、はたして成功するかどうか。たいていは閣議が紛糾を来しまして、内閣が分裂する。そこで政変があるというのか従来の経過であつたそうでありまして、そこでどの内閣もどの内閣も、結局掛声だけで龍頭蛇尾に終つてしまうということであつたのでありますが、今回の行政整理は、最初の予定人員よりも二、三割は減りはいたしましたが、龍頭であり、また龍尾であるという感じを私どもはいたしておる次第であります。この点はぜひ植原先輩も御同感く、奪いまして、われわれ政府に対しては御理解を持つてくだすつてはおりますが、官僚諸君も事務当局も、不本意ではあつたでしようか、非常によく協力してくれたという点は、ぜひとも御理解を賜わりたいと思う次第でございます。これというも、行政機構なりあるいは官吏が國民。七人に対して人、タックス・ぺーアに対して非常な負担をかけております。こういうことが國家的負担になつておることを官吏の諸君も理解されたから、自分で自分の首を切る整理案を立てるについての事務的な手博いをしたことと承知しておるのであります。この点はぜひとも御了解を願いたいものと思います。しかしながら政府としては、これだけめ行政整理をもつては決して満足には思つておりません。將來も合理化の線に沿つて、ぜひとも第二次、第三次の行政機構の簡素化なり、行政整理を断行いたしたい。そして國家的の大きな問題を必ずりつぱに解決して参りたい、こう思つております。それでございますから、行政整理の審議会を設けたような次第でありまして、この第一次の行政整理が皆様の御議決によりまして成就いたしましたあかつきにおいては、ただちに第二次の行政整理なり、機構簡素化を行うべく、行政整理の審議会を発足いたしたいと思つておる次第であります。何とぞよろしく御協力のほどをお願いいたします。  それから大蔵省の機構の問題について、行政機構簡素化の線に逆行しておるではないかという意味の御発言は、まことにごもつともでございます。私も実はこういうメモランダムが参りましたときは、行政機構簡素化の線と逆行しており、非常に不本意と思いまして、当該大臣にも詰問的な質問を実はいたしたような次第であります。ところが当該大臣曰く。これはこの内閣において卒然として起きたものではない。実は大屋蔵相代理のときから起きている問題であつて、関係方面においては、日本の税の徴収その他について従来非常に協力されておりますが、税務機構等の充実整備等もしなければならぬということを、関係方面が徴税について協力された結果体験に基いて痛感しておることであり、そこでしはしば國税関係の独特の徴税機構をつくつたらよろしいではないかという示唆を從來も、前大蔵大臣であるところの大屋君に対しても與えておつたそうでございまして、私つらつら考えまするに、大藏事務当局としては、昔は税務監督局というものがございました。その後税務事務以外に各種の事務がふえましたために、財務局という名前になりました。まず事務当局なり、事務官僚の思想としましては、こういう財務局を拡大強化するというような思想があるかもしれませんか、そごから切り離しまして、別途の國税局というような役所をつくるというアイデアは、おそらく私はなかつたと思つております。従いまして事務官僚と関係方面とが短艇をいたしまして、そうして政府が、何というか、結果的にのまされたということは、この問題についてはおそらくなかつたのではないか。こう考える次第でございます。もとより私は植原先輩のおつしやるように、政府の首脳者と向うとが直接こういうような問題について話合いをすべき問題であるというふうな点については、全然同感でありまして、気をつけておる次第であります。今回覚書が参りましても、主務大臣かよく承知しておるのかどうかということをよく念を押しましたし、不肖私もESSへ参りまして、当該係官その他の方々と懇談をいたしました。その結果この覚書は実施する方がよろしいという結論に、われわれ政府の者として到達いたしました。われわれの納得によつて出したのが今度の國税廳設置法案でございまして、決して一部の役人から結果的に政府かのまされたわけではないのでございます。この点どうぞあしからず委員長におかれましても御了承願いたいと思います。  なお一般の問題といたしまして、向、う様とこちらの一部の官僚とが直接の連絡、いわゆる短絡といたしまして、政府が結果的に各種のものをのまされるというようなことがあつてならないことは、委員長のお説の通りでございまして、私は全然同感でございます。将來もこの点はよく気をつけて参りたいと思つております。これは速記をやめていただきたいのですが……

植原悦二郎民主自由党

○植原委員長 速記をちよつとやめてください。     〔速記中止〕

植原悦二郎民主自由党

○植原委員長 速記を始めてください。これは委員長の言葉でありますけれども、ぼとんど國諭を代表し、しかも予算委員を代表する言葉としてお聞きくだすつてよかろうと思います。ただいまの國税行政の改組に関することは、大屋大蔵大臣のときから問題になつておつたことであるからという御弁明がありましたか、大屋大蔵大臣のときにはほとんど徹底的の行政整理をしなければならないという国論がわき立つておつたときであります。そのときになかなか官僚の方々は聴明であります。その準備行篇としてかような計画をされて、向うの方に示唆したものではなかろうかという推測も巷簡にはあるということであります。私はそれが決して事実であるかどうかはわかりませんが、そういうようなことがしばしば行われるので、向うのメモランダムだと思うことは、何ぞ知らん、こちらの官僚かかなり向うと連絡をとつで、向うの一部の者にさようなことをさせるというようなこともあり得るとさえいわれておるのであります。それだからといつて、この問題をかれこれ申すわけではありませんか、さようなことに対しては特に御注意願いたいと思う。  また現政府の行政整理に対しては、まことにお手際がおりつぱでありましよう。全部の官僚が支持されたでありましよう。と申して予算委員全体の意向とすれば、決して私は満足のものとはどなたも申さないと思う。これだけははつきりしておることで、まことに現政府は官僚操縦のよろしきを得て、政務御運行の上において万遺憾なからぬようになすつておるとお考えになつておりましようが、國民の側から申せば、決してさようばかりではないということを、よく御了承願つておきたい。のみならず、今度の行政整理をもつて私ども國民を代表する考としてはよく思い切つてやつた、満足なものであるとは私は思わないと思います。もつと徹底的の行政整理をすべきで、ほんとうに役人をして公僕たらしむるようにし、國民の負担を軽減し、國民のために便宜をはかることが、國民を代表する議員の要望なりと信じて、将來に対して十分御注意あらんことを予算委員長として申し上げておいて、これは予算委員長個人の言でない、ほとんど委員全体の言葉であるとお聞きとりくだすつて間違いないと信じております。

米原昶日本共産党

○米原委員 閣議決定ではないのですが、予算実施について非常に重要な関係があるので、簡単に聞きます。それは昨日の新聞に出ておりますが、マツコイアメリカ合衆國の代表の極東委員会に対する賠償工場撤去中止の勧告であります。これはもちろん極東委員会の決定をまたなければならないわけですが、これが実現されるとなると、非常に重大な影響を與えるであろうと思うので、その点について二つお聞きし、たいのです。  賠償撤去費か浮いて來るし、それから賠償撤去費ばかりでなく、それに関連する費用も若干ありますが、それも浮いて來ると、相当莫大なものになるが、今後この浮いた費用をどういうふうに運用される考えを持つておられるか。この点が一つ。それから実際にこれが撤去中止されても、原材料の輸入とか、資材の面についていろいろ不安があるようで、その結果向うがスクラップを買取るということになつたのでは意味がない。やはり生活増強の基礎としてこれを運用して行かなければならぬ。そういう点についてどういうふうに考えておられるか。まだ決定してはいないことでありますが、非常に重要なことでありますから、現在政府がどういうふうに考えておられるか伺いたい。

青木孝義民主自由党経済安定本部総務長官・中央経済調査庁長官・物価庁長官

○青木國務大臣 お答え申し上げます。この問題はあなたのおつしやる通りに、まだ決定的なものであるということはできないかもしれませんが、しかしこの報に接しました日本といたしまして、また政府といたしまして、非常に喜んでおる次第でございます。  御承知のようにまず第一に私どもがこれによつて受ける利益を考えますれば、現在われわれは今年度百八十万トンの鉄を生産しなければならない。この場合にたとえば廣畑工場のようなものか賠償撤去が中止されることになつて、これを使用するということになれば、そもそも廣畑工場はできますときに一貫作業を目的としてつくつた工場でありますので、非常に有力なものであることが一應考えられますし、またそのほか船舶の建造ということを一應考えますれば、航空機製造の諸施設が、この方面に相当大きく役立つだろうということも考えられます。またそのほか第二会社の整理も御承知の通りほとんど遅々として進まなかつた。しかしながら今回これか撤去を中止せられるということになれは、その整理は勢い迅速にできるのではないかというような予想もいたしております。そのほか火力電気の問題等も相当これによつて解決せられるのではないか、すなわち電力の足りない部分がこれによつて急速に補われることにもなるのではないかというようなことも考えておるのであります。しかしながら何しろ昨日そういうことか報ぜられて、われわれとしては、なおいろいろな点について十分検討いたさなければならぬと存じますので、正確なことを今日申し上げることはできませんが、ただこれらの賠償撤去を中止いたしました結果として、これをどこへ持つて行き、どこで使われるか、どこで有川にこれを働かすかという問題になりますれば、賠償撤去費についての必要額も考えなければなりませんので、賠償撤去がここで停止されたために、その賠償撤去費が全部浮いて來るという考え方はいたされない状態にあると存じます。なおそれかすべてスクラップにされて、さらに外國に買われるのじやないかといつたふうのことは、ただいまのところ私ども考えておりません。はなはだ大まかなお話でございますが、現在のところではこの程度しかお答えできない状態にあると思います。、

植原悦二郎民主自由党

○植原委員長 本日はこの程度で散会いたします。    午後六時十八分散会

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