予算委員会 第7号
- 発言数
- 309 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1949/04/08
会議録
○植原委員長 これより会議を開きます。 質疑を許します。西村榮一君。
○西村(榮)委員 労働大臣と、行政整理について……。
○植原委員長 まだ來ておりません。
○西村(榮)委員 安本長官は來ていませんか。
○植原委員長 來ていません。あなたの大藏大臣に対して継続する質問をやつていただきたいと思います。
○西村(榮)委員 それでは安本長官に対する質問と、労働大臣、行政管理廳長官に対する質問とはあとまわしにしまして、実はそれらの質問を終つてから、大藏大臣にもう一ぺんお聞きしようと思つておつたのですが、順序を飛ばして、大藏大臣にお聞きしたいと思います。 私はきのう主として、大藏省が予定されておる三千億の、去年の七割増しの税金が入る経済的基盤があるかどうかという点を御質問したのですが、これに対して明確な御答弁がなかつた。そこで大藏大臣といたしまして、生産の問題については予算と関係があるのでありますから、関連してお尋ねしたいのですが、昨年度の石炭の出炭目標は、実績は三千四百七十二万トンであります。昭和二十四年度の産業計画は、四千二百万トンの出炭、輸入が百九十二万トンの予定で、計画がなつておるのでありますが、私は日本の産業全体の立場から言つて、現在の予算とにらみ合してみて、政府の産業資金計画もまだ完成していない。そういうふうなデフレーシヨンの中において、石炭の四千二百万トンという出炭量が可能であるかどうか。これに関連する産業が、昨年の水準まで維持できて行くかどうか。安定本部の計画は十分な資料が参つておりませんが、大体昨年度よりも約七%の増加を見込んでおるのでありますが、これがはたして可能かどうかという点をお聞きしたいのであります。
○池田國務大臣 お答え申し上げます。石炭の四千二百万トンにつきましては、関係方面からも強い要請がございまして、その計画でやつております。三月も大体三百五十万トン余り掘れておる状態でございます。ぜひとも四千二百万トンは確保する建前で進んで行つております。しかして一般産業につきましても、御承知の通り、輸出につきましては、為替レートの設定が、どれだけであるかわかりませんが、輸出産業につきましては、相当痛手をこうむる会社もございましよう。しかしまた非常によくなる会社もありまして、ことに輸出につきましては、できるだけの努力をいたしたいと思いますので、一般生産方面について、そう悲観する状態ではないと考えております。
○西村(榮)委員 そう参ると、現在の石炭は非常に設備の補修、改善を要するのですが、それらに対する補修、改善は、この予算のうちにも、補助金その他の方面においても、何ら盛つていないのですが、それらの補修、改善もなさらないで、同時に資金も潤沢でないのに、やはり四千二百万トンという増産は、可能だと大藏大臣は確信を持つておられますか。希望は希望として、自信はありますか。
○池田國務大臣 四千二百万トン掘れると確信を持つております。なお金融につきましては、できるだけ石炭の方面には力を入れたいと考えておりまする
○西村(榮)委員 増産の問題は、あとで安本長官に承りたいと思いますが、大藏大臣にお聞きしたいことは、税金の問題です。この際賃金ベースの改訂に從つて、現行の免税点を、せめて月額六千三百七円標準收入というところまで引上げられる意思はないか。
○池田國務大臣 月額六千三百円の基礎控除をいたす考えは、ただいまのところございません。
○西村(榮)委員 賃金を引上げるということは、それだけ現実に物價、生活水準が引上つて來たわけで、賃金は物價の要請に待つて上げた。しかるに免税点を引上げないということは、それだけ実質的な賃金が非常に低下しておるということは、大藏大臣お認めになりますか。
○池田國務大臣 基礎控除の問題と、今の六千三百円の問題とは、そう密接な関係はないと考えております。
○西村(榮)委員 これは結論はまたあとに延ばしましよう。 そこで、昨日大藏大臣の答弁の中に、対日援助の見返り資金の千七百五十億円を積み立てるということは、これはイギリス、フランス、イタリア、その他マーシヤル・プランを実行しておる國がやつておるのだから、日本もその例にならつたのだという御答弁でありましたが、それに間違いありませんか。
○池田國務大臣 イギリス、フランスが積み立てておるから、日本も積み立てると、こういうのではありません。自立経済を立てる上から申しまして、自分の力で自分がやつて行く、足りないところははつきりアメリカからこれだけの援助を受けるのだ、こういうふうに明確にしただけでございます。
○西村(榮)委員 少しきのうの答弁と違つて來たのですが、自立経済をみずから確立するために、そして足らないところは援助を得るのだ。こういうふうなことでありまするならば、私は別な観点から大藏大臣の御意見を聞きたい。なるほど千七百五十億円というものを対日援助費としてもらつて、そしてそれを積み立てておく。しかし一面から見ると、千二百五十億円という終戰処理費を日本國民が負担しておる。しからば自立経済の立場からいえば、千七百五十億円の援助費の中から終戰処理費を、國庫補助金というか、何か特別にお出しになる、支出の費目を変更するという御意思はないかどうか。
○池田國務大臣 変更する意思はございません。
○西村(榮)委員 それでは別な観点からお聞きしますが、内示案を示される以前の政府の原案よりも、約千百億円ばかり内示案の方がふくれておる。政府原案は、八百三十三億円という輸入食糧に対する補給金を千七百五十億円の中から支出しようという計画のもとに、五千何ぼかの予算を組まれた。私は諸般の事情からそう聞いておるのであります。しからば当然八百三十三億円という輸入食糧に対する補給金は、千七百五十億円の中からお出しになることが当然ではないかと思いますが、いかがですか。
○池田國務大臣 そうは考えておりません。当初は千百億円程度の終戰処理費でよいと考えておりましたところ、計算いたしますと、大体二十四年度の終戰処理費は千七十億円でございます。ただ前年度の繰越分として百七十億円の計上を要しますので、千二百五十億円に相なつたのであります。
○西村(榮)委員 もう一点お聞きするが、しからば八百二十三億円の輸入食糧に対する補給金を一般会計の歳入から出さずに、援助費から補給金を出すということに國会が予算を修正した場合においては、政府は同意されるかどうか。
○池田國務大臣 同意いたしません。
○西村(榮)委員 政府の当初お立てになつた原案にそれは近いのですが、大藏大臣、それでも修正に應じられませんか。しからば当初どうしてそういう案を立てられたか。政府の原案と内示案とが変更されたいきさつについて、詳細に承ることができればけつこうだと思います。その納得の行く説明がなくて、修正に應じられないということは、少しおかしいと思います。
○池田國務大臣 対日援助物資を明確にすることが問題になつたのでありまするが、私としては、当初対日援助は今まで通りにやつて行きたいという氣持を持つておつたのであります。それが経済九原則の線に沿つて行くとすれば、これをはつきりして、アメリカ國民の納税者にも、また日本國民の方にも、これだけのものがあるのだということを明示すべきだという意見がありましたので、それに從つたのであります。
○西村(榮)委員 一應大藏大臣の説明を了承いたしましよう。しかし私は納得しない。そしてその内容を申し上げろということも今はどうかと思いますので、一應あなたの御説明を聞いておくだけにいたします。しかしここに考えなければならぬことは、なるほど千七百五十億円という対日援助資金というものを別に積み立てておく。しかもそれは鉄道建設費の百五十億円、通信改良費の百二十億円が明示されただけで、あとはその使途が明示されていないということ、これは今日における負担の能力を超えた國民から税金をとつて、一千五百億近くの命の使途が明らかにされないのは、予算編成上國民に対して親切なやり方ではありません。なるほど日本國民は援助を受けております。その反面千二百五十億という終戰処理費を日本の國民は負担をしている。同時に日本の今日の経済は封鎖経済であつて、これを自由にしていただく時期がありますならば、われわれは優に自立経済の体制が確立できる。こうこう点を考えますと、私式の考え方を申せば、なぜ大藏大臣はその職を賭して、自分の立てた原案である五千億何がしの予算案を貫徹されなかつたか、この点です。しかし私はこれは別なときに申し上げることにいたしまして、一應大藏大臣に対する質問はこれで打切ります。 次に労働大臣にお聞きしたい。これは行政整理に関することでありますから、本多君にお伺いする方が適当かと思いますが、労働省に関係しておりますから、あなたから御答弁願えれば幸いだと思います。行政整理並びに將來九原則の適用によつて、多くの企業整備が行われ、その結果失業者ができるのでありますが、大体政府職員並びに民間の整理による失業者の数、その事業別並びにそれを一体どこへ吸収するかということについての方針が立つておられれば、一應承りたいと思います。
○鈴木國務大臣 お答えいたします。行政整理、企業整備等によつて生ずるであろう失業者、これは現在の日本の統計能力その他におきましては、あくまでも推定という域を脱しないことを一應御了承置きを願いたいと思います。それで行政整理は最終的な案に近寄りつつありますけれども、現在入手し、立案の根拠となり得る限りでもつて労働省が計算しましたところでは、行政整理の面から約四十万人くらいの人たちが、整理されるのではないかという計算を立てております。それから企業の方、これも為替レートは大よそ御承知のような推移をたどつておりますけれども、その影響がどういうふうに、この時期に出て來るかというふうな見通しは、まだなかなかはつきりしておりませんので、明確な推定はできませんけれども、現在労働省が推定しておるところは、比較的その影響が少かつた場合には三十万、多かつた場合には六十万――三十万ないし六十万という推定をしておる次第であります。それからどの部門からそういうものが主として出て來るかということは、もう少し先に行きまして割振りといいますか、それがきまつてからでないと、明確な推定はできませんけれども、目下のところではそういう程度の推定をしております。そのほか引揚者とか、潜在失業者というふうなことは、御質問の範囲外だと思いますから他の機会に……。
○西村(榮)委員 行政整理に対しては、本予算案が終了するまでに食料を出されますが。
○鈴木國務大臣 これは本多國務大臣の手元でやつております行政整理の最終案のまとまりの推移いかんによりますけれども、私どもはそういうふうになるだろうという考えのもとに、労働省としては計算、立案を進めておりま
○西村(榮)委員 この行政整理の四十万というものは、國家財政の画からやる予定でありますか、それとも他の理由からですか。
○池田國務大臣 主として國家財政の立場からやつております。なお先ほどお話しの整理人員は、われわれのところで大体見込みをつけて予算には計上いたしております。
○西村(榮)委員 労働大臣もそうお考えですか。
○鈴木國務大臣 財政の面もあるでしようけれども、廣く現内閣、また現内閣の國務大臣の一人といたしましては、行政の機構を簡素化して、能率を上げるという面も相当強く含まれておるものと私たちは考えだおります。重要な部分として財政の面が考えられているということは、大藏大臣が言われた通りであります。
○西村(榮)委員 労働大臣にお聞きしますが、行政の面という立場に立脚するということであれば、どの省にどれだけ人が余るかというふうな点を研究された上で、四千万という数字が出て來たのですか。
○鈴木國務大臣 このことは、実は労働省よりも本多國務大臣の方で方針が決定されるのでありますけれども、二割、三割というふうな画一的な方式だけによらずして、各省の実質、繁閑を考慮して、計画が進められていると思います。特にたとえば外務省のごときは、特殊な考慮も拂われておるというような例もありますので、必ずしも画一的な何割というふうな考え方だけでは推移しておらない、そういうふうに了解しております。
○西村(榮)委員 行政整理に対するこの四十万の失業者、並びに企業整備に対する三十万ないし六十万人の失業者に対する対策はありますか。
○鈴木國務大臣 御指摘のごとく、現在の國情のもとにおきまして、これだけの失業者を誤りなく時間的にも措置して行くという問題は、これは申すまでもなく非常に大きな、またむずかしい問題であると私どもも思つております。大体の考え方といたしましては、本会議においてもごく簡單に申し上げたのでありますが、これの最終的な解決は、だれが考えても、新しく拡充される國民経済の中に生れて來る雇用力と、その中に最終的に吸収し終るのでなければ、この問題が解決されたとは言えないということはもちろんであります。しかしなかなか時間的には一挙にそこまでは行けない。私たちが今推定するところによりますると、國民経済の中でもつて、ただいまも申しましたように失業者の出て來るのは三十万ないし六十万ある、こういう面はありますけれども、また一面においては拡充され、雇用力の増加する面もあるのでありまして、たとえば貿易産業を中心とする面、これにも為替関係でもうてかえつて仕事がやりにくくなる面もあるのでありましようけれども、全体として計画されておる五億ないし六億ドルの輸出の計画が達成し得るならば、この面に約二十万人前後の新しい雇用力が、本年度内に生れて來るという考え方を持つておるのであります。來年度以後におきましては、これは來年のことをそう数字を上げることはできませんけれども、もつと多くなると考えております。それにいたしましても、厖大な失業者に対しまして、今確実に予想されるところの雇用面は、この貿易面の二十万と、それから國内民需の自由業、サービス業その他をひつくるめた二十万、合せて大体四十万人くらいと出考えております。御質問の趣旨は、行政整理によるところの失業救済という面に向けられておると思いますので、その方に結論を集中いたしますが、言うまでもなく、行政整理から出て來るところの失業者は、いわゆる知識階級でありまして、必ずしも重労働その他の一般的の建設事業の方面に、ただちに向け得るかどうかということが、相当問題であることはしばしば指摘されておる通りであります。稚いまして、この人たちの失業救済は、主としてビジネスあるいは官職の補助的の方面、それから最終的には今申しましたような貿易とか、あるいはそういつた國民経済の新しい活動面に吸収されて行かなければならない、こう考えておるのであります。たとえば四十万といたしまして、貿易商に二十万の雇用量があつたといたしましても――これが全部行政面からの者だけに向けられるわけではありませんけれども、有力なる面としてそれを考えておるということは事実であります。そうして別個て、これを段階的にこれによつて支えて行つて、そして來年度以後における貿易及びその他の國民経済の拡充される面の中に、最終的に吸収して行くように持つて行くというのが、基本的の考え方であります。
○西村(榮)委員 今のお話を承ると、主として財政的見地、次には行政機構の見地から、四十万人の犠牲者を出すことはやむを得ない。また企業整備もやむを得ない。とりあえずこれはやむを得ないが、それの吸収されるのは大体來年度ぐらいからであろう、こういうふうな御答弁であつたが、そう了承してさしつかえありませんか。
○鈴木國務大臣 お答えいたします。計数的には、最初にも申しましたように、一應の推定をいたしておるのでありますけれども、この計数、四十万、二十万というのはあくまでも推定であります。ただ考え方といたしましては、今年中にそういつた最終的の意味でもつて、國民経済の中に吸収し得るものは四十万ぐらいではないか、こう考えておるわけであります。
○植原委員長 西村君、御相談申しますが、今の行政整理その他から生ずるところの失業者の問題は、むしろ行政整理を担当しておる本多國務大臣の方に、お聞きくだすつた方が明瞭だと思います。そうして今鈴木労働大臣の申される答弁は、ことごとく本年よりは明年あたりまでの推定だそうでありますから、こういうことはどうかひとつあとまわしにして、もう少し具体的な、はつきりしたものから――答弁する方もどうか御注意を願いたい。推定のことなんか答弁できませんとお断りになつても私はよろしかろうと思いますが、その点御注意申し上げます。
○西村(榮)委員 それでは私の労働大臣に対する質問は打切りましよう。ただ最後にお聞きしておきたいことは、かような大量の失業者が予定されるにかかわらず、失業対策費がわずかに八億円しか盛つておりません。これは行政整理だけではなしに、一般に対する失業対策であります。 次に昨日の大藏事務当局の答弁によりますと、六十億円かなにか失業保險の中に含んであるということです。失業保險と失業対策費とは別でありますが、失業対策費八億円で、この洪水のごとく出て來る失業者に対する対策が十分だとお考えになりますか。政府は当初原案で百五十億円の失業対災費をお組みになつたということでありますが、なぜこれを貫徹できなかつたかということ。それから同時にこれは労働大臣として一般企業に対する失業問題に、大きな関連を持つのでありますからお聞きしておきたいことは、少くとも官廳事務であれ、民間事業であれ、それに対する企業整備の方針を國が立てますときには、三つの先決條件がいると思います。まず第一に必要とするもりは、その行政機構なり民間企業なりに対して、現在の機械力、交通力、通信力と現実の諸機関をにらみ合せて、それによつて一体これだけの人間が必要であるかという適正人員、適正労力をはじき出して、その上に科学的な檢討を加えて、人が余るか足りないかということを檢討した上において、人員というものが定められるのであつて、單に民自党が從來約束された、財政の面を主として踏み切るということははたして妥当かどうか。先ほど大藏大臣は主として財政の面からだと言われ、労働大臣はそれに加味するに行政機構の問題だと言われたのでありますが、しかし問題は、現存のごとく社会機構が高度になりますると、一方の失業者は他の方面に吸収しなければならぬという義務が政府にあるのであります。要するにこの失業問題というものは、國家経済の全般的な総合対策の上に立てられなければ、單に一方的な一つの企業、一つの財政というふうな面からのみ、それを強行することはできないのであります。特にこれを強行せんとするならば、その吸収策に対して、それをどこで吸収して行くか、どうするかという具体的な案を立てて行かなければ、この行政整理並びに企業整備によつて、人を首切るということは不可能であります。今承れば、政府は來年度の推定において、貿易並びにサービス業において、民間の人員は吸収されるだろうということですが、現在予想される為替レートの問題、ないしは金融逼迫の問題、補給金の問題等を考えて、政府が予定されるように――政府の資料によりますと、本年度の貿易は倍額に振興するというのでありますが、倍額にはとうてい振興いたしません。そういうふうなことを考えてみまするならば、首は切りつぱなしで、失業者を吸収するということは來年度やる。かりに政府の予定通り吸収されるとしても、來年度までの一年間はどうする。しかも現政府として考えなければならぬことは、現内閣は私有財産制を尊重されるのでありますが、労働者に対する首切りは、資本家に対する私有財産の否定とともに、それは死刑の宣告であると考えなければならぬ。これを考えますれば、当然洪水のごとく出て來るこの失業者に対して、それをどこへ吸収し、どこへこれを働かし、これをどうするかという問題に対しての計画性が、國家全般上に立てられなければ、この問題は手をつけられないと私は思うのでありますが、労働大臣はこれに対するいかなる所見を有せられますか。
○鈴木國務大臣 まず第一に失業対策費の八億八千万円の件でありますが、これは御指摘の通り、これだけの失業対策費でもつて措置できる問題ではないということは、私も重々考えておりますし、政府全体でこれは考えておるわけであります。ただ行政整理は、今年の四月から毎月逐月ほとんど平均的にだんだんと出て來る。それから企業の方の整備も一度にどつと出て來るわけではない。それで政府は財政的の措置といたしましては、昨年度まで一般公共事業費の中に入りておつた労働省の失業対策費を、一本一般会計に移して参りまして、この費目を必要なときに拡充する財政的措置、もしくは必要であるならば、臨時國会を通じましてでもこれを拡充して、当面的な失業対策、直接的な失業対策を展開していく、こういう考えの基に予算の中に措置を加えまして――金額自体は御指摘の通りあれだけの金額ではできないことはわかつております。それらにどれだけいるかという問題は、御指摘になりました最初に百数十億計上したそのときから情勢もかわつておりますけれども、とにかく必要なだけのものは必ず財政的措置、もしくは臨時國会において出して行くという考えのもとに進んでおるのであります。それからなお全体的の吸収計画は、先ほども申し上げました四十万というのは來年度ではないのでありまして、本年度に予想される吸収の雇用率であります。來年度の問題は指しておりません。四十万雇用があつても、來年度に相当量持ち越されるときには來年度において措置する、その中間には失業救済事業を今申しましたような方式で展開して行くと同時に、もう一つ幸い失業保險の経理は非常に健全でありますから、現在最大に行きますれば七十万の収容力があるのであります。そこまでは行かないと思いますが、四十万前後までは十分措置できる。これらを援用いたしまして、中間的の段階的な時期に備えて行く、そうして最終的にはこれは一労働省の労働行政の問題でなくして、全体の國民経済の新しい拡充と、発展にまたなければならないことはわかつておるのであります。その拡充と発展にまつて、最終的に吸収して行くという考えであります。そういう考え方の上に立つておるのであります。
○西村(榮)委員 私は総理大臣並びに安定本部長官、本多國務大臣に対する質問をあとまわしといたしまして、これで質問を打切ります。ただ最後に申し上げておきたいことは、大藏大臣並びに労働大臣にも申し上げておきたい。労働大臣はただいま、最初に予定した百数十億円の失業対策費を追加予算として出す、こう御答弁になつた。また本会議以來大藏大臣の答弁は、税制改革の後に予算の変更があるということをにおわしておる。またすべて和制改革の後にということで逃げておられるのでありますが、私はこの際両大臣に御注意したいことは、さような答弁はなさらぬ方がよろしいと思う。しかも年度予算を提出して、審議の最中において、追加予算という予算の変更を意味する予算の提出の仕方というものは、國会を愚弄するものである。特に私は指摘しないけれども、この厖大なお配りになつた数字の中にも、大藏大臣の施政演説の中にも、あるいは國会の答弁の中にも、数字が二十億、三十億と食い違いができておる。三十億も食い違いができておる。はなはだしきは三十一億の食い違いができておる。これを私は一々指摘する時間がないが、かようなずさんな、しかも國民の納得しない予算を出されて、それを追究されるや、その逃げ口上がすべて予算の変更、あるいは税制改革の後の変更、あるいは追加子等においてこれを処理しますという、自信のない予算の提案のなされ方は、なさらない方がよい。私はこの問題について追つて安本長官、総理大臣、本多國務大臣の一應の御答弁を承つた後に、再度この問題の締めくくりをつけたいと思います。とりあえず今は質問を打切ります。
○植原委員長 上林山榮吉君。
○上林山委員 私は予算編成の根本方針について、民主自由党の立場を説明いたしつつ、大藏大臣の所見をただしたいのであります。 御承知の通りに予算編成にあたりまして、われわれは政府に種々申入れをしたのでありますが、その申入れのまとまつたものをここに便宜申し上げておきたいのであります。予算編成直前において、われわれは経済九原則並びに企業三原則に示された均衡財政を基調として、負に健全にしてかつ強力に経済の自立体制を整備することを基本方針とし、次の要綱によつて予算編成をすること。 一、國民負担の軽減に留意し、課税のの適正化をはかり、租税調整委員会の設置党、徴税技術の改善をはかること。取引高税は四月以降廃止すること。 二、公共事業費を大幅に増額して電源の開発、治山治水、災害復旧、道路整備、土地改良、干拓、開拓等の土木工事を大いに起すこと。 三、價格差補給金はできるだけ圧縮、減額すること。 四、大幅の行政整理を断行して、簡素、協力な行政機構とすること。各種公團についてもこれが廃止を原則として再檢討すること。 五、行政整理並びに企業整備の結果、生ずる失業者救済に関しては、失業救済事業の活発な展開と、失業保險制度の強化をはかり、万遺憾なきを期すること。 六、鉄道、郵便等の特別会計にありては、この際独立採算性の確立に強力な処置を講ずること。 七、料飲店再開をすみやかに実施して、地方財源を補強すること。 八、タバコ專賣その他國営事業の民営移管を計画すること。 九、住宅問題解決のため、住宅金融交社を設立すること。 十、中小企業復興のため、中小企業金融金庫を設立すること。 十一、農山漁村振興のため、農業金融金庫を設立すること。 十二、教育振興のため教育復興金庫を設立すること。 十三、新学制整備のため國庫負担を増額すること。 以上十三項目について、政府にわれわれはこれを強く要望し、政府は責任をもつてこれが遂行に当るという約束をせられたことは、大藏大臣特に御記憶のことと考えておるのでありますが、このわれわれの申入れを当時了とされたことは、経済九原則あるいはドツジ声明に反せざるものとして、大藏大臣はこれを御承認になつたのであつたかどうか、この点をただしておきたいのであります。
○池田國務大臣 ドツジ声明に反しないものとして了承いたしております。
○上林山委員 ただいま大藏大臣が簡明率直に経済九原則並びにドツジ声明に反せざるものとして、自分はこれを了承した。こういう答弁でありますが、それならば何がゆえにこれらに要望された事項が、十分に反映せず、ここに見違えるような予算ができたかということに対して、大藏大臣はどういう考えを持つておられるか。
○池田國務大臣 漸次この方針で進む考えでおります。
○上林山委員 漸次この方針で行く考えでおるということは苦しい答弁であり、樂屋裏の氣持もわからぬではありませんが、私どもとしては公党の立場から、しかも健全な政党内閣制を確立しなければならぬという立場から、私はここに申し上げておることを了としてお答え願いたいと思うのであります。そこで、しからば私は具体的に二、三の問題について質問する前に、もう一つ大藏大臣にただしておきたいことがあります。 それは同僚諸君からも安本長官等に違つた角度から質問されたようでありますが、まずごく最近までの民主自由党の政策は、言うまでもなく、インフレ政策によつて生産を増強して、安定をはかるという政策をとつて來たのであります。この予算を見ますと、これは明らかにデフレ政策による予算であるといわなければならぬと思うのでありますが、何がゆえに急速にそういうふうに急変しなければならなかつたか、その急変しなければならなかつた理由を、もう少し具体的に説明してもらいたいのであります。
○池田國務大臣 何もこの予算はデフレ政策とは私考えておりません。今後の執行によりまして、先般來申し上げておりますように、インフレではございませんで、その中間を行くものと考えております。 なお先ほどの御質問に対しまして少し簡單過ぎたのでありますが、お読みになりました十三項目の中におきましても、今度の予算で相当考えた点があるのでありまして、徴税事務につきましては一、二箇月待つていただきたい。公共事業につきましては、これは諸般の情勢上すぐには行かなかつたのでありますが、やはり情勢を見ながら相当考えたいと思います。價格差補給金につきましても千二億円になつておりますが、品目も削り金額も少くいたしまして、極力やつて行つたのがこれであります。しこうしてまた実行にあたりましては御趣旨の点を十分加味いたしまして、この中から相当の剰余を出すべく努力する考えでおるのであります。行政整理は、お話の通り失業対策につきましても、対日援助資金等を有効に利用いたしまして、有効な事業に捜査すると同時に、失業保險につきましても拡大強化をはかつておるのであります。特別会計の独立採算制も強く実行いたしました。料飲店の再開も近きにありと承知いたしております。タバコの民営その他につきましては、これはよほど重要な問題でありますので、今ただちに行うわけには参りません。住宅につきましても、十分ではございませんが、公共事業費に二万九千戸の住宅を建つべく計画いたしております。また対日援助資金をこの方面にも使い得るのであります。中小企業の金融金庫あるいは農業金融金庫、教育復興金庫につきましては、金庫は設けませんが、この趣旨によつて將來の金融をはかつて行く考えでありまして、御趣旨の点はできるだけ盛り込んで行く、盛り込めないものは、今後の施策によつてやつて行くことを、ここにはつきり申し上げておきます。
○上林山委員 インフレ政策からデフレ政策になつたのではないかという私の質問に対して、中間を行くものだという御説明であります。私は具体的に論爭したいと思いますけれども、この点は留保いたしておきます。 まず私が大蔵大臣にさらにただしたいことは、もちろん、十三項目の中に実現したものもあります。ことにそれ以外の問題として、わが党が公約したところの蔬菜の統制撤廃、あるいは公國の整備、あるいは統制物資の縮小、今御説明になつた料飲店再開、行政整理、官職事務の能率を上げるための行政機構の簡素化、こういつた方面について努力して來たことはわかるのでありますが、それは大蔵大臣の責任においてのみやつた問題ではないのでありまして、言うまでもなく政府全体各方面からこの問題をやつたのであります。特にわが党の公約の中でおもなものであると言われておるところの、いわゆる税制改正の問題、これは同僚諸君からもあらゆる方面から御質問になつたのでありますが、私はこの問題の過去における状態については申し上げません。ただここに公約を実施できるかという政治問題の観点から、私はこれを取上げてみたいのでありますが、大藏大臣は所得税は重いからこれを軽減しなければならぬというわけで、われわれと同様に所得税軽減のために努力されたことは認める。また取引高税の廃止についても相当に努力されたこともわかる。しかしながら五月のシヨープ博士の來朝がこの問題を解決する時期と見る、しかも政府としては税制審議会等を設置してこれが準備をはかる、こう言つておるのであるが、これは言うまでもなく將來のことである。私どもは健全なる政党として良心的に考えなければならぬことは、できない公約を掲げるべきではなくして、掲げた以上はこれを断行しなければならぬ。しかもこれが諸般の情勢において、とうてい実現でき得ないものならば、國民に納得行くように、もつと具体的に言うならば、われわれは國民にその不明を謝すくらいの度量があつていいのだ。こういう観点に立ちますときに、はたして取引高税の廃止が、シヨープ博士が來た時期においてできるか、あるいは、所得税の軽減ができるかということは、非常なる疑問だとわれわれは考えております。税制の問題については、大藏大臣は特に蘊蓄の深い人であると考えるが、アメリカ本國において取引高税がどういうふうに行われておるか、こういうようなこと孝考え、しかも対日援助費をは明確にしなければならぬというアメリカ側の意向をしんしやくするときに、はたして税の軽減ができるかということは大きな疑問だと思うが、この疑問の上に立つてさらに國民に二重に公約をすることは、われわれ健全なる政党としてとるべき態度ではない。非常に困難な事情であるが、將來その時期になつて研究し、努力するつもりであるという態様のことはかまわぬけれども、あたかも、これによつて責任がのがれ得るがごとき誤解を國民に與えるということは、われわれのとらざるところでなければならぬと考えるのでありますが、これに対しで大藏大臣はとういうふうに考えておるか、これをただしたいのであります。
○池田國務大臣 率直にお答え申し上げます。所得税につきましては軽減し得る確信がございます。また財源もある程度準備いたしております。取引高税につきましては相当議論があると思いまするが、私としては撤廃の案で進んで行きたいと考えております。
○上林山委員 財源の問題について、鈴木君の質問に対してお答えになつたようであります。大藏大臣の考えはその財源を價格差補給金に求める、こういうような答弁であつたと聞くのでありますが、はたして價格差補給金を節減し得る見込みがあるかどうか、さらに総理大臣はここにおいでにならないが、大藏大臣はおわかりであろうと思うので申し上げるが、國有財産を拂い下げてこれにより財源をまかなう、こういうようなことを言つておられる。國有財産をどの程度に拂い下げるのか。その目途がついていない今日、はつきりした答弁はできないであろうけれども、われわれが簡單に推算するところによりますと、百億か二百億程度のものしかただちに出て來るものはない、こういうことを考えますときに、所得秘だけでも約九百億円近くの増徴であるが、こういう財源をはたしてそれでまかなうことができるかどうか、なお價格差補給金のうちからどれだけを、しかも五月か六月に節約できるか、この目途を聞かなければ、おつしやるようないわゆる財源は出て來ないと考えるのであるが、この点も重ねてわれわれはただして置かなければならぬと思うのであります。
○池田國務大臣 お答え申し上げます。今價格差補給金の千二億円がどれだけ減らし得るかはつきりは申し上げられませんが、施策によりましては相当出て参りましよう。また貿易会計への出資につきましても相当の余地があると思うのであります。なお昭和二十三年度の租税の状況を見ますと、相当の剰余金が出て参ります。しかも來年度昭和二十五年の問題を申しますると、本年よりもよほど減つて來る。すなわち貿易会計の出資、あるいはその他の点でよほど減つて來るというように將來の財政の見通しもつきますので、私は所得税については相当に軽減をはかり得ると考えております。またはからなければいかぬと考えております。
○上林山委員 所得税について相当の財源を捻出して、これを軽減するつもりであるという、抽象的な答弁はわかつたのでありますが、それならば内示以前の政府の原案であつた所得税、いわゆる二千二百八十億円程度に軽減し得る財源の見通しがあるかどうか……。
○池田國務大臣 二千二百八十億円案は当初の案でございまして、その次にでき上つたものが二千三百八十億円案でございます。なお最近の情勢によりまして推算いたしたのが三千百億円でございまして、しかしてこの前私の考えております基礎控除の一万五千円を二万円、あるいは扶養家族の控除が月百五十円を二百円、また税率につきまして二万円以下百分の二十を五万円以下百分の二十程度にいたしますと、五、六百億円の減收でございまして、自分としてはごの程度はやりたいと思いまするが、また財源がはつきりいたしておりませんので、そこまで行けるかどうか、財源の許す限り軽減に努力をいたす考えでおります。
○上林山委員 大藏大臣は、昭和二十三年度の徴税もむりである、國民も負担力がない、非常に深刻な苦しみを國民がしておるということを知つておられると思いますが、この際にこういうような所得税の増徴を、あえてしなければならぬということに至つたいきさつは、われわれも擬できるが、具体的にこれが決定された以上、財源の見通しはまだついていない、ある程度は軽減する見通しもついているけれども、こめ見通しのつかない税額を、徴収する見込みがあるかどうか、いわゆる可能であるかどうか、不可能であるかどうか、この点をどういうふうにお考えになつておるか。言うまでもなく、今日國民が非常に徴税のために苦しんでおることは事実であるが、そこにつけ込んで、某政党などによるところの反秘運動が非常に強いのであります。実に微妙にして巧妙なところの反税闘爭が展開されておるのであります。言うまでもなく、社会の革命は税金からと言われておる。すべて税金に端を発して、社会革命は起つていると言つてもいいくらいであります。わが日本に革命が起るとは思いませんけれども、そういうところにそういう口実を與えることは、われわれは政治責任上から反省をしてみなければならぬと思うのであるが、はたして大藏大臣はごの徴税が可能なりやいなや。私が可能であるかという意味は、多少は難儀してもらわなければならぬけれども、非常な難儀を與えちやいけないという意味の可能ということでありますが、これについての確信を承つておきたいのであります。
○池田國務大臣 徴税機構、徴税技術を改善し、納税者の協力を得ますれば、三千百億円は可能でございます。しかしその負担はかなり重うございますから、ただいま申し上げましたように、できるだけ軽減をはかりたい、こういうことであります。
○上林山委員 私は大藏大臣のその態度にはあまり共鳴しないのであります。次に私は價格差補給金はできるだけ圧縮しなければならない、そうして公共事業費を大幅に増額するということが日本の再建のためになる、これが民主自由党の基本的な考え方であつたのでありますが、非常に狂いが來た。この狂いの調節をはたして追加予算においてどの程度調整できるか、われわれも疑問としておりますが、大藏大臣はこれもむずかしい問題であるけれども、数字においてどの程度の調節ができるという考えを持つておられるのであるか。 さらに第三の問題としては、六生制の問題であります。六三制の問題は、私は詳しくは文部大臣に承りたいのでありますが、一言大藏大臣に承りたいのは、制度の改革をするつもりで六・三制の予算は削減をしたのか、それとも制度は生かしておいて、十分やつてもらいたいが、財政の都合上これができなかつたというのであるか、この点を國務大臣という立場で大藏大臣の答弁を私は要求しておきたいのであります。
○池田國務大臣 價格差補助金はどれだけ減額できるか、数字で言えというお言葉でございまするが、ただいまのところ数字は私には持合せがございません。できるだけ少くいたしたいと思つております。 次に六・三制の予算が落ちておるのは、制度との関係かというお話でございますが、その問題とは別個でございます。
○上林山委員 價格差補給金の節約が、五百億程度できるのではないかという答弁をされたというのでありますが、そういう答弁をしたことはございませんか。
○池田國務大臣 答弁した記憶はございません。
○上林山委員 具体的な問題について、私はこれ以上大藏大臣に突き進んで答弁を求めようとは思いませんが、政治的に最後に私がただしてみたいのは、大藏大臣はこの十三項目ないしわが党の当初の予算大綱が通らない場合は、自分は相当の重大なる決意をする。――決意をすると言つておられたのでありますが、その重大なる決意をする時期は一体いつでありますか。これを私が政党内閣の與党の立場からあえて言わなければならぬということは、了承してもらえると思うのであります。重大なる決意をしている、ただ決意々々と言つたところでわからぬのでありますが、考えようによつては、われわれがこれを狭く考える場合、内閣は場合によつては総辞職――総辞職が客観情勢上できない事情があるとすれば、せめて経済閣僚は、この自分たちの予算が通らなかつたということは不明のいたすところである、あるいはまた場合によつては、わが党の公約が通らなかつたことに対しても責任を感じなければならない。こういうような立場から、重大なる決意をされていると言われたのでありますから、場合によつては経済閣僚あるいは大藏大臣だけでも辞職されるだろう、こういうように考えておつた。ところが、そういう点がまだ実現しておりませんが、重大なる決意という意味は、一体どういう意味であつたのか。まことに情がないような質問でありますけれども、私はこれは率直に政治家として聞いておくべき問題であると思いますので、これを聞いてみたいのであります。
○池田國務大臣 答弁の限りではございません。
○上林山委員 答弁の限りでないと言えば、これ以上追究いたしません。しかしながら大藏大臣は、われわれが公開の席上で熱心に党の公約を要望した際に、最後は重大なる決意を私もいたしておりますと、こういう答弁をされているのであるから、われわれは客観情勢の変化もわかるが、一應は政治的責任をとるのが、常道ではなかろうかという考えを持つておりまするがゆえに、私はここに率直に申し上げたので、決して池田大藏大臣に対して私怨のあろうはずはないのであります。(笑声)大藏大臣に対する質疑はこれで終りたいと思います。 次に私は木村國務大臣にお尋ねいたしたいと思いますが、それは主として地方配付税の問題であります。御承知の通り、地方の財政は六・三制の予算が削減された、配付税がさらにここに縮小される。こういうことになつて参りますので、非常にきゆうくつであります。最初あなた方が要求された額は、八百五十億円くらいでおつたと思いますが、予算大綱の決定において七百二十億ということになり、今度の内示案を了承した政府の予算案によれば五百七十億、こういうことになつておりますが、こういりような財源の圧縮で、はたして健全な地方の財政が確立できるであろうかどうか。言うまでもなく、民主主義の根源は、培養地帶は町村にあるわけでありますが、これに対してどの程度の仕事ができるか、主管大臣としての所感をます私は承つておきたいのであります。
○木村國務大臣 上林山委員は地方財政の窮乏に非常な御心配に相なつておりますが、主管大臣といたしましてまことに敬意を表します。くどくどしく申し上げるまでもないことでありまするが、最近の地方財政の窮迫は、実にはなはだしいものがありまして、近年頻発いたしまするところの災害、ひいては六・三制の実施、警察制度の改正等にありまして、にわかに地方経済の負担が加重して参つておる。そこへもつて参りまして、物價の高騰は御承知の通りであります。この場合に今回地方配付税が減額された、地方では一番確実な歳入として当てにいたしておりまするものは、この國庫より受けまするところの配付税で、最も重要な公共團体の歳入の当てであります。昨年は地方警察制度が実施せられましたのも七月からでありまして、昨年の予算は五箇月くらいしか町村の負担が加重しておりません。ことに給與水準も三千七百円ベースでありました。それが今年になりますみと、給與ベースは六千三百円ベースになり、また物價も高騰し、六・三制もやりかけておつた年度がいよいよ諸について、その負担も増して來る、警察制度の町村の負担というものは、十二箇月まるで負担をしなければならない。こういう場合において、配付和が減額されましたことは、これから一万余りの町村のみならず、地方公共團体の運営がどうしてやつて行けるかという、ただいま御質問がありましたけれども、今ここに明らかに責任をもつて、こうでありますという確信をもつてお答えを申し上げることは私はできません。が一方で御承知のような総合均衡予算を國が立てまして、そして経済九原則の基盤に立つてこれをやろうという、この根底の大方針につきましては、これはいなむことができません。この國家の方針には追随して行かなければなりませんから、これはやむを得ない現象だと思いまするけれども、しかしわれわれが要求いたしました額の約半額よりもらえないということ、しかもそれは法律で定められた額を、また法律を改正して減額せられるということになつて参りまするというと、地方の公共團体としましては、なかなか容易に納得し得ないことである。これは第一番に公共團体に納得をせしめることが、われわれの立場といたしましては第一義である。國の事情、経済の原則に基いたところの基本の方針を明らかにして納得させる、そういうことを先にいたしませんと――これは私の杞憂かもしれませんが、上林山委員も多分御同感と思いまするが、こういうことが続きますると、地方と國と相反目し、相対立いたしまして、國の政治の運行にも非常な支障を招來いたすようなことがある。先ほども上林山委員からおつしやられたように、民主主義の根源が地方自治團体の発達にありといたしますれば、運行に非常な支障を來たすに至りまするから、まず第一にこれは自治体を納得せしめるような方法をとりまして、そうして一方においては御承知のように地方、ことに町村に至りましては國の委託行政が約七十兆以上でありまして、ほとんど町村においては國の委託行政をとつており、その國の委託行政というものは、中央はありまする各官廳よりこれが分布せられるわけであります。かく配布秘が減額されました以上は、われわれといたしましては、中央の各官職に対しまして、町村並びに地方團体に委託せられておるところの委託事務をできるだけ整理統合してもらつて、その経費を節減いたすよりほかない。それからなおこういうことが続いては困りますので、今回のごとき処置は二十四年度限りの処置といたしまして、それも一つの理由として納得さして行きたい、こう考えております。 そのほか、これは見方でありまするけれども、市町村においては、そういうきらいも少いのでありまするが、近時公共團体でも都道府縣の経済は、知事公選になつて自治制の確立以來、やや膨脹し過ぎてはいないか。その辺において何とかもう少し圧縮節減のような方法はとれないものであるか、こういうことも考えております。こういう方面に向つて、配付税の減額について考慮いたしてみたいと思います。 いずれにいたしましても、この五月に改正せられるところの一般税法の改正に伴いまして、地方秘制も根本的な確立をはかつて行きたいという考えを持つております。ただいまこれに対する具体的な確信をもつて、お答えいたしますることのできぬのは、はなはだ遺憾であります。簡單でありますが、これをもつてお答えといたします。
○上林山委員 配付税は所要額の二分の一しか配付になつていない。こういう状況において種々困難であろうが、行政整理あるいは事務の簡素化等をはかることによつて、これが対策を考え、さらに五月の税制改正の場合において、地方税制の配分の額を確立して行く、こういうふうに承つたのであります。それも一應の考え方ではありますけれども、私はまだ主管大臣としては不徹底な考え方ではないかと思うのであります。そこでまず私はお尋ねいたしますが、今日全國において、供米と財政の問題によつて、多くの町村長がやめておるようであります。しかも最近に至つては、供米よりも財政の窮乏、特に六一三制の問題等が関連いたしまして、それが動機となつて、町村長をやめておる諸君が非常に多くなつて來ておるのであります。こういう状態において、近いうちにこれが処置を考えるつもりであるという程度で、はたしてそれが六月になるのか、あるいは七月になるのか知りませんが、この窮乏している場合に、出鼻をくじかれている町村長のいわゆる政治力が、非常に反撥的になり、あるいは非常に消極的になつて、これが國家の政治経済に及ぼす影響は、非常に不利な状況になる、とこういうふうに私は考えておるが、この際主管大臣としては、ただちにこれが具体的な対策を、何も考えていないという状況であるのか、この点をまず伺つておきたいのであります。 さらに第二点は、地方配付税法案の確定あるいは提出がない先に、この予算案は組まれておるのであるが、主管大臣としては言うまでもなく、これは大藏当局あるいは政府全体と連絡の上、了承の上、あの法案を遅らして提出した。こういうふうに考えていいのであるかどうか。あるいは何か遅らしたことに対して、財政上の窮乏から何とかしてこれを食いとめてみたいという熱意の結果が、あの法案が遅れた理由になつているのか、その点をただしてみたいのであります。
○木村國務大臣 最近地方財政の窮乏の責任から、町村長のやめる者が非常に多くなつたことに対して、どういう対策を考えているのか、こういうお尋ねがまず第一点であります。お説の通りでありまして、町村長が退職いたしまするのもありますが、地方財政の窮乏によつて二十三年度の決算ができない。俗にいえば手を上げておるというような町村も、少からずあるように見受けられます。町村長のやめておりまするのは、御説のように大体六・三制の重圧とその他によるようであります。これは詳細にまだ具体的に調査をしておりません。これからひとつはつきりといたしまして、この対策を立てたいと思つております。 それから第二のお尋ねでありますが、地方財政委員会は諮問機関ではありませんで、あれは一つの決議機関であります。その委員長は國務大臣が委員長のいすにおりますから、地方財政委員会で決議せられたことは、あくまでもこれは國務大臣として閣議に持ち出しまして、その決議を貫徹するように努めるのが、これが職責の本旨であると思います。この辺のいきさつから予算の編成の上においては、これを主張していろいろ工作を施してみましたために、多少遅れたようでありまするが、しかし閣議の國策というものについては全然同意をいたしまして、あの法案ができたような次第であります。
○上林山委員 地方財政委員長と國務大臣との関連は、私もよくわかるのでありますが、委員長という立場では努力してみたが、國務大臣としてはあれに賛成をした。こういうふうに受取れるので、はなはだ不本意であります。少くとも二重人格であつても、この必要性が重点になるので、問題をいかに解決するかということが、言うまでもなくあなたの職責であるわけでありますが、この場合はなはだしいことは、全國の町村長が何によつて退職をしておるかということすらも、具体的に調査が進んでいない。しかもおそらくあなた方の想像した以上に、退職もしくはこれに準じたところのいろいろな町村の人事行政が起つて來るということは、もう火を見るよりも明らかである。この際において、私はもう少しく熱意を持つて、しかも具体的に処置されなければならぬのではないかということを総体的に考えますが、この際私のお尋ねしたことについて答弁がはつさりしていないようです。というのは、あの法案を遅らして出した理由はとこにあつたか。地方財政の窮乏をあなたが救わんとして努力をするのあまりあれが遅れたのか。それとも不用意のうちにあの法案が遅れておることを知りながら、大藏大臣がこの予算を――いな、政府がこの予算を出した、こういうことになるのか。これは單なる違憲論というばかりでなしに、今言つたような理由を含んで、私はこの点は大事な問題だと思いますので、ただしておきたいのであります。 さらに具体的な問題として、委託再勝が七割を占めておるから、この委託事務を合理的に整理して、そうしていわゆる町村の事務の負担を軽くして、ここに一割なら三割の行政整理を政府は慫慂する意図を持つておられるのかどうか。この点を木村國務大臣に承つておきたいのであります。
○木村國務大臣 法案の提出の遅れました理由は、具体的に申し上げますると、予算の面においては、これは閣議決定の國策でありますが、これを立てまする上においては、地方配付税法の第二條におけるところの配付税に関する賦率の改正をしなければならぬ。いわゆる地方財政委員会の意見は、この際配付税法の賦率を炭木的にかえないで、賦率はこのままにしておいてもらつて、そうして一時この賦率を――いわゆる法人税と所得税にかけ合した、法律にあります通りなものを地方配付税特別会計の方へ繰入れてもらう、そうして所要の五百七十七億という予算にあてがわれたものを控除いたしまして、あとは國の方へ今年度限り借りてもらう、貸せるというような法案にした方が、せつかく配付秘法が第二條でもつて定められておるその税率までかえなくても、何ら財政の方面においては支障はないじやないか。そういうことをひとつ閣議に提議をしてみたらどうか、これが地方財政委員会の決議でありました。それを閣議に諮りまして、大藏省案と私の提案とこの一案が閣議にかかつて、その決定が少し遅れたようなわけで、別に紛糾したわけではありませんが、遅れたといつても半日くらいのものではなかつたか。というのはみなGHQのアプルーヴを受けるわけですから、そのために一日くらい遅れたかもわかりませんが、具体的な内容を打明けて申し上げますと、そういう事情から遅れたという結果を招來いたしたのであります。 それからもう一つの問題は、委託事務の整理を行政整理においてやつてもらいたいということは、強力にひとつ要求したい。現に私は病氣をいたしまして閣議にも参列いたさなかつたのでありますが、吉田総理大臣も強力に全般の出先機関の整理のことは、大いにやらなければならぬと発表があつたのであります。そういう線に沿いましてうんと整理を要求したい。こう考えております。
○上林山委員 出先機関の整理の問題と並行して町村の行政を整理するが、その前提は何といつても國家の委託事務を思い切つて整理するというところに重点が置かれなければならない。こう了承してさしつかえありませんか。 さらにもう一つ大きな問題は、五月に税制の改正が行われるが、もちろんこの改正はGHQとの関係もありましようし、税制審議会との関係もあるが、あなたの方としては、この負担の重い地方の秘制を、どういう構想によつて確立してみたいという研究を続けておるか。その構想でもあるならば、ひとつこの際最後に承つて質問を終りたいと思います。
○木村國務大臣 ただいままだその税制の整理改革につきまして、確固たる具体的な構想はまとまつておりません。
○西村(久)委員 地方配付税の件につきまして、上林山委員より御質疑があつたのでありますが、この地方の財政と中央の財政とをにらみ合せて、中央、地方を通する財政の均衡化をはかることが必要であることは、論をまたないのであります。ところが地方の財政が苦しい、配付税配付金はなるたけよけいにやりたい。満足なものではないが、五百七十七億をとりあえず予算に計上した。大藏大臣は本会議でこう御説明になつておつたと記憶いたすのであります。それでただいま担当國務大臣の木村大臣から御意見を伺いますと、地方は非常に困つておるので、地方配付税法改正案に対しましても、いろいろ意見が出たということをお述べになつておられるのであります。それで私がお尋ね申し上げますのは、この中央からの配付金でもつて、現行税法に基く地方税の増徴をはからないで、地方財政は立つて行けるのであるかどうか。まずこの点を大藏大臣にお尋ねを申し上げてみたいと存じます。
○池田國務大臣 地方税につきましても、改正案を考えておられるようであります。
○西村(久)委員 私は地方税の増徴をはからないのか、ということをお尋ね申し上げておるのであります。
○池田國務大臣 増税を考えておられるようであります。
○西村(久)委員 そういたしますと、どの程度の増税になる御予定でございましようか。
○木村國務大臣 今ここに資料を持つておりませんので、数字ははつきり正確に申し上げられませんが、大体のところは、これはむろん増税して行かなければ持ち切れません。当然新しく設けますこの秘法につきましては、ただいま考案して――まだこれは閣議に提議もいたしておりませんが、おもなるものを申し上げますると、果実取引税、それから地租、家屋税の増收、これは現在の税率の倍くらいにいたしたい。大体種々考案いたしておりますが、十種目くらいありましたが、こまごましたものばかりでありまして、なかなか容易に徴収できかねるものと、また担税の事情等によりまして、ほとんど地方税の対象となりますものは、限界に達しておるようでありまして、ほかにもあつたと思いますが、おもなるものはこういうようなことを今考えております。しかしこれはまだ閣議に提議いたしておりません。具体的にははつきりいたしておりませんが、ただそういう考案をいたしております。
○西村(久)委員 ただいまの御説明では私はちよつと納得が行かないのであります。政府の配付金の予算を編成されるに当つての説明書を見てみますと、大体において去年の税收入の倍額になる予定を立つておるもののようにうかがわれるのであります。また今木村國務大臣が言われましたように、地方税は大体において倍になる。ただ果実取引税という新税をつくると言われたのでありますが、この税收を見積りましても、これは五十億内外のものではなかろうかと想像し得られるのであります。そうするとあらゆる地方税は倍程度に上る、地租、家屋税、あるいは住民税、いろいろの税が上つて來なければ、租税收入は倍は見られないものと私は想像するのであります。今日租税は限界点に達した、地方税は倍にする、こういうようなことで國民負担は、中央の負担が重い上に、地方負担は倍になるというようなことでは、私は地方が悲鳴をあげるのがほんとうで、國民は非常に苦しみを受けて行つて、差押え等でつぶれてしまわなければならぬという結果が、中央、地方の秘攻めで起つて來る。ではないか、かような時分にこそ、中央はこの配付金等に十二分の考慮を拂われて、地方の税の負担も、國民の税負担をこわさないように立案されて、救済されて行く方針をとるのがほんとうではないか。それに先ほど國務大臣のお話では、中央からいただくつもりであつたものは、配付秘に関する賦率の改正によつて予定から中分程度に減る。こういうことになつて参りますと、中火は中央にある程度の権力がありますから、地方に無理をし、その結果は地方は重い負担になる。こういうことになつて來るのではないかと実は考えるのであります。この際地方の増税あるいは新税は、なるたけ國民に余力を持たせる――と言うては語弊があるかもしれませんが、そういう意味でこの率を少くして、そうして國家財政の予算面において許される金が捻出ができるといたしまするならば、これを地方財政の分與金に振り当てて行くというようなことにつきまして、大藏大臣なり、あるいは木村大臣なりはどういうお心持ちを持つておられるか。ゆとりがつきますればこれを振り当てて行つてもさしつかえないということに解釈してよろしゆうございますか。所信を伺つてみたいと思います。
○池田國務大臣 ゆとりができますれば、なるべく地方の方に配付税を多くしたいという考えはございます。
○植原委員長 木村國務大臣にお願いして置きます。この問題は地方的にきわめて重大な問題でい日本の地方自治を窮地に陥らしむるというか、間違えば破壊に導くというような状態にまで立至るおそれのあることを、私は憂慮するものであります。從つて地方の配付税が減額された場合に、担当大臣として、地方の財政に対して、これに適癒すべき御計画がなければならないと思います。今さつそく案はありますまいが、どうかこの委員会が終るまでに、地方配付秘の減額されたことに対して、地方自治團体にどういう政府の対策をもつて対應するか、というはつきりとした案をお示し願いたいと思います。
○木村國務大臣 承知いたしました。
○松本(一)委員 幸い木村國務大臣もお見えになつておりますので、先ほど上林山君の質問に対しての御答弁がありました。地方行政は、先ほど植原委員長のお話にもありましたように、今や重大な危機に突入しておると思います。それは配付税の今度の減額、並びに地方の税負担も非常に重くなつて來ておると思います。町村長の中にはまさに辞職せんとする者が多数出ておる。これはお調べになればすぐわかると思います。つきましては、地方によりましては配付税を中央からもらうのはやめてほしい。地方から中央に割当を受けたら出そうという声すら出て來ておる。こういう傾向は、結局中央政治が現在のような状態にあることが地方に反映して、地方財政まで膨脹ならしめておるのであります。原因はどこにあるかと言えば、先ほど國務大臣も、公選川、來地方財政は非常に膨脹して來た、こう言われております。これは私どもも認めます。知封を公選し、町村長を公選した結果、縣会議員もこれまで三十八名の縣が今は五十一名にもなつておる。敗戦日本がこれまで三十八名であつたものを三十名にするならばともかく、何で五十一名にふやさなければならないか。人口がふえたとはいうものの、それだけ地方の経済的実情が充実したかといえば、決してそうでない。また歳費のごときもだんだん上つて來る。また知事あるいは公職員の宴会費その他旅費、ずいぶんむだをしております。こういうことがだんだん地方財政を膨脹ならしめているのであります。この声はおそらく全國で記もアメリカのあたかも州連邦のような制度に日本をしたらどうだ、かような声すらあちらこちらに出て來るのはむりもないことだと思うのであります。せつかく再建途上にある日本が、地方政治がかような傾向をたどつて、日本はこのままりつぱに再建できるかということを私ども非常に不安に思う。これに対してその筋の了解が得られるものならば、むしろ一足飛びに日本は州連邦にしたらどうだ。中央に必要な経費は地方が割当を受けて、これを中央に納めるという制度をとつたらどうだ、こういうことすら私どもは考えるのであります。先ほどの御答弁を聞いておりますと、こうすればこうなるのだ、こうしたいと思うという建設的な御意見がありません。近いうちには地方財政をつとめて圧縮して、適当な方法を考えるというような、はなはだ緩慢な御答弁よりいただけぬことを残念に思う。この際一足飛びに、今申しましたように、日本を州連邦にするというような考えはないかどうか、まず私はこれをお尋ねしたい。 次に、そもそもこの公選制度というものは、日本にははやまつておつた。これは私ども公選実施のときから心配をいたしておつた。國務大臣もよく御承知とは思いますが、アメリカの制度を日本にそのまま持つて來て、実際日本に適当にこれがあてはまるかどうかということを心配しておつたのです。はたせるかな激しい競爭の結果、選挙には金を使う。つい名誉欲と個人の欲望と二つにかられて、その地位についた。ついた者がどういうことをするか、結局供出の問題、あるいは六・三制の問題とか、難問題に逢着すればやめなければならぬ。前の町村長はそうではありません。私財をなげうつて、ときには破産してみな町村のために話して來たのです。今日金團にそういう町村長が何人おりますか。ゆえにもとは公選制に誤りがあるのですから、日本には公選制は不向ですということを率直にその様に盡していただいて、前のような制度に復活してもらいたい。こう私は考える。もしそれがいけなければ、全國の市町村長、知事に対して、私財をなげうつてでも縣町村財政に盡せという指令を國務大臣から出していただきたいと思う。(笑声)このくらいのお考えがなければ、この場限りのお考えでは、この危機に瀕する自治制を建直すことはできなかろう、こう考えます。御決心のほどをお伺いしたいと思います。
○植原委員長 お答えがないようです。 午後は正一時半から開会いたします。これにて休憩いたします。 午後零時十七分休憩 ――――◇――――― 午後一時四十九分開議
○植原委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 質疑に入ります。上林山榮吉君。
○上林山委員 では午前中に引続きまして、文部大臣に質疑を試みたいと思います。予算大綱において六・三制の費用は相当組まれておつたのでありますが、内示案を了承した政府案を見ますと、これがほとんど削減されております。文部大臣は政党出身の閣僚でないから、多少不便な点もあるかとは思いまするが、この文教の問題については、画家的に重大な問題であるのでありますから、相当決意をもつて努力をされた、こういうふうにわれわれは了承しているのであります。しかるにことここに至つた経過を、文部大臣としてただ遺憾にたえない、こういうお氣持ちであるのか、それともこれが対策を急速に具体的に何らかの方法で、六・三制その他文教全体の予算に対して努力をされる考えを持つておるのか、まず前提としてこれを承つてみたいのであります。
○高瀬國務大臣 お答えいたします。六・三制予算が現在のところはなはだ憂慮すべき状態でありまして、この点についてただいま御質疑があつたわけであります。これがかりに削除される、あるいは非常に大幅な削減が加えられるということになりますと、六、三割義務教育実施につきまして、非常に困難な事情を生ずることは明らかであります。しかし御承知と思いますが、六十三制予算による建築費補助の計画は、二十三年度までと三十四年からとは大分違いまして、二十四年度からの計画は現在非常に悲惨な状態で行われております。寺を使いましたり、小使部屋を使いましたり、そういう仮教室でやつている授業、あるいは午前と午後にわけましたりする二部授業、こういうものを解消いたしまして、独立教室を與えたい、こういう計画で行つておるわけであります。でありますからこの悲惨な状態を何とかして軽減したいというのが目的でありまして、非常に少いということになりますると、この最も非惨な状態を漸次解消して行きますのに、最悪のコンデイシヨンのところから解消するという計画を立てなければならないということにな品、またその場合に今までの教室の利用の仕方等につきまして、まだやはり相当くふうすべき点もあるだろうと思います。つまり基本設備の利用の仕方等についても、まだくふうの余地が全然ないというわけでもないようであります。また授業の内容の組み方等も考えなければならぬ、いろいろな点についてあらゆる創意くふうをしなければ、やつて行けないということになると思いますが、私といたしましては現在のところまだ不確定でありますから、全力をあげて六参三制予算の獲得に努力をいたしますと同時に、創意くふうによりまして、與えられた予算の中で、悲惨な状況のこの実情を、できるだけ緩和するということで、努力をして行くというよりほかはないと考えております。
○上林山委員 文部大臣から現在における六・三制に対する一應の態度を表明されたのでありますが、私はこの標六・三制の教育が必要であるという点、あるいはこれを行うについて町村当局、学校当局あるいは児童学生の諸君が、非常に苦労を重ねて悲惨な状態を続けておるという具体的な説明はもう今日いたしません。ことほどさように國民がはつきり認識をしておる点であります。この状況をできるだけ緩和するために、文部大臣はさらに予算の復活というか、割当というか、その問題に対して努力をしておられる、こういう答弁でありますが、私の見るところでは、今のような状態では非常なる困難に逢着することはほとんど確定しておるにひとしい、こういうふうに考えるのであります。議場のかけ引、そういう点もありましようけれども、どうです、文部大臣として、これが復活をどの程度に認め得る、あるいは割当をどの程度に確立し得るという点を明瞭にせられたいのであります。
○高瀬國務大臣 お答えいたします。折衝の状況は御説の通りはなはだ困難な状況にあります。しかし内閣といたしましては、折衝するにつきましては五百億円のわく内におきまして、操作の方法を具体的にきめまして、案をつくつてあちらに出しておるわけであります。昨日も私は折衝をいたしましたが、檢討は確かにしてくれておるのですから、見通しははなはだ困難でありますけれども、全然絶望とは私は考えておりません。
○上林山委員 文部大臣としては非常に見通しは困難であるが、絶望ではないというならば、その絶望でない観点に立つ金額は一体どれくらいであるのか。かつまた大藏大臣は主として一人でこの問題の折衝を関係方面とせられたものと私は考えておるのでありますが、その全体的な空氣から通じて、教育予算の復活、あるいは割当が最悪の事態においてどれくらい確立し得るか、その見通しがあるのかどうか、文部大臣の考えと大藏大臣の考えは、大体数字の点において一致しておるかどうか、これを明瞭にしてもらいたいのであります。
○高瀬國務大臣 お答えいたします。閣議で一致して考えたことでありますから、私と大藏大臣との考えが違つておるところはまつたくありません。しかしただいま極力折衝中でありますので、金額の点を申し上げますことはお許しを願いたいと思います。
○池田國務大臣 六・三制の問題につきましては、一昨日もマーカツト少將のところに参りまして、折衝を遂げたのでございまするが、大体文部大臣のおつしやるように、なかなか困難ではございまするが、絶望ではないと思つております。
○上林山委員 具体的に数字の点を言えないということは一應了承いたしますが、それならば最初予算大綱で閣議で決定していたあの線のせめて五割くらいでも確保できるものであるかどうか、この点についてさらにお尋ねをいたしておきたいのであります。また加えて答弁願いたいのは、聞くところによりますと、六・三制予算はほとんどゼロになつておつた。これを各省大臣の了解を得て幾分ずつかでも自発的に予算を醵出して、これが調整をはかるというようなふうにも承つたのでありますが、そういうような意味において、閣議は具体的に――氣持においては一致しておるが、具体的数字においてこれが一致しておるのであるかどうか、この点を重ねて附け加えて答弁願いたいのであります。
○高瀬國務大臣 金額の点はむろん予定の通り多く参るわけには行きませんで、どうしてもよほど少くなるということはやむを得ないと考えております。具体的に五百億の中の割当の操作の状況でありますが、この点も折衝との関係がございますので、こまかいことはまだお許しを願いたいと思いま
○上林山委員 新聞に報じておるじやないか。簡單に言つたらどうですか。
○高瀬國務大臣 新聞にはいろいろ出ておりますけれども、しかし割当につきまして、やはり関係方面も個々の項目についていろいろの考えもあります。ですからそれらの点は一々協議いたしまして、考えないときまらない問題になつておるわけであります。
○上林山委員 答弁が不明瞭で私遺憾にたえないのでありますが、さらに観点をかえましてお尋ねいたしたいのは、午前中の質問で、私は大藏大臣に六・三制の予算は制度の故革を予想して、たとえば八・二割にでもこれを変更するという意図を含んで予算の削減をやつたのか、それとも財政の都合上そういう結果になつたのかという質問に対して、大蔵大臣は財政の都合によるものと自分は考える、こういう答弁であつたのでありますが、文部大臣としてはこれに対してどういう考えを持つておられるか。私をして言わしめるならば、大場三制は予算が極度に少くても、このまま存続して十分に制度を拡充して教育の効果を上げる。この制度はこのまま置いて十分にやつてもらいたい。しかし金は出さない。こういうことになるのでありますが、われわれとしては制度を改革するのであるならば、これに賛成するしないは別として、合理的な一つの解決ではあると思いますけれども、今のようにへびのなま殺しみたいにして、町村長はこれが問題になつて辞職をする。あるいは父兄も兒童も教員諸君も、極度の困難をもつて進んで行かなければならぬ。こういうことになるならば、われわれは抜本的にこれが反省の特別である。さもなければわれわれとしては教育予算を徹底的に改革するについては、むしろ予算の一二%あるいは一三%というものは、優先的に教育予算としてとるべきものである。ここ三年なり五年間なりはせめてそういうふうにすべきものである。これはただに文部大臣に限つたことではありませんが、從來のごとく文部省が比較的穏健で予算に対する折衝が非常に弱い、こういうような点等にかんがみまして、われわれはこうしたような制度の確立をはからなければならぬ。いずれにせよ、どちらに進むかということを、この際反省すべき時期にもう來ているのじやないか。続けるならばもつと具体的に、積極的に何らかの方途を考えるべきである。こういうふうに私は思つておるのでありますが、これは通り一ぺんの机上の答弁ではなしに、眞に私は文教の府をあずかる文部大臣として、これが問題を明確にされたいのであります。
○高瀬國務大臣 お答えいたします。予算と制度との関連の問題でありますが、確かにお考えのような問題を、深刻に考えなければならないということも事実であると思います。しかし教育の制度はやはり非常に重大な問題でありますから、なかなか軽卒にそう動かすべきものではありません。相当研究をした結果といたしまして、新しい六・三・三・四という教育体系が日本で実施されることになつて、もうそれが進んで、いよいよ二十四年度には新制大学もできて完成するというときになつておるのであります。この際六・三というものをくずすことになりますと、根本的な教育体系の変更になります。しかしそれも日本の財政状態から見ればどうしてもやむを得ないというならば、これもしかたがない問題でありますが、これは先ほど申しましたように非常に教育上重大な問題でありますから、軽卒にはきめられない問題であります。財政問題とにらみ合せまして、十分に愼重に檢計いたしまして考えなければならない問題と考えております。現在のところでは何とかしてせつかくつくりました新らしい教育体系であるし、また教育体制をそう頻繁にかえるということは、決して好ましいことでありませんので、これをぜひ継続して行きたい。それについてのあらゆる方法を考えて、苦しくてもこれを継続して、日本経済の安定復活と、同時にその困難を除去して続けて行きたい。こういう考えでおります。しかし財政的に今後どうしてもこれが困難になるということならば、愼重に考えて制度についても檢討をしなくてはならない。現在こういう考えでおります。文部省予算の問題でありますが、私も上林山さんと同じような意見でありまして、文部省の予算というものはいつでもむずかしくなつておりまして、何とか教育予算につきましては、総予算の中ではつきりとしたわくがきめられるような方法がつくならば、教育のためには非常にけつこうなことだと考えますので、私自身もそういう方法が考えられないものかということで、始終考えておるようなわけであります。ひとつこの点につきましては、國会としても御檢討をいただければ、たいへん仕合せだと存じます。
○上林山委員 六十三制に対する制度と予算とに関連して、反省の時期にあるのじやないかと私が言う意味は、今のごとく制度のみを置いて、これはしつかりやれ、しかし金は全然やらぬぞ、こういうような状態では、われわれは六・三制を置く意義が認められないのでありまして、そういう意味において反省をすべきじやないかというのであつて、言うまでもなく、新しい制度をつくつた以上は、困難であろうともそれを存続して、これが拡充強化をはかつて行くということが当然でありますが、六・三制の予算はゼロにひとしい運命にある。これが復活しても、せいぜい十五、六億か二十億程度であろう、こういうことになるとすれば、われわれとしてはまことにこれは遺憾であると同時に、制度は死んでしまう。こういうことを考えますゆえに申し上げておるのでありますが、これに対して文部大臣は、具体的な御答弁がありません。ことに私の考えることは、予算がなくても河とかしてやつて行きたいということは、これは軍なるゼスチユアでしかないと思う。少くとも制度には、ことに教育制度のごときものには、わが國の現状においては当然これに予算が伴わなければならないのでありますから、そういう意味から言つて、私は文部大臣の御答弁は、苦しかろうとは思うけれども、もう少し具体的に積極的な御答弁がほしいのであります。 そこで私は、予算が少くても、あるいはなくても、何とかしてこれが六・三制の予算のない欠陥を補つて行くということは、これは少し追究し過ぎるようですけれども、どういうことを一体考えておられるか。われわれはそういうことはあまりないじやないかと実は率直に考えておるのですが、これに対する御答弁を要求いたしたいのであります。
○高瀬國務大臣 お答えいたします。六十三制予算と申しましても、御承知のようにただいま問題になつておりますのは、新制中学建築費の國庫補助の問題でありまして、義務教育の教員の俸給の國庫負担の部分は、予算にちやんと計上されておるわけであります。ですから、六二二制予算の中の一部が非常にむずかしい問題になつておる。つまり施設の点が國庫補助によらなければ十分に行かないというところに問題があるのでありまして、教員の方については、予算上今問題はないのであります。施設につきましては、先ほど申しましたように、二十四年度以後の計画は、すでに現在までやつております仮教場とか、二部授業とか、こういうものを解消するための計画であります。だからその悲惨な仮教場とか、三部授業とか、三部授業というものを、今までの通り今後もやむを得ずがまんしてやつて行くというならば、二十四年度においてもやれないことはないのであります。これはむろん文部省の、日本國内の新制中学の建築についての全体としての計画でありますから、個々の地方につきましては、それぞれまた違つた事情がありますけれども、全体としてはそういう状況にあるわけでありますから、そういうはなはだ悲惨な状態ではありますが、これで教育を続けるということならば、やれないことはないという状況にあります。また二部授業のやり方につきましても、時間表の作成についていろいろのくふうがまだありますし、一週間を五日授業でやつて、教室の利用を考える。また日曜もやむを得なければやる、休みのときも利用する。いろいろのくふうがありますから、現在までの悲惨な状況も、それらのくふうを新たにやつて行きますれば、たとい施設の増加がありませんでも、ある程度の改善はできないことはない。それらの点を十分に努力いたしましてやつて行きたい、こういう考えでおります。
○上林山委員 六・三制の問題に対する文部大臣の答弁は、私は満足しないのでありますが、さらに積極的な努力を願うことにいたしまして、この程度でおきたいと思います。 次いで文教関係でお尋ねをいたしたいのは、私学の貸付金の問題であります。日本の私学が國家的に教育的に非常に貢献をいたしておることは、御了解の通りであります。これが振興のために、わずかながら私学貸付金があつたのでありますけれども、今度の政府案を見てみますと、これが載つていない。そのために戰災の復旧もできず、授業料は公立、官立学校の約二倍ないし三倍というような高い授業料をもつてこれが教育をしなければならぬという、まことにみじめな状態であります。少くとも立場をかえて言うならば、國家の事業を私学がかわつて行つておるという状態である。この際に國家として当然これに相当の援助をなすべきにもかかわらず、今回はこれが見えていないということは、まことに遺憾にたえないのでありますが、これに対して文部大臣は、予算の復活ないしはその他の処置について、御努力をされる決意を持つておられるかどうか。この点をまず承りたいのであります。 次いで私学の寄付金でありますが、この寄付金には今日稔金がかかつておる。せめてこういうようなものくらいは免租をして、そして私学振興のために、日本文教の振興のために、我どもは國家が援助すべきものであると考えておるのでありますが、これに対する文部大臣並びに大藏大臣の所見をあわせてただしておきたいと思います。
○高瀬國務大臣 お答えいたします。私学の教育が教育上きわめて重要なものであるということ、及び現在の状況におきまして、私学の経営がはなはだ困難な状況にあることも、よく承知しておる次第であります。從いまして、私学の経営を援助し、戰災の振興を援助するために、貸付金を出す必要があるということで、予算の計上に極力努力をいたしたのでありますが、はなは、だ遺憾ながら、これは削除されました。しかしこれは非常に重要なことでありますので、私としては何とか善後措置を講じたい考えで、大藏大臣とも相談いたしたいと考えておりますし、もし臨時議会等でこの問題を復活計上できるものならば、ぜひ努力したいと考えております。 私学の寄附金についての税金の問題でございますが、これはまつたく御同感でありまして、文部省としても始終大藏省にそういう了解を求めている次第であります。しかし税制の関係、財政の関係から、今までまだ了解がつかないでいる問題であります。
○池田國務大臣 私学に対しまする貸付金、從來の七千五百万円はこれを一億円に、また復旧関係は十億程度計上いたして行くように努力いたしたのでありますが、この際とりやめることに相なりました。なお私学に対しまする寄付金は、御承知の通り、法人税におきまして資本金の一定金額、所得の一定金額の部分を寄付金にいたしますときには、法人税を免除いたしております。ただいまのところ、キリスト教團あるいは戰災復旧のためならば、法人税を免除している次第でございます。今後かかる公益團体につきましての寄付金は、稔金について免除するかどうかは研究しなければならない問題と思います。
○上林山委員 私学に対するあらゆる施設援助に対しては、文部大臣及び大藏大臣の積極的な理解による努力を願いたいと思います。 この際私は文部大臣にさらに一言お尋ねいたしたいことは、われわれ十三項目の党の政策を、今度の予算にぜひとも織り込んでもらわなければならぬというので、その十二項の教育振興のため、教育復興金庫を設立したいという強い要望を、内閣に申し上げて來たのでありまして、この問題は相当了解を得たものと考えておるが、これに対する文部大臣の意見はどうであるか。もし政府の方でこれを出さたければ、われわれは議員提出としてこの法案を出したいという準備をいたしておりますが、これに対する文部大臣の答弁を願いまして、文部大臣に対する質疑を終りたいと思います。
○高瀬國務大臣 お答えいたします。教育復興金庫の設立につきましては、文部省としても一つの案がありまして、ぜひともそれを実現して行きたいという考えであります。しかし文部省の案といたしますと、その中に政府出資金が十億ほど入つておるのであります。その関係で今度の予算では、文部省の案そのままでは実行が困難に心つた次第であります。しかしそういう出資金というようなものに関係なく、教育復興金庫というものの設立もできるのでありますから、そういうことも文部省としても考えたいと思つております。民自党としてそういう案をおつくりになつて、御提出いただければたいへんけつこうなことだと考えております。
○上林山委員 農林大臣に対して私は簡單に大きな問題を一つお尋ねいたしてみたいのであります。御承知の通り、わが國は八百三十三億円という厖大なる輸入をいたしておるのでありますが、そのうち約五割は食糧の輸入であります。われわれといたしましては、食糧の自給度を高めると同時に、かつまた配給機構等を改めまして、そしてこれが活用をはかるならば、食糧の輸入を漸次少くして行くことができる。またそうしなければ、われわれが自立経済を立てて行く前提がこわれて來る、こういうふうに考えておるのでありますが、今年計画された輸入食糧をこのままでなければ十分まかなうことはできないとお考えになつておるのか。一應これだけの計画を立てたけれども、自給度の向上、配給機構や供出その他に改良を加えるならば、相等これが輸入を減額してもよろしい、こういうようなお考えはないか、この点をまず承つてみたいのであります。
○森國務大臣 お答えいたします。一日も早く食糧の輸入を中止いたしたい。お話のように四百億円ほど食糧を輸入しておるのでありますが、日本の再建といたしましては、自給自足り域に達せしめたい、この氣持で農林行政の方針を向けているわけであります。御承知の二十三米穀年度におきましては、百八十五万トンの輸入が計画数になつておるのであります。たまたま冬、暖かかつたために、麦の収穫を一部的には悲観しなければならない状態でありますが、また裏側には寒害、雪害等のなかつたために、当初予想いたしておつたほどに、麦の減収は考えられないのであります。この状況で進みますならば、今年の需給計画は当初の計画通り進むことと考えられるのであします。しかしアメリカの会計年度が七月から区切られますから、七、入、九、十、この四箇月が予想になるのでありますが、おそらくアメリカといたしましても、現在日本が懇請いたしておるところの百八十五万トンの輸入は見てくれることと思います。しかしこれは今申しました二十三米穀年度一推定でありますが、こういうふうなことを年女繰返しておりましては、日本の自立の上において非常なさしつかえを來しますので、一日も早く先ほど申しましたように、食糧日給を考えて行きたいと存じます。つきましてはこり際これを米麦という主食によつて補うということは、まだ見通しがつかないのでありまして、やはり日本におきましては輸入を減少するとともに、園内増産をはかつて行く、この國内増産をはかるにおいては、米の面におきましても、また麦の上におきましても、その他かんしよ、ばれいしよの土におきましても、増産の手を打つことが相当残されているのであります。ことにかんしよのごときは、せつかく収穫いたしましても、御承知山通〇二月主で打ち越すことがたいへんなことになりまして、腐敗してしまう。本年は御承知のキユアリング施設をいたしまして、少くとも三千万貫はこの四月、五月の候まで持ち越しまして、そうしてせつかくとつたかんしよを有効に食糧に充てたい。またかんしよの増産を奨励いたしますとともに、その利用方法におきましても一段と施設を加えまして、澱粉あるいはアルコール等の生産にも向けて行きたいと考えております。また米の面におきましても、なお科学を収入れる面が非常に残されておりますから、末年は農業改良局を総動員いたしまして、そうして技術網を徹底的に動員いたして科学の取入れに努力いたし、そうして一日も早く増産によつて自給自足の道を立てたい、この施設を目下考えて手をつけておるような次第であります。
○上林山委員 二十三年度に対する農林当局の計画あるいは予定というものがわかつたのであります。私はこの際、これは内閣全体に申し上げることでおりますが、適当な大臣から御答弁願いたいと思います。それは言うまでもなく、輸入食糧の中にも相当のロスがある、あるいは國内の自給度を高めるについてもまだまだ積極的な手を打つていない。あるいは國内における配給あるいは供出、そういう問題についても相当にロスが多い。こういう点から考えてみますと――天災あるいは災害というものがあればこれは別でありますが、そういうものがないならば、この計画は下まわつてもいいんじやないか、こういうようなことを考えると同時に、近い將來は輸入食糧を減少して、その差額は工業用の原料をどうしても日本にもつと持つて來るようにしなければ、日本の産業の基礎的発展がない。こういうふうに切りかえて行かなければならぬと思つておるのであります。これに対して適当な大臣から――安本長官からでも商工大臣からでもけつこうでありまするが、これが將來の見通しをひとつ説明せられたいのであります。 さらに最後に農林大臣に伺いたいのは、農林大臣は何年後に――但し天災地変は別でありますが、そういうものがないと仮定いたしまして、何年後に日本は食糧の自給自足ができるか、あるいはそれに近いものが計画されておるか、いろいろな計画は私どもも見ておりますが、さらにこの席上においてその点を明らかにしておかれたいのであります。
○森國務大臣 内閣としての御意見ということでありますから、私から申し上げるのはどうかと思いますが、食糧の自給ということはいろいろの方策を要すると思います。御承知と存じますが、今回シヤムから五万トンの米が特に輸入されることになつたわけであります。昨日も総理大臣がお話になりました通り、日本は相当優秀なる工業技術を持つておるのである。工業材料を日本に輸入して、その工業生産によつてこれを輸出して、近き所の食糧とかえる道もあるのであります。また日本の家庭工業あるいは農村工業を振興いたしまして、そうして輸出品の生産によつて食糧と交換する道もあるのであります。日本が百六十万の人口を年々ふやして行く、耕地は限られておる、この人口問題と食糧問題をどうして解決するかという、これは重大な日本の將來の問題であります。私はこの限りなく増加して行くところの人口は、どうしても軽工業によつて日本が輸出國となり、その輸出によつてこの人口が食糧を求めて食つて行く、しかも日本内地においてはこの限られたる六百万町歩の耕地、この六百万町歩の耕地をさらに高度化して行く。つまり一毛作のところが二毛作できれば、その面積は三倍になるわけでありますが、そういうふうに土地の改良と土質の改良、開墾、干拓等によつて、できるだけ耕地を廣めて行く、こういうことも考えなければならぬと思う。また今日非常に土地が荒廃いたしておりまして、戰爭以來酸性土壌の現われが相当見えておるので、科学肥料が実際の効果を現わし得ない土地もできておる。そこには有畜農業を取入れ、土質の改良もして行かなければならぬと思うのであります。また農業生産の意欲を高揚するために、今日やつておりまするところの供出制度をその方式をかえ参まして、農村入が喜んで生産に努力するというふうに、仕向けて行かなければならぬと思うのであります。また消極的のように考えますけれども、山林の造成をはかり、そうして年々起るところの天災を防止して行くということも、食糧問題解決の道である。これらのことを総合的に考えて、人口の増加を見る日本が、將來この問題を解決して行くところの方法を立てなければならぬと思つておるのであります。そういうような情勢でありますから、今直面しておりまする輸入食糧について、何年後に日給自足の道を立て得られるかということは、ここではつきりと計画いたしましても、それは計画として成立たない。われわれはできるだけここに食糧増産をいたして、外國からの輸入を減らして行くというところに、あらゆる角度から努力するより残されたる道はない、かように考えておるわけであります。
○上林山委員 農林大臣が非常に正直な御答弁をされたので、私も了としたいのでありますが、もちろん食糧の調整は複雑であつて、計画を立てても、むだであるかわかりませんけれども、少くともこういう問題は、三年あるいは五年、あるいはそれでできないならば、十年という一應の計画はここに立てて、しかもその計画が年々変更された部分は、変更された部分として、さらに取捨選択して行くという一つの方法をもつて行かなければ、われわれは結局食糧をいつまでも自足ができない。それに近いものができないことになつたならば、――言葉をかえて言いますと、一つの植民地化された國の形態ということになつてしまうのではないか。われわれはそれと同時に、さらに工業用の原料を、もつとたくさん日本に輸入するような計画をこれに持つて來なければならぬ。それはただいまのところ食糧との関連において、これが計画を立てて行くという方向に持つて行かなければならぬと思うのでありますので、私はその点を猛調いたしたのであります。そこでこの問題は簡單にお答え願えればよろしいのでありますが、ただいま農林大臣も、増産意欲、あるいは供出意欲をそそるように考えて行かなければならぬと申された。まことに適切な言葉であります。そこでいろいろと政府でも考え、特に農林大臣はそういう点には努力をされておるようでありますが、私はひとつまず手取り早くできるものからやつてもらいたいという意味で申し上げたいのは、農産物に対する免税、あるいは減税もしくは、超過供出に対するところの免租、こうした問題について農林当局は、大蔵当局とどの程度に折衝をし、あるいはその他の関係方面についても、どの程度にこれが認識をせしめ、近くこれが実現するという見込みであるかどうか。われわれ農村としても、非常に負担が重い、ことに地方税なども二値に増額される。あるいは所得税も減税されない。免税点の引上げの実現は当分できない。こういうことになつて來ますと、農村の負担は非常に過重になつて來るのであります。せめてはこの超過供出等に対する免税、こういうようなこと、あるいはこれと似たような具体的な処置を、農林大臣は考えておられるかどうか、近く実現する見込みはないか、この点を私はあわせてただしておきたいのであります。
○森國務大臣 農村に対する負担の軽減については、私どもといたしましても努力を続けておるのであります。ことに地方財政委員会におきまして果実税が十億円か見積られております。地租の増額を認められております。ことに從來問題になりましたのは、養蚕業に対する事業母の問題であります。なるほど地方財政が苦しいとは申しながら、養蚕に対する事業税のごときは、まことにその性質上かけてはならないものであるという考えを私は持つのであります。ことに果実税のごときは捕税の技術の上において、非常に困難ではないかと思います。ことにまた地租に対する増税のごときは、今日農村の事情を考えましたときに、まことに不当な税金であるということを考えまして、これらの是正に対しまして、せつかく努力を続けておりますが、私の努力が報いられるか、報いられないか、ここに明言できませんけれども、私はその氣持で努力を続けております。ことに超過供出に対する免税の点は、先年來問題になつております。この超過供出は現在自主的に農家に願つておるわけでありまするこの自主的に出されたものに対して、これを総合所得の中に加えるということは、結局出したくても出せないというような氣持を起さしめるので、どうかして超過供出をしてもらいたいということをこちらから希望する以上は、こういうふうな超過供出に対しては、どうしてもとらなければならぬのなら、源泉課税でやりてもらいたい。源泉課税によつてでも今までのような徴收方法をかえてもらいたいということを、大藏当局にせつかく折衝をいたしておるわけであります。政府といたしましては、財政の事情上免税ということが苦しい現状でありまするが、納得の行く程度において税金を定めて行かなければならぬ、かように考えておるわけであります。今その見通しについてははつきりと申し上げる段階になつておりません。
○上林山委員 農林大臣は農村の税金の重圧に対して相当に努力をされておる、特に超過供出の問題に対して相当の努力をしておるが、まだ実現しない。さらに努力を続ける。こう言つておられるのでありますが、これは内閣全体の問題になつて來ると思いますし、特に当該大臣である大蔵大臣との関係も密接であると思いますので、この際超過供出に対する免税、あるいはこれに実質上似たような処置を、どういうふうに大藏大臣はお考えになつておるか、この点を重ねてただしておきたいのであります。
○池田國務大臣 お答え申し上げます。超過供出を多く望むことは、農林大臣並びに御質問の上林山君と同様でございます。超過供出の大きいことを望みますと同時に、所得のあるところ必ず所得税を納めてもらわなければならぬということは、動かすべからざる原理であります。從いまして超過供出に対する課税方法について、関係方面とも從來から折衝いたしまして、所得の計算上ある程度考慮したらとうかということになりまして、ただいまは所得の計算上相当程度考慮することにしてやつております。昨日参議院の本会議で聞かれたのでございますが、現前課税をやるとした場合に、率をどうするかという問題でございます。これは御承知のように、所得種が累進税率になつておる関係上、超過供出前の所得が八万円の人と、超過供出前の所得が十万円の人と、あるいは二十万円の人と、よほど税率がかわつて参ります。ただいま預金に対しまして源泉課税をやつておりまするが、これは税率百分の六十でありまして、こういう率を使つたならば、農家に非常に重い負担になる。税率の算定が困難であるの、ならす、負担が不公平に相なります関係上、ただいまは源泉誤称の方法について考えておりません。
○上林山委員 超過供出については多からんことを望むが、所得のあるところには所得税をかけなければならぬ。しかし所得の計算において相当の考慮を拂う。こういう御答弁がありましたが、その所得の計算において考慮を拂うということは、具体的な構想はどういうふうに研究されておるのでございましようか。この点をただしておきたいのであります。
○平田(敬)政府委員 食糧の超過供出の課税の問題につきましては、御承知のように昨年以來実はいろいろ案をつくりまして、農林当局とも相談いたしましたし、また関係方面とも相談いたしたのでありますが、現在まで到達しておりまする結論は、ただいま大臣からお話があつた通りであります。そこで問題は計算をどうするかというお尋ねでありますが、これにつきましては、私ども達しておりまする結論はかようなところでございます。すなわち超過供出をするにつきましては、相当農家が経営にむりをしている、肥料等も普通の場合に比較してよけいに出しているとか、その他あらゆる方面に相当むりをいたして、生産をふやして超過供出をしておる。こういう事実は全部じやないかもしれませんが、相当一般的であるということを考えまして、さような点を所得の計算上十分に考慮して、課税をするということにいたしております。事柄の性質上、場合によりましては、あるいは一律にどれくらいと見るかという方法も、今まで研究いたしてみたのでございますが、しかし一律に見るというのでは、これまたりくつがなかなかつきにくいことに相なりまして、そういう案も途中でつくつてみたのでありますけれども、これもどうも少しむりだろうということで、結局各現地におきまして、今申し上げましたような趣旨で適実を期して行く、かようなことでいたすことにいたしております。これは実際上は來年度の課税の問題に相なりますので、今後におきまして、さらにその趣旨を徹底せしめて行くようにして行きたいと思います。 〔「本年はやらないのか」と呼ぶ者あり〕
○平田(敬)政府委員 失礼しました。來年度ではありません、本年度の問題であります。
○上林山委員 本年度の問題として具体的にこれを取扱う、こういうことでありましたが、政府の方針が末端の税務署等に徹底をしませんので、この点は普通の税金の徴収方法についてもひとしく問題になるのでありますから、この問題については、極力趣旨の徹底をはかるようにして、それこそ供出意欲を高揚せしめるように、強力せられたいということを私は要望いたしまして、この問題はこれでおきたいと思います。 さらに農林大臣に一言ただしてみたいことは、幸いに公約通り蔬菜の統制撤廃をやりまして、その結果は今日のところ相当効果を上げておるようであります。これに関連して、同じ生鮮食料品である鮮魚の統制をある程度緩和し、あるいは魚種の整理をするというようなことを近く考えていないか。考えていないとするならば、この問題は魚種の整理をなし、あるいは統制をある程度緩和するという方向に積極的な努力をされたい。こういうふうに要望を含めて農林大臣の御答弁を求めたいのであります。これに対するお答えを願いたいと思います。
○森國務大臣 統制を撤廃いたしたいということは、いずれの面におきましても私の希望でございます。しかしながら順序と方法がありまして、蔬菜の統制を撤廃いたしましたからというて、さらにすべてのものを漸次撤廃するということは、今日の場合でき得ないのであります。今御質問の生鮮魚類に対しましては、その統制の方式を変更いたしたいと思うのであります。今日東京都内におけるところの店舗を見ましても、相当配給の魚が出ているのであります。あれを聞いてみますると、配給拒否だというのであります。配給をしても、その魚はいりませんと言つて受取つてくれないから、店舗でこれを自由版賢いたしておる。それが五割以上にも上つておるように聞いております。それでありますから、今日國民生活の上において、現在の配給形式によつて押しつけられて、きようこういうものを配給するというふうに、先方から配給を受けるということは、その家庭の事情、いろいろ事情によりまして、迷惑をする場合がある。そうかといつて、配給がないときに配給してもらいたいというような事情も起つて來るわけであります。それでありますから、配給の方式を変更いたしまして、消費者のある程度の自由採択というような氣持を受け入れまして、そうしてまた魚類の段階も今のような複雑でないように簡單にいたしまして、方式を変更したらどうかという構想を持つているわけであります。御承知の魚類生産につきましては、燃油といい、あるいは漁網綱といい、アメリカの輸入によつてこれを継続いたしておる以上、できるだけその能率を上げて、國民全体の生活に寄與せなければならぬ立場にありまするから、蔬菜とはその意味を異にしているわけでありまするので、現在の配給の方式を変更いたして、國民の生活実情に合うように考えて行きたい。從つて現在の統制の魚種も整理しなければならぬのは整理して行きたい、とかように構想を今練つているわけであります。
○鈴木(明)委員 先ほど供出の話が出たのですが、今日農民が供出をして、その代金で作業衣も肥料も農機具も買えないという現状であります。そこで私の伺いたい点は、米の値段を近き將來において、改正する意思があるかどうかといいことを一言伺いたいと思います。
○森國務大臣 今回為替レートが一本になります関係上、輸入食糧の値段を定めなければならないのであります。現在のパリテイーが一四三になつておりますので、これに基きまして輸入食糧を計算した関係上、四月の中ごろより消費者價格を一應この一四三のパリテイーによつて上げることになつたのであります。現在定めております生産者價格は、一一〇というパリテイーによつて定められているのでありまして、この七月になりましてその当時のパリテイー計算によつてこれを定めまして、そうして麦の値段に対しては生産者に還元するという方式をとつて行きたいと考えております。また米につきましては、十一月においてその当時のパリテイー計算によつて、生産者價格を定めて行きたい、こういう気持を持つておるのであります。從つてこの七月、さらに十一月においては、現在の生産者價格よりも相当上るものと予想いたしているわけであります。
○鈴木(明)委員 大体どの程度ですか。
○森國務大臣 それは七月におけるパリテイー指数によつて考えるのでありますから、今どれだけということは――その節になつて見なければわからぬ次第であります。消費者價格につきましては一應現在の予定されている為替レートを基準といたしまして、一四三の現在のパリテイーによつて、來年の三月まで十二箇月間を、その間のいろいろの條件を予想いたして、一應消費者價格をきめたわけであります。
○植原委員長 松浦東介君。
○松浦委員 私は今までの本委員会における同僚諸君の質問と、なるべく重複しないようにいたしまして、二、三質疑をいたしたいと思うのであります。 まず池田大藏大臣にお伺いをいたします。歳入の問題につきましては、昨日來の大臣の自信たつぷりの御答弁を承りまして、実は安心したいところでありますが、幸か不幸か私もまだ納得が参りません。私は國民の担税力は、すでに限界に到達しているものと考えるのであります。しかるに本予算案を執行することになれば、租税及び印紙の收入におきまして二十三年度よりも千九百八十五億すなわち約二千億円の増加となつているのでありまして、はたして円満なる執行ができるかどうか、はなはだ疑問とするのであります。午前中にはこの問題について、上林山君に御答弁になつておられるようでありますけれども、もう一ぺん自信があるかどうか、お伺いをいたしたいのであります。
○池田國務大臣 お答えいたします。私は五千百四十六億円の租税及び印紙收入につきましては自信がございます。問題の点は、申告納税によります千九百億円近い所得税でございます。他の税につきましては、二十三年度の実績を見ましても、相当自然増収が出ておるような状況でございます。千九百億円の申告課税の収入につきましては、今朝來お話申し工げましたように、税務機構改善、運営の適正化をはかりまして、納税者の協力を得てやつて行きたいと考えております。
○松浦委員 それではそのことは一應お聞きいたしておくことにいたしまして、なおこれも昨日どなたかの質問と多少重複のきらいはありますが、税金の徴税技術と申しましようか、徴税機構につきまして、現在のままでは、だれ一人おそらく不満にあらざる者はないと思うのであります。あまりにも官僚的であり、國民から多大なる不満を買つておることは事実でございます。これはどうしても改善を要するのでございますが、昨日の平田主税局長の御答弁の中には、今の税務官吏はなれないからだめなのである。今にだんだんなれて上手になり、でこぼこも直るであろうというようなお言葉があつたのでありますが、今の税務官吏がなれて上手になるまで持つわけには、私は参るまいと思うのであります。大藏大臣は徴税機構、税務機構をいかに改善せんとするのであるか、その構想の御発表を願いたいのでのであります。
○池田國務大臣 先般もお話申し上げましたように、まず人的素質が十分でございません。從いまして現在おる人に再教育を加えますと同時に、新しいりつぱな人と申しますか、相当の年齢であり、財政経済に通じた方の新規採用もやつて行きたいと思います。なおまた機構の問題につきましても、つとめて税務署の増加をはかり、調査の徹底を期したいと思つております。今問題の点は、素質が十分でないということと、そうして何と申しますか、割当というような――実際は割当ではないのでありまするが、目標額をきつくやる、そしてそれを突破するように指導しておる点が、摩擦の相当程度の原因だと思います。私は從來の目標額につきましても、よほどこの指示の仕方につきまして注意して行きたいと考えております。なおこまかい問題につきましては、今研究中でありまするが、民自党その他で言つておられます所得調査委員会制度、これは予算申告納税制度の関係上、從來のような所得調査委員会は設け得られないと思うのでありますが、何かそこに民間の知識を入れるような方法を考えたいと研究いたしております。
○松浦委員 ただいまの御答弁の中には、税務署をふやすというような、あるいは人をふやすというようなお話も出たようであります。われわれは今行政機構の改革、また行政整理を断行いたそうとしておるように考えておるのでありますが、この点、税務官吏に関しては、行政整理を行わないのであるか、お伺いをいたしたいのであります。
○池田國務大臣 最近行われる税制の根本改革にあたりまして、考えなければならぬ問題でございます。私といたしましては、今一應行政整理をすることにいたしておりまするが、御承知の通り、ただいまは欠員が多いのでございます。税務官吏の予算定員は七万数千人と考えておりまするが、欠員が非常に多いのでございます。そしてまた税務の実際から申しましても、私はりつぱな人をたくさん置いて、國民に不平のないような構成をして行くのが、これは政治としてやるべきことだと考えております。
○松浦委員 多少われわれと見解を異にするところがあるようでありまするが、一應この程度にいたします。 大藏大臣は税の問題になりますると、五月か六月にアメリカからシヨープ博士も來朝するから、そのとき根本的な改正をいたしたいということを言われたようであります。また最近新聞紙の傳うるところによりますれば、税制審議会をつくるというようなととも発表になつておるようでありますが、これはシヨープ博士が來朝の前につくるのであるか、あとにつくるのであるか、この点をお伺いしたいと思います。
○池田國務大臣 今年一月より大藏省に税制審議会を置いて、檢討いたしておつたのでありまするが、しかしシヨープ博士が來るときまりまして、先般多分四月の一、二日だと思いますが、税制審議会を内閣におきまして、そうしてスタツフもふやして根本的改革の調査に着手いたした状況でございます。
○松浦委員 今まで大藏省に置かれた税制審議会を、さらに強化拡充いたしまして、内閣のもとにこれを置くというようなお話でございまするが、その大いにわれわれが期待を持たなければならないような税制審議会というものの権限、またいかなる機構のもとにおいてやられるのであるか、いかなる人を集めてこれを構成せんとするものであるか、臨時的なものであるか、半恒久的なものであるか、伺いたいのであります。
○池田國務大臣 從來大藏省に置いてございました税制審議会の委員は、学者あるいは民間の実業家、各界の代表社でございます。今回内閣に置きます税制審議会は、衆議院、参議院の方々の御参加も願いまして、いわゆる拡大強化し、各般にわたつて檢討することになつておるのであります。これは大体私の考えでは臨時的なものと考えております。
○松浦委員 審議会には國会議員も参加するというようなお話でございまするが、この審議会というものは、はたして議会主義の建前から考えまして、屋上屋になるようなきらいもあると思うのでありまするが、これに対する大藏大臣の御見解を承りたい。
○池田國務大臣 いろいろな審議会とか調査会は、ずつと前は國会議員なんかも参加されるのを通例といたしております。新憲法のもと、お話の通りに、こういうものは屋上屋になるのじやないかというような考えで、一時やめまして、委員の方を任命する場合には、國会の承認を受けるという制度になつておると思うのであります。しかし今回の税制審議会は、國税、地方税を通じました大規模の調査でございますので、私はやはり一應衆知を集める意味におきまして、國会議員の御参加を願つた方がいいと考えた次第でございます。なお國会は何もこの調査に拘束される必要は全然ないのでございまして、屋上屋とも考えておりません。
○松浦委員 そこでその税制審議会、あるいはまたシヨープ博士の來朝によつて、根本的な税の改革をいたしますれば、はたして大藏大臣が今までおつしやつたように、税の軽減が期待できますかどうか、この点を承つておきたい。
○池田國務大臣 税の軽減は期待できます。また軽減しなければならぬと私は確信いたしております。
○松浦委員 それではその点も了といたしまして、さらに伺いたいと存じまするのは、私はこの予算案は、日本の財政経済に対する大きな一大外科手術のようなものであると考えます。一度は通らねばならぬいばらの道であるというような意味において、一應了承いたしたいと思うのでありまするが、しかしこの執行の過程は、決して坦々たる大道でもなければ、また決して樂なことはないと思うのであります。血も出る、涙も出る。あるいはまたこの執行中に、非常な悲劇が起るのではないかと思うのであります。それを通つて、初めて前途に光明があるとも予測されるのでありまするけれども、どうも私の考えを率直に申し上げますと、官界出の方は頭がよいと申しますか、あるいは先が見え過ぎると申しましようか、とかく、かくすればかくなるものであるというような結論が先になつて、非常に樂観的に堕するようなきらいがなしとしたいと思うのであります。総理大臣も大藏大臣も、そういう理想案にいささか酔つておられるようなところがあるのではないかと私は思うのでありまするが、この点につきまして、もう一應大藏大臣の御所見を伺いたいと思うのであります。
○池田國務大臣 お話の前半はしごくもつともなところで、御同感でございます。まことにいばらの道、通らなければならない関所と考えております。このいばらの道を通つて行きます上におきましては、われわれ政府の一員としまして、万全をつくして、できるだけ樂に円滑に行くように努力いたしたいと思います。なお官僚が樂観過ぎる、こういうようなお話でございまするが、決して樂観はいたしません。非常な決心で、とにかくやりのけるという氣持だけでございます。
○松浦委員 いま一應聞きたいのであけまするが、どうも私どもは、たとえて言うならば、アメリカのくつはいかに上等でりつぱでも、足の寸法が合わないならば一日本人ははけないというような氣持もあるのでありまするが、この点について大藏大臣のお考えを承りたい。(笑声)
○池田國務大臣 日本人には、あるいは新しく少しくらいまめを出すかもわかりませんが、大体このくつをはいて千里の道が歩けると考えております。
○庄司委員 関連して……。ただいまの同僚の質問に対する大藏大臣の御答弁は、ただいま議題となつておる予算の中の歳入、租税に関して、十分徴收し得る確信ありというお答え、また各財務局長を集めて、本省において会議さる為ところの協議会におけるいわゆる割当目標等についても、弊害のあることを察知して、それを改良したいという意味のお言葉がありました。まことに御同感でございます。私がこの一点に関して、具体的な一例を出して一層反省を促したいことは、昭和二十二年度の所得税の徴收等において、全國の財務局長を集められて、それぞれ割当目標なるものを公表された。その結果を査察せんがために、昨年の予算委員会より委員長鈴木茂三郎君の時代に、予算委員が全國にわたつて調査を行いました。ところが東北六縣を管轄する仙台財務局は七十億の割当を受けたにかかわらず、何と成績の優秀なことよ、百三億を集めた。そして財務当局は、得々としてその成績優房なことを誇つておられるのであります。おそらくそれは東北六縣を管轄する仙台財務局のみならず、全國の他の局も大体そんな比例があつたと思いますが、衆議院が一昨年においては千二百三十七億円でございましたか、そういう提案に対して協賛を與えておる。しかるにそれを基準として目標割当というものが行われる七十億とればいいものを百三億もとつておる。これを苛斂誅求と言わなければ、何を苛斂誅求と言いましようか。苛斂誅求は虎よりも猛しということを孟子は述べておるが、今大臣はみずからお氣づきになられて、從來の目標割当を是正したいという意味のことを述べられましたのは、まことに、けつこうでございますが、どうかただいまの御答弁のごとく、この予算の決定後において、各財務局長を集められた場合に、そんなむりをしてまで成績を上げないように、とくと御警告を発していただきたい。これが一点であります。これに対する御所感を伺つておきたい。 もう一点は、中学校を出た者を税務講習所に入所させて一箇年か二箇年、の講習を與える。それが卒業をして最末端の各税務署に奉職をし、一年か二年で三級官になる。昔の判任官になる昔の兵隊檢査ぐらいの年輩で判任官になつておるのであります。元は十年間ぐらいの刻苦精励の後において、ようやく三級官になつておる。しかるにただいま申し上げるように、二十一、二あるいは二、三の若僧が三級官となつて、あるいは苛斂誅求の第一線に立つておる。税務署長は総務署長、その部下の面税課長は直税課長で、おのれの功績を現わさんがために、あらゆる苛斂誅求をやつておる。そこで再教育の必要ありということをお述べになりましたが、どうか再教育において、單に徴税の技術を習得させるだけでなく、平凡なことでございますけれども、偉大なる平凡、そういう人間の人格を修練させるために、相当のことが必要であると私は考えておりますが、その点に触れての御所感があるならば伺つておきたいと思います。
○池田國務大臣 ある財務局で目標額よりも非常にたくさん徴税成績を上げた。これが苛斂誅求であるというお言葉は、ちよつと当らないと思うのであります。税務官吏は税法の命ずるところによりまして、調査をいたしてとるのであります。そうして予算額を一悪あげる見込みでありまして、目標額よりもたくさんとれるところもありますし、また目標額に達しないところもあるのでございます。私は昔からこの目標額というのはある程度の目安で、これにどうしても行かねばならぬという氣持は持つていないのであります。なお税金をとり過ぎる。とるべからざるところまでとるということは、税務官吏として最もいかぬことである。私は常に、むりな税金をとることは、罪万死に値するということを、前々から注意しておる次第であります。 第二の税務官吏の再教育につきましては、まことにお話の通りでございます。私は今の税金に対する問題が、知識の足りないというところよりも、人柄がよくないというところで相当な問題を起しておる点があると思うのであります。庄司君の言われるような心をみがくことも、いわゆる再教育の最も重大な点と考えておる次第でございます。
○庄司委員 目標割当のせいぜい五分か一割くらいの水ぶくれをとつたというのであるならば、これは余儀ないことであります。けれども百円とつてよいところを百三十五円とつた。こういうようなとり方が集結されてただいま一例を申し上げた二十二年度において、当初本院の協賛の税は千二百三十七億でございましたか、その國会の議決権というか、國会が承認を與えた一定額よりも三割も四割も多くとるということは、一体どういうことでありますか。そういうことについての大藏大臣の御所見を承りたい。
○池田國務大臣 各財務局内の税務署の目標額は、昭和二十三年度の十二月ぐらいにきまつたと思います。そうして昭和二十二年度の末期においてやつたのでございます。当初のやり方で、目標額は十分正鵠を得ていなかつた結果であろうと思うのであります。そうしてまた國会で大体各税につきまして收入予算を御審議願いまするが、自然増收ということが現われるのは從來もたびたび見るところでございます。全体といたしましては、そうたくさんの違いはなかつたと思うのでございます。
○松浦委員 私は歳入面につきましてはこの程度にいたしまして、歳出面、主として公共事業費の問題を質疑いたしたいと思うのであります。歳出面に一通り目を通して、意外に少いとだれしも感ずるのは、私は公共事業費五百億であろうと存じます。言うまでもなく、この五百億の中には災害予算が含まれておるのでありますが、大藏大臣は公共事業費五百億をもつて、はたして十分とお考えになるかどうか、ます所見を承りたい。
○池田國務大臣 十分とは思つておりません。非常に苦しいのでございますが、全体のバランスから申して、この程度でやむを得ないのであります。また五百億の使い方につきましては、十分重点的に使わなければならぬと考えております。
○松浦委員 大藏大臣は十分とは思わないけれども、やむを得ない、そういうようなことでございまして、昨日も足りない分は何とかあとでするというようなお話もあつたようでありまするが、十分と思わない、つまりどうしても足りないということを百も承知の上で、五百億の予算をなぜ編成せられたのであるか、私にはまだわからないのであります。公共事業費が、日本の現状では絶対に必要であるということは、池田さんもお認めのことであろうと存じます。そこでこれを増額すればインフレを増す一因と考えて、この程度に押えたのであるか、何がゆえにこれを五百億に圧縮したのであるか、その原因もひとつ明確に承りたいのでありまする
○池田國務大臣 予算全体のわくを七千億程度にいたしまして、公共事業費は少いのであるが、このくらいにすべきが至当――とは申しませんが、このくらいでがまんするよりほかにない、こう考えた次第であります。
○松浦委員 私にはさつぱりその意味がわからないのであります。御承知のように、この公立事業費の中には災害予算が包含せられておるのでございます。私はこの災害予算と申しますものは、われわれの家庭であるならば、これはお葬式の費用のようなものであると思うのである。金があるとか、ないとか言つておられないところの金であると思うのであります。私は敗戰國であろうが、どこの國であろうが、火が出れば消すのがあたりまえであるし、洪水が出ればこれを防ぐのが当然の措置であると思う。かような五百億のわくでは、まことにきゆうくつであつて、困るのでありますが、私はこの災害予算は、建設省関係と農林省関係とを問わず、これを一本として公共事業費のわく外にすべきものではないかというような考え方を持つておるのであります。せつかく大藏大臣は財政法の一部を改正して、何か根本的な改正をする御意図があるようでありますが、この公共事業費の中から、災害予算というものをわく外にするという問題につきましては、どういうふうにお考えになつておりまするか、御意見を承りたいのであります。
○池田國務大臣 災害の復旧につきましては、この五百億のうちにおきましても、できるだけそちらの方に向けたいと考えております。なお災害復旧費を公共事業費から別途に組むという御意見は、ほかの方面からもちよいちよい聞いておるのであります。將來檢討してみたいと考えております。
○松浦委員 私はどうも、池田大藏大臣はこの災害問題について、御認識が足らないのではないかと、まことに遺憾ながらいわざるを得ないので断ります。これはまことに困つたことでありますけれども、わが日本では、災害が非常に多いことは御承知の通りであります。数十年間のわが國の政治が、残念ながら軍事費に重点を置きましたために、財政がほとんど顧みられる機会がなかつたのでありまして、ことに戰爭の盛んなころは、治山、治水問題であるとか、あるいは河川の問題であるとかが、非常になおざりにせられたことも御承知の通りであります。そのために、山は濫伐され、川は荒れるにまかされまして、一刻大水が來ると、山は坊主でございまするから、洪水は出るし、また堤防が切れるし、農夫が営々辛苦の田畑は、一朝にして砂に埋れるし、人家は流される、あるいはまた人畜も危險というような状態になつておるのが、現在の状態であろうと思うのであります。一昨年の東北の大水害、関東の大水害、また昨年の東北の大水害、その例は枚挙にいとまがありません。たつた一日の雨で数百億の冨が一朝にして流れるというようなことは、決して前例がないことではないのであります。われわれの調査いたしましたところによりますれば、現存の日本の耕地面積の約五分の一は、危險な状態にさらされておるということも言われておるのでありますが、これらの問題に対して、大藏大臣はどういうふうにお考えになるのでございますか。五百億の公共事業費の中に、河川費用というものはたつた百五、六十億しか見積られていないではありませんか。この点をひとつお伺いいたします。
○池田國務大臣 五百億のわくになつたということは、先ほどから申し上げておるのでありますが、この五百億の使い方につきましては、災害復旧等に十分重点的に考えを置いて行くつもりでございます。なお治山、治水の問題にいたしましても、昨年度のそれと比べまして、相当増加しているはずであります。
○松浦委員 大藏大臣は、五百億の公共事業費は、重点的に使用できるとおつしやいますけれども、私はさように簡單には参らないと思うのであります。しからば、昭和三十四年度の予算の五百億と申しますのは、昨年度の予算の――物價も上つておるのでございまするが、大体どの程度になつておりまするか。物價指数からいつてその点をちよつしと伺いたいのであります。
○池田國務大臣 昨年大体公共事業費は四百九十五億円だつたと記憶いたしております。それを労賃、物價の上りで、事業の分量から換算いたしますと、大体六百二十一億になります。昨年度と同じように計算して行けば、大樹二十一億円になるところを、五百億円に圧縮されたのでございます。そのうちで六・三制の費用が五、六十億あつたのではないかと思つております。それが五百億のうちには全然抜けておりますので、各費目につきましては、昨年よりも五、六割程度増加したところもあります。また道路費なんかを見ますと、昨年は三十五億であつたのが本年は五十七億程度になつております。関係方面といろいろ折衝いたしまして、五百億円のわく内について、そのきめ方を予算書にありますように、一應きめておる次第でございます。
○松浦委員 どうも私にはまだ納得が参りません。昨年の四百九十億は六百億何がしに相当する。そういうことになりますれば、本職和二十四年度の予算は、昨年の公共事業費の四百九十億よりも、はるかに少いことになるだろうと思うのであります。しかもその五百億円の内訳を見ますと、河川は一般において五十九億四千二百万円何がし、災害において百九億三千二百万円にすぎません。合計して百六十八億七千四百万円何がしでございまするが、昨年度におきましてさえ、すでに河川関係の予算は百四十二億何がしになつておるのでありまして、これは何割増強なんということは考えられないのでございまするが、この点はもう一度御説明願いたいのであります。
○池田國務大臣 先ほど申しました五、六割の増加ということは、治山、治水関係の災害復旧費でございます。全体から申しますると、災害復旧費はお話の通りであるのであります。
○松浦委員 私は治山、治水と申しましても、この災害問題は河川を中心に考えなければならないと思いまするから、公共事業費と申しましても、主として河川の災害問題に重点を置いているつもりでございます。ところで御参考までに申し上げますが、昨年の公共事策費の四百九十億円のうち、河川は約百四十二億使つておるのでございまするが、その予算執行の経緯を建設省に参りまして調べたところが、この府縣補助の工事の分で、二十二年度災害の分は、いまだ各府縣に対しまして五割以外に支拂いをしていないような状態にあるようであります。昭和二十二年度におきましては、すでにまだ五割の未交付金を持つておるような状態であります。また二十三年度に至りましては、もつとひどいのでございまして、府縣補助は約八%しかやつておりません。未交付が九割二分というような状態でありまして、昭和二十二年度、二十三年度両年度通計三百六十三億の未交付金があるのでありますが、これを大藏大臣並びに建設大臣はお認めになるかどうか、この場合承りたいのであります。
○池田國務大臣 政府委員より答弁させます。
○益谷國務大臣 昭和二十二年度、二十三年度を合しまして大体三百六十数億と記憶いたしておりますが、補助金の未拂い額があります。
○松浦委員 建設大臣は三百大十余億円の未拂いがあるというようなお話でございまするが、先ほど午前中の本委員会においても、各委員より申されましたごとく、今日全國の各府縣、各市町村は、金詰まりで財政難で汲々としておる。実に不穏な形勢すら生ずるおそれがあるのであります。しかるに政府が当然支拂うべきものをかくのごとく支拂わず、しかもとる方は遠慮会釈もなくとつておるというような状態でございまして、地方民の中には、民主主義とはかくのごときものであるかといつて、非常に激昂しておる向きも多少あるようでございます。私は決して現政府のみの責任であると言うわけでございませんが、大藏大臣の所見を伺いたいのであります。この三百六十三億の未交付金については、どういうふうにお考えになるのであるか、御意見を承りたいのであります。
○池田國務大臣 三百数十億の未交付金があるということは、実は私は知りませんでございました。どういう原因でこれが起つたかをきめまして、それから適当な措置をとりたいと思います。思うに予算に計上いたしました事業分量を越えてやつている場合には、そういうことがあり得ると思うのでございますが、しからざる場合におきましては、政府の今の國庫の状況はそう悪くございません。金に困つて拂えぬというようなことはないのでありますから、拂うべきものならばただちに拂う処置をいたします。ただ原因を調べませんとちよつとここで申し上げかねます。
○松浦委員 私は、今地方の中央に対する陳情の大部分は、この年々の水害に悩むところの復旧工事に関することが多くを占めていると考えるのでございます。しかも一旦建設省において査定して、これをやれといつておきながら、三百六十億の未交付金があるという始末でありますが、大藏大臣がまだこのことを知らなかつたとすればやむを得ません。これはなるべく早く御調査を願つて、適当な措置を一日も早く講じられんことを特に希望する次第でございます。 そこで先ほどの議論にもどるのでありますが、かような状態にあるのでありまして、五百億の公共事業費の中で六・三制の方も必要である。刑務所もつくらなければならぬ。その他農林関係もある。あるいは港湾もある。あるいは水道関係もある。住宅関係もある。そういうようなことでは、いかに大蔵大臣が水害の御認識を願つて、五百億のわく内において重点的にこれをまわすというようなことをおつしやつても、私はどうしてもこれを増額しなければ、その目的を達することができないと思うのでありますが、もう一ぺん大藏大臣の御所見を伺いたいのであります。
○池田國務大臣 さきごろ來六・三制復活の問題もございまして、なかなかやつかいな問題でございます。各省大臣からできるだけ六・三制の方にお金をまわしてもらうべく、私は第三者と申しまするか、一懸公共事業費の内訓は安本長官がやつておられるので、わき役として努力いたしておるのであります。やはり各省大臣も、自分のところの分をさくということは、非常におつらいような状況でございまして、苦慮しておるようであります。何と申しましても、実際五百億円ではお話の通りに非常に苦しいのでございます。私はもし許されるならば、適当な機会にぜひともこれの増加をはかりたいと考えております。
○益谷國務大臣 先ほどの御質問に関連してお答え申し上げます。三百六十億の未拂いがあると申し上げましたのは、中小河川におきまして昭和二十三年度までの災害見積り額であります。これは工事ができますと、國家が逐次支拂いをいたさなければならぬ金額であります。それでなお三百六十五億仕事ができていないという趣旨であります。支拂いと申しまするのは、政府が支拂いの義務があつて、その支拂いを遅延しておるという趣旨ではございません。
○松浦委員 それではもう一遍申し上げますが、河川の水害復旧の中で昭和二十二年の分におきましては、建設省の査定によつて、地方で工事をやりましたものの交付金が五割しか行つておりません。從つて五割は未交付となつておるのであります。昭和二十三年度の分におきましては、交付金が実にまだ八%にすぎないのでありまして、未交付金が九割二分――九二%ということになつておるのであります。昭和二十二年、二十三年の未交付金の合計が、私が建設省で聞いたところによりますと、三百六十三億になつておるのであります。先ほど益谷建設大臣はこれをお認めになつたようでありますが、いかがでありますか。
○益谷國務大臣 三百六十億の未拂いと申し上げましたのは、先ほど御説明申し上げた通りであります。ただ本年は氣候に惠まれている関係上、工事が非常に進捗いたしまして、それで現在は一月末までの計算によりますと、地方に支拂うべき金はおよそ四十億程度あると存じております。それだけはこの國会において予算を審議していただいて、ただちに交付いたす所存でございます。三百六十億というのは、繰返して申しますと、災害の見積りでありますから、工事ができますと、そうしてまた國会において予算を審議していただきますと、逐次支拂つて行くのでございます。
○松浦委員 見積りと申しますと、これは建設省の技官の連中は、当然ここを直さなければ今後に災害がある、そういうところを見積つたのであろうと存ずるのでございます。そういうところに金を使わないのであるかどうか。今四十億だけの金では、私はこれ足れりとは思わないのでありますが、あなたはあなたの部下の技官どもが査定をいたしましたそのものを、お認めにならないのでありますかどうか、伺いたいのであります。
○益谷國務大臣 三百六十億と申しますのは、建設省で災害を実地に調査いたしまして査定いたした金額であります。金額に見積りますとどれだけになるという査定の金額であります。そうして三百六十億政府が支出いたしますと、昭和二十三年度までの災害の復旧完成ができるという金額であります。そうして地方におきましては、先ほど申し上げました通り工事を進めております。予算以上の工事を進めておりまするために、一月末までに大体四十億の超過の工事をいたしております。予算が通過いたしますと、すみやかに出水期前に災害費を地方に交付いたしまして、できる限り効果的に使用いたして行きたいと存じておる次第であります。
○松浦委員 益谷建設大臣とその問答をいつまで繰返しても、同じような結果であろうと思いますから、この程度で打切りますけれども、しかしながら、要するにこれは公共事業費の五百億というものの不足から來るところの問題であろうと思うのであります。先ほど大藏大臣は、場合によつては公共事業だけは何とか修正するの道を講じたいという意味の御発言があつたようでありますけれども、どうしてもわれわれはこの増額を希望しなければならない、かように考えるのであります。今回の予算案が、かりにその筋の内示案によるところのものを基礎にしてつくつたものであると考えましても、私は要するに日本の経済再建ということがその目的であろうと考えるのであります。私どもは今の日本の状態から行きましては、この公共事業、特に河川の災害問題等に金を使うということは、決してインフレを助長する意味にもならず、また自立経済の促進も阻害することにもならないものであると思うのであります。何となれば、一昨年のあの大水害を見ましても、昨年の水害を見ましても、水が來れば必ずやられるのであります。しかもほとんどこれは大水が來るということの予測が持たれておるような状態であるのでありますが、今五十億なら五十億、百億なら百億の金を出して、その修理を急いでおけば、一朝大水が來ても心配がないのでございますが、その防備をしないでおきますならば、七月や八月に大水が來て、三百億も五百億もの富が一ぺんで吹つ飛んでしまうのであります。でありますから今五十億、百億をこれにまわすことは、少し大きい意味において日本の健全財政を守るゆえんである。そういうような考え方を持つておるのでありますが、この点についてもう一ぺん大藏大臣の御所見を承りたいのであります。
○池田國務大臣 誤解のないようにいたしておきたいと思いますが、予算案を修正いたしまして、増額するという意味ではございません。この予算はこれで御審議願いまして、將來議会がありましたらできるだけふやしたいということでございます。なお公共事業費の根本的考え方、災害復旧費の根本的考え方につきましては、松浦君と同感でありまして、私もその意味において努力し、また今後も努力いたしたいと考えております。
○松浦委員 大藏大臣は予算の修正はしない。あとで適当にお考えになるというようなことでございますが、しからば今年の七月ないし八月に当然予測せられます災害に対して、またこの四月にもあるいは雪解け災害というようなものが起るかもしれないのでありますが、そういうときには一体どういよ措置をおとりになるつもりでありますか、追加予算を計上になるのでありますか。いずれ五百億円の公共事業費のわく内で、まかないきれないであろうとわれわれは考えるのでありますが、いかがとりはからうのであるか、この点を伺いたいのであります。
○池田國務大臣 五百億円内で十分対策を考えて行くのでございます。なお雪解けとかあるいは七、八月に水が出まして災害が起り、予算でまかないきれないときには、これは國会を開いて御審議を願うことになると思うのであります。
○松浦委員 今度の予算には予備費を設定いたしておらないようであります。こういう災害問題その他を予測しますときに、われわれはどうしても予備費の必要があるような氣がするのでありますが、この点について大藏大臣の御所見を伺いたい。
○池田國務大臣 しごく同感でありまして、予備費の設定に努力いたしましたが、予備費を置かない方がいいという考え方もありましたので、今回の予算には予備費を置かないことにいたしました。
○松浦委員 予備費を置かない。そこで予算総則の第三條には災害等緊急の場合國が債務を負担する金額云々ということがございます。昨年は二十億あつたように記憶しておるのでありますが、ことしはどのくらいでございますか、伺いたいのであります。
○河野(一)政府委員 一億円でございます。
○松浦委員 昨年は二十億でことしは一億、私はまことに心細いような気持を持つのでありますが、大藏大臣はあくまでこの五百億内の操作において、十分できるという確信があるのでございますか、もう一ぺん伺います。
○池田國務大臣 私はお話の通りに昨年が二十億でございましたから、どうしても三、四十億という考えを持つておつたのでありますが、一時全然置かないというふうな話になりました。御承知の通りに財政法には予備費を置くという規定がございますので、財政法の改正をしようかというところまで行つたのでございますが、一億だけ認めるという結果になつたのであります。
○松浦委員 予備費も置かない、債務負担行為の方は二十億を一億に減らす。そこで一説には建設公債というような説もいろいろ流布されておつたようでございますが、われわれはどうしてもこの荒れ果てた河川を、このままには放つておけないと思います。この建設公債という問題に対して、大藏大臣はどういうふうにお考えになつておるか、御所見を承りたいのであります。
○池田國務大臣 建設公債ということははつきりわからないのでございますが、私は千七百五十億円の使い方がまだ十分きまつておりませんので、筋の立つたものにつきましては、この金が使い得るようにいたしたいと考えております。
○松浦委員 予備費もなく、また負担行為も非常に激減いたしました。建設公債についても大藏大臣はまだ考えていない、反対の御意向のようであります。そこで予算の修正はしないが、昨日あたりの大藏大臣の御答弁によりますれば、價格差補給金を節約して何とかその経費は捻出する。そういうような言葉があつたようでありますが、どうでございますか、伺いたい。
○池田國務大臣 價格差補給金をできるだけ少くすることは、わが党の年來の主張でございますので、これにつきまして全力を注いで行きたいと考えております。
○松浦委員 價格差補給金を下げることも、わが党の年來の主張であるのでありますが、公共事業費を増額することも、わが党の主張にはかわりはないのであります。その節約したもので、公共事業費の埋合せをなさる御意思があるかどうか、ということを伺つておるのであります。
○池田國務大臣 そういうふうにして捻出された金額は、私はまず第一に税の負担軽減に充てたい、そうしてなお余裕があればお話の点にも触れたいと思います。
○松浦委員 價格差補給金を節約して免税に充てることは、しごくごもつともでありますが、ちよつと公共事業費の問題とかけ離れますけれども、價格差補給金三千億何がしは重点を一体どこに使うのであるか、この場合ちよつと承つておきたいのであります。
○池田國務大臣 安定帶物資の價格維持のために千二億、輸入物資の補給金に八百三十三億円、塩の價格補給金に三十七億円、なお今まで負担しております價格差補給金に百五十億円、合計二千二十二億円であります。
○松浦委員 その節約のできる部分と思われますのは、一体どこの科目が一番節約できると予測せられるのでありますか、それを伺いたい。
○池田國務大臣 塩の三十七億円については、大した金額の期待はできますまいが、安定帶物資の千二億円並びに今までの債務の百五十億につきまして、相当の減額を計画いたしたいと思います。なおまた輸入物資の八百三十三億円につきましても、食糧関係あるいは輸入の石炭、燐鉱石、鉄鉱石等で、できるだけ出したいと考えておるのであります。
○松浦委員 安定帶物資の中の石炭は大体どの程度に見積つておられるか、鉄はどのくらいに見積つておられるかを承りたいのであります。
○池田國務大臣 石炭は三百六十五億円と記憶いたしております。鉄鉱石につきましては四百億円余り、肥料につきましては百七十四億円等でございます。
○松浦委員 石炭は内地産に関してのみ價格差補給金を出すのでありますか、輸入の分にも出すのでありますか、この点をお伺いいたします。
○池田國務大臣 主として内地産でございますが、輸入石炭にも出ております。
○松浦委員 建設大臣に簡單な質問をいたしたいと思うのでございますが、公共事業費はわれわれの予備よりも非常に少いのでありまして、從つて建設大臣は非常な貧乏世帶を保たなければならないので、その点は非常に御同情申し上げるのでございますが、何としても私はそういう場合には防災工事と申しますか、災害を未然に防ぐというような工事に、重点を置かれるのが当然ではないかと考えるのであります。河川関係その他において、防災工事の費用は何ほどあるのでありますか、それを伺いたいのであります。
○益谷國務大臣 松浦君の御説まことに御同感であります。河川に対する災害復旧は、御承知の通り非常に巨額の費用を要するのであります。從いまして私どもといたしましては、河川を直接改修いたしますると同時に河川工作物の維持工事をいたしたいと思うのであります。早期に災害の原因を突きとめまして、これに対して手当をする維持工事に力を注ぎたいと思つております。また一面ただいま仰せのごとく、防災の方面に相当の費用を投じて防災に努めたい。かようにいたしますると比較的少額な費用で、災害を防止軽減することができると考えておるのであります。まだこの方面に使う金は決定いたしておりません。つとめて防災方面に費用を充て、また維持工事の方にも相当に費用を投じたいという考えでおります。
○松浦委員 私は防災の工事は大いに額を増して、これをやる以外に貧乏世帶をやりくりする道はない、かように考えておるものでございます。私の承知するところによりますれば、この防災工事の補助率は二分の一で、災害の方は三分の二になつておるような関係で、最も奨励をしなければならない防災工事を地方民があまり喜んでいないように聞いておるのでありますが、この補助率の改正をなさる意思があるかどうか、承りたいと思います。
○益谷國務大臣 現在まだ補助率を増加するという考えは持つておりません。今後十分に研究いたして、善処いたしたいと思つております。
○松浦委員 最後にもう一点お聞きしたいのでありまするが、衆議院におきましてはこの災害問題を特に重大に取扱いまして、常任委員会のほかに特別委員会をつくつて、これを慎重に取上げておるような状態になつておることは、御承知の通りでございます。しかるに建設省におきましては、あまりにもこれはお手軽に扱つておられるのではないか、と思われる節が見受けられるのでありまして、河川局の一防災課の中でこれをやつておるというような現状を、私はどうかと考えるのでありまするが、行政機構改革その他の機会において、これをもつと大きく取上げられるお氣持があるかどうか、承りたいのであります。
○益谷國務大臣 衆議院にありまする災害地対策特別委員会は、私ども建設省といたしましてあげて重視いたしております。軽視はいたして、おりません。主として災害対策については防災課の方でいたしております。しかし防災課でやつておるから軽視いたしておるということではないのであります。建設省はあげてこれを重視して、そうして災害地対策特別委員会の御意思を直接行政に反映いたしますように、努めておる次第であります。
○松浦委員 私が申し上げようといたしましたのは、先ほど大藏大臣に質問いたしましたように、この災害の予算は、建設省と農林省とを問わず、これは一本にして、むしろ公共事業費のわく外に置いた方が、至当ではないかというような見解を述べたのでございましたが、これは地方民にとりましては非常に大事なことでありまして、災害にあつた場合に、河川であろうが、農地であろうが、できるならばこれは一本に取上げてもらいたいというような要望は非常に多いのでございます。しかしながらその問題はます別といたしまして、現在建設省に参りましても、そつちへ行つたり、こつちへ行つたりして、なかなか容易なものではないのでございますから、どうかこの意味をよく御研究の上に、しかるべく一本のものをつくられるように私は希望いたしたい、かように考えるのであります。 なおこれは單に建設大臣だけではございませんけれども、この公共事業費はわれわれは五百億では、どうしても現在の日本ではあまりに少額に失するものであると考えるのであります。ことにこの災害関係の河川関係その他を考えてみます場合に、何としてもこの五百億円では昨年よりも予算が少いのであつて、これは大蔵大臣がいかにできるような御答弁がありましても、とうてい私はこのままではできないと考えます。これに対しましてはまた別の機会に希望を申し上げますけれども、どうか善処せられるように政府に強く要望する次第であります。
○植原委員長 松浦君、安本長官には質問ありませんか。
○松浦委員 ありません。
○植原委員長 松野頼三君。
○松野委員 大藏大臣にまず取引高税の問題についてお聞きしたいと思います。午前中にも出ましたが、われわれの公約として、取引高税は最大な問題だろうと存ずるのでありまして、池田さんも党員となり、國民と公約された御一人であろうと私は信じますが、また私としても、わが党としても、最もこの難局に立つ藏相として、まあ野球でいえばピンチ・ヒツターとして、池田さんを大藏大臣として推薦したのでありまして、われわれはこの取引高税の廃止ということを無視して、われわれの公約はなしとさえ断言できるのであります。幸いにして多少取引高税の風当りをゆがめられましたが、一月賣上金額三万円未満の免税、はたしてこういうものが現在どのくらいありましようか、最初の予定の四百五十億円は、三万円以下のものを免税にしても、やはり四百五十億出て來る。さしあたり一万円、二万円、三万円の取引というものは、まず今までの税收入としては、ほとんどなかつたというような考えを抱くのでありますが、この点ひとつお聞きしたいと思います。
○池田國務大臣 大体三万円未満の納税者は三十万人余りと見込んでおります。そういう方面を免租いたしましても、四百五十億円とれる考えでおります。
○松野委員 取引高税の課税対象二百三、四十万と拜聽しておつて、このうち三、四十万の者がこれによつてのがれる。しかし金額において、税收においては、一銭も影響がなかつたというふうにとれますが……。
○池田國務大臣 取引高税の全体の納税者は約三百万人でございます。一割あまりがなくなることに相なります。
○松野委員 もう一点。今まで三万円以下において課税されておつた金額を、実はお伺いいたしたかつたのであります。私の今聞きたいことは、実を申しますと、この三万円未満のものが免租されるという前には、四百五十億という数字を私は拜聽しておる。今度新しく三万円未満のものは課税せずという一條が加わつても、やはり本年度の税收は四百五十億という数字が同様に出ておりますから、これは名目だけであつて、今までもなかつたし、これからもないのではないかという氣がするのであります。
○池田國務大臣 それはいろいろな新聞に出ておつたかもわかりませんが、見方によりまして五百億円の收入も見られたのであります。四百五十億円の收入も見られておるのであります。四百五十一億円というのは、これは減りましたのは、印紙を使わなくなつた関係上減つて來るのでございます。なお三十万人の三万円以下の免税点にかかつての減税は、二億五千万円と見込んでおります。
○松野委員 四百五十億のうち、二億五千万円でも一應取引高税を緩和する一助として、まあフアールぐらいはお打ちになりましたから、將來われわれ與党として、この次來るべき五月と申しましようか、六月と申しますか、はなはだ氣強い御発言を午前中されておりましたが、その際には一つクリーン・ヒツトでも打つていただくことを約束いたしまして、一應フアールでも打たれたものとして、この点はこれでとめたいと思います。 次に金融の面においては、大藏大臣はたびたび信用統制という言葉を言われております。信用統制というのははたして具体的にどういう法案で、どういう形で行われるのかを聞きたい。
○池田國務大臣 ただいま日本銀行の組織につきましても、改革案を立案中であります。今議会に提案の見込みでやつております。なお立法的措置をとらなくても、從來の融資準則を改正いたしますとか、あるいはまた貿易手形、あるいは中小金融、農林金融。方につきまして、一般地方銀行を指導して、相当の統制ができると考えております。またしなければ、この危機が乗りきれないと私は考えております。
○松野委員 ただいま貿易手形の話が出ました。貿易関係として貿易手形が実施されておりますが、実を申しますると、はなはだ不評判でありまして、ことに一般市中銀行は、日銀の引受がはなにだ遅延をして、時間的にずれ一毛あるいは取引が非常に低いというと一王で、市中銀行はあまり喜ばないような現状ですが、この貿易手形の將來の見通しを二つ伺いたい。
○池田國務大臣 いろいろなことが考えられるのでありまするが、指導の基準として、預金の何パーセントくらいは、貿易手形引受に充てるよう勧奨する手もありまするし、いろいろなことが具体的に考えられると思います。
○松野委員 もう一つ金融の面において伺いたいのであります。日本は海運事業というものが、過去においてもまた將來においても、はなはだ有望な、かつまた唯一無二の財源であるとさえ言えるのであります。しかし現在の場合、日本の船舶で外因に就航し得る船舶は、はなはだ少くて、総トン数はおそらく百万トンそこそこに落ちておるのではないか。ただいまほとんど外國船も望みが薄い。またたといこれがあろましても、世界の水準あるいは世界り水準以上に達した技術を持つ日本の造船事業は、はなはだ重要な將來の問題であろうと存するのでありますが、しかし現在の場合、市中銀行はこの長期の造船に対する金融をおまり好まない。また復金におきましてもあまり現在融資されておりません。興銀の船舶融資部というものもほとんど力がない。日本の將來の造船に対して、大きな金融の対策を講じなければ、將來ともに海運國としての日本の立ち上るときがない。現在はなはだ高いコストについております。かりに三十五万トンの造船をするならば、おそらく二百六十億という数字が現在融資の対象となるのでありますが、造船に対する融資について、池田大藏大臣として伺いたいと思います。
○池田國務大臣 まことにお考えごもつともでありましで、日本の貿易外の收入をふやす上から申しましても、あらゆる角度から造船につきましては、十分力を入れなければならぬと思つております。昨年度の計画は多分十五万トンであつたと記憶しております。今まで造船につきましてはトン数、あるいは速力、あるいは型、いろいろな制約を受けておりましたが、先般全部はずされまして、どんな船、どんな速い船をつくつてもよいことになりましたから、大いに力を入れて行きたいと考えております。ただいまのところは、船舶公團の出資五十四億円が、造船に充てられ得ると思います。また資金計画におきましてもお話の点を十分考えまして、造船には力を入れて行きたいと考えております。
○松野委員 はなはだ重要な産業であり、また多額の資金を要しますので、將來において対自援助資金の見返り千七百五十億、こういうものも造船の対象になり得る可能性があるでありましようか。
○池田國務大臣 可能性もありますし、そういうふうな金をもつて行くのがよい方法ではないかと考えております。
○松野委員 次には人口問題に関して。このたびの予算を見ますと、学術教育調査研究費ですか、その中に人口問題研究所として、五百八十五万円ある。実を申すとこれは人件費を引きますので、実際の調査費としては百万円たらずではないか。昨日も総理大臣に対して、人口問題の質問がありましたように、日本の現在四割も減らされたこの國土で、おそらく八千万以上の人口の生存ということは、はなはだむずかしくなる。幸いにして現在は死亡率がはなはだ減つております。おそらく終歳以後、日本の開闢以來の死亡率の減少を來している現状におきまして、保健問題とともに人口問題は、われわれ相当大きな問題だろうと存じます。しかるに人口問題に対する研究費としての國家の予算の支出が少いのは、私として遺憾と存じますが、人口問題の予算の御見解を伺いたい。
○池田國務大臣 人口問題は從來からも重要な問題の一つとして取扱われておりましたし、またお話のごとく、今後ますます重要となつて來るのであります。しかし一方では御承知のごとく非常に財源も少いので、この程度でしばらくがまんしていただくよりほかにないかと考えております。
○松野委員 時間がありませんので、もう二点だけ伺います。実はただいま世間で大分問題になつておりますが、資産の再評價という問題がございます。これは稻垣商工大臣は為替レートの設定後においては、当然資産の再評價をして外資に対應し、また実情に即した資産を計上すべきだという談話を発表されたかに記憶しております。現存池田大藏大臣は、この資産の再評價をやられる意思があるかどうか。また將來においていつごろに行うべきか。その時期のお見通しをお伺いいたしたい。
○池田國務大臣 資産の再評價につきましては、大藏省におきまする租税審議会で、税の問題を中心といたしまして、おおむね考えられておつたのであります。今議会に法人税法の改正とともに提出すべく準備はいたしておりましたが、この資産再評價の問題は、單に税の方面のみから考慮すべき問題でもございませんので、各般のことを常に頭に入れて、私としてはもう一ぺん檢討してみたいと思います。從つて今議会に提案するわけには参りませんが、できるだけ早い機会に案をつくりまして、提案いたしたいと考えております。
○松野委員 そうするとただいま準備中である、早く提案したいという御意思であると認めてよろしいですか。
○池田國務大臣 そうでございます。
○松野委員 もう一点。最後に貿易特別会計への政府出資金四百億が計上されております。この四百億というものは、今度の予算を見ると、はなはだ多額な政府出資金のように考えるのでありますが、三鷹この四百億に対する内容を御発表願いたいと思います。
○池田國務大臣 ただいま貿易資金特別会計の借入が三月二十五日まで二百五十億円でありました。年度末に五十億の増加の御審議を願いまして、今借入金が三百億円になつております。貿易の分量もふえて参りますので、この程度の出資をいたしたいと考えた次第であります。
○松野委員 実はもう一つこれは農林関係になりますが、特に大藏大臣に関係あるものであります。日本の現在の農村がはなはだ苦境に陥つている。農村自身において何らかの方法で産業を興し、何らかの方法で自活をはかるのは当然でありましよう。いかに今日といえども、農業は慈善事業ではありません。農村の復興策もしばしば論議されましたが、その最も大きなものは農村工業の振興であります。農産物の増産という面もありますが、何と申しましても、資金にはなはだ困つておるのであります。農村金融も大いに尊重はされておりますが、実際は不可能であります。ただ考えられますのは、いわゆる農地開放による農地証券が――今日はすでに百八十万町歩開放されておるのでありますが、平均一町五千円といたしますと、ちようど九十億という金がただいま農地証券として眠つておるのであります。この農地証券の資金化という面が、今度考えられる唯一の農村の自家質金だろうと存じます。農地証券の資金化に対し、今度のいわゆる公債的な千七百五十億の建設事業に投資するためには、断然農地証券の資金化も考えられなければならぬのではないかと考えますが、この点について一應大藏大臣の見解をお伺いいたしたいと思います。
○池田國務大臣 農地証券の資金化につきましては、私は御意見にあまり賛成できません。これは地主が持つておるのでございまして、そういうことをしなくても、農村の工業化等につきましては、從來復金より毎四半期十五億円、年六十億円の計画であつたのでございまするが、それがなくなりましても、私はその必要を考えておりますので、先般民自党の政策でありました農村金融、この趣旨に浩いまして、特別の方法を考えて、農村工業化に努めたいと思つております。
○松野委員 大藏大臣はあまり御賛成でないようでありますが、これはもうひとつ認識していただくと御賛成になられるだろうと思います。というのは、ほとんど地主というのは現在土地をとられて他産業に轉換できない。家屋、財産は村にあるし、都会に就職を求めることができないというのが日本の農村の現状です。この人たちの持つているのが農地証券です。その土地によつて新しい工業を興す、いわゆる農産物の加工ということがさしあたり考えられるのでありますが、ただ農産物の加工、精米所あるいはアルコール工場、あるいは油しぼり等、軽い農村工業は、さしあたつて零細ながらも、この農地証券の資金において、半分以上はまかない得るような現状であります。それで私が考えますのに、いわゆる没落地主の救済とともに、日本の農村の二男、三男の就職口を村に求める。都会中心でなく、村にも工業を興して、生産、製造、加工までやる。こういうために、村の地主のために、政府の補助金が出ておりません。私はこの農地証券の資金化をはかるならば、少くとも相当の地主がこういう資本によつて立ち上る光明を見出すだろうという欄地点に立つておるのでありまして、これは大藏大臣はあまり御賛成でないようですが、御研究になれば次第次第に御賛成になるようになると思いますので、この点だけ一應申し上げておきます。
○植原委員長 松野君、済みましたか。――次は上林山君。
○上林山委員 午前中の質疑に引続きまして、地方制度に関係いたしまして、私は樋貝國務大臣にお尋ねいたしたいのであります。 御承知の通り地方財政の窮乏は非常に激化しておりますが、そのおもなる原因は、六・三制の問題あるいは自治体警察の問題等が大きな原因だと考えております。文部大臣その他に対しまして、私はこの問題を午前中質疑したのでございますが、この際私はこの自治体警察の問題が、地方財政窮乏の大きな原因になつておるという観点から、これを政府は廃止する意思はないか、あるいは國家警察と統合する考えはないか、この点をこの際特に明瞭にしてもらいたいと思います。御承知の通りに自治体警察は、理想は非常によかつたのでありますけれども、運営から考えまして、非常に非能率であります。しかも自治体を官僚化し、自治体に対して、何らか権力によつてこれを支配して行くというような、非常なる空氣を與えておるのでありまして、地方民は、ことに善良な地方民は、これを歓迎いたしていないのであります。そういうような関係から考えまして、われわれはこの自治体警察というものを抜本的にこの際考えなければならぬ。政府もまたあらゆる機会において、そういう方向に行くのではないかと言われておりましたが、今日まだこれが明瞭になつていない点があるのであります。この点をこの際特にお伺いしたいのであります。
○樋貝國務大臣 今上林山委員からお尋ねになりましたように、確かに自治体警察が――ことに小さい自治体警察か、地方の重い負担になりますことは、六・三制補助金廃止とともに、まことに御説の通りだと思うのであります。それに対しましては、私どもも早くからそれを耳にしておりましたし、また同時にこれに対してあるいは國費を十分出す、あるいはそれが不可能な場合においては、自治体警察に対しても考慮を加え、いろいろ根本的な考えをしなければなるまいということは考えておりますけれども、ただいまにおきましては、私としてもそのことをこうするつもりだということを、表示できない立場にありますので、その点はぜひお察しを願いたいと思います。御説のことはごもつともだと思いまするので、その方向に向つて十分な誠意ある研究を進めたいと考えております。
○上林山委員 私の考えが適切であるから、積極的に政府は努力するつもりであるけれども、その内容についてはこの際差控えたいというような御答弁でありますので、私も深く追究申し上げませんが、この問題は自治体警察を持つておる全國の町村長のほとんど一致した意見でありまして、この点は政府においても急速に具体案を立てられまして、一面は財政の点、一面は地方自治体に警察権を注入するということは、むしろ非民主的であるというような、この二つの観点に立たれまして、具体的な計画を、特にこの際進めていただきたい。この要望をいたして質問を打切りたいのでありまするが、最後に一言、今國務大臣が説明されたように、具体的な構想を持つて着々進めているのだ、こういうふうに承知していいのであるかどうか、この点だけを承つておきたいのであります。
○樋貝國務大臣 目下の状態で具体的に進んでおるということ、それさえも申し上げられない今の状態でありますために、政府としては目下具体的に進んでおるということは申し上げませんけれども、しかし私個人といたしましては、いろいろな案を用意しておるということは、ここに申し上げてさしつかえないと思います。いろいろそれにつきましての地方からの陳情等も私の手元にありますし、ことに自治体における機関、あるいはまた自治体警察の内情等につきましても、あるいは人事交流の点につきましても、いろいろ言つて來ておるものがありますので、それらを取入れて十分に考慮いたしたいと思つております。
○植原委員長 有田喜一君。
○有田(喜)委員 総理大臣は見えませんようですから、総理大臣に対する質問は保留いたしまして、まず大藏大臣にお伺いいたします。 大藏大臣は從來の政策を豹変されて、デイスインフレ政策で進むということを申されております。今回の経済九原則を実行して行くのには、当然デイスインフレ政策で進まなければならないのでありまするが、このデイスインフレ政策を進めるには、少くとも財政支出と産業投資、國民の消費、この三者の合計が國民所得の範囲に納まる。すなわちその間に適切な見合いがなければならぬと思う。しかるに大藏大臣は、この重大なる予算編成にあたつて、いまだ産業資金計画を持たない。実に心もとないことをおつしやるのですが、いかに大蔵大臣といえども、産業資金計画――きちんとしたものがなくても、少くともその総合資金需給の見込みぐらいは持つていらつしやると思うのですが、この点をひとつこの際明らかにして、その大要をお示し願いたいと思います。
○池田國務大臣 從來の政策を一変してデイスインフレ政策にかわつたのではございません。私は前からこういう考え方をいたしておりました。また第三点の総合資金計画につきましては、せつかくただいま立案中でございまして、私が責任ある地位として申し上げる程度にまで至つていないのでございます。できるだけ早い機会に作成いたしたいと思つております。
○有田(喜)委員 大藏大臣がいかに弁明されましても、政策がデイスインフレ政策に豹変されたことは、これは衆口の見るところでありまして、この点は議論はいたしませんが、少くとも産業資金計画――計画とまで行かなくても、その大綱、見込みぐらいは持つておらなければならないと思いますが、ぜひお示しを願いたいと思います。あとから示すということでありますが、私はそんな文書や、きちんとした閣議決定というようなことを言うのではありません。大体この予算を編成されるについては、一体産業計画をどう持つて行かれますか。資金計画をどう持つて行かれますか。それがなぐてはいかにデイスインフレをやるんだと確信をもつて言われても、それをわれわれは構ずることができない。一應の構想でもけつこうですから、お示しを願いたいと思います。
○池田國務大臣 國民所得のうちから政府の歳入をまかないまして、そのあとが國民消費を産業投資でございます。しこうして國民消費には耐乏をお願いいたしておりますし、余つた金の使い方につきましては、カウンター・パートの金額その他とにらみ合せて、早急に立てたいと思つておかます。ただいまのところお話申し上げる程度に至つておりません。
○有田(喜)委員 今おつしやるようなことはわかりきつておることでありまして、私はさような定義を聞くのではありません。あまりにもこの予算編成にあたる大蔵大臣として、それは無責任ではないか。少くとも私はここに具体的な案を示せというのではない。構想程度でよい。それを示せないというのは、私は実に遺憾に思います。 ところで、しからばお伺いしたいのですが、今年度の産業資金として対日援助資金の見返り勘定が使用される。これに対して相当の期待を一般國民は持つておるのでありますが、これは貿易資金がたまらなければ融資は相当困難であると思う。この間に資金の期間的すれが來ると思います。この間の金融ブランクをいかにして埋められるか、この点をお伺いしたい。
○池田國務大臣 昨日もお話申し上げたのでありますが、アメリカの一九四八年から四九年の予算によつて認められました四億数千万ドルに相当する物資がどんどん参つておりますので、それが今後の対日援助物資になつて入つて参ります。そうして四九年から五〇年の年度で認められるものもその後に入つて参りますので、時間的ずれはあまりないと考えております。
○有田(喜)委員 四八年から今入つているというものは、およそどのくらいですか。四億ドルですか、その中でどのくらい本年度にまわる見込みですか。
○池田國務大臣 四億数千万ドルでございますが、今すでにどのくらい入つておるか、確かな記憶がございません。思うにまだ三、四割くらいは残つているだろうと思います。
○有田(喜)委員 それはいわゆる千七百五十億円の外のわくだと思いますか、さように考えてよろしゆうございますか。
○池田國務大臣 大体内わくと考えております。
○有田(喜)委員 今回復興金融金庫は新規の産業資金はほとんどやらない。そこで対日援助資金が重要なる産業資金としての働きをなすと思いますが、そのうちの大部分は國債あるいは復金債の償還に充てられるということであります。その結果は市中銀行の資金に流れて來るということになりますが、私は一旦市中銀行に國債あるいは復金債の償還として流れても、それは日銀の借入金の返済に充てられる。そうして日銀はこれを一應返済に充てさせた後、新規貸出をなして行くものと考えますが、さように考えてよろしゆうございますか。
○池田國務大臣 そういうふうには考えておりません。この金はまず長期資金その他最も日本再建に必要なる方面に使用いたします。これが第一の原則でございます。復金債の償還とかあるいは國債の償還に充てる場合も想像でさますが、それは原則ではないのでございます。
○有田(喜)委員 もとよりそれは原則ではないでしよう。しかし大体千七百五十億円は、うち二百七十億がいわゆる鉄道と通信の建設公債に充てられるということは承つております。その残りの千五百億円は、國債あるいは復金債の償還並びは産業資金に直接充てられるように考えられるのですが、いかかでございましようか。
○池田國務大臣 國債、復金債の償還並びに長期資金、こういうお話でございますが、私は國家再建に必要なるものの投資並びに國債、復金債の償還、こういうふうに考えております。お話の資金計画を出せとおつしやいますけれども、今年のような千七百五十億円の、今はつきりしない関係方面と相談しなければならぬお金があるものでございますから、今の内閣に、資金計画なしというふうな議論もありましたが、そういう特殊事情がございますから、先ほど申しましたように、資金計画は大体の腹づもりはいたしておりますけれども、お見せするほどに至つていないというのが、これが理由でございます。
○有田(喜)委員 しからば関係方面との折衝の状況、現在までの状況をおさしつかえなければ御発表願いたい。
○池田國務大臣 ただいまのところ、鉄道、通信の建設公債二百七十億円の引受だけでございます。今見返り資金特別会計の法案を審議いたしております。大体きようぐらいででき上ると思います。それができ上りまして、そうしてまた運用の方法などにつきましては、随時考えて折衝して行かねばならぬ問題だと思います。
○有田(喜)委員 私はこの資金計画が一日も早く立たないと、せつかく今回の経済九原則を忠実に守つて、予算面において均衡財政が保たれましても、そこに生産計画に非常な齟齬を來すおそれがあると思うのであります。大藏大臣といわず、現政府はその点に着目されて、遺憾なきを期せられんことを特に切望いたします。 なおお伺いしたいことは、今回のいわゆる大蔵大臣の言う資金統制方式の問題です。この資金統制方式はきわめて重大と思いますが、これは一体どこが中心としてやられるのですか。あるいは日銀が中心になつておるというようなことも聞くし、あるいは大藏省が中心になつて行くということも聞くし、安本が中心になつて行くということも聞く。もちろんこれは関係方面の強い管理があるということは当然でありますが、國内機関としてはどこが中心としてやられるのか。その点を伺いたい。
○池田國務大臣 從來とかわりありません。大藏省ならびに安本が中心となります。そうして日本銀行その他各金融機関を通じてやるわけであります。
○有田(喜)委員 その際に委員会制度のようなものをおつくりになりませんでしようか。
○池田國務大臣 政府に委員会を設けてやる考えはございません。ただカウンターパートのお金につきましては、どういうふうな方法でやるかということは二、三日前に協議しております。なおまた日銀の組織の問題につきましても研究しておりますが、こういう全般の問題から、日銀あるいは見返り資金特別会計運用の機構なんかも考えてみたいと思います。
○有田(喜)委員 私はその千七百五十億円の管理の問題に関連いたしまして、單にそれは金融人ばかりの集まり、あるいは大藏当局並びに安本の政府の一部の見解ばかりでなくて、相当産業人をここに活用して、眞に必要なる面、すなわち國家再建のために眞に必要なる産業の復興のために、有意義に使う必要があると思いますが、民間人を、委員その他何でもけつこうでありますが、起用されてその意見を尊重される意思ありやいなや、お伺いします。
○池田國務大臣 從來も復金資金の融資につきましては、お話の通りに、民間実業人が多数参加いたしております。資金運用につきまして、役所だけで考えるということはよくない。昔からもそういうふうなことはいたしておりません。
○有田(喜)委員 私は從來のやり方はあまり完全な行き方と思いませんので、より一層強く産業人を活用して、有効適切なる資金の放出をお願いしたい。 なおもう一点お伺いしたいのですが、今回は相当市中銀行より産業資金を仰がなければならぬことと思います。もちろん信用統制はやられますが、市中銀行から相当の貸出しができることと思いますが、かように考えてようございますか。
○池田國務大臣 金融の部門によつて違いますが、市中銀行から直接に貸出しを慫慂する場合もありますし、また興銀を増産いたしまして、興業債券を市中銀行に持たしてやる方法もございますし、また千七百五十億円の使い方につきましても、今お話の復金債券の償還にしましても、日本銀行の債券な償還するか、市中銀行の債券を償還するか、これによりましてよほどかわつて参ります。しかしいずれにいたしましても、お話の通りできるだけ信用統制を強化いたしまして、金融の円滑をはかる考えであります。
○有田(喜)委員 市中銀行から相当の貸出しが出ます際に、市中銀行は何と申しましても、信用を第一にしまして、ややともすれば、國家的に重要なる産業の面に流れること、阻止がされるおそれがあると思います。さような場合に市中銀行よりの貸付について、何らか保証の方法でも講ぜられる考えはないか、單なる信用統制といつても、号令ばかりでは動かない場合がある、さような場合いかにお考えになる
○池田國務大臣 先般財政演説にも申し工げましたように、金融機関の公共性を十分自覚してもらうべく努力いたします。なおお話の通りに信用取引、あるいは回收ということを懸念する向きが多うございますので、そういう場合につきましては、興業銀行で一旦興業債券を賣り出して、興業銀行の責任においてやる、いろいろな方法があると思つております。
○有田(喜)委員 今日政府の支拂い遅延とか市中銀行の資金不足、一方において税金の取立て、かような原因から民間の金融は相当行き詰まつておるように思う。石炭業者をめぐる資金の行き詰まり、あるいは繊維産業をめぐるところの極度の金融難、その他行方面に北いて金融は行き詰まりを生じておるように思います。はなはだしきは賃金の支拂いさえできないという事態を各所に呈しておるように伺いますが、これに対する大藏大臣の見解と措置をお伺いしたい。
○池田國務大臣 お話の通り金詰まりの問題は、目下経済界における最も重要なことでございます。この原因を調べてみますと、大体こういうように考えられるのであります。まず政府の支拂いよりも、いわゆる引上げの非常に多いことであります。税金につきましても、一月、二月、三月で大体千五百億円の徴收をいたしております。また金詰まりといたしましては、まずある特別会計が予算のないのに見越し注文いたしまして、そうしてその支拂いが遅れておる場合もありましよう。また進駐軍関係費の使用につきまして、レシートが遅れるために、支拂いの遅延もございましようし、また工事関係で法律第百七十一号でございますか、土建関係を再調査してでないと拂わない。こういうような規定があるために、遅れておるのもずいぶんあると思います。從いまして政府といたしましては、進駐軍関係費、競爭入札の場合については、調査をしなくてもいいとか、あるいはいろいろな方法で支拂い遅延の原因をきわめまして、改正いたしております。なおそうすることばかりでなしに、日本銀行を通じまして、できるだけ金詰まりを緩和するために、貸出しをふやすようにいたしております。御承知の通り、三月末日には八百二十億円の日銀貸出がありまして、今までにない貸出増加をいたしております。また政府の余裕金につきましても、農林中金に九十億円、普通銀行に百六十億円、合計二百五十億円くらいを指定預金にいたしまして、金詰まりの緩和に努めておるのであります。ただ最も声の大きいものは、石炭企業を中心といたしまする不拂いの問題でございまするが、これは從來のやり方の不始末が出て來ておるので、今のところなかなか手のつけようがございません。しかしこのままではいけませんので、三十億ばかりの金を將來十分立つて行けるような石炭工業についてセレクトして、早急に金融をつけて、石炭関係一連の企業の金融緩和に努めたいと、今せつかく努力中でございます。
○有田(喜)委員 今石炭工業関係のものに三十億何がしのものを考えるというお話でありますが、この問題は單に考えるとか、研究だけでは済まないと思います。今日石炭の増産はきわめて肝要であります。かような金融行き詰まりのために生産が低下するということは日本再建の上において非常な支障を來すと思います。すみやかにその措置を講ぜられまして、遺憾なきを期せられたいと思います。研究だけでなくして、やるということをひとつはつきり御言明になつていただきたいと思います。
○池田國務大臣 これはやる前提で出し方を研究しておるのであります。やることには腹をきめております。
○有田(喜)委員 金融は一日もすみやかなるを要すると思いますが、大体何日くらいの間にやられるか。
○池田國務大臣 これは石炭増産政策とも関係いたしますので、今までのようにのべつに、何と申しますかへ泣く子にはみなお菓子をやるというやり方はかえまして、この子供なら十分消化して、そうしてよくなるという見通しのついたものからどんどん出して行く。よほどしつかりしたやり方にかえたいと思つておりますので、その方法を研究いたしております。
○有田(喜)委員 むろんしつかりしたものにしつかりと、甘やかさずにやつてもらいたいと思います。私は金融の緊急措置をすみやかにやられまして、今日の金融行き詰まりによる生産不振を、すみやかに解決されんことを希望いたします。 なおこの金詰まりの原因に、政府の支拂い遅延が原因しておるということは、先ほど來の御質問の中にもいろいろありました。私は政府の支拂い遅延、これはどうも政府部内における金利の観念が乏しいのじやないか。とるときには、税金が遅れたら、すぐ何とか罰金的な多額なものをとられますが、政府の支拂い遅延のときには、一向延滯利子もつけない。そのために政府注文の價格は非常に高くなつておる。半年も支拂いが遅れるというような前提のもとに、見積り契約が結ばれることが多々あるのですが、ひとつ政府は支拂い遅延に対して、延滯利子でもつけるというようなことを、お考えになつたらどうかと思いますが、大蔵大臣のこれに対する御所見はいかがでありますか。
○池田國務大臣 昨年ごろ政府要路者がそういうことを考えられておつたということを新聞で見ましたが、延滯利子を拂わなければならぬようなことをするのがいけないので、私は就任早々次官会議にも二回ほど申し、次官会議で決議し、新聞発表等もいたしました。官廳職員の頭の切りかえで早く出すという方法で行つた方がよいと思うのであります。政府が延滯利子を拂う計算の基礎筆、なかなかやつかいな問題がありますので、そういう延滯利子を拂うというようなことは考えておりません。
○有田(喜)委員 延滯利子をつけなくちやならぬような事態ができないということは、もちろん私も賛成ですが、大藏大臣がいかに頭を切りかえかえと言つたところが、簡單にこの事態は片づかない。私はさような政府支拂い遅延が、絶対ないようにしていただくことを切望するもりでありますが、それに対して、大藏大臣は口でこそ言われますが、それを実行するだけの保証は得られないと思う。ついてはせめて延滯利子をつけるというような方策を講じたならば、かようなことが早く片づくゆえんになりはせぬかと思うので、重ねてお尋ねいたします。
○池田國務大臣 もし政府の支拂いが遅れることが調査上どうしても必要だというふうな場合に、延滯刈干をつけるのは合理的根拠に苦しみます。なお役人がずるけていて金の支拂いを遅らすというときに、延滯利子をつけても何にもならない。私は繰返して申し上げまするが、延滯利子をつけるよりも、早く拂われるような制度にしなければいかぬ。そういう特別会計での先注文ということは、將來やめさすように財政法をかえます。また進駐軍関係で再調査しなければならぬという制度もやめるようにする。とにかく隘路をどんどんのけて行く。行政整理なんかも、あまりに役人が多過ぎて、ああだ、こうだと言うのでよくございませんので、今度も整理して簡素にしよう、こういう方面から政府支拂いを促進さして行きたいと思つております。
○有田(喜)委員 その問題は長くなりますから、これ以上追究いたしませんが、要は政府支拂いの遅延を絶無にすることであります。大藏大臣はこの問題を眞劍に考究されまして、すみやかに政府支拂い遅延の災いを一掃せらるるとともに、今後さようなことのないように、政府全般として、特別の御注意をお願いしたいと思います。 なお、御承知の通り、わが國の生産設備は、戰時中から今日まで、ほとんど修繕保守をやつていない。電力設備をとつて見ましても、鉄道施設を見ましても、その他者産業施設を見ましても、ほとんど保守修理がうまく行つていない。これはわが國産業界の共通的現象であると思います。電力設備をとつて見ましても、これが保守改善のために数百億円を要するように考えられます。これらに対する金融措置はいかにお考えになつておるか。
○池田國務大臣 先ほど來申し上げておりますように、援助資金を使いますとか、あるいは貯蓄奨励によつて集まつた資金につきまして、そういう点を考えて行きたいと思つております。
○有田(喜)委員 援助資金も、たとえば電力設備の保守改善のためにお使いになることは確かでございましようか。
○池田國務大臣 そういう方面にも使いたいと思つております。
○有田(喜)委員 今日電力設備の改修費につきましても、造船の資金のごときものにつきましても、すでに復興金融金庫から資金融通の約束をしでおるものがあるのであります。ところが今回復金の貸付停止の措置により、その間で業者は相当困り抜いておるように思います。ことに造船のごときは、御承知の通り、契約からその船が竣工するまでに四回くらいにわたりまして、これは一つの慣習によつて支拂いができておりますが、一回分だけは復金から借り、あとは停止されるというので、造船業のためにも非常な支障を來しておるように承るのでありますが、これに対して政府は特別な金融措置でも講じられるか、復金のあとをだれがこれを受継いでどうしてやられるか、その見通しを伺いたいと思います。
○池田國務大臣 約束の程度がどの程度か、また建造がどの程度に進んでおるか、今まで使つたお金、今後使うべきお金が最も効果的になるようにやりたいと思つております。
○有田(喜)委員 最も効果的にやるということは、もちろんのことでありますが、先ほど言いましたように、造船のごときはすでに工事に着手して、そうしてキールのすえつけまでどんどんやつておる。それであとはお前のかつてにやつて行けというのでは、これは造船計画遂行の上に非常に支障を來す、これは特別の考慮を願わなくてはならぬ問題であると思います。重ねてこれは運輸大臣にも承りたいと思いますが、これに対してどうお考えですか。
○池田國務大臣 そういう一部門の具体的問題につきましては、私はここでお答えできないと思います。よく事情を調べまして、先ほど申し上げましたように、ほんとうにもう着手いたしましてずつと進んでおるものを、その中途で切るというようなことは、これは忍びないことでありますから、事実問題を調べてからお答えすることにいたします。
○有田(喜)委員 経済安定政策はもちろん必要でありますが、その安定の上に建設がなければならぬと思います。今までの政府のやり方を見ておりますと、予算の均衡ということで一つのしわは延ばされて、これはけつこうでありますが、そのしわは産業と國民生活へのしわが一層ふえて來るように思うのです。産業の萎靡沈滯があつては、これはたいへんなことです。國民生活がくずれてはたいへんなことです。財政金融と、産業生産と、國民生活、この問の調和がとれなくてはならぬ。どうも今までの説明を聞いておりますと、その問の調和がとれて行くかどうかということに、非常に疑問を持たざるを得ないのであります。石炭業に見ましても、健全経営に最近腹をきめておるようです。これは非常にけつこうですが、その結果は増産がはたしてできるかどうか。これは價格体系の問題ももちろんありますが、石炭の減産を來さないためには、適切なる金融措置がこれに伴つて行かなければいけないと思います。もし四千二百万トン出炭の本年の計画に齟齬を來すならば、産業計画、輸送計画もはなはだしい手違いを生ずると思います。政府はすみやかに資金計画を立てて、金詰まりから來るところの産業界の行き詰まりを、一日も早く打開されるとともに、將來この日本の生産計画に誤りなきを期していただきたいと思います。ことにデイスインフレ政策、これはけつこうでありますが、そのやり方が一歩誤れば、デフレになる可能性は非常に強いと思います。ひとつくれぐれも周到なる用意と迅速なる措置によつて、万遺憾なきを期していただきたいと思います。 次にお伺いしたいことは、これは安本長官あるいは商工大臣、運輸大臣であると思いますが、價格体系の問題です。今日の物價は非常にゆがめられた價格体系でありまして、今回の予算を見ましても、價格調整費は非常に莫大であります。予算の均衡ということがあれだけ、主張されているにかかわらず、價格体系はいまだゆがめられたままであつて、そうして二千億という非常に莫大なる價格調整費が必要になつている。大藏大臣はこの價格調整費を近く減すのだとおつしやいます。ところが安本長官から聞いてみると、必ずしもそうでないようにうかがわれます。大藏大臣はこの價格調整費をどの程度減される見込みであるか。また安本長官も大藏大臣と同様の意見か、お二人の意見を伺いたい。
○池田國務大臣 先ほど來申し上げておるのでありますが、減すよう努力をいたします。金額についてははつきり申し上げられません。
○青木國務大臣 私が昨日ここでお答えをいたしました通り、今のところ、はつきりとどれだけという金額の予定はまだきまつておるわけではございません。できるだけそういう点で節約できれば節約したい、そのために努力したい、こう考えておる次第でありま
○有田(喜)委員 どうも話を聞いてみますと、かくしたいとかいう御答弁ばかりを承ります。一方自分の都合のよいことは、非常にやるやるというようなことを言われて、片方に來ると、したいというようなことで、われわれはどうもその点にはつきりしたところがつかめなくて困るのです。あとで所得税の問題のときにお伺いしますから、その点は留保して、次に進みますが、今日の價格体系で電力料金、石炭價格、貨物運賃、これらは相当私はゆがめられた價格体系だと思います。低物價政策はもとよりけつこうでございますが、その問の調整がきわめて必要だと私は思います。一般國民生活に影響のない範囲において、かような價格体系をこの際根本的にかえて行くことが必要だと思います。一体わが國は御承知の通り、天然資源に惠まれておりませんが、唯一の大然資源は水力だと思います。この水力を開発して行くことは、わが國今日の現況といたしまして、急務中の急務であります。石炭資源は有限でありますが、水力電氣のみは一旦開発すれば、その資源は永久に活用できるのであります。失業対策の面から見ましても、電力開発はきわめて重大な問題と思います。電力拡充のできない根本はいろいろありますが、電力料金の不合理性もその一因であると思います。商工大臣はその点をいかにお考えになりますか。
○稻垣國務大臣 お答えいたします。電力料金が補修費なり、あるいは償却費をカバーしていないといういろいろな問題があげられておるのでありますが、これについてはただいま檢討いたしておりますので、目下のところは電力料金は値上げをする考えは持つておりません。
○有田(喜)委員 私は今の電力産業を今日のままに放任しておいては、やがて崩壊するときが來るであろうと思う。商工大臣は電力料金を値上げする意思は持つていないとおつしやいました。電力料金を値上げせずして、日本の電源の開発もでき、また補修もうまく行けばけつこうでありますが、基礎産業としての使命を達成せず、しかもこの重大なる天然資源を利用するところの電力産業を、崩壊せしめてはたいへんなことになると思うのであります。しからば商工大臣は、電力産業を今後いかにして健全なる基礎産業として、発達せしめて行く見込みであるか、その見通しをお伺いしたい。
○稻垣國務大臣 電力産業がいわゆる日本の産業の基礎産業として最も必要なことは、御説の通りであります。九つ石炭の鉄壁などのことを考えますと、この際できるだけ水力電氣の開発は考えなければならぬと思つておるわけであります。この点については、いわゆる電源の開発その他について、脂係筋ともいろいろ交渉いたしておるのでありますが、今年度においてのわれわれの計画としても、大体水力発電所十一箇所は了承を得ましたので、それを基礎として計画を立ててやつて行くようなことを考えております。大体資材その他についても、鋼材八万トン、セメント三十四万トンをESBの需給計画には計上しておるような次第でかりまして、資金面においても大体これが発電所の計画としては、百三十九億を予定いたしておるのでありますが、これについては大藏当局ともいろいろ檢討して、いわゆる長期資金の調達についても考慮いたしたい、かように心えておるわけであります。
○有田(喜)委員 本年度分の電源開発のことをちよつと伺つたのですが、私は電源開発計画というものは、單に一年限りのものではない。ことに発電所の完成には数年を要するものだと思います。從來から電力開発には五箇年計画というものがあつたと思いますが、今日も少くとも五箇年を通ずる電源開発計画はあるはずだと思います。これは復興計画の一環としても、あるはずと思いますが、大よそ電源はどの程度に開発するか、十一箇点とか、そういう地点ではなくて、何万キロの水力が何年間にこうなるのだというようなことを、もし御存じならばお聞かせ願いたいと思います。
○稻垣國務大臣 お答え申し上げます。大体五箇年復興計画の数字も出ておりますし、われわれの方の案もあるのであります。ただこの点については関係筋との協議を経ておらない点がありますので、私は協議を経ました二十四年度分だけを申し土げたような次第であります。二十四年度は大体三十五万五千キロリツトふえる予定になつております、これは火力の補修も入れての話であります。全体的には相当多くの開発を予定いたしておるのでありますけれども、関係筋の了承を得ておりませんので、ここで御発表することは御遠慮いたしたいと思います。
○有田(喜)委員 発表ができないとおつしやればしかたがありませんが、関係方面も電力の開発につきましては、最近相当理解と認識を持つて來ていただいておるように私は伺うのであります。豊富な電力の供給がなくては、日本の産業は自立できません。しかるにこの電力の開発は、今日非常に微々たるものである。戰爭の犠牲による損害も相当のものであります。今日電力産業樹立の上におきましては、発電設備、送電設備、配電設備の補修をすみやかにやることがきわめて大事であるとともに、電源の開発をすみやかに行うことが大事でありますが、私は今日の電氣産業は、今商工大臣のおつしやるような樂観的の氣持では崩壊するおそれがあると思うのであります。堅実なる経営は、今電氣産業においては行われておりません。この電氣産業をうまく育てて行くのには、まず電力料金を適正ならしむる必要があると思います。商工大臣はこれをそのまますえ置くと言つて、きわめて樂観的にお話になりましたが、低物價政策とにらみ合せて、この電力料金をいかに適正ならしめるかということは、電氣の主管大臣として最も頭を費されるべき問題だと思うのであります。商工大臣はその点よく御留意を願いたい。今日の発送電会社、配電会社に、その料金でもつて、やれ補修をやれ、やれ開発をやれといつても、とうていできるものではありません。資金も集まりません。政府からいろいろの資金を投げ出されて行きましても、それはおのずから限度があります。やはりこの産業を育てるには、合理的な基礎のもとに、資金の調達もみずからの力によつて調達できるような方法を講じないと、電力産業は行き詰まつて行くと思います。どうか特段なる御盡力をお願いしたいと思います。ことに電源の開発は今日最も重要なことでありますが、いかに料金を適正にするといいましても、にわかにはこれは参らぬと思います。そこでどうしても対日援助資金をこの電力開発に振り向けていただくことが私は肝要と思いますが、この点について商工大臣は、大藏大臣あるいは関係方面とすでに相当折衝が始まつておつてしかるべきものと思います。もし折衝が始まつておつたならば、どういう程度にこれが進んでおるか、お伺いしたいと思います。
○稻垣國務大臣 まず初めに御質問ではなかつたのでありますが、私が非常に樂観的な考え方を持つておるやに承つたのでありますが、私は決してさように考えておりません。先ほどもお断り申し上げましたように、電力料金の中に、補修費を含め得る程度に電力料金について考慮いたしたいと考えておりますが、ただいまのところは値上げをする意思はございません。かようにお答え申し上げた点を御了承願いたいと思うのであります。そこで補修費その他の点を含め得るように、できるだけ関係筋の了承を得たいということについて、努力いたしておるということをつけ加えて申し上げておきます。但しただいまのところは値上げをすることに相なつておりません。なお建設その他の長期資金について、いわゆる見返り特別会計からこれを充当するがよいと思うが、これについて交渉しておるかいなやというお話でありますが、これについては長期資金、特に電源開発なり、あるいは新炭鉱の開発、こういつたような長期資金は、御指摘のような特別会計から出すことが適当と存じますので、その点については、関係筋その他と十分今後折衝して行きたい、かように考えておるわけであります。
○有田(喜)委員 商工大臣のお考えは了といたしましたが、しからば電力料金の改訂は今はやらないが、近き將來おやりになるようにも伺えるのですが、來るべきあるいは五月、六月ごろにもおやりになるお考えであるか、お伺いしたいと思います。
○稻垣國務大臣 どのよりにいつやるということは、ちよつとお答えいたしかねるのでありますが、私といたしましては補修費その他を含める程度において折衝いたしたい、こう考えておることを申し上げます。
○有田(喜)委員 今日電力はきわめて貴重なる資源でありますが、この貴重なる資源がむだに流されておるというような事例を聞きます。余剰電力と申しますか、余剰はないはずでありますが、御承知の通り氣候の関係で、本年のごときは冬相当暖かかつたために、豊富なる電力が出ました。ところが一方使う方の産業におきましては、それに対する原料、資材の手当ができないために、相当むだに電力を放出してしまつたというような事例を聞き及ぶのであります。私は今日のこの貴重なる電力資源をいたずらに流してしまうということは、実にもつたいないことであると思います。かような点につきまして、商工大臣はよく御注意を願つて、発送電の合理化ということについて、特段の御注意をお願いいたしたいと思います。ことに今日、電力設備がいたんでおるがために相当のロスが出ております。私驚いたのでありますが、昔考えておつたロスから見ると、送電ロスのごときは五割もふえておる。これは電力潮流の関係もありまするが、しかし施設のいたんでおるということにも大きな原因がある。すみやかに電力設備の補修を進められるとともに、健全なる発達に向うように特段の御考慮を願いたいと思います。 なお電力の開発をやつて行くのには、今の発送電にまかしておつて、はたして開発ができるかどうか。ことに電力料金が商工大臣もまだここにかくするのだということが言明できないような事態におきまして、これをこのまま放つておいては、電源の開発はできぬと思います。そこで何か別に電力開発の特別の機関でもつくつて、そしてこれが利用はもちろん発送電会社で一元的に傑作することが、電力の特殊性から見て必要と思いますが、この開発に当るべき特殊な機関でもつくることがこの際必要じやないか。ことに今日の発送電会社のごときは、昔の設備が大部分であつて、ブツク・バリユーから言えばきわめて少い。そこで今日一万キロの発電所をつくつても、これはたいへんな建設費がかかる。料金はそのまますえ置いて、採算の合わないものをつくれつくれと言つてもなかなかできるものではない。ここに特殊な開発機関をおつくりになつて、今日最も必要である天然資源たる水力を、一日も早く開発するというようなお考えがないか、もしさような構想でもあるならば、この際お伺いしたいと思います。
○稻垣國務大臣 從來発送電会社に開発をまかしておりますことはお話の通りでありますが、これを他の何らかの機関にまかしたらどうか、そういうことも考えていないか、こういう御質問のようであります。これも全然考えないわけではありません。何らか他の機関にこれをまかす方が、開発の上において、今御指摘のように日発のブツク・バリユーは、非常に安い関係になつておるような点も考えなければなりませんし、また開発の仕事が今日発にやらすことが、適当であるかどうかということも考えなければなりませんので、あるいは現存あります産業復興公團あたりを利用したらどうかというような構想もあるのでありますが、この点については目下研究いたしておるわけであります。
○有田(喜)委員 これはもちろん商工大臣は眞劍にお考えくださることと思いますが、ぜひとも日本の産業形態の上から見ましても、この基礎産業を健余に育成して、公益事業の使命を全うするように、一段の御配慮をお願いいたしまして、商工大臣に対する質問は打切ります。 次に運輸大臣にお伺いしたいのでありますが、現在の價格のうち不合理なるものとして、運賃もその一つだと思います。これまた低物價政策の上から、鉄道運賃の値上げはなかなか実行困難だと思いますが、今回は旅客運賃が値上げされました。鉄道経営の採算の上から見まして、私は旅客運賃よりも、貨物の方に赤が出ると思うのであります。もちろん低物價政策の関係もございましようが、貨物運賃の物價に及ぼす影響、さような点と、またその他の産業の合理化というような点を見合つて考えますときに、貨物運賃の値上げはそれほど恐ろしいことではないと思います。ことに鉄道の貨物運賃の不合理なことは、それがやがて海上運賃との不均衡を來すことになる。そのためにわが國海運が発達できないという結果も招來するのですが、鉄道貨物運賃を是正して、海上運賃との調整をはかることは、きわめて緊要と思いますが、運輸大臣の所見をお伺いしたいと思います。
○大屋國務大臣 ただいまの御質問ですが、貨物運賃を上げますと、低物價政策にやはり多少の影響が招來いたされますので、今回は旅客の運賃を上げるということにいたした次第であります。またこの貨物運賃のアンバランスの点は御指摘の通りでありまするが、これは何らかの機会におきまして是正をいたしたいと考えております。
○有田(喜)委員 低物價政策もさりながら、旅客運賃が上るということは、われわれ國民の生活費にそのままそれが響いて來るのです。貨物運賃の値上げによつて、それを使うところの産業が合理化されて行くならば、これは一般國民の生活に影響がなく済むのみならず、一方海上運賃との調整がとれ、海運の発達に寄與するわけであります。今日船舶運営会の補助金も六十何億というものが出ておる。さようなことを総合して考えるときに、はたして貨物運賃を値上げするべきか、あるいは旅客運賃を値上げするべきか、それは私は軽々に貨物運賃の値上げはできないというような筋合いのものではないと思います。運輸大臣にこの点をよくお考えを願いたい、再考される余地はないか、あらためてお伺いしたいと思います。
○大屋國務大臣 貨物を上げるか、あるいは旅客をすえ置くか、あるいは旅客を今回のように上げて、貨物をそのままにいたすかという問題につきましては、いろいろな観点がございますので、有田君の御所見もとくと拜聽をいたしておきます。
○有田(喜)委員 私は、外貨獲得の上から申しましても、また貿易を円滑ならしめる上から言いましても、ことに日本の自立経済を立てる上から言いまして、日本は何と申しましても海國であります。海運立國ということは、もつともつと強く強調されねばならぬことと思います。こうして伺いますと、おそらく大臣も海運立國はけつこうだとおつしやいますが、私は單に主管大臣や、われわれ海運に関係した者がそれを口にするだけでなくて、全國民がよく海を理解して、日本を眞の海運立國にして進むということを、声を大にして叫びたいのですが、今日運輸大臣は、海運政策、造船政策に対しまして、いかなる抱負を持つておるか、この際ここにその御抱負を披瀝していただきたいと思います。
○大屋國務大臣 海運政策が、一國の貿易外受取り勘定に対しまして、非常に重大であることは言うまでもないのでありまして、現在船舶公國に政府の出資をしておる額は、目下新造船として船台に載つておるものだけをまかなうのに足りるだけの資金で全然新たに造船をいたすためには、ほとんど資金がないのであります。これを今回のいわゆる貿易特別会計のうちからそれの支出を願つて、あるいは日本銀行あるいは興業銀行、市中銀行という方面から船主に対する融資を願うというような方式で、ひとつ有力に十数万トン、できれば三十万トンもの造船をいたしたい。これに所要の金額が、大体三百二、三十億いる見当になつておりますので、このうちの半数は、いわゆる貿易特別会計から、中数は船主の金融という方面からまかないたいと思つて、目下それぞれの関係方面に折衝し、有力に新造船の計画を進める考えを持つております。
○有田(喜)委員 運輸大臣が関係方面と造船計画に対して非常に御盡力をなさつていることは、私は大いに敬意を表したいと思います。造船計画もさりながら、今日日本の海運といたしましては、何と申しても外に出なくてはならない。外航に対する進出と申しては語弊がありますが、外航海運ということが日本の海運政策の基調でなければならぬ。関係方面との関係もありますが、だんだんと関係方面の点を理解してくださつておることと思いますが、たとえば日本の船が外國に出て行くことに対する関係方面との折價神様を、ひとつおさしつかえなければ、どの程度までそれが進んだかということを、お知らせ願いたい。
○大屋國務大臣 目下のところ船が非常に貧弱で、外洋に出て行くことのできる、いわゆるオーシヤン・ゴーイングの船は二はいしかないのであります。まことにもつて貧弱きわまる状態でありますので、ただいま申し上げました優秀なる、外航に耐え得る造船をやる手段方法を有力に講じるとともに、ガリオアまたはイロア、あるいはこちらからペルシヤに油をとりに行く、あるいはフイリピンに鉱物をとりに行くというような方面に関しても、從來よりももつともつと多い割合で外航に出て行くことができますように、目下ほとんど毎日といつてもよいくらい、関係筋と交渉を続けておるのでありますから、そのうちに何らかの成果が得られると考えておる次第であります。
○有田(喜)委員 ぜひその点は、これは單に運輸大臣ばかりの仕事としてでなくて、総理大臣はおられませんが、日本政府といわず、われわれ國民といわず、一致協力して、ぜひとも日本をして眞の海運立國として進むように、一層の御盡力を煩わしたいと思います。 なお最後に、運輸大臣にもう一点お伺いしたいのですが、わが國の海上輸送として、機帆船が相当有力な役割を果しておることは、御承知の通りであります。戰時中といわず、また戰後といわず、石炭その他重要物資の輸送に対して、機帆船のになえる使命は相当重かつ大であります。ところが最近承るところによると、油の割出が非常に減らされて、機帆船輸送に重大なる悪影響を及ぼしておるやに承ります。今回の経済九原則を実行して行く上に、私の最もおそれるものは、中小企業に対する圧迫だと思います。資金の面につきましても、ややもすると、政府はさようなことは考えなくとも大資本の方には円滑に行くが、中小産業は、その点で非常に惠まれない結果になるのではないか、この点を非常に憂慮いたすのでありますが、海運界におきましても、機帆船界というものは、ややもすると無視されるという傾向がなきにしもあらず。私はこの機帆船のわが國の海上輸送上にになえる使命にかんがみまして、これを十分に育成して行かなければならないと考えますが、最近の油の割当その他物資の配分について、相当機帆船界は苦しんでおるように承ります。大屋運輸大臣は、これに対していかなる御見解を持たれ、いかなる方法でもつてこれを打開されんとされるか、その所見を承りたい。
○大屋國務大臣 機帆船に対しまする油が非常に削減をされたということは事実でございまして、大体半分くらいに削減をされたのであります。そのために主として九州や山口地区の石炭の輸送の面に、相当の輸送の欠陥を生ずるおそれがございますのと、同時に機帆船業者がその油を減らされたために、非常に困難に陥るということが予想いたされまするので、これに対しましては、なるべくこの輸送上の欠陥を來さないように、またできれば油の削減の量を、もつと減らしてもらうように、関係筋に懇請をするというような、目下あらゆる適切な方途を講じつつある次第でございます。
○有田(喜)委員 最後にお伺いしたいのですが、最近外國からの注文による船舶、すなわち造船輸出が相当行われておりますが、單一為替レート設定がいかなる標準できまるかわかりませんが、とにかく一ドル三百円ないし三百五十円できまる結果、造船の輸出につきましては(相当大きな打撃が來ると思います。これに対し三運輸大臣はいかなる手を用いられるか。あるいは今の注文を受けておるものはそのまま続行されましようが、その後造船輸出ということについては、もう手をあげられるつもりでおられるか、あるいはこれに知する適切なる方途をお考えになつておるか、その点をお伺いしたい。
○大屋國務大臣 單一為替レートが設定された場合に、非常にエキスポートに対して困るだろうというふうに考えられまする一項目としまして、造船の値段の問題があるのでありますが、現在までに建造いたしまして、大きな船を三はい、すでにデリヴアーいたしたのでありますが、そのときは最初の注文でありますので、非常に念入りに一の艦船をやりましたために、為替のレートも一ドル対五百五、七十円についたのでありますが、その後造船所のいわゆる合理化、あるいは資材の吟味、職工の熟練のとりもどしというような、あらゆる観点からコストを安くして、しかもいい船をつくるというふうに進んでおります。從いまして、目下注文に感じて建造中のものもありまするし、また引合い中のものもたくさんあるのでありますが、ただいま建造しておるものは、おそらく四百円台で私は行するものと考えております。もつともこの四百円台でも、一本為替が三百三、五十円にきまりますれば、まだ不引合いになるのでありますが、そこはひとつ造船技術の合理化という面でカヴアーするように、業者も、また政府もこれを指導いたすと同時に、何をいいましても一番大事なのは、多量な造船の注文を受ける、多量生産によつてコストを引下げるというのが、一番有力でございますので、せつかくその筋にも懇請をいたしまして、たくさんの外國船の注文を引受けて、そしてわが國経済の再建に資したいと思つて、その点も非常に有力に目下交渉を続けておることを、御了承を願いたいのであります。
○有田(喜)委員 御承知の通り、造船事業は非常な多くの関連産業を持つておりまするしかもそれに從事する從業員は多数でありますので、造船界が不振に陥ると、その影響は單に造船事業のみならず、各種関連産業並びに多数の從業員に対して、非常な支障を來すと思います。外國からの多量注文、きわめてけつこうであります。と同時に、今日のわが國の船舶は、ほとんど大部分が戰時標準船でありまして、これでは負の海運立國として進まれません。從いまして、新造船をここに建造することが必要であるから、ひとつ特段の御努力を願いまして、外國の多量注文を受けるとともに、わが國の國有の船舶もどんどんと建造されまして、そうして造船界を旺盛ならしめるとともに、日本の海運をますます発展させまして、國際收支の改善に特段の御努力を拂われんごとを特に切望いたしまして、運輸大臣に対する質問は終ることといたします。
○植原委員長 有田さん、あなたの質問は、きようはこの程度でとめていただきたいと思いますが……。
○有田(喜)委員 まだありますけれども、大臣が見えておりませんから、きようはこれで打切りたいと思います。 ―――――――――――――
○植原委員長 この際お諮りいたしたいと思います。去る三月二十八日本委員会において、予算制度及び予算の実施状況監査等を調査事項として、國政調査の決議をいたしましたが、この調査の第一着手といたしまして、財務局の徴税目標の調査をするため、小委員会を設置いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○植原委員長 御異議がなければさように決定いたします。 なお小委員及び小委員長の御氏名は、委員長に御一任を願いたいと思いますが、いかがでしよう。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○植原委員長 御異議がなければ、左の諸君に小委員をお願いいたしたいと思います。 井手 光治君 小峯 柳多君 庄司 一郎君 松浦 東介君 松野 頼三君 川島 金次君 中曽根康弘君 米原 昶君 奧村又十郎君 松本六太郎君 岡田 春夫君 の方々にお願いいたしたいと思いまする。 なお、この際特に御了解を得たい事項があります。実は参議院から、なるべく予算委員会に対して時間を割愛してくれないかという交渉がありまたしので、委員長はいろいろ考慮いたしまして、午前十一時前の時間は、朝五時からお使いになつてもさしつかえない、十一時後は衆議院にまわすようにということで交渉いたしましたから、そのおつもりで……。明日は特に午前十一時より開会いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時三十六分散会