法務委員会 第39号
- 発言数
- 30 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1949/10/11
会議録
○角田委員長代理 これより会議を開きます。委員長が所用のため、理事の私がかわつて委員長の職務を行うことにいたします。 本日の議題は小委員長選任に関する件及び委員派遣に関する件であります。去る十月六日犯罪科学捜査に関する小委員といたしまして、角田幸吉君、田嶋好文君、高木松吉君、佐瀬昌三君、花村四郎君、猪俣浩三君、中曽根康弘君、梨木作次郎君の八名を選任いたしましたが、小委員長を選任しておりませんので、この際小委員長を選任いたしたいと存じますが、小委員長の選任はいかがとりはからいましようか。
○小玉委員 小委員長といたしましては、角田幸吉君にお願いいたしたいと存じます。
○角田委員長代理 ただいまの小玉治行君の動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○角田委員長代理 御異議なければさよう決定いたします。 —————————————
○角田委員長代理 次に委員派遣に関する件を議題といたします。日立市における右翼団体の県会議員に対する暴行事件調査のため、委員を派遣いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○角田委員長代理 御異議なければさよう決定いたします。委員派遣といたしまして、高木松吉君、猪俣浩三君の二名を派遣いたします。 期日は議長の承認に從い、五日間といたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○角田委員長代理 御異議なければさよう決定し、早速委員派遣承認書を議長に提出いたします。 —————————————
○角田委員長代理 今日は散会後ただちに警視庁捜査課及び国警科学捜査研究所の視察を行いますので、梨木委員より人事院規則に関する件及び朝鮮人連盟解散に関する件の質疑の通告がありましたが、時間の関係がありますので、適当な機会に許すことにいたしたいと存じます。
○猪俣委員 人事院規則や何かの質疑の日をきめておいていただきたい。いま一つ提案がある。梨木委員の質疑の日に、樋貝国務大臣に出ていただいて、これは昨日の東京新聞に出ておつたと思うのですが、栃木県の石橋町の公安委員会が警察署長を罷免した。ところが警察署長はその罷免に応じない。その理由とするところは、公安委員会が署長を罷免するには、警察法四十七條によつて罷免しなければならぬにかかわらず、その警察法四十七條は、公安條例というものをつくつて、それによつて任命及び罷免をしなければならぬが、その條例ができておらぬ。できておらぬから、罷免される條項や手続や何かがはつきりしないのであるから、私はやめる必要がない。こういうことを申立てておる。そこで確かにその條例ができておらぬ。できておらぬから、一応その署長の抗弁も成立つかと思うのでありますけれども、しからば警察法の四十七條を見ると、任命もその條例によつてやらなければならぬ。ところがその條例ができておらぬのに、しからばどうして任命がされたのであるか。その容長は罷免のときだけ問題にしておるが、任命のときのことが残つておるわけである。そうすると、一体何らの法令の根拠なく警察署長というものが出現し、法令に根拠なく警察権というものを行使しておつたということに相なると思う。これは相当全国に多数あると思うのでありまするが、そういうことについて政府の見解が那辺にあるのか、伺いたいと思いまするから、樋貝さんからその辺の事情も御説明願いたいと思います。あわせてその日に、この問題も明らかにしておきたい、その提案をいたします。
○林(百)委員 これは委員長も御存じだと思いますが、この前、公務員の政治活動に関する人事院規則の問題で刑政長官が参りまして、質問をして、相当応酬があつたのでありますが、猪俣委員からの提案がありまして、重要な問題であるから、この前の委員会はあの程度にしておいて、ひとつ次会に人事院総裁にも来てもらつて、法務委員会でこれを検討しようということで、延ばした。きようは委員の視察で、当委員会としても御都合があおりと思いますから、私の方も了承いたしましたが、最近新聞などにもありますように、現に大学教授そのほかの教授が、あの公務員の政治活動の制限の問題で、あるいは職を去らなければならぬというような問題もあり、また大学の総長から勧告されている大学教授もあるというようなことで、非常に問題は緊迫しているのではないかと思うのであります。今花村委員長とも御相談してみたのでありますが、ぜひ今週中にこの問題を取上げて、当法務委員会で問題にしていただきたいと思います。実はこの問題を取上げるべき人事委員会でも、あるいは文部委員会でも、全然この問題が審議されないで、各委員とも非常に遺憾に思つているらしいのですが、当法務委員会だけは幸いにこの問題を取上げて御検討されているのは、非常にけつこうだと思います。ひとつ今週中に十四、五日の午前中ぐらいにやつていただきたいと思います。さよう理事会において御配慮願いたいと思います。希望を申し上げたわけであります。
○鍛冶委員 大学教授のことなんかは、人事委員会というものがあるので、法務委員会の議題になるべき問題でないと思うのです。これはひとつ愼重にやつてもらいたい。
○林(百)委員 この問題は、公務員法の委任に基いて人事院規則ができた。この人事院規則に違反する場合には、三年以下の懲役、十万円以下の罰金になつている。この取締りは司法当局がやることになつている。そこでこの前は法務委員会で、取締りの任にある刑政長官のこの問題に関する解釈がいまだ一定しておらない。人事院規則についてどういう解釈を持つているかということをわれわれ質問したわけです。ところが取締りの任に当つている刑政長官と、この案を出した人事院総裁との間に、いろいろの解釈の食い違いがあるということが、猪俣委員の質問あるいはわれわれの質問でわかつたわけです。そこで行政的な監督権限をもつており、しかもこの規則を出した人事院関係と、司法的な取締をする司法当局の刑政局長と解釈が違うということは、ゆゆしい問題だから、一応法務委員会でその辺の検討をし、統一した解釈にする必要もあるだろうし、ほかの委員会で取上げていないから、当法務委員会で取上げ検討しようという経緯になつている。そういう意味でありますから、ひとつ鍛冶委員も御了解願いたいと思います。
○小玉委員 林君のお話は、公務員である大学の先生の首切りというか、退職という問題が中心のように承りましたが、犯罪面とどういう関係があるのですか、現在犯罪か何か起つており、その解釈問題というならば、当委員会で適当ではないかと思うけれども、まだその問題が起つていないのに、すぐ取締りの方から先にきめるというのは本末顛倒であつて、むしろ人事委員会の方からただして行くという筋が正しいのではないかと思うのですけれども……。
○林(百)委員 これは規則を読めばおわかりだと思いますが、行政的な処分と同時に司法処分ができるわけなんです。だから不当な司法処分をされてから問題にしては間に合わないので、やはりわれわれは行政的な処分をするとともに、司法的な処分に備えて、人事院規則の解釈がどうかということを一応法務当局の意見を聞いておきませんと、現に行政的な処分はどんどんしておるわけです。人事院規則に違反するといつて、人事院規則違反で行政処分ができるものは、公務院法に違反しておるから司法処分もできるわけなんです。ですからいまのうちにこの解釈を統一しておかないとゆゆしい問題がそこに起きるわけです。そこで法務委員会としては、司法的な処分に備える意味においても、この規則の解釈を統一する必要があるということを私は提案しているわけです。だから具体的な司法処分が行われた後ではもう間に合わないので、現に行政府分もされておるわけですから、非常に急な問題だ。あなたの言われます大学の教授の問題ですが、これはただ一部分であつて、鉄道であるとか、あるいは逓信従業員の間には処分が起きておるわけで、この問題はときたま教授の問題にまで波及している一つの例だから、私はなにも教授の問題だけという意味ではないのです。その点を御了解願いたい。
○小玉委員 ちよつと問題所在を確めておきたいと思うが、行政処分が起つて、その後に現在検挙とか起訴とかいうような方向に進みつつあるというのですか、あるいはそういう傾向はないけれども、法律の解釈について見解をただしたいとおつしやるのか、その問題をはつきりしていただきたいと思います。
○林(百)委員 現に行政処分は行われておりますし、それから司法処分も起る可能性があるわけです。いろいろな問題で、いまたとえば行政整理の一つの理由として司法処分を受ける、あるいは司法処分の嫌疑があるというだけで、行政処分が行われておるわけなんです。行政処分があつたのちに、初めて司法処分が行われるのでなくて、行政処分をする理由がある場合には、同時に司法処分も法律の上からいえば起り得るのです。司法処分が起きてから問題を取り上げてはもう遅いのです。この行政処分が起る場合には、司法処分が発動できる。たとえば、猪俣さんのこの前の質問にもありますように、人事院総裁の方では、勤務時間以外ではいいではないかというような解釈だ。ところが法務府の方の見解では、いや、勤務時間以外でもこれは適用がある。別に勤務時間以外には適用がないという條分はない、適用すると思いますというようなことを言つておる。そうすると、法律の解釈の上からも問題がある。こういう意味で私は提案しておるのです。
○小玉委員 その人事院の主張と、それから法務府の主張が食い違つておるというのは、いつのいかなる機会のことでありますか、それをまずわれわれは確めてかかりたいと思います。それを明確にしてもらいたい。
○高木(松)委員 私はたびたび休んだので、前の経緯はよくわかりませんが、いま林君の言われることは、当委員会が何の目的でするのか、意思を表示するのか、單なる研究をするのか、そうして統一的の意見をいわゆる天下に発表しようという目的のためにやるのか、どういう目的でおやりになるのか、この点を明確にしていただきたい。
○林(百)委員 遺憾ながら委員会に出ておらないからわからないので、人事院規則が出ておる。それに違反した場合には、公務員法違反として司法処分があるわけです。三年以下の懲役、十万円以下の罰金。ところが出しておるのは人事院で出しておきながら、司法的処分は法務府関係がやることになつておる。ところがこれを出したところと取締る方の間の見解が違うということもあるわけです。なぜ見解が違うかというと、この前の社会党の猪俣委員の御質問にもありました通りに、社会党の淺沼国会対策委員長が人事院総裁のところに行つて得て来た言質で、しかも新聞にまではつきり発表したところによると、公務員の勤務時間以外のこういう行動については適用しないとはつきり言つておる。ところが司法的な取締りをする法務関係の刑政長官は、いやこれは勤務時間でも適用しますということになりますと、これは非常に重要な問題なんです。
○高木(松)委員 それはわかつておる。どうしようというのかということを聞いておる。
○林(百)委員 だから一応われわれは司法当局の解釈をはつきりさせることと、それから法案を出した人事院当局の解釈をはつきりさせるということ、できるならばこれを統一するという努力を政府も速やかにしなければならぬし、そういう努力を当委員会としても勧告してもいいだろう。少くとも解釈の点について両方の十分な連絡検討がなされたかどうかという問題、もし解釈が違うならば、将来それに対してどういう対策を講ずるかという問題を明らかにして、もし法務委員会で政府に対し勧告し得る点があつたならば、勧告もするという問題で取上げていただく。
○高木(松)委員 そうすると今の林君のお話は、それを調べて勧告するという目的のために当委員会が活動する、こういうわけですか。
○林(百)委員 そればかりではありません。現に行政処分をどんどんされておりますし、司法処分を受ける危險があるときに、政府の法案に対する解釈が違うということがある場合に、国会でそれを取上げてどうしていけないのですか。国会としては、そういう政府の手落ちがあつたり、あるいは国民の人権を不当に干渉するような危險がある場合には、当然国会がこれを取上げて、これを明らかにすることはむしろ国会の義務ではありませんか。どうして皆さんがこれに賛成してくださらないのですか。
○鍛冶委員 たいへんどうも問題が深くなつて来たが、国会で調べることをわれわれは否認しておるのではない。国会の中には各常任委員会があつて、その常任委員会の権限がきまつておるから、国会でやることはけつこうですが、当法務委員会においてやることがいいか惡いかということをわれわれは考えておる。それから罰則があるからやらなければならぬというならば、罰則がある法律はたくさんある。そうすればそれはことごとくここに持つて来てやらなければならぬ、こういう議論もあると私は思います。今の問題は罰則があるからやろうというならば、ほかの委員会にみなかかつておる。大蔵委員会も商工委員会もみな罰則があるからみなここでやらなければならぬ。問題は司法処分をするときにおいて、その司法処分が適当であるとか、不適当であるとかいうならば、この委員会でやらなければならぬが、どういうことが起るかもしれぬからといえば、みなやらなければならぬ。国会でやることにはわれわれは不賛成ではないが、それだけの議論であるならば、当委員会においてやるべきものでない。人事委員会においてまずやつてもらうことが至当であると、私は明暸に今の林君の発言によつてわかりましたから、その点の意見を申し上げます。
○林(百)委員 鍛冶委員にお尋ねしますが、この前委員会に出られましたか。
○鍛冶委員 出ない。
○林(百)委員 出ないでしよう、出なくてそう言われては困る。この前の委員会では猪俣君の提案があつて、次会で提案しましようということに意見が一致しておる。だからきよう日だけをきめてくださいということできめた。それに出ない人が来て、突然きようだけの感覚でそういうことを言われては困る。混乱だと思う。しかもあなたは弁護士ともあろう者が、三年以下の懲役、十万円以下の罰金という、しかも法律できまらなくて、それも行政命令に違反をして、その行政命令がかつてに出て、その行政処分の解釈が行政庁と司法当局との間に食い違いがあるという場合には、法務委員会で取上げるのは当然ではないか。
○鍛冶委員 私に対する質問だと言つて、この間出ないからお前は言う権利はないといえば、今後われわれはこの際どういう議論があつたか、それを聞くために一生懸命やつておる。そんなきゆうくつな議論はやめてもらいたい。採決してもらいましよう。
○角田委員長代理 この際お諮りいたします。 猪俣浩三君、林百郎君の御提議を理事会において諮つて決定したいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○角田委員長代理 御異議なしと認め、さよう決定いたします。 他に御発言はありませんか——なければ、本日はこれにて散会いたします。 午後二時十一分散会