P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
5回国会衆議院1949/05/21

文部委員会 第24号

発言数
164
登壇者
19
会派数
6
開催日
1949/05/21

会議録

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 会議を開きます。  日程を変更しまして、これより請願の審査に入ります。日程第一から第四五までの請願は、すでに紹介説明並びに政府の答弁は終了いたしております。     —————————————

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 次に日程第四八、四九、五三、五七、七二、八三、八七、九〇、一〇三、一〇六、一一〇、一一五、一二〇、一二五、一二六、以上十五件は同一趣旨のものでありますから、一括して議題といたします。  本請願はすでに審査したものと同一でありますから、紹介説明及び政府の答弁はこれを省略いたします。     —————————————

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 次に日程第五〇、五二、五四、五五、五八、五九、六〇、六四、六六、六七、六九、七〇、七六、七七、七八、七九、八〇、八八、一〇五、一〇八、一一三、一一六、一二一、一三二、一三三以上二十五件は同一趣旨のものでありますから一括して、議題といたします。  本請願はすでに審査したものと同一の趣旨のものでありますから紹介説明及び政府の答弁はこれを省略いたします。     —————————————

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 次に日程第七一、一一七、一三一、以上三件は同一の趣旨のものでありまして、すでに審査を終了した請願と同一の趣旨のものでありますので一括して議題といたし、その説明及び答弁を省略いたします。     —————————————

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 次に日程第四七、五一、七四、七五、九二、九四、一一八、一二二、一二三、一二四を議題といたします。これらの請願はいずれもすでに審査した請願と同一趣旨のものでありますから紹介説明並びに政府の答弁を省略いたします。     —————————————

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 次に日程第六五、(観光関係出版物に用紙割当の請願)を議題といたします。紹介議員の説明を求めます。岡君。

岡延右エ門民主自由党

○岡(延)委員 観光関係出版物に用紙割当の請願、紹介議員は岡田五郎君でありますが、私がかわつてその要旨を御説明申し上げます。  本請願の要旨は、観光立國の成果を発揮するには、対内対外宣傳は欠くことができないが、とかく観光宣傳用紙は第二義的に取扱われ、割当量も僅少で、特に対外宣傳用の高級紙は入手困難であるため、十分な宣傳ができない実情であります。ついては観光関係出版物の用紙に一般用紙と別個のわくを設け、適当な紙の種類の必要量を割当てられたいというのが、本請願の要旨であります。何とぞ御採択をお願いいたします。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 政府の所見を求めます。

成田勝四郎新聞出版用紙割当事務廳長官

○成田政府委員 ちよつとお答え申し上げます。観光事業が新しい日本の文化に非常に重要な産業の一つであるということは、用紙割当委員会及び用紙割当事務職におきましても十分認識しております。またこれは外貨獲得のためばかりでございませず、國際親善、あるいは新しい世界平和のために寄與するという点から申しましても、はなはだ大切な事業であるというふうに考えまして、用紙の割当につきましては、特に重点的に取扱つておるつもりであります。これは今までの実績をごらんくださればわかると思うのでありますが、ただいまの請願の御趣旨もございますから、今後とも一層の注意を拂いまして、十分優待いたしたいと存じております。ただ観光事業の宣傳用の用紙は、これは出版物以外にも、いろいろポスターその他の紙が必要であります。用紙割当事務廳で扱います以外の商工省筋から出ます紙もその中には含まれておると思うのであります。  なお観光事業関係の出版物のために、別のわくをつくつたらどうかという請願の御趣旨のようでありますけれども、一定の目的のために一つ一つわくをつくるとなりますと、同じような要求が各方面から出て参りまして、乏しい紙を機動的にうまく割当てるということに非常に支障を來すことになるのであります。その点はわくということでなしに、ただ観光関係の出版物に十分な紙を割当てるように心がけるという趣旨で進めさしていただきたいと思うのであります。     —————————————

若林義孝民主自由党

○若林委員 日程変更の動議を提出いたします。すなわち請願日程一〇〇の舞鶴座存続に関する請願は、紹介議員の大石ヨシエ君が御出席になつておるようでありますから、この際その弁明を御聽取あらんことを希望いたします。

千賀康治民主自由党

○千賀委員 議事進行について一つ……。本日は実に多数の日程がございますので、普通のやり方でやつて行くと、とてもこの処理ができまいと考えます。そこで特に一件三分ぐらいな説明にして要を盡していただきたい。なお答弁をせられる政府委員の方でも、その趣旨を体せられまして、最小限度の答弁で済ましていただきたいと思います。これは老婆心でありますが、議事進行のために委員長に進言をする次第であります。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 ただいまの千賀君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 それではそのように委員長においてとりはからいますから、政府委員の方もさようにお願いいたします。

若林義孝民主自由党

○若林委員 私からの動議も御採択を願つて進行あらんことを希望します。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 承知いたしました。それでは若林君の動議によりまして、日程第一〇〇を議題といたしますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 それでは大石さん。

大石ヨシエ新政治協議会

○大石ヨシエ君 本請願の要旨は、明治四十五年以來三十有余年間、舞鶴市の西地区にただ一つしかございません演劇場として舞鶴座というものがございますが、その経営者は本年八十六歳になつております。その人がただ一人この舞鶴地方の文化を守つて今日まで舞鶴座というものを経営して参りました。ところが昭和二十五年五月限り所有者がこの舞鶴座経営者に対して立ちのきを命じております。それで舞鶴西区の者は、ただ一つしかない舞鶴座は、この人がおられなかつたら、この劇場を持つことができないから、何とかこの本人にこの劇場を経営させたい、こういうような意味で西区の町民がぜひともこれを紹介議員として私に立つてくれというので、多数の人々がそれに対して署名捺印して、そうして私がここに紹介議員となつたゆえんでございます。つきましては、ぜひとも本文部委員会において御採択あらんことをひとえに懇願する次第でございます。よろしくお願いいたします。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 ただいまの請願に対しまして政府の所見を求めます。——政府の所見を省略いたします。     —————————————

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 次に日程第六一、廣瀬村の樺太無縁故引揚兒童教育施設費國庫補助の請願、庄司一郎君紹介。紹介議員の説明を求めます。

庄司一郎民主自由党

○庄司一郎君 本請願は宮城縣宮城郡廣瀬村村長外村会議員一同の請願でございまして、請願の趣旨は、この廣瀬村に昭和二十三年十月より南樺太の無縁故引揚者を宮城縣並びに厚生省等より交渉せられまして、戸数において百七戸をこの村が引受けまして、その結果として義務教育の小学校の教育を受けねばならない者及び新制中学の低学年に入学することになりました生徒、兒童数が約百二十六名と相なつております。この結果小学校においても、新制中学おいにても教室が狭隘をつげまして、どうしても最小限度この無縁故引揚者のために三教室を増築しなければならない状態に陥つたのであります。この際厚生省並びに文部省当局が御相談をいただいて、特にこの村は奥羽分水嶺の山麓にある寒村であり貧村でありますので、政府より学校教室の増築に関する應分の御援助、補助金を願いたいというのが請願の趣旨のあるところであります。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長  政府の御所見を求めます。

剱木亨弘文部事務官(学校教育局次長)

○剱木政府委員 ただいまの御請願の件でありますが、樺太からの無縁故引揚者の兒童の教育施設の國庫補助につきましては、今般小額ではありますが公共事業費のうちで補助金が計上されておるのであります。これらの具体的配分等につきましては十分御請願の趣旨を考えまして考慮するようにいたしたいと思います。     —————————————

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 日程第六二を議題といたします。宮城縣立農学寮を農業高等学校に昇格の請願、庄司一郎君外二名紹介、第七六二号。

庄司一郎民主自由党

○庄司一郎君 本請願の趣旨は宮城縣廣瀬村に、宮城縣立の宮城縣廳農務課の経営しております農学寮という農林学校のようなものがあります。それをこの廣瀬村外大簡町村が連合の上、ぜひこれは学校教育法に準拠した農林高等学校のようなものに昇格を願いたいということを、宮城縣知事、宮城縣教育委員会等々にすでに陳情、請願をいたしておるのであります。現在は縣立の農学療でありますから、衆議院の本委員会にお願いすることはどうかと、紹介議員としても考えさせられますが、教育基本法にのつとり、学校教育法に準拠してこれを農林関係の系統から引離して、つまり文部省系統の学校にしてほしいという請願でありますので、一應御紹介を申し上げた次第であります。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 政府の所見は省略いたします。     —————————————

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 次に日程四六を議題といたします。日光の國宝建造物修理に関する請願、文書表跡第四六四号、船田町享二君紹介。

船田享二新政治協議会

○船田委員 日光の國宝建造物修理に関する請願につきまして簡單に説明申し上げて御審議を煩わしたいと思うのであります。  日光の二荒田、東照宮、輪王寺といういわゆる二社一寺にあります國宝建造物の價値その他につきましては、私から申し上げるまでもなく皆様すでに御承知のことと思うのであります。國宝として非常に價値があるばかりでなく、日光一帯が観光の中心地でありまして、その方面から見ましても、この國宝を十分に保護しなければならないのであります。不幸にして最近この國宝建造物の多くが非常に腐朽して参りまして、ことにすぐ目につく大谷川にかかつておる神橋——二荒神社の神橋のごとき、ほとんど落ちそうになつておる。これまた皆様御承知のことと思うのであります。この文部委員会の前身の一つになつております昨年の文化委員会におきましても、この腐朽の状態を昨年は調査に行かれましたし、また文部省でもいかに腐朽したかということに関しましてたびたび調査をいたしておるのであります。大体昨年の十一月ごろの調べによりますと、その修理を完全に行いますには、一億五千四百五十万円ぐらいかかるのではないかというような見込みであつたのであります。それで、これを一時に支出するというようなことは、できるわけのものではないのであります。文部省におかれても、今年度の予算として最初に二千万円を計上してくださつたことは皆様御承知のことと思います。不幸にして全部これが削られてしまいまして、このままの状態を続けて行きますと、やがて近い將來において重大な結果を來すおそれが出て参つておるのでありまして、この際何とかして修繕に着手することができる費用だけでも國庫から補助してもらいたい。もちろん二社一寺におきましてもそれぞれ少しずつ修繕いたしておりますが、二社一寺のごく貧弱な財政をもつていたしましては、とうてい十分な修理などはでき得ませんので、この際特に何とか今年度の予算の範囲内においてでけつこうでありますから、実行予算としてぜひこの日光のために支出していただきたいというのがこの請願の趣旨であります。すでに皆様御承知の國宝のことでありますので、ごく簡單に申し上げておくわけであります。よろしく御採択を願います。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 政府の所見を求めます。

柴沼直文部事務官(社会教育局長)

○柴沼政府委員 日光の國宝建造物修理に関しましては、文部省並びに観光審議会におきましても緊急着手すべきものとして修理の計画の中に入つておるのでありますが、現在の程度にいただいております予算では、なかなかこれに着手するだけの余地がないのでありまして、もし今後におきまして追加予算あるいは補正予算等のことができますればきわめてけつこうでありますが、もし現在のままで済ますといたしますと、日光にまわすだけの余裕があるかどうかという点は非常に疑問であります。そこで余裕ができますれば、むろん著名なところでございますから、われわれの方といたしましても何とかいたしたいと思うのでありますが、まだその見込みがついておらないのが現状でございます。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 日程五十六を議題にいたします。中尊寺の学生團体見学禁止解除の請願、文書表第六六〇号、紹介者小澤佐重喜君。

若林義孝民主自由党

○若林委員 ただいま議題となつております請願の趣旨を御説明いたします。請願者は岩手縣会議長村上順平君であります。本請願の要旨は、岩手縣西磐井郡平泉村にある中尊寺は、史的にも藝術的にもその價値は世界に誇るに足るものであり、所藏される幾多の文化財は社会学科の研究に、あるいは審美心の育成に費するところが大きいが、昭和二十三年七月発教百一号によつて國または公立学校の主催による神社、佛閣、教会の立入りが禁止され、見学の途が絶たれたことは、まことに遺憾である。ついては、何ら宗教的意義を有さない学生團体の見学禁止を緩和されたいというのであります。これはきわめて、微妙な事柄でありまして宗教問題にかかわることだと思いますので、この請願に対しましては、文部省といたしまして、特に慎重なる御回答御説明を煩わしたいと存じます。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 政府の所見を求めます。

剱木亨弘文部事務官(学校教育局次長)

○剱木政府委員 昨年七月九日に、教科書局長の通達をもちまして、國立または公立学校が主催して神社、佛閣とか教会等を訪問することは、昭和二十年十二月十五日の國家神道、神社神道に対する政府の保証、支援、保全、監督並びに弘布の廃止に関する日本政府に対する指令の覚書に違反することを通達いたしたのでございますが、しかし特に歴史的なまたは美術的な研究のために、学校の授業活動といたしまして神社、佛閣、教会などを学生が訪問し、研究いたしますことは、社会科の一助といたしまして國宝とか、重要美術品、史跡、名勝天然記念物等に指定されました教育的な價値のある神社、佛閣、教会などを見学いたしますことは、教育上もきわめて必要だと文部省も考えておりますので、この点につきましては、ただいまこれらのものについて除外をいたしますように、関係方面と折衝を続けておるのでございます。なお特に地域的には、この問題は、地方におきまして多少解決をいたしておるところもございますが、まだ全國的に明確に解決をするという点までには到達いたしませんが、今後も努力して参りたいと思います。     —————————————

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 次に日程六三を議題といたします。新制高等学校卒業程度の檢定制定に関する請願、文書表第八〇〇号、紹介議員三浦寅之助君外一名。紹介議員の説明を求めます。

岡延右エ門民主自由党

○岡(延)委員 本請願の紹介議員は三浦寅之助君でございますが、かわつて私から御説明申し上げます。  本請願の要旨は、現行の專門学校入学者及び実業学校の卒業程度檢定制度は、今回の学制改革に伴い廃止される由であるが、新制高等学校は義務教育修了者数に比して收容力が少いだけでなく、諸種の事情から、向学心に燃えながら新制高等学校の過程を修了できない独学者または通信教育を受けた者に、ひとしく進学の機会を與えるため、新制高等学校卒業程度の檢定制度をすみやかに実施されたいというのがこの請願の趣旨であります。何とぞ御審議の上、御採択あらんことを希望いたします。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 政府の所見を求めます。

剱木亨弘文部事務官(学校教育局次長)

○剱木政府委員 從來の專門学校入学者檢定及び実業学校卒業程度檢定の制度は、今御請願にお述べになりましたように、今回の新制高等学校の制度とともになくなつたのでございますが、新しい意味におきまして、新制高等学校の卒業程度の檢定は、ただいま申されましたように、定時制の高等学校でございますとか、通信教育でありますとか、その他学校教育と試驗制度との関係等から考慮いたしまして、相当研究を要する点がございますので、この制度を設けることにつきまして、ただいまいろいろ研案を続けて参つておるのでございます。その暫定的な方法といたしまして、とりあえず二十三年度及び二十四年度におきましては、新制大学への入学資格を與える意味におきまして、各府縣に依頼いたしまして、一應入学資格を與える檢定を実施してもらつたのでございますが、これは暫定的な措置でございまして、恒久的な制度といたしましては、十分研究の上、結論をできるだけ早く得たいと考えておる次第でございます。     —————————————

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 次に日程六八、國宝保存法改正に関する請願、文書表第八四一号を議題といたします。

若林義孝民主自由党

○若林委員 かわつて御説明を申し上げます。この國法保存法改正に関する請願は、古文化保存協会理事長岡田戒三氏外三名からの請願でございます。  本請願の要旨は、わが國は文化國家として文化財の保存に万全を期することは緊急の要務でありますが、これがためには、國民の間に國宝尊重の氣風を高揚するとともに、これが保存のため、行政上また管理上、民主的方途によつて事務の簡素化と管理の完璧を基準として、現行の國宝保存法を左記の要旨に基いて改正されたいというのであります。  一、國宝の定義を明らかにすること。  二、國宝の管理につき一元的行政機関として内閣直属の特別廳設置。  三、特別職に保存管理委員会の設置。  四、國宝の維持保存施設費に対し、全額國庫負担。  五、國宝建造物の防火措置等。  何とぞ慎重御詮議、御採択あらんことをお願いいたします。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 日程七三と一二二も同一趣旨のものでありますから、一括議題といたします。一括して政府の所見を求めます。

柴沼直文部事務官(社会教育局長)

○柴沼政府委員 國宝保存法の制定以來相当年月を経ておりますので、これが改善の必要を感じまして、文部省といたしましても、いろいろ研究を重ねて來たのでありまするが、たまたま今回國会において、この関係の法規を制定しようという御計画が進んで参つておるように伺つております。また現在その考えられております案には、この請願の趣旨にありました諸点も相当程度考慮せられておるように存じております。われわれとしては、この新しい法規ができますことを希望しておる次第でございます。     —————————————

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 次に日程八一、福岡縣の國宝及び重要美術品保存に関する請願、文書表第九六六号、紹介議員福田昌子君。紹介議員の説明を求めます。

松本七郎日本社会党

○松本(七)委員 紹介議員にかわりまして本請願の要旨を御説明申し上げます。わが國の國宝等貴重な文化財は、これに対する認識の欠除と僅少な國庫補助のため、荒廃の一途をたどりつつあることははなはだ遺憾である、ついては法隆寺金堂焼失を契機として、古文化財保存に対する認識を新たにし、法隆寺再建の基本方針を確立し、これが竣工復元をはかるとともに、國宝の保存に関して國庫補助の増額、その他必要な措置を講ぜられたいというのであります。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 政府の所見を求めます。

柴沼直文部事務官(社会教育局長)

○柴沼政府委員 ただいまの請願の趣旨とするところにつきましては、われわれも御同感でございますので、十分に努力をして参りたいと存じます。     —————————————

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 次に日程第八二を議題といたします。名古屋市に愛知学藝大学本部設置の請願、文書表、第一〇〇二号、紹介議員辻寛一君。次に日程第一二九もこれと同一趣旨でございますので一括して議題といたします。千賀康治君。

千賀康治民主自由党

○千賀委員 これは愛知学藝大学を名古屋側から名古屋におつくりなさい、岡崎側から岡崎におつくりなさいという同一趣旨のようで、内容は相反しておる請願でございます。名古屋側には名古屋側の言い分があり、岡崎側には岡崎側の言い分があるので、これは結局ここでは帰一することができない問題であります。しかしながら名古屋といい、岡崎といい、同じく愛知縣の中で距離にすればわずか十里のへだたりの所でございまして、しかも名古屋にも愛知師範があり、岡崎にも愛知師範があり、まことにゆかりの深い関係にあるのでございます。しかしながら文部当局はかつて愛知縣にこれをとりきめろという御依頼がございまして、愛知縣では縣会が主として委員会をつくつてきめたのでありまするがこれがほんとうにきまらない。そこでまた文部省に來た。文部省でもきめにくい、また愛知縣へ行つた、またこちらへ來たということでキヤツチボールのようになつておるのでありますが、私はこの際私が岡崎であるからというゆえをもつて、岡崎に有利な点ばかりを強くここで強調いたしまして、今日御欠席の名古屋側のために特に不利な状態に引入れたくないと思います。やはりこれは文部省の独自の裁断にまかすことが一番よいと考えますので、岡崎側の主張をここで強調することを遠慮したいと思います。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 政府の所見は省略してよろしゆうございますか。

千賀康治民主自由党

○千賀委員 よろしゆうございます。     —————————————

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 日程八四、九一を一括して議題といたします。紹介議員の説明を求めます。朝鮮人学校教育費國庫負担の請願、文書表第一〇三五号、第一一三六号、紹介議員春日正一君、今野武雄君。——おられませんが……。

渡部義通日本共産党

○渡部委員 この請願は朝鮮人金薫外二名の代表する請願でありまして、わが國在留の朝鮮人は、教育基本法によつて民族的差別なく教育を受ける権利を有し、法律に從い、納税その他あらゆる義務を果しているのであるから、朝鮮人学校教育費に対し、國庫負担をなされたいという趣旨によるのでありますが、私はこれについて若干の補足的な説明をしたいと思います。昨年の五月に大阪及び神戸で皆様、御存じの朝鮮人学校問題という、新聞でいうところの騒擾事件が起きました。これは朝鮮人が終戰後、日本において自分たちの力によつて朝鮮人自身の教師により、朝鮮語による朝鮮人教育を行うために、多くの学校を建設しておつたのであります。そうして非常な困難の中でこういう学校を建設して、昔というよりも、かつて日本の帝國主義のもとで、その教育文化をまつたく抑えつけられて、植民地的な教育をしいられて來た朝鮮人が、終戰後民族的な自覚と新しい朝鮮人の養成のために、非常に大きな努力をもつて朝鮮人学校というものを建設経営して來たのであります。ところが日本の文部省はこういう朝鮮人の努力の結果を、また朝鮮人の民族的な当然の要求を無視したやり方で、当時この朝鮮人学校の彈圧を行つたのであります。その結果流血の惨を來しただけではなくて、朝鮮人青年の死亡者までも出すような大阪警察当局の乱暴な取締りとなりまして、非常に社会の耳目を聳動させた事件がございました。その後双方の話合いが、つまり文部当局と朝鮮人側との話合いが多少の譲歩によつて成立しまして、朝鮮人はやはり日本の学校教育法に基いて、その子弟の教育を続けておるのでありますが、しかし朝鮮人が日本にあつて、日本の法律に從つて教育を行つており、しかも非常な納税をさせておるのにかかわらず、朝鮮人学校に対しては國庫補助が與えられておらない。これは非常に不公平であるという声が非常に強いわけであります。それで朝鮮人としては当然このような請願が出て來るはずでありまして、紹介者といたしましては、朝鮮人が、北鮮においては少数の日本人のために多額の國費を出して日本人の自主的な教育を許しているのであります。そういう点にかんがみまして、ぜひともこの請願が審議され、採択されることを希望するものであります。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 政府の意見を求めます。

剱木亨弘文部事務官(学校教育局次長)

○剱木政府委員 朝鮮人学校の問題でございますが、在留する朝鮮人が義務教育を受けます場合に、公立の小学校、中学校に入ります場合においては、何ら民族的差別を設けず、まつたく同樣な取扱いをもちまして入学をいたしておるのであります。本則としては公立の小学校に入つていただくのが一番けつこうだと思います。ただいま御請願に申されましたように、ただこの朝鮮人ばかり入れます学校をつくります場合におきましては、これは私立学校に属するのでありまして、本年度におきましても私立学校に対する一般的な経営費、補助費その他につきまして、予算的にはわれわれも相当努力をいたしましたけれども、遂に計上させることができなかつたというわけで、非常に残念でございますけれども、現在私立学校に対する経営費補助の予算の道がございませんので、その点、現在の状況といたしましては、私立学校には補助ができないという状態になつております。     —————————————

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 日程第八五、八六を一括議題といたします。大学校案反対に関する請願、文書表一〇三六号、一〇三七号、紹介議員春日正一君、渡部義通君。

渡部義通日本共産党

○渡部委員 この請願は、一つは早稻田大学内の関東地方学生自治会連合代表者からの請願と、もう一つは名古屋大学理学部教授江上不二夫君外五百七十四名の請願であります。この請願の趣旨につきましては皆樣すでにはつきり御存じのことと思いますので、私はその点きわめて箇條書き的に申し上げす。  大学法案に関して、今、全國の大学、高專にストライキが起きていることは御存じでございましようが、これは要するに第一に、この案が出されると学術水準というものが、ことにその基礎学科の面で低下するという点。第二番は、大学行政管理機構が大学の傳統的な自治を破壊する結果になるということ。第三には、大学の財政的な裏づけがりつぱにとれなければならないという基本的には一應この三つを中心としたものでありまして、この運動がいかに大きな力となつて、現に起きているか、そうしてこの大きな力となつたことの原因は單に今申し上げた三の点だけに関するものではなくて、その背後には日本の科学、文化、教育というようなものが植民地化される憂いがあるという点に、きわめて重大な点があるということをはつきり示しているものであります。私はこのような点で、今後文部省がもし大学行政法について立案され、この國会にやがて提出されるようなことがあります場合には、こういうふうな全國の大学、高專の教授、学生をも含め、あらゆる民主團体をも含めたような大運動となつて行くことの本質を十分御理解あられた上、こういう状況に應じた新しい日本の教育をつくつて行く上には、ぜひともこの方向に向つて努力せられることを要望すると同時に、本委員会は十分この点を御理解なされて、審議決定されんことを希望する次第であります。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 政府の意見を求めます。

高瀬荘太郎緑風会文部大臣

○高瀬國務大臣 ただいま大学校案反対というお話でありましたが、大学校案というものは何もできておりませんから、反対の理由はないと思います。何を対象にして反対されておるのか私には理解できないのであります。文部省としては今までたびたび議会で御説明申し上げておるのでありまして、法案はまだできておりません、ないのであります。その法案をつくるにつきましては、今御心配になりましたような点は十分考え、そういうことのないような法案をつくりたい、こういう方針でやつておりますから、御了承願います。     —————————————

岡延右エ門民主自由党

○岡(延)委員 請願はこの程度で一時中止し、社会教育法案を上程、討論採決を行われんことを希望いたします。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 岡君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 それではさようにいたします。  その前に委員長より一言お許しを願いたいのでありますが、六・三制の問題につきましては、本委員会においてかねてより熱心に御盡力いただきましたが、予算的措置におきまして、あのようなことになりました。そこでわれわれ委員会が主体になりまして、決議案を出すことに相なりました。しかし帰するところは予算の問題でございます。ちようど今アメリカからシヤウプ博士が來ておられますので、この六・三制の予算の問題につきまして、各党を代表して何名かシヤウプ博士に面会して、六・三制の実情をるる申し上げ、シヤウプ博士の賢明な御判断に訴えたいと思うのでありますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 それでは渉外課に諮りまして日時、時間等決定次第御報告申し上げます。     —————————————

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 これより社会教育法案を議題といたします。討論に入ります。渡部義通君。

渡部義通日本共産党

○渡部委員 この前の二十日のこの委員会において、参議院文部委員側から本法案に対する修正意見の説明を聽取いたしました際に、参議院側の修正意見の根本的な態度が明らかにされたのであります。それによると第一に、本法案は物的及び人的條件を備えるに必要な國費、地方費の予算的処置が不備であるだけでなく、主として地方費負担にまかせられるようになつておるが、地方にはかような費用はもう出て來ないのだ、出る余地はもうまつたくないのだという点でありました。第二には、社会教育は民間の自主積極的なものを助成し奨励しなければならない。ところが本法案は反対に國及び地方公共團体、あるいはまた文部大臣とか教育長とかの側による統制が非常に強化されようとする色彩がある。第三には、國民みずからの文化的、教養を高めることを社会教育としては主としてしなければならないのに、いたずらに社会教育体系を、画一しようとしている。以上の三点でありまして、この法案が非常に不備不完全なものであるだけではなく、物質的な面に実現性がなく、さらにまた教育を画一統制しようという点で排されなくてはならない。  しかし私たちはさらにこの問題をもう少し根本的に考えてみる必要がある。なぜこの法案において社会教育が極一統制されるような傾向がとられたのか。この点について政府は技術的な面ではいろいろ答弁がありましたが、國家が現に要求しておるところの社会教育の根本方針がどこにあるのか、一体どの方に向けて社会教育をやつて行こうとするのであるかという点については、文部当局からは何ら肯綮に値するようなただ一つの答弁にも接していないのであります。しかし國家の性格とその時代の要請に應ずる根本の方針というものが教育においてはなくてはならないはずだと思う。かつて明治以來の教育においては、教育勅語に基くところのいろいろな教育が、学校においても社会においてもその精神によつて貫かれておつた。言いかえれば、それは天皇制と國体を盲目的に信奉するような國民をつくり上げるということが、その時代における教育の根本的な目的であつた。戰時中は大政翼賛会運動というようなものにそれが発展しまして、そうしてこの運動を通じて天皇というものは絶対的なものであるというような考え方、また排外主義、いわゆる超國家的な思想、そういうものを國民に注入し、國民をそれのもとに盲目的な状態に置くということが教育の根本的な方向であつたことは、敗戰後におけるあの國際裁判の席上においてもすでに明らかにされたところでございます。そのように戰前及び戰時中においては、今申し上げたような教育が、学校においても社会教育の面でも根本方針として行われたのでありましたが、このような方向をとることは当時の支配階級にとつて必要なことであり、当時の國家の性格から出て來るのでありまして、これはやがて帝國主義戰爭の準備と遂行に必要な教育であつたわけです。  そこで私たちは今日の状態を顧みる必要がある。一体なぜ社会教育というものが法律にまでされて、すでに参議院でさえも指摘しておるように社会教育に対する統制がなされなければならないのか、画一的な教育がなされなければならないのか、ここに私たちが戰後における日本の教育の根本的問題を考える場合、日本の教育がどうあるべきかということを眞劍に考える場合には、常に一つの基準が與えられているはずである。それはいうまでもなく日本の政治も経済も、それに準拠して行われなければならないところのポツダム宣言と新憲法であります。ポツダム宣言と新憲法においては何が要求されているかというと、ポツダム宣言においては日本の民主化を促進するということが要求されており新憲法においては非常に平和ということがうたわれておる。從つて、もし日本の教育がポツダム宣言及び憲法に準じて行われるとするならば、これは民主主義的な教育が徹底的に行われなければならぬ。同時に一切の戰爭を挑発するような、戰爭の方向に持つて行こうとするような國内におけるいろいろな條件がかつてにつくられることを防ぐための教育が行われなければならぬ。ところがそのような教育を現在一体だれが行つておるか、そのような教育を行つておる者は、現に労働階級を初めとして働く階級自身の中からそういう教育が行われておる。そういう人たちこそが自分自身によつて自由な自主的な階級的な立場からそれを行なつておる。こういうものこそが國民の九割五分を占める。國民の九割五分を占めるところのこういう自発的な民衆の中から起きるところのものこそが、社会教育の根本的な問題でなければならぬと思う。現に勤労者こそほんとうに平和と民主主義を求めている。その実現のために闘つておる。(「みんな勤労者だ」と呼ぶ者あり)それなら諸君はわれわれの意見に同意しなければならぬ。そうして問題はこのような方向に教育を持つて行かなければならないし、また現にそのような形への社会教育という、ものはどんどん行われておる。ところがこの法案ではその人民の自発的なイニシアチーブ、発意性というものが少しも考えられていない、またそういうほんとうの全國民的な大きな社会教育運動等の観念が少しもこの法案に盛られていない、少しもこれには関連していない。この法案の中にはただ一言もそのような大衆的な、自然発生的な、自主的な教育活動というものとの関連が書かれていない。そうだとすると、こういうものに逆行するところの統制だけがこの中では考えられる。逆行するところの統制とは何であるかというと、これはこの問題である。これはどういう方向に向いているか。私は民自党のやじを飛ばされる諸君にも言いたいのだが、われわれは中國において、日本軍が、日本の帝國主義が中國を侵略したときに、中國においてどういうことが行われたかを反省する必要がある。日本軍は中國人を使つて、また中國には珍しいところのあらゆる方法を用いて宣傳工作を行つた。この宣傳工作を行つておるところの……。     〔「そんなばかなことを言うものじやないよ」と呼ぶ者あり〕

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 結論を願います。

渡部義通日本共産党

○渡部委員 この問題を言いたい。これが根本的な問題になつて來る。これを理解しないからこそ、諸君はこれに反対するし、また諸君の考え方というものがこの社会教育というものの根本に何も触れていないことになる。そこでわれわれとしては現在社会教育というものが統制されて行く方向が、現にあらゆる学校教育が統制されて行く方向と同じものであると考えざるを得ない。それというのは現に諸君はすでに文部省設置法案というような、あの管理局によつてやはり依然として管理を行うところのものがつくられて……。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 渡部君、結論を急いでください。

渡部義通日本共産党

○渡部委員 さらにまた教育職員免許法案というようなべらぼうきわまる暴法案を通過させてしまつた。それはあらゆる進歩的な教員を学校内から締め出してしまい、そうして同時に教員の思想的な自由も政治的な自由も奪つてしまうような、そのような法律を通してしまつた。しかもその上に社会教育法案を出している。この社会教育がどういうものであるかという性質は、それは今まで通された法案の方向と教育に関する法案の方向と沿うものでなければならぬ。その意味はどこにあるかといえば、これは明らかに現在行われているところから見れば、民主主義に逆行するものである。またある意味では——ある意味というのは諸君が敏感に自分自身のことであると考えられなくてもいいのだが、それで問題はわれわれとしてはほんとうに考えてもらいたい。(「結論を言え」と呼ぶ者あり)結論を言うためにこれが必要なんだ。——われわれとしては問題をよく考えてもらいたい。皆さんは現在日本の置かれている状態をほんとうに眞劍に顧みてみましたか。ほんとうに眞劍に顧みるならば、教育というものが……。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 渡部君、社会教育法案の結論を急いでください。

渡部義通日本共産党

○渡部委員 教育というものが深い統制、このことに対しては、日本の教育の將來を思う人、日本の民族の將來を思う人は、たれでもこれは糾明しなければならぬと思う。私はこのような根本的な理由に立つて、日本の教育を反民主主義的な方向に残すべきではない。私たちはやはりこの面でも、われわれの歴史に対する義務として、このような法案に反対する必要があるということを固く信じているばかりでなくて、このような法案が出たところで、何ら実現性がなく、やがてほんとうに人民の中から興るところの新しい人民的な社会教育によつて粉砕されてしまうだろう、われわれは粉砕するために闘うであろうということを申し上げて、私の結論とする次第であります。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 渡部君の発言中不穏当と思われる箇所がありますので、お取消しを願いたいと思います。

渡部義通日本共産党

○渡部委員 それは速記録を読んでもらわぬとわからぬが、これは私の政治的な見解であつて、あなた方の見解によつて取消す必要はないと思います。しかしながら議場の慣例として不穏当であるというならばともかく、政治的な見解としてその方向に教育が向けられるという点ははつきりしておかなければならぬ。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 速記録を調べて不穏当なる箇所があれば、委員長に削除方を御一任願いたいと思います。     〔「いや、削除しないと言明していますよ」と呼ぶ者あり〕

圓谷光衞民主自由党

○圓谷委員 ただいま渡部君の発言について、諸君とはだれをさしたのか、諸君ということをさいぜん言われたでしよう、だれをさしたか、民自党をさしたのか。

渡部義通日本共産党

○渡部委員 諸君という説明は、もし教育の方向が——現にあらゆる法案が通つている、その法案が、向うところはこれは反民主主義的な方向であるということは明確であり、そうして反民主主義的な方向というものはやがて平和を破壊する方向に向くに違いない。この点は確かだと思う。(「諸君とは何事だ」と呼ぶ者あり)諸君というのは諸君自身をさしておる。なぜならば‥‥(「委員全部か」と呼ぶ者あり)委員全部というわけじやない、あの法案を通した諸君です。ああいう教育法案、ああいう非民主的な暴法案を通した諸君はやはり諸君と言つていいと思う。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 これにて討論は終局いたしました。  続いて採決をいたします。本法案に賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 起立多数。よつて本案は可決せられました。なお報告書については委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 それではさようとりはからいます。

岡延右エ門民主自由党

○岡(延)委員 以上をもちまして政府提出の法案は全部この委員会を通過したのでありますが、われわれ衆参両院において提出せんとしつつあるところの文化財保護法案につきまして、われわれ党の態度を決定したいと思うのであります。つきましては、はなはだ他の党の方には御迷惑でありますが、われわれが退場いたしますと定足数を欠きますから、暫時休憩せられんことを希望いたします。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 岡君の動議に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 それでは暫時休憩いたします。     午後三時四十八分休憩      ————◇—————     午後五時三十二分開議

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 休憩前に引続き会議を開きます。  この際お諮りいたします。前会すでに閉会中の審査に関して申し上げておきましたが、閉会中に審査をいたすためには議院の議決を経る必要上、閉会中の審査申出書を議長に提出したいと思いますが、御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 御異議なしと認めます。それではさよう決しました。なお今申出書を読み上げます。  閉会中の審査申出書  一、閉会中審査すべき件   1 新制入学に関する件   2 六・三制に関する件   3 教育委員会に関する件   4 國宝に関する件  二、閉会中審査の目的   六・三制、新制大学、及び教育委員会の実態の調査、國宝保存に関連する諸問題の調査  右により閉会中もなお審査をいたしたいから、しかるべくおとりはからい願います。

若林義孝民主自由党

○若林委員 その項目の中に特に新興宗教に関する調査を一項差加えられんことを希望いたしまして、委員各位の御賛同を希望いたします。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 若林君の御意見に御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 御異議なしと認めまして、新興宗教に関する件を加えることにいたします。  なお閉会中の審査に関して議院の議決を経ましたならば、さつそく議員を派遣して実地調査をいたしたいと思いますが、調査する事項、目的、時日、人選その他に関しましては、理事と御相談の上、委員長においてきめたいと思いますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 それではさようとりはからいます。     —————————————

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 引続き請願の審査に入ります。日程第一一九、世界暦採用に関する請願、柏原義則君紹介、文書表第一五三五号。柏原君御説明願います。

柏原義則民主自由党文部政務次官

○柏原義則君 世界暦採用に関する請願を説明いたします。請願の要旨は、世界暦を採用するときには、外國と協調して日本もそれに加わりたい。さらに國際会議に日本代表が出席の場合には、世界暦採否の議決にあたつて採用の投票をなす権限を一代表者に與えられたい。これが請願の要旨であります。  理由といたしましては、現行暦においては、月日と週日とが固定していないこと、世界暦におきましては、年末日及び閏日を週外日として曜日を配当せず、一年間の一定日が常に一定の曜日となるところに一つの特色があるのであります。これは日本暦法協会会長上田氏外からの請願でありますから御紹介申し上げます。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 政府の意見を求めます。

柴沼直文部事務官(社会教育局長)

○柴沼政府委員 世界暦につきましては、相当科学的な根拠もあることと思いますので、ただいまお示しのように趣旨の実現に努力いたしたいと思つております。     —————————————

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 日程第八九、カレンダーを出版部類に編入の請願、角田幸吉君外一名紹介、文書表第一一一七号。

水谷昇民主自由党

○水谷(昇)委員 カレンダーを出版部類に編入の請願は、請願者は大阪市の新日本カレンダー株式会社取締役宮崎繁氏であります。紹介議員は角田幸吉君、中村又一君でありますが、私がかわつて本請願の要旨を御説明申し上げます。  カレンダーは戰時中の物價統制により、現在まで單なる一般商品として取扱われ、物品税を課せられているが、該品は著作物であり、歴及び農作諸行事等の編纂に研究を要する重要な出版物であるから、出版部類に編入されたいというのであります。よろしく御審議の上、御採択のほどをお願いいたします。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 政府の意見は省略します。     —————————————

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 日程第九三、大学設置法案に関する請願、庄司一朗君紹介。

千賀康治民主自由党

○千賀委員 議事進行について——他にもあると思いますが、こういう請願は、請願人及び紹介議員の手続をとつたころには、請願の理由がありましたが、今日はすでに請願の理由は解消していると思います。そこでこれに類するものは、不採択というよりも、むしろ請願からはずすという手続にはならぬものかと思いますが、御意見を伺います。

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 一應請願がありましたから議題にしまして、採択不採択はあとできめたいと思います。説明を省いて議事進行をしたいと思います。     —————————————

原彪民主党(第十控室)

○原委員長 日程第九五、文部省における教育関係諸法案の審議公開に関する請願、文書表第一一六六号、紹介議員渡部義通君外一名。渡部義通君の御説明を願います。

渡部義通日本共産党

○渡部委員 文部省においては、從來教育関係法案がいろいろな形で、内部において考案されているが、それが委員会にすらも審議の直前でないと出て來ないということがあり、さらにこの教育関係法案については、学校当局や教授、学生たちの間に、非常に廣汎な、かつ強い関心があるものであるから、教育関係諸法案が一應形ができるような状態であるならば、何らかの形で公開されて、なお廣汎な関係者たちの意見をできるだけ取入れてもらいたいという要望が非常に強いわけであります。それでこういう請願が出て來ておるわけであります。從來文部省は法案を厳秘に付しておるという非難があつたわけですが、そういうことでなく、できるだけ早く委員会にもまわし、また用意されているものはできるだけ廣汎にこれを公にする可能な方法をとつてもらつて、ぜひ多くの人々の意見を法案の中に反映し得るような機会を與えてもらいたいというのが請願の趣旨であります。  なおこの請願は、全日本学生自治会総連合中央執行委員長武井昭夫君からの請願であります。

柏原義則民主自由党文部政務次官

○柏原政府委員 学生自治会の筋の通つた要望に対しましては、なるほどと思う点もございますが、法律案の基礎をこしらえる場合に、文部省だけで立案する場合もありますが、御承知のように、関係方面との折衝も非常に重要でありまして、まだ形ができておらぬ時分から一般に公開いたしましたら、ぐるりからいろいろな意見が出てなかなかまとまらぬだろうと思います。でありますから、大体形ができまして、また関係方面と折衝して、それから國会に提示するのでありますが、國会の議員は、学生を代表する人もおるし、教員を代表する人もおるし、一般労働者の代表の方もおれば、あらゆる方がおられるのでありますから、國会を通じて幾らでも修正を加えることができるのでありまして、法案ができる前に、一般の大衆に示して、これがどうなるかということを聞く必要はないと考えます。     —————————————     〔委員長退席、水谷委員長代理着席〕

水谷昇民主自由党

○水谷委員長代理 次は日程、第九六、教育関係諸法案に関する公聽会開催の請願、今野武雄君外一名紹介、文書表第一一六七号。渡部君御説明を願います。

渡部義通日本共産党

○渡部委員 本請願は、全学連の中央執行委員長武井君からの請願でありまして、その趣旨とするところは、今回國会に上程されようとしている教育関係諸法案は、非常に重大な問題であるから、学生の意見を十分反映させるために公聽会を開催されたいというのであります。この点については、文部委員会においても相当努力をして参つたのでありますが、今後におきましても、こういう教育関係の重大法案が出ました際には、ぜひ公聽会を開いて、それぞれの分野における意見を十分聽取した上で、文部委員会が最善とする道をその中から見出して、廣汎な意見を議会に十分反映させるという方法をとつていただくために、委員会としてこの点を審議採択されんことを希望します。

柏原義則民主自由党文部政務次官

○柏原政府委員 公聽会は、文部省が開くのではなくて、法的には國会が開くことになつておるのであります。教育委員会法が通りましたときにも、非常に重要だというので、学生、教員、村長あるいは父兄代表等、各方面の方方の公聽会を開きまして、あの公聽会の意見を参考にして、数箇條かえたためしもあるのでありまして、そのくらいのことは当然できていいと思うのであります。文部省といたしましては、公聽会をする場合に、公聽会をするから集まつてくれという方法をやつた場合はありません。しかし学生の要望というものは、自治連盟からプリントももらつておりますし、要求も來ております。文部当局もそれをよく見ておりますので、教授の意向もよくわかつておるのでありますから、教育関係の法案をつくる場合には、それを十分考慮に入れてつくるのでありまして、皆の意見に知らぬ顔してかつてにつくるということはないと思つております。     —————————————

水谷昇民主自由党

○水谷委員長代理 次は日程第九七、國立学校授業料据置の請願、渡部義通君外一名紹介、文書表第一一七〇号。紹介議員渡部義通君の御説明を願います。

渡部義通日本共産党

○渡部委員 この請願も全学連の執行委員長からの請願でありまして、請願の趣旨は、社会一般の生活條件が非常に困難をきわめる状態になり、学生のアルバイト生活も非常に多くなつて來て、ほとんど大半の学生がアルバイトなしには教育を受けることもできないような状態になつて來ておるということは、われわれのはつきり知り得るところでありますので、このような状態のもとでさらに授業料が上るというようなことがあるならば、学生にとつては学業を放棄せざるを得ないような窮境に追い込まれなければならない問題なのであります。それで國立学校の授業料を國家が引上げるというようなことをせず、現状を保つて据置にしてもらいたいというのが、請願の趣旨であります。委員会としましても、今日の社会状態が学生生活にどのような影響を及ぼすかということをはつきり御確認の上、学生が安心して生活もでき、学業も続けることのできるように、本請願の趣旨をよく檢討の上、ぜひこの種の請願の方向に向つて努力を拂われんことを希望いたします。

剱木亨弘文部事務官(学校教育局次長)

○剱木政府委員 御請願の趣旨は、私どももまつたく同感でございますが、今回國会でお認め願いました予算案におきましては、今までの在学生についてはそのまま据置となつておりまして、新入学生に対しまして多少の値上をされたことは御承知の通りであります。     —————————————

水谷昇民主自由党

○水谷委員長代理 九八、國立学校の困窮学生に対し授業料減免制確立の請願、紹介議長今野武雄君外一名、文書表第一一七一号。御説明を願います。

渡部義通日本共産党

○渡部委員 この請願者もやはり全学連の中央執行委員長武井照夫君であります。この請願の趣旨は、今言うような形で学生の生活というものは非常に窮乏をきわめておる。しかもアルバイトをなしながら、そのアルバイトからの收入さえも全部自分で得ることができなくて、家庭の生活なりその他に向けなければならないような学生がますますふえておるのでありますから、こういう際にぜひとも授業料全額免除あるいは一部減額の制度を確立して、非常に優秀にして將來性のある学生でありながら、なお学業から遠ざからなければならないというような苦境に立つている人々のために道を開いていただきたいというのがその趣旨であります。委員会におきましては、もとよりこういう事情を万々ご存じのはずと思いますので、請願の趣旨をよく確認くださいまして、ぜひこの請願を審議採択されんことを希望いたします。

剱木亨弘文部事務官(学校教育局次長)

○剱木政府委員 困窮しておる学生に対しての授業料の減免の問題でございますが、昨年そういう学生に対しましては、一應授業料の分割拂いであるとか、あるいは納入の延期を許可することを学校でいたす処理をしたのでございます。なお一定限度につきまして、実際困つておる事情の者につきまして、減免ができるように措置をいたしたいと思いまして、ただいまその限度等につきましても、大藏省といろいろ話をいたしておるのでございますが、ただいまでも学校によりましては、減免をする学校の規定を設けておるところもございますので、それをできるだけ利用して——無制限な減免はできないかと思いますけれども多少のところは実施ができると思つております。     —————————————

水谷昇民主自由党

○水谷委員長代理 次は九九、私立学校経営費國庫補助及び貸付金復活の請願、文書表第一一七二号を議題といたします。紹介議員渡部君、御説明願います。

渡部義通日本共産党

○渡部委員 この請願はやはり全学連の執行委員長武井昭夫君からの請願であります。この請願の趣旨は、諸物價並びに人件費が非常に高まつて、私立学校の経営がはなはだ困難をきわめておる。しかし授業料もすでに限度に達しておる現在、このままで推移するならば、おのおの独立の傳統を持ちながら、わが教育界に非常に貢献をして來たその私立学校が、多く廃校の運命にさらされなければならない状態にあるのであります。これについては先般來から各私立学校の多くの当局者からも、私立学校経営費に対する國庫補助を請願して來ており、また貸付金の復活を請願して來ておるのであります。学生も学校当局も、もうこのままでは私立大学というものは立つて行けない状態になつておるのであつて、私立大学の小さいものは倒れてしまうか併合されてしまうか、大きい私立大学においてもほとんどその経営が困難になつておる実情にあるわけでありまして、從つてこういう状況を打破して、私立学校がその独立の性格を持ちながら、日本の教育の上に重要な任務を果して行くことができるように、請願の趣旨の実現をはかつてくださるように、委員会の審議と決定を希望いたします。

剱木亨弘文部事務官(学校教育局次長)

○剱木政府委員 私立学校の現在の窮状は、まつたく私どもも十分存じ上げておるのでありますが、今までございました私立学校の貸付金も、不幸にして本年度はあらゆる努力をいたしましたにもかかわらず、予算に計上されなかつたのであります。この点につきましては、私ども今後全力を上げてその復活に努力をいたしたいと思いますし、またこれにつきましては國会の絶大なるお力添えをお願いいたしたいと考えております。     —————————————

水谷昇民主自由党

○水谷委員長代理 一〇一、名古屋工業大学の名称に関する請願、文書表第一一八二号を議題といたします。本請願の説明及び政府の意見はこれを省略いたします。     —————————————

水谷昇民主自由党

○水谷委員長代理 日程第一〇二、茨城縣立小瀬高等学校長倉分校設立費國庫補助の請願、文書表第一二〇六号を議題といたします。紹介議員塚原俊郎君、御説明を願います。

塚原俊郎民主自由党

○塚原俊郎君 茨城縣立小瀬高等学校長倉分校設立費國庫補助の請願は、茨城縣那珂郡長倉村議会議長古内義外一名の請願になつておるのでありまして、本請願の要旨は、茨城縣那珂郡長倉村に高等学校分校が設立される計画であるが、該地には旧兵舎の一部が現存し、その補修と改装により容易に実現することができる。ついては、これが建設費に対し國庫補助されたいというのであります。慎重御審議の上御採択あらんことをお願いいたします。

剱木亨弘文部事務官(学校教育局次長)

○剱木政府委員 公立学校の復興につきましては、本年度は御承知のように六・三制についても、補助の計上はなかつたのであります。高等学校につきましては戰災復旧以外は——現在國庫補助の対象ににはならないのでございます。しかしこの問題は將來学校財政の確立の問題に関連しまして、國及び地方の教育費に対する負担区分を決定いたします場合に、十分全体の問題といたしまして研究をいたしたいと考えております。     —————————————

水谷昇民主自由党

○水谷委員長代理 日程一〇四、新制中学校教員定数に関する請願、文書表第一二五三号、紹介委員渡部君、御説明を願います。

渡部義通日本共産党

○渡部委員 本請願者は、山形縣中学校長会長澁谷忠太郎氏であります。本請願の要旨は、新制中学校教員の定数減は遺憾であるから、一学級当り教員二名の基準を実現し、実学級に即した定員を配置し、養護教員及び長期病氣欠勤教員は定員のわく外として取扱われたいというのであります。この定員問題については、地方の諸学校において非常に問題になつておるのでありまして、五十人に一・七人といつたようなわくでは、地方の状況に應じては、現在の非常に不完全に行われておる教育さえもまつたくできないような状態にあるわけであります。これにつきましては、全國至るところから同様の請願、陳情が参つておるのでありますから、單に請願者の地方のみに限らないで、一般的な問題として考えていただいて、本委員会では十分審査の上、請願の趣旨のような方向に事態を運んでいただくような決定に努力してくださることをお願いいたします。

剱木亨弘文部事務官(学校教育局次長)

○剱木政府委員 本年度におきしまして、今まで中学校が五十人について一・八でございましたのが一・七に減少いたしまして、教員の定数に非常に不足を來しておる事実につきましては、私どもといたしましても、きわめて遺憾に存じておる次第でございます。なおこの定数の問題につきましては、ただいままでお話もございましたが、実学級について考えるか、もしくは生徒との割合をもつて考えるか、また定数の中に養護教員その他のものを加えてどういうふうにしてこの算定の基礎をつくるかということは、ただいま学校の基準を定めたいと思つて極力研究を続けておるのでありまして、できるだけ科学性を持つた定数を定めて参りたいと考えておる次第でございます。     —————————————

水谷昇民主自由党

○水谷委員長代理 日程第一〇七、延岡市の職陸上競技場建設費國庫補助の請願、文書表第一三一六号。紹介議員佐藤重遠君の御説明を願います。

佐藤重遠民主自由党

○佐藤(重)委員 本請願の要旨は、人口百万の宮崎縣に、現在ただ一箇所の縣営の総合グラウンドがあるばかりでありますが、宮崎縣の北部に最も近代科学を誇る人造絹糸の大工場が興りまして、今度の戰爭の賠償からも免除されたような状態にあるのでありますが、非常にたくさんの青年を有するし、勤労者を控えておる大工業地になつたわけであります。ぜひここに総合グラウンドがほしいというのがこの一般人士の念願であつたのでありまして、延岡市長の名をもつてこの請願が出たのでありますが、市の財政では非常に困つておるので、何とか國庫から補助してほしいというのが趣旨なんでございます。  ただ趣旨だけ申し述べたのでは、紹介議員としてはなはだどうかと思いますから、簡單でありますが、私の意見をこの際述べさせていただきたい。大体何でもかんでも中央を頼る、あるいは國庫を頼るという行き方はおもしろくない、つとめて自治的に自力をもつて、ことに若き人たちのそういう運動場であつたり、いろいろな施設は、自分たちが努力をしてやれ。第一、あの土地には最近いろいろな労働ストライキなどがありまして、かなり識者の批判を受けたようなことがあつたのでありますが、氣候はよし、非常に働きいいところでありますから、労働基準法だとか、そういう七めんどうなことを言つて遊ぶことばかり考えないで、もつと働け、人の二倍ぐらい働け、そうして自分たちの力でやつたらいいじやないか、こういつて私はいつも地方の青年を叱咤激励しておつたのであります。それで本請願の問題になつておりますこの運動場でありますが、これは松並木の海岸の防風林の一部を青年たちがアルバイトで働いて、大部分の仕事をしたのでありますが、これを完全なものにするには、どうしてもいろいろな資材がいります。その関係で、どうしてもやはり中央からこれを見ていただかなければ、またいろいろな便宜をはかつていただかなければ、できないのであります。ことにいなかで、不便なところでありますけれどもまじめに努力さえしておれば、必ず中央でも認めてくれるのだ、政事は決して不公平なものではない。事実、都市偏重の最近の風潮ではあるけれども、決してさような不公平なものではないということを常に言つていたものですから、実は進んで請願の紹介をいたしたような次第であります。今後のいろいろな扱い方につきましては、私も國会議員の一人といたしまして、責任をもつて善処したいと思つておりますから、金額の多寡にかかわらず、何分の御支援を願つたら、たいへんけつこうだというわけであります。蛇足を加えて恐縮でありますが、どうぞ委員諸君の御賛同を得まして、御採択になるようお願いいたします。

柴沼直文部事務官(社会教育局長)

○柴沼政府委員 昭和二十三年度までは公共事業費の中からこの種公共の用に供する運動場の経費の補助をいたしておつたのでありますが、二十四年度におきましては例の公共事業費の大幅の削減で、相当この方面のことも困難になつて來ておるように聞き及んでおります。しかし國がこの方面に支援いたしますことは、われわれとしては請願の御趣旨とまつたく同感でありますので、今後とも文部省といたしましては、十分に努力をして参りたいと考えております。     —————————————

水谷昇民主自由党

○水谷委員長代理 次に日程第一〇九、東京文藝大学設置に関する請願、文書表第一三九一号を議題といたします。佐藤重遠君、御説明願います。

佐藤重遠民主自由党

○佐藤(重)委員 この大学の問題は、すでに先般当委員会も通過し、すべて解決がついておるのでありますが、ただ速記録をあとで読んで見ましたところが、名称についての大臣の御答弁、委員方の質問應答の際に、どうももの足りない感じがしたのであります。私は、一体こういうことを紹介するにあたりましては、紹介議員の責任を感じますから、相当な研究をいたして納得が行つて、初めて紹介するのであります。そこでこの「文教」の名称の出たそのわけであります、はなはだ恐縮でありますが、若干の説明をこの際させていただきます。これは蒲田区と大森区を大田区といつておりますような、決してそういつた機械的な意味ではないのであります。ところが委員会における應答の状態を見ておりましたところが、この大学は文学、教育、体育、理学、農学、こうなつております。文学と教育だから文と教をつないで「文教」こういうふうに名づけたように感じられるのであります。けれども、こうじやないのであります。どちらでもよいと言えば、それでもよいようなものでありますけれども、これにはもう少し哲学的な、思想的な裏づけがある。こういうわけです。これは申すまでもなく四書五経の中の書経でありますが、支那の哲学のバイブルともいうべき書経に載つておる言葉から來ておるのであります。書経の洪範編、それに文教を解説しまして、文教は礼樂法度をもつて民を化し、俗を成さしむ、こういうりつぱな大文章があるのであります。そこで礼樂法度をもつて民を化し、俗を成さしむというその文教だ、こういう意味から実は出た文教なのであります。たまたま文学もあり、教育学もあるから文教に通ずるのでありますけれども、本來の考え方はそうではなくて、書経の出典によるわけなのであります。と申しますのは、すべてを更始一新してなるべく古きからより脱出したい。ことにいろいろないきさつもあつたようでありますが、師範系統と非師範系統との間の、そういうものを全然拂拭して新しき語感を與える意味で「文教」という名称がよい。こういうことで私たちは共鳴したのであります。しかし本委員会でもむろん多数でまとまりました私も自由党の党員でありますから、皆さんのおきめになつたようにきめたのでありますが、しかし名称についてはそういうふうないきさつ、理由があつたのであります。はなはだ蛇足の感はありますけれども、將來に残ることでありますから、佐藤重遠という男はあまり勉強していない、何もよりどころなしに、持つて來さえすれば要請合いするというように笑われたくないのであります。はなはだ相済みませんけれども、以上の説明をつけ加えさせていただいた次第であります。

水谷昇民主自由党

○水谷(昇)委員長代理 政府委員の説明は省略いたします。     —————————————

水谷昇民主自由党

○水谷委員長代理 次に日程第一一一、手藝教育の振興に関する請願、文書表第一四三八号、紹介議員甲木保君。

若林義孝民主自由党

○若林委員 本請願は手藝教育研究会会長野田俊作並びに理事長國登貞治の両氏外三百九十九名よりの請願であります。その請願の要旨は、昭和二十三年十二月三日付をもつて手藝科の独立並びに手藝教員檢定制度の復活に関して請願いたしましたところ、特に御採択いただき欣幸に存じておるのでありますが、別紙要項の通り手藝教育の振興に関して請願いたします。どうぞ重ねて御採択くださいますよう願い上げます。請願の趣旨は朗読を省略いたします。

剱木亨弘文部事務官(学校教育局次長)

○剱木政府委員 手藝教育の重要性につきましては、十分考慮いたしておるのでありまして、これが実現方その他につきましては、十分研究をいたしておるのであります。     —————————————

水谷昇民主自由党

○水谷委員長代理 次は日程第一一二、山口市に國際文化館建設の請願、文書表第一四六四号、紹介議員佐藤榮作君。

千賀康治民主自由党

○千賀委員 この紹介は佐藤榮作君並びに受田新吉君の紹介でございます。請願者は山口縣廳のザビエル遺蹟顕彰委員会、委員長田中龍夫君でございます。その趣旨といたしますところは、わが國に欧州文明の輸入されたのはわが山口をもつて嚆矢といたします。すでにわが朝、景行帝の御宇、韓土との交渉があり、下つて多々良姓より大内を名乗る一族の移植となつて、遂に大内氏の隆盛は、地方勢力とはいいながら、朝廷や幕政に貢献するかたわら、丸明韓貿易並びに日韓支文化の交流に主力を注ぎ、西都としての山口の発達を招來し、文物藝能まことに絢爛たるものがありました。あたかもその時世にあたつて、フランシスコ・ザビエルは崇高な目的を抱いて來朝し、大内氏の再望に期待して山口に來り、天文、科学、暦学等、当時における新知識を講述するほか、領主義隆に謁して、國交儀礼公式文書を提出するとともに時計、めがね、樂器、銃砲、銹錦、ガラス器、葡萄酒、図書、絵画等、あらゆる珍宝を提供して時人を驚倒せしめたのであります。かくのごとく山口市とこのザビエルの史跡はきわめて密接なる関係がありまして、その影響を受けまして爾來わが國の文化に貢献するところが非常に多かつたようでございます。そこでこれを顯彰するために顯彰会員ができまして、この史跡及びその遺業を顯彰する事業に着手をせられつつあつたのでございまするが、どうかこれらの関係を考慮せられて、このザビエル史跡顯彰文化館の急速な建設と適当な内容充実に対する助成を仰ぎたいのでございます。ここに関係事項を付記いたし、陳情請願いたす次第でございまするが、どうか十分愼重御審議の上、ぜひ本請願を御採択あらんことをお願いいたすのでございます。

柴沼直文部事務官(社会教育局長)

○柴沼政府委員 山口市に國際文化館を建設するという問題は、事柄はきわめてけつこうなことでありまするが、ただ今日の國家財政の段階で、これに補助をし助成をすることが可能であるかどうかは、相当研究をしなければならぬ問題かと存じます。なおこの請願を出しておりますもとが、ザビエルの顯彰会と相なつておりますことは、宗教との関係につきましても研究を要すべき点が実はあるのであります。かりにその点が解決したといたしましても、これは相当容易ではないと思います。文部省としては実はこの種の施設は非常にほしいのでありまして、財政が許せば何とか努力をいたしたいと思うのでありますが見込みがあるかとおつしやられますと、非常に困難であるということを、卒直ではありますが、申し上げなければならぬかと存じます。     —————————————

水谷昇民主自由党

○水谷委員長代理 次は日程第一二二、文化財の保存及び保護に関する請願、文書表第一五五九号を議題といたします。

若林義孝民主自由党

○若林委員 本請願は船田、松本、若林、今野各文部委員の紹介になつております。かわりまして要旨を申し述べたいと思います。  請願の名称は、文化財の保存保護についての措置に関する請願というのであります。請願の理由は、目下各方面の関心を集めております文化財の保存に関してでありますが、とりわけ無形の文化に対しても特に御配慮を煩わしたいというので、特にこの請願者は日本映画演劇労働組合の中央委員長である伊藤武郎氏からの請願であります。そういう意味で映画方面に対しましても、從來國宝として、あるいは文化財として扱われます有形の文化財と相並んで、無形の文化財としての保護を煩わしたいというのであります。この要旨の中には、目下かけられております入場税の十五割というような高率税が、文化の向上を阻止しておるということも明記されておるのであります。  請願の要旨を簡單に箇條書に申してみますと、映画演劇等に対して緊急に左のごとき措置を講ぜられたいというのであります。  イ、映画演劇企業に対する産業序列の引上げと資金資材の供與。  ロ、ニユース映画、教育文化映画及び能、文樂、歌舞伎の一部等の古典、演劇の興行に対する入場税の減免あるいはその他の適切なる保護政策。  ハ、学校、労働組合等が教育啓蒙を主たる目的として行う非常利的な映画演劇その他の見もののための集会に対する入場税の免除。  ニ、教育、学術、藝術的な映画演劇その他の見ものとして特に優秀なるものの上映館に対する入場税の減免。  それから第二として、文化財保護法成立をめぐつて特に左のごとき配慮を行うことをお願いいたします。  イ、委員会の委員をでき得る限り公選によつて決定すること。  ロ、委員の数を少数に限らぬこと。  ハ、委員を公選とし得ない場合には、関係労働組合を初め、民間の專門藝能人等によつて組織された團体等に廣く意見を徴し、一部の所有者あるいは学識人及び保守的な團体(学士院、藝術院等のごとし)等にのみ諮問するがごとき非民主的方法をとらざること。  ニ、先般の法隆寺火災等國宝、重要文化財行政の失敗の責任者として、國宝保存会、法隆寺國宝保存協議会、法隆寺壁画保存調査会、法隆寺國宝保存事業部及び法隆寺國宝保存工事事務所等のすべての関係者は、今回委員会の委員として就任するはもちろん、何らかの形で文化財保存行政の一切に介入または干渉せしめないこと、というのであります。  この要旨全部をそのままお取次はいたしたのでありますが、愼重なる御審議の上御採択あらんことをお願いするのであります。

柴沼直文部事務官(社会教育局長)

○柴沼政府委員 ただいまの請願のうち、後半の委員会の組織以下文化財保護法制定に関する部分を除きまして、前半の無形の文化財保護に関する御趣旨はまつたく賛成であります。從來これに関する施策がきわめて乏しかつたことは、反省せられてよろしいのであろうとわれわれも当局者として感じておるのであります。  なお後半の委員会構成のこと以下につきましては、この委員会で議せられます皆様方のご意見によつて將來方策が決せられますので、この点私ども何も意見を申し上げる必要はないと思いますので省略させていただきます。     —————————————

水谷昇民主自由党

○水谷委員長代理 日程一一四、「婦人の日」を祝祭日に指定の請願、文書表第一四七四号を議題といたします。紹介議員戸叶里子君にかわつて佐藤君、御説明願います。

佐藤重遠民主自由党

○佐藤(重)委員 戸叶さんは故障があつて出られないそうでありますので、かわつて御紹介の労をとります。  請願の代表者名義は、大阪婦人團体、勤労團体代表として芦屋市に住む山木周子という人であります。その趣旨とするところは、四月十日を「婦人の日」として國の祝祭日に加えてくださいというのでありまして、その理由はこうであります。  日本婦人が初めて参政権を行使した歴史的な日である。もう一つの理由は婦人は條文では基本的人権を認められたとはいうものの、これが実績は今後にあり、この実行のために婦人のみの力では成績が上らぬから、また実行が困難だから、男女ともこぞつて右有意義なる行事をやつてもらつて、婦人の進歩の踏台にせねばならないと思います。こういうのであります。そうして大阪府における百五十万婦人がその大会において「婦人の日」を國の祝祭日に加えていただくことを決議して切に要望しておるということがつけ加えてあるのであります。  請願の趣旨はそれだけでありまするが、私かわつて紹介の労をとるゆえんのものも、多少これに意味をつけたいのであります。というのは、むろんこれは非常に歴史的な記念日には相違ありません。大いにこれは祝祭日をこしらえて、この請願の趣旨に沿いたいのでありますけれども、同時に近ごろの婦人、ことに若き婦人の言動等を静かに見ておりますると、権利を與えられたというためにうちようてんになつて、ややともするとその行動が逸脱して、日本婦人のよさを忘れ、いたずらに猿のものまねするがごとき行動があるように見受けられます。こういうことは、日本婦人のために、また日本民族將來のために、私どもは困る。でありますから、婦人の権利も大いに尊重いたしますけれども、同時に大いに反省して増上慢の弊のなきよう、そうして男子から尊敬、信頼されるに値するだけの行動を希望するわけなのであります。ことに当委員会におきましても、おそらくは大多数の委員の方は御同感くださると思うのでありますが、とにかくさような意味もございます。その責任は大いに婦人團体に持つてもらわなければならぬ、ことに指導者は持つてもらわなければならぬと思う。どうか御採択くだすつて、この請願の趣旨の通りにしてあげてくださるようにお願いいたします。

柴沼直文部事務官(社会教育局長)

○柴沼政府委員 ただいまの請願の御趣旨は、たいへんけつこうだと思うのでありまするが、國民の祝祭日につきましては、やはり前の通り國民の総意を代表する國会において適当な機会に御檢討を願うという方法でこの研究を進めたいと思う次第でございます。     —————————————

水谷昇民主自由党

○水谷委員長代理 次に日程第一二七、教育公務員特例法施行令の一部改正に関する請願、文書表第一六一八号、紹介議員足立梅市君。本請願を議題といたします。  本請願は紹介者の説明並びに政府当局の意見を省略いたします。     —————————————

水谷昇民主自由党

○水谷委員長代理 次に日程一二八、教育職員免許法案の一部修正に関する請願、文書表第一六三六号、紹介議員松本七郎君。本請願を議題といたします。  本案もまた紹介議員の説明並びに政府当局の意見を省略いたします。     —————————————

水谷昇民主自由党

○水谷委員長代理 次は日程第一三〇、福岡女子專門学校昇格の請願、文書表第一七五四号、紹介議員中島茂喜君。これを議題といたします。紹介議員中島茂喜君にかわつて岡委員より御説明を願います。

岡延右エ門民主自由党

○岡(延)委員 本件の紹介議員は中島茂喜君でありますが、都合上私がかわつて趣旨弁明をいたします。  新憲法発布と革新的教育制度の制定によりまして、今や日本女性があらゆる分野に参與、その発言を要すること今日のごとく急なるはないのでもあります。しかるにこれに即應すべき女子教育の実情はと言いますと、先進諸外國に比べましていかに貧弱であるかは、われわれのひとしく痛感するところであります。福岡縣はわが國における公立女子專門学校の嚆矢として福岡女子專門学校を大正十一年に創設し、爾來二十有三年、すでに幾多の英才を育成しておるのでありまして、今や大学として成育し得る素地と歴史とを有するのであります。そこでこの学校の大学昇格は最も自然であり、かつ適切であり、また最も容易の道であるのでもあります。爾來地方文化振興の先頭に立ち、平和國家建設の一員たるべき女性のため、昭和二十五年四月までに福岡女子專門学校の大学昇格実現を熱望してやまない次第であります。  以上の趣旨でございますが、何とぞ御審議の上御採択あらんことをお願い申し上げます。

剱木亨弘文部事務官(学校教育局次長)

○剱木政府委員 福岡女子專門学校の大学昇格につきましては、学校当局より本年度におきまして申請書が出ますれば、ただちに大学設置委員会にかけまして、その審査を待ちまして、昇格できるかどうか決定されるわけでございますが、できるだけ昇格のできるように私どもとしても希望しておるわけでございます。     —————————————

水谷昇民主自由党

○水谷委員長代理 以上で日程の紹介説明並びに政府委員の意見は終了いたしました。以上百三十三件の請願について採否の点は次会に譲りますが、議院の会議に付するを要するもの、要しないもの、議院の会議に付するを要するもののうち、採択すべきものと、不採択のもの、採択すべきもののうち内閣に送付するを適当と認めるもの、以上の点についてお諮りをいたします。

千賀康治民主自由党

○千賀委員 ただいまお数え上げになつた請願の中で、政府の説明で、すでに不可能であるものもあります。かようなものをいたずらにわれわれが採択をいたしましても、行政上の摩擦を起すだけですから、かようなものはかえつて採択しない方がよろしいのでございます。議員も賛成であつてまた政府も賛成であるものもございます。もちろんかようなものは採択すべきであります。これはただいままでの説明と政府の意見によりまして大体の仕わけはつくはずでございますから、理事会におかれまして、その選別取捨をされまして、單一化した上で、この委員会の再議に付せられんことを望みます。

水谷昇民主自由党

○水谷委員長代理 ただいまの千賀君の動議に御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

水谷昇民主自由党

○水谷委員長代理 御異議なしと認めます。よつて動議の通りに決せられました。     —————————————

水谷昇民主自由党

○水谷委員長代理 次に陳情書の審査に入ります。日程全部を一括して議題といたします。  陳情書に関しましては、すでに文書表をもつて御精査のことと存じますので、本委員会としては了承するにとどめたいと存じますが御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶものあり〕     —————————————

水谷昇民主自由党

○水谷委員長代理 若林君から発言を求められておりますからこの際許します。

若林義孝民主自由党

○若林委員 過般社会教育法案がこちらで御審議になりました際、二十三條であつたと思いますが、宗教宗派に関する條項があつたのであります。そのとき二、三質疑を試みまして、御懇篤なる御答弁があつたのでありまして、満足をしたのでありますが、このときに申しておきましたように、一たび宗教に関心を持ちます者が、種々の疑義をさしはさみまた將來をいろいろ憂えている諸問題がありますので、この委員会におきまして、当局の明快なる御答弁を煩わしておきたいと考えるのであります。  國家の進歩発達と申しますか、文化の発達と申しますか、その根幹には学校教育と同時に、宗教というもののありますことは見のがすことができぬのであります。そういう意味におきまして、憲法二十條におきましては、信教の自由を認めまして、完全なる宗教の発達を希求しておるのであります。この意味で、私も正しい宗教が日本の國の中に興ることを心に念願しつつ、この質問を試みたいと思うのであります。何とぞ御当局の御明快な御答弁を煩わしたいと思うのであります。  その第一は、宗教というものの定義であります。過般神社が宗教であるかないかの論議が本委員会においてかわされておつたようであります。いろいろの論が濁ると思いますけれども、まず明確に何人にでもわかる言葉、私たちの承知いたしておりますのに、神があり、人があり、その間に儀式というもので結ばれているとき、これを宗教と見るのだというのが大体今日のわかりやすい定義であるようにも思われるのであります。あるいは祈りのあるところに宗教ありとか、絶対を求める心の中に宗教ありというように言うのでありますが、御当局といたしましてのわかりやすい宗教に対する御定義を、ひとつ伺いたいと思うのであります。

篠原義雄文部事務官

○篠原説明員 ただいまの御質問にお答えいたします。宗教の明快なる定義をお求めになられましたが、文部省としましては、宗教の定義を明確にすることは、政府の一官吏としてさしさわりがあるのではないかと思いますし、その点は学者あるいは宗教家がいろいろ説をなしておりますが、その決定をいたすことはちよつと困難だと思うのであります。はなはだ明快な回答にはそむきますが、この点は御了承願います。

若林義孝民主自由党

○若林委員 非常に事柄が、論じ方によりますとむずかしくなりますから、政府としてこれに対する御答弁が、明確なる定義を下すことの困難はわかりますから、私は先ほどの御説明で一應満足をいたしたいと思います。  次に、終戰後におきますところの日本の宗教が、非常に変貌を來しておると考えるのであります。終戰前までの宗教は、やはり文部省といたしまして、大体監督の地位にあつたわけでありまして、それまでは監督をせられた宗教でありますが、終戰後宗國法の廃止に伴いまして、また憲法の二十條の信教の自由の確立によつて、非常に変化を來しておると思うのであります。これは御答弁で一々全部のことを伺うことはむずかしいと考えるのでありますけれども、大要をひとつ御説明願い、なおいろいろなる御資料でもあるならば、資料の御提供を願えるならばけつこうだと思うのであります。

篠原義雄文部事務官

○篠原説明員 ただいまの御質問にお答えいたします。ただいまの御質問は終戰後における宗教学上の大要のように了解いたしますが、特に終戰後において新しく宗教法人になりました宗教團体を中心にいたしまして、簡單に御説明申し上げます。  終戰直後、昭和二十年十月十五日のメモランダムによりまして、政治的、社会的、宗教的自由の制限を撤去する覚書に基きまして、治安維持法その他十五の法律は廃止の運命になつたのでありますが、その中に宗教團体法が掲げてあります。宗教團体法を廃止しなければならなくなつたので、これについて宗教團体、特に宗教法人の財的なり、あるいは社会的地位の確立ということが当時非常に問題になり、その面からするところの法上の地位を確保することは、少くとも最小限度に必要であるということで、宗教團体法は廃止するが、それにかわるべき宗教團体の財産的保全の法制上の根拠を持たせたらどうかというので、宗教法人令というポツダム勅令が用意されまして、これが昭和二十年の十二月二十八日に公布になりました。從つてそれによりまして、宗教團体法を一面排除する、それから昭和二十年の十二月十五日に、いわゆる神道指令と申しまして、國家神道、あるいは神社神道に対する政府の支援、保証、弘布、こういうものの禁止を命じましたところのメモランダムが出ました。これに基きまして、神社の制度を終戰前は國家管理に付しておりましたのが、全面的に國家の支援を断ち切るということになりまして、それに対する法的な取扱い方が問題になりました。そういう関係から終戰後宗教團体としては、終戰前からいたしておりますところの神佛基に合せまして、その十二月十五日の神道指令の適用を受けまして、神社が宗教として望むならば宗教法人としての道を開こうということで、翌年の二月二日の宗教法人令改正の手続によりまして、神社も宗教法人になり得る地位ができたわけであります。法制的な手続ができまして、そういう関係で現在におきましては神佛合せまして約二十万に近い宗教施設ができたわけであります。宗教法人令は先ほども申し上げましたところの宗教的自由の制限の撤廃に基きまして、非常に國家管理あるいは國家の手による認可とか許可、こういう手続がなくして、自由にみずからの手続によりまして、法人令の要求するところの一定の規則をそろえるならば宗教法人になり得る。その登記手続を済ましまして、その後一定の期間内に文部省あるいは地方長官に届け出たならば、それによつて活動ができることになつたわけであります。從つて戰後におきましては宗教界に非常に新しい宗教あるいは宗教團体が出まして、先ほど御質問にありました通り、新興宗教のできましたのは、そういうような経過があるのでございます。現在におきましては三百三、四十の教團がありまして、信教自由の建前から、宗教法人の自由設立を認めた関係から、非常に多くの宗教團体が生れました。その内部的な、あるいはその間の種々な問題については、とうてい一々申し上げることはできませんが、御質問によりましてはお答えいたしたいと思います。

若林義孝民主自由党

○若林委員 次に宗教法人令のお話が出ておりましたので宗教法人に対する法人令に関係ありますことについて、ひとつ御質問を試みたいと思うのでありますが、その第一といたしまして、宗教の分派独立が非常にたやすく宗教法人令によつてできるようになつたのであります。これを動議といたしまして、今までは統一する方向に向けられて大体この宗派、教派にまとめられておつたと思うのでありますが、この宗教法人設立の自由ということによりまして、非常に分派独立問題が行われておるように思うのでありますが、文部省といたしましてはその現状をどういうふうにごらんになつておられますかを伺つて見たいと思います。

篠原義雄文部事務官

○篠原説明員 宗派の分派独立が盛んに行われた、この問題に対し文部省としてどう考えておるかとの御質問でございますが、先ほど申し上げましたように、終戰後信教の自由が確立されました関係から、なお法制的に宗教法人令によつて自由設立主義をとつておる関係で御質問にありますように分派独立の事例も多く出ておるのでございます。その分派独立の事実はこれが信仰あるいは信條に発生するならば、信教自由の原則からいたしまして当然のこと、あるいはまた宗教團体もかくあるべきことが予想されますので、われわれといたしましては、宗教團体の自由を規定している関係上、これに対して法制的に、あるいは環境的に抑圧することはできないと考えておる次第であります。しかしながら分派独立の原因といたしましては、場合によりますと、宗教團体の内部的な感情だとか、あるいは一部の教会、宗派、住職あるいは総代間の少数な利害関係に結びついて、それによつて生れておるものも大分ありますので、そういうものについて現在非常に問題になつておるのでございますが、この分派独立がはたして信教自由あるいは信仰の自由であるやいなやということにつきましては、非常にデリケートな、しかも宗教に関係を持つものでありますので、文部省といたしましては、それに対して監督するとか指導するということは困難かと存じております、ただ分派独立の濫用を防ぎたいと考えて、これにつきましては宗教法人令の法律化の場合に十分考慮いたしたいと考えておる次第でございます。

若林義孝民主自由党

○若林委員 第二といたしまして、憲法第二十條の信教の自由というものをはき違えておりまして、——これは信教の自由ばかりでなしに、すべて新しい憲法に盛られております権利並びに自由のはき違えから起るいろいろな事柄があると思うのであります。憲法第十二條には、「自由及び権利は、國民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、國民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。」という、自由を認め権利はあるが、常に公共の福祉というわくに限られた自由であり権利であると思うのであります。そういう意味に照し合せて見ましたときにも、なおどうかと思われるような、いかがわしい新興宗教が簇生して來ておるように考えるのであります。この監督をどの程度どういうふうな方法でできるのか。文部省としては、あるいは先ほど來御説明になつたように、できるとは思えない箇所もあるのでありますが、その御意見をひとつ伺いたいと思うのであります。なお表面は宗教法人という名を冠してはおりますけれども、裏は営利的な、なおまた反宗教的なものも放出しておるように思うのでありますが、こういうものに対する政府当局としての態度をお聞かせ願いたいと思うのであります。

篠原義雄文部事務官

○篠原説明員 ただいまの御質問の中にもございました通り、文部省といたしましては、いわゆるいかがわしい信教團体に対する取扱いについてのわれわれの考え方は、宗教法人令の十三條に、その宗教團体が法令に違反するとか、あるいは公益を侵害する、こういうような場合においては、裁判所の権限によつて解散を命ずることができるという法人令第十三條の根拠によりまして、右のものにつきましては、解散による方法によつて処理ができることと存じます。しかしながらかりに新興宗教團のうち、お話のいかがわしいような宗教團体というものが、はたして具体的にそのものがいかがわしいかどうかということは、非常に判定上困難な問題でありまして、政府においてこれはいかがわしい、これは正当であるという判断をいたすことになりますと、先ほど申し上げました通り、信教の自由、あるいは政府との関係において現われますところの、政教分離の慣行上の建前から行き過ぎに相なると考えますので、この点につきましては、監督とかあるいは指導というものは、現在政府においてはできないものと考えておるわけでありますが、國民の教育あるいは道徳の向上によりまして、その宗教がはたして正しい宗教であるやいなやということは、文化水準が高くなるに從つて國民の自由意思において判定することを好ましいと考えておる次第であります。

若林義孝民主自由党

○若林委員 憲法二十條、信教の自由ということから、國民全体がよほど文化的水準を高めて行かなければならぬ、また文部省として正しい宗教を助成するという國家の方針のために、先ほど御答弁にありましたようなお氣持で行かれることが当然だと思うのでありますが、われわれといたしましては、何か公益に反するという氣持を持ち得ます宗教、いわゆるいかがわしい宗教が簇出しないように、特に國民全体として考えなければならぬことだと思います。  その次に渦般地方税法の改正がなされたのでありまして、地方におきましていろいろ宗教法人に対しまして課税されている事実があるのでありますが、この宗教法人に対する地方税は——國家といたしましては、宗教法人には宗教の自由を認め、また宗教の尊重の新精神から課税を避けておるのでありますが、地方税においてはどういうわけか、私たちから考えると不用意な点でかけられるような税法になつたと思うのでありますが、しかし悲しむべき現状で、地方におきましてはいろいろかけられておるように伺つておるのであります。一体どういうようなものに、どういうようにしてかけられておるか、御調査がございましたならば承れればけつこうと思うのであります。

篠原義雄文部事務官

○篠原説明員 宗教法人に対する課税の問題でございますが、宗教法人でみずからにおきまして所得税と法人税は免税になつております。國税中なお二、三の免税の法令がございますが、ただいまの御質問の地方税に関連いたしましては、宗教法人の用に供しておりまする土地とか建物に対しては、地方税法の十三條によりまして免除になつております。その他都民税であるとか、あるいは府縣税、あるいは縣民税、村民税の類も実例といたしまして免税になつております。これらの地方税におきましては、各條例におきまして、あるいは宗教法人に対しては明文でもつて免税にいたしておる。あるいは知事の裁量であるとか、あるいは府縣の税務当局の取扱いによりまして免除になつておるのもございますが、そのうち地方で問題になつておりますものは、地方税中不動産取得税あるいは事業税、疊税、ピアノ税等がございまして、これもある府縣では、たとえば不動産取得税あるいは廣告税等は免税になる。あるいは場合によりますと、その不動産取得税もある府縣におきましては課税せられる、こういうような実情でありますので、われわれといたしましては宗教團体の現在の経済的地位を考慮いたしまして、大藏省なりあるいは地方財政委員会と十分折衝いたしまして、宗教法人の財産保全のために、免税その他の税制上における恩典につきましては、努力を続けて参りたいと思います。なおこの点につきましては、最近地方税中の事業税その他につきまして、地方税の改正の案が今回國会に提案になつておると聞いておりますので、ある税種によりますと、このたびの國会においてその点について改正を見、われわれの所期するところが全うされるように考えておる次第であります。

若林義孝民主自由党

○若林委員 宗教法人に関しまする税金については、世界各國の例をとつてみましても、宗教法人に対しての税金は、いわゆる免税の恩典と申しますか、それに浴して、正しい宗教が興り得るような行き方をとつておるのでありまして、國会において、いわゆる國税の面において、その精神が生きておりますのが、地方税法において殺されておるということは、はなはだ遺憾に思うのでありまして、ぜひとも國税の中において生かされております宗教尊重の意味が、地方税法の中にも生かされることを希望してやまないものであります。  次に第四といたしまして、これに関連するのでありますが、憲法二十條にあります「いかなる宗教團体も、國から特権を受け」という言葉から、國税の上において免税になつているような事柄も、これは憲法の違反ではないかという議論を、この憲法の眞の精神を知らない者がするのであります。なお近ごろのにわかづくりの税務官吏と申しますか、そういう人たちからふしぎに思われるような現状なんでありますが、この点この特権というのは、決して普通の場合の特権ではなくして、いわゆる一宗派だけ特別に與えられる特権というのが憲法二十條の特権でありまして、宗教法人、宗教團体全体に與えられております一般よりも特別なる特権という意味を指さしておるのではない、宗教法人に対する國税の中においては免税の特典があるけれども、これは宗教全体に対する特典でありますから、特権とは名づけておらぬ。だからここの二十條の特権は一宗派のみが特別に扱われる権利という意味を指さしておるのだと思うのでありますが、この点もこの場合明確にひとつお答えを願つておきたいとし思うのであります。

篠原義雄文部事務官

○篠原説明員 ただいまの御質問につきましては、われわれも同様に考えておる次第でございます。

千賀康治民主自由党

○千賀委員 やはり宗教に関連したことであります。幸い宗務課長がここに來て見えまするので、たいへんよい機会と存じまして質問をいたします。  まず私の宗教上の関係をごひろういたしますと、東海全一淨土宗檀信徒会副会長、全三河全一淨土宗檀信徒会会長というようなややこしい関係になつております。そこでこの質問をいたします前提といたしまして、淨土宗の関係を申し上げますと、東京には淨土宗の本山として芝の増上寺があり、また京都に本山として知恩院がございます。しかしながら淨土宗を運行いたしまする政治の中心は、戰爭の時以來芝の増上寺の中に宗務所というものが置かれてあつたのでございます。事はここから始まりますが、戰爭のころは宗教にかかわらず、あらゆる機構というものは國家の権力に圧迫をせられ、ことごとく自由は剥奪せられまして、あらゆるものが戰爭のため戰爭のためということでかり立てられて行つたのであります。もちろん政府の意図を宗務所が直接受けまするので、宗務所はまた各本山にそうした指令を與えたのでありまするが、京都の知恩院は政治上の権力は宗務所にとられておりましても信仰上の中心は何といいましても全國の尊敬の的であり、また全淨土宗の檀信徒の唯一のホープであるのでございます。この知恩院の関係の人人も、そうした位置であるのにかかわらず、戰争のためにすべての権利を剥奪せられて、宗務所からあれもいけない、これもいけないという強い圧迫を受けた。この圧迫が、知恩院側では、常にこれを宗務所が圧迫するのだ、戰爭のために宗務所もまた國及び軍の権力から圧迫をせられて、余儀なくそうしたしうちをするのだという感じが薄かつたのであります。あたかも今の議会においても、こうした近似の例がよく見られて、このためにやきもちが起つたり、いろいろな議論が起つたりするのでありますが、そうした感情があつたのであります。ときに望月という知恩院の法主が——今は物故せられましたが、その方が死にまする直前にあたりまして、知恩院の方では、ちようど今宗務課長の言われました信仰の自由とかあるいは分派独立の自由とか、こういう政府の措置に便乗をいたしまして、今こそ宗務所に対する恨みを晴らすべきときである。かようなわけで突如として淨土宗から知恩院が脱退をする届出を出したのであります。政府はただちにこれを受付けまして、知恩院は浄土宗から脱退したということになりました。われわれは全國にありますあまたな壇信徒の一人といたしまして、今の今まで、親の代から、祖先の代から知恩院が唯一のホープであり、われわれが死んだならば、その骨は知恩院に安置をされるのだという、ほんとうに死後安住の地として知恩院を敬仰しておつたのでありますが、それが突如としてわれわれの手から、奪われまして、知恩院が独立を宣言されて、われわれとは関係のない、われわれの本山ではなくなつたということになつたわけであります。ここで同じ知恩院がさようになりましても、関西あたりの人であるならば、知恩院と距離が近いというような関係で、まあそれもよかろうという氣になるかもしれませんが、われわれはこの宗教上からいいましても、東京と畿内の勢力のちようど兼ね合うところの分岐点といいますか、交叉点といいますか、そうした位置にありますので、知恩院に対する感情も、芝の増上寺に対する感情も大体目分量に兼ね合つた感情でおる地方のものでありまするが、このいきさつから本山を突如として失いました三河並びに東海の檀信徒は、実に驚愕おくところを知らないということで非常に迷惑をいたしました。同じ考えにあるところは、九州も同じでございます、また北陸もさようでございます、東北もさようであります。その迷惑を受けておる檀信徒は実にたくさんであります。淨土宗の末寺は八千箇所といわれておりますけれども、その大部分の寺に属しておりまする檀信徒は実に迷惑千万であるのでございます。そこで私は当局に要望をいたしたいのでありますが、過去においてこの措置が間違つておつた、適当な助言をしないからそのようなことに大旋風を巻き起して來たということを、あえて今ここで責めようとは考えませんけれども、何としてもわれわれは金一淨土宗、つまり淨土宗が帰一をいたしまして、知恩院を再びわれわれ昔ながらの淨土宗檀信徒の本山であらしめなければならぬ。これについて政府の適当な助言があれば、おそらくその時は來るべきものと確信いたしております。私どもはこの点につきまして、知恩院側にも強硬な交渉をいたしております。また増上寺の宗務所側にもあまたな申入れをいたしております。双方とも爭う者はすでに力つき矢折れまして、適当な仲裁をこいねがつておるほどに疲労困憊しきつておるのでございます。ただその橋渡しをする者がない、適当な、顔を立てながらあつせんをしてくれる者がないということで、困つた困つたでなお荏苒として日を過しておるのでございますが、当局が断固たる決心をもつて適当な助言をなされれば、必ずこれはわれわれの希望する全國の大多数の淨土宗檀信徒の希望するところに帰着することは、これは火を見るよりも明らかであります。宗務課長はさような措置をとつて、この問題を解決してみる御意思はありませんか、伺いたいのであります。

篠原義雄文部事務官

○篠原説明員 ただいまの浄土宗に関連いたしますところの分派連立の問題につきましては、われわれも大体承知しておりますが、御承知のように宗教團体内部の問題であります。政府がこれに対してタツチして参りますことは、政教分離の建前から申し上げまして、どうかと考えられる面も多いのでございます。從つて法的にこれを措置するということは、ちよつとできかねる状態でありますが、十分両者の御意見のあるところをなおこの上とも研究いたしまして、われわれのできることならばいたしたいと存じでおる次第であります。

千賀康治民主自由党

○千賀委員 私は必ずしも法的に今までやられたことに対しまして、是正しなさいというむずかしい注文はいたしません。但しあなた方は現在適当な助言は、日本の全宗教に対してもなさり得る地位にあるのでありますから、助言の程度において御指導をいただけば、確かにこの騒動は鎮圧するという見通しを私どもはつけつつあるのでございます。戰爭の終りましたころは、やはり宗教に対しましても非常に誤解もありましたし、あるいは連合軍の意図に対して暗中模索して誤つたり、思い過ぎがあつたりいたしまして、いわゆる自由というようなことが行き過ぎの現象を示しまして、そのためにかえつて日本の大多数の民衆に迷惑をかけたという事例は数えるにいとまないほどでございます。今日におきましてはあなた方の腹もすわつたでありましようし、また連合軍の意図、ことにアメリカの意図にいたしましても、日本の社会が鎮静をする、また日本の社会が円満に幸福になり、独立の曙光を見るということであるならば、相当にこれは裁量の自由を認めつつあるということを、われわれは再び考え直さなければならない時が來ておるのでございますから、どうか勇敢にひとつ適当に、圧迫という意味にあらずして、あるいは法的にこの許可の取消しというような意味でなくして、助言、勧奬の意味をもつて適当に裁いていただきたいということを切に要望いたします。

篠原義雄文部事務官

○篠原説明員 ただいまの御質問でありますが、宗教法人令によりましては、宗教法人でおります場合においては、文部大臣とかあるいは地方長官等の認可を必要としないのであります。一定の規則をつくりますと、それに基きまして登記所に参り、登記いたしますれば、自分の自由意思によつてその宗教法人ができるわけであります。これは官の方で許可したとか認可したとかいうものではございません。ただその設立の後におきましては一定の期間内に届け出る、届出があつて初めて宗教團体がどういう宗教團体であるか、どういう活動をしておるかということがわれわれのところにわかるわけであります。從つて今のお話の向きの淨土宗に関連いたしましても、すでに宗派側の登記がありまして、その後登記に基いて、われわれの方に届出がありまして、初めてその実体がわかつたようなわけであります。從つてその成立経過なり、あるいはそこに至りますところの諸般の内部的諸事情につきましては、われわれの方では存じておらなかつた次第であります。そういうような種種な原因からいたしましても、特に法令上の根拠はございませんし、なおかつ政教分理の建前から、宗教に対して政府があるいは勧奬する、あるいは勧告する、そういう意味における助言をするというようなことはできないのであります。この点は内部的な問題として取扱い、処理していただきたい、こう考える次第でございます。

水谷昇民主自由党

○水谷委員長代理 本日はこれにて散会いたします。     午後七時二十五分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗