農林委員会 第47号
- 発言数
- 68 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1949/09/09
会議録
○小笠原委員長 これより会議を開きます。 食糧確保臨時措置法の一部を改正する法律案及び食糧増産確保基本法案を一括議題とし、質疑を継続いたします。
○山村委員 ちようど長官が見えられましたので、お尋ねいたしたいのでありますが、すでに早場米地帶におきましては、早場米が早期供出されております。ところがこの間のキテイ台風の結果、早場米地帶の米質が相当低下を見るだろうということが予想せられざるを得ない状態になつておりますが、今早場米の早期供出報奨金は、一應その対象が三等以上というような対象になつておるように伺うのであります。これはやはり今後も三等以上というような対象で行わんとするものでありましようか。おそらく実際問題は、四等の等級が相当多いと思うのであります。四等の等級も早期供出の報奬金の対象にしてもらいたいという切実な要求が、早場米地帯の農村に非常に多いのでございますが、これに対する当局の御見解をひとつお伺いしたいと思います。
○安孫子説明員 その点につきまして、昨日実は大臣からも御説明があつたのでございますが、早場米奬励金につきましては、いろいろ各方面からの批判の声の高いことは御承知の通りと思います。なお政府の特別会計の微妙な関係からいたしましても、また相当財政方面からの意見も強いのであります。なお早場米奬励金は、名前はそういうことになつておりまして、昭和二十年前後、あるいはその前あたりは、相当早場米としての効果もあつたわけでございますが、昨今のように端的に申しますと、外國食糧が月々に相当平均的に入つて来ておるという状況におきましては、早場米というものの機能が一部弱まつていることは爭えない事実だと思います。つまりほんとうの端境期というものが、はつきりしなくなつて來ているという状態はあると思います。しかし早場米奨励金を出しております根本的趣旨は、名前はそうでございますが、單作地帶に対しまする特別の措置というふうに考えまして、この制度を実行しておりまするので、表面の名前からして、この制度自体を批判されることは困るということで、各方面の御意見に対しては、私どもお答えいたしておるわけでございます。しかしその間何かしら調整をはからなければならぬ段階にございますために、この制度自体を長く持つて行きます意味からいたしましても、やはりある程度の調整をとることが必要であろうという認識をいたしておるわけでございます。その観点並びに昨年の早場米供出の実績等から見ますると、保存に耐えないような、調製のまことに不完備なもの等まで爭つて出たという実情もありまするので、その点はできるだけ適正にやつて行くことが早場米奬励の今後の問題といたしましても重要であると考えまして、実は本年度の早場米につきましては、三等以上の規格のものに適用する、それだけ調製をしつかりやつてもらいたい、こういう意味でただいま御質問がありましたような方針を立てた次第でございます。北陸地帶等にも先般の台風の被害があつたようでございます。その観点から、四等米というものが相当ふえやしないかという御懸念もあろうと存じますが、全体から見ますると、私ども調製をしつかりやつていただきまするならば、必すしも四等米が圧倒的にふえるという事態もないと考えておりますので、從來の全般の情勢から判断いたしましてきめました方針を、実は貫いて参りたいと考えておるわけであります。從來のいきさつ並びに私どもの考えております点を、一應御参考に申し上げた次第でございまする
○山村委員 御説のように、確かに食糧事情がかわつた現在における早場米の報奨制度に対する見方は、かわつて参つております。しかしこれが今長官のお話のごとくに、見方によつては單作地帶に対するところの一つの補助金的な意味を持つものであるという観点から見ますならば、やはり早場米地帯、すなわち單作地帶の農業生産物に対する深い思いやりは、続いて垂れてやらなければならないと思うのであります。特に品質の悪いものは貯藏に耐えないというような御意見があつたのでありますが、やはり早場米は早場米として、たとえば今までの古米の栄養分の不足しているものを補充するという点から言つても、どういう点から言いましても、これはすつと貯藏して、これを消費者に配給するというような見方は成立たないと思いますので、もし名称が悪いならば、單作地帶の補助金というような名目にしてもよろしいと思うのでありますが、いずれにしても現実に今年のキテイ台風のために、特に東日本における單作地帶は相当な米質の低下を見ること必然であります。そしてその檢査の結果は、必ずや大部分が四等級に相なるであろうということが憂えられているのでございます。これをなお調製をよくしたならば、その点については等級が上るだろうというような御説もあつたようでありますが、しかしこのためには農家の犠牲は非常に莫大なものと相なるのであります。從いまして、あるいは三等並みとか何とかというような全面的な、それと同率でなくてもよろしいのでありますが、何とか四等についても相当現実のキティ台風の被害から受けたことしの食糧事情を勘案されまして、考慮せられたいことを希望するものであります。ただいまのところは三等以上というような買上げの対象であるというような御意見を開陳せられましたが、強くこの点を單作地帶の農民を代表いたしまして、ぜひ四等についても何らかの方途を講じてもらいたいということを要望いたしておく次第でございます。それでは一際私の質問は打ち切りまして、あとでまた続けて伺いたいと思います。
○村上(清)委員 今の質問に関連してお聞きしたいと思います。この間米價審議会のお話では、早場米の奨励金はまだ司令部から御意見が來ていないということでしたが、まだ来ていませんか。
○安孫子説明員 早場米の奬励金についてはまだアプルーバルは参つておりません。つけ加えますが、二十四年産のかんしよの生産者價格については昨日の夕方参りましたので、きよう発表いたしたいと存じております。それでプリントを持つて來ておりますので、後ほど御覧願いたいと思います。
○村上(清)委員 もう一点、本年の早場米の奨励金は、地域別にある一定の限度を設けて買い上げる、こういうようなお話でしたが、その地域別の数量はきまつておりますか、どうですか。
○安孫子説明員 早場米につきましては、おおむねの計画を実は策定いたしまして、その線でやつて参りたいと考えております。そのおおむねの基準は二十二年、二十三年の早場米の供出の状況を大体考慮いたしまして、本年の割当数量というものを基準にして、その比率でもつて大体の見当を立てまして、これを各府縣にお示しをいたした次第でございます。しかしこれはおおむねの計画でございますので、それに基準を置きまして、各縣において具体的な計画をお立て願いまして、それを農林省の方にお打合せを願いまして、それで実行して行く、こういう手段をとつている次第でございます。各府縣からここ一両日中に、大体その計画が出て来るというふうに聞いております。もつともその際府孫御当局にも御説明したのでございますが、その数量が確定的なものと申しますか、それ以上出ますれば拂わぬという意味のものではなくて、それを基準にして実行してもらいたい、そういう性質のものであるということを申し上げておるのであります。しかしながら先ほども申し上げましたように、この計画を非常に上まわつて出た縣がある、あるいはその計画に大体印照して出た縣があるというように、非常に不公平な結果が出ますと、これはいろいろ問題を惹起いたしますので、その点については、各府縣御当局において大体その線を守るようにやつていただきたい、こういうことをつけ加えて申し上げておきました。それから全般的にこれが非常にオーバーするというような結果になりますと、早場米の制度自体についてもまた非常に大きな議論が巻き起されまして、早場米奬励金制度自体についても相当問題が將來に残るという点も察知いたされますので、大体基準を置きました線を、各府縣当局において、おおむねそれに準拠してやるというような態勢をぜひとつていただきたい。こういうことも希望して府孫当局には申し上げておいたような次第でございます。
○大森委員 私も早場米の問題に対して、きのうちよつとお尋ねをいたしたのでありますが、四等に対しては奬励金を出さないということで、大体結論を大臣からも聞いたのでありますが、しかしその結果の及ぼす影響というものは大きいものではないかということに対して、私は当局に意見を伺いたいと思うのであります。現在の地方における早場米の検査というものはどういう制度をとつておるかというと、まず一日に四百俵を限度としてやる、そうすると一村に一日二千俵出ておる、この二千俵出たものをどうするか、この点が一つ、さらにまた検査の結果を見ますと、百五十俵出した檢査米のうち、六十俵が三等であとは四等に格下げをいたした、こういう点が一点、さらにまたどうであるかというと、この四等米として格下げしたその九十俵の中から、今度何かサシを入れて、米を持つて行つて、検査員これはどうだ、これは三等米だ、こう言つておる、こうした檢査がいかなる規格をもつてやつておるか知らぬけれども、肉眼でやるということである、そのためにかくのごとく間違つた検査をいたしておる、九十俵は四等であるぞ、こう下げた。そこであとでしからばこれはどうだと言つて、四等米に下げられたものから今度これを持つて行つて見せると、これは三等だ。こういうようなことが現実に行われておる。そうしますとどうも檢査制度を信用できないということになる。同時に今申し上げましたように、現在のところ八〇%からのものが四等になつておる。この四等になつておるものは、昨年と比較いたしますと、二等米以上のものでなければならぬというのであります。それが四等米に下げられておるということは、報奨金を出さない考えであるのかどうか。大体報奬金は本年はこれど、であるというならともかくも、今の報奨金制度を定められたのは最近である。そういたしますと、早場米を出すために各地方から人夫を集めて、應援を求めてせつかくやつておる、それがいよいよ買取りをいたすようになつてから決定をされたのである。その結果農民は非常なる損害をこうむるということに相なると思いますが、これらに対しましての所信を伺い、さらにまたお尋ねいたしたいと思います。
○安孫子説明員 検査制度自体についてのお尋ねもからんでおるように拜聽いたしたのでありますが、検査制度の運営について申し上げますと、かつてはしつかりした検査制度が確立しておつたと私は考えております。戰争が始まり、また終戰後においても、質よりも量だという点が非常に強調され、また職事末期において、非常に緊急事態もありましたために、この検査制度が相当くずれて来ておることは争えない事実だろうと思います。しかしだんだん情勢が平常化いたしますにつれて、檢査制度というものもはつきり確立して参りますことか、農業生産の上から申しましても、また全般の食糧需給の観点からいたしましても、最も必要なことであるというふうに考えておるわけであります。從つて逐年検査制度というものがやかましくなるというのではなく、順次平常化しつつある、また私どももそういう方向に持つて、行きたいと努力いたしておるのであります。從つて実は昨年もある程度検査というものをやかましくするという方向に向つて参りましたが、本年もその方針は継続して参りたいと考えております。そういう観点からいたしますと、ただいまお話がございましたように、檢査員が一人当り三百俵から四百俵というところが適正な檢査数量であろうかと存じます。実情を申し上げますると、昨年の早場米等につきましては、地方によりまして、一日三千俵も檢査をしなければならぬというような状況が随所に見られたのでございます。これでは檢査をしたということではないのであります。この辺についてもやはり計画的な出荷というようなことが必要になつて参りまするので、急激にその点を変更することは適当でないと考えますが、順次その方向に持つて行きたいと、実は考えておる次第であります。そんな観点からいたしまして、本年の早場米もある程度の目安というものをおいて、計画的にやつて参りたいと考えておるわけであります。ただいまお話がございましたように、四等に格下げをされましたものが、あとで持つて参りますると、これは三等米だというようなことを言う事例、これはやはり私は一日に三千俵も二千俵もやるというような客観情勢においては、そういうものがあり得ると思いますが、三百とかあるいは四百とかいうような適正な検査数量でございますれば、そうした間違いというものはあまり起さないで済むのじやなかろうか、かように思つております。しかしそうかと申しましても、一挙にその段階にまで行けるとは存じません。その間は本年の状況とも照し合せまして、状況を勘案いたしまして、その辺の運用をやつて参りたいと考えておる次第であります。
○大森委員 今のお話は、大体私が申し上げた点は、二千俵出しておるから二千俵やつておるということではない。二千俵出したものをどうするか。そうして四百俵しかやつてない。四百俵しかやらないと一日に二千俵出したら、これを檢査するのには少くとも五日間かかる。そうしますと、その時期が遅れてしまう。言い足りなかつたかもしれないが、実はこの点を尋ねたのであります。さらにまた、あなたは二千俵もやるから間違いができるのだろうと言われた。そうじやなく、今申し上げたのは、百五十俵を検査したときに、八十俵、九十俵の四等米ができ、その中からまたこれはどうだと言つて持つて行つたら、それが三等米だと言つておる状態、これは肉眼でありますからそういうことはあり得ると私は思います。これだけの隔りのないものを、どこまでもこういうふうに格下げをするということは、奬励金を出さぬという政府の意図のもとにやつておるのではなかろうか。そういう点を私は聞きたいのであります。そういうことであるならば、あるいはもう刈りとりにかからないずつと先に、本年はこういう状態である、食糧事情も緩和されて、さらにまた食いつなぎということに対しても心配がないのであるから、あまり奬励金などは出さない、こういうふうに声明しておりましたならば、農村は相手にせなかつたと思うのであります。そこでもう一つ申し上げたいのは、石川縣では八月中に千三百俵を買いとるということになつております。それが四俵しか出ていない。こういう状態でありまするが、これによつてすべての食糧事情の解決はできましようか。これは何を物語るかというと、ただいま申し上げたような状態でありまして、四等米に格下げされる、それであるから出さないということが現実の姿でないか。そういたしますると、今石川縣から大阪へは一万五千俵、それは九月である。あるいは十月には四万俵、こういうふうにして出して行く。大きなものは十一月には十万俵、こういうようなものを出して行くのが一体解決できましようか。これで確実に出ると考えられましようかどうか。その点を私は政府としても考えなければならぬ点じやないか。それが今のところでは、この状態で行きますと、一俵も出ないと断言してもよろしいと私は思う。この間少し出ております。少し出ておるけれども、それをもう鉄道あたりでも困つておる。貨車は用意しても品物が出て來ないということになつておる状態であります。これで食糧事情の端境期の解決はできるでありましようか、この点もお尋ねいたしたい。ただ奬励金だけを節約して、そうして食糧事情が何のさしさわりなく実行できるかどうか、こういう点を伺つて、さらにお尋ねをいたしたい。
○安孫子説明員 最初の適正検査数量が三、四百俵である、二千俵も出た場合に大体どうするかというお尋ねでありますが……。
○大森委員 出しているのです。
○安孫子説明員 出していれば、それに対してどういうふうにやつて行くかということでありますが、これは臨時職員等をとりまして、検査員を増強してやつて参りたいと考えておけます。どの程度どの地帯にふやすかということについて打合せをいたしまして、そうした措置を講じて、生産者各位に御迷惑のかからぬような方法を講じて参りたいと考えております。この点は定員法の問題ともからんで來る問題でありまして、その実情からいたしますと、食糧廳の定員法の改正が、私どもといたしましては非常に困つた事態であるというふうに、今考えておるのでありますが、しかしそうかといつて、生産者各位にいろいろ迷惑をかけることも許されませんので、本年は臨時に検査員を増置いたしまして、なんとかその間のやりくりをやつて参りたい、かように考えておる次第であります。それから今年の早場米は、大体予定通り出る見込であるかどうかというお尋ねでございまして、その点について、石川縣の実情からするとなかなか予定通りの集荷は困難ではなかろうかというような御意見もあつたのでございますが、私どもの見方といたしましては、大体予定の早場米は買入ができるという見通しを持つておる次第でございます。
○大森委員 今の、検査については、臨時検査員を増員するというお話でありますが、それは本年の間に合うでありましようか。これは九月が千円、十月十五日までが七百円というふうに区切つてある。そのために彼らは九月中には何としても出さなければならぬというふうに考えて、眞剣にやつておる。そのときに現在のようなままで、滯りなく検査数量ができるかどうか。今のお話のようでは、大体それでは足らぬから検査員を増すと言う。しかしながら來年ならばそれでいいでしようが、本年の九月いつぱいに出す早場米に対して、それが間に合いますかどうか。今から指令して、今から採用をして、それが間に合うでありましようか。この点もお尋ね申し上げたい。さらにまた、長官は非常に樂観しておられるようでありますが、今のところはそういうふうに、あなた方の方に四等は出さないということを決定いたされるならば、おそらく農民にも農民の氣持がある。それではわれわれもこの米は出さないでおこうということに一致いたしますれば、おそらくあなた方の希望は満たすことができないと思う。そういうことになりましたときに、どうするか。私はそういうことを考えなければいかぬと思う。今のところ、あなた方はたかをくぐつておる。米はたくさんとれたから出るだろうというふうに、また奬励金がほしいから出すだろうというふうに考えておるが、奬励金をつけてやつて初めて出るのである。それが八〇%も四等米に格下げにしてしまつた時分においては、検査をしたものすらも出すか出さないかということは農民の意思にあると思う。これを強制的に出す方法がありましようかどうか。この点をお伺いいたしたい。
○安孫子説明員 臨時職員の点は、十分満足すべき人数というわけには参りませんが、二十四年度の特別会計の予算にも幾分その点を計上しておりますので、來年度を待たず、本年度も彌縫的ではありますが、應急措置をとり得ることにはなると思います。 〔「思いますではわから事ない」と呼ぶ者あり〕
○安孫子説明員 そういうことに措置をいたします。 それから第二点は、早場米奬励金を四等につけないために、出荷がほとんど見込み薄である、その結果食糧需給の状事況に非常な穴があくのではないかということでありますが、それに対しまして、私は大体出していただけるものであると申し上げたが、そこはものの見方、考え方の違いになるものと思いますが、ほとんど出ない、そうした場合にどうだというお尋ねでございます。私どもといたしましては、早場米は、大体私どもが考えておりますような数量は出て参るというふうに見込んでおりますので、出て参りません場合のことについては、ただいま考えておりません。それからもう一点は何でございましたか。
○大森委員 早場米が出ない場合においては、そのほかに方法があるかどうか、農村がもしもそうした気持になつて、われわれをだましたのであるという考え方から、反抗心を持つてこれを出さないということになつた場合には、これを処置する方法があるかどうか、こういうことなのです。
○安孫子説明員 ただいま例としてお引きになりました八〇%も四等米であるというようなことは、現実にありましたことでありましようか。それは私は非常に例外的な現象ではないかと考えております。大勢はそうではないと思つております。從つて早場米は、大体私どもの予定通りには集荷ができるものだ、こういうふうにただいま確信しております。
○大森委員 そこに私と長官との食い違いがある。あなたはそれで大体出るものだと考えておるということを言われた。私は、そういうことによつて農民をだましたということになるから、農民は感情を抱く、その感情から来るものが大きい影響をいたすのではないかと思う。それは今のは、百五十俵のうち六十俵を三等米にして、九十俵は四等米に下げた、そういうことは一つの例だろうというが、そうではなくて、これは一村においてやつたことである。こういうふうに、これをほんとうの検査標準としてやるならば、おそらく私の地方は八〇%は四等米ということになる。そうすると、あなた方の数量はそれで達しられるかどうかということであります。さらにまた檢査未済のものが次から次に残つておるが、これに対してどういう処置をとられるかということであります。あなたの方では、検査未済のものは何とか補う、何とかするというようなことであるけれども、完全にこれはできるかできないか、この点、私は食いつなぎの食糧事情から考えて、はつきりと長官の意向をた、だしたい。あいまいなことでなく、どうすればわれわれの目的だけ收穫ができる、出させることができるということをはつきりとお答えを願いたい。
○安孫子説明員 早場米につきましては、先ほど申し上げましたように、いろいろな情勢からいたしまして、相当困難な事態であつたのでありますが、制度の本来の趣旨をも十分納得してもらいまして、早場米の奨励金制度というものが存続いたしたのであります。昨年、一昨年のことを申し上げますとどうかと存じます。もちろん食糧需給の状況も反映いたしておつたと思いまするが、早場米の状況が、各方面からいろいろ批判を受ける余地はたしかにあつたのではないかと思います。この点は全般の状況からいたしまして、生産者各位におかれましても、十分状況を察知願いまして、適正なところへ持つて行くという御努力は、ぜひお願いいたさなければならぬのではないかと思います。そういう観点からいたしまして、特に品質その他の檢査等について適正にやつて、それで早場米奨励金を出すというような制度を実は考えたのでございます。この点は御質問の点に対して直按のお答えにならないかと思いますけれども、この制度を今後とも存続させる意味からいたしましても、この程度の生産者からの御協力を十分いただきまして、それで予定の收穫量は出していただけるものと、私どもは考えております。
○大森委員 そこで私は、檢査制度に対してはさらに意見を申し上げたい。今われわれの地方の状態を聞いてみますると、昨年あたりの二等米が四等米に下げられているという状態であります。これはあまりにも政府の地方に対する検査の指令というものが、強硬な指令であることが災いしているのではないか、こういうふうに私は考えるので、この検査制度に対しましては、昨年のような、昨日まで稻であつたが、今日は供出米になつておつたというごときことは弊害がありましよう、これはいけないのであるが、しかしながら、本年のような天候続きの事態においては、四等米というのはおそらくたくさんない。一割もないと私は考える。しかるにこれが八割までも四等米に格下げするということは、そこに何らか厳重なる検査制度によつて、奨励金を少くしようという政府の意図があるのではないか。しかしそれであつてはならない。純なる農民が眞剣につくつたものを、奨励金の限度があるから抑えるというがごとき検査制度は、よろしくないと私は思う。これらに対してなお長官の意見と、さらに検査制度に対する緩和ということを要求いたすものであります。さらにまた、四等米に対する奨励金は、全額とは申しませんが、相当の額をこれに対しても出すということを考えなくではならぬ。私は当委員会においても、そうした意見が多いと思う。そうした場合において、もしも委員会が一致しました場合においては、この委員会の意思を取上げて、そうして大体委員会がまとまつたことであるならば、私は実行できると思うのでありまするが、長官はどういうふうに考えられますか、この点も伺いたい。
○安孫子説明員 奨励金をなるべく出したくないために、檢査制度を厳重にして、檢査制度の励行に名を借りて、奨励金の減額をはかつているのではないかというお尋ねでございますが、これはさような考えは毛頭私どもとしては持つておりません。檢査制度を順次平常化して参るということは、これは前々からの私どもの考え方でございます。先ほども申し上げましたように、だんだん事態が平常化するに從いまして、ひとり檢査制度のみがかつてのような状況であつてはならない、これはやはり順次平常的な状態にもどすべきであるということは、当然のことであろうと考えております。そういう線で検査制度を逐次平常に持つて行くという努力をいたしておるのであけます。從つてただいま檢査制度をやかましくして、なるべく奨励金を少くするというような考えは、それはそう言うけれども、どうもそうじやないらしいということですが、そういうものではございません。それからこの早場米奬励金の総額というものは、実はおおむねきまつておるのであります。もちろんその総額というものは、どうしてもそれ以上出たら拂わないという性質のものではありませんが、大わくというものがほぼきまつておる。そういうことを考えて参りますとき、ただいまもお話がございましたように、從來とかく調整等が不十分であつたのが見られるわけでありますが、この辺をだんだん改善して行くという意味からも、やはり三等以上のものは、同じ金額の範囲内において考慮いたしますならば、その方が適当であろうという考え方で策定いたしたのでありまして、ただいま御懸念のありましたような考え方は、私どもとしては持ち合しておりせん。それから、この委員会において四等級のものにも奬励金を出すというような御決議があつたならば、それに対してどう考えるかという点でございますが、実は私どもといたしましては、本年度の早場米対策としては、以上申し上げた態度で今後とも進んで参りたいというふうに考えておるわけであります。
○山村委員 率直に申し上げますならば、実はわれわれは與党としての立場から、またせつかく懇意にいたしております食糧廳関係の方々の御努力に対しましては、衷心から感謝いたしておりますが、現にわれわれの手元へきよう配られたこの昭和二十四年産のかんしよの生産者價格の基準につきまして、九月九日のきよう発表になつたかんしよを特別優遇せられんとするところの、第一期、第二期、第三期にわけた、その第一期の関東地方における値段の点、あるいは等級の点においての優遇の時期が九月十日となつておる。きよう発表せられてあしたまでに出したものについては、一應値段も高く買つてやろう、あるいはまた等級についても一應優遇してやろうというような、このやり方については、はなはだわれわれは納得の行かないものがありと言わざるを得ないのであります。特に先ほど來問題になつておりますところの早場米供出の制度につきましては、なるほど早場米供出制度の報奨金そのものについての議論は、幾ようにもあるかもしれません。從いまして、この議論をするとなりますれば別でありますが、少くとも早場米供出に対する報奬金制度というものを認めておる限りにおきましては、これの報奨金が出るだろうということについての希望を持つて、農民は作付をして今日に至つておるのであります。一應檢査の基準については、だんだん正常へもどさなければならないという長官の御意見に対しても、納得することにやぶさかではないのでありますが、事実においてこの四等が多いような結果に相なることは、これはどこから見ても、この供出奬励金の対象の数量を少くせんとする意図の現われであるということは、争うべからざる事実であるのであります。特に先ほど來検査の話がありましたが、今の検査の制度が、はたしてとれだけ科学的なものであるかということについては、疑点が多分にあります。先ほども大森君が言われたように、四等のものを持つて行つてこれが三等だというぐらいに戸惑いする。われわれもこの検査には体験を持つておりますが、極端に言いますならば、人間が目で見たり、米のそのときの握りぐあいとか、あるいはさしから落ちたさわりぐあいというような、いわば一つの人間の勘で判定するのが、今の檢査のやり方なのであります。特に早場米のような、たくさん一度に出る忙しいときにおける檢査というものが、いかにずさんなものであるかということは、天下ひとしく認めるところであると言わざるを得ないのであります。ところがずさんな検査によつて一等級の違いが出たために、一方においては、実質は四等級であつたものが三等級になつて報奬金をもらい、一方において、実際は三等級のものでありながら報奨金がもらえないというような事実、よしんばそこに少しの等級の差があつたとしても、同じ早場米をつくろうとして、種まき、田植え、あるいは草とりと、粒々辛苦今日に至つたその努力のあとには、何らかわりはないのであります。そうして必ず報奨金が出るだろうという考えのもとに、農民は今までやみの肥料を入れたり、あるいはまたいろいろな目に見えない努力をして、収穫を得たのでございます。ところがそれがとれて、いよいよ検査が施行される昨今になりまして、四等級は買い入れないの説というような態度は、やはり今の場合において、きよう発表になつて、あしたまでに供出したものは優遇するというような態度と、一貫する何となく農民に対する悪意かあるような氣がしてならないのであります。おそらくそういうような悪意はないであろうと私は考えたいのでありますが、そういうような誤解を生みがちな政治というものは、徹底的に改めなければならないということを、私は断言してはばからないのであります。特に一階級の違いのために、早場米の報奨金の対象にならないという理論的根拠を、どなたかうまいりくつをつけて、これをどんなにごじつけようとしても、その理論的根拠はおそらく見当らないと思います。もしも長官がわれわれの納得するようなその理論的根拠がおありといたしますならば、お示し願いたいのであります。 ここに私は委員長に要望するものでございます。おそらくどの委員の方々も、早場米の報奨金の対象が三等級で打切られるということについては、農村の要望に対する非常な悪政なりということに一應一致を見ておるようなものでございますので、この際四等級のものに対しても、何とか政府の思いやりのある対策を講ずべしとの、委員会における決議をせられんことを緊急動議として提案いたします。私の質問並びに動議の説明はこれで終ることにいたします。
○小笠原委員長 ただいま山村委員より重要な動議の発言がありましたから、これについて皆さんの御意見をまとめるために、暫時休憩をいたします。 午後零時九分休憩 ————◇————— 午後零時十九分開議
○小笠原委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 ただいまの山村委員提出の動議については委員長より報告いたしたいと思います。どうかさつきの動議を取消して、申合せということにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 ではさよう取扱います。それでは先刻の山村委員の問題を、申合せとして委員長より実現するように即刻政府の方に要望いたしますから、さよう御承知を願います、。
○山村委員 いろいろな手続上あるいはまたその他の関係で、私もこの動議の採択につきましての申合せべの変更も、一應了承するものでございますが、それにつきまして強くこういう点を申し入れていただきたいと思います。それはややもすれば検査制度の標準化への復帰というような名目のもとにおいて、検査制度の行過ぎ、すなわち当然三等になるべきものが四等になるというような傾きが非常に強いのであります。從いまして、ぜひともこの早場米あるいはその他の検査につきましても、檢査制度の行過ぎのないようにという点を輝く弧調いたしていただきたいということを、なお一言いたす次第であります。
○小笠原委員長 承知いたしました。
○足鹿委員 私は米價審議会の問題について最初にお尋ねいたしたいと思います。今月の五、六両日にわたつて開かれた米價審議会に対して、政府は当初絶対これを非公開によつて開催をする、こういう方針であつたようであります。いろいろ委員会において審議の結果、制限つきというようなことで、委員の秘書として來た者については入場を認める。こういうことになりまして、一應進行したようでありますが、國民の生産者も消費者もともに関心の厚い米價審議会について、これを非公開にするという方針を持たれた意図はどこにあつたでありましようか。この点農林省の御意向をこの際同つておきたい。 第二には、聞くところによると、農林省には米價決定の方法として、現行パリティーのものと、原單位計算によるものと両者つくつておられる。こういうことを仄聞いたしたのであります。そこでパリテイの若干修正された当局の案は別としまして、大体において米價審議会の空氣も再生産を保障する米價、公正なる米價、こういう意向が強いようでありますが、これが実行困難な理由として、資料の不足その他の事由があるようであります。政府は大体その資料の收集とか、あるいはその他生産費計算に基く米價決定を是とするならば、ただちに來年度からでもこれが実施をせなければならないのでありますが、現在これが準備等についてどういうふうにお考えになり、具体的な準備への措置というようなものはどの程度まで進行しておるか。さような意思があるかないか。あるとすればどの程度の御用意があるかということについて、まずお尋ねをしたいと思います。
○安孫子説明員 米價審議会を非公開でやることになつたことについて、農林省はどう考えておるかという御意見だと思います。実は公開でやりますか、非公開でやりますか、いろいろ論議いたしまして、議長から議員に諮られまして、非公開ということにきまつたわけであります。御了承願いたいと思います。 それから生産費計算は大体どういう準備をしているかというわけでありますが、その生産費については、農林省は從来生産費計算というものをやつて、そのほか物價その他の経済事情を参酌して米價を決定しておりましたので、そのときの調査農家が、あるいは五百戸程度ではなかつたかと思います。あるいは一千戸でありましたか、その調査だけは継続をいたしておりますが、新しく調査農家をふやして、これをやろうというような予算はただいまのところ策定いたしておりません。どうした計算方式によることが適当であるかということについては、米價審議会に諮問されておりますので、その結論が出ました際に、農林省といたしましては、それに應じていろいろ準備を進めて参りたいと考えております。
○足鹿委員 そうしますと、農家経済調査の戸数の増加等が基本になるわけでありますが、委員会が大体さような基本方針にきまつて行くならば、政府もこれに即應して準備を進める。こういうふうに解してよろしいですね。
○安孫子説明員 そうです。
○足鹿委員 それからただいまの公開、非公開の問題でありますが、形はなるほどそういう形になつている。しかし当初会議が開かれるまでに、一般の傍聽者が入ろうとした場合に、これは非公開であるということで、現に追つ拂われて入場のできなかつた者があるのであります。これは米價審議会がさように決定をしたからさようになつたのである。こうおつしやいますが、事実開会前における状態がそういう状態であつたとするならば、まだ審議会は正式に議事を進めておらない当初において、さような事態があつたということは、すなわち政府においてこれを非公開で進めて行くという意図を強く持つておいでになつたということを立証するのではないかというふうのでありまして、その点は委員会に責任を轉嫁されるようなお言葉でありましたが、一應申し上げておきます。 そこで次の問題に移りたいと思いますが、主食供出の割当の基準についてであります。從來からの例を見ますと、年々政府の割当基準というものはかわつても、たとえば豊凶の差を差引いて、七年の五年をとるとか、また次の年には五年のうち豊凶の作の著しい二年を引いて三年をとるとか、年々割当の根幹にあるものが常に動いている。これは政府に確たる割当の基準のないことを証明していると思うのでありますが、この点について、当局としてはどういうふうに対策を考えておいでになりますか、伺つておきたいと思うのであります。それから割当の基本になるものは作況と面積であります。この作況を決定するために作況決定委員会というようなものができており、各縣にもその委員会ができておるように聞いております。これには全然農業團体等の代表、あるいは特に都道府縣の農業調整委員会の代表すら、正式に参加をしておらないように承知いたしておりますが、もしさようとするならば、この作況決定委員会というものは、全然関係官吏のみで、この重大な供出の問題の第一の基礎を樹立して行くのでありますが、さようなことに対しまして、これを是正する御意思はないか。農業調整委員会の代表であるとか、あるいはその他の農業團体の代表であるとかというものを、必ずしもその名においてでなくしても、学識経験者というような面においてでもこれを加えて、供出の基本を定めることについて、ほんとうに民主的にこれを決定することが妥当ではないかと考えるのでありますが、この点についてはどういうふうにお考えになつておりますか、伺つておきたいと思います。 それから第三に、來年産のばれいしよの割当が、過般の麦の割当と同時に行われたことを承知しておりますが、ばれいしよにつきましては七億一千二百万貫と聞いておりますが、これの供出等についても具体的な案はないのでありましよ事りか。これは私の記憶違いかもしれませんが、従来の例から申しますと、総合作付計画が樹立される場合には、当然來年産の一麦、ばれいしよも、そのうちの一環として総合作付計画が樹立され、從つてそこから供出量の大体の割当があつたように記憶をしておるのでありますが、何か来年度はばれいしよが切り離されておるように聞いておるのであります。これとからんで、来年三月からのいもの統制撤廃というような推測等が、巷間においてもまた生れて乗る一つの原因ではなかろうかというふうにも想像できるのでありまして、この点について、私の仄聞したところが間違いであるならば是正していただきたいし、伺つておきたいと思います。 それから次に、これは農地局長なり食糧廳長官の所管外ではありますが、先刻の作況の決定委員会の問題とあわせてよく考えなければならないことは、作報——作物報告事務所のあり方についてであります。この点につきましては、これが民主化を必要と認めておられるかどうか。作報ができたときの声明によりますると、農家は数字を扱うことに不なれであるから、進んで農家のために、経済調査までも自分たちの手によつてやつてやるのである。ほんとうに作報は農民のためを思つて出発した事務所であるから協力をしてもらいたい、こういう趣旨の要請もあつたように存ずるのであります。ところが事実実際のその後における動きを見ておりますと、必ずしもそうではない。作報独善的な傾向も各所に見られる。ところによつては農民と鋭い対立すらも起しておる事実があるのでありまして、その点について、もう少しこの作報の作業に対しまして、ほんとうに農民と相協力して、融和してやつて行くような、ひとつの作報民主化の方途を講ずる必要があるのではないか。このままの姿で進んで行きまするならば、作報の機能にも重大な障害が起きて來はせぬかという点等も案じられるのであります。この点について伺つておきたいと思います。
○安孫子説明員 今回の麦の事前割当に対して、ばれいしよを割出てなかつたのは、いろいろな含みがあるのではないか。実は昨年もばれいしよにつきましては、米の事前割当の際に供出数量等を指示いたしております。本年も大体そういう措置をとりたいと考えております。いもの統制問題に関連いたしまして、その辺いもの統制かはずれるためにそうした措置をとつたのではないかというような、いろいろ思惑臆測もあることはよく知つております。しかし私どもといたしましては、昨年の例にならいまして、大体十一月米の割当の際にこれをやつて行きたい、こういう考えでおります。 それから作況決定委員会に事調整委員等を加入させて、しかるべきではないか。これは割当会議の際等におきましても、府縣知事からの申入れも実はございます。できるだけ御期待に沿うようにいたしたいと私どもは考えておりますが、見通しといたしましてはなかなか困難ではあろうと思います。しかし適当な方法については、これからいろいろやつて参りたいと考えております。 それから割当の基準になりまする過去の一反牧でありますとかその他の点は、毎年々々いろいろ違つておつて、一貫した方針がないように見受けられるというお尋ねでございましたが、最初の一、二年はそういうことであつたが、昨年度からは大体同じ方向で行くということにいたしております。調整委員会等においてもいろいろ議論がございまして、毎年々々かえることはおかしいじやないかというような御意見もありますので、今後も大体同じような方式をとつて参りたい。その方が公正に行くんじやないかというふうに考えております。もつともこの点農地局長の方があるいはお詳しいと思います。
○小笠原委員長 農地局長御答弁がありますか。
○山添説明員 今ので盡きておりますから……。
○山村委員 北君の委員外の御質問があるようでありますので、簡單に農地局長にお尋ねしたいと思います。それは本年度の予算が、例のドツジ・ラインによりまして、少くとも日本農業といたしましては、相当その予算の減額をみたという現実は、まことに再建途上の農村のためにお氣の毒にたえないものがあるのであけます。ところが引続き起りましたいろいろの災害、またここに断念せられんとするところの土地改良事業その他を見ますときに、私たちはどうしてもあるいは補正予算により、または別途の方法によつて、何とかして農業関係の予算の獲得に、ぜひ努力しなければならないという責任を痛感するものであるのでありますが、はたして当局におきましては、この予算について、特に土地改良方面の予算等につきまして、補正予算を要求せられんとするところの御用意ありやいなや。またその災害復旧費あるいはまた土地改良費等の予算関係の見通しにつきましての、御意見をひとつ承りたいと存ずる次第であります。
○山添説明員 土地改良関係の経費が本年度非常に圧縮された、なかんずく耕地の災害復旧、また團体への肥料の助成が削除せられた、これが非常に問題でありまして、これの今後の取扱いといたしましては、もとより極力復活をいたしたい。來るべき補正予算におきましては、本年度の新規災害に対する対策が中心でありまして、加えて過去の災害に対する耕地等の復旧等の復活、並びに團体へのものにつきましても、しれは非常に廣く及ぶということはとうてい参りますまいと思いますが、継続でどうしてもやむを得ないものにつきましては、要求をいたしたいという考え方で準備をいたしております。來年度の予算につきましては、公共事業費の総額もおそらく本年度よりふくれるでありましようし、また農地関係に対する公共事業費の予算の中のわけ前と申しますか、これも年々低下をいたしておりまする本年度におきましては一九・九%でございますか、この割合ももとは三割以上もあつたのであります。そこまで行きますかどうかは別といたしまして、極力増加をはかりまして、農民諸君の増産の努力をはばむような結果を来しております補助金の打切りというようなことを、でき得る限り除きますとともに、現在やつております國営、縣営等の事業につきましても、現在は金が足りませんために、非常に不経済なやり方をやつております。ある地区におきましては、ただ資材、設備を遊ばせておるというような状況でありますので、これらも順当なる事業が行われますように、相当の経費を要求いたすべく準備をいたしております。見通しといたしまして額がどうなるかということは……。
○深澤委員 食糧廳長官にお伺いいたします。われわれは本委員会において、食確法の継続審議をやつておるのでありますが、毎月々々この食確法を継続審議する根拠が、まことに危うくなりつつあるのであります。それは御承知のように、いわゆる供出後の自由販賣に相当すると考えられる米券制度の問題が、強力に與党である民自党から発表された。あるいはまたかんしよの統制撤廃等の問題も、強力に意見があるようであります。こういうような状態の中、さらに國際的には、日本への食糧輸入が増額されるというような傾向、この内外の情勢から申しまして、この追加割当を強制化する、法制化する食確法、つまり農民が賛成し得ないこの食確法を継続審議することに対しては、非常にその根拠が危うくなつて来ておるということは、争えない現実であるとわれわれは考えるのであります。こういうような状態の中に、事務当局といたしましては、なおかつ継続審議の結論として食確法を議会において決定しなくちやならぬという、確固たる決意があつておやりになつておるのかどうか、この点をひとつお伺いしたいと思います。
○安孫子説明員 実は大きな問題でありますので、私から申し上げるよりも、あるいは大臣から申すべき問題だと存じますが、私の一應考えておりますことを申し上げたいと思います。米券制度あるいはかんしよの統制撤廃の問題がいろいろ傳えられておりますが、私どもといたしましては、まだ十分承知をいたしておらぬ段階でございます。國際情勢の変化でございますが、これも大体世界的に順次豊作が続きまして、食糧需給の状況が好轉しつつ、あることは事実であると思いますが、しかし日本の輸入食糧が、その事態をただちに反映して十分入れ得るかどうかということになりますと、資金の問題でありますとか、あるいは割当の問題でありますとか、特にアメリカの援助救済資金でもつて入れてもらつておりますものがほとんど大部分である関係からいたしまして、必ずしも世界の状況が好轉しつつあることを、そのまま日本に適用することは困難であろうと思います。もつとも今後の情勢の変化はいろいろ想定されるのでありまするが、ただいまはさように考えております。ガリオア資金なんかは、二割削減というようなことがほとんど確定的になつておるような状況からいたしまして、やはり國際的な食糧事情が好轉したから、ただちに日本の食糧事情もよくなるというわけのものでもないではないか、手放しのそうした楽観はできないじやないか、こういうふうに考えております。そうした情勢を彼此考量いたしますと、やはり食確法の改正法案というものは、ぜひひとつ御審議を願いまして、改正法案が通過するようにしていただくことが、日本の食糧需給の観点からいたしまして、必要なことであるというふうに考えておる次第であります。
○深澤委員 次は超過供出の問題についてお伺いしたいのであります。昨日も大臣にお尋ねした場合に、超過供出については、政府が懇請した場合においてのみ超過供出として扱うのであるというように、われわれは昨日大臣の答弁の中で承知したのであります。しかしこれは少くとも食管法に、農民は政府に賣渡さなければならないということがありますから、これは私は、政府が当然幾ら出ても超過供出に相当する部分に対しては、超過供出代金を支拂うべきであるという見解を持つておるのであります。特に本年のかんしよのごときは、相当の数量が超過供出として出る見込があるのでありますが、一部傳えられるところによりますれば、その超過供出として代金を拂うべき部分を制限するとか、あるいは時期を制限するとかいうことによつて、超過供出に出るべきかんしよを押えるというような傾向が、多分にあるようでありますが、事務当局といたしましては、この出て来るかんしよが事前割当をオーバーした場合においては、それを全部超過供出代金において買い上げる、こういう方針を持つておられるのか、あるいはおらぬのか、そういう点について、ひとつ御明確なる御答弁を願いたいと思います。
○安孫子説明員 かんしよの超過供出の問題でありますが、これはかんしよの全般の対策でも申し上げましたと思つておりますが、なるべく時期的に平均化して行くことが、食糧操作の上から必要であると考えております。昨年なんかも、いろいろかんしよの配給間で社会的な問題を起しましたのは、十月、十一月等におけるラツシユにおいて混乱を生じたのでありまして、これが月別に適正な配給が行われまするならば、かんしよの食用價値というものは、消費者側においても相当まだ高いものであろうと思つております。それが操作上の関係からいたしまして、ああした混乱を惹起してはなはだ申訳ないと存じておりますが、今年はぜひその点を直して参りたい。從つて一方におきましては、早掘り奨励金というような処置によつてできるだけ早く出してもらう。それからそのためにラツシユの数量を相当減らして行きたい。それからラツシユの部分の数量は相当大きいものでありますから、その相当の部分を実はあとの方にまわしてもらいたい。そうした観点から、超過供出奨励金等をある一定時期以後に出していただいたものについて考えて行きたい。かように考えております。從つて超過供出をしたものについて奨励金を出さないのだという原則の否定ではございませんので、この時期についてはただいまいろいろ検討を加えておりますけれども、できるだけラツシユを、多少とも峠を越した時期以後等において出ました超過供出については拂つて行くというような態度で、臨んで参りたいと思つて研究しております。
○深澤委員 本年度の氣候の関係から申しまして、温地帯における——特に水田の近くにつくりました平野部分におけるところのかんしよは、非常に増産されているのであります。ところが一定の時期、一定の数量というものを限られますと、そういう保管することのできない地帯にあるかんしよの処分については、平野部分は非常に困難をする、そういうような場合、これを供出しても受取らない、しからば自分で保管する責任があるから保管しようと思つても、保管の設備ができなくて、これをくさらせるという結果になる部分が非常に多いと思うのであります。その場合、どうしても農民はそれを政府に買い上げてもらわなければならないという事情にあるのでありまして、これを横流しすれば食管法違反になる、そういうような事情は去年も相当あつたのでありまして、本年はなおそれ以上にあることを予想するのであります。そういう場合においては、一定の割当られた数量以上にとらないということになりますと、非常に迷惑する農民がたくさんある。またかんしよの腐敗率が多くなると思います。そういう地帯に対してはどういう処置をとられるか、ひとつお話を願いたい。
○安孫子説明員 そうした地帯、もちろん政府は買わないというわけには参りませんので、それは買うということにいたしております。できますならば、平均的に、縣等でもいろいろの計画を立てておられると思いますが、その線に沿うて出荷をさせていただきたい、こういうことでありまして、それを越えましたら、これは全部拒否するのだ、そういう考え方はいたしておりません。ただ生産者各位に対しましても、いもの食用價値というものを向上し、認識してもらう上からも、その辺の出荷等については、できるだけの御協力をお願いしたい、こういう態度であります。
○深澤委員 もう一点は消費者の問題であります。最近における消費者が、配給がとれないという現状が非常に多くなつて来ております。從つて公團等の滞貨が非常にふえておることも事実であろうと思いますが、そういう状態を緩和する意味においてか、農林省は米においては十二日、いもにおいては三日以上を経過する場合は、了承欠配の扱いをするという通牒を出したように開いておるのであります。各地を歩いて見ますと、これがある地帯においては、米において五日、いもにおいては三日という状態の所もあるようであります。これは最近において、消費者の困窮者の中から主食の掛賣り問題すら非常に大きな声として出ている場合において、非常な問題になつていると思うのであります。これは農林省は一体米を十二日、あるいはいもを三日、これ以上経過する場合は了承欠配とするという通牒を出しておられるのか、あるいはさらにある地帯は米を五日、いもを二日、これを経過すれば了承欠配とするということになつておるのか、その間の事情について伺いたいと思います。
○安孫子説明員 米等についてはさほど問題はありませんが、御承知のようにばれいしよその他については、相当配給辞退が出たのであります。その間のいろいろの借地については、各地等まちまちの状態になつておつたのであります。これはやはり一應の方針として、はつきりしたものとすることが適当だろうと考えまして、米については十二日、いもについては四日——いもについては腐敗しやすいというので、この期間を置きまして、その間においても受配者に対して連絡をとつて、その期間内に配給を受けなかつた場合には、それは配給辞退として処置するという方針を、実は私の方で示しております。大体この辺が配給の操作の面と消費者の立場というようなものと考え合せました、調整のとれた点であろうかという考え方をして、これを指導いたしております。
○深澤委員 農政局長に一点お伺いしたいのであります。それは未墾地並びに牧野の買収の問題でありますが、地方をまわつてみますと、この未墾地、牧野の問題が非常に停頓状態になつておる。これらの問題については、最近における農政局はこれを促進するような御意思があるのか、あるいはこの辺で打切ろうとする御意思なのかどうかという根本問題が一つ。もう一つは、岩手縣等においては約三千町歩の元軍用の放牧地があつたようであります。それらに対する牧野、未墾地等の買收の要望が、その地元としては非常に強いのであります。あるいはこれが何としてもはかどらないという事情があるのでありまして、さらに宮城縣においても三千町歩の未墾地原野買收の問題が、地元農民としては強くやつておるのでありますが、それが遅々としてはかどらない、こういう事情にあるのであります。この未墾地買收、牧野買收について、農政局の最近の根本方針というものをひとつお伺いしたいと思います。
○山添説明員 未墾地の買收につきましてはこれは緊急開拓計画に基いて実行するのでありまして、既定方針の通りであります。それからただいまお取り上げになりましたものは、おそらく國有旧軍用地等の関係であろうと思いますが、これは何か具体的のことがありますれば、具体的に調べた上でお答えいたします。
○深澤委員 ただいまの問題は、岩手懸岩手郡の軍の放牧地三千町歩、これは大蔵省の管財局の所管になつておるわけでありまして、地元といたしましては、それを農林省に管理がえをいたしまして、それを開放してもらいたいという要求であります。宮城縣の問題は、福島縣境の何とかいう村があり、そこに三千町歩ばかりの原野があるのであります。これに対して地元農民並びに地元における次男坊、三男坊の入植が強く、要望されておる。これが遅々としてはならない。もう一つの問題としては、最近における府縣の行政機構の改革に伴いまして、都道府県の農地部の存拜問題が非常に問題になつておるようであります。一部にはこの農地部の廃止というような空氣が出ておるようでありますが、こういうことから考えまして、農地改革の前途に対して農民が非常に不安に考えておるのであります。こういう事いう点について、ひとつ農政局長のお考えをお伺いしたいのであります。
○山添説明員 軍が使つておりました放牧地等はこれを開放する方針に違いないのであります。何か途中で引つかかつておるような問題がございますれば、これは具体的に解決の促進をはかつて行きたいと思つております。福島縣の境にある宮城縣内の原野についても同様であります。 それから農地部の問題については、地方自治法の改正が、政府部内で、まだほんの草案程度でありますが、練られております。その案の一つとして——案の一つというとおかしいですが、地方自治法で考えられましたのが農地部を削除するという案であります。これは地方自治法におきまして、農地改革は二箇年間をもつて終了する、從つてもう終了したのであるからその事務はほとんど残つていないだろう、従つて部としてはいらないであろうという見解であつたようであります。その後事情を説明いたしまして、さらに考え直すということになつております。われわれといたしましては、もとより農地改革の問題もございまするし、さらに多額の國費を支出いたしております土地改良の問題、これをもつともつと從來よりも能率的に、科学的に遂行して行きます観点からも、また開拓育成策を恒久的に堅実に進めて行きます上にも、やはり独立した農地部なる機構が必要である、かような見解をもつて主張をいたしておるわけであります。
○小笠原委員長 この際皆様にお諮りいたしますが、委員外の北二郎君より発言を求められておりますが、五分の程度で許可することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 それでは御異議なしと認めます。北二郎君に発言を許可いたします。
○北二郎君 それでは簡単に要点だけを一つ安孫子長官並びに農地局長にお伺いしたいと思います。まず第一点といたしましては、米價審議委員会の件につきまして御質問を申し上げたいと思うのであります。先ほど社会党の委員に対して、米價審議委員会というものは公開しない、これは委員に諮つてきめたのだと言われましたが、五日の朝私が安孫子長官に電話をかけて聞いたところによると、これは非公開でやるのだと言われておりまして、この点において非常に食い違いがある。そこでほんとうに民主的に米價審議委員会をやるのか、あるいはいわゆる官僚的にやるのか、この点をお伺いしたいと思うのであります。
○安孫子説明員 話がそこまで参りますとはつきり申し上げたいと思いますが、北さんから朝早く電話がございましたのは、大体今すぐ行つて傍聽させるかというお尋ねでありましたので、おそらくこの委員会は非公開になるのではないかと考えるので、それはむだではないかということを、私は御返事をしたと思います。しかしこれは個人的な意見でありまして、一應全般の情勢からそうなるのではないかということを申し上げたのであります。その後委員に諮りましたところが、委員会といたしましては、これは非公開でアシスタントを一人つけるということに決定になりましたので、そういう経過で非公開という形になつたということを御了承願いたいと思います。
○北二郎君 そうすると民主的に行われないということですね。今の御答弁で私はそう思います。そこでもう一点開きたいのは、その委員会の委員の選考のことであります。この委員の中には各政党、各團体からはいられておりますが、政府としては自分の好きな政党、自分の好きな團体を選んだように私には思われる。たとえば國会におきましては少数党というものは選び出されていない。また大きな党であつても共産党からは委員は出ていない。こういうことをやられることが一体民主的であるのか、どうか、その点をお伺いしたいと思うのであります。
○安孫子説明員 この委員は消費者、生産者、学識経験者、その他ということで選んでおりますので、前からも大臣から申し上げておりますように、政党という関係において選定をいたさないという建前になつております。
○北二郎君 それはそれとして、政府の非はこれ以上突きませんが、次に米價に対しまして、このごろはパリテイー計算がくずれて來たようですが、一体政府としては実質実効償格で行かれるのか、それともパリティー計算で行かれるのか、この点ひとつ明確な御答弁を願いたいと思います。
○安孫子説明員 その点はこの委員会でただいまいろいろ御審議を願つております。
○北二郎君 政府としてはどういう意見でありますか。
○安孫子説明員 大体委員会の御決定に従つて参りたいと思つております。
○北二郎君 そうすると政府の案というものはないわけですか。
○安孫子説明員 生産費方式で行くか、あるいはパリティー方式で行くかということについては案を持つておりません。
○北二郎君 一つもないわけですね。——それではどうもありがとうございました。私聞くところによりますと、政府はパリテイー計算をまんざら捨てるわけに行かない。そこでいろいろな品目なんかをかえたようでありますが、一体その品目の中に大道具、大農器具の減債償却費を入れられるおつもりでありますか。
○安孫子説明員 私どもといたしましても、やり方についていろいろ検討は加えております。大道具、大農器具の減債償却費を入れるか入れないかということも、この問題の一つとして考究いたしております。
○北二郎君 それからもう一点お伺いしたいのは、パリテイー計算で行くとすれば、その基礎年次の問題でありますが、政府の方の考え方ではこれを昭和九年、十年、十一年ととられておるようでありますが、一体昭和九年、十年、十一年という年は、われわれから考えさせれば、非常に均衡がとれていない年である、特に昭和九年という年は、昭和八年が日本中の大豊作で米が余りかえつておりました。しかも台湾、朝鮮米が入つて來まして、米は余りかえつて政府は困つておつた。しかもそのときの生産費は幾らかというと、石当り二十七円何がしかにかかつている。消費價格は幾らかというと二十三円何がしかであります。しかも政府は米の價格操作維持に困りまして、格操作維持のために十億からの金を出しておる。そんな年を基礎年次に持つて來ることが、はたして農林当局として均衡を得ていると考えているかどうかということをお伺いしたい。
○安孫子説明員 いろいろ御議論もあると思いますが、過去におきまする最も均衡を得た年次をどこにとるかということに検討を加えました結果、いろいろ難点もあり、批判の余地もあろうかと思いますが、最も均衡がとれた年は九年、十年、十一年であるということで從來やつて來ているわけであります。
○小笠原委員長 北君ちよつと——時間にもなりましたし、なおあなたの質問はもう大略当委員会において質疑應答を重ねられて来たことでもありますので、どうか次会は、もつと大きな問題をお考えになつておいでになれば発言を許可することにいたしますから、今日はこの程度でお止め願いたいと思います。 それでは安孫子長官に申し上げますが、先刻山村委員より発言があつた早場米の関係の点は、この委員会の総意として政府の方に強く要望することに相なつたのでありますが、早場米の問題は理論的には長官のお話にもごもつともな点がありますが、実際問題としては検査はなかなか実行されておりません。また実行されてもそれは公平に行つておるとは思われないということは、一般農民の輿論であつて、こういう反映が起きたのでありますから、この問題を実際に農家が喜ぶというところに持つて行くということは、今後改むべき重大問題だと思いますから、大臣とも連絡をとりまして、この委員会の空氣を反映されて、これを実行に移すことに御努力を願いたい、私からも大臣に申し上げますが、長官からもどうか十分連絡あらんことをここで強く御要望しておきます。 それでは午後は政府の方でだいぶ省議関係がありまして、御出席がないようでありますから、本日はこの程度で散会いたします。 午後一時十一分散会