農林委員会 第38号
- 発言数
- 71 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1949/06/18
会議録
○小笠原委員長 これより会議を開きます。 前回に引続き食料増産確保基本法案及び食糧確保臨時措置法の一部を改正する法案を一括議題とし、質疑を継続いたします。原田雪松君。
○原田委員 第五國会におきまして、政府は多数の法令をこしらえたのでありますが、私ども農村出身者といたしましては、食確法以上に重大な法令はないと考えるのであります。その節いろいろ政府からお話があつたのでありますが、最後の三十一日の議会終了時における雰囲氣というものは、実に緊迫した情勢下において継続審議となつたのでありまして、政府の方へわれわれの要求いたしましたことについて、その後いろいろお考えがあると存じますので、その点を本日お伺い申し上げたいと思うのであります。 なおかんしよ供出問題について、私どもの縣を申し上げますと、昨年のごときは、強権発動により、品物がないからほかの縣、ほかの郡から買いまして、私の郡だけで言いましても、一億円近くのものを強権発動に脅かされて供出しております。御承知の通り地方によりましては、表土が非常に薄くて、干魃でいもがとれないという場合でも、事前割当と言うやつかいなものがありまして、非常な苦しみをして供出しておる。熊本縣といたしましては、今期のいもの供出價格も政府の方で制定しておられますが、何によつて基準を制定せられたか、その点をお伺いしたいと思うのであります。なおこの際政府は澱粉の供出をいもによつて何割程度認められるか、この点を当局にお伺い申し上げたいと思います。
○坂本説明員 お答え申し上げます。なおこの機会に一言ごあいさつを申し上げたいと存じますが、不肖去る六月九日づけをもちまして農林政務次官の大任をお引き受けいたしたのであります。過ぐる第五國会におきましては、皆樣と御一緒に本委員会の委員として、いろいろ御指導、御鞭撻を願つたのでありますが、今回は立場を異にいたしまして、将来またいろいろおせわになることと存じますが、何とぞよろしくお願い申し上げます。 なおただいまの原田委員の御質問でありますが、私も食確法の一部改正法案の審議にあたりまして、いろいろ皆樣と御一緒にこの問題について種々研究もし、考慮もいたしたのでありまして、今お話のありましたように、本委員会に現われました各党各派一致の問題は、報奨物資の衣料の登録に関して、すみやかに農家の希望する対策をとれということであつたと思うのでありますが、その後の経過につきまして、ごく簡單に申し上げてみたいと思うのであります。 実は五月三十日に各府縣の食糧課長会議が開かれたのでありまして、その節に安本を中心に商工、農林両省において報奨用衣料の配給機関の問題について十分相談をした結果を周知徹底いたしたりでありまして、さらに六月一日、通産省次官の通牒をもちまして、各都道府縣知事に重ねてこれの通牒をいたしたのでありまして、その線に沿つて極力整備されつつあると思うのであります。なお皆樣から御希望がありました麦並びにばれいしよの問題は、当時安本総裁が声明いたした程度しかやむを得なかつたのでありますが、米、かんしよにつきましては、なるべくすみやかな機会に皆樣の御要望に沿うようにと考えまして、農林省としても商工省と種々折衝をいたしておりまして、極力皆樣方の御期待に沿うように努力いたしたいと考えておる次第であります。
○原田委員 リンク物資の説明は、その当時われわれが要求いたしましたものについて、まだ不完全だと思いますけれども、次官の通牒によつて了承いたしますが、その際農民の所得について、非常なる金額であるということはすでに御承知の通りであります。これを源泉課税にするか、あるいは無税にするか、厳然課税にする場合には百分の二十を越えてはならないというようなことを持つておるのでありますが、はたしてこれは無視にされるつもりか、源泉課税であるならば百分の二十以下にとどめるつもりであるか。なおついでにお尋ねいたしますが、農業所得税につきましては、一昨年の例は対象が六万円だつたというお話を聞いておるのでありますが、これは御承知の通り一家族に五人の者がいて、五人が農業にいそしんでおつても、基礎控除はたつた一人しかしていない。その他の役場であるとか、農業会であるとか、会社に出ている人たち全部基礎控除がある。この重大なる食糧確保のために、朝から晩まで汗みどろになつて働くところの農民には、その基礎控除がないということは不合理きわまる。だからこの点は一律に、やはり働く人として基礎控除を認むべきである。特に家族も同様に認めていただくようにというような要求をしてあるのでありますが、これについて当局の正しい御意見を拜聽いたしたいと思います。
○坂本説明員 農業課税の問題につきましては、われわれも大藏省を初めいろいろ折衝をいたしておるのでありますが、この点は特に本委員会におきましても、強く各委員から要請された点でありまして、農林省からもシヤウプ・ミツシヨンに対しましては、農業課税の負担に対しまする資料を提出いたしまして、農業課税の適正化を提案いたしておる次第でございます。その中で、農家の家族の、農業從事者おのおのについて、基礎控除の制度を認めますと同時に、勤労控除に準ずる控除を認めるように所得税を改正するとについては、これを課税についての改正意見の第一にあげまして、主食の供出に伴う諸種報奨金についての課税措置についても、食糧対策、商業政策上必要であることを指摘いたしまして、ことに皆樣のご意見のありました例の超過供出報奨金に対しまする源泉課税の問題は、より徹底してこれを免税することを要請いたしておる次第であります。なお今後農林省独自におきましても、また大藏省を通じても、その他関係團体とも、強力に要請をし、実現に努力しておる次第でありますが、御承知のように、シヤウプ・ミツシヨンの結論も未だ出ておらないような事情でありますので、その点は悪しからず御了承を願いたいと存じます。
○原田委員 なお重ねてお尋ね申し上げますが、超過供出分、つまり査定額を超過したものに対して、これを超過供出と見なすようにということと同時に、雑穀類、つまり大豆、とうもろこしを除くのほか、かんしよを含めて、これに少々むりかもしれませんが、要するに供出後の残品を一般の配給にまわすように要求をしてありますが、この点についての見通しを重ねてお伺いしたいと思います。
○坂本説明員 雑穀類の統制緩和の問題についてでありますが、ただいまのところ、あずき、えんどう、そら豆等豆類の供出完了後の自由販賣は、現在諸般の情勢から困難ではないかと思われるのでありまして、いも類及びえん麦につきましては、現下の食糧の需給上、または北海道の作付に及ぼす影響を考えますとき、実施は相当困難な問題があるかのように考えられるのであります。しかし食糧需給の状況に即応いたしまして、供出後のものについても、追加供出またはその要請との関係も考慮いたして、統制しながらも、一般配給的措置をするかどうかにつきましては、さらに慎重に今後研究をして行きたいと考えている次第であります。
○原田委員 重ねてお尋ねします。肥料、農機具、農薬等の生産配給は、現在では各省にわたつているので、この後農林省に一元化して、農村の不便にならないように、しかも肥料等のごときは、適期にこれを配給するという段取りにしてもらいたい、こういう要求をいたしておるのであります。なおまた農産物の價格改訂に多少やられたようでありますが、これでもなお不足であつて、そのままでは農村の経済に非常な響きを与えると思いますので、この後この農産物の價格の改正をもつと大幅に引上げるというような意志があるかどうか、重ねてお尋ね申し上げます。
○坂本説明員 ただいま御指摘のありました農機具その他について、本委員会の委員諸氏のご意見に基きまして、われわれといたしましても、できるだけその実現を期するために、いろいろ努力をいたして参つたのでありますが、御承知のように農林省設置法及び通商産業省設置法の制定によりまして、農機具の生産の所管は、農林省設置法第八條及び通商産業省設置法第十三條に規定せられておりますように、一部を農林省、一部を通産省において所管することとなつたのでありまして、これについては農林省も、國内用農機具は農林省で所管し、輸出用は通産省で所管するのが、最も合理的であると解し、その実現について関係各方面と折衝中でありまするが、その具体案は近日中に経済安定本部におきまして原案作成の上、閣議に提案審議する運びとなつておる次第であります。 なお肥料行政につきましては、御承知のようにかなり問題もあることだと存ずるのでありまして、ただいまのところは事務的折衝は差控えておるような次第でありまするが、これもまた本委員会の御意志によりまして、われわれがまた十分努力をいたしたいと考えておる次第であります。
○原田委員 大体御説明でわかりましたが、私どもの深刻に考えておりますところの氣持ちとは、大分かけ離れたお答えのように存ずるのであります。坂本次官も農林委員時代におつしやつたことを、まさか政府委員になつたのでお忘れになるということはないと存じますが、要するに、私どもに農村のために身命を賭してこの問題に当らなければならない、そうしたければ家に帰ることもできないというような、あの当時の悲壮な氣持を、今翻すわけに参りません。そういう意味からいたしましても、ぜひこれは法文化せられまして、そうして各省との折衝が完全にまとまりまして、その上で臨時國会を通さなければならぬ責任があると私は存ずるのであります。生やさしいことでもつてこれを通過させる、たとえて申しますと、参議院が通つたから衆議院の与党の委員はのんでいいじやないか、こういう簡單な考え方で通すことになつては、私どもの使命は根本的に没却されてしまう。要するに参議院の性格と、純農村から出た衆院のわれわれの性格とは、おのずから異にしておるのであります。その点をよく御勘案くださいまして、われわれの満足の行くような方法によつて解決していただくように最後にお願いしまして、私の質問を終ります。
○河野(謙)委員 ちよつと関連してお伺いたいと思います。先ほど原田委員から肥料、農機具、農薬の行政の一元化の問題について、御質問がありました。そのお答えの中で、特に肥料についてはまだ問題があるように伺いましたが、私は非常に不思議千万だと思います。肥料一元化の問題は議論や意見じやないのです。われわれが申し上げておるのは、事実に基づいて、農林省に一元化しなくてはいけないというかたい決心をわれわれは持つております。と申しまのは、肥料行政の生産部面が商工省に移つて以来、行政の実績を見ればよくわかるのです。いかに價格の面で生産者に片寄つたか、いかに生産者の監督を怠つたか、これらについて事実の問題をはつきりと農林省がつかんでもらうことによつて、おのずと政府の方針もきまると思います。つきましては、この機会に私は、昨年でしたか商工省に肥料行政が移つて以来の肥料の生産に対する不正事件、たとえば成分の不足の問題、またやみ行為の問題、また商工省に移つて以來の價格の取扱いについて、どういう推移をたどつて來たかということにつきまして、この次の委員会までに、これらの資料を農林省として商工省とよくご連絡の上御提出願いたい。特に取締りの面に私ら申し上げるまでもなく、晩に農林省でやつておられるのでありますから、この間におきましての不正事実につきましての詳細なる調査をなさいして本委員会に御提出願いたいということをこの機会にお願いします。
○坂本説明員 先ほど原田委員にお答えを申し上げました肥料の所管の問題につきましては、ただいま事務的な折衝を行つてないということを申し上げたのであります。しかしながら私たちに、先ほどお話も出ましたように、立場を異にいたしまして、政府側の立場に立つことに相なつたのでありますが、あくまでも國会議員といたしましても、全國農民の意思につきましては、十分これを尊重し、これの実現をはかるのが私どもの仕事であると考えておるのであります。從いまして、さような意味におきまする政治的な折衝につきましては、特に河野委員のご希望の通り実現をはかりたいと考えまして、十分政治的には折衝をいたしたいと考えておるのであります。何とぞ皆様方にも一層のご鞭撻をこの機会にお願いを申し上げておく次第でございます。
○原田委員 先ほど質問いたしましたうちでお答えのないのがありますので、重ねてお尋ねいたします。いもの供出に澱粉の供出を何割認められるかという点と、いもの價格を定めてありますが、一級から三級までの間に非常なる開きがある。特に九州のごときは沖繩百号をたいへん奨励しておるのでありますが、それが三級にされることになりますと、私の縣内で七千万円以上の損失を招くことになり得るのでありますが、その点何によつていもの價格を制定せられたか、その内容を政府当局から御説明願いたいと思います。
○安孫子説明員 生産者の澱粉供出の問題は、いろいろご要望がございますが、ただいまのところさような取扱いにいたしておりません。それで千葉縣あるい九州地方、各地の状況からいたしますと、ある程度考えざるを得ないのではないかというふうにもただいま考えておりますが、その具体策については、いろいろ研究を重ねておる次第でございます。 それから價格の問題でございますが、沖繩百号のみではございませんが、いろいろないもの品種につきまして、私どもの見た合理的な区分を実はいたしたのであります。いろいろ各地においてのご意見もありますが、取入れられますものは十分これを取入れまして、多少昨年と違つた改訂をいたしたのであります。たとえて申しますると、茨城一号の問題でありますが、昨年のいものラツシユの問題に関連いたしまして、もう少しよい品種にかえたらよかろうというような観点からいたしましても、多少等級をいじつたような事情もあるわけであります。この價格差はいろいろな状況から判定いたしまして、一応今回のいもの價格を適当と考えたのでありますが、沖繩の問題については、なお具体的に御意見等も承りまして、研究いたしたいと思います。
○原田委員 價格をお定めになるのには、要するに澱粉化の成績によつてお定めになると存じます。ところが沖繩百号にしましても、四國のいもにしましても、中央で試驗をなさるのとはたいへん開きがあると思うのであります。そういうものは、現地においてのパーセンテージを見られることが正確であると思う。それをこちらに持つて来て、中央でやられた試驗成績のみを基礎としてこれを價格の裏づけにするということは、実にそこには不明朗なものがあると存知ます。この價格の問題は重大な問題でありますので、今後はぜひその地方々々の試驗機関を通じておやりになつて、最後に御修正になつて御決定せられんことを希望するのであります。大体澱粉化を何パーセントに見ておられるか、その点をお伺いしておきたいと思います。
○安孫子説明員 実は本年のかんしよにつきましては、いろいろなご意見を聽取いたしまして、研究をいたしておる最中でございまして、まだ決定はいたしておりません。しかしもちろんお話のような澱粉化の問題等も取入れまして、合理的な案を策定いたしたいということで研究をいたしております。
○渕委員 ただいまの原田委員の質問を要約してみますると、去る第五國会において、われわれ農林委員が悲壮な覚悟をもちまして継続審議に追い込みました、そのときの八箇條の條件について、今日までの経過を質問されたと存じます。私は当時國会におきまして坂本委員とともに職を賭してまで鬪つたのでありますが、この継続審議にまで追い込みましたことは一応の成功であつたということで、いなかへ帰りまして農民大衆を呼びまして、いろいろと第五國会の経過について説明をいたしたのでありますが、そのとき私は八箇條の條件を詳しく話しました。こういつた條件を確保することによつて、國際的視野からながめて、日本の農民もしばらくがまんしてもらわなければならない、こういうことを因果を含めて話しました。農民大衆は、よくわかりました、それだけのことをあなた方がやつてくださるならば、われわれはまつ裸になつても國家に奉仕しましよう、そうして日本の国際的な地位の向上に努力いたしますと、農民は語つておるのであります。私はこの農民の言葉を聞きつつ、わざわざ九州から継続審議のため飛んで参りまして、今政府当局のお答えを聞いてみますると、その当時の氣分とかなり離れたような感じをいたすのでございます。坂本さんに熱意がないのではございませんが、農林省全般の空気が、議会がひとたび去りますれば、元のような状態になるのではないか、相かわらず大藏省、商工省のしり馬に乘つて行かなければならないようなことでは、われわれに継続審議に追い込みました根本的な要素を没却する結果になると信じます。從がつて私たちは、この継続審議に追い込みまして、この次の臨時國会には当然通さなければならないという責任を持つております。その責任の裏づけになるためには、これをしつかりと法制化するということが、われわれの至上の願いであるが、その法制化への足踏みがなかなかそろつてないような氣がする。もし法制化されないあかつきにおきましては、一体われわれはどうして農民に相見えましよう。どうして食糧増産の重大使命を全うすることができましよう。また農林委員といたしましてその責任を、全うすることができましよう。かく私は考えましてこの継続委員会の空氣を一応ながめて來たのでございます。当然問題となります米價の改訂につきましても、よほど政府当局にはつきりと態度をきめてもらわなければなりません。今日こういつた麦、ばれいしよの價格の決定の事後承諾をわれわれの机の上に乘せられるというようなことでは、今後の農村の指導はできない。われわれに農林委員として指導できない。從つてこの次の米價の改訂につきまして、よほど國会議員たるわれわれをば重要視しまして、その改訂の一員の中に入れて、あらゆる角度から研究されまして、今日の誤つたるパリティー計算を、徹底的に改良するところのお氣持ちがありやいなや最後に伺いまして、私の質問を終りたいと思います。
○坂本説明員 ただいま渕委員よりまことに御熱意のある御鞭撻をいただきまして、恐縮に存ずるのでありますが、私もたまたま最も関係の深い農林省にその職を奉ずることになりましたことは、まことに感慨無量なるものがあるのでありまして、ただいま御指摘のありました通り、本法案が及しまする影響につきましては、私も渕委員同樣にまことに憂慮をいたしておるものでありまして、何とかして農民の方に一つでも後納得の行く、また喜んでいただけるような裏づけをしなければならない。かように考えておるのでありまして、第五國会最終日まで努力をいたして参つたのであります。先ほど來申し上げます通り、たまたま立場は異にいたしましたが、十分本委員会の御意思のあるところは尊重をいたしまして、ぜひその実現に最善の努力をいたしたいと考えておるのでありまして、重ねて皆樣方の御協力を切にお願い申し上げる次第でございます。なおその他の問題につきましては係官より御答弁を申し上げます。
○野原委員 ただいまの渕君の質問に関連をいたしましてちよつと申し上げたいと思います。この食糧確保臨時措置法の一部改正の問題に関しまして、これが継続審議に相なつた、それがたまたま今の渕君のお話では、何か次の國会においてこれを通さなければならぬ、通すことが前提だというふうなお話でございましたが、私どもはあくまで継続審議中でございまして、また食糧確保臨時措置法の改正に関しましての関連した問題といたしまして、先ほど來原田君あるいはまた渕君からるるお話があつたような、いわゆる根本的な農業政策の問題についての、いろいろな條項について解決をしなければならぬ問題を、急いで解決しなければならぬと考えて、目下審議をしておるのでありまして、先ほど八箇條とかいうお話がありましたが、こういうことは、当然われわれが農業政策としてなさなければならぬ問題でありまして、これを通すことによつて食糧確保臨時措置法を通す通さぬというようなことは、おのずから別個であると私は考えております、もちろんそれには深い関連があり、われわれが要望するがごとく、これらの諸件案が満足するような解決をし、また食糧確保の問題も、それによつて農村の人たちが十分納得し、また協力を得るという点においては、この問題もおのずから解決するだろうと思いますけれども、先ほど渕君の質問では、その点があたかも次の國会において、どうしてもこれは通すのだという一つの前提に立つてのようなお話がございましたが、私どもはいまだそういう段階になつていないということをこの機会にはつきりしておく必要があると思いますので、私の意見として特に申し上げておく次第であります。
○深澤委員 食糧確保臨時措置法を五日会におきまして野党側が反対、与党側が継続審議ということで、ともかくもその決定を見ずに継続審議になつたことは、全國農民の反対の声が議会にひしひしと迫つて來たものが、そういう結果を生んだというふうにわれわれは考えるのでありますが、その後において森農林大臣は、この食糧確保臨時措置法の代案を考えているがごとき意見を新聞に発表したのでありますが、われわれから考えまするならば、この全國農民の反対の意見によつてでございましようが、反省するところあつて、この法案をひつこめる意思があるやにあの新聞の記事からは受け取つたのでありますが、政府当局はこの食糧確保臨時措置法の改正に対して、どういうお答えを國会閉会後お持ちになつたのであるか、その点をまずはつきりお伺いしたいと思います。
○坂本説明員 お答えを申しあげます。実は昨日並びに本日の委員会に、大臣自ら出席されまして、種々皆樣方のご質問に対しまして明確なる答弁をさるべきであるのでありますが、御承知の通り、やむを得ざる要務のため、石川、福井両縣下に旅行中でございます。從いまして、ただいまの深澤委員の御質問に対しまして、私から申し上げることはいかがかと存知ますが、実は私就任早々でありますが、この問題は非常に重大な問題だと考えまして、大臣の御意向も伺つたのであります。当時新聞には代案があるかのような記事が出ておつたのであります。もちろんこれは各新聞によつて、いろいろその記時の内容は趣を異にしておつたと思いまするが、いずれにしても何か代案があるかのような印象を与えたということは事実であつたろうと思うのであります。私もこの点に関しまして大臣の御意向を伺つたのでありますが、御承知のように、これは食糧確保臨時措置法でありまして、あくまでもこの法律が臨時立法であるということは皆樣御承知の通りであります。しかもこの法律につきましてはいろいろ非難もあり、また改正すべき点も種々あると思われるのでありまして、何とかひとつ恒久的な、そうして理想的な法律をつくりたいというのが一致した意見であると思うのでありまして、たまたま大臣が記者会見において述べられましたお話が、かような問題に触れたのではないか、またそういうことによりまして何か代案があるといつたような記事になつたのではないか、かように思われるのでありまして、決してただいまのところ政府といたしまして、これにかわるべき法案を用意しておるわけでもございません。あくまで現段階におきましては、この食糧確保臨時措置法につきまして、皆樣方のご審議をわずらわすということ以外には、考えをいたしておらないのでありまして、その点ひとつ十分御承知をいただいて、愼重ご審議をわずらわしたいと考える次第でございます。
○安孫子説明員 米價のお尋ねがありまして大体の考え方を申しあげておきます。主食が一手政府買取りのような形になつておりますので、生産者の立場から申しますと、米價格の同時は最も重要な問題であると考えております。特に農村の経済状態が逼迫しております昨今において、この問題を愼重に研究をして適正な米價格を決定するの必要なることは、私どももまつたくその通りに考えておるわけでおります。從つて今度の米價を決定いたしますについては、これは大臣も別の機会に申しあげておるかと思いますが、審議会のようなものを設けまして、各方面のご意見を十分承りましてその上にきめて参りたい、かように考えておる次第でございます。
○深澤委員 食糧確保臨時措置法を継続審議のまま本年度の麦、ばれいしよの補正割当並びに供出の問題が具体的に行われるのでありますが、全國の農民は、一体今年の補正並びに供出がどういうぐわいになるかということに対しましては、非常な不安を持つておるようにわれわれは考えるのであります。つきましては、本年度の麦、ばれいしよに対する農林当局の見た作況はどんな状態にあるか。もつと具体的に申し上げますならば、各縣との個別折衝をすでにおやりになつておりまして、おそらく各都道府縣の被害の状況等も、具体的におつかみになつておると思うのであります。そういうようなことから申しまして、各都道府縣の要求する被害の実情、その数量、それから農林省に大体本年度の麦、ばれいしよについての作況並びにその被害の実情をどういう程度に見ておらるるか、都道府縣の要求と農林省の考えとでは、一致しておるのか、あるいは相当開きがあるのか、そういう点について、食糧庁長官から具体的に御説明願いたいと思います。
○安孫子説明員 ちよつと速記をとめていただきたい。
○小笠原委員長 速記をとめて……。 〔速記中止〕
○小笠原委員長 速記を始めて……。
○深澤委員 大体今の御説明で現況はわかつたのでありますが、しかし本年度の麦の被害に平均二割三分というような都道府縣の要求があるのでありますが、局部的にはまつたく皆無というような悲惨な状態が、旱害地帶にはあるようにわれわれは見ておるのであります。そういうようなことから申しまして、非常に供出問題が困難な状況になると思うのでありますが、これは毎年の例でありまして、供出の、問題は食糧庁としては、食糧の需給計画というものが常に基準になりまして、事前割当の数量を大体において確保しなければならないという基本線があるようであります。そのために事実被害があつて、その被害の事実に応じまして補正が行われないというところに、供出後における悲惨な問題が農村に起るのであります。從つて、われわれはもちろん超過が供出でき得る所では超過供出もけつこうでありますが、被害のある処は、その被害の実情に応じてこれを補正しなければ、いかに供出制度を法文の上で改正いたしましても、地方の農民は納得しないのであります。さらに食糧管理法の改正によりまして、農家飯米の問題は非常にきゆうくつの状態になつております。還元米等も一切認めないということになりまして、今年度の供出問題は非常に困難だと思うのでありますが、まず基本的には、供出問題を需給計画の数字にとらわれずに、被害の実情に応じて補正するという考えがあるかどうか、この点をはつきりお伺いしたいと思います。
○安孫子説明員 補正の問題は需給の観点と申しますか、そうした考え方よりも、むしろ重点を被害の実情等に置いて考えて行くのが私は至当だと考えております。ただ被害の実情というものをいかに把握するかという点において、いろいろの見解の相違も出て來ます。これが決定的につかみ得るような資料というものが、現在のところではなかなかないと考えております。従がいまして、各方面の資料を総合いたしまして考えて参らなければならぬと思います。しかしそれを考えるについて、非常に不作でありましても、需給上の観点からして、その不作を全然無視いたしまして、補正をして行く。あるいは補正を全然しないというようなことはやるべきではないと考えております。
○深澤委員 われわれは食糧供出関係の実情にたずさわつて來た経驗がありますが、被害の実情というものを認定する根拠というものが、作報あり、食糧事務所あり、あるいは縣の農務課ありというぐあいに、いろんなのが調査に行くのであります。しかしながらおのおのその機関が調査いたしましても、報告はばらばらに行つておる。それを総合してそこに事実の被害というものを認定するという総合機関が現在ないのであります。そのために、地方農民はいたずらにそうした各機関のセクシヨナリズムのために、非常な災いを受けているというのが、過去の現状であると思うのであります。從つて農林当局といたしましては、どの機関とどの機関が調べたものを、被害のデータとして、それを根拠として被害を見る。こういう一つの基準をきめていただかなければ、実情において被害は補正するが、しかしどこでその被害の実情をつかむか、どこで調べたのをその被害の害情として認めるかというとに対しては、何ら基準がないわけです。その点について、今後どういうぐあいに農林当局としてはお考えになつておるか、その点をひとつ説明をせられたい。
○安孫子説明員 やはり将来、さしあたりもそうでありますが、一番に基準といたしますものは作報事務所の被害というものを基準にして参りたいと思います。但し現在の段階におきまして、これが末端に至りますまでの十分なる調査ができ得ない状態にありますので、その点について各方面の意見あるいは資料を用いまして、補正をして、総合的に考えて行きたい。作報の資料を中心として参りたいと思つております。
○深澤委員 それからもう一つ。これは農村の末端の聲でありますが、農家から供出、つまり買入れをする場合におきましては、一等、二等、三等、等外というように買上げるのであります。一たびそれが公団に移りまして配給される場合におきましては、等外も一等も二等も三等もごちやまぜにされまして、生産者價格に公団の手数料、マージンやその他のものを入れて配給されるのであります。この点非常に農民といたしましては、買上げの場合においては等級をつけるが、配給の場合においてはそれがごつちやまぜにされてしまう、こういうような非難が非常にあるのであります。この点についてはどういうぐあいに処置されておるのか、その点をひとつお聞きしたい。
○安孫子説明員 配給の際に現在は等級その他を價格の面におきましてもプールいたしましてやつにおりますがために、ただいま御指摘のようなご質問が出て來るのだと存じます。生産者の立場からこの点の非難はどういう点からあるかはつきりいたしませんが、要するに自分が等級の悪いものを出した場合に安い値段になるわけであります。それを政府で配給いたします場合は、プールにいたしますために、相当高い値段で配られる等、その間に一定の利ざやを政府がもうけておるのでにないかという点について、生産者が氣持を悪くしておるというようなあるいは意味ではないかと思います。プールの建前から申しますれば、その面だけを見れば、御承知のように、そういう見方もできるわけでありますが、一方一等、二等、三等のような高い値段で買つたものを、それよりも安く賣つておるという部分も出て來るのでありまして、配給面においてプール操作をしておる限り、その間の見方によつて生産者が不満を持つ面もありますし、生産者が不満を持たない面もあろうかと存ずるのであります、從來食糧事情が緊迫しておりますので、全般の情勢からして配給面についてはプール的な配給を等級の問題について続けておりますが、漸次状況がもし緩和いたしますならば、その辺については合理的の処置をとることが可能であろうかと存じます。
○寺崎委員 今度の食糧確保臨時措置法の改正につきましては、農林委員も愼重な態度をもつてただいま審議中でありますが、全国の農民がこの成否いかんによつてどんな生活状態になるかということを考えますときに、私はむしろ食糧確保臨時措置法の設定されましたときに第七條の四項にあります事前割当の数量を越えて買上げることができないという一つの條文が、再び一部改正のこうした法案を提出しなければならないというはめに政府が陷つたであろうと考えております、食糧確保臨時措置法はけつこうなようなものでありますけれども、その農業の姿から考えて見ますときに、まことにこれに実際にに適合しない法律であります。なぜかと申しますと、半年以上も前に、作付する以前においてその供出の数値を定めるということがそもそも合理的でない。こういうところから食糧確保臨時措置法の行き詰まつた点が生れて來るのであります。私はむしろこういう実際に適合しない法律は撤廃してしまつて、そうしてさきに農林大臣が新聞で発表されましたような、合理的な供出制度を考えるような政府の考えになつてもらいたい。政府はここに一歩退いて食糧確保基本法の撤廃を考え、さらに新しき法案を提出することをこの際考えていただきたい。 第二番目には、先ほど淵委員からも話されましたような、供出農産物價の問題でありますが、米價を決定されます場合に、パリティー計算をもつて決定されますけれども、そのパリティー計算というものが、はたして次期生産に適合するか、農村の生活が、はたしてこれをもつて確保せられるか、私は米價ほど生産者にとつても、また消費者にとつても重大なものはないと考えます。これをパリティー計算というような一部的な計算方法をもつてせず、食糧管理法の第三條にあります政令をもつて定めるとありますのを、撤廃してしまう、そうして國会の決を経て米價を設定する、こういうことにお改め願つたならばどうであろうかと考えます。政府当局のお考えをお尋ねいたします。 それからさきに農林政務次官のお答えにありましたように、麦、ばれいしよの見返り物資についての衣料品の登録制度でありますが、これは次期の供出の場合には、努めて間に合うように何とか努力する、こういうお答えでありましたけれども、今回の場合に間に合わなかつたように、次期の場合にもまた時期がずれてしまつて間に合わないような結論に到達するかもわからない。私は七月中にこの登録制度を設定される考えがあるかないか。これについては農林省よりも、むしろ商工省の考えが主体となつて來ますから、農林省の考えを伺いますと同時に、商工省の考えをお伺いしたい。 もう一つかます、わら工品生産に対する見返り報奨物資でありますが、このわら工品の生産については最も供出関係のある重大なことでありまして、食糧事情が緊迫しております今日、この供出を円滑ならしめるためには、わら工品の生産、ことに供出用のかますの生産は最も重大であります。これに対して農民のまず希望しておりますものは、硫安のリンク制であります。硫安の報奨物資であります。それが現在とめられておりますが、これを復活する考えはないか、もしこれが復活できないとするならば、どういうところに復活できない理由があるか、またこれを復活しないとした場合に、供出用のかますが十分なる計画をもつて生産できなかつたとする場合に、供出が滞ることになるが、その点について政府はいかなる考えを持つておるか。最後にお尋ねいたしますが、肥料のうちの魚肥でありますが、從來は魚肥が自由に手に入つており、現在においても農村が増産をせんとする場合に、その魚肥を手に入れることがまず増産の秘訣であります。食糧確保臨時措置法、あるいは今度の追加供出の法定措置ということになります場合に、まず農民はいかにしても増産せぬことにはならない。そのときには、硫安あるいは過燐酸というような程度の肥料ではほんとうの増産はできない。ここに農民は魚肥の入手を希望しておるのでありますが、魚肥の入手に至つては、現在どうにもならない状況にあります。これについて農林省のお考えを承りたい。
○坂本説明員 ただいまお尋ねの第一点、すなわちただいまご審議を願つております食糧確保基本法に対しまする政府の考え方でありますが、これは先刻深澤委員にもお答えを申しあげました通り、ただいまの段階におきましては、この一部改正法案をご審議願いまして、すみやかに御可決願いたいと考えておるのであります。しかしながら元來供出制度につきまして、いろいろ批判がありますことに、御指摘を待つまでもなく、われわれも十分承知いたしておるのであります。ただ問題は、根本的な問題として、たとえば地積や地方の問題をいかなる基礎によつ見て行くか。さらにまたこの供出制制度によりまして農村の経済を確立し、農家経営を安定させる。こういうことについていかなる措置があるか。しばしば委員会でも問題になりましたように、あるいは税金の問題であるとか、あるいは生産資材の問題であるとか、いろいろの問題があると思いますが、これらの問題は少くとも根本的に解決してかからなければならない問題であると思うのであります。先ほどもお答え申し上げましたように、必ずしもわれわれこの法案が完全なものとに考えておらないのでありまして、なおわれも鋭意努力をいたしまして、ご指摘のありましたような理想的な恒久的な法案を御審議願うように、われわれも用意をし、努力をいたしたいと考えておりますが、廣範にわたりかつ複雜な問題でありますので、ただちに皆さんの御期待に沿うわけには参らないかもしれませんが、この点は御了承を願いたいと思います。 さらに御質問の第二点、米價の問題であります。これに國会によつて決定するということが望ましいではないかという御意見であります。もちろん全國農民を代表されまする國会議員各位の御意思を十分尊重いたしますることは当然と存じますが、ただいまのところにいささかむりがあるのではないかと思われる節もありますので、これまた後刻当該関係官からお答え申し上げますが、御希望の点は十分わかるのでありますが、ただいまのところ早急実現は困難ではないかというふうに考えるのであります。 それから御質問の第三点であります。主食のリンク用衣料品の問題につきまして、早急にその措置をとるべきであるということでございました。われわれも商工省とすみやかに連絡をし、そうして結論を見出したいと考えておるのでありますが、たまたま第五國会の会期中に問題となりました小賣業者及び卸賣業者の登録につきましては、今年の米及びかんしよの供出に対するリンク衣料の配給から、新しい登録による店舗を通ずる配給とすることを目途といたしまして、商工省と折衝中でございます。その要点は、まず登録は小賣業者につきましては、消費者の選択する度合い、卸賣業者につきましては、小賣業者の選択する度合いによつて決定をすること、さらにまた右によりまする小賣業者及び卸賣業者の登録がえは、農家の購入予約とそれに基く購入割当などという、数箇月を要する事務処理もございますので、新生産の米、かんしよの供出につきましては、新制度を採用しまして、新制度を完全に施行するためには、少くとも七月上旬までにこれを実施してもらわなければならない、かような点につきまして、目下商工省と極力折衝をいたしておる次第でございます。この点につきましてはさらにまた委員諸子のご協力を煩わしたいと考えております。 それから第四点のわら工品のリンク物資の問題でございますが、わら工品の重要性につきましては御指摘の通りでありまして、政府といたしましても、これの増産につきましては、十分農家の方々、あるいは業者の方々の御協力を願わなければならないと考えておる次第でございます。ただいろいろな情勢の変化におきまして最初にきめました方針等も変更する場合もあるかと存じまするが、この点につきましては、また現在の事情がどうなつておるかということにつきましては、後ほど係より御答弁を申し上げたいと存じます。 さらに第五点の魚肥の統制の問題でありますが、就任に早々でありまして、どういう状況になつておるかは実は明確にお答えをすることができないのでありますが、御趣旨の点に十分了承いたします。できるだけその方向に進むようにいたしたいと考えております。特にまた農家の方々がお困りにならないような措置を講じてやりたいと考えておる次第であります。
○藤田説明員 ただいま御質問にございました中で、わら工品の供出にリンクする肥料の問題につきまして、ちよつと補足をいたしておきたいと考えます。從來農産物を供出いたします場合に、それを円滑ならしめる方途といたしまして、リンク制度というものがとられて來たのであります。ところがこのリンク制度といいますのは、これは一長一短があるわけでありまして、ことに肥料のような重要な農家の基礎的な資材を、リンクというようなやり方で出すという点につきましては、從來いろいろ御意見があつたのであります。われわれといたしましては肥料の供給も相当回復をして参つておる。ことに基礎的な資材でございますので、これは農家のに欲するところの必要量というものは絶對に確保する。そうしてその土地々々に応じて施肥基準いうものを設定いたしまして、必要とするものはこれを出す、そうしてまた農家から供出をいたしますものは、これをまたさらに別途にとる。リンクという思想は、肥料についてにやめて行く、この方が正かろうというふうな見解からいたしまして漸次これをやめて参つております。わら工品の供出リンクのものだけが最後に残つておるわけであります。われわれといたしましては、やはりこの問題についても施肥基準によつて適当に出して行くという方針を貫いて行きたいという考え方からいたしまして、この秋肥からこれを出さない、特にリンクとして出さないという方針で進んでおるわけであります。ただ稻わら等が自給肥料の給源として非常に重要である。これはその通りでありまするが、稻わら等が自給肥料の給源以外の他の用途に使用せられる、こういうことの多い地帶につきまして、配給肥料の割当等について、十分これを考えなければならないということで、施肥基準の設定につきましても、私どもはその点で考えておるわけであります。なお縣内の配給につきましても、やはり徹底する措置というものは考えて行かなければならぬと思つております。それについての必要な措置についてにこれを考慮して参りたい。かように思つております。
○寺崎委員 その点もう少し伺いたいのです。農政局長の言われる氣持ちはよくわかります。私もリンク制というものはよろしくないと思う。そんなえびでたいをつるような氣持ちを持つて供出制度をきめたのが悪かつた。出すものは出す。とるものはとる。その局長の今の氣持ちはいいと思う。ところがはたしてそうなつた場合に、かますは十分にできるか、できぬか。予定通りの供出量の数量を確保することができるかできぬか。もしできなかつた場合にはどうするか。その見通しがあるかないか。それが伺いたいのであります。 それから各縣別の施肥基準というのがございますならば、それを一応伺いたい。その表をいただきたい。
○藤田説明員 各縣別の施肥基準につきましては、すでに大体各縣々々ごとの肥料配給主任官の会議を開きまして、これの相談をして決定をいたしております。御入用でございますれば、提出をいたします。 それから從來わら工品の供出について肥料が非常に重要な役割をしておることはよく納得するのでありますが、先ほど申し上げましたように、リンク制というものは、また一面いろいろの弊害を伴つておるわけであります。われわれといたしましては、やはり施肥基準その他の合理的な基準によりまして農家の必要な肥料を配給する。しかしながら稻わらが自給肥料以外の用途にたくさん使われるために、金肥がたくさん要るというものについては、施肥基準において十分考慮する。こういう考え方であります。一方從來ともわら工品の生産をせられまする縣につきましては、やはりそういうふうな肥料リンクというやり方はやる。そうして大いにつくつていただくという考え方で進めて行きたい。かように思つております。
○安孫子説明員 私から申し上げるのもどうかと存じますが、食糧庁としても関係がございますので、魚かすの問題をちよつと申し上げます。実は魚かすについては、食糧庁としましては、無関心でおれない事情があるわけであります。二、三年前でありますが、東北の單作地帶におきましてこの魚かすに対して熱烈な要望がありました。これがほとんど統制のルートに乘つておりませんために、肥料の要求から、北海道と魚かすと米のパーターをやつたことがあるのであります。これは規則違反である。まことに深刻な問題でありますので、食糧管理局といたしましても、当時この問題を生産者の立場において解決しなければならぬという観点からしまして、このパーターをとりやめて、食糧管理局において、ある程度の実力をもつて、北海道において魚かすを集めて、これを單作地帶毎に配給をしておつたのであります。ところが魚かすは一面また飼料としての需要も相当多いのでありまして、その間にいろいろ総合的な問題が生じて参りましたために、これを統一的に統制をして行くことが最も望ましいということに相なつたのでありまして、今度水産庁を中心といたしまして魚かす配給統制規則を制定いたしまして、肥料、飼料の配分集荷等についてやつて行くということに相なつております。もつとも魚かすの統制は、御承知のように非常に困難でありまして、特に果樹地帯等におきましては、相当やみ價格をもつてこれを引取る実力を從來は持つておつた。この点は食糧生産の観点からも放置できませんので、ただいま申し上げましたような規則を設けまして、できるだけ食生産者の方にまわすようにやつて参りたい。また飼料との調整も十分やつて参りたいと考えております。
○寺崎委員 農民は米と麦の供出に際して非常に困つております。ことに米作地帶の肥料は、魚かすをもつてする。これが一番効果的であります。それがただいま長官がおつしやいましたように、農民の手元へどうしたら入るか。飼料としてはある。しかも飼料として流れ來たものが魚肥に入つているわけです。魚肥として農村が使用しておる。流れて來るときには飼料として流れて來る。そうでなく、ほんとうに食糧増産必至の状態にある今日においては、どうしてもこれは米麦の増産に使用されることが最も望ましいことであると考えますが、その点について何とかもつと円滑な配給の方法はないものでしようか。その点をお伺いしたいと考えます。 〔委員長退席松浦委員長代理着席〕
○安孫子説明員 私どももただいまの御意見の通りに実に考えておるのであります。從いまして総合調整をいたすにつきましても、主食生産の肥料としてこれ重点的に使われることについて十分なる話合いをつけてやつて参りたいと考えてやつておる次第であります。規則を制定いたしまして、ようやく運用する段階に達しましたので、今後ただいまの御意見によりまして、われわれとしては十分注意をして参りたいと思いますが、そうした考えによつてやつて行くことについて。まつたく御同感でございます。
○河野(謙)委員 先ほど肥料のリンクの問題で、農政局長が重要なる基礎資材であるところの肥料のようなものをリンクに扱うべきでないとおつしやつたことはまつたくその通りだと思う。これは嚴重にその線を守つてもらいたいところがさようにおつしやつておりながら、農林省ではリンクに使つておられる。これは今魚肥の問題が出ましたから申し上げますが、この春でしたか、東北、北陸、滋賀、それに静岡を加えまして、魚肥を指定消費縣という名のもとに配給しておられる。しかもこれは肥料一般配給の中に入れて魚肥を指定消費縣として配給しておられるならば問題はないが、肥料の一般配給のわく外で魚肥をさらにプラスして指定消費縣の名のもとに配給しておられる。これはリンクです。かようなことはいけない。特に最もこつけいなることは、東北、北陸というような所は、肥料は今までの割当の仕方が悪かつたと申しますか、まずかつたたために、余つておる。東北のごときは農家がみんな肥料を一ぺん配給を受けて、さらにやみ賣りするというような肥料の過剩な状態が今まで出ておる。さような所にさらに割当のわく外にプラスして魚肥を配給するというようことをやつておられる。かようなことはただちにやめなければならぬ。同時に私は、今後かようなことは絶対にやらないというお考えであるかどうかということをまず伺いたい。 もう一つは魚肥の統制の問題であります。もともと魚肥は農林省の肥料課でやつておつた。ところが統制がどうしてもとれない。非常に統制の技術が困難であるということで、肥料課は投げて、自由販賣にすベきだということで統制をはずされたと私は思つております。しかるにその後において飼料の方で統制をとるということで始めたのですが、やはり統制がとれない。農政局長は今まで水産関係におられたと伺つておりますし、よく御存じと思いますが、今後といえども魚肥の統制はなかなかとれないと思う。統制のとれる自身のないものを、何で政府の責任においてやつておられるか。今後いろいろな組織の面において、確実に統制がとれるというお見通しがついておやりになつておるのかどうか、それを私は伺いたい。同時に、私たちから見れば、今窒素肥料が硫安に換算して百八十万トンも百九十万トンも供給ができようというときに、魚肥としての量は、硫安に換算した場合には、わずかに窒素肥料の五%か七%のものだ。こういうものを肥料として考えました場合に、自由販賣にしましても、決して肥料界全体の撹乱にはならない。こういう点からいたしまして、今後魚肥の統制をとりましても、依然として過去七八年と同じような経過をとるのだという自身のないことであつたならば、この際お考えを改めて、いつそわくをはずされたらどうかと考えますが、これについての御見解を伺いたい。
○藤田説明員 農政局長としてお答えをいたします部分と、前水産庁次長としてお答えをいたします部分と、両方あるような感じがいたします。魚肥のリンクというものは将来やらないかどうか、こういうようなお話でございます。先ほど申しよげましたように、根本方針といたしましては、肥料のような農家の生産の基礎資材については、リンクというふうなやり方で農家の農産物の供出をつつて行くというやり方はやめることが根本方針であつて、これが正しいと考えます。從つてできるだけ各肥料の種類によつて、その肥料の種類の重要なものから漸時そういうふうな方針をとつて行くべきであると考えます。從つて、たとえば化学肥料につきましては、もはや八月―十二月の秋肥から方針がきまつてやつておられる。從來農政局でやつておりますこの方針で進んで参りたいと考えております。ただ魚肥は、御承知の通りに、小さな漁家で生産される。そしてまた計画生産ということができない性質のものであります。統制は非常にむずかしい。そしてその数量の割当というようなものも、やつてみないとわからない、その漁況による、こういう事情がたくさんあるわけであります。從つてこういうようなものにつきましての統制は、これは率直に申しまして、きわめてむずかしい問題であります。自信があるかとしますと、これに私は生産庁当時から述べましたように、率直に申しまして、水産庁は自信があつて始めた仕事でございません。しかしながら、その前の経過を考えますと、たとえば食糧管理局当時には、米と魚肥とのパーターというふうなやり方をとつている。あるいはまたわら工品はわら工品でパーターでとつている。あるいは飼料関係はまた飼料公団の関係でとつている。こういうふうに、いろいろな方面でとつていることが、同じ漁村へかかつて來るわけである。それが非常に不合理な状態であつた。そしてまた魚肥の統制が完全にはずせるかと申しますと、これはいろいろな事情からそう簡単にも参らない。どうしても統制はやはり続けて行かなければならぬ、こういうふうな特別な事情がございましたので、從つてそういうふうな事情である限りは、これはやはり同じ漁家からとるのだから、ばらばらにとることをやめて、何か一つの統一したとり方をすべきだというようなことから、そのまとめ役を水産庁がかつて出た。そしてやり方はできるだけ從來の機構を生かしてこれをやつて行こう、こういうやり方で來ておるわけであります。從つて私は、これは現在の統制機構に基く実績というのをしばらく見て、そしてその結果に基いて、将来これをどうするかという問題を、よく関係方面をお打ち合わせして決定して行くべきだ、さような考えを持つております。
○河野(謙)委員 魚肥の問題は自信はないけれども、諸種の事情でもう少し今まで通りやらなければならないというのですが、十分愼重にお考えになるのはけつこうですけれども、今に今にと言つて死んだ人がありますから、死なないうちにやつていただきたいと思います。それからお尋ね申し上げた点でお答えがないのですが、魚肥の指定消費縣の問題は、今後一体どういうことになりますか。これに先ほど申し上げましたように、肥料の割当のわくのほかに、これだけプラスして魚肥をやつておる。しかも先ほど申し上げたのでくどくなりますけれども、これらの地が單作地帶なるがゆえにやられたのですか、いずれも肥料は從來の割当から行くと多い縣です。余つていると言つてもいい縣です。それらの縣に割当のないものをやられた。これは私はリンクと見てさしつかえないと思う。さようなことを今後絶対にうやらないかどうか、これをひとつお答えを願いたい。
○藤田説明員 從来それぞれの地方々々でいろいろ事情がございまして、どうしても魚肥を使わなければできなかつた特殊な事情のある所が多いわけであります。從つて魚肥の配給というものについては、全部にはまわらないのでありますから、從來の魚肥を最も希望しておるところを重点的に考えて行く、こういう方針は適当だろうと思います。ただ魚肥のリンクをやるかやらないかということでありますが、肥料として來ます魚肥の大部分というものは、從來米の供出とパーターしておるのでありまして、それ以外に農政局関係で魚肥をとつております分は、正確な数字は今ちよつとはつきりいたしませんが、たしか五万貫程度のごくわずかなものがありますから、大きな数量というものに、むしろ現在食糧庁の供出関係でかかつておられるものであります。從つて魚肥のリンクについてはそう潔癖に考えることもできないわけでありますから、われわれといたしましては、しばらくこういうやり方で進んで行くということが適当ではないかと考えております。
○河野(謙)委員 今お答えのように單作地帶その他、魚肥の消費地には非常に特殊な事情があることは、私もわかつているのです。だからそれをやるならやつた分だけ他の化学肥料を割当から引いたらどうか、これをどういうふうにお考えになつているか。食糧管理局の政治力は強いと申しますが、肥料の面から見ると、食糧管理局は少し横暴です。魚肥を東北なり北陸なり、滋賀なりに配給するのはけつこうですが、その割合には化学肥料をそれだけ引くというのが当然のことである。それをなぜやらないか。特に私は指定消費縣の中に静岡縣が入つているのはおかしなことだと思う。米だとかいろいろな理由をつけてみても答弁はつかないと思う。みかんというなら、和歌山もあるし、岡山もある、廣島もある、神奈川もある。要するにどこへやつてもいいから、やつた分はほかの肥料を引き、一般配給のわくの中に入れて扱う。肥料課で扱う、農政局で扱うということで、食糧管理局を別天地にして、特殊部落にしないようにしてもらいたいと思う。その点について農政局長はおそらく腹の中では私と同じだと思う。同じだつたら私は率直にここで答弁していただきたいと思う。
○藤田説明員 今後肥料の配給をいたします場合は、先ほど申しましたように、施肥基準というものをその土地々々の状況によつて決定して行く、しかもその施肥基準による割合というものを大きくして考えております。施肥基準を決定します場合にはいろいろの事情があるわけであります。その土壌の性質その他もございましようし、先ほど申し上げましたように、自給肥料をどういうふうに使つているか、あるいはまたそのほかのいろいろの肥料をどんなふうに使つておるか。從つて金肥としてどれだけ。これにやつた方がいいかというふうなことを、総合的に勘案をいたしまして、施肥基準というものができて來るわけであります。從つてお話のそういうふうな点につきましても、将來施肥基準の決定をいたします際に十分参考にいたしましてこれをやつて行くことがいいだろう、かように思つております。
○河野(謙)委員 私はただいまの点につきましては、農政局長として非常にお立場がつらいようでありますから、別の機会に大臣なり政務次官から十分御協議の上後答弁いただきたい、かように思います。
○深澤委員 肥料價格の問題についてちよつとお伺いしたいのであります。最近大藏省におきましては、價格調整費を節約するために非常に努力されておるようであります。その結果として、肥料の関係の方面におきまして、肥料價格の問題を相当考えておるようでありますが、聞くところによりますれば、マル公廃止というような意見もあるようであります。さらに主食と特殊農作物との二重價格制によつて操作をするというような意見もあつたようでありますが、これもすでに新聞記者にも発表しておるようなことをわれわれは聞いておるのであります。これに非常に日本の農業にとりまして、現在としては重要な問題でありますので、農林当局はこの肥料の價格についてどういう御考え持つておるのか、大蔵省のこうした意見に対してどういう方針を持つておるのか、その点をお伺いしたいと思います。
○藤田説明員 從來販賣肥料に対して出ておりますところの補給金というもの、これにつきまして安本、大藏省方面で、補給金制度全体の問題でありますが、これをできるだけ少くして行きたい。こういうふうな考え方からいたしまして、肥料についてもいろいろ現在御考慮になつておることは事実であります。ただ、まだ具体的な相談までは入つておりません。今いろいろとお考え中であろうと思います。それにつきまして、私どもといたしましても、いろいろの点を考えておるわけであります。しかし結論は農家に対する肥料というものは、われわれといたしましては、できるだけ安く配給すること、それによつて農家の経営を安定させるということがやはり必要だろうと考えます。從つてそういうふうな考え方で、今後ともできるだけ農林省としては対処をして行きたい。かように思つております、
○松浦委員長代理 次は大森君。簡潔にお願いします。
○大森委員 どうもしやべらぬ先に簡潔と言われると何をしやべつていいかわからぬことになつてしまいます。
○松浦委員長代理 関連質問ですからどうぞそのつもりでお願いいたします。
○大森委員 私のは関連質問と、さらに食確法について……。
○松浦委員長代理 ちよつと大森さんにご注意しますが、関連質問でなかつたら通告順にお願いいたします。
○大森委員 それでは関連質問だけやつておきます。あとは後ほど許していただきます。私はあまり長いことやりませんからすべてを一まとめにして……。
○松浦委員長代理 関連のおつもりで一まとめにお願いいたします。
○大森委員 ただいま河野さんからこれは討論会ではありませんから、河野さんと名前をさして申し上げることはどうかと思いますけれども、北陸地方に肥料が非常に余つておる。こういうようなお話があつて配給を受けておる農民が賣つて歩くというようなことを聞いて、私はまことに遺憾に思うのであります。私も石川縣の者でありますが、そういうようなことがありますならば、ぜひ何の何兵衞、それは一人か二人は、あるいはどろ棒しては悪いと言つてもどろ棒する者がありましよう。しかしながらその村全体が悪いとは申せぬ。それでありますから、かりに悪い人が農家におつたといたしましても、それを例に上げて石川縣の肥料はたくさんであるということは大きな問題でありますから、私からそうではない、やはり足らないので、やみの肥料を買つておるということをまず申し上げておきたいと思います。 次に私は食確法の問題を審議いたしますに当りましては、何と申しましても農民が得心をしなければならない。得心するようにいたさなければならない。いずれこの案は通過いたすものと私は思うておる 私どもに反対でありますけれども、これはどうせ通過いたすものと思うのであります。そういたしますならば、委員会といたしましては、できるだけこれに対して審議をいたし、できるだけ農民の得心の行くようにいたさなければならぬと思うのであります。それにつきましては、私どもの地方などに、先ほど河野さんから、お話のあつたように單作地帶でありますので、どうしても一度委員会に單作地帶をみてもろう。そうして今後の超過供出の割当にいたしましても、事前割当にいたしましても、これが適当であるか、ないかというようなことを委員会に見てもろう。こういうことを單作地帶を代表しておる私どもといたしまして強く要求をいたしたいのである。ところがあるいは当委員会に、昨日も委員長からちよつと聞いたのでありますが、委員長は何か出張の制限をしてあるというようなお話があつたが、しかしながらこうした重要な大きな問題を決定するにあたりましては、委員の制限どころではありません。政府総出にいたしましても、この單作地帶などにおきまして、いかなる状態であるかということをきわめることが、最も大切でないかと思うのであります。そういう点からいたしまして私はこの委員会が北海道にも参られるということである。でありますから、あるいは東北あるいは私どもの北陸の地方なども、ぜひ委員会としてはこれを見ていただく、こういうことを私は要望いたすのであります。いろいろ申し上げたいことにたくさんあるのでありますが、簡潔にということを言われておりますから、あとの機会にいろいろな食確法に対する意見も申し上げたいと思います。まず私は委員を派遣してもらつて、單作地帶の状態をはつきり調査してもらう、こういうことを要望して私の質問を打切ります。
○松浦委員長代理 お答えいたしますが、委員派遣の問題につきましては、運営委員会その他で打合せしたこともございますし、後ほど御相談申し上げたいと思います。
○平野委員 質疑に先だちまして本案の審査に対する態度について一応明確にしておきたいと思います。先ほど野原君も言われました通り本案を來るべき臨時國会に必らず成立せしめると、いうように決定的前提に立つべきものではないと考えるのであります。要はこれに賛成するかいなかを今度の審査の途上において決定せられることである。あるいは終局におきましてこれに賛成する場合があるかもしれませんが、それも條件次第であるということをこの際明らかにしておきたいのであります。 次官がありませんから簡單に一二の点について質問したいと思いますが、第一点は農業所得税の納期の問題であります。今回所得税法の改正によりまして、第一回の拂込が六月ということになつたことは、これは農家にとりましてきわめて重大な問題であります。これは別に農業所得が七割以上を占める所得については、十二月に納付するようにというような規定があるそうでありまするが、この点に関して農林省は大蔵省とどういう折衝をしておられるか、またその見解を承つておきたいと思います。 第二に、耕作権の放棄がすでに随所に起つておるわけでありますが、かかる法律案が成立することになれば、一層こういう傾向が増大することになると思います。これはもとより、耕作を放棄するという方の氣持ちにつきましては、まことに同情すべきものがあるのでありますが、この理由は別といたしまして、とにかく多少でも收穫をあげ得る土地を放棄してしまうということは、これは國家として重大な問題であるから、これについて政府としては、そういう場合に第三者にこれを行わしめるとか、あるいはまた公共団体等に行わしめて、とにかく耕作だけに國として維持するというようなことを立法化する意思がありやいなや。 第三に、一部保有農家と完全保有農家との保有量の差というものについては、かねがね幾多の議論があるのでありまするが、この点については、これを合理化し、平等にするというような措置をとる意思があるかどうか。 第四に、一部保有農家が現在供出の対象になつておりまするけれども、これは連合軍の覚書によつて、明らかにその必要がないのでありまするが、現、在市町村食糧委員会の末端割当においては、依然として一部保有農家が供出の対象になつておる。これがために還元配給が完全に行われないのであり、また政府のこれに対する態度がきわめて不明でありますために、今日本全国を通観して、一部保有農家が消費者以上に深刻なるところの食糧の苦しみに直面しておるという状況にあるのでありますが、この原則を明らかにして、一部保有農家に保有量を確保して、供出の対象にしないという原則を行う意思がありやいなや。 なお、先ほどの委員からも御発言の通り、本問題はきわめて重大でありますので、今後引続き委員会を継続せられる場合において、幾多の質疑があるということを留保いたしまして、以上簡單にお尋ねいたします
○山添説明員 納期の関係でありますが、これは便宜上私からお答えいたしたいと思います。大藏省との話といたしましては、六月に申告をして、そこで納税をするということに農家としてはなはだ困るから、八月にしてもらいたい、年三回でよありますけれども、二回でどうかという話をいたしましたけれども、今年のところはそれは実現をいたしませんでした。それからお話のように、單作地帶は、これは来年の一月でけつこうであります。 それから耕作放棄をいたしました土地について、國家が強制的にそこに耕作権を設定するというような制度を考える意思ありやいなやということにつきましては、その問題は実は考究いたしたのでありますけれども、行政的な措置をとるということは必ずしも必要ではなかろう。ことに濫用ということも起りますので、そこでやはり農地委員会がその使命にかんがみて、あつせん等の形によつて、そういう場合においては一応他の人が利用いたして行くようにいたしたい、こういう考えであります。
○安孫子説明員 一部保有農家と完全保有農家との保有数量の問題でありますが、これはりくつから申しますれば同じであるべきだと思います。初めは同じでありましたが、需給が非常に緊迫いたして、むずかしいものでありますから、保有食糧が三合一勺にされたというような経過でありまするけれども、回復する努力を私どもも今後とも続けて参りたいと思います。しかし要するに、財源がなければ回復ができないという状況であります。しかも大部分が外國から食糧を入れなければならないという状況におきましては、急速にこれを回復するということは、見通しとしては困難ではないかと思います。 それから、一部保有農家に対する供出割当の食糧でありますが、それは法律の精神から申しましても、実はそういう建前ではないのでありますが、実情は一部保有農家にも供出がかかつておるということが、これは実情であります。いろいろ実態調査等も私どもいたしてみますと、要するに割当量の重い軽いはありますが、割当量が重いということよりも、一部保有農家にもかけざるを得ないということは、地方によつていろいろ違うかとも思いますが、保有農家に対する割当がもつと行くならば、その能力があるにもかかわらず、そこに行かないために、一部保有農家にかかつておるよう実情が相当あるのであります。この辺は要するに末端割当の適正化の問題に相当影響して参ると思います。観念的には一部保有農家にかけないという点についてはその通りであります。これを実際においてそうした事態が生じないようにすることについて努力をいたしたいと思います。
○平野委員 納期の問題について、もう一度伺いたいのでありますが、これは昨年までは十二月であつたものが、本年は六月というとは、これはきわめて重大な問題であります。今前農政局長の答弁によると、すでにそういうふうに話をしたけれども決定しなかつたということで、まことに遺憾にたえないのでありますが、しかし別に農業所得が七割以上を占むる所得については、特に十二月まで延ばすことができるというような規定があるということを聞いておるのですが、そういうふうなものがあるのかどうか、それを適用する意思があるのかどうか、伺いたいと思います。
○山添説明員 單作地帶におきましては、春納める必要はないのであります。やはり暮れでよろしいのであります。
○松浦委員長代理 それではこの機会に、昨日小林委員の要求がありました蚕糸に関する件に入ります。
○小林(運)委員 昨日本委員会におきまして、私は蚕糸業の問題につきまして緊急質問を申し上げたいということをお願いいたしておりましたが、この際政府当局に蚕糸業の、特に昭和二十三年度産の繭によりましてできました生糸の公団買上げの件に関しまして、ご質問を申し上げたいと思うのであります。 政府当局におきましては、先般第五國会の開会中におきまして、しばしば昭和二十三年度産の繭からできました生糸の公団買上げの問題につきまして、公開の席上において、農林大臣あるいは大藏大臣その他から、これを急速に買い上げるというような言明があつたのでありますが、今もつてこの問題が解決しておらないのであります。これはすでに昭和二十四年度産の繭がどんどん生産されておりまして、製糸業者と養蚕家との間に取引が開始されておりますけれども、これらの問題もからみまして、いまだ掛日の決定にも至つておらないのであります。現在蚕糸類の價格その他の統制は全面的に撤廃になりましたけれども、この二十三年度産繭による生糸は、今まで政府が公定價格でもつて買い入れるということで、きまつておるものであります。それを統制を撤廃したからというので、それを買い上げないというのではない。買上げるが、しかしここに為替の関係もいろいろありまして、値段等の問題につきましてもいろいろの問題が起きております。この間の事情をわれわれしばしば政府当局に質問したのでありますが、明確なお答えがない。これはいろいろ関係方面との関係もあることと思いまして、われわれに隠忍自重して今まで参つたのでありますが、すでに今申し上げましたように、本年度の繭も出回つております。また海外の生糸の需要などにもいろいろな報道がありまして、関係業者はもちろん、全農村におきましては、生糸の値段の問題、今後の蚕糸業の問題等につきましては非常に心配をいたしておるのであります。從いまして、まず第一に、この二十三年度産の繭から、できました生糸の買上げの問題につきまして、その後の経過を十分ひとつ御説明を願いたいと思うのであります。 なおこの件に関しまして、二、三政府当局でとりました行動に対しましても、私は非常に疑義を持つておる点がございますので、これらは後刻御質問を申し上げることにいたしまして、一応その間の事情を当局より御説明を願いたいと思うのであります。もしこの件に関しまして、当局におきまして公開をはばかるようなことがありましたならば、秘密会でもけつこうでありますから、その辺は政府当局におきまして御相談の上しかるべくお願いを申し上げたいと思います。
○坂本説明員 ただいま小林委員から述べられました通り、為替レートの設定、國際市況の変動などによりまして、今日の蚕糸業界に一大センセーションを起しておりますことは、まつたく御指摘の通りでありまして、一日も早くこの混乱を安定させなければならないと考えておる次第でありますが、この問題はいろいろ複雑な問題もございまするので、この際委員長お願いをいたしまして、秘密会に直していただき、それぞれ事務局より御納得の行くように御説明を申し上げたいと存じますので、よろしくおとりはからいを願いたいと存じます。 〔松浦委員長代理退席、委員長着席〕
○小笠原委員長 ただいまの政府の、小林君の質疑に対する秘密会の要求に対して御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それでは秘密会といたします。委員以外の方の御遠慮を願います。 〔午後零時四十一分秘密会に入る〕 〔午後一時二十八分秘密会を終る〕
○小笠原委員長 この際お諮りいたします。ただいまの秘密会の記録はこれを公表いたさない方がよいと思いますが、別に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それではさよう決しました。 なおお諮りいたしますが、岐阜の方の競馬場候補地を参考に視察することに相なつたのであります。その期日を七月の末といたしたいと思いますが、もし御希望の方があれば、委員部の方に今ただちにお申込みをいただいて、その日が決定次第、委員長の方から電報で岐阜の駅に集合するように御通知いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」を呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 ではさよう決定いたします。 本日はこの程度にとどめて次回は來月七月二十九日に開会することにし、これにて散会いたします。 午後一時三十分散会