農林委員会 第35号
- 発言数
- 25 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1949/05/30
会議録
○小笠原委員長 これより会議を開きます。 議事に入る前に御報告いたします。ただいま本委員会に予備審査で付託になつております食糧増産確保基本法案は、参議院を通過し、本院に送付され、正式に本委員会に付託と相なりました。また同じくただいま本委員会で予備審査中であります食糧確保臨時措置法の一部を改正する法律案は、参議院を通過し、本院に送付され、本委員会に正式に付託となりました。 また去る二十八日高倉定助君が委員を辞任せられ、その補欠として当日議長において小平忠君が委員に指名せられました。以上御報告いたします。 それではまず酪農業振興臨時措置法案を議題とし討論に移ります。この際修正案について坂本君より説明を求めます。
○坂本(實)委員 ただいま議題と相なりました酪農業振興臨時措置法に対する修正案について御説明申し上げます。 まず修正案文を朗読いたします。 酪農業振興臨時措置法案の一部を次のように修正する。 (生産計画の実施) 第八條を次のように改める。 第八條 前條第一項の規定により生産計画及びその実施に関し必要な事項が決定されたときは、これらの実施に関しては、食糧確保臨時措置法の農業計画及びその実施に関する規定の例による。 第九條中第二項を削り、第三項を第二項とし、同項中「第一項」を「前項」に改める。 附則中第四項を削り、第五項を第四項とする。 本法案においては、第二條から第七條までの規定により原料牛乳の生産計画を定め、第八條において右の生産計画は食糧確保臨時措置法の農業計画に移されることとなつており原料牛乳の生産計画の実施は食糧確保臨時措置法の規定に所要の改正を加えて主要食糧農産物と同一方式によつて行われることになつておりますが、主要食糧農産物と原料牛乳との性格の差異にかんがみまして、食糧確保臨時措置法による主要食糧農産物の農業計画の例によつて行い、実施上適切な措置を講ずることが、酪農業の振興をはかる上に妥当であると考えます。従いまして原料牛乳の生産計画の実施につきましても、本法案そのものの規定によることが妥当であると認められますので、第八條を修正して、原料牛乳の生産計画の実施についての規定を定めようとするものであります。 また食糧確保臨時措置法に牛乳関係を追加している箇所、すなわち第九條第二項及び附則第四項を削除しようとするものであります。 以上簡単に修正案についての趣旨弁明を行います。
○小笠原委員長 それでは本案及び修正案を一括議題とし、討論に付します。討論は各党十分以内にいたしたいと思いますか、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 異議なしと認めます。それではさよう決しまして、討論に入ります。寺島隆太郎君、
○寺島委員 私は本法案が上程いたされる前に、各党各派の酪農議員を網羅いたしましてまとめ上げられましたる努力に対しまして、かつまた本法に意図する酪農家を振興させようとする考え方に対しましては、敬虔の念を捧げるにやぶさかではないのでありますが、静かに本案を檢討いたしますときに、なお條文の中において次に申しますおおむね八箇所の欠陥を指摘することができるのでございますが、提案者よりは來るべきなるべく近い機会において、本法律案の修正をいたすと、かような言明がございましたいきさつ等にもかんがみまして、この致命的欠陥を将来において修正をするという條件を附し、わが連立派民主党といたしましては、條文上にわだかまる次の諸点について提案者諸君の将来における法運用の際におきまするところの御勘考、並びに近い将来におけるところの修正を條件といたしまして、賛成をいたしたいと思うのであります。 私どもが本法案において指摘いたします第一点は——きわめて箇條的にのみ申し上げますが、主要食糧農産物と原料牛乳の農業計画の同一指示という問題である。申すまでもなく主要食糧農産物の收穫は春秋年二回でありますが、原料牛乳は年間を通じて生産せられておるものでございますために、同一の農業計画として指示することに事務上難点があるのではなかろうか。かかる点に対しての措置を、将来の修正について御考慮願いたいのであります。 第二点といたしましては、本法案の持つ性格といたしまして、指定地域の酪農家のみは特権的な飼料作物の保有を認められるのでございますが、それ以外の酪農地域のいわゆる有畜農業者各位においてはその特典を得られない、両者の間に持つておりますところの不均衡を是正するの措置を考えないならば、やがては、独占資本に奉仕することに忠なる法律案になるという疑念を抱かざるを得ない。この点もなるべくすみやかな機会に御修正願いたいのであります。 第三点といたしましては、生産者は主要食糧農毒物の事前割当がない限り、これを勘案いたしましたところの牛乳の生産計画を市町村長に提出することができないという事務上の問題も、これまた近い将来において、法において新たに規定し直さなければならない問題であろうと思います。 第四点といたしましては、私がつとに本案をつまぐり來つて、本案の社会性に対して、あるいは本案が運用せられる將來において、酪農耕作農民に対する心理的な、実質的な影響いかんという問題から最も苦慮いたしたる問題でありますが、申すまでもなく乳製品製造業者に対しまして、賣渡しまたは賣り渡さなけれ、はならない原料牛乳について供出義務を課するという問題、すなわち主要食糧の場合においでは政府に供出するのでございまして、問題はかりにないといたしましても、この問題さえもが食糧管理法第八條をめぐる違憲問題として今日提起せられているにもかかわらず、いわゆる一商社に、あるいは一協同組合等に対して供出義務を怠つたる場合において、同様の罪を酪農家が負うということは、立法上の疑問が存するのみならず、ここに將來においてどうしても直さなければならない当面の問題が存在いたしているということを指摘いたしまして、提案者各位がきわめて近い將來において、この罰則規定については新たなる御勘考を願いたいということであります。 第五点は、原料牛乳の供出数量の変更につきましては、数量の変更を行うためにいろいろな資料の整備を要することは申すまでもないのでありますが、これを作成する機関が今日末端にはないというのであります。 第六はさらにこれが変更の手続についても、主食並みにいたすということには、やはり一つの食糧上の問題が存在していると思いますから、これも法運用の將來においてお考え願いたい。 第七点は、言うまでもなく乳牛は死亡、移動等というようなものが非常にある。農林省の從來の畜産行政は、死亡、出産等家畜当然の生命の問題について触れていないところに、一つの欠陥があるというようなことを指摘せられたのでありますが、この死亡移動等の場合における供出割当を行うことに対しまして、どういうふうに規定いたすかということが、さらにこの法案を枢軸として行われますところのあるいは行政措置等において、いかが取るかということが一つの心配になつて参つているのでございまして、この点を一つお考え願いたいのであります。 最後に第八点といたしましては、現在の原料牛乳の超過供出に対しまして飼料の特配を行うということは、現下の食糧並びに飼料の需給事情が許さないではないかと考えられるのであります。なお本法案によつて、二万町歩の飼料圃を新たにリサーヴいたしました立案者各位の御熱意は、まことに察するにあまりあるのでありますが、この二万町歩は、結局において、今日やかましく論議を続けております、いわゆる食糧確保臨時措置法の一般の耕作面積の中に食い込んで來るのではないかと思うので、それを主軸として、酪農する農民が穀物をつくる農民に優先をいたして、特権を得るというような片手落な状態にならないようにお考えおきを願いたいのであります。 さらに牛乳の價格は、今日主食に比べてきわめて高い。それでプール計算をいたすと、主食全体の値段が上るのではないかということも考えられるのであります。 以上私が申しました八点と、二つの問題とにつきまして、さらに新しく檢討を加えられまして——本案のねらつておる考え方は決して間違つておるとは思いませんので、願わくばかかる点について、きわめて近き將來に抜本的修正をなして、議員提出の本法律案が全有畜農民各位の了解と支持を得られるように、今後とも立案者各位の真摯なる御努力をお願いいたしまして、連立派民主党は本案に賛成いたす次第であります。
○小笠原委員長 八百板君。
○八百板委員 本法案提案者の目的とするところの酪農業の振興をはかるためには、さらに一段の檢討を要するものがあり、ただいま拙速通過をはかることはかえて提案者の意思を殺し、反対の結果を招くおそれのあることを指摘いたしまして、ここに私は日本社会党を代表いたし、反対の意思を表明いたすものであります。 なお農民新党の北君よりも、同様の趣旨において反対の意思を持つものであるということのお話がありましたので、私の討論に付言いたしておく次第であります。 酪農の振興は日本農業の近代化の視点より、さらには食糧問題の新しい方向であります量より質への轉換、食生活の改善、文化の向上等々の角度より、われわれもひとしく念願いたすところであります。この点、かりに米麦の生産量が飼料圃確保によりまして幾分さかれ、若干の減退を來すような場合があつたといたしても、カロリー計算の上から、酪農製品の方が食糧の絶対量を数段増加する結果となることもあり得るのでありまして、むしろこういう点においては喜ぶべきものがあると考えられるのであります。しかしながらこれを本法の実際の運用について考えてみますると、憂慮すべき幾多の問題が残されていると思うのであります、第一牛乳の供出が総合供出という形になつておりませんがために、ただいま寺島委員より指摘せられました通り、この二万町歩を数えられるところの作付面積の分だけが、主食供出をいたします農民の上に轉嫁せられるおそれがあるのでありますが、これに対する具体的な処置を何ら用意せられておらないのであります。さらに牛乳の加工面において、生産農民の努力の結果が、農民以外の非農民的勢力によつて支配せられるおそれが多いということをわれわれは考えなければならないのであります。さらに生産農民の協同組合等の施設がまだ不十分であり、なおかつこれに対する保護助長の資金的政策も、事実上とることのできないような今日の段階におきましては、言葉だけで同等の立場を生産者国体に與えたといたしましても、実質においては既存の酪農資本家だけを利益せしむる結果となることは、火を見るよりも明らかだと思うのであります。從いまして、この点、既存の酪農資本家森永、明治等に対して集中生産の便宜を與え、特権的、独占的利益を與える結果になることを憂慮いたすのであります。 さらにまた乳製品がいかように配給せられるかということを考えた場合、これまたわれわれの意図する食生活の向上のために、これを必要とする方面には流れて行かないのではないか。そういう点配給の措置が不十分ではないかと考えます。またこの法律の施行にあたりまして、当然考慮いたさなければならない予算的措置も考えられておらないのであります。さらに食糧確保臨時措置との関連においていろいろの問題を残しておるのでありまして、これに関連して処理しなければならないたくさんの問題があると思うのであります。修正案もこれらの欠陥を何ら補うことはできないのでありまして、よりよくするまで、とりあえずこれを通しておこうという考えもわかるのでありますが、しかしわれわれは、提案者の意思をほんとうに生かすことが正しい任務であるという立場に立つて、よりよきもののできることを期待いたしまして、ここに本法律案に反対するものであります。 以上反対の意見を述べた次第であります。
○小笠原委員長 渕君。
○渕委員 私は民主自由党を代表いたしまして、酪農業振興臨時措置法案に対しまして、賛成の意を表明するものであります。 この酪農業臨時措置法案は、日本の酪農業を振興せしめることに重点が置かれているのでありまして、敗戦後の日本のみじめな農業の隘路打開のために考えられたのがこの法案であると信じます。從いまして、非常に重大な意義を持つ法案であるだけに、提案者の御苦心のあとも見られるのでありますが、これを通覧いたしますると、不備な点なきにしもあらすでございます。しかしながら日本の農業の將來ということをお互いが考えますときに、どの党派の人も超越いたしまして、日本の農業の將來はアジア的なる農業から脱却いたしまして、新しい近代化の方向へと歩むことを希望するのであります。その近代化の方向に際しまして、最も重大なる問題は有畜農業であり、酪農業であります。この酪農業の発達は、日本農業の將來に最も大きな課題であります。この課題である酪農業を振興さすためにはいろいろの方法が考えられますが、現在のごとき食糧飼料事情の不十分のときにおきましては、どうしても國内におけるところの食糧、飼料は一点に集中して、現在の苦況を脱却する以外に方法はない。ここに思いをいたされたのがこの酪農業の振興法案であります。從いまして、私はいろいろな点に不備のあることを認めますけれども、この一点を指しまして、この法案に賛成するものであります。但し將來に対しまして、提案者の各位が十分の研究をつまれまして、この法案を流れるところの資本的な臭みを一掃いたしまして、社会的な方向に持つて行く、特に農業協同組合を育成強化するという面において、日本の酪農業を振興させる上に、一段のごくふうをお願いいたしまして、賛成の意を表明するものであります。
○小笠原委員長 深澤君。
○深澤委員 ただいま提案されております酪農業振興臨時措置法に対しまして、日本共産党を代表いたしまして、本案並びに修正案に対しまして、反対の意を表明するものであります。現在日本における農業が、その本來的な零細農の引合わない立場に対しまして、さらに最近における農産物價格の不合理な情勢、また重税等によりまして、日本農村が破壊的な方向に導かれておることは、何人も認むるところであります。こうした情勢の中に、日本の農業がいかにして旧來の封建的な生産形式から脱却いたしまして、近代的な方向にその道を求めるかという場合におきまして、酪農もその大きな二つの課題になるのであります。日本の農村工業というようなものが酪農というものに結びつけられまして、將來発展することは好ましいのでありますが、現在の状況におきましては、日本農業はまつたく國家の経済目的のために犠牲的な要求をされておりますがゆえに、その生産の中から資本の累積あるいは余剰というものは出て参りません。從つて農村工業を興すといたしましても、資金、資材の点におきまして、まことに困難をいたしておるのであります。從つて國家はこの農民に対して、國家自体が負担いたしまして、この農業の育成ということを考えなければならないと考えておるのであります。從つて酪農の問題につきましても、酪農生産者に対する生産價格、あるいはその他の資材、資金を供給いたしまして、自主的な酪農業協同組合を設立いたしまして、これを育成するという努力が必要であると思うのであります。そういうような情勢のもとに、このたび提案されましたところの酪農業の振興臨時措置法は、いかなる目的と内容を持つておるかと申しますれば、一面名前は酪農業振興臨時措置法と申しまして、けつこうな名前であり、またその提案理由においても、まことにけつこうな理由が掲げられておるのでありますが、その内合を檢討し、かつそれから起つて來る結果を見ますならば、これは酪農業振興臨時措置法でなしに、まさに酪農製造業者の振興法案であるというふうに断ぜざるを得ないのであります。なぜかならば、今日の日本の酪農の状態は、まつたく森永、明治等を中心とする酪農の独占資本が、日本の酪農業を支配しておるのであります。この現状をそのまま認めて、そうしてその人々を酪農製造業者とし、その人々に一切の原料牛乳が集中されるといたしますならば、まさに現在吉田内閣がやつておるところの集中生産方式、この酪農の方面においてまさに森永、明治等の大資本に集中生産するという同じ一つの方向であるというように、われわれ考えるのであります。酪農の生産者に対しまして、酪農製造業者あるいは処理業者に対して、その原料牛乳を賣り渡さなければならない。それを賣り渡さなければ法によつて罰せられるというような強硬なる供出規定を設けておるのであります。こういう過程を通じまして、おそらく大資本に対する集中が行われるという結果が現われて來るということを、われわれははつきり見通すことかできるのであります。さらに今後、酪農業者の自主的な協同組合等が発展することを、われわれは期待しておるのでありますが、本法案におきましては、農林大臣の定める一定の規模を持たなければそれができないというような規定も設けられておる。さらにその酪農の事業が、集荷されたものの七〇%以上を消化しなければ、これを取消されてしまうというような規定もありまして、日本の零細農の中から生れて來る小規模な協同組合の育成という方向とは、まさに逆の方向にあるということが言えるのであります。こういうような意味合いしおきまして、日本の酪農業を振興するという意図を持つておられましても、その結果として起りますことは、森永、明治等の大資本に集中的に原料生乳が集荷されまして、そこにおける酪農美の独占支配か確立されるという結果になるのでありまして、われわれは、こうした方向に日本の酪農業を導いて行くところの拍車となるこの酪農業振興臨時措置法に対しましては、とうてい賛成することができない。われわれはあくまで酪農業者の協同組合組織に基くところの、自主的な酪農業を発展せしめる方向に努力しなければならないのでありまして、こういう見解から本法案に対しましては賛成することはできない、反対しなければならないという考えを持つているのでありまして、共産党といたしましては、この法案の成立に対しましては反対の意を表明するものであります。
○小笠原委員長 大森君。
○大森委員 私は民主党野党派を代表いたしまして、この酪農業振興措置法案に対して反対をいたすものであります。申し上げるまでもなく農村工業といたしましては、これより期待を持つべきものがないと考えている。さらに現在のところでは、われわれの地方におきましても、酪農業協同組合というものができまして、あるいは明治にも森永にも取引をいたしている。そういう点を考えますならば、何を苦しんで今、これに違反するものは、というような統制をいたさなければならないか。今これが発展をしようとしている途上において、これを押えるがごとき法律をつくらなければならないか。こういう点を私ははなはだ遺憾に思うのであります。酪農は、北海道は申し上げるまでもなく、独立もでき、さらにまたいかなる資本が入つてもおびえないほとの設備も完備いたしておる。しかし私どもの地方におきましても、これを何とかいたさんとして、農業協同組合などもこれに資本を投じまして、今やつくらんといたしておるのであります。そこへもつて來て、今こういう法案ができますならば、ただいま共産党の方がお話になられたように、もはや大資本家の擁護に過ぎない。明治の株か上つたということでありますが、この間私が地方へ参りますと、この法案が通過するというか、これは内閣の提案であるかどうかと農民が尋ねるから、いやそうではない、議員諸君の提案だと言つたところ、どうもわれわれには解することができないのだ、こういうものを出されることは、われわれの手足をもぐことである。さらに明治の株か上つたというが、それに対しては、あなた方も中に入つているのではないかと言う。こういうようなことまでも農民は考えている状態であります。ゆえにこの案を提案された各位におかせられましても、これを撤回する意思はないかどうか——私は極端に申し上げたいが、撤回する意思はないかどうか。なぜかというと、私どもも、今申し上げたように、これをただのものだと考えていない。というのは、これは入の考え方でありますから、何とも申し上げられませんが、やはり何物かあるのではないか。民自党が内閣をとつて統制を緩和するというときに、どういうわけで今さらまた農民に対して統制するというがごとき問題を出されるのか、それは何か裏にあるのではないかというようなことまでも、今や世間は言つておる。そういうようなことでは、私ははなはだ遺憾に思う。(「それはばかだ」と呼ぶ者あり)それは私が言うのではなく、人の言うておることを言うのだから、ばかじやない。それはおたがいの意見の相違であります。そういうふうにして、今日この誤解を招くがごとき法案を提案して実行するということは、私どもは賛成することはできないのであります。あまり長々とくどいことを申し上げるよりも、ただこれだけ申し上げれば、大体社会常識としておわかりになると思いますから、これをもつて反対の理由といたします。
○小笠原委員長 これにて討論は終結いたしました。 これより本案並びにそれに対する修正案を一括議題として採決いたします。採決の順序はます修正案について採決した後、原案を採決いたします。 これより採決を行います。坂本實君より提出の、民主自由党の修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小笠原委員長 起立多数、よつて本修正案は可決いたしました。 次にただいま修正と決しました部分を除いた原案について採決いたします。賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小笠原委員長 起立多数、よつて本案は修正議決せられました。 なおこの際報告書の件についてお諮りいたします。これは委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それではさよう決しました。 午前中はこの程度にととめまして、午後一時より再開することにして休憩いたします。 午前十一時五十三分休憩 ————◇————— 午後二時十四分開議
○小笠原委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 食糧増産確保基本法案を議題とし、その審査に入ります。まず提出者の提案理由の説明を求めます。楠見義男君。 —————————————
○楠見参議院議員 ただいま御審議を煩わすことになりました食糧増産確保基本法案しつきまして、提案者の一人といたしましてその趣旨を御説明申し上げたいと存じます。 先般衆議院で土地改良及び災害復旧事業の促進についての決議をなされたのでありますが、参議院におきましてもそれを受けまして、食糧増産確保に関する決議をいたしました。この法案はただいま申しました決議の趣旨の一端に沿うための法案でありますとともに、食糧確保臨時措置法の一部改正法案が参議院に先議としてまわされまして、この法案をわが國現下の諸情勢の上から見て、万やむを得ざる措置として賛意を表しました者にとりましては、この法案を受け入れるための必要なつつかい棒と申しますか、受入れるために必要な新しい立法的措置といたしまして、農林委員の大多数がこの法案を提案いたしたような次第でございます。御承知のように食糧確保臨時措置法の一部を改正する法律は、昨年の十二月二十四日のスキヤピンに基いて立案せられたものでございますが、そのスキヤピンの中ではでき得る限り主要食糧農産物の増産について政府は努力するように、そうしてその努力によつて得た食糧を公平に分配するように、追加割当について法的の強制措置をとるように、こういう内容のスキヤピンでございますが、私ども檢討いたしました結果、農民に対する一方的な義務づけはございますけれども、政府の面における義務の負担というものは何らないのであります。從つて先ほど申し上げましたように、食糧増産がきわめて重要であり、経済自立の根本がこの食糧の増産にあり、しかもその重要性にかんがみて両院が決議をいたしたのでありますから、その決議の趣旨に沿うと同時に、ただいま申しましたスキヤピンの一半の責任を政府が負うべく、政府にその責任を義務づけるために、しかも法律でもつて義務づける必要を痛感いたしましたので、そういう趣旨からこの法案を立案いたしたような次第でございます。 そういうような趣旨でございますので、提案の理由にも明記しておりまするように、わが國の経済自立を達成するためには、食糧の増産確保がきわめて緊要であることの基本的事実にかんがみ、主要食糧農産物の増産を容易かつ適切ならしめるため、積極的な措置を講ずるとともに、その増産をはかる上において障害となつておる諸事項を是正し、あるいは排除するのに必要な処置を議ぜんとするものでございます。 そこでこの法案の内容といたしましては、まず第一に農地開発災害復旧、土地改良等の事業につきまして、政府みずからその施設をなし、あるいは民間事業に対して適切な予算的あるいは資金融通的の助成を行わねばならぬことを規定いたしておるのでございます。 第二には、今後のわが國食糧の自給度向上の見地から、最も重要だと考えられまするところの、いも類の利用増進を期するために不可欠な加工貯蔵設備の完備につきましても、同様に政府の義務を規定いたしておるのであります。 第三には、いわゆる早期供出及び超過供出に対する政府の報奨金の交付義務を規定いたしておるのであります。なおついでではございますが、実は提案者一同といたしましては、この報奨金に対しまして、ぜひ免税的の措置を講じたいということで、免税規定を当初原案には入れておきました。数度にわたりまして私委員長としてGSあるいはESS等と折衝を重ねました。容易に了解をとりつけるまでに至らなかつたのでありますが、最後に源泉課税であれば、あるいは何とかなりそうなふうにも思いましたので、当初の免税の規定を源泉課税による、御承知のいわゆる源泉選択の方法で税法上の特典を得ようと考えまして、この点についてさらに再度ESSのその方面と折衝をいたしたのであります。最後まで努力いたしましたけれども、結局了解を得ることに至りませんでした。そうしてこれは現に來朝中のシャウプ・ミッションの今後の檢討にまかせることになつたのであります。この点は私どもはまことに遺憾なことであつたと考えておりますが、しかし最善、最大の努力をいたしたことでありまするし、將來にその問題を持ち越すことにいたしたのであります。 内容の第四の点は、御承知のように極東委員会の農民十六原則にも明示されておりますように、農業協同組合等に対する差別待遇の防止の規定でございまして、すなはち一般商業者または商業團体に比して、農業協同組合等が差別的の待遇を受けた場合の救済措置を規定いたしたのでありはす。現にいろいろの配給問題等について、この種の問題が起つておりますが、この救済規定によつて、経済安定本部長官に異議の申立てと申しますか、提訴をして、公聽会において黒白を明らかしし、その差別的待遇を防除いたしたい。そうしてそのことによつて協同組合が主要食糧の生産に直接または間接に必要な物資の取扱いを円滑にいたしまして、ひいてもつて生産農民にその生産上の利便を與え、そうして食糧増産にも資するところがあろう、こういうような観点でございます。 申し上げるまでもないことでございますが、農業増産を確保いたしますためには、一般税制の問題あるいは價格の問題等、さらに根本的ないろいろの問題があるわけでございますが、この法案は、最初に申し上げましたような趣旨で提案されたものでございますので、足らざるところがきわめて多いと存ずるのであります。從つてこいねがわくはこの法案が成立いたしました後におきまして、皆様方の御盡力を賜りまして、眞にこの法案の題名に沿うごとく、今後補充、完備をしていただきたいと存するのであります。 以上のような提案趣旨で今回この法案を提案いたしたようなわけでございます。何とぞ御審議の上御可決いただきますように、提案者を代表いたしましてお願い申し上げる次第でございます。
○小笠原委員長 次に食糧確保臨時措置法の一部を改正する法律案の補足説明を求めます。
○楠見参議院議員 修正條文は非常に複雑と申しますか、原案現行法を修正する法律で、その修正する法律をさらにまた修正をいたしましたので、非常しややこしい規定になつておりますが、むしろこれはその趣旨を申し上げた方が御理解に便だと思いますので、そういう意味で補足的に御説明申し上げたいと存じます。 第一の修正の点は、いわゆる一部保有農家、顛落農家に対しまして、市町村長が農業計画を指示いたします場合においては、その農業計画の中で供出数量を定めるよう心ことをしてはならない、すなわら修正文にございますように「その生産者に係る農業計画において供出数量を定めないようししなければならない。」こういう点を修正いたしたのであります。この点は供出問題に関しましては、末端の問題が常にやかましい、また大きな問題になつておりますが、一般の紛擾はこういうような一部保有農家に対する割当問題が常に大きな問題になつているように考えられまするし、また眞に供出計画を合理的にいたします場合においては、この問題はぜひ取上げなければならない問題だと存じまして、こういうふうに修正をいたしたのであります。 それからその次には改正法案の第六條におきましては、割当計画を受けました生産農家が異議の申立てをいたします場合に、その異議の申立て期間を知事の定める期間内においてやるように、こういう改正規定でございます。原案と申しますか、現行法はその指示を受けてから十日という期限がございます。今回の改正案の趣旨を政府の方から伺いますと、地方々々によつてばらばらに異議の申立て期間が定められていると、結局補正をしたり、あるいは計画を立てたりする場合において非常に困る、從つて最後の締めくくりをするために期日を統一するために、都道府縣知事の定める期間内において異議の申立てをさせる、こういうような御説明でございました。もつともその趣旨も現在の十日の期限を短縮するような意図はなかつたようでございますけれども、しかし法文の上から見ますと、それは保障されておりませんで、所によつては現在の十日の期間が短縮されるようなおそれも感ぜられましたので、私とも参議院の農林委員会といたしましては、そういうようなおそれをなくするために、そしてまた政府ができるだけ期日を整えることを期待しているとすれば、それはむしろ農民に対してではなくして、割当をする市町村長の所で統一した方がよくはないかということからいたしまして、第五條のところで四項に市町村長が農業計画を定める場合には都道府縣知事の定める期間内においてこれを定めなければならぬ、こういうふうにいたしまして、從來の生産農家が有しておりました異議申立て期間が不当に短縮されることのないように保障することにいたしたのであります。 それからその次の改正点は第八條でございますが、今回の政府提案によりますと、從來御承知のように、天災その他眞にやむを得ざる事情によつて減收を來した場合に、生産農家から減額補正の請求権を有しておつたのでありますが、今回の改正案で行きますと、これまた政府の提案理由の説明によりますと、下からそういう請求権があることを待つよりも、むしろ上からそういうような減額補正案の措置を講じた方が実情に沿う、こういうような意味の御説明があつたのでありますが、しかし少くとも上からそういうような措置が請ぜられるとともに、下からもやはり從來通り減額補正の請求権があつてしかるべきではないか。今回の改正案では下からの減額補正請求権を抹殺しておることになり、これに生産農家が有しておりました從來の権益と申しますか、権利と申しますか、この権利を著しく侵害するものと認められましたので、この下からの減額補正請求権に関する從來の第八條の規定をそのままにいたしまして、それと合せて、上からの減額補正その他の供出数量変更の措置もとられるようにする、追加割当の矯正の措置もこれもまた上から來るのでありますが、そういう上からの措置は別の條文でいたす。そうして現在の八條の規定は存置する、こういうような意味の趣旨の修正をいたしたのであります。 それから第四の修正点は、市町村農業調整委員会が有しております指示権の中で、今回の政府提案の改正案におきましては、陰樹の伐採指示権が存することを法文上明白にしたのでありますが、この陰樹の伐採につきましては、御承知のように、もしこの伐採指示権が乱に流れますと、いろいろ地方においては困難な、また拾收すべからざるような弊害の生ずることも予想されるのでありまするし、また政府におきましても、そういうような事態の生ずることは夢にも想像しておらないことでありますので、その指示権が乱に流れ、そして弊害の生するおそれがあると認められるもの、すなわちたとえば保安林のようなものを伐採するとか、あるいはこれに類似したようなものが伐採されるというようなことのないように、おらかじめこれらの点について、但書において制限的の規定を設くるようにした方が、むしろこれは指示権か正常に、スムースに動くゆえんであると考えまして、その点を修正いたしたのであります。そのほかの点はそういうような修正に伴いました條文の整理でございまして、別段補足的に御説明申し上げるところはないのでありますが、以上のようなことが今回の私どもの方で修正いたしました内容でございます。
○小笠原委員長 これにて両案に対する説明は終りました。 この際午後四時まで休憩いたします。 午後二時三十四分休憩 ————◇————— 午後四時二十三分開議
○小笠原委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 都合によりまして、委員会を暫時休憩いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 それでは休憩することに決しました。 暫時休憩いたします。 午後四時二十四分休憩 ————◇————— 午後七時十九分開議
○坂本委員長代理 休憩前に引続き会議を開きます。 本日はこの程度にとどめ、次会は明三十一日午前十一時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後七時二十分散会