農林委員会 第34号
- 発言数
- 30 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1949/05/28
会議録
○小笠原委員長 これより会議を開きます。 前会に引続き食糧確保臨時措置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を継続いたしたいと思いますが、実は昨日本委員会から要求いたしました國務大臣及び政府委員は一人も出席いたしておりません。このような状態では、本案の審査を進めることは不可能であります。つきましては、午後一時まで休憩いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異存なしと認めます。よつてそのように決しました。 この際皆さんから要求されておる総理大臣、農林大臣、安本長官、大藏大臣、商工大臣の出席の要求を書面で出したいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 午後一時まで休憩いたします。 午前十時五十二分休憩 ————◇————— 午後一時二十一分開議
○小笠原委員長 それでは休憩前に引続き会議を開きます。 食糧確保臨時措置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を継続いたします。坂本君。
○坂本(實)委員 本委員会に付託されております食糧確保臨時措置法の一部を改正する法律案につきましては、その事柄が非常に重大である点からいたしまして、連日会議を開きましてその審議を進めておるのであります。すでに同僚議員諸氏から、あらゆる角度からこれを検討されたのであります。もとより今日わが國の食糧事情を考えてみまするとき、その需給が不均衡でありまして、そのために四分の一以上の輸入食糧を必要とするのであります。その点にかんがみまして、少くともわが國のこの農産物を増産する、ことに主食の増産につきましては、歴代内閣が鋭意努力をして参つたのでありますが、遺憾ながら今日なおかつ不足を來しておる現状であります。従いまして今日いわゆる供出制度というものが存続いたしますることも、またやむを得ないと思うのでありますが、しかしながら今回のこの改正案の内容は、少くとも事前割当を完納いたしまして、なおその上に余剰につきましてのいわゆる超過供出の法制化でありますが、この点にかんがみまして、われわれは日本の今日の農村の実情からいたしまして、とうていこれは耐え得られないことだ、かように考えておるのでありまして、いろいろ実は苦慮いたしておるのであります。われわれはこの際何らか農家の経済を安定させる、農村経済を確立しますために、何らかこの際裏づけになろ措置を講じなければならないと考えまして、いろいろ過般來研究はいたしておるのでありますが、まず税の問題におきまして、今日のように、つくつた農作物はことごとく供出によつて出してしまう。のみならず、それはまた税によつてことごとくしぼりとられるというような状況でありましては、これ以上農家に増産意欲を高楊することはとうていできないと思うのでありまして、せめて税の問題を何らかの措置によつて軽減して行くという方法はないか、特にこの農民の汗あぶらによつてできますところの超過供出の分に対しては、少くともこれを政府は特別な措置をもつて、そうして十分褒賞的な意味をもつて取扱うべきものである、かように実は考えるのであります。この点につきまして大藏大臣はどのように考えておられるか、われわれももとより今日のこの日本の食糧事情から見ますれば、供出制度そのものはやむを得ないと思いまするけれども、これ以上農家を苦しめるということは耐え得られないことだと思うのでありまして、この点についてあるいはこれを源泉課税にするとか、あるいはまた勤労所得として引くとかいうような、何らか措置があつてしかるべきものであると思うのでありますが、これに対する大藏大臣のひとつ所見を承りたいと考えております。
○池田國務大臣 超過供出に対しまする課税につきましては、本國会におきましても、予算委員会あるいは大藏委員会等で問題になつたのであります。その際私の答弁といたしましては、所得のあるところには必ず所得税を納めていただかなければなりません。従来のような任意的の超過供出の場合におきましては、源泉課税の特例を設けるよりも、超過供出につきましては、特に経費を多額に要しまする関係上、利益計算におきまして適当な措置を講じておりまするから、それでおがまん願いたいと答弁をいたしておつた次第であります。しかし今回食確法の一部改正が提案せられまして、農家は從來のごとく任意でなしに、地方長官の命令によりまして、強制的に超過供出をしなければならぬという建前になりました場合におきましては、私はそれ以前に申し上げておきましたあの超過供出に対する課税上の措置を合理的に、法制的にひとつとらなければならぬのではないかという意見にかわつて來たのであります。しかして食確法の改正条が議会の審議中に、何か適当な措置をとりたいという考えのもとに、昨日GHQの税務課長のモス氏の來訪を受けまして、種々懇談いたしました。モス税務課長の意見によりますと、税制改正の問題はシヤウプ博士一行が來て、今研究中であるから、いま少しく待つてもらいたい、この法案が通りましても、麦の超過供出の代金の支拂われるのは、察するに九月末かあるいは十月ごろであろう、こうなつて参りますと、今度の税制改正案にその点を入れれば実体的に支障はないのではないかというのが第一点。しかしてまたもう一つの点は、せつかく税制全般について研究中であるから、この減税あるいは免税に対して非常に大きな問題をたつた一つだけとり上げて、ここでこちらの意見を聞くということは少し早いから、しばらくお待ちを願いたい、こういうお話しであつたのであります。しかして会談の内容につきまして、私が超過供出に対しまする源泉課税、いわゆる税法上の特例を設ける理由の最も大きいものが、從來の任意超過供出とは違つて、今度は強制的である、そうしてまた農家の実情から考えますると、私は他の産業に比べまして農産品は、ことに米麦は非常に安い。いかに公平な税率ができても、経済の基本になるものが、すなわち米、麦の値段が一般の経済原則によらずに、非常に安くきめられている場合におきましては、所得のもとにおいて農民が損をしておるのであるから、この際特にこの米、麦等の主食については特段の税法上の措置をとる必要がある。この私の説の根拠といたしまして、ただいまアリカから小麦を持つて参りますと、大体向うでは今少し値が下りましたが、トン九十ドルくらいであります。しかして運賃を加えますと、横浜着が一トン百二十ドル程度になります。三百六十円で換算いたしますと、一石当り六千五百円程度になるのであります。しかるに農家からの小麦の買上げ値段は三千円足らず、二千数百円であるのであります。これを國際物價に引寄せるという観念から申しますと、小麦の値段を相当上げなければならぬ、しかし小麦の値段を今ただちに上げるということは、学賃あるいは一般物價に影響するから、農民の犠牲において安くされておる。しかして六千五百円の小麦については、農民が事業所得その他によつて負担された税をもつて補給金を出して補つておる。農民は二重に苦しい立場にある。であるからこの際どうしても超過供出については特段の税法上の措置をとる必要があるという論拠で持つて行つたのであります。しごくごもつともである、池田の言うことは十分今後考えるということを言い残して、しばらく法文化することを待つようにということになつたのであります。従いまして私の見通しといたしましては、この食確法か通りましたあかつきにおきましても、今せつかく調査研究いたしておりまするシヤウプ・ミツシヨンの税制改革案には、必ずやこの超過供出に対する減税案が載つて來ると私は想像できるのであります。また抜いて來るように万全の努力を拂う覚悟でおるのであります。從つて食確法の中に超過供出に対しまする源泉課税の制度を今回法制化することは、ただいまのところ困難でございますが、將來におきましては、すなわち最近の機会におきまして、必ずや私は適当な措置がとられるものであることを期待いたしておる次第でございます。私の超過供出に対しまする考え方は以上のようなものでございまして、御了承を願いたいと思います。
○坂本(實)委員 今朝の時事新報におきまして、大藏大臣とモス氏との会見内容が出ておるのであります。さらにまたただいま大藏大臣から詳細な御説明を願つたのでありまして、特に御理解のある御答弁をいただいたのでありますが、われわれといたしましては、この法案を構成する前提といたしまして、先ほど來申しまする通りぜひひとつこの機会に、何らか農家の方々の納得の行く方法を論じなければならないと思うのであります。この点につきましては、今回は間に合わないというお話になつたのでありますが、必ず大藏大臣の言われますように來るべき機会においてはこれが明らかになることとは思いまするが、しかしながらわれわれの立場といたしましては、何らかこの機会にこれを明らかにしておきたい、かような実は氣持を持つておるのであります。大藏省当局においても、すみやかにこれが実現できまするように、各段のお骨折をいただきたいと思うのであります。
○池田國務大臣 重ねて申し上げておきますが、ただいまの制度におきましては、地方税におきまする事業税につきましては、主食の所得に対しまして、すなわち米、麥、いもの所得に対しましては、事業税を免除しておるのでございます。私、税の免除とか、あるいは補給金——補給金と申しますか、超過供出に対する報將金の増額とか、とにかくいずれかの方法によつて、農家の方にこれ以上の苦痛を與えないように、万全の措置を講じたいと考えております。
○松浦委員 追加供出の税軽減の問題でちよつと伺いたいのですが、これは大体昨年度におきましてどのくらい税収入がありましたか、おわかりになつたら……
○池田國務大臣 よく数字は存じておりません。超過供出に対してどれだけ税がとれたかということは、なかなか困難な調査ではないかと思います。大体どのくらいとれたか、超過供出の数字がおわかりでございますか。
○坂本(實)委員 百三十万石……
○池田國務大臣 百三十万石と申しますると、報將金は今の七千円あまりの報將金でございます。七千円の報將金でありまして、今経費の点を一般所得よりたくさん見ておりますから、それがどの程度になつていますか、その経費をたくさん見ないことにいたしまして、七千円の報將金がある。百三十万石と申しますると、九十一億円の報將金になりましよう。九十一億円の報將金になりますると、農家の平均所得がこの報將金を入れまして、昨年度におきましては六万円程度ではなかつたかと思います。そういたしますと六万円の税率は三十か三十五であつたかと思いますから、全部いいぐあいにその程度で課税になるとしますれば二十二、三億ということになると思うのであります。これは各人の所得が平均して六万円というところからの計算でございます。二万円あるいは三万円の人もありましよう、あるいは八万円の人もありましよう。そういたしますと税率がよほど違つて來ますから、その額にも非常な影響があるのでありますが、大体平均所得六万円、そうしてそのうわずみになるとしますれば二十億円程度になるのではないかと想像できるのであります。
○松浦委員 追加供出という名称からおしましても、追加でありますから、言うまでもなく農業は非常に天候に左右されるような場合か多いのでございます。そこで追加供出というその名称からおしましても、私は税の対象とするには非常にむりなところが起きるのではないかと思つておりますが、今年の歳入見積りの中にはどういうふうにこれは取扱われておりますか、予定されておるのでありますか、その点をお伺いします。
○池田國務大臣 超過供出いくらという計算では決してございません。農家の所得が大体どれだけかというところから來ておるのであります。それが米、麥、いもあるい繭、いろいろなものから來るのでございまして、超過供出による税収入これだけという見方はいたしておりません。
○井上(良)委員 ちよつと伺いたいのですが、今松浦君の質問で七千円報將金を出しておるというのですが、そんなものは政府の予算の中にありません。報將金ではないのです。対等價格で買取つておるのです。別に超過供出奨励金という名前になつておりますけれども、これは食確特別会計全体に打込まれまして、消費者價格全体がそれによつて引上るのでありますから、政府の別な金としてこれが出るのではない。消費者負担として出させておる、その点を間違つてもらうとえらいことになります。そこでわれわれは今大臣からも説明がございました通り、外國主要農産物價格というものとわが國の農産物價格との開きが、横浜渡しで非常にある。しかもこの外國から入つて來ます食糧全体に対して、本年度予算では大体四百七億くらいの補給金を出して、これを主要食糧だけに限りましても約二百億からの輸入補給金が出ておるわけです。そういう事実からわれわれが考えてみまして、いわゆる追加供出増産を目あてにします場合においては、ここに何とか増産に報いる裏づけがなければならぬわけなんです。少くとも外國から入る食糧については莫大な補給金を出しておりながら、農民の増産に報いるについては何らの処置が講ぜられないということでは、これは日本の消費者としましても、あるいは生産者としましても納得が行かない。少くともこれは司令部の関係で結論がなかなか見出されないということになつておりますけれども、少くともこれは二十四年度の産米、またはかんしよに対して、いわゆる事前割当以上に供出されました場合は、その裏づけになります課税の問題については、何とかこれは政治的に結論をつけるということにはつきりできますか、この点をひとつ明確に願いたいと思います。
○池田國務大臣 先ほど松浦委員の御質問に対しましての私のお答えのうち、七千円の報將金があるということは、別に予算をもつてやつておるわけではございません。私もこれは食糧管理特別会計で一石公定價格三千六百何ぼの三倍に相当する一万六百円で買つて、そうして消費者にプ—ルで行つているということは存じておる次第でございます。決して別に予算を立ててやつておると申し上げたのではございません。 第二の御質問の、事前割当を越えまする超過供出に対しましての租税上の措置は、先ほど申し上げた通り、私はできるだけの努力を拂つていまして、今年度の超過供出から特別の措置を取りたいと熱望いたしておる次第でございます。
○井上(良)委員 いま一つ農林金融の問題についてでございます。大臣もよく御存じでごさいましようが、今ここで審議しております食糧確保臨時措置法の一部改正法律案は、経済九原則に基く指令を具体化した一つの案でありますが、しかしこの経済九原則に基く指令のうち、主要食糧農産物の集荷に関する件という一つの覚書が政府に手交されまして、これが本改正案となつて現れて來ておるのであります。ところが超過供出を法制化するという措置だけを論じて、実は超過供出をするに必要なる増産に対する予算的措置、あるいはまた金融的措置というものがほとんど取上げられてない。ここであなた方が御相談をされました、閣議決定による二十四年度主要喝食糧増産運動要綱、二十三年十一月十七日閣議決定というのがございます。この閣議決定のうちで特にこの予算的処置を必要とします部門は、ほとんど全部削られてしまつておる。さらにまた災害復旧の促進、土地改良事業の普及、病虫害の機動的機械化防除施設、災害時における生産確保の應急措置、こういうような増産に基本的必要なる対策というものを閣議で決定をしておきながら裏づけがされてない。そこで次の予算的処置が講ぜられますまでの間、つなぎ資金として農林金融を至急にひとつここに何とかいたしてもらいたいという要求が、あらゆる面からきわめて必要な要求として起つておりますのにかかわらず、今日に至るまでこの食糧増産の基本をなしますもろもろの事業に対して、金融の処置が一向目途が明らかになりませんが、どういうことでそういうことになつていますか、この点について大臣の所見を伺いたいのです。
○池田國務大臣 食糧増産の必要は井上委員も從來からお唱えになつておるところでありまして、われわれも至極同感でございます。政府といたしましては、お示しのような閣議決定をいたしまして、その後努力いたしましたが、やつぱり経済九原則の一大目標でありまするところの世界経済への進出、國内敬愛の自立、こういうことから考えまして、どうしてもインフレーションを急速に収束せしめなければならないという細心の—に立つて、今回の予算をつくつたのであります。しこうしてその予算面におきましてできるだけ努力いたしましたけれども、たびたび予算委員会等で申し上げましたごとく、五百億円の公共事業費に削減せざるを得なかつたのでございます。政府といたしましては、この範囲内において、最も重要な災害復旧等重点的に有効なる使用をはかりまして、農産物の増産を期したいと思うのでありますが、何分にもこれだけでは足りません。從つてお説のように考えが出て来るのであります。増産につきましての農地改良費につきましては、ほとんど期待がはずれたような状態であります。しからば今後においては、どういうような方策をとるかと申しますれば、個々の計画に見合をつけまして、預金部資金その他の分の金融で行くよりほかにはないと思います。しかし何分にも農地改良ということが一つの企業として成り立つということは、なかなかむずかしいことでございます。從つてこれに対しましては、一般企業の社債引受け等とは違いまして、金利の点についてもよほど特段の考慮をしなければなりませんし、また農地改良につきましても、最も効果のあがる所から選んで行かなければなりませんし、彼此勘案いたしまして、できる限りの農地改良についての金融はいたしたいと念願しておる次第でございます。
○井上(良)委員 大臣は少くとも政治家でございますから、そういうことは考えないと思いますが、本年農業方面に対する公共事業の経費の削減の一つの性格変化が行われている。それは個個の農民の利益を対象とする補助事業については補助しない、こういうことが本年の農業方面における政府の処置として現われて来たわけなんです。これはわが國の農業の実態と言いますが、経営の実際というものをよく理解いたしますならば、そんなべらぼうなことはでき得ないはずであります。全体の予算その他のわくが少くて、そこまで手が届かなかつたということならば、われわれ理解をいたしますけれども、性格の変化と言いますか、わが國の農業の実際から、またわが國の食糧の現状から農村を振興し、保護し、育成しなければならぬ、こういうために続けられました補助事業というものが、根本的に打切られるということについては、少くとも大臣は賛成をしないと思いますが、しかしその大臣の所管しております大藏当局なり、あるいは安本当局の一部で、わが國の農業を一つの企業採算体と考えて、個人的な利益を対象にする事業についてはこれはやらない、廣く公共性を持たなければいかぬ、こういうことで本年の補助事業が非常に制限されたということをわれわれは事実知つておるのであります。この個人の利益を対象にするところの補助事業については補助しないという本年度の予算的措置に対しましては、今度更正予算その他か組まれます場合、大臣とましてはこれを改めるか、現行のままで行こうとするか、それともこれは改めることができないから、金融的処置でやろうというのか、これは非常に大事な問題でありますから、この点だけ大藏大臣に御答弁をいただきたいと思います。
○池田國務大臣 今回農地改良その他につきましての経費が非常に減つたことは、先ほど申しあげました通りでございまして、これは正確の変更ではございません。予算の全額が少かつたために、キナ災害復旧等に向けられたような状態でございます。食糧増産ということは最も重要なことでございますから、予算の許す限り、できるだけ財源を捻出いたしまして、そういう方面にも努力いたしたいと考えております。
○山村委員 大臣も時間がないそうでありますので、簡単に要点だけを二つばかりお伺いしたいと思います。 それは超過供出分の特別價格に対する課税の収入というものは、二十四年度の歳入には組み入れてないと聞いておるのでありますが、この点はどうなつておるかという問題が一つであります。もし組み入れてないといたしますると、この報將金の免税措置を行つても、本年度の歳入には何ら影響がないように思うのでありますが、御意見はどうでありますか、この二点を質問いたします。
○池田國務大臣 所得税の見積りにつきましては、麦による所得が幾ら、いもによる所得が幾ら、米による所得が幾らという計算はいたしておりません。一般農家の所得が大体平均幾らあつて、そして米價は幾らであつた、今年は米價が幾らぐらいになるだろう、収穫も昨年とどのくらい違うか、あるいは違わないだろうか、こういう合成的なところから計算しておりますので、はつきり超過供出による所得に対する税額はどれだけかという計算はいたしておりません。全体的に見ているのであります。しかして今後われわれが計画し努力いたしておりまする超過供出に対する所得祝の特別なる課税方法を設くることによりまして、そこに減税の金額か出ましても、予算を更正する必要はないと考えております。
○山村委員 超過供出に対する課税については、別に予算に組み入れてないというお話でありますが、全般的な農家の収入についての判定をしているというような今の御説明によりますると、大体超過供出によつて生ずるところの歳入は、ある程度見込んであるかどうかという問題が最も聞きたい点なのであります。この点はいかがでありますか。
○池田國務大臣 従来超過供出がありましたので、大体その点も見込んでおりまするが、何と申しましても税全体から見ますと、所得税で三千百億円でございますから、たとい軽減処置が講ぜられましても、すなわち特別な課税方法の採用によつて軽減になるにいたしましても、予算上の措置をとる必要はないと考えております。
○山村委員 そういたしますると、この報將金に対する免脱措置は……
○小笠原委員長 ちよつと山村君に申し上げます。大藏大臣は向うの方とお約束があつたのですが、その前にぜひこつちへおいでくださるようにということでおいでになつたのです。三十日の月曜日にまたおいでくださることを今約束ができましたから、今日はこの程度にして、そのときにゆつくり聞いていただきたいと思いますが、いかがでしようか。
○山村委員 それでけつこうです。
○深澤委員 農民に対する課税の問題につきましては、総理大臣も、農林大臣も、また大藏大臣も、その税が高いということはお認めになつているようであります。ところが農民の立場から考えますると、高いということを承知しながら、本年度の予算も相当増額されて決定されておるのであります。ところがこの高いのを引き下げるためには、シヤウプ博士の來朝を願つて調査してもらわなければできないということは、経済の自立その他自主性の問題から考えまして、農民自体は非常に不可解に考えております。高い税金ならば、なぜ日本政府の責任においてそれをやつてくれないかということであります。シヤウプ博士か來てその結果でなければならぬというのかもしれませんが、日本の政府においても税制については長年の御経験と確信を持つておられる方が相当ある。もうピンからキリまで御承知であるはずだと思う。それにもかかわらず、外國の人たちを呼んで見てもらわなければならぬということになつているのですが、農民は、税金が減額せられるかどうか、おそらくせられるであろうという期待を持つているのでありますが、その点について大臣はどういう御確信を持つておりますか、その点お伺いいたします。
○池田國務大臣 農民の方の税金が特に高くて、勤労階級の税金がそう高くないというのではなしに、日本國民全体として今の税金は高いと思います。これにつきましては、われわれ独自の考えを持つておりまするが、シヤウプ博士の意見も聞いて、そうしてりつぱな税制を確立すべく、ただいま努力を重ねておるのであります。しかして基礎控除の引上げとか、税率の引下げという範囲に限つて減税をいたしますについては、これに対應して片一方で課税漏れのあるところを、ぜひともどんどん取上げるという努力と、また一方歳出の点におきまして、下さるだけこれを切り詰める、この二つの方法をあわせ行わなければならぬと思うのであります。せつかく私が大藏大臣としてその方面にも最善の努力をいたしておる次第でございます。
○小笠原委員長 大臣にはまた明日の午前中においでをいただくことにしまして、今日はこの程度で質問を打切りたいと思います。午前中の皆さんの御決定によつて、吉田内閣総理大臣、池田大藏大臣、森農林大臣、稲垣通商産業大臣、青木経済安定本部総務長官、内田経済安定本部財政金融局長、東畑経済安定本部生活物資局長、山添農林省農政局長、伊藤農林省開拓局長、近藤農林省統計副査局長、安孫子食糧管理局長官、三浦林野局長官、この方の御出席を求めたのでおります。ところがかくのごとく見えませんが、ただここは一言申し上げておかなければならぬことは、安本長官の青木さんは、どういう御用件かというので、まず第一にあなたの方の地下たびやゴム製品、繊維製品、主として木綿物について、どれだけの数量農村にまわすかということをとりあえず御決定を預つてから御出席を願いたいということで、いろいろ折衝しましたが、それで今日と明日のうちに、日曜日でも内部の方ととりまとめて、明後日の閣議にかけて、しつかりした数字を持つて参りますから、三十日にしてくれというので、これだけは私は承知しました。その他の方は、おいでになる約束をしたにもかかわらず、おいでになりませんので、本日は審議ができませんから、三十日の午前十時から継続することにいたしまして、今日はこれをもつて散会いたします。 午後一時五十九分散会