農林委員会 第26号
- 発言数
- 173 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1949/05/19
会議録
○小笠原委員長 これより会議を開きます。 議事に入る前に御報告いたします。昨十八日小川原政信君外十一名提出による酪農業振興臨時措置法案、不肖私小笠原八十美外二十四名提出の農業災害補償法の一部を改正する法律案、内閣提出による食糧配給公團法案、同じく内閣提出地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、作物報告事務所の新設に関し承認を求めるの件及び同じく内閣提出の地方自治法第百五十六條第四項の規定に基き、輸出食料品検査所及び輸出農林水産物検査所の支所及び出張所の設置に関し承認を求めるの件、以上五件がおのおの本委員会に付託せられました。以上御報告いたします。 それでは競馬法の一部を改正する法律案を議題とし、その審査を進めます。この際御報告いたしておきます。井上良二君より本案に対する修正案が委員長の手元に提出されてあります。これは印刷物として諸君のお手元に配付してある通りであります。以上御報告いたします。それではこの際修正案の件について井上君より説明を求めます。
○井上(良)委員 競馬法の一部を改正する法律案の修正案について、その修正の内容を御説明申し上げたいと思います。御存じの通り競馬法が施行されまして、その競馬法の施行による競馬の開催が、一体何を目的としておるかということを、本委員会において政府当局にあらゆる角度からの質疑を行いましたところ、一つはわが國の農業を近代化する一環としての有畜農業化の基本となる畜産の奨励をやりたい。さらに一つは國家財政のきわめて困難な現状から、浮動購買力を吸収しまして、財政收入を増したい。さらにまた敗戰後のわが國の陰鬱な世相をできるだけ明朗化するために、健全なスポーツとして開催したい。大体この三つの大きな要素を持ちまして競馬が施行されておるのであります。しかしながらあとの二つであります浮動購買力を吸収して國の財政收入を増加するという点と、明朗なスポーツを目標とするという点では、一部目的を達しておると存じますけれども、農林省が主管局として当然やらなければならぬ畜産奨励の面に対して、まつたく手が打たれてないということが、予算の措置において明瞭化されましたので、そこで私は特に同僚各議員の御了解を得まして、また各党各派の了解を得まして、ここに競馬法の一部を改正する法律案の修正案を提案いたしたいと考えるのであります。その内容を申し上げますと、「競馬法の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。第八條の改正規定の次に次のように加える。第十一條の次に次の一條を加える。第十一條の三、政府は、勝馬投票券の発賣による收入金のうち、勝馬投票券の賣得金の総額から拂戻金及び返還金の総額を控除した残額の三分の一に相当する金額を、畜産業の振興のために必要な経費に充てなければならない。前項の規定の適用については、金額の算出は、各年度において、その年度の予算金額によるものとする。」こういうぐあいに競馬から上つて参ります賣得金の総額から、拂いもどし金及び返還金の総額を控除しました残額の三分の一に相当する金額を、畜産業の振興に充てようという修正であります。それからいま一つ、競馬全般の問題につきましてはいろいろ問題がたくさんございますので、本競馬法を一定限度のわくをきめましてその間に國会として十分検討を加えまして、さらに競馬が合理的、円滑に行われる方途を講ずる必要がありますので、この競馬法に対しまして一定の期間を設けたい。それから先般本委員会で通過いたしました議員提出による市町村の経営中、特に戰災を受けました町村で経営をすることに改めましたので、この一項を加えまして修正をいたしたいと思います。そこで「第二十條第三項から第五項まで及び第七項、第二十三條第一項並びに第二十五條第一項の改正規定中「指定市」を「指定市町村」に改める。第三十四條の改正規定の次に次のように加える。第四十條中「施行の日から一年を経過した日までに、」を「昭和二十五年三月三十一日までに、」に改める。」 以上修正したいと考えますので、何とぞ御賛成を得たいと考えます。
○小笠原委員長 これにて本案に対する修正の趣旨説明は終りました。それではまず競馬法の一部を改正する法律案並びに修正案を一括議題として討論に入ります。
○松浦委員 この際討論を省略いたしまして、ただちに採決せられんことを望みます。
○小笠原委員長 ただいまの松浦君の動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。 それではただちに政府原案並びにそれに対する修正案を一括議題とし、採決いたします。採決の順序はまず修正案より採決いたしまして、その後原案を採決いたします。 それではこれより採決いたします。井上君提出の修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔総員起立〕
○小笠原委員長 起立総員。よつて本修正案は可決いたしました。 次に、ただいま修正と決しました部分を除いた政府原案について採決いたします。賛成の諸君の起立を求めます。 〔総員起立〕
○小笠原委員長 起立総員。よつて本案は全会一致をもつて修正議決せられました。 この際本案に関する委員会の報告についてお諮りいたします。これは先例によりまして、委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それではさよう決します。 —————————————
○小笠原委員長 次に特殊勝馬投票券に関する法律案を議題とし、その審査を進めます。この際御報告いたすことがあります。坂本實君より本案に対する修正案が委員長の手元に提出されております。これは印刷物として諸君のお手元に配付しておる通りであります。以上御報告いたします。それではこの際修正案について坂本君より説明を求めます。坂本君。
○坂本(實)委員 ただいま議題と相なりました特殊勝馬投票舞に関する法律案につきまして、各党各派を代表して、その修正についての趣旨を申し述べたいと存じます。まずその修正案を朗読いたします。 特殊勝馬投票件に関する法律案の一部を次のように修正する。第四條第一項中「銀行(日本銀行を除く。以下同じ。)」の下に「又は農林大臣の指定する法人」を、同條第二項中「銀行」の下に「又は農林大臣の指定する法人」を加え、同條第四項中「委託した銀行(以下「受託銀行」という。)の商号」を「委託した銀行又は法人(以下「受託銀行等」という。)の名称」に改める。 第五條第八号を次のように改める。 八 受託銀行等があるときはその名称 第九條を第十條とし以下順次一條つ繰り下げ、第八條の次に次の一條を加える。 (畜産業の振興費への充当) 第九條 政府は、特殊勝馬投票券の発賣による收入金のうち、特殊勝馬投票券の賣得金の総額から拂いもどし金、返還金及び第四條の規定に基き受託銀行等へ支拂う手数料の総額を控除した残額の三分の一に相当する金額を、畜産業の振興のために必要な経費に充てなければならない。 2 前項の規定の適用については、金額の算出は、各年度において、その年度の予算金額によるものとする。 新第十一條の見出し及び同條中「受託銀行」を「受託銀行等千に」改め、同條第一項中「その通常の業務の勘定と」を削る。 新第十二條の見出し、同條から新第十四條まで及び新第十六條中「受託銀行」を「受託銀行等」に改める。 附則第三項中の競馬法第二十一條の二の改正規定中「指定市」を「指定市町村」に改める。 以上が修正案の案文であります。 修正の第一点は、この特殊勝馬投票券を発賣いたしまする期間を、農林大臣の指定する法人、すなわち畜産に関係いたしまする團体等にも発賣させるために、かような修正をいたしたいと思うのであります。 さらにまた修正の第二点でありますが、これは競馬が畜産振興なり、健全なるスポーツの振興ということを目的といたしておりますので、この際この賣得金につきましては、特に畜産の振興のためにこれを使うというようなことに改めたい、かように考えるのであります。 さらにまた修正の第三点でありますが、これは先に原健三郎君ほか六名の方から提出されました競馬法一部改正に伴いまする條文の整理に過ぎないのであります。以上の修正をいたそうとするのでありまして、何とぞ各位の御賛成をお願い申し上げる次第であります。
○小笠原委員長 これにて本案に対する修正案の趣旨説明は終りました。それではまず特殊勝馬投票券に関する法律案並びに修正案を一括議題とし、討論に入ります。
○松浦委員 この際討論を省略いたしまして、ただちに採決せられんことを望みます。
○小笠原委員長 ただいまの松浦君の動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それではただちに政府原案並びにそれに対する修正案を一括議題として採決いたします。採決の順序は、まず修正案より採決いたしまして、その後原案を採決いたします。 それではこれより採決いたします。坂本實君提出の修正案に賛成の諸君。御起立を求めます。 〔総員起立〕
○小笠原委員長 起立総員。よつて本修正案は可決いたしました。 次にただいま修正と決しました部分を除いた政府原案について採決いたします。賛成の諸君の起立を求めます。 〔総員起立〕
○小笠原委員長 起立総員。よつて本案は全会一致をもつて修正議決せられました。 なおこの際本案に関する委員会の報告書についてお諮りいたします。これは先例によりまして、委員長に御一任を願いたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 ではさように決定いたしました。 —————————————
○小笠原委員長 次に食糧管理法の一部を改正する法律案を議題とし、その審査を進めます。 本案は前会におきまして質疑は終局いたしておりますから、ただちに討論に付します。討論は通告順によつて許します。井上君。
○井上(良)委員 ただいま上程になりました食糧管理法の一部を改正する法律案に、日本社会党は反対であります。この法律は、そもそも現在政府の與党たる民主自由党が、かつて野党時代から過ぐる総選挙を通しまして、供出後の米の自由販賣なるスローガンを掲げて、いかにも米の自由販賣が安易にできるがごとき印象を国民に與え、さらにまた生産農民に対して、供出後に米が自由に賣れる状態にあるという印象を中外に宣傳したことに、この改正案の裏づけになつておりますいわゆる司令部のメモランダムとなつて現われて來ておるのであります。これはまつたく政府の無責任きわまる、また與党の無責任きわまる宣傳の結果が、遂にこの法案をして生ましめた結果になつておるのでありまして、われわれから考えますと、少くともその人口の動態、後から後へとかわり行く姿というものが完全に把握されない現状において、これにかわらぬ法律をもつて調整しようとするところに、この法律の大きなむりがあるのであります。これは先般私どもの質疑において明らかになりました通り、中央の持ちますところの数字と、地方府縣及び市町村の持つておりまする数字との食違い、この食違いを調整するのには、その食い違つた具体的事実を政府に申告し、政府が納得しなければこれの調整ができない事態になつておる。かりに政府が了解をいたしましても、そのいわゆるだぶつきます人口に対する配給量は、その翌月かそのまた翌月でなかつたならば、現物が実際配給できないという実情にあるのであります。かくのごとき大きなわくをはめて、月々その配給指示を縣知事から市町村に至るまでいたしますことは、現実に動き働くところの食糧を、実際上非常なきゆうくつなものにしまして、下部の國民大衆は非常な迷惑をするという現実を、われわれは見のがしてはならぬ。特にこの法律は弱い者いじめ、力のない者をいじめようとする法律でありますから、私どもは絶対にこれに賛成はできません。 さらにまた農家の保有量について、その人口の把握なり、あるいはまた年齢別構成等におきまして、具体的な計算がされておらない事実からいたしまして、これが結局飯米農家の非常な大きな重荷になつて来ることは明瞭になりますので、この点からも賛成はできません。さらにまた消費数量を月々わくをきめ、またこれを一般消費人口、労務者用、あるいは農家用あるいは妊婦、引揚、病院用等、それぞれわくを設けて、その間の何らの融通を認めないということになりますと、実際上末端配給においては、どうにもならぬ状態に追い込められます関係から、食糧の円滑な配給というものは行われないという事実をわれわれは指摘いたしまして、この点からも賛成はでき得ないのであります。特にわく外にはみ出しました人口に対する應急米については、その内容なり、その運営なりについて全然明記してありませんし、またその量についてもほとんど明らかにさせておりません。今日これをこのまま通過させました場合は、末端の食生活というものは非常な混乱を來しますし、特にこれから大端境期を植えまして、食生活が非常にきゆうくつになる現状において、かくのごとき法案を成立せしめますことは、國民生活に不安を與え、食糧の前途に対する非常に大きな不安を與えます関係からも、この法案には遺憾ながら賛成するわけには参りません。
○小笠原委員長 坂本實君。
○坂本(實)委員 私は民主自由党を代表いたしまして、ただいま議題となつております食糧管理法の一部を改正する法律案に賛成の意見を申し述べるものであります。わが國の食糧事情がまことに窮迫した実情にありますることは、すでに御承知の通りであります。従いまして、この主文の配給につきまして、もつと合理性を與え、科学性を與えなければならないことは、つとにわれわれが考えておるところであります。今回のこの法律案の改正お要点も、この主要食糧の配給統制の厳正かつ効率的な運営を目的とするのであります。もとよりわれわれは、日本の食糧が一日も早く自給自足でき得る態勢に持つて行きたいということについては、不断の努力をいたしておるのでありまするが、しかしながら今日の実情からいたしまするならば、少くともこの点に一段の合理性を與えなければならぬことは、申すまでもないと思うのであります。しかしながら、今日の実際の配給の実情を見ますると、配給計画の策定にあたりまして、必ず基礎的な問題となりまする消費者人口、つまり一般の消費者、労務者、轉落農家数等を正確に把握することが必要なのでありまして、この点につきましては、われわれはより以上政府の努力を要請しなければならないと思うのでありますが、かような際に、たまたま連合軍総司令部から、三月二日付をもちまして、主要食糧の配給制度の強化に関する件という覚書が日本政府に発せられたのでありまして、私たちはかような実情からいたしまして、少くとも今日の日本の食糧の実態を正確に把握して、しかもそれに合理的、科学的な配給計画を立て、その計画に基いて、忠実にこれを実施して行くということでなければならないと思うのであります。しかしながら今いろいろ井上委員からも御指摘がありました通り、消費者人口の正確なる把握をすること、さらにまた轉落農家等に対しまする措置を講じなければならないことは、申すまでもないのであります。 さらにまた改正の第二点といたしましては、食糧管理法第九條の規定を民主化するというのであります。これはしばしば問題にも相なつておるのでありまして、この点を、いわゆる第九條に基きまして委任命令を発した場合には、その命令の規定について直接の利害関係を有する者から、経済安定本部総裁に不服の申立をなし得る道を開き、そうしてこれを瞬く公聽会を開いて意見をきめて、しかる後にその処決、裁断をするというがごときことも、またむしろ遅きに失するのでありまして、この際改正しますることも、また当然であると思うのであります。 さらにまた食糧配給公團の資本金増額の問題でありますが、私どもはこの公團の運営ということにつきましては、十分検討しなければならないと思うのでありますが、公團形式によりまする統制を必要といたしまする今日といたしましては、これの増額もまたやむを得ない措置かと思うのであります。私たちはこの法案の改正によりまして、もつと根本的には供出制度の改善をし、しかもまた配給制度におきまして、一段とこれが適正妥当に行われますることを要望いたしまして、本案に賛成の意見を申し述べるものでありまする。
○小笠原委員長 深澤君。
○深澤委員 食糧管理法一部改正に対しまして、日本共産党は反対の意を表明するのであります。 まず食糧管理法の成立は、昭和十七年でありまして、戰時立法であります。つまり戰時統制の基礎の上にこの法律がつくられたのであります。その後数回の改正がありましたけれども、依然として臓時統制の精神がこの法律を貫いておることは、間違いない事実であります。米の強制買上げが決定されており、全國の農民の間から、米價の決定は、民主的に生産者の意見も取入れて決定さるべきであるという要求があるにかかわらず、米價の決定は依然として政府の一方的な決定によつて忍從しなければならないという、この内容を持つておるところの食糧管理法こそは、まさに農民抑圧の法律である。從つてよし改正するとするならば、今日の食糧問題を解決し、そのために努力しております。ところの農民の要求を取入れて改正しなければならない。しかるにこのたびの改正は、逆にこの農民に対するより一層の重圧を加える内容を持つておるのであります。 第一点といたしましては、農林大臣が地方の都道府縣に対しまして、毎月毎月配給の計画に基いて数量を割当てるのでありまするが、その数量が、一定の数量をきめた以上は、それから増額することはできないという内容をまず持つておるのであります。しかし從來各府縣とも、一般消費者用ももちろんでありまするが、特に農家保有、配給用の食糧につきましては、中央の査定と地方府縣の実情とに著しく差があるのであります。この問題につきまして常に地方と中央との間に摩擦のあつたことは、われわれも生々しい体験としてそれを経験いたしておるのであります。特に完全保有農家が裸供出をした場合に対する還元米のごときは、このたびの措置によつて、おそらくこの還元米というものが許容せられないという結果になると思うであります。しかしながら今日の供出制度の状態におきましては、食糧確保臨時措置法によつては、一應保有優先の原則がきめられてはおりまするが、実際に行われておる実情を見ますると、これは食糧管理局長官も明言されておりまするように、供出優先の形において行われておる。いわゆる裸供出が強制されておるのであります。しかも食糧確保臨時措置法にあるところの補正の問題についても、まつたく実情を無視したところの天くだり的な、形式的な補正が行われておるために、完全保有農家といえども、裸供出をせざるを得ないというような状態であります。そのために二十三年度の供出におきましても、埼玉縣において、あるいは群馬縣において、その他全國各府縣において、悲惨なる完全保有農家の飯米要求が出ておるというような結果になつております。これに対しまして、政府自体がきめられた配給量のわくをふやさないという結果になりまするならば、この完全保有農家の飯米に対しまして、非常に大きな暗影を投ずるものである、こういうことをまずわれわれは申上げなければならないのであります。 さらに一部保有農家の配給米でありますが、これも従来各府縣とも中央の査定した数量と、地方の実際の必要量との間には相当食違いがあるのであります。これに対しまして、政府は決定した数量をみだりにふやさないということになりまするならば、さなきだに轉落農家の飯米の問題が今金國的に大問題になりつつある状態に対しまして、非常に大きな打撃を與えるものであるということをわれわれは憂えるのであります。 こういうような立場から、このたびの改正の問題に対しましては、断じて賛成することができない。農民の飯米問題を窮地に陥れるものであるということをわれわれは断じまして、これに反対しなければならない。それから、井上さんも指摘されましたように、各わく内におけるところの融通操作ができないということによりまして、おそらく全体の配給計画に対して非常な混乱を巻き起すということもまた間違いのない結果であると考えまして、この意味においても賛成することはできないのであります。 それから行政整理、企業整備等によりまして、失業者の問題が非常に大きな問題になつて参りまして、多くの社会不安が醸成されるのであります。そのために現在配給米を買えないというような人々が相当多く出ておるのでありまするが、これに対しまして、政府は眞に食糧配給を日本の実情に應じて行わんとするならば、分割支拂い、あるいは貸賣り制度のごときを認めない限り、おそらく飯米の問題を通じて、非常な事態が起ることをわれわれは考えるものであります。從つて今日の社会事情に対しましては、貸賣り、分割支拂い等の制度を確立すべきであるというぐあいに、われわれは改正しなければならないにかかわらず、この点は全然無視されておるのであります。 さらに公團の資本金増額の問題に対して、われわれはこれをむやみに承認するわけには行かないのであります。今朝の日本経済新聞の二面を掲げられておるがごとき、大阪の食糧公團の支局長が、食糧公團の業務の中におきまして、約一千万円を横領しまして、その容疑のため検挙され、なおそれが官廳関係の汚職にまで波及するというような記事が出ておるのでありますが、全國各地におきまして、公團運営に対する全國民の疑惑というものが、非常に至る所あるのであります。かかる公團の不正事実を無視いたしまして、形式上の経理関係において、公團の資本金を増額すべきであるというようなことに対しましては、断じてわれわれは賛成できない。もしも増額するならば、現在全日本の公團のかかる不正事実を厳重に検査いたした結果において、資本金の増額をすべきであるというぐあいに考えるのであります。こういう点が全然考えられていないような本改正案に対しましては、わが日本共産党は、農民の飯米の問題、一般消費者の立場から、断じてこれに賛成することはできない。こういう意味を持つておるものであります。
○小笠原委員長 寺崎君。
○寺崎委員 私は新政治協議会を代表いたしまして、反対の意見を表明いたします。本案に対しては、農民の側から大したる意見もないというようなお話も聞いたのでありますけれども、もともと、昭和十七年以來農民が苦しんで来たあの食糧管理法というもののために、全國の農民の生活はどこまで困窮に陷つたか。そしてその努力はむなしく供出の面にはぎとられてしまつた増産意欲もこのために遂になくなつて、耕作権の放棄とまで現在進んでおるような状態であります。こういう供出制度の根本改革をせずに、食糧管理法の一部改正をもつて、われわれ農民の生活をますます困窮に陥れてしまう、こういう意味から私は食糧管理法の根本的改正をここにせざる限り、一部的改正に対しては反対を表明するものであります。
○小笠原委員長 寺島君。
○寺島委員 私は民主党與党派を代表しまして、本案に賛成をするものであります。申すまでもなく本案は三つの点について改正の趣旨が要約せられておるのであります。第一点は、末端に対する配給統制強化の問題に対しましては、本案施行の後におきまして、おそらく一部轉落農家、ないしは一部の菜園を持つておられる人々に、非常な窮迫状態がやつて来るだろうということを予見するにやぶさかでないのであります。また土木事業を起す場合等における操作等にも、若干の支障を起すであろうとは考えますが、連合軍より参りました覚書の趣旨等にもかんがみまして、政府は本改正のかかる弱点を包藏いたしておるということをよく御認識くださいまして、これが取扱いに遺憾なからしめ、しかしてかかる轉落農家、その他悲痛な要望に対して、その犠牲がきわめて少いような措置を講ずることをお願いいたしたいのであります。 第二点は法第九條に関する問題であります。法第九條に関する憲法違反の問題、すなわち憲法第二十五條の問題に対しましては、過日最高裁判所大法廷において、憲法第二十五條違反ならずという判決が、塚崎裁判長のもとに行われておるのでありますが、これとは別個に、新たに憲法第四十一條に違反しておらないかという一個の疑問が持たれるのみならず、さらに三権分立の約束論に縫いまして、いわゆる法全体の上に違憲の疑いが持たれておるということも事実でございますので、第九條を離れて食糧管理法の枢軸がないといたしますならば、かりに公聽会を開くということによつて、今日の疑いをコントロールしようとする政府御当局の御苦心のあとはわかりますが、さらに來國会においては、十分な御準備を加えられまして、かかる疑いが、しかも事、主食の全体の上に、しかも國民生活と切り離すことのできない本立法の上に持たれないような御努力を特にお願いいたしたいのであります。 第三点は公團出資金増額の問題に対しましては、政府は特に本増額がいわゆるルーズに使われないように、格段の処置をせられんことをお願いいたし、三個の点について希望を付して原案に賛成するものであります。
○小笠原委員長 他に本案に対する討論の御発議はありませんか——別にないようでありますから、これにて討論は終結いたしました。 引続き本案に対する採決に移ります。原案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小笠原委員長 起立多数、よつて本案は原案通り可決されました。(拍手) なおこの際報告の件についてお諮りいたしますが、これは先例によりまして委員長に御一任を願いたいと思いますが御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それではさよう決します。 —————————————
○小笠原委員長 次に移ります。
○松浦委員 この際日程を追加し、農業災害補償法の一部を改正する法律案の審査を進められんことを望みます。
○小笠原委員長 ただいまの松浦君の動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それでは農業災害補償法の一部を改正する法律案を議題とし、審査に入ります。まず提案の理由の説明を、都合によりまして坂本實君より願うことにいたします。
○坂本(實)委員 ただいま緊急上程になりました小笠原八十英君外二十四名提出によります農業災害補償法の一部を改正する法律案につきまして、提案者を代表いたしまして、提案理由の説明をいたします。 農業災害保障法の実施初年度に当る昭和二十三年度におきましては、たまたま太平洋岸一帶を襲つたユーニス、アイオン台風による風水害を初めとし、各所に農業災害の発生を見、そのため共済金の支拂い総額は、農作物、蚕繭、家畜を合せまして、実に三十億円に達せんとしたのであります。これらの共済金は、死活の間にある農家生活を救い、肥料、資材、薬剤等の購入を通じまして、農業生産力を維持し、これがひいては、食糧増産と推進し、経済九原則の実現に大いに貢献するところとなつたのであります。以上実施初年度における実績を顧み、あわせて今後における農村経済発展の方途を考えますと、農業経営の安定と農業生産力の確保を窮極の目標とする農業災害補償制度の重要性は、いよいよその度を高めるに至つたことを痛感いたし、この際本制度の一段の完璧を期して、この法案を提案する次第であります。以下この法律案の主要な内容を御説明いたします。 第一は、農業共済組合の共済事業の種類の拡張に関する事項であります。現行法では、農業共済組合の共済事業は、米麦等主要食糧農作物を対象とする農作物共済、蚕繭を対象とする蚕繭共済及び牛、馬、山羊、めん羊、種豚を対象とする家畜共済に限定されているのでありますが、農地改革によつて創設せられました自作農家がこうむる災害による損失を保障して、その経営の自立を維持し、あわせて、農村民主化の基礎を確保し、農業生産力の発展を推進しなければならないところの農業災害補償制度といたしましては、現行の限られた共済事業のみをもつてしては、その目的を選炭することはとうてい不可能であり、ぜひとも、農業経営における災害による損失に対して総合的に共済事業を実施して行かなければならないと考えるのであります。このことは、いち早く、第一國会において指摘せられたところであり、農業災害補償法制定の附帯事項となつておりますし、また旧農業保險法のもとにおきましても、共済事業を、総合的に実施して、家屋、地方的特殊農作物等の共済におきまして、相当の実績を記録いたしておるのであります、これらの事実にもかんがみまして、この法律案では、現行の政府が再保險を行います農作物、蚕繭及び家畜についての農業共済剛体の必須共済事業のほかに、團体限りにおいて任意に行うことができるものとして、地方的特殊農作物、建物、農機具、輸送中における家畜等を対象とする共済事業を加えたのであります。 第二は、牛馬を死亡廃用共済に付する義務に関する事項であります。家畜中牛馬は、申すまでもなく重要かつ高値な農業生産手段でありまして、その死亡による農家の損失は、ただちに農業経営に決定的打撃を與え、その破綻の原因となつている現状にかんがみまして、農家がむりなく加入できる掛金負担の範囲内において、総会の議決を経て牛馬を死亡廃用共済に付すべきものといたしたのであります。 第三は、農業共済組合の総代会に関する事項であります。現行法では、市町村の農業共済組合の総代会に関する規定がございませんので、農民の方々は、農繁期におきましても、再三開催されます臨時総会に、その都度みずから出席しなければならないので、このことは、事実上困難が伴うばかりでなく、かえつて農民の利益に反することが考えられますので、この点を是正いたしまして、この法律案では、農業共済組合に、三十人以上の総代からなる総代会を設け得るものとし、共済金額、共済掛金等共済事業の内容に関する事項等につきまして、総会にかわつて議決することができるものといたしたのであります。 第四は、農業共済保險組合の名称の変更に関する事項であります。現行法が使用しております都道府縣の農業共済保險組合という名称は、市町村の農業共済組合の共済責任を保險するという同国体の事業の性質から名づけられたものでありますがこの法律案におきましては、農業共済保險組合を農業共済組合連合会という名称に改め、農家が直接組織する市町村の農業共済組合の連合体であるという組織上の関連を明確に表現することといたし、事業運営の便宜を考慮いたしたのであります。 以上がこの法律案の大体の骨子でありますが、いずれも熱烈な地方の要望のある緊急事項でありますとともに、本制度の血肉となる重要事項でありますから、慎重御審議の上、御賛同あらんことを切望いたす次第であります。
○小笠原委員長 これにて提案理由の説明は終りました。引続き本案に対する質疑及び討論に入ります。
○松浦委員 この際質疑討論を省略いたしまして、ただちに採決せられんことを望みます。
○小笠原委員長 ただいまの松浦君の動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。 それではこの際質疑及び討論を省略してただちに本案に対する採決を行います。原案に賛成の諸君は御起立を願います。 〔総員起立〕
○小笠原委員長 起立総員。よつて本案は全会一致をもつて可決いたしました。 なおこの際報告書の件についてお諮りいたします。これは先例によりまして委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それではさよう決しました。 —————————————
○小笠原委員長 それでは次に薪炭及び木材に関する件について、淵、竹村両委員から発言を求められております。これを許します。竹村君。
○竹村委員 私は先般本委員会におきまして、薪炭が二月十人目をもつて買上げ停止になつた問題について、いろいろ質問いたしまして、これに対しまして、政府は一應買上げを継続するということ、そして支拂いの遅延分に対する借入金の利子の補給をやるという答弁を得たのであります。 〔委員長退席、坂本委員長代理着席〕 その後本月十七日の毎日新聞の傳えるところによりますと、薪炭会計の中において非常に問題があるということでありますが、この真偽は一体どうか、これが事実であるのか、あるいは間違つておるのかという点。この中に掲げられておりますところの現在の木炭の自由販賣の法的根拠、そして損失いたしました額が新聞に傳えられておるような額であるかどうか。こういう点について詳細なる御説明を承りたい。
○三浦政府委員 お答え申し上げます。三月の中旬から薪炭の買上げをきわめて制限して、その間に生産者が買つてもらえるつもりでつくつたものに対する利子というものは、当時申し上げたと同様に拂つております。 それから十七日の毎日新聞に出ました事情の詳細な説明という問題でございますが、実は三月の中ごろに至りまして、薪炭特別会計の手持ちが、はたして帳簿上のようにあるかどうかということが問題になりました。そして関係方面からは会計検査院の方に対してその実情を調べるようにということもありまして、現に長野縣の下伊那地区及び上田地区に会計検査院の方が四十名、それから木炭を扱つております薪炭課の者を十名これに加えまして、五十名が十数日を費しまして、移動を一應禁止して、そこで帳簿面と現物とを当つたのでございます。そうした結果においては、上田地区におきましてはほとんど差はございませんでしたが、下伊那地区はおよそ木炭で二割、まきにおきまして四割という数学がそこにあるはずになつておるのが、まだそこまで來ないで、山元にあつた。こういうように、帳簿そのものの姿になつていないということが現われたのでございます。その内容につきまして一々檢討して参りますると、木炭の約三割のうちその半分の量は、いわゆる指定集荷者において、明らかに、その約束通り行かなかつたために、そういう姿になつたのだろう。たとえばだれだれの炭がまと、だれだれの炭がまとはちようどその期間に間に合うつもりで、あらかじめ数量を入れたんだけれども、その人たちは念に別な事情ができて炭を続けられなかつたために、一應載せた数字が間違つてしまつたわけだから、それは自分らの力で当然責任を持つという種類の問題。それからまたまきにいたしましても、四割のうちおよそ三割程度のものが、そういつた指定集荷者によつてすなおにその誤りを発見することができ、あとの分については、それぞれただいまその責任のあるところを相談し合つている。こういう状況の問題があります。それをもつて示しまするように、薪炭の特別会計の運用は、二府縣で平均して約五十名足らずの者がその経理面の全部の仕事を担当しておるわけでございまして、しかも昨年の六月までは、それぞれ山元でこれを購入しておるというような事情から、勢い團体等との契約より減産をしておる。こういうような関係から、あるいははなはだしきは、立木であるものを買つた形になつたというようなものもあつたのであります。そういうようなことから、帳簿面におきますところの、いわゆる手持ちしてあるべき数量を、いろいろと現在洗つているわけであります。その過程中いろいろと想像した結果が、ただいま言われた約十億程度のものが問題を起すであろう。当局といたしましては、今日あるいは木炭事務所長を招致し、あるいは係りの者をして應援させて、事務の整理をやつておる段階でございます。なお自由販賣の法的根拠ということでありますが、五月十三日に農林省の告示をもつて薪炭の需給調整規則を改正して、種類を限り、数量、用途、期間、区域を定めて行う基礎をつくつております。
○竹村委員 新聞紙の報ずるところによりますと、全國でこれのいわゆる損失の赤字金が十一億円に上ると言われております。それから未整理のものが二十億円だと言われておるのです。こういう厖大な金が、たとえば新聞で傳えられるところによれば、運搬中における紛失とか、いろいろのことを傳えられておりますけれども、こういう点は一体事実であるかどうか。
○三浦政府委員 先ほども申し上げましたように、新しい買入れをやりまするために、三月三十一日現在で、予算に示しておる薪炭証券の発行額を二十一億四千万円にまで圧縮いたしましたのを、さらに借り出さなければならぬ。その関係から当然この財産状態がどうであつたかということが強く深く検討されまして、今申し上げました長野におきまする、一部ではあるけれども、その実績内容等を考えまして、いろいろ推定した結果、約十一億がそういうようないわゆる欠損のような形に今日あるのではないか。そのうち一億五千万円は昨年度の末における欠損であり、新たに九億九千万円ばかりが本年度という形になるのではなかろうか、今のところこういうような見込みでありますが、七月の決算の際でなければ詳細ははつきりわからない。私どもといたしましてはそういつた検査の実績にかんがみまして、極力ほんとうに帳簿と合わすように、冬木炭事務所あるいは内部の関係の方を現に督励をしてやつている次第でございます。
○竹村委員 七日にならないとはつきりわからないと言われておりますけれども、しかし少くとも十一億あるいは二十億というような厖大な金が、大体推定によつてそうなるのかもわからないということがあなたの答弁として、遺憾ながらとれを認めざるを得ないと新聞紙には報ぜられているが、それがここでの答弁では七月にならないとわからないという答弁でありますけれども、そういう厖大な金がわからないで済まされては困る。しかも、実際の眞実を新聞の方には語るけれども、農林委員会、この衆議院ではそういう答弁をするならば、あるいは問題になるかもわからないというような考え方で答弁をされると、実際困る。しからば、毎日新聞を読んでおられると思いますが、これに出たる薪炭の問題で、間違つた面はどこであるということを、はつきり言つてもらいたい。
○三浦政府委員 新聞はただいま、読みましたけれども、持つておりません。そこで、どの点がどうということは申しかねますが、先ほど來申し上げますように、私どもの方で、ただいまのところ損失と考えられるものは十一億に近いものである、しかしながら眞にそれを確定いたしますためには、一つ一つ帳簿面の資産と現実あるところの薪炭のすべてにまで当らなければ確定ができない、そういう意味で申し上げたのであります。少くとも新聞に書いてあります二十億くらいあるだろうということについては、ただいまのところ私どもとしてはそう考えておりません。
○竹村委員 それではお尋ねいたします。私はもう簡潔にしたいと思うので言わなかつたのでありますが、新聞には一としてこう書いてあります。「水害その他で紛失した木炭を調査して帳簿を経理することを怠つていた」とはつきり出ている。それから二は、「幽霊木炭、(立木のまま木炭と申請したもの)にも代金を支拂われていた。」それから三は、「販賣業者からの未回收金が積り積つた。」原因はここにあげられている。この原因がその通りであるかどうか。もちろん、長野の一部であると言われますけれども、これは全國的な問題であろうと思う。從つて先般お聞きいたしましたときは、いわゆる薪炭、木炭あるいは木材等に関しては、不正がないというように御答弁をいただいておりますけれども、本日これを見まするならば、実にこのもとにあるいは不正が行われているがゆえに、こういうことがあつたというようにわれわれは感じられるのでありますけれども、この点についてはつきりお答えを願いたいと思います。
○三浦政府委員 そこにあげてあります、ただいまお読みになりました項目は、検査員が実地檢査をいたしまして、その帳簿通りでなかつたところの薪炭についての原因別の項目の一部でございます。でありまするので、これについては、そういうものがそれぞれ遺憾ながらあつた、こういうことであります。それで全國的には、私どもその木炭事務所等について、そういう種類別のものを、ただいま実際について、はだかに事実通りに調べてよこすように厳命しておるところでございます。それで十一億と先ほど申し上げましたのは、日本銀行から生産者の製品を買うべく新しく金を借りるために極力推定したときの数字でございます。
○坂本(實)委員長代理 竹村君簡單に願います。
○竹村委員 しかし問題は、今言われたように、十一億あるいは二十億というように推定されているような問題を、わけもなく單に調査で済ますというようなことでは、今日國家財政の面から見ましても非常に大きな問題である。今政府の言つておるところの定員法によつて官公吏を首切るという場合におきましても、たとえば退職手当金というようなものがまだどれだけにきまるかはつきりわからないというような状態のもとに置かれているこの際、一方特別会計なるがゆえに、あるいは十一億、二十億というものが、いろいろな不正なる事実においてこういうような形で濫費される。しかも、それが單に調査中であるということにおいては、われわれとして納得いたさないのであります。つきまして、これは委員長にお願いいたしたいのでございますけれども、この問題は全國的な問題であると思いますので、願わくは委員諸君の御同意を得まして、これはいわゆる国政調査として、調査の小委員会をぜひとも組織されんことをお願いいたしまして、そうしてその調査員によつて詳細に調査してもらいたい。その原因を調査いたしまして、不正があるとすれば、その不正の根源はどこにあるのか、あるいは政府は最近官公吏の首切を言つておりますけれども、今の報告から参りますると、一縣においてこういう経理を担当する者がわずか五十人しかないというようなことを言われている。先般農林大臣の御答弁によりますれば、いわゆる定員を減少しても、決して國民に迷惑をかけぬということをはつきりここで言明されている。しかしその反面において、こういうふうな國の財産に十一億、二十億と いうような不正があるということは、われわれはどうしても納得ができませんので、その点ひとつ國政調査としての小委員会の設置をお願いいたしたい。 なお続いてお尋ねいたしたいのでありますが、たとえば秋田縣の大館町の問題でありますけれども、この営林署におきまして、終戰当時多くの木材が拂い下げられておる。しかも拂い下げられておるというよりも、むしろこれはその当時営林署から、北秋木材株式会社とかあるいは片岡木材株式会社とか、いろいろ大きな材木会社に対しまして、角材あるいは厚板等を生産させるために、大湊海軍工廠から多くの材木を委託しておつた。しかも、これは大藏省にお尋ねいたしたいのでありますけれども、これの代金というものがおそらく回收されていないという問題が出ておるのであります。しかもその額を申し上げますならば、非常にこれも大きな額である。たとえば、詳細に申し上げますと長くなりますので、一括して申し上げますけれども、大体木材にいたしまして十五万石、代金といたしまして一億二千万円、こういう金がそのままに放置されているということが言われておるのでありまして、この問題につきましては、ある摘発者が先般の議会に対して、衆参両院並びに時の檢事局に対して告発しておる。それに対しては、一体大蔵省はどれだけ代金を御回收になつたか、こういう点をお伺いしたいのであります。
○坂本(實)委員長代理 竹村君に申し上げますが、時間の関係もありますので、あなたの質問はなるべく要旨を全部とりまとめて御発言を願いたい。一問一答式なことになりますと非常に時間をとります。それでよろしゆうございますか。
○竹村委員 これだけです。
○舟山政府委員 秋田縣の大館の問題は、大藏省といたしまして正式の報告を受取つておりませんが、お話の模様を総合いたしまして推測いたしますと、大湊の海軍工廠にありました木材を終戰時に拂い下げたというお話でございますが、これは終戰時軍工廠等にありましたいろいろの資材、これを総括して特殊物件と言つておりましたが、その処理の問題ではないかと存じます。ただいまの大藏省の機構といたしましては、國有財産を扱つておりますが、かかる物品類は國有財産法の適用を受けませんので、取扱つておりません。從つてこの特殊物件の処理は、内務省系統で扱つておりましたので、そちらの方にあるいは調査があるかと存じますが、私の方にはこの詳細は判明しておりません。
○竹村委員 それではこれも今の答弁では私は満足できない。少くとも一億何千万円というものが、どうも管轄が違うからわからぬ。これはもちろんごもつともだと思いますけれども、代金がとられていない、こういうように言われております。従つてこの問題につきましても、われわれは少くともそういう関係を調査するのは、國政調査としてわれわれの義務であると考えますので、委員長におきまして、ぜひともこれに対しましても、調査小委員会を設けてもらいまして、そうして徹底的にこれを糾明して行くという方法をとつていただきたいと思うのでございますが、それをぜひ全員にお諮りを願いたい。ここでいろいろ一問一答式にやれば、おそらく眞相はわかつて来ると思いますけれども、そうすることは今委員長もおつしやつたように時間を食うということでありますので、ともかく調査小委員会をぜひ設置されんことをお願いする次第であります。そういたしまして、私はそれが設置されるとなれば、一切の質問を打切りたいと思いますが、ひとつお諮りを願いたい。
○坂本(實)委員長代理 竹村君にお諮りいたしますが、ただいまの小委員会をつくりますことは、後刻理事会を開きまして十分協議して決定いたしたいと思います。さよう御了承を願います。渕通義君。淵君にも申し上げておきますが、竹村君にも申し上げた通り、あなたの論旨を一括して御質疑を願いたいと思います。
○渕委員 私は全國二十万の木材業者並びにこれが三百万の労働者諸君を代表いたしまして、今日本材業界が危機に、まさに倒産しつつある現状におきまして、なおかつ莫大な差益金をとられつつあるので、この差益金の問題についてお尋ね申し上げたいと思います。 御承知のように、物價廰におきましては、二十三年度の木材價格算定に際しまして、平均債格算出法をとられましたので、生産者よりは價格差益をとらないということをたびたび言明され、特にごく最近参議院の委員会におきましても、言明されたのであります。従いまして差益の対象になるものは、販賣業者の手持数量ということになります。ところがその販賣業者の手持数量というものが問題になります。この手持数量の判定につきましては、われわれは日本の林野統計というものを最も信用しますがゆえに、林野統計を中心といたしましてストツク量を算出せられるのが妥当なりと信じますが、物價廰当局はどう思われるか。もし物價廰当局が農林統計を信用されないとするならば、農林統計に対してどういう考えを持つているか。物價廰におきましても、物價統計を出しておられましようが、その物價廰の統計までも否認されるか。私をして言わしめるならば——日本の各官廳はおのおの統計を出しておる。そのおのおのの統計を反撥し合つて信用しないならば、国家の行政の運用上ゆゆしき問題が起ると存じます。この点につきまして御見解を承りたいと思います。 次に第二点は、もし物價廰がそれらの統計的数字によらずして、物價廰独自の見解でやるならば、その独自の見解を御発表願いたいと思います。
○坂本(實)委員長代理 淵君の御要求になりました物價廰の政府委員に、出席するようにこちらから要求いたしておりますが、いまだに参つておりません。従つてあなたの御質問が、主として物價廰に関係しておりますれば、次の機会にお譲りを願いたいと思います。
○三浦政府委員 淵委員のただいまのお尋ねの件、私どもは今度の木材價格の算定の考え方からいたしまして、いわゆる移動平均と称するものでやつた以上、生産者関係のものについては、價格差益金をとるべきものではない、こういうふうに確信しております。それから販賣業者の持つている数字でございますが、これについては、林野局といたしましては、当然自分の方の関係の数字が正しいと考えるのであります。私これについて、全体の数字は異論はないと思いますが、税は御承知の通りにおのおのにかけるので、そういう問題があるとすれば、その辺にあるのではなかろうかというふうに考えております。
○渕委員 木炭につきまして長官にちよつとお伺いいたします。先ほど竹村君よりるる御質問になりましたことの、根本となる問題が一つあると思います。それは昨年の木炭の集荷販賣指定業者の登録に際しまして、業者の能力を判断せず、最近言われるところの民主的な方法によつてやりましたために、力のないものが背負い込んだ結果、今日の行詰りになつたと存じますが、そういつたいわば不誠意な、力のない業者に対しましては、政府当局は今後取消すつもりでありますか。
○三浦政府委員 取扱業者の選定は、生産者あるいは消費者の、直接ないしは間接選挙によつてやられております。実は昨年この新しい制度が出ますときに、資産であるとか、経験、あるいは設備といつたようなものの有無を條件につけたかつたのでございますが、関係方面といたしましては、それはよろしくない、機会均等に、すべての者が欲するならば、平等の上に立つて立候補させなければならない。そして選ばれたならばそれは認めなければならない、こういうようなことで今日まで来ておるのであります。それから不正の配給ないしは不円滑な運用のために、当然すべきところの義務を怠つた場合は、その取扱業者には新しく荷を與えない、こういうようなことで運用を進めて行くつもりであります。 なお、先ほどの竹村委員から、またただいまは淵委員からの、薪炭の特別会計についてのいろいろな御疑念、私どももとよりこれは非常に大きな問題であり、同時に何としてもこれを國民の前に明らかにしなければならない、こういう意味で、極力これを改善すべく努めておる点をこの機会に申し添えておきます。
○坂本(實)委員長代理 平野君、簡潔に願います。
○平野委員 ただいま淵君の言われました木材の差益金の点につきまして、簡単に三浦長官にお伺いいたしたいと存じます。先ほどの、生産業者からは絶対とるべきものではないという長官の言明は、私も了とするのでありますが、この際重ねてお伺いいたしたいことは、昨日参議院の農林委員会におきまして、物價廰の責任者がこういうことを言明しておるのであります。それはすなわち、淵君も先ほど述べられましたように、農林省の統計を物價廰は全然無視しておるということについての質問に対して、物價廰の方では農林省の統計を軽蔑するものではないけれども、價格差益金の本質にかんがみて、この徴收は保護を対象とする、保護を対象とした場合においては、農林省の統計よりも大きな数字が出て来ることもあり得るであろうということを言つておるのであります。現に名古屋の事務局におきましては、農林省の統計の倍以上の数字を割当てておるのであります。農林省の統計というものは、各地方の林務課長、すなわち知事が、それぞれその府縣における生産の数字を調査した報告が集計されたものでありますが、それの倍以上も割当をするということになりますと、農林省の数字は全然無意味な結果になりますし、そこに莫大なやみの木材があるということを指摘せざるを得ないことになつて来るわけなのであります。これについて、農林省としてはどういうふうに考えておるか、お伺いいたしたいと思います。
○三浦政府委員 ただいまの御質問の御趣旨ははつきりいたしませんが、これを二つにわけて考え、生産者関係の、途中の駅ないしは中間の貯木場に、生産過程中に持つておつたものについては、その数字が縣別にどうということにはならないと思う。これは林野の関係の調査によらなければ絶対わからないだろうと思います。從つて先ほど申し上げましたように、生産者の持つておる生産過程中であつたものについては、とるべきでないということははつきりしておると思います。それから木材業者のいわゆる手持の問題、これは改訂されたマル公の價格で賣れたとすれば、ただちにその差益をとられるべき性質の木材でございます。私どもといたしましては、極力正確な数字をつかんでおるつもりでありまして、府縣別にさように大きな数字の差があつたということになります。ならば、私ども林野当局としても、物價廰の方と、どういうふうな基礎から向うはできたか、この点を明らかにする必要を感じております。
○坂本(實)委員長代理 それでは午前中はこの程度にとどめまして、午後一時より再開することとし、暫時休憩いたします。 午後零時十一分休憩 ————◇————— 午後一時五十八分開議
○小笠原委員長 休憩に引続き、会議を開きます。 それでは前会に引続いて、肥料配給公團令の一部を改正する法律案並びに食品配給公團法案を一括議題とし、質疑を継続いたします。
○井上(良)委員 農林大臣は見えますか。
○小笠原委員長 農林大臣はまだ見えません。政務次官が見えております。
○井上(良)委員 農林大臣はちつとも出て來ませんが、どういうわけですか。
○小笠原委員長 いや、ときどき出ています。
○井上(良)委員 本法案の審議に入つてから一度も出ませんが……。
○小笠原委員長 あなたに御答弁するに満足な政務次官が参つておりますから、どうか御継続願います。
○井上(良)委員 出ませんか、出ますか、どうです。
○小笠原委員長 出ます。
○井上(良)委員 何時ごろに出ますか。
○小笠原委員長 その時間はお約束しないが、あなたが質疑を継続しているうちにこつちで連絡をとりますからおやりください。
○井上(良)委員 それでは大臣の質問はあとまわしにいたしますが、この際特に事務当局に質問をしておきたいのは、昨日ちよつと触れましたが、公團統合の根本方針の問題について伺いたいのであります。この提案理由にもございます通り、この二つを統合するのは業務能率を高めるということが一つ、それから一つはこの両公團が比較的関連性がある、こういうことをあげて、その上に統制機構の簡素化、行政機構の整備等、こういう考え方に立つてこの二つの公團を整備しよう。こういう理由にうかがわれるのでありますが、第一この二つの公團の取扱つております品目は、その本質において全然違うのであります。食料品配給公團は、主として配給統制物資を扱つておる。油糧公團は指定生産物資と指定配給物資とこの二つを扱つておる、全然その性質が違うのであります。この二つを一緒にいたしまして、一体業務能率が高まると考えておりますか。われわれは少くともそうは考えてないのでありまして、そういう点は、局長は長い間食品局長としてこの二つの公團の成立に当つて、いろいろ実際の業務の監督、指揮、命令をやつて来た現実から考えて、この二つが業務能率を高めるために、統合しなければならぬという理由にはならぬと思いますが、この点に対する事務当局としての意見を伺つておきたい。
○三堀政府委員 われわれも食糧品配給公團と油糧配給公團の取扱物資が、全面的に関連性を持つておるとは思つておらないのでありまして、ただその中には関連をするものが相当部分あるということを申し上げているわけであります。例を上げますならば、みそ、しよう油の主原料でありますところの蛋白としての大豆、大豆かす、大豆粉は油糧公團の取扱いでありまして、その意味におきましては、相当な関連性を持つておるわけであります。さらに具体的に申し上げますと、現在におきましても問題が起つておるのでありますけれども、大豆を工場で油をしぼりすまと、当然その工場内にかすとしてストックされるわけでありまして、それがみそ、しよう油の原料としまして、しよう油工場に配給されなければならない。そうしますと、それをどこへどういうようにわけるかということにつきましては、やはりみそ、しよう油の主原料としての関係におきまして、一つの公團にまとまることが、ある程度におきましては意味があることでありまして、両公團の統合につきまして、そういう意味から考えられる、こういうことを提案理由の際にも御説明申し上げた次第であります。
○井上(良)委員 そういう理由ですと、本公團が従来民間統制機関でやられておりますのを、政府機関に直します場合に、別々にこれを設立したゆえんはどういうわけですか。最初油糧公團、あるいは食料品公團とそれぞれ内容が違い、取扱品目が違い、また業務内容が異なるというところで、これらの公團を別個に設立をさせたので、もし今あなたがおつしやつたような理由ならば、出発当時において統合すべきものであつて、その当時はそれでよいのであつて、今日になつてこれをあえて業務内容が関連性を有しておるというので、統合する理由は成立ちません。少くともそんな見通しのつかない——わずか一年かそこそこの期間を切つて、政府の責任においてこれらの業務を行おうとする場合に、そういうことが予想されないはすはないのであります。これは食料品配給公團、油糧公團のみならず、食糧配給公團及び飼料公團の場合でも同じことであります。食料品配給公團と油糧公團とわけましたのも、ほとんどこれはわけるほどのものはなかつたけれども、その業務内容は全部違うというところからおのおの別にこれを設立させたのでありまして、その当時あなたは食品局長として、この原案作成に参加している。その当時はそれでよくて、今日になつてこれを特に統合しなければならぬという理由は成立たぬと思う。この点について伺いたいと思います。
○三堀政府委員 私は、今申し上げましたことが、統合の全面的な理由であるという意味で申し上げたのではないのでありまして、もちろん一昨年法案が本國会を通過いたします際には、別々にする理由があつたのでありますけれども、その後今日までの情勢の変化によりまして、政治的にもこれを統合するいろいろな理由があつたわけなのであります。これはわれわれ事務当局があるいは申し上げられぬ範囲ではないかと思いますけれども、政治的にもいろいろ強理由があることと思うのであります。さらに今お尋ねの点は、事務的に統合すれば一体どういう点が便利になるのかというお話でありまするが、それにつきましては、こういうような点が関連性を持つておるので、統合の理由になるという意味でお答えを申し上げた次第であります。
○井上(良)委員 事務的な統合の理由たるみそ、しよう油の主原料の大豆及び大豆かす、あるいはまた大豆粉でありますとかいう原料関係をわれわれが検討いたしましても、公團は搾油いたしました搾油かすが、みそ、しよう油の原料になるということはわかつております。ところが食料品公團では原料関係は扱つていないのであります。製品関係だけであります。私はこの前の食料品配給公團の問題で質問をいたしたときに、おわかりの通り、私の方は実は油糧公團から出て参りますみそ、しよう油の原料は油糧公團の陣容を拡充して、ここから政府の指示によつて原料を直接みそ、しよう油の方へまわしたらどうか、トンネル会社をつくる必要はないではないか。指定業者を持つ必要はないではないかということを質問いたしておるのでありますが、それと同じに、いわゆる食料品配給公團はしよう油、みその配給関係を業務内容とするのであつて、原料関係はタッチしていない。單にそれは政府の指定物資にすぎないものであつて、配給業務内容の物資ではないのであります。この点は明らかであります。さらに油糧公團は、全國の油のそれぞれ與なりますものをプール計算をいたしております。全國單一プールの價格でこれを操作しておりますが、今度食料品配給公團と統合されました場合に、一体このプール計算の方法はどうなりますか。これはたとえばこの案によりますと、油糧なら油糧という、それだけでプールすればよいのであつて、全体のプールはしない。こういうのでありますか。みそ、しよう油その他の取扱品ともにプールいたしますか。この点を一應伺つておきたい。
○三堀政府委員 もちろん油は油だけの関係におきまして、プールをいたします。
○井上(良)委員 さらに伺いたいのは、事務当局として考えますのは、さしあたり私が今質問をいたしました通り、業務内容が関連性を持つているという理由だけによつて、統合したがよいと考えておりますか、その他に何か統合の重大な理由がありますか。
○三堀政府委員 統合いたしますことによりまする便益の点は、他に例をあげますれば、たとえば総務、経理というような公團全体を総括いたします事務があるわけでございますが、こういう関係が二つの公團であれば、それぞれ二つずつなければならぬわけでありますが、一つの公團になりますと、そういうものが一つになる。從つてその面においては人員のセーブができますので、これを他の現在でも非常に忙しいところへ持つて来て、今回また予算面もある程度の整理をしなければならぬというようなことも出ておりますので、そういうところで削られるなりしてまわす。こういうことも可能であろうかと考えております。
○井上(良)委員 総務、経理を統合するという話で、その点はよくわかりますが、ところが今度の新しい食品公團の機構を見ますと、それぞれの局に総務というのがあるのです。たとえばみそ局にも、しよう油局にも、あるいはまた油糧局と言いますか、油脂局と言いますか、その上にさらに総務局というものを別につくつているのです。現在でも、総務局はありますが、その総務局を全部廃止して、一本の総務局を持つということならわかりますけれども、それぞれ從來やつておりました関係の業務内容を総合する見地から、総務部と言いますか、総務課といいますか、そういうものを持つておる、その上にさらに総務局というものが別にできておる。これはまつたく意義がない。事務当局に私どもが伺うところによりますならば、少くとも統合の事務的な理由というものは、実際上成立つていない。そこでこれはどう考えてみても、いわゆる行政機構の整備、人員の整理と言いますか、そういうことをひとつやろうという目的のもとに、この二つの公團が統合されるのじやないかという印象が非常に強いのであります。そこでそうなつて来ますと、これは政治的な問題になつて來ますから、農林大臣に伺いたいのでありますが、大体事務当局からの答弁によりますと、業務能率を高めると申しますけれども、業務能率が現在の状態よりも、さらに統合によつて非常に高まるという理由は、明確になつておりません。さらにまた統合することによりまして、非常にそこに大きな利益があがる、あるいは経理上非常に便利があるという理由を詳しく説明されておりません。それからまたいま一つこの両公團が統合することによつて、取扱い物資が関連性があるという問題も、まことに内容貧弱であります。そういう理由から、結局はこれは政治的に統合をさせられるのじやないかという結論が出て來ておるのでありまして、この見地から申しますと、これは政府としましては、やはり行政整理と言いますか、人員を整理するために、この二つの公團を統合するというのが政府の方針でないかと考えますが、そういう点について農林大臣の意見を承りたいと思います。
○森國務大臣 井上委員にお答えいたします。政府といたしましては、許されるならば公團形式は全廃いたしたいのであります。しかしただちにこれを廃止いたしますと、混血を生じますのと、かつまたこの取扱い物資が御承知の通り食糧であるとか、あるいはみそ、しよう油、油糧飼料のごとく、外國より輸入を受けておるというような特別な事情を持つ品物でありますがために、そのまま行けばこの三月の三十一日をもつて、公團は終るのでありますが、私どもこの暫定機関の上において、これらのものを廃止し得られない物件について、公團を持続する。こういう立場において、今回三つの公團の整理をいたしたのであります。あえて行政整理という目的のために統合いたしたというわけではないのであります。本來ならば、こういうふうな品物は、許されるならば公團によらずして、その他の形式によつて配給し得られるならば、という考えを持つておるのでありまするが、今日の場合といたしまして、それをなし得ないという事情のために、この五つの公團を三つに統合いたしまして、処理して行きたい。かように考えているのでありまして、あえて行政整理のためにやるという意味ではないのであります。こういう公團形式は、二日も早くこれを廃止いたしたいという考えのもとに進んで参つたのであります。なお内部の機構等につきましては、衆議院の御決議によりまして、この三つの公團が残るといたしますならば、現在持つておりますところの公團の事務内容につきましては、さらに改正いたしまして、そうして事務のさしつかえないよう、能率の上るように内部部局等を編成して行きたい。かように考えておるわけであります。
○井上(良)委員 大臣はかくのごとき公團方式による統制は撤廃をしたい。しかしまあいろいろな事情が今日許さないから、やむを得ず三つにこれをまとめて暫定的に置くことにした。こういう考えのように伺いましたが、さよう了承してよいですか。
○森國務大臣 お答えいたした通りであります。
○井上(良)委員 そうしますと、昨日政務次官がお答弁されましたことと、食い違いを生じます。また先般私の質問に対する大臣の答弁に、多少疑義を生じて参ります。われわれ今日わが國の食糧事情から考えまして少くとも現在政府が統制をいたしております、今提案をしようとするこの三つの公團方式による統制は、ここ数年間はとうてい廃止できないじやないかという、一つの確信のもとに立つて政府は答弁をされておると考えて来たのであります。 〔委員長退席、山村委員長代理着席〕 ところが今大臣の答弁を聞くと、廃止したい。そうしますと、廃止するという時期は一体いつか、廃止後には一体どういう機関をもつて、この足らざる統制品をどう國民に均等にわけようとするか、また製産力をそれによつて、確保しようとするか、いわゆる統制廃止の時期、それからそれにかわるべき民間の新しい、一つの政府が考える機関、これから受ける國民への適時適正な配給資材を確保しようとするか、これを伺いたい。
○森國務大臣 それは私が申し上げたと同じことでありまして、廃止いたしたいのが私の考えでありますが、現在廃止し得られる段階になつておらない。その廃止し得られる段階になつていないということは、これを廃止いたしまして、ただちにこれを民間の企業に移すとか、あるいは現在の配給のものが、公團をなくしても國民に何らの苦痛をも感じられないような態勢が生み出されて来たというときには、これはおのずから廃止するのであります。廃止するということは私の理想でありますが、廃止し得られない現在の事情であります。それでありますから、いつまでやるつもりだということをお尋ねになりましても、その事情がはつきり把握できるまでは、これは公團として持つて行かなければなりません。皆さんがおつくりなさつたときにも、これは一年限りの存続機関としてお定めになつたのであります。これは一年たつたら必ず公團というものは廃止いたしまして、民間に移してもいいという目途をつけて、一年間という期限をお置きになつたわけではないと思いますが、法の建前からとりあえず一年、あるいは経済安定本部の存続する期間であるとか、あるいはこの法案は一箇年間というような、暫定的な法律でありますから、そういうような建前になつておるのであります。そういうものでありますから、現在いつまでやるつもりだ、こうお尋ねになりましても、それは廃止していい時期になつたときに廃止するということよりほかに、お答えの道がないのであります。
○井上(良)委員 よくわかりましたが、廃止したいという氣持と、廃止せられる時期というのは大分違うのでありまして、われわれは今の大臣の答弁が、日本の立つております諸情勢から当然であろうと考えます。そういう一つの見通しを立てました上で、この二つの公團をこの際特に統合せなければならぬ理由というものについて、大臣から伺いたいと思います。
○森國務大臣 それは残します公團が、特に今日の段階として廃止できないというのが一食糧とそれから肥料であります。食料品の方は、御承知の通りみそ、しようゆというものが規格の下に統制配給せられておりますので、これも一つの今ただちにこれを公團から廃止するということが事実上不可能である。またそのほかに飼料あるいは油糧のごとき、連合國から輸入される品物を、これを受入れるという責任者をきめ、これを適量に必要な所にまわすというこの組織が、やはり公團の式にやつた方がいい、こういうことを考えまして、これらのものをどうして残すかというときに、最も廃止し得ざる事情のもとにある食糧公團、肥料公團、そうしてこれらの二つの公團に統合することが、実際の面において不都合であると考える食品、この三つの公團をつくりまして、そうして公團の業務の上において、お互いの連絡の深いもの、また事務をとる上において贅費を省き得られるものを省く、こういう考え方をもつてこの統合を考えたわけであります。
○井上(良)委員 私がさいぜん事務当局に伺いましたのは、業務内容なり、あるいはまた関連性なり、また能率化等について、いろいろ聞いたのでありますけれども、われわれは納得するほどの大きな理由を持ちません。と申しますのは、御承知の通りこの公團の存続期間は一年ということに大体なつておる。一年という期間をきめて、そうしてこの二つを統合するということになりますと、実際同一業務の内容を持ち、同一的な経理の内容を持つておつて崖、なかなかやつかいないろいろな問題が横たわつておりまして、実際の動きをいたしますのは、数箇月の後でなければできないというような事情にあるのであります。ましてや油糧公團のように厖大な資金をもつて、外國油脂から國内産、あらゆる脂原料を扱い、またこれの生産から配給の事務まで扱うておるものと、それから一方みそ、しようゆと全然性質を異にし、また内容を異にいたしますものとを一緒にいたしました場合に、なるほど法文の上では清算事務はやらないでもいいということになつておりますけれども、しかしここに一つの人格ができ上つて参りますから、当然その帳尻というものは、それぞれの公團においてつけなければなりません。そういういろいろな混乱が当然起つて参ります。そうすると一年のうちで統合によるところの事務の打合せなり、あるいは計画なり、あるいはまた跡始末なり、そういうことのために、いたずらに多くの人員と時間を費して、かんじんの任務とする配給統制事務というものは、おろそかになるという危險は起つて來ませんか、その点に対してどうお考えになりますか。
○森國務大臣 心配いたしますと切りがありません。どんな問題が起つて來るか知りません。決して私は今井上委員のお述べになりましたような事務の錯雑のために、配給本来の使命が怠たられるようなことは断じてない、かように考えておるのであります。決して御心配をしていただくようなことなしに、この仕事がスムースにやり得ると思うのであります。
○井上(良)委員 あなたはそう考えておるかしれませんが、実際公團に関係しております從業員組合なり、あるいはまた生産者團体なり関係各方面から、この統合は実際上いろいろな点で非常に非能率的であり、非生産的である、こういうことをやつて何ら効果はありませんということを、はつきり陳情して來ておる。おそらくあなたの方にも行かれておることと思いますが、そういうことはあえて押し切つてやらなければならぬという必要はないのです。これが永久に続く法的処置であります場合ならば、これは一應われわれは十分政府の意のあるところを考えて、いわゆる最良の方法による案をきめるべきでありますけれども、何と申しましても、あなたが先ほど申しました通り、暫定的な過渡的な法的処置であります。三百六十五日の過渡的な法的処置なんです。そのわずか三百六十五日の過渡的な法的措置の中に、あえて混乱を生む必要はないと思う。そういえば、それはあなたと私の見解の相違と言われるかわかりませんが、少くとも私は意義がないと思う。統合した意義があればいいけれども、意義がないことをやつたのでは、これは役に立ちません。意義のあることをやつてもらうようにお願いをしなければなりませんが、同時にこの統合によつて、この案によりますと約二割の人員を整理するといつておりますが、これは実際やるのでございますか。それで整理の方針内容等について伺いたいと思います。
○森國務大臣 やれるかやられぬかは見解の相違でありますから平行線であります。この整理につきましては、統合整理を契機といたしまして、事務上においての相当の整理をいたしたいと考えております。しかしながら末端配給あるいは運送等の部面においては、今現在におきましても手不足で困つておるのであります。ことに末端の整理のために消費者國民が迷惑するということはたいへんなことでありますから、第一線に活動しておる面に対しましては増加するかもしれませんが、決して整理はしない方針をとつておるのであります。ただ事務の整理、いわゆる中間部と申しますか、この事務の簡素化をはかつて、この面において整理し得られる相当の数がある。かように考えておるのであります。
○井上(良)委員 これはいずれ定員法の問題のときに、人員整理の問題に関連して伺いたいと思います。私は今局長にも伺つたのでありますが、御存じの通りこの両公團は設立されましてまだ二箇年しか経過しておりません。しかも二箇年にまだ四箇月も足らないというような現情におきまして、さらにこれを統合しようというのでありますから、どうしてもここにひとつ統合の基本的な理由が起らなければ、われわれとしては賛成するわけには参りません。何かこれを統合するのには、政治的に大きな意味が含まれておりはせんか。たとえば人事の問題について、現在の食料品配給公團の総裁、副総裁、油糧公團の総裁、副総裁、こういうものはどうも気に入らぬから、一つこの際これを統合して、天くだり人事でもつて、都合のいい人事をすげかえてやろう、こういう意図がないとも言えません。もしそういうようなことがかりにあるとするならば、それはあまりにも國民の実際の生活と現実というものを考えない行き方でありまして、私ども絶対これに賛成するわけには参りません。同時に特に一年と区切らなくて、今大臣が申しておりました通り、この情勢は今後相当続いて行かなければならぬ。そのためには從来民間会社の統制にこれをゆだねておくわけにはいかぬというところで、政府の責任において一手買取り一手販賣をやる方式に改めたのでありますから、それをことさら一年と区切つておくよりも、三年なら三年、五年なら五年というようにした方が、かえつて業務内容が整理され、また職員にいたしましても落ちついた氣持で仕事をすることになりはせぬかと思うのであります。そうでないと、いつ何時やめさせられるかわからぬというような氣持がありますから、公團運営についての責任のある仕事ができない。公團がもし解散されたときには、何とか新しい生きる道を考えなければなりませんから、いろいろな手がそこに打たれる。これはあなたの監督機関になつておりますが、本日の日本経済に出ておりますように、大阪の食糧公團の支局長が、今檢察廰の取調べを受けておる。その内容は一千万円の金の行方であります。これは何ゆえにこういう要件が起るかと言いますと、いわゆる公團がいつ何時解散されるかわからぬ。そうすると、その受入れ態勢といいますか、あるいはまた第二会社、または身がわり会社といいますか、そういうものを暗黙裡にいろいろと計画したところに、こんな事件が起つておる。たとえば油糧公團においても、いわゆる第二会社的なものができておる、しかし油糧は全國一本の統制になつておりますから、第二会社をつくつても何ら油を扱うことはできないのです。できないにかかわらずつくつておる。そうしてドラムカンを修繕するとか、運送をどうするとかいうことで、油糧公團にくらいついて来ておる。あるいは食糧分團を見ても、たとえば空袋を、あるいは運送を、あるいはまたぬかの搾油、こういういろいろな第二会社をつくつておる。そういうものをつくらなければならぬ。公團関係者がいろいろな名前をかえ、あるいは家族の名義によつて出資してやつております。要は公團がいつやめられても飯が食つて行ける。こういうような実情を、私ども何とかして防ぐためには、どうしても公團を三年なり、五年なり永続性があるということを政府が明らかにする必要があろうと思いますが、この点に関する大臣の所見を伺いたい。
○森國務大臣 大阪で起りましたのは昨年二月のことでありますが、その内容等は詳しく承知しておりません。なお検察廳の手によつて調べられておるようであります。これは井上さんの御質問とも思われぬのでありますが、恒常的な法律は期限がありません。いつこの法律を廃止するというような廃止の時期は、特別な事情のもとでなければ恒常法は出ないのでありますが、経済に関する法律というものは、経済は動くものであります。経済の動き方によつて、この法律を廃止してもいいという時期に達しても、それに三年、五年という期限を持つておりますと、その法律のあるために、非常に経済界に及ぼす影響があるのであります。それでありますから、かつて井上君が責任者の立場におきましても、この公團は一年というものを期限としてあるのであります。御承知の経済安定本部のごときも、臨時的な措置であるというので、ああいう官廳の組織すら、一箇年という年限を切つて制定したことも御承知の通りであります。それでありますから、この一箇年の期間において、経済の変動あるいは経済の動き等によりまして、公團はやすやすと廃止の行動に出られるという経済上の自由を與える立場において、こういう法が組織されておると私は考えておるのであります。もしも一年間たちましても、これを廃止する機運が起きておらなければ、本年のごとくこれを当分延期し、さらにまた延期し得ることも、國会の御協議によつてなし得られるという便法も考えておくことが、こういう経済に対する法律の上において便宜であろうと考えておるのであります。もう一つはそういつた期限が一箇年というような短期に限定せられるために、何どき離職せなければならないという立場で、第二会社のようなものをつくつて、そうして不正を行うというようなことが行われておるというお話でありましたが、私はその実情を詳しく存じませんが、もしこれらの公團を背景とし、この公團を利用して、そういうふうな、仕事のない、しかもこの公團を利用すべき性質の会社ができるというようなことがあれば、これは法上断じて許すべからざることでありますから、どうぞ井上委員においても、さような会社に対しましては、摘発の行動に出ていただきたいことをお願いする次第であります。
○井上(良)委員 次に伺いたいのは、食糧配給公團、それから肥料配給公團——食糧配給公團はまだ提案されておりませんが、これらの公團の人員の整理の問題は、一体どうなつておりましようか。これらの公團は末端配給をそれぞれ担当しておりまして、現在においてさえ人員が非常に不足をしておる。特に食糧配給公團は、家庭持込みその他のことさえ実際不可能な現状において、非常に人員の不足を告げておると言われますが、これもやはり画一的に整理をする予定でございますか、これらの点について伺いたいと思います。
○森國務大臣 それは先ほどちよつとお答えいたしたのでありますが、サービスを悪くするということは、非常に國民諸君に対して申訳がないのであります。例を食糧公團にとつて考えてみましても、まだ整理の人員は三割ということを原則として考えているのでありますが、末端配給事務を取扱つておるもの、あるいは製粉工場を持つておるもの、あるいは運送を担任いたしておるというようなものは、これは整理の除外にいたして行きたい、かように考えておるのであります。そうして事務のいわゆる中幹部以上の上において簡素化をはかつて整理を行う。これは定員法というものがないのでありまして、公團の定員は主務大臣これを定めるということになつておりますので、この機構を調査いたしまして、これこれならばこのくらいな定員で行けるということを主務大臣が定めるということに考えておるのでありまして、この末端の機概、直接國民に当るところの部面においては、決して整理をするという考えは持つておりません。
○井上(良)委員 次に公團に対する金融措置の問題でありますが、公團法案によりますと、運轉資金は復金による、こういうことになつておりますが、復金金融によるという規定はあるが、現在復金は積極的な活動を停止しております。そのために公團の金融はまつたく杜絶いたしまして、すでにかれこれ三箇月近い日にちが、たつておる。しかるに、今日に至るもまだその道がはつきり開けてない。公團は法令によつて一手販賣、一手買取り機関になつておりますから、当然その生出産者が生産をいたしました製品を、公團に賣り渡さなければならぬ。ところが公團にそれを買い取る金がない。このためにどれほど生産者がその金融に困つておるか。これに対して政府は、法的にはつきり復金によつて金融の道をつけるということになつておりながら、何らその措置を講じてやらぬために、どうにもこうにも動きのとれぬ状態になつておる。これはいつ一体金融の道が開けますか。現在火のつくような金融梗塞を、どう一体打開しようとしますか、これについて伺いたいと思います。
○三堀政府委員 食糧及び油糧につきましては、復金からの借入れが現在のところ非常に困難なことは、御指摘の通りでありまして、さしあたりといたしましては、認証手形を活用することによりまして、融資の面をつけて行くという以外にないと思います。なお先般御審議を願いました通り、油糧につきましては今回十五億の政府の出資がふえておりますので、相当油糧公團の面につきましては金融操作が樂になるであろうと思つております。
○井上(良)委員 次に價格関係に関連をいたしまして、油糧並びに食料品の價格の問題でございますが、御存じの通り單一為替レートが三百六十円替えに決定されました今日、当然油糧の値上りを予想され得ると思いますが、從来の大体の換算率は一ドル百三十円ぐらいじやないかと考えておりますが、それが一体どの程度に今度はなりますか。そしてそれが消費者價格にどう一体影響して來ますか。これが第二点。第三点は、油糧の油脂製品の販賣者價格、それから食料品の販賣者價格というものを改訂することになりはせぬかと思いますが、これら三点についての御意見を伺いたいのであります。
○東畑政府委員 價格の問題につきましては物價局の方からお答えがあると思いますが、油脂原料その他につきましては、目下のところは輸入補給金等を出すことによりまして、現実の消費者價格の値上りを防止するという方法で考えております。
○井上(良)委員 油糧についての補給金は、原料及び製品について補給金総額の予算八百三十三億でありますが、そのうちで油糧の占めます部分はどのくらいになつておりますか。
○東畑政府委員 集計ができておりませんので、大体百億弱程度であります。
○井上(良)委員 次に伺いたいのは、油糧関係におきまして、搾油を委託するために、原料大豆をメーカーに拂い下げまして、それから今度製品と、しぼりかすを買い取ることになりますが、この場合に政府は実際の歩どまりと、それからロスの部分をどのくらい見込んでおりますか、これを伺いたい。
○三堀政府委員 今ちよつと手元に歩どまりの資料を持つておりませんので、後ほど数字を整備いたしましてお答えいたしたいと思います。
○井上(良)委員 みそ、しよう油はどういう状態になつておりますか。つまり配給公團が登録店舗に賣り渡します場合に、そのロスは一体どのくらい見込んでおりますか。
○三堀政府委員 みそ、しよう油の欠減は、たしか二・五%見込んでおつたと思います。
○井上(良)委員 原料関係でちよつと伺いたいのですが、菜種等の國産油脂原料に対する供出制度が、地方によつておのおの事情を異にしている。しかるに画一的ではなはだ適正を欠いているために、農家の供出意欲が減退している。これは一つは價格の関係、それからまたしぼつたあとの報奨関係と言いますか、そういう問題が横たわつておりはせぬかと思いますが、供出を円滑に推進する新しい何かの対策を考えておりますか。
○三堀政府委員 菜種は國産油脂といたしまして非常に大きな部分を占めておりますし、でき得る限りその集荷に努めたいと思つて、本年から割当につきましても、若干の予算がとれましたので、地方廳と十分な打合せの上やつておるのであります。なお供出につきましては、一俵について五升の油の還元と、それからかすは全量を供出者に返しておるわけなのでありまして、そういうことによりまして供出意欲が相当高まるのではないかと思つております。
○井上(良)委員 次は米ぬかの問題であります。これには政府が統制しておる分と、それから統制してないものとふた通りありますが、無統制のぬかに対する政府の打つ手として、大体農家の保有米は三千五百万石ほどであります。これはほとんど精白にして農家は主食に、供しておるのでありますが、このぬかをどう一体將来集荷をし、搾油をいたすためにこれを供出さすかという問題であります。 それといま一つは食糧公團が自分の所で持つております精米機において精米をしました場合に生ずるぬかと、それから酒米のぬか、これらの全量を搾油しなければならぬのにかかわらず、これらが全量搾油されていないという状態にありますが、このぬかの搾油に対する政府としての積極的な対策について、この際伺つておきたいと思います。
○三堀政府委員 米ぬかの問題も、御指摘の通り非常に重要な問題でありまして、もちろん仰せの通り、少くとも統制ぬかにつきましては全量搾油が実現されることが望ましいわけでありますが、ただ現在必ずしもそれが全量が行つておらない点は、これも御承知の通りに、一つにはえさとの関係もありますが、もう一つには出る場所の関係によりまして非常にとりにくい、つまり搾油工場との関連がつきにくい所から出ておるようなものにつきましては、運賃その他の関係で非常にとりにくいという面もありまして、必ずしも全量搾油というところまで行きかねておるわけなのであります。これらの点につきましては、でき得る限りぬかの発生の場所と、それから搾油工場とが十分にマツチしてできますように、考えながら進んでおるのであります。またえさとの競合関係につきましても、現在食品局と畜産局と一体となつて相談いたしまして、地方廳にこれをおろしておるわけなのでありまして、次第に円滑に参ることであろうと思つております。 なおまた無統制のものにつきましては、これは結局生産者自体の積極的な意思にまつ以外に方法はないのでありまして、地方的に見ました場合に、たとえばこれも御承知の通りに、新潟縣等におきましては、農民組合、協同組合等々の協力によりまして、非常にいい成績をあげておるわけなのでありまして、こういうような組織が次第に全國的に整備されますように、われわれもでき得る限りの應援を惜しまないつもりでおります。
○井上(良)委員 次にさなぎ油でありますが、これは御存じの通りさなぎの油を生産をいたします大体の推定は、三千トンくらいだと押えておる。ところが去年これが供出に上りましたのは、わずかに三十トン。ところがこのさなぎというのは、やつかいなやつでありまして、油をしぼらずにそのまま肥料にいたしますと、土地は酸性土壌化して非常に不向きになつて來ます。そこでこのさなぎの統制については、司令部からこれを統制せよという指示が來ておるにかかわらず、まだそれについて農林省は何らの処置をとつておらない。これは一体どういうわけですか。そうしてこれは大体三千トンも生産見込みがさなぎだけについてあるのに、もつと積極的にやつたらいいと思うし、司令部からの指示事項もあることですから、これに対する具体的な対策をお示しを願いたいと思う。
○三堀政府委員 さなぎの問題につきましても御指摘の通りなのでありまして、これは食品局と蚕糸局と安定本部ももちろん中に入りまして、いろいろとその具体的な方策につきまして、ただいませつかく急いで研究中なのでありまして、もうしばらくお待ち願いたいと思います。
○井上(良)委員 もう二、三点食品関係で質問をしたいのですが、昨年までは魚油関係が非常にうまく参りまして、政府買付けにおきましても、價格その他の手を打つた関係から、相当好成績をあげたのであります。ところが最近いわしその他の魚油関係で、なかなか思うように行かぬという見通しでありますが、この見通しについてひとつお伺いいたしたい。 それから南方捕鯨の問題であります。これは人造バターその他の原料たる硬化油をつくる上において、非常に重要な資源になつております。南方捕鯨への將来の積極的な対策、これを一体どう考えられておるか。これはもちろん水産局長の所管でありますから、食品局長からどうこうというわけには参りませんが、これに対する見通し、この問題について伺いたい。 それからいま一つみそ原料としてしぼりかすの大豆を使つている。これは大体三%くらい油分を残すということになつておるのに、しぼり会社の方は少しでも油をよけいしぼつたらいいということで、ほとんどしぼつてしまつて、油分がほとんどなくなつてしまつておる。これはみそとしての栄養價値から言うと、ゼロであります。だから油分があるというところに、みその味があり、栄養分があるわけなのであります。そういう面からこの方面の統制が相当うまく行かなければ、輸入大豆についてはいろいろ指示があつたりして、なかなかやつかいでありましようから、せめて國産大豆の一部でも、大豆自身をみそ原料に割当てるというやり方をとられた方がいいじやないかと、われわれは考えますが、この点について伺いたい。その三つについてまず伺いたい。
○三堀政府委員 魚油は昨年以来これも井上さんよく御承知の通りに、非常に成績がよくなつておるのでありまして、この考え方で今後とも一層その集荷に努めたいと思つております。ただ今後の見通しにつきましては、もちろんいわしなりにしんなりが、どの程度にとれるかという問題とからんで参りますので、私どもからは的確なお答えができかねるわけなのであります。ただ上つたものにつきましては、できるだけその集荷に努めたいと思つております。鯨油もだんだんに年々成績がよくなつておりまして、今後ともこれはわが國の油脂供給源として、大きな期待を抱いている次第であります。 それから脱脂大豆という問題でありますが、輸入大豆につきましては、これは御承知の通りに比較的大きな工場に割当をしておりまして、その工場は抽出を大体基礎にいたしておりますので、ほとんど完全な搾油ができますけれども、内地産大豆につきましては、國内の比較的小規模の工場に割当てておりまして、これは種々の形の圧搾機械を使つておりますので、完全搾油はできないわけなのであります。みそ業者の希望いたしておりますのは、この國内の地方にありますところの中小規模の搾油工場で脱脂されたかすをもらいたいということなのでありまして、現在も中小規模の搾油工場でしぼつたかすであれば、みその原料といたしまして、ある程度の油分も含んでおるし、味の点におきましても、決して不十分だとは言えないと思つております。ですから今後とも北海道は別でありますけれども、内地産のものにつきましては、内地の中小規模の工場でしぼつて、それをみその原料にまわす、こういう考え方で行くつもりでおりますし、さらに御指摘の通りに、もう少し油の事情がよくなれば、國産のものにつきましては、これを豆のまま配給するというところまで行けるならば、これはさらに理想的な形になりますので、事情によりましては、もちろんそういうことも考えて参りたいと思つております。
○井上(良)委員 次に人造バターの問題でございますが、御承知の通り、わが國の食糧事情というものは、國内産におきましては大体八箇月分から九箇月分で、あとは外國食糧にたよらなければならない。しかもその外國食糧たるや大部分が粉食であります。そういう関係から、われわれ日常生活において一箇月約十日分、一日に一食分というものはどうしても粉食をしなければならぬということになつておる。その粉食に切つても切れぬものは、何と申しましてもバターであります。油であります。その見地からバターのわれわれの栄養に及ぼす影響というものは、非常に大きいのであります。そういう関係からバター生産というものについて、われわれが檢討を加えます場合、昭和二十四年度までは非常に正常な発展を遂げて来ております。ところがこれからの将来について非常な不安が横たわつております。一つはこれがやしでありますとか、コプラでありますとか、そういうものが原料になつておる関係と、それから鯨油がこのおもなる原料であるというような関係からいたしまして、本年二万三千トンほど、一人に大体一日二グラム、一箇月六十グラム、これで大体都市におります人口に配給できるのじやないかという見通しを立てておるが、来年以後の外國油脂の輸入状況、それからバターの配給というものは、現行で大体続けられる見通しかどうか、こういう点を一つ伺つておきたいと思います。 それから今一つこれと相関連をいたしまして、砂糖の問題でありますが、御承知の通り、砂糖が主食からはずされたということは、まことにけつこうでありますけれども、はずされたということからいたしまして、今年下期における砂糖の輸入状況というものは、まつたく見通しがつかない状態ではないかと、われわれ思つておるのであります。そういう関係から、一体この砂糖をどう政府は確保して行こうとするか、現在政府がこの年度において放出許可を受け、配給しようとする量は、一箇月どのくらいになるか、それはまたいつまで続けられるかというような点と、その見通しについて、将来の砂糖の輸入状況等を、詳細にひとつ御説明願いたいと思います。
○東畑政府委員 本年度の油脂及び砂糖の輸入の見通しでございますが、こういう原料につきましては、一つはアメリカの救済資金から参りますものと、一つは日本の貿易そのものからバーターで来るものとございます。そこでこの七月以降のいわゆる救済資金というものにつきまして、実はわれわれといたしましては、まだかんじんなアメリカの議会の模様がわかつておりませんので、どれほどかにつきましては、はつきり申し上げるわけに参らないのでありますが、だんだん救済資金というものが減つて参りますということだけは、はつきりいたすのであります。從いまして主要食糧、油脂原料、砂糖等に対する輸入配分というものを、救済資金でどう見るか、それに不足するものは、日本の貿易によりましてどれだけ補充するか、こういう面になるのでありまして、かりに救済資金から参りますものが非常に減りました場合には、今年の七月から以降の日本の輸出貿易、それによりました資金によつて、どれほどこういう食糧を入れるかということに問題は盡きると思います。今の見通しといたしましては、七月以降につきましては、まだはつきりいたしません。しかしわれわれといたしましては、少くとも今年の配給量を維持する、かりに砂糖が減つた場合には油でそのカロリーを補填するというような、相互融通を考えまして、配給量の維持というものに極力努力をいたしたいというつもりでございます。
○井上(良)委員 この六月から下期における砂糖の放出許可による配給量ですが、どのくらい配給するつもりでありますか。
○東畑政府委員 ただいまのところ月三百グラムということになつております。七月から以降もその三百グラムを維持するために、目下努力をいたしておるということであります。
○井上(良)委員 次に肥料配給公團の一部改正の法案について二、三点質問しておきたいと思います。肥料公團のことにつきましては專門家の河野さんがおりますから、その方に時間を譲ることにいたしまして、特に肥料生産の上で、一番重要な問題はカリ肥料の生産であろうと思いますが、商工省の肥料部長は来ておりますか。
○山村委員長代理 来ておりません。
○井上(良)委員 これは農林省でもわかつておると思いますが、カリ肥料の輸入の見通し、それから一部國内での生産できる縣もあろうと思いますけれども、カリ肥料に対する根本的な対策は、毎年議会でこの問題が論議されるのでありますが、これに対して根本的な対策を立てたらどうか、将来どういう方向にカリ肥料が増産されて利く状況にあるかということを、この際承つておきたいと思います。
○山添政府委員 カリ肥料は来年——来年といいますか、新しい年度の輸入計画は約三十万トンでございます。國内産のものについては、非常な低品位でありまして、コストが高い。そこでとうてい外國物が入つて來る時代におきましては、これはむりをして園内でつくるというほどでも実はないのであります。從つて政府といたしましては、從來やつておりますものに資材等の割当はいたしておりますけれども、これは特に力を入れるというような考え方はいたしていないのであります。
○井上(良)委員 次に昨年でしたかの國会で、緊急の農薬を肥料公團に扱わすことにきめてありますが、これは暫定的な措置としてそういうことに、まつたく性質の違うものを公團に扱わしたのでありますが、これを公團から取りはずして、特別な取扱い機関を別に設けたらどうですか。それをはずすとともに、魚肥が相当やみで流れておりまして、これなしでは夜が明けぬという事態であるわけなんです。それでこれを一部飼料として集めまして、いわゆる自主的統制といいますか、そういう面でこれを配給しておるところもあるのです。実際農家が血の出るように要求しております。この魚肥を、何とかこれをひとつ手を打てぬものですか。実際は動いておるのです。これは肥料公團ができるときにはずしたのでありますが、実際の経過から考えてみて、もつと價格その他の点を考慮し、もう少しリンクその他をうまく考慮しまするならば、相当政府の取扱い物資として押えられやせぬかと思うのですが、その経過的内容といいますか、そういうものについて、御説明願いたいと思います。
○山添政府委員 魚肥の問題でございますが、これは御承知のように非常にむずかしい問題であります。前々統制肥料として規則上は統制をいたしておりましたが、現実には一つも物がつかめなかつた。そこで肥料配給公團ができましたときを機会といたしまして、肥料としての魚肥の配給統制はやめたのであります。最近におきましては、水産局が中心になりまして、北海道と東北、それから東北でも東海岸、千葉あたりまでの、主要産地を押えまして、そういうところは統制的に集荷し、また統制的に配給をいたそうという施設を、着々進めておるわけであります。これはそういうふうな一定の規則を制定いたしまして、主要産地及び主要消費地につきましての統制をいたすのでありますけれども、これは非常にやはり統制はいたしますものの、いろいろむずかしい点があると思います。そこで一面から見ますと、現在こういうものが果樹肥その他に相当流れておる。そこで果樹等に対する化学肥料の配給は今まで非常に押えておつたのでありますが、この方面に対しても化学肥料を相当増配をするという方策をとりまして、魚肥を統制のもの並びに統制でないものまでも、ある程度万遍なく必要な地方に必要なときに行くようなふうに持つて行きたい、こういう考えでおるわけであります。
○井上(良)委員 農薬はどうですか。
○山添政府委員 農薬の点は、これはしつかりした全國購買組合連合会等が、こういう仕事をやりますということも一つの考え方でございますけれども、むしろ農薬を取扱いますということは、相当負担のかかる問題でありまして、金利倉敷等は政府が補助をいたしますから、その意味ではよろしいのでありますけれども、ものがものだけに賣れ残るというようなこともあるわけでありまして、そこで現在のところ、当分肥料公團あたりでやつております方が適当であろうというふうな考え方をいたしておるわけであります。
○井上(良)委員 貿易公團というのがありまして、輸入肥料それから燐鉱石でございますか、こういうものを扱つておりましたが、これが解散になつた。そうしますと直接肥料公團に、大体硝安が多いのですが、硝安、カリ、こういうものを肥料公團が扱うということにして、貿易廰の手を通してもいいけれども、そことの金銭の取引その他をやめてしまつて、同じ政府の機関でありますから、この肥料公團に扱わしたらどうかと思いますが、その点に対してはどう思いますか。
○山添政府委員 これは貿易廰の特別会計があるわけでありますから、貿易廰の特別会計を通つたらいいと思います。肥料につきましては、今まで國の倉庫で肥料公團が受取つたのでありますが、少し今度は手を延ばしまして、船から肥料公團が受取る、こういうことになつておるわけであります。燐鉱石の方は鉱工品貿易公團が扱つておるわけであります。
○井上(良)委員 そうなりますと多少引取價格は安くなりますか。
○山添政府委員 別に安くはならないのであります。
○井上(良)委員 そうすると結局足を延ばすだけ損ということになりますか、運賃が損ということになりますか。
○山添政府委員 これは当然その部分だけは安く肥料配給公團が引受けるべきでありますが、その点につきましては、貿易廰の方において、当分のうち元の價格で賣つてくれんかというような話でありまして相談をしておるわけであります。
○井上(良)委員 次に肥料の配給の方法でございますが、御存じの通り、政府は麦作に対しては硫安なんぼ、何をなんぼ、こういうように割当てておるわけです。ところが実際は硫安のあまりいらない地帶、石灰窒素がもつとほしい地帶があるわけです。ところが画一的な配給割当をやつておる。これはこの前の議会にも私問題にいたしまして、要求をしたら、そういうふうに漸次改めると言つておりましたけれども、一向改つておりません。よほど農林省でもつてやかましく言うか、また割当の趣旨、内容をよく調べて、縣の方へでも交渉してもらう手続でもとらんと、なかなか改めません。実際肥料を使うのは農民でありますから、ここにはどういう肥料がよくきくということは一番よく知つております。政府は全國の農民に対して、どういう肥料がほしいかという世論を一ぺん調査されて、その縣々で、この地方はこういうものがよけいいる。こういうものはこういう方面に早くまわした方がよいというような肥料配給計画を、全國のいろいろな地理的條件や地方等を考慮しまして、立てることが必要ではないかと考えますが、それらについてのお考えはどうでありますか。
○山添政府委員 決して画一的にやつているのではないのでありまして、府縣等の意見をよく聞きまして、供給とにらみ合せて適切な配給をいたしておるつもりであります。石灰窒素のごとき、必要な地方には十分供給が可能であります。硝安はいらぬからと言われましても、これは困るのでありまして、やはりみんなに使つてもらわなければならぬのであります。
○井上(良)委員 話はこまかいのですが、戰争後支那大陸から日本へえびがにというのをだれかが持つて帰つて来て、これがおそろしく繁殖をいたしましたために、水稻の一番大切なときに非常な被害を受けるが、これはどういう方法を講じてもなかなか退治が困難である。ところが石炭窒素を使いますと、非常に少くなりますし、数年これを継続いたしましたならば、ほとんどそのたんぼには入つて來なくなつたという実例があるのであります。私の知つている地域におきましては、そのことを申しまして、農林省にも頼みに行きましたけれども、なかなか石灰窒素だけをやるというわけにいかぬ、こういうわけで應じないのです。現実に増産を阻害しているこの害虫を、肥料と一石二鳥によつて撲滅するやり方をやろうとしないのはどういうわけですか。
○山添政府委員 これはひとつ御相談して、そういうふうにやりましよう。
○井上(良)委員 先般通過しました食糧管理法の一部改正の法律案では、消費者が主食を耕作する反別は二畝以内と限定して、二畝以上をつくつている者は主食を差引く、こういうことになつている。そうすると、一部保有農家に対する肥料の割当はどうしますか。
○山添政府委員 現在供出割当のないようなところ、もしくは非常に小さい家庭菜園的なものには肥料を配給していないのであります。はつきりいたしまして、配給が差引れるということになりますれば、これは当然配給をすべきものと考えております。
○井上(良)委員 最後に都市屎尿の肥料化の問題について伺いたい。御存じの通り、最近の食糧状況から、供出割当が非常に多いという声は、全国津々浦々の農村地帯に巻起つております。が、特に私の調べたところによりますと、大消費地を中心にいたします近郊の農村に割当が非常に多くなつておるのであります。現に私どもおります大阪府におきましては、全國一の反收であります。 〔山村委員長代理退席、坂本委員長代理着席〕 何ゆえかくのごとき高い反收があるかということを調べてみますと、戰前からの反收五箇年平均をとつて押えておるためにこの反收が出ている。しからばその反收は一体どうしてそんなに高かつたかといえば、戰前は肥料が自由に購入できた。また都市の屎尿も自由に入れることができたというようなことから、反收を上げておつたわけでありまして、過去の肥料が自由に動いた時分、また買える経済力を持つておつた時代と、今日とは内容が非常に違つておるのであります。ところがこの都市屎尿について、政府の方では、これは衛生上非常にきたないからほうつてしまえという意見と、これは非常に重要な肥料資源として活用すればええという、二つの意見にわかれておるらしいのですが、一体都市屎尿を農村の肥料化することについて、政府の基本的な方針はきまつておりますか。私どもこの際特に政府に伺つておきたいのは、これは次の食糧確保臨時措置法の裏づけとして質問したいつもりでおりますけれども、全國の主要消費地、特に東京横浜間、名古屋、大阪、京都、神戸、北九州、これらの地帶から出ますところの都市屎尿のうち、農村に利用される分は、硫安に換算しまして年間ざつと七万トンであります。現在わが國硫安の生産高は大体八、九十万トンということでありますから、そうしますと、硫安一箇月分の生産高に匹敵する肥効分を持つている。このような屎尿に政府が全然手をつけず、これを放任して、まつたく農民の経済的な、みずからの負担にこれをおつかぶせてほおつておくという行き方は、何としてもわれわれ割切れぬものがあるのであります。何でかと申しますと、化学肥料の生産については、政府は價格補給金、あるいはその他の面で非常にこれを保護しておる。化学肥料の生産については、御存じの通り百五、六十億の金が出されておる。これを一箇月にすれば、少くとも十億余りの金が肥料生産という名前において出されておる。また肥料会社が復金その他から受けておる政府の融資というものは、恐ろしい金額に達しておる。さらにまた肥料工場に働きます労務者に対しても、あらゆる特殊報奨物資が配給されておる。また労務加配米その他の恩典を與えておる。しかるにこの都市屎尿の肥料化の問題については何らの手を打たれていない。もちろん從来これが司令部の方から御注意もありまして、多少この命令の趣くところによつて、関係業者を集めて協議会を持つて、その協議会に対して一部補助金を出して何とかお茶を濁して来たのでありますけれども、今申します通り、わが國肥料生産高の一箇月分に相当する厖大な資源を、現に百姓は目の前に置いて見ておるのであります。最近の輸送その他の関係、また労力費その他の値上りの関係から、非常にこれが高價なものにつきまして、百姓は目の前に見てほしくてたまらぬけれども、これを使うことができ得ないという現状にあるのでありますから、これら都市屎尿に対し、政府として根本的な打つ手をお考え願いたい。これの具体的な答弁は食糧確保臨時措置法の審議のときにお願いをすることにいたしますが、ぜひこの問題はそのときによく説明のできますように、政府としてお考えを願つておきたいと思います。 以上をもちまして私の質問は終るのでありますが、以上の質問に対する政府の所見を伺つておきたいと思います。
○山添政府委員 都市屎尿の問題につきましては、私どもも重要なる肥料資源として考えておるのであります。しかし現在政府がやつております程度の四節では、なかなか困難になつておるような事情も承知いたしておりますので、さらにこれらの方面に力を注ぐことを考えております。この件につきましては、井上さんは直接御関係になつておるやにも伺つておりますので、十分なる御協力をお願いしたいと思います。
○河野(謙)委員 まず第一にお伺いしたいことは、公團の存続機関の問題であります。先ほど井上委員の御質問に対しまして、そのお答えとして、大臣から來年の三月まで一應延長するけれども情勢によつてはさらに延長するかもしらぬ、こういうふうな意味の御答弁があつたように私は聞き及びました。ただいま大臣がお見えになりませんので、私がこれからする質問についてのお答えは、大臣がおらないといけないとも思いますけれども、重要な問題でありますから、すでに農林省の内部において、大臣と政府委員の方との御連絡もあると思いますので、この機会にお伺いします。御承知のように、公團は井上さんがたしか政務次官をしておられたときにできたと思います。その当時の公團と今の公團はまつたく性格が違うのであります。その当時の公團は消費者に最も重点を置いて、かくなければならぬということでできたのが公團であります。御承知のように、統制の歴史的の経過を見ますれば、当初は製造業者の共販会社から始まつて、さらに單一の統制会社、それから遂に公團まで来たのであります。しかるに現准におきましては、物の需給関係がまつたく今度は逆になつて來まして、だんだん物がふえて來ておる。こういうような情勢になつて來ましたときに、私は公團による統制方式は改むべきだと思うのです。公團を廃止しろというのは統制をやめろということではない。統制をもつと簡素にしろということなんです。御承知のように、今度議会におきまして公團廃止の問題が起りますと、どこから反対が起つたか。消費者側からは反対が起らない。消費者側はむしろ公團方式による統制方式をかえろという声が強いのです。公團を廃止しろという声に驚いて反対をしたのは製造会社だ。現在の公團というものはだれのためにできたか。製造会社のためにできた。資金はめんどうを見てやる。容器はめんどうを見てやる。金はめんどうを見てやる。運送はしてやる。まつたくまるがかりの姿、これが製造会社だ。このまるがかりにしておるのが公團であり、政府だ。かようなことであつてはたしていいかどうか。これはメーカーまるがかりという問題をはずしましても、かような公團方式を続けて、メーカーを温室の中に入れておる限りにおきましては、経済の自立態勢はできない。産業の基礎は確立できない。かような意味合いから、公團が生れた当時とまつたく性格が一変しておる現在におきましては、公團を一日も早くやめる態勢を、現在ただいまから準備しなければいけない。それにつきまして、私は今度の公團の継続期間の來年の三月三十一日までの延長は、間違つても来年の三月三十一日までには公團方式を改めて、他の統制方式にかえる。こういうふうに承知しておるのですが、その通りに承知していいのかどうか、またさらにその前に、できるならば公團を廃止するように政府は努力するというのかどうか、そこをもし政府の内部においてお打合せができておるのならば、私はこの機会に御答弁願いたいと思います。
○山添政府委員 これはものによりましていろいろ事情が違うわけでございますが、肥料につきましては、カリは別といたしましても、窒素系のものとしてる硫安を三十万トンばかり來年度も出すことになつております。硫安に換算いたしますと、四十七、八万トンになるわけであります。そういうような事情でございますので、これは來年の三月三十一日にぴつたりと廃止になるというふうに考えることは困難であろう、こういう見通しであります。
○河野(謙)委員 私は今公團をやめるということは、統制をやめるということではないと申し上げた。今のような消費者が歓迎しないところの、複雑多岐な念の入り過ぎた公團方式を、順次簡素な統制方式にかえるということは、これは私は輿論だと思います。特に消費者の一致した意見である。今輸入肥料の話がありましたが、輸入は今後当分の間続けてもらわなければなりません。これはよくわかつております。輸入しておるから公團をやめない。公團と輸入とは一つのものである。輸入しておる限りは公團がやめられないということは、私は間違いだと思います。ただ輸入しておる限りにおいては、統制が必要であるということは私はわかります。その意味合いにおいて、くどいようでありますけれども、もう一度お伺いしたいのです。
○山添政府委員 これは先ほど大臣がお答えになつた通りであります。
○河野(謙)委員 今のお尋ねは大臣が出席されたときにあらためて伺うことにします。 次に私は今回行政整理によりまして、各政府機関においても当然定員の変更があると思う。人員の整理があると思う。これらにつきまして、各農林省関係の公團におきまして、いかなる成案ができておるか、それを私はこの機会に、審議を進める上におきまして必要でありますから、伺いたいと思います。
○山添政府委員 肥料配給公團に関しましては、これは各公團を通してでありますが、予算面におきましては二割の節約をいたしております。ところがしからば定員の二割に相当するものをそのまま整理し得るやいなやということにつきましては、いろいろ問題もあるわけでございます。與う限りの簡素化をはかつて、どこまでできるか、またどういう機構でやつて行けばいいかというようなことにつきまして、目下肥料公團の手元におきまして、検討いたしておるのであります。成案ができましたならば、農林省に提出願つて、私どもも検討はしたいと思つておるのでありますが、現在の段階といたしましては、まだそういうところであります。
○河野(謙)委員 私はこの前、三月三十一日の期限を、本年に限つて特に三箇月延長して六月三十日までしたという政府のとつた措置、またわれわれがそのとき、この六月まで延長の法律案につきまして、審議いたしました通りであれば、まつたく六月三十日までの三箇月延長のできる措置は暫定の措置であつて、できるだけ早い機会に整理したいという精神が政府の方にあつたことは事実なんであります。当時私は、ことし七月以降の機構につきましては、四月の十日までに、政府は資料と政府の具体的の案をつくつて出してもらいたいということを要求しておつた。しかるにこの議会があと二日、三日のどたんばに来て公團延長の法案がここにかけられるにあたつて、いまだ七月一日からいかなる定員をもつて、いかなる機構をもつてやるかということがきまつていないということは、私は審議にあたつて非常に困る。しかし今のお答えですと、それが本日のところではお答えがいただけないようでありますから、私はこれはまた別の機会に、どうしても本委員会の審議にあたつて、聞かなければならぬことと思いますので、これは保留します。 次に私は今申し上げたような意味合いで、政府が公團を順次整理して行かなければいかぬという方針でおる限りにおいては、いかなる具体的の方法によつて整理するか。たとえば取扱い品目をどのように整理するか、また公團の業務内容をどのように整理して行くかということにつきましては、私はこれは肥料に限らず、その他の各関係公團の政府委員の方々に御答弁をいただきたいと思います。
○山添政府委員 私は肥料だけのことについて申し上げますが、炭カル等は取扱いからはずす。あるいは輸入骨粉等も取扱いからはずす。またかます等今せわをしておりますが、こういうものも、時期を見て、だんだんやめて行きたい。業務内容においてでき得る限り簡素化して行きたい、こういう考えでおります。
○三堀政府委員 食品公團法につきましては、お示しございました通りに、現在の食糧品の取扱い物資の中から、カン詰とグルタミン酸ソーダをはずしておるわけでございまして、今後の問題につきましては、先ほど大臣からお話がございました通りに、今後の情勢によつて整理すべきものが出ました場合には、整理すること以外にちよつと今御答弁の仕方がないかと思います。
○河野(謙)委員 今いただいた御答弁、私はきわめて不満足であります。しかし審議の進行の都合上さようなことを言つておつても進みませんから、次の問題に移ります。定員も減り、機構も簡素化され、取扱い品目も減り、その結果として当然價格の面にも引下ぐべきものがわずかでも出て来ると私は思います。先ほど井上委員から、貿易公團の話がありましたが、貿易会團という厖大なる組織がなくなつて、貿易廳と直接の取引になつたにもかかわらず、これが價格の面に一つも響いていない。貿易公團の経費というものはどこかに出て行つておるというようなことがある。今後におきましても、これを取扱い品目を減らしたり、定員を減らし、機構を簡素化して、しかも消費者の價格が同じということはあり得ない。こういうことのないように、この機会に希望しておきます。同時に私はこの機会に、取扱い品目の問題で、一つ特にお願いしておきたい。これは肥料の問題でありますけれどもかますの需給関係につきましては、山添さんはすでに十分御承知のはずですが、今かますの需給関係は、かますが余つておる。これは私はつきり言います。政府はどのようなお見込みであるか知りませんが、今かますは余つております。今公定價格でかますを買つておるのは公團だけである。公團以外の民間機関は、かますをそれ以下で買つておる。かような状況にありますときに、公定價格は、肥料のかますが一枚五十何円のものが、肥料公團が扱うがゆえに、いろいろな口銭が入つて、九十何円になつておる。かますを公團の取扱いからはずすことによつて、当然に一枚のかますだけで二十数円のものが浮いて来ると思います。需給関係は、ただいま申し上げたような状況であります。これをもつと詳しく証明したいならば、本院の民主党におられる千葉縣選出のかますの專門家田中豊君に、ここに來て説明してもらえばはつきりする。今後取扱い品目の整理をすると言われますけれども、私はかますの問題につきましては、少くとも今申し上げたようなはつきりした事情におきましては、この機会にかますにつきましては公團の取扱いをはずすという態度をはつきりしていただきたい、私はかように思うものであります。この点につきまして御見解をお願いいたします。
○山添政府委員 そういうつもりでおるわけでございます。ただ時期について、いつにするかということは、さああしたからと言いましても困るのでありまして、その辺はメーカーの方と公團の方と相談いたしまして、適当な時期に公團のせわをしておりますのをやめたいという考えでおります。
○河野(謙)委員 ただいまの御答弁のように、きわめて早い時期に実施していただきたいということを、私からも希望しておきます。 次に私は公團の業務内容を縮小する面におきまして、特にこれは私の意見も交えまして御質問を申し上げます。公團の業務内容を縮小するということは、逆に製造会社の業務内容をふくらますということでなければならない。たとえば、肥料で言うならば、肥料公團が工場の倉庫から農家のところまでの運送をやつておりますが、これを少くとも製造会社にもよりの駅まで運送を委託するとか、またさらに消費地の駅まで製造会社にやらせるとか、運送の幅を廣めるということも、公團の業務を整理する一方におきましては、当然とらるべき措置だと思うのであります。また今申し上げました資材の面におきましても、單にかますに限らず、製造会社の責任において資材を手当てするということによりまして、公團の業務内容を整理することになると私は思うのですが、これらのことにつきまして、いかなる御見解をお持ちになつておるか。もう一つ伺いたいのは、先ほど井上委員からもお話がありましたが、各種公團の第二会社の——特にこれは食糧公團に非常に多いのでありますが、公團を簡素化してむだをはぶいて行こう、経済を合理化して行こうという線に沿つて、政府が努力して行く平面におきまして、知らぬ間に公團の陰に第二会社がたくさんできておる。こういう事実があるのでありますが、現在まで各種公團の陰にあるところの第二会社は、どのくらいあるか、本日私はここでこの資料を求めるわけではありませんが、明日までにこの各種公團の現在まであります第二会社につきまして、私はその数並びに内容につきまして、資料を提出していただきたいと思います。同時に今後これらの第二会社につきまして、政府はいかなる見解を持つておられるか、私は少くともこれらの第二会社は許すべきではない。伺うところによりますと、この第二会社の設立にあたつて、農林当局がこれの設立をあつせんしておるということを私は聞いておる。これはもつてのほかだと思うのであります。今申しましたように、逝去の第三会社の状態、並びに今後こういう第二会社につきまして、もし設立の気配があつたならば、農林省はいかなるお考えを持つておるか、これをお伺いしたいのであります。
○山添政府委員 肥料の輸送の件でありますが、肥料價格は米價と対應いたしまして、全國均一のものにしなければならぬ。経つて輸送費につきましても、これをプールする必要があるわけであります。さような場合におきまして、輸送費はプールの関係上、公團の負担とする。しかし輸送の契約等はそれぞれメーカーにやらせるということは、はたしていいか悪いかということになりますと、あまり判断がつかないのでありまして、そのことをやりますると、やはり輸送費の節減ということはなかなかできないのじやないか意いますので、プールいたす必要がある機関におきましては、やはり公團の方におきまして、輸送契約をするということにならざるを得なかつたのではないかという考えであります。 それから第二会社の問題でありまするが、もとより独占的なものであるとか、あるいは公團にくつついて特別の利得を得るということは、嚴に廃すべきであることは申すまでもございません。そういう趣旨におきましてやつて行きたいと考えておるわけであります。
○河野(謙)委員 言葉が足りませんでしたから訂正しておきますが、今の運送をメーカーにやらせるということは、私が申し上げたのは、代行させるというのではなくて、メーカー自体にやらせる。そのプールは、價格調整は公團もありますし、また許されるならば、かつてやりましたように、製造会社の組合等のプールで間に合うと私は思うのです。さような意味でありますから、訂正しておきます。 次にお伺いしたいのは、今度公團の経理が独立採算制になるようでありますが、今私が承知しておる範囲では、この独立採算制は、内容的に見て、私は意味がないと思う。もし眞の独立採算制を許すならば、少くとも公團に與えた予算の範囲におきまして、一應一切の費目の流用を許して、公團の能率化をはかる。そこに私は初めて独立採算制の意義が生れて來ると思う。独立採算制という名前を與えても、実質的には費目の流用を許さぬということであつて、眞の独立採算制の意義が出て來ないと思いますが、今考えておりまする独立採算制の内容について、変更する御意思があるかどうか伺いたい。
○安田説明員 今度の公團の経理全般につきまして、独立採算制というものは、普通の意味におきましては、必ずしも適当でございません。從來人件費、事務費にありました交付金の制度を廃止いたしまして、過般御審議御決定になりました公團等の予算決算等の臨時措置に関する法律に從いまするが、公團の全予算決算に関するいわゆる予算制度とでも言うべきものに返るということであります。
○河野(謙)委員 次に農政局長にお尋ねいたしたい点は、現在行われている肥料の割当基準の問題であります。御承知のように現在の割当の基準は、反当割が主たるフアクターになりまして、施肥基準が一部加わつておるわけであります。現在行われているこの割当制の結果を見ますと、御承知のように実際上は非常にアンバランスであります。必要な所に肥料が行かなくて、不必要とは申しませんが、大して必要度の高くない所に肥料がたくさん行つておる。これを裏から見ました場合に、御承知のように肥料のやみは東北から発生しておる。一昨々年の春ごろまでは、肥料のやみの発生場所は製造会社であつたが、このごろは肥料のやみの発生場所は、製造会社はまれであつて、大部分が農家から発生しておる。その農家はどこから発生しておるかというと、大体東北、北海道です。それが関東方面に肥料のやみとしてたくさん来る。やみのひもをたどつてみると、大体東北から来ておる。かようなことは今の割当基準に矛盾があることを如実に示しております。またやみ價格の例を見ましても、聞くところによりますと、北海道で硫安が一俵七、八百円、東北では千円か千五百円、しかるに関東から関西に行きますと、五千円、六千円もしておる。かような事実を見ましても、今の割当の基準に非常に矛盾がある。これは少くとも本年八月からの秋肥の割当からは、当然改訂せらるべく準備ができておられるとは思いますけれども、私の見解では、從来の反当割当と施肥基準、そのほか過去におきますところの肥料の消費実績のフアクターをさらに加えて、割当の公正化を期すべきであると思いますが、これは重大なる問題でありますので、特にお尋ねするわけであります。
○山添政府委員 今までやつておりますのは、施肥基準と、それから反当平均と半々にしておるのであります。だんだん肥料もふえて参りまして、来年度はまだきまりませんけれども、平均反当では七貫くらいは米の方に配給したいというような考えをもちまして、案を練つております。施肥基準につきましても、今年はさらに府縣から新しく材料を徴しまして、練り直すことにいたしたいと思います。ただいま御指摘になりましたような事実も、確かにあるようであります。施肥基準の中には、当然その実績というようなものが加味されて来るだろうと思うのでありまして、それらの組合せ等につきましても、とくと検討いたしたいと考えております。
○河野(謙)委員 次に私は肥料行政の一元化の問題で、農林省側からの御意見を伺いたいと思う。昨年の夏から、肥料行政が生産が商工省に行つて以来の実績を見ますと、商工省の生産指導というものは、物をつくる努力はいたしましたけれども、これをいかにして安くするか、いかにしてよい品物をつくるかという努力は、全然欠けておる。これは農林省でもすでにおわかりのはずであります。一、二の例を申し上げれば、價格の点につきましても、昨年の肥料價格の切りかえどきに、物價廰に向つてグループ價格を反対したのは商工省であります。依然として個別價格をつい最近までやりましたのは、陰において商工省が動いたことは事実であります。私たちから言わしむれば、むしろ本年あたりは大胆に集中生産の強化をはかる意味合いにおきまして、單一價格にさえすべきだと思います。それを消費者である農民のことを考えない商工省におきましては、價格をいかにして安くするかについて少しも努力していない。肥料原料の硫化鉱にいたしましても、一トン千百円の運賃をかけておる。硫酸にいたしましても一トン千円も運賃をかけておる。少しも肥料の合理化、原料配給の合理化を考えないで、あまりにも露骨に生産者保護の行政をやつておる。この点が國の負担であり、農民の負担であるということになつておる。この事実は農林省は十分御承知である。農民の代表としての農林省においては、今後依然として今までのような二元行政でよいとお考えになつておるはずはないと思う。これらについてお考えを願いたい。同時に肥料の成分の問題にいたしましても、非常に成分不足が多い。水分の問題にいたしましても、有機成分にいたしましても、容器の問題にいたしましても、いろいろな面で、肥料の生産行政が商工省に移つてから、肥料の品質についてはあまりにも問題が多過ぎる。過去一年半の実際の経過を見ましても、肥料行政をどうしても一元化しなければならぬ。一方に生産を握り、一方に配給を握つておるのを、生産と配給を一つに握つて一元化しなければいけないということは、おわかりだと思います。この際農林省はこの一元化の問題について、主張される御決心があるかどうかということを、私はお伺いしておきたいと思います。
○山添政府委員 この点についての農林省としての見解は申し上げるまでもないと思いますが、現在のような、商工省が生産を担当するということにきまりました動機は、関係方面の意向が非常に圧倒的に重要な要素をなしておつたのであります。そこで本件の解決は非常に困難性を伴うものと考えておる次第であります。
○河野(謙)委員 肥料行政を二元化したその当時の事情は、関係方面の意向が強かつたということはよく承知しております。しかしその主張の根拠は指定生産物資の問題だつた。その最も大きな原因であつたところの指定生産資材の問題は、その当時と現在とはまつたく事情がかわつて来ております。さような意味合いから、この機会に肥料行政の一元化には、十分農民の立場として農林省は御盡力を願いたいということを申し上げまして、本日はこの程度でこの質問を打切ります。 次に肥料の取締法の問題でありますが、肥料の取締法が明治四十何年かに制定されて以来、一度も改正されておらない。從つて現在の肥料取締法によりましては、ほとんど取締りの実績をあげ得ない。そごにまたいろいろな不正が続出しておるのでありますが、この肥料取締法の改正を、今國会には間に合いませんが、少くとも来るべき九月に予想される臨時國会に、御提出になる準備ができておるかどうかということを、私はお伺いしておきたいと思います。
○山添政府委員 法案は準備いたしておるのでありますけれども、予算の関係上実現しなかつたのであります。從つて臨時國会に提案するかどうかということにつきましては、新しい予算が組めるかどうかということとも考え合せまして、処置をいたしたいと考えております。
○河野(謙)委員 最後に時間もありませんから、ごく簡單にもう一点伺いたいと思います。まず肥料は御承知のように、すべてと申していいくらいに硫酸を主として原料とした肥料ばかりでありまして、いわゆる酸性肥料ばかりであります。この結果として、非常に全國の土壌の酸性化という問題が大きな問題となつておるのですが、今後農林省はこの現在生産して配給しております硫安なり、過燐酸肥料を、中性の肥料に切りかえるように商工省と連絡をして、生産の指導をする御意思があるかどうか。聞くところによりますと、過燐酸のごときもすでに実験が済みまして、硝性の燐酸肥料ができておるやに聞いております。また尿素肥料は北海道の一部にすでにできております。それらのものを私はもう少しく生産を助長して、現在の酸性肥料を中性肥料に切りかえるということについてのお考えを、お伺いしたいと思います。
○山添政府委員 これは土壌の関係からも、また肥料生産のネックがパイライトにあります点から考えても、私は硫酸を使わない肥料の実現方を希望しておるのであります。これらにつきましては、それぞれ研究と、一部試験的な意味でありましようが、工業化されておるものもあるのであります。これらにつきましては、十分なる研究と、また必要なる補導と申しますか、そういうようなことをやつて参りたいと思います。
○河野(謙)委員 最後にもう一つお許しを願つて質問しておきます。現在肥料の配給は、春の肥料の配給が終りまして、秋の肥料の配給に移らんとしておるときでありますが、今この時期に肥料の次の割当が決定しないために、余つておるような状態であります。この機会に輸出向けの農産物、すなわち桑とか一般果樹類とか、さようなものに、今公團が過剰な手持ちで困つておる肥料を特配するような御意思があるかないか、これをお伺いしたいと思います。なお他の質問はいずれ大臣か、政務次官なりが来られたときに、あらためて御質問いたしたいと思いますが、最後にもう一つ伺いたいのは、油糧公團と食料品公團の合併の問題でありますが、私は冒頭にこの公團は來年の三月までにはつきりやめるのかどうかということを伺つたのに関連がありますが、來年の三月なり、もしくは早くて本年十二月に公團をやめる意図で政府がおられるならば、私は今度の公團の合併はきわめて低劣な案だと思うのであります。昔からわれわれは水と油は一緒にならないということを聞いておる。ところが今度水と油と一緒にするということを農林省が企図された。こんなばかなことはないのです。これは時間をかければ一緒になるかもしれませんが、ことしの十二月か、来年の三月に公團を廃止するという前提であつて、しかもこの二公團を合併するということにおいて、その間に半年なり三箇月の業務のいろいろの整頓の次第もありますし、またその他、人の配置の問題等でまつたく混乱を招くだけで、よき結果を招かないことは当然であります。從つて私は公團の合併の問題につきましては、公團の存続期間は、長くて来年の三月という前提において、政府が考えておられるとすれば、この案には私は賛成しないのであります。これらにつきましては、いずれ大臣でもいらつしやつたときに伺うことにして、本日はこれをもつて打切ります。
○山添政府委員 輸出農作物につきましては五万八千トン、これを手配をいたしました。
○坂本(實)委員長代理 この際暫時休憩いたしたいと存じます。 午後四時八分休憩 ————◇————— 午後四時三十分再開
○小笠原委員長 休憩前に引続き、会議を開きます。 本日はこの程度にとどめまして、次会は明二十日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時三十一分散会