農林委員会 第24号
- 発言数
- 210 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 6
- 開催日
- 1949/05/17
会議録
○小笠原委員長 これより会議を開きます。 議事に入る前に理事の補欠選挙を行います。昨十六日、委員寺本齋君が委員を辞任せられ、同日議長において寺島隆太郎君が委員に指名されました。なお委員を辞任されました寺本君は理事でありましたので、理事の補欠選挙を行わねばなりませんが、これは先例によりまして委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それでは寺島隆太郎君を理事に指名いたします。 それでは前会に引き続き、食糧管理法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を継続いたします。竹村君、要求の政府委員が見えましたから、あなたから始めてください。
○竹村委員 昨日、六日にはもうすでに麦の供出が始まるということについての報奨物資の件で、いろいろ農林省にお伺いしたのでございますけれども、この報奨物資の配給に関しましては、そのうちの特に衣料品に関しましては、いわゆる各登録店にこれを扱わしめておるということでありますけれども、これに関しまして、商工省は、農家の実際の還元、いわゆる供出に対するところの報奨用でありますがゆえに、これは結局において一部の報償金ともなります。從つてこれは物ではあるけれども、結局においては農民自身か好むとするならば、協同組合等に一元的に、つまり集荷機関に一元的に配給さすところの方途を講ぜられるのが当然だと思いますが、農林省としてはこれには賛成であるけれども、問題は安本と商工であるということでありましたので、わざわざお越しを願つたのでありますが、これに対して商工省と安本との両方から、そういうことをする意思があるかどうかという点についてお伺いしたいのです。
○中川(以)政府委員 経済安定本部といたしまして、ただいまの御質問に対してお答えを申し上げます。リンク物資につきましては、できるだけこれを受けまする消費者、農民の選択にまかせまして、これの自由意思をあくまで尊重いたす考えでございます。しかるがゆえに一部は農業協同組合の扱いまするものもございましようし、まだ小費店の扱うものもある次第でございます。今日これを協同組合だけにするとか、あるいは小賣店だけに限定するとかという考えは、毛頭持つておりません。昨年の米の供出の場合におきまするところのリンク物資の状態を見ましても、たとえ申しますると、石川、岐阜、静岡、宮崎につきましては、荷受機関の農業協同組合でもつて一手に扱われております。その他の縣におきましては、大体農業協同組合が三〇%ないし五〇%を扱つておるような状態でございます。今後におきましても、こういう地方の実情、また消費者の意向というものをあくまで尊重いたしまして、善処いたしたいと考えておる次第でございます。
○長村政府委員 お答えいたします。商工省といたしましても、ただいま御質問の問題につきましては、安本から今お答えがありましたような御方針にのつとりまして、具体的に処置をいたしたいと存じておる次第でございます。ただいま経済安定本部を中心といたしまして、農林省、私の方、相寄りまして、この問題の具体的な方法を今検討中でございます。今安本からお答えのありましたような方針に基いて、処置いたしたいと存じております。
○竹村委員 お尋ねいたしますが、農民の自由意思によるというのは、先般衣料品の小賣登録店の選挙が行われたような方式において、自由意思を尊重するという御意思であるかどうかということを承りたい。
○中川(以)政府委員 農業のリンク物資は、大体品物を出荷をいたしまして配給することになつておりまして、あらかじめ需要者の希望をとるということが事実上できないような現状にございますので、政府といたしましては、今後できるだけ早くこのリンク物資を送りつけまして、しかして消費側、いわゆる需要者側は、小賣店であろうと、あるいは農業組合であろうと、自由にこれを選択いたしまして、買先をきめることに相なる次第であります。從つてその後におきまするところの調整というものは、これらの実績によりまして自由と農民の意思によりまして、正しい決定を見るに至ることと考えておる次第でございます。
○竹村委員 その農民の意思による決定ということでございますが、そり農民の意思によつて決定をさすのは、昨年度衣料品の登録選挙が行われたような方法で、農民の意思による決定をするというような対策をされるのか、大体選挙法は前の通りで農民の意思をはかられるのか、この点をお伺いいたします。
○長村政府委員 昨年の小賣店の登録のときの方法ということは、結局昨年の小賣店を登録いたしましたときには、御承知のように選挙をいたしました。選挙と申しますか、投票と申しますか、そういう方法によつて自由意思を表明させるかどうかという御質問かと存じます。今の経済安定本部からお答えになりました、農民の自由な意思を尊重してきめるという具体的なあり方につきましては、これは今安本を中心にしまして、農林省の方と私の方と相談しておるところでありまして、その具体的な方法につきましては、ただいまここではつきり、こういう方法であると申し上げる段階に至つておりません。目下検討しておるところであります。
○竹村委員 それでは昨年度の衣料小賣店の登録選挙というものが、あの当時はあれで商工省は正しいと思われているのか、間違つていると思われるか、その点をお伺いいたします。
○長村政府委員 昨年の小賣店の登録のやり方は、当時の情勢としてはあれで至当であつたと私どもは考えております。
○竹村委員 大体選挙というものは、全体が選挙される場合においては、たとえば改選されて、そうして行わるべきものであると私たちは思います。ところが昨年度の衣料品の選挙にあたりましては、約七割というものが既存の権利者として残されて、わずかなあとの三割だけを農民の自由な意思を表現せよとか、あるいは國民一般の自由な意思を表現せよとかいうような形で、その三割のらち内において、いわゆる協同組合が一部割り込んだ所と、割り込まない所があるという状態になつておるわけであります。從つて協同組合自身は、衣料登録店をとつたという場合におきましても、いわゆるぜいたく品を扱いたくはない。ただああいう形で選挙されたならば、勢いリンク物資を扱うために、いやいやながら選挙しなければならぬ。しかもそれをわずか三割だけの、いわゆる選挙のうらをきめられるということは、非常に不公平きわまるものであり、從つてこの結果は、小さい商賣人と協同組合と別に対立すべきものでないものを、政府がああいう方式をきめるから対立したくもないけれども、このような対立を各府縣において生じておる。これは非常に大きな問題になつている。協同組合側は少くともそういう小さな商賣人と対立したくはない。しかしああいう選挙法をされたから対立する。リンク物資だけを協同組合に扱わせるということにしたら、おそらく小さい小賣人にしても、商賣人にしても、そういう協同組合と何も摩擦を起すところの理由はない。しかしそういうことをされておる。それは聞くところによれば、いわゆる衣料品組合が大きな運動を各府縣において展開された。それによつて商工省が動かされたのだというような——これは眞実かどうか知りませんけれども、巷間そういうようなことが流布されておる。この点についてそういう。とがあつたかどうか。あるいはまた今後そういうことでなしに、あらかじめ協同組合と小さい商賣人を、対立さすような政策をとるような方針をも含めてお考えになつておるかどうかという点を、明らかにしてもらいたいと思います。
○長村政府委員 昨年の衣料品の登録の際に、お話のように、三割につきまして登録を更改したわけでございますけれども、御承知の通りにこの衣料品の小賣りの扱い店を定めますときには、一種の登録制度を設けまして、その登録されたものについて小賣店を認めるということになつております。それは当初からそういうことをやつておるわけであります。御承知の通りに登録店を定めましたときには、消費者の投票によつて登録店をきめるわけでございます。そうしてこの小賣商が一年間なりあるいは一定の期間小賣業務を営んでおりまして、そこに相当な実績を収めておるといたしますならば、私どもはやはり相当に消費者の信頼のあつたもの消費者の要求なり、意を満足せしめたものと考えるのが至当であろうと考えたわけであります。そういう考えから、昨年は取扱いの成績優秀なものを順次上の方からとりまして、これが大体七割程度、残り三割程度は必ずしも消費者を十分に満足せしめるに至つていないのじやないか、こういうものはこの際新規の小賣商を始めたいという希望のものと一緒にして、もう一度消費者に投票をさせるのが適当じやないか。こういう考えから、昨年は成績のあまりあがらなかつた三割につきまして登録をやり直したわけでございます。これが昨年の実情でございます。決して私どもその際に、小賣商あるいはその他の從來の小賣店の声に動かされてこういう方法をとつたわけではありませんので、ただいま申し上げましたよろな考えから、これが自然であろうというので、そういう方針をとつて、昨年は一部の更改をやつたわけであります。意識的に、從來の小賣業者とあるいは農村の協同国体との対立ということを、これによつて考えたわけではないのでございます。この三割の線の引き方が適当であつたかどうかという点は、いろいろと考慮すべき点もあろうかと思いますが、この辺のことは今日なお昨年の小賣商がそのまま継続いたしておりまして、登録を更改する時期にただいま至つておらないのでありますが、この登録を更改するような際には、ただいまのお話あるいは昨年の成績、その後の状況を勘案しまして、これをいかにして更改をするかということを定めたいと思つております。従来の小賣商あるいは農村におきます国体との、対立を育成するというような方策をとる意思は毛頭ございません。むしろ両方とも円満に事業を継続するように、この間の調和をはかつて参りたいと考えます。
○小笠原委員長 竹村君、大蔵省の主計局長が見えていますから……
○竹村委員 それでは昨年度の三割を残される場合に、従来リンク物資をいろうておつた各町村が、リンク物資としての衣料を受取つた。このものはリンク物資をいろうのに不誠実であり、あるいは信州が足らぬというので、七割を残すというわくの中に入れられなかつたのかどうか、その点を伺います。
○長村政府委員 決してそういうわけではないのでありまして、御承知の衣料品の登録店は、総合的な取扱いをすることを今の政府としては、目的としております関係で、総合的な衣料品の取扱店として登録をさせますので、さような見地から、今の総合衣料取扱店としての小賣商、これの投票を見たわけであります。
○竹村委員 今までは、農民の自由な意思でリンク物資をそこからのけておつて、総合的な衣料の販賣を協同組合は從來やつていないということは御承知のことです。ただリンク物資だけをやつておつた。それを特別な除外例か何も設けすして、一般選挙をされたこと自体が、結局においては小さい商賣人と対立関係にしようという考えはなかつたけれども、事実においてそうなつておる。この際特例を設けられる考えがあるかどうか、これをお伺いしたいと思う。
○長村政府委員 リンク物資の配給も、これは一つの衣料品の配給でございますので、私どもとしては、やはり衣料品の登録小賣店というものに最終消費者に対する配給は担当せしめたい、かように存ずるのであります。
○竹村委員 それでは農民が自由な意思において、たとえば農民がこしらえております協同組合が、総会等の決議をもつてリンク物資は一元的に協同組合から配給を受けようと言うた場合に、これはどうなるのですか。それをひとつお伺いしたい。
○長村政府委員 この問題は先ほど申しましたように、現在安本を中心といたしまして本年度のリンク物資の配給の方法をただいま検討しておりますので、その際に農林当局とも相談いたしまして、本年度のやり方としては具体的に定めたいと思つております。
○竹村委員 ちよつとそれはおかしい。私が先ほどから聞いておれば、商工省も安本も、農民の自由な意思によつて選択せしめる、こういうことなおつしやつておられる。從つて私が今申し上げたように、農民の最高決議機関というものは、やはり自分らが、こしらえておる組合における総会であります。この総会において決議した場合に、なおその考えでするというような御答弁であります。そうなりますと農民の自由な意思の表現であるならば、当然これは特例か何か設けまして、それにいわゆるリンク物資を配給させられるということが、私は当然だと思うのですが、その点は農民の自由の意思の表現ということをどういうふうに考えておられるか、お聞かせ願いたいと思う。
○中川(以)政府委員 ただいまの御質問の点でありますが、経済安定本部といたしましては、商工省、農林省とも十分に緊密なる連絡をとりまして、今後のリンク物資の配給の照しまして、あくまで適正公平を期しまして、しかも農民の意思が十分にそこに取入れられるということを念願いたしております。ただ現在のところは、指定配給店というものは一應決定をされておりますので、その範囲内におきまして、農民の方たは自由に自分の好んだ店からこれを取得するということをやつていただくよりいたしかたがないと思います。但し今後この指定配給店の改訂をいたします場合に、あらためて選挙制をとりますか、あるいはどういう方法をとりますか、いずれにいたしましても、今お話のような農民の意思を一層正しく反映せしむべく、私どもの方は万全の策を講じたいと考えております。
○竹村委員 それはもちろんただいまの御答弁程度しか言えないかもしれませんけれども、大体この六月にリンク物資を控えておる。これはもちろんわれわれは、單に無條件で協同組合に渡せというのではないのでありますけれども、ああいう、ふうに選挙の場合にも、何べんも繰返上ますけれども、三割残したわくの中にお前ら入れということになりますれば、実際自由の意思の表現であつても、これは選に入れません。リンク物資のわけ方について、も、昨日も農林当局に申し上げたのですけれども、実際の末端の配給面から言いますならば、あれはもちろん今後はかわつて來るかもしれませんけれども、今までは品目別にいろいろな品物が来たわけであります。從つて品目別に点数制で配給されておる。こういうことであるから、東北地方の大きな農家ばかりのところは別ですけれども、関西方の小さな農家では、一俵出した者もあれば三儀出した者もある。これが点数制でやられておるがゆえに、一俵に対して八点なら八点ときめられる。しかも一つのものが十点とか十五点というような品物をやることはできない。これを小賣店が個人々々から切符をもらつて渡そうとすることをやつたならば、これは実際にわける場合に、小さい農家には原反のものを渡してわけさせる、大きなものには上着とかそういうものを渡さなければならなぬ。ところが協同組合においてもらうならば、各支部があるから、一應共同でもらつて、そうして点数を譲り合わすとか、次の報奨物資で埋め合わそうというので、原反の大きなものでもらう。末端においてはこれは大きな問題です。これをああいう選挙制度でやられることについては、大きな不満がある。従つて今日の時代だから自由な農民の意思の表現で、おつしやるような形の登録店というよりも、むしろリンク物資の配給を小賣店に扱わせるか、自分たちの組合に扱わせるかということを、般的な端的な投票にでも問われるとか、あるいは総会の決議でそれを認められるとかいうことにやられないと、実際供出さす側において困る。もちろん供出の責任者は町村長であるけれども、これを集荷するのは協同組合か大体においてやつておる。それに対する報奨物はよその手から渡すということでは、実際の國家の食糧行政の環をなす集荷自体が非常に困るので、その点で私はお尋ねするのでありますけれども、こういう点を留意されて、実際六月からやる配給物資に対しては、政府はすぐに政令等をお出しになるのだから、政令を出して特例を設けられたいと私どもは考えるのですが、この点に対して農林省の方から、政務次官がおいでになつておるので、そこまで農林省はつつぱる御意思があるかどうか伺いたい。
○苫米地政府委員 ただいまの御質問でございますが、御趣旨のあるところはよく検討し、関係各省と協議をして決定いたしたいと思います。
○吉川委員 昨日農林省の食管長官が、ただいまの問題について、農林商工の懸案が近く解決するというようなお話がありましたが、その御解決はいつごろでしようか。またどんな方法で御解決なさるのでありまし上うか。
○安孫子政府委員 昨日申し上げました関係でお答え申し上げたいと思います。この問題については、從來のいろいろの浩革も御承知の通りでありますので、できるだけわれわれの主張をくんでいただきまして、商工省の方とも話をつけて、安定本部において案をつくつて、近くきめようという段階に来ておるわけでございます。参議院等のご希望は、できるだけ本國会中にこの処置をはつきりさせてもらいたいという強い要望がございますので、できるだけそうした線に沿いましてきめて参りたいというふうに考えておる次第であります。しかしながらただいまのところ、いつどうきまるということは申し上げることができないのであります。
○吉川委員 しかしリンク物資は二十四年度の麦、ばれいしよの供出を目の前に控えておるのでありますから、できるだけ早い期間にということでは、われわれは納得できないのでございますが、この点に関し関係各省の御意見も伺いたいと思います。
○苫米地政府委員 ただいまの御意見ごもつともに存じます。なるべく早い時期と申しますのは、それに間に合うような早い時期、こういうふうに御了承願いたいと思います。
○中川(以)政府委員 本年度のリンク物資につきましては、経済定安本部におきましても、生産計画を立てまして、昨日年よりできるだけ増加をいたします考えでやつております。しこうしてこれの配給方法につきましては、先ほど來申し上げました通りに、商工省並びに農林省とも十分連絡をとりまして、ただいまいろいろと御指摘になりましたような御意向、御意思を十分に取入れまして、公明な決定をいたしたいと考えております。いずれこの点は閣議等にも諮りまして、善処をいたすことを期しておる次第でございます。ただいま六月さし迫つてただちに早くきめろという仰せはごもつともと存じますが、総合的に公正を期しますために、今ただちに、いつできるということを申し上げる段階には至つていない次第であります。さように御了承いただきたいと思います。、
○長村政府委員 商工省といたしましても、ただいま安定本部及び農林省からお話がありましたのとまつたく同様な考えであります。至急安定本部を中心にいたしまして、農林省とも相談をいたしまして、きめたいと思います。
○吉川委員 ただいま関係各省のお答えを伺いますと、まことに満足できないのであります。きわめて漠然たる抽象的なお答えでございまして、はつきりと目の前に麦、ばれいしよの供出の時期がさし迫つている。しかもこの問題は今始つたのではなくて、もう長い間の懸案であります。それを今ごろ、できるだけ早い時期にやるとか、その趣旨に沿うてやるのだというような程度では、われわれは満足できないのでございまして、政府の責任ある、ほんとうに眞剣な——いつごろまでにやるということが言えないはずはないと思います。これはただいま問題になつておりますところの食管法の問題は、特に配給の問題ではありますけれども、これらの問題を解決するには、農民の生産意欲を減退させるような方法をとつていては、いつまでたつても日本の食糧問題の解決はできない。きわめて重大な問題でありますから、ひとつ責任ある、もつと具体的な返事を承つておきたいと思います。
○小笠原委員長 政府委員の方々に申し上げますが、この問題はきわめて重要な問題で、今まで何回も答弁なされましたが、いつでも同じようなことの答弁です。この重要法案の関係は御承知の通りでおりまして、この結果が農民に及ぼす影響は非常に大きな問題である。今のような物資の関係を責任をもつて解決つけないと、これは農村に與える影響も大きく、國家再建に重大な影響がありますから、あなた方は各大臣に対して、ことに主管の農林大臣は、これを責任をもつて商工省、安本の方にぜひ連絡をとりまして、徹底した御答弁をなさることが重要な任務だと思いますが、いかがでございますか。その点をはつきりしないうちは、審議が進みませんぞ、しつかりしていただきたい。御協議なさつて答弁なさるなら答弁なさるで、はつきりお答えにならなければ困ります。なるべく早い時期というようなことでなく、至急にこれをまとめていただきたい。
○坂田(英)委員 なお先ほど数字の問題が出たかもしれませんけれども、炭鉱その他に対する労務用の地下たびの配給数量と、農村の方回に向つての地下たびの配給数量等は、一例でありますが、一人当りに対しまして著しく差を持つております。これはどういうところから、かような差別をつけられておるものであるか。その点もあわせて御答弁を願いたいと思います。
○小笠原委員長 今坂田君の質問のように、全部これを掘り下げればいろいろのことがありますから、その前に皆さんのところで協議して、農林大臣、商工大臣並びに安本長官の名によつて、はつきりしたことを御答弁なさらないと、重要な関係がありますから、まとめて御答弁なさつていただきたいと思います。
○苫米地政府委員 ただいまの委員長の御意見もございますので、明後日ごろまでに何とかきめてもらうよう大臣に努力してもらうようにいたします。さよう御了承願います。
○吉川委員 繊維の生産関係は商工省が御担当になつておることはよくわかります。ただいま問題になつておりますような農業関係への配給、特にリンク物資のごときは、これは農林省が御担当になるべきではないかと思つておりますが、その点について、農林省のお考えを伺いたいと思います。
○苫米地政府委員 私どももその方が希望でありますけれも、現在の機構においては、なかなかそう行かないようであります。農林省といたしまして、どういうものをどういうふうに報奨物資として出したいということすら、現在の機構ではちよつと決しかねるという状態になつておりますので、私どもの希望はそこにありますけれども、今急にそういうふうに行い得るかどうかということについては、今はつきり申し上げることはできないのはまことに遺憾でございます。
○吉川委員 商工省にお伺いいたしますが、ただいまの私のお尋ねに対しまして、農林省ではそのような希望を持つておる、そうすることがいいというように言われるのですが、これについて商工省の御見解を伺いたい。
○長村政府委員 この問題はただいま農林省のご希望を承りましたが、いろいろな種類の衣料品を生産いたします、その生産されましたいろいろな衣料品を、それぞれ有無相通じまして所要の所に配付するわけでございます。結局現状のような状態におきましては、全体としてあれこれと非常にやりくりをいたさなければならないのでありまして、結局これらのやりくりを、経済安定本部を中心といたしましてきめていただきましたところに從つて流して参りました。この際に私どもといたしましては、農林関係の方面につきましては、十分吉川委員の御意見の通り、御要望を承りまして処置をいたしているのであります。現状のようなやり方につきましては、密接な連絡につきまして、齟齬なく所要の配給もできることと思つておりますので、私どもといたしましては、現状のやり方で支障のないものと、実は率直に私のお答えを申し上げます。
○吉川委員 先ほど関係各省御協議の結果、明後日までには解決をするとい〕ご返事でございますが、もしそれまでに解決ができなかつたときには、農林省においては何か通牒等をもつて対処する御決意があるかどうか、農林省の御見解を伺いたいと思います。
○苫米地政府委員 先ほど申しました通り、この問題は各省にまたがつている問題でありまして、農林省だけでどことに遺憾でございます。ういうふうにするかということはできないのでございます。私が申し上げましたのは、明後日までに解決してもらうように大臣に進言するということを申し上げましたが、それを受けて大臣がどう決意するかについては私から申し上げることは困難であると存じます。
○吉川委員 それではその結果によつて、またその点についてはお尋ねすることにいたしますが、あるいは本案の審議に影響を及ぼすかもしれませんから、あらかじめお含みおきを願いたいと思います。 次に小賣業者を決定する場合には、消費者の自由意思によつてきめたいという商工省繊維局長の御意見は、私はまことに賛成でございます。ぜひそのようにやつていただきたいと思います。ついてはその時期はいつであるか。そしてその方法として、毎年行われることが私は理想的であると思います。一年間を通じて消費者の期待に沿うようなことが行われなかつた場合には、次には選に漏れて登録店となれないようなことにして行くことがよろしいのではないかと思います。それで小賣店にいたしましても、協同組合にいたしましても、差別することなく消費者の自由意思ということが望ましいと思つております。 それから卸賣業者の決定は小賣業者の選挙制といたしまして、これも毎年一回登録を更新することでなければならないと思いますが、これについての御見解を伺いたいと思います。
○長村政府委員 小賣及び卸の更新の点につきましては、御承知のように取扱い品目の点につきまして、本年いろいろと考慮すべき点がございますので、まだどの時期にどういう方法でこの登録を更新するかは、今日確定しておりません。しかし私といたしましては、ただいまお話のように一旦登録を受けました者が、その成績のいかんにかかわらず、いつまでもその登録が継続されることは適当でないとは存じております。但しこれを一年というはつきりした日を限りまして、必ず一年ごとに更新する方がいいか、どうかという点につきましては、ただいま申しましたように、今方法等を檢討中でございますので、いましばらく檢討の時期をいただきたいと思います。
○吉川委員 私は統制方式の運用については、消費者代表を過半数参加せしめたところの審議委員会のようなものを設置して、民主的に運営するのがよろしいと思います。これについての御意見を伺います。
○中川(以)政府委員 ただいま御質疑の点は、今後の統制方式の整理改善等に対しましては、できるだけ民意を尊重いたしまして、公正に善処いたす考えでございまして、御指摘の点は十分私どもも考えている次第でございます。
○竹村委員 大体そういう根本的な問題は、先ほど農林次官からの答弁で明後日承わるといたしまして、安本の方にお聞きしたいのでございますけれども、リンク物資、いわゆる報奨物資の價格と米價とは、常に一年遅れのような形で違つて参つているのでございますけれども、安本の方においては、これが公正であると考えておられるかどうか、この点をひとつお伺いしたいと思います。 次いで商工省にお尋ねしたいのでございますが、リンク物資が、たとえば原反の白で配給するものを、商工省か安本か知りませんが、大体商工省と思いますが、特に御配慮願つて、染めて配給されているという場合がありますが、これが白で配給されるのと、染めて配給されるのとで非常に價格が違う。農民は非常に困つている。それよりは白でもらつたならばこつちが勝手に染める。なぜ農民は染めてもらわぬでもよいと言つても、むりに染めて、ものすごい高い値段で配給されるか、それをひとつお聞きしたいと思います。
○遠藤委員 商工省の関係官が退席されるそうでありますから、この際資料をひとつ要求したいと思うのであります。それはただいままでいろいろ協議になりました、リンク物資その他の農村向け配給物資について、全体の生産の数量、それに対して各部門ごとの配給の数量、特に農村の方にどれだけ行くか、その数量について従来の実績と、これからの計画の数量を明示した調査資料を出していただきたい。それに基いて農村と他の部門との割合を檢討してみたいと思うのでございます。どうぞお願いいたします。
○苫米地政府委員 今の竹村委員の御希望ごもつともだと存じます。これは農林省といたしましては、本年度においては白い生地で報奨物資を出すように努力いたしております。おそらくある程度その希望は達せられることと存じます。さよう御了承願います。
○長村政府委員 ただいまの農村向けの報奨物資の白生地と染めの点でございますけれども、これを私ども出しますときには、農林省といろいろ相談いたしまして、大体この程度のものは紺がいい、この程度のものは白生地というようにして打合せをしまして、大体の見当をつけて出しておるわけでありまして、紺染めの方が御承知のように自生地より染め代がかかりますので價格としては高くなつておるのであります。その割合と申しますか、どの程度染めを出すかというようなことは、関係方面と打合せましてやつております。
○竹村委員 それでは商工省にお尋ねしたいのですが、大体原反でお渡しになることによつて染め代がかかるのはわかつておりますけれども、染めてお出しになる價格、そのパーセンチテージ、つまり白が何パーセントで染めが何パーセントか、そこのパーセンテージを伺いたい。
○山村委員 ただいまの竹村委員の質問に対しまして、商工省の政府委員から、関係方面の了解を得るというようなところがあるのですけれども、一体関係方面というのはいわゆる関係方面か、それとも國内的な問題ですか。その点をはつきりしてもらいたい。こういう問題で関係方面を出してもらつては國民は迷惑しごくですから、はつきりしてもらいたい。
○長村政府委員 私関係方面と申し上げましたけれども、國内におきまする関係方面でございます。これと相談します。それからいわゆる関係方面にも綿であります関係一應報告し、相談をいたし記ます。
○小笠原委員長 商工省の方は商工委員会の要求で退席しますが、重要な関係は、今ここで問題になつた、あなたの方の関係のある農村の主要必需物資の配給関係は、今まであまり農村にひどすぎるという空氣でありますから、それをどういうふうな計画で直すか、しかも食確などという大きな問題を農村に背負わせるような提案をした以上は、農林大臣も、閣議に参列した商工大臣も安本長官も、十分農村に対して責任がありますから、これをほんとうにあさつてまでまとめて出すことの責任を持つていただきたいということを、大臣に御報告を願いたい。その御返事によつてはこの審議に対してはこちらの決意があるからということを、かたく通告していただきたい。
○安孫子政府委員 きのうお尋ねがありました調整委員会の経費でありますが、二十三年度は九億四千万円でありましたが、二十四年度は十五億三千万円になつております。従つて大体一万町村と考えますと十五万円ぐらいになると思うのであります。ただ去年の経費はあるいは九箇月か十箇月分だつたと思います。今年の十五億は全年ですからこの数字がそのままふえてるわけではありません。
○深澤委員 安本当局が見えられておりますから、この際非常に切迫しておる問題についてお伺いしたいと思います。この点は昨日も井上委員から御質問されまして、ある部分は明らかになつたのでありますが、配給の場合における掛賣り制度の問題であります。現在九州方面におきましては、御承知のように炭鉱の賃金支拂いが遅れているために、またその関連産業におきましても非常な打撃を受けておりますために、九州方面の鉱山労働者、あるいはその他の消費者は、非常に飯米を買うために苦しんでいるのであります。現在飯米が割当てられても、まつたくそれを買い得ないという状況になりまして、これは特に福岡等におきましては全縣的な問題になり、知事も、何らかこれに対処しなければ非常な心配すべき状態になるというようなことを聞いているのであります。なおこの鉱山関係の労働者の主婦たちが上京して、当局に陳情するというような状況に立ち至つておるのであります。昨日農林当局は、この配給の面に対しまして、分割拂いの点は研究するというような御答弁があつたのでありますが、その他の処置としては、これは他の関係機関の方面において、失業救済として、生活保護法とかいうような問題の面において、解決すべきであるというような御意見があつたのであります。しかしさようなことでありましては、この事態を救い得ることができないと思います。從つてこうした緊急の事情に立ち至つておる九州方面におきましては、相当問題がありまして、去る三月十九日も代表者が参りまして、宿谷労働次官と会いましたときに、至急に次官会議を開き、さらに閣議に持ち出して、この問題に対しては善処するというような確答があつたそうであります。一体そういうことに対しまして、安本の次官並びに農林次官は、御相談を受けまして、この問題を取上げて御相談になつたことがあるかどうか、その点をひとつお伺いしたいと思います。
○中川(以)政府委員 今の問題は宿谷労働政務次官から正式にお話はございませんけれども、個人的には承りました。その後経済安定本部におきましても、この問題についてはいろいろ苦慮をいたしております。特に今日産業資金の面におきまして、資金計画は復金の融資がまつたくとまりました関係上、産業方面に対する資金が非常な困難を來しておる。その結果賃金の不拂いその他等ございまして、各方面に波紋を描いておりまする点は、まことに遺憾に存じておりますので、この点につきましては、ただいまいろいろと檢討を加えまして、近く見返り資金の問題も解決をいたしまして、漸次市中銀行に融資のわくをふやして参りまして、これらの諸点を解決いたすべく努力をいたしておる次第でございます。
○深澤委員 問題はきようあすの食う飯米の問題でありまして、措置を講じまして、市中銀行に資金が参りまして、順次その資金が労務者に流れて行つて、米が買えるようになるというような悠長な問題ではないと思うのであります。きよう、あすの米に困つているというような事態に遭遇しておる。ところが、その融資の面におきましてははなはだ進まない。なお失業救済の面においても手が打てない、あるいは生活保護の面においても手が打てないというような、八方ふさがりの状態にあるのであります。從つてわれわれは、こういう緊急の事態に対しては、この食糧管理法においては掛賣り制度ができないことになつておるが、これは各省との協議によりまして、一時月末支拂いというようなことにおきまして、今日食うに困つておる労務者あるいは一般消費者に対して、何らかの手が打てないかどうか。そうすることがわれわれは最も公正適切なる配給の方法であると考えるのであります。決して一般消費者がそれを借りて買つたからといつて、あとで拂わないといつた氣持はないのでありまして、実情が賃金の不拂いにその原因がある。そういうような事態に対して、責任をもつてこれを具体的に解決するという何らかの方法を立てる御意思がないか、その点をお伺いしたい。
○中川(以)政府委員 主食の掛賣りの問題でございますが、これはいろいろ協議もいたしておるのでございますが、ただいまのところでは掛賣りを認めることはいたしかねる段階にございます。但し掛賣りをしなければ拂えないような、いわゆる配給の米がとれないような社会情勢をかもすことは、まことに遺憾でございますので、根本的に國の産業の面において、賃金の不拂いとか、あるいは資材の不拂いとかいうようなことが起きないような手を打たなければならぬと存じまして、これらはただいま急速に実施いたしておりまして、一部炭鉱の不拂い問題も近く解決を見る現状に相なつておりまするので、これに伴いまして、ただいまの問題も明朗に解決いたされることと私どもは念願いたしておる次第でございます。
○深澤委員 円満に解決することを念願しているのはわかつておるのでありますが、すでに事態は資金問題でなくて、あした買う米に困るというような事態に遭遇しておる。これを救済するのが政治であるとわれわれは考えるのであります。食糧管理法の中にも、災害その他の場合においては、農林大臣の指定する場合においてはこれを適用せずといつて、通帳に記入しなくても買えるという、この改正案文も第八條の四にあるようでありますが、そういうことがもつと廣く解釈されて、そういう緊急事態に何らか対処し得るという、柔軟性のある政治を行わなければ、すでに今日はこういう問題が全國的にあると思います。おそらく企業整備や、あるいは行政整理、あるいは為替レートの決定によりまして、経済界はまつたく、不安の傾向に動いております。おそらく全國的に主食の配給問題は大きな問題になつて来ると思います。これに対して、ただしやくし定規に、法律がこうであるから絶対に金を持つて來なければ賣らないというようなことであるならば、おそらく全國的に非常な危機が到来すると考えておるのであります。こういう問題について、一体どういう具体的な措置を講ぜられる考えがあるか。緊急に現在米が買えない者に対してどういう手を打たれるか。そのうちに資金が何とかなるだろう、そういうゆるやかな方針では問題は解決しないと思います。その点について責任ある御答弁を願いたい。
○中川(以)政府委員 ただいまの御指摘の点は私どももまことに憂えておるのでございまするが、きよう、あすにせまつた問題でございますので、これらの点を今ただちに政府が掛賣りを認めるということには行かない現状にございまして、大勢の労務者を抱えた企業方面におきまして、今日企業の経営がきわめて困難ではございましようが、その間において、できるだけひとつ救済方法を講ずることを急がなければならぬというように考えております。これがためには、先ほども申しましたように、各企業方面に資金が潤沢に流れますように、ただいませつかく措置を講じておりますので、きようにひとつ御了承願いたいと存じます。私どもは、御指摘の点を全然無視いたしましたような政治をしておるのではありませんので、その点は十分考慮いたしまして、ただいま善処いたしておる次第であります。
○深澤委員 ただいまの問題は、薪炭の方面の買上げ停止の問題とか、あるいは供出の過重というようなことによつて、全國的に起つておる問題でありますから、この点に対して、一体どういう処置を講ぜられるか、これをひとつ閣議で方針を決定していただきたいということが一つと、当面九州方面においては、九州の主婦の人々は縣費をもつて上京して参るというような事態があるのであります。これに対して当面どういうような処置をとられるか、これは労働政務次官も責任をもつて何とか解決するという回答をされておるのであるから、至急次官会議でも開いて、この問題についていつまでにはつきりした処置を講ぜられるか、それをはつきりお聞かせ願いたい。一般的の問題については、至急に閣議で決定していただく、そして九州の問題については、宿谷次官の公約もありますから、いつまでに次官会議を開いて、具体的な解決を願えるか、その点をひとつはつきりとお聞きしたい。
○中川(以)政府委員 ただいま御指摘になりました点は、労働政務次官ともよく協議をいたしまして、今の経緯等も承りまして、至急善処いたします。いつまでというようなことは、ただいま私としては責任をもつて申し上げるわけには参りませんが、私どもの誠意のある点をひとつお認めいただきまして、さよう御了承願いたいと思います。
○深澤委員 この問題は議会が終わつてしまえば、またなおざりになると思いますので、ひとつ会期中にその点を明確にしていただきたいということをお願いいたします。
○中川(以)政府委員 関係大臣にもお話を申し上げまして、できるだけ御意向に沿うように努力いたしたいと考えております。
○竹村委員 大蔵省に簡単ですが、ひとつお伺いしたいのです。昨日この配給の問題について、いろいろ質疑をやつたのでありますけれども、ここに端的に現われておりますのは、今日還元配給するについての台帳等が、ある程度轉落農家、一部農家に対しては不整備であるがゆえに、縣と農林当局との意見が食い違う。その結論といたしましては、結局町村においてそういう整備が非常にできにくいということになつたのであります。しかもその原因を尋ねますれば、そういう事務的措置をするところの町村に対する職員が不足しておるということになつたのでありますが、それに対して、ただいま承るところによれば、本年度は一町村に対して平均一箇年に十五万円くらいしかこれに対するところの金が行かないということになつておるのでありますが、一箇年十五万円としますと、一箇月大体一万円余、そういうものではこういう重大な、いわゆる食糧の配給行政というものが非常に困難して来る。これに対して大蔵省はこれでいいと考えておられるのか、あるいは早急に、総理大臣が言つておられるように、次期臨時國会に対して、これの追加を出される意向であるかどうか、この点をお聞かせ願いたい。
○河野(一)政府委員 食糧の供出、配給関係の予算的な問題でありますが、従来また現在において考えておりますことは、供出関係につきましては、國庫よりある程度の予算を出して、これを是正して行きますことは、國家的な義務と申しまするか、そういつた関係で、この点につきましては、地方財政法においてはつきり規定されておるわけであります。しかしながら町村内における配給の問題その他になりますると、これは町村の國体、住民その他の直接の利害関係にも相なることでありまするので、従来からこの補助の問題については実は考えておりません。ただ町村財政の最近の窮乏の情勢から見まして、この点ついていろいろ支障があることは了承いたすのでございまするが、この点につきましては地方財政として何とかいろいろやり繰りをやつていただきたいというような考え方でありまして、これがために特に補助を計上するというようなことは、ただいま考えておらないのであります。
○竹村委員 それでは今提出されておる改正法の第八條のニということが非常に重大になつて來る。大蔵省の考えがそういう考えであつたならば、國家的な事業とされるがゆえに農林大臣は都道府縣知事、並びに知事はまた町村長にこれを指示して行く、國家の事業としてこれをやらすということを法律的に規定しながら、その裏づけをなすところの費用に対しては政府は考えないということは、これは非常に矛盾しておると思うのですが、この点御答弁を願いたい。
○河野(一)政府委員 委任事務を個有事務、あるいは国家事務と地方事務との関係でありますが、できるだけ國家が全般的の目的のために命ずるような事務は、これは國の財政で見るのが至当であるのでありまするが、さりとてそのこと自体がただちに今國家の経費になつて來るというふうには、私は必然的には考えておらないのでありまして、従來のすべての事務につきまして、要するに國と地方との間の事務の配分の問題、それに関連して所要財源をどういうふうにわけるかという問題で、國の財政と地方の財政とができておるのでありまして、あるいは國がいろいろ統制関係その他で地方に指示し、あるいは命ずるというようなことがありましても、その利害関係その他の点を考えまして、地方團体の事務なりあるいはその財政でまかなうということは、何ら法律の精神に反するものではないというふうに考えておる次第であります。
○竹村委員 大蔵省の考えがそういう考えであると、この法案の審議にあたつて非常にこれは重要な問題で、根本的にやり直さなければならないと思うのであります。大体私たちの考えでは、少くとも國民の食糧を政府が扱うという場合においては、これは便宜上地方廳に対して、一應資料とかあるいはこういうようにやれという意見はあるけれども、実際は国民の生活の根源をなすところの食糧というものを配給することは、國家的な事業であるとわれわれは考えております。今の答弁では、これは國がそういうことを指示する地方が当然やるべきで、國が援助しているのだという考え方になると思うのですが、これは根本的に間違いだと思います。しかしもしそれが政府全体の考え方であるとするならば、この法案は根本的に練り直してもらわなければ審議はできない。ということは、根本的にはやはり國が國民全体の食糧の問題に対して、一切の権限を持つているというようにこの法案ができておる。配給の一切の権限は國が持つている、もし今の大藏省のような見解であるならば、たとえば超過供出あるいは配給の問題についても、なぜそういうふうに、たとえば一般消費者あるいは労務者加配米あるいは轉落農家用というように國が指示されるのか。黙つて地方長官に、わくをきめないでまかされないのか。それをこの法案においては、区切つてはつきり指示するようになつておる。それは地方のかつてのものだというのは矛盾もはなはだしいと思いますが、この点をはつきり御説明願いたい。
○河野(一)政府委員 私が申し上げたのは、そういう意味で申し上げたのではないのでありまして、食糧の問題なら食糧の問題について、全國的に当該の経費をその地方團体に持たせることが適当でない、たとえば消費地と生産縣との関係もありますが、生養縣から供出する場合において、それは直接その縣としてその経費を負担するということが適当でない、地方團体で負担するのが適当でないというような場合には、これは國家的な必要からそういう問題が考えられるべきものであると思いますが、全般的の食糧の問題は、全部國費でやるというようには突き詰めて考えておらないのであります。そのほかに食糧の問題のみならず、繊維品の配給の問題でありましても、あるいは今は統制廃止になつておりますが、マッチの問題にしましても、従来すべて各團体内において、配給というような事務はやつていた。その財源は地方團体において考える。それがために要する地方の財源というものは、地方配付税なり何なり別途の措置で講ずべきものであつて法的にそのたびごとに補助を出すというような考え方はしておらないという考えで申し上げたのであります。
○竹村委員 この問題については、納得は行かないのでありますが、この点はまた別の機会に伺うことにします。ただこれははつきり申し上げておきますが、この食糧の配給——私が言つておるのは食管法についての配給の面だけでありますが、配給すること自体は國家の責任であるとわれわれは考えておる。その国家の委任事務を別に町村がかまわなかつたら、直接國家が出張所でもこしらえてやらなければならぬ。それをわざわざ府縣町村に委任されるのだから、それはそれとして費用を出されるのが当然であるというような考え方に立つておりますが、そうなりますと理論闘争になりますからこの辺で打切つておきます。
○井上(良)委員 私がこの間要求した資料がまだ参つておりませんが、どういうわけですか。
○安孫子政府委員 政府委員室まで來ておりますからすぐ御配付いたします。
○井上(良)委員 それでは資料が来るまでほかのことを二、三伺います。昨日私の質問で、この第八條の三に、市町村長に通帳の交付限度を制限することになつておるのです。ところがその次の第八條の四において、公團配給所は当然配給をしなければならぬことに規定しておりまして、一方通帳の発行を制限しても、現実にその数量を制限しない限り、通帳を持つております人口と、その開きの上に、大きなここにわく外が出て來ます。このわく外に対して、昨日應急米をもつて処理するというお話でありましたが、應急米は一体どのくらい各縣に持たせる予定ですか、その内容を具体的にお示し願いたい。
○安孫子政府委員 これは数字をもつて別に申し上げたいと思います。
○井上(良)委員 次に昨日さらにランニング・ストツクの問題について伺いましたところが、ランニング・ストツクは持たせるという話でありましたが、去る四月以來、政府が各縣にそれぞれ配給割当を指示いたしまして、幽霊人口その他の調整をはかつております関係から、ほとんど余分な米というものは持たしてない。たとえば和歌山縣のごときは、このために少い所で三日、多い所には二週間の遅配が起つておる。ランニング・ストックが全然ない。すみやかに農家人口なり一部保有人口を調査をいたしまして、政府に要求しなければ米がもらえぬという実情になつておる。あなたの答弁とは非常な食い違いを生じておるのですが、これは大体一週間なり二週間なりランニング・ストックを持たす計画になつておりますか、これをはつきりしていただきたい。
○安孫子政府委員 大体縣別に十日前後のランニング・ストツクを持たしたい、またそういう方針で大部分持つておる縣が多いと思います。和歌山縣の問題は事実を確かめてみないとはつきり申し上げられませんが、ランニング・ストックがないという問題じやなくて、わくを厳守することによつてそうした問題が発生したのではないか、こういうふうに存じます。
○井上(良)委員 昨日坂本君の質問で私非常におかしく考えましたのは、政府が示します数字と縣が実情に即して上申して行きます数字との間に、食違いを調整するにあたつて、これを話合いの上できめる。こういう一つの政治的な取引によつてきめて行こうということらしいのですが、そういうような行き方は非常な誤解を生み、いろいろな点でうまく運動したものが勝ちを制するという結果になりはしないか。具体的な実在人口を把握して、確実な数字に基く資料によらずして、單なる談合によつて物をきめるという行き方は、絶対に排斥しなければならぬと私は考えますが、この点に対してどうお考えになりますか。
○安孫子政府委員 昨日申し上げましたことを、談合あるいはある意味の政治的な話合いによつてきめるというふうにおとりになられますと、私も非常に遺憾なものであります。決してそういう意味ではございませんので、食糧管理局として、一定数量の数字を理論的に割り出しました私の方の一應の資料よつて、いろいろ話を持ち出すわけでありますが、その数字が府縣の側の数字と一致いたします場合には、これは問題がないわけであります。ところが人口の移動等についても縣側の統計と食違いがある、あるいは轉落農家その他の見方、あるいは保有数字の見方等についても、いろいろ計算上齟齬が出て來る。こうした場合にその間の実体をつかみまして、一定の根拠をもつた形において両者が理論的にも満足し、理解し得るという形において話をつけておるのでありまして、単なる取引ではございませんので、その点は御了承願いたいと存じます。
○井上(良)委員 農家の保有量をきめ、あるいは一部保有農家の保有量を算定いたします場合、政府では年齢の別に應じましてその保有量を算定しておるようですが……
○安孫子政府委員 この点は確かめて申し上げたいと思いますが、年齢別構成による保有量の算定は、おそらくしておらぬのじやないかと私は一應考えております。
○深澤委員 掛賣り制度ができないという先ほどからの御答弁でありますが、どうしてできないのか、はつきりどういう根拠によつてそういうことができないのか、その点をお伺いいたします。
○中川(以)政府委員 掛賣り制度を認めて、その場しのぎの解決をいたすべきではないと存じますので、根本的の解決をしなければならぬという意味であります。さような意味において今日ただちに掛賣り制度を一部に認めるということは、かえつてそれがために根本的の対策が遅れる、またそれがいたしかねるという事態になりましてはいかぬと思いまして、かような意味において、根本的にぜひ誠意をもつて解決いたしたいということを、私どもは念願をいたしております。
○深澤委員 まことにけつこうなことでありますが、掛賣り制度をしなくてもよいような根本的な対策はいつ実現できるか、その点を一つお伺いいたします。
○中川(以)政府委員 それは今日経済の安定を第一主義としてやつておりますので、国民がこぞつて九原則を実施いたしまして、耐乏生活に耐え、産業を振興させるところにあると存じます。 さつきお尋ねいただきました綿製品と地下たびのリンク物資の割当が、石炭工業等の労務者より非常に少いというお尋ねでありましたが、これは御指摘の通りでありまして、私どもも、ぜひ農民に対しては石炭産業の労務者のようなぐあいに増配をいたしたいということは念願をいたしますが、國の総合生産計画から見まして、なかなかそれだけの数量ができないのは遺憾と存じております。但し本年は綿織物にいたしますと、主食のリンク物資として、昨年千百四十三万五千ヤールでございましたものを、今年は千二百二十万ヤールに計画をいたしております。地下たびの方は昨年は三百四十六万五千足でございましたのを、本年は四百五十万足の予定をいたしております。なお今後とも増産に努力をいたしたいということを考えておる次第であります。
○井上(良)委員 今農家の保有量の計算に年齢別を基礎に政府はしてないという話ですが、それですと、農家の保有量は御承知の通り年齢別によつて差があるのです。それを年齢別を基礎にせずに割当をキめるというのは、一体どういう理由ですか。
○安孫子政府委員 一々年齢階層別に人数を出しまして、その保有数量をやるというのじやなく、全体の年齢階層別に平均をいたしますと、昨日申しましたように大体四合になりますので、この四合という数字を使いまして計算をいたしておるというふうに私は考えております。従いましてこれを分析して申しますならば、内容的には入つておるということは言えると思います。
○井上(良)委員 それは単作地帶あるいはまた東北のように、耕作反別の非常に大きい所はさして問題はございません、ところが関西のいわゆる五反以下の零細農の所へ参りますと、収容家族人員が非常に多いという関係から、この飯米の問題と割当の問題と耕作反別との問題で、非常な開きが起つて参りまして、農家保有米を差引きます場合は、どうしても供米の割当が全般的に大きくなつて参りますし、それをまたあえて強行いたしますためには、割当反別さえなくなるという実情が現に起つておるのであります。こういう場合になつたときには、どう処置をされるかというのであります。
○安孫子政府委員 お話の点あるいは見当違いの御返事になるかと思いますが、四合保有で計算をいたしまして、つまり供出農家と非供出農家とが分類されるわけだと考えます。それで供出せざる農家については、一應保有農家として轉落の日から配給を続けて行くというわけ方をいたしておる次第でございます。あるいはお尋ねの点がはつきりしなかつたので、見当違いのお答えになつたかもしれません。
○井上(良)委員 その問題はあとでいずれ懇談をいたしたいと思います。ただいまいただきましたこの資料は、本年度の五月十六日現在の推定人口でございますが、これが大体この法律によつて下へおろそうという数字でございますか。
○安孫子政府委員 資料の説明を簡単に申し上げます。一枚のは昭和二十四米穀年度当初推定人口数でございまして、総人口が八千七十三万八百人、この内訳としまして、総数で一般消費者人口が四千四百七十七万四千七百人、それから農家総合人口が三千五百九十五万六千百人、これは昨年の八月に実行されました常住入口調査に基きまして、その縣の増加率を推定いたしまして、本米穀年度の当初における推定人口をここにあげておるわけでございます。もちろん配給の方は、これから人口の移動がございますし、またその後の増加の関係もありますので、月々の配給のわくはこれできめておるわけでありませんので、これが動いておるわけでございます。 もう一枚の都道府縣別主食配給見込数量、これは昭和二十三年十一月から昭和二十四年六月までであります。三月までは実績をとり、四、五、六は推定を加えております。從つて推定の面については、今後とも動く余地があるわけでございます。一般消費者用総数におきまして、トン数で現わしておりますが、四百二万六千六百二十八トン、農家用につきましては五十二万五千三百十三トン、労務加配は四十七万六千百九十五トン、三月まではこういう実績であります。四、五、六は推定でございます。もちろんこの四、五、六につきまして、特に五、六月につきましては、いろいろまだ問題が残つておると私は考えております。一方麦作の補正にからみまして、その間の調整もとらなければならぬ。特に六月まで切りましたゆえんは、七、八、九ということになりますと、大体ただいま申し上げました麦の補正の問題ともからんで來ますので、また大元の見当を立てる時期にも実はなつていないという意味において、特に七月以降を省いて資料として差上げた次第であります。
○井上(良)委員 この農家人口のうちで、一部保有農家人口というのはどのくらいに推定しておりますか。
○安孫子政府委員 はつきりした数字はただいまわかりませんが、大部分は一部保有農家用でございます。これは理論的にあり得ないが、還元配給というものは現実面においては実際上ありますので、それがプラスアルフアーとして計上されておるのでございます。これの大部分というものが一部保有農家用の食糧になつております。
○井上(良)委員 そういたしますと今後の人口動向の把握の方法でございますが、單にこれを基礎にいたしまして、いわゆる人口の増加率をこれに按分をしまして、基礎数字を出して、縣側が持つて参ります数字と一致点を見出すということになりますか。
○安孫子政府委員 大体そういうことになろうと思います。
○井上(良)委員 そういたしますと、これはまつたく何と言いますか、縣側自身といたしましては、現実に食糧配給公團の発行いたします米穀通帳と言いますか、あるいは所持しております米穀通帳を基礎にして、大体実在人口はこれだという数字と、それから上の農林省が持つておりますこの数字とが、完全に一致をしない場合が、当然ここに起つて来るということが予想されますが、そうしますと、その調整は一体いつされるのですか。たとえば今月これだけ食い違つておるとすれば、その翌月に出しますか、それともその翌々月の月に出しますか。調整はいつにいたすつもりでありますか。
○安孫子政府委員 一般消費者用につきましては、そう大きな食い違いはございません。問題は幽霊人口等の関係につきまして多少問題はありますけれども、一般消費者については、おそらくお尋ねの点も触れておるのではなかろうかと存じます。主として農家用についてのお話ではないかと思つてお答え申し上げておるのでありますが、農家用につきましては、轉落期日その他の関係で問題がありますので、これは月々きめる場合もありますが、私どもといたしましては、大体二月ないし三月の見当を立てまして、処理をして行く方針をとつて折衝いたしておる次第であります。
○井上(良)委員 これは特別な例かもしれませんけれども、たとえばある地域に工事を始めた、そうするとそこに二百人なり三百人なりの労務者が入り込んで來て、これに新しい通帳を発行した、しかしわくがきまつておつて、配給するものがない。もちろん應急米はありましようが、懸念米といいましても、一定のわくがあつて、そういう余分な臨時的なものを見込んで渡してあるわけではなかろうと思いますが、そういうことになりますと、ニ月も三月も遅れることになりまして、現実に配給が実際上できないことになりますが、そういう場合はどうなりますか。
○安孫子政府委員 工事が始まりまして、人夫が入つて来るという場合には、もちろん他縣から入る場合ではありませんが、その村に轉入の証明と通帳を持つて入つて來ると思う。縣内で動きますときには、縣全体としては動きはないわけであります。ただ縣外から入る場合には問題があると思います。しかし全体の数量から申しますと、ある縣から人夫が二、三百人入るという場合は、総数の上から申しますと、そう大した数ではありませんので、應急的なものによつて処理できる問題であつて、そのときにそう配給ができないという事態はないと考えております。
○井上(良)委員 次に労務加配の問題でありますが、労務加配の受配人口は、一体どういう方法で押えておりますか、それから稼働日数はどういう方法で押えておりますか。
○安孫子政府委員 業種によつて違いますが、大体は、地方労働基準局の調べ並びに報告によつて、これを実行いたしております。
○井上(良)委員 地方労働基準局の報告を絶対信用しておるわけでございますか。
○安孫子政府委員 大体これを原則と考えております。
○井上(良)委員 そういたしますと、たとえて申しますると、私どもはよく工場の方をまわる機会がありまして、労働加配の実情を伺うところによりますと、ある工場ではこれが職員に食べられておる。その配給はたとえば一人当り一合一勺かりに配給をされておるものを、一人当り配給を一合に減らして、そして職員が食べているという実情があるのであります。そしてまた実際の稼働日数というようなものについて、正確に把握するのは非常に困難な問題でありまして、そこに実はいろいろな不正が行われはせぬかとわれわれは考えるのであります。問題はこの一部保有農家の保有米の調査と一緒で、労務加配米に対する完全なる台帳といいますか、そういう物が整備されていないところにあるのではないか。いつそのこと工場加配の配給をやめてしまつて、家庭に配給するという制度に改めた方がいいのではないかという考え方を私は持つのであります。そういう点についてどうお考えになりますか。
○安孫子政府委員 從來労働者に配られるべき労務加配米が、職場において事務職員、あるいは非常に極端な場合を述べますと、炭鉱において職員がしよつちゆう行つておる酒場なんかに、その米がまわつているというような話も聞いておりますので、この点はやはり加配を受けるべき人間に確実に行くようにしなければならないということで、昨年の何月でございましたか、方式をかえまして、個人別に一々判をとつて米を渡すというような仕組にかえたのであります。もちろんこの仕組が現在、ただちに完全に施行されているとは思いません。しかし大体そういう方向に向きつつあるので、この点は多少時日をかすならば、その所期の目的を達し得るのではないかと思います。これがうまく行けば、今お話のございましたような、家庭配給というような方法を講じないでも、やはりほんとうに必要とする労働者にこの加配米が行くということになりますので、しばらく今の方法を完全に実行するような方向に努力して参りたいと思つております。
○井上(良)委員 いま一つ確かめておきたい点は、一般消費者に配給する分と、それから労務加配米、妊婦加配米、病院用それから引揚者用、農家用、こう大体配給がわかれておりますが、これらおのおのわくをきめて、各縣に配給割当の指示をいたして、そのわくは月別でちやんときめる。しかもそのわく間の融通は許しますか、許しませんか。
○安孫子政府委員 わく間の融通は認めない考えでございます。
○井上(良)委員 わく間の融通を認めないということになりますと、もしその間において不足を生じた場合、ランニング・ストックなり、あるいはまた應救米によつて足らぬということが起つた場合、どういう処置をされますか。
○安孫子政府委員 もちろん中央と相談をいたしまして、十分その足りない理由が判明いたし、またそれが合理的なものであるならば、それはふやさなければならないはすと考えております。
○井上(良)委員 従來こういうことをしてなかつたのに、何ゆえにこの法律によつてそういうような用途別によつてわくをはつきりきめ、月別用途によつて、数量を限定しなければならないか。大体押さえる数字が正確なものであり、政府からおろした数字と大体一致点を見出すのでありますならば、それほどまでに厳重にしなくてもいいのではないかというような氣持を私は持つのでありますが、その点をお伺いいたします。
○安孫子政府委員 年度半ば、あるいは年度末におきまして総計的に積み上げて見ますと、非常に配給計画に対しまして実績が超過しておるのであります。しかもそれが合理的にほんとうの理由があつて超過しているのであるならば、これはまた一つの考え方でありまして、それだけ計算上の違いだということになるのでありますけれども、その間の事情をいろいろ調べてみますと、必ずしもそういうことではないというような点もありまして、やはりこの際各項目別のわくをきめまして、はつきりした形において配給をやつて参る、こういうように考えておるわけであります。
○井上(良)委員 それから昨日質問漏れをしたのでありますが、欠量の補填金の問題でございますが、政府は玄米を配給公團に拂い下げます場合に、現金収納は一体いついたしますか、それを伺いたい。
○安孫子政府委員 これは原則といたしましては、前金拂いというのが大体において原則でありますが、いろいろな事情がありまして、ただいまはおそらく二週間の延納を認めております。
○井上(良)委員 そういたしますと、いつ入つたかという報告は、農林省の方で特別会計に刻々と入つて來るのでありますが、どういう形式になつておりますか、その点お伺いいたします。
○安孫子政府委員 運送いたしますと、もちろん発地から積出しの報告がございます。着地に着いてただちに運送請負人の方から着いたという数量、並びにその報告がございます。そこで賣却の手段が取られる。そうしますと、たとえばかりに二週間の延納を認めますならば、その日から二週間以内に代金を支拂わなければならない。そこですぐに納入告知書を切つてしまう。そして納入告知書を切りまして、これは二週間後ではもちろん金利をつけて拂い込まなければならないということで整理いたしております。
○井上(良)委員 そうしますと、その時の欠量の問題はどうなつておりますか。その時に欠量はわかつておりますか、わかつておりませんか。
○安孫子政府委員 やはり一應オン・レールか、あるいは倉庫でもつて受入れるといたしましても検査をいたしますので、欠量が数量的には出て來ると思います。その欠量が運送人のせめに帰すべき事由によるものかどうかという点については、問題は残ります。
○井上(良)委員 ここに食糧公團からの資料によると、欠量については一俵当り、滑費者價格の改訂前において三十六円六十一銭、精米において補填することになつております。これはおそらく平均の数字であろうと思います。そうなりますと欠量のあるものと全然欠量のなかつたものというものが正確にされていないのです。だからつつ込みで大体このくらいあるだろうという見当でもつて、いわゆる消費者價格をきめるときといいますか、あるいは米價をきめるときといいますか、そういうときに欠量によるところの損耗料金を、大体政府と公團とで政治折衝されて、そこでこのくらいにしておこうということできめたのと違うのですか。
○安孫子政府委員 その資料を調査をいたしまして、私も内容を十分檢討してお答え申し上げたいと思いますが、おそらく実績を俵数にかけて平均を出したものではないかと存じます。そうした一俵当りの三十六円六十一銭で、ロスをあらかじめ見ておつてしまつておるという数字じやないと、私は了解いたしますけれども、この点は十分取調べまして、はつきりしたことで御返答申上げたいと思います。おそらくはそういうことじやない、実績を俵数か石数で割つて出した数であると思います。
○井上(良)委員 私が何ゆえにやかましく質問するかと言いますと、昭和二十四年度の特別会計へ繰込みました政府の交付金は、八億余万円に上つておるのであります。そのうち、もし政府が損耗料を補填するということになりますならば、三億に近い金が損耗として消えているのです。しかも損耗の見込みというものがはなはだずさんであり、しかも何らそこに責任の所在が明らかになつていないというところに、われわれの國民の膏血をしぼつた税金をもつてまかなうておるというところに問題があるのであります。しかもこれが米の場合は、生産地から消費地へ輸送したり、乱俵その他が起るという問題もございましようが、たとえて言いますと、ここに出ております資料によりまするならば、製粉などに対しても、損耗が一千七百万円から半年にあるのです。製粉会社を見に行きましたけれども、あの袋へ入つてちやんとしてトラックへ積んで送り出して配給所べ持つて行く間に、半年に千七百万円も損耗が出るということは、常識上考えられない。さらに麺類あるいはパン、砂糖、カン詰、そういうものでそんな減耗が起るということは、常識上考えられないのです。これはまつたく公團の一方的な申告をそのまま政府は承認しておりはせぬかということに、われわれは非常に疑問を持つておるのです。この問題は私は一應公團側をこの委員会に呼んでいただいて、また経済安定本部の監査委員なり監査部長を呼んでもらつて、徹底的にこれを調べてもらいたいと思うのです。この問題は委員会としてはこのままで済ますわけには参りません。この点は特に委員長に私から強く要求しておきたいと考えるのであります。 次にお伺いしておきたい点は、第九條にいろいろ民主的に政府の命令を取扱うようにいたしたいというように書いてありますけれども、こういうことが実際行われ得るとお考えになりますか。たとえば主要食糧の配給、消費等に関して命令をする、この命令をしたときにはその命令を公表する。この命令に不服なものは安本総裁に異議の中立をなす。安本総裁は五十日以内にこれについて決定をする。そこでこの決定をなすには公開によりて公聴会を開く、こういうことが書いてある。ところがたとえば新潟縣なら新潟縣の、何という村の配給が政府の指示よりも非常に少い、こんな命令をされたのではわれわれは飯が食つて行けませんということを安本総裁に申し出る。そうしたら村の代表者を一々東京へ呼んで、それで公聽会を開いて、それがいいとか悪いとか議論をやつてきめるというようなことは、まつたく芝居の観劇でもして、よかつたとか悪かつたとか批評をするような、のんきなことを主要食糧について考えるということ自身が、私はおかしな話だと思いますが、どういうことですか。もつとこまかく説明してもらわぬと、私どもはこの法案の民主的という意味が、あまりにもどうものんき過ぎると思いますが、一ぺん御説明を願いたいと思います。
○安孫子政府委員 実は新潟縣のある村の配給が少いから、それで総裁に対して不服を申し立てるということは考えておらぬのであります。別に資料を差上げましたように、現在の九條に基きまして各種の法令が出ております。こうした法令で、大体現在のところはこの程度の現行法の法令でもつて問題は解決いたしておるのでありますけれども、こうした法令を今後において政令をもつて出す場合には、第九條によるような不服の申立てができる、そういうふうに考えておるわけでございます。還元米とか配給が少いとかいう点で言つておるわけではございません。
○井上(良)委員 第三十條の八にくず米について特例を設けるということですが、どういう特例を設けるのですか。
○安孫子政府委員 くず米は政府には賣らなくてもいいというような特例が考えられます。
○井上(良)委員 そのくず米であるかないかということを、だれが認定するのですか。
○安孫子政府委員 検査員が検査するのです。
○井上(良)委員 それからもう一点、この第三十一條の三に、特に新しく「第八條ノ四第一項ノ規定二違反シタル場合」という罰則條文を設けたのですが、これはどういう点をさしておりますか。この第八條の四を読んでみますと、別にそんなに新しい罰則規定を設けなければならぬほどの、重大な規定ではないと思いますが、從來農林大臣の指示に従わずにかつてにやつたという実例がありますか。
○安孫子政府委員 農林大臣の指示に従わないでかつてにやつたというのじやなくして、つまり記載しないで、あるいは購入券と引かえをしないで渡した場合に、この罰則規定の適用がある、こういう意味であります。
○井上(良)委員 ただいまそういうような例がありますか。
○安孫子政府委員 この例はあまりないと思います。
○井上(良)委員 ないのに、ことさらこういう條文をここに新しく入れたのはどういうわけか。しかも先に竹村君も質問しておりました通り、実際地方の市町村は、委任事務のために煩雑をきわめ、その待遇処置等について非常に頭を痛めておるところへもつて行つて、こういう罰則まできめて事務をやれというのでは、ごめんこうむるといつて返上して来たらどうしますか。
○安孫子政府委員 そういう返上はあまりないいのじやないかと私は考えております。
○井上(良)委員 私はこの程度で打切ります。
○小笠原委員長 それでは午前中はこの程度にとどめます。午後二時より再開することにいたします。 午後零時五十一分休憩 ————◇————— 午後二時四十三分開議
○小笠原委員長 それでは休憩前に引続き会議を開きます。寺島隆太郎君。
○寺島委員 私は食糧管理法の一部を改正する法律案中、政府より提案理由を御説明になつております第一点と第三点とにつきましては、同僚議員の質疑もあることでございますので、これを省略いたしまして、主としていまだ多く触れられておりません第二点、すなわち法第九條の民主化の問題について、若干の質疑をいたしたいのであります。 本法、すなわち食糧管理法は、言うまでもなく、昭和十七年二月戦時立法の一環であり、その基底をなすべきものは、言うまでもなく國家総動員法の精神が本であり、もつと大きなバツクとしては、旧帝國憲法が存在いたしておつたことは申すまでもないのであります。しかし新憲法が制定せられ、新憲法の精神によつて再びこの食糧管理法を翻つて見ますときに、新憲法の精神に法第九條は背反いたしているところがないか。なかんずく新憲法を、アメリカ流の解釈にこれを推し進めて参りますときに、法第九條は新憲法の精紳と背反いたしているところがないか。しかもなおごの法第九條こそは、食糧管理法のまことにかなめともいうべきものでありまして、九條を除いて食糧管理法の運営はないとまで結論できる問題なのであります。先ほど政府からいただきました資料によると、実に法第九條による委任は二十六の多きに及んでおるのであります。かような廣汎な委任立法については、憲法違反ではないか、こういう所論がすでに農林当局に対して、あるいは最高裁判所に対してなされていると存ずるのでありますが、この間に到る経緯について御説明を願いたいと思うのであります。
○安孫子政府委員 食糧管理法第九條以下の問題についての経過を申し上げてみたいと思います。九條に基きまする精励で輸送統制の規定があるわけでございますが、この輸送統制に関する違反事件が起きまして、それでこれが裁判ださになつたわけでございます。その問題が上級裁判所に参りますについて、被告側は、食糧管理法は侵略戦争遂行のための立法であるから、実質的に無効であり、また形式的に見ても憲法第九十八條によつて失効すべきものだ、また食糧管理法第九條は高度の委任を行つている、しかもこれに基く命令に違反した場合の罰則が設けられている、これは行政権の司法権の侵害であるのみならず、人民の基本的人権を侵犯する違憲行為である、ということを抗弁いたしておるのであります。また他の違反事件においては、人民は新憲法第二十五條によつて最低生活を維持する権利を持つている、政府はこの最低生活を維持することのできぬような配給事情のもとにおいて、しかも食糧管理法に基いて廣汎な制限を行つている、かくのごときはまことにけしからぬ点だという観点から、いろいろ抗弁をいたしたのであります。私どもの見解は、食糧管理法は必ずしも戦争途行のための立法ではない。あるいは戦争遂行の過程において制定せられたものではあつても、食糧管理法の第一條にも示している通り、國民食糧の確保及び國民生活の安定をはかるためのものである。戦争終了後の現段階においても、まつたくさように考えているのでありまして、戦争中に制定されたゆえをもつて、ただちに違憲であるという議論は、どうしてもまつたく根拠がないと考えます。また新憲法の九十八條に違反するということも妥当ではないと考えておるわけであります。また憲法二十五條の問題については、政府は配給によつて國民生活の最低を維持すべきにかかわらず、食糧管理法によつて極度の統制を行つていることは違憲であるという事項に対しては、憲法十二條に示す通り、國民の自由及び権利は國民の不断の努力によつて保持するものである。現在の食糧管理法による統制も、國民の不断の努力の範囲にほかならないのであると考えている。また食糧管理法第九條が大幅に委任を行つていることは否定はできませんが、これをもつてただちに違憲であるということも、また疑問である。すなわち現在の経済統制法規の根幹である臨時物資需給調整法は、食糧管理法以上の委任を行つているのである。現在のような混沌たる経済情勢のもとにおいては、各種の統制法規に委任立法による臨機の措置を認めて、これによつて不測の困難を防止することが必要であると考えているのであつて、委任立法は必ずしも違憲ではない、こういうような見解を実はとつているわけであります。構想いたしましたこの過程におきまして、関係方面から食糧管理法の違反問題に関する件として、安定本部の総務長官並びに農林大臣あてにマーカットから紹介が来ているのであります。日本政府はこれに対するいかなる措置を講ずるつもりであるか、これは公式の書面でありまして、あとでお配りいたしたいと思いますが、そうしたことをやつております。公式の書面が來ますと同時に、われわれといたしましても、事務的に向うといろいろ折衝いたしたわけであります。向うでもいろいろ見解がわかれましたが、結局違憲ではないというふうな見解を向うとしてはとりました。また、こちらの裁判所側におきましても、いつでありましたか、これは違憲ではないという判決があつたと記憶いたしております。しかし司令部としましては、かくのごときは違憲ではないが、適当ではない、ここにアメリカ的な思想をとり入れまして、こういう公聽会制度というものを併用することによつて、違憲的な色彩のものが相当薄れて行くという見解を実はとつて來たわけであります。この救済の道をこの九條について試みることによつて、九條ははつきり違憲の法規ではないという結論を出すということになつて、実は今回の改正に相なつたという経過であります。
○寺島委員 食糧管理局長官の段々の御説明によつて経過は了承いたしました。すなわち第一点、戦時中の立法なるがゆえに違憲ならず、これはもちろん了解できることであります。また最高裁判所におけるところの憲法第二十五條最低生活保障の問題に関する違憲ではない、こういうことはもちろん了承することができるのであります。ただ臨時物資需給調整法等において大幅の委任立法を行つているから、本法において委任立法を行うも、また違憲ならずというのは、いささか顧みて他を言うものと私は考えるのであります。かかる法理論をこの席上において、特に與党である私の立場から申し上げるということは好まないのでありますが、ただ一つ安孫子さんがただいま最高裁判所当局において違憲ならずと言われたのは、憲法第二十五條に対する問題であつて、新しく憲法第四十一條すなわち國会は國権の最高機関にして國の唯一の立法機関である、この四十條に関する違憲ではないかという有力なる学説、有力なる注目すべき意見が、最高裁判所並びに学界において行われているということを、ひとつ立法の当事者としてお考えの上御運用願いたい。これ以上押し返して法理論を別に闘わそうという考えではないが、ことのついでに親切な意味において伺つておきたいのであります。一体安孫子さんが、法第九條は違憲ならず、しかし適当ならざるのゆえをもつて、アメリカン・システムである公聽会制度によつて、これが弊害をコントロールいたそうと呼号いたしておりますが、一体本改正案に規定せられているところの、直接の利害関係者がいかなる方法、いかなる手段をもつて、経済安定本部総裁、言いかえますれば総理大臣に、異議不服の申出を具体的にはなさるのでありましようか。総理大臣がみずから現地に出張して、言いかえれば経済安定本部総裁みずから現地に出張してこれは行うのか、あるいは提訴人が東京に出張して來て公聽会を開くのか、また、公聽会を開いて格別の指示をなすという事実は、どの程度のこの事実に対して制肘力を持つのでありますか、こういう点を、法案審議にあたつてやや解明していただきたいと思うのであります。
○安孫子政府委員 お尋ねの点は目下研究中でありますので、十分なる成案とは考えられませんが、一應私どものただいままで考えております荒筋を申し上げてみたいと思います。幸いにいたしまして、本法が御審議を得て通過いたしますれば、食糧管理法第九條による不服申立並びに聽聞に関する政令という単独の政令を出そうかと考えております。この政令の内容といたしましては、この政令で不服申立入というものの定義を與えたい。法第九條第一項の規定による命令の規定によつて、その権利を侵害され、また新たに義務を課された者であつて、当該命令の規定につき不服の申立てをする者を不服申立人となす。また聽聞会と申しますのは、法第九條第五項の適正かつ公平な施行を期するために、当該不服申立人の申立てを審査する目的をもつてする手続を聽聞会というふうに考えております。なお、不服申立ての期間でございますが、当該命令の公布がありましてから、特定期日内に申立てをする不服申立人は、不服申立書という書面でもつて経済安定本部総裁に提出しますと同時に、農林大臣が当該命令を定めた者に対しまして不服申立書の写しを提出する。この不服申立書の写しの提出受けましたときは、農林大臣及び当該命令を定めました者は、経済安定本部総裁に対しまして、当該不服申立書に対する意見書を送付しなければならぬ。つまり被告の立場に立ちます者が意見書を出す。なお。経済安定本部総裁が法第九條第五項の規定によりまして聽聞会を開こうといたしますときは、聽聞会開催の日の五日前までにその日時、場所を公告しますとともに、不服申立人及び当該命令を定めた者に対して通知をする。聽聞会は公開することとしまして、正当な結論を得るために公平かつ敏速に行う。聽聞会は安定本部総裁の指名する者が議長としてこれを主宰する。聽聞会におきましては、不服申立人またはその代理人及びその命令を定めた者は、十分その立場を主張することが保障される。不服申立人またその代理人、当該命令を定めた者の一方または双方が聽聞会に出頭しないときには、意見書を議長が朗読して聽聞にかえることができる。議長は聽聞会終了後遅滞なく、不服の申立を審査した結果を調書に作成しなければならぬ。安定本部総裁は現状の調書に基きまして、当該不服申立人の不服申立についての決定をするものである。安定本部総裁が前項の決定をしましたときは、遅滞なく当該不服申立人、農林大臣並びに当該命令を定めた者に対して通知をしなければならない、というような一定の手続的な規定を政令として設けようと思つております。こういうことは、ただいまのところ荒筋ございまして、いろいろこれから各般の状況なり御意見なりを取入れまして、公式に提案いたしたいと考えております。
○寺島委員 各般の状況を取入れて、さらに今の荒筋に対して新しい方法をお加えになるというお考えでありますが、いやしくも経済安定本部総裁を相手どつて、市井のすなわち町の利害関係者、証人に公聽会の申立をさせるそのゆえをもつて、これはきわめてデモクラシーの法律であるということは、私はいささか思い過しであり、結局この一角から食糧管理法というものが、近い將來において組み直されなければならないということを想定するのであります。特に長官にお願いいたしておきたいことは、法律を制定する上においては、約束論というものが大よそあるだろうと思う。約束論は言うまでもなく三権分立の約束論である、本法はいわゆる四十六條による違反であるという新しい注目すべき意見、この意見のほかに、すでに最高裁判所において決定になつている二十五條の違反的問題、これは否決にはなりましたが、この問題以外に私は三権分立の建前を紛淆する問題であろうと思いまするので、願わくはきわめて近い機会に、民主化するという第九條の方法をいま一層推進し、これを具体化せられるように特に望んでおく次第でありまして、これ以上の追及は避けますが、この機会に一言承つておきたいと思いますのは、食糧管理法第四條と、財政法第三條との関連に関する食糧管理局長官といたしての見識、見解を承つておきたいのであります。
○安孫子政府委員 地方財政法の價格決定が國会にあるという仰せでございますが、專賣等のものにつきましては價格決定は國会でやるということであろうと思いますが、これと米價の決定に関しまする私どもの見解は、どうか、こういう御意見と推察いたします。この食糧管理法関係の対象でありまする主食につきましては、ただいまのところ專賣というものではないと考えております。従いまして地方財政法の規定に基きまして、國会において價格を決定するという性質のものではなくて、やはりただいまのような價格決定をするのが適当であろう、こういうふうに考えております。
○寺島委員 森農林大臣はこの間の問題に対しまして、過日の衆議院本会議における黒田寿男君の質疑に答えまして、黒田君が、当然財政法第三條にのつとつて國会において行うべしという所論に対して、あなたの所論は、農林当局としてこれを何らかの方法において反映させるように考えているが、やはり米價は現行食糧管理法の定める方法によつてきめて行きたい、こういうような御答弁をされておるのでありまするが、さて翻つてこの米價決定に際しまして、実効價格がほとんど現在のフイツシヤー式パリテイー・システムの上においては盛られていない、これは私が申し上げるまでもなく、長官がお氣づきの点であろうと思うのでありますが、すでに統制が民主自由党内閣によつて逐次外れて行つておる。そうすると現行パリテイー・システムは、すでにその計算上の理論的根拠が逐次薄弱になつて來はしないかと思うと森農林大臣はこの問題について國会の意見が率直にきめられるような形式のもとに行つて行きたい、こういう声明をさせられておるのでありますが、今大臣がお見えになりましたから、あらためてこれは大臣からお教えを願うことにいたしますが、事務当局といたして、現在のパリティー計算方式を、拔本的にかえる用意ありやいなや、かえる用意ありとすれば、その事務進捗程度いかんという点についてお伺いいたしたいのであります。
○安孫子政府委員 米價を決定する方式といたしまして、パリティー指数を採用しておるのでありますが、これを今かえる意思があるか、またかえるとするならば、どの程度までその話が進んでおるかというお尋ねであります。現下の情勢におきましては、やはりパリテイー指数形式そのものは、いろいろ検討の余地はあろうと思いますが、根本においてはかえる必要はないという一應の考え方をいたしておりますために、これをかえるようないろいろの手続というものは何もいたしておりません。
○寺島委員 かえる手続をいたしておらないという問題に対して、事務当局との間につつ込んだ意見をこれ以上言うことを私は差控えますが、大臣お見えでございますので、ひとつ大臣からぜひお教えを得たいと思います。森農林大臣は、過日の四月七日の本会議における一般施政方針演説におきまして、同僚浦口鉄男君に対する答弁において、今日の供出制度は決して完全なものであるとわれわれは認めていないのであります。ことに天くだり的な割当をいたさねばならないような組織になつております今の段階において、ただちにこれを変更いたしますことは、米穀年度の途中でこれはよろしくない。それで近くこれは適正なる自由意思によつて、供出後のものは処置するような供出の方式にかえて行きたい。かようにその御方針を明かにせられておるのでありまして、まことにわれわれが年來念願といたしておりました方法が、森大臣によつて國会の劈頭公約せられておることについて、まことに力強さをおぼえるのでありますが、これを逆に申しますと、米穀年度がかわりますると、結局適正な自由意思による供出制度が実現できると——これはそうはつきりは申し上げられないかと思いますが、かように期待してよろしいものでありましようかどうか、その辺のことを承つてみたいのであります。
○森國務大臣 お答えいたします。申し上げるまでもなく、米穀年度の途中で機構の改革ということは許されないのでありまするが、できれは米穀年度のかわる時期におきまして、今お述べになりましたような構想のもとに、今日の供出制度を、方式をかえて行きたいというので、目下検討を加えておるようなわけであります。
○寺島委員 御檢討を加えつつあるというお話を伺いまして、耕作農民としては力強さをおぼえるのでありますが、大臣は東洋経済新報の四月三十日号におきまして、大体森食糧行政の骨骼とも申しますべき制度を明らかにせられたと——私はこれは雑誌の記事でございますので、あるいは行文疎漏にわたつて、引用には適当でないと思いますが、大臣みずから今日の供出制度について、増産を目的としないばかりか、生産意欲を低下し、ひいて経済復興を阻害し、あるいは社会的軋轢を生じ、世風を撹乱する愚策であると論断せられておるのであります。御所論はまことに御同感であります。森農林行政の方針といたして本論文の中から私が抽出いたしましたところによりますと、あらゆる耕地に対して、地方を主体として、科学的合理的民主的方法によつて勘案した責任供出量の決定、こういうことを森農林大臣はお述べになつておられるのであります。まことにこの談話はけつこうなことでありますが、その具体的な方法といたしまして、この論文の中からわれわれが考えられますことは、定期配給外の一定の配給を認めて、結局これを特殊の價格で生産者と消費者とが取引ができるような、そういうくふう、こういうようなことが大体にこの論文の中においてくみとられることでございましようが、こういうことをされるということは、まことにけつこうでありますが、その場合においては、当然ただいま提案になつております食糧管理法は、その法第三條、第九條、第十條、この主軸條項が根本的に改廃をせられて来なければならないと思うのでございますが、まことに私どもは森農政の果断なる措置に対して、今後も一層御努力をお願いいたす立場に立つて、具体的な準備がどの程度になつておりまするか、知らせ得られます範囲内におきまして、この席上からお知らせを得ればありがたいと存するのであります。
○森國務大臣 現在の供出制度につきましては、関係方面におきましても、決して完全なものとは考えておられないように私は察するのであります。何とかもつといい供出制度がないだろうかということは、向うでも考えておられると思うのでありますが、しかし現在の法制を施行いたしております場合に、ここに今回提案いたしましたような先方から指令を出して、これを一層強化せねばならないというような情勢は、そこに現在農業生産者が考えておりますることと、日本の食糧事情等を考えてみましても、ぴつたりこれが完全なやり方ではないと推察し得られるのでありまするが、今日の場合としては、今回提案いたしましたような、一層これを強化しなければならないような情勢に立至つておるのであります。そのことについて私の構想は、そういうふうなことをせずして、生産意欲を減退せしめないという方法がほかにないか。そうして今日これは世間一般が容認されておると思いまするが、今日なお供出によらぬ米が相当世間に出ておる。それがために今回超過供出等も増加せざるを得ないような立場に追込まれておるのでありまするから、そういうできたところの食糧をすべて政府の手に集荷し得られるような方法が他にないか。そうしてまた生産者は今日の食糧事情をよく考えて、協力して、そうして働けば働いただけ楽しみがあるという氣持で、協力してもらえるという方法がないか。こういういいことばかりを考えたわけでありまするが、そういうふうにして供出制度の改正を構想いたしておるのであります。今これを具体的にはつきりと申し上げられませんが、その東洋経済の記事は、記者とのいろいろ雑談的のことをとりまとめたのでありまするが、しかし大体私の考え方を表現いたしておると思うのでありまして、そういう氣持で今研究を進めておるわけであります。
○寺島委員 東洋経済新報に載つております記事を見ましても、大臣きわめて御苦心の跡は歴然として、私どもこれを推察いたすのでありますが、ねがわくば、どうかこの方針に従いまして、大臣はさつまいもに対しても、焼いもが食べられるような措置をとりたいという善政の親心を示しておられるのでありまするが、切に二百七十名の民主自由党の、この與党の力と、全耕作農民の要望とを背景として、実現せられるように祈つてやまないのでありまするが、この食糧管理法の改正案に関連いたしまして、これは事務当局でもあるいは大臣でもけつこうでありますが、一言承つておきたいと思いますのは、森大臣は、第一回の國会以來常に食糧の自給態勢ということを、主としてその農政の主軸として述べておられたように記憶いたしておるのであります。また本國会におきましても、参議院の帆足計君との間に行われました論戦を見ましても、あくまで食糧を自給して行きたい、こういう森大臣の所論は、われわれとまつたく同一でありまするが、およそこの食糧管理法の一部改正、なかんずく第一点の改正については、結局こういうことが基礎になつておるのではなかろうかと思うのであります。CPS、すなわち内閣の家計費実態調査によりますと、現に年間——これは昭和二十二年の七月から二十三年の六月の間において、米において三百五十万石、麦において百九十万石、雑穀において四十万石、かんしよにおいて二億七千万貫、ばれいしよにおいて一億五千万貫というやみ、すなわち横流れがあるということが、ひとしく日本の行政官廳の統計数字として明々白々記載せられてある。米に換算してみれば実に八百万石という大きな横流れが現実にある。これを法律によつて、あるいは大臣のお考えとおそらく違う形によつて、歴然たる御苦心の跡はわかりますが、この法律以外に、あるいはまたあとに続く食確法が出るというような強制措置がとられたと思うのでありますが、すでに参議院の本会議において殖田法務総裁が、これは今後はしないのだと言われておる、例の列車を一斉にとめて、やみを捕捉するという方法をもつてしても、わずかに三十五万石しか年間に捕捉できない。これを完全に捕捉できるならば、結局輸入は五百万石で済むのだ。千三百万石の輸入を五百万石だけの輸入で済むのだ。こういうことになりますると、結局こうした一連の食糧立法というものは、ますます耕作農民と消費者との間を疎隔させて、この数字がかえつて大きくなりはしないか。こうした超過供出の法制措置を講じたために、かえつてこの数字が大きくなりはしないかということを、ひそかに本法律案の前に憂うるものでありますが、食糧管理局長官は、本法すなわち食糧管理法一部改正案を上程せられるに際会いたしまして、米換算八百万石、現に三十五万石しかくみ上げ得ざる米の、幾ばくをくみ上げんとして本法を提案せられたるものなりや。関係方面との間におけるいきさつ等について承りたい。
○安孫子政府委員 CPSの計算によりますと、ただいま御指摘がありましたようなやみ食糧の流通があるということは承知いたしております。また食糧管理局におきまして、摘発食糧を買い入れました数量が、先ほど申されたような数量であろうかと思います。この改正法律案によりまして、その間あるであろうやみ食糧の何パーセントを捕捉する目算で、この法律改正案を出したかというお尋ねでありますが、実はこの改正法律案自体におきましては、その問題は、間接的には影響を持つかと思いますけれども、直接的にその問題を取扱つて改正法律案を出しておるわけではございません。従いまして、関係方面と、その点について、ただいまお尋ねのような意味合の論議を闘わしたことはございません。御了承を願います。
○寺島委員 しかし本法律の目的というものは、今食管長官説明のごとくに、CPSの家計実態指数の示している横流れを、少しでもルートに乗せるというので、われわれも苦心をいたして審議をいたし、ただいま指摘しておる違憲問題のいばらをすら乗り越えてやろうとしている。しかしこれをやれば、一体どのくらいの日本の米が強権発動によつて正式のルートに乗りますか、この見通しが全然ついておらないということは、私は非常に食糧行政をつかさどつて行く上において、片手落ちであろうと思うのであります。結局そういうことについて、弱い者といいますか、耕作農民といたしましては、わけのわからぬ形で米がどこかに流れて行つてしまう、こういうことになろうと思いますが、特に與党でもありまするし、また時間もありませんので、この点はやめておきます。 ただ本法律について、先ほど食管長官とお話をいたしました際において、食管長官は、パリティー計算システムは今日改める必要はないのだということを私に答弁されたが、これは新しい発見をいたしたと考えるのであります。單一為替レートの設定を機会に、私は現行パリティー計算システムは、当然改めてしかるべきだと思うのであります。一体公定價格しか認めていないフイツシヤー式のパリテイー計算の品目のとり方において、七十一品目は民主自由党の善政によりまして、どんどん統制がはずれて行つておる。しからば当然実効價格を基礎にいたした。パリテイー計算システムをやつて行く以外には、方法はなかろうと私は思つている。それに、パリティー計算システムはこのままだとおつしやいますか、殷鑑遠からず、だんだんと質問をいたして行きますが、七月に行わんとするいわゆるバツク・ペイの際におけるパリテイー・システムは、現行のままでよろしいかどうかということを、もう一ぺん念を押しておきたいと思います。
○安孫子政府委員 七月の米のバツクぺイの際は、大体ただいまの方式をもつて処理をして参りたいというふうに考えております。
○寺島委員 それが私は大体違憲論にまで食糧管理法が飛ぶゆえんであろうと思います。七月のバツク・ペイの際には、自由党が統制経済をどんどんはずして行つても、過去における実績に從つて、結局フイツシヤー式のやり方をやつて行くんだということでは、いやしくも法の進歩というものは私はあり得ないのだろうと思う。第一、実効價格を織り入れたパリティー・システムを、すみやかに考えて行つていただきたい。これは押し問答になりますから、この辺で切りますが、もう一つは、当然現在のパリテイー・システムによる理論上の一番の脆弱なる点は、豊凶、すなわち天然自然を相手にして生産せられるであろうところの農業生産に対して、一定量をオーバーをいたした豊作に対して、または予知、予見すべからざる凶作に対して、これをカバーするところの指数を、当然これに乗じて行くのが私は建前であろうと考えますが、この点についていかがにお考えになつておるか、承りたいのであります。
○安孫子政府委員 私が先ほど、パリティー計算方式でさしあたりは考えて行くのが適当じやないかと申し上げましたゆえんは、パリティー計算方式の内容、あるいはその方法については、いろいろ研究をする余地かあろうかと思います。しかし、建前事態については、大体動かさないでもいいのじやないかと考えております。いろいろな欠陥、たとえば全部マル公價格のみによつてはじかれておるというような点については、なお研究する余地は、今のやり方であつてもあろうかと思つております。その辺は十分研究してみる必要がある、こういう意味で申し上げたのであります。
○寺島委員 それで大体納得いたしました。そう中腰に、びくびく御答弁なさらなくても、私は與党でありますから、そう御心配には及びません。ただもう一つ承つておきたいのは、現在の日本の米價が不当に低廉である。これは大臣もひとつぜひこの点をお聞きになつて、事務当局を叱咤激励していただきたいのでありますが、安孫子さんがこの間おいでになりましたシャムの例をとつてみますと、私の農政調査室ではじいた計算によりますと、シャムの精米所渡し百六十ハドルの米を、船腹、保險料、マージンを加えまして、結局農林御当局は百七十九ドル六十一セントで輸入をいたしておるのであります。これを日本の價格で換算いたしてみますと、シヤムの精米所で一体米は幾らしておるのかと言いますと、五万八千四百八十円、この米に、船腹、マージン、あるいはそういうものを加えまして、結局日本の政府が買います最終價格は、六万四千六百五十九円六十銭、こういう價格であります。しからば日本の米は一体現在いくらしているかと言いますと、これは私が言うまでもなく、食管長官の胸にはもうすでに浮かんで來ると思う。二万八千十四円五十銭。実にこれはニ・三倍。シヤムの精米所の米價より日本の米價はかくのごとくかけ離れて安いという現実を私どもは特に考えなければならぬ。エロア資金、ガリオア資金の両資金がとつ拂われて、三百六十円レートに仕切られ、しこうして毎日の朝夕刊には、あるいはシカゴの小麦相場が報ぜられておりまする際において、ただちにそろばんをもつてはじき来たるならば、いかに日本の農民の米價というものが、安い米價に置かれているかという現実がおわかりであろうと思うのであります。いみじくも食管長官は、先ほどパリティー・システムについてはいろいろ欠陥もあろうが、そろばんのはじきよう、その他については大いにまだ弾力性があるんだというふうに、この耳には聞え來つたのでございますが、しからば一体今日の國際水準に比べて、かくのごとき低き價格に米價を置いておくということに対して、われわれは農民の代表として心からなる憤りを感ずるとともに、第二のそろ恐しい危險をさえここに感ずるのでありまするが、最近シヤムにまでおいでになつて、世界の食糧情勢に通暁せられておる食管長官は、諸般の事情についていかにお考えになりますか、承りたいのであります。
○安孫子政府委員 先々の問題としましては、國際水準の價格と、日本の價格水準というものは、やはり均衡的な関係を持たざるを得ないだろうと思います。しかしさしあたりは、やはり單一為替がきまつた当初におきまして、その問題よりも國内の價格水準というものをどう改正として持つて行くかということが先決問題であろうと思います。その意味からいたしまして、ただちにシャムの米の水準にまで日本の食糧の價格水準を持つて行くということは適当ではない。國内の全般の價格水準から見ました農産物價格というものを設けるのが、さしあたり適当であろうと思います。
○寺島委員 それは二・三倍も安く米を押えられておる日本の農家に與える言葉としては、私は不適当であると思います。現にここに農政局長もおいでになるが、歴代の農林大臣が來て、口を開けば、日本の農民に何を言つたか。結局アジヤ式生産様式に立てこもつておる日本の零細なる農家は、廣漠たるシャムの農業、アメリカの農業、ウクライナの小差に対して、労働の生産性において、土地の生産性において、とうてい太刀打ちできないのだということをもつて、歴代の農林省のおおむね指導方針として來つた。森農林大臣は、立場上そういうことは言われなかつたのでありますが、歴代の農林大臣は大体そういう指導方針を持つておる。ところがエロア資金、ガリオア資金を拂つてみると、結局どういうことかというと、世界で一番安いのは日本の米である。この六法全書の中に食糧管理法がありますが、この五條か六條かに、米の輸入するには農林大臣の許可を得ればよろしいということでありますから、これは農林大臣の許可を得て、日本の米を台湾かどこかにでも輸出すれば、一番もうかる商賣だと私は思います。こんな安い不当な價格に日本の米を置いておくということは、私は妥当ではないと思う。長官の言葉を裏を返して言えば、反対の現象が起るのだ、それは世界の穀物過剰の現象が起つて來るのだということだと思う。もちろん農業恐慌が一般の恐慌と異なるゆえんは、地球上にただ二回しか恐慌がないということが他の恐慌理論と異なる点でありますけれども、実際そういう場合に、日本の農家がつぶれるからというような御所論らしく考えられますけれども、それならば、三百六十円レートが仕切られて決定しておるのだ。明々白々に収奪せられておるおのが姿を日本の耕作農民はながめておるのだ。そうすれば、パリティー計算の上に、国際穀物價格と國内穀物價格が、あまりにも値開きがひどい場合においては、値開きのひどい場合における一定指数を乗じて、日本の米價を求めるというような基準的な準備を、私は今日しなければならぬだろうと思います。重ねて問いますが、あなたの所は二つの性格がある。食糧管理局は二重人格である。あるときにおいては消費者の立場に立つて、農民から一銭でも安く米をひつたくろうとする一つの人格と、今度は、都会の人に賣りつけようとする場合には、農民の氣持になつて一銭でも高く賣りつけようという、いわゆる二律背反をして一個の行政官廳がやつておるという矛盾を持つておるから、あなたはそういうことを言われるが、これは明白に國際物價格水準に比較して、日本の米價が安い。しかも長い歴史の流れの間において、不合理な、むりなことは通らないということはきまつております。されば、この間の問題に対して、あまりにも値開きのひどい——これはアメリカにおける穀物政策をも論じ來らなければならないのでありますが、まだまだ私は、日本の労働の生産性、土地の生産性というものが、日本農業の将来には慴伏しておる点があるような氣がいたしますときに、かかる不当な米價安ということに、食糧管理局長官は甘んずるつもりであるやいなや、重ねて伺いたいと思います。
○安孫子政府委員 一般の物價水準から申しまして、米の値段が低いという事実は、これを認めざるを得ないのであります。これを適当な價格にしますにつきましては、できるだけ努力して参らなければならぬと思つております。
○寺島委員 最後に一つ大臣にお願いをいたしたいのでありますが、結局今食糧管理局長官は——私は與党質問ですから、そう手きびしく言つておるつもりじやないのですが、その言葉の中にも、すでに國際水準に対して日本の米價は安いのだということをお述べになつておる。これを日本の耕作農民大衆諸君が知つたときに、しこうして日本の耕作農民の中から出た大臣である森さんに対して、結局要望しますことは、かかる低米價ということは、結局低賃金に通ずるのではないか、低賃金、低米價を結ぶものは再びソーシヤル・タンピングになつて、あるいは日本の資本主義の花が咲く、その過程において、労農両階級が非常な犠牲に供されて行く。しかし保守政党——私も保守政党でありますが、保守政党の内部における改良派をもつて任じておるわれわれとして考えなければならない点は、この労農両階級が眞に納得するに足る農業政策を持たなければならないということ考えまするときは、先ほど來引例をいたして参りました東洋経済新報所蔵の森農業政策を、さらにたくましく食糧自給の面に推し進められまするとともに、價格につきましては、大臣が本会議等においてしばしば述べられておるこの政策を、百尺竿頭一歩を進められまして、米價審議会と称するようなものでもつくられまして、そのうちに豊凶指数あるいは実効價格というようなものを、十分に織込んで行かれるような農業政策を推し進めていただきたい、かように要望いたす次第であります。これは大臣から感想として、その抱負を承れば非常に幸いであります。 最後に、たつた一言だけ事務当局に、それと関連してお聞きいたしたいのですが、あなたのやつておられる七月の、バツク・ペイが、理論上成立たないので、やはり十月にバツク・ペイするのが價格計算理論上当然だと思いますが、これについて是正する意思があるかどうか。大臣に対する抱負を伺つたあとで、ちよつと伺いたいと思います。 〔委員長退席、坂本(實)委員長代理 着席〕
○森國務大臣 寺島君にお答えいたします。米價の問題について、輸入食糧と日本の現在の食糧値格との比較をせられたのでありまするが、今日日本の為替レートを明らかにいたしまして、そうして世界の物價と同じ水準に持つて行こうというので、今回レートが一本建になつたわけでありますが、今お話のように、輸入食糧の價格をもつて、ただちに日本の米價と水準を合すということにつきましては、從來ならば関税政策によりまして、相当の政策もつくり得たのでありますが、今日ではそれが許されない段階にありますのと、なおアメリカより輸入されておりまする食糧は、御承知の通り特別な事情を持つ食糧でありますので、その價格自体がただちに日本より支拂いすべきものということになつておらないことも御承知の通りであります。しかし、現在日本の農村の生産しておりまするすべての物價が、日本内地のすべての物價に比較して適切であろうとは、決して私は考えておらないのであります。米價を上げますれば賃金が上つて來る、あるいは賃金が上れば諸物價が上る、こういう径路をふむことは御承知の通りでありまして、経済原理によりまして、この物價を現在の段階よりは上げないという一つの鉄則のもとに進んでおるのではありまするが、統制の解除等によりまして、生産費をできるだけ安くする、いわゆる肥料も安くし、農器具等も安くして、生産費を償わない農産物價対策を考えるということによつて、この原則を守るより道がない、かように考えておるのであります。二十四年米穀年度に対する農産物の價格決定につきましては、適正な價格を生み出すために、審議会等を設けまして、あらゆる階級の人々にお集まりを願いまして、そうして適正な價格をつくる審議会を設けたいという考えを持つているわけであります。この点御了承をお願いいたしたいと存じます。
○安孫子政府委員 バツク・ペイを七月に大体やる見当でございますが、これを十月にやつたらどうかというお尋ねでありますが、全般の状況からいたしまして、七月にやればけつこうではないか、十月に変更する必要はない、そういうように思います。
○寺島委員 その答弁が少し私はおかしいと思う。七月にやつて妥当なんだ、七月が理論上正しいのだ。十月にやる必要はないのだというのは、たまたま七月に物價改訂が行われるから、それを機会にバツク・ペイも行われるのだ。そうすると結局安孫子さんの言うようなことをりくつ的に折目切目をつけて行きますると、八、九、十の三箇月間バツク・ペイをされない月が理論上出て來るのでありまして、この点十月にバツク・ペイを行うのが当然であつて、今のお答えは理論家行政官僚としては少しいかがかと思います。
○安孫子政府委員 お尋ねの点研究する余地はあろうかと思いますが、七月にいたしましても、購入いたしております生産資材等が前に仕入れておりますものである関係上、非常に不当なバツク・ペイになるということは考えておりません。
○寺島委員 それでは私の方からその間の事情を長官にたたんで御了解を願つた方が早いようでありますから、そうさしていただきます。結局バツク・ペイは十月に行うのが理論上正しいのです。これは学界の定説です。ただなぜ十月に行えないのかというと、七月にたまたま價格の改訂を行うから、何とか七月に行うよいくふうはないかと思つたところが、ちようどよいことがあつた。それは生活費と生産費とを振りわけて二・五と七・五にわけて、偶然の一致で二・五という数字が出て來たから、七月でもよいじやないかという偶然の一致が、今日七月バツク・ペイを妥当ならしめておるゆえんであつて、これは理論上の基礎がない、やはり将來においてあらゆる價格体系がくずれて來た場合におきましては、十月にバツク・ペイを行わなければならないものなるがゆえに、農林当局としては、右方針にのつとつて、バツク・ペイ並にパリティー計算システムの御勉強をさらにお願いいたしたいと思います。 委員長にちよつとお許しを得ましてこれは與党の質問で、これ以上やるといけませんからこの辺で切りますが、現行のフイシヤー式パリテイー計算システムに関しまする私の見解、欠点並びにこれをいかなるパリティー計算システムによつて行うべきかという、私の若干の構想をまとめておりますから、速記録に登載させていただくことにお願いいたします。以上をもつて私の質問を終ります。
○寺崎委員 ただいまの質問で、農村の困つている原因というものが、米價にあるということがほとんど言い盡されたのであります。さらに農村が困つております。非常に貧乏に落ちて行く原因というものが別にあります。農林大臣に御所見を伺いたいと思いますが、農村の農業所得の課税の場合に、十一月に庭先に取入れました米を、ほとんどその年の農業所得の收入金としてあげられている。しかもその米の代金をもつて来年度の生活をやらねばならない農村の現状であります。この点を農林大臣はどう考えているか、さらにそれに対して、今後どういう氣持を持つて農村課税の面に当られるか、お伺いしたいと思います。
○森國務大臣 お答えいたします。秋取上つた米を全部税金に出してしまつて、さて何によつて再生産をやろうかというような、そういう極端な実情は私はないと思うのであります。しかし今日の農村の負担は決して軽いと私は考えておりません。所得税におきましても、更正決定がされまして、非常に地方によつて問題が起つておるのであります。しかも徴税面におきまして、一反歩当りの収入をどういうふうに見ているか、これは税務署を異にするごとによつて、一應の方針を大藏省としては考えているようでありますが、まちまちに課税されているのであります。いわゆる不適正と言うか、不合理と言うか、こういう課税に対して、農村はこれはほんとうに不合理である、不適正である。われわれ國民として納税の義務はもちろん持つているが、こういうふうな課税額は自分としては絶対に承認できない。こういう今日科学的な裏打ちをするものが、何も農村においては持つておらないのであります。それでありますから、めんどうくさい行政裁判を起したりするよりも、まあまあ仕方ないというような、いわゆる諦めによつて納税をやるというようなことが行われまして、まつたく納得しないながらも納税しておるという事実を、われわれは見ておるのであります。こういうふうなことではよろしくない、一体農業経営と申しましても、地勢ごとに、あるいはその農業の四囲の環境によつて、いろいろ違いがあつたのでありますが、農業を経営する上において、自分の経営いたしておる農業がどこに欠陥がある。どこに長所がある。そうして一体どれだけの収益が上つているということを、はつきり知つている農家というものは、おそらく私は少いと思う。それであつては農業経営の改善もできて行かない。それでありますので、本年は作物報告事務所等におきまして、いろいろ参考の調査をいたしておりましたが、ことしはほんとうに簡単なる普通の農業者が記入し得られる簿記式によりまして、標準農家を相当数全國の各地区ごとに置きまして、家計調査をやつてもらう。その家計調査によつて、地方の農業者はこういう経営上の収益を上げているというこの事実をつかまえて、この事実こそ眞に納得し得る納税の基本となる。私はかように考えておるのであります。この意味から、今日の農村がさらに経営を合理化して行き、また國家の義務を負担する納税に対しましても、納得の行く基礎をつかみ得るというようにいたして行きたい、かように考えているのであります。今日の農村に対する課税は、決して私は軽いとは毛頭考えておりません。できるだけこれは安くせなければなりませんが、どの程度が適正であるかということは、おそらく大藏当局、税務署もわかりますまい。また納税者自体の農業者も、自分はこれだけ納めていいんだという結論をつかむことはでき得ない。こういういわゆる非科学的な現状でありますので、これをそう簡単に急に参らぬかもしれませんが、少くとも本年度はこの方面に手を入れまして、そうして科学的根拠をつかみたい、かように考えておるわけであります。
○寺崎委員 まことに御親切でありがとうございました。私のお尋ねいたしましたことは、少し言葉足らずでございましたから、さらにお尋ねいたしますが、私の申し上げましたのは、農業所得の算定にあたり、具体的に申し上げますと、二十三年度の産米を十一月に農家の庭先に収納し、それをただちに税務署は二十三年度の農業所得の中に入れてしまうわけです。ところが農家というものは、二十三年度産米をもつて二十四年度の十月まで生活して行かねばならない、こうなるわけであります。その点大臣はどうお考えでございますか。 〔坂本委員長代理退席、委員長着席〕
○森國務大臣 お答えいたしますが、二十三年度の秋収納したものは二十四年の十月まで食つている。これは結局同じように繰り延べて行くので、同じことじやないか、私はそう考えます。二十三年度にたとえば本年度の秋に収納いたしたものは、前年度の収益として、從來は納税の基準になつておつたわけでありますが、現在はその年度に収納いたしたものを一月に申告いたしたことを、後においてこれを申告し直すということになつて行くわけでありますから、収納の時期がかわりましても、結局それが課税の標準となつて私はさしつかえないのではないか、かように考えるのでありますが、なおこの技術的な立場から農政局長にも説明をつけ加えさしてもらいます。
○寺崎委員 税額の点において大した差です。
○山添政府委員 これは寺崎さんは農林省の事務当局がいろいろ言つておることを御承知の上での御質問でありますから、私から申し上げるまでもないのであります。一言申しますれば、ただいまバツク・ペイの問題についていろいろ問題がありましたが、バツク・ペイを必要とするという事柄が、今の問題を逆にした問題でありまして、バツク・ペイが若干その問題を緩和しておるということはございますが、農林当局といたしましては、事務当局として、このインフレの時代においては、そういう時の差によつて非常に起る収入が過大に見積られるということを指摘して、大藏当局といろいろ折衝しておりますけれども、これはなかなか大問題でありまして、容易に片がつかないのであります。従つて農林省がここでいいとか悪いとか言いましても、これはまた別に問題にならない。しかもわれわれはそういう意図をもつてたえず話をしておるわけであります。
○寺崎委員 それはそれでわかりましたが、今後ともひとつよろしくお願いしておきます。 農村の非常に困つております問題はそれのみにとどまらず、割当に際しては反別の誤差があつてみたり、あるいは実収高の見当違いが出てみたり、そういうこともあるのでございます、前会の質問者のお答えに、農地の反別を把握しておらない。これに対しては農林省として何年かの計画によつてお初めにならておるようでありますが、その耕作反別の調査は一体どういう方法で、どういう機関がやつておるか、何年でそれで完了するか、それをひとつお知らせ願いたいと思います。
○森國務大臣 この問題は実に重大な問題でありまして、本日本会議でも満場一致決議案が可決されましたが、ほんとうに私が申し上げるまでもなく、日本の土地台帳ほど不確実なものはないのであります。戰災で焼けてしまつた土地台帳もありますし、その土地台帳というものは地目変換されて、何が何だかわからないような情勢であります、このまことに複雑怪奇ともいうような土地の現状を、現在は作報事務所の手によつて一筆ごとの調査をやつているのであります。なかなかこれは何億万筆もあるものを、容易に短期間に結論を得ることは困難でありますけれども、困難だからといつて捨てておくわけに行きませんので、今日の許される範囲において、その調査は進行いたしておるのであります。しかしきようも本会議で御決議になりましたけれども、これはほんとうに日本のすべての基礎になるのでありまして、一体自分の屋敷がどれだけあるかわかりませんので、これだけ米がとれる、これだけ何ができるといつて、お客さんを養つておるというような、日本のいわゆる砂上に宮殿を築いておるというような情勢ではいけないのでありまして、これが国家事業といたしまして、これはおそらく三十億、四十億の巨額の金を要すると思いますが、とても農林省が一局一部において、完全になし遂げられるような、そんな小さい仕事ではありません。私はかつてそういうことを政府にも要求したこともあつたわけでありますが、とにかく日本の戦後の実体をつかんで、この実体に即していろいろな政策を持つて行かなければならぬ。最も確実であるべき人口すら幽霊人口があるというような今日の情勢であります。この動かざるところの土地がすでに動いておる。縣の統計によりますと、われわれ農林省の直接統計いたしたものとその間に相当の食い違いができる。水増し反別とかいろいろなものが今日世の中に言われておるということは、いわゆるはつきりした基礎がつかめてない、こういうのでありますので、これは現在食糧関係として責任を持つておりまする農林省が、作報事務所の手によつて調査を順次進めておるわけでありますが、これくらいのなまやさしいことでは、本日御決議になりましたあの趣旨を実現しようと思うのには、ほんとうに國があげてこの基礎をつくるということに、官民一致手をつけなければならない重大な仕事と考えておるのでありますが、現在におきましては、食糧の配給供出等の重大な責任を持つております農林省の作報事務所の手により、また地方食糧事務所、地方の町村機関等の應援を得まして、現在はやつておるような情勢であります。
○寺崎委員 大臣はたいへん農村の事情がよくわかつておりますから、もう今さらお尋ねする必要もないと思いますが、反則がはつきりつかめないということは、どこにその原因があるか、たくさんありましようけれども、農民自体が反別をつかまれたら困るというような氣持がどこにかあるはずです。それはつまり米價が安いということです。別にありません。だからこれをつかまれてしまつて、みんなしぼり上げられたならば、自分の食う物さえも十分に食えない。前質問者の意見にもありましたけれども、四合では百姓はとうていできません。八時間労働とか九時間労働ではなく、ほんとうに働く百姓というものは、朝おてんとうさまが出る時から暗くなるまで働かなければならないというのが、農村の実情であります。四合や五合ではとうてい十分の働きはできない。そういうところからいたしまして、この耕作反別の実態がつかめないということもありますが、ただいま大臣のおつしやいましたように、作報事務所をもつて反別の調査、さらに収穫の実態調査をやらせておりますが、この作報事務所がやつておりますことは、政府の隠密的行動であるというのが世間一般の評價になつております。というのは具体的に申し上げてみますと、麦の作付反別を調査いたします場合には、作報事務所は麦をまいてありますならば、それが屋敷内であろうと庭園であろうと、一坪以上の麦がまいてあるならそれを全部あたつてしまう。こうかかるわけです。作付がある以上は報告するのが自分たちの務だというようなことで、二坪、三坪、四坪の縁先にまいてありますものまで報告書の中に含んでおります。それを農林省にまとめられましてどう振りわけておりますか。どんなにその報告書の内容がわかれておるか、非農家の分であるとか、あるいはほんとうの農家の分であるとか、供出の対象は何パーセントであるかというようなことを、どんなに振りわけてあるか。私はおそらくこの点は報告書の中にはつきりしておらぬのではなかろうかと思うわけであります。その点を農林省からお伺いしたいと思います。
○森國務大臣 事務的のことは政府委員からお答えいたしますが、今お言葉の中にありました隠密のように作報が思われておる、こういうお言葉でありましたが、さようにも考えられるのでしよう。これがつまり今日の供出制度が私としておもしろくないという理由の一つです。ということは反別の割当、作柄の割当をして供出をやるものですから、今の價格が安いから隠すのでなしに、とにかく反別を隠す。知事が作付反別を隠し、収穫量を隠す。その知事の隠したものをまた地方事務所が隠す。それからまた町村が隠す、こういうようになるのでありますから、今の三百万町歩ある水田が二百九十万町歩になつたり、二百八十万町歩になつたり、二百七十万町歩になつたり減つて行く、こういうことがあつてはほんとうの数字がつかめないから、農林省としては、作報事務所という組織をもつてこの事実をつかもうとする。つかまれてはたいへんだと思うから、作報というのは、隠密的なやつだ、こういう御非難があろうと思いますが、とにかく今日の食糧事情から考えていただきまして、はつきりとこの収穫量なりあるいは作付反別なり、これを調べるということは、ひとり政府だけの責任ではなしに、國家としてもこの食糧を外國から輸入している以上は、責任を分担していただかなければならぬのでありますから、どうかこの隠密的であるというようなお考えでなしに、この作報で人手不足でやつておる仕事に協力してやるというふうにして、御協力を切にお願いしたいと思うのであります。なお統計の内容については、他の政府委員からお答えいたします。
○安孫子政府委員 昨日の御質問に関連して来る問題でありますが、作報の面積申告は建前として都市並びに非農家も含めてやつておるのであります。從つて理論的には全収量を把握するのでありますが、実際問題といたしましては、都市とかあるいは非農家というものは大体落ちておるというのが現情だと思います。
○寺崎委員 何とかして実際の面積を把握することの方がよいと私は思うのであります。私は農業会長をやつておつた関係から、農業協同組合にはほんとうの一筆調査というものがあるはずだと思う。現在の農業協同組合でもそれを受けついでおりますから、筆調査がカード式になつて名寄帳として出ているはずです。ほんとうにこれを活用させることができますれば、これは現在の台帳として完備することができます。そのこの明治十七年前後にできた帳簿は、二十五、六年後に耕地整理をやつてほとんど反別がかわつているという点がございますために、約二割から三割実際の面積が違うわけであります。そういうのも農業協同組合にははつきりわかつております。三割以上も農業協同組合の中で念の入つた帳簿にはあるはずです。そういう点に対して、農林省は何とか手を打つ氣持はございませんか。農林当局の御返事をお願いいたします。ちよつと私の言い方が悪いかと思いますが、それはただ見せろと言つてもなかなかぐあいの悪いことです。私が農業会長をしておつた経験から言うならば、政府はたとえ見せろと言われても、相当の理由なしには見せはしません。やはりそういうものを調べる以上は、農家に対して十分な同情のないことには、見るだけの権利もないという結論になることを考えてお尋ねしたわけです。 それから農業協同組合ができましたが、その発達が非常に悪い。まだできたばかりで何の仕事もできない。その経営自体を見ますときには、ほとんど赤字の農業協同組合ということになつておりまして、農民はさびしい氣持を持つて現在の農業協同組合を見ております。これに対して、農林省としては農業経営の指導の面において、どういう気持をもつて指導されますか。農業協同組合自体が経営のできるような経営の方法が、どういう方面に考えてありますか。そのお考えをお聞きしたいと思います。
○山添政府委員 協同組合につきましては、政府が直接これを助成をしないで、間接的に教育その他を通じまして援助をする、あるいは技術普及組織がございますが、こういうようなものも協同組合と提携をして仕事を進めて行く、こういう考えております。結局何を申しましても、面接の事柄よりも協同組合が発達するがごとく環境をつくることに努力する、るるお述べになつておるようなことに努力することだ、こういうふうに心得ておるわけでございます。
○寺崎委員 さつきお尋ねの中にも、御答弁の中にもあつたことでありますから、これを繰返して申し上げますことは、時間のむだにもなるかと思いますけれども、もう一つだけお聞きしたいと思います。農林省と商工省が話合いの上で、今後の農村の報奨物資なり肥料、農機具、農薬、そういう方面に至つては、うまく運営をして行こうというような御答弁のようでございましたが、私は肥料、農機具は何でこれを商工大臣が握つておるかという疑念を持つておるものであります。どういうわけで商工大臣が握つておるか。商人が肥料、農機具を買うか。町のまん中でこえたごを賣つたところで、あるいはくわ、かまを賣つたところで買手はない。農村でないと買手はない。それを何で商工大臣が握つておるか。これは商工大臣から農林大臣がとつてしまわねばならぬというような考えを私は持つております。どういうわけで商工大臣が握つておるか。どういうわけで農林大臣がとり切らぬのか。そこをひとつ聞かせてもらいたいのであります。
○山添政府委員 この問題については、りくつを言つてもしかたがありませんから、沿革を申し上げた方がいいと思います。農機具につきましては元來農林省が実際上やつておつたのでありますが、物資需給調整法ができまして、指定生産資材等については切符を発行することになつた。切符を発行することになりますと、これは商工省ということに行つてしまつたのでありますが、今回の農林省設置法案、通産省設置法案の制定されます機会に、森農林大臣が特に御主張になりまして、農機具は農林省に原則的に所管が移ることになつたのであります。もちろん通産省に関連のある部分もございますから、その部分は通産省に残るのでありますが、原則的にはただいまお述べになりましたようなことになりました。それから化学肥料につきましては、これは第一次吉田内閣当時に非常に問題がございまして、その当時農林省並びに商工省で共管のような形でやりておつたのであります。農林省の主張としては、農林省の專管にすることが、肥料の増産上一番適切である。また生産配給を通じた一貫行政をすることが便宜である、こういう主張であつたのであります。もとより商工省におきしましては、生産については商工省の專管がよろしい、これは化学行政を総合的にやつて行く必要上その方がよろしい。総合的と申しますのは、肥料工場は肥料のみならずいろいろなものをつくります。そういう関係もありまして、そういう主張であつたのであります。これはずいぶん長い間論争され、もまれたのでありますけれども、関係方面におきまして農林省に專管することは反対である、こういう意見が出ましたので、現在のような方向にきまりました。すなわち生産行政は商工省の所管とする。但し実質におきましては、農林省におりました肥料関係の技術者が行きまして、化学肥料部を特設して行政をやつておるわけであります。大体そういうことになつておるわけであります。
○寺崎委員 私どもは農村の必要なる物資は、農林省がこれに対して全責任を持つてやろうと、その質と量の点において、すべての点において十分の責任を持つてやる、商人が利益本位でやるということはうそだというような考えを持つておりますから、今後ともこういう方面に対しては、農林省所管に移るような方法にとられたい考えております。その点についてはこれで打切ります。 もう一点だけお尋ねいたしますが、さつき長官がおつしやいました米價は、財政法の第三條に当らないために、ただいまの國会に諮らずに、今のやり方できめた方がほんとうであるというようなことをおつしやいましたが、どんな文句が財政法にはございますか、ちよつとお調べ願いたい。
○安孫子政府委員 第三條を朗読いたします。租税を除く外國が、国難に基いて収納する課徴金及び法律上又は事実上図の独占に属する事業における專賣價格若しくは事業料金については、すべて法律又は國会の議決に基いて定めなければならない。」以上であります。
○寺崎委員 私は國民の生活に最も必要なるものは國会において決定すべきものだと思うのです。それに農産物は国民の生活に最も必要なものであります。それを國会に諮らずにきめるという法律そのものが間違つておるわけであります。これはひとつ現在の農林委員会においては、ぜひとも撤回して、そうして國会の審議をもつて米價を決定する。運賃の値上げであつても、タバコの値上げであつても、ほとんど全部それが國会の審議を経ておるのに、國民の主食糧であり、生活の根本をなす米價については國会は何ら審議をしないということは、これは不都合であると考えます。こういうことを申し上げまして、私の質問を打切ります。
○深澤委員 二、三の点についてまだ承知したいことがありますので、お伺いしたいと思います。一点は轉落農家、一部保有農家でありますが、この保有米が四合認められていないということは、まことに不合理であるというぐあいに考えるのでありますが、この扱いの方法といたしましては、完全あるいは不完全の限界をきめる場合におきましては四合で計算をいたすのでありますが、不完全という立場が決定いたしますと、今度は三・一合で計算をするために、完全保有農家の限界点を越えて、数十日も食い延ばさなければならないという事情が、一部保有農家にあるわけです。その上に補正の場合におきましては、大体において、生産に対する補正でなしに、割当に対する補正が行われるために、補正の恩恵は、この一部保有農家は受けることができないということのために、二重の苦しみがあるのであります。この一部保有農家は日本の農家の六〇%近い数であるという事情に基きまして、この一部保有農家の四合保有を切り下げたということは、まことに不合理であるという声が全國にあると思うのでありますが、この点について農林当局は、一部保有農家の保有を四合にする御意思があるかどうか、この点を伺いたいと思います。
○安孫子政府委員 一部保有農家の、三・一合を四合にする意思があるかというただいまのお尋ねでありますが、率直に理論的に申しますれば、同じでもいいのではないかと私は思つております。從前あれは同じになつておつたものだと思います。ただ終戦後食糧の需給が非常に窮迫いたしました際に不完全農家は大体面積もごく少いし、また場合によりますとほかにいろいろ仕事もやつておりますので、その関係もありますから、少し切つたらいいではないかということで、あれは切つておるのであります。その後需給状況はそれを回復するまでにまだ十分回復いたしておりませんので、ここしばらく三・一合目でやるということはやむを得ないと思います。しかしできるだけこれを元に復することに努力したいと思つております。
○深澤委員 その点はひとつ万全の御努力を願いたいことを希望しておきます その次は農家に対する農繁期の労務加配の問題であります。これはどういうぐあいに現在行われておるか、その点をひとつ明確にお答え願いたいと思います。われわれといたしましては、現在農家が四合の保有では、年間を通じてはなはだ不足であるということは、これまた間違いない事実でありますが、特に農繁期におけるあの過重なる労働をいたします場合におきましては、ほかの労務者にも加配がある通り、農繁期労務加配が農家に当然あるべきであるというふうに考えておるのでありますが、この点の処置をどういうぐあいにやられておるか、明確にお答え願いたいと思います。
○安孫子政府委員 政府の需給計画の上におきましても、農業者に対しまする加配という制度がありますので、大体七、八月を中心といたしまして農家加配のわくは地方に與えております。土地によりまして農家用と一緒になつてしまいまして、それが加配という形をはつきりとらない土地もありますけれども、できるだけその点ははつきり定めて、運用して行くことが適当で亘ないかと思つております。
○深澤委員 渡されました資料の都道府縣主食配給見込み数量の欄に、農家用と労務加配その他用という二つのわくがあるのでありますが、農家の労務加配は今年はどちらへ入つておるのか、どちらかへ入つておるとすれば、その数量は大体どのくらいと見られておるのか、その点をひとつ伺いたいと思います。
○安孫子政府委員 農家用の加配は農家用の方に入つております。今年の計画の数量は大体四、五万トンだと思つております。五万トンとして三十万石であります。
○深澤委員 それからもう一つお伺いいしたいことは、われわれは食確の場合におきましても、なお詳しくお尋ねしたいと思いますが、現在の割当のボーナス・ラインと申しますか、強権ラインと申しますか、事前割当の数字においてそのラインが引かれておる。しかしながら当然災害によつて中央補正、地方補正というものがあるのでありますから、この中央、地方の補正を合算したものを事前割当の数字から引いたところに、このボーナス・ラインあるいは強権ラインを置かるべきであるというふうに考えるのでありますが、この点は一体どういうぐあいに農林省は考えられておるか。
○安孫子政府委員 この点はどちらの見方も立つと思うのでありますが、現在におきましては、補正ラインでなく、事前割当のラインをボーナス・ラインにいたしております。
○深澤委員 われわれが先日委員会の調査に参りました場合におきましては、群馬縣等においては、ラインは事前割当の数量をラインにしているわけです。それに対しましてわれわれは、災害なかりせばということを前提とした事前割当の数は、当然災害によつて補正された場合におきましては報奨ライン、ボーナス・ラインは当然補正されたところがラインと決定されるべきであるというぐあいに考えられるのでありますが、これは理論上から申しましても実際上から申しましても、そうでなければならない。この点は補正によつて減らされた数量をもつて、ボーナス・ラインにする御意思があるのかないのか、この点をひとつ承つておきたい。
○安孫子政府委員 この点はいろいろ論議いたしたのでありますが、どちらも見方があると思います。今お話のように災害があつて補正したのであるから、補正ラインをもつてボーナス・ラインとするという考え方もありますし、また事前割当制度から言いまして、とにかく事前割当よりもよけいできた場合に、それがボーナスになるのだという考え方もあるのでありまして、いろいろ関係方面とも何回となくこの問題は論議を重ねたのでありますが、私どもといたしましては追加供出の目標を定めます際には、特にこの問題が供出面に大きな影響を持ちますので、強くボーナス・ラインを補正ラインに引下げることについて折衝いたしたのであります。しかし結局水かけ論になりまして、ただいまのところ事前割当のラインがボーナス・ラインであるという措置になつて來ております。
○深澤委員 その点は食確法に譲りますが、このたびの行政整理によりまして、相当の減員があるのでありますが、特に食管の関係におきましては、聞くところによりますれば一般会計よりも実定員と予算定員の間に何ら開きがないというようなことで、全國末端の食糧事務所等におきましては、これ以上減員されるならば、実際において食糧事務所が停滞するというような熱烈な声が上つておるのでございますが、なおもしもあえてこれを行わんとするならば、ある場合には辞職もやむを得ないというような声が非常に高まつておるようでございますが、長官といたしましては、この行政整理によつて減員された場合において、万全に食糧事務をやり得る自信がおありになるかどうか、この点をお伺いしたいと思います。
○安孫子政府委員 現在の食糧事務所の定員は、定員に対しまして実員がほとんど充実しておりますために、欠員がごく微々たたるものでございます。この人員をもつていたしまして、いろいろさしあたりの問題といたしましては、麦の補正その他の調査あるいは配給の事務、あるいは今後の麦、ばれいしよ、その次の米、かんしよの供出事務を担当しておりますので、手一ぱいな状況でございます。これを大体ただいまのところでは二割切るということになつておる。二割を切りますと、現在の食糧管理局関係の定員が三万五千名でありますから、七千名近いものになり、欠員その他を考えましても、どうしても六千名近い者が実員として減らさざるを得ないという状況になりますと、残つておる人がその分をかぶつてやらなければならない。残つておる人がこれをかぶる余力はただいまのところはない。こう考えます。從つてこれが現実に整理をされるということになりますならば、相当事務の上に澁滞を来すものを考えます。
○深澤委員 法案の内容について少しく明確にしておきたい点があるのであります。第八條の三の二項でありまするが「農林大臣が購入券ヲ交付シ得ル數量ノ最高限度ヲ指示シタルトキハ當該行政官廳又ハ都道府縣知事ハ當該限度ヲ超エテ購入券ヲ交付スベカラズ」という條文がありますが、この最高限度の内容はどういうことを指すのか。これをひとつ伺いたい。
○安孫子政府委員 その月に配給すべきものの最高限度という意味でございます。
○深澤委員 そういたしますと、この長高限度を指示した場合においては、当該限度を越えて購入券を交付すべからずということになりますと、たとえば一般の消費者のわく、それから農家用のわく、労務加配のわく、この三つがあるのでございますが、このわくはいかなる事情があつても越えてはならないという、こういうぐあいになると思いますが、そういうことになるのです。
○安孫子政府委員 どうしてもそのわく内で納まらない場合には、中央と打合せをしてその点を是正してくれ、こういう考え方であります。
○深澤委員 もちろん法律の制定の場合におきましては、法律の條文がそうあつてもいろいろな話合いで解決するのだというようなことが往々にして説明されるのでありまするが、一旦法律となつて参りますると、これは全國何万何十万の人がこの法律によつて動いて行くのであります。從つてこの法律をかたく守つて行くというような結果になることは必然であると考えるのでありますが、そういたしますると、從來の地方におけるところの実情と、中央との開きというものは、昨日御答弁いただきましたように、常に大きな開きがあるのであります。その開きを無視いたしまして、農林大臣が天くだり的に地方のわくを決定いたしまして、原則的にはそれ以上をふやすことができないのであるということになつてしまうと、轉落農家の飯米の問題、裸供出の完全農家に対する還元米のごときは、非常にきゆうくつになりまして、おそらく農民の間から相当大きな問題が起つて來ると思うのであります。從つてこうしたかたいわくをはめてしまうことは、今後の食糧問題解決の上に、まことに不自由な状態になると思いますが、その点の見解を伺いたい。
○安孫子政府委員 こと食糧に関する問題でありますだけに、一定の最高限度をきめましても、非常に重大な支障があります場合には、府縣は法律事項であるがゆえにということで現実を押し切つてしまうということは、従來の経験からいたしてないと思います。やはりどうしても足らぬということになれば、中央と打合せして、それで適正なる配給を続行して行くということになると思います。それが従來無断で縣のみの段階においてやられたことを、中央においても十分了承して、そうして実行して参りたいと思つております。
○深澤委員 食管長官の後意思のように行くことをわれわれは希望いたしまて、この点は了承するのでありますが、しかし法律をこういうぐあいにきめることには非常に疑問があると思います。それから第九條の点でございまするが、消費加工面に対しまして、あるいは輸送その他の問題に関しまして不服がある者は、これに対して不服の申立てができる、こういうことを認めておるのでありまするが、生産者に対しましては、何ら不服の申立ての機会を與えておらない。政府か決定するところの農産物の價格というものは、必ずしも農民が満足の状態ではない。これに対する不服は全國の農民の間にあると思うのであります。あるいは割当配給等の問題につきましても、相当の問題があると思うのでありますが、生産者に対しましては、その不服の申立ての余裕を與えないのみか、賣り渡さない場合におきましては、法をもつてこれを収用するという強権規定があるのでおります。こういうような見地から考えまして、配給、加工、製造、譲渡その他の処分をするそれらの人々に対しましては、こういう不服申立ての機会を與え、眞に日本の食糧の生産の基本的な仕事をしてるところ生産者に対しては、ただ法律をもつて強制するというこの食管法の精神というものは、まつたく農民抑圧の精神を持つておる法律であるとわれわれは考えるのでありますが、その点について長官はどういうようにお考えになるか。
○安孫子政府委員 食糧管理法は食糧の管理に関します法律でありまして、供出の関係につきましては、今度御審議いただきます食糧確保臨時措置法に譲つてあるわけであります。その方に対しては供出割当について異議の申立ての規定がございますので、これで救済されると思います。價格の点につきましては第九條にあります。
○深澤委員 なおこれに関連しまして食糧緊急措置法が制定されておりまして、この補いをする強権発動の根拠があるのでありますが、すでに毎年行われまするところの強権発動は、いたずらに農民の生活を脅し、この供出、生産ということに対して不安を與えるのみの逆効果しかないのであります。そのために農民はこの供出に対する怨嗟の声をあげておることは間違いない事実であります。こういうような意味におきまして、この緊急食糧措置法に対しまして農林省はこれを廃止する御意思はないかどうか、この点をひとつお伺いしたいと思います。
○安孫子政府委員 私から申し上げるのはどうかと思いますが、現在の食糧事情からいたしまして、廃止するということは困難であると思います。
○深澤委員 それから最後の三十二條の改正点で、従来もあつたのでありますが、主要食糧の輸出、または移出、輸入あるいは移入の点でありますが、この点に対する違反者を処罰することはけつこうであるが、その所持するものをこれを没収するという規定があるのでありまするが、これは有償を意味するのか、無償を意味するのか、もし無償であるとするならば、少くとも個人の財産権を侵害するものではないかというぐあいに考えるのでありますが、この点はどういうぐあいにお考えになりますか、
○安孫子政府委員 ただいまの点私どもの見解としては無償だと存じます。犯人の所持するものです。
○深澤委員 それは裁判にかけて司法権の決定によつて無償で没収するのか、それとも行政権で没収するのか、それをひとつお伺いしたいと思います。
○安孫子政府委員 やはり裁判にかけることになろうと思います。
○深澤委員 それでは、現在列車内等において一齊取締りをやつておる場合において、警察官がそれを没収するということはできない、裁判にかけて決定しなければならないというぐあいに解釈してよろしゆうございますか。
○安孫子政府委員 列車の取締りの分は有償で買い上げておるわけであります。
○深澤委員 有償で買い上げるということが原則としてきまつておるわけですね。無償で没収された場合においては、それは財産権の侵害であるというぐあいに解釈してよろしゆうございますね。
○小笠原委員長 それでは他に御質疑はありませんか。別に御質疑もないようでありますから、これにて質疑は終局いたしました。 引続き討論採決に入りますが、これは後日に譲ることといたしまして、次会は明十八日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十九分散会 ————◇—————