農林委員会 第18号
- 発言数
- 88 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1949/05/10
会議録
○小笠原委員長 これより会議を開きます。 議事に入る前に御報告申し上げます。ただいま本委員会で予備審査を行つております酪農業調整法を廃止する法律案は参議院を通過し、本院に送付され、正式に本委員会に付託と相なりました。以上御報告いたします。 それではまず農業資産相続特例法案を議題とし、政府の提案理由の説明を求めます。苫米地政務次官。
○苫米地政府委員 農業資産相続特例法案につきまして、その提案理由を御説明申し上げたいと思います。 申すまでもなく、わが國の農業はその経営規模がきわめて零細でありまして、農業的産力の発展をはかる上において大いなる難点をなしておることは、御承知の通りであります。從つて経営規模が現状以上にさらに零細化を來すことに対しては、可能なる限り必要な対策を講じますことはきわめて大切であります。この事柄に関連して一昨年新憲法の施行に伴い、民法が改正せられて家督相続が廃止され、均分相続が行われることになりましたが、そのことはこれをそりまま農地その他の農業資産の相続に適用することになりますと、そうでなくても寡少な農家の農地等はさらに細分されるおそれがあることは明らかであります。從いまして新しい憲法の精神と、民法の制度に即應しつつ、相続に基因する農家資産の細分化を防止して、農業経営の安定をはかるべき適当な措置を講ずることが必要であります。この法律は以上の観点から農業者の相続に関し、均分相続の原則と農業経営安定の要請との調整をはかるため、民法の特例を定めんとするものであります。 本法案の主要な内容は概略次のごとくであります。農地その他の農業資産は原則として農業を営む見込みのある者一人に相続させることにいたしたのであります。しかして農業資産相続人の決定につきましては、まず第一に被相続人の指定した者があるときはその者、被指定者がなければ共同相続人間の話合いによつて選定された者か相続人となることとし、またその話合いがまとまらない場合は、共同相続人の申出によつて、家庭裁判所で決定することになるのであります。 次に均分相続の原則との関係につきましては、農業資産相続人一人に農業資産が帰属することになりまして他の共同相続人が不当に利益を害されることのないように、民法による相続分に應じて、他の共同相続人は一定額の求償権を有することといたしました。もつともこの求償権については、農業経営の安定を害しないようにしなければなりませんので、その求償に関しては、もし当事者が円満な話合いがつかない場合におきましては、返還の金額、時期、方法等を家庭裁判所で諸般の事情を考慮の上、これを定めるようにいたしております。 以上が法案の主要な内容でありますが、何とぞ愼重御審議の上すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。
○小笠原委員長 これにて本案に対する提案理由の説明は終りました。 —————————————
○小笠原委員長 次に早稻田柳右ェ門君外十五名提出による競馬法の一部を改正する法律案を議題とし、審議に入ります。
○坂本(實)委員 昨日提案者からその提出理由につきまして御説明を承つたのでありますが、元來この國営競馬にいたしましても、地方競馬にいたしましても、その競馬場の選定ということが非常に重大な問題であることは申すまでもないのでありまして、農地の関係とかあるいは資材、資金の関係、あるいはまた交通の便、不便というような問題につきまして、かなりこれの選定は困難なのでありますが、今回提出されましたこの改正案によりますと、國営競馬の十一箇所のほかにさらに中京を加えるということがあるのであります。元來法律はできるだけ疑義のないような、明確な言葉をもつて表現することが妥当であると思うのでありますが、一体中京とは私たちの通俗的な観念からいたしますと、名古屋を普通中京というように考えておるのでありますが、もしさようなことでありますならば、名古屋といつたように明らかにされた方がいいりではないか、かように考えるのでありまして、これをしいて中京という言葉をもつて表わす提案者の御意思が那辺にあるかということを承りたい。またその候補地につきましては、由来いろいろ誘致運動等につきまして、忌まわしい事案もあつたのでありまして、むしろこれは明確にされる必要があると考えるのでありますが、提案者の賛意をお伺いしておきたいと考えます。
○早稻田柳右エ門君 ただいま御質疑をいただきました件についてお答えをいたしたいと思います。ただいまお説のありましたように、今度提案いたしましたこの法案は、十一箇所のほかに中京というのを一つ加えるわけでありますが、この中京という名称を用いましたことは、由來競馬場その他を設置するような場合は、ます法案ができ、しかる後場所を選定することに相なるのが常例だと考えますが、提案者としましては、中京という廣汎な意味で法案をお通しいただきまして、その上で立地條件、すなわちお説のあつた農地の関係とか、あるいは水質、土質または馬糧の関係、交通の関係等を十分御檢討いただきまして、場所を決定願うのが妥当ではなかろうか、こういう氣持で実は中京という名称を用いたわけであります。お説の中にあつたように、はつきり名古屋といつた方がいいではないか、これはごもつともなお説でして、最初私どもは実はそう考えたわけであります。ところが名古屋と限定をいたしました場合、名古屋の行政地域内に適当な場所が見出されるかどうかということが非常に疑わしいのでございます。そこで中京という名称をもつてすれば、中部日本の中心という意味をさしておりますので、その周辺、いわゆる中京に適当な所が必ず見出されるだろう、そういう考え方でこの名称を用いたわけであります。御承知のように既設の競馬場にも阪神という名称を用いたものがあるので、これになぞらえたわけであります。さらにしからば現在大体提案者としては、どんな候補地を持つておるかということになると思いますが、候補地といたしましては、実は数箇所あるわけであります。その一つは第四國会において本委員会で満場一致御採択を願いました春日井市の候補地、それからさらに今國会に請願されておるようでありますが、一宮市の候補地、あるいは津島市であるとか、鳴海町、天白村というように、いわゆる中京地区の中にぜひ設置を要望しておる所が数々ございます。私はまずこの法案をお通し願つて、しかる上、農林省において公正なる見地から、どこに設置することが一番適切であるかということを御檢討いただいた上で、御決定いただくことが望ましいのであります。そこで問題になるのは、誘致運動とか、あるいは疑義をかもすよろな問題を投げかけるようなことになる、こういう心配がございますが、この点につきましては、先般來要望をしておられる地区の方々から私どもへもそれぞれお話があり、また皆さんのお手元にもあるやに承つておりますが、私はその都度、まずこの法案を通していただくことが先決問題であつて、法案が通つて中京地区に競馬場ができることが決定したあかつき、それはお互いがすがすがしい氣持で、話合つてきめることができるではないか、そうして決定したあかつき、決定漏れになつた所に対しては、しかるべく敬意を表するという方法でもとつたらどうかと実はざつくばらんに話したこともありますが、この点については、いずれ中京地区ということがきまつて、いよいよ選定されるということになれば、あげてこれは農林省なり、あるいは本委員会なりに一任せられることに各地とも異存はないと思います。かような関係でありますので、どうかまずこの法案をお通し願つて、中京地区に競馬場ができるのだということを明確にしていただき、その上で場所の選定を農林省あるいは本委員会において、適切公平に御決定賜わらんことをお願いする次第であります。
○坂本(實)委員 ただいま提案者から御答弁がありましたように、東京と京阪神の中間に一つ國営競馬場を設けることの御趣意については、われわれも結構なことであると思うのでありますが、たとえば今競馬法から見ますと、阪神という言葉があるのでありますが、これは鳴尾の競馬場をさしておるのだと一般の人は承知しておるのであります。從つて今度新しくつくろうとするだけに問題が残る、かように実は考えておるものでありまして、畜産局の御意見をお尋ねしておきたいのであります。今お話がありましたように、まず法案を通してから競馬場を選定するという考え方もありますが、われわれはこの際むしろ適当な候補地をまず見定めておいて、しかる後法案を通すことの方が、実際としてはあやまちが少いのではないかという考え方を持つておりますが、政府当局が見えておられるなら、ひとつ御所見を承つておきたいと思います。
○井上説明員 お尋ねございましたのでお答え申し上げます。ただいま御発言になりましたように、場所をはつきりきめていただく方が、われわれ事務当局としてはたいへん仕合せに存ずるのであります。と申しますのは、御発言の中にありましたように、競馬場の設置につきましては、從來いろいろ問題もあるわけであります。でございますので事務当局といたしましては、法律でこういう名前なはつきりする方が望ましいことは申すまでもございません。但しただいま本提案者のお話にございましたように、名古屋といたされましても、具体的にどこになるかということを私ども存じませんので、一應本委員会で中京地区といたされまして、その後にきめられる場合におきましては、あくまで地元の御意向を一つにいたしまして、技術的な面もございますので、技術的の面につきましては、われわれに相談願いたい。御相談の上で地元の御意向と一致した場合に、それをすみやかに実行するようにいたしたいと考えております。
○寺本委員 中京競馬場の候補地は、今坂本委員からお話がありましたように、地元の方できまつてから改正をやつたらいいのではないかというお話のようでありますが、地元の提案者である早稻田議員は、中京競馬場の候補地をどういうように考えておられるか伺いたいと思います。
○早稻田柳右エ門君 寺本委員のお尋ねごもつともでありますが、この点は先ほど坂本委員にお答えをいたしました通り、提案者としては、いわゆる中京地区に設置してほしいという考え方でありまして、今絶対にどこでなければいけないというような、一定の場所は私の意中にないわけでありまして、この点は提案理由の説明の折にも、あくまで國庫收入をふやし、畜産思想を普及し、健全なるスポーツを発達せしめたいという念願から提案をいたしたものでございまして、また私以外の提案議員各位の意中もそうであろうと確信いたしております。その他の候補地につきましては、あとから派生的に起つた問題でありまして、われわれも実は困つておるわけでございますが、先ほども申しましたように、まず法案をおきめ願つて、はつきりできるということが定まつた上で、これは愛知縣選出のほとんど会議員が提案者になつておりますので、よくみんなで相談をいたしまして、適切妥当な候補地を定め得る、かように確信を持つておる次第であります。
○寺本委員 候補地が大体さようなものであるといたしましても、それならば、中京競馬場の設計は、全然まだ具体案ができていないのでありますか、また提案理由の中には、國営競馬場の馬券発賣金額の増大をはかるということを言つておりますが、その場合大体國庫收入の見込みがどのくらいであるという、大よその見当が立つておるのでありますか、その点を伺いたいのであります。
○早稻田柳右エ門君 ただいまのお尋ねの設計でございますが、実は設計につきましては、本案に対する関係方面の了解をいただく関係で、大体の設計を呈示しろということでございますので、別に候補地をどこに置くということはなしに、設計だけは大体專門家の方と御相談をいたしまして、提案者において立てたわけであります。その概要を申し上げますと、大体工事費総額は二億五千万円、建物はスタンドが木造二階建、收容人員約三十万人、投票券発賣所及び拂いもどし所の窓口が五百、事務所、食堂、賣店、馬の治療所、厩舎等が数むね。それから住宅二十戸、装鞍所、便所等をつくる予定を立てたわけであります。厩舎は大体馬を四百頭ないし五百頭收容したいと考えておる次第であります。それから馬場の方は本馬場の走路が大体二千メートル、幅が五十メートル、それから障害馬場、練り馬場、その他は中山競馬場、府中競馬場に見習つてつくりたいと考えておるわけであります。 そこで設計の建物あるいは土木工事をするに必要な経費の出どころでありますが、今日國家財政窮迫の折から、これを國庫から出すことは困難であろうという考え方から、民間資金をこれに充当したいと考えております。そうして民間資金によつてでき上つた工事は、政府においてこれを借り上げて國営競馬をやつてもらう、こういうような構想のもとに了解をいただいております。 さらに國庫收入はしからばどれだけあるかということでありますが、御承知のように、現在やつておる六箇所の競馬場の收支は、大都市周辺の中山であるとかあるいは京都、府中などは黒字でありますが、その他は赤字だという現状であります。もし幸いに中京競馬場が許されるならば、中京地区はいくつかの都市を持つており、経済の中心地でありますから、おそらく中山、府中に匹敵する成績をあげ得る。かように信じております。この意味から申しますと、大体年三回やりまして、その勝馬投票券の賣上げ見込み額が十五億、その三割五分が國庫收入になるわけでありますから、五億二千五百万円の國庫收入を得るという見込みを実は立てておるのであります。 それから入場者の面においては、一日平均一万五千人は最小限度に見積つても入れると見ております。そうしますと入場料五十円と見て、一回で六百万円、三回やれば千八百万円の賣上げがありまして、この配分方法は政府が四割、縣が二割、市町村が四割となつておりますので、政府收入は七百二十万円内外のこの方面からの收入もある、かように思つております。それからしからば経営費はどうなるかということになりますが、経営費は大体府中、中山等の例を見ますと、馬券を拂いもどした端数の切捨て金、あるいは登録料、その他の雑收入をもつて從來各地とも総経費に充てで十分であるという状況でありますので、この競馬場ができて、競馬をやることになれば、相当多額の國庫收入を得る見込みであります。なおこの点に対して、ごく最近の中山競馬の例を申し上げますと、去る四月十六、十七日に開かれました中山競馬場の成績は第一日が五千四百万円何がし、第二日が七千八百万円何がしでありました。さらにこのごろの日曜日のごときは九千万円を突破したと言われておりますので、こうした各地の前例から申し上げましても、最小限度先ほど申し上げましたように五億二千五百万円の收入は國庫へ入つて來る、こういう計算を立てておる次第であります。
○寺本委員 設計や收入見込みはなかなかりつぱなようでありますが、かりにここに競馬場を新設するといたしまして、競馬場の資材その他がうまく行かないという話を聞いておりますが、もし中京に競馬場をつくつた場合に、資材の見込みはついておるのでございますか、また早稻田議員のお話では関係方面の御了解は得ておるようなお話でございますが、競馬場をつくるとしまして、候補地がどこか決定いたしていないようでありますが、いずれに決定するといたしましても、相当の面積を要します関係上、農地との関係は、どういうぐあいになりますか、こういう点を伺つておきたいのであります。
○早稻田柳右エ門君 お答えをいたします。ごもつともなお尋ねでございますが、資材面につきましては、実は関係方面においても非常に心配をせられて、あらゆる角度から御檢討をいただいたわけであります。大体愛知地区は御承知のように戰時中、日本の兵站地と言われておつた所でありまして、これらの兵站基地のいろいろな建物が爆撃等によつて損傷をこうむりましたが、今なおそれがそのままになつておる所が非常に多いわけであります。そこで幸いにこの競馬場が設置できるように御配慮を賜わりますれば、こうし戰時中の残材、用材が随所に蓄積されておりますので、この点は名古屋財務局等でも一應調べたわけでありますが、この競馬場をつくるに足るだけのものが名古屋財務局管内にあるわけでおります。それでこの拂下げを受けてやりたい、ただ足りないのは、セメント等でありますが、これはできるだけ石などを利用いたしまして、なるべく新しい資材を使わないようにということで、実は提案者としては、いろいろ各方面の資材のありか等を檢討いたしまして、大体でき得るという確信を得て提案いたした次第であります。 それから農地との関係ですが、これは実に重大な問題でありまして、農地が若干でもかかることは、今日食糧増産の建前から言つて、許さるべからざることでございますので、いろいろ檢討いたしておりますが、今候補地として上つておる春日井市の候補地のごときは約六十万坪、所要面積はこの競馬場に三十万坪と言つておりますが、六十万坪あり、しかもそれが不毛の地で現在岡林となつております。周囲は川あり、島あり、もも林等がありまして、観光地としてもよい所でありますが、そういう所を春日井市が選定をされておるようであります。それから一宮市のごときも不毛の地が若干かかるそうであります。私まだ現地は見ませんが、そういう農地に対しては、いろいろ地元でも御心配を願つておるようなわけであります。こういう点は農林省あたりから現地御踏査をいただきまして、これならば大丈夫という見きわめをおつけいただいて、御決定願うことが望ましいわけでありますが、どうか御了解をいただきたいと思います。
○深澤委員 この中京の問題でありますが、先ほど坂本委員からも申されましたように、法律としてやる場合におきましては、中京地区の概念が明確でなければいけないと思います。われわれの考えでは、中京と言えぱイコール名古屋と考えております。これはニック・ネームか何か、そういうことに解釈いたしておるのであります。提案者の御説明によりますと、中京地区という廣汎な地域を予定されているようでありますが、一体中京という内容はどういう地域なのか、明確にする必要があると思うのであります。地理学上中京とは一体どういう範囲を含んでおるのか、はつきりお伺いしたいと思います。
○早稻田柳右エ門君 非常にむずかしいお尋ねでございまして、明確にお答えでき得ないのでありますが、私どもの概念から申し上げますれば、中京地区とは名古屋を中心とした十里内外の所が大体中京地区ではなかろうか、かように常識的に考えておるわけでありまして、これを明確に申し上げることのできないのはたいへん相済まぬことでありますが、どうかひとつ名古屋を中心とする十里内外の所が中京地区である、かように御了解いただければありがたい仕合せであります。
○深澤委員 ちよつと政府当局にお伺いいたしますが、中京ということを挿入することによつて、名古屋を中心とする十里内外であるというように解釈できるかどうか、事務的な專門的な立場から御意見をお伺いしたいと思います。
○井上説明員 ただいまのお尋ねでございますが、私どもも実は中京という言葉については、きわめて明確でないように思うのであります。大体名古屋付近と承知しておりますが、それの十里内外が中京地区ということになると常識問題になると思います。名古屋及びその付近が中京というように心得ておるのでありますが、どうも明確でないようにに思います。
○深澤委員 そういう明瞭でないものを法律の中に入れて、あとで問題が起る可能性があると思うのでありますがその点はどうですか。だから明確な内容を盛つたものを法律の中に入れる必要があるのではないか、中京地区というような漠然とした、常識で使われる言葉を法律に入れることによつて、かえつてその実施にあたつて非常な混乱が起きる可能性があるのではないかと考えられますが、その点はどうですか。
○井上説明員 事務的に申し上げますと、場所がはつきりいたしませんとたいへん困難をいたします。願わくば本委員会で場所をはつきりしていただく方が仕合せでございます。しかし提案者の御説明にもありましたように、この委員会で本案が通過いたしますれば、これは私の考えでございますが、関係の地元の各方面におきまして、よく御相談の上、まとまつたところで一應決定して、いろいろな技術的な面で御相談をいただくことができれば、私どもの方ではこれまた仕合ぜに存ずるのであります。
○深澤委員 その字句の点につきましては、一應事務当局の御意見によつてはつきりわかりましたが、そこで提案者にお伺いいたします。非常に厖大な計画があられるようでありまして、まことに計算上もうまくできておるようであります。しかしながら今日の日本の再建途上の困難な時期におきまして、競馬というようなものの一般國民風潮に及ぼす影響、特に吉田内閣によつて耐乏生活を要求されておる國民の立場として、こういう歓楽的な一大施設をつくることが、はたして日本再建のために正しい方向であるかどうか、その点についての御信念を承りたいと思います。
○早稻田柳右エ門君 たいへん御親切なお尋ねをいただきまして恐縮いたしますが、今日のわが國の情勢から申し上げますれば住宅、学校、医療機関等、なすべきものが多い現状であり、競馬などという享樂にふけつておる時期ではない。この御説に対しては、私も実は同感であります。しかしながら私の考えといたしましては、そうした面に留意するとともに、耐乏生活をし、その半面には健全なるスポーツ、健全なる競技等を樂しむというゆとりもなければならぬと存じます。わが國は戰いには負けました。しかし今まで負けたことがなくて負けたから、一時茫然自失した感がありますが、しかしわれわれ民族は、何度負けても立ち上り得るだけの民族でなければならぬと思うのであります。こういう意味から申しますと、競馬のごときは、あるいは一面そういうそしりはありますが、私は健全なるスポーツの奨励として、また畜産奨励の両から考えましても、これは野球とともに大いに御奨励いただいていいのではないか、かように思いますし、もしこれがつくられる場合、新しい資材をたくさん必要とするとか、あるいは食生活に影響を及ぼすところが甚大であるならば、これまた考えなければならないが、先ほど來申し上げましたように、本計画につきましては、そうしたよそに使い得ない残材あるいは他の資材を流用して、地元にあるものだけでやろうという考えを持つに至つたわけでありまして、どうか、ひとつごもつともではありますが、苦衷御了察をちようだいいたしたいのであります。
○深澤委員 もう一つお伺いしたいのでありますが、提案者並びに企画をせられる人々は、この競馬なるものが完全なるスポーツであり、あるいは健全なるスポーツであると考えられて、計画されましても、その行われる結果といたしましては、一つの大きな弊害が生れておるわけであります。一般的に考えますれば、競馬は一つの賭博であるというぐあいにすら考えられております。そういう風潮が最近日本では非常に強くなつて來て、おそらく國家の前途を考える者は、非常に心配しておるのではないかと思うのであります。具体的に私も競馬に夢中になつておる人の実情を知つておりますが、まつたく一家の家業を放擲し、妻子に苦しみをさせながら、なおかつ捨て切れない熱心さを持つておるのであります。そこに競馬に勝つても負けても非常に弊害があるのであります。そういうような立場から申し上げまして、われわれは提案者並びに計画者の意図は了といたしましても、その起つて來る結果は、決して日本再建の方向でないというぐあいに考えますので、そういう点について、計画者の御意図はわかりますが、その起つて來る結果が逆の方向に行くことについては、提案者はお氣づきになつているのかいないのか、お聞きしておきたいと思うのであります。
○早稻田柳右エ門君 まことにごもつともな御説であり、かくまで熱心に御論議いただきますことは、まことに感謝にたえないわけでありますが、委員長はこの道の先覚者であられるそうでありまして、私などからあれこれ申し上げると、かえつておしかりをこうむると思いますが、しかし御説のような点に私ども思いをしております。思いをいたしておりますが、この法律があり、この法律による競技が日本のみならず世界先進各國においても一應認められておる。こういう現段階においては、ごもつともではあるけれども、これはやはりお許しをいただくことが、結局國民の気持に合うのではないかと思つております。なお國民に及ぼす影響につきましては、そうした弊害ある結果を招來しないように、他の方法によつて善処する方途を講ずることもできるかと思いますので、たいへんこじつけがましい意見でありますが、どうかこの段階においては御了承をいただきたい、かように念願する次第であります。
○竹村委員 先ほど提案者の御説明を聞きますと、資材の面においては、名古屋を中心とした地元において、いろいろ戰災等をこうむつておるものを流用してまかなうというようなお話でございましたが、これに対して政府の方にお尋ねいたしたいのであります。そういう厖大な資材が現在まで放置されておつて、しかも一方においては住宅が困つておる、あるいは新制中学の建設もできないしような現状になつておる。にもかかわらず、現在までそういう資材を放置されているのは、一体どこの省の責任であるか、どういうふうに考えておるかということを、政府の方から御答弁願いたい。 それからもう一つ提案者にお伺いいたしたいのでありますが、先ほど候補地の問題につきまして、春日井市、それから一宮市付近ということを言われて、一宮市の方においては熱心な誘致の要望があるとおつしやつておるのでございますけれども、まだ私の方には誘致反対の陳情書が参つておるのであります。それは農民自身から参つておるのでありまして、参考までに読み上げさせていただきたいと思うのであります。 陳情書、昨今わが愛知縣一宮市を中心として競馬場誘致のため、一大運動が展開せられておりますが、地元農民の多数の犠牲をも顧みず、一部の人士が策動して数十町歩のりつぱな田川を壊滅して、かかる歓樂境を設置せんとする意図に対してわれわれ農民は絶対に反対いたします。咋昭和二十三年十二月九日付、二三農政第四〇七八号、農林省農林次官、建設省建設次官よりの農地事跡局長、都道府縣知事あて通達にもあるごとく、貴官におふれては実情調査の上、徹頭徹尾前記通達の趣旨を保持し、われわれの意を安んぜしめられたく、別紙決議文を添えて陳情いたします。 こういう陳情書を持つて來ておるのでありますけれども、この事実からしても、今日提案者が提案される前に、相当地元においても、この敷地を中心としていろいろ農民に不安を與えていると思うのでございます。こういう点から申しましても、先ほどどなたからか御質問されましたが、たとえば中京というようなあいまいな点でこの法案を提出されますならば、こういう敷地の問題で各所において、実際に設置される、されないは別問題として、この中京を中心とする付近の農民に非常な衝動を與える。衝動を與えること自体は、今日の日本の食糧増産に対して、非常な障害になると考えるのでありますが、これに対して一体提案者はどういうふうにお考えになつておられるかということを伺いたいのであります。
○井上説明員 現在の古い建物等がどういうようになつておるかという詳細なことは、私まつたく所管外でありますので存じませんが、地方競馬場あたりで新たな計画がございます場合には、それぞれ建設省の許可を得られまして、われわれのところに申請が出ておるのであります。その所管その他のことはどういうふうになつておるか、手続のことはよく存じませんが、われわれといたしましても、ほかの方といたしましても、それらの飛行場の建物あるいは飛行機製作所の建物等で、民間のものを拂い下げてやつておるように承知いたしております。
○早稻田柳右エ門君 ただいまのお尋ねについてお答えをいたします。地元において農地をめぐつていろいろ論爭のあることは、私も仄聞いたしております。かるがゆえに私はここで中京競馬場という名称でこの法案を通過させていただきまして、そうして農林省なり委員会なりで実地御檢討を願つて、そうした農民の苦痛、農民の気持を一掃するような、心配ない場所に御選定願うことができればたいへんけつこうでありますので、どらかひとつそういう点を十分御檢討の上御決定いただくようにお願いいたしたいと思います。
○田中(彰)委員 地元の反対とか賛成とかいう問題も、なかなかこれは議論のあるものでありまして、しかもこういう大きなものをやるときには、反対する人もありますし、賛成する人もあると思うのであります。またこの資材の点についても、いろいろございましようし、また國民に及ぼす影響、これはいろいろの観点からしますと、議論もあると思いますが、私はそういう点で第一に心配するのは、こういう大きな問題を決定する上において、候補地がきまつておらぬ。また土地がきまつておらないで、もしこの法案が通つた場合、これを政爭の具に供する、そうしてこの競馬場をこつちへ持つて行くとか、あつちへ持つて行くとかいうような、政治ブローカーが入つて、ようやく敗戰後落ちつき、改革されて明朗になりつつある政界を毒するような、部分的な問題が、これを機会に起つて來るのをわれわれ政治家として憂うるものであります。またそれのみでなく、土建業者なり請負業者が、候補地がきまつておらない場合には、おれの方に來た場合にはこうするとか、あちらの方に行つた場合はこうするとかいうようなことで、非常に複雑怪奇な問題がこれを機会として起るのでありますが、一体こういうよらな問題が起きたときに、だれが責任を負つて、この問題をどういうように解決されて行くか、これを解決してからこの法案を審議されるのがいいのではないかと思うのであります。
○早稻田柳右エ門君 ただいまの御説ごもつともではありますが、由來この種の法案を通過させる場合、あらかじめ候補地を決定しておいて法案をきめることはほとんどあり得ないと存じます。まず法案ができて、準備が進んで場所が決定されることが多いように、私は存じておるのであります。こういう意味から、私はぜひこの法案をお通し願つて、そうして先ほど來御説がありますように、農民にも支障なく、また畜産奨励、競馬奨励の意味から言つても、適当な場所であり、しかも堅実な健全な競技を普及し得るような、適切な場所を選んでいただくという方向へ持つて行つていただくのが、一番適切だと存じます。それで今の問題が起つた場合にだれが責任を負うかということでありますが、この点については、愛知縣選出のほとんど全議員が提案者となつておりますので、私ども提案者として責任を持つてこの問題を解決して、決して他に御迷惑をかけないということを重ねて申し上げて、御賛同あらんことをお願いする次第であります。
○田中(彰)委員 先ほど競馬部長から言われました通り、今まで競馬場の設置には、いろいろな問題が起つて困つたというようなお話があつたのでありますが、そういう問題が起つたのは、今の提案者の御答弁のように、候補地をきめないで法案を通したからそういう問題が起つて來たのでありますから、私はこの際候補地をきめられて、ここならば農地にもさしつかえない、ここならば地元民の反対も決してない。こういうことを先にきめられてやられた方が、先ほど申しましたように、中京をどういうふうに解釈するとか何とかいうことは、問題なくあつさり解決するものと私は考えております。
○小笠原委員長 他に質疑はありませんか。——別にないようでありますから、これにて質疑は終了いたしました。 —————————————
○小笠原委員長 次に原健三郎君外六名提出にかかる競馬法の一部を改正する法律策を議題として質疑に入ります。
○坂本(實)委員 この際本件に関する質疑及び討論を省略してただちに採決されんことを望みます。
○小笠原委員長 ただいまの坂木君の動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それではただちに本案に対する採決に入ります。原案に賛成の諸君の起立を願います。 〔総員起立〕
○小笠原委員長 起立総員。本案は全会一致をもつて可決せられました。 なおこの際報告書の件についてお諮りいたします。これは先例によりまして委員長に御一任願いたいと思いますが御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それではさよう決しました。 午前中はこの程度にとどめまして、午後一時半より再開することとし暫時休憩いたします。 午後零時六分休憩 ————◇————— 午後二時三十七分開議
○松浦委員長代理 休憩前に引続き会議を開きます。 まず酪農業調整法を廃止する法律案を議題とします。質疑に入ります。野原正勝者。
○野原委員 酪農業調整法を廃止する法律案の説明を伺いまして、この法案を廃止することに対しましては、この際異議をはさむものではありませんが、ただ日本の農業が今日の段階において、大いに酪農を振興せしめなければならない段階にあり、また從來の酪農地帯はもちろんのこと、從來馬を盛んにやつておつた地帯も、最近酪農熱が非常に上つて参りまして、もう各地とも農村の健全化のために農村の人たちが酪農業に対して、非常に関心を持つておるのであります。この際において、單に酪農業の調整法を廃止するというだけでは、せつかく酪農の機運が上つておる際に、政府の措置としてに芳ばしくないのであります。この機会に酪農業を大いに振興せしめるような積極的な、しかも建設的な計画を別個に立てて、また法律として施行すべきものは施行するということが、必要であろろと思うのであります。最近のいろいろなその方面からの要望を総合いたしますと、特に酪農業というものは、今日の日本の食糧事情に非常な貢献をしておる。牛乳をもつて國民の、特に乳幼児の食糧として、非常に重大な役割を果しておるのであります。にもかかわらず、酪農業をやろうとする農民が、せつかくいろいろな計画をしても、そのえさにすべきものが非常に足りない。自分たちが農場の一部をさいて飼料をつくろうと思つても、それが今日の状態においては、許されておらないということで、せつかく酪農に対する國民の非常な熱があるにもかかわらず、いまだに酪農が十分な振興をしていないということは、非常に遺憾であります。あるいはまた、酪農をやつておる人たちの要望は、牛乳を出すことは、これは米麦を出す供出とまつたく同じ役割を果しており、場合によつては、米や麦を出す以上に大事な使命をになつておるのだ、その点についても、総合供出という面から、牛乳を十分考えてもらはなければならぬということも言われておるのでありますが、これらの問題が、まつたく未解決のままで今日まで放任されておつた。わずかにリンク制等でもつて輸入の飼料が配給されておる。それも十分な酪農をやるだけの飼料でないことはもちろんであります。酪農家諸君は非常な努力によつて、いろいろな手段によつて、酪撲をやつておられるわけでありますが、そうした法的措置が何ら與えられていない点で、酪農業の発達が遅遅としておることは、非常に残念であります。わが國の東北地方や北海道地方などは、今後日本は酪農を導入しなければ、農村として健全な発達をしないということは常識だろうと思う。そういう点で酪農業調整法を廃止するという機会において、私は何らかこうした問題を取上げてみなければならぬと思うのであります。われわれとしましては、酪農業振興のための臨時措置を立法化して、それによつて先ほど申しましたような飼料の問題を解決する、あるいは総合供出として牛乳の生産供出の面を解決してもらう、あるいは種牛あるいは子牛の購入にあたつての融資の問題も、同時に考えてもらわなければならぬと思う。またそういう問題に関しましては、國家的事業という性格も持つておりますから、いろいろな点で政府が十分な保護助長の方策を同時に立てて、振興しなければならぬ。さように考えておるのでありますが、政府はどのようなお考えを持つておられるか、單に酪農業調整法を廃止ししりぱなしで、あとは何も考えていないということでは、非常に残念であります。これに対する食品局長のお考えを承つておきたいと思います。
○三堀政府委員 わが國の酪農業が、日本の農業と畜産とを結びつけて、いわゆる濃畜一体にこれを発展せしめる上におきましても、非常に重要なものであることは、われわれもよく承知いたしておりまして、その認識のもとに、今までも酪農業の発展に資して参つたわけであります。なおこの問題につきましては、御指摘の通りに、飼料問題を中心といたしまして、いろいろ農林省内部といたしましても、畜産局、農政局、食品局、一体となりまして、考慮を進めて参らなければならない点がいろいろあるわけでありまして、今後酪農業調整法を廃止いたしまして、これにかわる恒久的な措置につきましては、まだ十分に考えられておりません。この際はまず、とりあえず廃止する法案だけを提出したわけでありますけれども、今申しましたような構想のもとに、恒久的な考えを練つておるわけでありまして、その点は御了承を願いたいと思うのであります。なおこの酪農業調整法廃止の問題は、実は終戰直後から問題になつておりまして、今日に至つたわけでありますが、どうしても今日これを廃止しなければならない機運に迫られておりますので、御了解を願いたいと思いますし、なお廃止しましたあとの当面の措置といたしましては、とりあえず物資調整法に基きまして、需給調整規則を制定いたしまして、その規則の範囲内で、とりあえず牛乳の加工その他の問題につきまして、いろいろ処理いたして参りたいと思つております。いずれ恒久的な酪農業の振興方策につきましては、別途の構想のもとに、あらためて御審議を願うつもりであります。
○松浦委員長代理 長谷川君。
○長谷川委員 私の大臣に伺いたいことは終つたので、飼料の点だけを申し上げてみたいのです。飼料は、戰前においては一体どこから一番多くの飼料を輸入されておつたか、また現在飼料の輸入状況は、どこからどれくらい入つておるかという点を聞きたいのです。
○三堀政府委員 飼料は大体戰前におきましては、満州からのこうりやん等が主でありまして、ほとんど満州に依存しておつたのであります。ところが戰後御承知の通り、満州からの輸入はほとんど絶望の状態でありまして、現在におきましては、ほとんどアメリカからの輸入に依存をいたしております。終戰直後におきましては、ほとんど飼料の輸入は見るべきものがありませんでしたが、昨年以來飼料輸入につきまして、いろいろ懇請をいたしました結果、数量的に漸次増加いたして参つておりまして、先ほどお話がありましたように、特に乳牛等に対する飼料は、相当量のものが確保せられております。
○長谷川委員 先ほどからるる言われておるように、日本の酪農業の重要性は、今さら申すまでもないのでありますけれども、現在その一番難点となつておるのは、やはり飼料の問題だと思う、その飼料の問題が解決しないと、いくらこれの振興をはかろろといたしましても、なかなか解決しにくい。從つてこういう場合においては、これは大体農林大臣にお開きした方がいいかもわかりませんが、こういう統計から見ましても、まず飼料の一番多く入つておつたのは満州であると言われておる。しからばこの満州から飼料を輸入する方策を、どれだけ政府は熱意をもつてやつておられるか、これがやられておらなかつたならば、いかに酪農業の発展を期しましても、実際はその根となる飼料が入らなかつたならば何にもならないのでありまして、その点をひとつお聞きしたいのと同時に、今後それに対してどういうような努力をされるか、今日御承知の通り、満州は中國となつておるし、中共軍の指揮下にあると言われておるのでありますが、これに対して日本のまさにつぶれんとする中小企業が、いろいろな製品の賣れ行きに困つておる際に、この飼料とバーターするという方法を政府は考えておるかどうか、これはもしお答えがなければこのまま延ばしてもらつて、次の機会にでも政府の責任ある人から伺いたいと思うのであります。
○三堀政府委員 満州からの輸入につきまして、單に飼料のみでなく、御存じの通りに、満州の食糧としての大豆につきましても、戰前には非常に大部分のものをこれに依存しておりましたので、終戰後は大豆を中心にいたしましてこれに飼料をからませまして、満州物の大豆その他の作物の輸入につきましては、われわれといたしましては十分努力いたしたつもりでありますけれども、現在までのところほとんど実績があがつておらないわけでありまして、この点は貿易が現状のような制約を受けております限りにおきましては、今後とも相当な困難が伴うのではなかろうかと思つております。ただ困難が伴うと申しましても、決してわれわれはあきらめておるのではないのでありまして、もちろん満州からの大豆、飼料の輸入につきましては、今後とも十分な努力はいたして参りたいと思つております。從いましてさしあたりの問題といたしましては、アメリカからの輸入にまつ以外はないのでありまして、これに対する努力を続けて参りたいと思つております。
○長谷川委員 本法案は戰後ただちに廃止するような氣構えにあつたのを、今日まで延引しておつたということであります。しからば先ほどの御答弁によりますと、今これにかわるべきものを考究中だと言われておりますけれども、それでは戰後すでに廃止しなければならなかつたものを今日まで延ばしておいて、現在に至つてなお考究中であるということは、われわれとしてもどうも受取れないのでありまして、これに対して、大体の構想として、どういうようなこれにかわるところの法案を出されるのか、あるいは酪農業の発展のために、どういうよらな措置を講ぜられようとしておるのか、大体の内容をお聞かせ願いたい。 それからもう一つは、これを廃止いたしまして、その法案が出るまでの間、一体そのままほつておくりかという点をお伺いしたい。
○三堀政府委員 問題が二つあるのでありますが、この酪農調整法の内容は、御存じの通りに、ここに規定してあるような酪農業を廃止するいわゆる企業許可の問題と、もう一つは取引の條件についての制限の問題、それから製酪業組合のいわゆる團体の問題とあるわけでありまして、團体は御存じの通り閉鎖機関になりまして、もはや現在においては存在はいたしておりませんし、それから企業許可の問題は、企業許可令が撤廃になります場合に、各種の企業許可的なものについては、なるべく早く廃止するようにという関係筋の指示に基きまして、なるべく早く廃止したいという氣持のもとに今日まで進んで來たわけではありますけれども、ただ日本の酪農業の状態から、なるたけ終戰後急激な混乱を起さないようにという意味で、今日まで廃止を延ばして來たようなわけであります。それからもう一つ、今の取引條件の問題につきましては、その條件を制限するにつきましては、これは官廳の自由制度にまかされておりますので、今後とも引続いてやることは現在の実情に合いませんので、こういう点を改めたいというのが廃止の理由になつておるのでございまして、御了承願いたいと思うのであります。これを廃止いたしましたあと、ただちに起ります問題は、第一の企業許可がなくなるという問題であります。そこでこの企業許可がなくなりまして、すぐ混乱が起るかと申しますと、現在におきまして、酪農業の中心になります練乳、粉乳の生産につきましては、相当の設備を要する。從つて資金も必要でありますし、そのためにはまた一方原料の獲得も地域的にしなければならぬということもありますので、いきなりきよう考えて、数日のうちに意を満されるものではありませんので、企業許可を廃止いたしましても、急には混乱の起ることはおそらくないであろう。大体において現在の練乳なり、粉乳なりの業者は各地に会社なり、あるいは組合の形におきまして、それぞれ地盤を持つて原料を集めておりますので、企業許可がなくなつても、ただちに混乱は起ることはないと思つておるのであります。從つてこの酪農業調整法を廃止いたしまして、すぐこれにかわるものがありませんでも、さしずめ問題になるような点はなかろうと思つております。それから今後の新しい酪農業の振興方策についての根本的な考え方でありますが、先ほども御指摘がありましたように、結局えさの問題が中心になるのであります。國内のえさにつきましては、飼料法案でありますとかいうようなものを中心にして、どういうふうに確保して行くかということと、それから酪農業について、もし許されるならば、政府において、適当な助成の方法を考えるかというところが中心になりまして、おそらく実行せられるだろうと思いますけれども、これにつきましては、まだ十分に内容が固まつていないので、こまかな御説明を申し上げることは差控えたいと思つております。
○長谷川委員 いろいろ皆さんの御心配になる点は、ただその間需給調整法が提出されるであろうということだと思います。その間の飼料が今まで通りの配給が行くか、行かないかという問題があるのだと思うのでありまして、その間需給調整法が提出されるまで、またそれが法案化されるまでの間の飼料は、配給が一應停止されるか、そのまま継続されるのか、こういう問題についてお伺いしたい。
○三堀政府委員 この酪農業調整法は、えさの配給の問題とは直接の関係を持つておりません。從つて現在えさにつきましては、飼料公園がありまして、これがえさの需給調整規則によりまして、配給をいたすわけでありますので、そのえさの配給の関係は、酪農業調整法とは関連なしに配給を続けられるわけであります。從つて酪農業調整法が廃止になりましても、えさの配給の問題につきましては、全然かわりはないと御承知を願つてよろしいかと思います。
○松浦委員長代理 他に御質疑はございませんか。それでは別に質疑もないようでございますから、これにて質疑は終了いたしました。 引続いて討論に入るわけでありますが、通告がありませんので、この際討論を省略して、ただちに本案に対する採決に入ります。原案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔総員起立〕
○松浦委員長代理 起立総員。よつて本案は原案の通り全会一致をもつて可決いたしました。 なおこの際報告書の件についてお諮りをいたしますが、これは先例もございますので 委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松浦委員長代理 御異議なしと認めます。それではさように決しました。 —————————————
○松浦委員長代理 次に油糧配給公團法の一部を改正する法律案を議題として質疑に入ります。通告順によつて質疑を許します。河野謙三君。
○河野(謙)委員 まず油糧公團についてお尋ねしたいことは、現在貿易廳に幾ばくの借入金があるか、並びにその内容をごく大略伺いたいと思います。
○三堀政府委員 お手元にたしか資料としてお配りをいたしたいと思つておりますが、この資料によつてごらんを願いましてもおわかりいただきますように、この資料では二十三年の十、十一、十二、それから本年に入りまして一、二、三、この六箇月の分につきまして書いてあるのでありますが、対貿易廳の関係は二十三年の十月が大体十億、十一月が十一億、十二月も大体十一億、それから今年の一月になりまして十四億、二月になりまして十七億、三月が二十六億、大体そのくらいの見当の数字が未拂いのものとなつて残つておるのであります。從つてこれの大体のところをとりまして、十五億の基本金の増加をお願いいたしておるわけであります。
○河野(謙)委員 今の御説明によりますと、大体一箇月分の所要資金を十五億と見て、これを基本金とする、こういうことのようでありますが、油糧公團には他の公團と同様に認証手形の制度があるはずであります。これによりまして六十日の金融ができておることと思います。そういたしますと、一箇月に十五億といたしますと、認証手形の流用によりまして、そこに三十億の資金の流用がつくわけであります。それにさらに十五億の資金を加えますと、四十五億の金がなければ、油糧公團の経営が立たないということはどうしても納得が行かないと思うのであります。これはいろいろと御説明を伺いたいと思いますけれども、おそらく今までの業務の運用における怠慢と申しますか、間違いのためにかようなことになつたと思うのであります。この点につきましての政府の御説明を願いたいと思います。
○三堀政府委員 御承知の通り、認証手形は生産者に対する麦押いの関係において使われるものなのでありまして、この十五億は対貿易廳関係におけるいわゆる輸入されました油糧についての支拂いに充てるための金額なるのでありまして、公團といたしましても認証手形は、もちろん生産者に振り出しますが、対貿易廳関係においてはそれかさきませんので、貿易廳との支拂いを決済するための全額はこの十五億であります。
○河野(謙)委員 その点はよくわかつておりますけれども、その認証手形の十五億によりまして、貿易臓関係の支拂いに十分まわし得ると思うのです。現に公團によつて性格は違いますけれども、他の公團たとえば石炭と肥料公團のごときは從來非常に間違いが多かつたのであります。これは非常に怠慢であり、要するになまけた者が得をする。そのまたしりを政府が背負うというような悪例は今後とも残したくないと思うのであります。 さらにもう一つ伺いたいのは、この十五億を増加いたしまして、説明にもおりましたように、近々にこれを解散して、別の公團と合併する場合に、その油糧公團の業務を引継いで新しく生れた公團の資本命には、油糧の統制をやるためにこの十五億の資金を政府が引続きめんどうを見なければならないかどうか、それも伺いたいと思います。
○三堀政府委員 油糧公團の関係につきましては、これも御承知かと思いますが、大部分が輸入でありまして、たとえば南氷洋の鯨油につきましても、輸入と同様の手続になるわけであります。放出許可がありまして、しかもこれを配給いたしますのは、食糧につきましては四半期ごとに人造バターにいたしまして、配給をいたしておるのであります。時期的に結局一年に一度とれますが年間四半期にわけて、ほとんど一年かかるというように非常に長くかかるわけであります。これは非常に極端な例でありますが、そのほかにも輸入大豆につきましても、入つたものが右から左に配給になるという関係が非常に少くて、大体においてその間非常に長いわけでありまして、從つて御指摘のように、認証手形が早く回轉することが油糧関係については非常に困難でありますので、御指摘のように公團関係のものが怠慢であることは、われわれとしてはないのではないかと思つております。それからこの十五億の基本金は、もちろん新しく油糧と食糧品とが合併いたしまして、新しい公團ができますと、それに引継がれる関係になります。
○河野(謙)委員 今のお話によりますと、結局油糧公團は製品の手持ち期間が長いということになる、そのために資金がたくさんいることになると思いますが、それははなはだ私は奇怪だと思うのです。一つの例をとれば、肥料の場合には、農家がいらないときに、公團が手持ちをするだけの資金がないために、どんどん肥料を農家に渡しておる。現に本年春の肥料は昨年の暮れから渡しておる。そうしてその間における便は政府は少しも見ない。右から左に農家の施肥のいかんにかかわらず渡しておる。かようなことを現にやつておる。今後も引続いてやられると思いますが、かようなことから油糧公團に関しては、政府の資金をいたずらに使つて、消費者の便益を考えないということは、はなはだ片手落ちである。同時に消費者の便益があるならいいけれども、必ずしも油糧公團がさようにかかえておることが、消費者の便益にはならない、さようなことが障害の起る元だと思うのでありまして、この際十五億の問題についてはいかんとも納得が行かないのであります。もしどろしても必要ならば、資本の増額によらずして、むしろ大藏省預金部とか、その他の方法によつて措置をとるべきが妥当であると思うのでありますが、その点についての御意見を伺いたいのであります。
○三堀政府委員 御指摘の通りに、もし可能でありますれば、必ずしも資本金の増額によらなくて、あるいは復金からの借入れでありますとか、あるいは預金部資金等の借入れによりまして、もちろんさしつかえないわけでありますけれども、現在におきましては——現在といわず、過去数箇月前から、復金の資金も非常に困難になつておりますし、預金部等の借入れ等も方法がないわけでありまして、一方対貿易廳との関係におきましては、一日も早く決済しなければ資金も滞る。この決済関係におきまして、特にこれだけの予算的な増加が認められたわけでありますので、よろしく御了承願いたいと思います。
○河野(謙)委員 もう一つお尋ねしますが、貿易廳関係のことであります。これは油糧公團に限つたことではないのですが、私はたびたび肥料の話を申し上げますが、莫大な輸入をいたしておりまして、貿易廳関係の支拂いが多い。しかも六十日の期間を置いて、何らの制限を受けず決済をしておる。でありますからどこかに私は欠陥があると思うのです。 もう一つこの機会に農政局長がお見えでありますから、ちよつと関連して伺いたいのでありますが、ただいま油糧公團が自身の責任において、いわゆる政府の責任において、消費者の便益をはかつておる。しかるに同じ農林省管轄の配給公團であります以上は、肥料におきましても、施肥の時期まで政府の責任こおいて肥料を確保して、いわゆる過去にやりました政府の予備貯藏的な措置を講ずる意思があるかないか、もしないとすれば、油糧公團と肥料公團との間に、非常に政策についての、また考え方についての食違いがあると思うのでありまして、この点を山添農政局長に特に伺いたいと思います。
○山添政府委員 施肥期まで肥料公團で貯藏しておりまして、施肥期が参つたときに渡すことができれば一番望ましいわけであります。資金の都合上、そういうわけに行きませんので、ある部分は早く引取つてもらつております。その部分を政府の資金によつて持つような措置を講ずる考えがあるか、これはやはり第一段に公團の金融面を拡げて行くことが必要ではないか、それについても、実は今はつきりした道が立つておりませんので、安本等を中心にしていろいろ考えてもらつておる状況であります。それを一歩進めて、油糧公團のような措置をとるにつきましては、実現が非常に至難であると思うのであります。油糧公團の方は、原料を引取つてから、これを製品にして渡すまでに七十日かかるということから、特に定められた措置であろうと思います。
○河野(謙)委員 最後にもう一言申し上げますが、もし油糧公團に今回の運轉資金を意味するものを資本金として十五億政府の資金を出すことが、もし承認されるならば、同様に肥料公團その他の公團においても、私は今回の油糧公團の増資の措置と同じ措置がとらるべきだと思うのでありまして、もし今回の措置が是認されるならば、今後各公團において同様な措置を講ぜられることを、政府に要望いたしまして、私の質問を終ります。
○松浦委員長代理 次は深澤義守君。
○深澤委員 油糧公團につきましては、去る委員会において、七月一日まで存続延期の決定をいたしまして、本会議できまつておることはすでに申すまでもないのでありますが、そのときにわれわれとしては、付帯條件として、この公團組織の問題について、全面的な檢討をしなければならないという意見を申し上げておいたのであります。從つて公團の内容に大きな影響を與えるような問題につきましては、まず公團の今後のあり方について、根本的に檢討してからやるべきであると考えるのであります。しかるに油糧配給公團が一千万円の基本金を一躍十五億増額することになつて参つたのでありますが、そういたしますれば、この七月一日からたしか食品公團になることになつておるわけであります。そういう場合には、この油糧公團の運営に対して、今後どういう方針でやつて行くかといろ根本的な問題について、檢討されなければならないと思うのでありますが、現在政府の方で、公團運営についてどういう方針を持つておられるか、それをまず伺いたいと思います。
○三堀政府委員 食料品と油糧の両公團の問題については、ただいまお話の通りに、両公團を廃止いたしまして、新たに食品配給公團を設立いたしまして、この一つの公團に両公團の業務の大部分のものを統合いたしまして、七月一日から発足する。こういう構想のもとに法案を整備いたしまして、閣議決定は見ましたが、ただいま関係方面の関係における手続がまだ進行中でありますので、國会提案までに至つておりませんが、いずれ近く御審議を願うことになろうと思つております。ただこの油糧公團の一部改正法律案につきましては、この十五億の資金は、先般四月に、本年度の予算がきまりまして、一日も早く実は使いたいわけであります。從つて新しい公團法が眞近に控えてはおりますが、この実施が七月一日からになるので、それまでに基本金に早く繰入れて使うという意味で、一日も早く御審議を願つて実施をいたしたい、こういうことになつておりますので、御了承願いたいと思います。
○深澤委員 すでに会期は十六日に迫つております。しかるにこの公團の期限は六月三十日一ぱいになつておるわけであります。そういう状態においてまだ政府の方としては、公開法の問題について何らか閣議で決定したそうでありますが、おそらく間に合わないと思う。この点は一体どういうぐあいに処置されるのか、その点をお伺いしたい。
○三堀政府委員 先ほどもお答え申し上げましたように、すでに閣議決定を見まして、関係方面との手続のみが残されておるわけでありまして、おそらく近日中に提案になると思いますので、われわれとしては、この会期中にぜひ御審議を願つて通過するような運びにいたしたい、こういう考えのもとに進んでおります。
○深澤委員 最後に申し上げますが、われわれはあの延期の法案を承認する場合におきまして、公團方式を根本的に檢討するという付帯決議をした次第であります。從つてそういう場合に、政府がこの問題を軽率に扱われることに対しては不満の意を表明いたしまして、私の質問を打切ります。
○松浦委員長代理 それでは竹村奈良一君。
○竹村委員 私の質問せんとするところは、大体河野氏から話されましたので、先ほど言われた、たとえばこれに対して、いわゆる十五億の増額を認める、そして肥料に対しましては、農民から先取、たとえば予納金をとつて、金を融通しておるという点ですが、これに対してはいろいろな形で困難があるということです。この根本の原因、つまり肥料に対しては、そういう資本を増加して、政府の責任において先に渡しておいて、農民から先に金をとることを差控えるという方法をやることに、どういう点に故障があるかということを、お尋ねしたい。
○山添政府委員 大体この公團のやり方としては、机を買つたり帳簿を買つたりする程度しか資金を持つていないのであります。あとは政府機関であり、かつ一元的な統制機関であるがゆえに、間接的な信用というか、そういう点から勘案してやつて行く。こういう考え方のようであります。そして復金だけから資金の融通を受けるということになつておるのでございますが、復金もだんだん最後に詰まつて來、また遂にだめになるということになつたわけでありまして、何らか他に方法を考えなければいかぬのではないかということは、われわれも熱望いたしておるのであります。まだいろいろ関係方面との協議がうまく行かないので、現在のところでは現状のままということになつておるわけであります。從つて認証手形の制度を運用して行くよりほか、ただいまは道がないということになつておるわけであります。
○竹村委員 それでは油糧公團に対しても、たとえば公團が手持ちをしなくても、その間に対する資金が必要だという理由でこれを増額されるのでありますけれども、それであつたならば、肥料のように農民から先に金をとるのだから、これも先に金をとつて行つたら増額する必要はないじやないかと思います。
○三堀政府委員 油糧公團の十五億につきましては、先ほどからお話されておりますように、これは主として貿易廳との関係を決済するために増額した金でありまして、貿易廳との関係が非常に多く、二十億から多いときには二十数億あり、これをどうしてもいつまでもほつておくわけには参りませんので、関係方面なり財政当局の了解を得まして、十五億に増額した。かように御了承願いたいと思います。
○竹村委員 そう言われると肥料も貿易廳でやつておる。たとえば肥料を前渡しする場合の実情は、肥料公團から協同組合へ來て、いつ幾日どれだけの肥料を配給するから、金を納めろというのが実情であります。そうしたらこの問題も、少くともいつ幾日配給するからというので、下から巻き上げて來れば、十五億いらないと思います。これだけに融通して政府が先に買つてためておく、公團が損したらその責任は公團で持つ。ところが肥料の方はそうではなく、一箇月のあとに配給する物を一箇月先に金をとることは、農民だけいじめて、どうも商賣人の方をある程度保護しておるような感じを受けるわけですが、この点はつきりしてもらいたい。
○山添政府委員 いろいろな方面の現われておるのでありますが、今度の予算の組み方が、あらゆる会計を非常にきれいにするという組み方になつておるわけであります。たとえば農業保險などにつきましても、今まででありますと、借金は借金という形だけで予算上借入金を計上するわけでありますが、今年もそういうやり方をして行きましたところが、その部分もありますが、非常に大きな損害が起れば一般会計から入れてしまうという予算になつておるわけであります。私ども日本人が今まで考えておりましたのとは、よほど違つた考え方の組み方をされておる。このケースも同じような考え方から來ておる。こういうふうに想像しております。
○竹村委員 それでは大体油糧公團の経営方法、経理の方法等について詳細な資料を出していただいて、その上でその資料に基いてもら一ぺん質疑したいと思つております。
○河野(謙)委員 関連いたしまして——たいへんこまかなことになりますけれども、今の油糧製品の價格の中には、相当の金利が盛られておる。原料が工場に行つて委託加工さしれまして、それを消費者に渡すまでに相当長期の日数がかかつてそこに金利というものが入つておる。今回かような金融的措置がとられますと、わずかではありますが、價格に影響があるわけであります。この價格の点はどういうようなお考えになつておるか伺いたい。
○三堀政府委員 油糧公團の配給する油糧につきましては、たとえば人造バターを例にとつてみますと、人造バターは原料の油を人造バター工場に賣り渡しまして、製品としての人造バターを買い上げて配給をいたしておるわけであります。必ずしも委託加工という関係にはないわけでありまして、御了承を願いたいのであります。それから今度の十五億によりまして、要するに対貿易廳との関係において、今まで支拂いを延ばしておつたものが、借りがなくなるということでありまして、それだけ公團といたしましては、もちろん帳面づらはきれいにはなりますけれども、これによつて、今ただちに公團が販賣する物の價格についてどうこうということは考えておりません。
○河野(謙)委員 そうしますと、油糧配給公團の貿易廳からの借入金は、金利を拂つていないということになるわけでありますが、そういうことで了承してよろしいのですか。
○三堀政府委員 対貿易廳との関係においても、もちろん一定の期間がありまして、期間後におきましては利息を拂わなければなりません。
○松浦委員長代理 それではこの法案に対する質疑は、きようはこの程度にとどめます。 —————————————
○松浦委員長代理 次に土地改良法案を議題として質疑に入ります。
○竹村委員 ちよつと議事進行に関して委員長にお願いしたいのですが、土地改良法案は重要な問題だと思う。そこで農林大臣に出ていただかないとこの問題はやれません。今までの問題も皆重要だけれども、しかし土地改良法案、あるいは農調法の改正法案は最も重要でありますから、大臣がいないと解決しません。大臣に出てもらいたいのであります。
○松浦委員長代理 大臣は今臨時閣議に出席しているそうでありますから…… 〔「休憩」と呼ぶ者あり〕
○松浦委員長代理 それでは暫時休憩いたします。 午後三時二十八分休憩 ————◇————— 午後四時十二分開議
○小笠原委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 本日は、この程度に止めまして次会は、明十一日午前十時よりとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時十三分散会