農林委員会 第16号
- 発言数
- 36 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1949/05/07
会議録
○小笠原委員長 これより開会いたします。 議事に入る前に御報告いたします。ただいま本委員会におきまして予備審査を行つております農業協同組合自治監査法を廃止する法律案及び農業協同組合法の一部を改正する法律案は参議院を通過し、本院に送付され、正式に本委員会に付託と相なりました。 次に内閣提出による競馬法の一部を改正する法律案が去る四月二十八日に、また五月二日に同じく内閣提出による特殊勝馬投票券に関する法律案及び昨六日土地改良法案がそれぞれ本委員会に付託となりました。以上御報告いたします。 この際理事の補欠選挙の件を議題といたします。去る四月十九日委員を辞任せられました小林運美君は、理事でありましたので、その理事の補欠選挙を行わなければなりません。
○坂本(實)委員 理事は委員長において指名せられんことを望みます。
○小笠原委員長 ただいまの坂本君の動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それでは長谷川四郎君を理事に指名いたします。 —————————————
○小笠原委員長 それでは前会に引続き、農業協同組合自治監査法を廃止する法律案及び農業協同組合法の一部を改正する法律案を一括議題とし、質疑に入ります。
○坂本(實)委員 日本の農村経済の安定をはかり、農家経営の確立をいたしますることは、農業協同組合の健全なる運営にまつことは申すまでもないのであります。かような意味におきまして、農業協同組合の監査事業というのは、この組合の運営に重要なる役割を果すものでありますが、この監査事業が官廳や組合官吏の行うものでは不十分であるという点からいたしまして、この監査機関を廃止しましたのちの対策を、いかに政府は考えておられるかという点について、所見を承りたいと思います。
○山添政府委員 監査事業は非常に大切でございまするが、この監査連合会を廃止いたしまして、その後に來るべき協同組合系統の監査機関は、組織的にただいま考える段階に至つておりません。しかしこの仕事を進めますためには、こういう段階がございます。第一には協同組合の役職員が、経理事務その他協同組合の運営に関する仕事に十分習熟されることが、まずもつて必要であろうと考えます。このことに関しましては本年二千二百万円の予算を計上いたしまして、府縣にこれを交付し、組合の役職員の教育並びに組合に対する啓発の仕事をやつて参りたいと思つております。こういう仕事を継続して行きますことが第一、第二点は、官廳が頭から監査をするわけではございませんけれども、求めに應じて監査をいたす。協同組合関係の職員は、府縣に二級官並びに三級官約十名ばかりが國の助成によりまして設置されておるのでございます。また監査に要する特別旅費も軽少でございまするか——二百七十万円だつたと思いますが計上してございまするので、この官廳の経営に関する指導あるいは監査に関する指導、また求めがございますれば監査事業等も相当やつて参りたいと思つております。それからその次に、地方によりましては相当この監査に関する要望あるいは機運等も起つておるのであります。さような地域におきましては、縣の指導連合会が中心になりまして、この監査連合会のやつておりましたような監査並びに監査事業の指導というものが、だんだん発達して來るのではないかということを期待しておるわけであります。このような事柄がだんだん形をとりますに從つて、より一層強固な、かつ全体を通じて脈絡のある組織が考えられるのではないか、かように考えておるわけであります。
○坂本(實)委員 元來監査という仕事は、一般の組合運営とは全然別の性格を持つておるものだと思うのでありますが、かような意味におきまして、今御説明がありましたように、官廳がこれを監査するということも考えておるというようなお話でありますが、これはともすれば弊害が伴いやすいのであります。これを全然別個の機関として、独立した機関として指導される御意思があるかないかという点を承つておきたいと思います。
○山添政府委員 現在、最終的な形における監査の機関の組織を考える段階ではございません。從つて当面これは、各府縣の指導連合会におきましてこの問題を取上げ、その方面にできる限りの力を注いで行く。こういうことからだんだん内容また組織等が固まつて行く、こういう考えでございます。
○坂本(實)委員 監査制度につきましてはその程度にいたしまして、農業協同組合法の一部を改正する法律案につきましてお尋ねいたしますが、この最も主要なる点であります実質的に競爭関係にある事業を営む者は就業を禁止する、こういうことでありますが、その範囲は一体どのようなお考えであるか。これは市町村單位の組合におきましては、かなり大きな影響があると思うのでありますが、どのようなお考えを持つておられるか。また一体その判定が非常にむずかしいのではないかと思いますが、それに対しましては、どういうふうにしてこれを判定して行くかということについての所見を承りたいと存じます。
○山添政府委員 これは実質的に競爭関係にある仕事、多くの場合におきましては購買事業、また販賣事業にあると思います。購買事業でたとえてみますれば、將來肥料等もかりに自由になるといたしまして、協同組合においても肥料を共同購入する、あるいは從來の穀肥商と言われた人も肥料を扱つて行くという場合に、競爭になるわけであります。販賣事業について考えてみますれば、米麦等を共同販賣する場合に、現在は違いますけれども、將來自由経済になりますれば、お米屋さんと競合関係になるわけでありまして、そういう事柄を考えておるのであります。このような事柄は、場合が少くても、事例としてはずいぶんあり得るわけであります。それにつきましては、いろいろ各方面とも実例をあげて研究いたしまして、一つのリストでもつくつておく方が便利ではないか、こういうふうに考えております。
○竹村委員 協同組合法を改正する法律案のうちの九十五條の二ですが、「組合が第十條に規定する事業以外の事業を行つたときは、裁判所は、行政廳の申立により、当該組合の解散を命ずることができる。」ということになつておるのでありますが、第十條によりますと、ほとんどの農村のいろいろな点が協同組合でやられることになつており、組合員といたしましては、事業々々にいたしましても——信用事業あるいは運搬事業あるいは土地の改良から指導、教育、情報等全部がやれることになつておるのでございますが、それ以外の事業を行つたならば解散することができるというのは、一体どういう事業か、どういう点であるか、詳細に説明していただきたいと思います。 もう一つは、元來先ほども問題になつたのですが、対立関係にある者が、いろいろな役職につくことができない。これは非常にけつこうなことでありますが、法律的にこういうことをしなければならぬということ自体、農民自身が民主化されていない証拠である。これははずかしいながら、農民が実際に民主化されて、協同組合が自分たちの組合であるということを考えますならば、こういう人たちをおそらく役職員にはしないはずでありますけれども、しかしながら現実は、やはりこういう法律をもこしらえなければそういうことができないほど、農民がまだ民主化されていない一つの証拠である。從つてそういう事態において、先ほど申しましたこの第十條に規定する以外の事業というような点も明確にしておかないと、あるいはいろいろな形において非常に間違いが起るのではないか。一方的な行政廳の考え方で、協同組合に対して解散権を発動するようなことが起つて來るじやないかということを憂えますので、そういう点をひとつはつきりしておいていただきたいと思います。 それからもう一つ。大体十條に規定された組合の事業を非常に制約しておる事実があるのであります。この十條によりますと、たとえば協同組合員の必要な物資のあつせんあるいは共同購入ができることになつておる。しかるにそういうことが現実に行われていない。一例を申し上げますならば、たとえば農業者が必要といたします農業の衣料の問題にいたしましても、あるいは地下たびの問題にいたしましても、しかも報奨物資と名づけるものすら協同組合にこれを扱わせていない。あるいは選挙制度によるいろいろな商賣人に扱わせるという制度を設けておる。たとえば昨年度の衣料の登録選挙におきましても、不合理はなはだしいことが行われておる。これは三分の一か三分の二の商賣人の既成事実だけを残して、それ以外のものを選挙して最高点になつたものを登録店に認めるということになつておる。それで全國的に協同組合はこういう衣料は扱えないような事態が起つておる。第十條の規定によつて與えられた、いわゆる協同組合に対する権限が、実際に協同組合に活用できるようにされていない。いろいろな行政廳の措置によつてそれを拒まれておる。こういう点について、ひとつ御所見を承りたいと思います。
○山添政府委員 第十條は、これはすべての範囲の仕事にわたつておりまするので、これこれの仕事をやつたならば九十五條によつて解散になるということは、事業自体にはちよつと考えにくいのであります。しかし協同組合の本質にそむいて、十條に掲げてありますような仕事を、もつぱら営利のために行うことがございますれば、これはやはり解散の事由になるわけでありまして、そういう区別だと思います。 それから実質上競爭の関係に立つ仕事を営みまたは從事するものにつきましては、先ほど申しますように、具体的な事例を列挙いたしまして、明確な、かつ廣い範囲にわたつた基準をつくつておきたい。そして相互に弊害を起し、もしくはめんどうをかけることがないようにいたしたいと考えております。 それから物資につきまして、協同組合が行い得る仕事について、たとえば石油あるいは報奨物資の衣料の関係等につきまして、当然協同組合があるべき姿において扱われていないという事実があるわけでありまして、この事柄は十六原則の中にも、協同組合が差別待遇を受けないということは明確に示しておる。また私ども当然そういうことを考えております。今後ともさような点につきましては、これを是正するべく努力をいたしておるわけであります。漸次と申しまするか、具体的な問題ごとにその解決に努力をいたしたいと存じます。
○竹村委員 先ほど言われました組合が利益を得た場合でありますけれども、組合の経営は、おそらく利益を目的とするのではなしに、組合を経営するために、物資を取扱いました場合におけるいわゆる手数料と申しますか、あるいは利用料と申しますか、それに対するパーセントを組合総会において、組合員の総意に從つてきめておるわけであります。たとえば百分の五なら百分の五、百分の二なら百分の二というようにきめておる。そうしていろいろな物資を扱う。つまり販賣購買事業を行う。これに対して利益と見ることはできないと思うのでありますが、もしそれを利益と見るならば、一体協同組合はどういう形で経営して行くか。経営できないと思います。この点をひとつはつきりしていただきたいと思います。
○山添政府委員 ただいまお述べになりましたような場合は、決して利益を目的とするとか、営利が目的であるとか考えていないのでありまして、同じ物品を購入してこれを販賣いたします場合におきましても、これを組合員に賣り渡します場合には、これは問題はございません。かりにそこにたくさんマージンがあつたとすれば、これは年度末において拂いもどすなり何なりするわけでありまして、問題は指定業者へ販賣する、あるいは組合員でも何でもない隣の村の人にやみで流すということになれば、これは第十條違反でありまして、同時にこれはまた営利行為でもあるわけです。
○竹村委員 それでは具体的な例でひとつお尋ねしたいのですが、最近各協同組合では、輸送事業ということに目をつけて、トラックを購入しているわけです。トラックを購入しまして組合員の荷物をこれで運搬しておる。そうすると一方においてこれを道路管理事務所から言わせるならば、それはいけない、違反だ、こう言うわけです。その理由をただしますならば、たとえばトラックを購入して組合員の荷物を運んでやる。これは組合員の利用事業ですから、運んでやる。それに対して利用料として、運賃に相当する、あるいはそれより安いかもしれませんが、利用料としてとらなければならぬ。もちろんこれを全部ただで運ぶということになりまして、これを組合員全部が負担するということになりますならば、一年のうちに一回もトラックを利用しない者も、そのトラックに要する費用を分担しなければならぬ。そこで組合では規約を定めて、総会の決議を経て、一回利用したならばどれだけの利用料をとるということをきめて、そうして利用する者には利用せしめて、それに対する利用料をとつておる。そうするとこれは違反になるという事例が最近各地で起つておる。もちろん最近特免申請ということも各地において行われておりますが、それのない所では、こういうことが各地で行われておる。そういうものについては、営利事業と認めないと政府の方ではきめておるけれども、末端では、ほかの官廳との関係ではそう行つていない。こういう問題になりまして、解散命令を出すというこの問題に非常にひつかかつて來るわけであります。今後これは非常に問題になつて來るので、この点を特に明確にしていただきたい。
○山添政府委員 ただいまのトラックなりを持ちます場合には、当然これは利用事業でありまして、かりに組合員外のものを運びましても、その事業分量が五分の一を越えなければ、当然これは法律によつて認められておるわけでありますから、何らさしつかえないわけであります。ただ問題はこういうことがあるわけです。協同組合のやります事業につきましても、事業自体に対する他の規制する法令がございますれば、その法令に從わなければならぬ。トラックの場合におきましては輸送事業の許可制度等がございますると、その関係で問題になるわけでありまして、それが営利事業であるからとかいうこととは問題は違うのであります。
○竹村委員 それで大体その点はわかりましたけれども、末端ではそうやられていない。これは非常に問題になつておるのですから、その点をひとつ特に関係官廳とも連絡して、そういう点がないようにしていただきたいと思うのであります。 それからもう一つは、今申しました衣料関係の問題ですが、各町村では登録を受けた者は一應やつておるという形になつておるのですが、これは関係方面と折衝しているとおつしやいますけれども、しかし実際登録を受けなければならぬという性質のものでない衣料が、そういうふうにされておるのであります。少くとも米を集荷いたす集荷業者といたしまして、今度またそれに対して、これは報奨用でありますから、結局において商賣でないわけですが、それを渡すのに、登録をしなくてはならぬというようなことをきめるということ自体が、間違つている。そういうことがやられている。しかも縣單位の連合会に対しましては、卸賣業者と認められていないというような事態、これはこの法律を施行すると同時に、ただちにそういうことをやめさしていただきたい。そうしなくては、片一方においては、一應行政官廳の申請であつたとしても、解散権を認めるというようなことをしておいて、一方においては当然受けられるべきところの権限を縮小し、それを制限して行くというようなことになりますならば、いわゆる協同組合の健全なる発達が行われないと私は思うのです。これに対して、一体この法律を施行すると同時に、そういう矛盾をただちに取除く措置をとられるかどうかということをお伺いしたい。 もう一つは、もちろん内閣委員会にかかつている問題でありますけれども、農林省において協同組合の育成強化ということについて熱意がないのかしらと、私たちは思うのであります。その証拠には、いわゆる協同組合をあの農林省の設置法案から見ますならば、一体どの課でやられるのか、その課すらも消えてなくなつているように思うのでありますが、これに対してどういう課で、どういう所で御指導になるか、明確にお答え願いたいと思います。
○山添政府委員 物資の取扱い等の制限に関する問題につきましては、この法律改正とは関係なく、從來も御趣旨の通りに努力をしておるところでありまするし、今後も幾多の努力を要するわけであります。報奨物資等の衣料につきましても、現在では縣でしかるべく両方の系統に割当てているというような実情になつております。これはむしろ農業者の希望するルートを通じて配給を受けるということにしたいと考えておるわけでありまして、それらの点につきましては、安本あるいは商工省等と相談をいたしております。こういう種類の問題につきましては幾多ございまするので、それぞれの事柄について、それぞれ関係の方面と折衝を続けて行きたいという考えを持つておるわけであります。 それから協同組合に関する行政事務につきまして、現在の制度におきましては、御承知のように農政局の中に農業協同組合部があり、その農業協同組合部の下に農業協同組合課と、農村工業課——これは経営課と言いましたけれども、最近農村工業課にかえたのでございますが、これが設置されておるのであります。目下國会に提案になつております農林省設置法案におきましては、協同組合部が、私からいたしますときわめて遺憾でありまするけれども、認められていないのであります。協同組合課はございます。從つて現在の形における設置法がそのまま通りまする場合におきましては、協同組合課でもつぱら所管する、こういうことに相なるわけであります。
○竹村委員 そうすると、協同組合部を廃止して、協同組合課にされて、それで所掌して行く、こういうふうにおつしやるのですが、協同組合というものは、全國の各町村にあるものでありまして、これは農民の経済をみずから守るという点、あるいはいろいろな事業内容から見ても、非常に重要な組合であります。それが部が課に縮小されて、私はおそらくできないと思うのですが、それでも十分できるというお考えで、そういうふうにされたかどうかも、ひとつお聞かせ願いたい。
○山添政府委員 その事柄は、私からお答えするのがいいのか悪いのか、それは問題であると思います。事務当局の意見といたしましては、このような重要な問題を取扱う機関としては、部のごとき強力なる機関がほしいのであります。しかしながら全般的な行政機構の簡素化の見地から、政府におかれまして部は廃止するという決定になつたのであります。これは大局的見地から、かように御決定になつたものと考えております。しかし事務当局といたしましては事務当局の希望があることは、これまた申すまでもないところであります。
○竹村委員 それでは先ほどの衣料の配給問題を繰返すようでございますが、善処するということでありますが、農村で配給物資あるいは報奨物資をわけるのに、非常に困つている事態を具体的に申し上げたい。これは考慮するとかそれを考えるとかいう事態ではないのであります。具体的に申し上げますならば、たとえば報奨物資は点数制で配給されておりますが、多く供出する者、あるいは一俵、二俵を供出する者、こういうものが雜多でありましてこれが商人がもしその配給機関を握つたといたしまして、そこへ渡しましても、実際は点数制でありますがゆえに、多く十俵も二十俵も出した者には、それらのまとまつたもの、たとえば一俵出して四点とすれば、八点渡す場合には四点のものを二つ渡すというふうに、いろいろな点数のものが行く。そうして一俵や二俵出した者に対してはその点数が少いので、從つて大きな反物を一尺、二尺に切つて渡さなければならぬ。これは商賣人が扱いますならば、必ずそのチケットによつて渡さなければならぬので、当然使えるべき反物をこまぎれに切つて渡しているような現状である。これは実際國家全体から見ても、物資の面で損をしている。しかし協同組合で扱いますれば、協同組合には支部長があり、農民たちが協力して、やはり多く出した者には反物を渡し、点数の足らぬ者にはいろいろなそういうものをもらつておいて、次の機会に共同で分け合うというふうに、國家的に非常にうまく物資を使えることになつているのでありますが、現在ではそういうふうになつていない。登録を受けない所においては、そういう弊害が至る所にある。それで分配に対して町村では非常に困つている。しかるにそういう事態があるのに、べんべんだらだらとまあひとつほかの者と折衝してというようなことでありましては、協同組合を直接指導の任にある農林省としては、非常に私たちは納得行かないのでありまして、ぜひこの際こういう法案が出ると同時に、そういうものも改めて、農業用のリンクあるいは衣料の報奨物資は、一元的に、協同組合全体が納得して決議をするならば、決議だけで、そこへ渡すという措置をとるというようにしていただきたいと思うのですが、その点をはつきりしていただきたい。
○山添政府委員 御趣旨の点は、言われるまでもなくわれわれも同感しているところであります。と言いまして、なかなかそう簡單にそういたしますというわけにも参らないのでありまして、これは十分折衝をして実現をしたい、こういうふうに考えております。
○竹村委員 折衝してもうまく行かないという、実際のこれを拒むところは一体どこにあるか、それははたして商工省にあるのかどうか、この点をひとつ伺いたいと思います。もしそれがいろいろな形において、協同組合の農民に対しては十六原則が発せられて、それに從つてわれわれはやつて行かなければならないところの現状にあるにもかかわらず、それを無視してなお押し切つてこれを妨害するところは一体どこか、それは商工省かあるいは商工大臣か、その点をはつきりしてもらいたい。もしその点がはつきりされるならば、これはあとで委員長にお願いしますが、少くとも農林委員会としてはそれは重大な問題だと思う。この点をひとつはつきりしてもらいたいと思います。
○山添政府委員 その点につきましては、安本並びに商工省と折衝をいたしておるわけであります。
○竹村委員 委員長にお願いするのですが、今問題は、こういうがんは商工省と安本であるということを言われたので、そこだと思いますが、次の採決をせられるまでに、商工省と安本の方をひとつここに呼んでもらいたいということをお願いして、私の質疑を打切りす。
○小笠原委員長 それでは寺崎君。
○寺崎委員 大体竹村委員の質問で私の伺いたい点もわかりましたが、第九十五條の問題の第十條の事業以外の事業、そういうものがそうたくさんあろうはずはない。ことに農業協同組合はその理事の協議によつてその事業をし、経営をやつておるのでありまするから、そういう罰則を付すべきような重大な仕事は容易に巻き起さない。それであるのにこういう法文をわざわざ設けて、ここに協同組合のために罰則を設ける、それほど重大な何か原因があつたか、こういう法案を提出しなければならない原因はどこにあるか、ただいま竹村委員の最後に質問されました問題もそこにあると思いますが、われわれ農業者が商工業者から押えられておるという現状が、私はまだまだ自分の頭に理解できません。これも農林省が商工省から押えられておる。商工省の意見を農林省が反発しきれない。そういうような結果からこういう法文が出て來たのではなかろうかという考えを持つております。こういう法文をさしはさまれたところの原因はどこにあつたか、それを聞かしていただきたいと思います。
○山添政府委員 この九十五條の二と申しますのは、元來九十五條の第二項に、行政廳が協同組合の解散を命ずることができるという規定があるわけであります。この規定が設けられましたのは、別に具体的な場合を想定しての話ではございません。一般的に法人に関する法制をつくります場合には、從來の法律には、みんなこういうことは書いてあるわけでありまして、すなわち最終的に、法律でありますからあらゆる場合を予想して、ともかくそこに解散をもなし得るところの監督権があるということを規定いたしたにすぎないのであります。今回の改正は、自主を旨とするところの協同組合に行政廳の意思をもつて解散を命ずるということは、これはいけない。從つて行政廳の申立てによつて、裁判所の決定に從つてのみ解散を命ずることができる、こういうことにしたのでありまして、行政廳の権限を削つてこれを裁判所に移した、こういう次第であります。
○小笠原委員長 藥師神君。
○藥師神委員 それではちよつとお伺いいたします。この自治監査の廃止について、これまでやつていた監査連の経過を見ますと、相当單位組合から負担金を徴收しておるのであります。それで監査連の方へ政府の方からの助成金がなくなつたために、監査連は、自立ができなくなつた。それでこの過渡期に処するために、つまり会員募集と申しますか、相当單位組合から金を出させているわけです。われわれはこれは当然もうつぶれるのではないかという感じを持つておつたわけであります。各府縣に設けられた監査の機関というものは、できれば地方廳と相談をして、その職員もその方へ吸收するというような中央から指令が來ておつたはずであります。それで各府縣においても、できるだけ縣の方へ吸收してもらうという、これは私は暫定措置と思つておつたのであります。二十四年三月一ぱいくらいの問題でなかつたかと思うのです。先ほど山添局長のお話では、この面に二千幾百万円という金を出して、そうしてこの規模の面において監査ができるというお話であつたのでありますが、私はその点がちよつと理解しかねるのであります。縣の方にできたのは、つまり農業協同組合に基礎を置いたその過渡的段階において監査をやらせるということは、これは暫定措置であつたと思うのでありますが、その点をお伺いしたいのと、それから政府の助成金がなくなつたということも、これはいろいろな事情があると考えますけれども、監査連は最後まで一生懸命あがいた。そうして各府縣によつて必ずしも同じではないのでありますけれども、相当会員を募集しており、募集している所は相当金を集めておるわけであります。それで実際における監査は、少々の金があつたところでやれません。また府縣に二人や三人の者が駐在したところで、それくらいの人員では実際の監査は容易にできるわけではありません。それで実際において監査の仕事はしないが、会費は集めて、最後のしりをぬぐわぬで解散をしてしまうということに各種のうるさい問題が起ると思うのでありますが、こういう問題に対する善後処置というものは、何か農林省の方でお考えになつておるかどうか。これを承つておかぬと、非常にうるさいことが発生しはせぬかと思うわけであります。それで私たちは、今の監査連が將來継続して行くと仮定いたしましても、これは組合員の負担に大部分まつわけでありまして、しかもその点において、今言つたように一府縣に二人や三人の者が駐在したのでは仕方がない。そこに二班なりあるいは三班なりの監査ができるようなことにしますれば、何年に一回かは單位組合の監査ができるわけであります。われわれの縣でいえば二百、三百以上の組合を持つておるわけでありますから、これもやつてみると、実際問題として、どうしたつて、五人や六人の者では監査らしいことはできぬのです。それで政府の助成もなくなるし、あるいは合員も一面においてはその監査を喜ばないというような傾向も多いのであります。これは名目は自治監査になつておりますけれども、とにかく監査を受けるというその気持を好まないのが多いのであります。その衝に当る者の態度その他にも関係はありましようけれども、そういう氣持が多いのであります。われわれは監査ということも必要でありますけれども、これをむしろ経理面の指導を主にするところに、先ほども役員の啓蒙ということをおつしやつたが、役員の啓蒙も必要であるけれども、実際において経理面の指導という問題が、切実な問題ではないかと思うわけであります。自治監査という問題を廃止することは、今の場合やむを得ないかもわかりませんが、しかし各府縣に二千万円や三千万円の金を振りまいてみたところで、実際の監査はできぬと思うのであります。むしろそれよりも今言つたような経理面の指導ということ、これならば相当多数の者を一堂に会して、講習会なり何なりを開くことができると思いますが、こういう面に力を注ぐ方が適切ではないか、実際のところ、私どもの携わつておるところから見て、こういうふうに思つておるのですが、この点に対する政府側の御所見を伺つておきたいと思います。 なお、さらに協同組合の方のトラックなどの利用事業の問題でありますが、今の御答弁によりますと、五分の一以内云々ということがありましたが、私の聞き違いかもわかりませんが、われわれの縣で交渉の結果、利用事業として、農協がトラックの一般地場運送をやることの了解ができたということを聞いて來たのですが、間違つておるでしようか。その点を伺つておきたい。
○山添政府委員 二千万円という金をあげましたのは、組合の役職員の教育並びに組合に対する宣傳事業でありまして、その役職員に対する再教育ということの主眼点は、ただいまおあげになりましたような経理面の指導ということが中心でありまして、短期講習会等を催すことを計画しておるわけであります。 それから昨年度監査連合会の職員をできるだけ多数府縣の方に委讓するようにという措置をいたしましたのは、昨年地方に協同組合関係の職員を臨時設置いたしましたので、この臨時設置という意味からいたしますと、仕事に習熟した人を急にかつ短期にわけてもらうという意味から、監査連合の人を委讓するという措置をとつたのであります。しかし本年におきましても、臨時設置いたしました人の大部分は、継続して設置されることになりますので、それらの人たは引続き府縣で仕事をしてもらうことになると考えております。元來監査連合会の仕事につきましては、御承知のように、戰爭中監査という仕事はほとんどほうつてしまいまして、すべての人が無関心であつたのであります。それからまた戰後になりまして、農業会から協同組合への切りかえということで、すつかり熱がなくなつたのであります。また考えてみますれば、十年に一回ということでは、ただいま御指摘になつたように、組合員になつておる人も、実はあまり関心を持たれないのも道理だと思われるのでありまして、やはり経理の指導なり監査をいたします場合には、絶えず組合と接触し得るような地位にあり、またそれだけの事業をなし得る財政的、あるいは人的な基礎がなければならぬと考えておるのであります。その意味からも、監査連合は一般の雰囲氣と同時に、仕事の面からも、そういう関係上多くの会員の関心が薄くなつたということであります。從つてある地方におきましては、非常に熱心に会費も納められたのでありますが、多くの府縣にはまだ会費の未納の所もあつたわけであります。そこで正直に申しますと、監査という事柄は、非常に大切な事柄である。そうして今までの自治監査法は協同組合の精神から見ますると、統制的な色彩が強くて望ましくないのでありますけれども、しかしこれを、なにもかも一緒に協同組合の改組とともに解散するのは不適当である。そこで監査連合はもしうまく行くならば、そのままの形で、一應協同組合が切りかえられ充実するところまで続けて行まして、そこで法律自体はこれを解消したらいいじやないか、こういう考えを持つておつたのですが、そういうふうに行かなかつた。こういう事情のもとに昨年末以来、これは官廳といたしましても、監査連合といたしましても、事実これを解散した方がよろしいという結論に到達いたしまして、すでにそのころから、実は着々準備をいたしておるわけであります。從つて今回この法律によりまして、正式に解散いたすことになりましても、特別の紛議等の問題は起らないように、それぞれ処置をいたしておる次第であります。
○藥師神委員 特別の紛議が起らないというようなお話でありますが、今の監査連が解散になるというのは、これはやむを得ぬといたしましても、これは今言うように、同じ事情ではないのであります。われわれの縣内においても、非常に会員のできた所もあり、できない所もあるのでありまして、実際においてこれまでのわれわれの縣から見て、二人や三人駐在しておつても、事故の発生した單位組合のみを監査するならば問題はないでしようが、全面的にやるとすれば、監査員があつても五日間に一組合の監査をやつても四年かかわけであります。そういうことでは実際の機能は発揮できないわけでありますから、あるもないも同じことであります。われわれの隣の縣の香川縣などでは、相当の会員はできた。会員はできて金はとつたが、一ぺんの監査もしないで解散してよろしいのか、こういうことが起きておるのでありまして、私はその点を話しておるのであります。この跡始末ということは、政府の方で何かお考えになつて、監査連が何とか跡始末をしなければ、金はとりほうだいとつておる、そうしてそれが、まるでたれ流しで逃げたようなかつこうは、どうもわれわれ黙つておられないような氣持が濃厚にするのですが、これは監査連だけでは、そのあと拭きをやる力はないと思うのです。ところが実際において私は知つておるのですが、それを集めて、片方では人件費をほとんど使つてしまつたのですが、中央からは全然金を送つて來ない。ようやく單位組合から金を出して、それを費用に充てて、おつたのですが、そのままで解散しては治まりがつきようにないように考えられますが、その辺特に何か農林省あたりでお考えになつたかということをお尋ねしたわけです。 それからもう一つ、今の協同組合の方でトラック事業を組合の五分の一以内ならば云々という話をされたのですが、私の縣の方で見て來たのは、運輸省との交渉の結果、大体地場運送が全面的にやれることになつたわけで、これからの経営も、やりよいから全部統合してしまうという話を聞いて來たのですが、これが間違つているかどうかをお尋ねしたいのです。
○山添政府委員 藥師神委員の仰せになりましたように、ある地方では非常に熱心に加入はした、ところが突然解散になつて困るじやないかという苦情は、実はごもつとものことであります。しかしこれは政府といたしましても、実は何ら手の打ちようもございませんので、いかんともいたしかねるのであります。これは全体といたしまして、最近におきましては、中央だけではなく、支部を強化するという御承知のような方向で参つたのであります。そういうことによつて地元との関連と親密さを濃くして続けて行こうという考え方だつたのでありますが、その考え方も遂に大勢上挫折したということに相なつたわけであります。その意味におきましては、地方によりまして、ただいまお述べになりましたような感じを持たれる方が多々あろうと思いまするが、これは遺憾ながら何ともいたしかたがないのであります。 それから自動車の問題につきましては、いろいろ地方的にやつておる事情は知つておりまするが、その後どうなつたかということは、実は私も聞いておりませんので、後ほど調べまして、お答えをいたしたいと思います。
○小笠原委員長 他に質疑はありませんか——別に質問もないようでありますからこれにて質疑は終局いたしました。 この際お諮りしたいことがございます。それは内閣提出による農林省設置法案及び農林省設置法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案は、内閣委員会に付託せられておりますが、両法案は本委員会に大分関係があります。つきましては、両法案の審査のために、本委員会と内閣委員会との連合審査会を本日午後一時三十分より開いてはどうかと思いますが、右連合審査会を開くに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それではさよう決定しました。 本日はこの程度でとどめまして、次会は明後九日午前十時三十分とし、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十二分散会