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第5回国会衆議院1949/04/19

農林委員会 第11号

発言数
22 件
登壇者
5 名
会派数
3
開催日
1949/04/19

会議録

小笠原八十美民主自由党

○小笠原委員長 これより会議を開きます。  議事に入る前に議案が付託せられましたから御報告をいたします。去る十六日内閣提出による農業災害補償法第十二條第三項の規定の適用を除外する法律案が予備審査のために本委員会に付託せられ、また昨日同じく内閣提出による獣医師法案の審査が本委員会に付託せられました。以上御報告いたします。  それでは前会に引続き馬籍法を廃止ける法律案を議題とし、質疑に入りま寺崎君。

寺崎覺農民新党

○寺崎委員 馬籍法につきましては、私も從來兵器としてみること、つまり軍関係の氣持はこの際捨ててもよろしいと考えるのでありますが、ただ日本にお。る馬というものは歴史を持つております関係上、それからさらに農耕馬であり、挽馬という方面につきましては、相当の統計というものが必要であると思います。それで今までの馬籍法にかわるべき、もつと簡單な意味での、その種別であり、頭数というような統計をとる意味の法律は必要であろうと考えますが、畜産局の方では、馬籍法にかわるべき代案がおありになるか。その点を御質問いたしたいと思います。

伊藤嘉彦農林事務官(畜産局畜政課)

○伊藤(嘉)政府委員 お答え申し上げます。お話の通り行政をやつて行きますためにも、その他のことをやつて行きますためにも、家畜の統計が必要であろうと思います。但しこれに対しましては、実は統計法の第三條第二項に基きまして、二十四年の一月二十四日付の農林省令によりまして、家畜のセンサスの規則が出ておるのでございます。それでこれは一應昭和二十四年分二月一日付をもちまして、家畜の飼養者の氏名であるとか、家畜の性の別、年令の別、それからただいまお話のありました品種の別もしくは頭羽数を調べるようになつております。なおそのほかに現行馬籍法におきましては、馬そのものの移動、馬そのものの種類をとらえておるのでありますが、このセンサスにおきましては、行政の便宜のためにその家畜を飼養しておる者がどういう形態の農家であるか、農家、非農家、準農家、それらの別と、それらの農家の経営しておりまする耕地がどういう状況になつておるかという、家畜と農業経営を結びつけたセンサスを行うようになつております。それでこのセンサスは大体において今後も行われると思いますので、行政をやつて参りますための、大きな意味における家畜の把握というものは、これによつて達成し得るのではないかと思われるのでありまして、現在の馬籍法にありましようた、はなはだ詳し過ぎまして、言つて見ますると費用がかかり過ぎる以上に、実は実際問題としてすでに行われておらない状況であります。そういう費用がかかり過ぎる以上に、この実行を期しられないようなものよりも、行政のためにはこのセンサスをもつて足りる。それでもちろんこれだけでは足りない場合におきましては、その時々にじまして必要な調査をして行くということは、もちろん必要であろうと思うのでありますが、大体におきましてそのセンサスというものの中においては、今お話のありましたように、性、年令、及び品種等はわけて調査をせられることになつておりまするので、これで大体用は足りる、こういうふうに考えておりまするので、別に家畜全般にわたる、あるいは馬にわたりまするところのそういう法律を制定するということは、現在のところ考えておりません。

寺崎覺農民新党

○寺崎委員 よくわかりました。ところが末端の調査機関及び統制機関といたしましては、どういう組合を通じ、どういう方法をもつてただいまの業務をやられますか。それをお伺いしたいと思います。

伊藤嘉彦農林事務官(畜産局畜政課)

○伊藤(嘉)政府委員 お答え申し上げます。このセンサスのやり方は、家畜の飼養者が一應申告をする。これはあとで御配付申し上げてもよろしいのでありますが、第六條におきまして今申し上げましたような事柄を調べるよになりておりますし、その事柄につきまして申告をする。この場合におきまして農林水産業調査員というものが全國に配置してあるのでございますが、これがこの申告をとります際に、家畜の飼養者から聞取りの方法でやることになるのでございます。それで農林水産業調査員は、聞取りました事柄を家畜帳簿に記入をいたしまして、これが原簿になる。そういうかつこうで行われることになつております。

寺崎覺農民新党

○寺崎委員 農林調査員というのは町村單位で名部落に一名くらいでございますか。もしそういうことでございますと、申告をしなかつた場合に漏れるおそれもありますから、下部末端においては協同組合形式のものでもおつくりになるお考えはございませんか。

伊藤嘉彦農林事務官(畜産局畜政課)

○伊藤(嘉)政府委員 農林水産業調査規則によります農林水産業調査員は、私はつきり記憶しておりませんが、たしか全國で五万くらいじやないかと思われます。相当の数がおりますので、ただいまお話のようなことはますないと思いますが、そういう意味からいたしまして、特別に協同組合等で家畜の数を調べるような制度をつくるということは、ただいまは考えておりません。但しこれはよけいなことでありますが、お話のありました通り、家畜の品種というようなことは、馬に限らずすべて非常に重要でありますので、この点につきましては、特に家畜の中におきましても、種畜につきまして、特別の制度を設けてあるのでございます。これは前議会においてお願いいたしました種畜法の中で、登録協会というものをつくることになつておるのでございます。登録協会は種畜の登録をする團体でありまして、現在まだ十分に発展を見ておりませんが、諸外國の例からいたしましても、こういう登録協会は、畜産が発展をし、また畜産を発展せしめるためには、非常に大きな原動力になつておるというふうに聞いておるのであります。この登録協会が自主的に重要な登録をやるわけでありますが、そういたしまして、家畜の改良というようなことにつきましては、この制度によつて運営されて行く、こういうふうに考えております。

寺崎覺農民新党

○寺崎委員 ただいまのお話よくわかりましたが、末端機構におきまして、もつと強力なる畜産組合をつくるとか、あるいは市町村において統計をとるとかいうことにして、日本の農耕馬の動向、挽馬の動向が、どういう数字でどういう形式になつておるかという統計がわかりますような方法をとつていただきたいという希望を申し述べて、私の質問は終ります。

小笠原八十美民主自由党

○小笠原委員長 この際お諮りいたします。質疑はこの程度に止めまして、次に農林伊算に関する件に入ろうと思いますが、御異議ありませんか。     「異議なしと呼ぶ者あり〕

小笠原八十美民主自由党

○小笠原委員長 御異議なしと認めます。それでは農林予算に関する件を議題とし、質疑を継続いたします。要求の政府委員の見えておるのは竹村君の関係のようでありますから、竹村君。

竹村奈良一日本共産党

○竹村委員 二十二年、二十三年に、宇治山田森林組合に伊勢御宮境内林の拂下げが行われているのでありますが、これの代金が大藏省に大体とれだけ入りておるか、まずそれをお伺いしたいと思います。

今泉兼寛大藏事務官(国有財産局総務課長)

○今泉説明員 お答え申し上げます。昨日ちよつと御質問のあつたことが傳わつたのですが、御質問の趣旨が詳細に判明いたさないで、何か神宮で無断で伐採した代金についての御質問のように聞きました関係上、実は本日詳細な数字を持つておりません。終戰後昭和二十一年八月から二十三年に至るまでに、宇治山田部落関係で、伊勢御世の境内林の中に入つて慣行的に拂下げてもらつている組合は三つございまして、人数で七百七十五名ほどになつております。この人たちに拂下げた石数は四万四千二十三石、賣拂代金は三十三万六千二百二十一円、こういうことに相なつております。

竹村奈良一日本共産党

○竹村委員 これは今御説明あつたように、大体拂下げを受ける者が株を持つて受けることになつている。ところが今これが地元で非常に問題になつているのです。その問題になつている事情はどういうことかというと、二十一年六月以降二百八十万円というものが大藏省に納入されているが、実際は千五百万円くらいらしい。そういうふうに言われている。こまかしいことは申しませんが、とにかく問題の中心はこれなんです。私の聞きたいのは、大体千五百万円に及ぶやつが二百八十万しか大藏省の手金部に納入されていないということ。國有林の拂下げ等が上程されているので、こういう事実を大藏省は知つているかどうか、それを調査されずに、のまま放つてあるのかどうか。また調査されてその詳細かわかつておれば、今後國有林の拂下げ等にからんで、こういうようないろいろな疑惑が起ることは不幸に思いますので、それについて詳細に御説明願いたい。

今泉兼寛大藏事務官(国有財産局総務課長)

○今泉説明員 御質問の趣旨は、慣行的な拂下げてなくて、二十二年六月までの終戦後の非常に混乱の時期に、不注意のために地方長官の許可を得て伐採すべきものを、許可を得なくてそれぞれの会社なり地元等に拂下げたいわゆる無断伐採の木材関係の御質問と思いますが、これは御承知の通り、もともと伊勢神宮の境内地というものは、公用財産として國の公用——これは全國の至るところの神社みなそうだつたのですが、從來は公用財産扱いを受けておつた。ところがこ十二年三月にいわゆるポツダム宣言の勅命が出まして、いわゆる政教分離の趣旨にのつとつて、從來公有財産扱いをしておつた神宮その他の神社の境内地というものは、國有寺院の境内と同じように普通財産ということになつて、無償貸付関係にかわつたのであります。この國有境内地につきましては、現在法律が出ておりまして、もともと神社あるいは寺院の所有であつたということが立証されるものについては、それぞれの社寺に無償でその境内地は讓與してやる。それが立証できない所は半額で賣拂う。しかしながら宗教活動に必要でないものは、これは國に存置する。こういうような法律が出ておりまして、目下それに基いて社寺の方から申請が出て、大藏省としては、それぞれ中央、地方に社寺境内地処分審査会というものを設けまして、この審査会の意見をまつて大藏大臣が処分するということになつておるわけでありますが、伊勢神宮についても、その一般の例と同様でございまして、現在伊勢神宮の境内地は國有財産法上の普通財産として伊勢神宮に無償で貸し付けてある。從つてその中にある立木につきましては、神社境内地等木材管理規則というのが現在生きておりますが、これに基いて地方長官が許可したものについては、一定の限度この伐採が認められる。その伐採の認められる範囲は、枯損木であるとか、障害木であるとか、それから神社の造修用材として必要なものであるとか、それから災害復旧用のために必要であるとか、こういうものについては、地方長官の許可を得れば伐採ができるということになつておるわけであります。それらについては一々地方長官に許可願いを出して、地方長官の方では所轄の財務局長とこれを協議して、その同意を得た上で、伐抹すべきものは伐採の許可を出すということになつております。ところが今御指摘になつた問題は、昭和二十一年の八月から二十二年六月まで、石数にしまして十二万六千七百十石、その拂下げ代金二百九十五万八千三百四十円八十三銭となつておりますが、これは神宮がその政教分離であるということを非常に誤解いたしまして、從來は公用財産であつたか、今年は普通財産になつてしまつた、そうすれば今度は地方長官等の許可を得なくても伐採してよろしかろうというような非常な誤解から、知事の許可を得ずして二十一年八月から二十二年六月までに伐採してしまつた材木でございます。これを大磯省があとで探知し、調査した結果、そのうちには先ほどちよつと申し上げました慣行組合に從來前々からずつと慣行的に拂下げておつたところの四万四千三十三石、の代金が二十三万六千二百二十一円、これだけは縣当局の方も口頭で許しておつたという事実もございまして、これだけはかんべんしてやろうということで、これを差引きましたのと、それから伐採に要しました経費が二十三万九千七百十一円でございますが、これだけは実費として免除してやろう。この二つを差引きました残額の二百四十八万二千四百七円九銭につきましては、昨年の十月六日づけで、國の方に無断伐採の追徴金として徴収済みでございます。今後の問題については、今古つた木竹管理規則で十分に取締まつておりまし、神宮も、その浮沈に基くことながら、非常に間違つたことをやつたということで恐縮しておりまして、今後は地方長官の許可を得なくては絶対にこういうことはやらないという誓約書も出しております。大藏省も十分監督いたしますので、今までみたような不祥事件は將來とも起きないことと確信する次第であります。

竹村奈良一日本共産党

○竹村委員 大体ただいまの御説明でわかりました。ところがそのときの賣格にすると、地元では千五百万円ぐらいのものだということがやかましく言われているが、そういう價格であつたかどうか、この点を伺いたいのであります。

今泉兼寛大藏事務官(国有財産局総務課長)

○今泉説明員 その單價の問題につきましては、從來神宮がこういつた枯損木その他を拂い下げているような慣例もありまして、やみの價格は、おそらくその当時市債は相当高かつただろうと思いますが、神宮が地元その他の関係で拂い下げるというのは、おそらくこの拂い下げた價格は、公定價格あるいは公定價格に近いような價格で拂い下げたと思います。石当りその当時二十五円三十銭ということになつておりますから、一般のやみ價格に比べれば、非常に低くかつたであろうということは想像にかたくないのでありますが、これも國に断りなしに処分してしまつた後のことでありますから、追徴金としては神宮が実際に收入した以上にこれを追徴としてとるということは過当でありません。また國の側から見て、その当時のやみ價格は非常に高かつたといたしましても、大体公定價格近くで拂い下げたというものについて、それ以上神宮が取得していない以上、追徴金を出すことはむりだというので、御宮には特に利益を與えないという趣旨で、今言つた慣行組合の分と、それから経費がかかつた分だけは差引いて、あと全額を國に納入させる、こういう処置をとつた次第でございます。

竹村奈良一日本共産党

○竹村委員 それでは今後の拂下げについては、あなた方の関係ではないことになるわけですね。今後の拂下げについては知事の認可になるわけですね。

今泉兼寛大藏事務官(国有財産局総務課長)

○今泉説明員 やはり國有境内地としての今後の処分関係は、大藏省でこれを主務として所管している関係上、窓口の許可事務は地方長官がやつておりますが、やはり財産関係は大蔵省所管の普通財産ということになつておりますから、知事に申請書を出して、知事がその許可を與える際は、所轄の財務局長と協議をすることになつておりますから、やはり最終的には大藏省の出先の許可がなければできないということで、火藏省はやはり相当大きな権限を持つているわけでございます。

竹村奈良一日本共産党

○竹村委員 それではこの拂下げにあたつて、たとえばその組合員が拂下げの権利というものを保有しておる。地元ではそうなつておる。しかも株を持つておる人が拂下げを受ける権利を持つておる。從つてそこでこういう疑惑が起つておるのです。そこで今後拂い下げる場合には、実際必要な者にこれを拂い下げる。株を所有しておるからといつて、その者に特に優先的に、これを公定價格か何かの形で拂い下げるというようなことはやめて、必要な者に拂い下げるというような方針に改められる意思があるかどうかということをお聞きしたい。

今泉兼寛大藏事務官(国有財産局総務課長)

○今泉説明員 慣行組合につきましては、これは何百年という歴史を持つて、それも非常に商賣的にやつているというものではなくして、薪炭、燃料くらいに拂い下げるということになつておりますので、一人当りの拂下量もごく微々たたるものでございまするから、これを境内地の最終処分がきまる前までに、この制度を全然やめてしまうというようなことについては、私は適当じやない、やはりこういうものについては、從來の慣行通り、ある程度の優先権を認めてしかるべきだと思います。しかしそれ以外の地元の関係等について、なお枯損木その他の関係で拂い下げる余地があれば、全然これは與付するという態度でなくして、そういつた向きについては、なお十分考慮いたして、えらく地元関係に不均衡のないように措置は講じたいと思います。

小笠原八十美民主自由党

○小笠原委員長 この際お諮りいたします。この農林予算に関する件の質疑もないようであります。関係政府委員も出席もないのでありまするから、これを打切ろうと思いますが、御異議ありませんか。     「異議なしと呼ぶ者あり〕

小笠原八十美民主自由党

○小笠原委員長 それでは御異議なしと認めてさように決します。  本日はこの程度で散会いたします。次会は公報をもつてお知らせいたします。     午前十一時十二分散会

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