内閣委員会地方行政委員会連合審査会 第2号
- 発言数
- 175 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1949/04/23
会議録
○齋藤委員長 これより会議を開きます。 本日は一昨日に引続きまして、内閣委員会と地方行政委員会との連合審査会を行います。質疑を続行いたします議題は地方自治廳設置法案でありますから、質疑はなるべく本日の議題についてお進めを願います。申すまでもございませんが、地方自治廳設置法案、すなわち自治廳の機構に関する問題でありますから、機構に関することと地方行政の運用に関することはまつたく切り離して進まなくてはなりませんので、地方行政の運用に関しましては別に地方行政委員会がありますから、その方で御審議になつていただきます。この連合会は機構に関することのみに限定いたしたいと思います。むろん機構に関することと運用に関することは密接な関係もございましようから、そういう点は御質疑になつてもよろしうございますが、運用に関することは切り離して御質問願います。なお大分質問をなさる方もありますから、大体御一人について二十分以内くらいで切り上げることをお願いいたします。それではこれより質疑を続行いたします。木村君何か議事進行に関して……。
○木村(榮)委員 地方自治廳設置法案を審議いたします前に、この前も増田官房長官から大体提案の理由説明はあつたわけでありますが、現に地方財政委員会の方の責任者としてこの問題には、最も責任ある立場におられます木村國務大臣のこの委員会に付託されました地方自治廳設置法、この法律案による機構、こういつたものについての御見解を承つておきたいと思うのであります。
○木村國務大臣 今回提出いたされました地方自治廳設置法案は、提案の理由において説明いたしました通り、現下の地方行政運用の上に最も適切なる、必要なるものと私は認めておる次第であります。
○木村(榮)委員 さよういたしますと、この原案が最もりつぱなものであつて、このまま認めていただきたい。そのような御意見と拜聽してさしつかえございませんか。
○木村國務大臣 もとより提案いたしましたから、その通りであります。
○木村(榮)委員 この問題につきましては、この間GHQの方からもいろいろお話があつて、相当愼重に審議をしてもらいたい。むろんそういうことがなくても、私どもといたしましては当然愼重に審議いたしますが、特にそのような助言があつて、中には憲法違反の疑いもあるのではないかと言われておるくらいな問題があるわけでありますが、そういつた問題をめぐつて、この問題を討論しなければならないわけなのであります。さつき委員長の発言によれば、急ぐわけでございましようが、この時間をおおむね二十分間以内にしてくれといつたふうなことでございましたが、このような議事の運営方法では、私といたしましては、この大事な法案を審議します上において、非常に困ると思います。むろんそういつたことも一應は考える必も要ございますが、それよりも、もつとこの問題をめぐつて、時間の関係等はあまり制約しなくて、愼重審議いたしたいと思いますから、この際時間の二十分間あるいは三十分間といつたふうなお申出に対しては、私たちは承服しないということをはつきり申しておきます。
○齋藤委員長 それでは質疑の通告順によつてこれを許します。中島守利君。
○中島地方行政委員長 ごく簡單なことを二点ほどお伺いしたい。過日増田官房長官より、今度新たに設置さるべき地方自治廳は、地方財政委員会と内閣総理廳の自治課と、この二つを合したもので、まつたくそのまま受入れたものであるとこうことであります。しかしながら私どもこの内容を拜見いたしますと、地方財政委員会は前には決議機関でありましたが、今度の委員会の組織は諮問機関になつておるように見受けるのであります。この点に対して当局からお答えを願いたい。
○増田政府委員 中島さんにお答え申し上げます。仰せの通り今回の地方自治廳は、総理廳の自治課と、同じく総理廳関係の合議体の行政機関である地方財政委員会とを併合したものでございまして、これは市町村長あるいは府縣知事その他地方公共團体の一致の要望を具体化いたしたものでございます。法案の内容等について違つた点は、從來の法規を総合統一したという点が違うだけでございまして、内容においては特に違つた点はないのでございますが、お説のように地方財政委員会は決議機関でございましたが、今度設置せらるべき地方自治委員会は諮問機関に相なつております。というのは、從來は御承知の通り、地方財政委員会の関係におきましては、國務大臣の地位がまだそう確定的なものではなかつたのでございますが、今回は必ず國務大臣が地方自治廳の長官になることに相なつておるのであります。從いましてピラミツド型の独任制官廳にいたしたわけでございます。合議制官廳といつたような、頭の平らな官廳ではなしに、頭のピラミツド型になつたところの、國務大臣を行政長官とするところの官廳いわゆる独任制官廳にいたした次第でございます。從いまして、独任制官廳の横にまた合議制官廳がつくというようなことは、事務処理の円滑を期する上から言いましても、あるいは内閣制度の建前から見ましてもどうかと思いまして、國務大臣をピラミツドの頂上とする独任制官廳の諮問機関という意味において、地方自治委員会を規定いたした次第でございます、もとより諮問事項につきましては、でき得る限り地方公共團体の意見を尊重するという建前は堅持いたしたいと思つておる次第でございます。
○中島地方行政委員長 一体地方財政委員会のできます当時は、地方自治團体はこれに依頼するところが多かつたのであります。今回のような地方財政委員会の決議が無視されるような形になりましは、地方財政委員会そのものの権威にも非常に関係するような結果を見たのであります。私は過去において、地方財政委員会が決議機関でありますので、今度諮問機関になりましたならば、まつたく多数地方を代表するところの委員がおりましても、價値が疑われるようなことになりはしないか、その希望するものが、俗に申せばまことに値打がないようなことになりはしないか。意見にわたりますが、私はぜひこれは議決機関にすることが穏当ではないかと思うのでありますが、政府がどこまでもこれは諮問機関でなければ困るという理由を、もう少しはつきりお答え願いたいと思うのであります。
○増田政府委員 すべて行政官廳は、御承知の通り國務大臣がピラミツドの頂上に立つておりまして、そうして行政事務を円滑に、適切に、しかも速度的に処理することを建前といたしております。そこで今回設置せらるべき地方自治廳は、省ではございませんが、やはり國務大臣が必ず長官になる。すなわちピラミツド型の頂上に國務大臣が立つものでございます。省でございましても、廳でございましても、國務大臣がピラミツド型の頂上に立つておる行政官廳的組織におきまして、その横に委員会等が付置されまして、その委員会の決議が、國務大臣を拘束するということになりますと、独任制官廳としての働きがりつぱに運営できないことに相なる次第でございまして、やはり國務大臣が独任制官廳の頂上であるような官廳におきましては、その官廳の事務につきましては、もとより各種の委員会がございまして、それぞれの意見を強力に反映せしむる必要があるとは存じますが、両方が決議機関であるというようなことになりますと独任制官廳の親玉は意思の自己決定ができる、自分で自分の意思を決定できますから、割合に早いのであります。また決議機関がかりに三人なり五人の委員で構成されておりましても、その委員の方々が集まつた決議というものが、やはりこれは意思決定の機関になりまして、両方が意思決定の機関ということになりますと、どうもその間齟齬扞格を來しやすいということもおそれられるのでございます。從いまして、相なるべくは独任制官廳に付置さるべき委員会は、諮問機関であつた方が、官廳事務の運営上よいではないかと思つております。もとより中島先生のおつしやいますような地方公共團体の意見というものは、九十九パーセント、できれば百パーセントまでこれを尊重すべきものであるという点については、全然御同感でございます。
○中島地方行政委員長 ただいまの増田官房長官の御説明によりますと、いわゆる役所から見た希望だけでありまして、私ども國民の立場からいいますと、いやしくもその府縣を代表する者、あるいは市町村を代表する者、かようなものが相当な背景をもつて立つて、そうして地方自治体に対する財政上の意見を表示するわけであります。この決議が内閣に反映し、尊重せられることは当然と思います。各委員の一人がこの委員長になりまして、そうしてその決議が実行されない場合には、各委員が考えていいのじやないかと思います。あるいは委員としても、重大な責任を持つことが当然だと私は思うのであります。そういうふうな立場で自治委員会ができませんければ、私から申せば、ただ言訳的にこういう委員会をこしらえる結果になりまして、ほんとうに民意の反映というものができないのではないか。どこまでもこの委員会は力強い委員会として、そうしてその決議條項は大体において内閣がこれを取入れなければならない。もし取入れなかつた場合においては、私はこれに從事する各委員も責任をとることが当然だと思います。それほど深く考えて決議をし、そうしてその実現をはかるということは、これらの委員組織においては、最も必要なことではないかと思うのであります。これは議論になりますが私の希望を申し上げて、政府ではどうお考えになるか、もう一ぺんお伺いしたいのであります。
○齋藤委員長 この際に委員長から増田國務大臣に伺つておきますが、この法案のどこに諮問機関であるとか、決議機関であるとかいう意味が現われておりますか。
○増田政府委員 今回の法案は第十一條におきまして、「地方自治廳の所掌事務のうち、左に掲げる事項は、地方自治委員会議の意見を聞かなければならない。」すなわち地方自治委員会の決定によらなければならないというのではないのでございまして、意見を聞かなければならないというのが、すなわち中島先生のおつしやる諮問委員会、こういうことに相なる次第でございます。
○齋藤委員長 十一條に掲げておることは、意見を聞かなければならないということがあるが、これで諮問機関ということになつておるのですね。よろしゆうございます。
○増田政府委員 中島先生にお答え申し上げます。從來の経驗にもかんがみまして、今度は諮問委員会にした点が——地方財政委員会と自治課とを加えただけで、あとは何もかわつておりませんが、その点だけが違つております。この点については、あくまでも政府はこの意見を固執するかどうかというような御質問と拜聽いたしまして、お答え申し上げます。相なるべくは從來の経驗にもかんがみ、また司法機関というようなものは合議制の機間でやつておりますが、そうでない場合は、行政機関のことはやはり諮問委員会といつたような形で、ピラミツト型の組織でやつて行く方が、ここ一年間の経驗にもかんがみ便宜であるので、諮問委員会でやつて行きたいというのが政府の意見であります。
○中島地方行政委員長 ただいまの問題は意見の違いでありますから、この程度にしておきたいと思います。 次に委員会の構成でありますが、これはまつたく前と同じことでありまして、学識経驗者の一人というのがふえているだけであります。この以外に、地方自治体に対する執行機関ばかりでなく、決議機関の代表的なものも入れたらどうかと思います。これについて政府では御研究になつたのか、あるいはどういうために決議機関をこの中に入れないのか、その点をお伺いしたいと思います。
○木村國務大臣 私から御答弁申し上げます。ただいまの御質問はちよつとわかりかねましたが、この構成員の委員に地方自治体の議決機関の長を入れるということはどうかという御質問でありましたか。
○中島地方行政委員長 長という意味ではありませんが、決議機関のたれかそういう理事を……。
○木村國務大臣 これは私どもの方でも相当研究いたしまして、地方の公共團体を代表するものは、当該都道府縣では知事でありまして、市で代表的なものは市長、町村では町村長で、そのうちの縣議会であるとか、あるいは市会であるとかいうのは、これは対外的に当該縣、市町村を代表したものではないと考えておりまして、それを入れる段になりますと、人数も非常にふえて來るししますので、これは代表的権限を持つた委員に限つたらばよかろうと考えて、立案したわけであります。
○中島地方行政委員長 代表機関といたしましても、いわゆる現在の理事の本旨から言えば、必ずしもその府縣の市長がいわゆる代表者であるとは限つておりません。ときによれば、議会が代表するという形になることが適当ではないかと思う。ただこの部面が主として財源に関係していることから、行政の中でも決機関は必要でないという議論もあるかもしれませんが、どうも各府縣知事もしくは市町村長は主として行政部面を代表するものである、立法部面を代表するものでない。大体財務部面のごときものは、提案は市長がしますが、理念は議会が持つておる。その市町村会あるいは府縣会が財政の根本の理念を持つておると言はなければならない。またそうしなければならない。ただその案を出すものが市長であるということで、地方財政の方におきましても、これを二つ加味して初めて完全したものじやないかと私は思うのであります。ただ行政部面の代表者である者だけで財政部面をきめるということは、私は十分これが徹底しないのじやないかと思います。この点について政府はそういう方面は必要ないようにお考えになつておられる点お伺いいたします。
○増田政府委員 必ずしも必要がないというふうに私どもは思つておりませんが、しかし今木村國務大臣からお答え申し上げました通り、現在の法規の建前から申しましても都道府縣知事、市町村長長等が当該都道府縣市町村の代表者となつておりまして、その代表者からその当該都道府縣、市町村の意見を代表する、こういう建前にいたしております。しかしながらお説のごとく府縣会議員等は府縣の財政について最も関心を持つておるものでございますから、そういう方々のうち非常にりぱつな方がある。すなわち学識経驗において非常に長じておる、これらの意見を尊重しなければならないという方もあるのではないかと思つておる次第でございます。
○中島地方行政委員長 これ以上は意見の違いのような形になりますから私の質疑はこれで終ります。
○齋藤委員長 柳澤義男君
○柳澤委員 地方團体の自主性という点から考えますと、第九條の五には法令案を立案することが入つておりますが、この法令案は條例を含む意味でございますか。またそれに関連して、第十條の三にやはり同樣法令案の立案に関することが入つてありますが、この九條五の法令案、十條の三の法令案の意見は、地方の條例を意味するものでありましようか。
○増田政府委員 柳沢さんにお答え申上げます。第九條なり第十條の法令案というのは、國において立案すべき法令案の趣旨でございます。
○柳澤委員 そうすると國において立案する場合に限るといたしまして、これは当然地方自治團体を拘束する、その地方自治團体の自立性に関するところまで及ぶもののように考えられるのですが、いかがでございますか。
○増田政府委員 柳沢さんにお答え申し上げます。御説の通りでございまして、國で出すべき法律もしくは法令を立案する次第でございます。そこで政令等はもう規定事項が制限されております。法律等で地方自治法その他の法律の改正案を立案するような場合は、もとより自治能力にもあるいはこれを拡大し、あるいは縮少するという影響もある次第でございまして、そういう場合には、もとより國会の全面的な御協力を得なければならない建前になつております。
○柳澤委員 構成の点でありますが、第四條を見ますと、自治委員会の委員が六人になつておるようであります。この六人は、ことに衆議院一人、参議院一人というのは少きに失しはせぬかと思うのであります。ことに先の方に参りまして、第十二條で委員三人以上の出席で開けることになつております。三人の出席でこれが開けるというと、ほとんど有名無実に近くなるのではないかという感を抱くのでありますが、さらに申し上げますならば、この附則の経過的規定の三のところには、十二條の二項にかかわらず逐次任命されたものだけで議事が開けるということになりますと、一人でもよろしいように解せられるのであります。一人の委員でもよろしいというような会議はおよそ意味のない、なんだか景物的につくつている会議のように感じられるのであります。眞に民主的な意見を反映せしめて、この会議を意義あらしめんとするならば、もう少し人的構成について御考慮を願つてしかるべきではないかと思うのであります。その点いかがでございますか。
○増田政府委員 定足数は御承知の通り最少限度の議事を開き得る限度を定めたものでございまして、もとより三人そろえればいいということになつておりますが、われわれも三名以上の会議で結論が生れることを期待いたしております。あとの附則は経過規定でございまして、こういうことは書いてはございますが、逐次任命することがどうしても時間的に必要な場合もあるかもしれませんが、できれば同時くらいに任命いたしまして、三項のような二名でも会議を開くというようなことでなく民主的の多数決の原則なり、あるいは大勢の方に集つてもらつていい知惠を結論として生み出すような方式を破らないように、配慮いたしたいと思つております。
○柳澤委員 ただいまのお話一應ごもつともでありますが、衆議院から一人、これが他の法律の振合いを見ますと四人ぐらいになつておりますし、参議院が二名くらい規定されている会議があるようでありますが、少くともその程度が必要なのではなかろうかと考えるのであります。これを増員する御意思がないかどうかを承ればけつこうです。 それから同條の三項にはこの一、二の衆議院、参議院の場合でない三から六までの場合について、両議院の同意を得なければならないことが記載されております。両院から出る場合、両院の決議によつて行われることは当然でありますが、その他の組織團体の長がそれぞれの立場で選出される場合に、何ゆえに議会の同意が必要とされたのでありましようか。たとえば警察廳法の二十三條に適格審査委員会の規定がありますか、ほとんど同樣な会議のようになつておりますが、この場合なども議員以外からの組織團体の長の場合において議会の同意を得る、両議院の同意を得なければならないという規定はないのでありまして、法制の体系からいつても制度の統一の上からいつても、一方にそういうものがなく、ここの場合だけがさように入つております。かように両院議員でない場合に、やはり両議院の同意を得なければならないというのは、その辺の理論的な建歩がわからないのであります。この点はいかなる理由でございますか。
○増田政府委員 衆議院と参議院については、指名したものであるから当然であるけれども、あとのものはそれぞれの公共團体でこれがりつぱな方であるという意味において、代表者として推薦したものである。さらに両院の同意を得る必要はないのじやないかとという御説は一感ごもつともと拜聽いたしたのであります。しかしながら最近制定されました國家公務員法によりまして、これらの方々は特別職になるわけでございます。特別職は國会の議決または同意を得ることを要する、こういう規定に相なりましたために、やむを得ず両院の同意を得なければならぬ、こういうことに相なつておるのでございまするが、もとより國会におきましては、せつかく公共團体がりつぱな代表者であるという意味をもつて推薦した方々に対しては、同意をされることをわれわれは予想しておる次第でございます。
○柳澤委員 私はそこのところは公務員法の規定を承知しております。公務員法の規定の方がむしろかえらるべきであつて、公務員法の方へ合せてかような理論に矛盾した規定をはめるというのは、逆じやないかと思われるのであります。むしろ公務員法の方へこういつたような場合の規定が一つ挿入されていいんじやなかろうかと思います。理論的に見てどうもうなずき得ない。その点はいかがお考えになるか、そういうふうにつじまが合わぬでもやはり公務員法に合せる、そういう規定があるからどうしてもこういうことになるのでありましようか。
○増田政府委員 國家公務員法の規定が惡いのであるという御説は、一應の御意見として承つておきますが、國家公務員法は御承知のような客観情勢のもとに定められた法律でございまして、百パーセント尊重する必要がある、こう存ずる次第でございます。そこでこの同意についてはもとより御説と同感でございまして、都道府縣、市町村等において、しかもその連合組織が最良の代表者であるという意味合いにおいて推薦された方に対しましては、國会においては同意を與えていただきたい、またこういうしかけにいたしましても、私は必ずしも非民主的とは思つておりません。國会は御承知のごとく、新憲法下におきましては他の司法あるいは行政等と多少違いまして、國権の最高機関になつておりまして、この國会議員の方々が、これらの代表者はよろしいという意味で、同意をくださることもやはり民主的ではないか、こう思う次第でございます。
○柳澤委員 私はあえて議会の議決を得ることに対して非民主的だと申し上げるのではありませんが、法律は一つの体系をもつてつくられておる、いかなる場合にだれが見てもわかるように、理論的に組織されておるものであります。場当りに、その場その場で継ぎ足して行くという式は、ここにたくさん盛られておるように各省の設置法案等多くの法律が新しく出る場合には、特にこういう点も氣をつけて行くべきじやなかろうかと思うし、ただ單にいたずらなる手数をかける程度の意味合いならば、これはまずい、私はかように考えるのでありますが、これは意見の相違と考えまして、この程度にいたします。 さらにもう一点お尋ねいたしたいのは、総体としてこの法案の字句、文章等が非常にぎごちない、何だか下手な飜訳のような感じを非常に強く與えられるのであります。全体をそういう感じをもつて見ますばかりでなく、たとえば第五條の第三には「施設を設置し、及び管理すること」という文字を使つておる。しかるにその七に行きますと、同じ内容を表示するのに「施設をし、及び管理すること」という文字を使つておる。一方においては「施設を設置し」で一方は「施設をし」で、しかもそのあとの「及び」以下は同じである。法律用語の統一は非常に困難な問題でありましようけれども、わが國におきましては最近ようやく法制局が非常な努力を拂つて、何人にも誤解のないように字句を統一しつつあつたことは申し上げるまでもありませんが、どうもその上に同じ條文の中で、片方は漢語を使つておるのだが、その次の條章は文語体であるのだかどうかしりませんが、まるで用語も統一されておらぬというのは、いやしくも一國の法律として、口語体で行くならば口語体でけつこうであります。ひらかなで口語体でまことにけつこうでありますか、かような文字の使用につきまして十分他の法律とも勘案をし、しかもこの同じ條文の中に、かような不統一な文字を使うようなことのないようにする。私はあえて英米のことを言うのではありません。國語の上から少し統一した用語を用いていただきたい。これはお願いするのであります。あえて答弁の必要を認めません。直していただけるものでしたらぜひお願いしたいと思います。 さらに今の点に関連いたしますが、十一條の五で、憲法第九十五條に基くところの一般投票のごときは、この文字を読んだだけではとうてい理解できないのではないかと思います。これは憲法第九十五條に定められたいわゆる特別法の一般投票でありますが、この文句だけでは特別法の一般投票の手続きというところを幾ら読んでも、おそらくは法律を專門にされる政府委員でもない限り、どういうことだか意味がとれないのではないか万民に知らしめる法律の文句としてはあまりにこれはそそつかしいのではないかと考えられます。文章の点についてはその他にもたくさんありますか、この程度にしておきます。 十一條の六の所に、所掌事務としての技術的助言に関する事項か入つておりまして、この廳の所掌事務の中にはどこにもないように思われるのですが、その点所掌事務にないところでも、この会議の権限として上げるとこについてはおさしつかえないのでありましようか、その点をひとつお尋ねいたしたいのであります。
○増田政府委員 柳沢さんはその道の権威でございまして、難質問、各質問をあそばされまして、われわれは恐縮する次第でありますが、一應私の所見を申し上げます。 まず第一に、先ほどの御質問の残りでございますか、要するに今回は特別職のものは議院の同意を要するということに國家公務員法でなつております。もししいて異を立てるならば特別法をつくりまして、第四條にこれこれの任命するものには両院の同意を得ることを必要としない、こういう文言を書かなければならないのでございます。ただほつておいたのでは、当然にやはり議院の同意を要することになりまするから、これは同意を要しないということを書くのもどうかと私は思う次第でございまして、まずまずこの程度で御了解を願いたい、こう思う次第であります。それからあと文言のうち適当な施設を設置し管理することということを第五條の第一項三号には書いてある。それから同じく第五條第一項の八号には宿舍を設置し管理することと書いてある。しかるところ同じくその七号には必要な施設をし管理すること、こういうふうに書いてあつて、文言の使用法について一致した標準にのつとつていないことはよろしくないというお話、ごもつともでございます。ただしかしなから、しいて異を立てて私から御返答申し上げることが許されるならば、具体的な場合には何々を設置しと、こう書いてあります。必要なる云々という抽象的な文句のときは、必要な施設を設置し、と書き、宿舍とか事務所とか具体的に特定せられるものについては何々を設置し管理する、こんなふうな書き方を、ほかの設置法にもすべて書いてあるそうでございまして、そのよつて來つてゆえんのほかの参考の文句なんかは申し上げたくないのでございまするが、日本語の文句といたしましては、そういうふうに法務廳の法制局では統一しておる、こういう話でございます。 それから第十一條の第五号は憲法等にもこういう文句を使つておる次第でございまして、憲法の文句を踏襲した、こういうふうに御了解を願いたいと存ずる次第でございます。あとのことは他の政府委員からお答え申し上げます。
○郡政府委員 「地方公共團体の職員の給與についての技術的助言に関する事項」、これを特に自治委員会の意見を聞くことにいたしておりますのは、連絡行政部の所掌いたしまする事務の中に「地方公共團体相互間の連絡協調を図ること」これは非常に廣く所掌事務にいたしております。しかしそのうち特に基本的なものといたしまして、議決事項のうちにかかげましたので、かようなものが当然連絡行政部の所掌事務の中に入る考えで立案いたしたのであります。
○齋藤委員長 門司亮君。
○門司委員 基本的なことになついてのみきようはお尋ねをいたしまして、各條項にわたりましては後ほどまたお尋ねしたいつもりであります。大臣の説明によりますと、本法案は地方の公共團体が非常に要望しておるというようなお話であつたのでありますが、地方の公共團体が今要望いたしておりまするものは、現在のような地方財政委員会のような無力というとあるいは木村國務大臣におこられるかもしれませんが、大体そういうことにひとしいような状態である。そうして地方財政の窮乏すらも救えないようなものであつてはならない。もう少し力強い、自分た廳のほんとうな要請の上に力を與えてくれる何らかの官廳がほしいのではないかというようなことが、私はそもそもの希望だと考えておるのであります。ただ單に地方財政委員会と現在の自治課とが一つになれば、行政的に非常にやりいいというようなことは、おそらく枝葉末節のことでありまして、役所から考えるならば、そういうことが考えるならば、そういうことが考えられるかもしれませんが、実際の地方の公共團体というものは、私はそういうことは考えていないと思います。そこで出されましたこの案を見ますると、依然として地方財政委員会の案のそのままのような形であつて、このままではとうてい大臣の理由とされておりますることは私は当らない、こう考えるのでありますが、この点を大臣はどういうふうにお考えになつておるかであります。まず先にその一点をお伺いいたしたいと思います。
○木村國務大臣 私は遺憾ながら門司委員と別な見解を持つております。地方財政委員会と地方自治課というものが別個に存在しておりまするための連絡というか、総合的な地方の調整、調和のような連絡が非常に欠如いたしております。從つて、そこに結集せられたる力も阻害されるわけでありまして、今回これが一緒になりますということは、相当強力な構成になると考えております。
○門司委員 大臣は見解の相違だと言われるが、あるいはそうかもしれません。しかし私どもはそういう点は全然納得ができないのであります。それはなぜであるかと申し上げますると、やはり前の地方財政委員会と同じように、地方自治廳の長官としては國務大臣をもつて充てるという官制に相なつておるのであります。そこで大臣としては、その自治廳の自治委員会議の議長としての性格と、大臣としての性格と、二つの現われが私は必ず出て來ると思うのであります。こうなつて参りますると、地方の財政行政のことを要望いたしまする地方の公共團体の意思を、そのまま閣議あるいは内閣に傳えまする場合に、委員会においては採決されましたことが、國務大臣か閣議に出席いたしまするときに、大臣としての立場から出席なさいますということになりますると、國の財政あるいは行政の形の上から言うと、なかなかそう地方の公共團体の諸君の要望するようなことは、いれられないというような二重の形が出て來ると思う。その点については、すでに木村國務大臣は十分御経驗のことと思いますが、私は非常にお困りになる点か再びここに繰返されて來ると思うのであります。それからもう一つ、これの性格といたしまして、その現われか委員の数に現われて参つておるのであります。地方自治委員会の数はやはり七名でありまして、そうして賛否両論にわかれまする場合のことも、七名でありますことによつて容易に判断かつくのでありますか、この場合は地方から選ばれまする者か六名であります。そうして賛否両論のときは議長これを決するということになつております。そういたしますると、委員会か往々にして二つにわかれた場合に、ことごとく議長がこれを採決するようなことか容易に行われて、委員会のほんとうの意思というものかここに反映しないで、ややともいたしますると、こういう機構でありますると、議長の独裁がここに現われて來る。そういう場合には、議長は半面に國務大臣でありまするので、往々にして國に御都合のいいようなことに采配があげられるんじやないかという危險性が生れて來ると思う。こういう性格は、地方の公共團体が非常に要望しておるのと、逆な結果を來すのではないかということを考えざるを得ないのでありますが、この点に対する大臣の所感をなお一應承つておきたいと思います。
○木村國務大臣 お説ごもつともでありまして、現行法の地方財政委員会の決議権というものが、たまたま國務大臣たる議長と両方の見解に立つようなおそれがありまして、先ほど中島委員から御質問がありまして、官房長官が御答弁に相なつたように、その運用に大なる支障を來たす。また國務大臣は内閣を構成いたしますところの一つの分子でありますから、内閣は憲法に定めるところによりまして、國会に向つての全面的な責任を負わなければならぬ。その場合にそこに非常に困つた問題が起りますので、それは今度この第十一條に決議機関といたしませんで、諮問機関といたしてあります。これによつてそういう弊害を除去いたしまするつもりであります。 それから今の決議権の問題でありますが、考え方によつてはそういうようにも考えられましようけれども、しかしこの員数で運用のよろしきを得ることはでき得るものと私は考えております。
○門司委員 ただいまの大臣の御答弁でありますが、なるほど十一條には意見を聞かなければならないというような字句が使つてあります。しかしそこに問題が残されておると思います。これがもしそういう機関であるといたしまするならば、決して地方の公共團体の諸君が望んでおるような強力なものにはならないと思います。從つてこの法案をもう少し堀り下げてみたいと思う。私はこの條文のうちどこをどういうように修正するとか、また全面的に反対するかどうかということも、意見を十分まとめておりませんので、今日申し上げるわけには参りませんが、ただいままでの御答弁を伺いますと、本法案自体の性格というものが、きわめて微温的というか、大臣の説明にそぐわないような氣持を、われわれは持つものでありますが、この点に対して、大臣はこれで十分な運用ができると思うかということであります。一面この委員会の長が國会に対して責任を負わないということになつて参りますると、やはり先ほど私が憂慮いたしておりますようなことができてくると考えるのであります。もしこれが十一條に書いてありますように、諮問機関であつて、意見を聽取しなければならないという程度のものでありまするならば、何もこの二つのものが一つになりましても、大した力は持てないというように考られるのであります。ただここに懸念いたされますることは、この機関を通じて、從來の日本の行政の上で一番惡かつた官吏行政が、再び行われるようなことに逆もどりをする危險性がありはしないかと思うのであります。そこでこれの長である人が、二重の人格を持たなければならないという制度でなくして、むしろ自治委員会に十分の責任を持たせて、自治委員会の互選による長官がこれをまとめて行く、というように、ほんとうの地方公共團体の代表者の、政府に対する一つの力として現わして行くようなことを考えられないかどうか。これも合せて御答弁願いたいと思います。
○木村國務大臣 そういう御見解でありまするならば、それに基きましてこの案の修正をお出し願いたいと思います。
○門司委員 ただいま大臣は、そういう考えであるならば、そういう考えの修正を出していただきたいという御意見でありますが、修正を出す場合に大臣の意見はそれをいれられるかどうかということであります。私がここに申し上げておりますのは、大臣の見解をお聞きしておるのであります。從つてこれをどういうふうに修正するかとか、あるいはこの法案をどうするかという意見は申し上げないと断つております。われわれは質問をしないで、ただちにこれに修正をし、ただちにこれをどうするということでありますならば、何を好んでこういうことを大臣に質問するかということであります。私は大臣の意見を伺い、そうして修正すべき点があるならば修正をし、なお賛成をすべきならば賛成の態度を決したいと考えております。最初から私の質問に対して、そういう意見なら修正をしてもらいたいという御意見であるならば、なお私はそのつもりで質問を繰返さなければならないことになるのであります。
○木村國務大臣 あなたの御質問の要点は、結論として決議機関でなく諮問機関ということなら不備である、これをかえなければ強力なものにならぬということに集中されておると考えまして、それならば先ほど増田官房長官が中島委員に対しまして、るるとしてその理由を説明に相なつておりまするので、ここに重ねて御説明を繰返す必要はないと思いましたから、さように申し上げたような次第でございます。
○門司委員 こまかいことはあとで質問することにいたします。
○齋藤委員長 それでは立花君。
○立花委員 門司委員から申し上げましたように、この法案が非常にあいまいなものであるということは、この法案を企図すること自体が大分矛盾を含んでいるからである。昨日お聞きしたところによりますと、地方自治権の擁護という問題であるにかかわらず、政府において逆に、解体された内務省の復活ということが形の上では実現されようとしているということ自体の中に矛盾がありますので、法案自体がこういうあいまいなものにならざるを得ないと思う。その点につきまして、昨日増田長官は中島委員長の質問に対して、自治課と地方財政委員会と合せた以上の何らのものも與えていないとおつしやつたのですが、お読みになりました提案理由の最後のところでは、これは新たなる性格の機関であつて、しかも総理廳官戻自治課と、財政の部面を担当している地方財政委員会の所掌事務を統一的に処理しますほかに、上述の地方自治廳設置の趣旨に基く新たなる地方自治に関する総合連絡に関する事務を処理するとありまして、昨日お答えになつたことは別の言葉が、増田長官自身お読みになつた文章の中にあるのですが、その点はつきり御答弁願いたいと思います。
○増田政府委員 立花さんにお答え申し上げます。私が提案理由の御説明を申し上げたときには、お説のようなことは明瞭に申し上げております。しかしながら、立花さんは監督権その他について、昔の内務省みたいな方向に反動的になるのではないかという意味についての御質問でございますが、行政権等について新たに加わつたものはない、すなわち後段にございます通り、地方公共團体の事務処理について新たな監督を加えようとするものではないのでございますから、こういうことも合せて読んでくださることをお願いいたす次第でございます。
○立花委員 私がただいま読み上げましたところの、地方財政委員会と自治課と合せたほかに、新たなり地方自治に関する総合連絡のことをつけ加えたと書いたものは、明らかに昨日増田官房長官がお答えになつた、二つ合せた以外に何もこれにつけ加えてないということと、相違するのではないかと思いますが、その問題はそれくらいにいたします。もう一つお尋ねいたしますのは、最初政府の方では、この案ができる前に、地方自治委員会を決議機関にする案をお持ちであつたと思いますが、その点についてお答え願いたいと思います。
○増田政府委員 研究の過程のことについて、あまり申し上げることは差控えたいと思いますが、過程の一つとしてそういう段階もあつたにはあつたのでございます。
○立花委員 さらにその前に、今年の初めあるいは去年の暮ごろ、政府では、この地方自治廳設置法ではなしに、地方自治委員会法というものをお考えになつておられました。その場合には、明らかに單なる諮問機関、單なる議決機関ではなしに、法案自体として地方自治委員会法というものをお考えになつておつた。そうしているときには今お出しになつている案よりも、はるかに進歩的な民主的な案をお持ちになつておつた。それがただいま増田長官がお答えになりました地方自治廳設置法の中にそれを取入れて、決議機関とする。それがさらに諮問機関になつて來ておる。こういうふうな過程を政府の立案の途中でやつておるわけなんですが、どういう理由でそういうふうに、最初にややリアリステイツクだと思われる地方自治委員会案が、現在のようなまつたく一歩誤れば昔の官僚統制に堕するような法案になつて來たのか、この点を御説明願いたい。
○増田政府委員 立花さんにお答え申し上げます。昔のことをかれこれ言われても、実は困るのでございまして、われわれは種々の研究を積みまして、種々の過程を経過して、そしてこの案に到達いたした次第でございまして、この案が今のところ最上であると思つておる次第でございます。
○立花委員 私、過去のことをほじくり出して言つておるのではありませんで、そういう案がかわつた考え方の根拠をお聞きしておるのであります。
○増田政府委員 だんだんいろいろな過程を経て、そしてこの案に到達したゆえんのものは、これが一番いいと思つたからで、それがやはり動機でございます。
○立花委員 これはお答えにならないのじやないかと考えるのであります。具体的な理由をお聞きしておるのであります。
○齋藤委員長 立花君に御注意しますが、歴史のことは、この案そのものに関係ないと思いますから、この案そのものについて御質問願いたい。
○立花委員 歴史を私は尋ねておるのではありませんで、考え方の根本を尋ねておるのですが、委員長からそういう言葉があれば、あえてお尋ねする必要もないと思います。 次にお尋ねいたしたいと思いますことは、やはり官房長官の提案理由説明の内容と官房長官がお答えになり、また法案自体の任務の点で、きのうはつきりお答えになりました自治権の擁護という言葉と、多少食い違いがあると思うのですが、具体的に文句で示しますと、官房長官がお読みになつた二ページには、この法案の重点は総合的連絡調整機関であると、はつきりお書きになつております。しかもきのうお答えになつた法案自体の文句で言いますと、自治権の擁護が重点であるというふうにおつしやつておられるのですが、はたして総合的連絡調整が重点であるのか、自治権の擁護が重点であるのか、この点をお聞きしたいと思います。
○増田政府委員 どつちに重点があるというような意味において私は御説明を申し上げたとは思つておりませんが、御説のように両方とも重点を置いておる次第でございます。
○立花委員 きのうの言葉とは多少食い違いがあると思いますが、これもこの点でとどめておきます。 次の問題は、委員会の構成の問題でありますが、これは中島委員長からも申し上げたようですが、増田官房長官の提案理由の説明の中にも、地方公共團体の意向を如実にその施策の上に反映せしめるとありますのですが、この地方公共團体の意向という言葉が、具体的に人の上で現われて参りますと、市長あるいは知事、町村長の代表という形になつておりまして、政府並びに官房長官のお考えの範囲は、地方公共團体というものが非常に狹い意味で、すなわち市長あるいは町村長が代表される、そういう狹い範囲しか考えられていない。いわゆる行政官廳的な、言葉をかえて言いますと、官僚的な考えでしか地方公共團体というものを見てない。全地方の住民を包含し、さらに最後の地方における議決機関を包含したところの、廣汎な意味における地方公共團体というものを考えていない。その結果、代表として選ばれました者が、いわゆる地方議会の代表を拔かしまして、その他さらに廣汎な人民の代表を拔かしまして、知事あるいは市長そういうものに終つておると思うのですが、少くとも提案の趣旨に、地方公共團体の意向を如実に反映するという言葉がある以上は、さらに廣汎な代表を取入れる必要があると思うのですが、この点について御説明願いたい。
○増田政府委員 お答え申し上げます。私どもは、地方公共團体の代表者を、地方自治法に書いてございます通り、都道府郡知事、市町村長と、こう思つております。それからその都道府縣知事、市町村長というものは、今や新憲法下においては、すべて人民の直接投票により選挙きれたものでございまして、断じて官僚ではないのであります。官僚とは任命にかかるものでございますが、任命ではないのでございます。從つて自治法という皆さんの協賛にかかる民主的な法律のもとにおいて、地方公共團体を代表するものは、都道府縣知事及び市町村長である、こう書いてございます。從つて人民大衆から、たとえば人力車を引く人を連れて來て意見を聞くことはございましよう。また意見を大いに吐くこともございましよう。しかしながらこれは人民の代表であると言うわけにはいかぬのであります。
○立花委員 そういう考え方自体が少しおかしいと思うのです。そういう考え方自体が官僚的だと思う。私たちが公選いたしましても、行政官は行政官で、そういう意味で、代表と言い、公選せられたという意味を、そう狹くお考えになるから、結局委員会の構成が、知事あるいは市長のようなものしか出て來ないということになると思うのです。この点はもう少し幅廣くお考えくださるようにお願いしたいと思います。特にこの法案の重点が委員会にあり、委員会の構成いかんにかかつている場合に、そういうような考え方で行けば現在の政府の方では、これをこれ以上修正する意見はごうもお持ち合せにならないと考えられますが、それでございましては、この法案はおそらく難航をきわめるのじやないかと思われますので、そう固くおなりにならずに、もう少し幅を廣くお考え願いたいと思います。 次の問題は、地方財政委員会の性格の問題であります。地方財政委員会はこれは臨時的なものだと思うのですが、その点について御意見をお聞かせ願いたいと思います。
○増田政府委員 立花君にさらに反駁するようですが、たとえば労働大衆なり、そういう大衆の一人をピツクアツプして意見を聞く、非常にいい意見を吐くことがございましよう。しかしながら、自治関係の事柄は、やはり自治体の代表者でないと、自治関係についての地方の意見を如実に反映したということにならないと思います。ただしかしながら、お説のような点は、学識経驗者、たとえば労働者であつても、これは経驗者ということになるのですから、そういうような意見を廣く取入れる必要があるという意味において、あなたのおつしやることは、私は参考意見になると思います。しかし地方公共團体の代表者の意見を取入れるという意味から言いますと、さつき中島先生のおつしやるような府縣会議長、これは代者と思いますが、その他の廣汎な人民大衆というような言葉をいくら使われたところで、私はそういうものをさらに全國のレフエレンダムか何かで直接選挙をして來るのでなければ、代表者とは言えない。從いましてこ法の規としては、この代表者でよろしい。ただ学識経驗者という意味のところにあげたらいいのじやないか、そういうことには参考意見になると思つております。それから財政委員会は、もとよりこの関係でなくなるわけであります。
○立花委員 私質問を打切つたつもりでおつたが、官房長官の方からさらに御答弁がありましたので、さらに私質問をさせていただきます。私何も一人の人力車夫をピツク、アツプして來いと言つておりませんので、また代表というものも、そういう意味で言つておりません。官房長官のお読みになつた言葉の中に、地方公共團体の意向を如実に反映するという言葉がありまして、このことの中にはもちろん市長、知事も含まれておるでしようが、さらに中島さんの御指摘になつた議長連中も含まれておるでしよう。さらにその他の廣汎なる人民の代表なるものも当然含まれるべきであるというふうに申し上げましたので、官房長官が少し誤解があるかと思いますから、御修正願いたいと思う。 さらに地方財政委員会の問題ですが、地方財政委員会がなくなるかどうかをお聞きしたのではありません。從いまして、地方財政委員会が生れましたときの、地方財政委員会の臨時的性格はどうであつたかということをお聞きしておるのです。
○増田政府委員 今回地方財政委員会は、この方案が通過するとすれば、なくなるわけでございまして、その意味においては、期間は適去一年有余であつた。こういう意味において臨時的だつたとは言えまするが、当時地方財政委員会というものが、法律でできておりますときは、やはりその法律が存続いたします間は、期間を限つての臨時的ならざるものとして制定されたものと、私は承知いたす次第であります。
○立花委員 もちろん法案があつて、存続している以上は、存続しているのは当然なので、そういうお言葉を伺うことは心外だと思うのです。地方財政委員会は、少くともできましたときには、地方財政確立のため諸法案、地方財政法なり、地方配付税法なり、地方税法なり、こういうものをつくることを目的とした臨時的な性格を持つたものである、そういうふうに解釈しておるのですが、その点に対するお答えを要求しておるのです。
○増田政府委員 この法律に臨時と書いたのは、御指摘のような法律をつくるということは、もちろん主要目的としておりましたが、また地方財政委員会が、他の最もりつぱな委員会なり、あるいは行政機構に発展して行くということを予想した意味の臨時であつたのでございます。
○立花委員 これは明らかに、地方財政委員会ができるときの趣旨に反したお言葉じやないかと思います。そういうふうなことは望ましいということになつて來たことは認めますが、当時はそうではなかつた。從つて私どもの考え方によりますと、地方財政委員会の役割は一應済んだのだ、從つて、地方財政確立のための三立法ができました以上は、もはや地方財政委員会として大部分の使命を果して、むしろなくなつてしまうべきが当然ではないか、しかもそれを地方自治課とひつつけまして、その上にまた新たな任務をつけ加えて、新しい大きな機構をつくるというお考え自体が、官房長官の言つておられる地方自治の擁護ということと、制度的に矛盾するのではないか、そういうことをお尋ねしたいと思うのです。
○増田政府委員 立花さんとは不幸にして所見を異にする次第でありまして、この臨時とあるのは、將來消滅することを前提としたわけではございません。必ず地方公共團体の財政的方面の自治の育成について、りつぱな機関に生成発展することを予想した上の地方財政委員会でございます。
○立花委員 次の質問に移りたいと思います。官房長官の御説明の中で、設置の理由として三つをあげておられますが、まず第一には、新たなる意味の緊密な連絡を保つ必要が生じて來た、こういうふうに断定なさつておられますが、これは決して企図されているような、新しい官僚統制的な官廳をつくることが必要とされるような新たなという意味ではございませんので、その新たなという意味は、地方が財政的に窮乏して、金がほしくなつておるということが新しい情勢だと思う。それをこういうふうな形での新しい官廳の創設というふうに置きかえられることは、これは非常に、官僚の立場から申しますと、この窮迫せる情勢を利用いたしまして、必要じやない官廳をつくるのではないか。むしろ地方が要求しておりますのは、官僚機構の膨脹ではなしに、地方財政の確立にあるのだろうと思う。これが新しい情勢と、新しい意味の根本だろうと思うのであります。それを新しい官廳をつくるということに置きかえる、そういうものがつくられようとしておることが一つの矛盾であり、おあげになつておる三つの理由の一つには当らないと思う。この点をひとつお聞きしたいと思います。 その次には、第二におあげになつておられますところの、地方公共團体の運営の実情に即した主張を、常時國の地方行政に関係ある諸施策に反映せしめる、こうあるのですが、これが現在考えられておるような國務大臣を長とする、まつたく官僚的なお役所でできるかどうか。それは今までの地方財政委員会がはつきり示しておる。さらにそれよりも官廳化されたような現在のこの案ではたしてこれが実現されるのかどうか、これは非常に問題だと思う。むしろそれよりも、地方の意向を國家に反映せしめるというには、これとは全然違つた、たとえば私がさいぜん指摘いたしました、この法案ができる最初に、地方財政委員会、あるいは地方自治委員会法でお考えになつておりました地方自治委員会程度、あるいはもつと民主的な機構をもつてしなければ、決して第二番目の原因は除去されないと思うのであります。その点に対する御答弁をお願いいたしたいと思います。 さらに第三番目には、地方自治團体の自主性の強化のために、地方自治團体間に摩擦が起つておる、凹凸が起つておる、不円滑になつておるということがあげられました。これが設置の第三の原因にあげられておるわけなんですが、この自治團体間の不円滑の問題は、これは地方自治團体の全体としての問題ではなしに、むしろ縣廳なり、あるいは市役所なり、そういうところにおける市役所なり、そういうところにおける官僚的なセクト主義、これが非常に原因をなしておるのでありまして、このこと自体から、ただちに中央におけるこの案のような厖大なものをつくる必要は決して生れて來ないと思う。それよりも逆に、もつと地方における行政が民主的に行われるようにすること、それによつて初めて各地方の不円滑が除去されるのであります。中央にこういう厖大なものをつくつて、地方の不円滑が除去されるとお考えになるのは、これは少し当見はずれじやないかと思う。その点に関しても御答弁願いたいと思います。
○増田政府委員 お答え申し上げます。まず第一に、地方公共團体との間の連絡協調のためにこの機関が設けられたようであるが、從來の方がよろしかつたのではないか、というふうでもないのですが、そんなふうなところで、立場をかえてお答え申し上げますが、御承知のごとく、地方自治團体の行政には、財政と財政を除いた部分とがございます。行政の部分は、しいて言えば内閣総理大臣の主管しておる、また官房長官の主管しておる総理廳の自治課でやつておる。もう一つは内閣の総理大臣が主管をする、ただいまのところでは木村國務大臣の主管する地方財政委員会でやつておる。その地方財政と自治課とは、少くとも相互の有機的の、法制的の連絡は全然ないのであります。地方から來ますと、やはり財政についても行政についても、われわれのめんどうを一元的に見てくれる役所をぜひつくつてほしい。こういうことは、もうたびたび全國の市町村長の決議とか、あるいは都道府縣の知事の決議、また議長会議の決議等にも現われております。そういう要望をいれましてつくつた役所がこの地方自治廳でございます。これこそはほんとうに地方自治を円満に育成発達させるための民主的の行政機構である。こういうふうに考えておる次第でございます。從來の通り、たとえばこれから五月、六月、七月と続きますと、有機的には少しも地方財政委員会、あるいは地方財政委員会事務局と総理廳自治課とは、法制的には連絡はないのであります。人はそれぞれ行つたり來たりするのでありますが、法制的にはまるつきり連絡がない。これでは一元的に自分たちのめんどうを見てくれるのではなく、地方自治会を完全に育成発達することはできぬと言つて、地方の市町村長は噴慨しておる次第であります。地方公共團体の意向を如実に取入れるという第一歩が、地方自治廳の設置になる次第でございます。 それからさらに第二の地方自治委員会といつたような決議機関が、しからば地方自治團体の自治の健全なる育成発達に役立つのでないかという御意見でありますが、これも御意見として承つて置きます。 それからさらに第三に、いたずらに官僚機構の厖大化を來すというような御意見に対しましてお答え申し上げます。御承知でもありましようが、政府は非常な決意のもとに行政機構の簡素化、行政整理をいたしております。今度はこれは機構的に一元化した地方自治廳をつくるのではありますが、人はずつと減るのであります。從來百人あつたものが今度は八十人になるということになりまして、決して官僚機構の厖大化を來しておる趣旨ではございません。むしろあべこべであります。
○齋藤委員長 立花君にちよつと申し上げますが、まだ質問者が六人ございます。初めに大体二十分くらいで質問していただきたいということを申し上げましたけれども、あなたはもう二十分をとうに越しておりますから、なるべく簡明にお願いいたします。
○立花委員 委員長これでお打切りになるつもりですか。
○齋藤委員長 そうです。
○立花委員 それはちよつと困ります。
○齋藤委員長 まだ連合会を開かなければならぬ委員会がたくさんあります。これは一日で済ますのが建前で、引続き二日にわたるのは特別なのです。なるべく今日はおそくなつても済ませたいと思います。
○立花委員 これを打切るということは最初委員会できまつたのでありますか。
○齋藤委員長 そういう慣例で、望んでおるのであります。なるべく簡明に願います。
○立花委員 質問を続行いたします。次にお尋ねいたしたいと思いますことは、諮問機関と議決機関と問題になつておりますが、これは決して調整できない問題ではないと思います。独立官廳でありましても、議決機関があつて支障を來すということはないと考えますが、絶対にいけないとお考えかどうか、これをお答え願いたい。
○増田政府委員 御意見として承つておきます。
○立花委員 意見じやなしに、いれられないとお考えかどうか。こちらが御意見を承りたい。
○齋藤委員長 ちよつと立花君に御注意申し上げますが、政府の意見など聞かなくたつて、議会においていかんともかつてに修正する権利があるから、一々政府の意見を聞いておるのは、議員として不見識じやありませんか。
○立花委員 ただいまの時間は質疑の時間と存じますが、さよう考えてよろしゆうございますか。
○齋藤委員長 むろん質疑であります。
○立花委員 じや質疑してよろしいじやありませんか。
○齋藤委員長 あなたのは質疑じやありません。意見ですよ。
○立花委員 それは委員長の独断だと思うのです。政府として、責任者としてどういうように考えておるかということをお聞きした上で、私たちは討論に移り、あるいは修正意見を出すのでありまして、この点は門司君が言つたと同樣だと思います。
○齋藤委員長 中島君もこれは質問せられました。
○立花委員 だから絶対にいれられないものかどうかということをお聞きしているのであります。
○木村(榮)委員 関連して発言しますが、最初私が議事進行についてお尋ねしたときに、委員長は二十分とか三十分とか言われたが、私たちはそういう時間の拘束を受けないで質問いたす権利があると思う。一々質問を制限されることは困る。
○齋藤委員長 しかし委員長は、委員会を整理する権能がありますから、その権能に基いて私は発言するのです。同じような質問をしておるときりがありません。立花君いかがですか。
○立花委員 この問題は重要だと考えますので、委員長の独断でこれを打切るというような議事の進行の仕方は承服しがたい。
○齋藤委員長 委員長の独断でありません。諮ります。
○立花委員 諮つて下さい。諮からない前はあなたの独断ではないか。
○齋藤委員長 希望を述べておるのです。
○立花委員 今の意見は布望じやない。大体この問題は重要な問題であり、二回や三回の形式的な質問で打切られる問題でない。そういうやり方自体が独断的なフアシヨ的なやり方でないか。
○齋藤委員長 それはあなたの意見です。
○立花委員 これは妥当な意見です。みんな質問もまだしていないじやありませんか。質問もしていないのにきようで打切るのだとか、二十分に制限するとか、こういうことは地方行政委員会としては承服できない。だから地方行政の委員長からもあなたに申し入れてあるはずだ。それを一方的に全員に諮らずして、きようで打切るつもりだ、二十分で制限する、こういうやり方は公平な委員長の態度とは思えない。
○齋藤委員長 お答えいたします。それは委員長の意見です。委員長の意見を実現するについてはこの会に諮らなければなりません。私はそういう考えを持つてこれに臨んでおります。それだからあなたがもつと長く質問をやろうと思うならば、なんぼおやりになつてもかまいません。しかしながら衆議院規則第六十八條には「委員長は、委員会に諮り質疑、討論その他の発言につき、時間を制限することができる。」ということがありますから、あなた方の質問のやり方によつては、この規則を利用するかもしれません。
○立花委員 私は決して私の質問が議事を妨害しているとも、いたずらに時間をとるとも考えられません。正しい発言、必要な質問を許されないというような議事の進行の仕方で、はたしてこの重要な問題の審議ができるかどうか。
○齋藤委員長 許さぬことはありません。おやりなさい。私は希望を述べておるのです。なるべく簡潔にしてくださいという希望です、権力を発動するについてまた別の方会があります。
○立花委員 委員長から言われなくとも、もう五分か十分で済むのです。
○齋藤委員長 おやりください。
○立花委員 地方自治委員会法という法案が、最初政府の方であつたということを私は申しましたが、実を申しますと、この法案の修正意見を出すにいたしましても、現在民主自由党のでも修正の案として、この地方自治委員会の強化ということをお考えになつておるように仄聞いたしますが、やりはこの法案が生きるか死ぬかということは、地方自治委員会自体の性格が重要になつて來るだろうと思う。だから私は最初の地方自治委員会法案が、なぜ現在の地方自治廳設置法案にかわつて來たかということを、御質問したのでありますが、それに対して御答弁がなかつた。やはり最初お考えになつた地方自治委員会法案までおもどしになつて、もう一度政府の方でお出しになる意見がないかどうかということを、最後にお尋ねいたしまして終りたいと思います。
○増田政府委員 立花君にお答え申し上げます。今の御質問は具体的な御質問でございますからお答え申し上げます。すなわち地方自治委員会というような思想に返つて行つて、そうして新たに提案する意思が政府にあるかどうかという御質疑にお答え申し上げます。ただいまのところそういう意思はないのでございます。この原案を通過していただくことを切望する次第でございます。
○齋藤委員長 徳田君おりませんか——それでは木村君——。誤解を防ぐために一言いたしますが、私から二十分くらいでやつてもらいたいというのは希望です。
○木村(榮)委員 きようは二十分やることにいたしまして、この次また二十分やることにしていただきます。御了承願います。最初にお尋ねしたいことは、増田官房長官に地方自治の精神についてお伺いしたいのです。
○増田政府委員 木村さんの非常に廣汎にわたる質問でございまして、地方自治の本旨についてという御質問でございますが、これは今二十分というふうにあなたは限られましたが、私も浅学ではありますけれども、地方自治のことを申し上げますと、これは数時間にわたるかもしれませんから、なかほか短時間ではお答えしにくいのでございます。でございますから、ごく簡潔に定義的くらいに申し上げますが、私は地方自治というものは國によつて地方が自分の始末を自分でするということを憲法ないし法律によつて許された範囲において、地方が自治生活をなし得るものである、こういうふうに心得ております。絶対に無制限なものではない。國の方針に調和しつつ地方公共團体が自己育成をはかる。こういうところに地方自治の本旨がある。こう思つております。
○木村(榮)委員 そういたしますと、この地方自治廳というものは、大体地方自治の本旨を生かすためのことを目的として設置されるものでございますか。
○増田政府委員 お説の通りあります。
○木村(榮)委員 そういたしますと、ただいま私が最初御質問いたしました場合に、地方自治の本旨というものは相当廣汎にわたつてのものであるからなかなか簡單には答弁できないという御答弁で、まことにごもつともだと思います。從つて私らといたしましても、この地方自治の本質を生かすためにこしらえられます官廳を審議いたします関係上、なかなか短時間では審議ができないということを前もつて申し上げておきたいと思う。從つて二十分間とか三十分間でやれということはきわめて不合理、妥当でないことは、皆樣方が今増田官房長官のお話を伺つても御了承願えることだと思いますので、よろしくお願いいたします。 そこでこのことは認めていただいたものといたしまして、最初に御質問いたしたい点は、大体國家行政組織の法の第三條第三項において、委員会及び廳云々というので各省の外局としてできました関係でございますが、委員会と廳とは同じように府または省の外局でございますが、名前が違う。一体廳と委員会はどちらが上下でしようか。委員長が上か、廳の長官が上かといつたようなことは、どのように解釈したらよろしゆうございますか。
○増田政府委員 まず木村さんにお願いたいのは、やはりこれは國会も審議期間があるわけであり、それから参議院もあるわけでありますから、できるだけ早く御審議をお願いいたしたいということを切望いたします。というのは、学生でしたら地方自治に関して一年間ぐらいの講義を受けなければなりませんが、練達堪能の國会議員は、私がいろいろ地方自治のことを申し上げるまでもなく、すでに精神的の準備を十二分におありなんですから、できるだけ早く御審議を切望いたします。 それではお答えいたします。委員会の長と自治廳の長は國務大臣が両方兼ねる次第でございまして、いずれを上、いずれを下とは言えないと思う次第でございます。しかしながら委員会の長としては諮問委員会の長になる次第でございまして、職権等は違うのであります。
○木村(榮)委員 私のさつき希望意見として述べ、また確認いたしましたことに、わざわざ御丁寧に増田官房長官から御答弁がありましたが、至つて見当違いの御答弁だと思う。学校ではないから、頭がいいから早くやつてくれ、そこが問題であります。私たちはこの自治廳法は地方自治の本旨に反しておるという観点から檢討しておる。あなたの方は、地方自治の本旨に合致しておるという観点から問題になさる。ところで地方自治の本旨はどのようなものかということになると、これは相当根本的にやらなければわからぬことで、長時間かかる。かようなお説である。そのことから考えますと、相対立した立場に立つ。イデオロギーの問題と必ずおつしやるでしようが、それでよいそれだからこそこの本旨の問題をめぐつて、この設置法というものが、一体あなたのおつしやることが正しいか、私の言うことが正しいかということをやる場合においては、十分や二十分、二時間や三時間、二日や三日でできないということを申し上げておるであつて決して学校でやるようにやるというようなばかなことを言つたのではない。さよう御了承願いたいと思います。 そこで委員会も廳も大体同じものだということになると、今度の行政改革で妙なことには、今まで委員会と言つていたものが大部分廳とわかる傾向がございますが、大体今度の内閣は、廳という名前のつくものがお好きでおかえになるのかとうか、この点をお伺いしたいと思います。
○増田政府委員 皆さんの御協賛にかかる國家行政組織法の中に、外局は廳とする、こう書いてあるのであります。それから委員会という組織もございます。
○木村(榮)委員 そこでうたつてありますことはまことに御説の通りでございますが、今まで委員会という名前でやつておつたものを、今度は廳という名前に大部分かわつて來ますから、そこで権限も内容も同じだということになれば、何も委員会を廳にかえなくても、あるいは交替々々ぐらいでもいいかもわかりませんが、今度は大体廳になるのが多くなつて來ました。つまり廳という名前の方がお好きかというのです。別にむずかしい問題ではありません。
○増田政府委員 お答え申し上げます。別に廳という名前が大好きというわけではございません。
○木村(榮)委員 そこでお伺いいたしますが、ここに十六、十七、十八と各項目が書いてございますが、たとえば國庫負担地方職員の各地方公共團体別の定員を決定するという項目がございます。これは組織法の第十九條の「各行政機関に置かるべき職の定員は、法律でこれを定める。」となつておりますが、これとこの間本多國務大臣のお話では、定員法というものをこしらえて、十月一日までに首切りを断行するのであります。こういうわけだそうでございますが、それとどのような関係がございますか、おきたいと思います。
○増田政府委員 お答え申し上げます。國庫負担地方職員の各地方公共團体別の定員、こういうわけでございまして、國庫負担の地方職員それ自体の定員は法律でお説のようにきまります。そこで皆樣の御協賛の結果きまつたその定員を各地方團体別に振りわける。それを廳が決定するわけでございます。
○木村(榮)委員 それからもう一つ、九條の五でございますが「地方公共團体の行政及び地方公共團体の職員に関する制度について企画し、及び法令案を立案すること。」とこうなつておりますが、この法案したものは、大体どういうふうな処置をされるか。これはまた組織法の第十四條第二項との関連性はどのようなことになるか。その点を御説明願いたい。
○増田政府委員 この立案したものは、それぞれ政令でありましたならば閣議決定で公表して公布します。法律案であるならば、國会に提出いたします。
○木村(榮)委員 そこで今の國家行政組織法の第十四條第二項に書いてあることのの関連性というものはどんなふうになるのですか。この問題は國家公務員法の問題と関連しますが……。
○鈴木政府委員 國家行政組織法の第十四條第二項は、これは國家公務員法に関することでありまして、そこで書いておりますのは、地方公務員に関する問題でありますから、全然関係のないことであります。
○木村(榮)委員 そういたしますと、地方公務員というものは大体この前の話では——私、このことをお尋ねしますのは、なぜかと言いますと、第三回國会でしたか、公務員法改正のときに、令二〇一号の出たときと思いますが、あの問題を当時何かの委員会でやつたときに、地方公務員法というものをこしらえて、これで大体いろいろなことをうまくやる。これが出るまでは政令二〇一号によつていろいろなことをやる、というような御答弁を承つたことを記憶しておりますが、地方公務員法というものをこしらえられます方針がどうかということを承つておきたいと思います。
○増田政府委員 地方公務員法を制定する方針でございます。
○木村(榮)委員 大体行政監査——そういうような言葉では書かれておりませんが、この法律案を見ますと、行政監査といつたようなことが相当できるように思いますが、大体行政監査としてやる権限範囲というようなものについて、これは詳細なことは御答弁できないでしようが、大体どの程度おやりになるのか。
○増田政府委員 財政、行政の監査は地方自治法に根拠がありまして、それでなすことになつております。
○木村(榮)委員 地方自治法によつてやることになりますと、その権限がある程度重複したり、あるいはその権限を浸すような面が各方面に出て來ますが、その辺の調節をなさるお考えはございませんか。
○増田政府委員 これは結局官廳の職務規程のようなものでございまして、結局昔の官制に当るものでございます。そこでもちろんこれは法律でございますから、その中に地方自治に対する監査権とか、監督権とか、報告を求める権というようなものを書いてもよろしゆうございますが、しかし今のところは地方自治法、その他の法律に根拠法規がありまして、その根拠法規にあるところの権限の行使をするわけであります。この第五條に「地方自治廳は」云々とありまして、「但し、その権限の行使は、法律(これに基く命令を含む。)に從つてなされなければならない。」こう書いてあるのでございます。
○木村(榮)委員 そういたしますと、地方自治法や何かで全然やらないようなことだけをやると解釈してさしつかえございませんか。
○増田政府委員 むしろ実体法が地方自治法その他にございまして、これは官廳の役人が、その実体法に基く権限を行使するというようなことをここで列記的に書いてございませんけれども、それぞれ監督権の根拠法規ということはあるわけでございます。
○木村(榮)委員 その点を明確にしたいのですけれども、これでやめます。 今の五條の十二号の十六、十七というようなものは、大体この前、これは臨時的なものだというような御説明があつたと思いますが、臨時とは一体どのくらいな期限をもつて臨時とされますか。その点を承つておきたい。
○増田政府委員 地方配付税というものは、これは臨時ではございません。十七の「地方債の発行に関し」云々というのは、これは当分の間でございます。
○木村(榮)委員 その当分とはどのくらいを称して当分というのですか。
○増田政府委員 当分というのは、その必要の存続する間というふうに御解釈願います。
○木村(榮)委員 そうしますと、今度の内閣が使われます臨時という言葉は、一切そのように解釈してさしつかえございませんか。
○増田政府委員 その事柄によつて、当分の間というのは、時間的にはそれぞれ差違かあります。必ず一年間を限つたことではございません。私が前に申したように、その事柄々々の必要性の存続する間、こういうふうに御解釈願います。
○木村(榮)委員 この問題は相当大事な問題でございます。今までの地方財政委員会の委員の方もおいでになつておるわけでございますが、また各方面から陳情などもございまして、そういつた方面から考えましても、公聽会を開いてこの地方自治の関係の方々の御意見も承つてみたい、かように考えますが、その点について官房長官は御賛成できますかできませんか、承つておきたい。
○増田政府委員 公聽会を開くかいなかは、委員会の方々が自主的に御決定あそばされることでございます。しかしながらなるべく早く地方自治廳の設置を政府といたしましては切望しておる次第でございます。
○齋藤委員長 木村君、官房長官はやむを得ない用があつて退席せられたいそうですから……。
○木村(榮)委員 私は自分の時間も経過いたしましたから、きようはもうこれで終ります。
○齋藤委員長 なお御質問のある方は政府委員にお願いいたします。
○龍野委員 ごく簡單に申し上げます。われわれ地方行政委員がその職責を果す上において非常に困つた問題は、木村國務大臣の性格の問題であります。今度地方自治廳ができまして、國務大臣が長官に当られるということは、地方自治に関する責任の所在をはつきりいたしました関係で、私も今後その職責を果す上において都合よくなりはせぬかと思うのであります。その地方自治に関する最高の責任者として、この地方自治廳長官が当られるという当然の結果は、委員会が議決機関から諮問機関になるのは、これはあたりまえのことであろうと思うのであります。委員会が議決機関から諮問機関にかわるという性格の非常な変更のために、人数をもとのごとく、あるいは六人なり七人なりに限定する理由がどこにありますか、私どもの考えからいたしまするならば、必ずしも本案にある通りに、六人にしなければならぬというような必然の理由もないように思われるのです。諮問機関ならむしろ数を多くして、あらゆる方面の意見を聞くというのが妥当ではないかというように思いますが、この辺について何ゆえ六人に限定されましたか、その辺のことをお伺いしたい。
○増田政府委員 龍野君にお答え申し上げます。この人数を少くいたしましたのは、決して他意あるわけではございませんで、地方財政委員会がやはり六名でやつておつたと思つております。それから市町村長、それから都道府縣知事の代表者、結局加えると三名になります。そこで衆参両院議員から数をもう少しよけい出しますと、たとえば衆議院で二人出しますと、参議院では二人というのが参議院側の要望にもありまするし、そういたしますと、かんじんの地方公共團体側の代表者の方が数が減つてしまうというようなことにも相なる次第で、かたがたこういうふうにいたした次第でございます。
○龍野委員 これは議論になりますから差控えますが、しかしながらこれが決議として一定の権威を持つということになりますと、あるいはそういう数の均衡等も必要であろうかと存じますが、諮問機関である以上は、そういう方面にあまり拘泥する必要もなかろうかと存ずるのであります。さらに承りたいのは、この委員会の諮問でございますが、これは委員会としての決議でございますか、それとも各委員がそれぞれ個人々々として意見を述べるような組織になつておりますか。その辺のことを承りたい。
○増田政府委員 委員会の決議方式は、ここにも書いてございます通り、結局多数決による。可否同数なるときは議長の決するところによる。こういうことでありまして、結局意思決定がなされますために、意思決定は会自体の意思決定でございます。それが、その意思というものはしかし諮問答申といつたような作用をなす、こういうような意味ではございますが、しかし意思決定は会の名前においてやるわけでございます。
○龍野委員 この委員会の性格をめぐつて論爭が闘わされるのでありまするが、この地方自治廳の長官を、地方自治に関する最高の責任者として考える場合には、委員会は諮問機関になるのは当然だと思うのです。しかしながらそれと相並行して、委員会をその独自の見地において一定の権限を、持たせて、政府に要求するというような別途の方途を講ずる。たとえば内閣直接の機関として、委員会を決議機関として置くというようなお考えはありませんでしようか。單に地方自治廳の中に諮問機関として委員会を置くというような構想をやめて、別途に強力なる決議機関として、委員会を別途に置くというようなお考えはお持ちにならぬでしようか。
○増田政府委員 現在内閣法にも、御説のように議決機関ではございませんが、強力な諮問委員会というような意味の審議機関を設けることを予想している次第でございます。
○龍野委員 もう一点お伺いいたしたいと思うのであります。それは十四條の規定でありまするが、地方自治法で必要なる法律案等をつくる場合には、民間の方々を集めて意見を聞くことができるというような規定があるのでございまするが、これは各省とも法律の案を起草する場合には、そういうような規定になつているものでありましようか、それとも本地方自治廳に限つてこういうふうに参考人の出頭及び意見を求めることができるということになつているのでございましようか、私の考え方からすれば、こういうことはあたりまえのことで、あらゆる調査をなして、あらゆる意見を聞いて、そうして立案するのがあたりまえではないか、むしろかくのごとき規定は責任の轉嫁をするような疑いをさしはさむ余地を残すのではないかというような氣がいたしますが、これに対する御意見を伺います。
○増田政府委員 御説はごもつともでございます。こういう規定がなくても、各諸官省におきまして、法令案等を起案する際は、参考人の出頭を求めまた意見を徴する。そうしてできるだけ民意を取入れたデモクラテイツクな方法によることが必要だと思つております。ただしかしながら、ほかの各省設置法にない第十四條があるのはどういうわけかという御質問はごもつともだと思いまするが、地方財政委員会の規定にこういう規定がございます。その規定をそのまま取入れた次第でございます。この規定をどうして取入れたかと申しますると、既存の法律すなわち二つを統合したその一方の委員会の関係の法律にあつて、しかもこれを統合いたしました今度の地方自治廳法にこれを除きますと、できないわけではありませんが、あたかもできないかのごとく見えるきらいもございまして、かたがたこういう九條、十條等に基く企画あるいは立案等は、地方公共團体の利益に非常に密接不離なる影響をもつておりますから、なるべく廣く参考人等の出頭を求めて、意見を徴して、その意見を企画なり立案なりに取入れたいという趣旨でございます。
○齋藤委員長 大泉君。
○大泉委員 時間も遅くなりましたから、すでに各委員の質疑應答によつて盡されていると思いますので、簡單に御質問いたします。委員の性格と構成でありまするが、先ほど來決議機関であるというような御意見もありますが、やはりどうしても実際は諮問機関でなくちやならぬこれは國会議員が入つていることが私はどうもあまり感心しない。それはこの委員会の性格と國会の立場がどうなるかという問題であります。もしこれが各委員から希望されているような議決機関にでもなつたならば、これはまつたくそこに意見の食い違いができるというような懸念がございます。どうせ諮問機関であるならば、先ほど龍野委員から申されたように、もう少し廣範囲に委員を選定したらどうか、こういう御意見があつたのでありますが、法文上においては、自治の円満なる発展ということがありますが、実際においては今日の各地方自治体はまだきわめて自立の立場に疑問がある。これを一定の発展を助長させるには、どうしても指導と監督が私は必要であると思う。この意味において当局がもつと大胆率直に、一定の発展を促すにはどうしても指導と監督が必要だということにされた方がよろしいのではないか、ほんとうに自治の発展を促すならば、この腹構えがなくちやならぬと私は思います。この腹構えがあるかどうか、実際の法文上から行くと、いろいろ自治の発展を阻害するような文面かあるかもしれない。これにとらわれて実際を置去りにしちやいかぬと思うのであります。この点率直な意見をお述べ願いたいと思います。
○増田政府委員 大泉さんにお答え申し上げます。御説は同感な節が多々あるのでございます。自治のはき違えといつたことによつて、かんじんの地方自治團体が完全に育成発達しないことがあるならば、これは注意しなければならないことである。しかしながら形式的の指導なり監督を、あまり煩瑣にいたすのはどうかと思います。地方自治團体が健全に円滑に発達するようにめんどうを見てやろうという意味の指導育成が必要であると思つております。 それから諮問機関がよろしいか、議決機関がよろしいかという点につきましての御意見はたいへん参考になりました。つつしんで拜聽いたしておきます。
○大泉委員 もう一つつけ加えたいと思いますのは、今日の地方公共團体は、大きな府縣においてはそれほどではありませんが、小さな市町村においては、監督官廳の法文上から來る一つの制約よりも、むしろ大衆の暴力行為に対する防禦ということは、相当深く考えて行かなければならないと思います。自治を阻害するものはむしろ法文上でなくして、自治体そのものに対する各育成機関がまだ整つていないと私は思います。その点も、十分当局は今回の自治廳設置に対して考慮に入れていただきたいと希望する。当局が実際自治の運営に当つている各地方團体の実情をもう少し深く御研究願いたいと思います。
○増田政府委員 まことに御有益なる御鞭撻でございまして、政府といたしましては深く注意、戒愼を加えて参りたいと思つております。
○有田(喜)委員 私は木村國務大臣に御質問したいと思うのですが、あいにく木村國務大臣が御退席のようでありますから、木村國務大臣に対する質問は留保いたします。増田官房長官にはこの前質問いたしましたから、ほかに御用があれば政府委員にお尋ねいたします。私今日少し遅れて参りましたので、あるいは私の誤解があるのかもしれませんが、先ほど來同僚委員の質問を伺つていますと、十一條の地方自治委員会につきまして、これは諮問機関たるよりも議決機関がいい、こういう意見が出ておるのでありますが、木村國務大臣はそれならば議員の間で修正したらいいだろうというお話で、しかも修正を希望されているかのごとく私は感じたのであります。私は地方自治廳ができることはきわめて同感でありますが、同時に地方自治委員会が單なる諮問機関として眠れるごときことに相なれば、かえつてこの自治廳の制定の精神に反する、すなわち地方の自治團体の自主性の強化、中央とのより緊密なる連絡という精神に相反することになりはしないか、この意味におきまして、地方自治委員会の活用ということはきわめて重大である、この地方自治委員会をせめて議決機関にまで持つて行つて、そうして自治廳の官廳としての性格と相まつて、大いに自治の強化をはかることが必要であると考えるのであります。何かこれを諮問機関としなければならないという本質的な、法律的な御議論でもあるのか、そこをひとつお聞きいたしたいと思います。
○郡政府委員 たしかに地方の自治体の代表者を基本といたします自治委員会が有効な働きをいたしますことは、自治の発展のために非常に必要なことでございます。ただ地方の自治体がそれぞれ地方分権によつて自主性を持つております完全な自治体に相なりました今日、一方地方自治と國政との調和をはかつて参ります場合に、自治委員会を議決機関にいたしますことによつて、利益代表のような感じを濃くいたしますことは、必ずしも当を得たものではないように存ずるのであります。それからこれは木村大臣、官房長官も申しておつたところでございますが、自治廳長官と言います独任制の國務大臣を置いて参ります場合に、これに議決機関を付置いたしますことによつて、両者の意思が分裂するようなことは、一つの行政廳として必ずしも適当ではないのであります。諮問機関にいたしておきましても、自治体の意向は強力に反映さすことができるのではなかろうか。それから委員会と行政廳という二つの行政機構につきまして、裁判的な、ものを公平に決定いたそうというような場合には、合議体の委員制は適当でありますけれども、機動的な動きをいたそうという場合には、委員会それ自身が決定権を持ちますよりはむしろ自治廳というような独任制の機構にいたした方が適当ではないであろうか、論は両方に当然成り立つところだろうと思います。その点を彼私檢討いたしました結果、理由は双方にあるところでありますけれども、ただいま申し述べたような理由によつて、諮問機関にいたしたわけであります。
○有田(喜)委員 政府委員は本質をわきまえておられないように考えます。今までの地方財政委員会は、なるほど官廳的制度であつて一つの執行機関的制度である。ところが私の今提唱する自治委員会を議決機関にすることは、決して前の地方財政委員会の姿にもどせというのではない。その姿は地方自治廳に現われている。ただその地方自治委員会を活用しなければ、せつかく自治廳をつくるというねらいが、地方自治委員会の弱過ぎる意味において、地方自治委員会を議決機関にして、より強くこれを反映することが必要で、決して御心配になるような利益代表というような弊害は起らない。これは及ばずながら國会もありますから、幾らでも調整できる。今日の地方自治の完全に行かないことは、先般も増田官房長官に申したごとく、地方財政の確立がないことで、今までの姿はあまりにも大藏省の中央集権的な威力に押されて、この地方財政委員会は弱過ぎる、また地方財政事務局が弱過ぎて太刀打ちできない。地方自治委員会が協力をしたつて、それでもまだ弱過ぎると思います。決して郡君の御心配になるような懸念はない。この地方自治委員会をより強く活用しなければ、この法律の精神が生きない、これを強く私は信ずる。法律的にあるいは事務的にこれが絶対的に困るということであれば、われわれ國会議員としてこの判断になりますが、その前にもし法律的に支障でもあるのかということを私は問いただしたい。そういうようなことは御心配無用だと思います。
○郡政府委員 自治委員会会議の意見というものが強力に反映されるということについては、当然期待することでありますが、その会議が議決機関であり、長官が執行機関であるというような性格を仮に付與いたしました場合に、府縣の知事が執行機関であつて、府縣議会が議決機関であるというような意味合いの議決機関に相なりますると、自治廳そのものの仕事がそれで最終的にきまるのではありませんで、それがさらに國政と地方自治制との調和ということを扱わねばならない段階でありまするから、その議決に基いて必ず執行しなければならないというような意味合いの議決機関、執行機関というぐあいに考えますると、そこに自治廳の性格の矛盾が出て参ると思います。從いまして、地方議会なりあるいは國会において考えますような議決機関というような意味合いとは違つて、それが強力にその意思を反映させるというぐあいに考えまするならば、有田さんの御意見と私どもの考えと、そう隔たつておる部分はないように存ずるのでありますが、この諮問機関というような言葉では非常に弱い、しからば議決機関として、それが執行者である長官を完全に拘束するということになりまするならば、自治廳長官と申しますか、自治廳それ自身の機能を議決に從つて遂行して行くことができない。そういうような性格を付與することは適当ではないであろうという考えであります。
○有田(喜)委員 郡政府委員もよく御存じと思いますが、各官廳、各省におきまして、省大臣がある事項に対して委員会の議を経なければならないということはたくさん例があるのであります。決して自治廳長官を全部縛るわけではありません。重要なる事項に対してだけ縛る。たとえて申すならば、この十一條に掲げてあるような事項に対しまして、自治委員会の意見を考えなければならないという一條がありますが、それが自治委員会の議を経なければならないというようなことになれば、私は両立すると思うのです。それに対して、もし法律的の異議があるならばこの際承りたいのですが、異議はないと私は思うのですがどうでしよう。
○郡政府委員 各省についてお話のように、ことに近時別の機関を設けて、その議を経るように書いてある場合が確かにおつしやるようにございます。但しその場合にいつも若干の留保をつけておりまする点も行政の面ではございます。それがたとえば海上保安廳に附随いたします海難に関する機関というような場合には、これはその機関それ自身の意思が拘束をいたしまするけれども、そうでない行政の面につきましては、議を経ました場合においても、なおかつそれについての調整というものは別に講じておりまするので、そういう点の調和をはかつて参りまするならば、これにどのような性格を與えるかということは、自治廳それ自身の運用にただちに支障を來すというぐあいには私ども考えておりません。
○有田(喜)委員 同じことを繰返しませんが、それでは法律的に、この意見を聞かなければならないということを、議を経なければならないということに解して支障がないと私は断定し、今の郡政府委員の答弁もさように考えていいと思いますが、それで間違いなければ、よろしいとだけ返事してもらいたい。
○郡政府委員 自治委員会の権限は十一條にごらんでなるように、全体の地方自治に関しまする仕事のうちで基本的なものを列挙しておりますが、これは割に他の同種のものに比べましては、列挙の範囲が廣いと思います。非常に抽象的な言葉で書いておりますが、基本的な事項はこのうちに網羅いたされております。從いましてこれを議決機関といたしますることは、かなりに強力な議決機関に相なるだろうと思いますが、それ自身がただちに法律的に触れるとは思いません。ただ國務大臣の内閣の一員としての性格と調和を保ち得るならばさしつかえないと思います。國務大臣を首長といたしまするがために、國務大臣の内閣の一員としての性格と矛盾いたすようなことがありまするならば、それは法律上に支障が起るのであります。あとは実際の運用上どちらが適当かいなかという判断になると思います。
○有田(喜)委員 大体法理的には議を経なければならないということに解してさしつかえないというふうに了手して、あとは國務大臣にお尋ねいたします。 次にちよつとただしておきたいのですが、第四條に地方自治委員会の組織があります。これも同僚委員からるる御質問がありましたので、私はくどくどしくは申しませんが、この委員会の組織は、從來の財政委員会の組織をそのまま用いたのでなくして、政府において根本的に考えていただきたいことは、今までの財政委員会は執行機関的性格、すなわち一つの官廳であつた。ところが今度は今私の申しまする議決機関にいたしましても、また原案にある諮問機関にいたしましても、とにかく性格が違つておる。從いましてこのメンバーをもつと多くしても一向さしつかえないと私は思う。すなわちこのメンバーのほかに、あるいは地方議会の議長の代表というようなものを加えても一向さしつかえないと思うのですが、もし私がそれを誤解しておるならば、この際政府委員から御指摘を願いたいと思います。私の言うことが間違いなければ、その通りと簡單に言つてもらいたい。
○郡政府委員 この点はにわかにその通りと申し上げかねるのであります。一つは委員会というものを運用して参ります場合に、基本的なことではありまするが、相当頻繁な会合を開かなければならないこと、それから委員の数というものは從來の委員会の運用に比べましも比較的に少い方がよろしい、今度の他の法律でも、從來数の多い委員会をむしろ減しておる例がございます。これは機決機関、諮問機関についてそれぞれ理由はございますが、必ずしも行政整理の現われという考え方だけでなくて、九人だつたものを五人に減すというようなことをしておるものがあるのでございます。六、七人という数はむしろ委員会の議事を進めて行く上に適当である。また今指摘の議長のような点がございますが、知事、市町村長というようなものは、法律上明らかに地方公共團体を代表し、統轄しておりますから、それは議決機関の意思に基いて行動しておるのであつて、議決機関の意思とは矛盾しないものである。それから先ほども触れた点でありますが、直接選挙によつて出て來ておるもので、これらのものが地方自治体を代表しておるという点は、他のいずれよりもその性格がきわめて濃いのであります。これらのものを網羅いたしまするならば、それと大体同数の他の性格の委員を加える限度で十分であつて、多数の方面から意見を聞こうといたしますことは、総理府設置法の中にも書いておりますような廣い機関というものを別に考えてもよろしいと思います。たといこれが諮問機関であるからといつて、これ以上数をふやす必要は、委員会の運営上必要がないように存じております。
○有田(喜)委員 委員の人数をふやさない方がいいかどうかということは、今郡君から聞かなくても、他日國務大臣に質問してその態度を決しますが、私の言うことを郡君はよく御理解になつていないようです。この諮問機関あるいは議決機関という性格と、今までの官廳的性格の財政委員会というものは根本的に違うのです。今市町村の連合組織が代表したものならば、市町村長は公選だから十分とおつしやますが、しかし市町村の立場というものと各市町村における議会の立場というものは性格が違う。そのことに対して今あなたの意見を聞こうとは思いませんが、決してここに二人や三人の委員がふえたからといつて、そのためにこの自治委員会の性格がかわるとか何とかいうような小さい問題でないのです。なるほど執行機関的性格を持つておつたならばおつしやるようなことになるでしよう。しかし議決機関なりあるいは諮問機関的性格のものであれば、そんな一人や二人の問題じやないと私は確信しております。 次にちよつとお尋ねしたいのですが、この法律の中には直接関係がないかもしれませんが、御承知の通り昭和十八年の三月に、内務大臣の命令によりまして、市町村吏員の恩給制度の組合ができております。その恩給制度を実施して、それが財源につきましては、吏員の納付金とか町村の納付金とか、縣の補助金、あるいは國庫補助金等によりまかないまして、事務費については國庫補助金をもつて、その運営をしておることは御承知の通りであります。ところが昭和二十二年度以來國庫補助金中には、最近のインフレのために人件費や物件費が高騰いたしましたが、その相当額をまかなうところの部分が認められていないために、非常に地方におきましてはこれが運営に支障を來しております。それに加えて先般恩給法が放正されまして、恩給が十倍とか二十何倍というように増額されたのでありますが、地方財政は非常に窮乏して因憊しておるのです。この際國庫補助を新たに事務費、補助金をきめて交付さめることが適当だと思います。もちろん國家財政は非常に窮乏しておりますが、しかし地方のためを考えられる皆さんにおきましては、その点について何か手を打たないと、非常に地方のためにも相済まぬと私は考えるのであります。いかにお考えになつておるか、またこの対策をどうされるか、この点をお伺いしたいと思います。
○齋藤委員長 有田君に申しておきます。一番初めに私申したのですが、この委員会は行政機構の組織に関することばかりで、今の御質問は地方行政の運用に関することじやないですか。
○有田(喜)委員 答弁だけ伺えばいいのです。簡單でいいのです。
○郡政府委員 簡單に申し上げます。これについては削減されたなりで放置できることではございませんで、議員の皆さんの御協力を得て、強力にこの善後措置は講じて、町村吏員に適当な恩給を給するようにいたしたいと思つております。
○有田(喜)委員 恐縮ですが、もちろんわれわれも協力するのですが、政府としてどうお考えになり、どういう措置をされようとしておるか、それだけを聞きたいのです。
○郡政府委員 町村吏員の恩給制度は、私あの当時数年苦心いたして、ようやくあれをものにしたのでありまして、特にああいう面において町村吏員の恩給なるがゆえに、國庫がこれに対して援助する必要なしという表面的の理由は、とうてい納得はできませんので、その点の誤解を解いて、しかるのちに國の一定率の補助をいたすようにして参りたいと現在手配いたしております。
○有田(喜)委員 われわれ國会とはいたしましてもこの問題に対しては全力を盡したいと考えます。政府におかれましても、御承知のような状況を一日も放任することができないと思いますので、関係方面、大藏当局と緊密なる連絡をとりましてすみやかにこれが実現されんことを特に切望いたしまして、私の質問を打切ります。
○齋藤委員長 これで委員各位の熱心なる質疑は一應済みました。この連合会はこれで終了するつもりでございます。御参考のために一言申し上げます。それで内閣委員会は月曜日は法務委員会、火曜日は文部委員会、水曜日は大藏委員会、木曜日は外務及び逓信委員会と、みな連合審査会を開く予定になつております。他に経済安定、商工、農林、水産、労働、建設等の各常任委員会と、それぞれ連合会を開かねばなりませんので、この法案は連合審査会を本日終えましても、内閣委員会では続けて審査をやります。また本連合委員会は本日終了いたしますが、それぞれの委員会がありますから、その委員会において十分御審議あらんことをお願いいたします。
○門司委員 今委員長はこの委員会の連合審査を終えるというお話でありますが、單に地方自治廳設置についてだけの御意見でありまするならば、これでけつこうだと思いますが、しかしそのよつて來るものは地方行政の上には非常に大きな影響を持つ法案であります。從つてわれわれはできれば—できればというより最後まで本委員会を連合審査の形でやつていただきたいことを強く希望するのであります。そうしませんと、この法案ができ上りまして、その法案の執行その他のことについて、またこれが地方行政委員会に参りまする場合に、いろいろわれわれの知らざる間において——というては言い過ぎかもしれませんが、比較的関與しないうちに法案が通過いたしておりまして、実際の運用の面にわたつていろいろ支障を來すようなことがあつても、実はならないかと思いますので、私はそのことを強く希望を申し上げるのであります。この点ひとつ各委員にお諮りを願つて、その上で御決裁を願いたいと思います。 さらにわれわれは將來におきましても、あるいはわれわれの希望する通りに連合審査委員会が行われないというような場合がありましても、私どもは本委員会がこの地方自治法に関する法案を御審議なさいます場合におきましては、委員外発言を求めることがあるであろうということを、あらかじめ委員長は御了承おきを願います。
○齋藤委員長 それは存じております。今後ほかの委員会と連合会をかけまして、その御要望によつてはさらにこの連合会を開くことはあるかもしれませんが、今日はこれで一應終了いたします。さよう御承知願います。 これで散会いたします。 午後四時四十八分散会