内閣委員会 第22号
- 発言数
- 231 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 7
- 開催日
- 1949/05/16
会議録
○齋藤委員長 それでは会議を開きます。 本日の日程に入ります前に、委員の山口武秀君が去る十四日辞任されまして、同日議長の指名で岡田春夫君が補欠選任せられました。また同日徳田球一君が辞任せられまして、土橋一吉君が補欠選任せられましたことを報告いたしておきます。 それではまず経済安定本部設置法案を議題といたします。質疑がありますれば、お申出をくださいますように。
○木村(榮)委員 設置法の第七條の四項にある顧問と参與でありますが、これは大体顧問と参與とどちらが上位でありますか。
○青木國務大臣 顧問の方が上位であると考えております。
○木村(榮)委員 顧問も参與も大体第三十七條によつて二十名以内となつておりますが、顧問というのは総務長官に直属したものであつて、参與というのは各部にばらばらに連絡するのですか、どうも明確でないのです。
○森永政府委員 第七條の四項に書いてございますが、顧問の方には全般的な問題についての諮問をする。そういうかつこうでございまして、それに対して参與は、問題が小さくなりまして、ただいまお話のございましたように、その内容が必ずしも各局ではございませんので、事務の全般的問題でなくて、どちらかといえば專門的な事務についての参加を願う、そういつた標準でお考え願えればいいのであります。
○木村(榮)委員 大体これは意見を述べさせることと、参與させることとどう違うのですか。参與というのは大体どういうことですか。私たちの今までの常識や、それから辞典で引く言葉の解釈では、今あなたの言つている部務に参與させるということは、これはどうもわからんですな。よくわかるように解釈してもらいたい。
○森永政府委員 ただいまの御質問にお答えいたしますが、部務に参與させると申しますのは、実際の仕事を御分担願つていろいろやつてもらうことがあるわけです。それに対して顧問の方は安定本部に來ていただいて仕事をしていただくというのではなしに、重要な問題につきまして総務長官から諮問をしたのに対してお答え願うとかいう、いわば諮問的な機関である、さように御了承願いたい。
○木村(榮)委員 第三十八條に「顧問及び参與に対しては、予算に定める金額の範囲において、旅費及び手当を支給する。」となつておりますが、大体ことしはどのくらいこの金額が出される予定ですか。
○森永政府委員 ただいまここに予算の詳細な資料を持つて参つておらぬのでございますが、旅費につきましては、普通の官吏の出張の場合と同じような標準で旅費を支給しております。なお手当は実際の仕事の状況にもよりますが、たとえば顧問に対しましては車代程度の金額しか予算に計上されておりませんので、手当というほどのものは差上げておりません。
○木村(榮)委員 この顧問なんかには外國人が入る場合があるのですか。
○森永政府委員 実際の場合としては考えられないと思います。
○木村(榮)委員 実際問題としては考えられないが、入る場合もあるいはあるかもわからぬ、こういうことになるのですか。
○森永政府委員 純法律的に考えますれば、外國人を入れてはいかぬという制限はないかと思いますが、実際の顧問制度の意義を達成するという観点から考えまして、また現在の日本の実情から考えまして、外國人を顧問にするということは考えられません。
○木村(榮)委員 政府は行政整理で、官吏が多いから、國家の現状はまことに財政的に困つておるというわけで、大分首を切られるわけですが、経済安定本部だけはこういつた参與とか顧問とかいうものがおらぬと、安本総裁も至つて無力であるし、高級官僚も至つてばかばかりで間に合わぬ。しようがないから顧問や参與をこしらえておるわけですか。大体安定本部というものは、私の承つたところでは、最も官僚の中でも優秀なメンバーをそろえておる。そこへわざわざ学識経驗者の中からひつぱり出して相談を受けなければならぬということではどうも納得が行かぬのですが、こういうものを置かなければいかぬのですか。
○青木國務大臣 ただいまの木村委員の御質問でございますが、経済安定本部の仕事は御承知の通り、ただ優秀な官吏だけの集まりでできる仕事ではございません。現に実際家及び学識経驗者の中から有効にその頭脳を働かし得るような人々をできるだけあらゆる機会に吸收し、あるいは参與あるいは顧問というような形式で、ごくわずかな手当でいろいろとそういう人々の知能を活用することは、経済安定本部のような性格の省といたしまして、当然やらなければならぬことであり、またやることがきわめて有効適切であると自分は考えておりますので、われわれが現にやつておる仕事はそういうことによつて初めてほんとうの成果を得るのだ、こう信じておる次第であります。
○木村(榮)委員 よくわかりました。そういたしますと、その学識経驗者というのは廣く求められます関係上、いろんな社会から、あるいはその他万般の方面から御選択なさつて、お集めになる御方針ですか。特定の者に限定されることはないと解釈してよろしいですか。
○青木國務大臣 その通り御解釈になつてけつこうです。
○木村(榮)委員 そういたしますと、官吏の今度の行政整理で首切られた捨場といつては語弊があるが、そういつたことはないわけですね。
○青木國務大臣 その通りであります。
○土橋委員 第三節の外資委員会の第三十四條の規定でありますが、外局といたしまして、この原案によりますと、外資委員会が設置せられるようになつております。三十四條の規定を見ますと、「外資委員会の組織、所掌事務及び権限は、外國人の財産取得に関する政令(昭和二十四年政令第五十一号)の定めるところによる。」こういうふうに書いてあります。この行政組織法において、外國人の財産取得に関する重要な問題について政令でお定めになつておりますが、どういう理由でこういう点は法律をもつてしないか、これが第一点であります。 第二点は、どういう内容を外資委員会は所管事項として受け持たれ、かつどういう権限を規定されておるか。私がお聞きしたい点は、この政令でさらに外資委員会の権限事項の範囲を委任するような事項があるか、あるとすればどういう事項についてこの政令が委任しておるかという点をお聞きしたいのであります。
○森永政府委員 ただいまの御質問でございますが、外資委員会はことしの二月でありましたか、いわゆるポ勅によりまして、置くことを命ぜられました機関でございまして、その政令をここに引用をしておるわけであります。從いまして、普通の政令と若干異なる点があることをまず御了承願いたいと思います。なお委員会の組織でございますが、これはきわめて簡素でありまして、関係各省の次官数名が委員であります。その下に事務局がございますが、その事務局は專任の職員を置かず、安定本部並びに関係各省の職員を兼ねさせて置いておるというようなきわめて簡素なる組織であるということをまず御了承を得たいと思います。 次にこの政令によりまして、どういう仕事をやるかという問題でございますが、これは二つございまして、まず一つは外資導入に関しましては、司令部がまずその認否を決定するわけでありますが、この認否を決定する場合に、日本政府の意見を述べるということになつております。日本政府を代表して意見を述べるのがその権限の一つでございます。その次は司令部のメモランダムによりまして、外資導入に関連して、外國人が日本の財産権を取得する場合には、日本政府の許可を得なければならないということを命ぜられておるわけでありますが、その権限を行使いたします機関がこの外資委員会でございまして、大別して今申しました二つの権限をこの委員会で取扱つております。なお政令によりまして、さらに省令その他に権限を委讓しておるというような事実は全然ございません。
○土橋委員 ただいまの御説明で内容はよく受取れなかつたのであります。外資の導入に関しまして、この外資委員会がどういうような形式で、どういう方法において外國資本を日本に導入をするかというようなことに関する立案計画をする、第二番目は外國人の日本國内における財産の取得に関していろいろな権限が與えられておる、そういうような政令が昭和二十四年の第五十一号で出ておるという御説明でありますが、他の政令と違うということはどういう内容でありましようか、いま一回この点をお聞きしたい。
○森永政府委員 権限は大体ただいまのお話がありました通りでございまして、ただ外資導入は、外國人に対する認否許可は、司令部がイニシアチーブを持つておるわけでありますが、その場合日本政府を代表しての日本政府の意見を述べるというのが権限の一つであり、いま一つは外國人が日本にある財産権を取得する場合の認否の許可を行う、この二つの権限でございます。なお政令がほかの政令と違うということをおつしやつたのでありますが、それは本來なら法律を要する問題でございます。しかしいわゆるメモランダム、デイレクテイヴによりまして、ポ勅といたしましてこの政令が出されて法律にかわる効力を持つておる政令である。この点が普通の政令ではないということを申し上げたわけでございます。
○土橋委員 ただいまの御説明の内容だけは私は大体了解したようでありますが、外國資本導入に関して、少くとも國家が國家の責任において導入する場合には、私は單なる手続ではいけないと思う。やはり國家財政と関連がありますので、これは國家財政法なり、あるいは國会の責任においてこれを行わなければならぬと思うわけであります。 第二に民間の外國資本導入に関しましては、國家財政にいかような影響を及ぼすか、あるいは國民生活にどういうような関係になるのか、特に物價廳との関係、米國の対日援助見返資金等の見地から十分考慮せられなければならぬ問題でありますが、こういう事項に関しまして、わが國会というものが最高の権限を持つてこれを決定するものと私は考えておりますが、こういう委員会において、單に立案あるいは計画するのみであつて、基本的なことは、國会の審議にまかすものであるかどうか、こういう点をお伺いしたいと思うのであります。 次の点は外國人の日本國内における財産取得に関しましては、これは世界いずれの國でありましても、かつては外國人の所有権の行使については、民法でも商法でも非常に問題になつておりましたが、現在ではそういう点について、特に重要なる動産、不動産を外國人が取得する問題についても、これはいろいろ論議があろうと思いますが、そういう問題について、どういう方針の内容を計画し、立案し、政府の意向として、これを表明するかというような点について、もう少し詳しく御説明を願わないと、この外資委員会とはどういうものか、特に新聞その他の傳えるところによると、非常に重大なる役目をするやに考えておりますので、第二点の財産取得に関するいろいろな問題について、他の法規の関係もありましようが、経済安定本部としての総合國策の遂行上、どういうことになるかという点を、もう少し具体的な例をあげて御説明願いたいと思います。
○森永政府委員 政府間の外資導入の問題、これはこの委員会は全然関係がございません。この委員会でやつておりますのは、個々の民間の外國人との取引の問題でございまして、國際全般に関連のあるような大きな問題は今のところはございません。きわめて簡單なケースが主であります。 なおただいま御質問でございました後段の点でございますが、いかなる方針で財産の取得に関しての認否許可を決定するかという問題でございます。これはちよつと私からお答えすることは適当でないかと思いますので、もし要すれば他の適当なる政府委員の御出席を願いたいと存じます。
○土橋委員 この問題は特にわが國の経済の再建あるいは祖國の独立というような点を考え、産業の民主的な、特に民族資本の交流という点を考えますれば、外國人が日本における動産、不動産を取得する点については、いろいろな点が考えられる。特に占領治下におけるわが國の経済を考えて参りますと、取引所の再開した関係等を考え、あるいは日本の工場あるいは土地、山林あるいは鉄道、バスあらゆるものについて、どういう状態において、外國人に財産を取得せしめるかという点について、基本的な御方針がこの中で考えられるわけであります。從つてそういう問題は、先ほども申し上げるように、商法の規定なり民法の規定なり、あるいはもつと廣く公共團体に関係するもの等がありますので、どういう方針でおやりになるかということが明確にならないと、この外資委員会というものについても、簡單にこの法律の中でわれわれはよろしいということができないのであります。特に第一点について、今の御説明によると、今日までどういう事象について外資委員会があつたか、今度初めてこれができるのでありますか、もし從來こういうものがあつたらどういう仕事をやつておつたか。たとえばカルテイツクス・オイル・カンパニーと日本石油の問題、あるいはスタンダード・ヴアキユーム・オイルと東亞燃料工業の問題、こういう問題について、私はいろいろ承知しておりますので、どういうようにその委員会が活動したかという点について、もし御承知ならば、御説明を願いたい。というのは、特に現在日本の労働階級の賃金遅拂い、あるいは企業整備というような問題と、この外資委員会が非常につながつておりますので、特にわが國の産業をわが國のために防衞するために、重要な点が多々あると思いますので、こういう事例があるならば明確に御説明を願つて、外資委員会というものを設けることが、はたして必要かどうかということについてもとくと承りたいと思います。
○森永政府委員 認否許可の具体的な基準並びに今までの外資委員会の活動の状況については、他の適当なる政府委員からお答え申し上げると思いますが、ただ一言お答え申し上げさしていただくならば、外資導入に関連して、外國人の財産権取得を日本政府の認可事項にしたというそのこと自体が、日本の経済の保護というような観点に出ておるわけでありまして、メモランダムの中にそのことが盛られて、そのことを具体化したことが出ておるわけであります。從つて外資導入といつても、何でもかでも歓迎するわけではないので、財産権の取得ということを認許可事項にしたということは、日本経済の保護という観点を十分に生かして行政が行われる、そういう意図がこの政令の中に盛られておるということだけを申し上げさしていただきたいと思います。
○青木國務大臣 ただいまの土橋委員の御質問につきましては、御承知の通り外資委員会というものはまだ発足したばかりでございますが、一應の組織はできておるわけであります。しかしただいま政府委員が御答弁申し上げましたように、日本の権利を保護するという意味で、わが國における動産、不動産等その他財産関係についての保護という点については、それぞれ特に不動産等の問題などは別にそれによる規定もございますので、それにまかしてあるとわれわれは信じておりますし、なお詳細のことにつきましては、ただいまその担当しております私どもの副長官それから次長等がおりますので、その関係の者をただいま呼びにやりましたから、それに詳しくお答えさせることにいたします。
○土橋委員 ただいま青木安本長官から御丁寧なる御説明がありまして感謝の意を申し上げますが、特に取引所が再開せられますと、株式会社という制度をわが國において、認めておりますが、この証券の取得に関する方法が適当でない場合には、わが國の重要な産業に関しましても外國資本がどんどん入つて來る傾向もありましようし、またそういうものに対してどういう立場において、わが國の商事会社あるいはその他商事的行為を行うところの株券を有する、そういうものに対して、どういう御処置が考えられるか。これはとりも直さず東芝なりあるいは日電等において、すでに現われておる事象でありますが、それがただちに日本の労働階級の労働條件に関係する点が多々あると思いますと同時に、元金、利息の支拂いについて國際上の貸借問題が起つて來ます。あるいは金融関係の融資に関する問題なども起つて参りますので、こういう点やはり外資委員会としてはお考えくださつておると思いますが、安本の基本的な方針として、これはこうなつておる、これはああいうふうに考えておるという点をやはり御説明願わないと、この委員会というものは不十分な結果しか出て來ない。特にこの問題は他の物價廳なり、そういうところも同じような立場の問題が出て参りますので、特に私はお聞きしたわけであります。御了承願いたいと思います。
○齋藤委員長 ちよつと土橋委員に申し上げますが、御質疑はなるべく機構に関する点のみに御制限を願いたいと思います。
○土橋委員 第十九條と三十四條の問題は一應終ります。責任者の答弁はあとでお聞きいたします。
○木村(榮)委員 この前お尋ねしたのですが、どうも納得行かない点があります。というのは定員法の経済調査廳の三千七百十九人と経済調査廳法の第四章第十八條にある「経済調査官の定員は、全國を通じて三千五百人を超えてはならない。」との関係ですが、ぼくにはどうしてもわかりません。というのは、調査官は三千五百人までは雇えるわけでしよう。この点はそうでしよう。
○森永政府委員 経済調査廳の職員は調査官だけではありませんので、そのほかにも事務官とか雇用員とかいろいろたくさんございまして、三千五百名よりももつと多いわけであります。今度行政整理によりまして、現在の経済調査廳の三千五百人より相当多い定員を三千七百若干人に減らしたわけでございまして、從いまして調査官とか事務官とか雇用員とかいうようなものを全部ひつくるめまして、三千七百十九人に減らすというのが今回の定員法の趣旨でございます。
○木村(榮)委員 それはどうしてもわからぬ。というのは調査官だから事務は別です。調査官は「上官の命を受け、第一條第二項各号の事務を掌る。」というように所掌の事務の範囲まで明記してある。そうして経済統制の励行確保に関する調査、または違反者を逮捕するためにも、普通の行政官よりやや異なつた権限も認められておる。だから調査官というのは特殊なものです。調査官は三千五百人を越えてはならないということと、経済調査廳の定員の三千七百十九人との関係は、あなたは何だかんだ言われたが、ぼくはわからなかつた。どつちにしても調査廳の定員は調査官を別個にしたものです。調査官というのは経済調査廳法という法律によつて「全國を通じて三千五百人を超えてはならない。」とある。ところがこれでは調査官は三千五百人を越えてもいいということになるから、これと調査廳の定員とは別のものと考えなければならぬ。この中には調査官というものは入つていないでしよう。
○森永政府委員 今度の定員法の規定によりまして経済調査廳は三千七百十九人と明瞭に定められておりまして、從つてこの三千七百十九人のほかには調査官を置くということはできないわけでございます。三千七百十九人の範囲内で調査官を何人置くかということは別に問題があるわけでございますが、その場合も総数は三千七百十九人を絶対に越えてはならないというのが今回の定員法の趣旨であります。
○木村(榮)委員 わかりました。そうすると三千七百十九人の中で三千五百人の調査官以外の定員は二百十九人しかない、かように解釈していいわけですか。
○森永政府委員 かりに調査官を三千五百人置きますればそういうことになりますが、それは必要なところが出て來るのでありまして、三千五百人置けないだろうと思います。
○木村(榮)委員 三千五百人というのは特殊な権利を持つた人間で、三千五百人置くと二百十九人は事務員と解釈する。はつきりしてわかつたからこれでいい。 〔発言する者あり〕
○齋藤委員長 私語を禁じます。
○有田(喜)委員 ちよつと安本長官にお聞きしたいのですが、この経済安定本部設置法を本院に御提出になる前に、安本長官は安本の官房において渉外事務が相当重要であり、関係方面との連絡が相当必要であるということはよく認識されておつたはずと思いますが、はたして認識されておつたかどうか。なお生産局生活物資局、これはともに農林、商工省と関係の深いということもよく御承知相なつた上でこの設置法を提案されたことと私は存じます。しかし今回の設置法を見まして、その科学的基礎がない、ことに行政のあり方について確固たる信念がないということを指摘しておいたのでありますが、いやしくも本院にこの設置法を出された以上は、これは自由党以來相当研究もされておるし、また行政審議会の答申もあるし、政府としてはいかに基礎的な研究が足らぬとはいいながら、今申したような程度のことは十分御認識の上で提出されたと私は思います。これに対して政府もまさかそんなふうに氣がつかなかつたとは思われない。原案を出されるときには相当確信を持つて出されたと思いますが、それに対して安本長官はいかに考えておるか、その点をお尋ねいたします。
○青木國務大臣 御説の点は、私の今日担当しております経済安定本部に関する限り、みずから確信を持つて提案いたした次第でございます。
○有田(喜)委員 しからば原案は政府は是と信じておられるものと思いますが、さように考えてよろしゆうございますか。
○青木國務大臣 その通りでございます。
○有田(喜)委員 安本長官が非常にいいということを御回答になりまして、私もその点を了といたしますが、そういたしますと、承りますれば安本において官房長をまた一人ふやすとか、あるいは生産局及び生活物資局にそれぞれ次長をまた一人ふやすというような案があります。これに対して安本長官はやはり原案の方を可と認められるものと私は先ほどの答弁から見て確信いたすのでありますが、さように解釈してしかるべきものと思いますがいかがでしようか。
○青木國務大臣 ただいまの御質問についてお答えをいたしたいと思いますのはこういう点であります。最初原案を出しました当時においては行政整理方針、こういうものとの関係を考えなければなりません。そこで一應われわれとしてはわれわれの立場からその局等の整理調整等についても、これと違つたものを提出いたしております。その際においても次長等については、もちろんわれわれの最初提出いたしました原案そのままで申せば、われわれの希望した局あるいはわれわれの希望をした部ないしは次長、そういうものをその原案に備えておりましたが、しかしながらその後行政整理方針に協力し、またこれによつて何とか多少切り詰めなければならぬということになりましたので、その方針から多少変化されましたのが今日ここに提出になつておる案であります。これを一應われわれの案といたしまして、ここに御審議を願つておる次第でありますが、なおその際において、次長については特に閣議においても一應御了解を願い、かつその当時にともかくも行政整理を担当しております主務大臣の意向として、先に設置法そのものがきめられて、そうしてその際に次長については云々ということがありましたので、今日までこれを延ばして参りましたが、ぜひわれわれとしては、今現に皆樣のお手元にあるこの案を通してみましても、局並びにその後のその担当者という問題を考えますと、ぜひひとつ次長は増してもらわなければならぬという意向を、実は私自身が持つておるものであります。そこでこの案について不満足な、といいますか、われわれの希望に沿わない点は、まず第一に次長が三名足りない、こういうことであります。
○有田(喜)委員 少し御答弁が変になつて参りましたが、いやしくも閣議で決定されて、そうして國会に設置法案を出される以上は、安本長官はこれをもつて是と確信をもつて提出されたものと私は信じます。安本長官も先程私の質問に対して、さような御答弁があつたのであります。心境の変化と申しますか、各省大臣としての立場は、それは少しでもふえた方がいいということは、各省が言われましよう。しかし大きな視野から今回の行政整理がなされておる、また機構の改革をなされておる國務大臣としてお考えになれば、一人でも二人でも不用な人は減すということが当然であろうと私は信ずるのであります。第一にただしたいのは、一体安本の性格はどうか、この設置法の御説明におきまして、安本長官は経済安定本部は経済安定の基本的施策の企画立案、各行政機関の事務の調整総合をはかる、しかもそれを強力にはかるのだ、こういう御説明である。私はまさにその通りに安本の事務をやらなければならぬと考えておるのであります。各省の出店に安本がなつてはならない。しかるに次長の増員に対しての安本長官の御説明を承りますと、農林省から一人の人が行く、商工省から一人の人が行く、こういうように各省から一人ずつとらなければ、この総合調整なり、企画立案ができないというようなことでは、これは安本の根本的な性格に相反する。各省を引きずり、各省の上に立つて総合調整をはからなければならない。この次長の増員に対する安本長官の御説明は、私にはどうしても納得することができない。しかも一旦是と信じて出されたものを、どういう動機か知りませんが、安本内部の事務当局の要望に引きずられたのでございましようか、かような行政整理をやろうという大きな旗じるしを掲げて今回の設置法ができているのに、いたずらに朝令暮改的にこれを増員されるということは、私は納得ができない。安本長官はやはり原案がいいと、國務大臣としてはお考えになるべきはずと思います。これに対して、どうしても次長は二人なければならぬとおつしやるのか、もしどうしても二人なければならぬというならば、今まで承つたような御説明では私は納得できません。もう少し納得の行くように御説明願いたい、私はこの点は了承できません。
○青木國務大臣 有田委員のただいまの御質問から考えまして、私自身は有田委員の御質問が了解できません。というのは、そもそもこれだけの行政整理を断行する、こういうことはなかなか政府としても容易な仕事ではございません。從つて各省の意向というものを一應聞くということは、当然のことでありますし、かつまたその内容についていろいろ閣議等で檢討いたして参りますが、その過程において多少の変更があり、あるいは了解が求められるということは、一應当然だと御解釈できるだろうと存じます。從いまして最初にわれわれが出したもの、それに対する総合的な一つの考え方、行政整理に対する総合的な考え方、そういうものとにらみ合す場合に、場合によつては大きなことも小さいこともありましようが、多少過誤なきを得ないということは、御了解ができると存じます。從つて私どもの経済安定本部のこの事務関係におけるいわゆる調整につきましても、次長一名であるか、二名であるかあるいは三名であるかというような問題については、もちろん重大な事柄ではありますが、これまでの経済安定本部の機能上当然各省から適当な、あるいは優秀な人を持つて來るというようなことは、別段不思議なことでもなければ、おそらく当然なことだと考えられて來たと思います。いわんや経済安定本部は総合企画廳でありますので、あらゆる点において各省との連絡をとらなければなりませんし、またその他絶えずその折衝をいたさなければなりません。從つて次長等優秀な人物を備えなければならぬということは、当然であると私は考えるのであります。その場合にそれが三名になるか五名になるか、あるいはその部局について一、二名ふえるかどうかというような問題は、確かに重要な問題でありますので、その最初に案を出しましたその後の研究の結果として、この局においては二名なければならぬ、この局は一名でよろしい、そういうことの多少の変動の起りますことは、おそらくどなたがおやりになつても御承服ができるところであろうと私は信じておりますので、この点についてどうも了解ができぬというほどのことであるかどうか、これも私にはどうも有田さんのおつしやるところが了解に苦しむのであります。ともかくもわれわれは、われわれが今日提出しておりますこの案をもつて、そうして多少の、われわれの要求いたしております次長の増というような希望が達成せられるならば、経済安定本部としては、行政整理を行いましても、何としてもこの現下の日本経済に対する必要なる施策の総合的な仕事を完全にやつてのけて行くというような自信をもつて、実はここにお願いをいたしておるような、この案に多少の変更を希望をしておるわけであります。
○有田(喜)委員 この問題はそれでは討論に讓りますが、安本長官の御説明は私は納得ができません。商工、農林の関係があるから二人の次長を置く、これはとんでもないことをおつしやる、もちろん各省との連絡を緊密にしなければならぬことは当然でありますが、経済安定本部は各省との連絡をはかるとともに、これが総合調整をはからなければならない。しかるに商工省出身の次長、農林省出身の次長と、あたかも各省の出店のごとき観を呈して行くということは、経済安定本部の本來の性格に相反するものである。優秀な人をとつて來るのはけつこうであります。しかしそれは必ずしも次長でなくてもいい、局長しかり課長しかり。それぞれの手があるはずだ。かようなことにつきましては、私は依然として納得できません。しかし詳細は討論に讓ります。 次にお聞きしたいことは、今回の機構改革につきまして、行政機構改革審議会というものがございましたが、相当審議会において御研究になつたはずであります。その答申については政府はどの程度御尊重になつたか。あれだけの経費をかけ、あれだけの時日をかけて答申されたものを、それを無視されたのでございますか。
○青木國務大臣 吉田内閣は今回きわめて困難とされる行政整理を断行いたします場合、日本経済は今回のこの行政整理をもつてこれでとまるものではないと考えます。わが國の今後の経済的推移いかんによりまして、なお行政整理一般について十分檢討を遂げて参らなければなりません。そういう意味で今後ともなおこの行政制度審議会というようなものが有効に使われて行くことを期待しておるのであります。
○有田(喜)委員 行政審議会の答申によりますと、各廳の出先機関といいますか、地方機関は可及的にこれを統一して一つのものにやつて行く、そういう有力な答申案の意見であります。從來は御承知の通り、経済安定本部あるいは物價廳、あるいは経済調査廳というものは総理廳の外局であつたために、経済安定本部と形の上では対立的な立場にある。しかるに今回の設置法によると、経済安定本部の外局として物價廳または経済調査廳ができたのは御承知の通りであります。しからばその方針によりますと、地方の部局というものは可及的にこれを一つにまとめて行くということが適当であり、また行政審議会の答申の趣旨もそういうものである。御承知の通り現在地方安定局は形はございますが、あまり大した活動はない、はたして地方部局として存立の價値があるかということは相当疑問であるのであります。全然仕事がないというのではないが、一局の價値があるかどうかということには、私は非常に疑問を持つております。行政整理の方針あるいは行政審議会の答申、その他の面から考えまして、この際地方安定局は他の経済安定本部の地方部局の地方物價局あるいは地方経済調査廳というものと適当に併合せらるることがこの際適切なる処置と考えます。これらに対して安定本部は今まで檢討なさらなかつたか、またこの答申なり、あるいは行政整理の方針にさからつても、どうしてもかようなものを置かなくちやならぬという理由はほかにあるか、その点を問いただしたいと思います。
○青木國務大臣 経済調査廳はいわゆる日本経済の一般調整ということを任務といたしておりますし、また物價廳は物價調整という任務を持つておりますし、有田委員のおつしやいますように、このもののそれぞれの性格的な違いからこういうふうに独立をさせてあるわけでありまして、今回の行政整理にあたりまして、この点もわれわれ十分檢討いたしましたけれども、一應こういう姿が適当であるということであります。なおお言葉によりまして行政審議会等におきましては、十分これらのこともこのほかに檢討をいたして参りたいというように存じております。
○有田(喜)委員 機構の改革は口で言うべくしてなかなか一旦やると変更しにくい、せつかくこの機会においてかようなことは根本的にやり直すことが私は適切と思います。安本長官は現在において行政審議会の答申を尊重し、また先ほど私が申しましたように、今回安本の機構がかわつたことを機として、これを断行する意思なきやいなや、おそらく原案に出ているからさような意思はないとおつしやるかもしれないが、そういう狹いりようけんではいけない。いいということはやはりこの際断行すべきことが適当であると思います。これをよいとお考えにならないか、よいとお考えにならないならばまたひとつ御質問いたします。いいと思うならば先ほどの行政審議会の答申を待つてやりたいというお考えであるか伺いたい。
○青木國務大臣 私は現在のところ、このことがきわめて適当であると考えるのであります。しかし將來につきましては、お言葉のような点は重視をいたしたいと存じます。
○有田(喜)委員 おそらくさような答弁をなさると思いましたが、実際安本長官は現在地方安定局というものをよく御認識になつておるかどうか、一度でもごらんになりましたか。地方安定局というものはもちろんいろんなことがやられる所掌事務になつておりますが、実際は大した仕事はないのです。各省の調整をやると言いますが、経済安定本部で一つの調整をやられ、それが各省に傳わり、各省からそれぞれの出先機関に指令が行きましてそれを実行する。ほとんど用はない。多少ささいな調整することがございますが、それは一つの局として存置するだけの價値のないものであると考えますが、機構改革をやられる以上は、もう少し地方の局もよく御檢討になつておやりになることが私は適切だと思います。あとは討論に讓りますが、よく御檢討くださることを切望いたしておきます。
○齋藤委員長 これで質疑は終了いたしました。 討論に入ります。池田君。
○池田(正)委員 私は民主自由党を代表いたしまして修正の動議を提出いたします。修正の内容につきましては、おそらくお手元に配付してありますから、速記にとどめまして御了承願います。 —————————————
○有田(喜)委員 私は民主党を代表いたしまして修正の動議を提出いたします。その修正案はお手元に配付してある案文によつてごらん願いたいと思いますが、要は官房次長並びに生産局、生活物資局に次長をそれぞれ二人置くという修正案が出ておりますが、その修正案に反対するものでありまして、すなわち官房次長、生産局も生活物資局も、政府原案通り次長は一人にとどめるということが第一点。第二点といたしましては、地方経済安定局と地方物價局とを統合いたしまして、一つの地方経済安定局にまとめてしまうというのが修正の第二点であります。その理由は、先ほど安本長官に質問の形で述べましたので、くどくどしくは申しませんが、この次長の増加ということは單なる各省の人事関係から出たような理由を述べられておりますが、およそ機構は、機構があつて初めて人事ができるのであります。人事を考えて機構をつくるということは本末顛倒であります。ことに行政整理の趣旨から申しまして、また経済安定本部の性格から申しまして、各省の出先機関となるがごとき形を持つところの次長二人を置くことは、私は絶対反対であります。政府原案通り、それぞれ一人の次長をもつて可と認めるのであります。また地方部局を一つにまとめるということは、現在の地方経済安定局の仕事の内容、事務分量、また行政整理の根本方針を考えまして、これは一つでも不要のものは減らすということを是とする、ここに物價局と安定局とを統合する案を提出いたした次第であります。これが私がこの設置法に対して修正案を提出する理由であります。
○齋藤委員長 成田君、討論がありますか。
○成田委員 日本社会党を代表いたしまして、簡單に反対の意見を申し上げておきます。その理由は農林省設置法案に対しまして申し上げたと同じ理由でありまして、この定員法は、予算と各省設置法と定員法、三者三位一体で不可分の関係にあります。私たちは昭和二十四年度の予算案に対しましても反対いたしましたし、現在審議中の定員法に対しましても、現在の過程におきましては反対せざるを得ないのであります。そういう意味におきまして、これと不可分の関係にある各省設置法、ただいまの経済安定本部設置法案に対しましても、反対の意見を申し上げておきます。
○齋藤委員長 木村君。
○木村(榮)委員 共産党を代表して反対の意見を簡單に申し述べます。大体基本的な点は、各省設置法案の場合に申し上げたと同樣でございますから、省略いたしまして、特に経済調査廳の設置法案に伴つて、民主自由党が野党であつたときに、最も大胆率直に反対された経済調査廳の機構そのままに——しかもこれを見ますと、五千八百二十五人のうち、ほとんど半分以上が調査廳の関係の人間になつておる。しかもこの法律通りに行きますと、二千人以上の二級官、一級官といつたことを考えますと、この経済安定本部というものは、経済安定本部という名前はいいですが、ほんとうはきわめて今度の性格において経済警察的な本性をはつきり示しておる。こういつたことでは決して日本の経済安定をはかるようなことはできなくして、ただいたずらに恐怖的な政治をやる総本部になる危險性が多分にある。こういつた建前から、私たちはこの経済安定本部設置法案には根本的に反対です。私は反対すると同時に、少くとも民主自由党がかつて選挙中にも、またその前野党であつた時代にも主張されたように、この経済調査廳の機構は早急に廃止してもらいたいことを強く要望いたしまして、反対の意見を申し述べます。
○齋藤委員長 鈴木幹雄君。
○鈴木(幹)委員 民主党を代表いたしまして、ただいま提案になつております経済安定本部設置法案に対するところの池田委員の修正案並びにそれを除きまする原案に対しまして、賛成の意見を申し上げたいと思います。経済安定本部が持つております使命は、日本経済再建途上におきます現段階におきましては、いまだ消滅いたしておらぬのみならず、ある部面におきましては、さらにその必要度を増しておると考えなければならぬ点があるように思うのであります。ただこれに関しまする機構につきましては、先般來討議の節にも申し上げましたごとく、定員法の関係における行政整理を主眼にした機構改革にとどまつておりますが、より高い見地からいたしまするところの全般的な機構の改革という問題から論じますならば、いまだこの機構改正に触れるべき点があると私は確信いたしておるのであります。政府はすみやかにこれらの点に関しまするところの調査を終えられまして、その成案を國会にすみやかに御提案になるように希望をいたしまして、賛成いたすものであります。
○齋藤委員長 小林信一君。
○小林(信)委員 新政治協議会は本案に反対であります。
○齋藤委員長 岡田春夫君。
○岡田(春)委員 労働者農民党を代表いたしまして、この法案に対しましては反対であります。理由といたしましては、行政整理の一般的な方針といたしまして、何ら科学的な論拠を持たないで天くだり的な整理を強行する、その整理の結果として、それにマツチするような行政の機構をつくり上げようとする意味において、こういう形では今後の行政運営の万全を盡し得ないということは自明の理であります。そういう意味におきまして絶対に反対をいたします。
○齋藤委員長 討論は終結いたしました。 採決いたします。まず有田君提出の修正案と池田君提出の修正案で共通の部分について採決をいたします。賛成の方々の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○齋藤委員長 起立多数。 次に有田君の修正中、共通部分を取除いた修正案について採決いたします。これに賛成の方の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○齋藤委員長 少数であります。 次に共通部分を取除いた池田君提出の修正案について採決いたします。この案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○齋藤委員長 多数であります。 次に池田君提出の修正部分を取除いた原案について賛成の方の御起立を願います。 〔賛成者起立〕
○齋藤委員長 起立多数であります。よつて本案は池田君提出の修正案のごとく修正議決いたしました。 —————————————
○齋藤委員長 それでは勝部政府委員。
○勝部政府委員 外資導入を目的として、その基礎としてきめられました外國人財産取得に関する政令案は、その目的は國民経済の復興及び自立をはかり、あわせて國家資源を保全し、そのために外國人の投資及び事業活動を調整することを目的といたしております。それからその認可の基準といたしましてはいろいろございますけれども、大体終戰前から日本に滯在していて事業をする者がその事業を継続する場合、こういう場合には認可をする。それから返還、つまり戰前に事業をいたしておりました者がその財産の返還の請求権を有する場合、この再開を許す場合にも、これを要求した場合には認可をすることになつております。それから新しく事業活動を行う者につきましては、一番問題でございまして、これについてはその事業活動の結果、國際收支の改善または経済の復興に積極的に寄與することを條件といたしております。 目的といたしましては大体そういうことでございまして、それに付随いたしまして、たとえばその事業に使う金が不正なやみでとつたものとかいうものであつてはいかぬ、できれば外國から外貨で來たものを円貨にかえたものを使うというようなことを考慮して、認可を決定する次第でございます。いろいろ從來申請が來ておりまして、ただいまかなり多数の認可もいたしましたが、私どもとしては日本の経済に積極的に貢献する、同時に現在まで日本人でやれるものについて不当に圧迫を加えるような事業は原則としてお断りしたい、こういう方針で私どもはやつております。
○土橋委員 ただいまの御説明によりますと、從來もやつておるが、將來についても特に大切である、こういう御説明で、ごもつともだと思うのですが、特に取引所が再開をいたしますと、有價証券の轉賣なり、あるいは権利を取得するということが非常に重大であると思いますが、そういうものについて、この外資委員会は何かの計画をもつておやりになつておるか。それとも現実的にそういうものについて申請があつた場合、許可するという方針であるか、そういう点將來の問題についてお聞きしたいと思います。
○勝部政府委員 実際問題といたしましては、申請がございましたときに、その適否を判断して許可をやつております。外資委員会の任務は要するに外資を積極的に導入するという仕事にあるのでございます。行政上の権限の行使といたしましては、消極的に申請があつた場合、これを適当に判断してイエス、ノーをきめるというやり方をやつております。
○齋藤委員長 それでは午前はこの程度でとどめまして、午後一時半から再開いたします。 午後零時三十七分休憩 ————◇————— 午後二時三十分開議
○小川原委員長代理 これから午前に引続きまして会議を開きます。委員長が本会議において委員長報告のため、理事の私が委員長の職務を行います。 まず地方自治廳設置法案を議題といたします。御質疑はありませんか。
○木村(榮)委員 木村國務大臣にちよつとお尋ねしたいのですが、第三條に地方自治廳の大体の任務のことが書いてございますが、今後の運営の問題、その他に関係いたしまして、今日の毎日新聞を読むと、「金がないばつかりに逃げ出す村長二千名、伸びる地方自治の芽をつむ。町も村も四苦八苦」という見出しで、全國にわたつての町村財政の逼迫、こういつたことを報道しておりますが、これはほんとうに一部分であつて、全般的にはきわめて深刻な問題だと思いますが、こういつた問題が現に発生しております場合に、「國と地方公共團体との連絡及び地方公共團体相互間の連絡協調を図るとともに、國家公益」云々と書いてございますが、一体こういうことを、こういつた場合に具体的にいかような手段を地方自治廳としてはおとりになる御方針でありますか、こういつた点について伺います。
○木村國務大臣 地方自治廳ができましたあかつきには、ただいまのような毎日新聞に記載されているような問題が事実ありとすればどうするかというお尋ねですか、そこのところがはつきりわかりませんが……。
○木村(榮)委員 そうです。
○木村國務大臣 地方自治廳ができようができまいが、こういうような事態が——新聞の記事のようなことが事実発生したと仮定いたしますれば、ただいまの地方財政委員会といたしましても、相当な関心を持たなければならないことであると考えます。地方財政の極端に窮乏を來していることは私が申し上げるまでもなく御承知の通りであります。これに対する対策といたしまして、地方財政の基本について最も國の財政との均衡のとれた根本の徴税対策について考えなければならぬ。ただいまシヤウプ博士が参つておられまして、國全体の財政について檢討中であります。この機会に確固たる安心のできるような地方税制の改革をはかつてもらつて、一大改革をして、地方民にとつて安心のできるような、國と地方との均衡のとれるような税制の確立をしてもらうということで、実は今朝も二時間ばかり意見の交換をして帰つた次第でありまして、地方財政の窮乏に対しましては、根本的に税制を立て直すところの必要が存在していると考えます。
○木村(榮)委員 どうもシヤウプ博士にばかり御依頼になつているような御意見でございますが、この問題はこれまでとして、今度の修正案を見ますと、地方自治廳の中の自治委員会議、これが今までは意見を聞かなければならないとなつておつたのが、議決を経なければならない、こういうことに書き改められまして、大体自治委員会議の方で議決を経なければならないということになる。この議決されたものを自治廳の長官がこの法律に基いて権限を持つていろいろなことをおやりになると思うのですが、その場合にもし議決されたことを、自治廳の長官がそれを認めてこれを実行する。しかしながらそのいろいろな内容にわたつては、あるいは政府全般の意向としてはそれが必ずしも十分認められぬといつた場合には、國家行政組織法の第十五條、十六條にも関係いたしますが、そういつたもので調整をされることになります。その場合に大体地方自治委員会議が決議したことを、國家行政組織法の第十五條なんかでもう一ぺん監督あるいはいろいろな処分というようなことをやられますが、そういつた場合は大体どこの方を重点的に押えようとなさるお考えであるか、承つておきたいと思います。
○木村國務大臣 地方自治廳の自治委員会議の決議は、地方自治委員会議議長としては重んじなければならない。これは地方自治廳という総理廳の一部にある廳の委員の決議でありますが、この決議が國家財政に対して國の方針と相伴わない、並行しない場合、それは國の方針を遂行することよりほかに方法はなかろうと考えます。
○木村(榮)委員 そこで、たとえばさつき私が読み上げましたような、逃げ出す村長二千名といつたような問題が具体的に起つて、そしてこういう問題をめぐつて自治委員会議が協議をいたしまして、これは地方配付税の配付の問題とか、あるいは地方に対する補助金とか、その他万般の問題がございますが、そういつた問題を檢討して、これはこのような方法ではだめだ、從つてこういつた問題を解決するためには、地方自治廳としては地方自治委員会議の決定で、これにはこれこれだけの地方の援助を出してもらいたいという決議をした場合、それを今度は地方自治廳の長官もこれを認めて、大藏省なら大藏省、國会なら國会、そういうような主任の大臣なら大臣の方にも御相談して、いろいろな対策を立てることもあると思いますが、そういつた場合にせつかく決定しても、どうも國の財政上やむを得なかつた、こういうことの決定があれば、せつかく決定したことも空文に終つてしまう。結局さつきの御答弁のようにシヤウプ博士が來ていろいろ計画した場合に何とかなるかもわからない。もしシヤウプ博士がやつて來て何してみてもどうもお話にならぬ、こういつた場合には全面的に自治委員会議の決定がいかようなものであろうとも、政府の政策のもとにおいてはそれに從わなければならぬ、こういうことに具体的にはなるわけですね。
○木村國務大臣 それは國の政治上のいわゆる國策の線において、國が決定をいたしたことと自治廳委員の決議と齟齬する場合、そんなことはたびたびあるとは思いませんが、それはどうしても國の政策の遂行に從わなければならぬ。もし自治廳の決議案が適当であつて、その國というか、その当時の政府の方針が間違つておるというような考えがあるならば、そのときのいわゆる國権の最高決定機関であるところの國会において、いかようにでもそれを御修正になつてしかるべきである、こう考えるのであります。
○木村(榮)委員 新聞の報道だからわからぬとおつしやればそれまでですが、少くとも日本の大新聞の毎日新聞が報道しておりますから、そうでたらめではないと思います。「本社が調査した市区町村総数は全國一万六百二十八、そのうち辞任した市区町村長は五月現在で二千百七十九名の多数に上つている。」このようなことになつた原因はたくさんございますが、結局これは町村財政の破綻ということが根本的な問題になつておる。あるいは六・三制にからむ問題、あるいはいろいろな面でやつて行けなくて寄付を頼んだが、まつこうから村民の反対にあうた、要するに問題はとにかく町村財政の根本的な問題でございますが、一万余りの町村長の中から、二千何百名の町村長が辞職してしまつたというふうなことは、なかなか容易ならない事件である。この状態は今後とも顯著にますますふえて行くと思う。この重大な町村財政の段階にあたつて、地方自治廳というものが生れますが、この法案を見ますと、いろいろなことが書いてある。しかしながらこういつたことをなくすために、地方自治廳がいろいろな方面から調査とか、あるいはいろいろな事務上のこととか、その他連絡調整といつたふうなことをおやりになる建前だと解釈いたしますが、少くとも現にこのようなことが起つておる場合においては、現内閣の最も責任者である木村國務大臣はむろんのこと、現内閣全般の責任でもある。特に責任者である木村國務大臣はこの発足と同時に、いかようなる手を自治廳長官としては打たれる御覚悟でございますか。さつきシヤウプ博士云々ということがございましたが、ただそういつた問題だけでなしに、もつと何か基本的な御方針なり、あるいは対策があるならば、承つておきたいと思います。
○木村國務大臣 同じことを二度繰返すようでありますが、ただいまの財政委員会の任務、地方財政に対して調整をはかつて、これを指導するということでありますから、自治廳ができようができまいが、問題はこれに関係したことでないと思うのであります。ただ地方自治廳ができると、地方自治の行政方面のことの連絡的な一つの機関になり、非常にその点に融通、便宜が多かろうから、この案が出たと思います。しからばそういう新聞にあるがごとき事態が発生したと仮定して、今後どうするかということは先ほど申し上げるように、これは地方税制の改革を行つて地方民の負担を軽減する、そういう事態が起つたということは地方財政の枯渇から、非常な窮乏から起つた問題だ、窮乏した地方財政、税制を整理して、そして地方民の負担の均衡をはかるということより、ただいまのところ道はないのであります。それはまた必要以上にやろうとすれば、あるいは法定独立税以外——標準税以外のものを当該町村で徴收するというようなこと以外には方法はなかろう、こう考えております。
○木村(榮)委員 そこでその問題なのですが、たとえば地方自治廳の権限、第五條以下たくさんな項目が書いてございますが、その中でたとえば十二号の十七に「地方債の発行に関して許可を與えること。」あるいはその次には「國庫負担地方職員の各公共團体別の定員を決定すること。」こういうことがあります。特にその前の「地方配付税を配付すること。」これとさつき私が申し上げました「地方債の発行に関して許可を與えること。」この二つは政府側の説明によれば、現在地方財政逼迫の折だから、特に臨時的なものだけれども、その点は非常に重要な問題だといつたふうな御説明が最近にあつたわけでございますが、こういう段階にたとえば地方債の発行に許可を與えるといつたふうなことは、この地方自治委員会議の議決の問題もございましようが、ただいまあります問題としては、責任者の大臣である木村國務大臣が、こういつたことはお考えになつておるかどうか、こういう点を具体的に承つておきたいと存じます。
○木村國務大臣 どうもはつきり私の頭には徹底しませんが、地方自治廳設置法とただいまの御質問とは別に関係がないではないか、ただいまのお説のごとき起債の許可権であるとかいうものは自治廳ができなくても、すでに現行法において地方財政委員会というものがそういう権限を持つております。地方自治廳という法案が出て、ことさらにその問題が地方自治廳設置に関して云々というような事態ではない。現に現行法ですでに地方財政委員会がそういう権限を現在持つております。
○木村(榮)委員 地方財政委員会というものは今度はなくなつて、これが発展的解消いたしまして地方自治廳に入れるという建前になつておる。だから少くとも今までの地方財政委員会の場合は、さつき私が読み上げましたような新聞記事のような事件が発生しても、よくそれを処理して、地方財政をうまく指導して行くだけのことができなかつた。そこで今度は地方自治廳という地方財政委員会を発展的解消したと政府が称しますところのこの組織によつて、そういう問題は、たとえば私がさつき読み上げました「地方債の発行に関して許可を與えること。」こういつた一つの例によつて、積極的に今までは地方財政委員会はこういうことはうまく処理していない。私の見聞の範囲内では、今度は地方自治廳になつたら、そういう問題は新たな角度から、具体的に処理が可能だ、そういう建前からこれが発展的にこうなつたと思うのですが、しからばこういつた場合には、さつき読み上げましたようないろいろな方法で、積極的に御処理なさる方針かどうかというこの方針を承つておるだけで、今具体的にすぐこれをやるとかやらぬとかいう問題ではない。そうした方針を加味して、これを発展して解消せしめたものかどうかという点を、御答弁願えばいいのであります。
○木村國務大臣 五條の十二号十六、十七、これらは地方自治廳ができました上は、適正にひとつ十分注意を拂つてやるつもりであります。
○木村(榮)委員 これはこまかい点にわたりますが、この法案が成立いたしますと、第四條の委員会議の委員についてはいろいろ町村の代表なんかがきめるわけでありますが、政府としても積極的にいろいろ御援助あることだと思いますが、大体いつごろまでにこの委員というのはできる見込みでございますか。
○木村國務大臣 これらは大体國会議員としては、國会法の何でも三十九條でありますか、総理廳がただいま修正案も出ているようでありますが、この案が議決せられまして、國会で成立いたしましたならば、ただちに両院の賛同を求めなくてはなりませんから、今國会中にこれをきめなければならぬ問題になると思います。
○木村(榮)委員 最近國家警察と地方警察にわかれまして、地方警察の場合は、市町村の警察面からの負担がきわめて厖大なもので、横浜だけでも何でも五億円からの負担になるといつたようなことを承つております。入場税から上つて來ますところの税は、ほとんどこれは警察費に使うということで、各市町村の議会なんかにおいても優先的にこれを扱つておる、こういつたような報告を私たちは聞くのでありますが、こういう段階においては、そういつた税の使い方というものには何か調査をしたり、あるいはいろいろな助言をやるといつたような権限は、この地方の自治委員会議にはないのですか。ただ下から上だけの話で、上から下へのいろいろな調査というものはやらないのか、地方自治委員会議の性格をちよつと承つておきたいと思います。
○木村國務大臣 ちよつと御質問の要旨が、私頭が悪いか、はつきり徹底しませんが……。
○木村(榮)委員 地方自治委員会議の任務です。地方自治委員会議というものはあるけれども、あまり任務というものがはつきりしていないのです。これはただ單に下から上に対して文句を言うだけの委員会か、あるいは上の方から下の方へもいろいろなさしずをやるような性格を持つたものか、この点がきわめてこの案では明確化いたしていないと思うのです。
○木村國務大臣 ただいまのところでは、地方廳に対して監督するところの権限はどこにもないわけであります。だから地方長官の考えによつてこれは決定せられるのであつて、またその指示を仰いで、平たい言葉でいえば、相談がありますときには、こちらの意見を求めて來たつてよろしい、こう考えております。
○木村(榮)委員 そうしますと、簡單に言えば全般的な運営の面における諮問機関である。諮問機関的な役割を果す場合もあれば、あるいはまた場合によつては相当の権限を持たすことも、それは内容によつて違つて來る、かように解釈してさしつかえありませんか。
○木村國務大臣 その通りであります。
○木村(榮)委員 終りました。
○小川原委員長代理 土橋君。
○土橋委員 木村國務大臣にお尋ねを申し上げます。現在の所管事務として総理廳にあります官房自治課及び地方財政委員会をもつてしてはどうしても不十分だという理由で、おそらく地方自治廳をおつくりになつたと思うのでありますが、そのおもな欠陷、理由等についてちよつと御説明願いたいと思うのであります。どういうためにこういうものをおつくりになるか、御説明願いたいと思います。
○木村國務大臣 財政委員会の立場からこの結論を申し上げますと、地方の財政と自治の行政とがわかれておりましては、その間の流通、いろいろな折衝が個々になつて非常に不便であります。これを一緒にすると、ある点においてみな一元化するということがおもなる目的であります。
○土橋委員 そうしますと、あなたの方の御予定になつておる定員を見ますと、現在大体百五名のようでありますが、現在の官房自治課の諸君と、それから地方財政委員会の諸君と合せましても、定員はこの百五名よりも多くなつておりましようか、それともこれは減した結果になつておりましようか、その点をお聞きしたいと思います。
○木村國務大臣 定員からいうと少し減つております。
○土橋委員 それで大体概略の内容はわかつたのでありますが、私が非常に懸念しておりますのは、この地方自治廳は從來の内務省のような機構を復活させる意図ではなかろうか、かように考えておるのであります。というのはこの規定の第三條を読み上げますと、「地方自治廳は、國と地方公共團体との連絡及び地方公共團体相互間の連絡協調を図るとともに、國家公益と地方公共團体の自主性との間に調和を保ちつつ地方公共團体の自治権を擁護し、もつて地方自治の本旨の実現に資することを任務とする。」私たちの察するところから考えますと、どうしてもこれは地方自治の自治的なものの用語にあらずして、むしろ強制的な面から規定の第五條のすべての條項、特に第十二号の二十にわたるあらゆる部面から見ましても、そういう点がうかがわれるのでありますが、さような意図でつくられておるのでありましようか、この点ちよつとお聞きしたいと思います。
○木村國務大臣 全然さような意思ではございません。これを草案いたしました意図は、そういうところにございません。以前の内務省は地方行政、地方團体に対しまして、絶対の監督権と指導権を有しておつたものであります。ただいま地方團体はもう全面的な自治になりまして、今度できます自治廳におきましても、監督権とか自治体の指導権というものはありません。ただ相互に許されたる範囲において指導をする。一口に申し上げますと、地方團体と政府との中間にありまして、地方團体のために代弁をする。地方團体をもり立てるところの機関であつて、その間の調和をはかるということがおもなる目的でできたものでありますので、在來の内務省の地方局などというものとは、立場が全然違うということを申し上げておきたいと思います。
○土橋委員 そういたしますと、この法案の第四條の第二項の規定の中の、衆議院議員のうちから衆議院の指名したもの、参議院議員のうちから参議院の指名した者一名ずつ入るようになつておるのでありますが、この構成は國会法第三十九條の規定を十分考慮の上で、この規定をつくつておられるのでありますか、その点をお伺いしたいと思います。
○木村國務大臣 國会法第三十九條をもととしてこの規定をつくつたものであります。
○土橋委員 およそ國会議員は立法府の最高機関であるのであります。從つてそういう立法府の最高機関を、政府の自治委員会議というような機関の中の一構成要素にするということは、私は非常に遺憾なことだと思うのであります。もし政府がおやりになるならば、これは國務大臣なりあるいは政務次官なりその他の職員で、政府の執行機関として國会議員がその政府の所属する機関の中へ包括せられることは至当だと考えますが、こういう諮問機関ともあるいは参與機関ともつかないような機関に、立法府の議員を置くという点が、私は行政組織全般の建前から申してもやや穏当を欠くではないか、この点が第一点であります。 次に、ここに各都道府縣知事、府縣の代表の議長諸君からわれわれの方にも強く要望されておる、自治廳設置法案中において特に地方代表の諸君は少いのであるという御意見が出ておるのでありますが、今木村國務大臣の話を承つて参りますと、これは政府と各地方自治体との間の調節をはかるものであるというような御意見ならば、特に民主自由党が絶対多数をとつております衆議院におきましては、とかく與党的な色彩をこうむる議員の諸君が指名せられるような懸念も多分にあるのでありますが、そうしますと、この自治委員会議の空氣とその内容というものが、普通われわれでは理解できない点がさらに第二点として生ずるのでありますが、こういう点についてどういうお考えを持つておられるか、御説明を願いたいと思います。
○木村國務大臣 土橋委員の御意見として拜聽しておきます。
○土橋委員 私は意見を申し上げておるのではなくして、立法府の國会議員が地方自治廳の自治委員会議というような機関に構成メンバーとなるということについては、これは行政組織法上の根本的建前から言つてもおかしいではないか。もし地方自治廳の國務大臣がやられる、次長がなるというようなことであるならば了解できるのであります。その諮問機関にまた立法府の議員がなるという点は、行政組織全般の建前から、少し行政組織法上の法理的な面において、懸念される点があるのではないか、こういう点をお尋ねしておりますから、御答弁願いたいと思います。
○木村國務大臣 この方がよかろうと思つて、原案を提出しているのでありますから、それは御意見として承つておく程度にいたします。
○土橋委員 ただいまの御説明、私は非常に遺憾だと思います。第三十九條の規定をごらんになるとわかるのでありますが、「別に法律で定めた場合を除いては、その任期中國又は地方公共團体の公務員と兼ねることができない。」と書いてあるのであります。別に法律で定めるというのは、少くとも國家行政組織法全般の建前からして、これが至当であるという理論的な構成と、実際の面においてそれをやるのが正しいという根拠がない限りは、この別に定める法律の規定の解釈はそう簡單にはできないのであります。少くとも國会議員はそういう委員会や他の機関に入ることは、兼ねることができないというのが原則でありまして、特に法律で何か任用する理由がある場合には、國会が承認するというのが、三十九條の基本的な建前でありますので、その点はただ、あなたが、これがいいと思うというようなことでは、法律的な説明になりませんので、確信があるならば、どうか他の政府委員の諸君でもけつこうでありますから、行政組織法上國家最高の立法機関であるわれわれ國会議員が入るのは、こういう法的根拠で正しいのだ、しかも実際面においてはこういう理由があつてよろしい。こういう点を親切に國会議員に示すべきであると思います。
○木村國務大臣 政府の見解は別に定むる法律によりというこの法律をここに制定するということで、この法律によつて國会の承認を得た者を選出する。こういう解釈であります。
○土橋委員 木村大臣は、もう少し冷靜に私の質問の内容をお聞き願いたいと思います。別に定むる法律に根拠がなければ、國会議員は委員会なりそういう役員を兼ねることができないというのが原則であります。その別に定める法律がこれだから説明は終つたということではなしに、どんな行政組織法上の根本的な、理論的な公正な正しいものがあるか。実際面にどういう効果があるかということを御説明にならなければ、別に定める法律がこれだからこれでいいと思うというのでは、理論的な答弁にならないと思うのであります。もつと責任と自信を持つて、明確にこの法律に國会議員二名を入れるということは、どういう正しい根拠と法律的な構成においても正しいものがあるのだということを御説明願わなければ、われわれはこの審議に十分なる資料とならないのであります。
○木村國務大臣 逃げ口上を張つたわけではありませんが、この法案は総理廳の提案でありまして、……。
○土橋委員 どこの提案でもけつこうだ。法律上の理由がなければだめだ。
○木村國務大臣 だからかわつて政府委員から答弁をさせます。
○荻田政府委員 國会法によりまして、議員がみだりに行政府の一員となることは避けるという方針が、とられておることも御承知の通りであります。しかし理由がある場合には、これに対して行政府の方へ入ることができる道は國会法自身が認めておるところでありまして、その理由は、自治廳は單なる中央政府の機関だけではなく、この法案の第一條、第二條、第三條等にございます通り、國と地方公共團体との間の調整をはかるというところに眼目があるのであります。從いまして御承知の自治委員会議を設けたのも、地方團体側の発言をここに求めたいというところに根拠があるのであります。從いましてこの委員のうち三名は原案によりますれば地方團体側から出ておるのであります。しかしながら地方團体側だけの意見では、これはまつたく一方的な意見になりますので、そこで公正な、中央政府と自治團体との間に立つような色彩のある委員をここに選んだわけであります。その一つが学識経驗ある者でありますが、そのほかに先ほど大臣のおつしやいました國権の最高機関である國会の議員の中からも出ていただきまして、公正なる判断をいただきたいというのが、特に國会議員をこの委員会のメンバーにした理由であります。
○土橋委員 ただいまの説明によると、各地方公共團体の代表は第三号から第五号までで三名おるのだ、それの次に学識経驗ある者が第六号の規定で一人出ておる。それにつけ加えて國会議員を入れた方がなお公正妥当なものだ、こういうような御意見でありますが、第一の論拠に私は承服できない点は、地方公共團体の代表の諸君が一方的な見解を表明する、こういうことを政府委員が今言つたのであります。ところが大臣の先ほどの御答弁では、この地方自治廳というものは地方公共團体のいろいろな問題を取上げて、政府との間に十分摩擦がないようにするために設けられるものである、こういう御答弁であつたのであります。そうすると、この間に当然自治廳というものが、各地方公共團体の御要請になつておるいろいろな問題をとりまとめられて、政府の諸機関の間においてこの問題をどうするかというせわやくのような立場に立つておるのであります。從つてそういう観点が木村大臣の説明からみますと、今國会議員をむりにこの中へ入れるよりは、本質的に地方自治團体の各代表の諸君をさらにふやすという方が、大臣の御答弁の趣旨にも沿うのであります。從つて國会議員はやはり本來の但書の規定にありますように、特別に重要な事情がない限りは、こういう委員会へ出すということは、國会議員の職責を全うせしめるゆえんでないということが明白でありますので、私はそういう観点から、この二名の参衆両院で認めたうちから指名した者を出すという制度は廃止すべきである、こういう考え方を持つておるのであります。これは意見でありますから、私はただいまの御説明では納得できないということを保留して次の質問に移るのであります。 そこで國会法第三十九條の規定と地方自治廳第四條の規定のそういう理論的な説明がまだ不十分であるようでありますが、第五條の点につきまして、私は各條項をお聞きすると非常に長くなりますので、一括して御質問申し上げたいと思いますが、現実の問題として、租税に関して國会が決定した法律を政府が執行するという建前において、地方自治團体が、今木村委員からも新聞の報道を発表されたように、そういう事態があつた場合に、この地方自治廳の委員会議というものは、どういうような構想と、俗に言う権限とかいうものを持つてそういう間の調節をはかるかという問題であります。これはやはり事態を見なければ説明できないというように御答弁あるかと思いますが、現実の問題として長官が答弁したように、地方自治体の問題を主として取上げて、政府あるいは國会との摩擦の緩和、あるいはそういう意思の疏通をはかるという建前に立つならば、ここに書いてある規定の大部分が実際問題としては効果を上げ得るであろうけれども、私は一番最初質問したように、内務行政的なものの復活であるとしたならば、この効果は上げ得ない、こう私は考えております。大臣の説明ではそうではない、地方自治の内容をもり立てる意味でこれは一應了解いたしますが、特に最近の徴税方法について、これはどこの地方公共團体でも非常に問題があると思いますが、そういう問題について直接の責任者である大臣は、どういうふうな見解でこの問題を運用するかということをもう一回お伺いし、御答弁願いたいと思います。
○木村國務大臣 そういうような事態が発生をせないように、いわゆる地方自治廳の設立せられた趣旨によりまして、それが発生しないような法律なり税法をこれから判定して行くということがこの自治廳の任務であります。簡單でありますが、大体そういうふうに考えております。
○成田委員 木村國務大臣に簡單に二点だけお尋ねいたします。第一は第四條の地方自治委員会議の構成の問題であります。政正案によりますと第一号から第九号までになつておりまして、地方公務員が地方自治委員会議の委員になれるという規定がないのでありますが、学識経驗ある者というものに含めまして、地方公務員を委員として御選任になる御方針なのかどうか、それを承りたい。
○木村國務大臣 学識経驗ある者という中には公務員があつてもさしつかえないと考えております。
○成田委員 さしつかえがないという程度でなしに、この地方自治廳の第三條の任務から申しましても、実際の地方自治の仕事をやつておる地方公務員を委員に選任するのが、当然じやないかという氣持を持つておるのでありますので、地方公務員を学識経驗のある者のうちという中から選任する御方針であるか、あるいはそういう方針がないか、できればそういう方針にしていただきたいと思います。その点お聞きしたい。
○木村國務大臣 そういう限られたる方針は持ちませんが、場合によつてはそうやつてもさしつかえないと思つております。
○成田委員 では第三條の目的を達するために、地方公務員を委員にすることがいいんだという結論に達しましたならば、地方公務員を委員に御選任になるという御方針だと承つてよろしゆうございますか。
○木村國務大臣 繰返して申すようでありますが、地方公務員を学識経驗者として参與するということに限りません。場合によれば、地方公務員のうちから学識経驗者を選ぶこともできると考えております。
○成田委員 私はこの第四條を見まして、九号のうちに地方公務員は委員になれるという規定がないことは非常におかしいと思う。政府の御趣旨は九号の学識経驗のある者から選ぶというふうに解釈しておるのでありますが、地方公務員は必ずしも学識経驗のある者でないということでありますならば、ぜひ一号を追加されまして、地方公務員を委員に選任するという規定を設けられる御意思はないか。
○木村國務大臣 ただいま特にそういう條項を設けるという考えは持つておりません。
○成田委員 そういたしますと、第三條の目的達成のために、地方公務員は地方自治委員会議の委員になることは妥当でないというお考えなんでございますか。
○木村國務大臣 妥当でないとは考えません。先ほど申し上げた学識経驗者のうちに、地方公務員に学識経驗者があれば、その場合々々によつてはこれを委員に推薦してよかろう、こう考えております。
○成田委員 次に第十一條についてお尋ねいたします。原案はこの地方自治委員会議というものが諮問機関になつておる。ところがそれが改正案によつて、議決を経なければならないということで議決機関になつた。それは一つの進歩だと思つて、私どももこれに対して賛成でありますが、しかしながらもしこれが議決機関になつたとすれば、地方自治委員会議の議長の選任方法は当然かわるべきではないか。最初政府は諮問機関にしておりましたから、議長は地方自治廳長官をもつて充てるということになつておつたのでありますが、これが議決機関になりまして性質がかわつた以上、議長は当然議決機関の性質からいつて、互選になるのが本筋じやないかという考え方を持つておる。官選の國務大臣を持つて來るよりも、議決機関の本質からいいまして、議長は互選にすべきであるという考えを持つております。これは政府が修正案の一方だけを修正いたしまして、他の修正について見落しがあつたのではないかと思つておりますが、その点についての御意見を伺いたい。
○木村國務大臣 修正案を今ここで拜見いたしまして、まだ十分これについて檢討しておりませんが、諮問機関が議決機関になつた場合には、議長は互選で設けなければならぬじやないか、その方が正当じやないかという御意見でありますが、それも御意見の一つだろうと思いまして拜聽いたしておきます。
○小川原委員長代理 ほかに質疑はございませんか。 なければ、これより討論に入ります。池田君。
○池田(正)委員 私は民主自由党を代表いたしまして、本案に修正の動議を提出いたします。修正内容につきましては、皆さんのお手元に差上げました通りでございますので、このまま速記録にとどめていただきたいと思います。 —————————————
○小川原委員長代理 ちよつと速記を止めて……。 〔速記中止〕
○小川原委員長代理 速記を始めて……。質疑は終了いたして討論に入つております。討論を続けて行きたいと思います。成田君。
○成田委員 ただいま問題になりました議長の選任法について、私たちはこの委員会が決議機関になつた以上は、当然互選にすべきであるという意見を申し上げておきます。それと先ほど私が質問いたしました地方自治委員会議の自治委員の構成でございますが、第三條の目的から見ましても、地方自治体の円滑なる運営をやるためには、当然地方公務員が委員に選任さるべきであるという意見を申し上げまして、さらに基本的には先ほど土橋委員からも指摘せられましたが、本自治廳設置法案というものは、内務省の再現の規定が非常に多いということにおきまして、反対の意見を申し上げます。
○有田(喜)委員 官房自治課と地方財政委員会が合体されて、地方自治廳の設置ということにつきましては、各地方自治團体多年の要望でありまして、この点において本法案が設定されたことにつきましては、私は賛成をいたします。ことに今回の修正案であるところの、從來の自治会議の諮問機関たるを議決機関にしたことは、これ私の強く主張いたしたところでありまして、地方自治発達のためにきわめて適切なる修正であると私は考えます。よろしくこの自治委員会議を活用して、そうして地方自治の眞の発展のために、政府は公正なる立場より円満なる運営をされんことを切望いたしまして、私は賛成の討論を終ります。
○木村(榮)委員 私は日本共産党を代表いたしまして、本法案に反対の意見を申し述べます。大体御承知のように、新憲法が施行せられましてから、わが國の政治組織の基本的な原理として、特に一章を設けて地方自治のことが規定してございますが、この精神に從つて地方自治が生れ、内務省が廃止された、ところがこの地方自治を見ますと、内務省がその後廃止されて、建設局とかあるいは國家警察あるいは地方財政委員会、総理廳の自治課といつたようなことにわかれて参る、ところが地方財政委員会がその後の活動においてあまりうまくやられていない。これは昨年の國会においては、この地方財政委員会が今度出ました地方自治廳ともかわつた、もつと民主的な案が出たことは、私は当時の地方行政委員会で承知しておりますが、その案をまたまげて、今度出たものを見ますと、大体二つのものを一つにしておる。と申しますのは、結局地方財政委員会の問題と、もう一つは総理廳の自治課というものを二つうまく統合いたしまして、そうしてかつての内務省にかわるような強力な地方の指導機関のような性格に強く地方自治廳設置法には打出しておる。そこでこの委員会においても相当この問題はもめまして、地方行政委員会と合同審議をしたときにも、各方面から意見が開陳されまして、とうとうさつき問題になつた地方自治委員会議の委員の構成にいたしましても、その後最初の原案とは相当かわつた、たとえば学識経驗者一名を四名にしたとか、あるいはその他の最初はなかつた、縣会議長の連合組織の代表を加えたといつたふうなことは、幾分民主的な方向にかえなければならぬといつたふうなことになつたわけですが、しかしながら依然として議決を経なければならないということがありながら、結局地方自治廳が一方的にこの問題を押しつけてしまうという点は、根本的には少しも改正されていない。このようなことでは、せつかく憲法で規定された地方自治の精神も、おそらくかつての内務官僚的な方法によつて運営され、地方自治の根本的な精神は踏みにじられてしまう危險性が多分にある。そういつた角度からこれをよく檢討いたしますと、法案にうたつていますようなことは、言葉の上の話であつて、実際運用の面においては、おそらくこれはフアツシヨ的な機関に轉化する危險性がある。さつきも私が國務大臣に質問いたしましたときにも、御答弁にならなかつた点なんかを考えますと、行政機関の援助だとか、そういつた意見をどんどん入れて行つて、これは地方行政の面のサービス機関だという点は、実際上ないのです。一方においては強力な地方配付税なんかの点は、地方財政を破綻さすようなことをしておいて、大きく國全般の反動的な政策を援護するためにこしらえたような組織、これが地方自治廳としての任務を果すということは明瞭である。だからさつき問題になつた地方自治委員会議の議決権の問題なんかにしても、これは非常に大きな問題がある。憲法に規定された地方自治の精神とは、およそ相反していることは非常に明瞭である。詳細にわたつては、この問題は非常に大事でございますから、われわれはもつと具体的に、法律的にも、憲法上の問題からも、本会議において徹底的にこの問題を討論いたしたい。そのことを留保いたしまして、私は簡單に反対の意見を申し述べます。
○小川原委員長代理 鈴木幹雄君。
○鈴木(幹)委員 民主党を代表いたしまして、私は地方自治廳設置法案並びにその修正案につきまして、賛成の意見を申し上げます。 地方自治廳は、今回内務省の解体以來一年有半をたちました今日におきまして、地方自治体が現下の経済情勢並びに政治情勢のもとにおいて、非常に困窮の道を歩んで來た、それに対して強力なる連絡協調と、ある意味においては主導性を確保するというような意味合いをもちまして、今回の自治廳設置になつたものと考えるのでありますが、私はその意味から申しまして、まことに時宜に適した措置であると考えざるを得ないのであります。今問題になりました地方自治委員会議の議長の問題につきましては、私はこの自治委員会議が議決機関である限りにおいては、むしろ議長の職を長官をもつて充てることにおいての妥当性を認めるものであります。諮問機関であるといたしますならば、行政長官であるところの自治廳長官から諮問される機関に議長として長官が臨まれることは、まことに事理の上から申しておかしいのでありますが、これが議決機関として執行される限りにおいては、その方に妥当性を認めるものでありまして、この修正案に賛成をいたすものであります。 以上をもつて私の賛成の意見といたします。
○小川原委員長代理 小林信一君。
○小林(信)委員 新政治協議会を代表いたしまして、反対意見を申し上げます。 本法案の任務の所に出ております「地方自治廳は、國と地方公共團体との連絡及び地方公共團体相互間の連絡協調を図る……」これは当然のことでありまして、これが目的を遂行するためには、自治的に、しかも民主的に運営され、これを政府も助長し、そこになされるところの決議とか意見を、政府の政策の上に批判し反省することは当然でありますが、しかしそういう自治的な運営にも、こういう法的な根拠を持ち、しかもこれを総理大臣が任命権を持つというような形で運営されると、そうした面をもすでに阻害することになるわけであります。これを現在の政府の政策の技術から考えて参りますと、すでに本年度の予算の決定から、地方自治体は経済的に破綻をし、その行政において非常に困窮をしている状態であります。これはただちに中央官廳に対する怨嗟の声となつて出て來ることは当然でありますが、そうしたものをこういう機関によつて組織し、政府の意図を強引に施行しようとするような危險性が多分に見られるのであります。さらに機構あるいは運営の内容に至りますと、そうした危險性をさらに感ずるものでありまして、本法案に対しましてはそうした危險性から反対するものであります。
○小川原委員長代理 岡田春夫君。
○岡田(春)委員 労働者農民党を代表いたしまして、この法案並びに修正案に対しまして反対をいたします。 その理由につきましては、先ほど各党からお話がありましたけれども、大体同樣でありますが、まず第一に地方自治委員会議の議決機関になつたことに関連して申し上げたいと思います。憲法の第八章における地方自治の本旨から申しまして、地方自治委員会議が議決機関になるのは当然であると思います。しかしながら当然であるにもかかわらず、もう一つ大きな問題としては、地方自治委員会議がたとえ議決機関の性格を持ちましても、依然として行政機関のもとに置かれるという意味において、第八章の憲法の精神を歪曲し拘束をしているという点で、多分にこれは憲法違反の疑義があると考えられる点であります。 第二の点は、これまた同樣でありますが、今までは地方財政委員会という形で地方財政の自治制が、憲法九十四條の規定をそのまま守つて確立されておつたのでありますが、今度の場合においては地方自治廳という行政機関の「部門の財政部として置かれているという点において、この点においても重ねて憲法上の精神を歪曲拘束しているという疑いが、多分にあると思うわけでございます。 第三点としては、この第三條に規定されておりますように、「國家公益と地方公共團体の自主性との間に調和を保ちつつ……」云々と書いてありますが、これは言葉の表現においてはきわめてきれいな言葉で書いておりますが、事実において中央の行政的な事務を、地方の自治体に対して委任事務という形で、今後どんどん押しつけて行く可能性が、この地方自治委員会議を通じて、あるいはあらゆる形を通じて現われて行くであろうというふうに、その表現にもとり得られると私は考えられるわけでございます。特に「國家公益と地方公共團体の自主性との間に」という言葉なんかは、これはかつて戰爭時代に東條軍閥その他官僚諸君が好んで使われた、國家公益というフアツシヨ的な言葉を通じて、今新たなるフアシズム的な方向への第一歩を踏みつつある形勢を感ずるわけであります。こういう点においても本來憲法で守られている地方自治の本旨を守るためにも、かような反動的な法案に対しては賛成することができません。 以上反対の理由を申し述べます。
○小川原委員長代理 討論はこれにて終局いたしました。 これより採決に入ります。まず池田君提出の修正案について採決いたします。本修正案に賛成の方は御起立を願います。 〔賛成者起立〕
○小川原委員長代理 起立多数。 次に修正部分を除いた原案に賛成の方の御起立を願います。 〔賛成者起立〕
○小川原委員長代理 起立多数。 よつて本案は修正議決いたしました。 —————————————
○小川原委員長代理 次に外務省設置法案を議題といたします。外務省設置法案に関しましては質疑を終了いたしておりますから、ただちに討論に入ります。池田君。
○池田(正)委員 私は民主自由党を代表いたしまして、原案に賛成するものであります。
○小川原委員長代理 成田君。
○成田委員 日本社会党を代表いたしまして、原案に反対いたします。その理由は、午前中に経済安定本部設置法について述べました反対理由と同じであります。
○小川原委員長代理 有田君。
○有田(喜)委員 外務省は現在わが國が占領下に置かれた特殊事情にかんがみまして、一應形の上では休眠状態になつておりますが、私は今日ほど外交の必要なときはないと思つております。ことに今日の外交は経済外交、通商外交が基本となつて、形はともかくといたしまして、実質的な外交が大いに必要であるということを確信するものであります。ややもすると外務省におかれましては、経済外交の面を比較的軽視されておる傾向があることを私は遺憾に思います。ひとつ外務省におかれましては、今日の経済通商外交を中心として、大いにわが國の再建のために御努力せられんことを強く要望いたすとともに、ここに政府に強き嚴粛なる警告を発しまして、私は原案に賛成するものであります。
○小川原委員長代理 鈴木君。
○鈴木(幹)委員 民主党を代表いたしまして本案に賛成をいたします。
○小川原委員長代理 小林君。
○小林(信)委員 新政治協議会を代表しまして本案に反対いたします。
○小川原委員長代理 土橋君。
○土橋委員 私は日本共産党を代表いたしまして、外務省設置法案に反対の意見を表明するものであります。なぜならばこの外務省設置法案は、講和会議開会前と開会後における内容について、明確な線を引くべきであるにかかわらず、この法案の内容を見ますと、あたかも講和会議終了後における外務省が行う権限をも規定しておるのであります。こういうような内容は、特に現在置かれておりますわが國の状態を考えてみますと、遺憾な点がありますので、ぜひとも外務省の設置に関しましては、第一番に講和会議促進の諸準備がまつたく完了するような機構を、この外務省設置の中に十分織り込むことが必要であるのであります。そういう点において第四條以下の外務省の権限を見ますと、まことに不十分なのであります。 また第二点は、同僚議員からもお話があつたように、通商貿易に関するところの特に調査及びその内容を促進する機構、あるいはそういう方法がぜひ必要でありますにかかわらず、こういう通商貿易に関する調査及びその促進に関する事項が非常に欠けておるのであります。 また第三点といたしましては、國際諸情勢の内容を的確に調査して、この内容を國民に知らすことが、やはり平和條約締結後における状態においても、締結に至るまでのあらゆる諸般の情勢においても、正しい機構の運用であろう、かように考えておる次第であります。そういう点について、きわめて本法案は不十分な内容を持つておるのであります。 また外交を再開する面におきましても、ただいま準備中でありますので、その準備の内容が万遺憾ない結果を生むような機構と構成が必要でありますが、さような点についても、これは独立國家として考えておりまする外交的な面が多く規定せられておるのでありますから、そういう点からもわれわれは非常に遺憾の意を表明するものであります。從つて外務省設置法案は、講和條約締結前と後とにおいて、その機構がまつたく一変するような内容を持たなければならぬのでありますが、遺憾ながら本法案はその両者を混同いたしまして、從來のままでやつておりますので、この混同は單なる混同ではないのでありまして、意識的にこういう状態の機構をつくり上げて、國費をたくさん浪費しておるというような点も考えられますので、われわれは反対せざるを得ないのであります。 以上の理由によりまして、日本共産党は、根本的に外務省設置に関する法案は、ただいま申し上げた四つの点を中心として、講和会議締結までの前提的なものをつくるべきであるという考え方を持つておるのであります。從つて共産党は本法案には反対の意見を表明するものであります。
○小川原委員長代理 岡田君。
○岡田(春)委員 労働者農民党は、この法案に対しまして反対をいたします。理由は、各省設置法案につきまして再三申しました通り、一般的な首切り措置としての、そのあとの單なる穴埋め的な機構をつくり上げるという形で、何ら科学的な根拠に立つておらないという点を申し上げておきます。
○小川原委員長代理 討論はこれにて終局いたしました。 これより採決に入ります。本案に賛成の方の御起立を願います。 〔賛成者起立〕
○小川原委員長代理 起立多数。よつて本案は原案通り可決いたしました。 —————————————
○小川原委員長代理 次に文部省設置法案を議題といたします。これより討論に入ります。池田君。
○池田(正)委員 私は民主自由党を代表いたしまして修正案を提出いたします。修正案の内容につきましては、お手元に差上げてありますから、朗読を省略し、速記録にとどめていただきたいと思います。 —————————————
○小川原委員長代理 有田喜一君。
○有田(喜)委員 私は民主党を代表いたしまして文部省設置法案に対する修正案を動議として提出いたします。その修正案はお手元に配付しております資料によつてごらんを願いたいと思います。 言うまでもなく、文化國家建設のために文部省のになえる役割は実に重かつ大であります。教育、学術、文化はもとよりのこと、わが國民をして眞に文化國民として持つて行くのに、いわゆる学生、兒童を通じての体育の向上をはかることがきわめて肝要であります。ことに運動競技を盛んならしめて、いわゆるスポーツ精神を発揮せしめ、明朗なる國民をつちかつて行くということは、きわめて大切であるとともに、あらゆる國際競技にも参加せしめまして、國際友好の道義を一日も早く促進せしめることもきわめて肝要と思います。かような意味におきまして、今回文部省の機構改革におきまして体育局が廃止されたことはまことに遺憾に存じます。私はここに行政整理の建前を考えまして、体力局を設置いたしたいのでありますが、それはひとまず遠慮いたしまして、いわゆる体力部をここに設置いたしまして、先ほど申しますように体育の向上、スポーツ精神の発揮、明朗なる國民をつちかつて行くことをここに提唱するのであります。どうか皆樣、この修正案の企図するところをおくみとりくださいまして、御賛成あらんことを念願いたしまして、私の説明を終ります。 —————————————
○小川原委員長代理 成田君。
○成田委員 日本社会党としては反対であります。
○小川原委員長代理 鈴木幹雄君。
○鈴木(幹)委員 民主党を代表いたしまして、池田委員の提出にかかる文部省設置法案に対する修正案並びにこれを除きまする原案に賛成の意見を申し上げたいと思います。 今回の文部省改革の問題は、申し上げるまでもなく、行政整理を基本にいたしますところの機構改革でありますが、この面におきましては、まだ檢討をすべきところの根本的の問題も含んでおるように思うのであります。しかしながら喫緊の要務といたしまして、さような要請に沿うべく、今回の改正がなされましたことにつきましては、当局の説明を信頼いたしまして御賛成を申し上げたいと思います。ただ文部行政に関しましては、私は若干の希望を申し上げて追加いたしたいと思います。 今回の予算におきまして六・三制に対するところの補助金を初めといたしまして、多くのものが削減を見まして、その予算的措置に対しましては、地方公共團体を初めといたしまして、地方民の困窮は非常なものがあることは、つとに当局も御承知のことであろうと存ずるのであります。私はこれらの措置に対しまして、文部当局が今後とろうとしております措置が万全であり、しかも地方公共團体に対しまして、潤いと余裕を持たせるような措置を講じていただくことを、迅速に確立されんことを要望いたしまして、私の討論を終りたいと思います。
○小川原委員長代理 木村榮君。
○木村(榮)委員 共産党を代表いたしまして、この設置法案に反対をいたします。 根本的な理由は、各省設置法案で申し上げましたことと大差ございませんが、特にこの内容をなすものを見ますと、たとえば労働者教育とか職業教育とかいつたようなものをたくさん規定いたしまして、戰爭中軍部を先頭としていわゆるフアツシヨ的な神がかり的な教育を盛んにやつた、あの再現をねらうような点がたくさんある。私が質問いたしました職業教育とは一体何かということに対しても、政府は今日に至るも答弁しておりません。これは重大な問題であります。労働者階級に対して、職業教育とかあるいはまた労働者教育とかいう名前で、一方的な教育を行う危險が非常に出ている。それからまたいろいろな点がたくさんございますが、たとえば大臣官房において扱つておるものでも、ユネスコに対する國内における措置というように、ユネスコというようなものを特に出す。これは特定な國に対してのみ一つの方向を求めようとするようなきわめて危險な点が出る。学校の経営問題にいたしましても、この間の答弁では外國人が経営した場合においても認めるという重大な点がございまして、その詳細は私と政府側との質疑應答の速記録に載つておりますから、ここには申し述べませんけれども、こういう点、そのほか協議会とか審議会というものをたくさん設けまして、ここへいわゆる教育者の古手をまずたくさん入れまして、一方的なことをやろうとする。そのことはたとえば今まで行われました教職員の適格審査委員会、こういうものを見ましても、民主的な運動をやつた者を故意に審査委員会において不適格にする、こういう点がたくさんある。そうして戰爭中反動團体等に関係しておつても、戰後依然として反動的な教員である場合は不適格としていない。しかしながら戰爭中は比較的軍國主義的な教育に從事しても、戰爭後は敢然として自分の非を認めて、民主的な運動に轉化した者は、一貫した思想を持つていないというような妙なへりくつをつけて追放しておる。こういうことを今度もう一ぺんやろうとしておることはたくさん審議会や協議会の中に出ている。とにかく教育行政を一方的にフアツシヨ的に上から押しつけてやつて行こう、これは今文部委員会で問題になつておりますような教育職員の免許法やあるいは大学の設置法案だとかあるいはその他教育行政に関する一連の法律案が、きわめて日本の教育を植民地的な方向へかえて行こう、自主性をなくそうとする陰謀が入つておるとわれわれは聞いておりますが、これを文部省の特権的権力をもつて大いに拍車をかけて、日本の教育を自主性のない方向へとりかえて行く、この本家としての文部省の発足をねらつているという点で、根本的に私はかかる自主性のない文部省の設置法案に対しては、絶対に反対の意を表明するものであります。
○小川原委員長代理 小林信一君。
○小林(信)委員 新政治協議会を代表いたしまして反対いたします。反対の理由は根本的には、政府が文教政策に対して重視するといいながら、非常に軽視しておるという点でありますが、その具体的な問題をあげるならば、まず第一に六・三予算を削るというような措置がされておることでありますが、さらに本多國務大臣が当初教員の首切りに対してその意見を述べますときに、教員の首切りもつき合い上やると言われた。この一言によつて政府の文教政策に対する態度がはつきりしておるのであります。今教育の重要性は單に学校教育に限らず、あらゆる部面におきまして、ことにこの経済確立の重大な政策を掲げる政府としましては、あらゆる産業面に教育の重視がなされなければならぬのでありますが、そういうものを政府は毛頭考えておらない。單に口だけでその重要性を唱えながら、実質的にはつき合い上教員の首切りをやる。政府の考えております行政機構改革によつて必然的に生れる人員整理ならば、これは一應われわれは了承するのでありますが、教育の現状におきまして、どこから余剩の人間が生れて來るか判然しないのであります。これに対してつき合い上やると申された政府の文教政策に対する態度は、申し上げるまでもなく國民全体が、今あらゆる点から、あらゆる角度から、政府の反省を促している事実から考えまして明らかであります。さらに私は文部大臣に質問いたしまして、御意見をいろいろ伺つたのでありますが、経済の確立のためには、もつともつとこの法案の中に現実に即した政策が盛られなければならぬのでありますが、何らそういう点に対して考慮されていない。たくさん項目は掲げておりますけれども、その裏づけとして経済的にあるいは定員的に何ら考慮されていない空文にひとしいこの設置法案に対しては、どうしても反対しなければならぬのであります。さらに文部省の最も欠陷とするところは、單に文部省の管轄する教育のみを考えるのでなく、他省との連絡のもとに大きなる教育政策がなされなければならぬのでありますが、この設置法案には何らそういう点が見受けられない。以上の点から本法案に対して反対するものであります。
○小川原委員長代理 岡田春夫君。
○岡田(春)委員 私はこの法案に対して反対をいたします。理由は三つであります。 一つは各省設置法と同樣に非科学的な首切り政策につじつまを合わす機構の再編成ということであります。 第二は、設置法の第四條、第五條、第九條、第十二條、第十四條、第十八條中に、かねてから学生教授の間において反対をいたしておりました文部省が考えている大学法の試案要綱を巧みに擬裝して織り込んでいるという点であります。 第三は、先ほどどなたかからお話があつたのでありますが、本年の予算面における六三制のあのような状態にもかかわらず、機構を見ますと、今度は教育施設局を格下げして教育施設部という形にしておるのでありますが、これは明らかに六三制を現在の吉田内閣は放棄しておるということを意味しておるのであります。こういう点から見ましても、六三制の今後の問題から見ました場合に、機構上きわめて不備な制度をつくつて行くものであるとわれわれは考えざるを得ません。 こういう三つの点から考えまして、この法案に対して反対をいたします。
○小川原委員長代理 これにて討論は終了いたしました。 まず有田君提出の修正案について採決いたします。有田君提出の修正案について賛成の方の御起立を願います。 〔賛成者起立〕
○小川原委員長代理 起立少数。よつて本修正案は否決されました。 次に池田君提出の修正案に賛成の方の御起立を願います。 〔賛成者起立〕
○小川原委員長代理 起立多数。 次に池田君提案の修正部分を除いた原案について賛成の方の御起立を願います。 〔賛成者起立〕
○小川原委員長代理 起立多数。よつて本案は池田君提出の修正案通り修正議決いたしました。 なおこの際申し上げておきますが、本日採決いたしました四案に対する委員会報告書の作成に関しましては、委員長に御一任を願います。 次に一昨日付託になりました國家行政組織法の一部を改正する法律案及び行政機関職員定員法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案について政府の提案理由の説明を求めます。 —————————————
○本多國務大臣 ただいま提案になりました國家行政組織法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。 御承知のように、國家行政組織法は本年六月一日から施行することになつており、これに基く各省廳の設置法案は、すでに御審議を願つている次第であります。しかして國の行政機関たる府、省、委員会及び廳並びに公團は、國家行政組織法中に別表として掲げられることになつているのでありますが、この別表は、法第二十七條によつて、同法に基く各省各廳の設置法が制定された後に附加されることになつているのであります。從つてただいま本國会において御審議願つている各省廳の設置法案とともに、この法律案を提案いたす次第であります。 この法律案の内容たる別表は、各行政機関を総理府、法務府、各省及び経済安定本部にわかち、さらにこれらの行政機関の部内にある委員会、廳及び公團を列挙いたしたもので、わが國行政組織の全貌を明らかにし、行政組織の系統を一目瞭然たらしめようとする趣旨であります。 以上がこの法律案の概要でありまして、國家行政組織法の規定に基く必要な改正であります。何とぞ愼重御審議の上、すみやかに御可決あらんことを切望いたします。 続いてただいま提案になりました行政機関職員定員法の施行に伴う関係法令の整理に関する法律案について、その提案理由を御説明いたします。 國家行政組織法に基き、各省廳の新定員を定めました行政機関職員定員法案につきましては、すでに御審議を煩わしているのでありますが、同法の施行に伴い、各法令中定員等に関する規定につき、所要の改正を行わなければならない次第であります。 第一に、各法律のうち、職員定員に関する規定を政令に讓つている部分があります。これは行政機関職員定員法に矛盾いたしますから、削除いたさなければなりません。 第二に、各法律案は「ポツダム」宣言の受諾に伴い発する命令のうち、職員の定員を直接に定めている規定があります。これは行政機関職員定員法の施行に伴い不要となりますので、これまた削除する必要があります。 第三に、右に関連して、職員に関する規定のうち、國家行政組織法等の施行に伴い当然不必要となるものを若干整理いたす必要があります。 本法律案におきましては、以上の趣旨によりまして、全國選挙管理委員会法ほか六法令の一部につき、所要の改正を加えた次第であります。 なお、右のほか職員の定員等を規定いたしております統計委員会官制ほか七つの政令及び勅令は無効となるので、この際全部廃止することにいたしました。 以上がこの法律案の概要でありまして、すべて行政機関職員定員法の施行に伴う所要の改正であります。何とぞ愼重御審議の上、すみやかに御可決あらんことを切望いたす次第であります。
○有田(喜)委員 議事進行について……。今回の定員法について政令あるいは省令にゆだねられておる部分が相当あるのですが、その部分についてもちろん最後的決定のものはあるいは困難であるかもしれませんが、少くとも政府が今用意されておる要綱程度のものは、われわれの審議の参考として提供された方が、審議を進める上において非常に便宜だと思いますので、ひとつ参考資料として政令案並びに省令案を配付されんことを希望いたします。
○小川原委員長代理 政府の方にさよう通告いたします。 —————————————
○小川原委員長代理 次に行政機関職員定員法案を議題といたします。質疑の通告がありますから、これを許します。成田君。
○成田委員 きよう、一般職在職職員数調というのをいただきましたが、簡單に要点だけお聞きしたいのですが、この前の本多國務大臣の提案理由の説明に、大体二十四万、実際は十七万になると言われましたが、その十七万の中には國有鉄道関係、あるいは專賣公社関係は入つておる、そう解釈してよろしいのですか。
○本多國務大臣 含めてございます。
○成田委員 それから退職手当の問題についてお尋ねしたいのでありますが、聞くところによりますと、この行政整理に関連して任意退職者が今出ている。この任意退職者の退職手当の支給を一時停止する。その法的な根拠としてポツダム政令に基いて政令を発布するというような話も伺うのでありますが、はたしてそういうような経過に進んでいるかどうか、お尋ねしたい。
○本多國務大臣 ただいまお話のように取運んでおります。これは関係方面の指示に基きましてそういう取運びをしたのでありまして、新しい退職手当の支給基準がきまるまで、一時支拂いを保留して置けという命令でございます。
○成田委員 ただいま関係方面の指示と言われましたが、やはり命令と解釈してよろしいのですか。
○本多國務大臣 さようでございます。
○成田委員 そういたしますと、任意退職者が退職手当は一應もらえないことになるのでありますが、その政令発布の理由というのが、今回の行政整理によつて退職する人の退職手当とにらみ合わせておやりになつておるのだと思いますが、從來任意退職者は恩給法あるいは共済組合法の規定で退職手当をもらつておつたのでありますが、それは増額の方に持つて行かれるのでありますか、それとも減額の方に持つて行かれるのでありますか、その支給の内容についておわかりの範囲内で御報告願いたい。それから大体いつからの任意退職者に対して適用するか、そういう点についてわかつている範囲内で御方針を承りたい。
○本多國務大臣 ただいまの方針といたしましては、從來の恩給法による一時恩給、あるいは共済組合法による給付金等は動かさない方針でおります。それで今回の退職手当につきまして、普通の場合の退職の二倍という從來の準則は尊重いたしますが、勤務年限の比較的長い人に対しましては、御承知の通り恩給が一年を一箇月という計算になつて行きますので、その金額をも考慮いたしまして、從來の準則よりも幾分低くなるという方向に進めております。これは幾分と申しましてもおわかりにならないと思いますが、二割あるいは三割ぐらい、勤続年限の長い人たちにはそれだけ退職手当が低く定められて行くという基準になると今考えております。但しこれは内閣においては大体の方針を決定して、ただいま関係方面と折衝中でありまして、ここに責任をもつて最後案を御説明することのできないのは遺憾でありますが、すでにポツダム政令によつて退職手当、恩給等の支給が停止されておるわけでもありますから、一日も早くこの趣旨によりましてこれを解除するつもりでおります。
○成田委員 從來の恩給法あるいは共済組合規定を動かさないという方針でありますが、しかし勤務年限の長いものについては二割、三割減るというのは、任意退職者でございますか。それとも今回の行政整理によつて解雇されるものについてでありますか。そういうことになりますと、任意退職者は從來の恩給あるいは共済組合規定による退職手当をフルにもらえないという結果になると思うのでありますが……。
○本多國務大臣 昨日運輸大臣の話を聞いたのでございますが、三月ごろに申出のあつたものは退職手当も全然支拂済みということを言つておられました。そうなりますと、この政令によつて非常な御迷惑をかけないで済んだかと実は思つております。その後の退職者にはこの新しい率を適用する考えでございますから、その適用によりまして從來の恩給、共済組合の給付金、もつともこれは両方とる人はないと思いますが、そういうものは從來通りで、そのほかに退職手当がただいま申し上げましたような率で支給される、さよう考えております。
○成田委員 そういたしますと、共済組合の関係は、お説のように從業員も職員も半分経費の負担をしている。そういう一つの既得権を持つておるわけですから、それも侵害される結果になると思うのですが……。
○本多國務大臣 ならないのであります。
○成田委員 今の御説明をもう一度……。
○本多國務大臣 恩給も職員の積立金がやはり中に入つておりますし、共済組合もその通りでございまして、この共済組合の給付金と恩給は今までの法律通りに支給する、こういう建前で進んでおります。
○成田委員 先ほどの御説明によると、永年勤続者については二割か三割減額されるかもわからないという御説明があつたのであります。そうしますと、永年勤続者については減額されるという結果になるのじやありませんか。
○本多國務大臣 これは均衡予算のわく内で処理するという見地からと、この際たとえば恩給について十五年勤めておる人が恩給が十五箇月、さらに今までの準則で参りますとそれにもう十五箇月退職手当で三十箇月になる。その恩給法に基く十五箇月はこれは準則通りでありますが、今回支給する退職手当についてはその準則の十五箇月にあるいは八掛、七掛ぐらいまで減額されるという方向に研究を進めておる、こういうわけであります。
○成田委員 そういたしますと、恩給法、共済組合規定のものはまるまる出す。しかし永年勤続のものは今回の行政整理によつて支給するものをある程度かげんして支給する、そう了解してよろしゆうございますか。
○本多國務大臣 そうです。
○成田委員 もう一つポツダム政令に基きまして任意退職者に対して支給を停止するというお話でありますが、大体いつからの任意退職者に対してこのポツダム政令の適用をおやりになるのでしようか。
○本多國務大臣 これはどういうふうに処理されておるか知りませんが、このポツダム政令の施行は本月の十一日にさかのぼつて施行するということになつております。ですからその前の退職手当を受取つておる人はもう済みでありますが、その後受取らないでおる人は停止されるわけであります。しかしこれは新しい基準の政令をすみやかに出しまして、一刻も早く解除になるように努力いたしております。
○成田委員 十一日からポツダム政令が施行されるということでありますが、十一日前に退職してまだもらつてない、もらう既得権があるという人も今までの規定ではもらえなくて、新しい政令によつてもらえることになるのでありますか。
○本多國務大臣 ただいまお話の通りになると思います。
○成田委員 その点は現実にもらつたか、もらわなかつたかということは、特に政府の方の責任で、たとえば十日に退職しましてすぐ出そうと思つたら出せる。そういう手続上の問題でありまして、十一日前に退職してもらつてない人も、もらう既得権はあるのですから、当然旧規定によつて退職手当を支給するというのが筋ではないかと思いますが、この点についての御解釈はどうでありますか。
○本多國務大臣 命令の日付以後には一切支拂いを保留しろという命令でございますので、私はその通り扱われておるのではないかと思つておりますが、ただいまの退職が認められたのと同時に既得権になつておるというような見解に対しては、もう少し調べてお答えいたしたいと思います。
○成田委員 十一日までに支拂つてないものは、全部支拂いを留保しろという命令だとのお話ですが、この点は筋から言つて、官廳の事務の関係でもらえないので、本人としては一日も早くもらいたいのでありますから、その点十分おくみとりくださいまして、関係方面と折衝されまして、十一日前に退職のあつた者については、旧規定で退職金を出すように御盡力を願いたいと思います。
○小川原委員長代理 他に御質疑はありませんか。
○土橋委員 この前わが党の委員からあなたの方に資料提出をお願いしてあるのです。特に運輸省、電氣通信省及び郵政省、こういうようなものの定員に関する資料をお願いしてありますが、まだ届いておりません、どうなつておりましようか。
○本多國務大臣 これはただいま述べられました関係各省に出していただかなければ、詳細のものは私のところでは間に合わぬと思いますので、できる限り委員長からこれをお伺いいたしましてとりはからいたいと存じます。
○小川原委員長代理 その件は委員長より知らせます。各省に通じます。
○成田委員 五月十一日前の退職者でまだ退職手当をもらつてないのは、各官廳でどのくらいおるか、わかりませんか。
○本多國務大臣 この点は私のところではわかりかねます。
○成田委員 一應お調べを願いたいと思います。
○本多國務大臣 調べてみてもけつこうです。そういうようにいたしましよう。
○有田(喜)委員 定員法が上程されましてから数日になりますが、その後例の退職金問題で折衝しておられると思いますが、その折衝の模樣が公表できなければ、速記をとめてもけつこうですから、好轉しつつあるかどうか、大体の模樣をお聞きしたいと思います。
○本多國務大臣 それではちよつと速記をとめていただきたいと思います。
○小川原委員長代理 それでは速記をとめてください。 〔速記中止〕
○小川原委員長代理 速記を始めてください。
○有田(喜)委員 大事なことですからくどいようですけれども、もう一ぺんお伺いしたいと思います。先ほど成田委員の御質問に対しましてたとえばというので恩給法の例をとられました。高給者とか永年勤続者に対しては七割減るというような御答弁があつたようですが、その点はつきりしておきたいのですが、こういう行政整理の場合は普通のときと違つて——普通の場合は恩給なんかはもちろんのこと、そのほかに例の一年を半箇月と見て勤続年数をかけたものを退職手当としてもらう、そのほかに行政整理のときにはそれと同額くらいのものが別にもらえる、そうなつておるわけです。今回は普通の恩給はもちろんのこと、普通の退職手当は当然もらえて、特別手当においてたとえば長期勤続の者が多少減るというようなことになつておると解してよいのでしようか、少しはつきり御答弁を願いたい。
○本多國務大臣 これは大した違いはないと思いますが、私どもは今までの準則が一年が大体半月分という計算になつております。それを普通退職の場合は一年が半月分、十年で五箇月分、こういう計算になるのですが、整理の場合にはその倍額を支給するというので十年ならば十箇月になつております。退職手当は倍というのを一本に考えて、勤続年限の長い人たちは恩給の方が相当高額にもなります。しかし恩給は権利ですから尊重しなければなりませんけれども、そういうこともにらみ合せて少しずつ率を減らすということによつて、均衡予算の範囲内で処理しなければならぬという事情に対処して行きたい。こういうことでやつておるのでありまして、これは私が本委員会で相当深入りしてお話申し上げたのでありますが、これは私の大体の見通しでありまして、どうぞそのおつもりでお聞き取りを願いたいと存じます。そういうことで話はつくものと考えております。
○有田(喜)委員 その二つを一本にするとおつしやつたことは、結局今までは一年を半箇月と見ておつたが、今度は一年を一箇月と見て勤続年数をかける。そういう意味ですね。
○本多國務大臣 そうです。
○小川原委員長代理 他に御質疑がなければ、この際ちよつと申し上げておきたいことがございます。先日の申合せによりますれば、人事委員会その他との連合審査会は開かぬということになつておりますので、大藏省設置法案について大藏委員会より連合審査会を開きたい旨の申出がありましたが、内閣委員会といたしましては、大藏委員会と連合審査会を開かぬことに決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十一分散会