内閣委員会 第20号
- 発言数
- 105 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1949/05/13
会議録
○齋藤委員長 これより会議を開きます。 総理府設置法案を議題といたします。木村君。
○木村(榮)委員 総理府設置法案に対してお尋ねしたいのですが、これを見ますと、外局に特別調達廳が入ることになつております。ところがまだその特別調達廳というものの組織上の法律が、私たちの手元に出ていないのです。ところが一方定員法ではすでに六千九百四十一人の定員がきまつて出ておる。にもかかわらず、調達廳の法律は出ない。これではどうもおかしいと思います。從つて総理府設置法案を審議いたしますためにも、外局であるものがそろつて、一つになつたのものが出ないと、ほんとうの審議はできないと思うのですが、大体出て來ない何か原因がございますか。
○郡政府委員 特別調達廳設置法は非常に取急ぎまして、現在提出のための関係方面との手続をいたしおそらくごく最近に御審議をいただくことができると思つております。何か経過というようなお話でありましたが、これは格別のことはございませんで、特別調達廳を総理府の外局にいたしましても、調達廳それ自身のいたします仕事等にはかわりはないのであります。ただ從來一種特別の法人にいたしておきまして、総裁、副総裁等複雜な機構を持つておりましたが、これを長官制にいたしまして、明瞭に政府機構といたしました点がかわつて参つておるだけでございます。從來七局十三部ありましたのを五局に改める等、簡素化いたしましたがために、設置法それ自身はまだ御審議を受けておりませんけれども、これを簡素にいたす行政整理は当然可能なのでございまして、從つて簡素にいたしました以外には、法人を政府機関にいたしました改正はありますけれども、定員を減少いたすためには、格別そのために支障を來すということはございませんので、定員法のうちにはこれを前提として盛り込んでおる次第でございます。
○木村(榮)委員 ちよつとお尋ねしますが、六千九百四十一人になつておりますが、今までの特殊法人であつた場合には、大体どのくらいおつたのですか。
○郡政府委員 大体四割減をいたしまして、ただいま御審議を願つておる数字になつております。
○木村(榮)委員 四割減でも、もとは幾らですか。
○郡政府委員 一万を少し越しておつた数であります。
○木村(榮)委員 と申しますのは、これは特殊の法人から今度総理府の外局にするわけでありますので、相当に愼重に見なければならぬ。御承知のように昨年度は終戰処理費の中から特別調達廳が取扱つたものは八百億円、八〇%近いものを扱つて、しかも昨度などは一日平均二億五千万円も金を支拂つたと言われておる。また昨年の夏には御存じのように、小切手の盗難事件などが起つて、そのことから端を発して特別調達廳の相当大きな不正事件が起つて、現に法のさばきを受けておるはずであります。このような状態から今度は総理府の外局として発足いたしますので、この機構、組織上の問題、日常やる仕事の面、こういうものは相当愼重に私たちは檢討しなければならぬので、はたしてこれを総理府の外局として置くのが正しいか、あるいはまた総理府の外局でなく、他の省の外局の方が正しいか、こういつたことは相当私は檢討しなければならぬと思う。だから特別調達廳の機構の方を出さぬまま、総理府設置法を通そうというのは少し行き過ぎの点があるでしよう。だから早く出せるものなら今日でも明日でも出す。どうしても見込みがない、今國会に間に合わないならばどうなりますか。今國会で間に合わないで総理府設置法は通つたということになると、特別調達廳法は審議できない。こうなつてしまうのでしよう。法律的にその点をはつきりしてもらいたい。
○郡政府委員 ただいま申し上げましたように、きわめて早い機会に必ず今國会で御審議を十分願う運びにいたすことには、先方とも話はついておるのであります。從いまして今國会に間に合わないというようなことは絶対にないことをお引受け申し上げます。それから特別調達廳につきましては、御指摘のように從來経理等に必ずしも好ましくないような事件の発生のあつたことも私たち承知いたしております。それから特別調達廳は法人として総理大臣の監督に属しておりましたけれども、これを政府機関に移すのならば、やはりこれが所属いたすところは総理府のほかにないと存じます。それからお話のような重要かつ分量の多い仕事を扱います機関を法人のままで置いてありますことは、今後その経理の適正を期して行きます上にも、必ずしも好ましくないと存じまして、さような意味合いで政府機関にいたすことはこの際必要だと存じます。そして政府機関に移せば、ただいま申し上げましたように、從來総理大臣の監督に属しておつたものでありますから、他に所属するところはなく、総理府に所属するものだと存じます。從つてこの提出はきわめて急ぐことを重ねて御了解願いたいと思います。
○木村(榮)委員 仰せはまことによくわかるのですが、この総理府を見ますと、二千二百六十人という相当の人がいます。國家公安委員会所属の國家地方警察が四万七千一人おりますが、そのほかは賠償廳なんかでも百七十二人、行政管理廳などは六十六人、地方自治廳にしても百五人という小さなものです。ところが特別調達廳は六千九百四十一人という七千人近い人間がおるのですが、ほかのものが全部出ても、一番大きな外局になるこれが出て來ないと私たちとしてはどうも困る。與党側では早くこの法律を上げようじやないかというのですが、その点別に私はこだわるわけではない。これだけ大きな外局、しかも問題の外局ということになると、総理府の外局として置くことは一番適当だと郡さんがおつしやる。であるがゆえに、私たちは調達廳の設置法を見ますと、機構運営の点がはつきりして來ますから、なるほど総理府の外局として置かなければならぬということになつて、納得が行くのですが、これを出さぬままで総理府設置法を通して、あとから出すというのでは、もつと簡單なきわめてわかつたもの、たとえば公職資格訴願審査委員会のような大体常識的にわかつたものならば了承いたします。しかし何といつても七千人近い人間を擁して、しかも去年一箇年間だけでも終戰処理費の中の八百億円も金の支拂いをしたという特殊な官廳でありますから、これはたいへんなことになると思う。大体こういう大事なものはまつ先にお出しになるのがほんとうだと思う。また関係方面がこの大事な会期の切迫した國会のときに、こういうものを握つていることは不届き千万だ。それは早く何とかして政府の方で要請すべきだ。終戰処理費でも日本國政府の責任において日本國民の出した税金によつてまかなう。日本國民の努力によつて賠償するのだから、何もそう一々干渉してもらうことはない。私たちは賠償は正当なる理由があるならば何ら異議は言うものではない。それをこのようにしておいて総理府設置法を早くやらなければならぬという一方的都合によつてこれを出す。これは政府の責任ではない。内容は知つていますから、われわれとしてはあながち政府のみは責めません。これは何とかして私たちの力も発揮して早く出す。そうしてその上に総理府設置法を今日あすにでもきめたいと思う。しかしこれをうやむやにしておきますと、あとから困るのです。必ず今会期中には出すとおつしやるが、しかしこれはやはり審議の過程において出してやるべきだ。それくらいの自主性を持たなければ困る。それをひとつ伺いたいのであります。
○郡政府委員 特別調達廳の規模につきましては、定員法と関係して御意見の存するところかと思いますが、総理府設置法といたしましては、先ほど申し上げましたように、特別調達廳は從來も総理大臣の監督に属しておつたものであつてみれば、これを総理府設置法の中で外局といたしますことについては、ただいま設置法それ自身の提出がいたされていないといたしましても、これが御審議に支障を來すようなものではなかろうと存じまして、お進めを願いたいと存じます。
○木村(榮)委員 それはわかつているのです。しかしそれは極論するならば、これは外局だから、総理府をこしらえておけば、あと何か法律ができるか知らぬが、それでいいということになる。これはわかつた問題だからというて、われわれそうおべつか使つてやることはない。それは特別調達廳設置法というものを出して、このような方法で特別調達をいたしますということを國会議員の審議に諮つて、從つてさようなものだから外局として認めてくれというのがあたりまえです。そうなければ意味をなさない。何のために國会議員に出て來てここにすわつているのか。特別調達廳というものがあるそうだ、総理府の外局だ、あとから法律をこしらえて來るそうだ、けつこうでございますというのでは、審議権を否定したことになる。そんなばかなことはできぬ。これは民自党であろうが、民主党であろうが、何党であろうが、これはやはり議員としてのわれわれの権威を重んじて、少くともそれは出して並べなければならぬ。それも外局はあとでこしらえるのだからあとでいいというので、みな出ないならいいが、これ一つだけ出ぬのはわからぬ。しかも総理府設置法がわれわれの手元に渡つてから一箇月ぐらいたつ。また総理府設置法が昨日か一昨日あたり出て、これが間に合わなかつたらやむを得ぬ。今特別調達廳の方はこういう事情で間に合わない、特殊的なものだから遅れたというのなら、事情が事情だからやむを得ぬと思う。ところが総理府設置法は一箇月も前に出して、これだけを一箇月たつても出さぬということは不届き千万である。日本國民をばかにしている。私はこれは絶対反対です。これを出して來なければ困る。
○郡政府委員 木村さんはおわかりになつて言つておられるのだと思いますが、地方自治廳のように性格をすつかりかえましたようなものについては、当然その自治廳の法案を見なければわからぬというお説もあろうと思いますが、特別調達廳は從來もございました。定員を減らしているという以外には差異のないものと御了解いただきまして、決してばかにも何もいたしておらぬのであります。おわかりになつていることでありますし、しかも至急これについて御審議を願いますので、重ねて御了解を願います。
○木村(榮)委員 そういうことを言うと損です。ますます割が悪くなる。内部機構が大いにかわつて、何かややつこしいというのなら別であるけれども、大体昔の通りで、ただ今までは特殊法人であつたものが、今度は人間が減つただけで、内部機構は大してかわつていない、法律としても別に根本的にかわつていないというのでしよう。それならなお簡單に政府から法案を出されていいものだと思う。それが一箇月たつても出て來ないというところに問題の焦点がある。どうしてもそれを納得させてもらわぬと困る。
○郡政府委員 各種の設置法を御審議願いますために、もとの設置法ができまして、それからその中身の設置法を順次出しております。その間おのずから時間のずれができておりますが、もの速急に出しますので、さよう御承知を願います。
○齋藤委員長 総理府設置法案、総理府設置法の制定等に伴う関係法令の整理等に関する法律案、これについて御質疑がなければ討論に入ります。御意見のある人は、この際御意見を述べてください。
○池田(正)委員 総理府設置法案に対して、民主自由党から修正案を提出いたします。修正の要点は速記録にとどめることにして、皆さんの御了承を願つておるはずだと思いますから、説明を省略したいと思います。 —————————————
○齋藤委員長 今の修正案に対する御意見がありますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○齋藤委員長 それでは討論について発言を求めます。
○木村(榮)委員 第一番に総理府設置法案を今日討論採決せられることに対しては反対です。というのは、今申しましたように、特別調達廳は外局としてこしらえることになつておるが、まだ法律案を出さないままで、この厖大な外局を採決するのは、きわめてなつちよらん。しかしこの問題については今大分やつたから省きますが、大体総理府設置法案を見ますと、一貫して流れているのは、独裁的な官僚政治の基礎をより強化するということである。そういうことは、たとえば統計局や何かの面を見ますと、昭和二十三年度千六百五十名の予算定員のうち、今度は三百二十二名の首切りを断行しておる。しかも製表部などという非常に複雜な仕事をする面でも首切つて縮小しておる。しかしながら一方地方警察の方を見ますと、依然として四万七千人の定員を擁し、しかも皇宮護衞官だけでも九百三十名、それから宮内廳の職員も九百二十八名、これなどは中小企業廳の九十四名と比較してみますと、驚くべきことだ。全國五百万の中小企業者のための中小企業廳は、わずかに九十四名の人間である。宮内廳は、どのような仕事があるか知れないが、九百二十八名、その上護衞官というようなものがほかに九百三十名、合せて二千名もいる。このようなことを平氣でやつておる。そのほか地方自治廳をこしらえて、これを今度は総理府の外局として、地方の自治機関に対して無言の圧力を加えておる。こういうことを見ますと、総理府というものは、戰爭前と同じような強力な、当時の企画院あるいは情報局、そういつたものを総合して戰爭を遂行したときと同じように、再び大きな独裁的な官僚機構を強化しておる、この点は各外局、内局の定員法に盛られた定員を見た場合、これが顯著に現われておる。これをこのまま成立せしめたならば、日本の官僚機構は、いよいよ強化せられて、特殊な官僚が横暴をきわめることは間違いない。そういう点から、私はこの総理府設置法案には反対しますが、特に最後に一点だけ申し上げておきたいのは、さつき問題になつたいわゆる特別調達廳の問題を、くどいようでありますがもう一ぺん申します。これをこのままにしておいてやるのは、くせになる。関係法律も何もなしに、外局だからいい、何だからいいといつて、それは特殊法人だからしかたがないとか、なんとかいうような奴隸的根性は、まことにもつてけしからぬ。私はこのような方法には反対であります。 以上簡單に総理府設置法案に対しては反対の意見を申し上げます。從つて修正案に対しても反対です。
○坂本(泰)委員 日本社会党を代表しまして、簡單に討論いたします。案の賛否については別でありますが、大体内容については、討議を盡しておりますから、ただいま木村委員から言いましたように、特別調達廳が六千九百——約七千名の定員を持つておる。特別調達廳の提案がなく、それを審議せずして総理府設置法案の採決について反対をいたします。これだけであります。
○有田(喜)委員 私は民主党を代表いたしまして総理府設置法案修正案並びに本案に対しまして、大体において賛成いたします。但し特別調達廳法案がいまだ提出なくして本法案を採決するということに対しましては、相当むりがあります。政府はすみやかに特別調達廳設置法案を提出いたして、國会の審議を進められんことを強く要望いたします。なお設置法案の内容につきましては大体うなずけるものがございますが、要は運営の問題です。政府はすべからく適当なる運営をやられまして、この法案の立法趣旨に沿うように切望いたしまして、私の討論は打切ります。
○小川原委員 ただいま総理府に対する設置法案に対しまして、修正案が出ておりますが、修正案に全部賛成するものであります。特別調達廳の設置につきましては、本案と切り離すということを休憩中に皆さんの御了解を得まして、提出いたしましたので、これは何も別に他意があるのではなくて、議事進行上最も適当な方法と信じまして、かようにとりはからつたような次第でありますので、修正案並びに本案に対しまして賛成の意を表するものであります。
○鈴木(幹)委員 民主党を代表いたしまして、本案並びに修正案に賛成をいたします。なお総理府の一部をなしまする特別調達廳設置法案に対しましては、すみやかに提出になりまして、審議されんことを希望いたしまして、終りたいと思います。
○齋藤委員長 それでは討論はこれで終結いたしましたから、まず修正案について決をとります。修正案について賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○齋藤委員長 多数であります。修正案は成立いたしました。 修正案を取除いたる本案について採決いたします。本案について賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○齋藤委員長 多数。これによつて本案は原案通り可決いたしました。 —————————————
○齋藤委員長 総理府設置法の制定等に伴う関係法令の整理等に関する法律案について採決いたします。——別に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○齋藤委員長 異議なければ本案は原案通り可決いたしました。 —————————————
○池田(正)委員 昨日アメリカから対日賠償の撤去中止という、きわめて重大な入電があつたのであります。この電報によりますと、その内容がどうもはつきりいたしませんが、先ほど毎日新聞は号外をもつてこれを國民に知らしております。毎日の電報によりますと、これはUPだと思いますが、米國政府は日本から今後さらに賠償の取立てを一切中止する旨を発表した。こういう電報なんです。それから一方APの電報によりますと、日本の賠償指定施設の撤去を中止するよう関係法を提出した。こういう電報で内容ははつきりわかりません。いずれにしても日本の賠償施設の取立てを一部であるか全部であるかはつきりいたしませんが、取立てを中止するという電報が入つておる。これについて何か政府にはつきりした情報が入つておるかどうか。まずこの点をひとつお伺いいたしたいと思います。
○山口國務大臣 政府にはまだ的確な情報は公には入つておりません。
○池田(正)委員 そうすると、これは全部ということになりますと、きわめて重大なのですが、UPで傳えておる電報によると、全部のようにわれわれは解釈できる。APの電文で見ますと、いわゆる中間取立分の三〇%だけというように解釈もできるのですが、これが全部ということになりますと、今われわれが審議しておる賠償廳の設置法案、あるいは定員法というものと非常な関連を持つて來るのです。これについて一体政府は何か考えておられるかどうか、伺いたい。
○山口國務大臣 先ほど申し上げました通り、まだ政府に公な情報が入つていませんので、私から確たるお答えをすることは、まだ困難な段階にあるのであります。しかしながらわれわれの受けた情報なり、ただいまお読み上げになつた新聞の報道等に徴しまして、われわれが常識的にこれを判断すれば、おそらく全部を中止するというようなことは極東委員会の議を経なければできないことであろうと思いますから、ただいま行つておりますところの、われわれの言葉で申しますと、三割賠償、この中間賠償を中止するの意向を漏らされたのではないかしらというふうに考えられる節があるのであります。しこうしてその場合においては賠償廳のただいま御審議を願いました定員法との関連はどういうことになるかということが、きわめて重大な課題になつて來る次第でありますが、われわれといたしましては、中間賠償の中止ということがいかような方法によつて行われるにしても、また行われたといたしましても、日本國にとりましてはきわめてありがたい福音であると受取つてさしつかえないと考えられる次第であります。そういう場合において賠償廳の定員をしからば削減してもさしつかえないではないかということも一應考えられます。しかしながら平たにものを申し上げますれば、われわれの考え方としては賠償を中止されたと同時に、その中止された指定賠償物件を他に轉用させてもらうように努力しなければならぬ面があるのでありまして、賠償廳といたしましては從前戰時中になしておつた作業を継続することを轉換と申しまして、またその作業以外の平和産業にこれを轉用することを再轉換と申しておりますが、われわれといたしましては、この指定された賠償物件を國家再建のために、他の平和産業の方に一時借用の形においてでも、講和会議終了後、あらためてこの賠償問題が明確になるまで、その間に大いにフルに機械を動かしてもらうように努力すべきである、こう考えておるような次第であります。御承知のごとく今年度予算にもこれらの賠償物件の維持管理費を二十六億六千万円要求しておる次第であります。この二十六億六千万円の維持管理費をいかようにして軽減して、國家予算の上から他の方面にこれをまわし得るようにするかということが重大な政治技術であろう、こういうことも考えられるのであります。將來におきましては賠償中止ということは、すなわち賠償廳などを必要としないということになりますが、それに到達するまでには、ただいま申し上げました通り、維持管理費に二十六億六千万円というものを計上しておるようなことでありますから、これを賠償問題が最終決定に行くまでに各工場の能率等に應じまして、これを他の平和産業に切りかえるとかいうようなことの選択、あるいは工場との交渉、あるいはまた関係当局との折衝というようなことに、もしもただいま池田委員が読み上げられたことが事実であるとするならば、当面の問題としては、賠償廳の仕事はより一層多くなるのではないかと予想される面もございますので、われわれといたしましては、現在要求しております百七十二名でとりあえず当面の問題を処理して行きたい。しかし先ほど申し上げました通り、あるいはむしろ一時的にせよ増員しなければならないような段階になるのではないか、かように考えておりますがゆえに、御審議を願いました百七十二名という要求に、ただいま即刻変更する意思を持つておらないことを御承認願いたいと思います。
○池田(正)委員 これはただいま山口國務大臣の言われる通り、極東委員会が最終決定をすることですから、ましていわんや今の外電一本で、われわれがここではつきりしたことを考え、論議するということはむりなことであります。從つて今の山口國務大臣の見解で了承いたしましたが、ただこれはアメリカ政府がこういう意思の表示をなされたようにわれわれ承知するのですが、これが極東委員会に、さらに平たく言えば、他の連合國に一体どういう響きを持つだろうかということも、一應われわれ國民として注意しなければならないことじやないかと思うのですが、外務次官も見えられておりますから、何かその点について山口國務大臣なり、あるいは外務次官からその点を伺いたいと思います。
○山口國務大臣 ただいま池田君の申された三割賠償の問題ですが、これは当然アメリカが日本に要求し得る割当のうちの三割の撤去作業でありますから、この三割に関する限り、極東委員会に諮らなくてもいい性質のものではないかしらんとわれわれ承知いたしております。
○池田(正)委員 そうすれば、この三割減は他の國に何らの響きを持たぬように解釈してよろしいのですか。
○島津政府委員 新聞に報ぜられておりますのは、極東委員会の議長の声明のように承知しておるのでございますが、全面的に解除するような案が出ますとすれば、やはりそれは極東委員会で討議されることになるだろうと思います。ただいま大臣から説明がございましたように、三割の前渡しは極東委員会の議を経ずに、アメリカ政府の独自の措置として、極東委員会で正式にきまりましたものの三割の範囲内で取立ての前渡しをやつておるということでただいま実施をしておるのであります。その三割の方ならば、米國政府だけでできる関係になります。全体の八百あまりの工場が指定されておりますが、これは極東委員会の正式の決定に基いたものでありますから、それをかえるならば、極東委員会の決定がいるということになります。事実上解除するような正式の決定でなくて、事実上緩和するような措置が、アメリカ政府だけでとられないこともないと考えますけれども、この辺はその報道の範囲ではまだ見当がつかないような状況であります。
○池田(正)委員 他の連合國への響きは……。
○島津政府委員 前渡しの対象の受取國になつておりますのは中國とフイリツピンと、英國、オランダ、つまり一番戰爭の被害を受けた國に先に渡すという関係で前渡しが進んでおります。他の國は前渡しの範囲に入つておらない。全体の関係の受取國になつておるわけであります。これが賠償が全然ないということになりますと、相当の反響もあろうかと想像されるのでございます。しかしさしあたり問題になつておりますのは、日本の國内の産業施設に限られておりますので、廣い意味から申しますと、在外資産などもございましようし、満州にありました日本のいろいろの施設というものも含まれて参る。今日の報道は日本國内の産業施設を賠償として取立てるのを中止する、そういうような考え方ではないかと思います。
○池田(正)委員 さらに結論として今山口國務大臣が言われたように、むろんこの委員会としては、今度の政府から提出された定員法なり、賠償廳の設置なりというものには何ら関係なく、そのままやつて行きたい、こういうふうに了承してよろしいのですか。
○有田(喜)委員 ちよつと今の問題に関連してお伺いしたいのですが、まだ正式の話がないので、政府としては明確にはお答えができないかとも思いますけれども、賠償物件が一應中止されますと、既存管理事務というようなものは、今まで政府あるいはその政府にかわるべき機関がそれぞれやつておつたのですが、そういうものは当然解除されて、元の通りの姿になつて、民間でそれぞれの流用ができると思うのですが、政府管理事務のごときは当然廃止されると思いますが、いかがな見通しでございますか。
○山口國務大臣 ただいまの報道の範囲においてお答え申し上げれば、有田委員の御説の通りでありまして、その全部とは行きますまいが、相当大幅にそういうふうな事務は整理されるべきであろうと思うのであります。先ほど数字で申し上げました通り、二十六億六千万円というものを使つておる。それを管理を整理すると同時に、またその機械を他に轉用させてもらう。講和会議によつて最終決定を見るまで、産業復興のために使用さしていただくように、われわれとしては交渉しなければならないと思つております。そういうことを考えて参りますと、維持管理費は軽減される。おまけにその機械が産業復興のために役立つて來るという二つの、いわゆる一石二鳥の喜びもここに生じて來るわけであります。そのことをわれわれが完全に利用し、また國家再建のために寄與しようとすれば、從つて人員においてはむしろ増加してもさしつかえなかろうという見解も、私個人としては持つておる次第でありまして、この管理費を削減し、從つてその機械を他に轉用する、そういうことのためには定員はむしろ増加することもあり得る。こういうふうにお答えしたような次第であります。
○有田(喜)委員 賠償物件は單に國有財産ばかりではなくて、民間賠償物件が相当ある。民間賠償物件は政府が相当その管理事務ということで定員も持つておるし、予算もあると思います。それを檢討して差引しないと、最後の数字はわかりませんが、ともかく定員なり予算というものに相当の影響があることは確かだと私は思うのであります。ふえるという意味ではなくて、やはりそういうものは減ると見るのが妥当だと思いますが、いかがでありますか。
○山口國務大臣 ただいま私の申し上げたのは將來は減る。むしろなくなるということが原則でありますが、その過渡的措置において、むしろ先ほど御説明したようなことのためには、いわゆるこの立法の示すところによると、非常な切りかえをしなければなりませんので、事務はあるいはふえるかもしれない。こういうことを申し上げたような次第であります。
○有田(喜)委員 一時的の切りかえ事務ということに対しては、山口國務大臣のおつしやるようなこともあるかもしれませんが、それはどこまでも普通の定員の範囲内でやる。そういう事務はすみやかに済むもので、一時的な現象であります。少くともこの定員法が九月末までには整理すべきものは整理する。それまでにはさような一時的の仕事は解決すると私は考えます。ここで定員法と賠償関係に対して再檢討する必要があると思いますが、政府としてはすみやかに再檢討されまして、定員の減ずべきものは減ずる。九月末までの一時的なことはさような措置をとられることが、適切であると私は考えます。
○山口國務大臣 よくわかりました。ただ一時的と申しましても一箇月や二箇月では解決しないのであります。また御承知の通り大藏省の事務、あるいは特殊財産局の事務等も一緒に合せて、そうしてすべてで定員百七十二名で、なか切なか切り詰めた定員ですから、当分はよし事務がふえるとしても、お説の通り定員をふやすようなことなく、能率を上げて行くということに誠意をもつて努力すると同時に、お説のようにもう減らしてもよい段階に達したならば、すみやかにさらに減員をするということには、いささかも躊躇せず、御趣旨に沿うて行くつもりでありますから、その点御了承を願いたいと思います。 —————————————
○齋藤委員長 なおこの際お諮りしておきたいことがあります。行政機関職員定員法案につきまして、人事委員会からして連合審査会を開きたい旨の申入れがあります。さようとりはからいたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○齋藤委員長 御異議がなければさようにとりはからうことにいたします。日時につきましては人事委員長と協議をいたしまして決定いたしたいと思いますが、明日の午前になると思いますが、それでよろしゆうございますか。
○池田(正)委員 それは明日午前でけつこうですが、午前中だけ半日ということにしていただきたい。
○齋藤委員長 よろしゆうございます。なお他の委員会より連合審査会の申入れがありました場合は、会期も切迫しておりますので、連合審査会はほかには開かないということにいたしたいと思いますが……。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○齋藤委員長 さように決定いたします。 —————————————
○齋藤委員長 次に建設省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。御質疑があればこの際お願いいたします。
○坂本(泰)委員 一、二点お伺いしたいと思います。建築局は他の官廳からのいろいろの事業その他について、建築に関することが入つておる場合は、建築局にまわりまして建築の許可を得なければならない。それを故意に建築局の立場で、たとえば他の農林省あたりでは意見のきまつておるのを建築局で握つて、建築の許可をしないから、許可ができないというような点が一、二実例もあるのであります。建築局のやつておる前年度の許可件数、なおそれは臨時建築物法の二條と三條にわけて、大体でよろしゆうございますから承りたい。
○益谷國務大臣 建設省といたしましては、大藏、商工あるいは運輸省、文部省、厚生省という関係がありまして、たとえば工場のごときは建築資材は商工省が持つておる。從つて各関係省の長官の審査と申しますか、許可と申しますか、それを経て最後に建設省において建築の許可をするのであります。從つて特に建設省が許可すべきものを故意に妨げるということは断じていたしておりません。最終の決定は建設省でいたすのであります。それはやはり建設省が建築物の許可権を持つておる建前から、嚴密に審査をいたしまして許可をいたすのであります。故意に許可をしないというようなことは絶対にありません。なお昨年、二十三年度の許可件数は今手元には資料はございません。御必要ならばすみやかに調査の上、お手元に提出することにいたします。
○坂本(泰)委員 ないとおつしやればしかたないが、たとえば農林省関係の競馬場の問題が、すでに準備が整つて、競馬部の方から建設省に行つているのだが、司令部からの照会の場合には、そういうところは入れずにおいて、東京あたりはまだどこか大井の沖に埋め立てをして、その上につくらなければならぬという地区まで予定地に上申しておるというような実例があるのですが、そういう点は大臣はわかりませんか。
○益谷國務大臣 こまかいことは存じませんが、競馬場も必要だといたしますれば、私の方は許可をいたしております。またいたそうといたしております。建設省の建築物の主管をいたしております私として、不急不要のものはこの際遠慮していただくという建前から許可をいたさないことがあるのであります。
○坂本(泰)委員 そうすると、それは許可しないというのは、建設省だけの認定によつてやるわけですか。ほかのことも考慮するのでしようか。
○益谷國務大臣 御承知の通り、農林省が競馬のことは所掌をいたしておりますが、競馬場設置については、私の方で許可をいたさなければならないのであります。從つて先ほど申し上げた通り、不要不急のものは許可することはできない。また必要と認むるものは許可をいたす。資材の関係もあります。他の必要な部面の関係もあります。いろいろ各方面勘案して、許可すべきものは許可を決定いたしております。
○坂本(泰)委員 競馬場の例を出したからそういうことになつたのですが、興業でも、たとえば劇場のような場合でも許可権は建設省にあるのですか。あるいは建設省は建築だけの許可で、建築がいいということになれば、劇場の許可、競馬場の許可は、所管の官廳でやるのではないでしようか。
○益谷國務大臣 劇場、映画館などは建設省のみでやります。競馬場の場合には農林省、工場のような場合は商工省がやります。先ほど申しました通り、建築資材は商工省関係のものは商工省が持つており、農林関係のものは農林省が持つておるのです。從つて適当と信じまして私どもが許可をいたしますと、その資材は文部省あるいは農林省あるいは商工省から建築物に対して配当するのであります。
○坂本(泰)委員 ですから、学校の建築であるから文部省が資材を持つており、資材は間に合うからこれでいいということになつて、あるいは競馬場であれば、農林省が資材もあるし、これならいいということになつて、建設省に書類がまわつて來る。そうするとその書類に、建設省は建築だけについての権限があるわけじやないのですか。それで建築の方がいいということになれば、それが初めて文部省に行つて許可をする、あるいは農林省に行つて許可をする。こういう順序になるのではないですか。
○益谷國務大臣 建築物は建設省で許可をするのです。商工省や農林省が許可をするのではありません。普通は建築物は建設省が許可をするのです。
○坂本(泰)委員 私の質問が徹底しないのかもしれませんが、建設省は建築についての許可をする。それがいいとなれば学校の建設の許可は文部省がやる、あるいは競馬場は農林省がその競馬場の認可を出す、こういうふうになるのではないですか。
○益谷國務大臣 建築物の許可は建設省がやるのです。從つて競馬場を開始するとかいうことは所管の省でやるのです。
○坂本(泰)委員 もう一点だけ。そこで競馬場にしますと、資材も農林省が持つているし、これでいいということになつて、建設省に競馬場に付設するところの建築について認可の申請をまわして來る。そういう場合は、所管の農林省でいいということになれば、建設省は建築の点だけを考えられて、競馬場だけと言うと語弊がありますが、学校もそうですが、その所管省で材料があるということになれば、大体許可する方針ですか。
○益谷國務大臣 他省がいいということになれば、大体建設省も建築の許可をいたす建前にはなつておりますが、今日の資材の不足の際に、たとえ他の所管の省がよろしいということを申しましても、建築の建前からただちに許可をするということでなく、十分檢討した上で許可をいたしておる。またある場合においては十分檢討した上で不許可になる場合もあるいはあるかと存じます。
○坂本(泰)委員 それで今の点は大体建築の点についても許可しない場合もあるというふうに了承しまして、実は建設省がきよう突然出たものですから材料がないので抽象的になりますが、今度の予算で、土木費その他の公共事業費の費用が削減された。これに対して建設省ではどういう程度でどういうふうにしてこれをやろうかというような計画が立つておるのですか。立つておればその大要でもお示し願いたいと思います。
○益谷國務大臣 御質問の趣旨はよくわかりませんが、限られたる予算の範囲内で建設行政をやつて行かれるかどうかということになろうと思います。從つて國家の財政の上から、むろん私どもはこの予算で満足しているものではありません。しかしながら與えられた予算の範囲において、できる限り効率的に金を使つて参りたいと思います。
○有田(喜)委員 ちよつと建設大臣にお伺いしたい。小さい問題ですが、建設省の設置法を見ますと、東北興業株式会社の業務監督を建設省でなされております。建設省でどうしてそれをやられているか。單なる沿革的の理由にすぎないと私は思う。御承知かもしれませんが、これは東北振興ということを目ざして内閣の東北局でかつてやつておつた。その東北局がつぶれて行政整理の結果内務省に移管された。それが單なる沿革によつて建設省に移された。東北興業株式会社の監督というものは、商工省とか、農林省に多少関係があるかもしれませんが、産業省でやるべきものである。建設省と直接関係がないように思いますが、この点はどうお考えでありますか。
○益谷國務大臣 東北興業は私の方が監督いたしております。東北の建設事業に対しては東北興業株式会社でいたしておりますから、建設に関する主管省として監督をいたしておるのであります。あるいは東北振興株式会社のころはどうでありましたか存じませんが、東北の建設に関する仕事を会社がいたすのでありますから、建設省が監督をいたしておるのであります。
○有田(喜)委員 一應建設省ももちろん関係するのでございましようが、東北興業株式会社の仕事は御存じの通り、その他の肥料の増産とか、あるいは鉱業とか大きな産業がありまして、東北興業株式会社の仕事の大部分は建設に関係はなく、むしろ産業省でやるべきものである。これは單なる沿革的に残されておるにすぎないと思いますが、今度の行政機構の改革のときには、かようなものはすみやかにしかるべき措置をとられた方がいいと思います。
○益谷國務大臣 土木方面の國土計画、都市計画全般に関する仕事をいたしておるのでありますから、國土計画並びに都市計画を主管いたしております建設省が監督いたすのが適当と存じております。
○有田(喜)委員 これは私別に質問するわけじやないが、東北興業株式会社の業務内容をもう少し御檢討なされますならば、おのずからわかると思います。もちろん建設省の國土計画、都市計画と関係はございますが、東北興業株式会社の内容から申しますならば、それは一部にすぎない。これは政府としては相当御檢討になつた方がいいと思う。東北振興のためにも変則的な官廳で監督されておるよりも、やはり本筋の東北興業の事業内容と直接の関係ある産業省で監督されるのが至当と考えます。ひとつ御檢討を願います。
○齋藤委員長 もう御質疑がなければ建設省設置法の一部を改正する法律案について討論に入ります。木村榮君。
○木村(榮)委員 私は建設省設置法の一部改正の法律案を見ますと、單なる人員整理と名称の変更をやつておる点がはつきりしておる。たとえば建築局というのが今度は住宅局という名前になつておる。從つてこのようなことでは当初建設省が設置されましたときに、大体日本の國土計画にのつとつて相当大きな総合的な計画のもとに、特に戰爭によつて荒廃した日本の復興という点に重点が置かれておつたと思う。そのようなことが当初強調されながら、いよいよ建設省が軌道に乘つて仕事をしなければならないような段階になつた今日、その逆の方向に向つておる。特に今度の公共事業費の大幅の削減によつて、河川の災害の復旧、あるいは都市計画の問題といつた点がほとんど問題にならぬ。そんなことが建設省の設置法案の面にも現われまして、都市計画のごときはほとんど停止されるような方向になる。また河川の問題にいたしましても、また先ほど言つた通り、住宅問題はきわめて悪化する一方で庶民階級の住宅なんかは建たない。それから科学技術の面は建設省として当然やらなければいけない面がたくさんございますが、こういつた面が今度のこれを見るとほとんど放棄されております。從つて当初私たちが建設省をこしらえますときに、いろいろ問題になつたように、こしらえてみても、まだまだ古い各行政機関の封建的ないろんななわ張りが相当あつて、ここから相当な制肘を受けて、いよいよ軌道に乘つても運営の面で困難であるということはあらゆる角度から強調されました。当時民主自由党は野党でございまして、その点は相当意見が強調されて、なかなか傾聽すべきものがあつたと思うのでありますが、当時のことは忘れたとみえて今度の機構を見るとどうも逆な方向に行つておる。これはきわめて私たちとしては遺憾に思う。そのようなことでは敗戰後の日本の復興、このことはこのように人員を整理し、そうして機構は名称をかえておくだけでは問題にならぬと思う。特に建設省関係の首切りは一番多い。昨年度も相当に切つておる、大体昨年に七、八千名切つたはずです。その上に今度はまた二割だか三割だか切る。建設省というものは、去年当時の與党であつた民主党、社会党がこしらえたものであるから、民自党になつたからぶつつぶすという方針でもないでしようが、そういう傾向が非常にある。むしろ縮小するのならやめてしまつたらいいと極言したいくらいなんですが、しかしながら建設省は今の日本の段階としては、各官廳にわたるいろいろなものをここの中に総合的に統合すべきものがあると思う。農林省なんかにいたしましても、砂防工事はやれ農林省がやる、河川のこの辺までは建設省、護岸工事は農林省、建設省はてんでけじめがつかない。そうして官僚はなわを張つておる、これを一元的にうまくやつて行くためにこそ建設省ができたのであつて、從つて今度の機構改革の面においては、これはもつと合理的に民主自由党の政府によつてなされなければならぬはずだ。そのためには首切りどころか、相当有能な人間も集めまして、そうしてほんとうに荒廃した日本の復興という点から、強力にやらなければならぬ問題だと私たちは解釈する。にもかかわらずその反対の方向に向つておるのはきわめて遺憾である。これでは建設省という名前だけあつて、内容はないと言つてもさしつかえない状況なんですから、このような機構改革に対しては私たちは反対でございます。もつと詳細に申し上げたいが、あまり時間がかかるとぐあいが悪いと思いますから、このくらいにしておきます。反対の理由を共産党を代表して一言申し上げておきます。
○坂本(泰)委員 社会党を代表いたしまして、一言だけ申し上げておきます。 建設省の定員は本省だけで一万九百七人になつております。その内容についてはあとで檢討しますけれども、現在どこの官廳に行きましても、二級官、三級官の仕事が非常に多くて、机の上には書類が山積しているような状態でございます。ことに建設省に行きますと、非常に書類が山積して一番忙しい。なお出先機関のところに行きましても、非常に当面の住宅問題その他の問題で一般國民に対する直接関係の事務が多いのでありまして、相当忙しい。それをなお今度縮小いたしまして、そうして首切りを行つたならば、日本の再建の面において非常に支障を來すので、從つてこの一部改正は定員法の人員整理の面からしまして、社会党としては反対をいたします。
○有田(喜)委員 私は民主党を代表いたしまして、建設省設置法の一部を改正する法律案に賛成をいたします。しかしながらこの建設省の仕事は相当重要であるにかかわらず、今回の予算的措置によりまして、公共事業費のごときは大削減をされまして、建設省がせつかく省に昇格しながら、省としての仕事が非常に少くなつたことを遺憾に思います。よろしく建設大臣は今日の段階において、公共事業の重要性をより強く強調されまして、建設事業の本來の使命を達成されるよう強く要望いたしまして、私の賛成意見を終ります。
○齋藤委員長 ほかに発言はありませんか。
○池田(正)委員 私は民主自由党を代表いたしまして、希望を申し述べて賛成するものであります。その希望というのは、本國会の建設委員会において議決せられたもので、これは先ほど木村君からもつぶさないなら、もつと大きくしたらよいじやないかという共産党の御意見もありましたが、現在の建設省は將來総合國土計画あるいは公共事業省といつたような性格にまでこれを発展せしめて、その場合においてはつまり一般的な國土計画なり地方計画及び都市計画、これらに関する事項、あるいは治山治水及び利水に関する事項、その他道路に関する事項、港湾に関する事項、こういつたものの建設維持管理、その他現在農林省で所管しております開拓事業及び漁港に関する事項、商工省の所管に属する水力電氣の開発に関する事業、その他國費の支弁に属する営繕事務等、これらのものは將來現在の建設省をいわゆる公共事業省的な性格にまで発展せしめてこれを統合する。そして総合的な國土計画を遂行する上に寄與せしめるという意味合いにおいて、そういう面にまで発展せしめるべきであるという希望を強く私どもはここにつけ加えまして、原案に賛成するものであります。
○鈴木(幹)委員 民主党を代表いたしまして、私も建設省設置法の一部を改正する法律案に賛成の意を表するものであります。ただ先ほど來同僚委員から述べられましたごとく、私も一言希望を申し上げたいと思います。 それは今回の各省設置法案あるいはその一部改正に伴います法律案というものは、今日は行政機構を改革する最もよい機会でありまして、それをただ行政簡素化をいたしまして、行政整理を実施する面からのみ取上げるにとどめまして、この行政整理に伴いましてさらに行政機構の拔本的な改革をする機会を失したことをまことに残念に思うのであります。なかんずく建設省のごときはその誕生の当初からいたしまして、公共事業を執行する官廳といたしましての性格におきましては、多分に他の官廳にまたがります幾多の懸案の問題を持つておるのであります。この例は先ほど池田委員からも述べられましたので私は省略いたしますが、さようなことをおそらく今後行政制度審議会等ができまして、政府の言明によりますればそこで審議されるとかいうお話でありますが、今後戰後の荒廃した國土を復興いたしまして、健全なる日本國家を建設する上におきましては緊要なことと存ずるのであります。いたずらなるなわ張り根性、あるいは権限爭いという観点からにあらずして、高い見地からこの行政機構改革、なかんずく建設省の権限の明確化ということに向つて邁進することを希望いたしまして、本案に賛成するものであります。
○齋藤委員長 これにて討論は終了いたしました。採決いたします。本案に賛成の方の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○齋藤委員長 多数であります。ゆえに本案は可決いたしました。 ————————————— 〔委員長退席、小川原委員長代理着席〕
○小川原委員長代理 それではこれより統計法の一部を改正する法律案に入ります。討論はしないということでありますから、その通りにいたします。
○池田(正)委員 統計法の一部を改正する法律案の修正案を提案いたします。案文を朗読いたします。 統計法の一部を改正する法律案に対する修正案 統計法の一部を改正する法律案の一部を次のように修正する。 第十條第五項中「統計官又は」及び「第一項に定める行政機関又は」を削り、同項を第六項とし、第四項の次に第五項として次の一項を加える。 統計官は、國家公務員法の定めるところにより、第一項に定める行政機関の長が命ずる。 附則第二項を第四項とし、附則第一項の次に次の二項を加える。 2 この法律施行の際國会が閉会中である場合においては、内閣総理大臣は、改正後の統計法第六條の四第四項の規定にかかわらず、衆議院の同意を得ないで委員会の最初の委員長を任命することができる。 3 内閣総理大臣は、前項の規定により委員会の最初の委員長を任命したときは、任命した後最初に召集される國会において前項の任命について、衆議院の事後承認を求めなければならない。その承認が得られなかつたときは、委員長は、委員長たる地位を失う。 以上であります。
○小川原委員長代理 修正案について賛成の方の御起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小川原委員長代理 全員起立。 次に修正部分を除きまして、原案に賛成の方の御起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小川原委員長代理 総員起立。よつて本案は修正可決いたしました。 —————————————
○小川原委員長代理 次に経済調査廳法の一部を改正する法律案を議題といたします。御質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○小川原委員長代理 御質疑がなければ、これより討論に入ります。坂本君。
○坂本(泰)委員 この経済調査廳の問題については、本國会の一番最初に白書を委員会に提出されて説明がありましたが、その際に質疑いたしましたように、この経済調査廳は現在の段階においては、昔の経済警察の職務を盡しているだけであつて、不法に会社、工場に乘り込んで行つて、帳簿を調べ、経済を破壞に導くような現実を過去六箇月間やつているわけである。從つてその定員についても、二級官、三級官の身元その他をこの委員会に提出するように要求してありますが、まだ出ていないのであります。かような次第で、この経済調査廳で調べて、それを檢察局に告発をする。そうするとまた檢察局で再びこれを調べて、経済違反があれば起訴をするし、なければ不起訴をするというような二重の手続を経ておりまして、あまりなれていない二級官、三級官の事務官がかつてに工場なんかに踏み込んで、権力を振りまわしてやつている。お前の所はやみをしているだろう、と言つて帳簿なんかもかつてに調べている。長官の説明によると、そういう場合は任意の承諾があるとか、かつて六箇月間内に令状をもつて調べたことはない。それではどういうわけかと言うと、それは任意の承諾があるからやつたのだろう。確かかと聞くと、そうだ。まことに経済警察官吏にでもなつたような氣持で、調査廳の事務官はやつているような状態でありまして、社会党といたしましては、まだいろいろありますが、省略しまして、調査廳の定員が三千七百十九名ですが、この際これは廃止して、農林省の食糧管理局あたりの減員するのをふやして、日本の再建をやらなければならないと考えるのであります。 さような意味で日本社会党としては反対を表明するものであります。
○小川原委員長代理 木村君。
○木村(榮)委員 きわめて簡單に申し上げますが、私はこれを見て、さすがは民自党の政府になつたから廃止かと思つてよろこんでおつたところが、内容をあけてみたらそうでなかつた。驚いた。というのは、昨年これが制定されたときに、最も強硬に反対されたのは、今吉田内閣の與党である皆さん方であつたのであります。本会議においても大反対をされた。ところがそこで質疑があるかと思つていたら、ほとんどない。少くとも定員なんかを半分に減すということになればそれはいい。しかしまあそういうことはどうでもいい。調査廳に対する反対の討論は、去年の議会で共産党は徹底的にやつていますから、その点は省略いたしまして、そもそも廃止の法律案ではないのでありますから、賛成いたしかねます。
○小川原委員長代理 有田君。
○有田(喜)委員 私は民主党を代表しまして、経済調査廳設置法の一部を改正する法律案に賛成いたします。但し今日の経済調査廳の運営は必ずしも満足すべき域に達しておりません。これは非常に遺憾に存じます。よろしく政府は査察廳が誕生した本來の使命に邁進せられまして、今日のごとき中途半端な行き方はやめられまして、大いに経済調査廳に職を奉ずる公務員に対してもその自粛を促しまして、その使命を全うせられることを切望いたしまして、私は本案に賛成いたします。
○小川原委員長代理 鈴木君。
○鈴木(幹)委員 民主党を代表いたしまして、本案に賛成をいたします。ただ経済調査廳は誕生日まだ浅く、職員の訓練においても欠けるところなしとしないのであります。この運用並びに今後の事業遂行にあたりましては、格段の留意をされまして、本來の使命達成に邁進せられんことを希望いたしまして、賛成をいたします。
○小川原委員長代理 池田君。
○池田(正)委員 私は民主自由党を代表いたしまして、本案に賛成するものであります。
○小川原委員長代理 これにて討論は終局いたしました。 これより採決に入ります。本案に賛成の方の御起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小川原委員長代理 起立多数。よつて本案は原案の通り可決いたしました。 —————————————
○小川原委員長代理 それではただいま大藏省設置法案の修正が本会議で承認されましたので、その一部修正案に関する提案理由の説明を求めたいと存じます。 —————————————
○池田國務大臣 ただいま議題となりました大藏省設置法案の一部修正案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 去る五月四日、政府は連合國軍最高司令官からの覚書に接し、國税行政に関する機構の改組を行うこととせられたのであります。すなわち同覚書によりますと、さきに指令せられました経済九原則の第二項には「徴税計画を促進強化し、脱税者に対しては迅速かつ廣範囲にわたる活発な刑事訴追を行うこと」と指令されておるのでありますが、これらの目的及び公正不偏の税務行政の目的は、高い道徳心と專門的資格を持つた職員をできるだけ備えた專門的税務機構を確立することによつて、最も効果的に達成せられるものであるとし、現在の徴税機構を他の財務行政機関と分離、独立のものとするように指令せられたのであります。これに基きまして、政府といたしましては、まず中央においては現在の大藏省主税局から、税関部並びに内國税の立法部面及び調査部面等を除いた他の徴税実施部面を独立させまして、これを外局たる國税廳とし、地方におきましては現在東京以下十一の財務局から、税務部面を独立させまして、これを國税局とするとともに、残り理財部及び國有財産部系統を財務部とし、三箇所を減少いたしまして、東京以下八箇所に設けることといたしたのであります。從いまして、今後徴税事務は國税廳、國税局及び税務署と完全に独立した機関によつて運営せられ、その他の財務行政は、本省、財務部及び財務部の支部によつて運営せられることと相なつたのであります。 以上の機構改革に伴いまして、ただいま本院において、御審議を願つております大藏省設置法案及び大藏省設置法の施行等に伴う法令の整理に関する法律案につき、それぞれ所要の修正を加える必要が生じた次第でございまして、後者につきましては、事務手続終了次第、続いて御審議を煩わすこととし、とりあえずこの修正案を提出した次第でございます。御審議の上、すみやかに御賛成あらんことを希望いたします。
○小川原委員長代理 速記をやめてください。 〔速記中止〕 〔小川原委員長代理退席、委員長着席〕
○齋藤委員長 それでは速記を始めてください。 十五分間休憩いたします。 午後四時十七分休憩 ————◇————— 午後五時五分開議
○齋藤委員長 それでは委員会を再開いたします。 ただちに散会いたします。 午後五時六分散会