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5回国会衆議院1949/04/15

内閣委員会 第9号

発言数
55
登壇者
9
会派数
2
開催日
1949/04/15

会議録

齋藤隆夫民主自由党

○齋藤委員長 これより会議を開きます。  議事に入るに先だちまして一言申し述べておきますが、昨日の議院運営委員会で、各委員会は開会時刻を嚴守するように努める、こういう申合せがありましたから、この委員会におきましても、この申合せ事項に從つて時間励行をいたしたいと思いますから、どうか皆さんさように御承知を願います。  それから昨日日本國憲法第八條の規定による議決案及び皇室経済法施行法の一部を改正する法律案、この二つの法律案が付託されましたので、まずこの両案につきまして、本日は内閣官房長官の提案の理由を伺いますから、さよう御承知を願います。内閣官房長官増田甲子七君。     —————————————

増田甲子七民主自由党内閣官房長官

○増田政府委員 ただいまから御審議をお願いいたします皇室経済法施行法の一部を改正する法律案につきまして、簡單に御説明申し上げます。  皇室諸般の御費用は、憲法第八十八條の規定に基いて、予算に計上して、國庫からこれを支出することになつており、これを受けた皇室経済法の規定によりまして、皇室の費用のうち、内廷費及び皇族費は、法律に定める定額により、毎年國庫から支出することになつておるのであります。皇室経済法施行法第七條及び第八條は、これらの定額に関する規定でありますが、現行法による定額は、昨年度当初において決定せられたものでありまして、内廷費は二千万円、皇族費年額の基準額は三十六万円となつておるのであります。本年度におきましては、その後の経済情勢並びに現在における物價水準等を勘案いたしまして、この際、それぞれ二千八百万円及び六十五万円に増額することを必要と認められる次第でございます。本改正法案は以上の理由によりまして、これら二つの定額について、所要の改正を行わんとするものであります。  以上概略の説明を申し上げました。何とぞよろしく御審議あらんことを御願いいたします。  次に、憲法第八條の規定による議決案提案の理由を御説明申し上げます。  皇室経済法第二條によりますと、天皇その他内廷にある皇族が一年内になされる賜與または讓受けの財産の價額が百二十万円に達した後は、その後の期間においてなされるものは、すべて國会の議決を要することとなつております。しかしながら、これらの方々が、特に災害の場合の罹災者に対するお見舞、あるいは各種の御奬励等のためになされる賜與の價額は、一箇年間に二百五十万円近くに上ると見込まれるのでありまして、これらはたとえば災害に対するお見舞等のごとく、その都度、実際の必要に当面して國会の議決を経ることが、事実上困難である場合も多く、またその目的も定まつておりますので、この際例年のごとくあらかじめ價額を限り、一括御議決をいただきたいと存ずるのであります。昨年度におきましても、本案とまつたく同樣の趣旨をもつて、百八十万円の御議決を願つておるのでありますが、本案においても、その後の物價情勢に照應して、限度を二百五十万円といたしたほか、その内容においてまつたく昨年と同一のものでございます。  以上が御議決を願う大要でございます。何とぞ御審議あらんことをお願い申し上げます。

齋藤隆夫民主自由党

○齋藤委員長 それではこれから質疑に入ります。木村君。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 ちよつとお尋ねしますが、この金は税金がかかるか、かからないかお尋ねします。

塚越虎男宮内府事務官(皇室経済主管)

○塚越政府委員 お答えいたします。この内廷費と皇族費につきましては、所得税法に規定がございまして、税金はかからないことになつております。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 ことしの予算を見ますと、公共事業費や、そのほか病院の経営、あるいは恩給生活者、そういつたふうなものに対しては、相当大幅に予算が縮小されておるやに見受けますが、そういつた場合に、こういつた皇室関係のものだけを何よりも先行して改正して、上げなければならないという根拠がどうも納得のできない点があるのですが、何か具体的な事情がございますか。

塚越虎男宮内府事務官(皇室経済主管)

○塚越政府委員 今回御審議を願います内廷費なり皇族費の定額の増加は、実はただいまきまつておりまする内廷費の二千万円なり、皇族費の三十六万円と申しますのは、昨年の年度当初の物價の情勢によつて勘案いたしたのでありますので、その後における物價情勢の推移に顧みまして、二千八百万円なり六十五万円ときめたわけでございます。これをきめるにつきましては、もちろん國家財政の全般なり、あるいは國民生活の実情というものを勘案いたしまして、この程度をもつて適当なりとして御審議をお願いする次第でございます。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 官房長官にお尋ねいたします。そういうことになれば、たとえばことしの納税者の免税点の引上げがある程度行われていますが、そういつたこと、あるいはまた農村の米價の生産費に償うような値上げ、そのほかその後去年一箇年間に、相当改訂なさつていますけれども、現在の六千三百円ベースを設定いたしたときの物價と、今度の昭和二十四年度予算によつて起つて來ますところの生活費の高騰、そういつたものを勘案いたしますと、当然労働者の賃金の問題や、米價の問題や、納税者の免税点の問題が問題になると思うのです。そういうことも、こういつた今御説明なさつたような理由によつて適当に、合理的に解決なさる方針並びに御意思があるかということを承つておきたいと思います。

増田甲子七民主自由党内閣官房長官

○増田政府委員 お答え申し上げます。皇室の御経済のことは、今政府委員から御説明申し上げました通り、物價その他の諸般の情勢を勘案いたしまして、比例的におよそこの限度はというわけで増額いたした次第でございまするが、税のこと、あるいは賃金のことにつきましても、もとより物價の関係等に即應して政府は考えたい、こう思つておる次第でございます。御承知のごとく公務員の関係は、三千七百円ベースが六千三百円ベースになつた次第でございます。ただし所得税のことにつきましては、基礎控除額が去年通りであるという点については、政府といたしましても本意ではない、こう思つておる次第でございまして、できるだけ早い機会において、負担力に即應して、基礎控除額なり、あるいは家族控除率を増額いたしたい、こう思つておる次第でございます。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 もう一点お尋ねしておきます。たしか昨年の第三國会だつたと思いますが、内閣委員会で、皇室の今のいろいろな機構というとおかしいのですが、機構その他を檢討したことがございます。そのときに、正確なことは忘れましたが、相当たくさんの方が、いろいろな名目で勤務なさつて、相当な人数になつておると思います。今度政府は行政整理といつて、各官廳においては、現業二割、非現業三割の割合で、相当整理をするということが発表になつておるようでございますが、皇室の方のそういつた関係の行政整理のために起る人員、首切りということはございますか、ございませんか。

林敬三宮内府次長

○林(敬)政府委員 宮内府の行政機構につきましては、御承知と存じますが、現在は終戰当時の約六分の一の人数になつております。そして終戰当時には相当な部局なり人員がおつたようでありますが、宮内省から宮内府にかわりますために、他に移管するものは極力これを移管し、また本來のものについても、大幅に五割以上の縮小を試みたわけであります。さらに昨年になりまして、関係方面からの指示もございますし、また宮内府としてもさらに考究を加えまして、当時一般行政整理の企図も政府にあつたので、それの一環として、むしろ卒先して行政整理をやるということによりまして、部局の統合廃止を行い、課を縮小いたしまして、人員も約三割弱の縮減を昨年行つたわけでございます。当時もし政府が引続き一般官廳の行政整理を行うときには、それの一環として卒先して行う性質のものであるという了解のもとに、これを行いましたわけでございます。從つて今日行われます行政整理は、すでに宮内府としては、他に卒先してそれが行われたということも言い得るのであります。しかしそれから後において、ただいま木村さんからお話のように、いろいろ財政上その他國民生活もきゆうくつになつておる状態でございますので、さらにこれから一割整理をいたしまして、昨年三割弱を整理いたしましたそのものについて、さらに一割の縮小をいたしたい、かように存じておる次第でございます。

齋藤隆夫民主自由党

○齋藤委員長 速記をとめてください。

齋藤隆夫民主自由党

○齋藤委員長 速記を始めてください。  次に、先日よりの宿題になつております経済調査廳の機構及び業務に関する件、これを議題に供します。質疑の通告がありますから、これを許します。木村君。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 経済調査廳の方にお尋ねしたいのですが、今日は簡單にやりますから、御了承を願いたいと思います。この間聞いたおもなものの中では、二十三年度超過供出の状態を、具体的に非常に詳細にわたつて御説明を承つて、私たちも非常に参考になつて喜んだ次第でございますが、その中で特に私が記憶いたしました点で、驚いたのは、千葉縣なんかにおいては、三百人の町村長のうち、超過供出その他の問題をめぐつて、百名からの町村長が辞職をしたという、まことにもつて驚くべきことを御報告になつておるのです。これはこの前私が聞いたときに、それはでたらめの割当だつたからではないかと言つたら、いや、でたらめではございません、しかしながら政府にも、また地方行政の官廳にも、その供出割当を裏づけするような資料はございません、こういう話だつたのだから、民間的な言葉で言いますと、そういうことをさしてでたらめというわけなんです。そこでこのような状況が起つておることに対して、経済調査廳といたしましては、今までの食糧確保臨時措置令を改正しなかつたならば、このような状況はどうしても打開できないといつたふうにお考えになるかどうか。これは調査廳には決定権はないのですが、調査の結論的なものとして、そういつたふうな見解に御到達になつたかということを承りたい。  話は非常に飛躍いたしますけれども、私がお出し願つた資料の中に、経済調査廳の中で多分御調査になつておるとは思いますが、今のところ出て参りませんので、伺つてみたいと思いますることは、日本の経済に相当大きな影響力を持つところの、いわゆる持株整理委員会、つまり過度経済力集中排除法によつて決定された持株整理委員会が、整理の対象とし、いろいろ決定いたしました相当な工場があるように思います。その指定されます前の生産状態並びにその後における資金関係、あるいはまた資材の割当、その割当てたものでいかなるものを生産して、それが日本の統制経済にどのような影響を與え、あるいはまた日本の産業の將來に、どのような影響を與えるかということについて、資料が出ていませんから、もし資料があつたらお出し願う、このことをお願いしておきます。その問題をめぐつて最近起つておりますいろいろな大きな工場における問題の具体的なものについて、今日は皆さんの方にも材料がないと思いますから、しいて申しませんけれども、この次の委員会に個々の点にわたつて御質問してみたいと思うのです。これは私の希望意見ですが、その前に供出制度の問題について、御調査になつた御感想を承つておかぬと、今度食管法の一部改正法律案が出るようでございますから、参考までに承つておきたいと思います。

木村武経済調査官(監査部長)

○木村(武)政府委員 その点につきましては、若干先日も申し上げたつもりであつたのでありますが、要するに問題は、全國にわたります耕地の一筆ごとの面積と反收というものにつきまして、反收は毎年の天候その他に影響されまするけれども、地力と申しますか、そういう点について確実な、客観的なものについて、何人の思惟の介入も許さないような客観的なものがまだできていない。そういう点に問題が胚胎しておるのであります。そして農林省の割当の場合には、大体標本抽出を、作報事務所を使いまして、大体それが基礎になるというものについて調査をいたしまして、それを基礎にして縣別におろしている。ところが縣側、地方事務所、町村側におきましては、それに対抗するだけの資料を持ち合せていないということで、結局農林省側の数字を大体においてのまざるを得ぬ。それで自分たちの方には、そういう十分な科学的な調査資料がないままに、それをとにかくのみ込まないといかぬというところに、御承知のように、実は供出制度をめぐる苦悶があるわけなのでございます。そこで拔本的な改善方策といたしましては、どうしてもその全國的な耕地の一筆毎の面積なり、地力なりの問題について、確実な客観的、科学的な資料をこしらえ上げなければいかぬということになるのであります。それができないことは、いつまで経つても問題は解決しない、こういうことになると思うのであります。そこでこの前お配りいたしました資料にも書いてございますように、この供出制度というものが、一年や二年で済むものなら、これは何とかかんとかむりでもやつて行くというようなことになるかと思うのでありますが、相当この制度は続かなければならぬというようなことを前提といたしますならば、たとえ一時金がかかつても、その問題をやるべきじやないかということで、実はそういう意見につきましては、それぞれ関係の向きへ出しておるのであります。そういう意見なども取入れられまして、先日も申し上げましたように、三月二十五日の閣議決定で、土地の調査を相当大がかりにやる場合には、こういう方針でやろうというようなことにつきまして、ある程度緒につきつつあるという段階でございます。  それから第二の御質問の、持株整理委員会の問題につきましてでありまするが、御承知のように調査廳法は、特に私どもの方で、この法律に基く命令によつて、いろいろ行政機関を調査するということになつておりまするので、その中には、その方の関係は入つておらぬのであります。そういうわけで、御指摘のように非常に大事な日本経済復興の問題だと思うのでありますが、私どもの方といたしましては調査の権限がない、こういうことになつております。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 先ほども申し上げましたように、過度経済力集中排除法及び同法の手続規則によつて、持株会社整理委員会はできておるのですが、今の御答弁に私は不満です。というのは、そのことをこの間あなたの方の長官にお尋ねしたのですが、今年は徴税を大いに促進する方針でやるというが、こんなことは経済調査廳の目的の中には一つも書いてない。事実は税務署の出張所のようなことをやるのであるから、これはたいへんなことになる。ところがこれもいいでしよう。たとえばいろいろな大口脱税を捕捉するとか言つておりますから、けつこうなことです。だから持株会社整理委員会の問題にいたしましても、これはあなたの御答弁なさるように、管轄違いだというのですが、管轄違いでも何でもいい。経済調査廳の設立目的の中には、日本の統制経済を円滑にして、日本の経済を大いに発展さすための、いわゆる参謀本部的なものというか、そういうようなことは書いてないけれども、そういう性格のものとして、経済調査廳ができております。そういうことは、昨年これを設定いたしました場合に、当時の安本長官であつた栗栖さんがよく説明なさつておると思うのです。そういうことから行きますと、日本の経済力に大きな影響力を持つ持株会社整理委員会の活動といつたふうなものを御調査なさるのは、今まで調査なさつていなかつたならば、それは万やむを得ませんが、これは決して経済調査廳の権限外だということは私は言えないと思います。そこできようは、承れば持株会社整理委員会の方の長の方がおいでになつているそうでありますから、あとで二、三、時間があれば質問いたすことにいたします。  そこでその前に経済調査廳の方にもう一点御質問したいのは、これは何でもないようなことなんですが、いろいろ御調査なさつています。そうして供出なんかにずいぶん督励なんかもなさつています。農村出身の議員の方は皆御存じでありますが、たとえば去年は一割増産運動というものをやつて、各縣とも莫大な経費をつかつておる。私の方の縣でも五百万円という金を計上してやつてみたが、足りなくてまた何ぼか追加したということである。これは各縣がやつておる。この一割増産運動というものをやつて、あのような費用をかけるのなら、あなたが再三おつしやつたように、主食檢査というようなものに費用をとつたらよいと思う。一割増産運動というようなものは効果があつたか、なかつたか、これははつきり言えませんが、効果的なものであるかどうかということは、どちらにお考えになりますか。

木村武経済調査官(監査部長)

○木村(武)政府委員 今年は御承知のように非常に天候に惠まれたので、必ず一割増産運動が効果を奏したと言うわけにはいかぬと思うのでありますけれども、やはりああいうものが、精農などについて一つの督励の方法として効果的だつたということは、十分認めてよいと思うのであります。御指摘のように、実はこの供出制度をめぐりまして、地方自治体が非常な負担をしておるということは、非常に大きいのでありまして、実は、これはもし御必要があれば、調査ができ上りましてから御提出いたしたいと思つておりますが、大体國全体で、府縣、地方事務所、市町村までを通じまして、この供出関係に金を使つておるものは、石当り百円近くなつておるのではないかというような計算が出て参つておるのであります。非常に大きな金であります。その全國的な累計の数字を今申し上げることは、相当大胆過ぎますので、私どもとしましては大体の見当であります。ある村につきましては、相当こまかくはいつて調べておりますので、そういう調査をとりまとめ中でございますが、いずれそのときに、これを差出したいと思います。

小川原政信民主自由党

○小川原委員 この際経済調査廳にひとつお尋ねしておきたいと思いますが、日本の人口の増殖して行くことは、もはや私が申し上げなくとも、非常な大きな力で進んで参つておるのであります。そこで食糧との関係、これが増殖率と食糧の増産率とが、われわれの計算によると、どうしても合わない。行き詰まりが起つて來るのでありますが、その点を経済調査廳ではどういうふうに見られておりますか、お尋ねしたい。なお御答弁によつて、あと続いて質問させていただきます。

木村武経済調査官(監査部長)

○木村(武)政府委員 たいへんむつかしい質問で、私どもではなかなか見通しが困難な問題でございますが、その点につきましても、私どもある程度、一つの方向と申しますものについて、意見を関係方面へ申し上げておるのであります。と申しまするのは、大体米麦を非常に偏重するような食糧行政になつておるのでありまして、ぜひ米を國民に食わせるということで、一生懸命に、輸入食糧を引当てにして凍結米というようなものもつくりまして、端境期に備えておるのでありますが、それにいたしましても、夏になりますと、三〇%の米食率になつており、しかも昨年などは月に三日、つまり一〇%程度の米食率程度しか達成できなかつたという事態があるのでありまして、おのずからそこに限度があるのであります。そういうことともにらみ合せまして、お尋ねのような問題にある程度関係すると思いますが、私どもやはり反收カロリーの点から申しまして、かんしよというものがどうしても大きなものでないだろうか。反收カロリーから申しますると、大体米の一・四倍、麦の二・五倍という反收カロリーが、いもの場合にはあるわけであります。そういういもの問題について、さらに一層力を盡すということによつて、今お尋ねのような問題についても、できるだけ食糧の輸入を少くして済み、またいろいろ國際的な問題もあるわけでありますから、一朝そういう場合に備えて、國内である程度自給する。しかし自給するという行き方につきましては、やはりかんしよの問題というものが、常に古くして新しい問題として考えなければならぬのではないか。こういうふうな問題を提示いたしております。それからまた日本人の食習慣は、安定本部にございますところの國民食糧栄養対策審議会というものの結論でも明瞭に出ておりますように、澱粉質をむしろとりすぎて、蛋白、脂肪が足りない。こういうことになつており、これがまた結局ざつくばらんに言いますと、米から蛋白をとつておるというような、非常に不合理な食習慣になつておりまするので、その点で、日本人がよく外國へ参りますと、まず胃拡張病以外の病氣を探してくれというような話を聞いておるのでありますが、そういうような不合理な状況になつておる。そこでどうしても非常な満腹感をとらないといかぬ。つまりよけいにとらないといけないというような点などもあるわけであります。そういう点に対しましてもこういう四面環海のわが國の事情を生かしまして、さらに一層大衆的な水産食料品を大量に供給する。こういう方向で問題を考える必要があるのじやないか、これは漁区の制限の問題とかいろいろありますけれども、そういう点を司令部にぜひ考えていただいて、能率化する方向に持つて行きたい。お尋ねの問題と若干食い違つて恐縮でありますが、そういう方向で、食糧をできるだけ國内で自給できるように、相当拔本的な改善策を講ずる必要があるのではないかと、思うのであります。

小川原政信民主自由党

○小川原委員 私の質問に対してのお答えは、私は非常に不満であります。そういう点をお尋ねしたのではなくて、もつと大筋に——あなたのおつしやるようなことならば、農林大臣に聞けば、もつと農林大臣は詳しく言つてくれるだろうと思うのです。この内閣に経済調査廳を置いたということは、農林省の施策、すなわち政府の施策がこういう行き方であるのだというような一つの方針を定めるための経済調査廳でなくてはならない。つまり経済のすべての上まわりをして行くのが、内閣に経済調査廳を置いたゆえんのものであると考える。その立場から申しますと、今人口がどんどんふえているのだが、この人口というものをどういうふうにさばいて行くか。食糧というものをどうして行くか。経済を一体どうして行くか。ここなんであります。私どもの見るところから言うと、経済九原則というものは、せんじ詰めてみると人口が過剩であるからあんな問題が起つて來たのだ。人口が過剩でなかつたならば、あんな問題は一つも起りはせぬ。何でもないことだ。ところが敗戰後において、非常に人口が過剩になり、また生産力は日本の面積に比較して上らない。そして日本の生産力と人口の増殖というもののつり合いがつかぬから、こういうめんどうな問題が起き、そこに戰爭が起つて來る。経済調査廳というものは各般にわたるのであるから、そこで根本的な問題を取上げてもらわなければ私どもは不満なのであります。それがどういう方針で行かれたかということを私は尋ねておるので、そういうばれいしよがどうだとか、かんしよがどうだとかいうことは、私の方があなたよりもよく知つているかもしれないと思うのです。つまり私の問うところは、できることならば統制のわくは撤廃してもらいたいと思うのです。なぜそういうことを言うかというと、農林省は六千三百万石米をとつたというのですが、私どもの調査によると七千万石とつております。また農林省はさつまいもを十四億貫とつたというが、われわれは十六億貫とつたと思つておる。ばれいしよは八億貫足らずと言つておりますが、八億貫以上とつております。魚はどうかというと、魚もたくさんとつております。海獸の肉は二千三百万貫とつております。それから陸上肉類も二千五、六百万貫とつておるのであります。そのほかに山野の果実が相当あります。これは計算の中に入れておらぬが、たとえばとちの実とか、どんぐりとか、そういうものがあつて、郷土食というものを日本ではやつて來たから、米が足りなくても相当に食糧が緩和して來た。そのほかに二百万トン近いものを輸入しておるのだから、二百万トン入れたとすれば、それは米に換算すれば千何百万石になるのでありますして、食糧は十分あるはずです。ところが統制をしておるから足りないのです。統制をして郷土食というものを全然やらないから、それで結局山の人が米を食うことになつたから、米が足らぬ、食糧が足りないで困つておる。こういうような実情から考えてみまして、経済調査廳はどういうふうなあんばいで行つていらつしやるのか、ここに私は不審を持つておるのです。むしろ経済調査廳で調査をなさつて統制など撤廃したらどうか。自由販賣にしたらどうか。こういうことがなぜ叫ばれておるか、こういうふうに私は考えておるものですからお尋ねをしたのです。私はこの問題はこれきりにしておきますが、ひとつ経済調査廳では、今申し上げた通り、もつと國の基本的な問題を調査していただきたい、こういう希望だけを申し述べて私の質問を打切ります。

齋藤隆夫民主自由党

○齋藤委員長 木村君、持株会社整理委員会に対して何か御質問がありますか。委員長も総務部長も総務課長も來ておりますから、この際質問していただきたい。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 ちよつとその前に一言だけお尋ねしておきます。経済調査廳では農村には相当やみ田があるということを大体お認めになつたわけでしようね。

木村武経済調査官(監査部長)

○木村(武)政府委員 そうです。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 私はこういうことにしろうとですからピントが狂うかもしれませんけれども、その点あらかじめ御了承願いたいと思います。  第一にお尋ねしたいことはいろいろな調査資料をお出し願いたいのでありますが、その前に私が幾分研究したことをお尋ねしてみたいと思うのです。東芝の問題でございますが、東芝が今度あの法律のもとに指定になつておるわけでございます。この指定になる東芝の外資の状態、こういつたものがあるかないか、この点を最初に承りたいと思います。

笹山忠夫持株会社整理委員会委員長

○笹山説明員 ただいまの御質問にお答えいたします。東芝の過度経済力集中排除法の指定及びそれに対する措置、それについて外資の関係を調べておるかどうかという御質問のように承りました。東芝の戰前の外資を導入しておつたときのことは、もちろん資料としてとつておると思います。最近の外資関係のことは、確たることはまだ委員会としては承知しておりません。ただ投資関係のあつたアメリカのG・E会社の人が会社に見えておられる。また昨年同社の社長が日本へ來られましたが、そのときに委員会へごく、短時間見えたことはございます。なお現在もG・E関係の方が一、二名日本へ來ておられる模樣であります。名前をちよつと忘れましたが、一度委員会に見えたことはありました。ごく大体のあいさつ程度で、それから集排の運用等がどういつたふうに一般に運用されておるかという大要の説明を求められましたので、その大要の説明をしたことはございます。それ以外具体的なことは直接には私どもG・Eの当事者の方からは聞いておりません。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 今のその会社はアメリカの何という会社ですか。

笹山忠夫持株会社整理委員会委員長

○笹山説明員 ゼネラル、エレクトリツク、俗にG・Eと言つておるようであります。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 それから重ねてお尋ねいたしますが、これは私の調査した範囲で間違つておるかもしれませんが、東芝は指定される前に、何でも復金の方から六億円くらい融資を受けておると聞いておりますが、そのものの使途等を詳細に御調査なさつたかどうかということを承つております。

笹山忠夫持株会社整理委員会委員長

○笹山説明員 本日は突然で十分資料の用意等もして参りませんでしたが、お話の復金からの借入金は、指定当時、もちろん数億あつただろうと思いますが、その使途までは一々こまかく檢討いたしておりません。集排の措置をするときは、大体その会社の設備能力とかいつたことを主点として調査いたしておりますので、一々の借入金の使途は何であつたかというところまでは、直接集排関係の措置をする上において、さほど重要でもないので、その点はそうこまかく檢討しておりません。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 それから三菱電機が最初指定され、あとから解除されました。ところが私たちのいろいろな資料を見ると、大体指定されたおもなものは、重電機業関係というか、それが一つの根拠になつております。それで生産状況のいろいろなものを調べてみると、三菱電機と東芝とは、重電機の生産力においては大体似たようなものだつたと思うのです。ところが一方の三菱電機は解除され、東芝だけはそのままで解除されぬということは、そこによほど大きな開きがあつて、これはやむを得ぬという根拠がございますか。

笹山忠夫持株会社整理委員会委員長

○笹山説明員 三菱電機の重電機の能力と、東芝の重電機部門の能力、これの比較は、ただいまの御説のように大体似たような程度だと思います。東芝は重電機だけでなく、弱電の方、これはまた日本一の能力を持つております。三菱も弱電関係の仕事を最近小部分やつておりますけれども、これはまだ微々たるもののようであります。東芝は御案内のように弱電関係が前から大規模に行われておつたわけであります。強電と弱電と両方兼ね備えているという点において、他の同業会社よりも一頭地を拔いている。こういうふうに世間からも見られていると思いますが、委員会としてもそういうふうに認定したわけでございます。その点が三菱電機の場合と、根本的に大きい違いがある点だと思います。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 非常に常識的なことをお尋ねいたします。東芝が指定をされましてからその後の状況を見ますと、その後やつて行けないというので、工場閉鎖とか、業務の縮小を盛んにやつているようでございますが、あすこまで縮小しなければ企業が成立たない。いわゆる経済の集中排除法によつて指定された結果、あのところまで追い込まれないと、大体やつて行けなくなるのかどうかという点を、委員長の笹山さんが常識的にごらんになつた場合に、どのようにお考えになつておりますか、参考までに伺つておきたいと思います。

笹山忠夫持株会社整理委員会委員長

○笹山説明員 東芝は戰爭中にも非常に工場を拡張しておりまして、全國に四十三工場という数に相なつております。そのまま今日まであまり規模の縮小は行われていなかつたのであります。もちろん四十三工場の中には、いわゆる疎開工場といつた程度のものもあります。しかし相当大規模のものもあるわけであります。それだけの能力を全部備えていることは、どう言つても過度経済力の集中と認定せざるを得ない事情だと思うのであります。もちろん現在稼働しております四十三工場が、全部フルに稼働しているわけではございませんが、しかしそれだけの設備を持つていることは、何時でもそれだけの力を発揮し得る状態にあります。潜在能力が相当強い、こういうふうに認定されたわけであります。会社自体としても、工場をある程度集約したいということを考えておつたようでありますが、われわれの認定したところでは、指令案にありますような二十七工場を東芝から切り離すことをすれば、残つた東芝の設備能力は、他の業者より格段の格差があるというほどでもないし、他の業者と公正な自由競爭ができる、それにちようどかつこうな程度ではないか、こう思つた次第であります。  ただいまの御質問の御趣旨からちよつとはずれますが、御参考までに御説明申し上げておきたいと思いますことは、二十七工場を処分しろという指令案になつております。これはどうも日本語の少し不備な点と思いますが、処分という言葉から受ける感じは、すぐこれを閉鎖してしまうというふうにとられやすいと思います。しかし集排の措置としては、問題は、東芝の能力としては現在の四十三工場そのままを維持しておつたのでは大き過ぎるので、東芝からその二十七工場だけを切り離すという点が重点であります。それだけの能力を少くさせるというのが目的でありまして、その切り離される二十七工場それぞれは、あるいは第二会社なり、あるいは他の業者と一体になるなり、できるだけその工場の事業自体は、事情の許す限り生きて行けるようにしたいというふうに考えております。その二十七の各工場が、あるいは各地で独立して一会社となるなり、また一、二の他の工場と一体になつて、一会社として立つて行くなり、できるだけ処分される工場が、東芝から独立した別箇の会社として立つて行けるようにしたい。そのための措置はできるだけとりたい、こういうふうに考えておるわけであります。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 そこで今非常によく御説明願つてけつこうだつたと思いますが、二十七工場を分離いたしますと、東芝本社というものは大体残るのですね。

笹山忠夫持株会社整理委員会委員長

○笹山説明員 そうです。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 そうすると、東芝本社というものは、その後の経営状態において、本社の方が非常に大きな独占をして、二十七工場が各工場としてやつて行けないような方向に追込まれる危險性があると思います。そのもとにおいて、この後においては東芝本社というものは、外國資本によつて大体運営される点が非常に出て來たようでございますが、その点はやはりそのように見ても間違いないわけでございますか。御存じの点があつたならば御説明願いたいと思います。

笹山忠夫持株会社整理委員会委員長

○笹山説明員 切離された各工場が独立会社となつても、残つた東芝と太刀打ちできないのではないか、東芝は外國資本によつて運営せられるので、結局これによつて大きく処分される工場は制約を受けるのではないかという御趣意だと思いますが、切離される工場は、切離された翌日から、東芝と全然無関係で立つて行けということはむりだと思つております。その切離された工場が独立して立つて行けるように、東芝としてできるだけ援助させるように、技術的にも資材的にも、東芝の方でそれぞれの切離される工場に、引続き当分の間は援助させるようにしたいと思つております。そうしてあるいは機械、設備等も、東芝の方で持つておるものを、ある程度切離される工場の設備に補足する必要のあるようなときには、そういつたことも支障のない限り東芝本社をしてやらしたい、こういうふうに考えておるわけです。それで具体的に申し上げますると、今まで東芝自体の工場であつたものが、別箇の会社になりましても、これは仕事の関係上、どうしても從來の東芝とある程度の関連を持たざるを得ませんし、東芝の関係会社といつたような形に当分の間はなると思います。その後にまた東芝以外の会社とも、いろいろな関係も結んで行けるようになりましようが、十分育成されるまでは、東芝にできるだけめんどうを見させたいと思つております。  それから今の外國資本関係ですが、これは以前の実情は私よく存じておりません。しかし大要聞いておつたところでは、G・Eの方から、数名の重役が來ておつて、経理関係は相当こまかく目を通しておつたそうでありますが、日常の経営は、日本人重役にかなり自由に任しておつたというふうにも聞いております。今後のことは予測を許しませんが、以前の状態であれば、そう日本の東芝以外の中小企業、ことに東芝関係の中小企業、これを抑圧するといつたような方針は、おとりにならないのではないかと思いますけれども、この点はちよつと私としても十分わかりかねます。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 現在もなお大体本社の方が閉鎖して、完全になくなつたというか、経営をやつていないような工場もあると思いますが、まだどつちかわからないでごたごたしておる工場もある。現在もなお本社の方から資金や資材はある程度その工場に與えて、連繋してやつていますか。それとも大体処理委員会の方の目的に反して、ほとんど遮断をして、独立的な方向になつておるか、その点おわかりだつたら……。

笹山忠夫持株会社整理委員会委員長

○笹山説明員 現在はまだ東芝自体の工場でもありますし、各工場あるいは一、二最近ほとんど閉鎖同樣になつておるところはあるかと思いますが、大部分のものは皆生産は依然として続けておるわけでありますから、資材の供給等はしておると思います。その点については指令案を出した前後で、格別かわつていないのではないかと思いますけれども、最近の樣子はそこまで具体的に聞いておりません。大分本社の方も最高人事に大きい動きがあつたようでありますから、多少そういつたことで、いくらか平常よりはものごとが円滑に行つていない点が、あるいはあるかと想像されますけれども、格別特に目立つたことは私は聞いておりません。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 これはひとつ笹山さんにお願いなんですが、東芝の問題だけではございませんが、その他の指定されました工場関係もございますので、これは非常に日本の今後の工業と申しますか、非常に大きな問題でございまして、相当私たちといたしましても檢討してみなければならない問題がたくさんあると思いますから、ひとつ最近の機会にあなたの方からお出かけ願つて、この問題に対して聽問会みたいなものを開きましてひとつ御説明を願うといつたようなことをやりたいと思うのですが、さしつかえございませんか。

笹山忠夫持株会社整理委員会委員長

○笹山説明員 何かそういつたお催しがございますればもちろん参上いたしまして、できる限りの御説明は申し上げたいと思つております。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 それもきよう私の方から出しぬけにいろいろなものを出しても、あなたの方も資料もお持ちになつておらないで、かえつて御迷惑ではないかと思いますので、そういつたことではなしに、あらかじめ予定をしてお願いをした場合は、あなたの方でも相当いろいろな資料もお持ちになつて、私たちの方にも納得の行くような御説明をなさるのが便利だと思いますので、あらかじめお願いしておきます。

笹山忠夫持株会社整理委員会委員長

○笹山説明員 その委員会もほかの仕事もありますが、経済力集中排除の御説明でございますね。

木村榮日本共産党

○木村(榮)委員 そうです、その問題を含めての問題です。まだほかにも質問したいことがございますが、私だけやつていると文句が出ますから、経済調査廳の方がおいでになるから、ほかの委員の方の御質問があれば……。

齋藤隆夫民主自由党

○齋藤委員長 委員外の春日君が、この際持株整理委員会の委員長に対して質問があるから許してくれということでありますが、許してもよろしうございますか。いかがでありますか。——もう時間が來ておりますから、なるべく簡單に御質疑を願います。——春日正一君。

春日正一日本共産党

○春日正一君 簡單に御質問申し上げたいと思います。実は労働の方でも非常に大きな問題になつているわけです。東芝の工場がああいうことで、川岸工場なんかでは、御承知の通り千名も警官を動員して工場閉鎖をやつたというような問題も起つているわけです。加茂工場の方でもそういう大量な五、六百人も動員して工場閉鎖をやつたという問題が起つている。この整理委員会の決定をめぐつて、おそらく今までになかつた大爭議が起ろうというような情勢がつくり出されようとしておる。そこで私実はおじやましたわけでありますけれども、先ほどからお聞きしておりまして、私らのいろいろ聞いてみたところによりましても、あの決定を見ると、重電機関係が特に集中がひどいものと認めるという決定がされておりますが、重電機関係の集中が特にひどいもので、軽電機については何ら触れておらない。ところが先ほどのあなたの御答弁を聞くと、東芝は軽電機が非常に集中が多い、重電機では三菱あるいは日立その他に比べて、格別どうということはないというふうに言つておられた。そうするとどうもそこに筋の通らぬ点がある、筋の通らぬ決定が出されているという点について御説明願いたい。

笹山忠夫持株会社整理委員会委員長

○笹山説明員 ただいまの指令案で、重電機だけを取上げているのじやないかというふうな御質問でございまするが、これは聽問会のときにも、その点幾たびか各組合の方から御発言があつたわけであります。考え方としましては、重電機と軽電機の総合した力ということがその奧にあるのでありますけれども、重電機だけでも相当の力を持つておる。あるいはちよつと言葉が不十分だつたと思いまするが、実は両方代表さしたような氣持だつたのでございます。英文の方が日本文よりも、いくらかそこがわかりやすいことになつておつたかと思いますが、今日用意して参りませんので、こまかい御説明はいたしかねますが、重電機だけでも相当力がある。それに非常に大きな軽電機の力がついておるということで、考慮の対象になつたわけなのであります。ただ字句の点が明瞭を欠いたという点は、われわれ不十分だつたと思つております。考え方としてはそう考えております。それから川岸工場等のこともわれわれは拜聽しておりまするが、あれはこの集排指令案の出る前から相当動搖しておつたように聞いております。その前には平穏だつたところが、指令案が出た結果によつて、非常に不安状態になつたということではないのじやなかろうかと思つております。時間的に今はつきりいたしておりませんけれども、私の記憶ではさようでございます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 今のお話では、二十七工場切つてつぶすつもりじやないというお考えのようですけれども、実際私も東芝には、重電機の方にも、マツダの方にも職工をしておつたことがあるので、その辺の事情はよく知つておるつもりです。大体東芝の企業というのは、あの電機をもり立てて行く道で、だんだん大きくなつて行つたもので、いろいろな整理される工場が、みんな東芝の企業全体に関連を持つて、部品をつくるとか、原材料を供給するというような形になつているので、切つたら一人立ちできないという要素が非常に多いわけです、そういうふうな関係にある。川岸の場合でも、前に問題があつたと言われますけれども、それはその通りです。前からそういうふうな問題があつて、大体会社の戰後の整理案として、あの二十七工場をつぶしたいというような方向でやつて來て、組合といろいろ紛爭があつた。そこへ二十七工場を整理するという持株の決定が出て來たということになつておるわけです。これは偶然の一致かどうかしれませんけれども、とにかくそういう形になつて來たので、前からあつたものがああいう形になつて來たわけです。しかし実際を言えば、あれを切れば、切られた工場はつぶされてしまうという結果になるわけです。最近会社の方でそういうふうな傾向を非常に多くとつて來ているのではないか、そういう会社の企業整備というような計画と、持株の方の今度の決定との関連という面ですね。その点をお聞きしたいと思います。

笹山忠夫持株会社整理委員会委員長

○笹山説明員 会社の方で、工場の整理案を持つておられたことは、ただいまの御説の通りだと思います。われわれも伺つておりました。しかし私どもの伺つておつたのは、東芝から切離すが、全部それをつぶしてしまうというつもりではないように聞いておりました。中にはどうしても閉鎖せざるを得ない工場が若干あることは私どもも聞いておりましたが、しかし第二会社として立つて行かせるもの、また他の適当な企業者へ、生きた姿で讓渡したいということも考えておられるように聞いておりました。会社として持つておられた整理案は、その程度の規模を東芝から切離せば、一應経済力集中排除法の運用の目的は達せられるのじやないかというふうにも考えられましたので、その会社の整理案というものも、大いに参考になつているわけであります。全然それと無関連に、委員会の方で二十七工場を考えて、それが会社当事者の考えておるのと偶然一致したということではございません。

春日正一日本共産党

○春日正一君 それで独占的になるから集中を排除するという建前から言つて、今の二十七工場を切つて、今まで東芝の中心になつておつた企業をそのまま残すという形で、私ども中味を知つておる人間から見ますと、二十七工場切つて、二十七工場はつぶれますけれども、東芝の軽電機、重電機における独占的な地位というものは、むしろ強化されるという結論が出て來るのですけれども、そういう点について、ではあれだけ切ることによつて、独占的な地位がどれだけ弱まるかということについての資料、そういうものはお持合せですか。

笹山忠夫持株会社整理委員会委員長

○笹山説明員 きようは何も資料を用意しておりませんでしたので、数字をこまかく申し上げられませんが、二十七工場を切離して、残りの十六工場を持つておつても、相当大きなものじやないかというお話でしたけれども、やはり相当大きなものだとは思います。しかし他の三菱とか日立等と比較して、ちようどかつこうな競爭相手ということが大体言えるのじやないかと思つております。さらにその上に二十七工場の能力を持つておれば、あまりに大き過ぎる、で二十七工場程度のものは、どうしても切離さないと集排としては不十分であろう、こう考えたわけであります。そこで何割程度でしたか、二割くらい能力が減ることになるのではないかと私記憶しております。はたして二割で十分か、三割でなければ十分でないかといつたような点は、むずかしい問題でありますけれども、まずあの程度であれば、残つた姿は一應問題にしなくてもよくはないだろうか、他の業者との比較において、そのままの姿でよくはなかろうかと考えた次第であります。

春日正一日本共産党

○春日正一君 最後に一言だけお聞きしたいと思います。結論から言えば二割程度減るといつても、堀川町とかそういうところが増強されれば、結局むしろ独占が強化されるという結論になると考えております。ところで東芝の強みというものは、弱電で支配的であるとか、重電で支配的であるということよりも、むしろ重電と弱電がくつついておるという点に、東芝の強みもあるし、そこに独占の大きな力も出て來ておる。だからむしろ集中排除という建前から行けば、重電と弱電を元の芝浦製作と東京電氣というように、わけてしまつた方が、集中排除の趣旨に合うのじやないか、さらにそういう二十七工場で非常に集中しているから切ると言つて切つておきながら、一方で日本で第二位の車両工場である東芝車両を合併するというようなことは、集中排除の精神から言つても、逆行するものではないかという印象を受けるのです。この点についてひとつお答え願いたいと思います。

笹山忠夫持株会社整理委員会委員長

○笹山説明員 重電と弱電とを切つたらどうかという点は、もちろんその点も檢討いたしました。東芝の場合はだれしもその点をまず第一に考えるのであります。われわれも檢討いたしました。私ども技術者でないのでよくわかりませんけれども、現在の状況では、重電と弱電の間に非常に緊密な、断つべからざる関連があるということでは、もちろんないようであります。しかしいろいろ專門家の話を伺いますと、やはり將來は重電、弱電、それぞれ両方かみ合わしたような必要がだんだん起つて來るのじやないか。その一つの証拠として、從來重電だけであつた三菱電機あたりも、最近では弱電の方にも手をつけて行つておる。これをかみ合わせるような技術がだんだん必要になつて來るのじやないかということも聞きましたし、だんだんそういうことになつて來ますると、その切り離された重電專門、弱電專門という会社では、今後の経営に非常な不利を來す場合も起り得るのじやないか。そのために公共の利益に反するようなことになつては、法の趣旨に合わないわけでありますから、それらの点を勘案して、結局重電弱電を切り離すという処置には出なかつたわけであります。その点は御意見のわかれるところと思いますけれども、委員会としてはそういうふうに認定したわけであります。なおしかし、この東芝の問題につきましては、聽問会でいろいろ御意見も出ましたので、その後も引続き現在具体的にいろいろ檢討いたしておりますが、まだ決定するという段階には至つておりません。その点御了承を願いたいと思います。

春日正一日本共産党

○春日正一君 この問題は非常に重要な問題でありますので、地方でも、たとえば松川とか、川岸、加茂あたりでも、それがつぶされることによつて地方の町村の疲弊、というような問題にまでなつておりますので、この委員会でもどうかこういう問題について、十分御檢討願いたいということをお願いして、私の質問を終りたいと思います。

齋藤隆夫民主自由党

○齋藤委員長 それではこれにて散会いたします。     午後十二時十五分散会

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