逓信委員会 第6号
- 発言数
- 110 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1949/04/22
会議録
○辻委員長 これより会議を開きます。 お諮りいたしますが、ただいま内閣委員会において審査をいたしております郵政省設置法の一部を改正する法律案、及び電氣通信省設置法の一部を改正する法律案の両案は、本委員会にも多大の関連がございますので、両案につきまして内閣委員会に連合審査会を申し入れたいと思いますが、連合審査会を開くに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり)
○辻委員長 御異議がないようでありますから、さよう決定いたします。 なお日時の決定につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○辻委員長 御異議がありませんから、さようとりはからいます。 ―――――――――――――
○辻委員長 次にお諮りいたします。前回の國政調査に基きまして、逓信從業員の福利厚生をはかるために、逓信從業員の福利厚生に関する小委員会を設置いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○辻委員長 御異議がないようでありますから、逓信從業員の福利厚生に関する小委員会を設置することに決定いたします。 つきましては小委員並びに小委員長の選任をいたさねばなりません。委員長より指名いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○辻委員長 御異議がなければ、さようにはからいます。逓信從業員の福利厚生に関する小委員に 飯塚 定輔君 白井 佐吉君 橋本登美三郎君 松本 善壽君 松井事政吉君 金塚 孝君 田島 ひで君 大西 禎夫君 浦口 鉄男君 岡田 春夫君 なお逓信從業員の福利厚生に関する小委員長に、白井佐吉君を御指名いたします。(拍手) ―――――――――――――
○辻委員長 それではただいまより、去る二十日本委員会に付託されました郵便法等の一部を改正する法律案を議題といたしまして、審査に入ります。まず政府より提案理由の説明を求めます。小澤逓信大臣。
○小澤國務大臣 ただいま議題となりました郵便法等の一部を改正する法律案について、提案理由を御説明申し上げます。 通信事業は、終戰の年を境といたしまして、未曽有の経営難に陷り、毎年少からぬ赤字に苦しんで参つたのであります。これがため、私どもといたしましては、極力能率の増進、経費の節約に努めまして、経営の立直りを策したのでありますが、もとよりこれのみをもつてしては、とうてい逐年増大する赤字を解消することは不可能でありまして、昭和二十年度におきまして、創業以來初めての赤字借入れをなすのやむなきに至りましたのみならず、一面数次にわたつて、料金の改訂をも行つて参つたのであります。料金の引上げについては、一般國民生活や諸物價に急激なる影響を與えないことを考慮しました結果、勢ひ不足額は、一般会計からの繰入金によらざるを得なくなりましたことは、皆様御承知の通りであります。 ところが、わが國の経済的自給態勢をすみやかに確立するためには、特別会計本來の建前であります独立採算を確保する必要がありますので、昭和二十四年度の予算編成にあたりましては、極度の経費の節減をしたのでありますが、郵政関係の予算については、收入が支出に約五十億円不足となりますので、この間における收支の均衡をはかるため、やむを得ず郵便に関する料金收入の平均五割程度の増收を期待せざるを得なくなつたのであります。 このためには、やはり各種郵便料金について、平均五割程度の値上げを必要とするので、ここに郵便法を改正することにいたしたのであります。 以下改正の要点について若干御説明申し上げます。前述のごとく今回の郵便に関する料金の引上げは、原則として五割を目途としたのでありますが、大衆の負担を避ける意味から、また郵便の持つ公共性の点をも考慮して、第二種郵便物、すなわち郵便はがきにつきましては、今回特に料金の値上げをしないことにいたしました結果、その他の郵便物については、若干五割以上の値上げになつたものも生じたのであります。その著しい例が、第一種郵便物、封書でありまして、現行の五円に対し六割引上げの八円となるのであります。 第三種郵便物のうち、発行人または賣さばき人から差出されますところの官公報及び新聞と、第四種郵便物のうち盲人用点字の書籍、印刷物等につきましては、料金徴收上の便宜を考慮いたしまして、現行の五十銭を八十銭といたしたのであります。 なお第四種郵便物のうち、通信教育のために差出されるものにつきましては、特に通信教育が、教育の民主化と機会均等とを保障するものとして、過般制定せられました学校教育法等の法令で、新たに制度化されて重要な意義を有するようになりました点にかんがみまして、その主要な教育手段であります郵便の利用を容易にするため、第三種郵便物と同額の料金とすることとして、現行の四円を三円に引下げることにいたしたのであります。 第五種郵便物すなわち種子等につきましては、料金徴收上の便宜をも考慮しまして、現行の五十銭を一円といたしたのであります。 小包郵便物につきましては、前に申し上げましたように、郵便はがきの料金すえ置きによる財源難を補う関係もありまして、約七割の引上げをすることといたしたのであります。なお一般の重量制限を越える小包郵便物で、郵便專用自動車の線路内各局相互間に限り取扱うものにつきましては、近距離貨物自動車の小口扱運賃との権衡を考慮して、特に低廉に定めるのを適当といたしますので、逓信大臣は省令で、一般小包郵便物の料金の百分の三十一の金額まで、低減できることにいたしましたのであります。 速達料につきましては、主として電報料金との関係を考慮しまして、現行の十五円を二十円にいたしたのであります。保險扱料のうち、通貨につきましては、通常郵便為替を書留郵便で送る場合とほぼ同額の料金にするのを適当としますので、それと同額にしたのでありますが、通貨以外のものにつきましては、從來通貨の保險扱料との関係から、不当に高額に定められておりましたが、これでは、利用を喚起することが困難でありますので、実際の危險率が、損害要償額の五百分の一程度でさしつかえない事情を考慮いたしまして、書留料相当額に、損害要償額の五百分の一の金額を加えた金額を、その保險扱料とすることにいたしたのであります。 次に郵便料の引上げに伴いまして、郵便為替、郵便貯金及び郵便振替貯金に関する料金のうち、郵便によりまして書類の送達を必要とする取扱料金、すなはち再度貯金通帳の発行請求、各種再度証書の発行請求等の料金につきましては、所要の郵便料金を上まわる程度に引上げましたほか、郵便振替貯金業務におきまして、加入者に賣り渡す用紙の代金を、その調製の原價を考慮して、若干の引上げをすることにいたしたのであります。 なお郵便料金の引上げに関連しまして、書留郵便物を亡失または毀損しました場合における損害賠償額が、現行では四百円となつておりますのを、六百円に改めましたほか、通貨以外のものを内容とする保險扱郵便物の損害要償額及び代金引換郵便物の最高制限額を、それぞれ五千円から五万円に引上げることにいたしたのであります、。 以上でこの法案提案の理由を御説明申し上げましたが、何とぞ十分御審議の上、適当な決定をなされんことをお願いする次第であります。
○辻委員長 この際お諮りいたします。本案につきましては、公聽会を開いて廣く一般から意見を聞くことが妥当であると考えまして、今日の理事会でも御承認を願つたのでございますが、公聽会を開く時間的余裕もございませんので、参考人においでを願つて意見を聞くことにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○辻委員長 御異議なしと認めましてさよう決定いたします。なお参考人の選定に関しましては、委員長及び理事に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○辻委員長 御異議なしと一認めましてさようとりはからいます。 それでは質疑を許します。松井君
○松井(政)委員 ちよつと質問いたします。郵便料金の値上げということは非常に重要な問題でありまして、大体郵便物を利用する対象は、私は全國民だと思うのであります。従いまして全國民を利用者とするような事業は、完全な公共事業でありまして、これは提案の説明にもあつた通りであります。そういう全國民を利用者として、その対象となるべき事業について、國民が負担をしなければならないようなものに対する値上げは、軽々しく取扱うべきでないと思います。この点については、やむを得ざる理由と言いますけれども、そういう点を軽々しく取扱つておるきらいがありはせぬかと思うのであります。この点が第一点でありまして、もう一つは参考書類について伺いするのでありますが、公定物價と通信料金の指数比較は出ておりますけれども、かんじんの公定物價の騰貴率、たとえば農民も労働者も同じでありまするが、特に労働者の賃金の値上り比較、これは生活に大きな影響があると思います。從つて賃金と公定物價と通信料金の三つの指数比較がおありでありましたら、お知らせ願いたいと思う。これはなぜかと言いますると、國民が負担するべき値上りでありますので、國民の生活の基礎となるべき賃金、農業所得という収入の騰貴率が、物價よりはるかに低い、そういうことになりますと、國民を対象とする値上げがむりだという結論に相なりますので、この点を明確にお聞かせ願いたいと思うのであります。さらにこの前の政府関係の御意見にもあつたと思いまするが、非常に戰後利用者が少くなつた。從つて利用率が低下しているので、赤字が出るという話をお伺いしたのでありまするが、しからば料金の値上げをすることによつて、さらに利用度が減少するおそれがありはせぬか。もし値上げをすることによつて利用の率が低下いたしまするならば、逆に、これが値上げによつて採算をとるということの役にはたたないことになりまして、かえつて困る結果が生ればせぬかと考えております。それから先ほど第二項の質問で申し上げた通り、最高度に利用するだけの、利用者としての國民大衆に余裕があるかどうかということを考えますると、値段を上げたために、利用が減少するおそれがありはせぬかという質問であります。大体この三つにつきまして、どういう考えで値上げをするのか、こういうことについて質問をしたいと思います。
○小澤國務大臣 松井君にお答えします。まず第一点でありまするけれども、この郵便料金の値上げが、國民大衆の生計に大きな影響を與えるものであつて、從つて軽々しくこの値上げをやるべきものではなくして、その場合においては愼重なる考慮と研究の結果なすべきものではないかという御質問でありまするが、それはまつたくお話の通りであります。從つて私がたびたび申し上げまするように、できるだけ値上げというものを行わずして、独立採算制をとりたいということが私の現在でも考えておる一つの希望なのであります。しかしながら御承知の通り、私の提案趣旨弁明にも申し上げました通り、もし昨年度と同じように予算を編成いたしますと、逓信省の計算では二百億、それから大藏省の査定によりますと百五十億というものが、一般会計から入らなければ、昨年度と同じような形で予算を編成することができなかつたのであります。換言するならば、大藏省の査定を標準にして百五十億というものがどこからか出て來るものであれば、独立採算制は可能でありますけれども、独立採算制をとるには、結局どうしても五十億という不足が生ずるのであります。その不足をどうして節約するかということになつたのでありますが、結論におきまして大体五十億――こちらから言えば百億でありますけれども、五十億から七十億というものを一般のいわゆる人件費、物件費その他あらゆる事業の緊縮等によつて節約をいたしまして、なおさらに行政整理をいたしまして節約を加えても、百億程度の節約しかできなかつたのであります。從つてあとの五十億に対しては――どうしても行政整理をいたしましても、無限に行政整理をするということは、事業量がなくなることでありまして、換言すればそれだけ國民に対するサービスが減少することになるのであります。從つて郵便の配達についても、現在一日に三回のところを二回にする、あるいは日曜を休むとかいたしますれば、それは行政整理だけでも、百五十億をまかなうことはできないことはありませんが、それだけ国民に対するサービスが落ちるということが大きな問題であります。われわれはできるだけ、現在のサービスを少々むりしてでも維持しながら、この独立採算制に入りたいという点から観察いたしますと、どうしてもこの五十億という金額が不足を生ずるのであります。從つてこの五十億だけを最小限度の値上げをして、そうして独立採算制をやりたいというのが、われわれの念願であります。もつとこれを具体的に言うならば、いわゆる値上げということは重大な問題であるから、一般税金から百五十億だけを補つて、いわゆる郵便の持つ公共性というものを生かすことが適当であるか、それから今申し上げたように、五十億程度は利用者の負担として、その他の不足の分は行政整理で補い、あるいは節約して補つて、独立採算制の目標を達成することが適当であるか、ということを愼重に檢討し、はなはだ遺憾でありましたが、ぎりぎり結着まで行きまして、最小限度の五十億は、すなわち郵便料金の改正による値上げによつて、收支のバランスをとろうという考えでありまして、松井君の言う通り、まつたく同じ考えで私たち本案を出したのであります。すなわち値上げをしたのでありまして、その点は十分われわれといたしましても、相当長い間、相当大勢が議論をかわした上で、今のような結論を得た次第でありますから、この点御了承願いたいと思います。それから第二点でありますが、これは統計的のことでありますから、他の政府委員から御答弁申し上げます。第三点は、結局値上げをいたしましても、利用減というものがあつて、値上げをしない場合と、ほとんど同じような結果にはならぬかという御意見でありまするが、それは程度の問題でありまして、値上げをしたことによる利用減というものは必ずあります。從つてこの予算の編成にあたりましても、値上げした場合、各郵使物の種類によりまして、一割ないし一割五分の利用減というものがあることを見越して計算をいたします。しかもこの郵便料金の値上げは昨年もいたしまして、昨年の利用減というものの標準もありまするので、この昨年の標準等も愼重に参考といたしまして、この利用減をはかりながら、四十九億の増収があるという最後の結論が出ましたので、ただいまの予算を編成し御審議を願つたような次第でありまして、利用減はすでに見越して、この收入は、この程度の値上げで十分だという確信のもとでやつております。
○大野(勝三)政府委員 第二にお尋ねになりました料金の値上げの指数の比較については、單に卸賣物價指数というようなものだけでなく、たとえば賃金収入、総じて國民の收入、所得の関係との比較をすることが、必要ではないかという御趣旨であつたかと思うのでございますが、実は賃金指数だけでの比較は、ただいま用意してないのでございますけれども、國民全体を対象といたします場合、賃金ばかりでなく、廣く國民所得というものを対象にとつた方が、より全般的であるという考えから、それとの比較をとつて資料に載せてございます。その資料によりますと、昭和九年の國民所得と通信料金との比較から、ずつと二十三年のまでございます。昭和九年当時は國民所得の中で通信料金收入としてとれるもの、言いかえれば、それが國民の全般の負担によつてまかなわれるものという見方をいたしまして、それの比較をとりますと、パーセントは二・五%となつております。それからだんだん低くなりまして、十年が二・〇八%、十一年が二・〇二%、十二年はちよつと上りまして二・三三%、十三年は一・七七%、十四年が一・六五%、それから二十年になりまして〇・五四%、二十一年は〇・五二%、二十二年は〇・六五%、二十三年が一・二%となつております。これが今回平均五割程度の値上げということになるとどういうことになるか。これは実は昭和二十四年の正確な國民所得がまだわかりませんが、先般一應総理廳で予想を立てておりました数字をかりにとつてみますと、二兆九千七百四十二億の国民所得となつております。これに対しまして通信料金収入が四百九十五億余りでありますので、パーセンテージが一・六六ということになる。そうすると、ちようど昭和十四年当時の負担割合と、ほぼ同じということになるわけでありまして、昭和九年、十年、十一年ごろに比較しますと大分下まわるということでございます。
○松井(政)委員 関連してもう二つだけ大臣にお伺いいたします。そうすれば他は政府委員でけつこうでございますが、その一つは、できるだけめちやくちやな行政整理はやりたくないという御意見はよく了承できるのでありまするが、行政整理をやるにつきましては、やはり行政整理をやるに必要な経費がいると思います。從いまして、今日行政整理をやりましても――この前大臣の御見解もそのように私お伺いしておるのでありまするが、行政整理を本年度やりましても、昭和二十四年度の予算面には、樂になるというようなことはあり得ないと私は思う。今年行政整理のために人件費を減らしたものは、結局二十五年度になつて、ようやく予算面がその分だけ樂になるというような結果になるのでありまして、二十四年度の役には立たないではないか。行政整理をやれば、それに必要なる経費がかかると思います。そういうことから考えまして、行政整理をやつて経費を浮そうとすることが、二十四年度の予算面には役に立たないということになりますると、五十億のこの郵便料金の値上げは、とりあえず行政整理をやるためには料金の値上げをしなければならないのだという――裏から考えますれば、そういう結果に相なるように考えられますが、この点が第一点。それからもう一つ簡易保險、あるいは年金保險の積立金の運用、これは今日逓信省でやつておらないのでありますが、この運用がかりに逓信省でやれることといたしますれば、その運用面から浮く利益と申しまするか、そういう面から一体どの程度の数字になりますか。それが役に立つといたしまするならば、郵便料金をそれが役に立つ分だけ安くてもいいわけであります。これは大藏省との関係もありまして、そう簡單には参らないと思いますけれども、もしかりにそうなつた場合に、料金の値上げはもつと少くしていいのではないかというふうに、われわれしろうと考えでは考えられるのでありますが、この点についてお伺いしたいと思います。それからこれは大臣でなくてけつこうでありまするが、ただいまの物價指数と所得指数の説明であります。なるほど仰せの通りに拜察いたしますが、これらの場合、昭和二十二年度に國民の所得額から通信料金の占める割合が〇・六五%という数字が出ております。それが二十三年度には一・二〇%になりております。さらに値上げをすれば一・六六%になるという御説明でありますが、二十二年度と二十三年度で通信料金の國民負担は倍になつております。さらに値上げをいたしまして、一・六六ということになりますと、二十二年度と二十四年度を比較いたしますると、約二倍半の値上りになるわけで、國民負担はそれだけ多くなつているということが数字の上で明瞭であります。これは國民の負担が微々たるものだという解釈には、私はならないと思いますので、この点さらに御説明を願いたいと思います。
○小澤國務大臣 お話のように、行政整理をいたしましても、初年度においてただちにそれだけの経費の節約はできません。これは退職資金を相当にやるとか、あるいは年度途中で整理をいたすのでありますから、これをいたしましても、全額は節約になりません。大体その行政整理によつて本年度において節約できる額は、二十億以下、十四、五億程度と思つておりますが、今松井君のお考えのように、行政整理をしたために、本年度よけいにふえるというようなことはありません。もちろん退職資金というものを無制限に出すとすれば、そういうようなこともありまするが、現在政府の考えておる退職資金の案といたしましては、行政整理をしたために、初年度において整理費が多くなつて、節約にならぬというようなことはないのでありまして、ごく少数でありますけれども、大体十五億程度の節約は可能であると考えております。しかし平年度にいたしますれば、約五十億の節約になる程度の行政整理をやろうと思つております。今お話の一番大事なところは、それでは行政整理をするために郵便料金を値上げしたかと言えば、決してそうではありませんので、今年行政整理をいたしまして、かりに五十億、平年度において節約になるとすれば、今年度は十五、六億しか節約できませんが、平年度においてはここで三十五、六億の余剰が出ることになる。その余剰はどこから出るかというと、今年度は、たとえば職員諸君の福利あるいは保健制度、厚生設備等のようなものから非常にむりなほど創つておるのであります。從つて來年度におきましては、五十億全部が節約できますから、三十五、六億というようなものは今年度特にむりして節約した分に振り向けられますので、ここで初めて順調な独立採算制の運用ができる、こういう結果になつているのであります。逆に申し上げますれば、なるほど郵便の料金というものは、ただいまの行政整理でよけい入る分だけを、少く値上げしてもよい勘定になるわけであります。つまり三十五、六億というものはもつと少くして、今年度だけまかなつたらいいんじやないかという説が立つ。それはそうでありますけれども、非常に大事な費目を落しております。平年度になりますれば、それだけふやして、職員の福利厚生施設にまわしたい、こういうような考えを持つておりまするので、今年度こうしたむりをしたものは、來年度平常化して、逓信事業が大体期待に沿うて発展して行く。こういうような考えを持つております。 それから積立金の運用は現在大藏省でやつておりますが、これを逓信省にもどして來たならば、その運用面による増収があつて、この増収があれば、これだけの料金の値上げをせずに済んだのではないかという御質問であります。なるほどその積立金の運用が逓信省に参りますならば、この保險積立金の本來の性質から言いましても、また運用の面から言いましても、加入者の面から言いましても、私がたびたび申しました通り、ぜひ本來の精神に從つて逓信省に還元することを強く要望いたしております。要望いたしておりまするから、從つてこの点についてはたびたび申しました通り、諸般の事情を考慮しながら、一日もすみやかにこの運用が逓信省に還元することを期待し努力いたしておりまするが、かりにこれが來ましても、ただちに郵便料金を値上げせずにいい程度の、たくさんの金を期待することは困難でおると思うのであります。なぜなれば、保險積立金には相当の制約がございまして、一定の金額は必ず積み立てておかなければならぬというような強い建前、それから保險行政をいたしましても相当の費用がかかりまして、現在赤字になつているというような始末でありまするので、結局この保險料運用につきまして、こつちへ還元いたしましても、一般郵便物の料金の不足を補う程度の増收は、期待できないと思います。ただ詳細な数字につきましては、政府委員から答弁したいと思います。
○大野(勝三)政府委員 一言補足して申し上げたいと思います。最初に先ほどの國民所得の比較の問題につきまして御指摘になりました点は、まさにその通りであります。ただ私どもは、それが高い低いという意見は申し上げないのでございまして、事実がそのようになつているということを御了解願いたいのであります。ただそこで一言だけ申し上げたい点は、実は二十年度におきましては、國民所得と通信料金收入との比較が、〇・五四という急に非常に低いものになつております。二十一年度も同じく〇・五二、二十二年度も同じく〇・六五という非常に低いという裏には、こういうことがございます。二十年度におきましては、料金の是正ということは及びもできませんでした。実際問題では、その年から通信会計は赤字になり、初めて赤字の借入金というものをいたしました。その当時におきましては、金額は二億六千万円程度でありますが、とにかく通信会計といたしましては、これが赤字借入れをいたしました最初であります。それから二十一年度に参りますと、この年には約十五億三千万円の赤字借入れをいたしております。また二十二年度に至りますと、十八億六千万円の赤字借入れをし、その上になお不足がございましたので、一般会計から四十八億の繰入れをいたしてもらつておるわけでございます。さらに二十三年度に参りますと、一般会計から約七十億の赤字繰入れをしてもらつております。この赤字繰入れは何を意味するかと申しますと、ちようど通信経費の收入で補い得なかつた部分を償つておるわけでございますから、それだけ料金負担としては軽くなつておるわけでありますけれども、しかしこれは一般会計からの繰入れということであり、あるいは赤字繰入れということであれば、結局何かの形で終局的には國民負担の方に轉嫁されて行く性質のものであるということは、見のがすことはできないものと思うのであります。それに対しまして來年度は、全然赤字の借入れも、一般会計繰入れも予想しておりませんから、今年の一・六六という先ほど申しました負担の比率は、ネットの負担の比率である、純粹な國民負担を総計したものが、そこに出ているということが言えるかと思うのであります。 それから簡易保險の運用の面に関しましては、ただいま大臣からの御話がございましたので盡きておるわけでありますが、ただ通信会計という狹い立場から考えてみますと、御承知のように通信会計は、簡易保險の特別会計とは、それぞれ別個の特別会計になつております。そういうわけでありますから、運用再開ということになりますと、もちろん保險会計には非常に貢献することになるわけでございましようけれども、通信会計といたしましては、直接の関係は持たないことになります。と申しますのは、通信会計においては、簡易保險の実際の業務取扱いを通信会計の負担においていたしておりますが、その取扱いに要する実費は、簡易保險特別会計からこれを繰入れてもらう。つまり実費だけを收入として繰入れるという関係になつておりますので、常に差引とんとんという勘定になるわけであります。
○松井(政)委員 ただいまの國民所得の関係でありますが、私はこういうぐあいに考えますが、この点どうお考えでありますか。ただいま御見解を説明されておることは、すべて公定物價を基準にしての説明だと思うのでありますが、國民所得の生活費の中には、公定物價にあらざる生活費、いわゆるや入物價によつて生活する部分が、昭和二十年度から二十三年度までの間には、極度に強くなつておるのではないか。そういうことになつて参りますと、昭和二十三年一・二〇%という通信料金のパーセントも、たいへん狂つて來るわけであります。そこはきわめて公式的な國民負担の数字の現わし方ではないかと思うのでありますが、もつと國民生活の実質的な面に立つてこの数字を檢討する必要がある。さらに國民が負担をしなければならない――國民を利用者とし、対象としておる事業の國民負担を多くするというような場合には、愼重を期さなければならないと思いますが、その公定物價とやみ物價から割出しました場合に、國民の負担がどういう形になるかということの説明をお伺いしたいと思います。
○大野(勝三)政府委員 お説の通り、終戰後生活の上にやみ物資を相当買わなければならなくなつた。それだけ國民生活が圧迫されておることはまつたく仰せの通りだろうと思います。そこで國民生活の上に、やみ物資でどれだけ生計費を負担しておるかという面と、國民所得との比較をするということも、確かに必要なのでございますが、私どものさしむきの比較といたしましては、ごらんの通り國民所得全体の中で、通信費として負担されるものがどれだけあるかということだけにとどめました。実は物價につきましても、やみ物價指数との変遷などを比較して見るのも、一つの資料としては有益なものであろうと考えますけれども、実はやみ物價指数はなかなかとらえどころがないものでございますし、その用意は現在ないわけであります。どうぞあしからず。
○松井(政)委員 それでは公定價格面からだけ考えましても、昭和十四年が一・六五%であります。今度値上りになりますと、一・六六%になりますが、少くとも昭和十四年度におきましての一・六五%というものは、生活面におきましてもやみ生活をやらない場合におけるパーセントだと考えるのであります。二十四年度の一・六六というパーセントは、やみ生活をやらなければならない段階におけるパーセントだと考えるのであります。そういたしますと、昭和十四年度における一・六五というものと、二十四年度値上りになつてからの一・六六というパーセントというものは、國民負担に倍以上のパーセントとなつて現われるのではないかと思いますが、この点の見解を明瞭にしていただきたいと思います。
○小澤國務大臣 大体松井君の数字の根拠に基く國民負担率は、どつちにしても多くなると思います。ただ私は去年の予算に比較しまして、これは理想的な議論ではないけれども、もし百五十億というものを一般会計から持つて來ますれば、その百五十億だけ國民は郵便料としては負担しないけれども、税として納めなければならぬ。百五十億を税で納めるかわりに、五十億を郵便料として納めろという意味でありまして、今の郵便料金の負担から言えば、國民生活には相当影響するでありましよう。もちろん今年度の予算内容がどうこうということは別でありますけれども、それだけ今度もし一般会計から繰入れれば、百億なら百億、この方の負担において軽くなるという大ざつぱな議論が出る。しかしこれは君に対するほんとうの答弁ではなくて、私は君とは観点を異にして議論をしておるわけだが、大ざつぱに言うとそうなる。ですから、去年の負担よりは、税率において軽減されて行くことになるということは、申し上げられるかと思います。なおこまかい数字については、政府委員から説明いたさせます。
○松井(政)委員 私は大臣への質問はやめていたのでありますが、今大臣からそう言われると、いま一言お伺いしたくなるのです。先ほども大臣は明瞭に言われましたが、行政整理で三十五億円程度浮くのではないかという、そうすれば五十億の郵便料金の値上げが三十五億軽くなつてよいと思われる。これは來年度の独立採算制、健全財政という建前に立つて話をしておるわけだと思うが、そういうことではない。つまり私は、郵便料金を値上げしないで、國民の税金の負担によつてしろというのではない。今年度の予算において、今年度の独立採算制の上に立つて考えて、行政整理の面、あるいは簡易保險その他の運用面において浮いて來るものがあるならば、本年度は値上げしないでよろしいという考え方から申し上げておるのであつて、郵便料金で五十億の値上げをしないで、百億の税金で國民に負担させろというのではない。あくまでも國民の負担の軽減の建前から考えて、料金で減りましても、税金でふえれば同じでありますから、これは私の質問の論点ではないのであります。いろいろやりくりをして、本年度値上げをしないでもよいという数字が出るならば、郵便料金は値上げをしない方がよいというのが私の質問の本旨なんです。百億を税金の形において國民が負担するのを避けるために、郵便料金の五十億を値上げをするということに、根本的な見解の相違があるということを私は申し上げたいのであります。從つて行政整理、あるいは運用面その他において、やりくりができるものがあるならば、本年度は郵便料金を値上げをせずに、國民の所得と経済再建との並行線が、二十五年度には今年よりも安定しなければならないし、安定するであろうという建前に立つて、二十五年度において、あらためて郵便料金の問題と國民負担の問題とを考慮すべきであるというのが、私の論点なんでありますから、誤解がないように一言申し上げておきます。そしてそういうことが可能であるか、不可能であるか。本年度値上げをしないで、やりくりすることができるかどうかということについて、もう一ぺん念のためにお伺いしておきたい。
○小澤國務大臣 その御質問には、先ほども申しました通り、上げないでやれと言われれば、それはできないことはない。そのかわりサービスを落すなり、行政整理の範囲も非常に廣くなる。そういう観点に立つて、どの程度を郵便料金で負担し、あるいは経費の節減で負担するかというふうに、いろいろな見方が出て來ます。サービスを落してもよいから、またもう少し行政整理をしてでも――行政整理の費用は今年度だけの臨時支出だから、一般会計からもらつて來るということになれば、郵便料金を値上げしないで済む。私は最初こう考えておりました。行政整理の初年度の費用だけは、これは今年度だけの費用であるから、特別に行政整理特別会計というようなものをこしらえて、別な会計にする。そうしてそれを引いておいて、ここに郵便料金の値上げをどの程度にするか、しないか、現在の料金で行くかということを考えることが、一番正確だと私は考えておりましたが、諸般の情勢がそう参りませんので、そういうことになつて、一方では行政整理で、全部減るのではないのに、三十五億も負担しておる。そしてこれを前提として郵便料金の値上げをするということは、むりではないか。それだけほんとうの費用が省かれている。しかし來年度において、初めて完全なる独立採算制になるということを十分お認め願いたいと思います。議論はどうにでも立ちますが、どこで百億の不足を補い、独立採算制にするかという観点に立てば、こういう程度にするのが適当であろうということで本案を出しているわけであります。
○飯塚委員 これはちよつとくどいようですが、大臣にお伺いしたい。この前、行政整理といいますか、今年の節約高は三万九千人を対象にして二十億となり、値上げによつて大体四十九億の増收になるということを伺つておりますが、その際大藏省では百五十億というけれども、逓信省では二百億の赤字になる。それを総合してみますと、増收と行政整理によつて節約するものを合せて、大体赤字の半分にも及ばないと思いますが、あとはどういうふうに補充されるのですか。
○小澤國務大臣 二百億と百五十億をわけて、私どもがこまかく説明するからめんどうになるのですが、逓信省で大藏省に予算を要求する場合には、たとえば職員諸君の住宅の問題を解決したいとか、こういう医療設備をしたいとか、いろいろな希望をいたします。そういうものを大藏省はどんどん査定しますから、われわれの二百億の要求が百五十億になる。だから、これは百五十億と見て議論しますが、百五十億と見て、あとの百億をどうして節約するかという御質問だと思います。今申し上げた通り、二十億というものは行政整理で減らす、あとの八十億は一般の物件の節約、それから行政整理以外の人件費の節約、それから新しい事業は一切とりやめる、昨年度から、残されておつた事業で本年度計上しない部分が相当ある。ですから全般から少しずつ削つて、要するに八十億というものを捻出した。こういうことであります。
○飯塚委員 ただいまの答弁で大体わかりましたが、そうしますとさつきの御説明の中に、今年度は増収の予定が平年度のようにはないけれども、平年度に復すれば、福利施設関係にも、今まで落していた分を復活できるというお話でしたが、そういうようなやり方になるのでございましようか。
○小澤國務大臣 というのは、今松井君にお答えしましたが、行政整理をすることによつて平年度五十億の節約になる。今年度は年度の途中でありますし、退職手当というものをやりますから、五十億の節約はおそらく二十億以下になるでしよう。そうなると來年度に行つて三十何億浮くであろう。その三十何億というものを、今年むりやりに削つた費目の中から緊急やむを得ないところの職員の住宅であるとか、福利厚生施設というものにまわすから、そこで初めて職員諸君も満足するような予算が組まれ、また逓信事業もあまりむりしないで、どうやら独立採算制を立てながら、本來の公共性を発揮して行けるのではないか。たとえば特定郵便局というものは今年はふやしていないし、あるいは郵便局で改造するようなものも、改造しないということで節約して参つているのですから、來年は適当な、ある限度の三十五億だけは、その方にまわし得るのではないか、こう思つております。
○飯塚委員 わかりました。
○辻委員長 それでは次に、逓信予算を中心とする一般行政について質問を許します。
○松井(政)委員 一番先にお伺いしたいことはこの前の説明の中にもありましたように、また先ほどから問題になつております大藏省百五十億、逓信省二百億という中において、大臣の説明の中にありました物件費である程度の節約をしたい、こうおつしやつておりますが、その物件費の中で節約できると思われる費目は、予算面におけるどの費目であるかということをお伺いしたいと考えます。さらにどの程度のいわゆる節約見込みがおありになるかということを、お伺いしたいと思います。それからこの前私がお伺いしたまま、本日お願いしようと考えておりました中におきまして、たとえば事実は経費であるが、経費にあらざる資産面の建設勘定とか、あるいは設備費、いろいろな意味において事実は経費でありますけれども、建設勘定のようなものに属する費目がありましたならば、その費目と金額をお伺いしたいと考えております。もう一つは予備費というものの性質をお伺いしたいと考えております。 それからこれは、大体私想像の通りだと思いまするけれども、簡易生命保險及び年金勘定における他会計へ繰入れ九十五億三千九百三十六万八千円という、他会計とはどこであるかということ。郵政勘定の他会計より受入れ、やはり同じようになつておりまするが、この他会計とはどこであるかということの説明をお伺いしたいと存ずるのであります。 その次には、二十三年度と二十四年度の比較の面におきまして、特に二十四年度ふえている項目も多少見受けられるのでありますが、大体減つているのであります。急角度に減つているものと、ふえているものの、性質と内容についてお伺いをしたいと考えております。たとえば電信電話事業設備費のごときはふえております。そういうぐあいに、比較対照の中におきまして、極度にふえているものと、極度に減つているものの性質と内容と、それから使い道についで御説明を仰ぎたいと考えております。
○小澤國務大臣 物件費をどの程度節約したかということ、こういう問題はおのおのこまかく出ていると思いますから、他の政府委員にお答えさせます。 それから予備費の問題ですが、これはおそらくこういう問題だろうと思うのであります。御承知のように、今年度の保險の増額募集というものを、大体一回の金額二十億に逓信省は見積つておるのであります。ところがいろいろ客観情勢から見まして、それは少し片寄り過ぎるのではないか、十五億ぐらいに見て進む方が適当じやないかという勧告がありました。そういうふうな事情でありまして、とりあえずそういう費目を経常費に組むよりは、予備費に組んでおいて、その二十億という目標が達成せる場合には、その予備費から出して、いわゆる保險勧誘手当とかいう、保險の増額契約に伴う費用を負担した方がいいんじやないか、こういうような意味合いで予備費がかなり大きく組んでありますけれども、その大部分はそういうものであります。その他政府委員から答弁させます。
○大野(勝三)政府委員 物件費で節約できた費目はどういうものであるかという第一のお尋ねでございますが、一番大きな項目は、雜費としまして今まで從業員一人当り千八百円平均程度で計上されておりましたものを、今年は金額落してございます。この雜費と申しますのは、内容的に言いますれば、從業員の教養とか、あるいは保健費だとか、あるいは慰安、訓育、そういつた方面におもに使われる費目でございまして、性質的にはこれは物件費でございます。その物件費が全部今年は計上してございません。これが一番大きなものでございまして、そのほか特別に新たに設備を購入したり、備品を購入しなければならないというものを、極力節約して行くという建前で、これは何の品をどれだけ節約するという意味でなくて、頭から総額をびしやつと幾らといつて押えたのでございまして、その総額は前年度と比較いたしますと相当大きな額になりますけれども、前年度に成立しておりましたものをそのまま――マル公の改訂その他によりまして七割程度引上げられただけであります。そういうふうな物價の改訂を織り込みまして、今年の現状において前年度通りの物件費を支出するとしたら、どれだけ出るであろうかというその額と、今年の予算の物件費の額とを比較いたしますと、十一億ばかり内輪になつております。つまり前年度に比較して、前年度通りのことをすると考えた場合の比較において、十一億引下げられておるという形になつておるわけでございます。 第二番目の損益の方の経費の中で、建設的な方面に使われているものがあるかないかというお尋ねでございますが、これはございます。これは設備つまり郵便局舎とか、あるいはその他の設備のとりかえ、更新、そういつたもの損益勘定でいろいろ合せて八億だけ見込んでございます。これが第二の点になるわけであります。それから予備費は、先ほど大臣からお話がございましたが、お話の通り、大部分は実は保險の募集手当の経費でございます。 第三番目に、他会計からの繰入れについての説明をせよということでございましたが、他会計と申しますのは、大きなものは簡易保險及郵便年金特別会計と、それから大藏省の預金部特別会計の二つでございます。御承知の通り、通信会計で郵便貯金の仕事及び簡易保險郵便年金の仕事をいたします。從いましてその仕事のために必要な人も物も、通信会計の負担でございますけれども、しかしそれは通信会計自体で、その経費を自前で負担すべきものではございませんで、それぞれその親会計ともいいますか、元の会計から、経費は当然繰入れてもらうべき性質のものでございますので、これを他会計、つまり今申しました預金部特別会計と簡易保險及郵便年金特別会計とから、それぞれ所要の経費を繰入れてもらうという形になつておるのでございます。それから通信会計では受入れの形になり、それが保險年金会計からは支出の形になつて出ており、両方がそれぞれ相照應しておるという形になつておるわけであります。 もう一つは予算外の比較のことでございますが、これは損益勘定の「前年度予算額比較表」というのをごらんになりますと、「A、人件費」「B、物件費」、「C、共の他」とずつと出ております。一番初めのA人件費の中で、総額におきましては、二十三年度標準予算、つまり左から三つ目の欄でございますが、これが二十三年度の、ただいま申しましたように給與ベースを三千九百円から六千三百円に直して、それから物件費のごときも、マル公價格が改訂されたものを引直しておるというふうに、成立予算よりもそれぞれこれを二十四年度に該当するように訂正した予算額というものでございます。つまり二十三年度と同じもの、同じ施設を、同じ人でやるならば、これだけの金がいるであろうという金を見積りまして、これを標準予算にいたしております。その三番目の欄の数と比較いたしますと、今年の予算は、人件費におきまして二十三億七千九百万円減つておるということになつております。これは大部分は行政整理による人の減というものでございますが、人が減りますので、この人に付随いたしておりますいろいろの家族手当であるとか、勤務地手当であるとか、あるいは超過勤務手当であるとか、そういつた諸手当がもちろんそれに追随して減つて参ります。そういうものをずつと集計しまして、総額が二十三億七千九百万円となつておるわけであります。それからその次の物件費、これを同じように比較いたしますと、標準予算との差が十一億四十百万円となつております。これだけ減りましたのは、物件費のうちの普通廳費、特別廳費、集配逓送費というものを含めまして、それで比較しておるのでございますが、それが十三億一千二百万円、これが一番大きく減つておるわけであります。十三億一千二百万円減りましたうちで、大きいものは今の一人当り千八百円といういろいろの諸雜費でございます。これが全部落ちます。集配逓送のごときは、これはどうも切り詰めようのないものでございますけれども、そのほかの物品の調達その他において、できるだけ節約をして行くという趣旨で、これだけ落すというわけであります。それからその他でありますが、その他では逆に標準予算と比較しますとふえております。そのふえております一番大きな項目は、補充費及び減價償却の欄におきまして、二十三年度におきましては十七億でございましたのが、三十七億六千五百万円というふうに大きくふえております。これは今までも実は減價償却というものを、通信会計としましては当然にやるべきであつたのでありますが、実際問題としてなかなか会計が苦しいものでございますから、必要なだけの償却などはいたしておりません。それで今年度におきしましても、もちろん適正な償却というわけには参りませんので、ただ帳簿價格を土台にいたしまして、――帳簿價額と申しますと、実は今日では償却には意味がありませんけれども、帳簿價額を土台といたしまして、それで耐用年数その他を算定して、償却額を出す。 それで三十七億六千五百万円ふえておるというわけでございます。それから予備費が非常に大きく出ております。十九億何がしと出ておりますが、この中の十八億見当は、簡易保險の募集手当に実は充てられる見込みのものでございます。これは從前ですと、それぞれ損益の計画の中に見積つてあつたのでありますが、募集がどれだけできるか、つまりとり高によつてその手当もきまるといつたような、比例的にかわる数字でございますから、むしろ予備費に入れた方がよかろうという関係当局の御意見もありまして、今年度はこれを予備費の方にまわしてございます。それで予備費が非常に大きくふくれたような形に見えております。おもなるものは大体そういうところでございます。
○坪内委員 逓信行政のことについて大臣に質問がございますので、この際一言お尋ねしたいと思います。この前の委員会のときに高塩君から大臣に対しての質問がありまして、電話とか新設の局などの施設をする場合、その費用を地元で負担する場合は許可するのだというような大臣の御答弁でありまして、まことに意を強くしたのでありますが、この場合地元が費用を負担するというのは、私の考えでは、おそらく創設費のみ地元で負担するというのが、地元民の意向じやないかと思うのです。それで経常費は逓信省が持つことを前提としているのか、從つてこれによつて生ずる人員とか、あるいは予算面をどういうふうに考えているのか。あるいは來年度において地元民が創設費を持つて電話なり、あるいは新設の局を設置した場合に、二十四年度においてはどのくらいの局なり、あるいは通信電話事業なんかを許可する抱負を持つているのか。今日われわれ委員の手元に出ておるところの請願などについて見ましても、地元で積極的な熱意のある所も、創設費だけは持つが、経常費まで持とうとする意図はない。この点について大臣の御説明がこの前はつきりわからなかつたのでありますから、この機会にはつきりしていただきたい。それと同時に、こういつた場合、予算も増すであろうし、また人員もふえるであろうが、行政整理を断行している矢先、そういう面と逆行しはしないか。なおまたわれわれの手元に来ている請願などは、採択はされるけれども、地元民がほんとうに創設費を持つてやるのだという熱意があつた場合、どのくらいこれを取扱つて行くのか。そういう見通しについて大臣にお聞きしたいと思います。
○小澤國務大臣 坪内君のお話では、地元で資材その他労力を寄付したものに対しては、これを許可する方針だというふうにおとりになりましたけれども、この前高塩君にお答えしたのは、そうでなく、原則としては許可しない、寄付によつたものはしないという方針で進んでおる。しかしその事業が公共性を持つものであつて、しかも緊急を要するものであれば、そういう原則ではあるけれども、除外例というものを認めて、できるだけ一般國民の公共に対する熱意を買つてやることが適当だと思う。こういう意味であつて、あべこべなんです。原則は許すのではなくして、原則は許さない建前であるけれども、私の方ではできるだけ許せるものは許す、目をつぶつて許す方がよいのではないかという私の考えだということを申し上げたのです。なおそういう施設が計された場合における経常費はどうかという問題でありますが、これはもちろん経常費は逓信省で持つのであります。経常費までも地元に持たせるということはできないのであります。またそういうことをやるような組織もないのであります。ただし郵便局の問題だけとすると、また別個になりますけれども、この前高塩君のお話は電話のことと私記憶しておりますが、大体今お話しているのは電話、すなわち二キロ、三キロ、四キロというところに、一本建の電話をかけるという場合が、たびたびありますので、そういうもので、特にその事業が單純な営利事業でなくして、公共の福祉に大きな貢献をするものについては、そういう場合は、今の原則を多少は除外例を認めてやることについても、考えなければならぬのではないかという趣旨で御了承願いたいと思います。從つてごくまれの事実でありますから、特別に今この予算で新しく追加予算をとらなくても、けつこうやれる方法で許されて行く、こうお考え願いたいと思います。
○田島(ひ)委員 資料をお願いしたいと思います。それは昨年度の予算と本年の予算の歳入歳出の面での比較の表がございましたから、詳細なものをいただきたいと思います。
○大野(勝三)政府委員 田島さんに申し上げます。事業計画明細書という非常にこまかいのが、お手元に参つておるかと思いますが、これが二十四年度の詳細な予算の内容になつております。それで二十三年度はどうなつておるかと申しますと、二十三年度と二十四年度と、予算の組み方が多少違つておるのであります。ちようどこれと同じ組み方が二十三年度にはないのであります。と申しますのは、二十四年度から郵政特別会計法と電気通信特別会計法にわけるに伴いまして、徹底的に複式簿記を採用し、そうして発生主義による企業的な予算の組み方にかえようというので、二十四年度はがらりと形がかわりまして、貸方と借方というような、今までの政府予算には例のないような形にかわつております。それでこの通りのものが二十三年度にはありませんが、二十三年度の予算の内容と二十四年度のとは、大きな項目につきましては、これをごらん願えますれば、大体御比較願えるのではないかと考えておる次第でございます。
○辻委員長 田島委員、詳細なことで、特に比較研究なさりたいという項目につきまして、具体的な資料を……。
○田島(ひ)委員 もし比較したいものがありましたら、二十三年度の予算と比較いたしますから……。
○大和田委員 ただいまの大臣のお話を承りますと、特定郵便局は一つも新しく設置しないというように承知したのであります。もちろん独立採算制を基盤として、その上に立つて行かなければならぬのは当然でありまして、そのためには、幾多の困難な事情を忍んでも、サービスということをモットーとして行くという再三のお話でありますが、かく考えました場合に、実地調査の結果、その地方の熱意も強く、しかも独立採算制がとれるような場合においても、この特定郵便局というものは、政府においては一つも設置しない御方針であるかどうか、その点について伺いたい。
○小澤國務大臣 大和田君にお答えいたしますが、それはそういう意味ではありません。ただ昨年度拡張したように、特定局の数をふやすわけには行かない。本年度はごく少数になる、こういう意味であります。しかも今大和田君の御指摘のように、その特定郵便局を設けて、いわゆる独立採算制がその局内でとられるものでありますれば、これはある程度制限しないつもりでおります。ただ建設費がいりますから、その建設費についてはまた制約を受けますけれども、これはおのずから別個の問題だろうと思います。
○松本(善)委員 午後も大臣が來られる予定だそうでありますから、ひとまず午前の会議はそれにて休憩したらどうですか。
○辻委員長 松本君の動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○辻委員長 それでは午前の会議はこの程度にとどめまして、午後は一時から再開いたします。 午前十一時五十三分休憩 ――――◇――――― 午後一時二十二分開議
○辻委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 逓信行政一般について田島君の質疑を許します。
○田島(ひ)委員 予算に関係して御質問いたしたいと思います。その前に前提として、私は新米議員で、予算審議の方法についてはよく知らないのですが、まず予算の問題について、この逓信委員会である一定の期間審議いたしまして、各省からもそれらのものが予算委員会に持ち込まれて、そこで審議されるものだと思つておりました。ところが御承知のように、予算は本会議を通過し、参議院も通過して、ここに大きなわくは決定されてしまいました。そのあとでこういうこまかい問題について御質問いたしましても、もうほとんどわくを離れられないという点は私も承知しておりますが、こういう討議の仕方に対して、私は逓信委員としての責任上、疑義を感ずることを前提といたしまして、すでに決定された予算でありますから、そのわくは変更できないかもしれませんけれども、御質問をいたします。 私は今日まで大臣方の御説明によつて、あの数字について勉強いたしましたが、本年度の通信事業を見ますと、通信関係あるいは郵政関係についても、これだけの予算の範囲内では、復旧はおろか、保守の運営をも維持することは困難ではないか、こういう点を私は強く感じました。まず根本的な問題といたしまして、再三御説明はいただきましたが、私はその点で納得のできない点がございます。他の委員の方方はすでに納得されておるかもしれませんけれども、私といたしまして、どうもふに落ちない点がございますので、その点を最初に質問いたしたいと思います。 政府の最初の予算として、三百二十億程度のものを必要として予定いたしておられたのであります。それが大臣の御説明によつて、大体百九十億、つまり百二十億に対して損益勘定あるいは進駐軍関係からのを加えて、百九十億になつております。一應予算面で昨年度と比較してみますと、額の上では 大体大差がない。この点では昨年度程度のことは数字の面では可能かと思うのでありますが、昨年七月の物價改訂後の賃金の値上り、あるいは材料費の値上りから見ますと、ざつと見ましても、昨年予算の三分の二に減つておるのではないか、こういうふうに言われます。この程度の予算で、はたして今年度の通信関係を維持することができるかどうかという点に対して、率直に大臣のお考えを伺わしていただきたい。これは数字の面で少し申し上げますと、大体二省分割によりまして、機構改革あるいは人員の不足、それから行政整理によつて大幅な首切りが行われる。現にまたこれは行われつつあると私は思います。方々でそういう現象が現われております。結局労働強化になります。こういう点をとつても、大臣の非常に善意ある御説明では、頭の中では相当のことが申されておりますが、実質の面では、もうすでに現在の状態がどんどんこわされている。これを少し例をとつて申しますと、大臣の過日の御説明の中にも、速度性と安全性が非常に期待に沿つて、喜ぶべき状態になつているという御説明がありました。ところが実際の面では、貯金なんかの窓口業務にいたしましても、担当者の配置轉換が行われます結果、窓口が非常な行列をなしております。これは皆さん御承知だと思います。郵便局に行つても、なかなかおいそれとはやつてくれません。それから速度性についても、これは一例でございますが、現に松山の郵便局管内の逓送回数は、鉄郵関係でございますが、その面ではすでに回送が削減されつつある。こういう現象が起きております。それから郵便の集配局については、戰時中にすでに農村関係においては二村を一局にしておりますが、そのまま維持されている。これは先日請願にもありましたように、地方から相当民自党関係の方も、特定局の設置を要望されておられると思います。そういう点から見ても、今日特定局が非常に不足しておりまして、決して復旧がされていない。電話なんかにおきましては、ことに公衆電話なんか、私は毎日新宿に参りますが、新宿の公衆電話は多いときには二十人ぐらい行列しております。それから電話機器も、戰爭中から、ほとんど老朽しております。私は先日中話を視察いたしたときも、あの内地の日本人向けの電話の状態、國際関係の電話の状態、これを見せていただいただけでも、ずいぶんその差があることがわかりました。ことに若い交換手の方々が一人で二回線も四回線も持つているというようなむりをされている。そのために十分フルに使えば使えるような回線が、かえつて遊んでいる。また電話を申し込んでも、なかなか手不足で通じない。その通ずる率も少い。通ずる率が四〇%だか六〇%まで落ちている。そんな関係から、おそらく電話関係の收入の面では、かえつて損をしているのじやないか。そこへもつて來て首切りがやつて來る。また予算定員から申しますと、実質定員が減つている。そういう関係からむりをしている。もし逆に増員いたしましたならば、かえつて相当の收入がありはしないか。それが定員が少いために、收入の面で減收を來しておるというような結果を見ておるのであります。こういう点からしまして、本年度の予算は通信の復興はおろか、補修の維持すらも困難である。こういう点につきましてこの予算の範囲内ではできない、何らかの予算的措置を急速に具体的に講じない限りは、私どもは通信の事務を維持することはできないと思うが、こういう点でまず大臣はいかなる予算的措置をとられるか。これをお伺いしたい。 それからこの問題と関連いたしますが、特に私ども日本人として憂慮いたします問題は、本年度の予算を通じて建設予算の削減が非常に多くなつておる。機構の改革、あるいは最近では納入規格の嚴格化と申しますか、機器なんかを入れますのに、非常に規格がやかましくなつておる。そのために重要な日本の神経といいますか、國鉄が動脈であるならば、逓信関係は日本の神経だと思いますが、この神経関係の産業、そこへ持つて來て最近の生産の独占資本への集中というような状態から見まして、まつたく通信事業が自立性をなくしつつある。このことはおそらく外資が日本の通信を握る準備への地ならしになりつつあるということを申し上げても過言ではなかろうと思います。この点は率直に私は他の委員の方も認められることができるのではないか。この点を日本人として憂慮いたします。同時にこのことは通信事業ばかりでなく、そのために中小メーカーはほとんど生産品を納入できなくなつて來て中小企業の破滅というか、ここにも大きな影響を來しております。こういう点から申しまして日本の重要な神経関係をつかさどる通信事業が、外資によつて將來占められる可能性があるというような点について、大臣のそれに対するお答えを願いたい。これが私の第一の根本的な質問であります。 第二の点といたしましては、こまかい数字の点はいろいろございますが、述べましても限りありませんので大まかに述べますと、厚生関係の費用が全然本年はない。これは先ほど午前中の松本委員の質問に大臣がお答えになつて、本年度は全然それがない。來年度の予算からは三十四億くらいは向けられるということでありますが、これはたいへんよいことだと思つております。しかしこれも私どもはとらぬたぬきの皮算用と申しますか、大臣がそう思われましても、おそらくはたして入るのか、入らないのか、それを厚生施設に使われるのか、使われないのか、わからない。それどころでなく、復旧そのものが停滯しておる今日、それが事実上入りましても、これを厚生福利の方に向けることは不可能ではないかと思います。そこで本年度の行き詰まつた状態にある從業員に対する厚生福利施設をどうするか。これをいかなる予算的の面で措置をとられるか。それをとられない限りは、この面からも通信事業が破壊するのではないか。これは先日國政調査をいたしまして中郵中話を見て参りましたが、わずかあの施設の中から私どもの得ました資料によりましても、たとえば中話におきましては寢室あるいは休憩所、食堂等、これは人間的な施設とは申されないような状態であります。そればかりでなく、まだまだ都内の特定局なんかにおきます施設は、便所すらもない。便所をよそへ借りに行つておる。しかも行列をしてそこへ行かなければならない。そこを見に來てくれと、私はあの後において相当要求を受けております。そういう点から申しましても、どうしても本年度において厚生福利に関する費用を捻出しない限りは、本年度を來年度まで持ちこたえて、通信事業を何とかしようということは不可能でございます。その点につきまして二、三質問いたします。 第一の点は被服関係の費用をぜひとも何らかの方法で捻出していただきたい。警察官などは品位を保つという点から言いましても、相当の被服を支給せられておりますが、通信関係の方は非常にきたないかつこうをしておる。先日も中話に行きましたけれども、若い交換手さんたちが、まだ寒いときに、ほとんどべらべらなものを着て、下から風通しの強い中で働いておられる。あのような状態を國際関係の交換局と比較いたしまして、まつたく私どもは感慨無量なものがありました。どうしても被服関係、その他集配人なんかの地下たびとか、そういうものが相当必要だと思います。そういう面の費用を、本年度は何らかの形で絶対捻出の方法をとつていただきたい。 それから住宅関係、これは非常に重大だと思います。たしか逓信当局といたしましては、最初通信の方で一億三千余万円、郵政関係で五億八千三百十二万円の要求をされていたと思います。それがおそらくまつたくないのではないか、あるいは一〇%か一五%はあるかもしれませんが、私よく調べませんでしたが、ほとんどないように思つております。たとえば國鉄なんかを見ますと、住宅関係は相当豊富になつております。ところが逓信では、先日の中郵の視察によりましても、ひどい方々は二時間もかかつて通われておる。大体一時間から一時間半の方が非常に多い。しかもお仕事はどうかといいますと、夜中にやられる仕事、こういう関係でか、私はあの中の視察に参りまして、從業員の顔が非常に青い、普通の人間としての顔ではないということを直感いたしました。おそらく大臣も視察されて御承知だと思いますが、もしされておらなかつたならば、特にああいう所を御視察いただくようお願いいたします。さらに運賃値上げなどがなされましたならば、從業員の交通費は、ある人々においては月に千円は交通費にとられるというような状態であります。そこへ四十八時間制によりますところの八時間勤務、夜間勤務を禁止するというような問題も起りつつあるが、こうなりましたならば、おそらくあの中で十分働き得る人があるだろうかと思う。しかも流れ作業といいますか、立ち作業といいますか、立体作業といいますか、機械化されておりました中郵の中の状態も、今日ではまつたく機械が荒廃してしまつて、機械がやることを人間がやつておるような状態であります。だからこれはほかの問題にも関連いたしますが、定員の問題でも、昭和九年、十年、十一年を基準にして定員をとつておられますが、ほとんど機械が動いていない、機械のやることを人間がやつておるという状態の中で、紙の上の数字でそれを出されましても、おそらくこれは頭の中では可能であつても、実際に行つて行かれたならば、停滯してしまう、通信事業はまつたく行き詰つてしまうという状態になるのではないかと思うのであります。 それから第三点につきましては、医療関係ですが、これはこの前の委員会でちよつと厚生福利の費用で質問をいたしましたときに、医療方面の費用が非常に多くなつておる、たしか昨年は三億で、今年は十一億と申されたと思います。これは額の面では多くなつておりますが、おそらく二省分割に伴つて医療関係も分割されるのではないか。そうなるとレントゲン施設も、一台であつたものを二台にしなければならぬというように、医療機械は全部二つ必要になる。そうするとわずか十一億の費用でやつて行けるかどうか。そういう点につきましては大臣はどういう方法をとられますか伺いたい。大体以上予算面につきましての大まかな根本的な問題、それから厚生福利に関する三つの点の御質問をいたしたらと思います。それをお答えいただきました後に、なお事業運営の面で二、三御質問いたしたいと思います。この点のお答えを願います。
○小澤國務大臣 田島さんにお答えいたします。 まず第一点の、当初逓信省で建設資金として三百二十億を要請したにもかかわらず、現実の予算面においては、一切を集めて百九十億しかないじやないか。しかもその百九十億というものは昨年度と同一金額ではあるけれども、物價の値上り、賃金の値上り等によつて三分の二程度の事業しかできないじやないか。こういう形において逓信、ことに通信事業が完璧を期せられるか。こういう点の御質問でありまするが、三百二十億を最初逓信省といたしまして立案した理由は、大体戰前におきましては電話の総数が全國で百八万個であつたのであります。ところがその後漸次復旧、復興あるいは新設ををいたしまして、現在では、八十五万個になつておるのであります。八十五万個というのでありますから、二十四年度で、戰前の開通率に近い百万個計画というものをするにはこの三百二十億の建設資金がいる段階であつたのであります。換言すれば、あと十五万個をふやしますと、全國に百万個の電話が開通するということになるのであります。ところがこの三百二十億のわくがとれませんで、ただいま申し上げました程度の建設勘定になりまするから、六万七千個程度の増設しか可能じやないのであります。そこで物價と賃金の率からいうと、たとえばいろいろなストックとか、その他を利用しまして、この点で八万個から九万個を今年度で増設をしたい、復興をしたいと考えておるのであります。でありますから事、三百二十億のわくがとれなかつたことが、ただちに逓信事業の復興が不可能になるというのではなくて、本年の計画からいたしますと先ほどお話申し上げた通り、十五万個を一挙に新設、復興いたしまして、そうして戰前の開通量に近づけようという当初の計画であつたのが、それが約半減とまでは行きませんけれども、三分の二程度しかできないという結果になるのでありまして、ただ十五万箇の電話復興計画が、結局は八万個か九万個しかできないという勘定になるのであります。もちろん理想といたしましては、十五万個の開設が望ましいのでありますけれども、今申し上げました通り、建設のわくがずつと減つておりまするから、今年度だけで仕上げるのを、本年度と來年度で仕上げるよりほかに道がないという事情でありまして、これによつてただちに逓信事業が壊滅の危機に瀕するとか、あるいは逓信事業が不可能になるということはもちろんないのでありまして、御指摘のありました通り、すでに電話の諸機械というものが老朽化しております。自働電話交換機におきましても、大体二十年程度の壽命しかないのに、いずれの電話交換局の機械も、二十年以上経過いたしております。これが結局、加入者をして利用の不便を感ぜしめておるような原因でありまするから、これはどうしても根本的に改善しなければなりません。しかしながら申すまでもなく、復旧、復興さえもできないのでありまするから、少々不便を忍んでも、復旧、復興の方を先にいたしまして、改善は漸次やつて行こうというのが、まず私の考えであります。もちろん理想的に申し上げますならば、ここで一千億くらいの建設費を出しますと、どうやらかつこうがつくのでありますけれども、客観的に日本の現在置かれました経済情勢が、これを許しませんので、漸次いわゆる三箇年計画、五箇年計画において、われわれの理想とする國民の期待するような通信機を開設したい、こう考えておるような次第であります。 それから第二は、行政整理で今政府が企図しておるように、現業は二割、あるいは非現業は三割というような整理をしても、結論においては一般サービスを落すことになり、また労働強化することになり、さらにひいては特定局の設置なども不可能になつて、國民に対して公共事業たるこの通信事業が、その機能を発揮しないのじやないかというようなお話でありますが、それは抽象的に申し上げますれば、その通りであります。しかしながら今回の行政整理に際しましては、極力事務の簡素化、すなわちむだな事務をしておるのを簡素にして、仕事の量を減して、行政整理もやろうというのが最も大きなねらいでありまして、人間が減つたということが、ただちに労働強化になるという方向には行かないような方針で進んでおります。先ほども申し上げました通り、要するに現在の計画以上に行政整理を敢行いたしますれば、自然とサービスの面にも影響すると申したのはその意味でありまして、すなわち労働強化はできるだけしない。そうしてサビースを落さぬというところの限界点が、現在考えておる点であつて、これを言葉をかえて申し上げますと、いわゆる事務の簡素化、あるいは改良化によりまして、ただいまの方針通りの整理を敢行しようと思つておるような次第であります。特に特定局の設置について御意見がございましたが、これはまつたく同感であります。現在日本中に千三百の全然郵便局のない町村があるのであります。同じ公共事業でありながら、山村僻地の人が恩惠に浴さないということは、どうしても公平の原則からいたしましても、看過することができない問題でありますので、これはできるだけすみやかに、各町村に少くとも一つくらいの特定局があることを理想といたしております。ただここに一点申し上げたいことは、現在特定局の大半は大体五十万から六十万――金額は必ずしも一定いたしませんが、少くとも欠損をいたしておるのであります。すなわち支出と收入とを比較してみますると、約半分くらいしか実費があがつておらぬのであります。独立採算制からはおよそ遠いような経済情勢になつておりますので、現在の独立採算制を考慮する建前からは、無限に特定局をふやすということは非常に困難であります。そこで今これはまだ正式に閣議にもかかつておりませんけれども、私の考えといたしましては、ここに簡易郵便局というようなものを設置いたしまして、そうして本來の公共性であるところの通信事業の使命を全うすると同時に、一方独立採算制をとりたいと考えておるような次第であります。かりにその簡易郵便局というようなものをどんな構想で行くかと言いますと、ただいま申し上げました千三百に余る町村の役場、あるいは公共團体、たとえば農業協同組合であるとか、漁業協同組合というような團体から、逓信省に、いわゆる簡易郵便局の設置を申し込んだ場合におきましては、その事情を調査いたしまして、それに簡易郵便局の設置を許可いたすのであります。そうして許可いたしますと、一應その團体の代表者は、適当な事務担当者を逓信大臣に申請をいたしまして、その事務担当者が郵便事務を取扱う。その担当者は事実上におきましては、その簡易郵便局の主任というような形になりますが、身分はやはり役場の吏員であり、また組合の職員であるというような制度にいたしまして、給料はもちろん逓信省は拂いません。しかし本來の吏員としての給料を役場から受け、組合から受けるのであります。それに対して逓信省はどういう出資にするかと言いますと、たとえばはがきであるとか、郵便切手であるとか、印紙收入の歩合を、一定量基準をきめましてそこへ交付いたします。また書留郵便を扱つたような場合におきましては、一通についていくらというような考えで、これをまた交付いたします。保險金を扱つたような場合は保險金の一定の手当によつてこれを交付いたします。そういうふうにいたしますと、大体一人のいわゆる俸給費その他の給與費くらいに該当する勘定になるのであります。でありまするから、現実の面におきましては、町村におきましても損得がない。また逓信省におきましても、当然一定のコストのかかつておる費用だけ出せば、一つの郵便事務がその千三百の村においても施行できるというような気持のもの、すなわち簡易郵便局というようなものを設置いたしまして、やがてその郵便局の取扱い事務が増加いたしまして、同時に独立採算制がとれるという見込みが立つた簡易郵便局から、順次に特定局に昇格して行こう、こういうふうな方針で、今申し上げました通り独立採算制を一方においては継持し、また一方におきましては通信事業の公共性というものの使命を全うして行きたい、こういうふうに考えておるのであります。 それから行政整理をして減員をしましたならば、むしろその減員したことによつてかえつて收入が減ずるではないか。これはお話の通りそういう面があるのであります。たとえば御指摘の交換手が少いということは、ひいては電話における收入が減じます。またこの交換手を非常にふやすということは、結局回線をむだなく利用するというような意味において、増收が非常にあつた例も、先般ここでお話申し上げた通りあるのでありまして、それにはまた特殊の奬励方法を講ずるというようなことが必要になつて参りまするが、要はお話のように、この減員が必ずしも節約ではない、増收にならなくて、かえつて欠損になるではないかという例は具体的にたくさんあります。しかしそういう職場に対しましては、減員はいたしません。すなわち今田島君の御指摘のような交換事務であるとか、あるいは保險の勧誘とかいうような、それによつてその人の給料をまかない、また逓信事業の收入の増加するというような面におきましては、減員をいたじません。その他のいわゆる簡素化することができる可能のある面から、大きな率で行政整理をしようと思つております。 それからこれははつきりわかりませんでしたが、逓信省からの発注をいたした電気器具の製造工場に対する品物の納入の規格が非常に嚴格なために、こうした生産業者、すなわちメーカーが非常に困つておるらしい。こういうことはひいては逓信事業の、ことに電話事業の日本の將來に対する非常な憂慮すべき事態を発生するではないかというお話でありますが、そういう点も一應あります。すなわち檢査に関する規格、あるいは調査の度が非常に嚴格になつておりまするから、不良品がたくさんできております。不良品ができるということは、現実に言いますと、優良品だけでなければ、納入ができないということになりまするので、実際の電話機を使用する面からいつたら、けつこうなのであります。しかし一方生産者から言いますと、精密な完全な機械をこしらえなければ合格いたしませんので、どうも不良品がたくさんできますから、会社の経理上から言つたならば、非常な損失でありますけれども、しかし今後日本の電話機が海外に輸出せられるというようなことを考えまするならば、この際日本のいわゆる機械器具というものは、他の諸國に比較して優秀な機械であるという程度にまで、生産品が向上して行くということがむしろ望ましいことであると思うのでありまして、これは程度の問題もありまするが、漸次この納入品の檢査については、むしろ今後も強化して行きたい。しかし強化を急激に行うために、会社経理に急激な影響を及ぼして、それがために会社が立つて行かぬというような措置には出ないで、その緩急の度はよろしきをはかつて進んで行きたいと考えております。 それから現在通信事業が非常に建設資金に欠乏いたしておつて、このままでは完全なる電話機、完全なる通信機の改良をすることができないから、漸次外資を導入して、その外資によつて日本の通信なり電話なりが復興することになつて、自然に日本の通信事業が自主性を失うのではないかというような御質問でありまするが、それはもし外資が強力に通信事業に入つて参しますれば、一應そうした心配というものは多分にあるのであります。しかしながら逓信省といたしましては、現在外資をただちに導入するという結論には到達しませんので、もし外資を導入する場合におきましては、ただいまの田島君の意見のように、十分警戒と申しましようか、嚴重に注意しながら外資を導入したいと考えております。 さらに厚生施設の問題でありまするが、先ほどもお話申し上げましたように、少くとも昭和二十四年度の予算におきましては、非常に厚生面においてわれわれの考えておる線からは遠い点があります。いわゆる予算編成の客観情勢から、思う存分のことができないことは非常に残念ではございまするが、われわれのできる範囲内において、たとえば將來、費目の流用というようなことも今回財政法の改正によつて認められておりまするので、極力他の費目を節約いたしまして、そうして新たに追加予算を出さぬでも、最小限度の、すなわちがまんできる程度の厚生施設を行つて行きたいと考えておりまするし、この点につきましては、ことに全逓の代表者からいろいろそうした質問がありましたが、その際にも私の決意のほどをお話して、それ以上こまかく話すと、私自身が仕事がやりにくくなるからというような意味で、了解願つておるような次第であります。少くとも今年度において、厚生施設費がわれわれの理想通りに組み立てられていないということは認めます。しかしこれは今申し上げました通りの考え方で、ことに住宅問題では、さらに住宅法案が近く國会に提案されることになつております。この予算が十一億ばかりあります。嚴格に議論をしますと、逓信省の職員の住宅は、この費用では立てられないのが建前のようでありますけれども、われらは今田島委員が御指摘になりました運輸省等の住宅の比率、一般の職員との比率を考慮いたしまして、極力この十一億の住宅費に対する割込みと申しましようか、すなわち均分の配分方を、相当の自信をもつて要求するつもりでおります。 それから被服の面でありまするが、被服の問題も御指摘の通りであります。何を申しても、われわれから見ましても――私も地方へも行つて見ましたけれども、まつたく田島委員と同じ感じを持つております。從つてこういう点をおろそかにするという氣は毛頭ありません。現在の大きなわくの制限内において、できるだけの努力をして、この被服の問題等も改善したいと思つております。 それから医療問題でありまするが、これはまだ省議できまつておりませんけれども、二省に分割したために、病院まで分割する。たとえばレントゲンも二台いるじやないかという場合も非常にあるのでありまして、この場合にはたとえば共管とか何とか考えて、経費の少いうちは、逓信省が二つになつたから、病院を二つ建てて、しかも不完全な薬や機械を與えて、医療に当るということは、かえつて危險でもありまするので、これは今後分割の具体的措置を講ずる場合には、共管とか何とかいうことで、わずかな資金で効果のあるような方策を講ずるつもりでおります。以上大体御質疑の点にお答えした次第であります。
○田島(ひ)委員 ただいま政治性のあるお答えでありまして、たいへん詳しい御説明をいただきましたので、私了承した点もありますが、根本的な点は、今までの御説明と大差なくて、やはり了解しにくい点があるのであります。これは大臣に申し上げてもむりな質問かもしれませんが、大体初めから首切りを予定いたしまして、そこから予算を生み出したということに、この根本の間違いがあると思うのであります。またむりがあるという点も見られると思いますが、一番根本的な問題で、先ほど申し上げました日本の通信産業が自主性をなくするということ、これは予算面から見ましても、昨年度の第四十四半期のあとの方には、七月の物價改訂によりまして、メーカーの方へ支拂う予算がなくなりまして、たしか七千万円の追加予算を逓信省で出しておられた。それが不可能になつて参りまして、支拂いが滯つております。そういう点からメーカーが從業員に対する支拂いに困つておる。そればかりでなく、先ほどの規格の非常な嚴格化ということが、中小メーカーを、支出が多くなるという面から、今日ではまつたく倒しておる。そういう点は大臣のお答えでは、それも必要だと申されるかもしれません。將來貿易ということも言われましたが、一体日本はどこと貿易するか。こういう言葉じりをとらえて御質問するわけでもありませんけれども、そういう根本的な問題を考えますると、一体どこと貿易するか、おそらく日本のメーカーでつくりました器具類がよくなつたからといつて、アメリカにそれを輸出するということはとうてい不可能だと思います。そういう点から言いまして――東洋向けの貿易も、今日本で早急にやれるという可能性がない。將來これをやらなければならないと思うが、それを目当てにして中小メーカーを倒して――日本のそういう面の産業を倒して、しかも通信事業の自主性がなくなるというような方面に向わせるというこの根本の原因は、私はこの予算の組み方に大きな間違いがあるからであると思う。これを大臣に御質問いたしましても、大臣は初めから独立採算制のもとになしているということを、再三申されておりまするから、ごむりな質問かもしれませんけれども、この点については、少くともすでにわれわれ逓信委員として責任ある地位にある者は、相当の考慮を要する問題だと思うのであります。厚生福利の費用につきましても、私はどこからどういうふうに、具体的に出していただけるかという御答弁をいただきたい。それを質問されると、やりにくくなるというお答えでございましたから、これ以上質問は打切ります。どこから幾ら出すのかとはお聞きいたしませんが、責任を持つて大臣がそれを出していただけるかどうか。本年度の費用に対して責任を持つていただけるかどうかを、一点お聞きいたしたいと思います。
○小澤國務大臣 これはここで速記をとつて申し上げている以上、絶対責任を持ちます。
○田島(ひ)委員 行政の面で少し御質問したいと思います。実はあとで神山委員から御質問があるそうですから簡單にお尋ねいたしますが、最初に最近の郵便が非常に檢閲がやかましく、ほとんど檢閲されて参ります。これは政府の責任をもつてなされているのかどうか。その点を一つお伺いしたいと思います。
○小澤國務大臣 最近――といつても、大部古いことでありますが、檢閲が非常に嚴格でありまして、この檢閲の結果が、郵便のいわゆる迅速という根本方針に相当の距離のあることは、現実の姿であります。極力これは避けなければなりませんので、関係方面とも交渉いたしまして――檢閲をするということはもちろん占領國の権限でありますけれども、檢閲の時間を短縮してもらうように、常に関係方面とも交渉いたしております。その結果せんだつて速達郵便に関しては、少くとも午前中に申し込んだのは、その日に配達ができるように檢閲してもらうような便宜をはかつていただきまして、これは現実に行つております。しかし速達だけが特にそうだということはいけませんので、この点においては、一般郵物に対しても、ある程度の最高時間というものをきめてもらつて、その時間の範囲内において檢閲を受けるというような方法で行きたいという氣持から、引続き折衝を継続しているような次第であります。やがてだんだんとこれは具体化されると考えております。
○田島(ひ)委員 もう一、二点、從業員の教育問題でございますが、逓信講習所なんかの規定がかわりまして、一般の教養面の教育がほとんどなされていないのではないか、そういう点はすでに全逓の從業員なんかからもいろいろ要求されまして、相当考慮はされておりまするが、実質面にはほとんどなくなつた。だんだん日本人が機械のようになつて、今まで最小限度に許されておりました從業員の教養とかいう点、講習所を通じていろいろな知識を得たのが、もう現在ほとんどなされなくなつている。その点について現在どのように考慮されているか。 それから特定局の問題につきまして、ちよつとお伺いしたいのであります。特定局のいろいろな制度が、最近相当封建性が緩和されたと聞いておりますが、実質の上ではやはり特定局の局長あたりが相当の権限を持ちまして――まあ局舎を御自分で貸しておられるという点が大きな原因だと思いまするが、実質的には局長が仕事をされていない。そうして相当の率の高いお給料をはんでおられる。その労働の面が一般の從業員に強化されている。そのためにたださえ特定局の從業員が十時間も勤務をさせられている上に、局長の分までも働かされる。そういう点は方々に見られる現象であります。そういう点につきまして、そういう局長の今までの封建的なあり方を、現在どのように考慮されつつあるか。その点についてもお伺いしたいと思います。
○小澤國務大臣 職員諸君の教育問題でありますが、これは他の省とは違いまして、逓信省は昔から傳統的に非常に大きな力を入れまして、現に最高幹部の中にも逓信官吏養成所と申しますか、そうした教育を受けた優秀な人がたくさんおるのであります。そういうような次第で、傳統的に逓信省は職員の教育には力を入れて参つておりますが、終戰後やはり予算の面にとらわれたためと思いますが、漸次度合いが少くなつて参りました。これは非常に大きい問題であり、今後逓信の発展は、いうまでもなく、職員諸君の文化的なお考えと、教養のまさるという点が大きな力になると思うのでありますので、國の財政面と彼我総合いたしまして、許す範囲の拡大強化をいたしたいと考えております。 それから特定局の問題でありますが、そういうお話もそちこちから伺うのであります。あるいは事実そういう局長もあるかもしれませんけれども、建前におきましては、特定局長だから遊んでよい、仕事を他の者に移管してよろしいという建前ではございませんので、私どもは具体的な例がありました場合には、嚴重に戒告を與えております。なお田島委員等はお知合いもあつて、そういうなまけておる局長も御存じでありましようから、あつた場合は申し出てくだされば、嚴重に戒告いたします。
○田島(ひ)委員 特定局の問題で局長と局舎とを分離するような方法を何か考慮されておりませんか。大体局長が局舎を提供されておると思います。同じ局長の家に局舎がありまして、御不淨なんかも局長の御不淨を拜借しておるために、從業員が非常に氣兼ねをしておる。以前でしたら奥さんの仕事までも從業員がしなければならない、女中がわりの仕事をさせられておる、そういうような点もいろいろ承つておりますが、実質的にはなおそれがやられております。局舎と局長とを分離するという何らかの方法を講ぜられておるかどうか。
○小澤國務大臣 大部分はお話のように特定局長のうちで事務を取扱つておりますけれども、逓信省の建前といたしましては、特定局長も普通の局長と同じ官吏でありますから、われわれは予算の許す範囲におきまして、今御指摘のような局長の自宅を局に使つておるというようなものはなくしまして、新しく郵便局舎を設けて運行するような方向で進んでおります。
○神山委員 どうも共産党のひとり舞台みたいになつて、ほかの委員諸君にまことに悪いわけですけれども、しかしほかの方から問題が出ておりませんから、二、三聞きたいと思います。まとまらない質問でありますから、そのつもりでお答え願いたいのでありますが、逓信Gメンというか、監察部といいますか、あの権限を強化するということ、及び人員を増加するということが、單に一般に傳えられておるばかりでなく、予算の面にも現われておりますが、これはどの程度やるつもりかということをまず聞きたい。
○小澤國務大臣 今の質問に対して詳しいことは知りませんから、政府の事務の方からお答えをいたします。
○鈴木説明員 お答えをいたします。從來逓信省の仕事を自分で監察いたします制度といたしまして、官房に監察部というものを設けまして、各逓信局におきましては監察課を置いて、いろいろ事務の調査をいたしております。御承知のように逓信省の仕事は金銭関係を取扱うのが非常に多いのでございます。しかも多数の從業員を擁しておりますので、いろいろこまかく法規を規定しておるのでありますが、成規通りに全國一万四千の企業を一律に運行いたしますためには、やはり相当事故監査というものが必要でありまして、そういうふうな意味であつて、監査といいましても、要するに考査でございます。だんだん戰後いろいろ御承知のように犯罪もふえて参りまして、部内外の事故が増加しておりまするので、何とかそれを絶滅するために、私ども一同それに苦労いたしておるのでありまするが、何といたしましても事業を法規の通りに確実に運行いたしますためには、單に部内だけの監察にとどまらず、部外者が相当窓口等におきましても犯罪の原因と相なつておるのであります。しかし部外者に対しましては、私どもといたしまして、司法警察権を持つておるわけでもございませんので、今まで手の出しようがなかつたのであります。あるいは警察に連絡をしたりしておるのでありますが、なかなか金銭上の問題、窓口に起りました問題等は、その場で解決しないことにはどうにもなりません。そういうふうな事情もございまして、從來の監察の人に対しまして司法警察権を與えまして、そういう方面の措置に遺憾なからしめるというのが、今度の監察制度の趣旨でありまして、決して從業員を犯罪者扱いにするとか、檢非違使的な措置をするという意味では毛頭ないのであります。事業を円滑に運行いたしますために、從來のでは中途半端でもつて徹底しなかつたことが理由でございます。從いまして機構等もやや整備いたしましたし、またその監察官も仕事の範囲等を明確にいたしまして、決してそれが濫用されないように、なおその定員等におきましても、組織法の方面ではつきりいたしまして、その持つておりまする趣旨を明らかにいたしておるわけであります。
○神山委員 今の質問に関連してもう少しお尋ねしたいのですが、今のは私の質問しない裏まで実は回答があつたということも、一方言えるわけです。すなわち從業員の活動状態というようなものについて、特殊の監視をするのではないということを言明されたのを聞いて、まことにけつこうだし、あたりまえのことだと思うのです。この点については、現証日本の労働組合運動が非常に困難な状態にある。ことに全逓が公務員法制定以來、非常に困難な状態にあるときにあたつて、こういう機関ができたものですから、私がお尋ねしないのに、大臣がお答えしなければならぬという状態に置かれておると思う。從つて私はこの点について、小澤國務大臣が從業員の私生活についてはもとより、組合運動については指一本も指させませんということを、はつきりとここで言明なさる必要がある。それから單に言明されるだけでなく、政府委員の諸公は、このことをあくまで全機関に誤解のないように徹底される責任を持つていただきたいと思うのです。これに関連して、組織法その他で、人員及びこの人たちの地位がはつきりしますことは、これはけつこうなことですし、また定員法その他の関係で、いやでもそうなつてしまうのですが、これが現在の行政整理と結びついて、一つの重荷になつておるということ、すなわち全体のわくの中にこういうふうなものが入つて來たために、現業員の数が減つているのではないかということが、私たちにとつては問題になるわけです。だからこの点について、あなた方どう考えておられるか聞いておきたい。今の質問を二つに要約しますが、逓信大臣はさつき厚生関係について非常に明白な言明をされた。私は小澤君を百パーセント信用しているが、ここにあらためて百二十パーセント、組合運動に関與しません、また組合員の個人的な問題には干渉しない、これは逓信関係で、部内、部外から起る犯罪行為に対する防衛、すなわち國民のために防ぐものだということをはつきりせしめることが第一。 第二には、この組織法で設定される場合に、実際にあなた方は、通信復興のために、現從業員の数がふえなければならないということを認めておる。そのわくに食い込んでいるかいないかということを聞いておきたい。初めの質問は大臣以外の人から聞きたくありません。
○小澤國務大臣 神山君の言うことは当然なことであつて、それはぼくが言明せぬでもその通りやる。從つて言明してもよろしいが、正しい合法的な行動であれば、それはもちろんその通りである。しかし法律に反する行動であれば、嚴としてその法律違反を責めます。これは言わぬでもわかつておることです。
○神山委員 今なかなか名答を得たのですが、非合法なことであれば取締るのはあたりまえのことである。ただ今後も問題になり、今までも問題になつていることは、どこまでが合法であり、どこまでが非合法であるかということに係爭点がある。それだから昨日もあなたに中話の措置について話したのです。これは將來の問題ですが、十分あなた方と話合わなければならぬ。またあなたが申されたような不明確な点があるから、考査委員会の設置をめぐつて論爭が行われ、考査委員会の第三部会の問題についても今日までもめている問題がある。すなわちここで言明せぬでもあたりまえのことだという親切過ぎる説明ではなくて、男らしくさつぱりと、逓信大臣及び全逓信関係の高級官吏諸君は、こういうことにはさせないように努力します。これを言う必要がある。これを言つたらほんとうに小澤大臣の答弁は百パーセント名答弁であると思う。その点さつぱりとひとつやつていただきたい。
○小澤國務大臣 ぼくがさつき言つた通り、それは当然なことである。私の言うことは、そういう問題は全然しません。また部下にもさせません。但し合法運動でないものに対しては、合法にするようにする責任があるというのです。
○神山委員 そこで質問しますが、監察局あるいは監察官、名前は何でもいいが、この人々は、逓信從業員の、あなた方が見て非合法的でないというものに対して、関係しますか。取締つたりなんかしますか。
○小澤國務大臣 これは具体的な監察員の仕事の問題になつて來ると思うのですが、その仕事はもちろん合法的な仕事の以外には権限がないのです。非合法な権限などは與えていない。他面個人が非合法なことをしますれば、嚴重に罰します。幾ら監察員であろうと監察部長であろうと、これは私だつてやれば罰せられる。これはその通りであつて、ただ神山君の問題は、非合法とはなんぞや、合法とはなんぞやという具体的な問題だと思う。だから具体的な問題は具体的な問題の発生した場合に、お互いに良心的な常識によつて解決をつけるべきであつて、さつきお話したいわゆる中話の問題にしても、それを私は知らぬからといつて、ただちに東京逓信局長の言うことを、そのまま受けるという間抜けたことはしません。私自身が見て、なるほどこれは逓信局長がいけないならいけない。片方がいいならいいということを判断し、また相談すべきところは相談して、どこまでもその線を守つて行きたいと考えております。
○神山委員 まことにけつこうな話で、小澤君と話しておると感心ばかりするのです。今の話の、さつきの中話問題は別個にやる必要があります。昨日の東京逓信局長の態度なんかを見ると、これは從業員が怒るのはまことにもつともだ。私はずいぶんおとなしい人間だけれども、腹を立てざるを得ないような態度をとつておる。このバツジはだてにつけておるのではない。人民の代表として、國権の最高の代表者として來ておるぼくたちに、実に不逞なことを言うのだ。しかし今日はそういうことを言うのではない。今日私が小澤大臣に聞いておるのは、合法、非合法の問題について、お互いにあなたの言うような常識の問題か、あるいは別個に憲法その他法律によるのか、ここの点で見解が違いますが、この点で爭うというのではなくて、これが逓信從業員の組合運動の、あなた方が見て非合法的だと思うものには関與するかしないか、この点を聞いておるのです。これは少し焦点が違うのです。
○小澤國務大臣 組合運動それ自体に対しては、ごく制限された事務的の問題はあるかもしらぬ、これは権限を持つておるかどうか、私も詳しく調べておらぬのですが、原則として組合運動の監察機関、監督機関ではないのであつて、いわゆる非合法的なことをする職員個人を監視する問題であつて、組合運動は法律的に許されておる。それを監視するとか何とかいうことは全然する考えはありません。ただ小さい範囲で、事務的に組合運動と関係を持つものがあるらしいから、その関係の点については次官から……。特にないそうです。
○神山委員 今特にないという大臣の最後の答弁がないと、今の説明だけでは、そう言つてはおかしいが、大分つつ込まなければならぬ問題があつたのです。大体あなた方の立場も意図もこれでわかつておりますが、あなたの言明、すなわち正当なる組合運動に対しては干渉すべきものではないとの、あなた方自身のお考えがはつきりしたのだから、あとの非合法云々の問題については、私はあえてここで爭いません。この問題はこれでいいです。 それからまた一つ聞きたいのですが、電氣通信省及び郵政省の設置に伴つて、電氣通信審議会とか、郵政審議会とかいうものができるというのですが、これができるのか、できないのか、もしできるとすれば、これに対してどういう構想を持つておるのか、またこの人選――うつかり人選と言うと、小澤君から名前まではわからぬと言われるから、私の言つておるのは委員の数と、どういうようなところからひつぱつて來るかという、そこだけをまず聞きたい。
○小澤國務大臣 ぼくは輪郭だけはわかつておるが、こまかいことはわからぬから次官から……。
○鈴木説明員 郵政省と、電氣通信省に、それぞれ郵政審議会、電氣通信審議会を設けるように設置法には規定されておるのでございます。その理由と申しますものは、私どもの仕事というものは、御承知のように一般公衆と非常に密接な関係を持つておる仕事でありまして、もちろん國会のいろいろの指示その他によつて仕事をしておるのでございますが、日常の仕事をして参ります場合に、一般の利用者の声を聞くことがきわめて必要かと存じておつたのでございます。從來そういうふうなことが考えられまして、事ある場合には、民間の意思を開く臨特の委員会的なものをつくつたこともございます。しかし今後はこれを一つの制度といたしまして、いろいろ外部の意見を聞いて仕事の上に反映して行きたい考えでございます。まだ中の構成等については具体的に決定いたしておりません。
○神山委員 今の問題に関連してお尋ねしますけれども、趣旨はまことにけつこうです。その中に日本人以外の人を入れる考えがあるかないか、これを聞いておきたい。
○鈴木説明員 考えておりません。
○神山委員 考えておられないということでまことにけつこうですが、これは先ほどの田島委員の質問にも関連しますし、私が最後にお伺いすることにも関連しますが、小澤逓信大臣は四月五日の本会議の席上で、日本の電氣通信事業を將来どうするかということについては、明答ができないというふうに言われております。しかし電氣通信審議会及び郵政審議会については、ここで今鈴木さんが言明されたように、日本人を入れないということ――何でもないことでありますが、しかしこのわかり切つたことを一應確認しておいていただきたい。そうでないと、ほんとうの意味でこれは國民に対するサービスである、そのための審議会であるという性格に疑いを持たれたのでは、あなた方の眞意にも反するから、特にこの点を念を押しておきたいのです。それではその点はこれでいいとして続いてもう一つ質問いたします。 それはこの前外務委員会との連合審査会のときにお尋ねしたことと関連しておりますが、現在の日本の電氣通信事業及び逓信事業の中で、連合軍が実際に使つておるものが大体どのくらいの割合になつでおるか。ことに電氣通信関係についてこの点を一應お聞きしておきたい。 〔速記中止〕
○神山委員 さらにお尋ねしたいのは施設及び資材です。今の人員の問題については私まだ質問したいことがあるのです。というのは、同じ仕事をしておる中で、実際は連合軍の関係の仕事をしておるわけですが、そこをもつと打割つた話を聞きたいのです。今のお答えで一應満足するとして、今私がお尋ねしておるのは、施設及び資材の面で大体どのくらい使われておるのか、この点をここで明らかにしておいていただきたい。 〔速記中止〕
○辻委員長 速記を始めてください。
○大野(勝三)政府委員 大体ただいまのお話のようになるべく引放すようにしております。またそういうふうにできますれば、その方が都合がよいわけでありますが、実際今市外線等のことを考えてみまするときに、引放すことが事実上不可能でございます。そういう場合にはどうしても同じ局舎、あるいは同じケーブルの中にその部分が入つておることはやむを得ないと思うのです。これは事実上の問題であります。
○神山委員 今の問題は初めからそういうふうな答えしか出ないということを予測して私の方ではお聞きしておるわけですから、これで了解します。了解したということは、それで安心したとか、満足したという意味ではありませんで、一應説明として聞いておくという意味ですから、誤解のないようにお願いいたします。
○小澤國務大臣 その点了解しておきます。
○神山委員 今度は逓信大臣にお聞きしたい。これはひとつ間違うと懲罰事件になるような性質のものですから、注意をして回答を願いたいのですが、四月五日の本会議の席上におけるあなたの発言について、逓信委員会として、少しすつきりさしておきたいのでお尋ねするわけです。あの当日の大臣諸公の演説を何も私、点をつける必要はないのですが、小澤逓信大臣の答弁は、比較的誠実でよい答弁で、社会党の諸君は三十点をつけた。これは惡いという意味ではなく、三十点が最高だつたから非常によいのですが、その次では二十五点、吉田君のごときはゼロだつたから、三十点はいいのです。その三十点の最高の答弁の中で小澤君はこういうことを言つておられるわけです。「本年度におきましては、大体三百二十億程度の建設費を予想いたしたのでありまするが、諸般の事情から大体百二十億に節減されました。しかしながらこれに対しましては、さらに損益の勘定から四十六億、進駐軍関係から二十五億というので、合計百九十億の建設費が充てられることになります。この百九十億になりますというと、金額におきましては大体昨年度の建設費と同額でありまするが、御承知のように物價の値上り、あるいは賃金の値上り等によりまして、大体事業量では三割減になるのではないかと思うのであります。」――ここまでは率直に事実を申し述べられておるのであつて、これは問題とすべき点はないのであります。ただここに論議すべき点がありとすれば、こういうふうな状態に追い込んだ政府の責任いかんと何とかいう問題でありますが、これが問題ではないのでありまして、これから私が言うところが大事なんですから聞いておいてもらいたい。今のところをなぜ私が読んだかと言いますと、徳田議員の質問に対して逓信大臣がお答えになつたのですが、念のために読んだのです。これに続いて「なお徳田君がただいまの問題だと思いまするが、一千億を最初建設費に要求をいたしまして二十二億に削られたために、逓信省内の課長連中が総辞職をするといばつておるが、どうかというようなお話でありまするが、ただいま申し上げた通り一千億などということは全然寢耳に水でありまして、私の知らぬことでありますから、從つて課長が辞職するというような問題も、全然そういうことはございません。」これは当日の官報の速記録に載つたものでありますが、字句の点で間違つておる点があれば、あとで速記課の方で官報によつて訂正していただきたいと思いますが、これは逓信大臣がこういうふうな答えをされるようになつたのは徳田書記長の次のような発言の結果なんです。徳田議員が発言したのはこういうことなんです。「二十四年度におきまして技術家は、改良拡張費に三百七十四億と、復旧公債費におきまして一千億を要求しておるのである。しかるに改良費は半分になり公債は絶対に発行できないということになりましたために、電信電話の復旧は望みなきものになつたのである。そのために篠原工務局長並びに鈴木工務局市内課長は辞職を申し出ている。彼らはもう自信がない」云々ということがあとに続くわけであります。今読んだばかりだから、小澤君には十分あなたの答弁と、徳田書記長の質問との間の食い違いがおわかりにならないかもしれません。実は前もつて届けておいた方がいいと思つたが、手違いのために、ここで読んで回答を願つておるわけですが、まず問題になるのは、あなたの説明が、一千億を最初建設費に要求して二十二億に削られた、そういうことは寢耳に水だということを言われておるのであります。ところが当日あの議場が非常に喧騒であつて、あなたが一生懸命メモをつけておるのを見ていたが、聞きとれなかつたかしれない。徳田書記長は逓信省が一千億いるというふうに言つておるのじやなくて、技術家諸君が約一千億いるのじやないか、こういうふうに言つておるというわけですから、この点はあとであなたが速記録をお読みになればわかることでありますが、逓信省が一千億要求するというのではない。そんな度胸があればいいが、今の逓信省にはない。だからここのところは率直に聞き間違いであるということを言つてもらつた方がいいと思う。それから小さな金額の点だから大して問題になりませんが、今読んだところをもう一ぺん読みますと、「本年度におきましては、大体三百二十億程度の建設費を予想いたしたのでありまするが、」と小澤君は徳田書記長に答弁しておられるのでありますが、逓信省の予算を見ますと三百七十四億というふうに初め出ておるのであります。こういうふうな事実もありますので、私が今ここで大臣にはつきり言つておきたいのは、共産党が何らか大まかなでたらめの数字を持つて来て、あたかも逓信省にこれをおつかぶせたというふうに、誤解されてはまことに迷惑である。そうではなくて、日本の通信事業を復興するためには一千億がいるのじやないかという技術家の意見が一方にあるということを、大まかに言つておるのであります。それから三百七十四億という数字も、決して不当なことを言つておるのじやなくて、そういう数字が初めに出ておるという事実もあるんだから、これは一應聞いて、速記録をいまさら直してくれとか何とか言うのじやありません、あの日の空氣の非常な喧騒の中で、よく勉強されたのは認めておるけれども、あなたにこういうような聞き間違いがあります。技術家諸君がそう言つておるということが前提だということ、そうして数字の点につきましては後ほどやはりはつきりさせておく必要があるんじやないか、この点を私はまずお伺いしたい。それから言つておきたいのは、小津君の回答では全然寢耳に水だと言つておる、そうして課長がやめるなんということは知らないと、非常に簡單な論法に出ておるのでありますが、徳田書記長の指摘しておるのは、課長が総辞職をすると言つておるのじやない。――そんな予算では総辞職するというように、早くなつていただきたいと私は思う。小澤君でもほんとうに腹があつたら、こんな予算ではやれない、私は大臣をやめるというようになつてもらいたいが、私どもはそういうことを言つておるのではない。徳田書記長もそういうことを言つておるのではない。言つたのは、ただ軍に篠原工務局長、鈴木工務局市内課長は辞職を申し出ています、という事実を述べておるわけであります。しかもこれは事実としてはあなた方はよく知つておる事実だと思うが、どちらも事実だ。この処置をどうするかということは別個の問題です。從つて私がここで特に念を押すのは、椎熊君のような英雄がときどき現われまして、たつた四字くらい間違えると、議員の首が飛ぶか、飛ばないかという大騒ぎになる。ところが逓信大臣の聞き間違いは大して問題にならない。私も問題にする氣じやないけれども、しかし正確を期しておきたい。椎熊君の、共産党はでたらめを言うというような宣傳があるときだから、一本言つておきたいのですが、徳田書記長の数字は今言いましたように、技術家が言つたということが前提になつていて、しかも一應信憑性のある数字が述べられておるのでありますから、その点議場が喧騒をきわめたために、逓信大臣が正確に聞きとれなかつた、また速記を見ておる時間もなかつたから、当然なことでありますけれども、一應数字の点及び逓信省側が出したというふうに言つていないということを認めてもらいたい。これが第一。 第二に辞職云々の問題は、そういう辞職が現にあるというふうに言つておるんじやなくて、篠原工務局長及び鈴木工務局市内課長が辞職を申し出ておるという、單なる事実を述べているわけですから、この点もあらためて確認しておいてもらう必要があると思う。
○小澤國務大臣 今の私の説明のうち、速記録がどうなつているか知らぬけれども、百二十億と、四十六億、二十五億と言つたつもりであります。それから一千億の問題だけれども、この一千億の問題については、今君の読んだそれを見ても、一應ぼくが考えていることが普通のように思うが、もう一度読んでもらいたい。
○坪内委員 ちよつとこの際委員長にお尋ねしたい。ただいま神山君はすわつたまま質問をしておられますが、大体委員会の建前としては、本会議では立つて質問するのが、普通のように考えている。委員長はこの逓信委員会だけは特にすわつたままで質問するのを認めるのかどうか。それから例の從業員が一千億を要求したのを、逓信大臣の――本省の要求だというように感違いをしておる。事実は從業員の要求した一千億だということを本会議で逓信大臣が答弁した、それをこの常任委員会で、取消せというようなことを言つておる。そういうようなことを認めながらこの常任委員会の議事を進行するかどうか。大臣が答弁する前に、その点を委員長にお尋ねしておきたいと思う。
○辻委員長 発言は必ずしも起立しなければならぬという規則があるわけではありませんけれども、質疑を明瞭にするために、これは常識的に立つことになつておりますが、質問者もおすわりになり、大臣もすわつておられた。非常になごやかであつて議事の進行にさしつかえないと思いましたので、そのままにいたしておりますが、でき得べくんば、一つ御起立して御発言をいただいた方がけつこうだと思つております。
○坪内委員 もう一つ、逓信大臣に一千億の問題を取消せと神山君が言つたけれども、取消す必要はないでしよう。逓信大臣が本会議で一千億の問題を、かりに言い違つたにしても、この常任委員会で取消すとかいう必要はない。
○神山委員 さつそく坪内君に敬意を表して立ちます。私は何も立つことがきらいなわけでなく、この空氣が非常になごやかなので、すわつたままでやつておるわけです。大臣が立たないのも和氣藹々としてかえつてよろしいと思つておるわけですから、誤解のないように願いたい。 一千億の問題についても取消せとか何とかいうのではなくて、あのけんか場みたいなところだから、小澤君の聞えなかつたのももつともだということを前提として、誤解があつてはいかぬので、明らかにしておきたいということなのです。何も本会議で取消せというようなことではないから、誤解のないように願います。私は林君の話を皮肉として言つたつもりであつて、どうも日本人は皮肉がわからないので困るが、あくまで誤解のないように願いたい。この点は專門的な委員会だから、小澤君とお互いに理解しておきたいというつもりで言つておるので、あらためて本会議で、間違つておりましたと言えというようなやぼは申しておりません。この点は御了解を願いたい。もしも大臣がもう一度読めとおつしやるならば、読んでもよろしゆうございますが、私の眞意は必ずしもこの問題についてこまかなことを言い爭うつもりではなく、お互いの間にはつきりしておけばいいことでありますから、この点についてお答えがなくても、私としてはけつこうです。御了解を願いたい。
○小澤國務大臣 神山君のおつしやることはよくわかりました。從つて私の方でも速記録を見まして、別に取消すとか訂正するとかいう意味でなく、眞相をはつきりする意味において、適当な処置をとりましよう。
○神山委員 最後に一言言つておきたい。先ほど田島君に対する答えの中で、外國資本を導入するようなことがないようにするし、また十分そういう点については嚴重にやるという明確な回答があつたので、結局は逓信大臣に関する限り私はそれを信用しておきます。しかしいいか悪いかは別として、逓信大臣の上にも下にも、大臣より強いのがおるのが日本の現状であります。從つてこの問題は軽卒に見のがすことができない。現に予算の中に組み込まれております百二十億というのは、いわばひもつきの融資と性質が似ておつて、しかももつとたちのむずかしいものであります。というのは、この資金の使い方については特別の方法がとられなければならないということが前提になつておりますし、さらに電氣通信省が将来どうなるかということについては、專門家はもとより、從業員ばかりでなくて、全國民が重大な関心を持つておる。この点に対する本会議席上における逓信大臣の答弁では、民間に拂い下げる氣持はないということでありますので、一部の人は、民間に拂い下げるということは、外資を導入する前提だというふうに氣の短かいことを考える人もありますから、その点だけは安心したかもしれない。しかし外國の郵便事業の実情などを考える場合に、特にアメリカの郵便事業の状態などを考えます場合に、この点が非常に重要な問題となりますので、すでに前國会におきまして、わが党の代表者が三省分割に反対したのも根本的な理由はここにある。しかし分割された今となつては、電氣通信関係だけが民間事業にならないように、非常に重大な関心を持つておる。しかもここに百二十億の融資が入つて来ておる。これはほんとうの意味で、まじめに嚴重に、日本の逓信事業の独立を守るように、政府当局はもとより、そこに並んでおられる説明員諸君も、説明員としてではなく、逓信省の上級の官吏諸君として、十分に腹をきめてかかつてもらいたいということを特に私は強調しておきたいのであります。というのは、この問題については、小澤大臣の属しておられる民自党と、わが共産党との間には見解の大きな違いがある。本会議の席上において小澤君は、外資の導入の問題については吉田総理とまつたく同じ意見だと言明せられておる。ところが吉田総理の見解そのものが、私たちに言わせれば、次から次に外資導入をして行つて、日本の独立を危うくするのではないかということを心配しておるのでありまして、これは見解の相違というふうに言われるならば、話は終りでありますが、私としては單にこれを見解の相違ということにとどめず、ぜひわれわれと一緒になつて、あくまでも日本の通信事業の復興と、その独立的発展のために、さらには日本の独立発展のために、お互いに力を合せようということを強調したいのであります。從つてこの点について、逓信大臣に一應の見解を述べよとか、意見が違うとか、そういう論爭をこの委員会でする氣はない。私のお伺いしたいことは、さつき田島君の言つた結論と同じである。あくまで逓信事業の独立的な発展、その復興のために、お互いに力を合せて行くというような点で、協力して行こうじやないか。これを私は強調しておるわけであります。意見のようになりましたけれども、最後にこの点を申し上げておきます。
○小澤國務大臣 いろいろこまかい問題がありますが、大体において氣持は君とぼくと少しも離れていないと思うのであります。吉田総理の言うことも、必ずしも君と反対の考えではない。外資の導入がなければ、日本の再建ができるかできないかということと、その外資が入つたために、日本の自主権がなくなるかならぬかということは、その次の段階であつて、外資導入即日本の自主権がどうこうという問題ではない。その腹の中は、ぼくと君の方と一致しておると思うのであります。從つて今後そういう時期が來ましたならば、十二分に神山君の心配の点を考慮しながら、進んで行きたいと思うのであります。なおこの十七百五十億の見返資金特別会計から百二十億出ておるから、外資と同じようなものじやないかという御意見もありますが、この点は予算委員会でも風早君から質問がありました。私は腹の中はわかるけれども、心配はしておらぬ。心配をしておらぬというのは、野放しの意味じやなくて、十分警戒しながら今後の運営に当るという意味でありまして、從つて私どもも神山君の心配の点は十分了承しながら、しかも日本の復興を急ぎたい、こう考えております。
○神山委員 念を押すつもりはなかつたのですが、逓信大臣があまりに名回答をなされるので、つい誘われて一言いたしますが、それならばけつこうであります。しかしながら予算をこまかく見ますと、私たち言いたいことはたくさんありますが、電氣試験所の費目のこれに対する費用だとか、通信研究所の費目の入れ方や何かを見る場合に、逓信大臣が言つたように大丈夫というだけでは安心しきれない部面もあるわけです。從つてこれに対してこまかい問題はありますが、しかしここでは言うべき問題ではありませんからおきますけれども、とにかく世間ではすでに日本の通信事業の中にはアメリカ系の手が伸びておるということを言つておる人がいる。その人が事実をつかんでいるかどうかは別として、そのような情報が一部にあることは事実であります。また先ほど田島君の強調したように、日本の電氣通信器具の生産面から見まして、日本がアメリカの電氣通信事業の下請になるおそれはあるが、日本からアメリカに輸出する可能性はない。こういうことを考えますときに、一つの現実の危険がありはしないかということをおそれているので、お伺いしたわけでありますが、実はこの委員会の性質及び小澤君がわれわれと心を合せて電氣事業の独立と復興のために努力すると言明されたので、私は大いに欣快とするものであります。
○辻委員長 それでは逓信行政一般についての質疑はこの程度で打切ります。 ―――――――――――――
○辻委員長 これから午前中説明を聽取いたしました郵便法等の一部を改正する法律案を議題として審査を進めます。質疑を許します。
○松本(善)委員 まず鉄道はもちろん、郵便為替法及び郵便振替貯金法の一部を改正する法律案におきましても、附則といたしまして、この法律は昭和二十四年六月一日からと、施行に関する期日というものをうたつておるのでありまするが、われわれこれを目の前にするときにあたつて、その重要なる期日に対して何ら具体的に示されておらないということに懸念を抱くものであります。從いまして、これは予算に非常に響く点があると考えるものでありますから、この点について政府当局の御答弁を承りたいと思います。
○小澤國務大臣 松本君にお答えいたします。お話のように通信料金の値上げとか、あるいは運賃の値上げというようなものは、あらかじめ施行期日というものをはつきりして、そうして國民にそうした用意と準備を與えることが望ましいのであります。でありますから、私どももこの法案は期日を切つてやりたい、こういう考えで進んで参つたのであります。一番最初は四月の二十日から施行したいという考えだつたのです。ところが関係方面との折衝がなかなかはかどりませんので、四月十八、九日になりまして、四月二十日が施行日だということになると、何だ國会を侮辱しているではないか。審議期間を二日しか置かないつもりかと、共産党ばかりじやない、必ずみなから議論が出る。しかたがないから、審議の期間を相当伸長するような意味におきまして、公布後五日内に値上げするというような、きわめておもしろくないところの附則を付したのでありまするけれども、大体腹の中といたしましては、委員諸君の了解を得、また委員長の了解を得まして、速急にこの案の決定方を願うという見通しもつきましたので、できるだけ五月一日からこれを実施したいと思いまするから、あるいは適当な時期に五月一日からというような、便宜の御修正を願うことがあるかもしれません。その点御了承願います。
○松本(善)委員 たいへんけつこうな御答弁をいただいて衷心から感謝しますが、われわれは椎熊委員が言われた通り、予算面にタッチする場合、どうしても簡易保険とか年金法におけるところの積立金の運用面を取上げなければ、今度の首切り問題を前提とした予算内容は、建設的な意味が少いように思います。從いまして、われわれの與えられた九原則の忠実な実行方法におきましても、二十四年度の資金計画の内閣の決定事項をながめてみますとき、鉄道とか通信のいわゆる建設公債が二百七十億に閣議で決定しておるのでありますが、その中におきましても、わずか七%にすぎないような積立金の運用の面に関しまして、政府当局におきましては、必ずこの点だけは最低標準として、元通り逓信部内に復活してもらいたいと思うのであります。先ほど予算関係でしばしば問題になりますところの予備費も、これによつて裏づけられるものであり、今後の健全なあり方における逓信事業が、これによつて明るいものになると考えるのであります。かつまた金融機関の情勢をながめてみますときにおいて、供給と需要関係を見ますと、需要関係においては大体閣議決定の表によりますと、地方起債が三百三十三億、供給が簡易保險、年金、厚生保險の総額において二百三十三億、偶然とは申しましようが、この需要供給関係のバランスを見るときにおきましては、この技術的な面におきまして、簡保に対する資金運営方法につきましては、大藏省の預金部のごやつかいにならずして、簡易保險事業の一元化をはかる意味におきましても、必ず地方起債にスムースに流れるような、資金網を乱さないところの、ただちに確実に実行し得るような大藏あるいは逓信関係の合同の審議会のようなものを開いて、速急に予算面をながめ、また今後にあるところの逓信事業の再建をながめることが必要であると思います。それについてはどうしても私は、最後に大藏あるいは逓信の合同の会議か何かあつてほしいと考えるのであります。
○辻委員長 御趣旨に沿いまして、大藏委員会の方と折衝を開始する予定になつております。いずれ連合懇談会を開きまして、この問題についてとくとお打合せをいたして、しかるべき方法を、委員会として独自の立場においてやりたいと考えております。
○小澤國務大臣 この問題については、松本君以外からも、各委員からたびたび本委員会でお考えを表明されておるのであります。私はこの当委員会の持つ熱意以上に、この問題に対しては熱意を持つて促進したいと思つておりますから、何分この点御了承の上、適当の措置をお願いいたします。
○浦口委員 郵便料金の値上げに関連しまして、書留郵便物の紛失または毀損した場合の賠償額も上げられたのでありますが、こういう事故が戦後たいへんふえているとわれわれは思うのであります。そこでその事故の内容、どういう原因によるものか、その原因別の事故件数を一應政府の方からお示し願い、その事故に対しての責任の帰趨は具体的にどういうようにおとりになつているか。それからそういう事故を少くするために、政府はどういう手段方法をおとりになろうとお考えになつているか、その点についてお聞きしたい。 それからもう一つは檢閲の問題でありますが、御答弁いただけなければそれでけつこうでありますが、國民の氣持といたしましてお尋ねするのであります。それは今の檢閲が、どういう事情によつてなされているかということは、大体想像がつきます。しかも戰時中日本の政府がやりましたような、手紙の内容によつては、差出人に付箋をつけて返して來るというような檢閲ではないのでありますが、これに対して、やはり國民もそういう氣持を持つておりますので、われわれといたしましては、やはり日本の國民の輿論を調べるというような意味で見ているのである、こういうふうに解釈してさしつかえないか。これを御答弁いただけるならば國民の声に対して御答弁願いたい。以上二つであります。
○小澤國務大臣 今の書留紛失に関する賠償、あるいはそれに対する具体的な件数、それは他の政府委員をして答弁させます。 今の檢閲問題でありますが、これは御承知のように占領軍としてやつておるのでありますから、私どもはどういう意思でやつているかということは、想像以上には何もないのであります。しかしながら、おそらく浦口君の今考えていることも、その理由の一つではないかと、やはり同じく想像しておるのであります。しかしそれだけではないと思います。
○小笠原政府委員 ただいま御質問の書留郵便物に関する犯罪については、どういうような数字になつているか、それがどういうような原因で、またその防遏のためにどういうことをしているかという御趣旨のように承りました。実はあいにくごく最近の数字をただいま持つておりませんのではなはだ恐縮でありますが、昭和二十二年度の大体の数字を申し上げますと、これは実は書留とかその他類別いたしてございませんので、大体事業犯罪がどれくらいあるかという数字で、大体の傾向を御了解願いたいと思います。昭和二十二年度におきましては部内者関係の事業犯罪、犯罪人員は――これは事業関係の犯罪でございますので、單に郵便物だけでなしに郵便、貯金、電信、電話、保險、各事業を実は網羅いたした数字でございます。昭和二十二年度におきましては、部内犯罪の犯罪人員は、発覚いたした者が九百七十九人でございます。昭和二十一年は一千三十六人であつたのでございます。二十二年は若干減りまして九百七十九人ということに相なつております。これは昭和十五年度のものと比較いたしますと、昭和十五年を一〇〇といたしますれば、昭和二十一年度は一五九に当るのでありまして、昭和二十三年度は一五〇という大体の指数に該当いたしております。今申し上げましたのは部内者の関係でございますが、逓信部外の人によるところの犯罪はどれくらいあるかと申しますと、昭和二十一年度におきましては、発覚いたしましたものが四百六人でございます。それから昭和二十二年度におきましては四百三十八人。そのほか部内者であるか部外者であるか判明いたさないものが、昭和二十一年度におきましては四百八十八人、昭和二十二年度におきましては三百五十七人ということに相なつております。年齢別に見ますと、概して若年者が、多いのでございまして、多くはでき心であるとか、生活難とかいつたようなことから、つい遺憾な事故を引起すというようなことになつておるのでございます。書留郵便物につきましては、そのほかのものももちろん当然でございますが、一体に事業犯罪の防遏のために、逓信省といたしましては、先ほども問題になりましたように、十分この事故の発生を未然に防遏するように、各種の取扱いにつきまして責任者を定めて、郵便物授受等につきましても、十分遺憾のないようにいたしますと同時に、從業員の指導、訓練等につきましても、十分意を用いている次第でございます。大体さようなことでございます。
○浦口委員 それに関連して希望を申し上げます。この間中郵を見学いたしましたときに聞いたのでありますが、たいへん人員が少い。たとえば赤行嚢をつけに行くトラックが、運轉手だけ一人で行く。だれもついて行かないために、たとえば夜の暗やみにまぎれて落すとか、盗難にかかることが多い。到着してからも人の手が足りないために、運び入れるまでに事故が多い。こういうことを現業員から聞いておるのであります。でありますから、そういう点について、これがたまたま部内の嫌疑にかかるということになると、働く者も設備の不完全とか人員の不足から、いやな考えを從業員に持たせることになつて、たいへん能率上影響があると思いますので、その点政府の適当な御処置をお願いします。これは希望であります。
○神山委員 今の浦口君の質問に関連して、一つ委員会に説明していただきたいのですが、それは東京逓送株式会社ですか、赤自動車を走らしているあそこの会社と、逓信省との間の契約、それから今までの関係、そういうふうなものについて、こまかな資料を逓信委員会に出してもらいたいと思います。それは今浦口君が指摘されたように、物が落ちるということもありますが、それ以外にいろいろな問題があの会社につきまとつているように私たちは聞きますので、その点をはつきりさせる必要があると思いますから、ぜひ今までの、どういう時期からどういうわけでこれと契約を結んでいるのか。今日どういうふうになつているか、こういう点まで含めて資料を提出願いたい。
○辻委員長 ただいまの神山君の資料提出要求につきまして、他の委員各位もこれを御要求でありますか、別に必要ございませんか。
○松本(善)委員 私は必要としません。
○浦口委員 私は関連して、いただきたい。
○田島(ひ)委員 私もいただきたい。
○辻委員長 それでは提出していただくよう、とりはからいます。
○小澤國務大臣 今の資料要求の問題については承知いたしました。ただ念のために申し上げたいことは、今度郵便物委託運送という法律の審議を願うことになつておりますが、これが出ますと、原則として公入札になりますので、從來の関係は別でありますが、今後はその請負関係につきましてはごく明るい、いわゆる民主的な制度で請負になることを御了承願います。
○坪内委員 私はこの際動議を提出いたしたいと思います。ただいまわれわれが愼重審議をいたしておりまする郵便法の改正法律案、これは提案理由も大体了承されますし、また各委員から眞劍な質疑もありましたし、これに伴う予算も衆参両院を通過いたしておりますような事情にございますので、この際これを質問を打切つて討論採決したいと思います。動議を提出いたします。
○辻委員長 ちよつと申し上げますが、午前中の委員会においても御相談申し上げて御決定を見ましたことく、この値上げは重大な問題でありますので、元来ならば公聽会すら開きたいと思いましたが、お説のごとく時間的な関係もございますので、とりあえず参考人をお呼びいたしてその御意見を聽取する、かようなことに午前中の委員会で決しておりますから、この御意見を聞いて後、しかるべく決したいと思います。
○神山委員 今の委員長の御説明了承します。そういうように運ばれることに私たちも賛成しましたし、ぜひそうしていただきたいと思いますが、ただ坪内委員の今の発言に関連しまして、ここで一言私ははつきり言つておきたいのであります。ただいまの発言の中に、すでに予算もきまつたことであるし、採決してはと言われる。これが昨今あらゆる委員会において問題になつている。民主自由党横暴と言わせる一つの根拠になつておると思う。すでに運営委員会及び本会議の席上で明らかにしておりますように、予算とその裏づけとなる実体法が別個の問題であることは、はつきりしておるのでありますが、私どもはこの点については見解は違う。私はこれは憲法違反だという主張を運営委員会においてもしましたし、また本会議の席上でもやつたけれども、たつた四字のことで、林君に痛烈な犠牲を拂わしておる事実もあるのであります。しかも両者の見解の相違、これは私たちはあくまで違憲であると言つておるのでありますが、多数決によつて押し切られてしまつた。しかしこの予算をきめましても、その裏づけの実体法がきまらなければ、実行ができないということは、はつきりしておるのでありますから、この点について予算が通つたこととは別個の問題として、本委員会は自己の職責を十分果すために愼重審議、あくまで十分に意見を戰わして、その上でどうぞ自由に採決をしていただきたい。私たちとしては言うべきことは言い、なすべきことはなす。しかもその上で民自党の諸君が絶対多数を振りまわされて――これはつら当てでも何でもありませんが、民主主義という名前によつて行われる限り、しかたがないと思つております。從つてただいま坪内君の御意見については、將來議事進行の場合にはどうぞ二度とそういうことをおつしやらないで、愼重審議の上で――國民全般の生活に関係があるのでありますから、慎重審議を盡されるようにぜひお願いしておきます。
○坪内委員 ただいま神山君から御注意やら何か変なお話がございましたが、そのくらいは私十分わかつておるのであります。さらにこの常任委員会の性格も十分知つてのことだから――われわれは表向きのいろいろな法律案その他の審議をするにあたつては、不十分な点もあるけれども、少くとも常任委員会におきましては、われわれはかみしもを脱いで、あらゆる点から愼重審議をして、ほんとうに納得の行く審議をしなければならないことは当然であります。私がただいま申しましたのは、大体の見通しを申し上げて、私一個の議員としての発言権のもとに話をしたので、あなたがそれに反対であれば、反対でいいのであります。ただ私はここで私の権限において動議を提出したものであつて、御注意を受ける必要はありません。そういう方針でありますから、御了承願いたいと思います。
○神山委員 一應釈明いたします。どうも坪内君は劍道七段――これはじようだんでありますけれども、どうもものをびしつとやつてしまう癖があるのではないかと思います。先ほどの場合も、私は決して逓信大臣にここで取消せという行き過ぎたことは申していない。これはくどいほど、事実をはつきりすればいいと申し上げたわけでありますが、今も坪内君の発言を私が訂正しようという考えは毛頭ないので、行き過ぎることは困るというので、私は一應希望を述べたわけでありますから、その点は御了解の上で、私自身の望んでおるように、本委員会はあくまでなすべきことはなし、意見の違いは違いとして、できるだけ和氣藹々として進めることを最後に希望しておきます。
○辻委員長 坪内君にちよつと申しますが、先ほど委員長からも申し上げましたような事情のもとにありますので、ただいまの御動議は御撤回を願つておいていただきたいと思います。(「進行」と呼ぶ者あり)それでは本日はこの程度といたしまして、明日は午前十時より開会いたすことにいたします。 これにて散会いたします。 午後三時十五分散会