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5回国会衆議院1949/04/06

地方行政委員会 第7号

発言数
91
登壇者
15
会派数
4
開催日
1949/04/06

会議録

川西清民主自由党

○川西委員長代理 ただいまから会議を開きます。  委員長の指名により、私が委員長の職務を代行いたします。  まず理事でありました橋本龍伍君が、四月一日本委員を辞任せられましたので、その補欠選任を行いたいと思いますが、これは互選の手続を省略して、委員長において指名するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川西清民主自由党

○川西委員長代理 御異議なしと認め、福田篤泰君を理事に指名いたします。  次に、去る四月四日の議院運営委員会において、各委員会ごとに理事を一名増加することに決しましたので、これより理事の追加選任を行いたいと思いますが、これは投票の手続を省略して、委員長において指名するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川西清民主自由党

○川西委員長代理 御異議なしと認め、委員長より指名することにいたします。圖司安正君を理事に指名いたします。     —————————————

川西清民主自由党

○川西委員長代理 それでは、これより去る四月一日予備審査のため本委員会に付託され、さらに同日本付託されました地方財政法の一部を改正する法律案を議題といたします。まず政府より提案理由の説明を聽取いたします。     —————————————

堀末治民主自由党地方財政政務次官

○堀政府委員 ただいま議題となりました地方財政法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概略を御説明申し上げます。  本法案は、地方財政法の規定によつて整備することを必要とされておりまする國費、地方費の負担区分に関する法令の規定を整備する期限を、本年六月三十日まで、三箇月間延長しようとするものであります。さきに第二國会におきまして御審議を願いました地方財政法は、いわゆる國費、地方費の負担区分につきまして原則的規定を設け、地方財政の安固を期したのでありまして、同法第十條によりますならば、國と地方公共團体とが相互に負担する経費について、その種目、算定基準及び國と地方公共團体とが負担すべき割合につきましては、法律または政令でこれを規定すべきことを定めているのでありますが、その規定の円滑な運営と法令の規定を整備するためには、技術的に相当の時日を要することにかんがみまして、同法附則第三十七條におきまして、從來現実に國と地方公共團体が、相互にその経費を負担し合つて來たもので、負担割合その他が法律または政令に規定されていないものにつきましては、暫定的に本年三月三十一日までは從來通りとし、同日までそれぞれ関係法令を整備すべきこととされているのであります。政府は、地方財政法の成立と同時に、鋭意これが義務を果すべく努力をいたして参つたのでありますが、諸般の事情により、予算編成事務に意外の日時を費やさざるを得ざるに立ち至つた事情にかんがみまして、とりあえずその期限を本年六月三十日まで延期して、万遺憾なきを期することといたした次第であります。  何とぞその間の事情を御了際の上、十分の御審議を盡されまして、すみやかに御賛同あらんことをお願い申し上げる次第であります。

川西清民主自由党

○川西委員長代理 それでは、これより質疑に入ります。立花君。

立花敏男日本共産党

○立花委員 現在までの地方財政の状態は非常に困窮の度を加えておりまして、特に從來の地方財政のやり方から見ますると、事業は押しつけておいても、それに伴う経費は出していないというのが実情でありまして、この負担区分の問題に関しましては、地方自治体は非常に関心を持つております。從つてこの問題に関しましては、ただ日限が切れたから延期するというふうに、簡單には委員会で承諾することができないと思うのであります。從つて今までどういう配分の方法で負担区分をやつておつたか、あるいはそれを今度法定化するに際しまして、当局としてどういうふうな案を持つておるかということを、詳細に承つて、それを檢討してからでないと決定することはできないと思いますので、その点の御説明を願いたいと思います。

荻田保総理廳事務官(地方財政委員会事務局長)

○荻田政府委員 ただいまお述べになりましたように、負担区分を乱つておりますことは、地方財政配分上非常に困る問題でありますので、昨年地方財政法ができましたときに、十條以下数箇條にわたりまして、これに関する原則を規定したのであります。これに基きまして各種の法律を整備しなければならないのでありまするが、ただいま提案理由の御説明にもありましたように、それには多少時日を要しまするので、二十四年度より実行するということにしておつたのでありまするが、御承知のような状態で、予算の編成が遅れましたので、ここしばらく時をかしていただきませんと、まとまつたものができません。さしあたりこの三月末の期限を三月だけ延ばしていただきたいというのが、この法案の趣旨であります。從いまして、今までどういうやり方をしていたかと申しますると、從前の法規によりまして実行しておるのでございまして、これは各方面に非常にたくさんの項目を含んでおりますので、資料でもございませんと、簡單に申し上げられないと思いますが、いずれにいたしましても、この数日中に、それをはつきり規定いたしました地方財政法の一部改正案をさらに提案いたしたいと考えておりますので、その方は、その場合にむしろ御説明した方がよいのではないかと考えております。

立花敏男日本共産党

○立花委員 数日中と申しますると、暫定予算は十五日までとなつておりますので、十五日までにはできるだろうと思いますが、局長の言われました詳細なそういう案ができましてから、その案を審議してからでも遅くないのではないかと思います。三月というのは非常に長きに失するのではないかと思います。特に、私が調査いたしました從來の負担区分を見ますと、ほんとうに國家でやらなければいけない事業の約三〇%が市町村の負担になつております。しかも最近目立つてふえて参りました強制寄附というものが、予算の約一割を占める形になつておりますので、こういうことは今後ますます助長される傾向にあると思います。從つて局長の言われるように、数日中にそういう詳細な案ができるのであれば、それを見てから態度をきめても遅くないのではないかと思う。数日中に案ができるということが、ここで言明できる状態にまで立ち至つておるのであれば、概数は発表していただけるのではないかと思うのですが、それもできないのでありますか。

荻田保総理廳事務官(地方財政委員会事務局長)

○荻田政府委員 この六月三十日まで延長いたしましたのは、六月三十日まで元のままでやる、こういう意味じやないのでありまして、その前に、先ほど申しました数日中に提案いたしまするほんとうの地方財政法の改正案が出ましたら、ただちにそれが適用になると申しますか、むしろ二十四年度よりさかのぼつて適用になるのでありまして、ただ技術的に、その法案が成立するまでの間に時間のあることを心配いたしまして、一應六月三十日まで延長する。こういう趣旨で、この法案はつくつたのであります。

立花敏男日本共産党

○立花委員 その趣旨はわかるのですが、私たちはその趣旨をやはり具体的に檢討したいと思いますので、次会にでもその詳細な当局の案を出していただきたいと思います。

堀末治民主自由党地方財政政務次官

○堀政府委員 できるだけ御趣旨に沿うように努力いたします。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 これは非常に單純な改正案でありまして、二月、三月延ばして、その間にという政府の御意見のようでありますけれども、法律または政令できめるという、そのきめることの内容、これについて從來の慣行の中に、私どもにかなり心配になる点がたくさんございまして、その点が、新しい法律がきめられるときに、どういうふうに解決できるかという点で、いろいろ政府の方に今聞きただしておいて、そうしてこの案に賛成するなり、反対するなりの態度をきめなければならぬと思うのです。そういう点で一、二今立花君がお尋ねしたこと以外に、お聞きしたいことがあるのであります。  私ども手元に持つておる資料によりますと、從來、國と地方公共團体との費用の分担の割合につきまして、半分のものもあれば、六十パーセントぐらい國が負担されておるものもある。あるいはその他いろいろ種目によつて比率が異なつておりますが、國の負担される費用が、地方公共團体に渡される期日につきまして、非常に地方の方で困つておるわけです。御承知のように、大体これは一年四回にわけて渡されることになつておるようでありますが、私どもの調べたところによりますと、たとえば警察に対する下渡金というようなものは、第一・四半期に六%であり、第二・四半期に一七%、第三・四半期に一八%、最後の第四・四半期になつて五四%渡される。あるいはまた教育費なども同樣でありまして、年度の初めに渡される割合が非常に少く、二十二年度などは六二%というのが、第四・四半期になつて渡されておる。こういうふうに地方に渡される金が、年度の初めに渡されることが非常に少く、おしまいになつて渡されるという結果、地方の方では非常に困るわけです。これは財政法の十九條に、國が支出する場合には、その支出金を財源として行う事業の支拂いに差支えないようにということがきめられておりまして、從つてこういうふうに第四・四半期になつてから、つまり非常に遅れて地方に金を渡すというようなやり方になりますと、地方の方では事業を進めて行く上に非常な支障を來す。第一、予算化ができて來ましても、そういうわけで、國から金が來ないから現金化ができないというわけで、勢い高い金を借り出して來る。非常に高い利子で借りておる。大体二銭八厘とか、三銭とかいうような、こういう事業に借り出す金としては、非常に高い利子を拂うことによつて困つておる。地方の負担が特に重くなるというような実情があるのであります。これは今申しましたように、財政法の十九條できめられている國からの交付金を財源として支拂う、それに支障を來さないようにということが、はつきり規定されておるにもかかわらず、こういうふうに遅くなつてやつと渡すというような國のやり方は、地方に対する一つの圧迫でありますと、また財政法の違反だということにも言えると思います。今後こういうことについて、はたして新しい法律もしくは政令をきめられる場合に、どういうふうにされるかというその点を私どもは聞きたいのであります。  それからもう一つ、政府の方ではお金を渡しても、それに対する物資の裏づけをほとんどなされない。ここに京都市の六・三割の予算のことにつきまして陳情書が來ておりますが、こういうものを見ましても、計画した坪数の半分が承認されて、その承認された坪数の半分の金額が渡されることにはなるが、今申しましたように、最初に渡されないで、ずつと遅れて渡されるから、金を借りて來て、その間地方公共團体が高い利子を拂うという不便があると同時に、物の裏打ちが政府によつてなされないから、やみの物資を買うために、せつかくもらつた、承認されたものの半分、すなわち計画の四分の一になりますが、その四分の一の金も、ほんとうはやみ物資を買うために、五分の一になり、六分の一になるというような状態になつて、金が金として間に合わない、こういう点について將來政府は、この事業に必要な物資を、百パーセント裏打ちする腹があるかないか、こういう点も私どもお聞きしたいのであります。  それからもう一つ、國と地方公共團体との費用の分担という点につきましては、私実はよくわかりませんが、補助金などももちろん含んでいるのだろうと思う。ところが地方公共團体で、ある事業を起し、それに対して國に補助金その他をお願いする場合に、多くは中央からいろいろの役人が調査とか、研究とか、視察とかでやつて來まして、非常な飲み食いをやる。つまり收賄とか、贈賄とかいうほどの言葉によつて表現できないかもしれませんが、とにかく非常にたくさんの接待費が必要であつて、これをやらないと、政府からはほとんど補助金をもらうことができない。地方公共團体はそういう実情にある。     〔川西委員長代理退席、委員長着席〕 これが兵庫縣あるいは京都府などの例によりますと、はつきり名前を申し上げるとぐあいが惡いと思いますから、私申し上げませんが、ある一つの事業をやる場合に、三回も五回も中央から役人がやつて來て、そうして飲めや食えやをやつたあげく、たくさんのみやげ物などを持つて帰る。京都市などの例を見ますと補助金の二割あるいは多いのは三割に相当するほどのそういう費用を出さなければ、國からなかなか補助金がもらえない。こういう惡風と申しましようか、役人根性のきたないやり方のために、非常にたくさんのものがむだに使われておる。こういう点について今度の吉田内閣は、綱紀粛正が選挙のときの大きなスローガンであつたのでありますから、そういう点でぴしぴしおやりになるとは私ども思つておりますが、こういうむだな、役人連中の権力をかさに着て、地方公共團体をいじめつけるというようなやり方に対して、今後どうなさるか、どういうふうにして粛正されるか、そういう点もお尋ねしたいと思うのであります。

堀末治民主自由党地方財政政務次官

○堀政府委員 ただいまの谷口さんの御質問は三つあつたと思うのでございます。その中の一番初めの問題は、いわゆる地方配付金の時期ずれの問題でございますが、これはまことに御指摘の通り非常に遺憾に思うのであります。政府といたしましては、今後そういうことのないように極力その点を警戒して参りたいと考えるのであります。從つてこの十九條にかような規定もございますが、これに対して別に規定を直すような氣持はございません。この規定通りに励行することにいたしたいと存じます。  第二点の物資の裏づけの問題でございますが、これは私どもの所管でないので、はつきりしたお答えはできませんが、いずれそれぞれの関係方面ともよく相談いたしまして、御希望に沿うようにいたしたいと存じます。  第三点の綱紀の粛正の問題でございますが、これはまことにあなた樣御指摘の通り御同感でございます。実は先般御承知の通り能代に大火がおきまして、内閣から私ども見舞と調査に派遣されたのでございますが、当時内閣から私が幹事役として行けということでございましたので、そういうようなことがあつてはならないと存じて、必ず私どもが行つても歓迎会のような、ぎようさんなことはしてもらいたくない。ことに火事がいつて非常に能代市が困窮のどん底にあるときにもつて行つて、われわれが視察をしたからといつて、平素の視察のようなつもりで、お祭り騒ぎのような、歓迎会のようなことはしていただきたくないといつて、嚴重に断つたのであります。さようなことで向うはその趣旨を体して、ほんの簡單な夕食をいただいた程度で終つたような次第でございまして、從つておみやげその他のことについても十分に申しておつたので、それらの点はまことにきれいに行つたと実は私考えているのであります。さようなことで私のような一政務次官でも、いわゆる綱紀の粛正ということに対しては、細心な注意を拂つていることでございますので、今後は政府全体をあげて、そういう方向に向うようにいたしたいと存じております。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 第一点についてお答えをいただきまして非常に満足いたします。先ほどお尋ねをするのを忘れたのでございますが、金が遅れることに対して、地方公共團体の方ではそのために市中銀行から借りるとか、今までは預金部から短期の融資を受けたようでありますが、もうほとんどできなくなつて市中銀行から金を借りる。もつとひどいところになると、私の知つているところなどでは、地方の有力者、名前まであげることもできますが、政党に御迷惑になると思いますから申し上げませんが、そういう有力者の方から、非常に高利な金を貸し付けるということによつて、地方公共團体の困つている事情に食い込む、私どもの言葉で言えば地方のボスが相当活躍する余地があるわけであります。そういうふうに地方公共團体としましては、政府の金が來ないために高利の金を借りて苦しむということになるわけであります。逆に言いますと、政府の方で遅らした金に対して、地方公共團体の負担するところの、そういう高利な金を政府においても負担してやる、そういう御意思が今後ないかどうか、その点をお聞きしたいと思うのであります。  それからこの六月三十日まで延期しました間に法律の改正がなされ、法律もしくは政令によつて、國と地方公共團体の負担の割合をきめるということをなさるわけでありますが、それにつきまして、地方公共團体側の意見を聞いて、法律もしくは政令を定めるという御用意があるかどうか。あるとすればどういう人々を集めて御研究になるか、あるいはまた現になさりつつあるか、そういう点もお尋ねいたしたいと思います。

堀末治民主自由党地方財政政務次官

○堀政府委員 いわゆる政府配付金の実情に対して、地方公共團体がそういうボスから金を借りておるということは、私はただいま初めて承るのでありますが、いわゆる政府支拂の遅延に対する利子の問題は大分やかましい問題であります。まだ当政府としては、それらの問題について深い研究のあることを私は知りません。從いましてよくそれらのことは打合せた上でお答えしたいと存じます。  なおまた今のとりきめの問題の、こまかい手続については局長からお答えいたします。

荻田保総理廳事務官(地方財政委員会事務局長)

○荻田政府委員 常時地方團体よりの意見をわれわれの方で聞いておりまするが、この法案立案に当りまする地方財政委員会につきましては、地方團体の代表者三名が入つております。常にこの意見も大きな役割をなしておりますので、地方團体側の意見は十分にくまれておるものだと思つております。

谷口善太郎日本共産党

○谷口委員 それは地方財政委員会の委員として地方團体の代表が出ておるという意味ではないかと思いますが、地方財政委員会は、堀政務次官その他を前にして申し上げるのは非常に言いにくいことでありますけれども、実は大して地方の意思を正確には代表していなかつた。むしろ政府の言いなり放題になつて、はいはいと言つて來たのが今の地方財政委員会の実力でありまして、地方財政委員会に各地方の代表者が入つておるからといつて、金の割合をきめるという、地方公共團体にとつて非常に重要な問題の法律をきめるについて、大して足しにはならぬと私どもは思うのであります。この際そうじやなく地方の利害を眞に代表して、國と地方との負担金の割合をきめるというこの重要な法律をきめるについての発言を強力にできる人を加えてもらえれば、非常にけつこうだと思うのであります。そのためにはこの前地方財政委員会法に対する改正のあつたときに申しましたように、理事者側の代表だけでなくして、地方議会の代表及び地方公務員の團体の代表というような人々までも加えるだけの御意見がないか、その点もここでお尋ねしておきたいと思います。

荻田保総理廳事務官(地方財政委員会事務局長)

○荻田政府委員 ただいまのところ新しく総理廳に設置されまする委員には、從來通りのようなメンバーをもつて当りたいと思います。ただわれわれとしまして先ほども申し上げましたように、單に地方財政委員会の代表として出ておられまする方の御意見だけでなく、その委員会に出しまする原案を作成するにつきましては、地方の財務当局等の意見を十分に聞いて案を出したいと思います。

立花敏男日本共産党

○立花委員 地方財政委員会の問題が問題になつておりますので、関連上お尋ねいたしたいのは、きようの新聞に出ておりました地方配付税の問題に関する木村小左衞門大臣の問題ですが、新聞の傳えるところによりますと、すでに方針のきまつたものだから仕方がないと思つて判を押さなかつた、事後承諾の形であとで判を押してもよいじやないかというようなことを、地方財政委員会の責任者である木村大臣が申されておりますが、これでは地方財政委員会に対して地方は信頼することができないと思います。こういう人に私たちはこの重大なる地方財政の問題をお任せすることはできない。一般予算におきましても、今度十一日公聽会をもちまして、労働組合の代表を入れまして、さらに地方團体の代表も加えて、一般予算の審議をやつています。特に地方に関係のある地方財政委員会で、地方の代表、あるいは地方の公務員の代表を入れた公聽会を、ぜひ持つていただきたいと思うのですが、この二つの点に関してどういうふうに地方財政委員会としてはお考えか、はつきり御答弁を願いたい。

堀末治民主自由党地方財政政務次官

○堀政府委員 何か今朝ほど某新聞に今のお尋ねの問題が出ておりましたが、私はよく昨日の事情を知つておるのでございまして、いささかもそういうことはございません。ただ遺憾なことには、きのう配付税を取りきめる際に、大臣が出ておられたのでありますが、非常に熱が高くなつて、座にいたたまれないで、遂に退席したというようなところから、そういうようなデマが飛んだと思います。さつそく私大臣のところに出かけて、大臣の心境も聞いたのでございますが、今朝新聞に出ておるようなことは全然ございませんから、その点は御安心を願いたい、かように存じます。  なおまた第二の問題でありまするが、將來はあるいは地方財政の問題についても、そういう公聽会のようなものを開くのもいいかと思います。しかしただいまのところまだそういうことになつておりませんので、今ただちにそれをしようという考えはございませんが、しかし地方財政の問題は、まことに御説の通り非常に重要なものでございますから、あるいは國の財政と同じような方向に向けて行くということもいいことではないか、私かように思いますので、それらの点については、よく研究することにいたしたいと存じます。

小平忠農民新党

○小平委員 本法の改正につきまして、政府委員の御説明を承つておりますと、その御説明の中に、諸般の事情からして、予算編成事務に意外な日時を費した等の関係もあるのだということもありますが、この地方財政法は、昨年の七月七日に施行になつておりまして、その間相当な時日もございますので、政府としましては、その間鋭意努力して参つたという説明もあり、その予算編集事務について、國費と地方費の区分に関しまするところの具体的な問題を檢討するにあたりましては、予算の大綱ができてからこれをきめるということは、むしろ私は逆行するものであつて、予算の方針がきまらない前に、事前に方針をきめるべきであるということがこの方の趣旨であると、そういうような観点から、まことに遺憾にたえないと思うのであります。その場合に、今回の予算の編成事務について時日を費したからというような理由は、私は理由にならぬのではないか、こういうように思うのであります。しかし現実の問題として、そういう理由もあり得るかと思うのでありますが、非常にその点抽象的な説明では納得しかねるのであります。從いまして、昨年七月七日に本法が施行になつており、今日さらにこれを三箇月間延長しなければならぬということにつきましての、具体的な説明をお伺いしてから本法に賛成したいと思います。

荻田保総理廳事務官(地方財政委員会事務局長)

○荻田政府委員 予算は法律によつて編成されるのでございますから、法律の方が先行することはおつしやる通りだと思います。ただ初めにこの法律をつくります場合に、やはり全体的な予算とにらんで法律をつくりませんと、國家財政全体の調子がとれなくなりますので、そういう意味におきましてむしろ予算を先にきめて法律をつくつたという意味ではございませんで、並行いたしまして考えておつた。從つてその考えによる予算が現在提出されておるのでありまして、法律の方は單に方針がきまつておりますが、今申しましたように多少法文の体裁と、技術的な理由によりまして、数日遅れておるような次第であります。

立花敏男日本共産党

○立花委員 今局長の説明によりますと、法律の方針がきまつておる、ただ技術的な問題というふうにおつしやつたんですが、それならばここで大綱が御説明願えるはずだと思うのです。私たちの方で少し集めました資料によりましても、すでに昭和二十一年度、二十二年度の負担区分は、相当はつきりとわかつておりますし、しかもそれはほとんどパーセントまで、二十一年度も二十二年度も同樣であります。ただ二十三年度の資料もございませんし、また今後おきめになるという政府の数字がわからないだけで、私たち態度をきめかねておるのでありますが、今局長の申されたように、それがきまつておるならば、なぜこういうことを最初から御発表にならないか、それをお聞きしたいと思うのであります。

荻田保総理廳事務官(地方財政委員会事務局長)

○荻田政府委員 ただいま申しましたように、形の上においてはつきりときまつたものではございませんので間に合わない次第でございますが、もしそれが間に合つておりますれば、この法案は出さずに、そちらの上を御審議願つたらよかつたと思います。そういう次第で遅れておる次第でございます。ただこの改正は大きく負担割合をかえるというようなことは本年度はございませんので、ただ今までありました不明確な、何分の一以内を補助するというようなことを、はつきりと何分の一なら何分の一を負担するというように訂正する点が多いのでございます。実質的に大きく負担割合をかえるようなことはございません。

門司亮日本社会党

○門司委員 遅れて來まして、前に質問があつたかと思いますが、法案の性質から申し上げまして、別段これを六月三十日まで延ばさなければならないということはないのじやないかと考えるのであります。この法律をきめられて審議をそれだけ先に延ばすということは、私はりくつも立たないと思う。当局はどうでございますか。もしお考えがあれば、この法案でなくて、ほんとうに内容をかえて行く、三十七條の変更に基いて行い得るという見通しがついておれば、この法案は別に六月三十日まで延ばすというようなことをやらなくても、私はいいんじやないかと思う。その点の見通しはどうでございますか。

荻田保総理廳事務官(地方財政委員会事務局長)

○荻田政府委員 おそらくほんとうの地方財政の改正案が提出されると思つております。ただそれが成立いたしますにつきましても、日時を多少要するのではないかと思いますので、その間單に法文の体裁といたしまして、一應現行法では三月三十一日までとなつております。從いまして四月一日以後何らかこの法文に対しての改正を加えておきませんと、法律の面に牴触するというような事態の起るのを心配いたしまして、本案を提出しておるような次第であります。

門司亮日本社会党

○門司委員 そうすると私は同じ委員会の法案でおかしいと思うのです。この前に日にちを延ばしましたのはたしか五月三十一日まで延ばしたと思うのです。これは六月まで延ばさなければならない。しかもその中で近いうちに延ばす必要のないような事態に立至るのだというようなことが伺われる。どうも私はその辺が解せないと思うのです。もし法律の体裁だけだというならば、何もそう体裁張らないで、ひとつざつくばらんに法案を出してもらつて、こういうことを考えておるがどうかというように、相談をしてもらつた方がわれわれの方としてはやりよいのです。非常にくどいようですが……。

荻田保総理廳事務官(地方財政委員会事務局長)

○荻田政府委員 門司委員のおつしやいました通りでございまして、ざつくばらんに申し上げますれば、本日この次出しまする法案を御審議願つて、それを報告すればさしつかえないのでございますが、ただいま申しましたように、少し潔癖ではございますが、法案の体裁としまして、一應三月末日できめておるものを、そのまま空間の時代があると体裁が惡いからというようなことを考えまして、この法案を出しておる次第であります。

立花敏男日本共産党

○立花委員 そういう御趣旨であるならば、きようの決定はお延ばしになり、來週におまわしになつて、その法案を見せていただいてからやつた方がよいのではないかと思います。

中島守利民主自由党

○中島委員長 速記をやめてください。     〔速記中止〕

中島守利民主自由党

○中島委員長 速記を始めてください。大体質疑は終了したようであります。ただいま立花君より地方財政法の一部を改正する法律案は、次会に延期したいという御意見が出ております。次会において決定することにして、本日はこれを延期することに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中島守利民主自由党

○中島委員長 御異議なければさように決定いたします。     —————————————

中島守利民主自由党

○中島委員長 次は地方配付税法の特例に関する法律案、内閣提出第二八号、この法案は重大な法案でありますので、各委員諸君にも十分御研究になる余地が必要であると考えます。本日は委員会としても準備が十分できておりませんから、日程に上せておいてはなはだ失礼でありますが、延期したいと考えます。御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中島守利民主自由党

○中島委員長 御異議なしと認めまして、本日は地方配付税法の特例に関する法律案の審議は延期いたします。     —————————————

中島守利民主自由党

○中島委員長 次の警察に関する件、これは前会において各委員よりの御希望によりまして、警察に対する各地の当局の説明を受けたいということであります。お諮りいたしますが、大阪警察問題について実地を調査して帰られました商工委員の川上貫一君に、委員外でありますが発言を許したいと考えますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中島守利民主自由党

○中島委員長 御異議がなければ許すことにいたします。

川上貫一日本共産党

○川上貫一君 地方警察に関する問題でありますが、これは主として大阪における警察行政の問題であります。この件についてはごく最近、私が特にあちらに参つて、詳細にこれを調査した結果も加えて申し上げることにします。  事件は去る三月の二十八日及び四月の二日における、大阪警察当局の、きわめて不法なる彈圧に関する問題である。三月の二十八日におけるこの問題は、労働者、農民、市民その他一般大衆が、税金に対する問題、労働組合法規改惡に対する反対、及び吉田内閣の政治に対する反対、こういう意味合いの大きなる集会を、扇町公園で開いたのでありますが、大会無事終了した以後、デモ行進を始めた。それに対する警察の不法きわまる暴圧事件、職権濫用事件であります。  まず第一に、この民衆運動に対して、警察は最初からこれを挑発する意図を持つており、これを暴圧する意図を持つておつたというその一つは、行進の道をきめわて狭い道を特に指定したということ、第二は、流れ解散を特に強要したということ、またこれに対して武器を使用したということ、その結果非常に多くの負傷者を出した。また檢束者を出した、血を見たという、こういう一つの事件、それから四月の二日においては、これまた同樣な事件があります。この事件については、おそらくほかの委員の方からもいろいろお話があろうと思うのでありますが、この大きな事件は、非常にこれは重大な事件であつて、こういう形を私は詳細には述べませんが、これを繰返して行くということになると、とうてい大阪における治安を維持することはできない。私はその重大な事件を一つ、二つ申し上げておきたいと思います。最も重大と考えることは、この彈圧に対して警察の巡査が上局の命令を開いておらぬ。簡單に言えば、巡査そのものが彈圧をさぼつておるという事実であるにもかかわらず、大きなる彈圧が行われておるという事実である。若い巡査そのものでさえもこれは誤りであると考えて手を出さなかつたにもかかわらず、これをやらしたという事実である。これはきわめて重大であると考える。第二の問題は、消防ポンプをあらかじめ用いておる。消防はこれに使用することはできない。これをあらかじめ用意しておつて盛んにこれを使つておるという一つの事実がある。第三の事実は、檢束者がことごとく釈放されておるという事実、非常に暴圧を加えて、四百人以上の重軽傷者を出しながら、とらえた者はことごとく罪がなかつた。これは一方的に暴圧を加えたという証拠だ。これは第三の大きなる事実である。第四には、これに対して大阪市民全体が非常なる反感を持つて、ことごとくこの圧政に対しては憤慨しておる。その結果廣汎にわたつて壁新聞を出しておるのであるが、これに対して警察は、非常に多くの武装トラツク隊を用意して、片つぱしからこれをめくつて歩いておる。このためにますます大衆の憤激を買うておる。第五番目には、このことに関して警察に行つた何人にも警察署長は面会しない。私は調査に行つて、日本共産党國会議員團の代表であるということを申し出ましたが、それに対してさえも警察署長は面会を拒絶している。しかもその拒絶の理由は何であるか。これはあまり非常識ではないかということに対しては、警察はもとより非常識なんだ、こう言つている。これは当然普通の道徳から考えても、わざわざ東京から來ている者に面会しないというのは、日本人の道徳として考えてもおかしいじやないかということに対して、どうせ警察は道徳が違うのだ、会わぬと言つたら会わぬのだということをはつきりと回答している。こういう事実がある。これはきわめて重大なことである。  さらにこれに加えて一言申したいことは、來るべきメーデーに対して、かような態度をもつて、警察当局がかような市民との間の大摩擦を起すような状態であるならば、この次に來るべき大衆行動に対して、大不祥事件が起つた場合の責任はたれが負うか、どちらに責任があるか、こういう大きな問題がすでに起つておりますので、これに対する十分なる調査、またこの委員会におかれまして、これに対する適当な処置、このことについて十分にひとつお考えをお願いしたい。これが私の申し上げたいごくあらましの要点であります。これに対してなおいろいろな詳しい事情、それからこれに対して即刻に重大なる事件として調査をし、適当なる措置をしなければならぬだろうということに対するこまごました意見は持つておりますが、これはもし機会がありますならば、あとで述べさしていただくことにいたしまして、私はこういうことだけを提案さしてもらいたい、こう考えます。

門司亮日本社会党

○門司委員 いずれ詳細なことにつきましてはわかると思いますが、本質的な問題について私は一應お聞きしておきたいと思います。樋貝國務大臣は警察所管に関する大臣であるということを承つておりますが、大臣の監督の範囲、権限というようなものを、われわれ承知いたしておりませんので、國務大臣としての責任、さらに権限の範囲を一應承つておきたいと思います。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝國務大臣 ただいまの法律によりますと、総理大臣の所轄のもとに公安委員や、それに附属しているところの警察事務官が動くということになつておりますので、総理大臣のことを私がやらしてもらつておるような次第であります。

門司亮日本社会党

○門司委員 そうしますと、樋貝國務大臣の責任は、総理大臣の持つ警察に対する責任を代行するものだというように解釈してさしつかえございませんか。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝國務大臣 さようでございます。

門司亮日本社会党

○門司委員 大体それで全貌が一應わかつたのでございますが、警察法によりますと、総理大臣がもとより警察権に対してはいろいろな権限をもつておると思いますし、ことに國家の非常事態に対する布告を総理大臣がすることになつております。その場合の警察権の所在は、國警本部長官がその責任を負うということになつていると思いますが、その間の國警本部長と今の樋貝國務大臣との関係はどうなつておりますか、その点をもう一應お伺いしたいと思います。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝國務大臣 総理大臣のもとに公安委員があり、これに付属して事務局があるような組織になつておりますので、その事務局の方の長が、國家に関する限りにおいては、ここにおる齋藤長官がいたしております。そういうような関係であります。

門司亮日本社会党

○門司委員 もう一應お聞きしておきたいと思いますが、この大阪事件に入ります前提といたしまして、大阪の今回の事件に対する樋貝國務大臣の関係されまする部面がどの辺にあるかということを、私どももいろいろ考えておりまするが、なお大臣の方からひとつお答えを願つておきたいと思います。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝國務大臣 選挙によりますることは、政府といたしましてもその選挙母体に法律上讓らねばならぬことでありまして、直接にそれに行くことはできませんけれども、その影響するところを考えて、政府といたしまして諸般のそれに対する手を打つて行くということはあります。從つて当面の問題に対しましても、議会に対して、旧憲法時代においてはもとより、新憲法においてはますますもつて、その執行をするだけに当りますから、從つてそういうものには触れて参りませんし、大阪の問題にしましても、公安委員会で警察隊長を選び、また罷免しなければならないのであつて、政府でそれを指令することができない今の警察制度になつております。從つて指令はいたしませんけれども、しかしながらそれが國家の行つておる警察に影響するところが多いだろうと思います。從つてそれに対する関心を離してはおりません。そういう状態です。

門司亮日本社会党

○門司委員 そういたしますと、大臣の地位は、警察行政に対して、國会に対する責任は負わない。しかし警察事務その他があるので、全然知らないというわけではないというように聞えたのでありますが、その通りに解釈してよろしゆうございますか。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝國務大臣 警察隊長の任免というようなことに関しましては——言いかえれば公安委員会の権限に属する事項に関しましては、政府といえども、どうすることもできないわけであります。その他の事項で一般的な國家警察、または國家全体として影響のあることに関しては、政府は関心を持つております。從つて、それに対する相当なる処置をして参ります。そういうように御了承願いたいと思います。

門司亮日本社会党

○門司委員 くどいようですが、その点がちよつとわからぬのです。私がお聞きしておきたいと思いますことは、大臣の地位の、國会に対する責任の範囲を一應聞いておるのであります。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝國務大臣 もとより大臣としまして、國家全体の政治ということに関して責任を持つことは当然な話であります。

河原伊三郎民主自由党

○河原委員 先刻大阪視察のお話を承つたのでありますが、單に負傷者を出した、もしくは檢束者を出したといいましても、警察は武器を携えていることでありますし、檢束の権力も持つておるわけであります。ただその行使が不当であつたか、不当でなかつたかというのが問題であり、あるいは手ぬるかつたというようなそしりを受けるかもしれぬ。その眞相について詳細なことを承らなければ、單に負傷者を出した、檢束者を多数出したということだけで、当不当を断ずることはできないので、詳細な報告書を、書面をもつて各委員に配つていただきたい。この措置を委員長から講じていただきたいと思います。

立花敏男日本共産党

○立花委員 樋貝大臣御出席になつておりますので、当然この問題は調査もされ、お聞きにもなつておることがあるだろうと思いますので、一應大阪事件に関する國務大臣の御報告をお願いしたいと思います。

河原伊三郎民主自由党

○河原委員 私の申しましたのは、ただいま報告された方から、民間的な報告の詳細を、この委員会に書面をもつて報告してもらいたいという意味であります。

中島守利民主自由党

○中島委員長 河原君の要求される書面というのは、当局に対してでありますか、川上議員に対してでありますか。

河原伊三郎民主自由党

○河原委員 川上議員に対してであります。

久保田鶴松日本社会党

○久保田委員 大阪事件につきましては、川上議員からもお話があつたのでありますが、私その前に、樋貝大臣がどの範囲の責任を持たれるのであるかということが、はつきりいたしておりませんでした。門司君の質問によりまして、はつきりいたしたわけでございます。よつて一應大臣に先にお尋ねいたしたいと思います点は、指令は國家が出さないで、公安委員の方で云々という話がございました。二日の日付でもつて、大衆運動に対する取締りを断固行うべしという指令が出ております。これはどこから出されたものかということを、質問いたす前にお伺いいたしたいのであります。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝國務大臣 二日の指令については、國警の面、また私の担当しておる警察の面ではよく存じませんが、調べてよろしいと思います。今國警長官もおりますが、その指令については、まだ存じないそうであります。ことの性質から言えば、大阪の警察は地方自治体警察であるから、それに対する指令は國警でなしに、自治体から出ているのではないかと思います。私の想像であります。そのことについては具体的に存じませんから、取調べてまたお答え申し上げます。

久保田鶴松日本社会党

○久保田委員 これは大阪だけじやなしに、出された指令は、大衆運動に対する取締りということになつております。ただいま伺いますれば出ておらないというお話でございましたが、それではこの大衆運動に対する取締りということは、その自治体の警察において、公安委員会できめてやつておるという解釈をしてよろしゆうございますか。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝國務大臣 自治体がそういうことをやつております限りにおいては、國警ではそういう指令を出しませんから、從つて國警の方に関してある種の指令を出しましても、自治体には及びませんようなわけであります。自治体は自治体ごとに、その自治体で自治的にそういう指令を出しておりますから、それは私はよく存じません。

久保田鶴松日本社会党

○久保田委員 明らかにいたしておきたいと存じますが、それは國警の方といたしましても、またこの警察行政に対する責任ある総理大臣の立場からも、そういう指令は出しておられませんね。

斎藤昇國家地方警察本部長官

○斎藤(昇)政府委員 二日の、取締りを断固やれというような指令は、國警の方は出しておりません。それからこういう指令や何かを出す出さぬの責任は、國警におきましては、私なり公安委員なりが負う。自治体はそれぞれ自治体の公安委員及び警察長が持つております。

久保田鶴松日本社会党

○久保田委員 二日の取締りというのではございません。二日の日付によつて全國の警察に、大衆運動に対する取締りという指令が出たと、こう言うのです。私は二日の取締り、こういうことを申しておりません。

斎藤昇國家地方警察本部長官

○斎藤(昇)政府委員 どういう通牒でありますか、私も全然記憶はありませんし、今ここに警備部長がおりますが、警備部長も全然記憶がない。そういうことはないと言つております。

久保田鶴松日本社会党

○久保田委員 その点は一應御説明によりまして、わかりました。なお、この二日の事件でございますが、大阪におきましては相当この問題に対しまして、警察の行き過ぎと申しましようか、いわゆる大衆運動に対する彈圧行為と申しましようか、これの行われましたことは、新聞等によりまして御承知と思うのであります。民主警察といたしまして、こういつた問題が今後も起つて來るということにつきましては、われわれの委員会が、この問題をどう解決するかということの大きな役割を持つておるわけであります。この問題に対しましては、どなたからも御意見がございましたが、本委員会といたしまして、実際に委員会の名によりまして、警察がどの範囲の彈圧を行つたのか、またどの範囲の負傷者が出ておるのか、中には某警部でございますが、この警部が大阪の市会議員に対しまして、市会議員もくそもあるか、そんなやつは突き殺せ——殺せというような暴言を吐いておることも出ておるのであります。つきましては詳細にわれわれはその両方のことを調べなければならぬと思います。また中には総理大臣の範囲だけでなくて、新聞によりますと、地檢の松本次席檢事がこの問題を取調べております。事檢事局の関係に及ぼしますなら、これは法務廳の関係に属すると思うのでございますが、法務廳と、総理大臣とのこの範囲におきまして、われわれはこの問題を十分に檢討してなければならぬと思うのでございます。そのために正式に本委員会の名によりまして、私はこの実際を調査する調査委員を派遣してもらいたい、かように思うのでございます。なお私は東京におりまして、大阪に起きましたこの問題については、新聞等、いろいろあちらからこういつた問題が起きたということの報告を聞いておる範囲でございまして、詳しいことはここで報告いたすわけには参らないのであります。この問題について詳しいことは、川上氏が大阪におられたそうでございますので、ただいま川上氏からこの問題についての話がございましたが、われわれはこの問題を本委員会においてどうするかということとともに、この問題に対する大阪におられました川上氏の御意見を、一應お聞きしたい。かように存ずるわけであります。

川上貫一日本共産党

○川上貫一君 私はこの事件について、急遽調査に参つて、詳細調査いたしたのでございますが、これはきわめて重大な事件である。さきには部分的に一部を申しましたが、第一に、四月二日の事件については、約一万五千人の大衆行動に対して、武装警官三千名を配置しておる。そうすると、五人に一人の武装警官をつけておることになる。このこと自体がすでにもう調査に値する。  第二には、ポンプをあらかじめ用意しておる。消防ポンプをあらかじめ用意しておつたというところに、警察の挑発の意図はきわめて歴然たるものがある。  第三には、ピストルの使用に対して指令を出しておる。ピストルを使用してよろしいということを出しておる。これはもうあらかじめ撃ち殺す氣であつたと、われわれは解釈せざるを得ない。これは今言われたように、市会議員がピストルの使用に対してあまりひどいと思つて、それをとめに行つたら、市会議員もくそもあるか、撃つぞといつて向けた。そこで市会議員の方はあとに退いたのでありますが、こういう形がとられておる。  第四番目には、さきに申しましたように、細い道路をわざわざ指定しておる。しかも警察が細い道路を指定して置きながら、誤つた方向に指導して持つて行つて、またこれを持つて帰つた。四列横隊を細い道でごちやごちやにしておる。この責任はまさに警察にあるのである。これに対して何一つあやまりも弁解もしておらない。このことに対して、その事情を聞きに行くところの民衆團体の代表者には、警察局長は面会をことごとく拒絶しておる。  第六番目には、四百人以上の負傷者を二十七日のデモには出しておる。二日のデモには、百人以上の負傷者を出し、二十七日には十七名の重傷者を出して、これは病院にかつぎ込まれておる。頭を割られ、からだをやられ、鮮血淋漓という言葉があるが、この文字通りの形で、道行く人が、非常に多くの血を流して帰つて行く人を見ておる。こういう大きな事件を起しておる。そうして檢束者十八名を出しておるのでありますが、これは二十七日であります。四月の二日にも、多数の檢束者を出しておる。ところが、これがことごとく罪にも何にもならない。檢察当局に会つてみても、それは何にもしておらぬ。めちやくちやに手当り次第にやつたという証拠は歴然としておる。今日までほとんど全部を釈放して、今二人だけを残しておりますが、これは警察がかつこうがつかないから、残しておるのであつて。もう何も問題はない。  その次に第八には、さきに申しましたように、警察官がサボをした事実があることを人民が知つておる。これは一大事件である。鈴木の言うことを聞いておらぬのです。巡査が弱つておるという事実がある。いかに暴圧をこの市警察が企てたかということは、これで明らかである。代表團体に弁解せぬということも、挑発と暴圧の証拠である。壁新聞をことごとく武装のトラツク隊で破つているということも一つの証拠である。元來大阪における從來のやり方というものは、今回だけではない。今の委員は四月二日を問題にされましたが、四月二日の問題だけではない。かつては大阪市警は、G・H・Qの命令だといつて、あの不法な市條例を制定しながら、これが中止を命ぜられて、急遽としてこれをひつ込めておる。これに対して市会議員が、君はG・H・Qの命令だと言うて、これを出したじやないか、ところがしかられておるじやないか。これは一体どういうことだと言つたら、何もこの説明ができない。人民を侮辱することもはなはだしい。朝鮮人事件の時分には十六歳になる少年を、うしろからピストルで打ち殺しておる。十七人の重傷者を出し、一人は死んでしまつておる。これに対して何ら責任をとつておらぬ。その時分に鈴木警察局長のごときは、撃てと言つたのはおれだ。惡いことをするやつはことごとく撃つんだと言つたが、撃たれた人々は、背中かもしくは背後から撃たれておるのであつて、この職権濫用はまつたく明瞭な事実がある。大阪は、常にこういう場合に血を見ておる。大阪の大衆だけがあばれたり惡いことをしたりするものじやない。いつもこういう行動があるたびごとに、大阪では大衆が血を見、幾百人の負傷者を出し、暴行が行われておる。明らかにこれは警察の挑発並びに彈圧から起る問題である。この問題について私は特に言いたいが、國警本部に行つても、これは知らぬことだということをよく言われる。市警察には手をつけられない。今もそういうお答えがあつたと思う。私はこういうように取扱われては困る。大阪にも國警がある。大阪の治安は、國警も責任を持たなければならぬ。ところが、これは市警のやつてことだから、國警は知らない。こういうことで一体治安が保てるかどうか明らかであります。これは市警であろうが、どこであろうが、國警はこういうことについては、治安の責任を持たなければならぬ。あれは市警がやつたことだから、おれの方では知らぬことだ。こういうような言い方をするということになると、政府は治安に対して責任を持つていない。大阪の治安はだれが一体責任を持つのだ。それを市警察がやつているのか。國警は一切関係がないのか。こういう問題になつて來る。こういう答弁ではわれわれはどうも納得できない。  次に大阪における人民の声は非常に激昴しておる。これから行つて、呼び出して調査をされてもきわめて明らかなことであつて、ただこのデモに出たところの労働者が怒つているだけではありません。全市民がことごとく警察のやり方に対しては反感を持つているということは、ほんとうにこれを調査するならば明らかにわかる。これは全市民の声であることは絶対間違いない。さらにこれはデモだけではありません。生活擁護同盟が生活を守るために、民主的な團体をこしらえて事務所を持つておる。その城東の事務所のごときは、武装警官八十名を動員して、これを襲撃し、暴力をもつて非常に不法な家宅捜索をやつた。あるいは東成においては中小企業の團体である、いわゆる関中協という事務所へも、同じような暴力的な捜索行為をやつておる。私が調査に行つた時分には、城東警察のごときは、五十人の武装警官をもつて警察を守つておる。警察が人民を守るかと思つたら、そうではない。警察を守つている。私が行きましても中へ入らせない。なぜ入らせないのかというと、何人も入れさせないのだという。しかし待合室に入つて待つていたつていいだろう。いやいかぬ。署長に会わせてくれと言つても、警察の中へ一歩も入れさせない。こういうことは城東のみではない。生野でもやつておる。東成でもやつておる。こういう形で行きますならば、私のさつき申しましたように、これから先、たとえば五月のメーデーにいたしましても、その他の大衆集会にいたしましても、必ず不祥事件が起るであろうということは、われわれの調査した結果においても察せられるのだ。これを單に市の警察のだれかがやつたんだとかなんとかいうことは問題ではないと思う。私は意見を述べておるのではなく、報告しておるのでありますが、このことに対して本委員会において、これはきわめて重大な事件であるのでお取上げをお願いしたい。なおさらにこれは調査班をという御意見がありましたが、私の意見としては調査班を出していただくことは、はなはだけつこうであると思うのでありますが、それと同時に本委員会に直接に証人を喚問するなり、双方適当なる方法によつて、詳細にきわめて納得の行くように、徹底的に調査をしていただきたい。こういうことを申し述べまして報告を終らせてもらいたいと思います。

門司亮日本社会党

○門司委員 これはもう一度調査もぜひ必要でありますし、また問題にしなければならぬと思いますが、一應私は大臣にお聞きしておきたいと思います。  今の報告を受けますると、ピストルを撃つたとか、あるいは傷害を與えたとかいうことを言つておりますが、それは一体どういう形であつたかということであります。これは御存知のように、警察官の職務執行に関する法律のうちの第七條には、明らかに警察官が武器を使用していいときには、死刑または終身あるいは三年以上の懲役に処せられる凶惡なる犯罪にのみ、武器を使用することができるということが、警察官の職務執行法の中にはつきり書いてあるはずであります。それから同時にまた大衆行動に対しましては、軽犯罪法の第四條には、この法律以外の犯罪については適用しないということが明確に書いてある。そうなつて参りますと、この事態は、この法律に対する警察官の大きな違法だと思いますが、これに対する責任は、單なる自治警察の命令したものであるから、自治警察の責任だというわけには私は参らぬと思うが、これは法律の範囲を越えた警察官の行動だと考えられるのであります。從つてそれに対しては、樋貝國務大臣並びに國警本部長は、どういう御意見であるか、一應承つておきたいと思うのであります。

樋貝詮三民主自由党国務大臣

○樋貝國務大臣 それが範囲を越えたのであるかどうかということは、一應は管轄官廳、言いかえれば警察隊長がその認識をしたからと思います。私の方はまだその事実が判明いたしません。ただいまお話があつたように、一方的な報告だけで全豹を推すわけには参りませんので、從つて詳細にそれを知らない限りは、そのお答えはできません。

斎藤昇國家地方警察本部長官

○斎藤(昇)政府委員 この問題は大阪市警の問題でありますので、直接私は当面の責任者ではありませんが、治安に関連する事件として重大な関心を持つております。從いましてある程度の報告を受けておりますし、今後も調査をいたして行きたいと考えますが、三月二十七日及び四月二日には拳銃は使用をいたしておらないということは確実のようであります。この点を申しておきます。もし拳銃を使用して、それが法律の範囲内であつたかなかつたかという問題は、刑事事件として処理すべき問題だと思います。またその範囲を越えて指令をしたということであれば、刑事事件のほかに行政上の責任もありましよう。行政上の責任は市警でありますならば、市の警察局長並びにこれに対しては公安委員、なおまた公安委員の行政責任に対しましては責任を負う機関はありませんけれども、公安委員の任免は市長が市会の同意を得てやつておりますから、市長及び市会がそういう監督上不行届であつたかどうかということについて、公安委員を行政的に調べ、あるいはこれの解職その他の責任は市長にあるわけであります。市会も同意を與えておつたのであるから、これに関係が若干ある、こういうように考えております。

小平忠農民新党

○小平委員 今次の大阪事件に関しまして事実を把握しないで、この委員会が論議することは私は軽卒であると思います。從いまして先ほど河原委員から提案されました川上議員の現地調査に関します具体的な内容を、ひとつ委員会の委員長から正式に報告を求められまして、書面によつてその事実をお傳え願いたいと思います。同時にまた政府委員の御説明によりますと、今次の事件に國警は関係してない。特にただいまの國警本部長官の話を聞きますと、ピストルを使用していないという話でありますが、これは先ほどの川上議員の説明とは根本的に相違を來しておる点でございますので、もし多数の重軽傷者を出し、あるいは不法彈圧をしておるということが事実であるとするならば、やはりその事実の眞相を把握いたしまして、今後の治安維持のために万全を期することが必要であると思います。一面大阪の私警の方に対しましても、正式に本委員会からその事実の眞相を求めるという処置をとつていただくと同時に、さらにまた本委員会から正式に現地調査員を派遣して、その内容を明らかにすることをお願いいたします。

立花敏男日本共産党

○立花委員 ピストルを使わなかつたということが、はつきり國警の方で言えるということは相当調査されておると思うのですが、そういう調査があれば御発表を願いたいと思います。ピストルを実際使つたか使わないかという問題も重要で、私たちの調査によりますとはつきり使つたということになつております。問題はそれ以前にすでにピストルで制圧せよという指令を出しておるということがあると思う。四月二日の市会は午後から始まつておりますが、ところがその二日の午前十時に、すでに鈴木局長は警察官を全部集めまして次のような指令を出しております。三項になつておりますが、その最後では、暴動などの混乱に乘じ瓦れきなどを投げ、鎭圧にあたる警察官に危害を及ぼす緊急状態に立至つたときはピストルを発射して鎭圧せよ、ということを、はつきりと事前に、その朝警察官を集めまして言い渡しておるわけであります。こういうことがはたして妥当かどうかということが本質的な問題になるのじやないかと思いますが、そういう点でこの問題は非常に民主的な動きに対する重大な支障のある問題だと思いますので、川上議員の説明書の提出、あるいは國警の方面での調査も必要だと思いますが、本委員会といたしましても、地方行政に関する重大なる問題だと思いますので、調査團あるいは証人喚問の手続をとつていただきたいと思います。  なお、これは消防の方に関しますので、あるいは本日御出席の政府委員の方でお答えができないかと思いますが、消防をこういう大衆彈圧に使用することが許されているのかどうか。許されているとすれば、それはどういう手続でやるべきであるかどうかということをお聞きいたしたいと思うのであります。またその消防の費用に関しましても、どういうふうにとりはからうのか、あるいは消防法との関係はどうかということも、はつきりとお聞きいたしたいと思うのですが、お答え願いたいと思います。

斎藤昇國家地方警察本部長官

○斎藤(昇)政府委員 法律上の問題としてお答えいたしますが、警察がある事案を取鎭めるというような場合に、警察官で足りない場合、警察以外の援助を求めるということは可能であるかと思います。一般市民の援助を求めることもよろしい、他の消防、他の官廳の援助を求めることもよろしい。事実が妥当であるかどうかという問題はありますが、法律的には適法である。しかしながら強制力を加えて、その要求があれば必ず援助しなければならぬということはありません。從いまして消防に対してこういうことを援助してくれということを警察側が言つた場合に、消防がよろしいと言つて出て行きました場合には、これは当然そういうことがやり得るのであります。その場合の措置が妥当であつたかどうかという問題でありますが、法律問題としては何らさしつかえないと私は考えております。  それから費用の問題は、これも話合いの問題でありますから、どちらで出してもよい問題だと考えております。費用まで持つて出ようということでありますれば、それでもよろしい、費用は警察が負担しなければならぬということできめてもよろしい。

龍野喜一郎民主自由党

○龍野委員 ただいま川上委員から報告によつて、この事実を調査するために、本委員会としてあるいは調査團を派遣し、あるいは証人を喚問するというような方法によつて眞相を糺明したらどうかというような御意見があつたのでありますが、これが警察権の正当な行使であるか否かというこの問題はなるほど重大なる問題でありまして、この問題の眞相を國民に知らしめるということは、まことに大事な問題であろうということについては、私いささかの疑義を持たないのであります。しかしながら靜かに考えてみますれば、今日の警察は旧憲法時代と違いまして、國の警察権と自治体の警察権とが画然とその間に権限の区分がある。そこに今日の警察の特徴があるのでありまして、いかに國の権力をもつてしても、自治体の警察権には関與できないというところに非常な特色があるのであります。今後の警察はこの現行制度をもつてするならば、そういうところに非常な特色があるのである。もつともそういう制度をやめて、國の力をもつてすべてのものを動かすような、もとの警察制度がいいのだというような、立法的な立場からそのことを論ずるならば別でありますが、現行法のもとにおいては、そこに特徴があるということをわれわれは認めざるを得ないのであります。そういう意味から申しまして、結局國警長官も言われました通りに、本問題は大阪市、あるいは京都市における問題であります。先ほど樋貝長官もおつしやつたごとく、これは直接総理大臣あるいは主管大臣としての責任問題というよりも、警察を担当しているものとしては、まあ看過し、不問に付するわけには行かぬというような意味の御答弁がありまして、責任、権限の問題としての明確なる責任を負うというような意味の御答弁ではなかつたように考えるのであります。そういう意味におきまして、本委員会が、そういうような自治体の責任を、自治体が完全に掌握している問題をまず取上げて、これに非常な労力と時を費すべきときであるかどうか。本委員会はまだまだ本委員会として、國の、政府の責任を問い、また政府になしてもらわなければならぬ法案その他の問題が山積いたしておると思うのであります。この際われわれは、やはり本委員会のもともとの職責に向つて力を盡すのがあたりまえじやないかと私は考えるのであります。殊に先ほど御提案の中に、証人を喚問するという言葉があつたようでありますが、特別の法律を本議会に提出して、この地方行政委員会がそういう権限を附與せられなければ、私は大阪市長、あるいは警察委員、あるいは警察局長を呼び出し、証人としてここに來てもらうことはできないことじやないかと存ずるのであります。調査團を派遣することは、先ほど申しました通り、これは本委員会としてもできることだろうと思いますけれども、しかしながらはたして今そのときを得ているか、あるいはまた他の重要問題に先んじてやらなければならぬ問題であるかどうかということについて、私は見解を異にしておる。そういうふうに考えて意見を申し上げた次第であります。

門司亮日本社会党

○門司委員 ただいませつかくの御意見でありますが、私はただいまの御意見には承服しがたいのであります。私どもは少くとも地方行政委員会が地方行政を見ます範囲において、その地方行政の一端である警察行政のうちに、かくのごとき不祥事が起つたということを不問に付するという理由はどこにも存在しません。もしわれわれの委員会がこれをやらないとするならば、委員会の意義が一体どこにあるか。私どもは少くとも國会議員として、殊に地方行政に対する委員会の委員といたしましては、かくのごとき不祥事が、地方の何れの町村、何れのところにおいても起らぬことを念願し、またそのことをわれわれの任務として果さなければならないわけである。それを今重要な案件があるからと申されますが、何もわれわれこの委員会の全員が、二日も三日も暇をつぶして、大阪に行く必要は毛頭ありません。事人命に関し、將來のわが國の民衆運動に関する問題に対し、これを等閑に付するということは、当委員会としては断じてできない。もとよりわれわれの自発的の意思としても、当然國会議員の一人の責任においても、やはり現地に出張してそれらの問題を詳細に調査して、再びかくのごとき不祥事の起らぬように私どもはいたさなければならない。事人命に関する問題である。ここでいかなる立法をするかということも非常に問題でありますが、事は人命に関する警察官の暴圧に対して、委員会の所管外であるというような考え方を持つならば、当委員会の必要はなくなると思うわれわれは何も感情で申し上げておるわけでない。せつかく日本が正しい角度において民主化をしようとするときに、官憲の暴圧によつていたずらに人心を激発するがごとき行動を一方的にとつて行くこの処置に対しては、私は國民的立場において断固として反対しなければならない。ことに私が先ほど冐頭に申し上げたところの御答弁によりますと、大臣は総理大臣の警察行政に対する任務の代行をするということを仰せになつております。日本の警察権の最後の責任者としては総理大臣であります。その総理大臣の代理である樋貝國務大臣は、地方警察であるから、あるいは國家警察であるからといつて、これを区分される筋合いは、私は毛頭ないと思う。もし樋貝國務大臣が警察行政に対して、國警だけの責任者であるとするならば、どういう形に相なるかということであります。國家警察の範囲で取締る、國家警察の行政の中における日本人民だけをめんどう見るということでいいのか。少くとも一國の國務大臣が國民全体に責任を負わないという筋合いはないと思う。從つて大臣の責任は、地方警察の処置であろうと、國家警察の範囲であろうと、同樣に考えてもらいたい。またそうであるべきだと考えるし、さつきの御答弁もそうであつたと考える。そういたしますれば、これは單に大阪一警察の問題であるとか、あるいは警察法にこうなつておるからという、ごく上つらの考え方をもつては、それはできないと思う。本問題については責任は樋貝國務大臣にございますので、私どもはそうした意味においても、当委員会は、すみやかにしかるべく委員をきめていただいて、この問題の眞相を究明して、お互いがほんとうに眞劍に、この問題を研究して、再びかくのごとき不祥事の起らぬように——ただここで考えますと、われわれも目撃しておりませんので、十分には言えませんが、二百数名あるいは四百の負傷者を出した事件は、内乱にひとしい事件であります。國の一角において内乱にひとしい事件が起つておるのに、われわれ國会が知らぬ。われわれの権限の範囲外である。あるいは忙しいから調査しないという理由は、どこにも見出せない。從つてわれわれが調査をすることのために必要なる委員を派遣するのに、一体どこに不都合があるかということであります。私はしかるべき人員をきめていただいて、詳細にこれの調査をいたしまして、そうして再びこういうことのないように、われわれ委員会としての責任を全うしたいというふうに考えます。

小平忠農民新党

○小平委員 簡單に結論を申し上げます。本件は事の眞相を把握しないでここで討論することは、私は早計であると思います。事実を把握してから、その事実に從つて本委員会が関與する限度もきまると思います。從いまして討論はこれで打切りまして、先ほど提案申し上げました両者の眞相をつかむということについて、委員長は採決をとつていただきたいと思います。

野村專太郎民主自由党

○野村委員 先ほどの龍野委員の発言に対して、門司委員から今御発言があつたようですが、これは私らも聞いておりまして、龍野君も、この地方行政委員会が持つている性格という点から、今日のこの重大な時期にあたつて、再びかような不祥事件の起ることを根絶するために、これが正当なる警察権の行使であつたかどうか、こういう点において本委員会が独自の立場においてこの眞相を究明し、これを解決することに対して異議がないという観点において、発言があつたと思うのです。しかも今日の川上さんの実情報告によつて、私らはあらゆる角度からその眞相を正しく把握しなければならぬ。しかもその実情報告の中で、当然重大なる、治安の担当者である警察官の中に、職務をサボつているというような報告もあつた。こういう点は非常に寒心にたえない。はたしていかなる観点においてこの職務をサボつているのか、こういう点に対して、最も重要な地区でかような重大な事件が発生したのですから、こういう点から委員会としては独自の立場に立つて、この問題に対して眞相を解決していただきたい、かように考える次第であります。

龍野喜一郎民主自由党

○龍野委員 先ほど冒頭に私が申し述べたことを門司さんは忘れられているのではないかと思います。ただ今日川上議員が言われたことだけをとつて、いやしくもわれわれは重要な案件があるのに、ただちに調査委員を派遣することがいいのかどうか。國警本部にお願いして、國警本部からいかなる調査が出るかということの方法もあると思う。そういうあらゆる面からの報告を総合して、そうしてどうしてもわれわれが納得できないという問題が生じたならば、そのときにあらためてこの委員会の議題として、適当な対策をとり得るのじやないか、ただ今川上君が言われた報告が重大であるというので、われわれが法案の審議をあとまわしにして、あるいは地方行政委員会に付託されたいろいろな問題をあとまわしにして、それに飛びついて行くということ自体がどうかということを言つているので、私が冒頭に言つているごとく、決してこの問題を軽く扱つているのではない。

中島守利民主自由党

○中島委員長 ちよつと速記を止めて……。     〔速記中止〕

中島守利民主自由党

○中島委員長 速記を始めてください。  ただいま久保田君から、正式に委員を派遣、実地調査を行うべしとの意見があつたのであります。しかしこの際委員諸君に御相談いたしますが、今度は九日が本委員会の定例日であります。九日までに本件に関係あるところの各機関から、樋貝國務大臣並びに齋藤國警本部長官のお手元へ各種の報告をとりまとめて、そうして九日に委員派遣の事項を決定いたしたいと考えますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中島守利民主自由党

○中島委員長 さように決定いたします。  ただいま河原委員から川上さんからも詳細な説明書を出していただきたいという意見がありましたのですが、川上さん御同意願えましようか。

川上貫一日本共産党

○川上貫一君 私がこの席で発言を許してもらつたことについては、心からお礼を申し上げます。たいへんありがとうございました。実は私はこの委員会の正式のメンバーではないのであります。それで参考としてこの意見を申し述べさせていただいたのでありますが、もしそういういろいろの調査をおやりになるということになれば、私のこの報告だけでなしに、この委員の中にもこの事情については、さつきも申し上げた通り私もその場におつたのではないのですから、このことについてはほかの委員の方々も、多数の材料をお持ちになつているわけです。それを多くお集めになり、なおこの委員の方方の中にも、この材料をお持ちになつている方々が多数あるのでありますから、これを全部お集めになるような形になりませんと、私が発言さしてもらつたから、そこで私の報告だけ出したということになれば——私は出すことは構いませんけれども、これは形がおかしくなりはしないかと考えます。

中島守利民主自由党

○中島委員長 私がお願いしているのは、あなたが出すか出さないかということをお聞きしている。私の方から命令的にあなたの方に出させるという権能はないのであります。あなたが好意的に出してくださるやいなやということをお伺いしております。

川上貫一日本共産党

○川上貫一君 今日申し述べましたこの要点が、大綱としてはこれに盡きているのであります。盡きているのでありまして、その点の大綱は申し述べたわけであります。これに詳しいことをつけ加えるというのでありますが、これ以外の問題は心核に触れません。中心問題はきよう私が申し述べた点であります。それですから出しますが、これはきよう申し述べました以外にはどの程度に参考になるか、私以外にここの委員会の方で、非常に多くの方々もこれは知つておる事実である。新聞にもたくさん出ておる事実である。それを全部お集めになるような形で、私もそれに加わるという形になるのが非常にいいのではないか。

中島守利民主自由党

○中島委員長 それは別問題です。あなたは出すことにさしつかえないというのですか。

川上貫一日本共産党

○川上貫一君 これはさしつかえありません。

中島守利民主自由党

○中島委員長 川上さんは提出がさしつかえないというのでありますが、委員全体においては、川上君の報告書を頂戴するということに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

中島守利民主自由党

○中島委員長 異議がなければ、川上さんにお願いいたします。

立花敏男日本共産党

○立花委員 共産党の川上君が参りまして発言いたしまして、これが共産党からの発言だから空氣がへんになつたという感じがいたしますから、一言お詑びしておきたいのでありますが、川上君の方からも書類が出るでしようが、請願書といたしまして、鈴木局長の進退に関します書類が、大阪の市民からどしどし参つておりますので、これを委員会で取上げていただいて、川上さんの書類と合せて御審議願いたいと思います。  それからきようの委員会は、実は川上さんには参考者として來ていただきましたので、ほんとうは社会党の久保田さんの方から提案がありまして、久保田さんは大阪の出身でございますので、大阪の問題を國警の方に聞きたいということで委員会をやりましたので、その点、ひとつ御了解を願いたいと思います。

久保田鶴松日本社会党

○久保田委員 大臣と齋藤さんが見えておりますので一言だけお伺いしたいのですが、大体自治体警察の方のおきまして、自治体警察の費用は、これはむろん自治体でやることは、われわれもさように存じておりますが、大阪市警におきましては、鈴木局長は非常にりつぱないい車に乘つております。それでその費用はどうしておるかといえば、市の方からは出してない。これは市から出しておるということならわかるのですが、市から出しておらないのにそうした車に乘つておるということは、これらの費用は國からか、どつから出ておるのか、あるいは國警からでもそういう負担がされておるのかということを、一應伺つておきたいと思うのです。

斎藤昇國家地方警察本部長官

○斎藤(昇)政府委員 自治体警察になる前に、國と申しますか、前の大阪府の警察部で持つておつた車を使つておられるならいざ知らず、それから後に新しく買われたというのであれば、そういう金は國の方からは出ておりません。

久保田鶴松日本社会党

○久保田委員 むろんこれは自治体警察になつてからのことでありますから私はお伺いしたのでございますが、それではその費用はどこから出ておるかということはわからないわけですね。大体御答弁をいただきまして、どつからかややこしい方面から出ておるのではないかとわれわれは解釈しておるのであります。よくわかりました。ありがとうございました。

中島守利民主自由党

○中島委員長 それでは本日はこれで散会いたします。この次は九日の午前十時半から開会いたします。     午後一時十四分散会

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