大蔵委員会 第42号
- 発言数
- 62 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1949/07/08
会議録
○川野委員長 開会いたします。 復金融資中止後におけるわが國の産業界あるいは事業界、中小企業界における金詰まりの問題は、私が申し上げるまでもなく、皆樣御承知の通りであると存じます。このまま放置いたしますことは、わが國の産業界の破滅を來すおそれもございますので、大藏委員会としては、これらの問題について檢討いたしたいと考え、本日の委員会を招集いたしたような次第であります。 まずこれより経済安定本部財政金融局次長の西原さんから一般金融情勢、産業資金計画等について御説明を願いたいと存じます。
○西原説明員 それでは委員長のお話によりまして、最近の金融の情勢等につきまして概略御説明申し上げたいと存じます。御承知のように昨年の十二月の銀行券の発行高は三千五百五十億、一時は三千六百八十億まで参りましたのでありますが、今年に入りまして漸次減少の傾向をたどつております。これはもちろん税金の收入が非常にふえたということによるのでございますが、大体の足取りを考えてみましても、一月末が三千四百十五億、二月が三千二百二十四億、三月が三千百二十五億、四月が三千百五十九億というふうに漸次少くなつております。そうして現在では大体三千百億台ということにまでなつて参つたのでございます。他面銀行の預金とか貸出し金の動きは、どういうことになつているかと申し上げますと、預金は全國の銀行で一月末に五千十二億あつたのでございますが、五月末にはこれが五千六百八億というふうに大体六百億近い増加を示しております。特に増加の多くなりましたのは通例のことでございますが、三月末と五月末でございます。三月末が五百七十億、四月にはそれから二百億減りまして、五月にはまた大体元に返つて來たというような姿になつております。預金に対しまして貸出しの方面はどういうふうになつておるかと申し上げますと、一月末が三千八百十二億でございましたが、それが二月には三千九百八億、三月末には四千八十二億、四月末には四千百五十二億、五月末には四千二百五十八億というように漸次増加して参つております。これを各月の増加額で申し上げますと、二月中には九十七億を増加いたしております。三月には百七十三億を増加していたのでございます。しかるに四月には七十億、三月の増加額に比べますと、約百億ばかり減つております。また五月は百六億と若干ふえておりますけれども、三月の増加額に比較いたしますと、七十億ばかりまだ少いというような傾向になつております。これは若干市中金融機関の融資警戒氣分というようなものを、反映しているのじやなかろうかというふうに考えられるのでございますが、この六月に参りまして相当に融資は伸びているのでございます。まだ全國の銀行の数字が判明いたしませんが、これは六つの銀行、帝國と第一、千代田、富士、三和、大阪のこの六行につきまして、六月中の融資の状況をのぞいてみますと、この六月一ぱいの融資増加額は百四十四億円でございます。四月の三十億円、五月の二十八億円のそれぞれの六行での融資増加額に比べますと、非常な増加になつております。全國の銀行でどのくらいに貸出し金が増加しておるかまだはつきりいたしませんけれども、大体この六行だけで百四十四億円になつているという数字から推量いたしてみますと、二百億円を越えているのではなかろうかというふうにも考えておるのであります。しかしこの六行の融資の増加の中には原綿の拂い下げ代金とか、あるいは國有の羊毛の拂下げ代金等もございますので、そのうちのどの部分が通常のその他の貸出しに向いているかということになりますと、その金額は割合に少くなつて來るという点もあろうかと思います。なお六月中に日本銀行で融資あつせんをいたしました金額も、百四十億円に達しておるのでありまして、こういうような点から見ますと、金融機関の貸出しも六月になつて参りましてから、相当ふえて來たというふうに考えていいのではなかろうかと思われるのであります。事実大体市中の金融機関の話を聞いておりましても、四月と五月は從來からの政府支拂いの引上げ超過の関係から、非常に手元が苦しいということを言われておりましたけれども、五月末になりまして政府の支拂いが非常にふえました関係から、手元に相当の余裕が出て來るということになりました。そういうような結果、金融機関の目から見ますると、一面手元は非常に余裕が出て來たということでありまして、たとえばコール市場をのぞいてみますと、普通十億ないし二十億のコールの市場が、一時は六十億近辺にまでふえるというような樣子を示したのでございます。そういうようなところに持つて参りまして、ごく最近の惡い情勢といたしましては、たとえば輸出羽二重がキャンセルとかそういうような関係、あるいはポンド地域に対する輸出問題、そういうような事情から若干市中のいわゆる有効需要と申しますか、購買力が海外及び國内的に減つて來た。その結果滯貨が相当にふえて來たということが、市中銀行に対しては大きな圧迫材料になつて参りまして、結局現状をかいつまんで申し上げますと、有用な企業については金融は非常に緩慢であるけれども、その反面そういうふうに考えられないような企業については、非常に金詰まりの傾向にあるということが言い得るのではなかろうかと推察されます。それを物語る一つといたしましては、事実そういうようなことが行われておりますかどうかは存じませんが、最近大阪その他におきまして、大体の金利は今まで二銭八厘が最高でありましたけれども、事実は全部が二銭八厘ということで貸出し金利というものはきまつておつたのです。ところが、ごく最近におきましては、二銭七厘程度のものも出て來たのではなかろうかというようなことも言われてかるのであります。今申し上げましたように、それはそういうようなことを物語つておるのではなかろうかというふうに考えられるのであります。このようなことは私の方で若干調査いたしましたところで、これはたくさんの会社について調ベたものでないものでございますから、全般的に当てはまりますかどうか、その点は御考慮願いたいと思うのでありますけれども、一應ある程度調ベました結果によりますと、石炭、電力、鉄鋼、機械器具工業、肥料、繊維工業、こういうようなものについてごくわずかの会社について実情を調査いたしましたところが、大体最後における金詰まりの原因としてあげられておりますのが、石炭と電力につきましては、金融難と價格の不適正ということでございます。ところが鉄鋼とか機械器具工業、繊維工業あるいは肥料というような業種について見ますと、鉄鋼業は賣れ行き不振と賣掛金の増加ということが非常に大きな原因になつておりますが、機械器具工業におきましては、一番の原因は賣れ行き不振、滯貨の増加ということであります。第二位が金融難、第三位が賣掛金の増加ということになつております。肥料工業におきましても賣れ行き不振ということが第一位でありまして、第二位が金融難、第三位が賣掛金の増加ということであります。次に繊維工業におきましても同樣滯貨の増加、賣れ行き不振ということが第一位の原因でありまして、第二位が金融難、第三位が徴税の強行、こういうふうになつて來ております。そういうようなことが現在の金詰まりの相当なる実態と申しますか、輸出の不振あるいは國内における購買力の問題というようなことが、非常な大きな面を占めて來ているのではなかろうかというように、実情として考えられるのでございます。 なお今年の資金計画でございますが、全体の資金計画といたしましては、この前のときに申し上げましたことが一應の資金計画ということになつておりますが、その後見返り資金につきましては、先般閣議で決定になりましたところは、全体の援助資金の総額をいろいろの援助額自体の関係を考えまして、一應年間千四百億というふうに総額を押えたのでございます。そうしてこれを現実に見返り資金会計に資金が入つて來ることを考えまして、第一・四半期の分としては一應百億、第二・四半期分として、四百億という資金を割当てて考えたのでございます。この内訳は——配分の内訳でございますが、これについては鉄道、通信関係で二百七十億、復金債を償還するための交付公債の買入れ資金六百二十四億、直接の復興融資の金額として五百五億。この五百五億の内訳は、石炭が八十七億、鉄鋼が約四十億、電氣が百四十五億、造船関係が七十億、肥料が四億三千万、農業が二十五億、水産が二億、石油が二億五千、硫化鉱が四億、化学藥品が十億、鉄道の電化に十五億、港湾に五億、荒廃地の復旧に十五億、大都市における電話の施設について十億、街路に五億、学校建築に十五億、水道に五億、住宅に二十億、戰災都市の整理に五億、道路に二十億、こういうふうに全額を配分することに閣議で決定になりまして、それを今月の一日に関係筋の方に持つて参りました。この提出しましたところによりまして、細目の各事業別の区分をいたしました表を、七月の二日以降昨日まで関係方面に提出して、いろいろ了解を求めております。結局ごく最近のことを申し上げますると、こういうものにつきましては、大体逐次個別的の貸付の申請書を日本銀行、大藏省を通じて関係筋に持つて行く。そうすれば関係方面といたしましても、もう第一・四半期も過ぎておりますことでありますので、できるだけ早くそれに対する決定を具体的にして行きたいというようなことになつております。本年の産業資金の方の需要面は、いろいろの情勢の変化等によりまして、若干かわるのではなかろうかというので、今経済安定本部といたしましては、いろいろ作業をいたしております。まだ結論がつきませんので、その方面のことはここに御説明申し上げる段階にまで参つておりませんが、産業資金を供給し得る量というものを、一應最近のことから推定いたしてみますと、ディス・インフレーションを堅持するという建前から申しますと、日本銀行に財政面から入つて参ります金は、全部そのまま市中に拂い戻す、市中に返還するということが建前になるのであろうと思うのであります。この関係の資金は、結局日本銀行のマーケット・オペレーションなり、あるいは貸出し政策、割引政策として使用し得る資金ということになるのでございますが、その資金を六月十七日現在の程度で檢討してみますると、大体総額としては年間八百四十億円ということになると計算されます。その内訳は日本銀行手持ちの復金債のうちの、現金で償還される分が五百四十三億円、貿易特別会計の借入金として受取りますもの、財政面から返済される金二百五十億円がおもなものでありまして、合計して八百四十億ということになるのでございます。これに預金部の資金といたしましては、大体の計算として地方債を引受ける額二百三十三億円を除きまして、なお余裕として約三百億のものはあるというふうに考えられております。 次に市中の金融機関に対しまするその手持の國債及び復金債の現金償還分でありますが、これが大体三百三十億円。さらに市中の金融機関の預金の増加でございますが、一應資金計画としては二千五百億ないし二千三百億というふうに先般押えておりましたが、これを最近のいろいろの預金の伸び悩み等の情勢等も考えまして、これをかりにかたく二千億ということにいたしましても、各会社が株式とかあるいは社債により、または内部留保の資金によりまして自己調達し得る金として七百億、見返り資金から先ほど申し上げましたように五百億という金が出るということになりますと、大体総額といたしましては四千六、七百億の資金が産業面等に供給されるということになるのでございます。これに対しまして、先般この春の四月に資金計画として立てましたところは、産業設備資金としては千六百億、それから運轉資金としては二千億以上というふうに、計算をいたしておりましたわけであります。簡單でございますが、以上で大体概要を御説明申し上げます。
○川野委員長 それでは、ただいま御説明を聞いたわけですが、これから質問を許可いたします。
○小峯委員 ただいまの説明に関連しまして、少し伺いたいと思います。先ほどの説明でも了承できるのでありますが、國債と復金債の買入れ計画で、数字は日銀の分及び市中銀行の分をそれぞれ伺つたんですが、これを月別にどういう計画を立てておられるか伺つておきたい。
○西原説明員 ただいまの日本銀行の國債の買入れ計画につきましては、各月別にどのように買入れるかということにつき、まだ決定しておりません。ただ日本銀行に復金債が毎月現金償還される金額がございます。この分につきまして毎月の金額を申し上げたいと思います。ただいままでは御承知のように今年の三月に石炭等の赤字を補償するために、復金に交付されました公債が百四十一億ございましたので、それが日本銀行の手持ちの復金債の償還に充当されて参りました。日銀には、六月までは現金で復金債の償還がありましたのは全然ないのでございます。大体この七月の半ばで交付公債の額は全部終りまして、七月には日銀に二十五億円現金償還があります。八月は二十二億、九月が六十四億、十月が三十九億、十一月が八十三億、十二月が四十五億、一月が九十六億、二月が八十億、三月が八十六億、合計いたしまして五百四十三億、こういうことに相なるわけであります。なお日本銀行におきましては、御承知のように最近市中銀行が優良な社債その他金融産業の社債等に融資する場合には、所要資金を供給するために市中の復金債を買い入れるという措置をとつておりますので、この数字は今後若干ふえて行くのではなかろうかというふうに考えるわけでございます。ただいま申し上げましたのは六月十七日現在の数字でございます。これ以外の、たとえば貿易資金から返済される分その他はどういうふうになるかということは、貿易資金等の会計自身の経理の関係等もございますので、大体の予定といたしましては第二・四半期、第三・四半期に返るということになつておりますが、まだ具体的には金額がはつきりいたしておりません。
○小峯委員 関連して伺いたいのでありますが、貿易特別会計の現在の状態はどうなつておりますか。貿易貨別会計からの繰入れが見返り資金から入ると思いますが、実は私どもの考えから行けば、貿易資金の関係は一般の金融に関係がある。品物その他の関係で別に考えられませんので、そういう意味で貿易特別会計の現状について、御承知の範囲で伺いたいと思います。
○西原説明員 私どもは、実は貿易特別会計を直接担当しておりませんので、詳しくは存じませんが、貿易特別会計自身が実は拂いが幾らか惡いという原因といたしましては、貿易公團自身の貿易特別会計に対する拂いが非常に惡いのでございます。その原因は、先般も新聞に出ておりましたように、公團として相当なる輸出滯貨を持つておるというような関係からいたしまして、公團自身が非常に金繰りに困つておるということがございますので、それから押せ押せになりまして、貿易特別会計資金といたしましても資金繰りに非常に困つておる、こういう現状になつております。
○小峯委員 先ほどの説明で——前國会で私どもが審議した見返り勘定千七百五十億ということを一應予定したわけですが、千四百五十億になつたことは新聞その他で承知しております。それは援助資金だけの関係でそうなつたものか、その辺をもう少し詳しく御説明願いたいと思います。
○西原説明員 御承知のように千七百五十億と申しますのは、四億三千万ドルという計算に一應なつていたかと思うのでありますが、米國におきまする議会の関係で、その予算が削減されるのではないかというような懸念もございます。まだ確定はいたしておりませんけれども、その後削減案が相当出ておりますので、千四百億というのを固いところとして押えられておるわけであります。千四百億と申しますと、これを三百六十円でドルに換算いたしますと約三億九千万ドルに相なります。
○小峯委員 ただいまの説明で一應常識的にはわかるのでありますが、一体この援助資金と日本銀行の見返り資金との金額の関係は、アメリカの予算で組んだ額でアメリカの物資を買入れて、それを日本へ持つて來たものを拂い下げるという関係になりますから、援助資金が相当ものを言いはせぬかと思うのであります。なお千四百五十億という援助資金は、総額が違うということよりも、むしろアメリカと日本の会計年度の違いから、そうなると思われる節があるのでありますが、その辺の消息を伺いたいと思うのであります。
○西原説明員 ただいまお話のように、会計年度の狂いのことも相当あると思うのであります。たとえて申し上げますと、この七月で百億繰入れになつたわけでございますが、これは一應四月分——今年の四月に日本の國内で賣れたものの概算ということに相なつております。從いまして今度の新しい会計年度から参りました分としては、ずれるという関係が事実起つて参ります。
○小峯委員 それではその千四百五十億というのは最低で、今後の貿易会計などの実情に照してふえる可能性があつて、少くも最初に予算で想定した千七百五十億に、十分なるという見通しを持つているかどうかを伺いたい。
○西原説明員 千四百億というのは、大体本年度の見返り資金の運用計画としては最低というふうに考えております。これだけに押えておけば、その点は十分ではなかろうかというふうに一應考えております。ただ現実に資金が入りますかどうかという点になりますと、これは毎月、結局四月の分が七月というふうに計算されて参つたわけですが、國内に現実に品物が入りましても、國内でそれを現金にいつかえるかという問題がございます。現金にかえるにつきましては、賣先の公團なんかの資金の関係なんかが、先ほど申しましたようにございます。そういうふうにいろいろな押せ押せの関係がございますので、これからもやはり経済界なり金融界なりの趨勢というものが、相当関係するだろうというふうに考えております。しかし大体百億ないし百三十億前後のものは、月々入り得るというふうに考えていいのではなかろうかというように、計算しておるわけであります。
○小峯委員 先ほど自己調達の資金の面で、七百億という数字の御説明がありました。社債と株式が両方入つているのであろうと思いますが、その両方の内訳及びそれに対する安定本部財政金融局としての見通しといいますか、自信といいますか、最近の市場の状態並びに一般の環境から、必ずしもその通りの見通しが実現しないのではないかというような懸念もあるのであります。その辺の見通しを伺つておきたいと思います。
○西原説明員 お答えいたします。先ほど申し上げました自己調達の七百億の内訳は、大体は株式による調達を三百億、社債の直接公募分を十億、企業の内部留保と申しますか、結局償却とかその他による資金を四百億というように考えております。社債の分を非常に少く見ておりますのは、市中の金融機関で実際上社債が引受けられる分が、非常に多いであろうという観点からでございます。社債の最近の状況を簡單に申し上げますと、この一月と二月ごろは社債の状況はあまりよくなかつたのでございます。たとえば一月におきましては一億四千万円の社債が発行されただけでございます。二月は二億円、三月は二億八千万円、四月は三億四千五百万円、五月が二億二千万円、こういうように幾らかふえつつございましたけれども、大体二、三億という程度が社債の発行状況でありましたが、先ほど申し上げましたように、復金債が今年の四、五、六というふうに非常に現金債還が市中の分としてふえて参りました。また五月末から預金の増加が非常によくなりましたために、市中の手元がゆるみまして、六月には七億二千五百万円の社債が発行され、倍以上になりました。さらに七月にはそのまた倍になりまして、約十四億の社債が発行された。八月には大体二十一億の社債が発行されるという状況であります。市中の話を聞いておりますと、六月及び七月の社債の発行額は、市中が希望いたしました額の六割程度を埋めたにすぎない。從いまして社債が倍程度発行されましても十分に消化された。こういうふうに聞いております。なお金融債、つまり興銀債でございますが、これは一月には三億七千万、二月に約三億、三月に二億五千万四月に三億七千万という数字でございましたが、五月は五億台を越えまして、五億七千四百万ということになりました。六月は一挙にその三倍になりまして、十六億七千万という興業銀行債が消化される。こういうことになつております。從いまして先ほどもたびたび申し上げておりますように、五月の末から市中金融状況というものが非常にかわつて來たということを、申し上げてもいいのではなかろうかと思うのでございます。
○川野委員長 なおこの際御報告申し上げておりますが、通産省の宮幡政務次官、大藏省の銀行課長、福田久男君がお見えになつておりますから御報告申し上げます。
○小峯委員 ただいまお話の社債の状態はわかりましたが、その社債の引受けに関しまして日銀の総裁が回轉資金のようにして金を使いたいという案を、この國会でも参考人として述べてございます。というのは、引受け業者に対する金融を一應わくをつくつて、その回轉によつて社債の消化をはかるというようなことを言つておりましたが、それは現実に実施されておりましようか。
○西原説明員 ただいまお話の日本銀行総裁の社債引受け資金を回轉基金として使いたいというようなお話の点は、見返り資金の一部をそれに使おうというようなお話だつたというふうに記憶いたしておりますが、先ほど見返り資金の配分について申し上げましたように、現在のところ全部國債の引受けと復興公債の買入れ等、それらの融資ということに千四百億を一應全部ふり当てておりますので、回轉基金の留保の分はないわけであります。
○小峯委員 見返り資金からのわくでなくして、日銀が別途にそういうふうなわくをつくつて、今と同じような趣旨でやるというようなことを考えておられるか。またそれをあなた方は認めるような方向があるか。
○西原説明員 ただいま日本銀行からそういうように現実に行われているというふうには私まだ聞いておりません。今後の問題といたしましては、ただいま申し上げましたように、社債の発行状況は非常にいいわけでございます。消化状況も非常にいいのでございまして、さしあたつてのところとしてそういう問題は起らないのじやないか。むしろ何と申しますか、社債の発行につきまして問題がございますのは、商法の関係から社債は資本金を同額までしか発行できないということ、これが大きな支障になつております。 もう一つの点は利回りの点でございまして、社債についての應募者の利回り、つまり金融機関等が引受けます場合の利回りは一割八厘、ちようど二銭八厘の貸金の利息を年利に直しますと、たしか一割三厘ということになると思いますが、両方とも利回りとしては同じでございます。ところが発行者の利回りになりますと、どうもいろいろ新聞等で聞いておりますと非常に高くつくということがございますので、その点が一つの問題になるかと思います。 もう一つの社債の発行につきましての問題の点は、現在三年ということで発行されておりますけれども、これをさらに延ばした方がいいのではないかという点でございます。しかしあとの二点として申し上げました点は、ごく最近におきまして引受け手数量を下げるとか、あるいは年限を長くするというふうにして、新しい社債の発行の基準と申しますか、利回り基準等の條件が大体できたようでございますから、これによつてさらにその点は改善されて行くというふうに考えております。
○小峯委員 株式の三百億という数字に対する見通しなんでございますが、株式というものの扱い方は、さだめし大藏省でもあるいは安定本部でも、こういう機微な問題に対する認識というものはそうはつきりできておらぬと思いますし、いつぞやこの株式の金融に対する質問をしましたときに、すぐ投機というお話がありましたが、私は、今年は株式というものによる自己資金の調達が、非常に重要だと思うのであります。よほど株式の魅力というものをつないで行きませんと、株式が増資ができますと、そのことはただちに、いわば市場に対しては供給源がふえるわけでありまして、増資が一方で行われるということは同時に株式の増加を來す。そのこと自体が市場に対しましては、弱い材料になるわけであります。どうしても今年は復金のないあと、株式市場による資金調達も大切だと思いますが、最近どこでもかしこでも同じことでありますが、金融難の問題が言われ、特に証券市場に関しましてもこの点が言われております。その中でも融資準則というものがありまして、証券金融に対しましては、おそらくこれは最下位の扱いではないかと思いますが、今年の長期資金計画というものの中に、株式の占める割合が非常に重いとすると、その融資に対する扱いなども、考え直していただかなくてはならぬ時期ではないかと思うのでありますが、これに対する当局の考え方を承つておきたいと思います。
○西原説明員 今年の株と申しますか、増資によりまする自己資金の調達額を、一應三百億というふうに計算しておりますが、昨年からの大体の実績ということを根拠にして計算しておるわけであります。しかしただいま御指摘のように、最近における株式市場というものは、さしあたり芳ばしくないというような事情もあろうかと思います。しかし結局社債の発行をいたしますためにも、やはり増資しなければならぬという面もございましようし、各種の面から増資につきましては、いろいろと各会社で御熱心に御研究になつておられるところと思います。また税制その他でも法人税とが種々の点で、こういうことについては、いろいろ内外ともに檢討されておりますので、増資のしやすいようになるということは、考えられるところであろうと思つております。 金融の問題につきましては昨年來いろいろお話がございました。現在は融資準則の上で証券金融——廣い意味で申します証券金融として処置せられておりますることは、甲種の産業の増資分につきましての引受けのための金融については、その七割までは一般に金融しているということに、証券業者の引受けの場合及び個人の引受けの場合は、そういうことにきまつているのであります。ただ一般にいわゆる決済資金というものにつきましては三億というわくがございますので、これについていろいろ昨年來お話があつたというふうに聞いております。いろいろ檢討調査し、取引委員会等においてもこの金融の問題については檢討されているのであろうと思いますけれども、私の方としてはまだ何も聞いておりませんので、どういうふうになつておりますかよく存じません。
○川野委員長 なおちよつと御報告を申し上げておきますが、実は通産省の中小企業廳の記内振興部長、通産省企業局の産業資金課長の岡田豊君、中小企業廳の金融課長の三輪學俊君、以上お見えでございますので、さよう御了承を願います。
○小峯委員 特にこれは通商産業省の政務次官に伺つておいて、御分担で答弁していただけばけつこうであります。 今年の予算から來る日本経済の方向といたしまして、大藏大臣その他安定本部長官も前國会でかわるがわるディス・インフレということを主張して参りました。私はその当時からの持論で、経済にディス・インフレというような甘い状態はあり得ない。デフレになるかインフレになるかどつちかなのだ。結局ディス・インフレになるのはデフレになるのを金融で引きとめるのだという考え方で、質疑もして來たつもりであります。私どもの考え方の方がむしろ正しいので、この一月くらいのデフレ轉換には相当深刻なものがあるだろうと思う。ただこの場合にディス・インフの金融で引きとめていいかと申しますれば、御承知のように日本の経済というものは、資本主義的に見る限り戰時、戰後を通じてかなり甘いやり方をして來ておりますので、その甘さをとりませんと、國際市場につながる準備としての予算の実行というものの使命を没却するのであります。それでいつから金融をゆるめたらよいかということが、大きい意味の宿題であろうと思います。これは大臣諸公に伺わなければならぬのでありますが、ちようど政務次官がお見えになつておりますから、固くならずにいつからそういう状態になるか。その点実際の産業行政をやつておられるお立場から伺つておきたいと思います。
○宮幡説明員 ただいまのお尋ねはまことにごもつともだと存じます。私もただいまの立場に就任いたしてわずか一箇月の間でありますが、いろいろ構想を練り、また大臣とも緊密に協議をいたしております。そこでただいまの小峯委員の御質問でありますが、当省といたしましてはただいまの御質問に対しましては、おおむね希望的観測と申しましようか、現在の状況にあきたらずして、近き時期におきましてかくせなければ通産行政の全きを得ないであろうという構想のもとに、ただいま進んでおります。いずれにいたしましても、現下の金融事情は小峯委員の仰せられます通り、遺憾ながらディス・インフレという言葉を肯定することができない事情でありまして、デフレ化が濃厚であります。あるいは言葉が過ぎるかは存じませんが、イタリアの経済再建過程に現われましたところの安定恐慌の前夜の感じが、現在ひしひしといたしております。ことにただいま安本関係者から資金繰りの御説明もあつたのでありますが、ただいまの日本政府の建前といたしましては、総合資金計画は安本でおやりになつておるのでありまして、当方の意見というものはおおむね希望的に葬り去られておる。この点に重大なる一つの欠陷も認めねばならない。かようにまで差迫つております。 大臣にかわつてお答え申し上げますならば、ただいま予算の編成の仕方におきましては、御承知のようにドツジ・ラインによつて押されまして、健全均衡の予算を実施面に移しつつあるところでありまして、またこれと一連の関係にあります税制改革も、シャウプ博士によつてただいま檢討せられるところでありますが、この税制改革が檢討せられまして減税措置に向います。おおむね財源というものはおそらく價格調整費の面に深く滲透して参るであろう、かように想像しておりますと、その場合におきまするドツジ・ラインと、シャウプ博士の勧告減税案なるものとの間に、ぴつたり來るであろうかどうかということを、まずもつて通商産業省としては心配いたしております。この両線がきわめて緊密にうまく合致いたしまして、経済の環流と申しましようか、財政的経済環流と申しましようか、これが國民経済の中に溶け込みまして、十分有効的な循環をいたすことは、ただいまの環流においては非常に望み薄いものだと推定いたしております。從いましてこの調和をとりますものは、一に金融措置の適切ということでなければならないと存じまして、あるいはいろいろな手段、方法もございましようが、先般閣議を通じまして総理大臣にも御要請いたしておきましたのでありますが、一段と高きところから、從來その筋よりいただきましたところの御指導より一段高きところの財政的な御指導を重ねていただきまして、このドツジ・ラインとシャウプ勧告案との調和をとるべき全面的な金融措置の御構想を、御指導願わなくてはならないのではなかろうか、かように考えております。從いまして当省の求めております金融政策につきましては、このままで放擲いたすか、あるいはこのままで推移を余儀なくせられた場合におきましては、中小企業を初めといたしまして、産業の大きな割合が倒れるかあるいは中止するかの危險状態にあるものと想定いたしまして、当面の諸問題の解決に当つております。 まず中小企業の問題につきましては、細目は中小企業廳の係官も見えておりますから、こまかい数字は後刻詳しく御説明申し上げますが、今年といたしまして、どうしても設備資金として所要なるものはおおむね八十億程度であります。運轉資金として百五十億が要求せられております。中小企業の範囲でありますが、最近の統計——それが必ずしも絶対的のものとは申し上げかねますが、約四、五人の工場が全中小企業の八〇%を占めている実情でありまして、これをいち早く先般御審議御通過を願いましたところの中小企業等協同組合法に基く企業組合に結成せしめ、さらに協同組合を事業協同組合、あるいは信用協同組合等を編成いたすことを指導いたしまして、この方面の弱小なる中小企業を一つの力ある組合團体に仕上げて参りたい。しこうしてこれらを対象といたしまする資金繰りの問題でありますが、これは先ほど控席の方で承つておりますと、きわめて微弱な御説明がありましたが、われわれの希望は非常に強力であります。中小企業を倒しては國の再建もなければ貿易の振興もありません。かような意味におきまして、貿易を振興せしむることは中小企業に安定した経営力を持たしめるということでありますので、かねがね大藏大臣とも御相談申し上げまして、本日も特に大藏大臣の御内意もありましたので、銀行局方面に係官を派遣いたしまして、切実なる金融の面を打開すべく方策を構じております。また貿易特別会計の方についても先刻お尋ねがありましたが、貿易特別会計に積立てられましたものは未だ百億だけであります。資金の面においてきわめて不円滑な状態の現われております最大の原因は、輸出品の滯貨ももとよりでありますが、輸入物資の賣掛代金の未回收がはなはだ多いのであります。六月三十日現在におきまして、約百六十三億という数字になつておりまして、これをこのまま推移いたしますると、九月末には二百三十億程度の賣掛金の未回收という状態になつて参ります。そこで大きく浮んで参りますことは價格政策でありまして、この價格政策につきましても、第一番の重点をなしますものは、補給金の制度を打切ることが減税の近道であるという議論も、いろいろな方面から聞いておりますが、これを急速に打切りました場合には、産業はことごとく倒壊いたします。しかも最近ようやくにして外貨の若干部分を保留することを許されましたけれども、日本においてはドル・ファンドをほとんど確保しておらない。しかも海外の市場を全然知らない状況においてやつて参りましためくら貿易が、單一為替レートに結ばれまして今日となりました事態において、ただちに輸出入の両面を通じまして補給金全面打切り等の実施は困難であろうと思いまして、この点につきましても若干安本、大藏省と意見を異にいたしております。すなわち金融の面につきまして、一應の梗塞打開をいたします以上、これと相関連いたしまして價格政策に全きを得なければならないと、かように確信いたしております。もしこの両面がきわめて緊密に調和いたさなかつたならば、小峯委員の仰せられる通り、残念ながらディス・インフレの旗印をかなぐり捨てまして、デフレというものを肯定しなければならない。このデフレの肯定が簡單に言葉の上ならけつこうでありますが、その悲惨を國民に與え、それから安定恐慌へ突入するという危險がありますので、ただいまのところ安本あるいは大藏当局とも意見を異にいたしまするが、ポリシー・ボードの活躍に期待いたしまして、当省といたしましては独自の金融政策を樹立し、すでに金融政策の大綱もつくりました。また今日誤つて傳えられておりますが、通商産業省施策大綱なるものを第一次、第二次、すでに第三次まで練り上げまして、明日の省議にかけまして、さらに閣議に送りまして國民の前に御批判に備えたい、かようなことにいたしまして、全面的な金融打開政策を積極果敢に構じておりますので、どうか金融面を担当いたします当委員会といたしましては、切実なる御忠言と御勧告をいただきたいことをお願いいたしまして、はなはだ足りない答弁でありますが、小峯委員にお答えいたしまして、事務的なことは担当官からお答えさしていただきます。
○小峯委員 非常に御丁寧な答弁をいただきましたが、私の伺いました点にも触れて、果敢に金融政策を展開しなければディス・インフレにならない。産業を預かつておる省の政務次官からの御答弁でありますが同感であります。但しお氣をつけ願いたい点は、資本主義原則が産業の合理化を進める上には、金の出し方がやはり時期が早過ぎますと、國民経済に対する競爭力を培養する上に、懸念が非常に多いのであります。私が特に伺いましたのは、そういつた産業合理化を促進することが通商産業省の一つの役割であり、またそうしてはならない通商産業省の役割があると思う。その二律背反する二つの命題を、どの点からいつごろから調和させるかということを伺いたかつたのであります。これと関連いたしまして伺いたいのであります。それは先ほども金融の問題は安本の次官から御説明がありましたが、もちろん内容のいい会社に対しましては金融なんかそれほど問題でないのであります。銀行の金融というものは、今までにないいわばゆとりのあるものになつておりまして、内容のいいもの、有利な会社、ことに國策の線に沿つております金融というものは、案外好轉しておると思います。問題は中小企業でありまして、中小企業対策というのはいろいろございますが、いろいろ突き詰めれば結局問題は中小企業なのでありまして、中小企業に対する資金の問題になると思います。そういう対策につきまして、先ほど御熱心に中小企業の問題を御答弁いただきましたが、その中小企業に対する金融の面で、特に通商産業省として今までの関係とは違うのだ、こういうふうに今やつているのだという点で、特に強調してよい点を一應御説明願いたいと思います。
○宮幡説明員 先刻もお答えいたしましたように、いまだ申し上げることがはなはだ希望的のような構想でありまして、切実なる御質問に対して適切なお答えができないことを遺憾に思うのであります。実際の面におきましても、今までは通商産業省は金融政策というものを簡單に申せば、知らないか、わからないかでおつた状態であります。從いましてお説のようにかりに金融の道をつけてやるといたしましても、その時期と程度を越えますならば、逆作用を起すであろう。これもその通りと思います。從いましてインフレを助長しない、かつての財政インフレ的な傾向を帶びて來ない限度において、金融の道を開くべきである。これは一貫した方針といたしております。それからもう一点でありますが、價格政策の点におきましても、國際市場をながめまして、競爭相手國の外國市場の價格を第一の見合いにいたしまして、また國内消費の物資は日本本國着の價格を見合いといたしまして、そしてこれと調和いたさない價格につきまして、暫定的に助成いたさなければならないもののみに補給金を継続する、かような態勢をもつて参ります以上、その時期と方法を誤らない限り、かつてのごとき財政的インフレをまた再発せしめるという懸念は、まずなかろうと考えております。具体的中小企業の問題といたしましては、ただいま前段にも申し上げました通り、きわめて小さい規模の中小企業のことでありまするから、これを團体化して少しかたまりを大きくしてやろうという指導を積極的にしておると同時に、工場方面につきましては、ただいま工場診断ということを行いまして、その工場診断の適格者はこれをリストの上に乘せまして、大藏省を通じ、政策委員会に対しまして一つの設備資金わく、運轉資金わくというものをポリシー・ボードの中に設けていただきまして、通商産業省の補助しあつせんいたしますものに対しては、円満なる金融のできますように、ただいま大分進行中でございますので、何とぞ御了承願いたいと思います。
○小峯委員 後段の御答弁で非常にヒントを得たのでありますが、商工省が補助する、中小企業廳が主として御管掌になると思いますが、補助するのに対する金融の道でありますが、具体的にどの金融機関を使つてどのくらいのわくでやるか、もちろんまだ正式に発表する段階まで至つておらないかもしれないが、その辺の構想を中小企業廳の方に伺いたいと思います。
○記内説明員 現在まで調べましたところによりますと、輸出を中心とする産業、それから基礎産業の関連産業、輸出及が輸入に関連する産業、國民生活必需品の産業、この方面の希望意見その他を全部調査しまして、それを適当に査定いたしました数字が、大体先ほども政務次官からお話がありましたように、設備資金でありまして今年度八十億、それから長期運轉資金といたしまして約二百億という数字が出ておるわけであります。これも相当嚴密な査定を加えた結果であります。從いましてこれだけの資金を一般の運轉資金、最近滯つておりますいろいろな賣掛代金とか、滯貨資金というふうな短期資金は別といたしましても、これだけの長期資金はぜひ確保したいというふうに考えて、その財源としましては、たとえばイロア・ファンドからの見返り資金の流用、あるいは預金部資金の運用という方面に期待したいというふうに考えておる次第であります。
○小峯委員 ただいまの中小企業廳からの答弁でありますが、それに関連して銀行局の方の金融政策から、今言つたようなものに対する可能性及び見通しの問題を伺つておきたいと思います。
○福田説明員 お話のように中小企業金融は非常にむずかしい問題だと存じますが、いろいろと金額の点等につきましては、中小企業廳でも御檢討されておるようであります。しかし大藏省といたしましても金額につきましては、まだ確たる確信がある数字を得るに至つておりません。また中小企業金融に対する基本的ないろいろな対策については、場合によつては法律その他を要するような場合もあるかもしれませんので、とりあえず現行の制度なり、機構なりの範囲内でやり得るという面から、さしあたりやるべきことについて実は着々準備を進めつつあるわけでありますが、その観点から二、三申し上げてみたいと思います。 一つは日本銀行の中小企業に対する特別の融資のわくという制度が、大分前から行われておつたのでありますが、ついせんだつてまでそれの限度が十億でありましたが、それをごく最近十二億にふやしました。なおその十二億という金額をもう少し廣げたいというような点を考えております。この特別なわくと申すのは御承知かと思いますが、日本興業銀行、商工君合中央金庫及び日本勧業銀行がそれを担当して扱つておるわけでありまして、中小企業に対する金融としては比較的順調に進んでおるように聞いております。回收状況も今までのところあまり惡くないようであります。そういつた方式をもう少し進めて行きたいのが第一点であります。 それから第二には中小企業に対する金融を從來担当して來た金融機関、言いかえれば特殊金融機関、言葉が惡いかもしれませんが、無盡会社とかあるいは市街地信用組合とか、そういう主として中小企業金融を相当しておつた金融機関の融資活動を積極化するという面に、特に時を注ぐことにいたしたい。その方法といたしましては、それらの金融機関の持つております國債というようなものを、日本銀行のオペレーションによつて買い取つて、そこに資金を流すことによつて、中小企業金融を積極的にそれらの機関がなし得るごとく措置したいというのが、第二点であります。そのほか現在あります信用保証協会、これは全國各縣に一つあるいはそれ以上あるわけでありますが、それらの信用保証協会の機能を十分に活用したい。先般東京都において相当大幅の出資をされて、積極的にこの機能を働かせようということが、新聞紙上にも傳えられておつたようでありますが、そういつた雰囲氣が、だんだん経済が安定するに從つて各地に起つて参ると思います。これは今までなかつた縣でも、そういつた信用保証協会が続々できつつありますので、そういつた空氣を大いに助長する方向に導いて行きたいというようなことも考えておるわけであります。一般的に申しまして、地方銀行などにおきましてはその融資額は概して小さな金額が多いので、実質的には相当地方銀行も中小企業金融に寄與しておると思いますが、特に今申しました小さな無盡会社とか、市街地信用組合とかいつたようなものを、重点的に考えて行きたいと考えておるわけであります。なお見返り資金から中小企業金融に一定の金額を運用するようにいたしたいという点については、考え方としては商工省からお話になつた考え方と同じ氣持は持つておりますけれども、その実現可能性等につきましては、必ずしも樂観は許されないのじやないかと思います。なお預金部資金につきましては、これも終戰直後に出されました司令部のメモランダムによりまして、いつも申し上げておることでありますが、預金部金は國債あるいは地方債に運用するのに当分限るべきだ。そのほかに運用してはならないという制約がありますので、その覚書を修正していただかない限り、ちよつと方法がないのじやないか。いろいろ苦慮はいたしておりますけれども、はつきり預金部資金がその方面にまわると申し上げるだけの段階には至つておらないことを、非常に遺憾に思いますけれども、考え方としては、やはりそういうことも考えるべきだというふうに考えております。
○小峯委員 ただいまの答弁を聞いておりまして、私どもの考えている線とほば一致しているので、非常に欣快にたえません。新任の課長さんのようでありますが、非常に勉強しておられるのをあらためて敬意を表します。しかしただいま通産省の方からお話がありました二百八十億に比べますと、これは非常に規模が小さい。問題はここでありまして、どうもこれは大藏省だけの金融ではない。やはり産業というものと見返つて、しつかり手を握つていただかなければならないと思うのでありますが、幸い大藏委員会出身の宮幡委員が次官に新任されましたので、金融と産業をしつかり結びつけ、先ほど來申し上げるように、われわれが考えているところでは大藏大臣のデイス・インフレ政策ができるかできないか、デフレに追い込んで安定恐慌に持つて行くか、それともデイス・インフレの線で所期の効果をあげるかのわかれ目だと思います。どうかその点において格段の御考慮をされて、その点われわれ大藏委員会も及ばずながら声援いたしますから、通産次官もがんばつていただきたいのであります。 なお第二点の特殊金融機関を活用するということは、大藏省の考えとしては躍進的な進歩だと思う。どうも大藏省の考え方というものは、大学出の頭のいい方が一般銀行に対する金融以外になかなか出られない。金融というものは、特に中小企業の金融というものはもつと苦労をされた、ほんとうに実情を知つたところの、かゆいところに手の届くような人がやるべきことだと思いますが、今まではそうではなかつた。今無盡会社や信用組合に手をつけるということで、私はその点非常な進歩だと思いますので、どうかこういう特殊金融機関に対する御勉強を積極的に進めていただきたいと思います。 なお特別金融課長が見えておりませんが、先般資金業法が國会を通過いたしましたが、こういう企業金融機関のほかにもう一つ、言葉はちよつとおかしいかもしれませんが、ほんとうの意味の庶民金融、納民金融というものが取上げられておるのでありまして、これはあまり目立たない機関でありますが、総括的に末端的な役割を果していることを、中小企業廳の方でもまた大藏省の方でもよく了承して、この点に対する研究を進めていただきたいと思います。意味はよく通じなかつたかもしれませんが、以上私は金融が今の経済政策の中で非常に重点的な役割を持つものであるということ、しかしこの金融を手放しにゆるめることは、日本の経済を國際経済に結びつける上において、そう簡單にイエスと言つてよろしいものか。資本主義の原則をとる限り、その点に対する疑問もあるわけでありまして、この点に対する限り大藏省と通産省とは一体となつて、御善処されんことを特に強く希望して、私の質問を終りたいと思います。
○風早委員 大藏委員として最も活躍しておられました宮幡委員が、このたび通産省の政務次官になられましたことは、私ども非常に慶賀にたえない次第でありますが、項に宮幡委員はある意味において政党的な感覚を持つておられる方でありまして、今日の御答弁の中にもそれがほのかに現われている。そこでできるだけそういう意氣込みでやつていただきたいと思います。 一つ宮幡次官に伺つてみたいのでありますが、問題はやはり見返り資金の用途であります。前國会におきまして地方配付金が半減される、あるいはまた災害救済、復興の費用がなくなる、中小金融がどうにもならなくなつて來る、農業金融もきゆうくつである、こういうふうなことが問題になりました場合に、いつも政府の答弁としては、見返り資金というものの運営において何とかならないでもないというようなお話もあつた。しかしながら今日までの実際を見ますと、われわれが常に指摘しておりました通り、一向にそういうことは問題になつておらない。この際ひとつ、これらの費用について申し上げるわけではないのでありますが、特に今緊急を要する問題として失業対策費というようなものについては、一体見返り資金から出るのかどうか。またもう一つは災害の問題でありますが、先般のデラ台風、これは決して台風としては大きなものでないということは、氣象台の当局からもわれわれは聽取しておりますが、雨量にしてもわずか二百ミリ程度のものである。しかしながら今日の河川は、もう百ミリ程度の雨量で完全に参つてしまうというような状況に置かれている。こういうことはすでに第五國会でもわかつておつたし、われわれもそれを指摘しておつた。しかも政府及び民自党の諸君は、強引に予算を通してしまわれた。はたせるかな、あのような大したことのない台風によりまして、ほとんど当局としても意想外の大被害を生じている。これは意想外でも何でもないのでありまして、さらにこれから八月、九月にかけまして起つて來る台風のことを考えるならば、これはもうほとんど戰慄に値するものであると思うのであります。こういう災害の被害額というものも、まだ政府は十分出しておらない。この間河川課長を呼んぶ大体聞きましたところによりますと、河川方面だけでも六十億だという話でありますが、なお農家の被害田畑というものは、実におびただしいものだと思うのであります。これらに対してもさしずめ金がいるのでありますが、金がない。この見返り資金をこの方面に対して一体出す意思があるのかどうか。こういう点につきまして、はつきりした御答弁をお願いしたいと思うのであります。特に失業の対策につきましては、今日もう御承知のように全國をゆるがせている大問題でありまして、政府が何らの失業対策なくしてあの乱暴な首切りをやつて來ているというところに、すべての今日の不安動搖が起つておる。この点につきましても見返り資金からこれをどんどんと失業対策費として支出してもよかりそうに思うのでありますが、この点についてもひとつはつきりした御答弁をお願いしたいと思います。
○宮幡説明員 風早委員からたいへんどうも御推奬をいただきまして、この席からお礼を申し上げます。お尋ねの点一應ごもつともだと拜承いたしますが、それはおおむね大藏省から御答弁すべき事柄でありまして、通産省としてはこれに対しておそらく風早委員の御満足な答弁をなすべき権限と申しますか、範囲と申しますか、そのわくの中にないだろうと思います。從いまして、関連いたします点だけをお答えさしていただきたいと存じます。 失業対策費をエイド・ファンドから出したらどうか、こういうことであります。御意見としてはいささかの異議もございません。元來一千七百五十億の予算の組まれました当時、関係筋の方からいただきましたスキャップに基きますれば、これは産業資金、産業投資ということが大眼目でありまして、通商産業省といたしましてはその資金の全面的有効使用を許されることを期待して、決して行き過ぎではないと存じます。しかしながら諸種の事情は六・三制の費用とか、あるいは災害復旧費とか、あるいは失業対策費とかが要求されるであろうということにかんがみまして、こちらは第一・四半期、第二・四半期の計画において一應百六十億を預けて三百四十四億を運用しますときにおいても、三百四十四億を産業資金にほしいのだということは当然であり、またそう言いたいのでありましたがさしひかえまして、三百十七億程度の要求をいたしたような次第であります。幸いにいたしまして安本あるいは大藏省あるいは労働省等におきまして、適切なる御勘案のもとに関係筋との御交渉によりまして、失業対策費がこの面から出て参ります点につきましては、通商産業省としては異議を申し述べたくない、かように考えておるわけであります。どうぞ御了承願います。 それからデラ台風の問題でありますが、これは御説の通り台風としては大したものではありませんでしたが、七月五日現在において全國各地に現われました災害を総合的に金額的に表示いたしますと、約二百二十二億になつております。その八割が中國、九州、四國、この地域にあるのでありまして、これに対しましては九州、四國等の方方から大挙陳情の次第もありまして、地方行政委員会のおはからいによりまして、当面の應急費として約十億の支出をするように内定いたしたように聞いております。その余の復興計画につきましては、やがて根本的な案ができるだろう。その場合におきましては、まず水産漁業関係の被害がなかなか莫大でありまして、当省として担当いたします漁網の適切なり配給、あるいは漁船に対しまする油の問題、その他復興に要しまする基礎的な資材等の手当につきましては、ただいま申しました二百二十二億の災害の現況に照しまして、ただいまより切実に手配をいたしております。從いまして、総合的な復興計画ができ上ります以上、当省はその計画に基きまして急速に復興資材の配給その他の手配をいたすことに、万遺憾なきを期したいと存じております。簡単でありますが、以上をもつてお答えといたします。
○風早委員 今御答弁でありましたが、大体その趣旨、方向というところについては、一應われわれの要望は入れられておるかのごとくにして、実際その実質から見ますと、これは今お話の二百二十二億の災害の問題だけをとつてみましても、これに対してまあせいぜい十億程度のものである。これからまだ必ず起る災害に対して、それが一体どの程度の薬になるか、ほとんどこれは問題にならないわけでありまして、ほんとうの人的な被害の一部に対して、まあ慰安的な手当をするという程度にすぎないのであります。こういうもので何か災害対策に見返り資金を使つたというようなことは、われわれとうてい言えた義理ではなかろうと思うのでありまして、こういう点についてははなはだ遺憾であります。これは今日非常時であるということを十分に御認識あつて、もう少し思い切つた見返り資金の用途について、さらに檢討せられんことを切望してやまないわけであります。今伺いたいのは、たとえば復金債の償還というようなことは、見返り資金の用途の一つとしてすでに一應政策としてはきめられておる。しかしながら、これなども復金債の償還をやめて、直接産業資金にまわせというような要望もずいぶんあるわけであります。 〔委員長退席、島村委員長代理着席〕 また、少くも復金におきまして回收したものを日銀に返さないで、直接産業にまわせというようなことも意見としてはずいぶん出ておるわけでありますが、こういう点について今政府当局としてはどう考えておられるか。それはできないものであるか、できないとすればその事情はどこにあるのか、この点をひとつお答え願いたいと思います。
○西原説明員 お答えいたします。復金債のうちで、復金債がこの三月末で千五十一億ございまして、それを今度の方針として全額本年度償還をするということになつておるわけでございます。その償還の方法といたしましては、百四十一億円は石炭等の赤字補填のために交付される交付公債でもつて償還をする。これは復金に政府から出資されまして、ただちに日本銀行に返る、こういうことになつております。事実現在までにほとんど実行済みでございます。その次に三百億円は政府の一般会計から復金に現金で出資いたしまして、これでもつて復金債を償還するということになつております。次に二十五億円は復金自体の貸出金または利息の回收金をもつて現金償還をする、こういうことになります。残額の六百二十五億円を一應交付公債をもつて復金に返しまして、そうして見返り資金でその公債を買いまして、それでもつて現金を償還する、こういうことに現在まできまつて來ているわけでございます。現在までの実行の状況を申し上げますと、今までのところでは政府出資の三百億円、それから先ほど申し上げました石炭等の補償のための交付公債百四十一億円、これでもつて復金債を償還して参つております。六百二十五億円の復金債の償還のための見返り資金からの資金の併給につきましては、第三・四半期以降において実行するという予定になつているわけであります。今までのところではそういう方針で來ておりますので、ただいまお話ございましたようなこの六百二十五億円を直接に投資の方にまわすということも、一應今のところとしてはそういうことにはなつたいないわけでございます。
○風早委員 結局これは今お話になつたような政策が、先ほど小峯委員なりあるいはまた宮幡政務次官が言われましたように、つまり今日の事態というものがデフレである、ディス・インフレというものではないということの論拠の一つにもなつておるのではないかと思うのであります。しかしながらこの点につきましては、私ども共産党としてはまつたく別個の見方をしておるわけであります。一体デフレといい、インフレといい、それは結局ある一面を見てそういうふうに言われるだけでありまして、その全体を総合したら、やはりこれはいわゆるディス・インフレというべきものなんだ。現政府当局の一應言う通りなんだ。しかしその内容は結局ある一面につきましてはインフレ、ある一面につきましてはデフレであります。最初の政府委員の御説明によりましても、結局一部の企業につきましては今日金融は緩慢です。しかいながらそれ以外のほとんど大部分の企業につきましては、確かにこれは非常な金詰まりである。そういう矛盾が起つておるのでありまして、それが今日の政策の根幹をなしておる。これは政策でありまして、結局これによりまして政府が意図しておりますいわゆる集中生産方式というものを、金融の面から裏づけようとするものにすぎないのでありまして、それを結局ディス・インフレと名づけるということになるのであるとわれわれは見ているわけであります。これ点から問題が出て來るのでありまして、結局今日デフレじやないかというのは、多かれ少なかれ、金融の面につきましては集中的に一部の者だけが恩惠をこうむつている。そうして恩惠をこうむつておりながら、実は賣れ行きの不振でもつて、その金の使い道がないというふうな、まことに醜態になつている。しかもそれ以外の大多数につきましては、これはただ企業の面だけではない。直接その飛ばつちりを受けまして、賃金の支拂いの面にも來ているし、また一般の賃金の額そのものにも來ております。農民の生活状態にも來ております。すべての勤労者また多数の産業資本家の上に來ているわけでありまして、これについてみなその金詰まりをうつたえている次第であると思うのであります。この点につきまして結局問題を解決するには、どうしても根本に——これは名称に何でもいいのでありますが、要するに総合いたしまして、ディス・インフレと言われるこの根本の政策を、根本的にかえて行く以外にはないとわれわれは信じている次第であります。この点について政府は、今國民大多数の要望、またこれは民自党の諸君の中にもデフレだ、デフレだと言われるその声は、結局根本的には大衆の声でありまして、そういうふうな新らしい要望——新しいと申しましても、これは結局政府が今回あの予算を遂行する過程で、もうはつきりとみすがら明らかにして参りました結果でありまして、その新しい状態に対してここで大きな政策の轉換をやる。つまりこれらの金詰まりで困つている層に対しまして、根本的な手当てを加えるというふうな方法を考える意思があるかどうか、この点について宮幡新政務次官に伺いたい。
○宮幡説明員 お答えいたします。ただいまお尋ねのうち、インフレといい、デフレといい、そういう面は両方あるんだ、結局政府の言つておつたディス・インフレーションが正しいのだ、こういうお話であります。これはおそらく見解の相違ともなりでありましようから、お答えするのもむだではなかろうかと存じますが、意見としてお聞取りを願いたいのであります。物事に現われます傾向というものは、上から下まで同じように現象として現われて來るものではなかろうかと存じます。ある面ではインフレの收束の事態にあり、ある面におきましてはデフレの傾向が濃厚になつて、すでにデフレになつているというような事態もあり、たまにはデフレ傾向の中にもインフレ傾向をたどる状態もあろうと存じます。この点はおしなべて一列に右へならえというようなぐあいには参るものではなかろうと存じます。その食い違いと申しますか、現象の、ときと場合と相違いたしますところの一つの御批判であろうと思います。御意見として拜聽いたしたいと思います。 それから風早委員も御承知の通り、終戰以來日本のとつて参りました経済の行き方と申しますか、あるいは財政的の方途と申しますか、これは風早委員の方が十分御承知のばずであります。生産面におきましては、おおむね資本主義経済を遵奉して参つた。消費と分配の面におきましては、社会主義経済を遵奉して参つたことは明らかな事実であります。これを一貫いたしまして、一つの経済的主義の中に統合させようとしておるのがただいまの実情でありまして、この移りかわりにおきましては、お説のようないろいろな矛盾も現われて來ることは、これはやむを得ないことである、かように考えております。ことに集中生産のお言葉でありますが、これは字句の問題になりますけれども、はなはだ不適当な言葉であると考えております。就任以來集中生産に関しまする根本的なその筋との関係も探求いたしてみましたが、これは集中生産の意味と申しますよりも、能率生産と申す方が正しいのであります。從いましてただいまは省の中において、あらゆる文書にもあるいは口頭説明においても、集中生産という言葉を用いないし、しかもこれに言行一致いたしますような心構えをもつて行政面に進むように、特に指導もしております。大臣もまた同一の観点のもとにおきまして、各種の施策を行つております。從いまして消費と分配面に入りました社会主義経済というものは、順次そのあとを消して参りまして、やがては自由企業性、自由主義経済というものに突入して参るということが、ただいまの推移でありまして、その場合に能率劣等のもの、創意工夫を怠つたもの、努力の欠けたものが自然淘汰の原理によりまして敗退するのはやむを得なかろうと思います。決して法制的処置をとりまして、かつてのごとき企業許可令のごときものを設けまして、産業を切捨てたり統合せしめたりするような指導はいたさない方針でございますので、この点は特に從來の声明とはあるいは百八十度の轉換とおつしやるかもしれませんが、その筋との交渉の結果、集中生産でなくして、自然に自由競爭の結果、優勝劣敗の現われて來ることによつて、企業の健全なる再建をいたしたい、かような方向に参つておりますことを何とぞ御了承願います。
○風早委員 今の最後の御説明は非常に重大だと思います。そういたしますと政府は今後こういう事態を一つの轉機として、今までの集中生産方式というものから——集中生産方式というものは、もう一度私の解釈をつけ加えておきますけれども、結局金融の面でも、資材の面でも、またその他一切の面、たとえば税金の面までも含めまして、それは能率的とおつしやればその通りかもしれませんが、必ずしもそれはそうじやないわけでありますが、とにかく分量的に言いまして、きわめて一部の限られた企業の経営にだけ一切の恩典を集中して行くという積極的な、意識的な政策であると考えるのであります。そういうふうな集中生産方式を一應やめて、そうして新しく自由競爭の自然的な結果にまつというようなところに、根本の政策の轉換が行われるのであるというふうに今承つたのでありますが、この点は間違いないわけでありますか、念のためちよつとお聞きしておきます。
○宮幡説明員 先刻も申し上げました通り、消費と分配面におきまして、從來とつて参りました社会主義経済は、これを是正しなければならない時期になつておることは、あるいは主義主張を異にいたします方面から考えますと、御異論もあろうと思いますが、現在の日本の実情に適合したものだと思います。しかしながら一挙に統制の全部を撤廃する等のことはできないのであります。順次その方向に向けまして、それを順次施行いたしております間に、特に御心配になるような点がございましたならば、その際またさらに檢討を加えるべきときもございましようが、当面は順次物の生産や経済の循環等を見合いまして、配給統制という機構をやめて参りまして、自由に購買し、自由に生産して行く方向へ進んで参りたいということは、今日ただちに実現するものではありませんが、將來とつて参ります一つの方向としてただいま目ざしておるところであります。御了承いただきたいと思います。
○風早委員 その言葉を今ここで一々爭つているわけに行きませんから、これはやめたいと思いますが、消費、分配の面では社会主義、そうして生産の面では資本主義というような御説明は、われわれとしてはもとよりこれは全然問題にしておらないのであります。社会主義が行われておるなどとはとうてい考えない。結局統制ということを社会主義にとりかえておいでになるというようにしか受けとれないのでありますが、これはまた言葉の問題になつてもつまらないからやめたいと思います。問題はこれから集中生産方式を順次自由経済的なものへかえて行く、政府があまり干渉しないという方向へ政策を轉換して行くと言われた点でありますが、そういう点につきまして今一番問題になりますのは、その場合においてはたしてそれでやつて行かれるかどうかということであります。この点で私も今ここで問題にしたい点は貿易であります。これは通産省の最も重要な担当事項であるとも思われますので、一言お伺いしたいのでありますが、先ほど政府委員の御説明によりましても、鉄鋼にしましても、機械あるいは肥料、ことに繊維にいたしましても、一番の問題は直接の金詰まりというよりも、やはり賣れ行きの不振であるということを言われた。これは非常に重要な点であります。しかもその賣れ行きの不振ということは、これらの部門が主として貿易に依存しておるということから見ましても、これは当然國外市場の非常に狹まつておる点にあるのじやないかと思うのであります。結局輸出がさつぱりである。その点浩すべてを決定して來る非常に大きな要因であるということは、明らかであると思うのであります。この点につきまして大体あの見返り資金にいたしましても、貿易計画というものがあの計画通りに順調に行き、つまりそれだけ順調に輸出ができ輸入ができまして、從つてさらにこれに補給金が加わりまして、それで初めて出て來るしろものでありまして、それ以外のどこからも出て來やしない。はなはだこれは不安定なる資金である、こういうものは千七百五十億とはつきりこの予算に組まれ、特別会計を新しく法律をもつて設定したほどでありまして、これは政府としては重大な責任があるのであります。それがいつの間にか千四百億円になつたと言つて、それつきりそれについての責任は何ら問題にされないといつたようなことであります。しかしながらそれはとにかくといたしましても、千四百億円でもこれもはなはだ怪しげなものだと思うのであります。それというのがすべて貿易がどうできるかというところにかかつておると考えるのであります。貿易の問題について、なぜそれならば賣れないか、これはもちろんアメリカというような最大の顧客が、非常な今産業不振に陥つておるということからも、もちろん説明はできるのでありますけれども、しかしながらそれにしましてもアメリカ一國に貿易を偏重しておつたということに、根本の問題があるのでありまして、当然これは新しい大きな市場を求めて行かなければならないわけであります。その点で現在一般の問題になつておりますのは、言うまでもなく中國の大市場であります。そういう点で通産省としては一体中日貿易についてどういう見通しを持つておられるか。これはやらなければならないことはだれも問題はないと思うのでありますが、どういう見通しを持つておられるか。こ点についてまず御答弁願いたいと思います。
○宮幡説明員 見返資金特別会計千七百五十億の構成については、風早委員は第五國会以來、これは輸出補給金の八百三十三億に繰入れるための一つの構想くらいにしか考えられないという御意見はしばしば承つております。御意見はそのまま承つておきます。こいねがわくは前國会におきまして大藏当局より説明のありましたような効果を得たいと存じまして、その方向に努力いたすよりほかにないと思います。 また貿易不振の点につきまして御意見は一應ごもつともだと存じまして、貿易不振の原因を打開すべくただいまも研究いたしております。 また中國に対します貿易の問題でありますが、これはやらなければならないことは風早委員も御肯定の通りであります。やるべき時期が來ればその方法を選んでやるべきだと存じております。その時期と方法につきましては、かりに申しますならば香港に現われました一種のバーターによります貿易、これを根幹といたしまして中國の諸情勢をいち早く把握いたしまして、いかにしてこれを開始するか。相互の繁栄になります貿易が長く続きまして、お互いの國情が緊密になります方向に進みたいと思いまして、去る六月二十日以來檢討をいたしておりますが、いまだ結論に達しておりません。と申しますのは貿易不振の最大原因になつておりますのは、現在日本人は海外のいずれにも自由渡航を許されておりません。ようやくにいたしましてこの面を打開するために外貨の保留を許されまして、今後得ます資金によつて官民を問わずまずもつて海外市場の状況視察、あるいは見本市の展開、文献の收集等をいたしまして、もつと資金が許すならば商社の支店、出張所等も設けまして、積極的に貿易面の檢討をいたしたい。さような事態にならなかつたならば、ドル地域偏重の貿易——御説の通りポンド地域、あるいは中國の貨幣建に対するところのいろいろ変選がありますので、これらの変選の経済價値の見通し等については檢討ができておらないのであります。これらを総合しなかつたならば、中國に対する貿易の開かるべき時期、あるいは開くべき方法等はでき上がらないと存じます。しかしこれは御意見の通り早晩やらなければならない事実だと思いますので、研究は怠らないでおります。來るべき國会等におきましては、あるいはかような方向に関します何らかの措置が、皆さんの御審議を煩わす状態になるかもわからないのであります。
○風早委員 やらなければならないことはもちろんであります。まれこれをやらなければ日本の復興の絶対にできない。今一歩も先へ進めないというほど、國外市情の問題が重要な問題になつて來たと思うのであります。その点で新しいわれわれのホープとしては中國の市場以外にないのでありまして、その点で今の御答弁ではちよつとはつきりしないのでありまして、一体吉田内閣のもとでは中國との貿易の可能性があると考えておられるのでありますか。その根拠を一つでも二つでもいいから、具体的にこういうわけだからそれができるのだ、今現にどういうふうなところまで了解を得ているからできるのだといつたような、具体的な点についてお話し願いたいと思う。そうでないとただやらなければならないということはだれでもわかつているが、やれないだろうというふうにわれわれは考えておるのでありますから、ひとつ承服のできるように御説明願いたい。
○宮幡説明員 お尋ねの点はよくわかりますが、おそらくこの問題は総理大臣からお答えすべきことでありまして、私ごときからお答えすべき問題ではなかろうと思います。この点は風早委員よくおわかりのはずだと思いますので、この点についてはどうしても貿易上のホーポである中國を相手にする貿易をやらなければならないのだ、その方法をすみやかに研究しろ、かような御課題のもとに御質問があつたものと了承いたしまして、本日はこの問題に関する限り答弁を差控えさしていただきたいと思います。
○風早委員 もう一つだけ安本の政府委員に伺いたいのですが、安本のいわめる総合施策なるものが、新聞にも昨晩あたり出ておつたと思いますが、あの中で價格調整補給金だと思いますけれども、この補給金を削減して、そのかわりに貿易手形の問題にも関連して、輸出助成金というようなものに轉換をして行くというようなことが出ておつたと思いますが、はたしてそういう政策をとろうとしておられるのか。念のために御答弁を願いたい。
○西原説明員 お答えいたします。たしか昨日の東京新聞の夕刊のことのお話じやないかと思うのでありますが、安本の総合施策というふうに新聞に出ておりましたけれども、実は私の知つておる限りでは、ああいうものはまだ安本内にはないのでございます。それから補給金のお話でございますが、これは目下一生懸命勉強して檢討いたしております。どういうふうに今後決定になりますか、今のところ研究中であります。
○三宅(則)委員 ごく簡單にお伺いいたしたいと思います。中小企業に関しまする実態調査というものを承つておりますが、大藏省には直接関係がないかもしませんが、多少は関係があると思いますから、お伺い申し上げます。現在の企業に対しまして、大企業は割合に政府の庇護を受けておる。しかし中小商工業企業等については、あまりめんどうを見ていないということを世間でよく言われておる。先ほど宮幡君は、中小企業こそわが國の中枢をなすべきものであるから、これに対して相当の援助をするということを言われておりましたが、はたして大藏当局の銀行局方面におきましては、中小商工業者に対しまする金融状況につきまして、めんどうを見ておられるかどうか。私はややもすればどうも不親切なところ等がありはしないか、かように考えておりますが、その状況を承りたいと思います。
○福田説明員 先ほど中小企業金融につきまして、別に御質問がございましたので、大体さしあたり考えておりますことについては、先ほどお答え申し上げた通りでありますが、基本的な考え方といたしまして、ただいま大企業については比較的めんどうを見ておるけれども、中小企業については、めんどうの見方が足りないんじやないか、むしろ親不切じやないかという御指摘を受けたわけであります。しかし概して金額的に申しますと、どうしても大企業の方が金額がかさむ傾向にありますので、金額のみについて申し上げますと、大企業に対する資金の使用量というものは大きくなつております。ただ金融機関が取扱つております仕事の分量——具体的に申しますと貸付の件数とか、あるいは取扱つている口数とか、相手にしている業者の数とか、取扱い件数から申しますと、たとえば地方銀行のごときは、七割ないし八割くらいにはなるのじやないかというふうに私は思つておるのであります。具体的に今数字を持ち合わせておりませが、大体そういつたような状況でありまして、ことに地方銀行に行つて、先ほども申し上げましたが、金額別の調査を試みにやつてみましても、そういつた結果が出るのでありまして、金融上特に中小企業に対して冷淡に考えておるということは、少し非難が当らないのじやないかとも思いますが、ただ問題として考えられますものは、過去において復興金融金庫がかなりはなやかに活躍しておりました当時においては、大体において復興金融金庫の融資というものは大企業に大きく集中しておつた。それをよく碎いてみますと、金額ではなるほどその通りでありますが、件数で見れば必ずしもそうでもないのじやないかとも思います。その後復興金融金庫がああいうふうに活動をほとんど亭止するような状況になりましたために、中小企業に対する特別の代理融資とか、あるいは損失補償融資というようなものが行えなくなりました現状から見ますると、大企業については比較的に見返り資金などの運用も認められそうだ、しかし中小企業についてはそういつためんどうを見てくれるかどうか、非常に怪しいというような点から見ますと、御指摘のような非難があり得ると思います。それらの点については、從來伺つておつたものに似たような何らかの中小企業に対する特別の措置が、考えられなければならないのじやないかと思つておりますが、さしあたりとしては、先ほど申し上げましたような程度のことを。とりあえず実施したいというふうに思つておるわけであります。なおついでに話は少し横道にそれるかもしれませんが、先ほど皆さんのお手元にお配りいたしました資料について、簡單に御説明申し上げさせていただきたいと思います。二つ資料がお手元に行つておりますが、一つは市中銀行の貸出し状況及び口銀貸出し金の推移についてという説明書きでございます。もう一つの方は系数資料でありまして、この説明書きの方は五月、六月、ごく最近の二箇月間の樣子から見まして、一体どういう状況になつておるかということを概観したものであります。もう一つの方の横にこまかく並べております数字は、今年度に入りまして後のおもな金融上の指標となるべきものを掲げたわけでありますので、若干数字なり文字なりに間違いがありますから御訂正をいただきたいと思います。横書きに数字を並べております「月銀主要勘定を通じてみた日銀券増減調」という表がございます。この眞中辺に「対市中債券増減」という欄と「復金債引受等増減」という欄がございますが、実はこれは日本銀行の料目の整理、まとめる場合のまとめ方が少しかわりましたので、こういつた結果になつたのですが、「対市中債券増減」の欄に全部集中して見ていただきたいと思います。つまり二十三年四月から二十四年四月までの間には、そこは空欄になつておりますが、右側の数字を左に寄せていただいて、右側の欄を消していただくというふうにお考えいただきたいと思います。なお、その隣りの民間預金増減とありますのは、民間から日本銀行の預り金の増減を示したものであります。この表の見方は、大ざつぱに申しますと、一番右側に日銀券増減という欄がございます。この日銀券の増減を原因別に区分したものでありまして、対政府関係と、対民間関係とにわけますには、一番左側の政府資金撤超、揚超という欄がございます。これが政府関係を一括した数字でありまして、残りを全部合計したものが民間関係の日銀からの資金を引上げた支拂い超過額を示すものであります。從つてごく簡單に申しますれば、日本銀行券の増減という数字、たとえて申しますと昭和二十四年の一番下の欄の五月を見ますと、九十一億の日本銀行券の收縮を見ておりますが、その原因は政府関係では二百三十九億の支拂い超過があつた。にもかかわらず通貨が九十一億收縮したということは、二百三十九億と九十一億の合計額を、民間関係から吸い上げたという結果になるわけであります。もつとわかりやすい例を申しますと、昭和二十三年の七月を例にとりますと、通貨は百億増加いたしております。政府の支拂いが二百十五億支拂い超過になつております。政府が二百十五億支拂い超過になつたが、民間関係で約百億余りの引上げかあつたので、通貨は百億程度の増加でとどまつたというふうにごらんいただくわけであります。普通の金融の情勢から申しますと、政府の支拂い超過が非常に多い場合には、それが銀行の貸付金の回收なりあるいは預金の増加となりまして、日本銀行に帰つて來て、その差額が通貨の増発となるのが通例であります。ところが今度逆に政府が非常に引上げ超過を行いました場合には、日本銀行の方が貸出しをふやすことによつて、通貨の急激なる縮小を調節するということになつておるわけであります。その傾向から考えてみまして、昭和二十四年の三月、四月、五月あたりでは、政府の方では支拂い超過になつたにもかかわらず、民間の引上げが支拂い超過額をはるかに越えて、通貨は收縮するというような事態が、特に五月において顯著に現われておるわけであります。これはある面から申しますと、金詰まりを現わしたものであるというふうにも見得ると思いますが、それで五月のそういう情勢が、六月に行つたらどういうふうな姿になつたかということが、この作文の方の説明書きにある数字でございます。説明書きの方を簡單に申し上げますと、一番最初に市中銀行の預金及び貸出状況と書いてありますのは、六月中における情勢であります。全部はとれませんので、六大銀行の東京大阪地区をとつたわけでありますが、東京地区におきましては、預金が三十五億増加したのに対して、貸出しが六十七歳ふえております。これは市中銀行の貸出しであります。つまり預金増加に対する貸出し増加高の割合は一九二%ということになつております。大阪地区では同じような傾向で預金が三十九億ふえたのに対して、貸出しが四十三億増加しておりまして、いずれも東京、大阪ともに預金の増加を越えて貸出しがふえておるのであります。このいわば不足資金、貸出し資金の預金で足りない分は、市中の手持復金債を日本銀行が買い上げたり、あるいは市中に対して復金債の現金償還が行われておるというような事情もあるわけでありますが、この数字から見ますると、五月に比べて六月は、大分金の出方と申しますか、貸出しぶりがかわつて來ておるということが見得るのではないかと思います。つまりいわゆる金詰まりという方向が、大分緩和されつつあるとも見得るのではないかと思います。なお五月の情勢につきましては、三のところ五月の情勢と六月以降の情勢という対比がございます。そこで五月中における今の東京地区、大阪地区の六大銀行の預金、貸出しの状況がそこに示してあるわけでありますが、預金に比べて貸出しがいずれも三割以下でありまして、この余裕の分は結局日本銀行へ帰つて來たということを物語るわけであります。この両面から見まして、五月における市中銀行からの金の出方と六月における金の出方とは、相当樣子がかわつて來つつあるということが言い得るのではないかと存じます。なお資料の「日銀主要勘定を通じてみた日銀券増減調」その下に「全國銀行預金貸出金調」というのがございますが、これは実は資料のつくり間違いでありまして、増減で示すところを残高で示しておりますので、ほんとうの動きを見るためには、前月との差引きの額を出してごらんいただけばよいかと思いますが、なおこの数字については経済安定本部からも別途その増減の調べを出されておつたようでありますから、そちらでごらんいただきたいと思います。なおこの数字で括弧の中に入つておりますものと括弧のないものと三月まで二欄ございますが、括弧の中の数字は再建整備の際における新勘定の数字でありまして、括弧の外は旧勘定の数字をも含んだものでございます。備考に書き漏らしましたので口頭で説明いたす次第であります。
○三宅(則)委員 大藏当局のお若い方に聞くことはどうかと思いますから、割合簡單にしますが、ざつくばらんにお教えいただきたい。私の聞きたい点は、実は中小企業と大企業との限界でございます。これはなかなかむずかしいことでありますが、私はしろうと考えでこう思つておる。たとえて申しますと、五百万円以下の会社もしくは企業は中小商工業じやないかと思いまするが、しかしこういうことがかりに妥当なりといたしますると、現在の法人組織におきまして、九〇%ないし九二%は中小企業の人経営いたしておるものと私は考えております。もし誤つておりましたならば、お教えを賜わりたいと思いますが、こういうような場面から考えてみまして、実際金を借りておりまする、融資を受けておりまするものは私は逆じやないかと思う。一〇%しかない方の大企業者の方がたいへん借りておつて、九〇%を占めております中小企業の方が割合少い、こういうように考えておるのでありまするから、お伺いしたわけでありまするが、これに対しまする比例がもしおわかりでありましたならばひとつお示しを願いたい。
○島村委員長代理 三宅さん、御参考までに申し上げまするけれども、中小企業廳の「我國経済中に占める中小企業の地位」という印刷がございますね。この中をごらんいただくと、中小企業というものは大体どこらを押えておるかという政府の考え方が、そこに出ておるようであります。第一ページにありますようですから、あとでごらんいただきまして、その他の点につきまして銀行課長に……。
○三宅(則)委員 今委員長から御注意がございましたが、私は根本的に銀行局でお調べになつていらつしやるか、いらつしやらないかわかりませんが、こういうことを聞きたい。そういう大ざつぱな見当ではなはだ恐縮でありますが、もし銀行当局で調べていなければいない、おればおるとはつきり御説明願いたい。
○福田説明員 中小企業の定義につきましては、いろいろ議論の余地があろうと思いますが、從來復興金融金庫が中小企業に対して特別の融資措置を考えておりました際には、拂込み資本金二百万円以下の法人、またはこれに準ずる組合ないしは個人というふうに取扱つておつたのであります。中小企業廳では、おそらくそういう標準で御調査になつたのではないかと私は考えております。なお銀行局として、中小企業について何らかの調査をしておるかというお話でございますが、これは昨年だと思いまするが、私まだ銀行局へ参る前に、あそこの特殊金融課を中心といたしまして、金融の面から中小企業に対してどういつた金融をやつておるか。つまり銀行において一定金額以下の金融を、どの程度扱つておるかという調査をしたものがあつたと記憶いたしております。それはある特定の業種について、その業種の生産高が総生産高の何パーセントを占めるかというような面ではなくて、銀行が一体一定金額以下の金融をどの程度しておるか。あるいはまた一定規模以下の企業に対してどの程度の金融をしておるか。つまり取扱い金額と取扱い件数、口数といつたような銀行の窓口を通じての調査をしておつたと思います。それが先ほど申しましたように、金額ではそう大きくないけれども、口数なりあるいは取扱いの貸出しの件数なりでは七、八割くらいになつておるとほのかに記憶いたしておりますが、なお正確な資料はいずれ調査いたしまして答えたいと思います。
○三宅(則)委員 私は別の方の中小企業実態調査、こういうようなものを先ほどもらつたのでありまして、中小企業廳の方がいらつしやればこれについて多少御意見を承りたいと思つておりましたが、お帰りになりましたので見当違いでありますから、銀行局の方に直接承る氣にはなりませんが、参考までに申し上げたいと思います。この中小企業の実態調査に現われたところによりますと、金を借りることを申し込んだにかかわりませず、業種が惡いとか、あるいは成績が惡いという理由でありましよう。半分以上断わられておるというような実態でありまするが、銀行局を通じまして、中小企業ないしは大企業においてもどういう状況であるかということは、御調査あつてしかるべきであると思つておりますが、そういうことを調べたことがありますか、ありませんか。私はこういうことで申込みを受けた。しかしながらこれに対してはどういう理由によつて拒絶したということは、市中銀行はもちろんのこと、自分の関係管内におきまする調査をすることは最も重要だと考えておりまするが、それを承りたいと思います。
○福田説明員 まことにごもつともな御指摘だと思います。先ほど申しました昨年の調査にそういうものがあつたかと思いまするが、なお帰りまして、その調査を調べてみたいと思つております。
○三宅(則)委員 時間が参りましたから、私も一つだけで質問を打切りたいと思います。 あまりお若い方にたびたび質問することは迷惑と思いまするが、これは一銀行局ばかりではありません。大藏省全体の空氣でありまするが、われわれ議員もしろうとが多い。しかし民論を代表していることについては決してやぶさかではない。こう考えておりまするから、官僚各位も官僚は國民の公僕である。こういう信念のもとに議員が質問いたしました場合においては、どうか親切な御答弁とともに、自分の同僚諸君を動員して、その要望するところの資料なり調査なりは完全に整えて、委員長を通じて議員に配付せられんことを切望いたして質問を終ります。
○河口委員 私昨日電報によつて召集をされて、本日の委員会の趣旨をよく了解できておらないのですが、どういう経過で本日の委員会が開かれたか。先ほどから承つておりますれば、第五國会中においてしばしば檢討された範囲の質疑のように解釈をし、電報によつて召集をして審議をしなければならぬというような重要な問題ではないように解釈されるのですが、この点委員長から御説明願いたいと思います。
○島村委員長代理 川野委員長のお考えは直接伺つておりませんけれども、多分こういうところにあるのではないかというふうにそんたくしております。それは現在の中小企業に対する金融がいずこへ行つても金融梗塞で金融難だという声ばかりで、その後政府はどういう手を打つておるか、そういう点を承りたくて、きようの委員会は召集されたものと了承しているのですが……
○宮腰委員 ごく最近ちよいちよい問題になるのですが、預金部資金を産業資金に流す方は可能でありましようか。
○福田説明員 預金部資金につきましては、御承知のように先ほど申し上げましたのですが、現在のところ國債と地方債以下には運用できないということになつておりまして、金融債とかあるいは社債等で運用をしたいという希望は、しばしば申出ておるのでありますが、なかなかまだ進捗いたしておりません。ただごく最近におきまして農林関係の五公團が、御承知のように復興金融金庫のみから借り入れるという規定を、復興金融金庫から借り入れるものとするという規定に國会において御修正になりまして、借り入れることができる。つまり復興金融金庫というものにのみ結びつける規定を修正されました関係もありまして、また他面公團は今回の予算からは一種の政府機関といたしまして、予算の中に組み入れられたというような事情から、農林関係の五公團について預金部資金を運用することは、相当進捗しつつあるのであります。五公團と申しますのは油糧配給公團、食糧配給公團、食料品公團、肥料公團、それから飼料公團の五公團ですが、この五公團については早い機会に預金部資金の供給の道が開かれることになろうと思います。そうなりますると、現在のこれらの五公團に対しましては、復興金融金庫からは約四十億の融資をいたしておりますが、場合によつてはその融資が、預金部資金の融通によつて肩がわりされるというような結果になることも期待し得るわけであります。かようになりますと、今度復興金融金庫におきましては、今予算に予定されております資金計画では、七十五億を回收して五十億を融資する。その五十億の融資は今までに行つた支拂い保障、融資の肩がわりに使い、二十五億は復金債の現金償還に充当する。政府からの三百億の現金と合せて三百二十五億を復金債の現金償還に充てるという予算の計画になつておるわけでありますが、それ以上に回收があつた場合においては、融資してもさしつかえないという規定が予算の中にありますので、今申しました四十億なるものが、その全部または一部が回收になるといたしますと、それをもつて復興金融金庫が、あるいは中小企業に対する今まで行つたものに準じたような特別の考慮もなし得るかと思います。その程度に進んでおりますが、それ以上に参りますためには、関係筋から來ております覚書の修正を要することになりますので、にわかに結論も予想することは困難な状態にあることをお含み願いたいと思います。
○河口委員 私こうした委員会の開かれることには異議はないのですが、どうも電報で前日に召集になるということに非常にむりがあるように思います。緊急を要する問題であればいたしかたないといたしましても、こういう先ほど來論議になられるような問題は前々からわかつておることであるから、もう少し期間を置いて、各委員の集まり得る態勢において召集を願いたい。こういう希望を申し上げておきます。
○島村委員長代理 ただいまの御意見はごもつともとも存じますから、私から委員長によくお傳えするようにいたします。 本日はこの程度で散会いたしたいと思いますが、いかがでしようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○島村委員長代理 御異議なしと認めます。これをもつて散会いたします。 午後三時四十一分散会