大蔵委員会 第32号
- 発言数
- 74 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1949/05/14
会議録
○川野委員長 これより会議を開きます。 日程に入るに先だちまして、商工委員会に大藏委員会として要望事項を決定いたしまして申し入れたいと存じます。案を委員長の方でつくつてありますので、これを読み上げることといたします。 要望事項 大藏委員長 商工委員長殿 一、中小企業等協同組合法案中より、保險協同組合及び信用組合組合に関する條項を削除すること。 一、同施行法中より市街地信用組合法廃止に関する條項を削除すること。 以上 当委員会として商工委員会にこの要望事項を申し入れたいと存じますが、いかがでしようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○川野委員長 それではさように決定いたします。 —————————————
○川野委員長 では日程に入ります。 まず昨十三日に付託されました貨金業等の取締に関する法律案を議題として、政府の説明を求めます。愛知政府委員。 —————————————
○愛知政府委員 ただいま上程せられました貸金業等の取締に関する法律案につきまして、その提案の理由を御説明いたします。 最近の金融梗塞に伴いまして、あるいは高金利惡質な貸金業者が乱立し、あるいは巧みに仮装して預金貯金等の受入れをなし、銀行法等の違反行為をなすものも多数生ずる状態になりましたので、これらの貸金業者を取締り、その公正な運営を保障するとともに、最近の金融の逼迫に乘じて発生いたしました不正金融等を取締ることにより、金融の健全な発達をはかるために、本法案を提出しようとするものであります。 以下本法案の要旨を御説明いたしますと、大要次の通りであります。 第一に、貸金業者につきまして、大藏大臣への届出制を設けますとともに、貸金業者の業務の運営について監督の規定を設けることにいたしました。すなわち貸金業を行おうとする者は、あらかじめ大藏大臣に届出書を提出し、その受理書の交月を受けた後でなければ貸金業を行うことができないものとし、また預金等は正規の金融機関のみが取扱い、貸金業者はもつぱら金銭の貸付またはその媒介のみを行うこととするため、貸金業者は預金、貯金、掛金その他何らの名義をもつてするを問わず、不特定多数の者からこれらのものと経済的性質を同じくする金銭の受入れをしてはならないことといたし、さらに貸金業者の金銭の貸借の利息または媒介の手数料につきましては、臨時金利調整法の例に準じましてその最高限度を定めることとしたのであります。 第二に、最近の金融梗塞に伴いまして、いわゆる頼母子講のうちには、その規模が大きく公共の利益に影響を及ぼすと認められるものが生じて参りましたので、これらの頼母子講のうち大藏大臣が指定するものにつきましては、貸金業者の例によつて取締りを行うことにいたしたのであります。 第三に、最近全國にわたつて廣く行われておりまするいわゆる日掛貯金による貸付の制度を、無盡会社の業務のうちに採用いたしまして、この日掛貯金の業務を行う会社のうち健全良質なものにつきましては、これが無盡会社の免許を受くることにより、正規の金融機関としてその業務を行い得ることとし、もつて熾烈な庶民金融の需要にこたえる道を開いたのであります。 第四に、最近の金融梗塞に伴いまして、金融機関の健全な運営を阻害しております浮貸し等の不正金融を防止いたしまして、金融機関の公正な運営を確保し、金融機関の役職員の不正利得を防止することとしたのであります。 以上で貸金業等の取締に関する法律案の提案理由を御説明いたしました。何とぞ御審議の上、御賛成あらんことをお願い申し上げます。 〔川野委員長退席、宮幡委員長代理着席〕
○宮幡委員長代理 ちよつと速記をとめて……。 〔速記中止〕
○宮幡委員長代理 速記を始めて……。 —————————————
○宮幡委員長代理 本日は、まず協同組合による金融事業に関する法律案、保險組合に関する法律案、及び昨日公聽会を開きました、日本銀行法の一部を改正する法律案を一括議題として、質疑を継続いたします。
○内藤(友)委員 協同組合による金融事業に関する法律案について、銀行局長にこの前お尋ねいたしましたが、二、三漏れておりましたので、その点をお尋ねしたいと思うのでございます。その一つは、この第三條に「出資の額は、外部負積の総額の百分の三以上でなければならない。」とあるのでありまして、この前もお尋ねいたしましたが、これは預金者を保護する規定であるから、どうしても出資をふやしてもらわなければならぬ。こういうお答えであつたのであります。しかしこれは、協同組合による金融事業というのでありますから、これは組合金融でありますので、組合員がこの組合に預金し、あるいは出資するというのは同一人なんであります。普通の営利銀行と違いまして、営利銀行は株主だけが預金するのではないのでありまして、だれでも預金できるのでありますから、これは預金者保護ということは強く考えておかなければならぬのであります。ところが組合金融におきましては、組合員を出資をし組合員が預金をするのであります。むろん員外利用もありますけれども、これは本筋の考え方ではございません。それは別のことでありますので、本筋は組合員の預金を預かる、こういうのであります。從いまして組合員は、金を組合に出すのに、出資という名前で出すか、あるいは預金という名前で出すか、それは同じことなのであります。それにもかかわらず、こういう規定を置くのはどういうことなんでありますか。組合金融というものの本質を沒却して、まつたく市中の営利銀行の考えで進めておるという考え方かどうか。大藏当局の組合金融に対する根本的の考え方を伺つておきたいと思うのであります。
○愛知政府委員 組合金融の考え方につきましては、これは一般の商業的な金融機関の考え方とは、私どもも区別して考えておるわけでございます。それは現在の制度のもとにおきましては、市街地信用組合というものもございますのは御承知の通りで、その場合におきましても、私どもとしては、これは組合金融であるということを本筋に考えておるわけであります。ただ金融事業の本質から申しまして、相当の利用者が預金もしてくれなければなりますまいし、また健全金融という点から考えますならば、もちろん組合金融ではありますけれども、同時に金融の健全性ということからいつて、実質的にその内容を健全にするためには、ある程度出資額というようなところに、一つの客観的の基準を置きたいということを考えておるわけでございます。今後この信用協同組合ができました場合におきましても、員外の利用ができるわけでもございますし、また一面組合員の加入脱退も原則的に自由になつておりますので、その辺を考え合せましてこういう規定を置いたわけでございます。なお先般も御説明いたしましたように、私どもの見解をもつていたしますならば、大体現在の市街地信用組合というようなものが、一つの組合金融のりつぱな形態である。その現状においては大体現在の三百四十一の組合の中で、過半数は百分の三以上の出資を持つておりますし、平均いたしましても二・二八%程度の出資額を持つておる。この現状にもかんがみましてこの規定を置いたわけでございます。
○内藤(友)委員 そうしますと、もう一つそのことについてお尋ねいたしたいのは、百分の三という均衡が破れたときに、ただちに増資しなければならぬのですか。それとも多少それには幅があるのでありますか。この條文をずつと見ますと、それについての罰則規定がないのでありますが、それはどういうふうなことで御処置なさるのですか。それを伺いたいのでございます。
○愛知政府委員 ただいまお話の通り、この第三條に対應いたしまして罰則規定がございません。これは一つの法律上の基準を示したものでありまして、たとえばある期間中における預金の増加が非常に顯著であつて、たまたま時期的には三%に足らないというものがあつても、これは事実上の問題としてさしつかえはない、こういうふうに考えております。これは法律論としてもいろいろの議論があり得る点かとは思いますけれども、私の解釈では法律によつて要請された一つの基準である。しかし罰則にかけるというようなことは不穏当である。こういうように考えておるわけであります。
○内藤(友)委員 ただいまのことではつきりいたしましたので、それはわかりました。 次にもう一つお尋ねいたしたいと思いますことは、この法律は市街地信用組合の三百幾つかの組合を目当にしておるのであります。ところがこの協同組合の金融というものは、このほかにつまりこの法律で入つて來ないものが一万七、八千もあると思うのであります。從つて私はこの法律が一つの足場になりまして、この法律外にある協同組合の金融事業をやつておりまする一万七千というものに対して、將來及んで行くのでありますかどうか。つまりこれが一つの橋頭堡だというようなお考えでやつておられるのであるかどうか。それともあるいは農業協同組合、漁業協同組合に対する金融事業法というすつきりしたものを、お考えなさるのでありますかどうか。その点をはつきり承つておきたいと思います。
○愛知政府委員 ただいまの問題につきましては率直に申しますと、多少内藤さんの御意見と私の意見と違つておると思います。私どもといたしましては、先ほど申しましたように金融事業ということの特殊性から申しまして、でき得るならば他の協同組合組織による金融事業についても、同樣の考え方を持つて参りたいというふうに考えておるわけであります。それらの点につきましては別に先般その経過等をお話いたしましたように、別途に新しい情勢においての金融機関全般について、さらに案を練り直したいと考えておりますので、その一環として取上げたいと考えておるわけであります。ただ今日の状況におきましては、私どもといたしましては、本法律案は中小企業等協同組合法に対する、先般申し上げました通り、最小限度の金融事業の特殊性を生かしたいというだけのことでありまして、この法律を橋頭堡にして云云ということは考えておらぬわけであります。
○内藤(友)委員 ありがとうございました。今のことでよくわかりました。そこで最後に一つこの法律に限ることではありませんが、組合金融についてのことであります。今度土地改良法というものが昨日の衆議院で通りまして、土地改良組合並びにその連合会というものがあるのでありまして、これは当然融資を受けなければならぬことになるのでありますが、これは將來農林中央金庫の組織の中に入りますかどうか。入るとしますと出資しなければならぬと思いますが、そういう点はどういうふうになりますか。 それからこれはまだ通らぬのでありますけれども、漁業法が今水産委員会で審議中でありまして、あの中に漁業生産組合というものがあるのであります。これは中央金庫とどういう関係において金融措置を考えられるのか。從來のように漁業協同組合を通じて、生産組合が中金に関係するのか、あるいは直接関係するのか、その点をこれは法律に直接関係ありませんけれども、ひとつお教えをいただきたいと思います。
○愛知政府委員 土地改良法案と農林中金の関係でございますが、これは実質的に從來通りと考えたいと思うのでありまして、別個に御承知のごとく農林中央金庫の民主的な改組問題ということも懸案でありますので、現在の状況におきましては、私といたしましては、農林中金が当然に土地改良との関係を持つて行かなければならぬと思つております。それから出資等の問題になりました場合に、あるいは法律上土地改良というものの法律的な性格等から見まして、多少技術的な問題もあろうかと思いますが、実質的には從來通りの考え方でいいのではないかと思つております。
○小山委員 ただいまの協同組合による金融事業に関する法律について二、三御質問いたします。この法律案はただいま商工委員会にかかつておりますところの中小企業等協同組合法案、これに対して出されたのでありましようが、あの中の信用協同組合及び保險協同組合に関する條項の削除を、ただいま商工委員会に対して当委員会から申し出たのでありますが、その條項が削除されたあかつきには、この法律は不必要になるのでありましようか。それともやはりこれは残しておいて、現在の農業協同組合、漁業協同組合の金融事業に対する法律として適用されるのでありましようか。この点をお伺いいたします。
○愛知政府委員 これは從來御説明いたしておりますように、中小企業等協同組合法案と関係を持つておりますので、ただいまのような前提のお話でございますれば、信用協同組合による金融事業に関する法律案は、その必要性が今日のところなくなると考えております。それから第二に保險組合の関係でございますが、これは大部分はその必要がなくなるわけでございますが、御承知のように保險組合の方に相互保險による木船保險の問題も同時に取上げておりますし、それから附則等におきまして保險会社の供託金等のことが若干出ておりますので、そういうことになりますれば次の機会までこの問題をあわせて保留いたしますが、あるいはどうしてもその必要があるかどうかという点については、至急研究いたしたいと考えております。
○小山委員 それでただいま申しました前提が通らなかつた場合、つまり信用協同組合が残つた。この場合、農業協同組合、漁業協同組合がなすところの金融事業については、この法律が適用されるのであります。
○愛知政府委員 從來の農業協同組合等につきましては、先ほど内藤さんにお答えいたしました通り、これは適用されません。
○小山委員 第四條の一号によりますと、協同組合の預金は連合会にさらに預金することになつておりますが、その中に信用協同組合の連合会に預金することを認めておりませんのはどういうことでありますか。
○愛知政府委員 この点は法律的になつて恐縮でございますが、第二條の中に「中小企業等協同組合法に規定する信用協同組合」といたしまして、その次に「(同法第七十九條第一項第一号の事業を行う協同組合連合会を含む。以下「信用協同組合」という。)」と規定いたしました関係上、第四條にはそれが省かれておるわけであります。
○小山委員 それからこの法律には、金利の取締りに関する規定がどこにも入つていないようでありますけれども、この金融事業を営む協同組合の預金並びに貸金に対する金利は、何によつて取締るのでありますか。
○愛知政府委員 これは臨時金利調整法の第何條かちよつと記憶がはつきりいたしませんが、その法が当然に適用されることになるわけでございます。ただ御参考までに申し上げておきますが、臨時金利調整法では各般の金融全部を対象といたしておりますが、大藏大臣が必要と認めた金利の最高限度を決定するようになつておりますので、現状におきましては、たとえば市街地信用組合及び無盡会社等につきましては、他の銀行等と違いまして、実際上援用しておらない場合が多いわけであります。法律上は適用があるということになつております。
○小山委員 それから、これは先般の合同審査のときにも申したのでありますが、届出をして免許を申請いたしまして、一定の條件が整えば、大藏大臣はすぐ許可しなければならねという点は、どうも金融機関が乱立して非常におもしろくない結果を來すという点からいたしまして、どうしてもこれは免許制度にしなければいけないじやないかと思いますけれども、法律の関係から言いますれば、中小企業等協同組合法の除分規定を排除する規定として、やはり同じ資格を持つておる法律でありますから、中小企業等協同組合法の方に、免許や組合の自由設立という精神がかりに貫かれておりましても、金融の特殊性にかんがみまして、この法律においては、中小企業等協同組合法でつくられた組合であつても、やはり一定の條件を付して免許するということが必要ではないかと思うのでありまするが、その本の法律上の解釈と申しますか、やはり中小企業等協同組合法で自由設立の精神でできておる以上は、これもそうしなければならぬのでありましようか。その辺のところをもう一度お伺いたしたい。
○愛知政府委員 ただいまの点は、先般も御説明いたしたかと思いまするけれども、この金融事業に関する法律案で、一應免許ということにはなつておるわけでありまするが、その免許行為が自由裁量の余地がない覊束行為になつておるという点に、その特色があるわけでありまして、これについては見方によつては別個に金融事業として十分審査の余地を残し、自由裁量の余地を残した方が適当ではなかろうかという意見も、大いにあり得ると思うのであります。いろいろの関係、特に中小企業等協同組合法の立案の精神によりまして、かような規定になつておるわけでございます。 それから先ほど申し上げました点を、ちよつとこの機会に敷衍さしていただきたいと思いますが、臨時金利調整法は、第一條の第一項で、市街地信用組合という言葉をつかつておるわけでございまして、これが適用の対象になるわけでございます。それと、中小企業等協同組合法施行法案の第二十九條の第三項に、臨時金利調整法第一條第一項ということが書いてございますが、これによりまして、從來市街地信用組合とございましたものが信用協同組合、それから協同組合連合会に読みかえる規定ができておりまするので、從つて臨時金利調整法は、直接に新しい協同組合及びその連合会を適用の対象にすることになるわけでございます。
○小山委員 大藏大臣の免許がどうしても覊束行為でなければならぬということでありまするならば、少くともたとえば資本の最低額とか、あるいは組合員数の最低人数とかいうものを設けまして、弱小の組合が乱立されないような制限行為をする必要があるのではないかと考えますが、政府はどういうふうに考えておりますか。
○愛知政府委員 この点は非常に申し上げにくいのでございますが、そういう御意見が非常にごもつともだと思われる点が多々あるのでございます。しかしこの法律案におきましては、先ほど申し上げましたような関係から、こういうことになつておりまするので、私どもといたしましては、これによりまして設立されました信用協同組合が、無事に円満に発展するように、主として監督規定を採用いたしまして、事実上の支援をするよりほかないと考えておるわけであります。
○河口委員 私がお尋ねしたいのは、協同組合が貯蓄組合による貯金により、免税の取扱いがされることになつておりますかどうかという点と、それから現在まで貯蓄組合の免税点が三万円と承知いたしておりますが、これを今國会で十万円に引上げるという御発表があつたのですが、それの取扱いはどういうふうになつておるか。
○愛知政府委員 前段のお尋ねに対しましては、信用協同組合でございましても、法律上の貯蓄組合を結成いたしました場合、その受入れる預貯金につきましては、他の金融機関におけると同樣の取扱いになるわけでございます。それから貯蓄組合の免税限度三万円を十万円に引上げたいというのが、かねてからの大藏省の切望であつたのでありますが、これはむしろ税制上の問題になりますので、御承知のような状況で、根本的な税制の改正案は、本國会には提案されなかつたような次第もございますので、別途、他の税法とあわせて立案されることになつておるわけでございます。この点については御承知と思いますが、別に郵便貯金法の改正も実は企図しておつたのでございますが、三万円を十万円に上げるという案が、部内ではほとんどきまりかかつておつたのでありますが、これもあわせて研究をいたしておるような状況でございまして、できるだけすみやかにそういうことになるように、現在でも非常に切望いたしております。
○河田委員 保險組合に関する法律案について、実はよくわからないのですが、木船の相互保險組合をおつくりになるというのですが、現在どのような状況になつておるか、これをちよつとお伺いいたします。
○愛知政府委員 昨年の何月でしたか、ちよつと記憶しないのでございますが、木船保險組合が解散されまして、その後におきましては、現在制度上には未保險の状態になつておるわけであります。
○河田委員 この法律では、主として木船を中心におつくりになる考えですが、最近木船などについて聞きますと、海運関係などでは、石炭輸送などについては、やはり大体大きな船に切りかえられたり、それから運賃の関係で陸運、すなわち鉄道などに切りかえられたりして、だんだん仕事がなくなつており、あるいは経営が困難になつて來ておる。それからまた船をつくりまする單價におきましても、トン当り八万五千円ぐらいに言われておつて、非常に船價が高くなつておる。それからまた木造船は御承知のように、他の鉄鋼船に比べまして遭難が非常に多い。從つて保險料も高くなつている。しかもこういう経営の困難な業主だけが集まりました、船主相互保險組合というものがはたして可能であるか、こういうことについての政府の御所見を伺いたいと思います。
○愛知政府委員 その点はごもつともだと思うのでありますが、この点につきましては、実は昨年解散されまして以來、いろいろと研究いたしておるわけでございますが、今後の問題としましては、かかつて保險料の料率をどのくらいになし得るか、それが負担にたえ得るかどうかということが一番の要点であろうと考えております。この点についてはいろいろ研究いたしておりますが、まだここにはつきりその料率が、どういう規模の場合にどのくらいかということについて、詳細な係数的の基礎までは持ち合せておりません。
○小山委員 日本銀行法について質問したいと思いますけれども、昨日の公聽会でも私質問したのでありますが、この日本銀行改正法の規定においては、日本銀行総裁以外の人もこの議長になれる。つまり議長は五人の委員が互選いたしました結果、たれでも議長になれるという規定があるのでございますけれども、その他の規定を考え合せますと、日本銀行以外のところから來た任命委員が議長になつても、実際問題として議長の職責を盡せないのではないか。事務局も持つていないし、職員に対する任免権も持つていない。從つて監督するといつても実際問題として監督もできない。こういう結果になると思うのでありますが、政府の方でも日本銀行以外の任命委員が議長になつた場合にも、なお日本銀行総裁が議長になつたときと同じように議長の職責を盡される。この法律規定においてそういう條項があるとお考えになりますならば、それをお知らせ願いたい。
○愛知政府委員 日本銀行の政策委員会の性格につきましては、先般來いろいろ御審議いただいておるわけでございますけれども、私の見解では日本銀行という旧來の観念における日本銀行が、総裁をも含めて全部がこの政策委員会の事務局になる、こういう解釈をいたしているわけでございます。しかしこれはあくまで法律的な解釈であつて、ただいまの御質問の要点は、実際上それは運営されるかどうかという点に御疑問をお持ちになるようでございます。この点については、そういう御心配もむりからぬ点もあろうかと思うのでありますけれども、私どもとしては法律の観念、構成通りに総裁以下の事務執行機関、それから資料その他を実際に持つている人たちが、政策委員会の議長の手足となつて、運営上の妙味を発揮されることを期待しているわけでございます。それからなおこれは政策決定の機構でございまして、そこできまつたことの執行は、日本銀行総裁が責任者になるわけでございますから、少くともこの法律案によりまして與えられておりまする政策委員会の職務権限の執行については、日本銀行全体が事務局であるという考え方をとつて行くことによつて、私は十分に成果を期待し得るのではないか、こういうように信じておるわけでございます。 〔宮幡委員長代理退席、塚田委員長代理着席〕
○小山委員 その点で実はお伺いしたいのですが、第十三條の二について申し上げますと、日本銀行に政策委員会を置きまして、この政策委員会は監督指示すると書いてあります。この監督の対象になるのは日本銀行総裁以下の役職員であろうと思いますが、この監督の内容があとの規定にもどこにもない。監督に服しなかつた場合にはどうするかというような規定が一つもないので、從つて結局私が先ほど申し上げますように、法律の力によるのではなくして人の力によつてこの監督が実施される。從つて日本銀行総裁でなければこの委員会の議長は勤まらぬという結果になる、そういうような氣がするのであります。この実施の監督を発動する場合の規定はどこに書いてあるのでございますか、その点をお伺いいたします。
○愛知政府委員 まずこの監督の対象でございますが、十三條の二にございますように、日本銀行の業務の運営という場合におきましての監督の対象は、総裁以下ということになつております。それから他の金融機関との契約関係に関する基本的な通貨信用の調節というような点におきましては、別にございますように、それによつてたとえば一般の金融機関を拘束するようなことを決定いたしました場合、その際の監督の対象はそれらの金融機関をも監督の対象とするわけでございます。一例を申し上げまするならば、第十三條の三の九号でございますが、九号の場合におきましては、法律または契約関係によつて政策委員会に委任せられたる信用調整に関する事項がございました場合、それに基いて金融機関の檢査をもすることができるというようになつているわけでございます。それから次に日本銀行総裁が、かりに政策委員会の議長の監督に服さなかつたという場合につきましては、これは日本銀行総裁は日本銀行の業務執行の最高責任者として、独立的に大藏大臣の監督にやはり服するわけでございますから、日本銀行総裁に対する大藏大臣の監督が、從來通りさらにそこに発動して行くということも考えられると思うのであります。ただ日本銀行総裁以下の任命権あるいは任命に参與する権限というものは、政策委員会にはございませんので、その限りにおきましてはそういう御議論が出ることは、ごもつともかと思う次第でございます。
○塚田委員長代理 ほかに御質疑はございませんか。——御質疑もないようでございますから、以上をもちまして金融関係三案に対する質疑を打切りといたします。
○風早委員 保險組合に関する法律案、協同組合による金融事業に関する法律案、この二案については質疑を打切りと言いましても、これは中小企業等協同組合法案が今商工委員会に出ております。また今日関係委員会から意見が出ておるあの法案と密接に関係しておるわけですから、あの法案の審議の状況いかんによりまして、新しく質疑問題も起つて來ると思うのです。その点はもちろん留保されておることと解釈いたして今の決定に從います。
○塚田委員長代理 その点につきまして今私も多少疑問の点もありましたので確かめましたので、質疑は一應打切つてあと討論採決だけ残しておいて、十分また御議論願えるというような意向でございますので、一應質疑だけは打切つておきたいと存じます。さよう御了承願います。そこで協同組合による金融事業に関する法律案、保險組合に関する法律案の二案は、商工委員会との審議の関係がございますので、これは保留いたします。
○塚田委員長代理 これより本日本委員会に付託になりました貸金業等の取締に関する法律案を議題として、質疑を開始いたします。
○宮幡委員 まず貸金業等の取締に関する法律案につきまして、二、三事務局のお尋ねをしてみたいと思います。 第三條の第一項第三号でございますが、ここに「法人又は法人でない社團若しくは財團」とありますが、法人でない社團もしくは財團という具体的なお示しを願いたいと思います。
○愛知政府委員 「法人でない社團若しくは財團」という場合に予想されまするのは、会員組織等によつて行つておるものを予想されると思います。
○宮幡委員 会員組織と申しますと、それは実在しておる形式ですか。予想される形式ですか。もし実在しておるというならば、名称等を御明示願えれば一層わかると思います。
○磯田説明員 現在実在いたしております法人でない社團には、日本金融助成会というのがありまして、会員制にいたしまして全國的に実行いたしておるのがございます。それからまた先ほどお尋ねになりました法人でない財團という問題でございますが、これは現実に管理人を定めて、不特定多数の者から金銭を供出させまして、財團という形で貸付を行つておる者があるのであります。具体的の名称につきましてはただいま手元に資料がございません。
○宮幡委員 次は第五條でありますが、「貸金業者でなければ貸金業を行つてはならない。」とありますが、その範囲の見方であります。極端な例で申しますれば、個人貸借のようなものが継続的に行われた場合には、やはりこの貸金業の中に入るのでございましようか。
○愛知政府委員 ただいまのような場合にはこの中に入らないと思います。貸金業者というのはあくまでも不特定多数の方から預金貯金等々、経済的性質を徴收することを受入れてはいけないということになるのでありますから、ただいまのお尋ねのような場合には、この中に入らないと思います。
○宮幡委員 今のお答えに関連しまして第七條でありますが、「貸金業者は、預り金をしてはならない。」前項の預かり金とは、ただいま政府委員から御説明があつたような、経済的性質を有するものの受入れ、こういうことであります。この預かり金という範囲でありますが、これはそれを保管して運用するという意味になるのか。経済的性質を有するという意味がまことにはつきりしない。これはおそらく運用の面におきまして適当な解釈、措置が行われまして、あるいは行政面において通牒等取扱い手続きという関係において、補足せられることであろうと思いますが、それにしましてもこの條項があいまいでありますと、本法は大体死物になつて参るというおそれもないではない。たとえて申しますと、一法人にいたしましても、その法人が金貸業を目的といたしまして、その業務経営に対して共鳴する数人の者が現われまして、これと匿名出資契約を結ぶ。営業主はその法人である。貸金業者である。そうしてこれに出資いたしまして、利益の配当を受けるという匿名契約をいたします。かようなものは当初の構成においては、必ず不特定のものを特定とするべき匿名契約が結ばれるのでありますが、こういう場合はこの範囲で預かり金というような解釈のわくの中にあるのでありますか。
○愛知政府委員 預金、貯金等の性質について、一般的に立案者としての氣持を申し上げたいと思います。預金、貯金、掛金等で、一般の公衆から金銭を集めることは、正規の金融機関のみが取扱うことにいたしたいと思つております。もつぱら自己資金または親族縁者等の、友人等の特定少数者から受入れた金銭ならば、貸金業者は自己資金としてこれを貸付にまわしてさしつかえないというようになつております。それから預金等と同樣の経済的性質を有するものというものの定義といたしましては、一定の期間を定め、または一定の期間を必ずしも定めませんでも、受入れました金銭を一定の対價とともに返還するというのが、預金等と同樣の経済的性質を備えたものというように解釈いたしたいと思うのでありまして、かかる性質を有する場合におきましては、出資金というような名義をもつて行われる場合でございましても、預金等と同樣のものとしなければならないと解釈するのでございます。金銭の受入れというのは、金銭を受入れる事実行為を指すのでございまして、必ずしも名義の問題ではないわけでございまするが、匿名組合の出資金あるいは会費の形態による拂込金等でございましても、金銭の受入れという事実行為の中には入ると思います。その際に、一定の対價とともに返還をするという預金と同樣の経済的性質を備えたものでございますれば、受入れができないということになろうかと思うのであります。これらの点につきましては、できるだけ詳細かつ具体的に行政上の一定の基準をつくりまして、余談ではございますが、これを財務局地方部等において扱う場合にも、誤りのない、また不均衡がないように期したいと考えております。
○宮幡委員 ただいまの御説明は大体了承できるわけでありますが、そのうち一定の対價を拂いもどすという点について、やはりそれも金銭の受入れ行為が伴う以上という御説明があつたのでございますが、匿名組合契約におきましては、資金なり物の運用により利益を得て相当の対價を受くることをもつて、契約の目的としているわけであります。從つてそれはやはり匿名組合契約に基く匿名出資であつて、その出資の目的は利益の配当を受けるということでなければ成立しないわけであります。そういう條件にあつた場合も、これが金銭の受入れを伴つておるから預金だというような断定になると、この條項は死んでしまうわけであります。ただいま局長さんから、取扱い手続をきめて財務局を通じて間違いないようにやるという懇切なお話で、その点十分安心しておられるとも考えますが、一面においては、ただいまのような解釈のもとにそれがつくられて参りますと、商法が改正された場合でありますが、現行商法の匿名組合契約というものが是認されている以上、金銭の受入れを伴うこと、一定の時期に対價をもどすこと、これが必ず匿名組合契約につきものでありますから、そういうものがこの取締りの中に入つてしまうということになると、この運用は非常に困難になると思います。その点についてもう一度承りたい。
○愛知政府委員 まことにごもつともなお尋ねであります。さらに敷衍して申し上げるならば、配当でありまする場合は、私のただいま申し上げました一定の対價ということは、性質が違うわけでございます。もちろん配当ということは利益の分配ということであると思います。從つて利益の分配であるということが、法律的にもまた実際上も確認されるような場合はさしつかえございません。ただ匿名組合等の利益の分配というかつこうを仮装いたしまして、実際上利益があつてもなくても、あるいは分配すべき利益がないにかかわらず、あらかじめ預金利子と同じような契約をして金銭を受入れるという場合には、ここにいわゆる受入れてはならない金ということになると思います。
○宮幡委員 その点は現在の庶民金融の実情に即應するような取扱い手続の御制定を、大藏当局に全幅の信頼をもつてお願いをいたしまして、その点はその程度にいたしておきます。 第十條に移りますが、十條の終りの方に貸金業者から「その任意に提出した帳簿書類を領置することができる。」とありますが、任意に帳簿書類を提出するということはどういう場合になりましようか。また領置しなければならぬというようなことが起ることを予想しての條項でありますか。その点はどうでしようか。
○愛知政府委員 檢査の点で第十一條の第三項に「犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。」ということを念のために明瞭にいたしましたのと同樣の趣旨でございまして、貸金業が任意に提出いたしまする帳簿書類等が当然予想されるわけでございますが、任意提出されました場合には、役所側が受取つておいて領置することができるということでございます。
○宮幡委員 ただいま政府委員の方から十一條の三項の御説明がありました。これはそれと関連して伺うつもりでおつたのでありますが、三項の「犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。」という規定は、運用の面において非常に問題を起すのではないかと思うのであります。また第十一條の一項に、檢査をする場合に、「部下の職員をして」云々とありますが、部下の職員というのは、今予想される檢査官となるべき人ですか。どういう方々に大藏大臣は委任しておやりになるか。部下の職員という範囲、それから檢査に参りますときに、部下の職員に必要があるとすれば、簡易裁判所その他にその犯罪事実を申し出まして、捜査令状、あるいはことが惡くなれば逮捕状というようなものにまで手配して行く権限を持たせるかどうか。この点も明らかにしていただきたいと思います。
○愛知政府委員 部下の職員と申しますのは、金融檢査官という職名が現在大藏省にございます。これは本省のみならず財務局地方部にも金融檢査官がおりますが、その金融檢査官で本來金融機関の檢査をその職としている者に限定いたしたいと思つております。それからただいま檢察捜査ということと関連してお話がございましたが、これは明瞭に区分するのでございまして、金融行政の檢査ということにあくまでも限定するわけでございます。從つて、たとえば提出されました帳簿書類その他を証拠物件として扱うということは、憲法第三十五條との関係もございまして、それは明瞭に区分して、やらないということに考えておるわけであります。
○宮幡委員 ただいまの明快なる御答弁によつてことごとくこの点は了承いたしました。次は第十三條であります。第十三條に業務停止という規定があるのであります。この中に「十日以上一年以内の範囲において」とあるのでありますが、この十日と定めました根拠はどこにあるのか。一体金融業というのは継続的な行為でありますから、たとい三日でも業務停止を食えばその金融業はつぶれる過程に入るのが当然でありまして、それが十日であるから業態にひびきがなくて、一年であるからつぶれてしまうという端的な見方はできないと思う。いやしくも三日でも営業停止を食いますると、信用を対象とするものでありますから、預金を受入れておらぬ以上は取付行為はないでありましようが、すべての点に運営上の困難を生じまして、たなただ不幸な運命に陷るのではないか。その場合に十日以上一年以内という考え方はどこから生れて來たか。希望として申しますならば、こういうものは営業停止の処分ができるのだという程度で、期間的規定などはむしろ無用ではないか。これは意見でありますから、必ずしも御答弁はいりませんが、十日という根拠を設けた点について何か御構想があるならばお話願いたいと思います。
○愛知政府委員 この十日とございますのは、率直に申しまして科学的な根拠はございません。一年以内の範囲においてというように、実際上お読みかえ願えればけつこうであると考えます。ただ一般的に業務の停止というのは、ただいまの御説の通り、いろいろ影響するところも多うございますので、やはり一定の期限を区切つた方がよかろうということで、主として一年以内という方に重点を置いて考えているわけであります。 なお第一項と関連いたしまして、第二項においても聽聞の機会を與えるということで、できるだけ人権の尊重ということももちろんでございますが、一種の金融機関としての信用ということを非常に重視したつもりでございます。
○宮幡委員 時間の関係がありますから、途中を拔いて最後に一つ重要な問題を伺いたいと思います。附則の第四項でありますが、「無盡業法の一部を次のように改正する。第一條に次の一項を加える。」とありまして、この條項をそのまま持つて來ますと、みなす無盡という形に読めるわけであります。これを改正してこの單行法の中で行わなければならないという大藏当局の構想は、ただいまの貸金業を將來特殊無盡の形で無盡業法の中に認めよう。將來はまた單行的な意味で一應届出をとつて、今まで野放しになつておつた庶民金融を登録的に並べてみまして、そうしてこれをまたみなす無盡という新たな制度で規制して行こうという含みであるか。いずれにいたしましても、私の方で注文をつけるのではなくて、四項を置きました趣旨をぜひお示し願いたいと思うのであります。
○愛知政府委員 この附則第四項を置きました趣旨は、御指摘の通りみなす無盡というものをはつきりしようという構想であります。いわゆる営業無盡が、その発展段階におきまして、漸次典型的無盡の域を脱しまして、類似無盡あるいはまた割賦金融に進化することは、必然の傾向とも見られるのでございますが、みなす無盡と申しますのは、この傾向に伴つて、現在の無盡会社におきましても、実質上にこれを行いつつある状況であり、あるいはまた希望されておる状況でございます。すなわち一定の口数、いわゆる組でございますが、組の組織を必要としない——給付は抽籤、入札、その他これに類似する方法によらずに、会社と加入者との合意によつて行うものを認めようというわけでございます。元來、無盡における團という組織、または組制度、すなわち抽籤、入札による給付というものは、無盡の特質であるわけでありますが、その特質が、率直に申しますならば、長所でもありますと同時に、反面短所でもあるわけでありまして、加入者にとつては、この團の組織がありますために、必要な時期に融資が得られない。会社の側におきましては、余余資金があつても、一回に多数の給付はできないというような、言つてみれば不便もあつたわけであります。そういう現状にもかんがみ、かつできるだけ庶民金融のほうはいたる要望にこたえまするために、日掛け貯金等が活発に、現在無法律の状態で行われておりまする場合に、良質のそういう会社は、この際みなす無盡ということで、無盡業の方にむしろ取入れて、円滑健全に発展してもらいたい。こういう趣旨で、今回これを附則の中に挿入いたしまして、そういう趣旨を達成しようと考えたわけでございます。
○宮幡委員 そういたしますと、貸金業者が自己資金の範囲内におきまして、割賦返済によりまする金融を行う、金銭の貸付を行うという方法に対して、本法に抵触することになりますか。
○愛知政府委員 ただいまのお話は、自己資金でやります場合には抵触いたさぬと思います。
○宮幡委員 もう一点最後に伺いますが、金利の問題であります。これは金利調整審議会で審議してきめることで、ただいま政府委員から明確な御答弁を得ようということは、これはむりな注文であります。しかしおおむね傾向というものは、行政当局でおわかりになつておるわけでありまして、ただいまはいわゆる納税攻勢と言いますが、非常に納税資金に困つております。名目的な所得がありましても、実際に納税すべき資金がない。しかも政府の申しておりますデフレあるいはディスインフレから見ますと、ますますこの傾向が強くなつて來る。通貨量は今年予想されるように、日銀総裁に言わしむれば、三百二十何億くらいの收縮だ。しかしながら強制貯蓄と見られる納税においては、一千四百ないし二千億の通貨の收縮も、ある段階においては起る。こういうことになりまして、ますます納税資金等の調達に、こういう金融機関が好まざるところながら利用されるということは、予想されるところであります。ところが税法におきまして、加算税、これは延納の日歩でありますが、これはもちろん罰則的な意味を含んでおりますことは、われわれとくと了承しております。その日歩というものが、加算税の税率は十銭であるとか、二十銭とかいうのがあるわけであります。結局かりに二十銭の加算税のつきます税金を滯納するよりも、二十銭で金融を受けまして、そして納税を完納したというすがすがしい氣持の方が、人間の心構えとしてはいいわけであります。從いまして金利の最高限度は、庶民金融の必然的の傾向として、この程度の線まで來るではないか。また仄聞いたしますと、警視廳が、いわゆる暴利取締令と申しますか、あるいは金利の制限と申しますか、何でやつておりますか、私時間がなくて根拠法を調べませんでしたが、あるいはこれは警視廳令というもので出ているのか、何で出ておりますか、大体日歩二十八銭以上のやみ金融をもつて取締りの対象として、ただいま現にやつておるように聞いておるのであります。いずれにしましても、税の加算税が二十銭というようなところにありますと、庶民金融というものは、この附近まで金利が持つて來られる。これは自然の経済事情である。こう考えられますが、これを極端に申せば、金利の制限を三銭とか、五銭という線に押えますと、こういう法律はことごとく死んでしまうのであります。その点についての御考慮について、ただいま確定的なことがなかつたならば、お考えの一端でもけつこうでありますから、およその方針をひとつお示し願いたいと思います。
○愛知政府委員 現在この種のものについて、今日においては合法的ならざるものでございますが、いろいろの調べがあるようでございます。最近財務局等で調べましたところでは、金利は月一割ないし三割が最も多いようでございますが、中には月十五割ないし十八割というようなものもあるようでございます。それから現在のいわゆる殖産会社等の貸付の金利は比較的低いのでございまして、それにしても平均月五分ないし六分であるようでございます。一方無盡会社はどうかと申しますると、年一割二分となつております。この点は率直に申しますると、この法案を考えまして以來、最も私ども頭を悩ましたところでございまして、合法的なものにすれば、あまり高い利率というものは法定したくないというふうに考えて参つたのでありますが、ただいまのところでは、先ほど御説明いたしましたように、臨時金利調整法の対象としてその決定をなし得る状態に置いており、これは届出制度をとりまして、実態がいろいろわかりました後に、必要があれば、適当な金利を金利調整委員会できめていただくし、またそれが非常にむずかしいということであれば、しばらく実情の推移を見たいと思つておるのでありまして、根本的に申しますならば、金融情勢あるいは経済全体がいま少し安定いたしまするならば、おのずからこういう問題は帰結するところが來るのではなかろうかと思いますが、ただいまは、幾らの金利を決定するかということについては、ちよつと自信を持つてのお答えがむずかしいと思います。 なお警視廳等で現在やつておりまするのは、私の承知しておりまする限りでは、新憲法後は警察の取締りが廃止されました結果、直接にはよるべき法規がないようでございます。主として物統法の條理解釈で、公正な價格あるいは手数料以外の、法外な手数料あるいはそれに準ずるものをとるということで、物統法の見地から取締つておるようであります。
○宮幡委員 きようはこの程度にしておきます。
○塚田委員長代理 それでは午前の審議はこの程度で打切りにいたしたいと存じます。なお質疑は午後に継続をいたします。午後は開会前に理事会を開催いたしたいと思いますから、さよう御了承願いたいと思います。 なお、ただいま風早委員からお申出がありまして、御承知のようにショウプ使節團が來ておられますので、いろいろ國会、ことに大藏委員会としても、國会の意向について使節團と折衝すべきいろいろの機会があるはずだし、また積極的にそういう機会をつくつた方がいいのではないかというような御意見がありました。ごもつともと存じます。なおまた復金の調査に関しての例の小委員会設置の問題も、解決に至つておらぬのであります。また大藏省の機構に関して、先ほど三浦法制部長から、例の会計士管理委員会の問題と、なお先ほどお話になりませんでしたが、例の國税廳の問題があつたはずでありますが、今度の問題は、すべて当委員会としても重大関心を持つておる問題でありますから、当委員会の意向をきめて、何らかの措置をいたさなければならぬのであります。今委員長はおられませんが、午後はお見えになると思いますから、午後の開会前にひとつお諮り願うことにして、さよう風早委員も御了承願いたいと思います。 それでは休憩いたします。 午後零時十分休憩 ————◇————— 午後一時五十七分開議
○川野委員長 午前に引続き会議を開きます。 まずお諮りいたします。小委員会設置の件でありまするが、先般來問題となつております復興金融金庫調査のための小委員会、及び税制に関する小委員会を設置することにつきましては、いかがとりはからいましようか。
○風早委員 復金の融資の状況に関していろいろ質疑をいたしております際に、これは復金の新しい機能の重要性というものにかんがみまして、結局もつとつつこんだ小委員会をつくつて、そこでねんごろにやつたらよかろうというような御意見が宮幡委員からも出ておりまして、われわれも賛成の意を表しておつたのであります。ぜひとも復興金融金庫調査に関する小委員会というものを、國政調査のための委員会の一つとして、本委員会で設置されんことを希望する次第であります。なお税制につきましては、大体仄聞しておりますところによりますならば、ショウプ使節團一行が近々大藏委員会並びに地方行政委員会に対して諮問するということであります。まだその眞偽のほどははつきりいたしておりません。しかしながらかりにそういうことがないといたしましても、この大藏委員会としては、税制に関する問題はその管轄事項でもありますし、重要なる問題として当然取上げなくちやならない。むしろこちらから進んで、ショウプ使節團に対して一定の資料を提供するなり、あるいは意見の具申をするなりすることが、はなはだ適切であるかと考えるのであります。それについてはやはり責任のある小委員会を設けまして、これは相当お骨の折れる仕事でもありますから、早急に準備を始める必要があるのではないかと考えるのであります。そういう意味におきまして、ひとつ新しく税金問題に関する小委員会、名前は適当に御訂正願いますが、そういう小委員会を恒常的に設置して行くという意見を表明したいと思うのであります。
○田中(織)委員 この小委員会は、近く國会も終りますが、閉会中の小委員会の活動についてはどういうふうにお考えになつておるか。委員長の方で何か御腹案でもあれば……。
○川野委員長 休会中の本委員会の活動につきましては、いろいろ理事の諸君とも御相談申し上げておるわけでございますが、他の委員会も大体休会中に各方面に調査に出かけるようであります。それで当委員会といたしましても、さよういたしたいと存じておるわけでありますが、これは常任委員長会議の問題にいたしまして、ひとつ各方面に休会中に活動をする、こういうことにいたしたいと存じております。さよう御了承願います。
○田中(織)委員 それでは了承いたしましたが、ことに今議題になつておりまする税制に関する小委員会を本委員会に設置するということは、当然來るべき臨時國会に政府の方から提案するという公約がなされておる税制の根本的な改革に関する問題が、おそらくこの会議が終了いたしました國会閉会中に進行することと思うのであります。小委員会の設置はその税制の根本改革、ことにショウプ博士來朝を機会に今後進められるであろう事態の進行に、当委員会として即應するという意味を多分に持つておると思いますので、その他の國政調査等に関する閉会中の活動もさることながら、ことにこの税制に関する小委員会の閉会中における必要な活動計画というようなものも十分本会期中に立てておいて、この小委員会設置の目的が十分に達せられるように運営せられることを希望いたしまして、ただいまの委員長からの提案に賛成いたします。
○川野委員長 それでは小委員会設置に御異議がないようでございますので、小委員会設置に決定いたします。なお小委員及び小委員長の選任につきましては、委員長及び理事に御一任を願いたいと存じます。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○川野委員長 それではそういうことに決定いたします。 —————————————
○風早委員 これはやはりどうも委員長と仮委員長との間の連絡が不十分なように思うのでありますが、今日午前の会議でくれぐれも申し入れてありまして、それに対して委員長から決定された事項がまだあるのであります。それは、一つは大藏省の設置法案に関する問題でありまして、御承知のように國税廳が新設せられることになつて参りまして、大藏省設置法案の問題は新しい一つの意味を持つて來たと思うのであります。これにつきまして、すでに一回大藏委員会と内閣委員会との合同委員会があつたのでありますけれども、まだ十分に審議が徹底しないで終つております。これはどうしても少くとももう一回連合審査委員会を持たれまして、ことに大藏委員会の側からこの設置法案に対する積極的なる意見を述べるという機会が、必要であると考えるのであります。そういう意味におきまして、この大藏委員会の決定として、今日その連合審査委員会の継続及びその日時のおおよその打合せをやるということを、決定していただきたいと考えております。 なお浦和の事件につきまして、先般政府の方から一應の報告はあつたのでありますが、これは問題がある一局面に限定せられておりまして、本委員会として取扱うべき事項はまだほかにも多々あるのであります。他方におきまして、大体二日にわたつて調査のための出張をやるということにも決定されているのでありますが、まだ一回しか参らない。あとの一回を果しまして、そして最後の小委員会としての結論を立てて報告して、本國会の会期を終りたいと考えるのであります。このままにいたしておきますと、だんだんと遷延いたしまして、この問題がうやむやになるようなおそれもなきにしもあらずでありまして、これはたびたび委員長並びに理事会に対して私も申入れをやつておりますが、どうもいつも問題がはつきりしないのであります。今日この際に大体この辺のことをはつきりさせていただきたい。 なお一週間会期が延長になるということも聞いているわけでありますから、日どりなども十分にとれることになつたと考えるのでありまして、その際に大藏委員会でその日に扱う——その日に大藏委員会がなければけつこうでありますが、できるだけあまり重要な法案の採決ということのない適当な日を選んで、浦和の出張の継続をされんことを希望するのであります。 大体この二点は午前中におきましても、そのときは仮委員長塚田委員でありましたが、委員長に一應申し入れておいたのでありまして、午後の委員会の劈頭にきめるという話でありましたが、今この点について皆さんにお諮り願いたいと思います。そしてはつきりきめておいていただきたいと考えております。
○川野委員長 大藏省設置法案その他の問題につきまして、内閣委員会との連合審査会の問題につきましては、閉会後理事会を開きまして御相談申し上げた上で決定いたしたいと存じます。 なお浦和の問題につきましては、実は風早委員その他に御一任申し上げておる、こういう委員長の考えでありますが、しかし委員の方でおまとめがないようでございますれば、この問題もあとの理事会に御相談申し上げまして、善処することにいたしたいと存じます。さよう御了承願いたいと存じます。 それではこれにて散会いたします。 午後二時八分散会