大蔵委員会 第24号
- 発言数
- 20 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1949/04/28
会議録
○宮幡委員長代理 ただいまより会議を開きます。昨二十七日本委員会に付託に相なりました煙草專賣法案、塩專賣法案、及び日程の追加として当日同じく付託に相なりました復興金融金庫に対する政府出資等に関する法律案を一括議題として、まず政府の説明を求めます。中野政務次官。 —————————————
○中野政府委員 ただいま議題となりました塩專賣法案について提案の理由を御説明いたします。 日本專賣公社法が第三回國会において可決せられ、本年六月一日から施行されることとなつておりますので、日本專賣公社法の実施に伴い、その根拠法である塩專賣法の改正を要する次第であります。 現行の塩專賣法は直接政府が專賣品の收納、販賣、取締り等の事業を行うことに規定してありますので、公法人である日本專賣公社をして專賣事業を行わせるためには、ほとんど各條にわたり字句を修正する必要がありますことと、なおあわせて從來省令で規定されていた事項のうち、重要なものを法律の中に織り込むとともに、制度の民主化と法文の平易化をはかるため、全文改正を行うこととしたのでありますが、実質的には現行法にさしたる変更を加えていないのであります。 次に改正の要点について説明することといたします。まず現行法には明記してなかつたのでありますが、塩、にがり、かん水等の定義を第一條に明記して、專賣権の対象を明確にするとともに、第二條で專賣権の内容を詳細に規定いたしました。この專賣権は現在通り國に專属するのでありますが、この権能を公社をして行わしめることとし、現行法において政府の行つている事項は、原則としてすべて公社をして行わしめるという建前をとり、塩專賣法の実施機関としての日本專賣公社の法律上の地位を、第三條で明記したのであります。 次に改正した主なる事項は、塩、にがりもしくはかん水の製造許可及び塩販賣人の指定につき、欠格條件を規定したことであります。これらの規定は現行法では省令で規定されていたのでありますが、申請者が製造を許可されるかされないか、または販賣人の指定をされるかいなかは、申請者について重大でありますので、欠格條件を明記して、これに該当しない場合においては許可または指定することといたしました。しかして許可された製造者、指定された販賣人が許可または指定を取消される場合の條件及び手続をも法律に規定して、國民の権利の保護をはかるのが適当と考えられますので、取消しの條件を詳細に規定し、また取消そうとする場合、釈明のための証拠を提出する機会を與える等の、保護規定を設けることといたしました。 次に價格の決定についてでありますが、塩及びにがりの收納價格は公社が決定し得るものとし、塩及びにがりの公社の賣渡價格については、政府の認可を受けて公社が決定し得るものとしたのであります。 次に塩及びにがりの販賣に関する事項で、從來省令に委任していた規定中國民の権利義務に関係ある事項については、すべて法律に織り込むことといたしました。 次に罰則について御説明いたします。現行法では五万円以下、三万円以下、一万円以下、五千円以下、千円以下の罰金の五段階となつておりますが、改正法では塩の生活必需品としての公益性にかんがみ、罰則を強化して三年以下の懲役または三十万円以下の罰金、十万円以下の罰金、五万円以下の罰金の三段階とした次第であります。 國税犯則取締法の準用については、現行法では財務局長、税務署長または收税官吏の職務を行う官吏は政令で定めたのでありますが、改正法ではこれらの職務は、公社の総裁の推薦に基き、大藏大臣が指定する公社の役員または職員が行うことといたしました。そして公社の役員または職員がこれらの職務を行う場合におきましては、大藏大臣がこれを監督し、從つて國家賠償法の適用については、当該職務の遂行を國の公権力の行使として、当該役員または職員を國の公務員とすることとしたのであります。 なお塩業組合は、中小企業協同組合法に基く組合に改組するを適当と認められますので、改正法では組合の組織條項を掲げないことといたしました。また自給製塩制度に関する規定は、塩需給の現状にかんがみ必要がないものと認めこれを廃止し、塩の製造はすべて許可制に改めました。ただ本法施行の日において現に自給製塩をしているものについては、たといその製塩設備及び製造能力が法定の許可條件に該当しないものであつても、本人が希望すれば一年以内に限り短期許可を與えて、製塩を継続し得るような経過的措置を講ずることとしました。 以上が本法案を上程いたしました理由並びに本法案の大要であります。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成あらんことを切望する次第であります。 次に煙草專賣法案について提案の理由を説明いたします。 日本專賣公社法は第三回國会において可決せられ、本年六月一日から施行されることとなつておりますので、日本專賣公社法の実施に伴いまして、その根拠法である煙草專賣法の改正を要する次第であります。現行の煙草專賣法は直接政府が專賣品の收納、製造、販賣、取締り等の事業を行うことに規定してありますので、公法人である日本專賣公社をして專賣事業を行わせるためには、ほとんど各條にわたり字句を修正する必要がありますことと、なお合せて從來省令で規定されていた事項のうち、重要なものを法律の中に織り込むとともに、制度の民主化と法文の平易化をはかるため、全文改正を行うこととしたのでありますが、実質的には現行法にさしたる変更を加えていないのであります。 次に改正の要点について説明することといたします。まず現行法には明記してなかつたのでありますが、タバコ、葉タバコ、製造タバコ及び製造タバコ用巻紙の定義を第一條に明記して、專賣権の対象を明確にするとともに、第二條で專賣権の内容を詳細に規定いたしました。この專賣権は現在通り國に專属するのでありますが、この権能を公社をして行わしめることとし、現行法において政府の行つている事項は、原則としてすべて公社をして行わしめるという建前をとり、タバコ專賣法の実施機関としての日本專賣公社の法律上の地位を、第三條で明記したのであります。 次に改正したおもなる事項は、タバコの耕作許可、製造タバコ小賣人の指定及び製造タバコ用巻紙製造の許可につき、欠格條件を規定したことであります。これらの規定は現行法では省令で規定され、または全然その規定を欠いていたのでありますが、申請者がタバコの耕作を許可されるかされないか、小賣人の指定をされるかされないか、または巻紙製造を許可されるかいなかは、申請者の利害に関係するところ大なるものがありますから、欠格條件を明記して、これに該当しない場合においては許可または指定をすることといたしました。しかして許可された耕作者、製造者、指定された小賣人が許可または指定を取消される場合の條件及び手続をも法律に規定して、國民の権利の保護をはかるのが適当と考えられますので、取消しの條件を詳細に規定し、また取消そうとする場合、釈明のための証拠を提出する機会を與える等の保護規定を設けることといたしました。 次に價格の決定についてでありますが、葉タバコの收納價格及び製造タバコ用巻紙の收納價格は、公社が決定し得ることにいたしました。製造タバコの販賣價格については、政府の認可を受けて公社が決定し得るものとしたのでありますが、財政法第三條では「專賣價格は法律または國会の議決に基いて定めなければならない」ことを規定しておりますので、この場合財政法の適用に疑義が起らないように、明文をもつて財政法第三條の適用を妨げないものとした次第であります。 次に製造タバコまたは製造タバコ用巻紙の販賣に関する事項で、從來省令に委任していた規定中、國民の権利義務に関係ある事項については、すべて律に織り込むことといたしました。 次に賣渡代金の延納についてでありますが、現行法では賣渡代金の延納については、輸出用の葉タバコまたは製造タバコの賣渡しについてのみ認めることとし、省令で規定してありますが、改正法では輸出用のほか、小賣人に対する賣渡しの場合においても、特に必要があると認めたときは延納を許可することとし、法律に規定することとしたのであります。 次に罰則について御説明いたします。現行法では三年以下の懲役または五万円以下の罰金、三万円以下の罰金、一万円以下の罰金、五千円以下の罰金の四段階となつておりますが、改正法におきましては專賣收入の確保をはかるため罰則を強化することとし、三年以下の懲役または三十万円以下の罰金、十万円以下の罰金、五万円以下の罰金の三段階とした次第であります。 國税犯則取締法の準用については、現行法では財務局長、税務署長または收税官吏の職務を行う官吏は政令で定めたのでありますが、改正法ではこれらの職務は、公社の総裁の推薦に基き、大藏大臣が指定する公社の役員または職員が行うことといたしました。そして公社の役員または職員がこれらの職務を行う場合においては、大藏大臣がこれを監督し、從つて國家賠償法の適用については、当該職務の遂行を國の公権力の行使として、当該役員または職員を國の公務員とすることとしたのであります。 以上が本法案を提出いたしました理由並びに本法案の大要であります。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成あらんことを切望する次第であります。 次に復興金融金庫に対する政府出資等に関する法律案提出の理由を御説明申し上げます。 今回この法律を制定しようといたします第一点は、昭和二十四年度において、復興金融金庫に対し、六百二十四億六千七百万円を限り、登録國債の交付をもつて出資いたそうとする点であります。現在同金庫の資本金は一千四百五十億円(全額政府出資)で、うち二百五十億円出資済、一千二百億円が出資未済となつております。政府は、本年度におきまして、九百二十四億六千七百万円の限度で出資いたすこととするため、現金出資分として三百億円は予算に計上いたしておりますが、六百二十四億六千七百万円は、この額の限度で登録國債を発行し、その交付により出資することができるようにいたそうとするものであります。 第二点は、同金庫の毎事業年度の剩余金の國庫納付についてであります。同金庫法の規定によれば、剩余金は復興金融委員会の承認を受け処分できることになつており、從來の例によりますれば、次年度に繰越し、これを新規資金に充当して参つたのでありますが、同金庫は全額政府出資の法人であり、かつ今後の貸付金は回收金をもつてまかなうことといたしましたので、本年度からその剩余金は、國庫に納付しなければならないことといたそうとするものであります。 以上の理由によりまして、この法律案を提出いたしました次第であります。何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成あらんことをお願い申し上げます。
○宮幡委員長代理 右三案を一括議題といたしまして、質疑に入ります。質疑に入るに先だちまして、当委員会の意向として、專賣局長官に二、三お伺いいたしたいと思います。 まず塩の賠償價格の引上げあるいは改訂ということについての構想がありましたら、お話を願いたいと思います。現行の塩の賠償價格は、昨年七月労働賃金三千百四十五円の基礎の上に定められたものでありまして、塩一トン当り九千七百四十五円一本建であります。しかるところ現在これを実情に即しまして、製塩方法別に調査してみますと、生産原價は眞空式製塩で一万二千三百十八円、蒸氣利用式製塩で一万三千二百六十六円、平釜式製塩においては一万四千四百四十六円となつております。このため業者は事業経営の收支の均衡が保てない。まつたく営業の危機に当面しておりますが、賠償價格引上げ改訂等についての御意見がありましたら、この際お漏らし願いたいと思います。
○原田政府委員 塩の賠償價格の問題につきましては、お話のように現在の九千七百四十五円一本で買上げをいたしておるのでありますが、これは製塩用の燃料が御承知のように最近非常に供給が少いので、もしこれが相当豊富にありますれば、九千七百四十五円でも相当採算がとれるものと思うのであります。しかし非常に少いような現状であり、昨年度のような状態ではかなり苦しかつたことと思うのであります。私どもといたしましては燃料の方の増配の面と、また一面賠償價格の改訂ということを考えて参つたわけであります。これはやはり生産量がどのくらいになるかということが相当基礎になるのでありまして、昨年度は内地の製塩生産量を、予算の上におきまして三十万トンに見ておりまして、実績も大体三十万トン近く行つたので、本年度は四十万トンの生産を見込んでおりまして、これに対する燃料の配給も関係当局と打合せておるのであります。燃料の点につきましても昨年度に比べて、相当多くなる見込みでおります。現に第一・四半期におきましては、相当やつておるような状態であります。しかしそれにいたしましても九千七百四十五円は、ある程度改正しなくてはならぬとという考えを持つておりまして、現に先般成立いたしました予算におきまして、トン当りこれは平均いたしましての数字でありますが、一應一万一千円という数字をあげておるのであります。それでただいまお話がありました製塩方法別に、賠償價格を設けるということは私どもも考えておりまして、この予算の範囲内におきまして製塩方法別に賠償價格をきめようと思いまして、目下関係当局と折衝協議中でございます。
○宮幡委員長代理 なお伺いいたしますが、ただいま專賣局長官のお話で、いわゆる生産量の増加ということが必要であつて、そしてそれには燃料の関係が基礎的のものであるというように承つたのであります。そしてまた御説明の中に燃料の問題にも触れておつたのでありますが、昨年あたりの燃料の割当の状況は、御承知のように精炭がわずかに六千四百五十トン、格外炭が五万七千トン、亞炭が八万百四十トン、こういう程度でありまして、この数量は從來の專業製塩の生産力の四〇%を稼働するにすぎない、かような状況でありまして、今年度の四十万トン生産、あるいは年間四十五万トンの生産を達成しようとするのに必要な量は、精炭で十九万四千トン、格外炭で二十八万トン、亞炭で十九万四千トン程度必要である、かように要望されておるのでありますが、この点つきましての本年度の御計画をお漏らし願いたいと思います。
○原田政府委員 二十四年度の製塩用石炭の配当の計画は、一年間の全体の計画はまだはつきりはしておらないのでありますが、関係方面と当つての私どもの一應の案でありまして、かわるかもしれませんが、これを申しますと、精炭が五万トン、格外炭が三十八万五千トン、亞炭が十五万三千トンであります。これは今申しましたように確定的な数字ではありません。私どもといたしましてはこれをなおできるだけふやしたいと思つて、今いろいろ研究をいたしておるのであります。このうちで第一・四半期の数字を申しますと、精炭が一万五千トン、格外炭が十一万五千五百トン、亞炭が四万五千九百トン、こういうことになつております。
○宮幡委員長代理 なお一点伺います。この塩業の金融のことでありますが、本年度においては塩業の企業の合理化をはからなければならないことは、明らかな次第でありますが、これに必要な資金として設備資金で六億円、運轉資金で四億円、計十億円が要望せられておるのでありますが、塩業の性質から行きまして、從來から経営の中に利益を蓄積するという余裕はないように思います。結局合理化すべき資金は外部から注入されなければならぬ、かような状態にあると思いますので、この経営合理化のための所要資金の十億円を具体化しまする塩業金融の御構想がありましたら、この際御発表願いたいと思います。
○原田政府委員 金融の問題は私どもは直接の担当者ではありませんので、今はつきりしたことは申し上げられませんし、そういう状態でもないのでありますが、私どもの考えておりますのは、お話のように現在の塩業が相当苦しいことは認められるのでありまして、その点は先ほど賠償價格の点について申し上げたときにも、同じような意味のことを申し上げたのでありますが、御承知のように從前におきましては設備の改良とかあるいは新設等に対しましては、相当政府の補助金を交付いたしておりましたが、今度はそういうことができなくなつたのであります。これは昨年、一昨年あたりからでありますが、本年度の予算におきましても、製塩設備の改良等に対する補助金というものは全然ないのであります。また一面復興金融金庫等も御承知のような状態でありまして、金融ということが非常にむずかしくなつた。それで今後日本の産業に対してどういうふうに重点的に、またあるいは集中生産的に金融を行うかということが、一般の問題として相当問題でありますし、それにはりつぱな計画を立ててやらなければならぬことだと思います。私どもといたしましては國内製塩の重要性を十分金融関係方面にも了解をさせて、所要の金融をはかるように、できるだけの努力をいたしたいと思つておる次第であります。
○宮幡委員長代理 以上お尋ねいたしましたのは、当委員会としての塩業に対する意向でございます。この点におきまして燃料と金融の問題につきましては、さらに商工省及び大藏の関係当局の御出席を得まして、重ねて御協議的な御質問を申し上げたいと思いますが、他日にこれを留保いたします。各委員にも御了承願いたいと思います。 それでは各委員の質疑を許します。三宅君。
○三宅(則)委員 ただいま政府の御説明がありましたが、この三法案に対しまして審議をどのくらいの日数で上げる御予定でありますか、それを一應聞いておきますことは、審議の上にもたいへん適当だと思いますが、いかがでございますか。
○宮幡委員長代理 きわめてすみやかに御審議を願いたいと存じております。
○三宅(則)委員 今委員長の御発言によりますと、きわめてすみやかにということでありますが、私は毎回このことを委員会において発言するのでありますが、およそ法律案というものはなるべく早く出してもらわないと、きよう出してきよう審議せよということが、かなりあつたように考えます。もちろん向うの関係筋もあることでありますから、そうたくさんの時間はどうかと思いまするが、少くとも二、三日前ぐらいに渡していただいて、われわれに審議の期間を與えてくださらんことを、特に私は委員長を通じて政府当局に申し上げたいと思います。
○宮幡委員長代理 ただいま三宅委員から御要望がありましたようですから、今後関係の法律案はなるべく早く委員会にお出しを願つて、十分審議の盡せる時間をお與えくださるように、政府側においても御配慮をいただきたいと思います。
○島村委員 ただいまの三宅委員の御発言はまことにごもつともと存じます。從つてしばらく審議期間を置いていただく意味におきまして、本日はこの程度で散会されんことを希望いたします。
○宮幡委員長代理 島村委員の御動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○宮幡委員長代理 異議ないものと認めます。
○風早委員 今この三法案を一括してというお話がありましたが、煙草專賣法と塩專賣法は一括でも別に異議はありませんけれども、復興金融金庫の方はおのずからまた別問題でありまして、別にしていただきたいというのが私の希望であります。特に復興金融金庫の問題につきましては、まだ資料が非常に不足しておりまして、私ども質問をしようにも質問の材料がないのであります。今日ここにかねて前國会で要求いたしました、復興金融金庫の大口融資先の監査資料が出始めておりますが、これも実は三月三十一日までの期限でお願いしてあつたはずでありまして、たいへん遅れて今日出ておりますが、まだ大分内容が欠けております。たとえば石炭のごときは全然出ておらない。こういうのを早く出していただきまして、その上で審議をお始め願いたいということをお願い申し上げます。
○宮幡委員長代理 ただいまの風早委員の御意向は了承いたしておきます。御趣旨のように專賣法と他の法律とは同時審議しないように、とりはからいをいたしたいと思います。
○内藤(友)委員 復興金融金庫の資料ですが、最近二箇年間ぐらいのバランスがほしいと思います。
○宮幡委員長代理 了承いたしました。 それでは本日はこれをもつて散会いたします。 午前十一時二十五分散会