大蔵委員会 第15号
- 発言数
- 87 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1949/04/16
会議録
○川野委員長 これより会議を開きます。 先日荒木萬壽夫君の質問に対する政府の答弁が保留になつておりますので、この際政府委員の答弁を求めます。
○渡邊(喜)政府委員 先日荒木委員から対日見返り資金の運用につきまして、廣く民間の意見を聞くべきではないか、という御質問がございましたのに対しまして、お答えをいたします。対日見送り資金の使用運用が、將來の日本経済に対しまして非常に大きな役割を果すものでありますことは、荒木委員のおつしやる通りでありまして、從いましてこれが使用、運用につきましてできるだけ廣く知識を求めるということにつきましては、政府としても同じような考えであります。その実行方法でありますが、いろいろ関係方面とも話合いをしておりますが、現在のところでは安定本部に復興計画委員会というものがございまして、いろいろ民間の方の御意見を聞く機関ができておりますので、このために新しい機関をつくるということにつきましては、まだはつきりきめておりません。現在のところではむしろ復興計画委員会のようなものにお諮りしまして——復興計画委員会は五箇年計画の線に沿いまして、日本経済のあり方につきましてずつと勉強して、いろいろ有益なる御意見を出していただいておりますので、この委員会などを活用いたし、廣く民間の知識も受入れまして、この資金の運用に遺憾なきを期して行きたいと考えている次第であります。 —————————————
○川野委員長 次は國立病院特別会計法案、貿易特別会計法案を一括議題といたしまして質疑を継続いたします。田中織之進君。
○田中(織)委員 ただいまの荒木委員の質問に対する保留答弁の中の問題にも触れるのでありまするが、この見返資金特別会計の関係の資金の用途がまだ確定しておらぬ、こういうように終始政府側は答弁せられておるのでありますが、すでに鉄道建設公債の百五十億と、逓信関係の百二十億の二百七十億だけは大体きまつておる。そのほかまだおきまりでないように政府側が言われるのでありまするが、政府側の方から出されました昭和二十四年度予算の説明の中の二十九ページの、政府関係機関に関する項の復興金融金庫予算額の中に、貸付回收金のうち交付公債收入の百四十一億一千四百万円、並びに政府出資金のうち交付公債收入六百二十四億六千七百万円、これは大体私らの理解するところではこれを見返資金特別会計の関係でまかなわれるものだということを、政府の方ですでに予定しているのではないか、かように考えるのでありますが、そういたしますと今私が申し上げただけで七百六十五億になりまして、前の二百七十億を加えて差引きいたしますと七百十五億しか残らないことになる。このうちで政府の方で言われておるように、まず産業建設資金の方に五百億まわしまして、再差引きして二百十五億、しかもこれは國債償還に予定せられておる。かように考えますると千七百五十億の使い方が、まだ委員会等も安本にできないのでわからないと言われる政府の答弁との間に、食い違いができると思うのですが、この点についてすでに政府の方から出ておる資料の中に、大体これでまかなわれると見られる七百六十五億というものが出ておるのでありますか。この点について御説明を願いたいと思います。
○渡邊(喜)政府委員 今のお話の中で百四十一億と六百二十四億と二つあるわけですが、復興金融金庫の関係の百四十一億の方は、これは三月の終りに國会の御議決をいただきまして、石炭鉱業等の赤字の新勘定、赤字を埋めますための交付公債というのがございますが、あの分でございまして、これは見返り資金分とは関係が全然ございませんで、あのとき御審議願いましたから御存じのことと思いますが、主として政府が中に立ちまして労賃をきめた、本來ならそのときに價格調整補給金から出すべきものを、当時復金の赤字融賃でまかなつておる。それの跡始末をつけなければならぬという関係でもつて、石炭鉱業等に百四十一億の交付公債を渡しました。これはあのときの法律に書いてございますけれども、それをもらいました人たちはその交付公債をそのまま復興金融金庫に返しまして、復興金融金庫としてはまたそれを日本銀行に渡して復金債の償還に充てる。かような処置で消えるわけでございまして、從いまして見返り資金の分とは全然関係がない。それからもう一つ御指摘になりました六百二十四億、これはこの間この席上で伊原理財局長からも一應お話になりましたが、これにつきましては、現在おつしやるように見返り資金でもつて、この公債を買います。從いまして復金には現金が渡る。それで復金債の消化に充てよう、そういうことが一應予定されておるわけであります。その意味からいたしますと、一千七百五十億の中で、二百七十億はお話の建設公債、それから六百二十四億の今のそれに充てられる分につきましては、二百七十億ははつきりわかる。それから六百二十四億は大体それを予定しておるということが言えるのであります。残りの分として八百五十六億がございます。八百五十六億はどの程度直接産業に行くか。どの分が國債買入れをして、その分を通しまして産業の方にまわつて行くか。この点につきましては、まだきまつておりませんが、政府側でお答えしたいのは大体そういう程度になつております。
○田中(織)委員 これは貿易特別会計法に関する問題でありますが、この点についてはすでに他の同僚委員の諸君から質問が出たかと思うのでありますけれども、私は一点だけこの法律に関連して伺つておきたいと思うのであります。現在のわが國の対外的な特殊の関係から、非常に見通しは困難だと思うのでありますが、この特別会計とも関連する昭和二十四年における大体貿易計画のごとくあらましの数字的なものでも推算できれば、そうしたものを一應承つておきたいと思います。
○川野委員長 ただいまの田中君の質問に対しては、貿易廳からあとで御返答申し上げたいということでありますから、さよう御承知願いたいと思います。
○塚田委員 國立病院特別会計について政府委員にお尋ねいたしたいと思うのであります。大体、特別会計をやられるという趣旨は、それ自体の企業の中において独立採算ができるようにという氣持であると、私どもは考えておるのでありますけれども、これを病院というようなものに実際当てはめる場合に、相当他の特別会計のものよりも考え方をかえておかなければならぬというように、私どもは考るのであります。つまり病院、ことに國立病院の今までの施療を受けておる患者などの立場を考えますと、これを採算に乘せるということ自体に相当むりがあるのではないか。しかしその一方こういうものも使いほうだい使つて、幾らかかつてもよいというようなことは、これは困りますから、特別会計を置かれるということ自体には、私ども反対はないのでありますが、ただ他の特別会計とはおのずから多少考え方が違つておらなければならぬと思うのであります。この点について政府は十分なお自覚を持つておられるかどうか。その点を伺いたいと存ずるのであります。
○佐藤(一)政府委員 お答えいたします。ただいまの塚田委員のお言葉は私たちも同感と存じております。ただ最近の実績を参考に申し上げますると、この國立病院の関係におきまして、一般会計における歳入歳出というものを見ますると、昭和二十年におきましては三千二百万円の赤であつたのであります。それが二十一年には二億六千三百万円、二十二年には七億五千七百万円、二十三年には九億六千七百万円、年を追うて赤字というものが累増しておるような状況でございます。それでわれわれといたしましても、國立病院の特殊性にかんがみまして、もちろん一般の特別会計のように独立採算というようなことを、別にきつくは考えておりませんが、このままで行きましては困る。一つにはこの特別会計というものは御承知のように臨軍時代から、いわゆる施療が、大部分はこの臨時軍事費特別会計というようなものによつて豊富な——どつちかというと濫に流れた予算の使い方で出せるということは、現在でも必ずしも拂拭されておらないように考えられますので、一應この会計を別途に立てまして、そうしてその收支を明らかにする。われわれといたしましてはこれについてただいま申し上げましたように、完全なる独立採算ということを要求はしておりませんので、本年度におきましても約六億円の一般会計からの繰入れを見込んでおる次第でございます。なおこの会計につきまして、もし一般の企業と同じような考えでいたしますれば、いわゆる資産の減價償却というようなものも見るべき筋でございますけれども、そういうものも実際問題としては現在見てございません。できるだけそういうような考えでやつて行きたいと思います。
○塚田委員 約六億円の繰入れを見込んでおるというお話でありますが、その六億円という数字をお出しになつた根本の考え方をひとつ伺いたいと思うのであります。おそらく今までのようにやればこれくらいの赤字が出るだろう。それをこれくらいで補給をしてやつて、あと自体の中で合理化をするなり経費の節減をするなりして、この程度ということになつておそらく六億という数字が出たと思うのでありますが、その辺のところをひとつお聞かせ願いたいと思います。
○佐藤(一)政府委員 ただいまおつしやいました通りでありまして、最近における実績を考えまして、まあ今後これをどういうふうにやつて行くかということは非常にむつかしい問題でございますが、一應全体の二割五分という程度のものを今回におきましては繰入れて参ろう、こういうような趣旨でもつて今回の予算は組んでございます。
○前尾委員 ただいまの質問に関連するわけでありますが、第十七條には、看護婦養成の経費に充てるため必要な金額を一般会計から繰入れることができる。これに限定されておる理由と、この國立病院の本來の目的はどこにあるかという点でございますが、その関連においてなお御答弁を願いたいと思います。
○佐藤(一)政府委員 看護婦の養成でございますが、これは元來から申しますと、國の一般会計において支出する。一般のむしろ行政的な要素を含んだ費用であるというふうに私たちは考えております。それで元來であれば一般会計で支出するのが趣旨でございますが、しかしこのたび國立病院全体を特別会計という仕組みにいたしましたので、その実行上の便宜等から、この特別会計においてあわせてこの事業を行う方が実際の便宜にかなつておる。それにつきましては一般会計からその分の財源を繰入れまして、そうしてこの会計において合せて出す。こういう仕組みにいたしたわけでございます。それから國立病院の性格という問題でございますが、これは御承知のように終戰時におきまして、從來非常に厖大な施設を擁したまま残りましたところの軍関係の病院を、一應引継いだわけでございます。当時におきましても國立病院をどういうふうにするか。あるいは一般に拂い下げるか、あるいは地方の公共團体等にまかせるか、あるいは國でそのままやつて行くか、いろいろ議論がわかれたのでございますが、いずれにしましても急を要することでありまして、そのまま引継いで参つたわけであります。國立病院はきわめて公共的な施設であるという点については、もちろん異存はございませんが、しかし現在の規模のままやつて行くかどうか、こういうような問題はなお檢討中でございまして、今後できるだけいろいろな角度から、これを研究して行きたいと考えております。
○前尾委員 一般会計からの繰入れは、看護婦養成の経費に充てるだけしか繰入れできないものか。それを限定されておるのかどうか。重ねて御質問いたしたいと思います。
○佐藤(一)政府委員 これは一般会計から本会計に繰入れます繰入金は二種類ございまして、一つはこの会計の赤字の補填のための事業費全体に対する繰入れでございまして、これが予算にございますように五億六千二百万円ございます。それからこの法律の特別の規定に基きまして、先ほどの趣旨により看護婦養成のための経費として、特に二千三百万円が別途の繰入れでございます。
○風早委員 私は貿易廳についてまずお聞きしたいのですが、來ておられますか。
○川野委員長 先ほど田中委員の発言が保留になつておりますので、この際田中委員の方に先に発言を許したいと存じますが……。
○風早委員 けつこうでございます。
○田中(織)委員 私先ほどちよつとお伺いしたのですが、貿易廳関係の方がおいでにならなかつたのですが、この特別会計の基礎をなす二十四年度の貿易計画について、これは見通しをつけることはきわめてむずかしい問題だと思うのでありまするが、当局においてはごく大まかな数字でも、押えておられることと思いまするので、その点を明確にしていただきたいと思います。
○村岡政府委員 ただいまのお尋ねの昭和二十四年度の貿易計画は、安定本部等でいわゆる五箇年計画等にのつとつて、輸入要請量といいますか、あるいはまた輸出の可能量というような立場からされた計画がございますが、同時に今度の貿易特別会計の予算面での輸出入計画というものがありまして、若干そこに数字的の食い違いがございますが、ただいまここでは予算上今度の新会計年度におきまする、輸出入の計画をどう見たかという立場から、大体の数字を御説明申し上げます。 四月から來年三月までの計画でございますが、輸出の方におきましては、総額で一千八百八十六億一千二百万円と押えております。この金額は御承知の通り今年の四月一日以降、輸出においては一ドル当り四百二十五円以上は認めない。それ以上はぶち切る。その以内におきましては從前のPRSと申しますか、円ドルの交換比率三百円のものもあるし、三百五十円のものもあり、いろいろわかれておりますが、現行交換率を認めて参る前提で、本年度の輸出の総額を押えましたところが、大体におきまして千八百八十六億という数字になります。これに対しまして輸入の方はこれまた御承知の通り、輸入の商品全部につきまして、貿易廳の拂下價格は一ドル当り三百三十円というところに押えました。もちろんいろいろな補助金の操作とかいうものがございまするが、三百三十円のレートで換算いたしました輸入の総額を、援助物資関係のものを千七百五十億円、その他援助物資以外の一般物資の收入を千三百八十五億円で押えまして組んでございます。先ほど申し上げましたように、いろいろ補助金の関係でございますとか、輸入の障害の関係とかいうような要素が入りまして、それの調整を要しますけれども、大づかみの輸出並びに輸入のトータルの数字におきましては、さような関係になつております。
○田中(織)委員 そういたしますと、この輸入総額と、それから予算に出ておりまする輸入関係の補助金と言いますか、補給金との関係はどういうふうになるでしようか。
○村岡政府委員 ただいま申し上げた通り、援助物資関係においては、一應三百三十円のレートで切りました数字は、千七百五十億円でございますが、そのうち補助金として受けまする金、要するに一般消費者に対しましては補助金を差引いたところで販賣いたす。同時に貿易特別会計は補助金相当額を、一般会計から繰入れを受けるわけでございますが、援助物資千七百五十億円の中には、補助金相当額として予算上は六百十六億円を計上してございます。そうしてそのほかの一般輸入物資につきましては、先ほど申し上げました千三百八十五億円のうち、二百十七億円が補助金の部分である。從いまして援助物資とその他の一般輸入物資とを通じまして、補助金は八百三十三億円という金額に相なるわけでございます。
○風早委員 貿易局長にいろいろこまかくお尋ねしたいことがたくさんあるのでありますけれども、時間の関係も考慮いたしまして、根本的に貿易政策の基本的な問題について、ひとつお伺いしたいと思います。申すまでもなく貿易は、必ずしも等價貿易ではないということでありまして、こういう点について二十四年度の貿易計画の中で、政府はどういうふうにこの点をお考えになつておられますか。特にそれに関連いたしまして、私は現在安本を中心にして進められようとしております集中生産の問題の、裏づけといたしまして、為替單一レートの設定というものが、近く行われるであろうということは、これはもう大体時間の問題になつておりますが、そういう際における貿易対策、特に輸出貿易に対する対策というものが、当然問題になると思うのでありまして、これについてどういう見通しを持つておられるか。大体五割ないし五割五分というところまでは、輸出業者は採算がとれなくなるということは、一般に認められておりますけれども、そういう点につきましても政府はどういう対策をとられますか、特にこれは私はできるだけ補給金の問題に関連してやつていただきたい。輸入の場合におきましては、補給金は大体においてほとんどすべての物資について存在しておるのでありますが、輸出の場合は原則としてこれをやらないという点が、一般國民にはわからないと思うのであります。こういう点につきましても十分な、納得の行く御説明をお願いいたしたいと思います。まずこのくらいにして、これからだんだんと少しこまかい問題に入つて行きたいと思います。
○村岡政府委員 経理局長の私からただいまのお尋ねの点を申し上げましても、はたして御満足が行くような御説明ができますかどうですか。一應お尋ねの点についての貿易廳の今までの考え方というものを、簡單に申し上げます。 主として問題は輸出貿易における均衡の問題と思いますが、先ほど申し上げましたように、今度の予算の上では四百二十五のシーリングを置きまして、それ以上のものについては今後一切新しい契約については認めて参らない、そういう建前になつておるのでございます。ただすでに四月の年度が開始いたします前に契約が成立いたしまして、貿易廳ないし司令部の承認を得てしまつたものにつきましては、四百二十五の天井をオーバーいたしますものについても、既契約の処理としてこれを認めて参つておるのでございまして、先ほど申し上げました千八百八十六億の数字の中にもそういう四百二十五の部分をオーバーするものが相当ございます。そうしてそういう契約はあまり長期のものについては、これを認めませんけれども、原則としてその契約のときから引渡す時期が四箇月以内程度のものであれば、新年度になつて引渡しが行われるものについても、これを認めるというようなことをいたしておりますので、少くとも既契約のものについては、レートが四百二十五に押えられたために輸出が押えられるということには、相ならないと思うのであります。その他新年度になりまして、四月以降に新しく契約の締結をいたして、司令部等の承認を得るような物資につきましては、これは確かに問題が残るのでございます。特に一部の雜貨等につきましては、從來五百とか、五百五十とかいうレートになつておるような産業がございます。これをこの際四百二十五のシーリングに押えられまするために、場合によりまして、一部輸出の不可能に陷るものがあるのではないか、かように懸念いたされまするが、今申し上げましたように、相当長期にわたつてそういう方面についての契約がすでに成立しております。今後のものにつきましては、すでに業者等においても將來一本レート等の情勢をもにらみ合せまして、そのときに備えていろいろと努力をいたしておるはずであります。それでもなおかつ輸出の可能性の薄きもの等につきましては、あるいは資材面におきまして、いろいろ優先的な確保をいたすとか、あるいはとかく梗塞がちであります金融面において、格段の考慮をいたす等のいろいろな施策を講じて計画されております。輸出の数量が百パーセント実現いたしまするように、いろいろと方策を講じて行く必要があろうと考えております。
○風早委員 ちよつとそれに関連いたしますが、資材面、金融面について具体的に今考えておいでになる対策、それについて大体採算のとれるものにつきまして、具体的にどれくらい輸出を考えておられるか、特に資材面、金融面につきまして、今持合せておられる具体的な対策を伺いたい。
○村岡政府委員 資材面、金融面双方からの施策を講じて参る必要があろうかと思いまするが、資材面の措置といたしましては、特に從來の措置に比して格段の特別措置を講ずるというのではなくして、從來の施策をさらに強力に円滑に運用いたしますほかはないと考えられます。金融の面につきましては、これまた現在いわゆる貿易手形制度なるものがありまするけれども、とかく円滑を欠きがちであります。特に雜貨等比較的レートの惡いものにつきましては、その金融難がはげしいのでありまして、民間貿易が再開いたされました後も、建前としては信用状がありさえすればいいことになつておるにもかかわらず、なかなか信用状が参りましても、金融機関はおいそれと金融に應じないというのが、今までの実情でございました。しかしながらこの点は、大藏省、日本銀行方面ともいろいろと相談をいたしまして、少くともLCの参つておるものについては、原則としてこれは雜貨であろうが、大企業であろうが、無條件に日本銀行は應ずるというようなことを、最近日本銀行方面においても考慮されておるようでありまして、そういう面における金融上の問題の打開によつて、雜貨工業等における金融の疏通という点も改善されて行くのではないか、さように期待しております。
○風早委員 具体的には今採算のとれなくなる業者においては、その金融面に最も頭を悩ましておるわけでありますが、これは政府としてそういう方針と言われるよりも、具体的にそれを実現させるために、もう少し責任の持てる、安心の行くような対策はないでありましようか。つまり信用状といつたものは一片の紙きれになつてしまう。事実それで金融機関が融資をするきずかいがないのでありまして、そういう場合に補給金は出さないという考え方というものが、一体どういう根拠に基いておるか。補給金というものに対して私どもは必ずしもいつでも賛成するというわけではありませんが、しかし輸入の場合におきましては当然出す。これはやはり價格政策の面から必要であると言われておりながら、輸出の場合におきましては、輸出に補償して行くことこそが、すべての問題を最後的に解決する最も重要な役割を持つものであるのに、これに対しまして特に今回はまつたく出さないということを、原則にすると言われるその根拠が、多数の國民にとつては納得が行かないわけであります。その点ただできるだけ金融面で緩和すると言われましても、金融機関としては、自分たちの方へのしわ寄せは、はなはだ迷惑千万だと言われればそれつきりであります。その点についてわれわれが今までの知つた限りの材料では、それはもう集中生産の一つのうらはらとして、結局はつぶれるだけつぶしてしまうのだというふうにも見られるのでありますが、そういう点について政府としてはどういうふうに考えておられるか。
○村岡政府委員 輸出の面において輸入と同じような意味合いの補給金を與えることは、今後原則として認められないと思いますが、さりとて御指摘のように必要なる輸出産業というものが、ただレートの問題のために輸出不可能になるということでは困りますので、いろいろと考慮する必要もあろうかと思います。ただどこまでも行き方としては、企業の努力によつて採算の有利化をはかるということが先決であろうかと思います。同時にかく申しましても、今までの中小産業の輸出を阻害しております大きな原因は、金融の面にあると思います。そこで從前ともわれわれとしても、金融面の改善のために努力をいたしておるのでありますが、その一つの方策として、やはり金融機関が進んでそういう中小の産業に金融をいたすというような措置をとることが、必要であろうということで、その先決問題はやはりメーカー自身、輸出業者自身、自分の信用力を増加する方策を講ずることでございますけれども、同時に制度として何らか金融上の措置を講ずる余地があるんじやないかというので、いろいろ考慮しておるのであります。その一つの方法として、たとえば金融補償というようなものをやるのが考えられるのじやないかということで、この点につきましても関係方面とも実はいろいろ協議研究を進めておる状況でございます。いろいろな手続の問題、研究の余地が残されておるために、ただいまのところまだ法案化いたして御審議をお願いいたす段階に至つておりませんけれども、金融補償制度というようなものにつきましても、せつかく研究中でございますので、われわれといたしましては一日も早い時期に、そういう法的措置が講ぜられまして、金融機関が安んじてそういう方面の産業にも金融し得るような方面に、進めたいと思つております。
○風早委員 そうしますとやはり金融面に対する政府の措置は、直接金融機関にしわ寄せをしてさせるという方向で、大体やつておられると認められるのでありますが、一方におきまして関係方面と申しましても、大体金融関係に対する方針というものは、今日まででほぼ明らかであるように、これは非常に引締めるという方向であると考えられる。集中生産と申しましても、企業の合理化と申しましても、結局大部分は今まで要するに採算がとれないというので、それ自身能率の惡い、効率の惡い企業ということを証明しておるとも見られるわけであつて、そういうものはやはりこの際につぶれるのは見送つてしまうということにしか、今の御説明ではどうしても考えられない。この点は非常に大きな問題だと思うのでありますが、現在のところでは、それ以上の回答は困難じやないかと思いますので、その点は私は一應おきまして、次にさかのぼりまして、この貿易計画というものは昨年も相当大きなものであつたのであります。結局非常な入超になつてしまつた。本年はまた昨年にも増して非常に過大ではなかろうかというのが、私の一つの大きな疑問なんであります。これは今まで第何次かのいろいろな計画案が出されておるようでありますが、私ども、新聞紙上で拜見するだけでありましたが、こういう点で、大体は二十三年度の実績を一〇〇といたしましても、二倍ないし二倍半近くにも上つておるのではないかと考えられます。こういう点で現在のアジア市場というようなものを考えてみましても、結局まだまだ非常な入超貿易というようなものになるのが、落ちではなかろうかと考えるのであります。そこで政府はこのアメリカ以外の地域、特に中國、東洋諸國との貿易について、どの程度までその可能性と実現性を考えておいでになるか。そういう際における品目、数量價格、こういうふうなものについて、できるだけはつきりしたその全貌を明らかにしていただきたいと思います。
○村岡政府委員 本年度の輸出計画、千八百八十億が從前の実績にかんがみて、きわめて実現の可能性がうすいというようなお話でございますが、たしかに昨年度の実績は、外貨にいたしましても、二億五、六千万ドルというところで、計画に比して非常に惡い成績であつたことは事実でございます。ただ御承知を願いたいのは、昨年の実績二億五、六千万ドルのうち、大部分の輸出というものは、これは年度の後半、七月以降に成績が上つておるのでありまして、一月から六月までの実績はわずかに七千数百万ドルで、大部分が年の後半に実現いたしております。また今年に入りましてからも、輸出の契約等の実績は、実は非常に良好でございます。本年度の全体計画がそう簡單に実現いたすとは、もちろんわれわれも考えませんけれども、最近の契約の実績等から言いますと、これは一本レートの予想あるいはまた先ほど申したシーリングの引下げというようなことがありますために、一種の思惑をやつて契約が殺到したという結果とも考えられますけれども、たとえば一月におきます外貨の買取り額、外貨の收入額は、実は一月だけで四千万ドルを突破いたしております。正確な数字は覚えておりませんが、四千万ドル以上でございます。さようなわけで、本年の輸出計画は、最込の情勢から言いますと、必ずしも実現不可能ではない、かように考えております。ただこの実現が非常に困難でありますことは事実でありますので、アメリカ以外の各地域、ことにスターリング地域の輸出等につきましても、昨年以來司令部との交渉においてもいろいろと努力をいたしております。すでに御承知のように、スターリング地域との間、あるいは蘭印、シヤムその他の間に相互清算協定等もでき上つておりまして、その協定に盛られております金額だけでも、一年間の約束金額が二億ドル以上になつておるということでございまして、なお今後、さらにこういう貿易協定がたんたんと成立いたして、輸出計画の円満な実現が可能であるように、期待いたしておる次第であります。 なお中國、朝鮮等につきましても、目下いろいろと交渉が継続中でございます。詳しい内容を私から申し上げることができませんのははなはだ残念でございますけれども、かようにして東亞諸地域に対する輸出についても、日本の主たる輸出である纎維製品を初め、機械、車輛、船舶等についての輸出を、今後大いに伸張して行く余地があるのではないかというように考えております。
○風早委員 お答は、もう少し数字的に納得の行くようにお答え願いたいのです。実は先般予算委員会におきましても、野坂委員から吉田総理大臣に対して、やはり中共圈との貿易の見通しについて伺つた際に、非常にお答えが抽象的でありまして、ことにわれわれ日本共産党が中共に聞いてくれた方が早いだろうと、そういう非常に不誠意なお答えでありまして、はなはだ遺憾千万であつたのでありますが、そんなただ論議のやりとりの問題ではなく、実際日本の輸出ということが、將來の日本の絶対の生命線であるとする限り、しかもそれにはどうしてもアジア諸國を相手としなければならないものである限り、もつと眞劍に、この点は全國民的な問題として考えていただきたいと思うのです。そういう意味でもう少し数字的に、実際現政府のもとにおいてこのアジア諸國との貿易関係が今年どの程度まで回復するか。どの程度の輸出能力が出るか。この点をぜひとももう少し立ち入つて聞かせていただきたい。それと、ことに対アメリカりの貿易関係を比較すると、非常な不均衡なものがあつて、結局そういう外貨の買取りにいたしましても、ますますある一國への依存を深めるだけであり、その結果はその一國の経済の変動によつてどれだけ大きな打撃として、またふり返しが來るかもわからないというような危險な方向ではないかと思うのであります。そういうことを伺つておるのでありますから、特にアジア諸國でも中國、また中共圈との貿易につきましては、もつと具体的な計画を堂々と発表していただきたい。その点重ねてお尋ねする次第であります。 なお輸出につきまして、私どもが今見出しておる大きな特徴は、だんだんに重工業品の輸出が増大して來る。そうして今一番心配しております諸種の雜品を中心とする中小輸出企業者というものは、みすみす輸出の機会を失つてしまうというような方向をとつておるように見受けられるのであります。たとえば、特に重工業と申しましても、主として機械工業でありますが、それの製品の輸出が非常に増大している。こういう点がおそらく今日の輸出計画におきましても特徴ではなかろうかと思います。大体安本などの案によりますと、こういうふうなものの輸出額だけでも相当多額に上つておりまして、金額にして一億ドル、四十一品目ぐらいにも上つておると思うのでありますが、輸出総額の中でも二三%以上を占めているように計算されるのです。これは二十三年度の前期の輸出実績に対しましても、十六倍に当るような莫大なものじやないかと思う。なぜこういうふうな二つの部門に、だんだんと輸出の重点を切りかえて行かれるのか、その点がきわめて明瞭でないのである。はなはだこれがはつきりしないのであります。また逆にそれと見合いまして、輸入の方におきましても石炭、鉄鋼石、重油とか、こういう原料が大量に輸入され、こういうものが國内における生産過程は経るのでありますが、結局は、金属機械工業の二部門の製品輸出というような形でまた出てしまうのである。これがどの程度日本の経済再建に寄與するかということは、これはきわめて疑問だと思う。そういう点について、一体この重工業及び機械工業の輸出に向われるという意味は、どういう意味なのか。この点をひとつはつきりと示していただきたい。またそのことと、この集中生産なり、今の中小企業の沈落という問題とが、実に相表裏しておるように、実際には見受けられるのでありますが、そういう点についても政府の見解はどうでありますか。納得の行くようにお答え願いたい。 〔委員長退席、島村委員長代理着席〕
○村岡政府委員 輸出の東亞地域関係につきましては、ことに中共とか朝鮮等の関係は、目下話が進行中と心得ます。詳しい内容については、はなはだ残念でございますが、申し上げることができないのをお断りいたしたいと思います。なお輸出の内容といたして、いろんな中小産業の対象になる雜貨とか、そういう方面の金額のウエートがだんだんと減つて参つて、機械金属関係、重工業関係のものが、だんだん重きをなして來るという御指摘でございますが、この点については経理局長の私から申し上げるのはあるいは不適当かと思いますが、本年度の計画におきましても、陶磁器とか、その他の雜貨製品の輸出も相当金額見込んであることは事実でありますので、その点申し上げておきます。
○風早委員 今中共との貿易は話が進行中だと言われますが、それは日本政府と、その交渉の相手方はどことやつておられるわけでありますか。どういう形で進行中なんでありますか。
○村岡政府委員 話が進行中という申し上げ方が非常に惡いのでありまして、中共と申しますが、支那との間の輸出についても、いろいろ研究を進めているという意味合いでありまして、直接当事者間の話が進んでいるというような意味合いではございませんので、はなはだ表現がまずうございましたことを、お断り申し上げます。
○風早委員 私が先ほどお尋ねいたしました点で、まだお答えのない点は、つまり特に金属機械工業の製品輸出が、非常に増大されているという点であります。そしていろいろの、最も國民の多数が骨折つているところの雜品輸出、ことに國産的な諸原料をもとにして、もつと元手のいらないいろいろな企業がありますけれども、そういうようなものが急速に沒落して行く。もつと國産的な原料を使つた輸出というようなことは、おそらくドツジ・ラインにも出ておつたように記憶するのでありますけれども、そういう点が何か食い違つているように思われるのであります。実際は食い違つておらないのかもしれませんし、実際は金属機械工業の輸出ということが本筋であるのかもしれませんが、そうであるならば、なぜそういうことになつて來るのか。そのことが日本自体の経済の再建、ことに日本の國内での基本的な諸産業、石炭についてもまた鉄鋼につきましても、ことに機械の方につきましても、それから電力でもまた交通機関でもそうでありますが、こういう諸部門における固定施設、破壞された固定施設の復元というような焦眉の急を告げている問題がある。これを復元して行かなければ、日本の経済再建というものは百年河清をまつようなものであります。そういう点にさつぱり金属工業が使われないで、せつかく向うから入つて來た貴重なる原料資源というものがそのまままた出て行つてしまう。しかも、その場合におきまして、たとえば製鉄におきましてもほんとうの二、三の大会社にだけ輸出能力が與えられる、あるいは実際の便宜が與えられるというような関係になつて來ている。そこのところは一体はつきり言えばどういうことになるのか。この点をひとつぜひ答えていただきたい。
○村岡政府委員 援助物資については、肥料そのほかいろいろな産業の基礎物資も入つて参るわけでありますが、同時に一般商業ベースに基いての輸出を増加することによつて、初めてまたコンマーシヤル・ベースに基く輸入の増大が期せられ、それによつて産業復興のための基礎資材の輸入が可能になるということはもちろんでありますが、その輸入の外貨を受けるための輸出の手段としては、もちろん日本の現在の輸出の能力からいつて、大宗をなすものは纎維関係の製品でございます。同時に、それと並行いたして、最近は御指摘のように、機械金属関係の製品が相当多くなつて参つております。特に東亞地域に対する陶磁器でありますとか紡織機でありますとか、そういう方面の輸出が最近ふえて参つております。これは各地域からの要求に應じての輸出でございますが、これは日本の必要とする基礎資材の輸出となりますけれども、同時にそれがまたかえつて輸入外貨の取得ということになつて参りますので、さらに必要といたします他の諸般の基礎資材の輸入に、貢献いたすのではないかと考えております。雜品等の輸出につきましても、先ほど申し上げましたように、陶磁器を初めとして現在の日本の生産力から言いまして、相当程度の輸出の計画を織り込んである次第であります。
○風早委員 重工業につきましてはどうも納得できないのでありますが、輸出の中で一番大きいのは、今も言われましたように纎維関係であります。しかし、これは私の見るところによれば、やはり將來性はきわめてないものである。將來性はますますしりつぼみになる危險性のあるものであるということは言えると思います。というのは、中國におきましてもインドでもその他のアジア諸國でも、いずれも少くともこの紡績産業というものは、民族産業として勃興しつつあるし、また事実それはそれらの國々の民族独立というものの基礎づけになつておるが、そこへ日本の纎維品というものがどんどん流れて行くということは、さしずめそれらの民族産業の勃興が、非常に妨げられるというふうな危險をみな感じるのです。すでに戰前からこの問題はあつたわけであります。そうして大体今度の戰爭にいたしましてからが、強引にこちらから纎維製品を持ち出して行つたというところに、日貨排斥とかいうような問題が起つて來て、さらにそれとを押し切るというところに戰爭も起つて來るというように、非常な困難にぶつかつたわけです。ところが戰後におきまして再び同じような方式というものがずつと出て來ておる。ことに現在ドツジ・ラインは別でありますが、それまではあのドレーパーにおきましても、やつぱりこういうふうな纎維輸出ということが中心になつておるように見受けられた。またそれに見合つたこちらの輸出計画というものもそうであつたと思うのです。しかしこれは將來性はないものと思うのでありますが、政府はこういう纎維工業中心の輸出という方式を、重工業、機械工業中心の輸出というものに、大体の重点を切り換えようとしておられるのか。この点をひとつあらためて伺つておきたいと思います。
○村岡政府委員 すでに先ほどからお断りしておりますように、どうも経理局長の私からお尋ねのような問題についてお答えいたすのは、はなはだ不適当かと思うのでありますが、きわめてこれは個人的な考えに陷りますけれども、東亞諸地域の経済立國と申しますか、そういう意味合いでのいろんな政策が行われておるように見受けますけれども、日本の將來の輸出の中心を占めるものはやはり纎維工業ではないか。また東亞諸地域においても纎維諸製品に対して今後とも相当程度に需要があるんではないか。さように自分としては考えております。
○風早委員 実は非常に疑問がたくさんあるのでありまして、たくさんお聞きしたいのでありますが、皆さんの御質問もあるでありましようから、委員長の方で全体の議事運営の見通しをひとつお話願いたいと思います。私としては非常にたくさん疑問があるのでありまして、今まで一つも貿易特別会計についての質問をする機会はなかつたのでありますから、ぜひこの際にこの機会で明らかにしていただきたいと思う点があるのであります。時間の問題もあるでありましようから、それをお諮りして、その上で大体この程度の質問が許されるならば、続けて行きたいと思います。もう一つ、これは経理局長ではどうも隔靴掻痒の感があるのでありまして、だれに聞いたらいいのでありますか。
○村岡政府委員 今お尋ねのような問題ならば、安本がむしろいいんじやないかと思います。
○風早委員 ただ技術的なことを課長に聞くというような問題ではないのでありまして、國策の根幹に触れる問題でありますから、もう少し政治的に責任の持てる方から伺いたいのであります。こまかいことは聞きたくないのです。
○村岡政府委員 午後ならば貿易廳次長が参るかと思います。
○風早委員 ぜひそうしていただきたい。そうすれば私はそれまで質問を留保してもけつこうです。
○島村委員長代理 早風君、できれば午前中にこの法案を上げていただきたいと思つていたのですけれども、ただいまのお話では、むりにあなたの御発言を押えつけるようなことはとるべきことではありませんから、しばらくお待ちいただきまして、内藤君、御発言はありませんか。
○内藤(友)委員 あなたにお尋ねするのはどうかと思うのでありますが、このごろの貿易のやり方についてひとつお尋ねしたいと思います。私はこういうことはしろうとですから、こういう疑問が起るのですが、このごろの貿易というものは、向うから來ておられる人と商談が始まつて。賣り込むというのでありますが、これは直接向うのほしいという商社と交渉できないものでありますか。それをひとつお尋ねいたします。
○村岡政府委員 御案内のように、昨年の八月から民間貿易が開始されました。從つて現在は政府と政府の間の取引、政府間貿易と言つていますが、そのほかに民間の商社同士の輸出取引の商談ができるようになつておるのであります。その際向うから今御指摘のように何百人というバイヤーがやつて参つておりまして、それとこちらのエクスポーターとの間に商談をいたしまして、話合いが進めば貿易省及び政府のアプルーヴを得て、正式契約が成立するというのが段取りでございます。同時に向うの商賣人がおりまして、直接向うと商談するということも可能ではございますが、ただその際の便宜の手段として、向うに商賣人がおつて、こちらに向うの商賣人のエージェントがある。そのエージェントとこちらのエクスポーターとの間に、商談をするという方法がとられておるわけであります。
○内藤(友)委員 ちよつと速記をとめていただきたい。
○島村委員長代理 ちよつと速記をやめて……。 〔速記中止〕 〔島村委員長代理退席、委員長着席〕
○川野委員長 では速記を始めてください。 時間もたいへん経過いたしましたので、ただいま日程に上せておりまする二法案については、質問を午後に讓ることにいたしまして、次に本日の日程に上せました請願について審査いたします。 日程第一ないし第一八までのうち、第一三を除いた一七件につきましては、すでに御紹介並びに政府側の説明を聽取いたしましたので、まずこれについて採否を決定いたしたいと存じます。
○宮幡委員 請願に対しまして、日程第二、臼田税務署復活の請願、及び日程第五、銀めつき洋食器に対する物品税軽減の請願の二件を採択いたしまして、日程第一、宮崎縣の煙草耕作面積増加の請願、第三、松山港を開港場に指定の請願、第四、煙管に対する物品税の免税点に関する請願、第七、高崎地方專賣局高田出張所復活の請願、第八、絹、人絹織物消費税軽減の請願、第九、煙火類に対する物品税軽減の請願、第一〇、化粧品に対する物品税軽減の請願、第一一、茶に対する物品税撤廃の請願、第一四、兒童用乘物に対する物品税軽減の請願、第一五、剃刀類に対する物品税撤廃の請願、第一六、未復員者給與法の一部改正に関する請願、第一七、國庫補助金の交付時期嚴守に関する請願、第一八、加賀港を開港場に指定の請願外一件を採択し内閣に送付せられんことを望みます。
○川野委員長 ただいまの宮幡君の動議のごとく決定するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○川野委員長 御異議ないようでございますので、宮幡君の動議のごとく、日程第一、第二、第三、第四、第五、第七、第八、第九、第一〇、第一一、第一四、第一五、第一六、第一七、第一八は採択すべきものと決定し、そのうち日程第一、第三、第四、第七、第八、第九、第一一、第一四、第一五、第一六、第一七、第一八は採択の上内閣に送付すべきものと決定いたしました。午前はこの程度にして休憩いたします。午後二時より再開いたします。 午後零時二十四分休憩 ————◇————— 午後二時二十二分開議
○川野委員長 午前中に引続き会議を開きます。 米國対日援助見返資金特別会計法案につきましてはすでに質疑を終了いたしておりますので、これより本案を議題として討論に入ります。討論は通告順によつてこれを許します。宮幡靖君。
○宮幡委員 本法案に対し討論を行うに先だちまして修正の動議を提出いたします。本修正案は民主自由党、日本社会党、民主党、日本共産党、國民協党同、農民新党の各派から共同提案になるものでありまして、まづ修正の点を申し上げます。米國対日援助見返資金特別会計法案の一部を次のように修正する。 「第四條第六項及び第七項を削る。」 この修正の理由を簡單に申し上げますると、本法はあくまでも米國の好意的な援助によつて調達せられまする資金でありまして、現在の國情といたしましては、あえてこの法案の内容について意見をさしはさむことは、差控えねばならないような状況とも思われまするけれども、從來の立法関係の経緯を勘案いたしますると、この第四條第六項、第七項等に掲げられました字句等は、用いられた先例は乏しいようでありまして、かえつてこの字句を挿入することの方が、諸般の調整上遺憾なのではなかろうか、かように考えられますと同時に、この第六項、第七項を存置するといかんとにかかわらず、この援助資金の性質上連合國最高司令官の管理のもとに属することは疑いなきことでありまして、これを承服しないわれわれの考え方ではありませんので、かえつてまぎらわしく、しかもいろいろな議論を誘導するであろうと想像せられますので、この二項を削除いたしたいと存ずる次第であります。なおこの削除につきましては、われわれ國民が忠実にアメリカの援助資金の運営に当ること、重ねては経済安定九原則の線に沿いまして、日本の経済安定に忠実に驀進するものであることの、固き熱意と誓いを表する意味におきまして、本委員会の発議におきまして、この削除いたそうといたします第四條第六項、第七項の趣旨にかわるべき決議案を提出いたしたいと思います。この際決議案を朗読いたします。 米國対日援助見返資金運営に関する決議案 米國の特別の厚意により、我國に於け通貨及び財政の安定、輸出の促進其の他経済の再建に資せしめる為、米國対日援助見返資金を設置せんとする趣旨に鑑み、政府は右資金の運営に当り、次の條項を遵守しなければならない。 一、政府は米國対日援助見返資金特別会計法第四條第一項の規定に依る運用若しくは使用又は同條第五項の規定による國債の償却については、連合國最高司令官の承認を経なければならない。 二、政府は、右の承認を経て行つた運用、使用又は償却については連合國最高司令官の監査を受け又必要な報告を行はねばならない。 右決議する。 この決議案の取扱い方については、本委員会の決議を経られまして、委員長において適当にとりはからわれんことを望みます。ただいま修正の動議を提出いたしましたその余の原案につきましては、民主自由党は全面的にこれに賛成の意を表するものであります。本特別会計の設定は、米國の対日援助の有効的実施を法定いたしまして、これを具体化したものでありまして、この特別会計の資金運用いかんは、日本経済自立に重大な影響をもたらすものであります。終戰以來米國の対日援助は、いわゆる食いつぶし経済の中に溶け込んで、その効果は遺憾ながら消極的であつたと申すほかはありません。しかるところ本法の制定によつ、日本経済に対しまする一つの明るい見通しとなりまして、やがて日本の経済安定、生産の増強、経済自立、独立達成への強い推進力となることは信じて疑わないところであります。從つて本法の字句その他の点におきまして、われわれの旧來の観念と必ずしも全部一致するものではありませんが、かかる問題は、日本再建の過程においては一應慮外にすべきものであろうと考えまして、経済安定九原則の趣意に從つて、均衡、健全財政の確立実施に邁進し、將來に希望ある当面の耐乏生活の中に、刻苦勉励すべきことを痛感する次第であります。要するに本法は、日本経済自立の明確なるスタートである昭和二十四年度予算の根幹をなすものでありまして、あえて修正部分を除きました他の原案に、反対すべき理由を認めないのであります。よつてわが民主自由党は党議の決定をもちまして、本案に賛成いたす次第であります。
○川野委員長 田中織之進君。
○田中(織)委員 私は日本社会党を代表いたしまして、ただいま宮幡委員より提出せられました修正案に対しまして賛成をいたしまするとともに、修正の部分を除いた原案に対しましては、二、三の條件を付して賛成をいたしたいと思うのであります。 今回の二十四年度の予算編成にあたりましてもわかりますように、ともすれば最近の政府の財政計画等におきましては、わが國の現在の特殊事情から考えまして、ある程度の制約はやむを得ないことではありまするが、ともすればわが國の自主性を疑わしむるがごとき態度をもつて臨んでおることは、きわめて遺憾とするところでありまして、ことにこの修正の点につきまして、政府が本資金特別会計の設置に関する関係方面の覚書の面から見ましても、原案に四條の六項、七項というものを入れるべき筋合いでないものを入れて臨んで來たというようなことは、非常に遺憾に考えておつたのでありますが、修正が実現することに対して深く喜ぶものであります。われわれは米國の日本再建のために寄せられる好意ある援助に対しましては、これまた心から感謝の意を表明するものでございますが、今回のこの特別会計を通じて考えられる見返り資金の運用の問題につきましては、遺憾ながら公債の償却、その他金融資本の利益を中心とした運用方針がとられていることを、われわれとしては非常に遺憾に存じておるのであります。政府の説明におきましても明らかでありますように、千七百五十億のうちかれこれ九百億というものは、すでに公債の償却その他に充てられることが確定的であります。われわれはこの資金は日本の眞に再建のために必要な部面に使われなければならないことを主張するものでありまして、われわれは年來のわが党の主張である軍事公債の利子の補給が、依然として行われておるというような事実から考えまして、この資金をもつて公債の償却に充てるというがごとき態度には賛成しかねるのであります。從いまして、まず公債の償却の問題につきましては、軍公利子の支拂いを停止するとともに、その他の公債につきましても、この資金をもつて償却に充てるというようなことはとりやめてもらいたい。この利子の補給程度にとどめてもらいまして、その他の資金は産業建設資金、ことに今日の予算に最も財源がないために、あらゆる面で圧縮せられておりますところのいろいろの公共事業費、失業対策の問題も必要であり、ことに農村関係の土地改良、災害復旧の問題、六・三制の予算の問題、こうしたものが眞の日本の自立のために絶対に欠くべからざる経費でありますので、この見返り資金は、こうした方面に運用せられるようにしてもらいたいということが第一点であります。 第二点といたしましては、この特別会計に伴いますところの特別会計の予算の内容が、現在まだ政府当局の説明によると明確ではないのでありまして、われわれは当然こうした法案がここに議会で議決せられようとする段階までには、この特別会計に基くところの收支予定が、明確になつておらなければならないものだと信ずるのであります。政府はこの点につきまして、明確に、きわめて迅速に、この特別会計に伴う收支予定の計画を樹立いたしまして、法の規定に基きまして、國会の審議を経るべく手続をとらなければならない。さような点につきましても、政府の運用上の特段の注意を喚起いたしまして、この法案の修正を除いた部分に対しましては賛成をするものであります。
○川野委員長 風早八十二君。
○風早委員 討論に入ります前に委員長にちよつとお聞きしたいのでありますが、今宮幡委員の出されました御意見は、これは原案に対する一つの御意見として出されたのでありますか。あるいは宮幡委員の出されました修正案というものが、この際に原案としてここで議題に上つておるのでありますか。その点ちよつとはつきりいたしませんので、原案に対して宮幡委員が修正意見を出されたのであるか。また他の発言者も原案に対してその態度を表明するのであるか。この点についてちよつとお尋ねしたい。
○川野委員長 お答え申し上げますが、原案に対しての御意見と、なお修正意見に対する御意見もこの際承つた方がよかろうと思います。あとで伺つてもけつこうですが……。
○風早委員 わかりました。大体委員長の今のお答えに從いまして、私の意見を述べたいと思います。 私は日本共産党を代表して、この法案の原案に反対の意思を表明するものであります。その理由とするところは、第一にこの法案の基礎になつております見返り資金の内容がきわめて不明瞭、不確定であるということであります。 第二には、この見返り資金はこれを追究してみますれば、結局本質的には輸入價格差補給金というものが、相当その内容になつておりまして、結局はこの見返り資金の額の増大そのまま補給金の増大になり、また税金の負担の増大にもなるということになる。こういう意味におきまして、やはりこれも反対の一つの理由になるのであります。結局これは後ほど貿易特別会計の檢討によりまして、やがて明らかになることであると考えるのでありますけれども、私の檢討いたしましたところでは、この貿易会計から本法案の基礎になつておりまする会計に金が参ります場合において、それがはなはだ不明瞭なものである。と申しますのは、千七百五十億円というものが、決して正確な意味での援助物資から生ずるところの事実上の黒字ではないのでありまして、これはいずれ貿易特別会計の檢討によつて明らかになると思いますけれども、結論を申し上げますれば、千七百五十億円と言つておりながら、そのうち実際にこの援助資金によりまして、黒字になる部分というものはきわめてわずかです。これは実数から申しまして、実は四百十六億円にすぎないのであります。八百三十三億円以外にまだまだわけのわからない一つの赤字があるのでありまして、差引きいたしましてきわめてわずかなものである。こういう一点を見ましても、これは実のない非常に不明瞭なる資金をもとにした一つの会計であるという意味におきまして、こういう基礎の上に立つてこれから予算の運営がなされるということを考えてみた場合におきまして、はなはだこれは了解しがたいものとして私は反対するものであります。 さらに第三には、この見返り資金の運営につきまして、まつたく自主性がないということであります。この資金をいかなる用途に、いかにして運用し、もしくは使用するかということは、事実上日本國民の自主的な判断、意見によつてこれを決定することはできない性質のものである。これはさらに言いかえますならば、場合によりましては、必ずしも日本再建に対してわれわれが考えておりますプラスの方向になるかどうかは、疑問であるという点があるのであります。 そこで第四番目に、私は特に実質上の理由といたしまして、この法案を実際に行つて参ります結果、日本経済再建に対してどういう影響があるか。立法趣旨にいうまでもなく、経済再建に対するてことして、これが運用されあるいは使用されるというにあるのでありまして、その趣旨はもとより抽象的には異議のあろうはずはないのであります。しかしながら実際上の客観的な役割というものを檢討してみますと、その趣旨とするところとはまつたく相反するということを発見するのであります。たとえばこの法案が実際に施行せられ、そうしてその資金が運営せられるという場合に、まず第一に、建設公債であります。建設公債引受けの場合におきましても、これは日本の産業のまつたく動脈をなすところの鉄道事業、及び神経系路をなすところの通信事業、こういう二つの重大なるわが國の産業の根幹になるべき事業が、この外資をてことした運営によりまして、どういう性格のものになつて行くかということを考えた場合に、これは必ずしも善隣の諸國から全然疑いの目をもつて見られないような性質のものになるであろうということは、保証しがたいのでありまして、この点を私は憂うるがゆえに、この建設公債引受けをこの外資をもつてやるということには反対なのであります。 さらにまた、一体この外資というものが贈與であるか、あるいは貸付であるか。この点政府においてもきわめて不明瞭であつて、いまだにその解決はついておらない。大体贈與になるであろうというような非常に甘い考え方で対処しておられる。それを予想しておられる。しかしながら実際の見通しといたしましては、これはかつてここでも引用したことがありますが、一昨年の二月二十二日のマッカーサー元帥のコングレスあての書簡にもありますように、あのガリオア資金という、これはもう多くの人があるいは贈與じやないか、贈與であろうというように考えておられたその資金すら、決して贈與ではない。これは慈善をやつておるのではない。これについてアメリカの納税者はびた一文の損もしない。場合によつては、アメリカは日本に対して先取特権を設定して、これを行使するであらうということも明記されておるのでありまして、それらを思い合せるならば、將來そういう最惡の場合におきまして、わが國鉄、あるいはまた通信事業というものが、この先取特権の対象にならないということも、これまた保証しがたいのでありまして、これらを考え合せるならば、はなはだ危險なる方向を歩んでおるのじやないかと考える次第であります。 第五に、この用途といたしまして、特に産業の設備資金の問題であります。これははなはだけつこうです。産業資金へ今日どれくらい金が行くかということは、だれしも非常に関心の高いところでありまして、これは最も大事なことであります。しかしながら実際に今日いかなる産業部門に、またいかなる企業経営に金がつぎ込まれるかということを、具体的に考えてみました場合におきましては、安本なりその他政府当局において、今日根本方式といたしておりますところの集中生産方式、こういうものの裏づけとしてこれがなされるということを、われわれは忘れてはならないと思います。そうした場合におきまして、もう現に始まつておるのでありますが、特に少数の部門、鉄鋼部門あるいは電力部門、また石炭部門、これらにつきまして、しかもきわめて限られた少数の企業経営——これも具体的にもう大体出ておるのでありますが、明らかにきわめて限られた巨大な独占財閥系の企業経営にのみ、不当に偏頗にこの資金が投ぜられるということは、ほとんどもう断定してさしつかえない程度であると考えるのであります。そういう意味におきまして、これは今日産業資本家といたしましても決して喜ぶべきしろものじやなかろう。反対に、相当大きな産業資本家までもこの集中生産方式によつて今没落しつつあるのでありまして、それに拍車を加える性質を持つておる。こういう意味におきまして、私はこの産業設備資金への投資というこのことも、必ずしも喜ぶべきことではない。もちろん産業設備資金に十分なる投資がなされなければならないということは、もとよりいうまでもないのでありまして、われわれはその財源というものについては苦慮しておる次第であります。しかしながら、これは別途に國内の自力によつて編み出し得る十分なる方法があるのでありまして、今それを一々ここで申し上げる必要はないのでありますけれども、そういう他の自力的な方法を拔きにいたしまして、ただ單に漫然と外資、しかも非常に頼りのないこの外資に頼ろうという、この性格がもたらす破綻の促進ということを考えた場合におきましては、これは決して喜ぶべきことじやないと考える次第であります。 第六に國債償還でありますが、これまた結局金融機関の救済に役立つにすぎない。非常に端折りますから、はなはだ意を盡さないのでありますけれども、結論を申し上げるならば、事実上きわめて少数の大銀行のみが救済せられる。復金債の償還につきましても、やはりこれは税金からとつて、結局日銀に返済するというだけのことでありまして、返済したならばそれだけやはり金融機関に余裕が生ずるから、それを産業投資に向けるであろうということは、当然予想せられるのでありますが、しかしながらそうでない。その場合において、またしても集中生産方式によりまして、この向けられる相手先は、きわめて限られた一部少数の財閥系、企業系にとどまる。その他のものはむしろその不均衡によりまして、ますます競爭能力を失つて、没落の運命に落ちる、それに拍車をかけるものである。こういう意味におきましても、これははなはだ危險なるしろものであると考えるのであります。 第七に、そのほかに直接政治的に運用、使用ということが十分に予想せられるのであります。これは他の各國の実際の援助資金の活用の例を見ましても、やはりあるいはチヤペルをつくるとか、あるいは場合によりましては、労働爭議に関與するためのいろいろな費用であるとか、さまざまな政治的な運用、使用というものも十分にそれを考える余地があるのでありまして、一番最初に申しましたごとくに、この見返り資金の運用、使用ということに自主性はないということから、そういうことがますます予想されるということを私どもはこの際指摘せざるを得ないのであります。 さらに最後にインフレに対する関係でありますが、これもまたこの見返り資金というものが、もともと内容があるものであるならば——そのままこれがわが國内に外から入つて來る一つのプラスであるならば、これはまた別問題でありますが、しかしながらその内容がほとんどないものでありまして、いわゆる見せ金であるということから、結局千七百五十億というものを使うことになりますれば、そこに新しいインフレの要素というものが当然入つておるのでありまして、そこから新しい通貨の増発ということも、また当然に起ることが予想されるのであります。これらを考えるならば、わが國民経済に対する建設的なる影響は、はなはだ考えられない。むしろその逆が考えられる。こういう意味におきまして、実質上のこの法案の役割に対して、反対せざるを得ないのであります。 この意味におきまして、私はこの原案には絶対に反対であります。しかしながら今、宮幡委員からお出しになりました修正案でありますが、原案には絶対に反対でありますが、この修正の趣旨そのもの、それ自身につきましては、日本共産党は大いに賛成であります。なぜなればこの修正ということは、この法案の第四條、第六項並びに七項にありますところの、外國の権力の承認を得るというような規定が入つておる。こういうふうな規定が入つておるということは、今までのわが國内法の歴史を見ましても、未だかつてなかつたことであります。私は多少法律もやつたわけでありますが、明治の初年におきまして、治外法権がまだ撤廃されておらない、まだ不平等條約が残つておる。そうして全國民があげてこの不平等條約の撤廃、治外法権の撤廃のために鬪つたそのまつただ中におきましても、わが國内法におきまして、かくのごとき規定が存在しておつた法律は、ただの一つもなかつたのであります。それがこの際に頭を出すということは、何としても國民としては了承できないことであると考える。ましてやこのことは國際法と國内法とをまつたく混同しておる。國際法的なものをそのまま國内法に取込もうとする誤りから來ておると考えられるのでありまして、その意味におきまして、この法案の條文の中からこの二項目を取除くというその限りにおいては、きわめてけつこうなことでありまして、共産党は大賛成であります。しかしながら最初に申しましたように、これは混同のないようにお願いしたいのでありますけれども、この原案に対しましても、また修正せられたといたしましても、結局はこの法案というものがこれから演じて参りますその役割、それを考えた場合におきまして、われわれはこの法案には結局反対せざるを得ないことを、まことに遺憾とする次第であります。以上であります。
○川野委員長 内藤友明君。
○内藤(友)委員 私は國民協同党を代表いたしまして、宮幡委員から述べられました修正案に対しまして賛成をいたします。なお修正いたしました部分を除く他の原案につきましては、若干の希望を付しまして賛成をいたすのであります。それは今までの委員会におきまして、政府側と委員との質疑應答の跡をたどつてみますると、この法案の内容というものが、まだまことにはつきりしておらない部分が多いのであります。でありまするから、私はよけいにこの際希望を申し上げておきたいと思うのであります。 第一、第四條によりますると、本資金は公私企業に対する資金に運用するということになつております。また第二條によりますると、本会計は、大藏大臣において管理することになつておるのでありますが、右の公私企業に運用する場合、産業政策との調整方法について、十分な考慮を拂わなければならぬのでありまして、この点をまず強く希望申し上げておきたいと思います。 第二には、第三條の三、貿易特別会計から資金を繰入れるその時期につきまして、委員から政府委員に質問がありまして、その結果四月、五月の二月で産業資金融通の時間的ギヤップが生ずることが明確になつております。これにつきましても政府は遺憾ない考慮を拂われたいということであります。 それから第三は、第四條によりますと、この資金を國債償還に充てるということになつておりますが、國債の現在高は二千億万円を超えております。なるほど第五條には、一般会計に属する國債償還に充てることになつておりますものの、一般会計に属する國債のうち償還優先順位が明らかにされておりません。高利債を優先せられるのか、あるいは償還期間の短かいものを優先せられるのか。これがはつきりしておりません。でありますから、この優先順位をすみやかに明らかにされたいということと、もう一つは國債買入れの場合の買入れ價格を、はつきりすみやかに示されたいという希望であります。 第四は、公私の企業にこの資金を運用する場合におきまして、当然農林、漁業を優先せられなければならないということであります。これはこの資金が食糧輸入の面から多く繰入れられているということから考えまして、当然のことと思うのであります。すなわち農林、漁業復興にこの資金を繰入れることは、國内食糧の増産となり、從つて輸入食糧を減ずるということになるのであります。これはやがて日本の自立への近道になるのであります。從つて、少くとも私は農林、漁業方面に二百五十億を下らない金を融通せられたい希望を、強く申し上げたいのであります。また今までのこうした資金融通の場合、四半期ごとに区切つて融通されたのでありますが、農林、漁業の本質から考えまして、これは適当ではございません。この資金運用にあたりましては、一年通算で計画するということを十分考慮せられたい。また利子につきましても、これは私は質問する機会を失つたのでありますが、農林、漁業に対する融資の利子につきましても十分考慮を願いたい。こういうふうな希望を付しまして、宮幡委員から出されました修正案並びにその修正を除く原案に、賛成いたすものであります。
○川野委員長 これにて討論は終局いたしました。 これより採択に入ります。ただいま宮幡君より、各派共同の修正案が提出されております。本案を宮幡君提出の各派共同修正案のごとく、修正して議決するに賛成の諸君の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○川野委員長 起立多数。よつて本案は修正議決せられました。 なお、先ほどの討論中、宮幡委員より、米國対日援助見返り資金運営に関する決議について御発言がありましたが、宮幡君の動議のごとく、本委員会において本決議を決定するに御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○川野委員長 御異議がないようでございますので、さよう決定いたします。 なお、本会議に提出する委員会報告書その他につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、この点につきまして御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○風早委員 共同提案の中に共産党が入つておるわけですか。そこのところを、宮幡委員は社会党、共産党と列挙されたようですけれども、提案の順序、出し方が、こういうふうになつた限りにおきましては、つまり修正案というものは、今度は基本的な案にも出て來ておるのですから、やはり本質的には共産党は反対であります。その決議には共同署名するわけに行かない。その点は御了解願いたいと思います。
○川野委員長 各派共同提出の修正案の中から、共産党は削除いたします。御異議がないようでございますので、さようとりはからいいたします。 —————————————
○川野委員長 次に、本日の日程に上げました請願の審査に入ります。日程一八までにつきましては、午前中に採否を決定いたしましたので、日程第一九より始めるわけですが、政府委員の関係上、順序を変更いたします。 日程第三四、元大山軍馬赤碕派出所跡地及び建築物拂下の請願、稻田直道君紹介、第三四二号を議題とし、紹介議員の紹介説明を聽取いたします。紹介議員がお見えになつておりませんので、宮幡靖君より説明をお願いいたしたいと存じます。
○宮幡委員 ただいま議題となりました元大山軍馬赤碕派出所跡地及び建築物拂下の請願を、紹介議員稻田直道氏にかわつて紹介申し上げます。 本請願は赤碕町長三好久義さん外十六名よりの請願でありまして、主題の官地、現在の鳥取種蓄牧場、及び倉吉営林署赤碕苗圃使用地合計百三町五反五十五歩は、人家近接地帶であつて、この食糧多難のとき、しかも外國より放出援助を受けつつあるときに、連接奥地の数千町歩の余剩地に牧草を繁茂せしめ置くことは、再建日本のためとらざるところであります。よつてさきに、該地創設五十年前の公約に基いて、縁故拂下げ請願を、関係各省大臣閣下、及び衆議院議長閣下あて提出して、われらの信頼する稻田、佐伯両代議士のあつせんにより、二十二年三月三十日、第四十八号案として満場一致をもつて通過したことは、請願人一同の感謝するところであります。しこうしてこの大牧場施設実施にあたつては、現在の鳥取種蓄牧場の使用建築物一切をそのまま該地に置き、奥地施設には官有大森林数万町歩あることなれば、この際地方民多年の農産牧益に損失を與えたる軍閥の迷惑を御賢察され、憐憫の情をもつて、建物は新制中学校に使用させていただきたいから、何とぞこのまま敷地とともに無償拂下げ懇望嘆願いたします。以下各町村代表者一同捺印の上、請願陳情いたします。 かような趣旨であります。何とぞ御審議の上、御採択あらんことをお願いいたします。
○川野委員長 この際政府委員よりの御答弁がありましたならば、伺いたいと存じます。森岡説明員。
○森岡説明員 お答えいたします。本請願は無償で拂下げられたいという御趣旨であるようでありまするが、現行の國有財産法では、無償で拂下げをなし得る場合はごく少い範囲でありまして、かつ具体的に列挙して規定してありますので、本件のごときは無償で拂下げることはできないことになつております。これを交換し、その他支拂い手段として使用し、または適当な対價なくしてこれを讓渡し、もしくは貸し付けてはならないということになつておりますので、國有財産の無償拂下げにつきましては、國有財産法において制限的に規定いたしてあります、公共性のきわめて強い場合とか、不当に相手方に利益を供與しないと思われる場合に対して、具体的に無償讓渡の範囲が規定せられておるわけであります。 次に、有償で拂い下げるということにいたしまして、本請願の対象となつておりまする土地及び建物が、連合軍から返還されておるかどうかということにつきまして、急速に調査をしなければ、はつきりした回答は申し上げられないと思うのでありまするが、正式に返還済みでないと、拂い下げることはできないわけであります。請願の中にありました土地につきましては、大藏省といたしましては、農地に轉用するということにつきましては、農地委員会が農耕適地であるということを認めた場合には優先的に農林省に管理がえをいたしまして、農林省で自作農創設の線に沿うて拂い下げるということになるわけであります。建物について、新制中学の校舎に使用したいということでありまするが、これは有償でありまするならば善処できる問題であろうと思います。もちろん正式返還が前提ではございます。 —————————————
○川野委員長 次は日程二五、学習用水彩絵具に対する物品税免除の請願、三宅則義君紹介、文書表第二四五号を議題とし、紹介議員の紹介説明を聽取いたします。三宅則義君。
○三宅(則)委員 ただいま議題となりました学習用水彩絵具に対する物品税免除の請願について、私は説明いたしたいと存じます。 この学習用の水彩絵の具につきましては、すでに学習用のクレオンに対しましては免税になつておるのであります。小学校の兒童がすべて使いまするところの学習用絵の具に対しましては、もちろんクレオンと同樣に物品税は、免除せられてしかるべきであると考えておるものであります。ことに平和國家、文化日本の建設にあたりまして、ぜひとも情操教育上から考えましても、この水彩用に使いまするところの学習用の絵の具につきましては、ぜひ物品税を免除していただきたいと思つておるのであります。この際参考に申し上げておきまするが、現在日本において生産いたしまするものは、学習用の水彩絵の具はチューブ入りが十五万ダース、これに対しまする物品税が一千七百七十万円。皿入りの製造ダースが十五万ダースで、これに対しまする物品税が九百六十万円でありまして、合計二千七百三十万円が物品税と相なつておるのでありまするが、この事柄につきましては、皆樣も御承知の通り、現在におきましては相当の家庭の負担にも相なることと思いまするからして、この学習用の水彩絵の具に対しまする物品税は、ぜひ物品税から免除してもらいたいということを、私どもは請願いたしたいと思つておるのであります。そうして國民藝能教育の特に色彩教育ということにつきましては、文化國家の建設の基礎となるものと考えるのでありまするから、皆樣御審議の上、ぜひとも学習用絵の具につきましての物品税を免除せられんことを、特にお願いする次第であります。
○川野委員長 この際政府側において御意見がございますれば、伺いたいと思います。山本説明員。
○山本説明員 ただいまの学習用水彩絵具に対する物品税免除の問題について御説明を申し上げます。 御承知のように、学習用の水彩絵の具に対しましては、物品税といたしましては最低の百分の二十の税率によつて課税をいたしております。クレオンの方は全然課税いたしておりませんが、その取扱いを異にいたしました理由は、クレオンはもつぱら学童ないし幼兒が使う。水彩絵の具につきましては。そういうふうにはつきりしないことと考えられますので、こういうように取扱いを異にしておるわけでございますが、小学校、中学校の兒童または生徒の用に供する絵の具でございまして、小学校または中学校で購入する場合には、一定の免除の手続をとりますれば、学習用として免除の取扱いをいたしております。これをクレオンと同樣に全然課税からはずすということにつきましては、水彩絵の具の性質上、またほかのものとの均衡もございまして、なかなか困難ではないかと存じております。
○三宅(則)委員 ただいま政府の御説明がございましたが、特に私は小学校で使いまするものは、ほとんど水彩用学用絵の具であると思つておりまするが、これに対しましては、今御説明もありましたが、せいぜい三千万円以内の物品税でありまするから、ぜひぜひ免除せられんことを特に希望いたしたいと思います。 —————————————
○川野委員長 次は日程第三三、毛織物消費税軽減の請願、阿左美廣治君外二名紹介、文書表第三二一号を議題といたします。紹介議員がお見えになつておりませんので、高間松吉君の代理紹介を願います。高間松吉君。
○高間委員 紹介議員の阿左美廣治君が見えませんから、私がかわつて御説明申し上げます。 現行毛織物消費税の過重なる賦課に対し、左記の通り実情を具申し、賦課率の減少方ごあつせん相願い上げたく、関係團体連署をもつて請願いたします。毛織物消費税率は、戰前八分より戰時中一割五分となり、現行四割にまで激増されました。右は混紡率羊毛一割、スフ九割の低級品にまで同一率をもつて賦課されています。しかるに綿スフ及びガラ紡、特紡製品に対して一割の課税であるのは、思うに毛織物をもつて一種のぜいたく品なりとの観念によること多きものがあると推察されます。現在毛織物の國内需要は、工業用資材のほか、鉱山及び農山漁村用並びに鉄道逓信等、官公署学童の衣料として不可欠の必需品のみであつて、ことごとく國の計画生産に基くものであり、決してぜいたく圏内にあるものではなく、その配給使命は如上の消費者層を一瞥するならば、綿スフ織物等、異なるところがないと信ぜられます。なお毛織物のマル公はヤール一千円以上に及ぶもの多くこの價格の四割が消費税として生産者に賦課される関係上、中央配給より末端小賣業者に至る過程において、その價格は雪だるま式に高價なるものとなるを免れません。このために來るおもなる弊害を左に列記すれば 一、多額の消費税納付により生産者は一層の資金難に陷り、金詰りに拍車をかけ、荷渡上にも少からず支障を起す結果となる。 二、消費税回避の窮余の策として、毛製品横流しの方法に出ることを助長する傾向を生ずる。 三、ガラ紡、特紡製品等消費税の低きものが、高税の紡毛製品と呼称されて、やみ市販されることを防ぎがたい。 三、配給所、商店及び百貨官に毛織物滯貨の多きは、品質の割合に消費税加算による高値に原因するのは明らかである。 前述のごとき諸点を考察するならば、毛織物消費税をこの際即時減少し、少くとも綿、スフ織物等と同率にせらるるを至当と考えられます。右により政府財源が窮乏するとならば、綿スフその他大量生産品の織物消費税を実情に即して改正し、纎維製品の消費税は少くとも一律とせられんことを切望してやまない次第であります。 以上の通り御説明申し上げます。
○川野委員長 本請願に対し政府側の御意見がございますならば、この際お伺いいたします。
○山本説明員 毛織物の消費税軽減の問題でございますが、特に織物消費税につきましては、この前の機会に御説明申しましたように、財政事情からいたしまして、税收の総額を減らすということはなかなか困難でございますけれども、ただいま一〇%課税のものと、四〇%課税のものにわかれておりますのを、適当に調整したらいかがかという趣旨に基きまして、いろいろと研究いたしましたが、諸般の支障がございますので、まだ実現に至らなかつたという事情にございます。これもその一環として、將來研究いたしたいと存じておるのでございますが、ただ毛織物全体といたしまして、綿スフに比較しまして、一般的に申した場合に、やはり多少高級の消費であるということは、いなめないのではないかと思います。しかしながら劈頭に申し上げましたように、織物消費税全体の問題としまして、税率調整の問題は十分研究して参りたい、こう存じておる次第であります。 —————————————
○川野委員長 それでは日程第二〇、海苔に対する物品税撤廃の請願、多田勇君紹介、文書表第二三一号と、日程第三六、海苔に対する物品税撤廃の請願、多田勇君紹介、文書表第三五三号は同じ議題でございますので、一括議題といたします。紹介議員がお見えになりませんので、田中君に代理紹介を願います。田中織之進君。
○田中(織)委員 紹介議員の多田君がおられませんから、便宜上私から請願の趣旨を御説明申し上げます。 のり漁業に從事する者は、全國に約二十八万五千人余りあるのであります。北は岩手から南は熊本に至るまで、漁業会は数にして二百、從業員は今申しましたように二十八万五千人に上りまして、その生産高も年十億五千万枚で、沿岸漁村の生計の中心をなしておるところの重要産業でありますが、物品税を初めとする九種目にわたる税の負担と、金融資材面における梗塞状態並びに朝鮮のりの大量輸入等で、非常に経営困難な事態に陷つておるのであります。戰前のり漁業は、水産業中最も強度の問屋仕込み制度のもとに、漁業者が置かれておつたのでありますが、再びかような状態にかわりつつありまして、零細なる小漁業者はきわめて窮迫を告げておるのであります。つきましては、從業しておるのり漁業者が全國の沿岸漁村に及ぶ重要漁業であるということ、並びにのりの栄養價がすぐれておつて、國民の食生活になくてはならない栄養源であるということ、また漁期が比較的短かくて、資材がわずかばかりで計画的に收獲をはかり得るというような事情を御確認願いまして、この漁業の將來の発展のためと、現在ののり関係に從事しておる漁業者の困窮を救うために、のりに対する物品税を撤廃していただきたいというのが、請願の趣旨でございます。 何とぞ委員会におきまして、御採択あらんことをお願いする次第であります。
○川野委員長 本請願に対し、政府側の御意見がございますならば、この際お伺いいたします。
○山本説明員 のりに対する物品税の問題でございますが、のりに対しましては、ただいま物品税といたしまして最低の百分の二十の税率によつて課税をいたしております。 〔委員長退席、宮幡委員長代理着席〕 食糧品で物品税のかかつておりますもののうち、大部分、バター、チーズ、クリーム、その他のジヤム、それから酒かす、ハム、ベーコン、ソーセージ、寒天、カンびん詰類等、全部二割の課税をいたしておりますが、のりの物品税は、のりというものが一應嗜好品的なものでございますので、もしただいま申し述べましたようなものに対しまして、物品税を課するといたしますれば、つり合い上二割程度の課税はやむを得ないものではないかと存じておる次第でございまして、本請願の実現は、相当困難であろうと考えるような次第でございます。
○田中(織)委員 財政事情からの困難さということも了解できないではないのでありますが、何分にも零細なる漁民のことでございますから、これが撤廃について、政府当局の格段の御盡力を重ねて要請いたします。
○宮幡委員長代理 皆さんにお諮りいたします。三時三十分から本会議が開催されるそうですから、本日はこの程度で散会いたしまして、残余の請願は次会に讓りたいと思いますが、御異議はありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○宮幡委員長代理 それでは本日はこれをもつて散会いたします。 午後三時二十九分散会