大蔵委員会 第7号
- 発言数
- 90 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1949/03/31
会議録
○川野委員長 これより会議を開きます。 まず昨日政府より説明を聽取いたしました、國有鉄道事業特別会計法の一部を改正する法律案、及び予備審査のため本委員会に付託されました、公認会計士法の一部を改正する法律案を一括議題として、質疑に入りたいと存じますが、國有鉄道事業特別会計法の一部を改正する法律案に関し、政府より昨日の説明について発言を求めておりますので、これを許します。中野政務次官。
○中野政府委員 昨日本委員会におきまして、國有鉄道事業特別会計法の一部を改正する法律案につきまして、御説明を申し上げました際に、改正の点の第五といたしまして、欠損金の処理方法について申し上げたのでありますが、その中に、欠損金を一時調整勘定に計上いたしまして、同鉄道に引継ぎ、將來資産の再評價による評價益をもちまして償却するのを適当と認められますので、これに関する措置を講じようとするものであると申しましたのは、一部の誤りでありましたから、欠損金を一時調整勘定に計上いたしまして、同鉄道に引継ぎ、將來これに関する措置を講じようとするものでありますと訂正するものであります。どうかよろしくお願いいたします。
○川野委員長 三宅則義君。
○三宅(則)委員 私は公認会計士法の一部を改正する法律案の質問をいたしたいと存じます。まず総括的質問と、細目にわたる質問と、結論と三点にわかれるのでありますが、一度に一遍に言いますとわかりませんから、三点ぐらいずつ項を追つて質問いたしますが、特に私が本委員会に出席して感じます事柄は、政府はなぜ早く法律案を提出しないか、この点であります。もちろん関係方面のOKをとらなければならぬと思いますが、われわれに十分な審議をさせるためには、少くとも一週間ぐらい前に全部の法案を見せていただいて、愼重審議する機会を與えてもらいたいと私は常に感じているのであります。ことに昭和二十四年の四月一日から改正せられるものを、二十四年の三月三十一日に審議させるというような事柄は、はなはだもつてのほかであると私は思う。どうか委員長から、すべての法案に対してはもう少し早く審議いたして、そうして本委員会に提出せられて、議員たるの職責を十分に盡すことのできますように、特に警告を望みたいと思つております。 次に総括的質問でありまするから、今度はゆつくりと御質問いたします。現在の公認会計士管理委員会の公正なる運用については、確かに信ずるものでありますが、事実上もしわかりましたならばその内容を御説明を願いたい。 二番、証券取引委員会との連絡関係は目下いかようになつておりますか。その点についてもお答えを願いたい。 三番、商法改正問題がこれにも関係するものと思いますが、たとえば監査役を廃止いたしまして、公認会計士にその職務をとらせるというようなこともあろうかと思います。これは総括的質問でありまするが、現在政府はどういうふうにお考えになつていらつしやるか。まず概括的にお答えを願いたいと存じます。大体二十項目ぐらいございますから、どうかそのおつもりで……。
○川野委員長 三宅君の政府に対する御警告はもつともの御警告と考えますので、委員長からも強く要求いたすことにいたします。 それでは会計士管理委員会事務局長中山説明員。
○中山説明員 ただいまの御質問に対しまして御答弁を申し上げます。総括的の質問の第一としまして、何ゆえ早く本案を提出しなかつたかというふうな御質問に対しまして御答弁を申し上げます。われわれといたしましては、この公認会計士法の改正法律案はぜひとも三月三十一日に成立いたしまして、施行しなければならないという関係になつておりますので、一日も早く國会に提出いたしたいと思つて努力いたしたのであります。速記をとめていただきたいと思います。
○川野委員長 速記を止めて……。 〔速記中止〕
○川野委員長 速記を始めて……。
○中山説明員 この点につきましてはまことに申訳なく存じておる次第でございまして、今後改正案等を提出いたします場合におきましては、関係方面の審議の関係を考慮いたしまして、至急に提出の運びになるように、十分な準備をいたしたいと考えておる次第でございます。 総括的質問の第二について御答弁を申し上げます。現在の会計士管理委員会の運営はどうなつておるかということについての御質問でありましたが、この点について御答弁を申し上げます。現在の会計士管理委員会の構成について申し上げますと、五人の委員のうち、二名は大学の元教授でありまして、他の二名は現業の計理士から任命されております。他の一名は元官吏でありまして、相当会計について経驗を持つておられる方であります。そのような構成によりましてこの会計士管理委員会の運営をやつておるものでございますが、昨年の九月十七日に委員会が成立いたしまして、今日まで約七箇月になんなんとする時日を経過いたしておるのでございますが、その間におきましてこの管理委員会の委員の方々は、いずれも嚴正公平なる第三者の立場に立ちまして、すべての問題を処理しておられるのでございます。一党一派、あるいはある特殊の会計について、特に利益をはかるというふうな事実は、なかつたように思われますので、その点は御了承を願いたいと思います。 総括的の質問の第三の、証券取引委員会との連絡いかんということについて、御答弁を申し上げます。現在証券取引法におきまして、証券を発行する場合には、その財務書類につきまして、公認会計士の監査証明を経なければならないという規定がございますけれども、この証券取引法における規定は、今日まで取引委員会規則をもつて具体的に定められて公布されておりませんので、現在はその規定が発動されていないのでございます。しかしながらおそらくこの問題は、公認会計士試驗が終りまして公認会計士が生まれたあかつきにおきましては、ただちにこの規定が発動されまして、その運用を見ることと考えております。 総括的質問の第四点でありますが、商法改正との関連いかんという問題について御答弁を申し上げます。商法改正のことは私ども会計士管理委員会事務局の担当しておるところの事務ではございません。これは法務廳において商法改正のことを種々研究しておる模樣でございまして、おそらくは本國会において商法の改正があろうかと存じます。なかんずく会社の監査役に公認会計士をもつて充てるというふうな趣旨の規定の改正も、この商法改正の中に包含されるものと考えておるのでございます。しこうしてこれらの総合的の調査研究については、経済安定本部内に設けられました企業会計制度対策調査会において、商法の改正、公認会計士、その他企業会計の制度のことについては総合的に研究しておりまして、相互の連関ということについては十分注意しておることと存じております。
○三宅(則)委員 ただいま中山局長のお話でありましたが、これから細目にわたりますが、細目の中において重点のものを先に申し上げます。計理士法を改正いたしまして、計理士よりももつと高度の会計士をつくるということになりますが、現在公認会計士の志願者も相当あります。但し公認会計士たらんとしておる者の中には、相当古くからやつておる計理士があるのであります。端的に申しますが、私は二十数年やつておりますが、現在も公認会計士試驗を受けなければならぬという運命に立ち至つております。これらに対する政府の態度というものをはつきり聞きたいと思いますことは、私の現在の構想としては、あとで細目にわたりますが、計理士は今後十年延長することになつております。しかしこれを長く延長いたしまして、計理士に登録いたして商賣をいたしております者は、それが死ぬまで永久にこれをやらせるという寸法にいたしたらよろしかろうと私は思つておりますが、政府のお考えいかがでありますか。 二番目は試験であります。今度は特別に試驗を受けることになつておりますが、おそらく千名ないし二千名受けましよう。しかし永年やつております者に対しましては、学術試驗というものははなはだ恐縮でありますが、もういけない。これに対しまして相当の年数を加算するということになつておりますが、その年数に対しましては、この前の案によりますと、少くとも十年以上の者は報告書によつて公認会計士になれる、あるいは五年以上の者はやはり当然なれるということになつておりましたが、これを改正したのであります。私の試案としては十五年以上やつておりますような計理士は、少くともその道の一流の人物であると思つております。こういう者をまた一律一体に若い学生上りの方と同樣に試驗をするということは、まことに不合理であると考えております。でありますから私の試案としては十五年以上勤めたような人たちは、当然報告書もしくは論文あるいは研究いたしました題目を提出いたしまして、これによつて会計士管理委員会なり、もしくは天下の学識ある者、もしくは実業家あるいは同業者より選ばれたる人が愼重に選考いたしたならば、当然なり得るというように改正したいと思つておりますが、現在政府のお考えはどうであるか。また少くとも十年やつた者は当然会計士補助にいたしてもよろしいというように考えておりますが、現在の政府はそのお氣持があるかどうか、この点をお伺いしたい。 三番目、業者の希望として私どもは常に日本計理士協会、社團法人日本監査協会その他の團体が相一致いたしまして、今度こそはわれわれの希望を満足せしむべく堂々と高級計理士、いわゆる公認会計士にならなければならぬ、こういう意味において打つて一丸となつておるのであります。この機会に申し上げておきたいことは、学者のみを尊重いたして実務家を軽視するおそれがあります。これはあえて公認会計士問題ばかりではない。政治部面においても官界出身者を尊重し、民間で苦労した者を軽視するおそれがあります。そういうおそれのないように、これからは公認会計士管理委員会委員なりあるいは試驗委員においても学者のみに偏重せずして、大いに教授並びに実業界の相当の人を持つて來てやらなければならぬ、かように思いますが、現在政府のお考えはどんなものでありますか、お伺いしたいと思います。
○中山説明員 ただいまの御質問に対して御答弁を申し上げます。第三の点から申し上げたいと思います。試驗委員とか会計士管理委員会の委員とかに官僚を充てるという傾向があるのは、どういうわけかというお話でございました。現在管理委員会の委員にしても試驗委員にしても、官僚と言うと語弊がありますが、昔官吏の経驗を持つた者ばかりをもつて組織しておるのでは決してないのであります。管理委員会の委員にしても先ほど申し上げました通り、その中には現業計理士の代表者も交えておりますし、また学校の教授等も加えておるのでございまして、決して元官吏ばかりをもつて組織しておる次第ではございません。それからまた試驗委員にいたしましても、その大多数は実務の経驗を有する計理士の中の相当老練な方を試驗委員といたしており、なおそのほかに学校の教授等も試驗委員にいたしておるのでありまして、この点についても決して元官界人を優遇しておるというようなことはないのであります。官界方面、実業界方面、また現業者の方面という各方面の代表者を平等に選んで、組織いたしておるのでありますから、どうかさような御心配のないようにお願い申し上げたいと思います。 それから第二の十年とか十五年とか相当古き実務経驗を有する計理士に対して、選考試驗を行う意思があるかどうかという御質問に対して御答弁を申し上げます。大体公認会計士法というものは、從來の計理士よりも相当高い水準の会計の技術者をつくるということが目的でありまして、米國におけるCPAあるいは英國におけるチヤータード・アカウンタントに匹敵するような水準の高いものをつくるということが、公認会計士法の目的であります。從つてその資格を與える者につきましても、相当高度の國家試驗にパスした者だけについて、公認会計士の資格を與えるということが、現在の制度になつておるのであります。でありますからあくまでも筆記試驗による國家試驗というものを嚴守しておるのでございまして、古き経驗を有する者に対して選考によつて資格を與えるということは、この原則に対して矛盾するということになりますから、われわれとしては選考試驗を実行するという意見は、持つておらないのでございます。さように御了承願いたいと思います。 質問の第一点は現業の計理士は改正法によると、十年だけ存続するということになつておるが、これを永久に存続してはどうかということでございましたが、それに対して御答弁を申し上げます。公認会計士法の制定と同時に、現業の計理士の方々はなるべくすみやかに特別試驗を受けるなり、あるいは普通の一次、二次、三次等の試驗を受けられまして、一日も早く公認会計士に轉換していただくことが、法律制定当時の理想であつたのでございますけれども、その後におきまするわれわれの経驗からいたしまして、このことを強行することは非常にむりがあると考えましたので、ある程度現業計理士の方々は公認会計士の補助者として、働いてもらう必要があるということを考えたのでございます。すなわち公認会計士の補助者としては会計士補という制度はございまするけれども、会計士補が生れるというまでには相当の年数もかかりますから、この会計士補を補助者として使うことを早急に実現するということは、困難な実情にあります。從いましてこの公認会計士の補助者として、現業の計理士を働かして行きたいという考えでございます。その意味におきまして、まず十年間現業計理士の業務をさせることにすれば、そのうちにはこの試驗に及第した公認会計士というものが多数生じて來る。また会計士補も多数生じて來るという結果になるので、十年以上その期間を延長するということは、その必要がないものと認めましたので、まず十年をもつて十分なりと考えた次第でございます。
○三宅(則)委員 ただいま中山局長の御説明もありましたが、もう二、三点伺いたいと思います。公認会計士特別試驗を受ける受驗者は、特に相当経驗を有する現業者、もしくは会社の会計課長をやつておつた人が受けると考えておる。そこで政府といたしましては、今度の特別試驗におきまして、どのくらい公認会計士を要求される御予定があるかどうかという点が第一点であります。 それから第二点は公認会計士たらんとしておりまする現在の計理士、もしくは会社の会計課長等、今その願書を出し、目下研究し勉強をいたしておりまする者に対しましては、私の試案といたしましては三年で打切らず、その人が目的を達成するまで五年でも十年でも特別試驗を行つた方がよろしかろう。たとえば弁護士試驗が大正十二年に切れましたものが、昭和十五年まで延びた。十数年間延長になりましたが、そういう事情もありますから、現在の希望者のほとんど大部分が合格し得るまで、それを延長するという意味合いで、特別試驗は長くやつてもらいたいというのが、私どもの希望であると確信いたしますが、現在政府の御予定はいかなる予定であるか、一應承りたいと思います。
○中山説明員 第一の御質問の特別試驗の合格者の予定数があるかどうかという点について、御答弁申し上げます。現在この合格者の予定数というものは持つておりませんが、大体その試驗を実施する当時の経済上の事情、外資導入関係等の需要の程度等を見まして、大体何人くらい及第させてよいかという目算はつくものと考えておりますが、はつきり何人だけ及第させるという確かな確然たる予定数というものは、持合せておらないのでございます。さよう御了承を願いたいと思います。 それから質問の第二点、特別試驗を三年で打切るのはいけない。これをもう少し延長したらどうかという御質問であります。これに対して御答弁を申し上げます。現在この特別試驗を三年ということにいたしましたのは、こういう理由でございます。それは元來この公認会計士試驗は、あたかも從來ありました高等文官試驗と同じ程度に、相当程度の高い試驗を実施するということが趣旨でありますので、あくまでも第一次、第二次、第三次という三つの試驗を通過して公認会計士になる。それが普通の正則な道でございます。ところが第二次試驗と第三次試驗の中間におきましては、三年間の実務補習ということがございます。この三つの試驗を通過しまして公認会計士が生れ出て來るというには、どうしてもその間において三年の時間を要するのでございます。ところがこの公認会計士を必要とする経済上の実情、ことに外資導入の問題のごときものは今年早々にこれが開始されるというようなことも耳にいたしておりますので、これら経済上の事情というものは決して悠長なことを許さないのでございます。從つて急速に公認会計士をつくる必要がございますので、その需要を満たすために特別試驗を実施するということになつたのでございます。そういうような関係で特別試驗は普通試驗の制度の足りないところ、つまりその欠陷を補正するという意味において、例外的に設けた試驗なのでございます。そういうような性質でありますから、やはりこの特別試驗という正則の試驗を経て出て來る公認会計士は三年向うになりますから、その三年のギヤツプを埋めるためのものでございますので、やはり特別試驗は三年間で打切ることが、妥当ではないかと考える次第でございます。
○三宅(則)委員 ただいま中山局長の御説明がありましたが、特に皆さんが心配いたしておるのは特別試驗であると思います。この特別試驗に対しまするしんしやくということがありますが、しんしやくということはどういうしんしやくでありますか。概要でもおわかりでしたら、御説明を願いたいと思います。 それから第二点、あとにも出て來ることでありますが、資本金の多寡によらないのを原則としてこの前の法律はできておりましたが、私どもの考え方は、計理士たるものはいわゆる公認会計士が現在やらんとするような仕事を、常にやつて來たものが多いのであります。しかるにかかわらず、急にこれが取除かれることになつたのであります。このほかに会社の会計課長さんが公認会計士になろうとする場合、その資本金の定義につきましては、今度の改正では五百万円でありますが、現在の経済價値から見まして一千万円ぐらいが、どうせ出すものなら適当ではないかと思いますが、その点どんなものであるか伺いたい。特に繰返しますが、特別試驗に対する現業者のしんしやくは、よほどしんしやくしてやらなければならぬが、筆記試驗にも相当するだけの年数、経歴、実務を加味いたして、たとえば論文など出してもけつこうです。博士論文というものがありますが、これも論文を出して審査するのであります。決して筆記試驗ではないのであります。してみれば相当な経驗と年数を持ち、論文なり、あるいは基礎調査をいたすならば、これに類似すると思いますから、政府当局におかれては現業者に眼を向けてこれを救済し、一刻もすみやかに日本再建に努力するような方向に邁進するように誘導せられることを、特に希望する次第であります。
○中山説明員 ただいまの御質問に対しまして御答弁申し上げます。最初に特別試驗の受驗資格を制限いたしまして、從來会社の会計課長等はその勤務した会社の資本金いかんにかかわらず、会計課長でありさえすれば、特別試驗の受驗資格を附與しておつたのでございますが、今回の改正におきましてその会社の資本金を五百万円と制限いたしたのでございます。その理由は現行法のままでありますと、資本金が五万円であろうと、あるいは十九万五千円であろうと、いかなる会社の会計課長でも資格があるのでございますが、そういう零細な会社の会計課長は、多くの場合におきまして会計に関する学識というものにも乏しく、また実務の経驗等も至つて貧弱なものが多いのでございます。そういうような関係上第五十七條に規定しておりまする他の受驗資格者との権衡、すなわち計理士であるとか、税務代理士であるとか、あるいは学校の教授、助教授、講師、そういつたような受驗資格者と比較いたしまして考える場合において、かくのごとき零細な資本金の会計課長というものは、その学識、経驗またその他につきまして、非常に遜色があるということが考えられたのでございます。その意味におきまして受驗資格の付與という点において、権衡を欠くと思われましたので、今回その勤務いたす会社の資本金を五百万円程度にあげたのでございます。なぜ五百万円ということにしたかと申しますと、これは証券取引法におきまして、証券発行について監査証明を要するといたしておる会社は、五百万円以上の会社ということになつておりますので、やはりそれとの関連をつけまして、公認の会計士はそういう会社の財務書類の監査証明をやるのでありますから、この公認会計士になる人も、少くともその程度の会社の会計課長の経驗を持つていることが、実際に仕事をやる上において必要ではなかろうかと考えましたので、その証券取引法との関係から、資本金五百万円ということにいたしたのでございます。一千万円ということも考えたのでございまするが、その第二の理由といたしましては、一挙に一千万円の制限に拡張するということになりますと、今日まで相当特別試験を受けるべく準備をしていた者が、受驗資格がなくなるというので、非常な失望を與えるということにもなりますので、漸進的の意味から申しまして一挙に一千万円にいたさないで、五百万円程度にしておくということが、一つの理由になつておるのでございます。 それから第一のしんしやくの問題につきまして、御答弁申し上げます。今度の改正におきまして五十七條の二に、特別試驗の合格者を決定する場合においては、試驗科目の成績、つまり筆記試驗の成績により定めるほか、必要に應じ受驗者の、五十七條第二項各号にあるその年数をしんしやくすることができる、こういうふうにきめておるのでございます。その理由はもうすでに御存じのことと思いまするが、つまり相当会計実務等について老練なる方が、筆記試驗のみを強行するということになりますると、そういう方が落ちるということもなきにしもあらずでありますから、そういう老練な方を救済する意味におきまして、今回の改正をいたしたいと考える次第でございます。このしんしやくの方法につきましては、会計士管理委員会規則で定めることになつておるのでございますが、その大要を申し上げますならば、その試驗当時の合格予定者数というものを、大体そのときの情勢に應じてきめまして、それに対して筆記試驗及第者の数を対象といたしまして、その筆記試驗の合格者の数が予定者に満つる場合におきましては、経驗年数のしんしやくはいたさないのでございます。そうでなく筆記試驗の合格者が予定者数に対して不足しておるという場合におきましては、その不足している数だけにつきまして、筆記試驗の落第点をとつた者に対してその経驗年数に相当点数を與えて、それを順次に及第点に引き上げて、そうして予定者数に充当するという程度のしんしやくでございます。しかしそういうふうにいたしませんと、あくまでもこの公認会計士制度は嚴正な筆記試驗をもつて本旨とするということに矛盾することになるから、やはりどこまでも筆記試驗を原則とすべきであると、考えておる次第でございます。
○三宅(則)委員 中山局長のただいまの御発言に対しまして、私は重大なる異議を持つて御質問いたしたいと存じます。一つは筆記試驗の合格者がある一定数に達しますならば、あとはとらぬ。こういうように私は解釈いたしましたが、もしそれであるといたしますれば、二十年、二十五年たつた老練家は必ず落ちるということになります。そういう不均衡な話でなく、筆記試驗を加味するけれども、しかし老練家に対しても相当の敬意を拂う筆記試驗でなければならぬと思う。むしろそれ以上に、たとえば現在の博士級のお医者さんに、大学を出て二、三年の医者と同樣の筆記試驗をやらしたならば、私は必ず落ちると思う。しかしどつちが國家に貢献するかと申しますならば、大学を出て二、三年のお医者さんよりも、筆記試驗は忘れたけれども、二十年、三十年と民間において実際の経驗をいたした医者の方が、よほど國家に貢献し得られると考えておる。かかる論理からいたしますならば、筆記試驗をすることはけつこうでありますが、これと同等に、もしくはそれ以上に、経驗者についてのしんしやくの程度を高められまして、合格数も一定数以上のものを持つて來てもらいたいというのが、私の念願とするところであります。これに対して御明答くださらんことを希望いたします。
○中山説明員 ただいまの御質問に対して御答弁申し上げます。先ほどしんしやくの問題について私が申し上げたのでありますが、そのしんしやくの程度でははなはだ不十分であるという御質問のように承りました。その点について御答弁を申し上げたいと思います。このしんしやくの問題につきましてどういうやり方で行くかということにつきましては、われわれの間において十分研究したのでございます。たとえば三宅委員から御質問のありました通り、特別試驗におきましては、筆記試驗と並行しまして、それとほとんど同等のウエイトをもつて経驗年数を加味して行くことも一つの案として考えたのでございます。しかしあまりにも経驗を重視し過ぎることは、筆記試驗の成績を閑却することになるのではないかという意見も、相当有力な方面からありまして、その点に対しては種々論難攻撃があつたのでございます。しかしわれわれとしましてはそういう案は捨てまして、やはりどこまでも、特別公認会計士は、一つの学術並びに実務の試驗でありますから、試驗はどこまでも重視して行かなければならない。從いまして経驗のしんしやくということは、その試驗を補充し、これを補充して行くという程度において、経驗年数のしんしやくを用いて行きたいと考えた次第でございます。
○三宅(則)委員 私はさらに希望を申し述べたいと存じております。時間もありませんから簡單に申しますが、私どもの考え方としてはたとえば二十年の人はどのくらい、十五年の人はどのくらいにするという試案がありますかどうか、その点をお伺いいたしたいと思います。 次にこの公認会計士たらんとする経理士におきましては、各会において資格がありまた年数を持つておる人はわかつております。たとえば日本経理士会とか、社團法人日本監査協会とか、税務代理士会とかいうものより、相当の人を推薦して、その推薦した人に向つてある程度合格点を與える、こういうような寸法にいたしたならば、比較的実務も公平になり、また学術と並行いたしまして、けつこうであると思うが、いかがでありましようか、お伺いいたしたいと思います。
○中山説明員 ただいまの御質問に対して御答弁を申し上げます。具体的の経驗年数のしんしやくの方法につきましては、今日のところきまつておりません。大体の方針だけしかきまつていないのでございまして、やがてこの具体的のことにつきましては、現在施行されておりまする試驗規則を改正いたしまして、その規則におきまして具体的なことをきめたいと思いますから、さよう御了承願いたいと思います。 それから第二の経理士会等において推薦したものには、特別の処置を講じてくれというお話でございますが、これは先ほど來私がたびたび申し上げました通りに、公認会計士の試驗というものは、あくまでも——つまり嚴重な國家試驗を行うということにございますので、選考であるとかいうふうな、試驗のほかのフアクターを取入れるということは、現在においては考慮していないのでございます。
○三宅(則)委員 ただいままでの中山局長のお話によりまして大体了承いたしました。しかし私どもは現在おつくりになつていらつしやる公認会計士法の改正案に対しましては、はなはだ不満足の点があるというということを衷心から思つております。しかしあとで討論に入るときに申したらさしつかえないと思いますから、申し上げませんが、最後にもう一つ重大な点をお伺いいたしたい。現在局長は人数はいくらとるかということはわからぬとおつしやいましたが、私は現在五百万以上の証券取引委員会にかかつて來まして、その監査を受けなければならぬというのが相当数あると思いますから、これと関連いたしまして、どのくらいということは想像できるかと存じます。もし局長において御想像がありましたならば承りたいと存じます。
○中山説明員 ただいまの御質問に対して御答弁申し上げます。大体の予定数があるかというお尋ねでございまするが、その点につきましては遺憾ながら今日のところは、計算ということが非常にむずかしいのでございまして、その予定数というものは持合せておりませんので、御答弁ができないことをはなはだ遺憾に存じます。
○三宅(則)委員 あまり時間が長くなるといけませんから、もう少しで終ります。自分の希望いたしまするところは、今までの業者全体の空氣を察しますると、昨年の八月以來ほとんど仕事を休んで勉強いたしております。また各地の計理士さんは涙ぐましいまでの犠牲を拂いまして、ときには東京に來て講習会を受けたり、あるいは名古屋、大阪、九州あるいは東北、北海道各地におきまして相当の費用をかけて勉強いたしておるのであります。しかしながらはなはだ恐縮でありますが、二十歳、三十歳前後の方は相当勉強が身に入つて來るのでありますが、五十の坂を越え、六十を越え、まさに七十になつた人もあります。これらの人は自分の生活の基礎といたしまして、奮闘いたしておるにもかかわりませず、今ただちに公認会計士になれないということになりますると、場合によりましては、相当年数を経た人は、非常に権威を失墜することになる。なぜならば、合格しなかつたかということになると、よほど知惠が足らなかつたということになるのでありますから、そういう点等を考慮に入れられまして、どうぞ試驗の執行にあたりましては、管理委員会、試驗委員会等をよく管理されまして、適当に処分——処分ということは失礼でありますが、合格率を高めるようにいたしたいということが私どもの念願です。しかしこの一回の試驗に落ちても二回、三回と受けられる勇氣と自信を持たせるように、十分ひとつ御考慮していただきたい。のみならず、今まで多年犠牲を拂いました者の職業を奪つたり、あるいはその人たちにけちをつけたり、その人の上進をはばむようなことがあつては、断じて政治家として相済まぬと考えております。どうぞ委員長からも、特に本案に対しましては十分なる希望をつけられまして、われわれ計理士が將來とも公認会計士として國家に奉公し、世界の経済に貢献することのできるような域に達成せられんことを、切に希望する次第であります。
○宮幡委員 ただいま議題となつております公認会計士法の一部を改正する法律案につきましては、同僚三宅委員から、業界の切実なる要望をこめました適切果敢なる御質問がありました。管理委員会からそれぞれの御答弁があつたわけでありますが、この法案の今日まで参りました経過を靜かに考えてみますと、業界といたしましては一つの涙の歴史であろう、かように考えられます。なぜかと申しますと、当初提案されました法律案に対しましても、議員提出をもつて修正をお願いいたしたような次第であり、またその後におきましても議員提出によりまして修正を行つております。ことに昨年の十二月に行われました第四國会における議員提出、各派共同提案の修正案なるものは、適法に國会において成立といたしまして、その後において一つの疑問が生じまして、一應法律としては國会の権威上公布はせられましたが、今回の改正案におきまして、昭和二十三年法律第二百七十五号でありますか、廃案の運命になるわけであります。しかしながらこの廃案になりまする各派共同提案の修正案なるものの趣旨は、今回の改正法案の中に、消極的ではありますが、面をかえまして盛り込まれておりますことは、われわれのわずかに慰められるところであろう、かように考えております。しかしながらこの法案全部を見まして完全無欠なものであり、これをもつて高水準の会計の監査証明を專業といたします。公認会計士を、必要数だけつくつて行こうという國の最高方針に一致するかどうかということにつきましては、まだ幾多の疑問を持つておるのであります。しかしながら本案に対しましては事務的と申しましようか、法律の処理上どうしても本日これを通過させなければならないような情勢にありますので、本委員会とし、またわれわれ個人的な立場におきましても、要望いたした意見は他日の機会に一應讓るわけでございますが、ただ將來のためにこの際管理委員会におきましても、一應御記憶にとどめていただきたい点を二、三申し上げたいと思います。それは特別試驗はこの四月の二日、三日に第一回が行われるわけでありまして、はなはだおはずかしいことでありますが、不肖宮幡もその受驗者の一人でございます。一生懸命に筆記して合格するように努力いたしておりまして、よもや経歴年数によりましてしんしやく合格等の不名誉は受けたくない。しかし努力はいたしておるものでありますが、今回の試驗に際しまして当然特別試驗を受けます資格者でありまして、第一回の特別試驗を受けることのできない立場の方ができます。それは会計士管理委員であり、また試驗委員であられる方々であります。この管理委員であり試驗委員であります方々のおしなべてが、われわれの尊敬する方々であるとは私はここで断言いたさないのでありますけれども、この方々はけだし有能の士でありまして、試驗さえ受ける機会を與えたら、おそらく全部が合格せられるではなかろうか、かように考えておりますが、惜しむらくは管理委員であり、試驗委員でありますために試驗を受ける機会を失う、こういうことになりまして、予想されます來る九月の第二回の試驗をお受けになることになるのであります。その場合三宅委員から切実に表現の方法いかんにかかわらず申しましたように、筆記試驗のことでありますから、不幸にしてわれわれのあがめます先輩あるいは学識経驗者におきましても、失敗しないとは保しがたい。ところが五十六條の但書の改正が昨年の法律第二百七十五号におきましては、二十五年四月一日まで延長いたしまして、計理士の名において監査証明の業務が行えるように経過的の措置をとりましたが、今回はこれを十月一日といたしまして六箇月につめてあります。もし第一回の試驗を受けられる機会のある方が受けないで、しかも第二回目に不幸にして失敗せられますというと、その試驗が終つた直後におきまして、有能の方でありながら、從來やり來りました監査証明の業務を放擲しなければならない。わずかに一回の受驗の機会しか與えないということは、これは管理委員であり試驗委員でありますところの同僚先輩に対して、相済まないと思うのであります。從いましてこれはぜひとも二百七十五号の法律同樣に、來年の三月三十一日まで延長してもらうということが適切でありますが、今回は時間的の関係でこれらに対する修正案としては出しませんが、かような点におきまして本法案に欠陷のあることを、ぜひ御了承を願いたいと思う者であります。 その次に、なおこれは三宅委員から申しましたことと重複する点がありますが、言い方の相違でありまするが、この法律の今日まで踏みました過程におきまして、いろいろな錯綜した問題が起つておるのであります。しかしながら幸いにしましてただいまでは、その筋の指導いたしますいわゆる高水準の公認会計士誕生という線に、学者も官界もまた業界も一致團結の態度をとつて行進できるようになつたのでありまして、かような場合におきまして、この業界がいわゆる盲さじきや、つんぼさじきに追い込まれたように、業者だけの集まりであつて独善であることを、私は業者の一人としておそるる者であります。從いましてこれらの実務的には能力のない方でありましても、そのセオリーにおいて、あるいはそのねらいにおきまして、業界の指導者たるべき者も、また公認会計士としてこれを救うべきであろうと、かように考えておりますので、自他ともに認められまする何か適切な方法によりまして、われわれの推薦いたしまする、日本の現況においてたれでも納得のできる地位にある方、具体的に申しますれば名前を一々申し上げられるのでありますが、これはこの席上差控えまするが、そういう方々に、せめては昨年の昭和二十三年法律第二百七十五号のような方法によりまして、資格を與える等の問題も御再考を願う余地があろうと考えております。以上は質問でもございませんで、意見にわたりましてはなはだ恐縮でありますが、本法案に対しまして長い間の関連を持ちます立場から、一應管理委員会に対しまして御希望を申し述べた次第であります。
○川島委員 私はこの会計士法のことには最もしろうとの者で、三宅さんのような專門家ではありませんが、しろうとが見た立場についての、この法案の観測と所見と、同時に当局の御答弁を得たい。 第一にこの法案を改正いたしまする一貫した底に流れるものは、経済界の信頼に値する企業の財務書類の監査証明を行わしめ、証券の民主化と外資の導入等に資する目的をもつて発足した公認会計士制度の趣旨、それは結局世界的水準に達する会計士を誕生せしめる、こういう精神であることが明記されています。一体この世界的水準に達するという限界の問題であるのでありますが、大藏省では——これはじようだんのようなまじめな話ですが、タバコの中でもピースは世界的水準に達しておる、こう宣傳をしております。從つて私どもから見ますると、この改正によつて、はたして世界的水準に達することができるような確信を持つておるのかどうか。どうもこの改正案を見ると、一貫して流れるものは資本と学門、これが最重点に置かれておる。ことに会計士あるいは弁護士等のごときは、私はしろうとでよくわかりませんが、いかに刑法の大家、民法の大家あるいは会計法学の大家でありましても、それが必ずしも世界的水準の、会計に関する財務書類の監査証明を行うことに対して、最適格者とは断言できないと思う。証券の民主化と外資の導入等に関する問題も同断であると私は思う。しかるにまず第一に受驗の資格の問題については、資本金五百万以上の会社の会計課長に限る。これはどうも資本尊重のにおいがふんぷんとしているという感じが強いのであります。試驗を行い選考を行う場合にどんな会社の会士担任者といえども、経歴、学識、能力及び実力があれば、これはやはり会計士としての資格を持つたものとわれわれは認めることが、正しいのではないかと思う。にもかかわらず五百万円以上の会社の会計課長でなければ、この世界的水準に達する公認会計士にはなることのできない形になつている。その試驗そのものは、もちろん経驗もなければ、りつぱな学識、能力、実力も備わつておらぬのでありましようが、試驗をするときに、その結果においてすでに経歴や学歴や能力や実力というものが、その試驗自体でわかつて來なければならぬと私は思う。にもかかわらず、あえてこの五百万円以上の会社の会計課長でなければ試驗を受ける資格がない、こういうことを規定したという精神は、私はまことに合理的でないと考えるのであります。大学を昔の銀時計組で卒業したり、高文を第一番に合格いたしたからといつて、それが國家再建に最も貢献する能吏とは断言できない。それは皆さんもいろいろの経驗で御承知と思う。ただ学問だけの試驗によつてのみ、この世界的水準に達せしめようとする考え方には、私は同意しかねるのであります。ことにこの資本金の限度というものを加えた改正の趣旨に対しては、私はしろうとでも簡單には賛成しかねる点が相当にあるのであります。政府はこういうような資本金の限定をしたり、学問主義にしてしまつたりして、血みどろの多年の経驗者というものに対する特例を廃止してしまいましたが、学校卒業そこそこの者、あるいはいろいろの情実因縁で多額の資本を擁した会社に会計課長になつておる者、必ずしも資格ありとは限らぬと思う。そういう者でなければこの受驗資格がない。そして血みどろな経歴、経驗、能力、実力、こういつたものを第二にして、それを軽視しようとする精神が、この中に現われているような感じが強いのであります。そういうことをあえて考えて、この改正案を出した根本的な考え方を、私は一言お伺いをしておきたいのであります。
○中山説明員 ただいまの御質問に対しまして御答弁申し上げます。今度の法律改正案のうち、第五十七條第二項第五号におきまして、会社の資本金を五百万円と制限いたしましたことに関連いたしまして、いろいろと、御質問がありましたので、それに対して御答弁申し上げます。今回この会社の資本金を五百万円に制限いたしましたのは、決して資本を偏重するというふうな考えから、これを五百万円ということに引上げたわけではありませんので、先ほど來たびたび申し上げました通り、これはやはり五百万円以上の資本金の会社の会計課長くらいの程度の者でなければ、十分な学識と経驗とを有しない。從つて將來公認会計士には不適当であるというように、この学力経驗ということを標準といたしまして、資本金を五百万円に引上げた次第でございます。決して單純にその資本を尊重するというふうな見解から、この改正をいたす次第でないということを、御答弁申し上げたいと思います。 なお今の改正に関連いたしまして、現在のこの公認会計士法の制度そのものは、資本家のむすことか、專門学校程度以上の学校をやつた者、そういうふうなものに有利なように、制度ができているのはいけないじやないかというふうなお話でございましたが、それに対して御答弁を申し上げたいと思います。今回の改正案には出ておりませんけれども、この基礎である公認会計士法を全部通読くだされば、よくわかることであろうと思いますが、この特別公認会計士試驗以外に、普通の順序といたしまして、第一次、第二次、第三次試驗があるのでございます。その普通のコースにおきましては、第一次試驗は性別であるとか、年齡であるとか、学歴ということを一切問いませんで、廣く門戸を開放いたしまして、この公認会計士に登龍する門を開いておるのでございます。でありますから、相当の学校を出ていないというふうな者でありましても、この第一次試驗を受けまして、そしてその資格をとり、さらに自分が勤務のかたわら学校に通いまして、商業專門学校あるいは商業等に関連しました專門学校等の夜学に通い、そしてそういうふうな專門学校程度の学校におきまして、会計学を勉強するということになれば、ただちに第二次試驗が受けられるという道が開かれておるのでございます。その第二次試驗を経れば、さらに公認会計士の門に入つて事務の補助者として働きつつ実務の練習をして、三年を経ればさらに第三次試驗を受けられるというふうな道が、開かれておるのでございます。決して資本家のむすことか、そういうふうな者に公認会計士の道を開いておるというのではありませんので、廣くこの公認会計士という仕事に興味を持ち、そしてその仕事をやり得る実力を持つておる者に対しましては、その試驗の道を一般的に開放しておる次第でございますから、その点はどうか誤解のないように、御了承をお願いしたいと思います。
○川野委員長 なお本日議題となりました公認会計士法の一部を改正する法律案は、ただいま本委員会に付託になりましたので、あらためて政府の説明を聽取することを省略し、審議を進めたいと存じますが、この点御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○川野委員長 ではさようにいたします。
○宮幡委員 公認会計士法の方はしばらくお預けにいたしまして、國有鉄道事業特別会計法の一部を改正する法律案につきまして、時間的関係がありますのできわめて事務的なお尋ねをいたしたいと思いますが、一つ一つお答えを願います。 第一に伺いたいのは、この改正は昭和二十四年度の一般、特別両会計の編成上必要な措置であり、またこうしなければならないものであるかどうか、こういうことをひとつお答え願いたいと思います。
○阪田説明員 今回の改正は昭和二十四年度の國有鉄道事業特別会計の予算を編成いたしまする上に、どうしてもやつておかなければならないというような性質を有するものであります。御承知のように國有鉄道事業特別会計は、明年度の六月から日本國有鉄道に振りかわることに相なるわけでありますが、それまでの間の暫定的な措置になるわけでありまして、その間を終えるためにはどうしてもこれらの措置をとつておかなければ、都合が惡いということに相なつております。
○宮幡委員 改正の第一点は了承できる問題でありますが、第二点の陸運監督費及び観光行政費の一般会計に編成せられまする費目と申しますか、それはどこへ持つて行つたらいいのでございますか。
○阪田説明員 一般会計に移されまするこれらの経費は、運輸省の所管に計上いたすことに相なります。
○宮幡委員 あとは全体に第三、第四、第五点までからむのでありますが、まず第四点で一番疑問に思いますことは、手持資材が多い用品勘定の評價がえをするという問題でありますが、用品勘定に割掛計算をいたしまして、各部門に配付するということは当然の措置でありますが、官廳会計というものに一貫した精神は、すなわち仕入原價主義であり、あるいは加重平均主義でなければならぬと思うのであります。かりにマル公の上つたという問題を中心といたしまして、この用品勘定の資金のわくを拡充する措置をとらなければ、所要の物件が保有できないという点はわかるのでありまするが、これを借入金その他の方法によりまする從來認められた方法で資金のわくを拡充する。この点ならば何らの疑問はないのでありますが、あえてこの用品勘定の中で評價がえをいたしましたその差額をもつて、資金の増加に充てようとする。しかもそれが第三点で説明しておりまするところの、國庫の余裕金の繰りかえ使用ということと関連を持つておるように思われるのでありますが、ひいてはこれが日本國有鉄道に引継がれまするところの、欠損金を処理いたしまする一時調整勘定の金額を縮小する、こういう関連を持つのであります。この点については微に入り細に入りお尋ねをすれば際限がないことでありますが、全体の法案といたしまして、二十四年度の予算措置に欠くべからざるものであるという大方針のもとに、ただ一應の内容だけを知るにとどめるわけでありますが、きわめて簡明にひとつ御答弁をいただきたいと思います。
○阪田説明員 ただいまお尋ねの点は御不審ごもつともでありますが、これにつきましては用品勘定の運轉資金の借入額を拡大いたしまして、それによつてまかなうという方法が、やり方としては考えられるわけでありますが、さようにいたしますと、結局その用品勘定から各勘定、損益勘定でありますとか建設勘定でありますとか、そういうところが用品勘定から買う價格が安くなるわけであります。そうしますると鉄道会計の二十三年度は赤字が出ておりまして、赤字を一般会計から繰入れておるわけでありますが、その繰入れる額がそのために減つて來る。こういう勘定になるわけです。それで今度当初予算におきましてはその辺のところを考えまして、ここに書いてありまするような用品勘定で評價がえした高い價格で、損益勘定あるいは建設勘定は買うということを大体認めて組んでありまして、それに対して繰入れを計上しておるという関係になつております。今仰せのような借入金ということにいたしますると、一般会計としては繰入金の負担が緩和されまして、樂になるわけでありますが、鉄道会計の内容はやや弱体化するという形にもなります。その辺を考えましてこのような措置をとつたわけであります。これはそのような措置のしりぬぐいというようなかつこうでやつておるわけでありまして、これをこうしておきませんと、鉄道会計に繰入れまする欠損といいますか、日本國有鉄道に引継ぎまする赤字の関係等にも影響して來ることになります。
○宮幡委員 簡明なる御答弁でよくわかりました。しかしながらこれの処置は臨時特例的のものでありますが、この措置が財政法あるいは会計法というような根本的法制に抵触するのか、いなかという点についての御研究は、どんな程度でございますか。
○阪田説明員 財政法、会計法との関係でございますが、一般会計につきましては、財政法に定められた通り例外なしに行うわけでありますが、特別会計、特にこのような事業を行つておりまする特別会計につきましては、財政法通りでなく、ある程度その事業の実態に即した経理をやることが、從來から特別会計法で特に認められておるわけであります。これも事業特別会計特有の事情でありまして、そのような措置をすることは財政法あるいは会計法のある程度の例外ということに相なると思いますが、その趣旨に矛盾するものではないと考えております。
○宮幡委員 政府委員の御答弁によりますと、これは政府企業の運轉資金等に対しまする操作といたしましては、前例にももとらないものであり、あえて他の法制にも抵触するものではない。かような説明でありますが、さよう了承してよろしゆうございますか。
○阪田説明員 さようであります。
○三宅(則)委員 私は公認会計士法につきまして、中山氏によりまして大分懇切な御答弁がありましたが、もう一、二箇所承りたいと思います。 ただいま五百万円以上の資本金を有する会社の会計課長は、試驗を受ける資格があるということに改正されておりますが、これによつて現在特別試驗を受けております人数、申し込んだ人が何人、そのうち経理士が何人、税務代理士が何人、また会計課長にして五百万円以上の会社の会計課長が何人、それ以下のものは何人ということを、もしわかりましたならば、この場合お知らせ願いたいと思います。もしわからなければ調査の上でもけつこうでありますが、そういうことになりますと、かりに先ほど川島委員が仰せられました通り、今までは会社の会計課長にして十六万円の会社の人もあるかとも存じます。ないかも存じませんが、管理委員会におきましてどういうようになつておるか存じませんが、この際わかれば知らしてもらいたいと思います。 第二点、公認会計士試驗に合格いたしましても、登録しなければ開業してはならぬというように私は思つております。しこうして登録を怠つたりあるいは開業する意思がないものは、自然に抹消するということはありませんが、遠慮する。たとえば弁護士試驗を受けましても、登録しなければ開業できない。廃業してもよろしい。また登録すれば開業できる。いわゆる現業者でなければならぬということを痛感いたしまするがために、かく老婆心をもつて言つておるのであります。たとえば公認会計士試驗を受けましても、三箇月以上開業しないものはこれを取消す、あるいは遠慮する、こういう寸法がいいかと思いまするが、いかように考えておられまするか、一つ御説明願いたい。この二点を申し上げます。これは血の出るような現業経理士の声で、ありますから、どうぞ國会を通じて十分に認識せられんことを特に希望しておきます。
○中山説明員 ただいまの御質問に対しまして御答弁を申し上げます。第一点の受驗者の職業別の内訳がわかつておるかという御質問でございまするが、現在私の手元におきましては、受驗者の職業別の内訳はわかつておりません。しかしながら各財務局からの受驗者の履歴書等は、全部私の手元にまとめておりますので、ぜひ御必要とありまするならば、至急にその受驗願書、履歴書等によつてその職業別の内訳表をつくつて、こちらの方に御提出を申し上げたいと考えております。 それから第二点についてお答え申し上げます。試驗に及第したもので登録しないで、いつまでも放つておくということははなはだいけない、こういうふうなものは資格を消滅せしめるよう、処置したらどうかというような御質問でございました。これに対して御答弁申し上げますが、現行法におきましては、試驗に及第いたしまして公認会計士の資格をとりましたものは、永久にその資格を保持することができるのでございます。そのものが登録して開業しないで、他の業に從事しているというふうな場合におきましても、その資格だけは消滅しないということになつているのでございます。これらの点につきましては、現在この法の不備欠陷なりとして、各方面からいろいろな批評がございますので、將來公認会計士法を改正する際におきましては、この点につきましてはとくと考慮をいたしたいと考えている次第でございます。
○三宅(則)委員 ただいま懇切な御答弁がありましたが、但し先ほど川島委員の言われましたごとくに、資格を失うものが相当ありはしないかと思うのです。たとえば五百万円以下の会社の会計課長にして現在受驗を希望いたしているもの、こういうもの等もありますが、今の法律から見ますと、当然失格するということになるのでしようか。その点をちよつとお教え願いたい。
○中山説明員 その御懸念はごもつともでありますが、その点は今回の改正法律案の附則第一の但書におきまして「但し、第五十七條第二項第五号の改正規定は、この法律施行の日から十月を経過した日後に行う特別公認会計士試驗から適用する。」ということが書いてあります通りに、現在受驗しているものにつきましては、この改正法規は適用しないのであります。さらに本年の秋施行する予定になつております第二回公認会計士試驗におきましても、現行のままで無制限のままで受驗させる方針でございます。その第二回におきまして希望者は続々と願書を提出して受驗さしたい。さらに來年の二月におきます第三回の試驗から、初めてこの制限つきの改正規定を適用したいと考えておりますから、その点はどうか御了承願いたいと思います。
○川島委員 私はこの國有鉄道会計法について二、三お伺いいたします。この改正は一つには六月に出発する公社問題、一つには経済九原則の実施の面に適應するという事柄をも、ねらいとしているように考えられる改正案と私は思います。そこでお伺いをいたしたいのは、「借入金又は融通証券に代え、國庫余裕金を繰替使用することができる。」この國庫余裕金の繰りかえ使用の場合には、議会の承認を経て使用をするものか、それとも國庫余裕金があるときには、借入金または融通証券にかえて、いつでも、またその額にかかわらず繰りかえ使用することができるという方向にこれを進めて行こうとするのか。まずその点をお伺いしたい。
○阪田説明員 國庫余裕金の繰りかえ使用におきましては、從來から一般会計、各特別会計等の間に認められておりました制度でありまして、要するに政府の持つている現金は、日本銀行に対する当座預金となつておりまして、一体となつておりますから、ある会計で現金が不足する、ある会計では余つている、かような場合に、一方の会計でわざわざ借入金をすることなく、他の会計の金を一時借りて使つておくという制度でございます。別段の手続を必要としないで、かような制度が定まつておりますれば、随時実行できるわけであります。
○川島委員 私は会計法などはまつたくしろうとでよくわかりませんので、お伺いしておきたいのですが、本來國有鉄道の今日までの経理の状況は、戰後ことに年々うなぎ上りの赤字を示している。一般会計からの繰入れもありまするが、その予算の執行途中において、相当額の今日まで一時借入金または融資証券を出してまかないを辛うじてつけて來たというのが、國有鉄道の現状であろうと思います。ところがこの会計法によつて借入金、融通証券が今後経済九原則の至上命令によつてきわめて困難に打当つて参る。そのことから言いますというと、國鉄の二十四年度中における経理というものは、きわめて容易ならない問題になつて來ると思います。從つてその現金の不足を生ずる額というものが、相当莫大になつて來るのではないかと思います。そういう莫大な巨額な不足額についても、別に國会の承認を経ずして、國庫の余裕金の繰りかえ使用ができるというこの考え方、これは財政法の精神に照しまして、抵触するおそれが十分あると私は思いますが、その点はどういう考え方でおられますかをお伺いしたいと思います。
○阪田説明員 先ほどの説明は非常に形式的な説明をいたしましたので、少し誤解があつたかと思うのであります。國庫余裕金の繰りかえ使用の制度は、きわめて短期間の現金の余裕あるいは不足を調整しようという制度でありまして、一会計年度を通じての赤字というような問題は関係しないわけであります。それから今回その國庫余裕金繰りかえ使用の処置を認めましたことは、年度当初の國有鉄道会計のスタートの際におきまして、給與は八日、九日という日に全職員に対する給與の半月分を出さなければならないが、運賃收入はさような割合には入つて参りませんので、年度のスタートにおきまして、必ず現金の不足が起つて來る、こういう形になりますが、その際一時借入金というようなことをいたしませんで、現金繰りでしのいで行く、かようなために設けた制度であります。それから二十四年度の國鉄会計、これは日本國有鉄道に引継がれますが、その全体の樣子がどうなるか。また非常な赤字を出すのではないかという御心配の点であります。これにつきましては、近く昭和二十四年度の本予算が提案されることに相なりましたので、その際詳細にまた御説明申し上げる機会があろうかと思います。大体におきまして、昭和二十四年度におきましては赤字を出さない。バランスされた経理をいたすといううとで、ただいま考えておるわけであります。
○川島委員 なお次にお伺いをいたしますが、先ほど他の委員からもお話がございました貯藏品の價格改訂、これよつて回收する資金をもつて貯藏品の保有量の増加に当てる、こういうことにする案でありまするが、こういう事柄ははたして実行が可能であるのかどうか。私はどうもしろうとでわからないのでありますが、こういうことではたして貯藏品の保有量の不足に対して、まかないがついて行くという國鉄には自信があるかどうか。その点をひとつお聞きいたしておきたいと思います。これは國鉄の方に御答弁を願いたいと思います。
○三木(正)政府委員 これはたとえて申しますと、昨年の六月から公價の改訂がございまして、われわれは貯藏品を持つておるのでございますが、その際に買入れました値段でこれを決算して参りますと、それだけ安い金でたくさん仕事ができるわけであります。同時にわれわれは常に一定量のものを保有しなければなりませんから、後を補充する際には、今申しましたような方法でやりますと、何かほかに借入金なり公債金をもつて、運轉資金の補足をする財源を求めなければならないのでありますが、もし公價の改訂と同時に、新しい値段で工事勘定なり損益勘定なりの物品の決算をして行きますならば、当然いるであろう経費がそこにはつきり出て参ります。当時の値段によつて仕事をすれば、これだけいるのだということが正しい姿で現われ、同時にそれだけ前に買いましたものは、安いときには安い値段で、高いときには高い値段で次に買うものを買つて行ける。こういう勘定になるわけでございます。健全な鉄道財政を保持して行くためには、こういう方法がよいのでありますし、さらにまた実際の費用、実際の原價、鉄道にどれだけ金がかかつているかということを見るのには、こういう方法によるのが至当であろうかと思うのであります。それからそういうことが実際上事務的にできるのかというお尋ねでございますが、これは現実に昨年の八月に價格の改訂をしまして、それ以後の拂い出しはその額によつてやつておりますから、現実にできて行くわけでございます。
○川島委員 次にこれはこの法案には直接関係はないのでありますが、事務当局でもけつこうでありますので一、二お伺いしておきたいのであります。 最近行政整理の問題にからみまして、國鉄のごときは、政府の方針によれば、まだ未決定ではありましようが、大体現業の二割の整理をするというふうに一般には傳えられております。國鉄の六十万從業員の中でもそれをまつこうから信頼をして、いまや、ことに二十五年ないし三十年以上の永年勤続者は、この整理が断行される場合には、当然自分たちは整理の対象になるのではないかという不安を持つて、明け暮れを続けておるような次第でございます。しかもその整理の内容がいまだはつきりいたさないということと、整理をした場合に退職手当がどうなるかということがわからぬ。ことに永年勤続者においては、非常に不安な氣持ちになつてこれを迎えておるようなありさまであることは、当局もよく御存じのことと思います。それがために永年勤続者のごときは、ほとんど今日では机にも地にも足がつかない、こういう不安と焦燥と疑惑の中に仕事を続けておる。こういう現象が全國國鉄の現業をおおつておるというような実態であります。そのことについて私は、行政整理は政府の一枚看板でありますから、やるならやる。そして國鉄の現業の整理はどうだ、非現業の整理はどう、ことに整理をした場合の退職手当等も重大なこれは問題である。永年勤続者にとつては一つの短かい、残された人生の問題であるとも言い得られるのであります。そういうことがここに少しも明確にされておらない。そうして粒々辛苦、一生を國鉄に捧げておる老齡者をして、非常に困憊悲痛な境地に陷れておるということは事実であります。こういうことに対して、私は政府に一片の親切と親心があるならば、一刻も早くそういう事柄について明確に指示して、そうして老齡の現業職員に対して残された短かい將來の人生に対する安心と見通しと、そして計画を立てさせてやるという親心があつて、初めて私は責任ある政治家の態度であろうと思うのであります。はたして事務当局におきましては、この退職の手当の問題あるいは整理等の問題について、どの程度の具体策が進んでおるのか。ことに私の聞きたいのは、老齡者の退職手当の問題、從來の形から言えば三十年勤めた者は、あるいは三十万円以上の退職手当が入るという予定になつておる。ところが一説によればそれが三分の一になるであろう、あるいは多くても二分の一程度に削られるのではないか、こういうことで、まつたく落ちついて仕事に携わつておられないというのが現状であります。そういうことについて事務当局において、何か具体的な計画が進んでおるのでありましたならば、この機会に明示していただきたい。
○阪田説明員 國鉄從業員の行政整理の規模、内容等につきましては、昭和二十四年度の予算に具体的に現われて参ると存じますので、その点についてはその際に讓りたいと思いますが、ただいま特にお尋ねのありました退職手当の関係について、私の存じておる限りを申し上げたいと思います。 お話のように永年勤続者に対しては、大体において恩給あるいは共済組合の年金が支給されることは当然のことでありますが、そのほかに從來から役所の閣議決定による内規によりまして、退職手当を職員の場合には支給しておるわけであります。その内規によれば、当然行政整理によつてやめる場合ということも規定されておりまして、それによつてお話のように大体勤続一年について一月分くらいの手当が出るわけであります。ところがこれが今回の退職にあたつては、確保されないのではないかという話を一部で伺つたことがありますが、現在のところ政府あるいは閣議としては、從來の退職内規による退職金の線は絶対に確保する、こういうことで進んでおられるようであります。 なおそのほかに今回の行政整理に対しては、從來退職の場合は、一年未満という非常に勤続年数の短かいものでも、特に行政整理で整理されるというような場合には、たいてい俸給の一月半の退職手当を支給することに相なつておりましたが、今回の整理の特殊性にかんがみまして、そのような最低限度もこの際從來の内規以上に相当引上げたい、こういうようなことを閣議の方で決定しておられまして、ただいまそれぞれの関係筋と話合い中というふうに私ども聞いております。
○川島委員 事務当局ですからはつきりしたことは言えないのでありましようが、國鉄六十万のうちで永年勤続者の数はきわめて大きいのです。しかも永年勤続者は現業においてはそれぞれ重要なポストにいる。その重要なポストにいる者が見通しがつかないで、不安の明け暮れを続けている。從つて現業の事務においても能率においても相当影響が今日來ておる。今の話によると極力努力しているということでありまするが、もつとざつくばらんにこの機会に、今の内規通りの手当が支給できる確実な見通しが立つておるのかどうか。あるいは場合によると從來の手当よりは少くなるかもしれぬという見通しがあるのか。これは重大な事柄でありますので、ことに私はしつこくこれをお尋ねいたすのであります。もう一度具体的にお話願いたい。
○阪田説明員 ただいまお尋ねの点でありますが、最近公團等が解散されまして、この際には公團職員の退職手当の問題も起るわけでありますが、関係方面ともいろいろ折衝いたしました結果、月收の三箇月分というような退職手当が決定されたのでございます。それにつきましては官廳職員と公團職員とは大分かわつた事情があります。特に公團は御承知のように設立されて一年余というような短かい期間でございますから、ただいまお話のような永年勤続者の場合と同一視できないような事情があります。そのような観点から、関係方面では相当この退職金を制限するような意向があるのではないかというような危惧を持つて、われわれも事務当局として心配いたしておりました。そこで今回の行政整理を実施するということになれば、退職金の問題が非常に根本的な重要な問題になることは申すまでもありませんので、われわれの方からも積極的に閣議に申し上げまして、閣議で絶対に從來の線は確保する、なおそのほかにある程度の改善をする、こういう方針を決定していただいて、それによつて強力に関係の筋とも折衝していただきたい、こういうふうにお願い申しております。その結果についてはまだ具体的に先方はどういう意見であるということは伺つておりませんが、そういうようなことでただいまやつていただいておるという段階にあります。
○川島委員 これはきわめて重大な問題でありますので、別の機会にまた詳しくお尋ねを申し上げたいと思います。 最後に、國鉄当局の人が見えておられますから、一言お伺いしておきたい。鉄道從業員の徹夜手当の問題ですが、六千三百円のベースに引上げられたのはよろしうございますが、その引上げと同時に、從來國鉄の現業の徹夜、手当が、たとえばかりに一夜の徹夜手当によつて從來現業の人々が五十円ないし七十円程度支給されておつたのに、今度の新ベース以後において実施されました手当は、三分の一くらいに突如として差引かれるような形になつた。これはどういうところから來ておるのか。これをひとつこの機会にお伺いしておきたいと思います。
○三木(正)政府委員 鉄道で実施されておりまする徹夜手当と言いますか、勤勉手当についてはベースの改訂によつて單價は上るのでございますが、支給の率及び支給時間について人事院規則で削減を受けましたので、実質上には減額を見るようになつたのでございます。具体的に申しますと、從前は八時以後については夜間勤務手当が支給されたのでございますが、今回の改正によりまして、十時以後でなければいけない。それから以前には基準法によりまする夜間の休憩時間にも支給があつたのでありますが、今度は休憩時間中には支給をしない、勤務中でないものには支給をしない、こういうことになりました。一方においてはベースの改訂によりまして増額されたのでございますけれども、そつちの方で非常に削減がありましたので、現実の金額として見ますと、減額を見るような姿になつたのであります。
○川島委員 そのことは私も知つておるのですが、そういう現状にあるということを知つておりながら、当局はそれに対して何ら政治的考慮も拂つておらないように私は聞いておる。從來徹夜をすればどうやら一食のそばくらいにありつけたのでありまするが、現在の手当によるとそばも食えぬという実情になつて來た。なるほど私は人事院において定めたあの規則は規則として、一應われわれも了承しておつたのでありますが、この現実の問題については、何らか鉄道当局が別な新しい観点に立つて手を打つて、そしてせつかく寢ずの仕事に携わる現業の徹夜從業員に対して、どうやらこうやら一食の夜勤中の食事にありつける程度の額に相当する待遇をするという、何らかの努力がなさるべきであると私は考える。その努力がないという話を聞いておるのでありますが、当局は今後この問題についても、そういう規則になつたんだから、ほかに手の打ちようがないんだ。規定を改正しない以上は方法はないのであるか。それとも別途な処置においてこの問題を、從業員の徹夜の勤労に対して何らか報いてやるという方針と、その努力をするという考え方があるかどうか。これをお聞きしておきます。 それからついでですから最後にもう一つお伺いしておきます。それは最近——ただいま私が冐頭に御質問申し上げました退職手当の問題が明確にならないという不安から、ごく最近の話でありますが、東鉄を中心として全國的に永年勤続者の優秀なるものが、今のうちのやめた方がよろしいんだという考え方から、陸続と退職願いを出しておるという傾向がある。こういうことを聞いておるのでありますが、その現象がはたしてあるのか。あるとすればどのくらいの数に今日なつて來ておるかということについて、最後にお伺いしておきたいと思います。
○三木(正)政府委員 手当につきましては、夜勤手当のみならず、そのほかいろいろな各種の業務上の手当が支給されておるものもありますし、その増額であるとか、あるいはまた新規の、今まで認められなかつたようなものについても、適当な額を必要なものに出したいという研究は、怠らず折衝も続けて行きたいと思いますけれども、御承知の通りわれわれの給與は一切人事院規則、法律、そういうものに定められたもの以外には支給できませんから、そういう改正をしてやる、こういうことになると思います。 それから、第二番目の、最近退職金の減額をめぐつて、希望者がどのくらいあるかというお尋ねでございますが、正確な数字はもとりよ聞いておりませんが、仰せの通り各所でそういう不安を持つた者が出ておるのじやないか、平生よりも少し多いように見受けられる点は事実でございますが、何人おるかというような正確な数はいまだ取調べておりません。
○川島委員 ちよつともう一つ。これは私確かな根拠を持つておるんじやないのですが、鉄道の当局の方から、ことに最高幹部の方面から行政整理が当然來るという前提のもとに、その整理をできるだけなしくずしにするという意図のもとに、今のうちに永年勤続者等はやめた方がよろしい。整理が実行されるときになつてやめると、退職手当が少くなる、こういうことを明確に吹聽しながら、一方において親切のような形に見せかけて、退職を勧奨するというような形で宣傳をし、それを眞に受けて退職者が続出して來ておる。こういうふうにも一應傳えられておるのでありますけれども、これは事実だとすればまことにゆゆしい問題だと私は思う。そういうことに対して当局は何か聞き及んだ筋はないでしようか。
○三木(正)政府委員 そういうことを勧奨した覚えはございません。ただそういううわさが立つていることは事実でありまして、局によりまして、特にそういう傾向のある局と、比較的ほとんどない局とあるようでございます。それに対してはわれわれは現状を今まで行政整理実施本部へ——ただいま阪田次長からお話がありましたようなことは聞き及んでおりますが、それ以上に何も勧奨もいたしませんし、何もいたしておりません。
○川島委員 どうもお答えはその通りでありましようが、この問題をめぐつて、どこの方面の線かわかりませんが、行政整理に備えて都合のよいようにという考え方から、退職資金問題を行政整理の一つの前哨の謀略に使つているというような感じがする面があるように、われわれは聞いている。この点はあるとすれば私は嚴重に警戒すべきであろうと思う。同時にまたこの退職金問題はきわめて重大な事柄でありますので、少くとも今の内規によつて受取るだけのものは、これを最低限としてできるだけ当局は確保するという信念に基いて、あらゆる努力をあげてほしいということを希望いたしまして、私の質問を打切ります。
○川野委員長 河田賢治君。
○河田委員 公認会計士法の問題につきまして、三宅さんから大体質問されまして、私は実はしろうとですが、会計士の管理委員会の委員を、今度の改正案では、大藏大臣が会計士以外の者から任命することができるということになつておりますが、これはこの公認会計士だけに資格を限定するということは不必要であり、適当でないということが理由になつておりますが、これはどういうふうな理由であるかということ。それから大藏大臣が任命しようとする他の会計士以外の人は、一体官僚から選ぶのか、あるいは他のどのような方面からこれを任命しようとしておるのか、この点をお聞きしたい。
○中山説明員 ただいまの御質問に対して御答弁申し上げます。今回の改正におきまして、会計士管理委員会の委員を公認会計士以外の者から任命することができるというふうに、改正しようと思うのでありまするが、その理由といたしましては、会計士管理委員会は一つの行政機関でございまして、公認会計士の試驗、登録、取締、懲罰ということを実行する一つの行政機関であります。そしてやがて公認会計士試驗が済みますれば、公認会計士としての一つの團体が生れて來ようと思いますが、この團体に対しましての監督権というものも、やはりこの会計士管理委員会が持つておるのでございます。さような一つの行政機関でありまする関係上、必ずしも公認会計士をもつて全部委員に充てるということは、必要がないと考えるのでございます。かえつて現行法のごとく公認会計士をもつて、全委員の充てるということにいたしますると、その管理委員会の運営が、場合によりましては非常に誤つた方向、たとえば公認会計士の利益である、そういうふうな特殊の人たちに対して利益であるというふうに、運用されるということがありますれば、かえつて弊害を生ずるということが考えられますので、今回の改正におきまして、その任用の制限ということを撤廃しまして、廣く公認会計士についての学識経驗ある者は、何人といえども、大藏大臣がこれを委員に任命することができるというふうに、改正いたしたのでございます。それで私現在の考えといたしましては、公認会計士以外に会計学あるいは経営学等についての学者、プロフエツサーというような者、あるいは事業会社の経理部長等にありまして、会計の実務について長年の経驗を有する者、そういうふうな者を委員に任命いたしたいという構想を持つております。
○河田委員 國有鉄道特別会計法の一部改正につきまして、大体全体としましてこの案自体はいいのですが、私まだちよつとわからぬところがありますので、ごく簡單にお尋ねします。この第三の点の、昭和二十四年に限り、國庫余裕金の繰りかえ使用、どういう関連でこういうことになるのか、ちよつとその点をお聞きしたい。
○阪田説明員 これは鉄道特別会計におきましては、大体從來は事業会計でありますから、入つた收入の範囲内で支出もやつて行くということで、ほかの会計の余裕金を使うということは認められていなかつたわけでありますが、最近鉄道会計も御承知のような状況でだんだん復活して参りましたので、昭和二十四年度初めにあたりましては、月初めの職員の給與を拂うために、それまでに運賃收入が十分に入らないということで、赤字が出るおそれがあります。それに対する処置を、今回に限りしておこうというわけであります。
○河田委員 それから次に用品勘定でありますが、これの價格の問題で、昨年の値上りから價格を大体統制價格に準じて改訂した。あるいは今後またそれによつて改訂するということになつておりますが、大体数字が大まかにわかりましたならばお聞きしたい。
○阪田説明員 これはごく大まかというお話でありますから申し上げますが、大体用品の常時保有しております額が六十億と見込んでおりましたが、それがいろいろのものがありますが、七割程度上りまして、四十億増加するというふうな考え方でございます。実際におきまして、精算いたしました結果はこれよりもやや増加すると思つております。
○河田委員 それからここに現在の欠損金が出ておるのですが、これは大体どのくらいの額になつておりますか、およそで結構でございます。
○阪田説明員 ただいまの欠損の額でございますが、これもいろいろ精算して見ないと的確なところはわかりませんが、大体七十六億程度のものが赤字となつて調整補正金として、國有鉄道に行くということになると考えております。
○河田委員 國有鉄道につきまして時折新聞などで見ますと、民間の拂下げあるいは外資導入、こういうことが出ておるのであります。この処置としましては、大体これは日本國有鉄道の公社の問題に関連して出されたと考えるのでありますが、この外資導入あるいは民間の拂下げ、そういうものとの関連において法案が出されておるのかどうか、この点をお伺いしたい。
○阪田説明員 ただいまお尋ねのような点と関連をして、この法案を考えておるような事実はまつたくございません。全然無関係でございます。
○川野委員長 本日議題といたしました二案につきましては、ほかに質疑の通告者もございませんので、これにて質疑を打切りたいと存じます。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○川野委員長 御異議もないようでございますので、以上二案に対する質疑は打切ります。 なお本日午後二時より討論、採決に入りたいと思いますが、御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○川野委員長 それではさよう決定いたしました。 午後二時まで休憩いたします。 午後一時十五分休憩 ━━━━◇━━━━━ 午後二時五十一分開議
○川野委員長 休憩前に引続き会議を開きます。 公認会計士法の一部を改正する法律案及び國有鉄道事業特別会計法の一部を改正する法律案の両案につきまして、午前中で質疑を打切つたのでありまするが、これより右法案を議題として討論採決に入ります。 まず公認会計士法の一部を改正する法律案を議題とし討論に入ります。討論は通告順によつてこれを許します。川島金次君。
○川島委員 私は日本社会党を代表いたしまして、この法案の改正に反対をいたします。その理由は改正の第一要点である受驗資格の点について、資本金五百万円以上の会社の会計課長等にのみ限定するという、この点に対しましては、むしろ法の改惡であり、見ようによつては資本主義的なにおいがきわめて濃厚である。廣く門戸を開放して有能なる人材を会計士の中に拔擢し、しこうして日本の会計士の業界を世界的の水準に達せしめようという精神から言いましても、この精神にむしろ逆行する改正であると私は考えます。しかもこの改正はきわめて非民主的な改正の意図を持つたものであるということを、断言せざるを得ません。 第二は学問偏重のきらいが一貫して流れております。およそ会計士あるいは計理士、あるいは医術あるいは弁護士等、これはもとより学問的な薀蓄の高い者を尊重すべきであるということは言うまでもありませんが、その学問とともに最も大切なことは、永年その業務に勤勉し、多年の経驗に基いて最も能力あり、実力を持つた者もきわめて必要であることは言うまでもありません。しかるにそういう実力を持ち、能力を持ち、経驗豊富なる人たちに対して、この改正案はきわめて第二義的に扱い、むしろ軽視をしておるという考え方が、この法案の改正の中には織り込んであると私は考えます。しかも第一段の——重ねて申し上げますが、資本金五百万円以上というようなことを考えたことは、小資本企業に從事しておりまするところのこれら労働者の立場を、最も資本主義的に蔑視したという考え方が、この中にもはつきりと入つておるということを、看取せざるを得ないのであります。要するにこの法案全体の改正の中には、きわめて資本主義的であり、反民主的であるという観点に立つての改惡であると私どもは結論を下しまして、政府はこのような改正案をもう一度さらに檢討して、そうしてもつと門戸を開放した民主的なものに改むべきであるということを、強くこの際主張いたしまして、この法案の返上をわれわれは求めるものであります。
○川野委員長 河田賢治君。
○河田委員 公認会計士法の一部を改正する法律案に対しまして、日本共産党を代表いたしまして、反対の意見を申し述べます。改正の第一要点である会計士管理委員会の委員は、大藏大臣が任命することになつているが、これを特に現在公認会計士のみによつて任命するのが、今度他の方から入つて來る。これに対して政府側の答弁では、つまり公認会計士だけが委員になつておれば、それはやがて自分たち会計士のみの利益をはかるおそれがある。だから、どうしても他の方から入れて矯正する必要がある、こういう御説明であつたのでありますが、しかしながらこういうことはかえつて現在の官僚的な、大藏大臣による統制を強化する。そうして、あわせて現在の公認会計士がきわめて個人的な利益、あるいは同業的会計士一團の利益のみをはかる、こういう観点に立たれるのでありますから、そうなりますと、これは公認会計士をいわば侮辱したものであり、同時に民主々義的な精神にのつとつて、こうした委員会が設けられているのでありますから、われわれはこうした観点から会計士管理委員会の委員の任命に対して、大藏大臣が他の方面からかつてに任命することができるということについて、まず反対したいのであります。 第二点におきましては、先ほど社会党の川島委員から述べられましたが、御承知のように、こんどの法令によりますと、五百万円以上の会社の会計課長、こういう者のみに受驗資格を限定しております。しかし、よしんばどのような大きな会社であろうとも、何もここにのみ重要な才能のある実力のある人間が集まつているとは限らないのであつて、今日民主々義的な社会においては、また制度のもとにおいては、できる限り廣くどこからでも人材を求めるということが必要なんであります。ことにこれは受驗資格の問題であつて、ただちにこれを会計士に任命するというのではないのであつて、何人がそれを受驗しても機会の均等を與えるということ、これが憲法にも保障されましたところのわれわれ國民の権利だと思うのであります。そういう重要な点において今度は非常に範囲を少くしている。こういう点について私たちは反対の意思を表明するものであります。その他の点につきましては、長年の経驗を持たれる民自党の会計士諸君からも、いろいろこの法案についてきわめて妥当な理由が述べられましたが、そういう点をあわせまして、共産党はこの法案に対して反対するものであります。
○川野委員長 三宅則義君。
○三宅(則)委員 私は民主自由党を代表いたしまして討論に入ります。先ほど來私はしばしば業者の深刻なる叫びにこたえまして、管理委員会の方々、当局に対して質問をいたしました。また管理委員会の方々あるいは中山局長からも熱心なる御答弁がありましたが、私どもはこれに対して全幅的に満足するものではありません。但しこの法案を設置されるに至りまして、会計士管理委員会の河本、中西、中瀬、村瀬、嶋田というような各委員の方々、ここに御出席の事務局長の中山局長、内山事務官、これらの方々等が高級計理士をつくるということについて、熱心に研究せられた点については、深く敬意を表する者であります。私どもは一刻もすみやかに日本の再建と國際信用を回復いたしまして、世界経済に乘り出すには、どうしてもりつぱな公認会計士が必要であるということは深く認める者であります。しかし、これに対しては幾多の希望條件があります。私どもは政治家として國民の生活を保障し、希望を達成し、しこうして國運の開発に貢献せしむるのが任務であると考えております。しこういたしまして、この会計士というものは、今より二十数年前に施行されたものでありまして、全國におきまして登録せられたる経理士は、すでに二万有余を越しておるのであります。しこういたしまして、そのうち現業者といたしまして、全國に活発に仕事をいたしております者は、その約一割五分、二千もしくは三千という者が、事実業務に從事いたしておるのであります。そういうような者の生活権を擁護し、しこうして將來の希望を達成せしめ、公認会計士にしてやることは、実に國民といたしまして必要欠くべからざることであると同時に、業者として深くその責任を痛感するものであります。そこで私は次の三点もしくは四点の希望條件をつけ加えて、やむなく賛成いたすものであります。 現業者十五年以上の者に対しましては、論文または報告書等によりまして、公認会計士になれますることの資格を與えるように將來改正してもらいたい。さらに十年以上の者に対しましては、これまた論文または報告書等の提出によりまして、会計士試補たるの資格を得るように研究してもらいたい。さらに会計士委員会に対しまして私の申し上げたい事柄は、経理士の團体、たとえば日本経理士会とか、社團法人日本監査協会とか、あるいは東京税務代理士会とか、こういうような責任ある團体から推薦せられたる有能なる経理士並びに税務代理士は、当然公認会計士になるという道を早く考究してもらいたい。 さらにもう一つ申し上げたい事柄は、今まで公認会計士たらんとしておつたのではなくして、ただ会社の從業員になつておつた者に対して資格を與えるとすれば、有能にいたしまして、少くとも改正する以上は一千万以上の会社の責任ある者によつて、資格を與えるように修正してもらいたいと思つております。しかしなお幾多の点がありまするが、與党でありますからして、あまり長い時間を述べることは差控えます。しかし今の公認会計士法の一部を改正する法律案につきましては、なお幾多の研究の余地を有すると思いまするが、これは一まず將來に譲りまして、この際は原案に賛成いたします。民主自由党を代表いたしまして、さよう申し上げるものであります。以上討論を終ります。
○川野委員長 討論は終局いたしました。これより採決いたします。本案に賛成の諸君の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○川野委員長 起立多数。よつて本案は原案の通り可決いたしました。 —————————————
○川野委員長 次に國有鉄道事業特別会計法の一部を改正する法律案を議題として討論に入ります。河田賢治君。
○河田委員 本案について日本共産党を代表いたしまして反対の意見を申し述べます。 今度國有鉄道が新たに日本國有鉄道となるのでありますが、これは大体独立採算制をやつて行く、あるいはまたある面においては外貨の導入が傳えられ、また民間の拂下げの問題、こういうふうに非常に大きな問題を控えまして、こういう前提のもとに今日この國有鉄道事業特別会計法の一部が改正されるのであります。これは結局現在の資産状態の地ならしをこの間においてやる、こういう意図が明らかにあるのであります。たとえば第五点において巨額の損失金、先ほど政府の説明によりますと約七十六億ということでありますが、こういうものを一方においてはたな上げし、しかも地方においては独立採算制、あるいは行政整理の建前から、今日多数の労働者諸君、鉄道の從業員諸君の生活をきわめて不安な状態に陷れ、また馘首をし、さらにはまた今日労働強化を行つておる。こういうふうにしてこの國有鉄道の事業特別会計における運用なども、今日まできわめてでたらめなことが多かつたのであります。よく新聞にも出ております通りに、たとえば鉄道の用品を一部原價以下に、地下たびあるいはセメントその他枕木、いろいろなものを拂下げて、数億の金を流用したというようなことも新聞に出ております。こういうふうな今日鉄道の経営の内容においては、きわめてずさんなことが多いのであります。こういうところをことごとく今日國民に轉嫁して、そうしてこのようにたくさんな損失を出し、多くの人に負担をかけておる、こういう跡始末をするために本法案が提出されておるのであります。從つて共産党といたしましては、この國有鉄道事業特別会計法の一部改正案に対して、賛成するわけには参らないのでございます。われわれは先ほど申し述べました点から、共産党はこれに対して反対の意思を表明するものであります。なおこの問題につきまして、できるならば共産党といたしましては、運輸委員会と特別の合同会議を開きたいという意思を持つておりましたが、遺憾ながら討論に入りましたので、この点やめますが、今後また國有鉄道のいろいろな諸問題については、十分私たちは審議したいという意向を持つておるということを表明して、反対意見を述べる次第であります。
○川野委員長 討論は終局いたしました。これより採決いたします。本案に賛成の諸君の起立を願います。 〔賛成者起立〕
○川野委員長 起立多数、よつて本案は原案の通り可決いたしました。 なお各案について衆議院規則第八十六條により、議決の理由を付した報告書を議長に提出しなければなりませんが、右報告書の作成その他については委員長に御一任あらんことを望みます。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○川野委員長 御異議なしと認めさよう決定いたします。
○河田委員 この前の説明会のときにちよつとお聞きしたのですが、政府の方で國立病院の特別会計をお出しになるというようなお話もあつたのですが、それは近く出されるでありましようか。その御予定になつておるかどうか、そのことをちよつとお聞きしたい。
○中野政府委員 專門の方と打合せまして返事いたします。
○河田委員 至急御返事いただきたいと思います。
○中野政府委員 そういたします。
○川野委員長 本日はこれにて散会いたします。 午後三時八分散会