選挙法改正に関する特別委員会 第3号
- 発言数
- 21 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1949/05/13
会議録
○生田委員 これより会議を開きます。開会前にお打合せいたしましたことく、本委員会の重要性にかんがみ、その性格、使命を明確にするとともに、会期中たると休会または閉会中たるとを問わず、必要と認めた場合は開会し得るようにし、さらに調査員、事務員等を必要がある場合には臨時に議長が任命することができるようにするため、選挙法改正に関する特別委員会に関する決議案を提出することにいたしたいと思うのでございます。その決議案文を朗読いたします。 選挙法改正に関する特別委員会に関する決議案 一、本委員会は、國民の代表機関たる國会並びに地方公共團体の議会等の機能を最高度に発揮し、民主主義の原理に基く國民政治の発達を図るため、選挙制度全般の整備確立に関する調査をなし、その成案を第六回國会の初めに議院に報告するものとする。 二、本委員会及びその小委員会は、國会の会期中たると休会又は閉会中たるとを問わず、必要と認めた場合には、閉会することができる。又本委員会及び小委員会は、何時でも必要な報告、記録等の提出又は証人の出頭を求めることができる。 三、議長は本会議の申出により必要であると認めたときは、調査員、事務員等を臨時に任命し、その報しゆうを決定することができる。 本委員会に要する経費は、第六回國会召集の日まで月平均二十万以内とし、委員長または委員長が指定する理事の請求により議長が支出させる。 四、内閣は前項の経費について予算的措置を講ずるものとする。 右決議する。 以上について御審議を願います。別に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○生田委員長 御異議なしと認めます。さよう決します。つきましては右決議案提出方法でありますが、委員全部がすることとして、諸般の手続等を委員長においてとりはからうことに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○生田委員長 御異議なしと認めます。さよう決しました。 次に小委員会設置についてお諮りいたしたいのでございます。本委員会の活動に便ならしむるため、選挙法改正調査小委員会を設置いたしたいと思います。御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○生田委員長 議異議なしと認めます。小委員会は栗山長次郎君、小玉治行君、鈴木明良君、山本猛夫君、前田種男君、福田繁芳君、聽濤克巳君、逢澤寛君、野村專太郎君、河野金昇君、この十人の方にお願いします。なお、小委員の委員長は互選とせられんことを望みます。もし委員長において指名するに御異議がなければ後日指名申し上げることにいたしたいと思いますが、いかがでございますか。 次には最近に國会が閉会になると思います。從つて閉会後における本委員会の進行について御相談しておきたいと思うのです。大体皆さんは閉会後は選挙区にお帰えりになる方も多いと思いますので、本委員会の総会を開くことは非常に困難かと思うのであります。よつて大体一箇月くらいの間はできるだけ小委員会を開きまして調査を進めて参りたいと思うのでありますが、これとても皆樣お寄りになることは非常にむづかしいのではないか思うのであります。つきましては委員長は大体郷里に帰らないつもりでありますから、他に二、三御出席できれば、閉会後においても調査を進行いたしたいと思いますから、あらかじめ御承知置きを願いたいと思うのであります。 次には、調査の方針でありますが、私の試案といたしましては大体選挙法の基本法律を一本こしらえまして、それに対して衆議院選挙法、参議院選挙法あるいは地方議会、市町村会の選挙法、教育委員、農地委員の末端の選挙法に至るまで、別々にそれにつけて各論的にこしらえて行つた方がいいのではないかという腹案を持つておるのでありますが、基本法律だけは少なくとも五年や十年の間はかなえなくてもいいような基礎的なものをこしらえたいと考えておるのであります。これは私の試案でありますが、調査の方針をそういうふうにきめておきたいと思つております。御意見があればこの際承つておけば非常に都合がいいと思います。
○佐竹委員 その試案はどこでおつくりになりますか。委員長が主となつておつくりになりますか。それとも事務の者に命じて、どこか事務局みたいなようなものをおいておつくりになるのですか。
○生田委員長 ただいま申されましたように本委員会に事務局を置きまするが、事務局のみならず、廣く学識経験者、あるいは先般GHQの方からも適当な者を出して援助するということを申されておるのでありまして、これは廣く知識を求め、あるいは輿論を聞きまして最後の決定をするのでありますが、根本方針としては基本法律を一本こしらえて、その横に各選挙の選挙法を持つて行きたいと思つております。御承知のように國会の議院の職能と地方議員、特に農地委員とかあるいは教育委員というようなものとはよほど性格が違いますから、これを一本でまとめて行くことは不可能だと思うのです。ただ選挙法の主体としてはしつかりしたものをこしらえたい、もし將来改正することがありましても部分的の、たとえば衆議院の選挙法の改正とか、地方議会の選挙法の改正とかいつた枝葉の改正にとどめたいと思います。基本法だけでは少なくとも五年や十年は続くものをこしらえたいという方針でこしらえたいと思つております。
○佐竹委員 試案をつくるに際して、最初から意見があるものもありましようし、私も申し上げたい点があるのです。それに対してこの第五國会が済みました後の連絡等はどういうぐあいにお願いできますか。
○生田委員長 案をたてますのは、おそらく皆様が一箇月くらい後にお集りになつたときに具体的に進むのてあつて、今言つた大体の調査の方針で進めて行きたい。おそらくは一箇月後でないと具体的なものは何もできないと考えております。
○吉田(安)委員 一箇月後くらいに集つたときにとおつしやるが、はつきりなさつて置かんでいいのですか。なかなか地方へ帰ると出て來ようとしませんが。
○生田委員長 先般の理事会でも一箇月くらいしてからがいいのじやないか、それまではだれも東京にいやしないじやないかという御注意があつたのです。かりに十六日に閉会になりますれば、來月の十六日ごろというように考えております。
○山本(猛)委員 小委員会もつくられたのであるから、資料を集めて、資料が整い次第通知をするということにしたらどうですか。
○生田委員長 大体そういうふうに考えております。
○山本(猛)委員 その時期は大体一箇月くらいというのでしよう。
○生田委員長 そうです。
○小玉委員 関係筋との話合いの際に、衆参両院の選挙法改正特別委員会関係の連中が懇談するようにということを言つておりましたが、そういうふうにお取扱いになつたのいですか。
○生田委員長 そのことは一昨日もたびたび参議院に参つて、話を進めようと思つておりましたが、実は参議院の方の委員長ができないのです。それがために岡本さんまでその意思は通じてありますが、委員長ができ次第こちらに連絡をしてくれるはずになつております。それで國会開会中の末期くらいに、一度ぜひ参議院のと連合協議会といいますか、懇談会を開きたいということをすでに申し込んであります。しかし向こうから返事がまだありません。 以上について御異議ありませんか。——御異議がなければさよ決します。 なお先般選挙管理委員会から要綱について発表があつたことについて、どういう経過であるかという御質問があつたので、今日は自治課の方が見えておりますから一應説明を求めます。
○鈴木政府委員 私はちようど選挙期間中、またその後しばらくの間、全國選挙管理委員会の事務局長をいたしておりまして、ただいまはその職にないのでございますが、御指名がありまして経過を説明せよということでございますので参りました次第でございます。 今回の選挙は臨時特例法に関しまして、選挙の告示がありますと同時について非常に重大な関心を拂つておつたようであります。英字新聞のニツポンタイムスに、たしか非常に臨時特例法は、本來自由であるべき選挙運動を非常に制限するものである。法律としていろいろ問題がある法律であるというような、今はつきり覚えておりませんが、そういう趣旨の論説が出たように記憶しておるのであります。またことに当初非常に選挙全体の氣分が沈滞氣味と申しますか、年末年始の関係もあつたと思いますが、非常に活発を欠いておつたというようなことに着目いたしまして、これはやはり臨時特例法という法律が選挙運動を非常に制限をしておるということから、こういう不活発な状態になつておるのであろうというようなことが、新聞等におきましてもそういう論が非常にあつたようでありますが、関係方面におきましても、これらの新聞記事ないしその他のいろいろの情報等によりまして、もつと選挙は自由に活発に行わなければならないというような考え方をもちまして、われわれ選挙管理委員会の事務当局に対しましても、もつと選挙を活発にするようにいろいろ考えたらどうかという話が再三あつたのであります。その後地方の新聞、あるいは東京でも同樣でございますが、こういうことは、一体書けるのだろうかどうだろうかということを総司令部の民間情報教育部の方へ、特にインボーデン少佐の方へ非常に頻繁に問い合わせがある。インボーデン少佐の方でも、アメリカでは選挙運動、ことに新聞などは自由に候補者の名前を書き、自由に自分の好きな党派を支持することができるのにかかわらず、日本の法律は一体どうなつているんだろうかということで、やはり総司令部の民政局の方にこの点についての問い合わせがありまして、この特例法は文書、図画について制限を設けておつて、その文書図画の中に新聞も入るのである。從つて法に許されている以外において、議員候補者の名前を書いたりするようなことはみな法に触れるのみであるという一應の解釈になるわけでありますが、そういう解釈に対して、新聞は一般文書とは違うのである。新聞は本來自由でなければならない。憲法の表現の自由という原則からいつても、新聞の報道の自由というのは特に重んぜられるべきであるというようなことで、この規定自体について非常に疑問を持つような話が起つて來たのであります。そしてまた民政局方面につきましても、インボーデン少佐の、そういう考え方には全幅的に同意する。新聞紙が一般の文書同様に制限されるというのは適当でないというような考え方になつたのでありますが、これはひとり新聞だけの問題ではなくて、一般の言論あるいは文書につきましても、憲法はひとしくこれを表現の自由として保障しているわけであります。その表現の自由として保障せられているものについて、いろいろと制限的な規定が臨時特例法にあるということについては、やはりこれは非常に重大な考慮を拂わなければならない問題である。この運用については十分慎重に考慮して欲しいという意味のことがわれわれの方に再三注意があつたのであります。ことに一月の十五日でございましたか、民政局長のホイツトニー准將から特に全國選挙管理委員長、あるいは國家地方檢察方面の関係者を呼びまして、私どもも参りましたが、特にこの臨時特例法の制定に関する経緯並びに今回の選挙における運用につきまして、非常に長時間にわたりまして、総司令部としての考え方をわれわれの方に述べられたのであります。その考え方をさしつかえのない限度におきまして概略申し上げますと、日本國会を含めて日本の政府機関が行政を行い、司法を行うことについてはできるだけ自主性を持つて行うように総司令官としては努力して來ておる。今の臨時特例法の制定の際においては、総司令部としては何ら積極的な意見は言わなかつた。しかし常に日本政府職員が法律の運用にあたつて注意しなければならないのは、法律の上には憲法があるということである。憲法というものを常に考えて、法律のそれぞれの規定の中には憲法の精神が入つているのである。その憲法の精神に從つて法律を解釈しなければならない。ことにこの表現の自由というものは憲法が保障した最も重要な自由であつて、この表現の自由の基本規定に選挙に関する規定の運用が反するようなことがあつてはいけない。選挙に関する規定の運用については、常に憲法の自由保障の規定の精神に從つて運用しなければならないということを再三再四、約一時間にわたつてくわしく話があつたのであります。それでわれわれ全國選挙管理委員会の事務当局といたしましても一面國会で制定せられ、先般改正されました衆議院選挙法の中には、法律の規定、選挙の取締りに関する規定を厳格に執行し、選挙の公正を確保するべきものとする、ということもありまして、この臨時特例法とこれらの規定との関係を考えますると、この特例法の精神は、制限は制限として厳重に励行するのでなければ、この法律のそもそもの制定の意味がなくなるという考え方で当初から臨んでおつたのでありますが、そういう憲法の自由に関する自由権の規定との関係の調整についての以上のような示唆がありましたので、日本政府側としても法務廳なり國家警察本部なり全國選挙管理委員会と緊密に連絡いたしまして、最初問題の起こりました新聞だけでなく、臨時特別法案全体の規定について運用上細心の注意を拂わなければならないという事態に立ち至つたのであります。その間いろいろのいきさつがございまして、私ども何十回となく司令部に足を運びまして、いろいろ折衝いたしたのでありますが、結論におきましてはただいま申し上げましたような司令部の方の考え方に從つてこの臨時特例法を運用しなければならないというような立場になりまして、そういうことで実はは運用いたして参つたのでございます。 なおそういう運用方針のさらに具体的な現われといたしましては、地方の軍政部等におきましても、臨時特例法の中の一部の規定はその適用のおいてむしろゆるやかにこれを適用すべきであるというような趣旨の話が都道府廳の選挙管理委員会等にあつたこともありますけれども、その際にいろいろ誤解がございまして、臨時特例法のある部分の規定は廃止せられるのことであるというような話さえも地方の選挙管理委員会から報告があつたのであります。そういうことを言われたということを言つて來たのでありますが、これは電話等の行き違いでありまして、そういうことを軍の方から申したことはもちろんないのでありますが、運用に当つてはそういうことが言われるほど憲法の精神に從つて解釈せよということを中央といわず今回の選挙について言われたわけであります。なぜ総司令部がそういうことを深く申したかと申しますと、やはりその際の話にもございましたが、國際的な関係、殊にアメリカ本國における関係等、新聞の論調等から考えまして、自由に選挙が行われるのであるという健全がやはり憲法の方針からいつて日本の選挙においても行われるのだろうということをはつきりしたいと言う方から出ておつたように思うのであります。そういういきさつがございまして、今回の選挙がそういう考え方で実は法の運営がおこなわれたのでございますが、この経過からもおわかりいただくとおもいまするが、臨時特例法自体の各種の規定につきまして、いろいろな点で一方もいおいては厳格に適応せよ、こういう考え、一方は憲法の自由な精神から、むしろこうゆう規定があるにしてもこれをゆるやかに適応しなければ憲法に反する、こういう両方の考え方に立ちまして、執行当局としては、実は非常に板ばさみで困つたのであります。そういう点からして、臨時特例法案自体につきましてもそういう苦い経驗を持ちました全國選挙管理委員会としては、何らかそういう憲法の規定、精神との間に調和をはかつたような一つの考え方に基ずく制度は考えられないであろうか。またそういうものを考えてほしいというような意味の総司令部側のお話等もございまして、実は全國選挙委員会としては、選挙の結果にの基ずきます各地方の委員会の意味をまず第一に集めまして、また新聞、言論界、学界方面の意見も聞きまして、これら実務家、新聞、言論界、学界の意見と、全國選挙管理委員会なり、あるいは法務廳なり、國家地方警察本部の事務当局が、今申し上げましたような経緯のもとにおいて考えられ案としては、このようなものであるというものをまとめあげまして、全國選挙管理員会におきましては、さらに各党派から御推薦になつて來ておられます委員長初め委員各位の慎劍な御討議の後に、一つの成案を得たのでございます。その成案を先般新聞紙上に掲載せられる運びになつたのでございます。 大体そういう状態でございます。内容等につきましては、すでに新聞等で御承知のことと思いますので、お尋ねがございますれば、お答え申し上げることにいたします。
○中川委員 ただいま鈴木さんからのお話で大体了承したのでありますが、全國選挙管理委員会に各党派から出てこの案は練つたのでございますか。
○鈴木政府委員 これは全國選挙管理委員会に、各党派からおいでになつておられる委員に方々が十分御審議をくださいまして、しかも新聞に発表いたしますので間に第一案、第二案、第三案と数回練り上げまして、結局最後に発表いたしたような、非常に自由な姿の一つの改正要綱というものを試案として発表した次第であります。
○生田委員長 速記を止めて……。 〔速記中止〕
○生田委員長 速記を始めてください。 本日はこの程度で散会いたします。 午後二時三十四分散会