商工委員会 第33号
- 発言数
- 82 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1949/09/09
会議録
○神田委員長代理 これより商工委員会を開会いたします。 前会に引続き本日も私が委員長の職務を行います。
○門脇委員 私は緊急動議を提出いたします。繊維に関する件につましてはしばしばの委員会におきまして、政府当局より種々説明を聽取いたして參つておるのでありまするが、最近ますます繊維対策は重要性を加えつつあるのであります。よつて当委員会といたしましても、これが対策の樹立に、自主的努力を払う必要を痛感いたす次第であります。ついてはこの際現下の繊維事情の調査並びに繊維対策樹立の便宜上、当委員会に繊維対策小委員会を設置いたしますることが、最も適切なりと信ずるものであります。よつて本委員はここに本委員会内に繊維対策小委員会を設置せられんことを、緊急動議として提案いたします。
○神田委員長代理 ただいまの繊維対策小委員会設置に関しまする門脇君の動議に御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○神田委員長代理 御異議なしと認めます。さように決しました。
○門脇委員 ただいま御賛成をいただきましてまことに感謝にたえません。つきましてはこの小委員会の小委員の数は八名とし、各小委員並びに小委員長の選任は選挙の手続を省略いたしまして、前例によりただちに委員長において指名せられんことを望みます。
○神田委員長代理 ただいまの門脇君の動議に御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○神田委員長代理 御異議なしと認めます。よつてただちに小委員を指名いたします。 阿左美廣治君 門脇勝太郎君 高木吉之助君 神田 博君 今澄 勇君 村瀬 宣親君 川上 貫一君 永井 要造君 以上繊維対策小委員として指名いたします。次に繊維対策小委員に門脇勝太郎君を指名いたします。さよう御了承願います。 —————————————
○神田委員長代理 先刻の理事会での申合せの通り、本日はまず非鉄金属に関する件を議題として質疑を行います。
○小金委員 非鉄金属特に銅の問題について、政府当局に重要な点を二、三御質問いたします。わが國の銅の生産状況は御案内の通り、相当輸出を含めてたつぷり生産されるようになつておるはずであります。古銅の再生とかあるいは荒金の生産、それからまた銅は硫化鉱、肥料の増産と相まつてその過程においてまた増産が行われる、こういうような関係からいたしまして、この銅の対策は容易ならぬ大事なものであります。かつて日本は銅の輸出國としてアメリカに次いでおつた國であります。ただこの銅工業は硫酸工業その他の工業にも関連いたしておるのでありまして、これをどういうふうに発展さして行くかということは、わが國の國力に非常に重大な関係を持つものであります。そうしてまたこの鉱山は他の事業の工場によるインダストリーと違いまして、一ぺん閉鎖いたしますると、再びこれを開くことはほとんど不可能な場合がたくさんあるのであります。こういうふうな関係からいたしまして、さしあたつてわが國の銅の需給関係は供給過多のような外観を呈しております。しかし今後相当の発電計画その他の方面の銅の需要を考えてみますると、今さしあたつて銅が余つておるような形になつておるからと言いましても、決してわが國は銅の過剩生産に苦しむというようなことはあり得ないのであります。これは政治経済の一時の現象でありまして、この銅鉱業をいかにして維持発展さして行くかということは、引続きこれは重要なわが國の國策の一つであるわけであります。この点にかんがみまして、今にして銅の計画、行政あるいは生産政策を誤りますると、たいへんな結果になつて、わが國は近く銅の輸入國にならなければならぬ。こういうことがおそれられるのであります。この見地からいたしまして、銅の政策につきましては政府ことに通産省、資源廳あるいはまた経済安定本部、大藏省、この三省において十分に御檢討のことと思われますが、その政策の大綱をひとつここにお示し願いたいのであります。
○宮幡説明員 ただいまの小金委員のお尋ねは一々ごもつともでありまして、おおむね小金委員の御構想のような方向で、通商産業省といたしましては施策を練つておる次第であります。まず現在の銅の生産を確保するかいなかの点につきましては、お説の通り現在の生産をあくまでも継続し、いな時と場合によりましては、より以上の生産の可能があるような方策を講じて參りたいと思います。また現在瞬間的と申しまするか、時期的に現われております滯貨の問題につきましては、これにまた安本の貿易局長あたりからお答弁もあろうと思いますが、輸出関係におきまする一つの障害がありまして、政府当局の考えますような方向に輸出が達成せられないというところに、最大の原因があるだろうと考えております。また國内事情につきましても御例示のように、発電事業その他の事業に銅の消費が向けられるということも、近き時期であろうということを期待しておりまするので、現在といたしましてぜひとも銅の生産を確保して參りたい。同時にこれに伴います硫化鉱の生産にも障害がないということも、これは肥料行政の上から見まして、一應あわせ考慮しなければならないように考えておる次第であります。從いまして銅の補給金等を廃することが、あらかじめ皆さんに御付託になつておりますが、この補給金の廃止に伴う措置につきましても、かねがね万全の策を講じたく、関係の安本あるいは大藏省とも密接なる連絡協調を保ちまして、補給金廃止後におきまして、もし現在のような過剩生産の状態が継続いたしたとするならば、その生産過剩の部面につきましては、あるいは融資の方面あるいは賣りもどし条件付の買上げ等の措置を講したく、ただいませつかく檢討中であります。その細目のことにつきましては鉱山局長より御報告いたさせることにいたします。
○徳永説明員 私からこの問題の細目につきまして若干の御説明を申し上げたいと思います。 ただいま電氣銅は月々約六千トンずつ実は出ておるわけであります。消費が急減いたしまして、六千トンの生産では約半量近くというものが、供給過剩のような現象を呈しておるわけであります。從いましてそれだけから見ますと、供給過剩から生産を落したらよいじやないかというようなことが考えられるわけでございますが、あるいは別に消費をふやすことを考えたらいいじやないかということも、考えられるわけであります。ところが現実は、なかなかさように參らない特殊な事情があるのでございまして、かいつまんで申し上げますと、生産の六千トンのうちの約半分というものが実は鉱石から出ておりまして、これがいわゆる鉱山産のものでございます。それから残りの半量のものはスクラツプによつて出ておるわけであります。將來の供給の主力になるものは、鉱石から出て參ります三千トン、これが供給の主体になりますので、今スクラツプから約三千トン出ておりますけれども、これは長続きのするものでにないのでありまして、今のような非常に多い状況というものは、今後一年と続かないものであるというぐあいに実は考えておるわけであります。そのような事情にございますので、目先全体としましては供給過剩でございますけれども、この鉱石から出ます三千トン近くの数量というものは、將來の需要を考えました場合には、ぜひ残さなければならないものではないかというようなことを考えるわけであります。但し御了承のように補給金も全般的になくなつて參りますので、残さなければならないといつて、日本の資源なり、あるいは生産費の割高なものを幾らでもむりをして残すということは、今のいわゆるドツジ・ラインの経済の建前から許されませんので、企業としても、國際経済上より見ました合理的な採算基準、その範囲内で必要な生産を確保するごとく努力してもらうより、しようがないというぐあいに考えておるわけであります。その点企業として十分各般のコスト切下げの努力をしてもらわなければならぬのでありますが、全体としまして、その努力によつて現在程度の生産が維持できるようになるのではないかとは考えておるわけでございますが、但しこれには合理化と申しましてもなかなかそう簡單に參りませんので、若干の時間がかかるのじやないかと考えておるわけであります。そういう面から考えまして、鉱石から出て參りますものの生産にそう落し得ない。しかしコストは合理的なところに納めるごとく努力してもらうという、そこにある程度の時間のかかるということを計算に置かなければならないのじやないだろうか。それから他方スクラツプから出ておりますものが、同じく二千トンほどあるのでございますが、これは実は先ほど申しましたように長続きのする仕事ではざいませんが、現実問題といたしまして企業の経営上の一つの、簡單に申しますればある程度精錬によつて利益が上るという事情もございますので、その点をやめますれば山全体の事情の採算に等しく惡いことになつて、企業が存続できないというような事情を含んでおるわけであります。またこの仕事の方は、もし輸出が許されますならば、それに合せて仕事ができるわけであります。これは山と違いまして、賣れる値段で原料を買い入れて精錬すればよろしいのでございますので、そういう事情もございますから、この数量に多いことを望むわけではありませんが、制限するわけには參らない。從つてその出ましたもののはけ口として、輸出をぜひ確保するというようにいたしたいと考えておるわけであります。それからまた利用の面について考えてみますと、先ほど來お話に出ておりますごとく、目先有効需要が急激に減つておりますけれども、現実の戰爭被害の復旧というものを、銅に関係いたしますたとえば電話電信の施設とか、あるいは鉄道の電化の問題とか、あるいは電力の問題、いろいろ考えてみましても、ずいぶん日本としてやらなければならない仕事も残つておるわけでありますが、そういう面の需要を現実に有効需要として喚起する政策も、これは安定本部を中心にいろいろと努力が試みられておるわけでありますが、これはわれわれの立場といたしましても、ぜひさような形において物事が実現して參りますと、具体的な需要が喚起され、それによつて消費がふえて行くということも期待いたしておるわけであります。ただしかしながら目先の現実として考えますならば、そのような需要が急激にふえるということもなかなか考えられませんし、また現実問題として著しく消費部門の方は安い値段で、今まで銅を消費しておつたというような事情もございますが、ある程度國際價格に近い値段で買い取られるという条件もなかなかございませんので、そこらのとろに問題のむつかしさがあるわけであります。從いましてその間の一時的なここ半年なり一年なりの苦しい状況につきまして、何らか政府が適当な措置を講じましたならば、あとに消費の面も伸びて行き、生産の面も合理的な採算に合すことができるようになつて行くというようなことで、問題が自然に解決して行くんじやなかろうかということを考えまして、今安定本部、大藏省方面と密接に連絡してやつておるわけです。その対策は、先ほど次官からお答えいただきましたことく、この過渡期の間における過剩のもの、これも極力輸出もいたしますが、輸出が現実問題として百パーセントスムースに行かないいというようなとも考えられますので、つくるにはつくつたが賣れないということから、事業全体が參つてしまうということになりますと、たいへんなことになりますので、その間の過剩なものにつきまして、先ほど政務次官からお答えございましたように、賣りもどし條件付で政府は買い上げるとか、あるいは事実上その買上げと同じ効果と申しまするか、事業の方、企業者側へ融資をいたしまして、ある程度市況が好転するまでの間持ちこたえができるような融資をいたしまして、その一定の時期の間をしのいでもらうというようなことを考えておるわけであります。今月本政府内部といたしまして、関係方面とほぼ意見がまとまりまして、最後の問題の解決のために努力が行われつつあるというのが、現在の状況でございます。まだここ数日はかかることと思いますけれども、この辺適当なある程度がまんしてもらえるような処置が実現するものと、私ども考えておるわけでございます。
○小金委員 大藏省の主計局長がお見えになりましたか、時間の関係でお急ぎになるようでありますから、少しまだ通産省、安本当局に伺いたいことがありまするけれども、問題を少し飛ばしまして、大藏省の当局にひとつお尋ねをいたします。ただいまお聞き及びの通り、銅の需要と申しますか、銅の大切な方面と、それから生産が苦しい。しかしこれを何とか維持せしめて行かなければ、わが國の出産体形が成り立たない、こういう現状から申しまして、この急場をしのぐために何か特別の会社があるとか、あるいは輸出関係の一つの團体が一時買上げというようなことで、簡單にできれば申し分ないのでありますが、國として銅鉱業の窮境をどういうふうにしたらいいか。結局はいろいろ考えられた案のうち、やはり残されるところは國の直接の力か、あるいは間接の政策によりまして、何とか金融本面あるいは金融というのは融資、あるいは買上げ、補助の方はできないといたしましても、結局財政的な裏づけ、あるいは金融的な裏づけがなければ、これは絵に書いたもちになるのであります。その点に関連いたしましてさだめし議論もありましようし、また大藏省の立場としてもいろいろむずかしい点が、今日の國のありさまでにあることと私は存じますが、大藏省のお考えをひとつ伺わせていただきたいのであります。
○河野説明員 銅の問題は、補給金が廃止になりまして、いろいろ深刻な問題を起しておりますことは御承知の通りであります。先ほど通商産業省政務次官からもお話があつたのでありますが、あの方向におきまして、目下いろいろと大藏省においても檢討いたしております。でき得べくんば融資の方法によりまして——一時手持しております融資の問題につきまして、ここ数日金融機関、関係方面といろいろ折衝いたしておる次第であります。銅産業の今後の問題につきましては、これも安本及び通商産業省とも打合せまして、これが荒廃することのないように、適当な財政的措置は考えて行かなければならないというふうに考えております。
○小金委員 今河野主計局長のお話で大体政府の考え方と申しますか、思想統一にできていることを、私は喜ぶものであります。ただこの買上げは、値段次第、結果が値段によつてきまる。生きるか死ぬかきまるものであります。その他段をどこに置くかということは、非常にむずかしい。これは由來昭和の半ば——半ばといつては語弊がありますが、十年前のあの不況から立ち直つた時代でも、銅は非常に相場によつて苦しめられて來たものであります。例の大きな産銅会社が寄つて水曜会を設けまして、これは國内の生産費、コストいかんにかかわらず、アメリカの写真相場で建値をきめておつた。これが例の有名な水曜会問題でありまして、これに関しては当時いろいろな批評がありましたが、ともかく銅の生産業者にもうけもするし損もして、急場をしのいで來た。そこで買上げ値段についていろいろ技術的なむずかしい問題もありましようが、その点はどういうふうに今お考えになつておりますか。あるいはこれを海外に輸出する場合を考えておきめになるのか、あるいは國内の生産費を基準としてお考えになるのか。その点にたいへん重要なる問題であると思います。きまつておりますか。あるいはまたこういう方向に考えをもつて行くつもりだというようなことが、発表できます段階にありますならば、ひとつ大藏省の方から御発表願いたいと思います。
○宮幡説明員 小金委員から大藏省という御注文でありますが、主計局長の方からまず通産省の考えを申せというお話でありますので、はなはだ失礼でありますが、私から一應申し上げます。 買上げ價格につきましてはいろいろの考え方があります。とにかく三百六十円レートの設定がありますと、一應これと見合うということが常識であります。國内事情もありますが、関係方面との折衝の過程にありまして、現在申し上げられる程度は、マル公市場價格と申しましようか、数学的に申せばトン当り十万二千円より安くない價格で金融措置なり何なりいたしたい、こういう段階になつております。その点御了承をいただきたいと思います。
○河野説明員 大体そういことなのでありますが、問題は十万二千円を下らないということでありますが、どの程度まで金融機関において融資を考えてくれるかという一つの折衝の問題になつておりまして、銅産業の方としてはなるべく高い方を御希望になるのでありますが、まだ金融機関の立場において、採算の程度をの他を考えて、いろいろ論議いたし、折衝中であるということを御了承願います。
○小金委員 もう少し大藏当局にも伺いたいことがありますが、同僚の御質問も控えておりますから、私は今日は一應この程度で、またあらためて御質問を出し上げます。
○今澄委員 お急ぎのようでありますから、ちよつと大藏省の方と安本の方のおられるところで聞いてみたいと思いますが、銅の問題は大体もうすでに言い盡されて、現段階においてにどうするかということが、最後のどたん場になつておるように思うのであります。そこで私は大体政府は銅の買上げによつて行こうという、それが妥当な方策であるか、それとも融資で乘り切るということが、現下の状態で一体よいのかという二つの問題について、まず大藏省としては現下のわが國の財政問題、金融問題からにらみ合せて、融資が妥当なのかそれとも買上げが妥当なのかという点について、局長さんの御意見を承りたい。安本はこれについてどういう考えを持つておるか、いずれがこの際最も妥当なる方法であるかということについても、引続いて安本の方からお伺いしたい。
○河野説明員 大分御率直な御質問ではなはだ恐縮でありますが、私ども財政をあずかつておる立場といたしましては、こういう問題は融資で行くのが妥当なのではないか。原則的にはそうではないかと考えております、こういうものでありますから、見返りがあるから財政で出してもよいという議論も、一つ成り立たぬではないと思いますが、何にせよ國民の税負担におきまして、そういうものを買い上げるという点についてはちよつと疑問がある。あるいは公債とかいうことになりますれば、そこに一つの議論も考えられる余地もありますが、ドツジ・ラインにおきまして公債の発行ということがなかなか困難なような状況でもありますし、卒直に申し上げれば——これは私の個人の考えでありますが、そういうことになります。これもいろいろ議論のあるところでありまして、特にこの点について意見を確定しておるというふうに申し上げるわけには參らぬのでありますが、大体そういうふうな考え方が強いかと思います。
○菅谷説明員 銅の買上げがいいのか、融資がいいのかという問題は、いろんな事情とからみ合せて考えなければなりませんので、たとえば滯貨の処分というような点から言つたならば、それは買上げの方がいいとも言えると思いますが、しかしその他の事情を考えてみますれば、やはり主計局長のおつしやる通り融資の方がとられるべき手じやないかと思います。
○今澄委員 そこで私がお伺いしたいのは、この銅の問題が長く遷延して今日まで非常にいろいろと不安を與えたということは、大体これらの銅鉱業関係の労働組合の給與は、御承知のようにまことに貧弱なのです。それで最近の増資その他の材料から、株式本面では非常に買いあおつておるようでありますが、それらのものは少くともこれらの労働者の待遇その他の上において、十分実績が見られなければならぬというにもかかわらず、過日は二時間ストあるいはその他非常に緊迫した情勢を現わしているということに、政府部内において一は買上げをよしとし、一は融資をした方がいいというようないろいろな意見が対立しているということが大体大きな原因で、まことにけしからぬ話であると私は思う。そこで大体これは値段がもし今言うように相当考慮されるならば、一應の財政的問題からは、大藏省も言われるように、危機があつても、当時は買上げを便法として行うべきが至当であろうと私どもに思う。しかしながら現下の情勢上それがどうしてもだめだということであれば、これは一應融資で行くということもやむを得ないのでありますが、この問題は少くとも早急にどちらかきめなければならぬ。そこでまず私は鉱山局長に聞きますが、今いろいろな話を聞くと、これは融資で行かれるという根本方針に大体まとまつたようであるが、鉱山局の責任者としてはこれは一体融資で行かれるのか。もし融資で行かれればトン当り金額をまあ大体十万二千円を下らぬ程度というようなことでなしに、今日の段階においてはトン当り十四万円で行くのか、あるいはトン当り、十万二千円で行くかという大体の数字はおわかりであろうと思うが、この点を一体どちらで行くのか。それとも半々でやられるのか。私どもは急速にこれらの問題を解決することが必要なのであつて、とにかくその数字がわかれば聞かしていただきたい。大藏省の方は今いろいろ財政上の問題からは融資ということを言われましたが、大体この銅の融資は総合計で十四億見当というふうに大きく生れておりますが、現在の状態では大藏省としてどの程度融資としては出せるか。責任ある数字をお示し願いたい。
○河野説明員 融資の方面につきましては銀行局長がやつておりまして、どういうふうになつておりますか、詳しい事情を存じません。また先ほども小金委員のお話に対して申し上げました通り、十万二千円を下らざる價格において、できるだけ多額のものを融資し得るように、目下交渉をいたしておるわけであります。御承知の通り最近の金融機関に対する政府の監督と申しますか、融資あつせんの問題につきまして、元のような統制命令その他によつて、強制融資とか何とかいう手はできないのでありまして、金融機関の自主的な考え方で幾らにするかというふうな問題になつておるのでありまして、大藏省で何円までに必ず引受けるということを、法律上の建前もそうでありますし、実際問題としてもできないのでありして、できるだけ希望に沿うように努力しておる。こういう段階でございまして、具体的にどういう金額であるということを申し上げかねる次第であります。当面のあつせんをしておる責任者でありませんので、この程度において御了承を願いたい。
○今澄委員 きようは大藏大臣に來てもらいたいのをかわつてお見えになつて、しかも銅の問題というのは、これは銀行局長の範囲でどうもまだきまらぬ。大体十万二千円を下らざる程度だということでは、ちよつと満足できないと思う。私どもは少くとも十万二千円になるか、それよりも大体のところ御承知のように資材を見ると、十四万円という中間程度の相場をあなたも御承知だろうと思うが、この際大体そのいずれにあるかということは、あとわずか数日であるから、大体の見通しをお聞きかせを願いたい。それで私はさらばいつごろにこれはきまるか。ここ二日くらいのうちにきまるのであるからちよつと待つてもらいたいとか、あるいは將來どのくらいかかるかとかいう見通しをこの際國会へ発表を願いたい。われわれが聞かないうちに新聞には発表するが、國会議員の質問に対しては答弁できないということに、まことに遺憾千万である。
○徳永説明員 融資がいいか、買上げがいいか、どう考えておるかというお尋ねでございますが、先ほど私から説明申し上げましたように、この問題が銅対策の焦点になりますところに、一時の供給過剩の在庫が市場を圧迫しないように、またそれが事業者として持ちこたえができまして、次期の事業の好転するまでは待てるようにということが主眼でございますが、その方法といたしまして考えてみますれば、買上げも一方法でございます。融資も一方法だ。結局その問題にいずれにせよ事業者として、事業がある程度合理的に継続できるだけの資金が手に入るか、入らないかということになる問題だと思うのであります。從いまして私どもとしてどちらかの方法がとられなければ、非常に困つたことになるということは考えておりまするけれども、どちらの方法でなければいけないという問題とは、実は考えていないのであります。しからば現実にその値段をどうするかというお尋ねがあるわけでございますが、ただいまのお話なり、御説明がいろいろありましたごとく、目下のところ融資のラインでこの問題の解決がつくのでにないだろうか。またそうしたいということで関係者は努力しておるわけでございます。融資の建前は先ほど、河野主計局長からお話がございましたごとく、これは政府が強制し得べきものではございません。しかし金融機関としましては、この問題の事情がどこにあるかということを、十分考慮していただくことができたならば趣旨に沿うような融資ができるということにも考えまして、私どもとしてもこの特殊の事情というものに、詳細金融機関に事情を説明いたしまして、金融機関としての善処をお願いしておるという状況でございまするし、またその事情が明らかになりましたにしましても、さらに融資の問題でありますれば、企業自身の信用力という問題も大きく物を言うのが、金融の常識となつておるのでございます。その点も今金融機関としまして、各産銅業者の経理の実態を調査中でございますが、この点は比較的有利な判断と申しますか、相当の信用力というものも認めてもらえぬのではないかというぐあいに考えておつたわけであります。具体的に金額が幾らになりますかという問題は、ただいまそのような問題の詳細な経緯その他を申し上げて、極力最大限まで金融機関としての厚意ある協力というものをお願いしておるわけであります。私どもは今その問題が片づこうとしておる最後の瞬間と申しますか、ただ一日二日ではつきりなるというところまではまだ來ておりませんけれども、そう遠くない間にある程度行くのではないだろうかという程度の希望は、持ち得る段階に來ておるわけであります。從いまして今のような御事情を御理解いただきまして、私どもといたしましては、はつきり幾らかということを申し上げかねる事情も、御了解いただきたいと思うのあります。
○今澄委員 私は大体こういう変轉する時代に、補給金の打切りが鉄鋼その他で非常に問題が多いときであるから、銅なら銅についても大体時期補給金を打切る。しかしながらこういう措置をするということを発表されることが大事な人で、そういう政治的の大体のねらいがなくちやいかぬ。日本鉱業、三菱以下ずつと各社から融資の要望が出ておるのであつて、それに対して大体融資はどの程度までは目安として行ける。それが一週間なら一週間程度で大体行けるものにあるというようなことぐらいに、少くとも大藏省としては言えるような態度に、私はあるべきだと思うのでありますが、大体いつごろにこの問題は解決つきそうなお見込みでございますか。大体の見通しを聞かしていただきたいと思うのであります。
○河野説明員 いつ、いかなる價格において妥結がつくかということについては、私どもとしてどうなるだろうかとこいことを、確答的にはちよつと申し上げかねるのであります。徳永鉱山局長も言われました通り、目下その方向において努力しておる段階でありますので、これが二日とか二日とかいうことで申し上げられると非常にけつこうなのでありますが、まだ交渉の段階でありますので、ちよつと見通しがつかねます。できるだけ早い機会ということでやつておるわけであります。
○神田委員長代理 ちよつと委員長からこの際主計局長にお願いしておきますが、これは非常に大きな問題でありまして、大藏大臣も銀行局長あるいは政務次官もみな御承知のことなのであります。今お述べになつた段階だけはみな承知しておるのですが、非常に急ぐ関係と、急いだために要望しておられる点を離れるとか何とかしてにならぬことでありまして、その要望を充足させていただくというこの委員会の空氣を大臣、銀行局長あるいは関係の担当の方にひとつ十分お傳え願つて、万遺漏なくごあつせん願いたいと思います。
○河野説明員 よくわかりました。
○小金委員 鉱山局長にお尋ねいたしますが、古銅からの再生産は経過的のものである。鉱石からの銅の精錬が今後日本にとつて非常に大事である。これはまつたく同感でありまして、この生産原價が十八万円とか何とかなるということに、これは日本の銅の山の持つ一つの宿命でありまして、安ければ需要は幾らでもある。たとえば屋根にしてもその他の民間の需要にしても、相当喚起できるのであります。その銅の値段は相当高いにもかかわらず、労働賃金は私は非常に低いように聞いておる。かつて神田委員長からその点を指摘されて、一段炭鉱その他の鉱業と金属鉱山の坑夫の労働賃金を比較してみると、非常に低いのをがまんしておる。こういうような状況なんです。労働者もそうだし、また経営者も決して樂ではない。であるからこそこういうような騒ぎをするのであろうと思うのであります。そうすると問題はどういう品位の鉱石が今入つているか。また日本の鉱石の品位は天然自然の現象からやむを得ないとすれば、ここに貧鉱を処理する技術上の進歩発達をはかつて行かなければ、ただ滯貨ができたから融資だ、賣上げだと騒いだのでは問題にならない。この点について資源廳としてはどういう考えを持つておるか。すなわち企業者に向つて思う通りなコストの切下げを私は要求してよろしい。そしてそれはまた労働者に全部負担させるようなことがあつては絶対に相ならぬ。そうなるとどうしても技術上の進歩といいますか、よい品位の鉱石を発見するというような方向に相当な力を加えないと、これはから念仏に終るおそれがある。資源廳としての考えを伺いたいのであります。
○徳永説明員 ただいまのお尋ね、今後の銅鉱業、金属鉱山、いずれも同じような問題に直面しておるわけであります。私どもがとつております考え方は、今までのような國内價格というものは、全然日本だけの事情できめて行くということはとれない。今後結局においてその商品が國際價格であります以上、國際價格を目安に採算を考えて行くよりほかしようがない。ただその國際價格によりますれば、その品物品物の國際経済との接触の度合い、ニユアンスというものがございますので、物によりますれば輸入價格により、あるいは物によりますれば輸出價格による、あるいは向うの写真相場による。おのずからそこにニユアンスがあるわけでございますが、その採算の範囲内で成り立つ鉱山というものは残してもらつてよいのではないか。それ以上のものを残すということは、國として残すことに手傳いようはないという立場をとつておるわけであります。從いまして企業としまして現在とつておりますやり方は、今後の補給金もはずされました結果としまして、それぞれの企業が抱えております山の資源的な條件というのから見て、ある程度希望の持てる山は残しますが、持てない山はつぶすということもやむを得ない事情に追い込まれておるというぐあいに考えております。ただ今やつております品位の状況を國際的に見まして、そう著しく高いとも低いともいえない。一%前後のところを銅鉱の場合についてはとつておるわけでありますが、その程度のものが國際價格に合せて仕事をするということになりますと、現在のコストとは開きがあるにいたしましても、努力の余地は相当あるんじやないか。ただいま御指摘がございましたように、技術の問題につきましても、先般アメリカからベートマンという地質の世界的な大家が來られて、若干の日本の金属鉱業の技術の遅れておるところを指摘もいただいておりますが、そういうものをどう具体的に改善して行くかというようなことも、今後大いにやらなければならないというぐあいに考えております。また國としましてはただ戰後の状況が相当荒廃されたままに來ておりますし、その間いわば賣り食いのような経営をやりまして、蓄積も全然ないというような状況もございますので、探鉱獎励金その他について國がある程度の援助を與えまして、今後の先々の仕事場をつくつて行く仕事について、何らか國として相当程度補助をしてしかるべきでないか。これは諸外國もやつておることでありますが、日本は終戰後財政の窮迫のままに全然放置しておりましたので、財政全般が健全財政にもどると同時に、切るべきものは切る反面、資源の合理的な開発のために出すべきものは出してもらうという建前の政策が、当然とらるべきであると考えております。その点ある程度金融財政当局も理解をもつて進めておりますので、うまく行きますればこの下半期から、おそくも來年度からはこの点が若干見正されて行くのではないかというぐあいに考えております。
○小金委員 大体の方はわかりましたが、私が希望するのは、鉄にしても同樣でありますが、生産過剩になつて來ると、これは勢い労資ともに勉強してコストを下げなくちやならぬにもかかわらず、目先は大体滯貨をさばくことや金融をつけるのに夢中になつてしまつて、この間事実上の空白状態が生ずると私は思う。これは鉄でも銅その他の金属でも同樣であります。そこで私は業界に対して行政官廳としてはその点、自分の行政費がなければ、これが行政事務の一つであるという建前から、十分な注意をしてコストを切り下げてもらいたい。どうしても目先に追われてしまう会計の主脳部はあげて金融に奔走して、滯貨賣りさばきで參つてしまう。奔命に疲れてしまう。そういときにはさらにまたコストが上るようなことになる。その点私は強く警告いたしまして、大体の方針はその程度だろうと私も想像しておるのであります。私の質問を終ります。
○神田委員長代理 今の小金委員の質問の中に、探鉱費なんか考えていないのかという意味のことがあつたと思うのであります。そういつた構想があるなら、簡單でけつこうですから、參考のために述べられたらいかがですか。
○徳永説明員 実は探鉱費は本年度は金だけ二千四百万円ぐらいしかないわけです。今私どもとしては來年度大幅にやつていただくよう予算の折衝が開始されておるわけです。本年度といたしましても、補正予算においてある程度のものを出していただくといことに今折衝中であります。この点は安定本部からも應援をいただきまして、この窮況打開の一助にもなろうかという意味で、大藏省もある程度好意的に考えてくれるという態勢になつております。
○今澄委員 大体小金委員の質問でわかりましたが、きようは大藏省は関係方面へ行つておるということで、私も質問をやめましたが、とにかく大藏省としても大体どうも非常に熱意がない鉱山局長もいろいろ御心痛はされておるようであるが、まだどうも確たる見通しもないようですが、少くとも銅、鉛、亞鉛、硫化鉱等については、去る第五國会においてこれらの金属鉱業に関する鉱業政策を確立して、そうしてこれらの國家百年の事業を十分振興せなければならぬという意味の決議文ができて、あなた方の方にまわつておることはすでに御承知であろうと思う。にもかかわらず、今日の委員会においてもいろいろ事故があつて責任者が出られない。言を左右にしてわからないというようなことは、これは一銅の問題のみならず、現下の産業政策に対する國会軽視であり、政府の怠慢であると私は思う。そういう意味においては、こういうふうな問題はやはり遅滯なく対策を立てるべきである。根本的な問題から行くと、銅の問題も含めて今の鉱業政策全体の問題である。その点にきようは時間もないから省くとしても、少くとも経済安定本部においては、銅は御承知のように戰時中に軍需産業の他に使つておつて、日本の銅鉱業は、そう言つてはあれだけれども、一つの軍需工業的な色彩があつた。今の平和日本の銅というものに、やはり新しい造船とかその他発電所というようなものに需要を喚起して、國内的な大きな構想を政府が持ち、さらに海外市場とはどういう方法によつて交易をするという一つの構想の上に立たなければ、これを銅の経営者と銀行家にまかせて、銅の経営者と銀行家がかつてに融資をやつて、そうしてその金額お互いに話し合えというようなことで、私は今日の日本の銅鉱業が興ろうとは断じて思われない。しかも労働者の賃金は、今小金委員すら指摘されたように、まことにほかのベースから見たらこれは放置を受けておる。安い。それらの者がたとえば十日間、二十日間ストライキをやつて大きな衝撃を與えるというようなことになつても、あながち私は労働者を責めるわけに行かない。それで経済安定本部としてはこの際銅、鉛、亞鉛——鉛、亞鉛は自由販賣にされて、一應統制價格を撤廃されて自由放置をするということによつて、おそらく需要を喚起できるという御意向であろうと思うが、ただ銅、鉛、亞鉛ならびに硫化鉱のこの四種目に関する安本の責任者の大体の見通しと抱負を、ひとつこの際伺つておきたいと思います。
○菅谷説明員 一々おつしやる通りでありますが、銅の需要関係、銅の問題につきましても、ただいまのところで一番われわれが意を注いでおりますのは、この事業が正常な発展を遂げるということであつて、今このような滯貨ができていること、この滯貨はまつたく日本の銅鉱業史にない滯貨です。前のたしか昭和四、五年のあの不況期の滯貨も一万トンは越えなかつた。それを越えておる滯貨ができておるわけです。銅の需要が根本的にかわつたということもありましようし、いろいろな事情があるわけであります。しかしこれにつきましては極力輸出をするということ、それから銅の國内的な需要をはかるということにつきましては、十分通産省とも連絡をとつて遺憾なきを期しているつもりでありますが、これが補給金の廃止に伴う処置につきましても、融資その他を考えると同時に、價格の統制や配給の統制を廃そうというようなことは極力考えております。 硫化鉱についても同樣でありまして、そのために硫化鉱の生産も毎年増加しております。鉛と亞鉛につきましては、今ここで申し上げるほどの資料もございませんから、追つて申し上げることにいたします。
○今澄委員 それで私はいろいろ銅の問題をこの前からやりたい、やりたいと思つておつたのですが、延び延びになつて、いろいろ話を聞いてみて、どうも話がはかばかしく行かないので、委員長が注意を與えるような状態になつておる。私はこの際ちようどいいところへ安本の方が見えたので聞きますが、大体石炭のいわゆる自由販賣と銅の補給金の撤廃、さらに今申し上げた亞鉛、鉛の自由販賣、それから硫化鉱、鉄鋼というような一連のものを並べてみると、最近非常に統制價格をはずして自由販賣になつておるわけです。ところが石炭にしても何にしても、大体全般的な價格の形成は、これまでの原價計算並びに関連物資との均衡から、今度は滯貨ができてどうもならぬとかいうようなものばかりが、みな補給金を打落したり自由販賣ということになると、これは自由販賣にして自由な需要を喚起するという言葉は、一皮裏をひつくり返すと、合理的な関連物資との関連のある價格体系を保ち得ないという段階まで、日本の縮小再生産というかドツジ・ラインの行過ぎから、そういう結果に私はなつたのではないかと思う。そこでその價格体系を、大体労働者の賃金ベースは幾ら幾らで——人事院に八千三百円ベースと言つているが、労働者の賃金体系が幾ら幾ら、價格体系は幾ら幾ら、ういうふうに今まで來ておつたが、全部が全部統制をはずして自由販賣にするのかというと、経済九原則の中には、明らかに重要物資は統制するということが、関係方面の方針としてうたわれておる。最高占領政策において、重要物資は統制しなければならぬというのに、全部自由販賣にしてよいと言う。さすれば統制された原價計画か割出された價格というものを、自由相場と労働者の賃金ベースというものに比べると、非常に労働者の賃金は安定して、実質賃金が上ると言えば言えるようであるが、不当なところに置かれるという結果になる。そこで私に生産局長に伺いたいのですが、今の自由販賣による新しい自由需要の喚起によるところの消費の増大へというような考え方は、これを裏から申せば、價格政策をある程度もうどうにもならぬということで放任した社会に置くということで、最もやすきについたというような印象をわれわれは持たないこともない。こういう点について、ひとつ價格政策とそれらの賃金問題に関するところの御見解を、ちよつと生産局としてお聞かせ願いたい。
○菅谷説明員 その点はあまり問題が廣範で、今ここでお答えはできませんから……。
○今澄委員 鉛、亞鉛というような小さい問題を聞くと、資料がないから答えができないと言うし、廣範な問題だと、あまり廣範なので答えができないというのもどうかと思うですな。
○神田委員長代理 ちよつと速記をとめてください。 〔速記中止〕 —————————————
○神田委員長代理 では速記を始めて……。次は鉄鋼の質疑を継続いたしたいと思います。川上貫一君
○川上委員 私は簡單な二、三の質問で終りたいと思うのですが、鉄鋼の滯貨が相当できていることは事実なんですが、今度鉄鋼の値上げをすることになつている。石炭も非常に滯貨になつて、統制を撤廃して價格を下げ生産を下げて、それをさばくという説明がこの前の委員会にもあつた。鉄鋼の方は補給金を撤廃して、しかたがないから値段を上げるという。これだけがそういうことになるのでありますが、これほど大幅に消費者價格を上げて、これが消化できるという考えですか。またこの消化については、これもやつぱりおつぽつておいて、成行きにまかせるというのですか。この見通しをまずお聞きしたい。
○始関説明員 鉄鋼の滯貨は六月末で大体生産者、それから販賣業者の滯貨を合せて三十二万トンばかりございました。これが八月中に輸出が非常にふえまして、六万トン以上の輸出が一箇月でできました。それから値上げという事実がございましたので八月中に相当の鉄鋼が動きました。八月末現在の滯貨が幾らであるかということにわかりませんが、おそらく一箇月のただいまの生産数量である十五万トンよりも、少い数量ではなかろかというふうに想像いたしております。今後鉄鋼の價格が上りますので、今後の問題といたしまして、ただいま御指摘のような滯貨がだんだんできて行くかどうかということが問題であろと思います。実は今度の補給金をはずす問題につきましてそういう点を非常に心配いたしまして、相当大幅な値上げ案、補給金の大幅な撤廃案があつたのでございますが、それを極力そう急激なことはやらないという建前からいたしまして、御承知のように三割六、七分程度の値上げにとどめた次第でございます。こうなりました場合にはたして需要がついて行くかどうかという問題でございますが、この点につきましては先般安定本部ではその値上げを勘定に入れまして、そうして例の見返り資金等も大体政府の案通りにできるという仮定を設けますと、百八十万トンのうち百六十七万トンばかりが消化される、かような結論を一應出しておられるまうであります。はたしてそうなるかどうかは、今後見返り資金が順調に出まわるかどうかという問題に関連して來ると思います。かりにそうであるといたしますと、百八十万トンとの差額が約十四、五万トンぐらいになりまして、一月分ぐらいでございますので、それほどの滯貨にはならない、かように私ども考えておる次第であります。
○川上委員 非常に氣樂な御答弁なんですが、滯貨が八月になつてから相当消化される。今は十万トン以内だろうと言われるのですが、そうでないという確実な数字は持つておりませんが、私の方の持つておる数字は十万トンや二十万トンではなく、もつと大きな数字があると思つております。それから輸出につきましても第一・四半期で計画の三五%行つておらぬ。八月十五日までにやはり計画の三五%しか出ておらぬ。前期輸出計画、そのうちで輸出先であるインドや南洋の方でも、たとえば、ベルギーやルクセンブルグ等が相当進出して來て、ベルギーの鉄は非常に安いはずだと思うが、輸出の全途は明るいと思つておられますか。そうでないと思つておられますか。これをひとつ聞いてみたい。それから三割生産者價格が上るのでありますが、消費者價格は銑鉄にいたしましてもその他にいたしましても相当上る。銅鋼にいたししても非常な値上りになるはずであります。そうすると生産者價格は三割でありますが、消費者價格は相当厖大に上ることになる。石炭も賣れない。その他の品物も非常に賣れ行きが不振になる。輸出は頭を打つて御承知のように輸入品、輸出品ともに莫大な滯貨がある。繊維品のごときも非常なことになつて、われわれ方々間断なく歩いておるのでありますが、たいへんな滯貨の状態になつておる。まつたく総体的過剩生産恐慌の段階に入つている。こういうとき、この値段を上げて、何とかして滯貨のないように賣りさばくと言われますが、私は全然計画も見当もない。非常に行き当りばつたりだと思う。また賣れなかつたら何とかするというのでは政治にはならぬと思う。この不況がデフレであり恐慌状態に入つている時分に、消費者價格を銑鉄で二倍、銅鋼で一倍半、生産者價格を三割上げても、どこで消費できるということになるか。これをもう少し具体的にお答え願いたい。できると思うということでは、できると思う、できると思わぬというようなことにおちついて來ますが、こういう計画というものは、できると思う、できると思わぬというようなことでは片づかぬと思う。政府の方にはお考えがあるのでしようから、それをもう少し詳細に御説明なさるのが当然であると思う。
○始関説明員 輸出はただいま御指摘のように、七日までは一万四、五千トン程度でございまして、あまり好成績ではございませんでしたが、八月になりましてから六万五千トンばかり、鉄鋼輸出が戰後始まりましてから最高の実績を收めております。ただいま生産者價格が三割上るというお話がありましたが、三割六分上りますのは消費者價格の方でございます。從いまして生産者價格の方から申しますと、御承知の通り値上げ前の生産者價格が一万円の場合におきましては、消費者價格は一万八千円、ちよつと倍でありますから、消費者價格に対して三割六分値上げということは、生産者價格に対しては二割足らずの値上げということになるのであります。そうなりました場合におきまして、輸出の場合は御承知の通り生産者價格、裸價格で出しているわけでありますが、二割程度あるいは二割足らずの生産者價格の値上げ、これは輸出價格でありますが、それとフロア・プライスとの関係を考えますと、それほどきゆうくつでもありませんので、今回の値上りが輸出方面にそれほど大きい障害を與えるであろうということは、補給金撤廃の関係においてあまり心配しないでよいのではなかろうかと考えております。八月の六万五千トンばかりでありますが、この生産が今後続くかどうかという点でございます。この点はただいま申し上げました補給金撤廃に伴う輸出のプライスが上つたという問題と、もう一つは需要の関係でございます。六万トンのうちの七三%がオーストラリアでございます。オーストラリアには相当の需要があるようでございますが、現実の問題といたしまして日本の鉄を買うためのドル資金がつくかどうかという点が、今後の動向を決する問題になつて參ると思います。この点につきましてはなかなかむずかしい問題でございますが、決済協定その他何らかの方法が講ぜられれば、この鉄鋼の輸出についても非常に今後期待し得るのではなかろうかと考えております。 なお國内において賣れるかどうかという点が問題でございますが、その問題につきして、ただいま銑鉄については一〇〇%以上の値上りであるということを御指摘になりました。その通りでございます。鋼材は三割六分程度でございますが、銑鉄につきましては一〇〇%以上でございます。その一〇〇%値上げの前提となつておりますただいまの銑鉄の價格引上げ前の消費者價格に三千六百円でございます。これは大体銑鉄の生産者價格の約四分の一、それから三百六十四円という標準を適用して考えてみますと、約十ドルになるわけでございます。アメリカあたりの價格が四十五ドル程度であるという点から見ましても、これを倍に引上げるということは適当ではない。鋼材の場合より銑鉄の引上げ率が大きくても、これは不当ではないだろうというふうに私は考えております。そうなりました場合に、輸出の見通しにつきましてはただいま申し上げた通りでございますが、國内のどういう方面にどれくらい賣れるかという問題でございます。これは安本の方の調査がございますので、その調査の内容を申し上げますと、ちようどただいまの川上さんの御質問に対するお答えになつて來ると思いますので、その点は安本の方からお答え願つたらいかがかと思います。
○菅谷説明員 鉄の値を引上げました場合に、どこにどう需要があるかという問題でありますが、ただいま鉄鋼局長が申し上げました通りに、最初二十四年度の当初に予定いたしましたのは百八十四万トンでありますが、値上げその他を考慮いたしますと、百七十六万六千トンに減る。もつともこれには見返り資金が産業に使われる分、それから増資その他でもつて産業資金が供給されること、そういうことについて二十四年度当初と大した変化がないものとしますれば、百六十七万六千トンの内訳は、輸出は正確に千十万トン、それから陸運で十八万二千トン、海運で一万四千トン、こういうようになつておりまして、大して変化はしておりません。あまり減つていないわけであります。
○川上委員 その計画はそれでけつこうなのですが、そうすれば、一月に十四万トンの滯貨だつたものが、六月には二十二万一千トン、その後二十四万トンというようなものまで滯貨になつている。これは輸出がいけなかつたのでふえたのですか。國内の需要減は全然考えておられないのですか。あるいは生産計画当時と今日とでは國内の産業状態が非常に違う。賣れるとすればということで、絶対賣れないとわれわれは考える。そうするとこの消費面の計画をおかえにならなければ、今の値段でも賣れるはずはない。ところがそれが價格を上げるのですから、前年通りとすればというようなことならばそれは賣れましようけれども、すればができないのじやないか。その点を簡單でよろしゆうございますから御説明をお願いしたいと思います。 今後の輸出の見通しについては何とかドルの不足の問題等、適当な手を打てばということでありますが、打てばでありて、それは非常に困難だと思います。ことに今後の切下げなどの問題も出て來ておりますから、これは非常に困難だ。前途は明るいように言われますが、われわれの考えでは前途は非常に暗い。結局これは滯貨がますます増すということにならざるを得ないように考えるのですが、さきに申しましたように、なぜ五月まで、六月までの滯貨が増して來たのか。また今までの消費の計画を今後それなり続けて、それで行くとお考えになるのですか。この二点だけでけつこうですから簡單にお答え願います。
○日高説明員 ただいま御指摘の点について少し御説明申し上げます。大体の傾向といたしましては、ただいま生産局長から御説明いたしました程度でございますが、この四月來のストツクの増加という点につきましては、特に本年度の御承知の通りな予算でありまして、そのための重要産業における資金的な手詰まりと申しますか、そういうものが極端に新規にふえるのじやないかと考えます。その結果、今後の需要の貼込みにつきましては、もちろん当初の見込み程度の十分な需要は予想せられませんが、現在すでに見返り資金の問題も進んでおりますし、さらに一般の市中銀行の資金の緩和に伴いましての一般の融資のあつせんというような点につきましても、積極的にいよいよあつせんが進みつつございますので、その点はある程度絞り込んでもさしつかえないのではないかというふうに考えております。そういうふうな前提に立ちまして、ただいまの百六十七万六千トンという数字を一應推定いたしたのでございますが、もちろんこの中に國内需要の見通し減も含んでおるのでございまして、電力でありますとか石炭でございますとか、こういう見返り資金に依頼する程度の非常に多いものにつきましては、見返り資金の手形が当時の予定よりも非常に遅れました点を見込みまして、相当当初計画よりも下まわつた数字で出ております。この百六十七万六千円という数字は、そういう國内需要の減少すべきことが予想せられることを相当低く見まして、但し地方一般の民間需要でございますか、小口の需要でありますとか、機械工業という面におきましては、從來も相当配当が削減されておりましたために、一般の市中品を買つております。その面で一般の予算面あるいは見返り資金というようなものに関係なく、相当の消化力があるということも考えられますので、その点でこういつた数字が出たわけであります。なおこれを市價の面から見ましても、鉄鋼の市價の状況は、大体平均いたしますと五割近くマル公を上まわつた状況をいまだに続けております。中にはもちろん下まわつておるものもございますが、大体平均いたしましてそういう程度になつております。ことに銑鉄につきましても相当市價が高いような状況になつておりますので、今回の程度の値上げでございますれば、そう需要に大きな影響を與えるということもないと感ぜられます。また値上げの問題につきましては今年の四月以來いろいろ世上で言わわておりまして、ある程度の値上げというものは、すでに一般産業においても織り込んでおるということも考えられますので、その面でそう極端な影響はないというふうに考えたわけであります。
○川上委員 この問題についてはこれ以上質問を私はいたしませんが、これは政府がそうお考えになつておれば、とんでもない結果になるであろうということをつけ加えて言つておきたい。石炭の滯貨にしましても、その他のあらゆる滯貨にしても、貿易品の滯貨にしても、ことごとくこれは單なる價格とか、單なる公團がどうしたこうしたという問題ではないわけで、國内の消費市場が狹まつたこと、産業が崩壊しようとして、需要が停滯しようとして、輸出の前途が野放しに明るいことはないということは、今の御答弁の中にもある通りなのです。そのうちにおいて鉄関係のものだけ値段を上げても、消費に今まで通りに行くということは絶対にあり得ない。こういうことをお考えになつておるなれば、必ずこの計画にくずれざるを得ない。こういうことになるに違いないということを私は申し上げて、この質問を打切りたいと思う。 第二にこの鉄の問題でありますが、鉄鋼一貫作業、百八十万トン生産計画、この計画においては平炉におけるくず鉄の配合率は、多分四十二対五十八だつたと思うのですが、これを一挙に三十対七十の比率にお改めになるというふうに承つておるのでありますが、そういう計画があるのでありますか。その点だけでも一口で答えられますから、お答え願いたいと思います。
○始関説明員 平炉工場におきましては、單独の平炉工場につきましては三十対七十ということになつております。それから一貫作業工場につきましては、まだ最終的にはきまつておりませんが、一應暫定的には四十対六十となつております。
○川上委員 これはどうしてそういうようにおかえになつたのでありますか。前の鉄鋼一貫作業、これが日本再建の基礎である百八十万トン生産計画というものを確立された。ところが一年もたつておらぬ今日、この計画をどうしておかえになるか。この理由は何かというとを、答弁が要点に触れないで長いと時間ばかり食う危檢があるから、一口でいいですから簡單に願います。
○始関説明員 一口とおつしやいますが、実はそう一口に申し上げるわけにも參りません。要するに予定よりもスクラツプがよけいにあつた。これは調査が不十分だつたという点もあるかもしれませんが、われわれの考えておりました調査に出て參りました予定よりも、スクラツプがよけいあつたということ。そのスクラツプがあるのにこれを活用しないということが、日本の鉄鋼業の自立促進という点からかんがみまして、換言いたしますと、日本またにアメリカの納税者の負担にならないような日本の鉄鋼業の態勢を整備する上から行きまして困る、不適当である、不都合であるというような意見が強くなりまして、そいうことになりました。
○川上委員 そうすればくず鉄が非常にたくさんあるからこの計画をかえた、こういうことになるのですか。一口に言えばそれだけの理由ですか。
○始関説明員 一口では申し上げられませんので、くず鉄がたくさんあるということと、そのくず鉄をよけい使うことが鉄鋼業の自立化になるというこの二つであります。
○川上委員 くず鉄を買い上げる法案もこの臨時國会には出ておる。これは特別に法律になつてさえ出ておるわけであります、こういう法律さえもおつくりになる時分に、日本にくず鉄が何ぼあるかわからなかつた。これはおかしいと思う。こんなことでくず鉄を強制買上げするような法律を出す。これは半年もたつておらぬ。たつた先日の話なんだ。くず鉄が少なくていかぬから、あるいは沈没戰艦、國有財産までスクラツプとして、あるいは焼けビルのものまで強制的に買い上げてくず鉄を使うのだ、こういう法律がある。その時分には調査しないでやつたのだ。そのくず鉄があり余るほどある。だからこの配合率もかえなければならぬ。こんなことが今ごろ初めてわかつたのですか。こんなことでは了解しきれない。これでにまるで政府の法律なんというものはさつぱり当てにならぬ。
○始関説明員 國内にくず鉄があるから、それを使つた方がいいという考え方に、ただいまお話のございましたこのくず鉄にして活用するよりほかにない。つまりくず化物件であますが、そういうものを含めましてこれを活用した方がいい、こういう見解でございます。なおこの前法律を出しましたときの基礎数字よりも、多少スクラツプがよけいにあつたということは、これはその後の経緯に徹しまして認めざるを得ないと思いますが、ただ、ただいま申し上げましたような趣旨でございますし、あの法律そのものが相当必要になり、有効に働けるだろうという時期が、三月なり半年なり先に繰延びるという結果になつたというふうに御了承願いたいと思います。
○川上委員 これはまるで政策がでたらめだということを御説明になつておるのですが、このことでちよつと聞いておきたいのは、くず鉄を輸入なさるお考えなんですかどうですか。それから日本のくず鉄はどのくらいあるのですか。すぐ使えるくずであります。それからこのくず鉄を回收して使わなければならぬとすれば、非常にたくさんな金がかかる。普通のやり方では行かない。燒けビルにしても沈没艦船にしても相当な数になつて來る。ただ現在使えるくず鉄が幾らあるか。輸入するのかしないのか。この点を伺いたい。
○始関説明員 くず鉄を輸入するということは、ただいまのところ考えておりません。それから今どのぐらいのくず鉄があるかということでございますが、これは各工場の手持等を勘案いたしまして、十箇月分ぐらいは大丈夫であろうというふうに考えております。
○川上委員 十箇月先にどうするつもりなんですか。鉄鋼一貫作業でくず鉄の歩合を少くして、百八十万トン生産計画ができておる。それでくず鉄がないというので、このくず鉄を回收するというような法案まで出ておる。十箇月分あると言われるが、その先はどうなるか、この方式なんかをそうぐらぐらかえられたら、平炉を持つておるもの、溶鉱炉を持つておるもの、これはかつこうがつかない。元來関西方面におけるところの平炉メーカーは、銑鋼一貫作業をなさる場合には全力をあげてこれに反対した。それで平炉も使うようにすると言われた。ところがそれもいかぬ。八幡と日本鋼管を残して、廣畑、中山を少しつけて、そのほかは打撃を受けてもよろしい。銑鋼一貫作業でなければいかぬ。この方法で溶鉱炉の動かし方なんかも規定されて來たところが今になつてから、いやそうじやないのだ、今度は平炉をうんと使うのだ、こうなつて來ると平炉を開したところのかまも、これはおそらく形をかえなければならぬことになつて、鉄鋼界において非常な動揺を來すのです。これは一体どうなんだ。先の見込みはどうなんですかということをあわせてお聞きしたい。
○始関説明員 その日本にございますくず鉄の量を考えます場合には、手持のもののほかにこれらくず化すべきもの等があるわけでございますが、ただいま御指摘のようにいずれはくず鉄はだんだんこわして參ると思います。そういうことになりますと、いわゆるリターンのスクラツプを中心にやつて參るということになるのであります。ももちろんこの價格を合理的にするというような方法によりまして、市中くずの收集ということに相当力を入れるような段階になつて參るわけでありますが、それにいたしましても、スクラツプはそういつまでも長く続くということではない。從いましてそういうふうになりました場合に、急に銑鉄の方法を根本的にかえるということでは、ただいま御指摘のように非常にむだになるわけでしあります。從いましてこの一貫作業につきましては四〇%、これはでき得べくんばもうちよつと高い方がいいのであリますが、鉄鋼業の操業の態勢をそう根本的にかえるとか何とかいうことではなしに、日本にスクラツプが相当あるということが内外の注目を引いておりますので、そう根本的なむりなしにスクラツプをできるだけ活用するというよな程度に、ただいまやつておるわけであります。
○川上委員 どうも要領を得ぬと私は思うのですが、やつぱり行き当りばつたりにやつていらつしやるように思える。たとえば日鉄の場合にしても、これは小さい溶鉱炉は今事実とまろうとしておる。釜石にしても非常に危險な状態に突入しております。これは鉄鋼政策が非常にぐらぐらしておる。あるいは日を追うて行けばいいのだ、こういう形だと必ずくず鉄の輸入という問題が出て來ると思う。こういう形では私は日本の製鉄業は発達せぬと思う。そうしますと日本の製鉄が世界の市場に競爭するほどの製鉄生産は日本はだんだんできなくなる、こういう見通しが明らかにつく。そうするとこれがことごとく海外依存の政策となつて來る。そうすると日本は鉄については加工式の産業はできるが、基礎的の生産はだんだんとおかしくなつて來る。こういうようにわれわれは考えざるを得ないのですが、その点についてはどうお考えになつておりますか。どうしても日本の製鉄工業というものは独自の形で、自主的な形でこれを広大して行かなければ、國際場裡に競爭することができぬということは、御承知の通りだろうと思う。こういう形でこれが一体できるのか。われわれの考えではかような方策をとつておられますなら、ば、日本の製鉄鉱業というものに他國に隷團するような形になり、鉄製品の生産というものは加工生産の方向に向つて行く以外に道はない、こう考えるのですが、その点どうお考えになつておるかということをお聞きしたい。
○始関説明員 國内のスクラツプを活用しなければならないというのとまつたく同じ思想がたとえば石炭につきましても、輸入炭をできるだけ切りまして國内の石炭を活用してやらかければならぬ、こうい考え方になつておるのでありまして、むしろただいまのお話とは逆に、日本の鉄工業をできるだけ國内にある資源で自主的な態勢でやつて行くというのが根本的の主張であります。
○川上委員 私の言いましたのは、國内の資源だけではない。東洋に莫大な資源がある。石炭にいたしましても、鉄鉱石にいたしましても、これはごろごろしておる。この極東には一ぱいあり余るほどある。お隣の中國なんか一ぱいある。これを何にも活用しないで國内だけでやるという考えでは、日本の重大な鉄鋼業の基礎は打立てられるものではない。そういう点まで加えてどうお考えになつておるか。日本の工業生産の復興、日本の産業の復興の基礎に、何と言つても鉄と石炭。この石炭の行政がかようなことであつては、日本産業の復興とこの戰災に荒れて、國際場裡に競争しよう、これを復活して行こうということに対應することができない。こういうことまで加えてどういうお考えでありますか。國内産だけで自給自足を立てて行くというお考えであつたらばとんでもないことである。これだつたらとても日本の産業は國際場裡に立つて行くことはできない。もしこうお考えになつておるならばとんでもないことだと思います。この点はどうお考えになつておるか。
○始関説明員 御指摘の通りでありまして、実は先ほど國内の資源に切りかえると申しましたのは、アメリカから石炭を買う場合に比べまして、日本の國内品の石炭を使つた方が非常にコストも安いし、ドルの節約になるという意味で申し上げたのであります。要するにそれほど國内の資源のみに執着する必要はないわけでありまして、相当に安い價格でかついわゆるロンマーシヤルフアウンドで資源を獲得し得ればいいのであります。ただ実情といたしましては、炭鉱石につきましては海南島あるいはフイリピン、マレー等相当東洋地域のものを輸入いたしておりますが、石炭につきましては御承知のように東亜の資源の活用につきまして、いろいろ見方はいたしておりますが、いろいろな事情によつて妨げられておりますので、そういうものが実現いたしますまでの間は、東亜の資源と申しましても結局は石炭については國内の資源が第一になる、こういうふうに考えられるわけであります。もちろん比較的近い地域にある石炭が、われわれの思いまする値段あるいはこれに近い値段で活出し得るならば、非常に望ましいことであると思います。
○川上委員 これは通産大臣もおられませんししますから、この問題についてはこれ以上御質問しても結論を聞くことができないと思うのですが、今の御説明の通り極東の資源を使わなければできぬが、いろいろなことでこれがなかなか使えぬのだということだけでは、問題は解決しない。どうしてこの資源を使うかということが政治なんです。これを使うような政治を打立てなければ日本の産業は復興しない。そうすらと問題は、これができればというようなことで計画を立てるのではなく、政治としてはいかにしてこれをなさしめるかということが重大な問題なんですが、その点についてはほとんどお触れになりませんし、また手をこまねいておられるように思う。そこに自主的な政治がないということを、われわれが主張しておる大きな原因がある。しかしこの問題についてはこれ以上質問いたしません。 最後に一つだけ質問いたしますが、明年度の鉄の生産計画、それから輸出計画、こういうものはどういうぐあいになりますか。この点だけ質問して私の質問を打切りたいと思います。
○始関説明員 明年度の鉄鋼の生産計画並びに輸出計画につきましては、安定本部が中心になりまして決定をいたすわけでありますが、ただいま研究中でございまして、まだ來年度の計画を決定するという段階には至つていないようであります。
○川上委員 いろいろほかの委員の方の質問も残つておると思います。時間も一時を過ぎておりますから、まだ非常に聞きたいことがありますけれども、私の質問をこれで打切ります。 —————————————
○神田委員長代理 次に中小企業に関する件及び貿易に関する件を一括議題として、質疑を行いたいと思います。
○門脇委員 すでに時間がありませんので、私は要点だけを簡單に質問申し上げますから、答弁の方もいわゆる作文的な修辞を避けて、ほんとうの正味だけをきわめて簡單に、きわめて明瞭に御答弁を願いたい。なおこういう中小企業対策という現下の重大問題にあたりまして、通産大臣並びに政務次官が出席されておらぬということは遺憾にたえません。次会には必ずこれらの御出席があるようにお手配願いたいことと、なお委員長に一言申し上げておきたいこと、中小企業問題等はいつもあとまわしに審議されるということに、非常に不満があるのであります。今後はこういう重大問題は劈頭にまわしていただくように、この点特に希望を申し上げておきます。 中小企業対策はいろいろにぎやかに新聞等でも論議されておるのでありますが、具体的な事実に対して確固たる施策がその後絶えてないということに対して、非常に私どもは遺憾に考えておるわけであります。現在中小企業で一番苦難に直面しておりますことは、申すまでもなく金融問題であります。これに次ぐものは税金問題であります。そのほかたくさんの問題がありますが、とりあえず、大問題はこの金融問題と税金問題が第一になるわけであります。本日は大藏当局が見えませんから税金問題はあとまわしといたしまして、特に中小企業に対する金融上の処置に関する問題につきまして、ほんとうに現実的具体的な、今後必ずこれは実行するということだけをひとつ御説明願いたいと思う。
○神田委員長代理 ちよつと政府側の答弁の前に、私から一言私に関することがありますのでお答えしておきます。 大臣及び政務次官等が見えないことはまことに遺憾でございまして、十分手配しておつたのでありますが、閣議等とかち合いまして思うように行かなかつたのでありして、御了承願いたいと思います。次会からは十分ひとつさようなことのないように努力いたしたいと思います。なお中小企業等に対する扱い方について、御不満のような口ぶりであつたようでありますが、中小企業に対する問題は私も十分理解しておりまして、決して門脇君の認識に劣るものでないことをひとつ申し上げておきます。御承知のように鉄鋼にいたしましても、あるいは石炭あるいは銅というような基本的なものをやはり先に十分論議いたしませんと、中小企業の問題を論議するということはどうか。ことに現下の情勢におきまして、先般來取上げておりました基本的物資の扱い方に対しては、非常に重大な関係があり、また中小企業の面から見ても重大でありますので、そういう意味でまず基本的な産業を取扱つて、しかるのちに中小企業を取扱おう、こういうことでありまして、今後もそういうふうにやつて行くというわけではないので、ちようど時期がそういう時期であつたということで、これは理事会等にもお諮りいたしてきめましたことで、委員長独断できめたことでないのでありますから、御了承願いたいと思います。
○記内説明員 お答え申し上げます。中小企業の金融につきましては、まず短期資金につきましては、例の日銀の中小わくというのがございまして、これに現在十八億までは出せることに、銀行と日銀との間に契約が済んでおります。しかしこれは行く行くは二十億ないし二十五億まで拡大されるという情勢にございます。しかもこの資金は從來六十日の短期のものでございましたが、これを原則として九十日まで、必要な場合には一年まで延ばし得るということになつております。現在動いております政策的な資金わくの形できまつておるのはこれだけであります。問題になつておりました長期資金の預金部資金は、昨日の新聞にもちよつと出ておりましたが、預金部資金を農林関係の五つの公團の認証手形を廃止して、この方にまわせというような関係方面の有力な意見がございました。われわれといたしましては、こういうことでは預金部の資金を、中小企業の方にまわす余地がなくなるという観点からいたしまして、これには強く反対をいたしておるわけであります。目下あらゆる手を通じまして、関係方面の了解を得るべく努めておるわけであります。しかし現在までのところ、この点についてはまつたく解決を見ておらないということを、はなはだ遺憾としておるわけであります。なおこれに関連いたしまして、例の復興金融金庫を通じて補償融資をやるという面でございましたが、この面についても御承知の配炭公團方面にその資金を、現在四十一億の余裕金があるわけでありますが、全額配炭公團の貯炭の面に必要な資金の一部としてこれをまわすようにという、同じソースから出た有力な意見があるわけであります。これをもくつがえすべくいろいろ方策を練つておる次第でございます。なお当面やつておりますことはこういう面でありますが、例の商工中金の改正につきましては、目下案を作成いたしまして、これまた関係方面と折衝中でございます。これをぜひ了承を得まして、臨時國会にはその改正案も出したいというふうに考えておる次第であります。なお來年度につきましては、復金の補償融資という面も非常に困難があるわけであります。復金の存続自体が來年度はあまり期待できないということも考えられますので、これの補償融資にかわる制度を考えたいということで、目下大藏省と予算的な折衝も開始いたしておりますような次第であします。從いまして目下決定して実施中の面は、先ほど申し上げました中小わくの日銀から放出するという間だけでございますが、あとは金融機関と中小業者との融資のあつせんの面を、強力に進めて參りたいと思つてせつかく努力いたしております。なお日銀のオープン・マーケツト・オペレーシヨンも相当期待しておるような次第であります。
○門脇委員 ただいまの御答弁で私どもは政府に対する期待をますます少くするわけであります。お話のうち日銀の中小企業に対する資金わくの十八億円の問題でありますが、これは要するに日銀が直接でなくして勧銀、興銀その他の市中銀行を通じて出すという一つのわくでありまして、実際に出すのはそれらの銀行の一つの法則にのつとつて出すわけでありまして、私どもも実際的にそういつた面について多少折衝しておりますが、先日も大藏大臣が見えてたいへん無責任な答弁をされたけれど、その言い分をかりると、馬に水を飲ませるために川岸までは連れて行くけれども、その馬が水を飲むか飲まぬかは馬の自由意思だというような、無責任な答弁があつたのであります。ちようどそういうような話で、結局こういつた組織があつて、銀行というところまでは中小企業を連れて行くが、それから先貸す貸さぬに銀行の一つの貸出し方針によるものであつて、政府はそれ以上に何らさしずはできぬといつた、きわめて抽象的な一つの建前の施設にすぎない。しかもそれが唯一だということになると、ずいぶん政府は新聞記事等で中小企業対策、中小企業対策とたいへん騒々しくにぎやかに並べ立てますけれども、施設にほとんどないということに結論づけられるわけであります。私どもは與党であるから、そういつた責任に対して非常に赤面するわけでありますが、いわゆる政府当事者としても、もつと眞劍に深刻に責任的な政治をするということについて、お考え願わなければならぬ。私ども與党として責任を感じて、これからひとつ勇敢に闘いますけれど、この点ははなはだ遺憾だということの一言に盡きるわけであります。なお預金部資金のうちから四十五億円を、中小企業の現実的なそういつた資金の救済施設にまわすということがきまつたかのごとく、私ども聞いておるのですが、その辺につきまして眞実を、今までの経過について御発表願いたい。
○記内説明員 預金部資金につきましては、今申し上げたように國内的には、大藏大臣も閣議の席上ではつきりと、預金部資金を中小企業の面にまわすということの確言はいただいておるわけでありますが、実行という面になりますと、先ほども申し上げたように、関係方面で農林五公團の方へ預金部資金をまわすというふうな御注意もあります。そういうことになりますと、最近の風水害の関係で、預金部資金で相当地方債を引受けなければならぬというふうな面もあるやに聞いておりますので、預金部資金に期待できる面が、実際問題として非常にむつかしくなるということになるわけであります。從いまして私どもとしては、農林五公團に預金部資金をまわすということに、猛然と反対をしておるような次第であります。從いまして四十五億は國内的にはきまつておるわけでありますけれども、まだ完全なる了解を得るところまで至つておらないという実情であります。
○門脇委員 ただいまのお話の預金部資金の四十五億円の問題でありますが、せめてこれだけでもひとつ確保されて、中小企業の金融対策の施設に振り向けるようにならぬと、どうもせつかくできた中小企業廳の面目にも関することでありますし、次には存在價値も疑われるということになつて來ると思います。第一に通産省自体というものが非常に弱い。何事でも農林省とやると負けるにきまつている。あらゆる場面においてそういうことを痛感する。でありますからこの際通産省がひとつ一丸となつて、ことに中小企業廳の立場におかれては、これは中小企業廳存続の價値いかんといつたようなことにまで論議されるほどの深刻な問題でありますから、ぜひともその程度のことは確保して中小企業の現在の金融難打開のためにこれを活用されんことを、切に私は希望申し上げるわけであります。 なお貿易面でありますが、最近どうもとかく貿易の不振ということがいろいろ論議されております。上半期における業績もさほどりつぱでなかつたと私は聞いておりますが、下半期に入つてどういうような傾向をたどつておるか。はたして当初予定された本年度の輸出貿易のこの六億ドルの線に達するかどうか。そういつたような見込み、並びに最近輸出商品が非常に滯貨いたしまして、場合によつてはそれを國内向けに轉換をして放出されるというようなことも聞いております。そういつたような今後の方策、予定等をこの際承りたいと思います。
○松尾説明員 お答えいたします。ただいまお話がありましたように、上半期は輸出契約にいたしまして約三億ドル以上を占めたのでございます。積出し実績も大体合計いたしますと二億六千万ドル以上ぐらいに相なつておるのでありますが、御指摘のように、下半期の輸出の見通しが非常に樂観を許さぬということなんでございますが、ただいまは、八月までの輸出契約を見てみますと、当初悲観的な見通しをしておりましたに比べましては、割に調子がよろしいのであります。大体七月、八月は三千三、四百万ドル程度で、大体同樣の、横ばいと申しますか、状況を続けておるのでございます。御存じのように本年の一月は非常に成績がよかつたのでございますが、二、三、四月の大体四千万ドル前後の線に比べますと七月、八月はややへこんでおりますが、五月の株に比べますと相当回復をして來たということが言えるのでございます。九月、十月それ以降の見通しは今のところはつきりはいたしませんが、御存じのようなアメリカの景氣の動向は即断は許しませんが、最近現われております状況から見ますと、物價の低落の現象もほぼとまつたのではなかろうかというふうにも見られますし、最近の輸出契約もアメリカ方面からもぼつぼつ復活をして參つておりますので、アメリカに対する輸出はまあ大体現在が底で、少しは今後よくなるのではなかろうかというふうにも見られます。ただ問題はスターリング地域なのでありますが、スターリング地域につきましては、御存じのように目下七月以降の協定につきまして交渉がなされております。それが早く締結せられますことを待つておるわけでありますが、前年度分のスターリング地域への輸出超過が相当額に達しておりますので、そういうものを勘案して次年度の協定が考えられるとするならば、協定額は相当な額に達しましても、すでに輸出超過になつておる額等が相殺されるということになりますと、協定額そのもりがスターリング地域に輸出できるというようには考えられないのでございますが、まずわれわれのところといたしましては、前年度程度の、あるいはやや低くなるかもしれませんが、その程度の輸出はスターリング地域になされるのではないかと思うのであります。これを要するにアメリカの方への見通し、あるいはスターリング協定が締結された後におきましては樂観に許しませんが、実はそう悲観したものではないというふうに考えておるのでありまして、昨年度の輸出が二億五千七、八百万ドルでございましたが、本年度の輸出見通しといたしましては、それの倍ぐらいには相なるかというふうに考えております。 それから輸出滯貨の問題につきましては振興局長からお答えいたします。
○岡部説明員 輸出滯貨のことについてお答えいたします。滯貨につきましては相当多額に上つておりますが、これは必ずしも最近の貿易状況が惡いという理由ばかりでございませんで、過去における計画生産等のものでなかなか出て行かないというものもありますので、こういうものにつきましては品質等の関係から見まして、できる限り輸出の方に振り向けるようにいたしますが、できないものにつきましては極力國内轉換等をはかるように現在いたしております。その方面の折衝をいたしておるのであります。
○門脇委員 御答弁に対して再質問いたしたいと思いますが、もう時間がありませんので、次の機会に讓りたいと思います。 なおあと一、二お伺いしたいことは、從來どうも海外事情が日本にわからない。いわゆる盲貿易であるということによつて、非常に惡い影響があつたようであります。その後当局の御努力によつて、輸出商品代のうち若干ドル資金を保留するといことによつて海外に償還する、その貸金によつて許可を得るというようなことになつたのでありますが、それらはにたして順調に今実行されつつあるかということと、それからこれは少し大きな政治問題でありますが、最近日本の領事館等を海外に設置し得るような折衝が、具体的に進んでおるかのように聞いておるのでありますが、そちらにつきまして御存じの範囲内において内容をごひろう願いたい。 なおこれも大きな政治問題でありますが、よく問題になります中共との貿易であります。事務的なお立場において、現在中共貿易等に対してはどういつたよなうな経過になつておるかということもひとつお伺いしたい。
○岡部説明員 優先外貨使用に基きます海外渡航の申請は、ただいままで七十七件出ております。これをわれわれの方で審査いたしまして、審査の方針は、極力抑えぬことになつております。條件付でできるだけ出てもらうということでやつております。ただ関係國の入國許可の関係と、あるいは関係方面の内部手続ということで、まだ実現したものは一件もございません。それにつきましてはただいま督促中でございます。 それから貿易事務所を海外に置く問題につきましては、当方から関係方面に懇請いたしまして、その必要性につきましては十分理解ある態度を示していただいております。ただこれも関係國の入國の許可等の問題がございましてまだ具体的にどうというところまで立ち至つておりません。これもただいま折衝中の過程でございます。中共貿易の関係は他の説明員から……。
○松尾説明員 中共との貿易の問題でございますが、現在のところ、御存じのような政治関係にあります関係上、本格的な貿易の行われておらないことは申すまでもないことでございますが、ただ最近業者の方からいたしまして、バーター的な取引をやりたいという申出を若干件数受けておるのでございます。先方から物資を持つて來る。そのかわり、こちらから輸出物資を持つて行く。いわゆるバーター契約でありますが、それらに対しましては、われわれはできるだけ成立せしめるようなつもので、お手傳いを実はいたしておるのでございます。何分種々デリケートな関係にございまするので、輸出物資にありましても、何でもいいというふうな関係にございません。ある特殊のものについては、特別の考慮を加えなければいいかぬという物資もあるわけでありまするが、輸入物資につきましては、一應輸入計画に絞り込まれている物資、大体緊要な物資でありますが、そういう物資につきましては大して問題はないにいたしましても、輸出物資に対しましては、若干の考慮を加える必要があるわけであります。それにさしつかえない輸出品につきましては、向うから輸入品とバーターができますように、できるだけ努力をいたしておるのであります。もちろん價格、品質等につきましては、一般の輸入と同じような審査をすることは当然でございますがそういうものが合理的である限りにおきましては、われわれとしてはできるだけそういう契約は成立するように努力をしているつもりでございます。ただ申し上げるまでもないことでございますが、決済の協定等もない現段階におきまして、決済の方法が確保されるということが必要な條件に相なりまするので、どうしても輸入物資の方を先に持つて來ていただき方が、決済上確実なことに相なりまするので、現在のところ今申しますような、決済手段の確保される方法におきまして、バーター的な取引ができるように、できるだけ努力をしている、こういう現実であります。
○門脇委員 いろいろな希望がありまするが、時間がありませんので、最後に一問だけ繊維局長に申し上げます。これは貿易の輸出品の五〇%を占めるところの繊維でありまするからして、國内需要関係も貿易に重大な関係を持つわけでありまするが、最近國内向けについては、御承知のように織物消費税の問題が一たび社会に発表せられましたために、この繊維産業は非常な衝撃を受けておりまするが、これに対しましてはどういつた処置をとられるかということを、一應お聞きしておきたい。
○近藤説明員 ただいま御質問の消費税の撤廃あるいは減税の問題に関連いたしまして、繊維産業は相当現在に混乱をいたしておるのでありますが、これに対しましてどう処理をするかという点につきましては、まだシヤウプ勧告の細目も発表になつておりませんし、法律的にどういう手続をすべきであるかというような点につきましても、國会の開会時期その他とにらみ合せまして、はつきりした見通しがついておりません。ただ私の方といたしましては生産者、卸、小賣の各段階におきまして、この消費税の問題が、それら関係業者にできるだけ影響の少い方法において、個々的な措置をいたしたい、かように思いまして、現在大藏省あるいは関係方面等といろいろ打合せ中でございます。もうしばらく時間がたちませんと、具体的に申し上げるまでに達しておりません。そういつたつもので私ども今いろいろ折衝しておるところであります。
○今澄委員 さつき生産局長の答弁もなかつたような状態で、さよういつまでやつておつてもしかたがありませんから、この次の委員会には、時間もあることであるから、今度こそは間違いなく通産大臣と安本長官に出席を求めて十分やりたい。これを委員長にお願いするとともに、事務当局の方に、これは貿易の問題でありますが、きようの読賣に出ておるところの第三國人の密貿易、これは下関から九州の各島々にかけて二億円——きようの読賣は一年間に三億円と報じております。これらの密輸入は重大な問題であつて、これらの資料を今後事務当局において十分整えられるように要求します。 もう一つに、正規のルートを経て日本に入れた物資を、第三國人が日本の國内においてやみに流して、それによつて上つた利益によつて日本の不動産その他に投資するということになると、これまた大きな影響をもたらすので、これは坊間傳えられることにすぎないが、これに関する資料がありましたら、この次の委員会にひとつお出しを願いたい。この両問題について、いろいろ当局の方々に質疑をしたいと思いますが、これは希望として申し述べておきます。
○神田委員長代理 別に他に質疑もないようでありますから、本日はこの程度にとどめたいと思います。次会は十五日及び六日の二日間開会する予定であります。その節は大臣、関係官等、御要望によりまして、十分手落ちのないようにいたしたいと思います。日程その他詳細のことは追つて広報によつてお知らせいたしたいと思います。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時三十八分散会