考査特別委員会 第12号
- 発言数
- 1,326 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1949/06/27
会議録
○鍛冶委員長 これより会議を開きます。 運輸省資材の省外拂下げ事件につきまして、証人より証言を求めることといたします。
○神山委員 一言したいことかあるのであります。先日の東京朝日新聞を見ますと、こういう記事が出ております。題は「國電スト取上げ持越」という題でありまして、その中にこういうことが書いてある。「まず小川半次委員(民野)から國電スト問題を委員会で取上げることを提案、調査方針について論議されたが、石田委員(新政協)から「理事会ではまだこの問題を取上げることにきめていない、しかるに事務局ではすでに委員会の名前で調査を始めているがこれは越権である」との質問が出て鍛冶委員長はこれに対し「情報收集の事実はある」と答えたので、野党側理事は「委員会の超党派的性格に反する行動だ」として承知せず、結局決定は次回に持ち越された」これは二十二日にやつたことを六月二十三日の朝日新聞が書いている。もう一つ読みます。六月二十六日、昨日の東京朝日新聞には、また「國電スト問題は暫く見送り」という題で、事件に関係するところについては、こういうことが書いてある。「國電スト問題を取上げるかどうかについて論議したが、結局目下熱海で中央委員会を開いている國鉄労組に不必要な刺激を與えるべきでないとの赤松委員(社会)の提議が認められた、しかしそれまでの期間に委員長の責任においてスト問題の調査を行い、七月初句の理事会で取上げることがふくみとされているようである」また、こういうことが出ているわけであります。この点については、委員長がすでに御承知のように、私たちとしては、理事会における決定はお互いの紳士協約に基いて一切公表しないという約束がありますので、二十二日に小川半次君がこの問題を出したときにも、私たちはこれに対してどういう態度をとつたかを新聞記者諸君に発表していない。二十二日の場合にも、私たちは党の機関紙にさえもわれわれの見解を発表していない。二十五日の場合におきましても、この問題についてどういう決定かあつたかを党の機関紙にも発表していない。それにもかかわらず二十六日の東京の各紙にはこれと大体同じ内容の記事が出ているのであります。この國電ストの問題は、初めから、出て來ましたそのときから、私たちとしては、この問題をもしも考査特別委員会がすぐ取扱うとしますと、すでに十五日ころですか、廣川幹事長が民自党の意思を代表して、そうしてあくまでも考査特別委員会を招集して、これにかけるというふうなことを言明し、さらに鍛冶委員長をこれへ呼びつけたというふうに言われておる。現に二十三日の東京新聞の社説のごときは、二十日以來招集されておる考査特別委員会は、すでに前の委員会の決定に基いて行われておることを知らないせいもありますが、國電ストの問題を解決するために招集されておるにもかかわらず、國電ストの問題を扱わないのはけしからぬという社説さえ掲げておるのであります。こういうような情勢の中にありますから、もしもこの考査特別委員会が、國電ストの問題を今取上げることは、委員長及び本委員会の意図と任務がどこにあるかは別として、客観的に見れば、廣川幹事長の指図するところの考査特別委員会が、これを調べようという方式にそのまま沿つて來るから、これはまた時機でないということが終始私たちの主張の一つの根拠になつている。 第二に考査特別委員会の性質上、現在論議中の國電スト問題のごときを、すぐ考査特別委員会が取上けるのは不適当である。他の委員会、特に労働委員会で取上げるべきであるという主張をしたのでありますが、これは委員長御存じでありますにもかかわらず、多数派の諸君はあくまで取上げなければならぬというふうな意見を強硬に出されまして……。
○鍛冶委員長 神山君それは……。
○神山委員 発言中です。
○鍛冶委員長 発言中ですが、その内容については言わぬことにしておるので、それを言うとことさらに内容を発表することになつてしまうから、それはだめです。
○神山委員 委員長がそう言われるならよろしい。そこで私たちはそういうような國電問題について意見が分れた場合、これを將來に延ばし、七月初めに取上げることにして、意見を私たちは保留したわけであります。私はその、委員長及び他の委員諸君に念を押したのは、この問題が今までの慣例から言つて、必らずどこまでもわれわれは秘密を嚴守しておるが、必ず新聞に漏れてしまう。このことは理事会の申合せにかかわらず、こういう結果になるんだから、從つて私たちとしては小数派意見を発表させろということを言つたわけでありますから、あくまでも秘密を嚴守させるということを言つたので、それでは七月初句に見送るということで黙認してよろしい。これは新聞の酷評でありますから、すぐ調査を意味するということではなかつたのであります。ところが東京の新聞にはすでにこういうふうに出ておる。地方新聞にも出ておる。こういう事実を私たちが見ます場合、委員長の人格や各委員諸君の人格は信用するにしましても、現に私が読んだように、私が論議の内容を言う言わないにかかわらず、新聞記者諸君によつてすでに論議の内容の一部がここに正しく傳えられておる。こういうことを考えます場合、この責任をどうするか、この点について、ひとつ委員長の意見を聞きたいのであります。
○高木(松)委員 今の神山君の発言に関連して私からもちよつとお話申し上げたいと思う。神山君はしきりにその問題を取上げておるが、私も注意を拂つて今日まで檢討しておつた。神山君と徳田君の席がそこにあることが、全部こんな原因になつております。というのはそこに風穴がある。その風穴は向うをしめてもその風穴からしてどんどん聞える。これは最近私が研究した結果発見した。現に私がここでしやべつておることも、なかんずく徳田君や神山君のそこでしやべることは、向うをしめておつても、風穴から向うに抜けておるものだからどんどん聞える。これを発見することのでさないようなことで、人の責任を追究するがごときことは、私としても笑止千万なんです。そこで將來秘密会をやるときにはその風穴をふせぐことさえすれば、この秘密が漏れないことになると思う。
○神山委員 世にも奇怪な発言を聞くものであります。一國の代議士たるものが会議を開いておる。明らかに本委員会をここで開いておる。ここは昔から二百三高地と言われるところであります。私も徳田委員長も地声が大きい。その上に諸君がおこらせるのだから、よけいに大きくなる。この部屋で秘密会をやつたから抜けると言うけれども、多く秘密会のときには向うの委員長室や第八控室でやつておる。その場合にも抜けておる。それがこの部屋でやつたら風穴があつて、ここから声か漏れるというのはおかしい。それならばなぜ私や徳田委員長が言つたと新聞記者が書かないか。赤松とか、小川半次とか、石田一松とか書くのか。こういう笑うべきことを言つて、嚴守したことが漏れることを認めないで、あくまでもこういう一方的なやり方を続けようというんだつたらそれでもよろしい。それならば私たちもやります。それは御自由に……。
○高木(松)委員 神山君の発言は一應拜聽してみたものの、神山君、徳田君の後ろの方に風穴が通ずるというので、要するに委員長は……(発言する者あり)私の発言中だからまあ黙つてなさい。とにかくそこから聞えるから、聞えるやつをとめなければ、この秘密の漏れることは明らかだから、委員長はそこの風穴を一應締めることを委員長において考えてもらいたいと思う。
○吉武委員 私は本委員会で証人をたくさんお呼びになつておるので、來られた方にも相当めいわくだと思います。いつも委員会の前にそういう序論で時間をとつて、ほんとうに証人から聞こうというときには夜遅くなつて、ついに聞けないということがしばしば行われているが、私は今の問題は次に持ち越されまして、委員会が本日の目的である証人の訊問に早く移られることを希望いたします。
○神山委員 証人諸君もお出ででありますし、穏健なる吉武君の御発言もありますので、私もこの点にあえてからむものではないのであります。從つてこの問題の具体的な処置については、ただ問題は私たちが終始こういうことを指摘するような欠陷があるということ、このことを御糾明願いたい。そうしてその責任の所有を明らかにされたいということを言つているのであつて、これは通風などの問題ではなくして、明らかに理事会の中から、あるいは事務局から漏れておる。これは終始一貫明らかな事実であつて、この問題を窓の問題にすりかえないようにしてもらいたい。その上で理事会ではつきりしてもらいたい。
○鍛冶委員長 神山君の御説はごもつともだと思つて、私自身としてはできるだけ注意はいたしておるつもりでありますが、あらゆる世界中の手をとめるわけに行きませんので、はなはだ遺憾でありますが、しかしわかる程度のものは調べたいと思つております。それから少くともこの委員会へ出入りせられる新聞記者諸君には、われわれの申合せを十分御汲取りくださいまして、たとえ穴から漏れても、発表できないものは発表できないものとして取扱つてくださることを重ねてお願いをいたしておきます。 ただいま御見えになつておる証人は、中村卓さん、大谷康四郎さん、堀木鎌三さん、牛込謙造さん、松田節生さん、太田有一さん、以上六名であります。 それでは証人の方々に申し上げます。ただいまより皆さんから証言を求めることになりますが、証言を求める前に、各証人に一言申し上げますが、昭和二十二年法律第二百二十五号議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならぬことと相なつております。 宣誓または証言を拒むことのできるのは、証言が証人または証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族または証人とこれらの親族関係のあつた者及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、及び医師、歯科医師、藥剤師、藥種商、産婆、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあつた者がその職務上知つた事実であつて黙秘すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになつております。しかして、証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられかつ宣誓した証人が虚僞の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることとなつておるのであります。一應このことを御承知になつておいていただきたいと思います。 では法律の定めるところによりまして証人に宣誓を求めます。御起立を願います。――中村さん代表して読んでください。 〔一人中村卓君各証人を代表して宣誓〕
○鍛冶委員長 署名御捺印を願います。 〔各証人宣誓書に署名捺印〕
○鍛冶委員長 証言を求める順序は、中村卓さん、牛込謙造さん、堀木鎌三さん、松田節生さん、大谷康四郎さん、太田有一さん、この順序で承ることにいたしますから、中村さん以外の方はもう一度元の控室でお待ちを願います。
○吉武委員 きようは証人の方が非常に多いようでありますから、この前のようにあまり一人について長く時間をおとりになりますと、とうとう聞けなくなりますので、ひとつ要領だけ簡單にお願いいたします。
○鍛冶委員長 承知しました。
○神山委員 今の発言に関連して、御意見もつともでありますが、ただ不審の点があつたり、はつきしりしない点があつたり、本委員会の責任もありますから、詳細克明に調査するようにお願いいたします。ただこのことはいたずらに議事をひつぱり延ばそうという意味ではありませんが、責任上、ことに弘済会の事件のごときは最近考査委員会が取上げた事件としてはまれに見るかつこうのついた事件であります。他はことごとく言うに足りないものでありまして、この事件の調査を克明にやらないならば、考査委員会は何をしておると世間から言われますから、あまりそういうことは言われないようにお願いいたします。
○鍛冶委員長 中村卓さんですか。
○中村證人 はい。
○鍛冶委員長 あなたは運輸省鉄道総局資材局の総務課長をやつておられましたか。
○中村證人 はい、やつておりました。
○鍛冶委員長 いつからいつまでですか。
○中村證人 昭和二十二年の二月から五月までと、それから二十三年の五月から二十四年の五月までで、間が抜けております。
○鍛冶委員長 あなたのやつておられる間以外のことは、わからなければよろしゆうございますが、なるべくわかるように願いたいのですが、昭和二十年九月から二十二年の二月まての間に約九億七千七百余万円の資材を拂い下げをしておるようでありますが、これは、どういうわけで拂い下げをして、またどういう方法で拂い下げをせられたかお聞きしたいと思います。
○中村證人 拂い下げにはいろいろありますが、一番昔から鉄道がやつておりました拂い下げは、たとえばくず鉄とか、くず銅とか、そういう工場で発生したいわゆるスクラツプの拂い下げでありまして、一般の製鋼会社で鋼材を使つておるところへ、鉄道がくず鋼材を買つておりますのにリンクいたしまして拂い下げるという方法をとつております。それから古レールこれも短いものはスクラツプとして拂い下げまして、炭鉱関係に坑木の代用として相当拂い下げておりますが、これも石炭廳と連絡の上、石炭廳の指定する炭鉱に拂い下げております。それから終戰後特にわれわれが不要品の整理として考えましたのは、弘済会に対する拂い下げであります。 なおそのほかに私の方で物を製作させますときに材料を支給する――実質的には材料の支給じやありませんで、賣却というかつこうでやつたものもございます。それからもうあと二つばかりございますが、職員が海外から引揚げたり、あるいは天災等によつていろいろ災害をこうむりました場合の救済用として物を賣却する場合もございます。もう一つは、いわゆる特殊物件の中で統制團体、すなわち鉄鋼配とか、金配とか申します統制團体に、特殊物件の拂い下方針に基きまして、商工省からの指令によつて賣却する場合等、大体その程度であります。
○鍛冶委員長 鉄道弘済会を拂い下げの仲介機関に指定されたようですが、それはどういうわけで仲介機関とされたのですか。
○中村證人 これは先ほど申し上げましたようなもののうち、スクラツプとか鋼わくレールとか、そういうものは毎年毎年拂い下げたのでありますけれども、鉄道が終戰後非常に不要品が多かつたという関係がございまして、これには戰争中の防空関係の資材が、戰爭が終つて急に要らなくなつたとか、あるいは戰爭中いろいろ抱き合せで賣らざるを得なかつたので、鉄道として必要なかつたものとか、また大陸の鉄道関係で、すなわち満鉄とか華北鉄道とかいう鉄道に賣つていたものが、内地へ置いたまま終戰になつたものですから、そこでどんどんたまつて、不要になつたものとか、そういういろいろな関係がございます。それと普通のいわゆるスクラツプ以外に、かなりの不要品が國鉄としてかかえざるを得なかつたようなかつこうになつたわけであります。それにつきましては、一應われわれとしては鉄道の合理的な経営ということを考えますとともに、そういうものが少しでも國のお役に立つたらと考えまして、なるたけこれをすみやかに整理したいと考えたわけでありますが、それにつきましては、当時官廳組織でありましたので、事務的に相当数量、しかも全國的に散らばつていたものでありますから、われわれの手だけではとうてい及ばないと考えまして、鉄道の外廓團体である弘済会を使うようにしたわけであります。それがきまりましたのは、私が総務課長になる前のことであります。
○鍛冶委員長 弘済会とあなたの方とはどういう関係になつておりますか。
○中村證人 弘済会は御承知かと思いますが、財團法人になつておりまして、大体の主目的は鉄道の退職者なり、あるいは公傷病者なりを救済するのが目的になつております。
○鍛冶委員長 その目的に適しておるというところからやつたのですか。
○中村證人 その目的に適しておるというよりは、われわれとしてはそういうところを使つた方が仕事がスムーズに行くと同時に、利益などが万一出た場合にも、監督が十分に行くという考えでやつたわけであります。もう一つ鉄道の退職者などがおりますので、われわれといたしましては、整理をする場合、やたらに外部の人がうちの倉庫へ入つてもらつては困りますので、弘済会の方ならばその点安心してやれる、そういう氣持もあつたのであります。
○鍛冶委員長 あなたの方では弘済会の監督をやつておりますか。
○中村證人 やつております。
○鍛冶委員長 どういうふうにやつておりますか。
○中村證人 弘済会に対する一般的な監督は、鉄道といたしましては、職員局というところでやつておるわけでありますが、当時私がおりました資材局などにおきましては、その整理関係についての監督はやつておりました。
○鍛冶委員長 物品の拂い下げに対して、弘済会に対してはほかよりか割引を多くするという実例かあつたのではありませんか。
○中村證人 それはございました。
○鍛冶委員長 どういうわけですか。
○中村證人 それは弘済会とわれわれの整理事務の補助機関として考えましたので、場合によつては損のいく場合もあるし、あるいは得のいく場合もあることを考えまして、当時ある程度の手数料という要素を加味いたしまして、新品二割、不急不要品五割、もつと悪いものは八割という割引率をきめたのであります。
○鍛冶委員長 その割引をすることには何か法律上の根拠があるのですか。
○中村證人 法律上の根拠はありません。認定であります。
○鍛冶委員長 それから普通のものは二割、不要品は五割というが、その元の價格を定めるにはどういう方法を定めておりますか。
○中村證人 それはマル公のあるものはマル公によりますし、マル公のないものは物價廳に照会したり、しかるべき民間團体に照会いたして定めたものであります。
○鍛冶委員長 マル公のあるものでもマル公から二割引いていいということになつておるのですね。
○中村證人 はあ。
○鍛冶委員長 マル公のないものは相当の價格を加味して引くし、不急不要のものは五割まで下げてよろしいということですか。
○中村證人 鉄道といたしましては、全部が不要不急ですが、古品、損耗品については六割ないし八割であります。
○鍛冶委員長 古品とは。
○中村證人 古いものです。損耗品というのは燒けたとか、何とかいうものであります。
○鍛冶委員長 そういうものは運輸省で何か委員会でも設けてきめるのですか。それとも局長なり課長なりの認定ですか。
○中村證人 値引きの基準をきめましたのは、先ほど申し上げました――ちよつと理由をつけ加えていただきたいのは、相当古いものがあるし、あるいは不適格品がございますので、その加工費というものを考えたわけであります。そういうわけで適当な値引きをしてもいいということは、当時鉄道総局の関係から來ておりまして、その基準をきめましたのは資材局長だけでしておりました。
○鍛冶委員長 具体的なものになると。
○中村證人 具体的なものになりますと、賣却には鉄道局にまかしておりましたものと、いわゆる当時の本省でやりましたのと二通りございましたので、具体的な場合には本省で契約いたすものは資材局長がやつておりますし、鉄道局に契約をまかしてありましたのは鉄道局長が認定したわけであります。
○鍛冶委員長 局長は責任者だろうが、実際は局員の何かそういう特別な課でもあつたのですか。
○中村證人 課は別にございませんが、普通の賣却をやる係でやつております。
○鍛冶委員長 そういう係があるのですか。
○中村證人 ございます。
○鍛冶委員長 そこで値段を査定し割引きをきめる、こういうことになつているのですね。
○中村證人 そうです。
○鍛冶委員長 ところか弘済会を仲介機関にはしましたが、それにもかかわらず鉄道は直接拂い下げしたものもあつたようです。弘済会にやるものと、直接拂い下げるものとの区別はどうしてできるのですか。
○中村證人 直接拂い下げますものは先ほど申しました、こちらで買います物品のうちの原材料的なものをそういうものに賣却する。たとえば鉄道車輛を買いますときに、車輛の材料として銑鉄がつく、この銑鉄を直接拂い下げておるのであります。統制團体に拂い下げますときには、直接弘済会を通して眞すぐやつております。いわゆる不急下要品の整理の中で、弘済会を通せずにやつたという例はほとんどないのではないかと思います。
○鍛冶委員長 それから利益金の処分を先ほどちよつとおつしやいましたが、どういう方法でおきめになりましたか。
○中村證人 利益金の処分につきましては、第一回は二十二年度末で八百万円くらいあつたように記憶しております。そのときは一應整理事務も途中であるし、運轉資金その他も國から弘済会が一千万円ばかり借りたはずでありますが、それを返したというような理由もありましたので、われわれはそれを一應保留してもう少し仕事を続けさせるようにということを考えました。二十三年度の終りにおきましては、四百四十万円ばかり計算上は出ておりますけれども、物品でなお賣れずに持つておるものが六百万円くらいあると聞いております。四百四十万円という現金を弘済会か持つておるとは考えられませんので、まだ結論が出てないように思います。運用上の方針といたしましては、あくまでも鉄道職員を救済する公共的用途に使うということははつきりしております。
○鍛冶委員長 弘済会の自由処分にはまかせなかつたのですか。
○中村證人 それははつきりしております。
○鍛冶委員長 賣却についても十分あなたの方で監督、監査されるのですか。
○中村證人 そうです。
○鍛冶委員長 特殊物件及び定生産資材についてはどういうことをしておりましたか。
○中村證人 特殊物件につきましては、これは私の方でいろいろ原材料配分方式に基いて受取つたのですが、そのうち先ほど申したように、統制團体に拂い下げたものは別として、あとは大体われわれのところへ処分権があるように考えまして、大体鉄道直接に使いましたもの、それから車輛会社等に使わせて、鉄道の車輛として間接に使つたもの、あるいは陸運関係としてバス、トラツクの小運送業、道路運送業等に拂い下げたもの、それが大部分でありまして、一部われわれとして不要品と考えましたものは弘済会を通じて拂い下げたものもございます。 それから統制法規の関係につきましては、いわゆる指定生産資材の制度が二十一年の二月かに公布されたわけでありますが、これがきまつたのが二十二年の一月でありまして、当分の間指定生産資材については弘済会に扱わせませんでした。その間事務的に安定本部の方へわれわれ連絡いたしまして、十一月安定本部との間に書面の往復がありまして、それによつて弘済会もある程度やつてよろしいという承認がありましたので、それによつてやつております。
○鍛冶委員長 この特殊物件は主として軍用品でしたね。
○中村證人 はい。
○鍛冶委員長 あなたの方でそういう拂い下げをしてもいいようになつたのはどうしてなつたのですか。
○中村證人 それは処分権が鉄道当局にまかせられているという解釈です。それは現在量配分方式の中に、鉄道に全部まかせるというふうに読めるのです。と同時に、これは建設院――当時内務省から引継いた建設院から、連合軍の報告の中においても、鉄道本省の関係においては内務省と同じように処理をしてもよろしいというふうに報告されております。
○鍛冶委員長 建輸省の所有物になつたのですか、それとも、所有物にならぬか、ただ処分だけをまかされたのですか。
○中村證人 法規的な解釈はなかなかむずかしいと思いますが、それに対する直接のお答えになるかどうかわかりませんが、運輸省が一般会計で保管をしておる。そうして使うときに鉄道の特別会計に入れて使うのだということになつております。それで統制團体に出しますものは大体一般会計からそのまま出ております。それからあと陸上関係で使う場合、車輛業者にやるとか、あるいは私鉄に拂い下げるとか、そういう場合は鉄道の特別会計を通してやつております。
○鍛冶委員長 入つた金は鉄道の金になりますか。
○中村證人 鉄道の金になるとともに、一般会計にその金を繰入れております。
○鍛冶委員長 そうして結局は……。
○中村證人 そういう意味から申しますと、鉄道が預つて持つておるけれども、処分権は、一般会計にある間は明らかに先方のものだという考え方だと思います。そう推定されるのであります。
○鍛冶委員長 鉄道自身で使つたら……。
○中村證人 それもやはり一般会計として、私の方は物を外から買つたと同じように購入費予算を組んで、一般会計から拂い込んでおります。
○鍛冶委員長 鉄道の歳出で一般会計の歳入になるわけですか。
○中村證人 そうです。
○鍛冶委員長 それからあなたの方の必需資材である石炭、鉱材、枕木等を多量に拂い下げしておられるが、これは全然別ですか。
○中村證人 それは弘済会を通じてじやないだろうと思いますが、それにつきましては私のやつておりました時代もありましたし、私のいない時代もありますので、一括してお答え申します。石炭につきましては一つは当時非常にセメントがなくて困つておりましたので、商工省の化学局長と連絡の上、化学局長から正式の書面をいただきまして、セメント業者に石炭をやり、その見返りとしてセメントをこちらにいただいたという関係になつております。もう一つはちようど戰爭中川崎の火力発電所で相当石炭を持つておりましたか、爆撃を受けまして、どろと石炭が一緒になつたような石炭かあつた。当時石炭事情が非常に苦しくなりましたときで、私の方の鉄道へ納品をしておる会社が石炭がなくて物ができない。それじや鉄道が困るからというので若干それを拂い下げたところがあると思います。なおもう一つ、昨年の春ころだと思いますが、非常に鉄道の車の修繕か悪いので、それを早く修繕しろというような関係方面のアドバイスがありまして、それまでは鉄道は車輛の処理というものは自分のところでだけでしかやつておりませんが、民間へ出して急いで早く修理をしろと言われました。その場合石炭の配当が、安定本部のルートを通してやつているのでは間に合わなかつたので、一部車輛会社へやつたのもあります。おもなものはそういうものであります。枕木につきましては大体專用鉄道なんかはなかなか枕木が入手できないからというので、買却しておるのが大部分であります。それから鋼材につきましては、先ほど申しましたように鉄鋼板とか、あとは鉄道の仕事をやつておる会社で製品をつくるため、あるいは爆撃された設備を復旧するためのもので、拂い下げておるのが大部分であります。
○鍛冶委員長 値段なんかは普通より安くやるのですか。
○中村證人 値段は安くやつておりません。ただ爆撃された石炭はどろがまじつておつたりしましたので、割引しております。
○鍛冶委員長 特に安いものがあるようですが、何か理由があつたのですか。
○中村證人 石炭は私がやつたものではないのでありますが、川崎の発電所の石炭は、安くなつておるように聞いております。
○鍛冶委員長 昭和二十二年二月十九日に、運輸省から弘済会へ発動機百三十台を拂い下げておるようでありますが、そういう事実がありましたか。
○中村證人 ありますが、それは発電機の間違いでしよう。
○鍛冶委員長 発電機ですか。それをやるときには、どの課でどの人がどういうことをやるのですか。
○中村證人 これは賣却は総務課というところでやつておりますが、値段の査定は今購買課と言つておりますが、当時は機材課と言つた、その機材課の担当者で二、三人機械の方の專門家が現品を見て、当時の時價を算出し、その算出した時値に基いて、さらにそれを、ちりにまみれたり雨ざらしになつて長年置かれていたものを、二割か三割かその査定から値引きをして弘済会に賣つております。
○鍛冶委員長 機材課で時價を定めて、それを総務課に持つて來るのですか。それで総務課で契約するのですか。
○中村證人 そうです。
○鍛冶委員長 それでは値段の決定は機材課にあるのですね。
○中村證人 時價の査定はそうです。
○鍛冶委員長 値引きは。
○中村證人 値引きは総務課でやつております。
○鍛冶委員長 この百三十台の拂い下げに関する担当者は、どういう人とどういう人がおりました。
○中村證人 賣却の方は牛込君がやつておりますので、牛込君に聞いていただくとわかりますが、今のところ私にはよくわかりません。
○鍛冶委員長 それでは契約するだけでなく、値引きの方も牛込氏がやるのですか。
○中村證人 値引きをして契約することを一緒にやつたのです。
○鍛冶委員長 そうすると機材課でつけた値段は覚えておりますか。
○中村證人 資料にございますけれども、長いものなのでお貸ししましようか。
○鍛冶委員長 合計したものか何かありませんか。
○中村證人 一ぺん一ぺんみな違う査定の方法になつておるのですが……。それも牛込君が詳しく知つているはずです。
○鍛冶委員長 結局これは機材課できめたのですね。
○中村證人 賣却した値段は私の方できめたわけであります。 たとえばKVAの二百五十ボルトの交流発電機でございます。これは六万円という時價の査定がございまして、これに対しまして六割引、すなわち四割の値段で二万四千円と査定いたしました。それに対してなお二割を引いて一万九千二百円という單價で賣却しております。
○鍛冶委員長 今あなたのおつしやつた四割引いた値段というのは、それは総務課できめるのですか、機材課できめるのですか。
○中村證人 これは総務課できめる。六万円というのを機材課で出しますね……。
○鍛冶委員長 機材課で時價をきめて……。時價というのは……。
○中村證人 新品の時價です。
○鍛冶委員長 古物としての値段を総務課できめて、さらに二割引する、こういうことになりますか、その二割引というのはどういう根拠ですか。
○中村證人 これは手数料の関係や何かを考えたものだと思います。
○鍛冶委員長 これは弘済会のほかへ賣るとすれば、もつと高く賣れたものじやないのですか。
○中村證人 その点は結局六割引いたということが問題になると思いますが、あるいはそういうことがあつたかもしれないと思います。
○鍛冶委員長 実際はずいぶんいい値段で賣れておるようですね。その点は御存じないのですか。
○中村證人 それはあとから聞いたわけですが、これも弘済会の方に言つていただくとよいと思いますけれども、ずいぶん評價が安いものから高いものまでいろいろあつたわけです。そういうものについての需要につきまして、当時経済が混乱しておりましたので、需要があるかないかということについての見通しが非常にむずかしかつたということが言えるのじやないかと思います。
○鍛冶委員長 賣り渡しについてあなたの方からさしずされたことがありますか。
○中村證人 さしずしたことはないと思います。特に発電機につきましては全然ないと思います。
○鍛冶委員長 その程度にしておきましよう。それから二十二年九月十五日から二十四年一月までのニツケル百七十一トン八百二十五キロを拂い下げておるようですが、そのうちの五十五%、九十四トンを弘済会に対して拂い下げておりますね。これに対しては担当者はどういうものとどういうものとあつたのですか。
○中村證人 これは特殊物件でしたから、牛込君の方に磯貝という総務課の、当時は需給課ですか、需給課の担当者がありました。
○鍛冶委員長 機材課には関係ないのですね。
○中村證人 関係しておりません。需給課の方も値段については関係しておりません。そういうものを賣つていいかどうかということだけの判定をするわけです。
○鍛冶委員長 これは弘済会へ行つたものと弘済会へ行かぬものがありますが、ほかへ行つたものよりは弘済会に行つたものはずつと安く行つておりますが、これはどういうわけですか。
○中村證人 それはただいま申しました二割引とい、割引率を適用したものと思います。
○鍛冶委員長 ところがほかのものは帳簿價格より一割余計にしてある。
○中村證人 それは前提と称しまして、今まで賣りました場合もそういうことをやつたわけです。
○鍛冶委員長 それはほかのものは一割くらいかけても、当時としては喜んでとつたでしよう。
○中村證人 喜んでとつたかどうかはわかりません。
○鍛冶委員長 ほかへ行けばもつと高く賣れるものを弘済会へそれより三割引いてやらなければならぬという理由がわからない。どういうわけですか。直接賣つたらよさそうですが……。
○中村證人 私は逃げるわけてはありませんが、その問題が起りましたときには、私は総務課長をやつていなかつた。おそらく二割引ということを機械的に適用したのじやないかと思います。それで御承知かもしれませんけれども、昨年の十一月ころになりまして、そういうことをやめまして、大体古と同じようにやつております。
○鍛冶委員長 当時あなたはおいでにならなかつたのですか。
○中村證人 その後に私がまた総務課長に帰つて來たこともございますが、前からそういうことになつていたと記憶しております。
○鍛冶委員長 二十二年の十月十一日に四十トン、一トンにつき八万円で賣つておりますね。ところが二十三年の四月、五月、六月、十月、十一月、これはあなたの課長時代ですね。
○中村證人 私は二十三年の五月からかわりました。
○鍛冶委員長 ところが五月二十二日も八万円、六月三日も八万円、十月十六日も八万円、ところが十一月十五日には十一万円で行つておりますね。この二十三年の十一月というのは弘済会だそうですね。
○中村證人 そうです。
○鍛冶委員長 こちらの委員会で調べるようになつたら十一万円に飛び上つたのだそうですが……。
○中村證人 そういうことではないと思います。
○鍛冶委員長 どういうわけてすか。
○中村證人 弘済会に値引きいたしましたのは、先に申しましたように手数料の関係もありましたし、もうかるのももうからないのも一括して処理させようと考えたので、そういう値引をやつたわけであります。それで一年ばかりやりまして、相当利益が上るということがわかりましたから、全部そういう値引をやめまして、手数料を五%ということで去年の秋からかえてやつておると思います。
○鍛冶委員長 ニツケルの素材だつたならば、賣れ行きがよいとか悪いということはないでしよう。その当時だつたらたいへんでしよう。
○中村證人 それほど需要がなかつたのじやないかと思います。それでこういうふうに値段が、時期がばらばらに出ているのじやないかと思います。
○鍛冶委員長 弘済会以外は割掛金をやつているのはどういう関係でやられるのですか。
○中村證人 それは私の方で購入したり、倉庫に保管していたり何かする、そういう人件費なり、物件費なりを回收するという意味であります。
○鍛冶委員長 弘済会にやるものはそういう必要はなかつたのか。
○中村證人 必要があるなしでなくて、別の観点から、一つの補助機関としてやる。一番初めに弘済会にやるときまりましたときに、割掛けは徴收しないということにきまつたはずであります。
○鍛冶委員長 あなたの方で弘済会の会計を監査しておると先ほどおつしやつたのですが、弘済会では会議費というものがたいへんにいつておるのですが、これはどういうものでこれだけいつたかお調べになりましたか。
○中村證人 具体的には調べておりません。
○鍛冶委員長 二百三十七万円使つております。機密費十一万円、雜費四十六万円。
○中村證人 それはいつのことですか。
○鍛冶委員長 二十三年度だろう。交際費二十五万円。
○中村證人 同じ物品の置場が非常に全國的に散らばつておりましたので、相当辺鄙な所まで買いたい人を案内して行つたり何かする。そういうときにある程度費用がかかつたというふうに聞いております。
○鍛冶委員長 それは雜費でしようか、会議費、機密費、無費、交際費合計三百十九万円、あなたは監査したとおつしやるのだから聞くのですが……。
○中村證人 内容はくわしく存じません。監査したと申し上げたのは、若干言葉が間違つておつたかもしれませんが、われわれといたしましては、大体上半期、下半期別に向うから大体幾ら利益が出たという数字を見まして、それについて疑問の点を質疑應答したという程度であります。
○鍛冶委員長 利益が出るときには、いつた経費を差引かなければならぬ。
○中村證人 それはそうです。
○鍛冶委員長 そのときにそういうことは調べてみなかつたか。
○中村證人 私の方でいただいた資料は、こういうふうな非常に大ざつぱな資料をいただいて、これによつて一應見て行つたわけです。
○鍛冶委員長 局課長歓迎会費というのが会議費になつている。二万何千円だけれども……。 それからニツケルはカナダ製のモンドという最高級品だつたということですが、それはいかがですか。
○中村證人 ニツケルの質ははつきり覚えておりませんが、これはたしか特殊物件のはずでありまして……。
○鍛冶委員長 私は当時ニツケルの問題で扱つたことかあるから、やみ値は何十倍のものであるということは知つておるのだ。 ほかに何かお尋ねになりますか。
○小林(進)委員 ぼくはしろうとですからわからないのですが、一体弘済会というのはどういう人たちでつくつているのですか。みんな鉄道関係者だけですか。
○中村證人 そうとも限らないと思います。
○小林(進)委員 鉄道関係以外の方も入つておるわけですね。
○中村證人 大体鉄道の関係者と考えていただいてよろしいと思います。
○小林(進)委員 鉄道の退職した者、あるいはその家族、こういうわけですか、そこに一つの封建的な王國というものができたわけですな。
○中村證人 封建的かどうかということは御解釈です。
○小林(進)委員 とにかくいろいろ役所もあると思うのでありますけれども、ほかの役所あたりでは退職された方とか、関係者でそういう弘済会みたいなものをつくつている團体がほかにごさいまいすか。
○中村證人 ありませんね。
○小林(進)委員 そうすると、日本の官廳の組織の中で、鉄道弘済会みたいなものは、まずあなた方の所独特のものと解釈してよろしゆうございますか。
○中村證人 まあそう考えられると思います。
○小林(進)委員 それで拂い下げられる品物は、全部お上のものと解釈してよろしゆうございますね。
○中村證人 それは鉄道のものでございます。
○小林(進)委員 拂い下げられるときのあなた方のお氣持はどうですか。いわゆる失業者と言いますか、今まで血の繋つた連中をうまい目にあわしてやろうという氣持でやられるのが主なのか。國家の財産だから、なるべく公平に、國民に負担をかけないように拂い下げてやろうという氣持でやられるのか、どういう氣持で一体こういうものを拂い下げられるのか。
○中村證人 拂い下げの必要性はおわかりになつたと思いますが、それをどういう手段によつてやるかという点の御質問だと思いますが……。
○小林(進)委員 拂い下げるときのお氣持ですね。
○中村證人 拂い下げの必要性はこの氣持の中に入るのですが、弘済会を使いましたことにつきましては、先ほども冒頭に申し上げました通りに、われわれとしてに急速に整理をしたい、それがためにはどこか氣心のよく知れたものを自分のところの手足として使いたいということで、弘済会を使うことにしたわけであります。
○小林(進)委員 どうも先ほどから解釈していると、不急不要とおつしやいますが、不急不要という観念は、あなたの観念とわれわれの観念とは天地雲泥の差がある。実にちつとも不急じやない。われわれとしては垂延おくあたわざる品物を、あなた方の方では不急不要の品物として拂い下げておる。そこに大きな見解の差があるのです。
○中村證人 それは鉄道といたしまして不急不要なんですから……。
○小林(進)委員 二十三年の九月ですが、六千二百カロリーの石炭を一トン百九十五円で拂い下げておる。こういうのはどろ炭ということはどうしても出て來ない。六千二百カロリーといえば今でも大した石炭です。こういうのを一トン百九十五円で拂い下げておる。これは私の資料じやないのですが……。
○中村證人 もう少し調べてみますが、どちらの資料ですか。
○小林(進)委員 これは共産党の諸君が持つて、來た資料です。これは一つの例ですが、二十二年の。六月に同じく一トン三百二十円で一万一千六百二十三トン拂い下げておる。
○中村證人 二十二年六月のはお話申し上げましたが、それはセメントとバーターの関係です。御質問がなかつたので申し上げておりませんが、私の方は契約ができなくても、相手の信用が十分なときには、現品の仮渡しをしておきまして、そのときのマル公を基準として考えております。
○小林(進)委員 そのバーターがあやしいのです。あなた方はバーターバーターとおつしやいますけれども、何かセメントをもらつたとか、鉄をもらつたとか、これはあとでゆつくり御質問を申し上げますが、これはともかくといたしまして、一体そういう拂い下げのための手足、手足とおつしやいますが、手足のためにあなた方の同輩や古手の職員で弘済会などという特殊なものをつくることが、今でもやはり正しいとお考えになつておりますか。
○中村證人 今は弘済会に不要不急物資を拂い下げることはやめております。
○小林(進)委員 どういうわけでおやめになつたのですか。
○中村證人 それは昨年の暮に、鉄道の買いますものにつきましては全部競爭入札制でやれという最高指令官の命令が來まして、それで買うものにつきまして、それから請負工事などの土木契約につきましての話でありますが、われわれは特殊な場合を除きまして、弘済会を使わずに競爭入札で行こうということを……。
○小林(進)委員 これは向うの方の指令ですか。
○中村證人 指令そのままではありませんが、その指令の精神をくんでやつたわけです。
○小林(進)委員 なるほど。われわれの言うことは聽かぬけれども、アメリカの、言うことは指令通りにおやりになる。それでよくわかりました。
○石田(一)委員 今ニツケルは特殊物件だとおつしやいましたが、ニツケルは特殊物件ですか。國鉄の所有物だとおつしやいましたけれども、当然に國鉄の所有物ですか……。
○中村證人 所有物ということは、若干疑問があるようにお話申し上げたつもりでありますが……。
○石田(一)委員 今小林君の御質問に対するお話で、國鉄の財産だからこれを拂い下げたというふうな……。
○中村證人 処分権は少くとも鉄道にある。
○石田(一)委員 鉄道にあつた場合に特殊物件の所有権は國鉄にありますか。その收益というものについては、何か他に方法かあるのではないですか。
○中村證人 收益と申しますと、それを賣つた代金は一應鉄道の特別会計に入りますが、さらに鉄道の特別会計から一般会計に金を拂わなければいけませんから……。
○石田(一)委員 そうすると國鉄の、少くとも運輸省の所有物件ではありませんね。
○中村證人 所有物件に、一般会計の國全体のものとして考えられます。ただ処分権が鉄道にあつた。
○石田(一)委員 その処分権のよつて來るべき法的根拠はどこにあるか。
○中村證人 それは先ほど申し上げましたが、原材料の配分方式、そこにあると思います。
○石田(一)委員 その処分権がある。先ほどちよつと小林君におつしやつた鉄道の所有物であるから拂い下げた、それは間違いですね。
○中村證人 特殊物件に関する限り訂正させていただきます。
○田万委員 弘済会を整理事務の補助機関にしたというのはどういう理由ですか。
○中村證人 それは先ほどちよつと申し上げましたのですが、急速に整理しなくてはいけないというので、その場合外部の人がいろいろうちの用品庫、正式に倉庫と言つておりますが、倉庫に入つて來られても困りますし、監督権は私の方で持つておりますので、利益金その他についても十分監督ができる。
○田万委員 それだけの理由ですか。監督ができる、使うのに便利だという意味で補助機関にしたわけですか。
○中村證人 そうです。
○田万委員 その点は了解するとして、なぜ弘済会には特別にほかより割引率を不当と思われるくらい安くしておられるのですか。
○中村證人 それは先ほど申し上げましたように……(「はつきり言つた方がいい」)別段隠しておるわけでも何でもないのでありますが……。
○田万委員 はつきり言つてもらつた力がいい。あなたはわかつておるはずだ。
○中村證人 もうける場合も、もうからない場合もあるだろうということを考えたわけです。
○田万委員 それから本件の物件について、もうからぬものがあつたように聞いておりますが、ありますか。
○中村證人 あるように聞いております。物はわかりませんけれども、百万円くらいは損をしたという……。
○田万委員 もうけたのは全部でどのくらいですか。
○中村證人 もうけはただいまのところ四百四十万円ばかり……。
○田万委員 その四百四十万円という價格は、どれを基準にして四百四十万円もうけたのですか。
○中村證人 それは、收支計算をして……。
○田万委員 收支計算の基礎ですよ。
○中村證人 それは大体二割なり何なりを割引をしてもうけたものです。
○田万委員 四百四十万円がプラス、百万円はマイナスであつた……。
○中村證人 四百四十万円は百万円を差引して出て來た数字だと思います。
○田万委員 それで明らかに四百四十万円のプラスになつた。それはどこを基準にしてプラスになつたのですか。割引して賣つた價格で四百四十万円プラスになつたのですか。
○中村證人 そうではありませんが、弘済会がうちから買いまして、それをよそに賣つた、そこにある程度利益が出るはずであります。それから人件費なり、弘済会が使つた費用を差引いたものが四百四十万円であります。
○田万委員 割引を不当にせずに――われわれは不当と考えるのだが、普通の價格において、公正な見積りにおいて賣つた場合には、大体どのくらいの利益だということを現在考えておられますか。
○中村證人 結局弘済会が一億数千万円のものをこの関係で扱つておるのですが、それで利益が四百四十万円という計算になつております。
○田万委員 ではさらにお尋ねしますが、先ほど委員長の質問の中において、ニツケル、一トン八万円とかいう、これが考査委員会にかかつた後に十一万円というのは時間的な関係になつて來るかしれませんが、その上げた理由は利益があつたから十一万円にした。利益があつた、なかつたということにいつごろ発見なさつたのですか。
○中村證人 先ほど申し上げたように、二十二年度末において八百万円の利益、下期は減りまして六百数十万円の利益になつた、毎半期半期に決算が出ておりますから、それを見ればわかります。
○田万委員 大体社会常識上、現在の氣持において、弘済会に特別に大きな割引をして、補助機関として使つた関係もあるのだろうけれども、あまりに割引しすぎておつた。常識から考えてですよ。いわゆる戰時中に國民の膏血をしぼつて買つたものだ。一鉄道の私有物でない、國家のものだ。そういうものをこういうふうにやつたことについては大きなあやまちがあるということをわれわれは確信しているのですが、今日あなたが総務課長の立場において振りかえつて考えた場合にどういう考えを持つておりますか。率直に、これは國民の一人として良心的に私は御回答願いたい。
○中村證人 氣持を申し上げますと、当時はあの通牒――お手元に行つているかどうかわかりませんけれども、大体例外的に割引をしろ、その例外的に割引をする場合はあの率によつてやれ、各鉄道局はばらばらにあつて、あるところは一割、あるところは二割三割引くというのではぐあいが悪いから、大体割引はこれを基準にしろ、参考にしろという通牒が來たわけです。当面の私たちの氣持としては弘済会にあまりに不当な割引をしては困る、といつて損を生じた場合には損をこつちでカバーしてやるという……。
○田万委員 そういう答弁でなく、端的に言うてもらいたい。
○中村證人 ですから、端的に申し上げるつもりですが、それがたまたまわれわれの指導も十分とまで行かなかつたと思いますが、例外的に扱つてもらうべきものが原則的なものになつている、実際の扱いが……。それでああいう利益が出て來たんだというように考えるわけであります。ただその利益につきましては、あくまでもわれわれとしては処分権を持つているので、弘済会にかつてに適当なことをさせることは、考えておりません。
○田万委員 処分権の行使には非常に遺憾な点があつたということは今日お認めでございますね。振りかえつて……。
○中村證人 利益の処分権でございますか。
○鍛冶委員長 安すぎて拂い下げしたということですよ、端的に言うと……。
○田万委員 そうです。その点です。簡單に言つたらどうです。
○中村證人 それはわれわれの氣持が現場に徹底しなかつた点は遺憾と思います。
○田万委員 徹底しなかつたと言うのは、徹底しなかつたために非常に安すぎたということをお認めになつたわけですね。
○中村證人 そうです。
○田万委員 なお、あなたに総務課長の立場に対してお尋ねするのですが、不当價格によつて買つた人が非常な利益を得た。そういう人に対して追徴でもしてお金をひとつ國家のために取立てようという考えは総務課長としてございませんか。
○中村證人 ただいま総務課長総務課長と申されましたけれども、実は私総務課長の仕事をやつていないのでございます。先ほど申し上げたように、五月までしか総務課長の仕事をやつていないので、ただいまは仕事がかわつておりますから……。
○田万委員 現在の総務課長は……。
○中村證人 長尾という人かやつております。
○田万委員 あなたは総務課長でなくても、やはり官吏として、当時の一部の責任はあなたにあると思われるのだが、不当な價格によつて利益を得た人間に対して追徴さしたいというような氣持がありますか。われわれは十分あるのだが。
○中村證人 利益付を得た人間と申しますか、個人を指すのですか。
○田万委員 個人であろうが法人團体であろうが……。
○中村證人 追徴と言いますと若干の問題があるのですが……。
○田万委員 あまり安く賣り過ぎて、買うた人間は安く買い過ぎてもうけているのです。そういう者に対して鉄道においてもう一度過去にさかのぼつて、当時の價格としてこれが時價に相当であつたという点にまで引上げて、金を出さすというような考えはないのですか。
○中村證人 ただいまのところ私どもとしては……。
○田万委員 したいという気持はある。
○中村證人 私どもとしては考えておりませんが、結局利益金が問題だと思いますが、利益金の処分のときに、それを一般の從事員の福利厚生施設、あるいは面接雜收入として鉄道会計に繰入れさせるかということが問題になるのではないかと思いますが、それは考えられないと思いますが、方針はきまつておりません。
○田万委員 考え得るというわけだね。
○中村證人 はあ。
○田万委員 けつこうです。
○鍛冶委員長 ちよつともう一つ承りますが、あなたの方から直接賣られたものは株式会社岸本商店。
○中村證人 ニツケルでございますか。
○鍛冶委員長 ニツケルです。二十三年十月十六日に十一万円、それ以後はみなずつと十一万円行つております。室町物産、扶桑金属等へ――ところが弘済会から岸本商店へ賣つておるものは九万円に行つておるのです。あなたの方からは直接は十一万円、弘済会からは九万円に行つております。もつとも十一万三千円に行つておるのもあるが、主として九万円に行つております。これは正当に九万円に行つておるのですか。あなたの方から十一万円で行つておるものを、弘済会から九万円で買うということはちよつと常識では判断できない。
○中村證人 私の方から十一万円に賣つた分について……。
○鍛冶委員長 いや直接は十一万円で賣つておる。一割の倉庫料か何か手数料をとつて賣つておられる。ところが弘済会の方へあなたの方から八万円でやつておりますが、そこで弘済会から岸本商店その他へ九万円でやつておる。こういうことは実際に九万円に行つておるのでしようか。
○中村證人 そこまでは私の方としては何とも申し上げかねるのでございます。
○鍛冶委員長 大体調べられればわかりそうなものだ。
○中村證人 弘済会はその先幾らで賣つたか、そういうことは具体的には一々チエツクしておらないのであります。
○鍛冶委員長 われわれの常識からさようなことがあり得べきものとは思えません。そこにどうもふしぎなところがあるのですが、じやあその程度にしておきましよう。
○神山委員 二、三お尋ねしますか、不急不用物資を認定するときには、どういう基準でおやりになつておりますか。
○中村證人 それは大体予算関係その他から見まして、その年あるいは翌年に使えないようなもの。
○神山委員 それをどういう機関でどういうふうにだれが認定するのですか。
○中村證人 それは資材整理委員会というのをつくりまして、全部鉄道局の方からもリストをとりまして、それによつて鉄道の関係官が集りまして、それで認定しております。
○神山委員 鉄道の関係者は全部集つているわけですね。
○中村證人 そうです。
○神山委員 その常任幹事と言いますか、何と言いますか、幹事みたいな仕事をやつておるのはどなたですか。
○中村證人 当時資材局総務課長がやつておりました。
○神山委員 あなたですね。
○中村證人 当時は別の総務課長がおりましたので、これがやつておりました。
○神山委員 もう一ぺん念のために聞きますが、あなたは二十二年の九月からですか。
○中村證人 いや二十二年二月から五月までと、二十三年五月から二十四年五月までです。
○神山委員 そうすると間に一年欠けておるけれども、その前後の事情はあなたは御承知のわけですね。
○中村證人 わかつております。
○神山委員 その次にお尋ねしますが、これはあなた自身かおつしやつたことなのですけれども、この價格を最後に決定する場合には、機材課で何をきめるのですか。
○中村證人 それは発電機の場合だけでございますけれども、それは新品としての時價をきめるわけであります。
○神山委員 発電機の新品としての時價を、何も機材課できめなくともいいじやないですか。
○中村證人 それが大体の單價の基準ベースになりまして、それから四割引いた、あるいは六割引いた……。
○神山委員 その引いた責任は総務課で負うわけですね。
○中村證人 そうです。
○神山委員 私たちの、これも委員長じやありませんが、常識から言えば、何も資材課で時價なりマル公なりをきめるといつたつて、機材課できめる必要はないと思う。機材課できめるのは多分時價でなくてその物自身持つている値段をきめるのじやないかと思いますが、その通りですか。
○中村證人 それは機材課では定めにくいと思うのであります。
○神山委員 どうしてですか。
○中村證人 機材課は、新品ばかり賣つておるところであります。
○神山委員 そうすると中古はわからないのですか。それでは一つもきめたことにはならないじやないですか。
○中村證人 機材課で新品として幾らという値段をきめまして、それを賣りますときにも、たとえば減價償却の計算は、やはり総務課でやるわけでありますから、そういう計算率を適用してきめます。
○神山委員 減價償却なんかは、前でしたらよいでしようけれども、あなたが総務課長であつたころですと、時價なんか何も機材課できめなくてもいいじやないか、きまつておるじやないか。きめるとすればほんとうの時價を機材課できめるんじやないか、こう解釈せざるを得ないのです。
○中村證人 最低原價を機材課できめると思います。
○神山委員 それから六割引いたものをあなた方でおやりになつたのですね。
○中村證人 そうです。
○神山委員 今まで委員長その他の委員諸君が一つの疑いを持たれたのは、ここにあるのであります。從つて私としては職制の上から言つても、また今言つたような実際の値段をきめた点でも、総務課長に責任が一應あるということさえ明らかになればいいのであります。そうですね。
○中村證人 そうです。
○神山委員 あなたの意図いかんにかかわらず、職制及び官制の上から言つても、あなたに責任がある。こういうことですね。
○中村證人 そうです。
○神山委員 結果から見れば安いものも高いものもあるというふうなお話でありましたが、安くて損したものはどんなものでしようか。
○中村證人 それは私具体的には詳しく聞いておりませんが、いろいろ弘済会の証人を呼ばれておるようでありますから、それから聞いていただきたいと思います。
○神山委員 それはあなたに言われなくてもこちらでやります。
○中村證人 調べろとおつしやれば私の方で調べます。
○神山委員 都合によつては委員長を通して聞きます。 それでは二、三お尋ねしますが、前後の総務課長のときのことをお尋ねします。これは常識的にお答え願つていいのですが、たとえば二十二年三月十八日にふとん七千五百枚を、百四十九万八千九百七十円で弘済会へ賣渡しておる。これは御承知ですか。
○中村證人 知つております。
○神山委員 一枚約二百円ですから、よほどひどいふとんだと思いますが、どうですか。
○中村證人 非常にひどいふとんでしたが、もつといいものが安く買えた。東京鉄道局から、これはいらないから賣つてくれという話もあつた。それで賣つたわけです。
○神山委員 そうしますと、ふとんは一枚二百円で賣つたのですが、あなたの方で買えた値段というのは幾らくらいで買えたのですか。
○中村證人 私の方で賣りましたのは、三布というのは百八十円、四布というのは百八十二円で賣つておりますが、当時東鉄で買いましたのは、三布が百五十円、四布か百四十円で、新しい方が安かつた。
○神山委員 この点は一應値段だけ聞くと安いが、あなたの方で拂い下げたのは、純綿で、むろん綿が入つていて、安いのは木綿に違いないがその方がいいのだ。
○中村證人 私はつきり記憶しておりませんが……。
○神山委員 あなたは見ていないかもしれませんか、もちろん綿は悪いし、柄は人絹のへらへらしたものかわからないが、こういうところが問題に上ります限り、あなたの金額の上の説明だけでは、これか不当か不当でないかという認定にはならぬ。その点だけ聞いておけばよい。 それからガソリンを、少数だけれども約二百リツトル三百十二円四十銭で賣つておる。一リツトル一円六十銭、これはどうです。常識的に考えて……。
○中村證人 これは実際に現品が渡りましたのは相当早かつた。先ほど申し上げましたように、これらのものは普通貸渡しということをやつておりますが、その貸渡ししましたころは單價が安かつたのです。
○神山委員 あなたの方の帳面を調べると、そういうように片づけられてしまつておるのだけれども、しかし実際の社会通念では、先に現品を渡してしまつて、あとで帳簿を整理するということは、疑惑を持たれるのはしかたがない。 今度はニツケルの方だが、文字通り通り抜けになつておる。これはあとで弘済会の人にゆつくり聞きますが、鍛冶委員長の指摘するように、値段の点と言い、受渡しの点と言い、帳簿の整理と言い、至るところ不明確な点が一ぱいある。それでお氣の毒でありますが、中村さんに、不正を調べるために、証人としておいで願つておる。私ども遺憾だと思いますが、これは職務上しかたがないと思います。それからまだありますが、これは弘済会の関係したことのようでもありますが、あなたの方にもやはり関係しておるのですが、二十三年二月三日契約して、弘済会に対して信管鋼一千トンを賣り渡しておるのです。この値段ですが一トン当り二千二百円で拂い下げされておる。ところがその後に宇部重工にすぐ弘済会から賣り渡して、宇部重工はこれをまた再圧延として大阪で五千五百円で買手を求めておる。こういうような事実があるわけです。しかし品名はこの場合違つておる。こういう事実がある。これはほんの一例です。鉄道の拂い下げの問題全面に対してあなたを証人に呼ぶ機会がまた別にあると思うので、きようは弘済会関係だけを聞くが、こういうことが無数にある。市場で五千五百円で買手があるものを、二千二百円で弘済会にどうして拂い下げなければならぬか、こういう点どうしても解くことができない。二千二百円の値段をきめたのは、課長であつたあなただということになれば、ここで一應どういうわけでそうなつたか聞きたい。
○中村證人 原價計算比較表を持つておりますが、一應原價計算して、普通の鋼の場合と信管鋼の場合と歩留りが違う、またいろいろ事情がありまして、搬出費用とかそういうものを差引いて、一應当時のマル公を建前として、あとは磨き棒鋼にするためにとういうような金がかかるかというようなことを原價計算して出しました。
○神山委員 それはわかりますが、原價計算して出したということ、要するにその原價計算がいかにインチキ、不当であるかということを指摘されておる事実がある。現にどうして市場で五千五百円で買手があるものを二千二百円で拂い下げたか、どんな計算でやつておるか、それ自身が不当だということの立証にならないか、そう言えますね。
○中村證人 計算自体でなくて、磨き棒に使うか使わないかという点にその問題があるのかもしれないと思います。
○神山委員 さつきのニツケルに似た問題で、処分権その他のことを言つておるのでなくて、價格そのものが不当か不当でないかということをお尋ねしておるのですが、それはそれでよいです。それから先ほど鍛冶委員長が弘済会に対する拂い下げ價格が特に安くなつておる、この理由いかんというようにお尋ねになつたのですが、その根拠を私もう一ぺん聞いておきたい。
○中村證人 それは何回も繰返すことになりますが、弘済会が鉄道の整理の手助け機関として、手足として使うという点が一番おもな点。それと利益金の処分について、鉄道が十分監督できるという点がおもな点でありまして、二割のマージンは、閉鎖機関等を処理する場合、大体マル公で引いて二割くらいになると思います。
○神山委員 その点ですね、あなたのおつしやることはわかりますし、そういう手続上の問題について、昭和二十一年十一月七日の鉄資総第千四百十六号、これは鉄道総局の資材局長の名で出ておる、通牒ですね、こういう基礎があるから、あなたのおつしやつたことは鉄道の省内に関する限り一應もつともだというように言えると思います。それはわかつておりますが、しかし先ほどのあなたの鍛冶委員長に対する御回答の中では、あなた方の認定でやつたというようにおつしやつておるのですが……。
○中村證人 具体的には適用……。
○神山委員 それを私さつきから聞いておる。くどくなりますがもう一ぺんお尋ねしたい。あなたのおつしやるように、全部が不良、腐朽品であつたということがはつきり言えますか。
○中村證人 言えます。
○神山委員 少くともあなたの方で認定した。こういうことですね。
○中村證人 そうです。
○神山委員 それ以上でないわけですね。あなたの力で認定した、こういうことさえわかれば私たちの方はよいわけです。そこでまたもう一つ問題があるわけですが、ちよつとお尋ねしたい点は、先ほど総司令部側から指令が來て、買う物や賣る物、そういうものについては競争入札にしろというように言われたと言われておりますが、それはいつですか。
○中村證人 二十三年の十二万三十日くらいだつたと思いますが、日にちははつきりしておりません。
○神山委員 そうしますと、これをもつと的確に、日本流儀に言いますと、これは公賣かあるいは競争入札にしろ、こういうことでしよう。
○中村證人 そうです。
○神山委員 それではお尋ねしますが、その後は契約の状態はどうなつております。
○中村證人 その後、その指令が参りまして、具体的な問題については民間運輸局と連絡しろということで、具体的にいろいろとこまかい問題がありましたから、折衝いたしまして、民間運輸局との了解は新年度からそういう方式でやる、そういう了解でありました。
○神山委員 新年度から……。
○中村證人 現に旧年度と新年度にまたがつて契約するものについては競争入札でやつております。
○神山委員 随意契約はありませんか。
○中村證人 若干例外として残つたものもあります。一つは購入契約について申し上げますと、統制関係でもつて商工省からメーカーを指定して來るわけですが、そういう場合、第四・四半期で、そういうわくでやられるとき、そういうときはやむを得す暫定的、過渡的に随意契約をやつておる。金額が非常に少うございまして、件数が非常に上りますので、一件三万円見当までは随意契約でやつてよいのです。
○神山委員 それはわかりました。その場合金額の小さい方は問題でなくして、金額の小さい場合あなた方非常に苦しめておるということは私も知つておるわけだか、でつかい方は商工省の指定によつてやつておるというのですか。
○中村證人 商工省の指定した車輛なんかについては、資材も割当が行つて、ほぼ製作にかかつておるというものについては暫定的にやつております。
○神山委員 それで先ほどから、小林委員から盛んにお尋ねが出たバーターの問題と関連があるのですが、これはほとんど商工省とあなた方との話合いになつております。これはあなた方としては法律的には、あるいは法規的には合法的かもしれない。しかしそこにこまかく言えば、いくらでも私ども資料を持つておるから言えますが、あとの証人もありますし、あなたもお疲れのようで、このくらいでやめますが、全体を通してみますと、商工省の上の方の人と、國鉄の上の方の人がうまく話合つてやつておるという印象を受取らざるを得ない。これはセメントと石炭のバーター、それ以外の拂い下げ事件全体を通しての印象です。あなた自身どう思いますか。
○中村證人 そういうことは絶対ないと思います。
○神山委員 そういうことをあなたの方で言うとぼくの方もうるさくなりますかね。
○中村證人 変な関係とかおつしやつたので、そういう関係はないと思うのであります。
○神山委員 それではもう一つお尋ねしますが、あなた方と弘済会との間の品物のやりとり、値段の点についてあなたはどう思いますか。あなたは役人としてはこういうふうな職制がきまつており、通牒があり、それに基いてやつたのだから、あなたとしては法に基いて、総務課長としてやつたと思う。しかし社会の健全なる常識で考えて不当か不当でないか、人や納得させることができますか。
○中村證人 それは先ほどから申しますように、結果から申しますと若干遺憾な点があつたと思います。
○神山委員 それか弘済会に若干多いかどうか別として、こまかく言えばいくらも他のバーターにもあるということをここで付随的に言つておけばよかつたわけです。これはあとで本格的にやることですからよろしいのです。 それじやもう一つお尋ねしますが、二十三年度にはどのくらい拂い下げるつもりだつたのですか。
○中村證人 七億くらいじやなかつたかと思います。
○神山委員 それは予算面ではどのくらいになりましたか。
○中村證人 予算ではもう少し少なかつたんじやなかつたですかね。五億くらいじやなかつたかと記憶しておりますが、はつきり記憶しておりません。
○神山委員 五億もありますか。
○中村證人 雜收入としての予算です。
○神山委員 拂い下げしたものが雜收入に含まれているのですか。拂い下げそのものが雜收入ですか。
○中村證人 拂い下げられた收益が雜收入の中に入つております。
○神山委員 それが五億円あるというのですか。
○中村證人 予算として五億円くらい見積つておつた。われわれとしてはもつとたくさんやりたいということで、七億くらいだつたと思います。
○神山委員 その点について、あなた方と組合側の意見の食い違いがあつたことは私たちも知つております。今こまかい数字は言わないけれども、あなたの方の予算が七億、実際が五億ということだけ聞いておきます。
○中村證人 実際じやない。実績はもう少しあつたと思います。七億より欠けましたが、七億と五億との間だと思います。
○神山委員 弘済会のことからちよつとずれますが、参考にあとの事件とも関係するので、聞いておきたいのですが、ゴム長四十二円、ゴムくつ一足十八円、こういうふうな値段で拂い下げられている事実がありますか。これは弘済会じやありませんけれども……。
○中村證人 盛岡の問題ですね。あれは私たち詳しく知らなかつたのですが、檢査院から照会がありましたので詳しく調べました。当時わかつたことは大湊の海軍部から終戰の当時もらつたもので、岩屋か何かに相当長く入つておつて、ものがかなり悪くなつておるというので、当時値引きして賣つたということを聞いております。
○神山委員 当時商工省のマル公は六十九円五十銭だつたということは御存じですね。
○中村證人 はい。
○神山委員 もう一つお尋ねしたいのは、ちようどそのときに地下たびがない、長くつがないといつて、青森の鉄道の職員諸君が苦しんでいたというのは御承知でしようね。
○中村證人 はい。
○神山委員 そういうときに十八円いくらで拂い下げるということは、どれほどの品物であつたか知らないが、あなたの公平な目から見て適当だと思いますか。
○中村證人 それは現品を見なくてはわかりませんが、大体において常識から言えば適当でないと思います。
○神山委員 現品を見ればますますけしからぬと思うでしよう。戰時中の品物の少しいたんだのと、昔の純綿やいいゴムでつくつたのと、戰後のもたもたしたものと違うと思う。從つて実際の値段から見ればもつと逆の開きがあるのではないか、そういうことが考えられますね。從つてこういうふうな不公平なことをあげろと言えは私は一ぱい資料がありますが、別の機会にします。こういう不当な印象を與えるようなことがたくさんあつたということだけは、遺憾ながら事実じやないかと思う。その一環として今度の弘済会の問題にも深刻な疑惑を持たれるということになつたのですが、感想はいかがですか。
○中村證人 感想は申し上げない方がいいと思います。
○神山委員 言わないということは、言わぬは言うにいやまさるということがありますから、言わない方がよければそれでいいと思います。
○石田(一)委員 ちよつと関連して……。今予算に雜收入として五億計上してあつた。それが拂い下げによつて得た價格は七億くらいあつただろうとおつしやるのですか。
○中村證人 そうじやない。七億と五億との間だつたんじやないかと思います。
○石田(一)委員 要するに予算の雜收入より多かつたことは事実ですね。
○中村證人 予算の面は御承知かと思いますが、ある程度かたく踏んでおる。われわれとしては事務的には七億くらいのものは整理したい、ところが経理当局はそれをかたく踏んで、七億出るかどうかわからないから五億にしておこうということで、実際やつたところが六億数千万になつたんじやないかと思います。
○鍛冶委員長 では済みました。 ―――――――――――――
○鍛冶委員長 牛込謙造さんですか。
○牛込證人 はい。
○鍛冶委員長 あなたは運輸省の鉄道総局資材局総務課の事務官だそうですが……。
○牛込證人 さようでございます。
○鍛冶委員長 いつからいつまでです
○牛込證人 昭和十四年の八月十五日だつたと思いました。
○鍛冶委員長 総務課の事務官をやられたのは……。
○牛込證人 はあ。
○鍛冶委員長 現在までずつとですか。
○牛込證人 さようでございます。今度東京日本國有鉄道公社の資材局の職員になりまして……。
○鍛冶委員長 昭和二十年九月から二十四年一月までの間に相当のものを拂い下げておるのですが、二十年九月から二十四年二月まではあなたは何をやつておりましたか。
○牛込證人 全部賣却を担当しておりました。
○鍛冶委員長 今言つたものには全部担当しておられたのですね。
○牛込證人 さようでございます。
○鍛冶委員長 今言つた期間の間に約九億七千余万円の省外拂い下げがあつたということですが、それはみなあなたがお扱いになつたのですか。
○牛込證人 さようでございます。全面的及び全面的でないものもあるかもしれませんが、とにかく必ずタツチしております。
○鍛冶委員長 省外賣却調べ総轄表というものは、あなたのところから出たのですか、これは全部あなたが取扱われたのですか。
○牛込證人 さようでございます。
○鍛冶委員長 これはどういう品物なんですか。拂い下げの対象になるものはどういうようなものですか。
○牛込證人 いろいろ考えまして、調書を見て申し上げてよいですか。
○鍛冶委員長 大体でいいです。
○牛込證人 種々雜多にありますので、結局読上げてしまうことになりますが、大体申し上げますが、鋼材でありますとか、セメントがわずか、石炭がわずか、軌條、それから汽車の鉄道車輛鋼くず、非鉄金属もございます。
○鍛冶委員長 ではこういうふうに聞きましよう。鉄道としての必需品はありますか。
○牛込證人 必需品ですか。
○鍛冶委員長 ええ。
○牛込證人 ございます。
○鍛冶委員長 その次は不要品。
○牛込證人 不要品もあります。
○鍛冶委員長 必需品はどいう所へ拂い下げるのですか。
○牛込證人 それは一つの甲という品物を入手することができませんので、それを入れるために乙という必需品の一部を割きまして、支給的にやりまして、それによつて加工納入させておるというようなことであります。
○鍛冶委員長 必需品は、そういうものに限りますか。
○牛込證人 そういうものに限ります。
○鍛冶委員長 不要品は……。
○牛込證人 不要品があれば場所ふさぎとして、金に換算しなければならぬというふうな品物でございます。
○鍛冶委員長 そこでそういう必需品は今言つたよりな方面でしようか、大体どういうような所へやつて、不要品はどういう所へ拂い下げておりますか。
○牛込證人 必需品は今申し上げたような経路を経て出ておりますが、その行き先は、今申し上げたように、食材局に購入をしております課がある。これはお手もとに差し上げてございますのは実績でございますから、過去の官制で申しますと、資材局の機材課、林材課、労需物資課、これへ入つておる商人のところへ行つたのが多いのです。 それから不要品の類はまあ大体不要品でも車輛でございます。鉄道車輛の会社に先年度なとは相当厖大なものを拂い下げなくてはならなくなりまして、これは軍政部からの指令にもよつたそうでありますが、貨車の廃車をしたことがございます。これなども廃車をしてしまうと、鉄道へ置くことは絶体にできませんから、これを適当に私鉄の面へ拂い下げたことがあります。 それから鉄くずでございます。これは各工機部から発生いたします鉄くずを日本の製鉄メーカーへ拂い下げております。
○鍛冶委員長 欽道弘済会を何か仲裁機関にしたそうですね。
○牛込證人 車輛鉄くずでございますか。
○鍛冶委員長 何か不要、不急品のもので……。
○牛込證人 それは特殊物件の一部、それから普通の貯蔵品の中には、過去一年間、今後一年間、使わなかつたものと、使わない見込みのものを不急不要物資としまして、これの整理をやりました。そのときに弘済会を代行機関に使用しました。
○鍛冶委員長 どういうわけで仲介機関に弘済会を選んだのですか。
○牛込證人 賣却の係は私のところにあるだけでありまして、ここで厖大なものを上手に賣りさばくことは不可能でありまして、できないのではないかと思います。これがもし鉄道に賣却のよい機関があつたならば、あるいは直接やつたかもしれませんけれども、そういう点だろうと思います。
○鍛冶委員長 ではなぜ弘済会に限つたのですか。
○牛込證人 弘済会は鉄道の外郭團体で、弘済会以外の商人にやるより公正だと思つた点もあります。これは私の推定であります。
○鍛冶委員長 外郭團体というのはどういうことですか。
○牛込證人 よく普通に外郭團体と申しまして、それを今使用しながら、その定義を知らないのははなはだおかしいのですけれども、その点はつきり今申し上げられません。存じません。
○鍛冶委員長 しかしあなた方が外郭團体と言うからには、外郭團体はどういうことだか知つているはずだ。
○牛込證人 今申し上げながらちよつとへんなまずかつた言葉を使つたと思いました。
○鍛冶委員長 一体それなら――かた苦しいのじやなくて、どういうことで鉄道と関係深いのですか。
○牛込證人 ほかの商人ですと、各專門家がございますので、その專門のものに対しては專門的の知識がございましようが、そのほかのものに対してはやはりしろうとであると思います。
○鍛冶委員長 いや弘済会というところは鉄道と関係が深い、こう言うのでしよう。もつと言えば他人じやないというのです。弘済会は鉄道とは他人ではないという意味でしよう。
○牛込證人 他人か親戚か、その点はぼくにもはつきり申し上げられませんですが……。
○鍛冶委員長 そんなことがわからぬですか、どんな関係にあつたのですか。
○牛込證人 もと鉄道にいた職員が行つておるというようなことが最大――そういう意味があるのじやないかと思います。
○鍛冶委員長 鉄道で監督をやつておるのではないか。
○牛込證人 監督しております。
○鍛冶委員長 そういうことを聞いておる。どんな監督か。
○牛込證人 監督ですか。――その点私存じませんが……。
○鍛冶委員長 それはよろしいですが、拂い下げの價格は、どこでどうしてきめてやるのですか。
○牛込證人 私の所で大体きめます。その大体をやりますのは、マル公などで、自分の所でわかつておりますものはすぐそれを使いますし、それから鉄道車輛のように、賣價の算定方式のきまつておるものは私の所でやりますが、マル公など種々雜多なものが参りまして、全部それを調べるにはひまがかかりますので、專門の係の者に聞いた方がよろしいので、大体この賣却の受付を、ただいま必需品の賣却のときに申し上げましたが、甲の係の者は自分の所に欲しい購入品がある。それが入らないためにある品物を拂い下げまして、そのある品物を持つておる、担当しております係から聞いて査定しております。
○鍛冶委員長 それは何係ですか。
○牛込證人 それは購入する係全般を指して申しております。
○鍛冶委員長 そこできめたらどうしてきめるのですか。
○牛込證人 それは、マル公のあるものはマル公の告示された年月日、告示番号、そういうものを付して書いて來てもらいます。それを決裁をとりますときに添付しまして、聞いた人間に合議いたしまして、それの調印をとつてやります。
○鍛冶委員長 鉄道弘済会へやるときにはどうするのですか。
○牛込證人 弘済会の場合には、所定の割引率がありますから、それを引いてやります。
○鍛冶委員長 そうすると、機材課なら機材課できめて來たその値段から割引率を引いてやるだけですか。
○牛込證人 さようでございます。
○鍛冶委員長 その間に、古物だからもつと引くとか何とかいうことをやるのではないですか。
○牛込證人 それは一つの賣價を出してもらつて來ますから、それにまたクラス別の所定の割掛を引くだけであります。
○鍛冶委員長 では聞きますが、あなたの所で電氣モーターを百三十台外へ賣つたそうですね。それらはどうしてきめたのですか。
○牛込證人 当時機材課というのがあしまして、その機材課でそうしたものを購入しておる担当官三名が合議できめて來てくれまして、それから二割引いて私の方でやつたのであります。
○鍛冶委員長 間違いありませんか。
○牛込證人 はあ。
○鍛冶委員長 そうすると、その機材課できめた價格は正当なる賣價としてきめて來るのですね。
○牛込證人 時價としてきめて來ます。
○鍛冶委員長 さらにあなたの方でそれをまたどれだけ引くということはないですね。
○牛込證人 それ以上は引きません。
○鍛冶委員長 その割引はどういう標準でするのですか。
○牛込證人 調書を見てよろしゆうございますか。
○鍛冶委員長 はい。
○牛込證人 きよう持つて参りませんでした。品物の状態によりまして、一番状態のよいものがAクラスとして二割引いております。次はBクラスとして五割引いております。それから廃品、スクラツプ化しているものを八割引いております。ただいまはやつておりません。
○鍛冶委員長 そういうことは総務課できめるのですね。
○牛込證人 総務課だけではありません。
○鍛冶委員長 どことどこできめるのですか。
○牛込證人 資材局全体できめるのです。
○鍛冶委員長 割引率は。
○牛込證人 資材局全体であります。但しこれは私担当が違いますので、決裁をとつたときどこでどういうふうにしてどこまで持つて行つたか知りませんから、お答えできないのです。
○鍛冶委員長 この「弘済会宛賣却実績調」というのは、あなたの方でつくつたのですか。――とにかくそこに出ている價格は、今言う機材課で値段をつけて來たのですね。
○牛込證人 そうでございます。
○鍛冶委員長 その中から二割引いたというのですね。
○牛込證人 そうでございます。
○鍛冶委員長 これは実際に賣ればもつと高く賣れるものではなかつたのですか。
○牛込證人 賣れないと思います。というのは、これは私、自分が確かめたんではないのですが、弘済会から買つた人が引取りもせずに、いまだに倉庫に置いてあるということを聞いております。
○鍛冶委員長 二割引かんならぬのはどういうわけですか。
○牛込證人 これは私が立案したのではなく、私はそれを運用しているだけであります。
○鍛冶委員長 それはどういうわけか知らぬのですか。
○牛込證人 ちよつと今思いあたらぬのです。大体のことはわかりますけれども。
○鍛冶委員長 二割引いてもよいという何かあつたのですね。
○牛込證人 ええ、あります。
○鍛冶委員長 二割引いてもよいというのは、損が行くようだつたら引いてもよいというのではなく、もうけがあつても引くというのですか。
○牛込證人 そういう点については、賣却の担当でございますから、きめられたものについて立案しておるだけであります。
○鍛冶委員長 二割引くというのはあなたがきめるのでしよう。
○牛込證人 私がきめるのではありません。
○鍛冶委員長 だれがきめるのですか。
○牛込證人 きまつているものに当てはめるたけです。
○鍛冶委員長 必ず二割引かなければならぬのか。
○牛込證人 はあ。
○鍛冶委員長 どんなもうけのあるものでも。
○牛込證人 そういうことについては、総括的に課長なりに聞いていただきたいと思います。
○鍛冶委員長 あなたとしては必ず二割引いてやらなければいかぬのか。
○牛込證人 そうです。
○鍛冶委員長 新品買受者において採算が立たない場合はその都度二割を引く、採算が立つものでも二割引かなければならぬとはここには書いてないように思うが。
○牛込證人 それではそうでしよう。
○鍛冶委員長 それを聞いておるのです。必ず引かなければならぬのか、損が行くようじや困るから二割引いてもよろしい、どつちですか。
○牛込證人 損が行くと困るから、その賣る中で比較的よいものは二割引いたのだと思います。
○鍛冶委員長 割掛ということはありませんか。
○牛込證人 ございます。
○鍛冶委員長 それはどういうときやるのですか。
○牛込證人 それは省外賣却には全体新品については割掛します。
○鍛冶委員長 弘済会に対しては。
○牛込證人 非退藏品整理の場合で、ただいま申し上げたように二割なり五割なり引くような場合には、割掛をする意味でないのですからしません。
○鍛冶委員長 新品でほかへ賣れば割掛する、それと同じものを弘済会に賣つたらどうしますか。
○牛込證人 そのときは割掛します。しかし新品は賣つてないと思います。
○鍛冶委員長 ニツケルを相当やりましたね。
○牛込證人 あのニツケルは置きまし品です。
○鍛冶委員長 どう言うことですか。置きまし品とは。
○牛込證人 古い物ということです。
○鍛冶委員長 新品じやないのですか。
○牛込證人 あれは特殊物件でございますから。
○鍛冶委員長 鋼材に新品、古品があるのですか。
○牛込證人 特殊物件などが長く貯藏されておりまして、その方法が悪かつたりしてすいぶんいたんでおるものがありますから、そのニツケルが古いものか新しいものか……。
○鍛冶委員長 君はまじめなことを言うてもらわなければ困るね。ニツケル鋼が古かつたから割引きしたのですか、そう聞いておるのです。ニツケル鋼をここへ拂い下げしたのは古い物だつたから割引きしたのだ、こう聞いてよろしいですか。今あなたの言われたのによると、新品だと割掛することがある、こう言われるのだね。そこでニツケル鋼を割引きして弘済会へやつたのはどういうわけだと私は聞いておるのです。
○牛込證人 それは非退藏整理品でありますから、そのうちのAクラスとして扱つたものだと思います。
○鍛冶委員長 それで何割引いてやりましたか。
○牛込證人 二割引いてやりました。
○鍛冶委員長 同じ品物で岸本商店その他へは一割割掛をしておりますが、これはどういうわけですか。
○牛込證人 これは普通のそういうことのできないところです。
○鍛冶委員長 割引はできなかつたが、一割割掛したのは新しいものだつたからだね。
○牛込證人 御質問中でございますけれども、私は賣却の担当者でありまして、そういうふうにきまつている方式によつてやつておりますから、割掛の点は課長の方はわかつておりますが……。
○鍛冶委員長 あんたの知つていることさえ言えばいいのだ。新しいものなら割掛できる、ところがニツケルを弘済会へやつたのは古いものだつたから二割引いたと言うのだろう。
○牛込證人 これは弘済会の場合は退藏整理品として所定の割引をしたのです。その他のものは割引をしないで、所定の割掛をした、こういうことです。
○鍛冶委員長 それじやニツケルは古いものですか。
○牛込證人 古いものだと思います。
○鍛冶委員長 それじやさつき言つたことはどうだ。
○牛込證人 これは私がちよつと混同したのです。大体特殊物件の鋼材など今非常に整理していますけれども、かなりサイズの違つているものなんかありまして、これが古いという観念があつたものですから混同して、これを古だと申し上げたのであります。
○鍛冶委員長 割掛した金はどういうことになるのですか。
○牛込證人 これは物品でなく、別の品種の雜收入で入つております。
○鍛冶委員長 物品代は正当の價格で入れて、その一割なら一割だけ雜收入……。
○牛込證人 はい。
○鍛冶委員長 それは予算に入れるのですか、一般会計に入れるのですか。
○牛込證人 鉄道会計へ入れます。
○鍛冶委員長 特殊物件の正当價格は一般会計へ入るのですか。
○牛込證人 これも鉄道会計へ組みかえたものの場合は、賣代も鉄道会計へ入ります。
○鍛冶委員長 このニツケルはどういうものであつたか御承知ですか。
○牛込證人 品質ですか――私は存じません。
○鍛冶委員長 それはあんたが扱つたのじやないのですか。
○牛込證人 扱いました。これは当時マル公がありまして、分析表もとつております。
○鍛冶委員長 それじや知つているじやないか。カナダ製のモンドという最高級品だつたというのですが、どうですか。
○牛込證人 インコ級というのだつたと思います。
○鍛冶委員長 最高級品ではないのでしようか。
○牛込證人 しかしその点に対する調書は持つておりませんので明確にお答えできません。
○鍛冶委員長 このニツケルに対する割引総額が幾ら、割掛総額が幾らかわかりませんか。
○牛込證人 今すぐでございますか――今算出しますから……。
○鍛冶委員長 合計はありますか。
○牛込證人 そういう合計は出ておりません。
○鍛冶委員長 合計は幾らで賣つてどれだけ割引して、割掛は幾らか出ておりますか。
○牛込證人 割引の方の合計は出ておりません。
○鍛冶委員長 割掛は……。
○牛込證人 割掛は出ております。割掛は百九十万二千九百二円二十六銭です。但しきようこの点お尋ねになるかどうかわからないので概算書でやつて來たので……。
○鍛冶委員長 それでは賣却総額、割掛総領、割引総額というものをあとで調べて出してください。
○牛込證人 そうさしてください。
○鍛冶委員長 今もう一ぺん聞きますが、外へやれば割掛のできるものを、弘済会へわざわざ割引を二割してやるということはわれわれはふに落ちないのだがどういうわけですか。もう一ぺんはつきり言つてください。
○牛込證人 これはちようどニツケルだけをごらんになりましたので、ニツケル以外の全体の大きな死退藏品の清掃的な整理を弘済会にやらしておりますから、こうやつてニツケルだけをお抜きになつてごらんになるとその点非常におかしい感じになると思います。このニツケルは厖大にあるものの一つであります。
○鍛冶委員長 何かお尋ねがありますか。――石田君。
○石田(一)委員 ちよつとお尋ねしますが、今あなたのおつしやつた中に、このニツケルには当時マル公があつた、分析もしたというお話ですが、しかもこのマル公のあるニツケルを弘済会で拂い下げるにあたつて、二割引をしておる。これにつきまして、國鉄不用品整理実施概要の(2)の(へ)の「拂下價格並値引」というところに「省より鉄道弘済会への拂下げは(a)マル公あるものは之に依り、(b)然らざるものは時價見積りに依ることとし」とこうある。今あなたのおつしやるのは、その当時ニツケルのマル公があつた。マル公があつたならばこれで賣らなければならないはすであるのに、それに二割引をして弘済会にこれを拂い下げておる。その根拠はどういうところから來ておるのですか。
○牛込證人 マル公あるものによるという字句の解釈ですが、今原文を持つておるとよろしいのですけれども、字句の解釈でそうと見たのじやないですか。
○石田(一)委員 今あなたがニツケルはその当時マル公があつたとおつしやつた。そうだとすると、この「拂下價格並値引」というところにあります通りに、「(a)のマル公あるものは之に依り、」とあるから、二割引しないでニツケルはマル公――マル公というのは、あなたのおつしやる言葉であつたのだから、マル公によつて拂い下げされなければならないにもかかわらず、それが二割引されることは、どういう根拠ですか。
○牛込證人 マル公のあるものはマル公によるのだというその書面が私にはわからないのですが……。
○石田(一)委員 おわかりにならないと言われるが、これは國鉄不用品整理実施概要の中で「省より鉄道弘済会への拂い下げは」と特に銘打つてある。
○牛込證人 この價格のべースをきめるのに、マル公のあるものはマル公、マル公のないものは見積りによつて時價を立てる。そういうことでこの死退藏品に対して、これがこういうマル公のあるものでも死退藏品の場合はニツケルについてはAクラスの値は必要だ。こういうことです。
○石田(一)委員 そうすると、マル公があつても死退藏品である場合には、弘済会にやるものは二割引く例になつていたのですか。
○牛込證人 そうです。
○石田(一)委員 そうすると、今申し上げたこの実施概要の(a)の適用ということになるのですか。
○牛込證人 a、b、c、dというとどこでございますか。
○石田(一)委員 今私が申し上げたaは、マル公あるものはこれにより、bは、しからざるものは時價見積りによることとし、cは省所定割掛はせざることとし、dは、なお拂い下げ品の不急下用品なるため云々ということがあるのです。
○牛込證人 ……。
○石田(一)委員 こんな簡單なことは、資料が渡されてあつて、一々資料を対照して質問しているのに、それが何だかわからないようでは私は困ると思う。
○鍛冶委員長 ことに君はその係じやないか、君が知つておらなければ、ほかに知つておる者はないはすだ。
○牛込證人 マル公あるものはこれにより、マル公のないものは、見積りによつて時價をつくる、そうしてベースをつくつて、それからdのものをつくる。
○鍛冶委員長 それはdによつて二割引くのか、こう聞いておられるのだ。そこにabcdと書いてあるじやないか。
○牛込證人 そうです。
○石田(一)委員 そうすると、個々の鉄道弘済会へ拂い下げるものは、たといマル公があるものであつても、國鉄において拂い下品であつて、しかも不急不用品であるときには、これは二割引をした、こういうことになるのですか。
○牛込證人 そういうことです。
○石田(一)委員 マル公のあるものでも……。
○牛込證人 そうです。
○石田(一)委員 それからもう一つお聞きしますか、先ほど機材課で價格を決定するのは、時價を決定するのであつて、それでその時價に対して総務課のあなたたちの課長かあるいは総務課において、これに二割引するとか、五割、八割というような順位をきめて値引きをする、こういうことだね。
○牛込證人 はあ。
○石田(一)委員 そうすると、先ほどの発電機の問題なども、機材課で決定して來たものは、その発電機の時價を決定して來たのですね。
○牛込證人 そうです。
○石田(一)委員 その時價に対して、百三十台の発電機は何割引きしました。
○牛込證人 二割引きです。
○石田(一)委員 そうすると機材課で決定して來た時價いうものは幾らです。
○牛込證人 合計を今持つておりませんですが、合計を申し上げますか、單價でよろしゆうございますか。
○鍛冶委員長 いやそれは合計でなければ、一々言つておつちやかなわぬ。では一つだけ言つてごらんなさい。
○牛込證人 交流発電機の三キロヴオルトアンペアというのは、二万四千円でございます。
○鍛冶委員長 二万四千円というのは、機材課でつけた値ですね。
○牛込證人 そうです。
○鍛冶委員長 それはどれだけ引いておる。
○牛込證人 二割引いております。
○鍛冶委員長 それは機材課でつくつたものに間違いないのだね。
○牛込證人 はあ。
○石田(一)委員 そうすると、機材課ではこの発電機なら発電機の新品の價格を決定して來るのではありませんか。
○牛込證人 はあ。
○石田(一)委員 機材課ではこの発電機なら発電機というものの新品ではこれは幾らであるという價格を決定して、総務課へこれを持つて來るのではありませんか。
○牛込證人 そうではありません。その品物の値段です。
○石田(一)委員 その品物の時價を決定をして來る。
○牛込證人 はあ。
○石田(一)委員 そうすると、その品物の時價を決定して來たのに対して、総務課でこれに二割引きをして、弘済会に渡した。
○牛込證人 そうです。
○石田(一)委員 たとえばこの発電機が新品ならば六万円である。そうするとこれを機材課で決定して來て、総務課に渡す。総務課ではこれが中古品であるから、これを六割引きして、それに対してまた二割引と、こういうことにするのじやないですか。
○牛込證人 そういうことです。
○石田(一)委員 さつきのと違うじやありませんか。あなたの今言つたのと違うじやありませんか。
○牛込證人 とにかく新品でない品物ですから、長く置いてあつたものでありますから、それの時價を機材課で査定してもらいまして、それをAクラスとして二割引いたのです。
○石田(一)委員 Aクラスとして二割引いた。その二割引いたものの價格が――要するに機材課で決定し來た時價に対して二割引きしたものが、弘済会に拂い下げられた値段ですね。
○牛込證人 そうです。
○石田(一)委員 間違いありませんね。
○牛込證人 間違いありません。
○石田(一)委員 機材課で決定して來た時價に対して、二割引きして弘済会に渡した。
○牛込證人 そうです。
○石田(一)委員 そうすると、念を押しますが、機材課ではその発電機なら発電機の新品としての價格を決定して來るのじやないのですね。これが新品ならばいくらということを決定して來るのじやありませんね。
○牛込證人 そうです。
○石田(一)委員 そのものの値段ですね。そのものの時價を……。ちよつとこれは先程の中村卓君の証言とは全然根本的に食い違つております。しかもこれは今証人が何度聞きましても申します通りに、中村卓君の言うのによりますと、これは根本的に計算方法が違つて來るわけであります。これは重大な点でありますから、特に委員長もこの点は銘記しておいていただきたいと、こういうふうに思います。
○鍛冶委員長 もう一つ聞くが、今弘済会にやるのに五%引きしにしそうだね。
○牛込證人 そうです。
○鍛冶委員長 それはいつからかね。
○牛込證人 去年の八月かに経理部長会議がありまして、そのとき総務課長よりそのことを傳えられたと思います。
○鍛冶委員長 どうしてそういうことになつたか。二割から五分だから一割五分違うわけだ。たいへんな違い方だ。どうしてそういうことになつた。
○牛込證人 その点、存じません。
○鍛冶委員長 ほかにありませんか。猪俣君。
○猪俣委員 今弘済会に拂い下げる値段はわかりましたが、その拂い下げを受けた弘済会が、他にまたそれを賣り放す場合に、その値段については、運輸省としては関係しないのかね。何かまた監督あるいは指揮をしておるのかどうか。
○牛込證人 報告をとつたこともあります。
○猪俣委員 とつたこともあるが、とらぬこともある。
○牛込證人 とることにしておりまして、五分ときまつちやつてから、とらずにおります。
○猪俣委員 五分ときまつてからはとらぬか、その前にはとることにきめておつた……。
○牛込證人 きめておつたのじやなく、あとからある時期に――その時期ははつきり覚えておりませんけれども、帰ればわかりますが、ある時期にさかのぼつて今までの経理状態を報告しろといつてとつたことがあります。
○猪俣委員 それは大体とつたのか、とつたこともまれにあるという意味なのか、どつちか。
○牛込證人 いえ、大体とつてあるのです。
○猪俣委員 そこでその処置について、運輸省としては弘済会にこれがいいとか悪いとかいう批評はしないのか。
○牛込證人 いたしておりません。
○猪俣委員 そうすると、報告をとるということは、ただ事務的にとつただけにすぎないのだね。
○牛込證人 いえ、その後に來るものについて値段をきめ、それによつて勘案したことはあります。
○猪俣委員 この報告のことを検討して、その後の品物について勘案した。勘案したことは勘案したけれども、忘れちやつたというわけか。
○牛込證人 はあ。
○猪俣委員 困つたね、よく忘れるな。
○高木(松)委員 私はこまかいことはどうでもいいのだか、根本の問題が、國鉄不安品整理実施概要の(三)の所に、「重ねて、賣却價格基準について」という所がある。これを見ると、イ、ロ、ハとある、そのイの分に、「不要不急品にして、國鉄本來の用途のないものを整理するに鑑み」という言葉を使つている。そこであなたに聞きたいのは、あなたは拂い下主任ですか。
○牛込證人 はあ。
○高木(松)委員 あなたか拂い下げに関係したものの中に、いわゆる國鉄不要不急品のみを拂い下げたのか。國鉄に必要なものまで拂い下げているように聞いているのだが、どうだね。
○牛込證人 それはございません。先ほども申し上げたように、國鉄に過去一年間、それから向う一年間に使用しなかつたもの、しない見込みのもの、これを選別して出したのであります。
○高木(松)委員 あなたはこれをつくつた責任者じやないから、そう深く私は聞こうとしないのだが、なかつたのですか。
○牛込證人 そうです。
○高木(松)委員 私の方で調べたところによると、そうでないのだが、この不要不急品というものは何によつてきめるのですか。
○牛込證人 ですから今申し上げように、過去一年間拂い出しのなかつたもの、それから向う一箇年間拂い出しのない見込みのものです。ですからそれはあるいは一年何箇月か後には使うものであるかもしれません。
○高木(松)委員 そこで私は聞きたいのたが、將來一年間おそらく國鉄で使用することがないだろうということの認定はだれがするのですか。
○牛込證人 それは各現場でその配給を受けている所で、実績によつてそれが大体算定できるわけです。
○高木(松)委員 それからあなたにはよくわからぬかもしれぬが、これはイ、ロ、ハとわけてありますね。あなたはこれはわかるでしよう。そこでイの分に属するものはマル公及び時價より二割引、ロは五割引、ハは八割引になつていますね。これだけに値引してやるという基準を何によつてきめたのです。これがもし社会的に疑いを持たれるという点ならば、この基準と不要不急の品だときめる、このポイントが一番重大性を持つことになるのです。そこで二割、五割、八割とこの割でもつてきめたのは何によつてきめたか、この價格的基礎を糾明しないことには……。
○牛込證人 きめられたからそれによつたのです。
○高木(松)委員 規約かあるからそれによつたというわけですね。
○牛込證人 はあ。
○高木(松)委員 よろしゆうございます。
○井手委員 今の問題に関連して……。あなたは事務的に処理をされておるので、抽象的にいろいろ取扱いの問題を聞いてもわからないと思うが、この処分の原則が、あなたが先ほど答弁されたマル公あるものはこれにより、しからざるものは時價見積りによる。このマル公があるものはあなたの持つておる表によつてわかるでしよう。しからざるものは機材課の方にまわして、機材課の方で價格の算定をする。教えてもらう。その総務局にまわつて参ります。そこで総務局にまわつて來た書類上の物品について、今高木先生からも質問があつたようにたとえばこれはマル公があるか、不要不急品に属するということを事務的に決定するのは、特別に立案をして、決裁を受けるわけですか。それともそれをきめるのに、不要不急品だという原則をきめる事務的手続は、どういうふうにしてきめますか。
○牛込證人 それは各品物を持つておるところの――先ほども幾度も申し上げたような、幾つかの課かありまして、品物のリストがあります。
○井手委員 リストをつくつてあなたの手元に出される……。
○牛込證人 私のところではありません。私は單に契約するだけのものでありますから、私のところに來るものは、不急不要品については死退藏整理という課がありまして、そこでいろいろ……。
○井手委員 死退藏品の整理をするのには、特別に、先ほどもだれかが聞いておられたように、委員会か何かでするというのですか、そういうことはありますか。
○牛込證人 あります。
○井手委員 その死退藏品を認定するために、委員会なら委員会にかけられ、そのかけられたものが各セクシヨンで事務的に処理してくれという手続によつて文書が出されるわけですか。
○牛込證人 そうです。
○井手委員 それをあなたは、これは不要不急だということをきめておらない。またこれは公定價格だということもあなたはきめておらない。またこれが時價相当額であるということもあなたの手によつてきめられておらない。あなたの手によつてきめられるものは公定價格によつてこれが不急不要品であるから、これを所定の二割引なら二割引、イならイ、ロならロ、ハならハの認定によつて拂い下げの事務を取扱うということがあなたに許された職権ですね。
○牛込證人 そうです。
○井手委員 そこで結論的に言えばこうだと思うのです。そのイならイ、ロならロ、ハならハによつてきめる。このきめる事務手続はあなた自身の手によつて行われますか。
○牛込證人 そうです。
○井手委員 そこに問題かあるのです。これか皆さんの質問の要点で、これは一体どういう手続によるのか。あなたがこれをきめられて、あなたの方でこの品物を処分することをこの手続文書の上で事務的に要求して來る。そうするとこれはイに該当するものであれば、おそらくそのイに該当することか明らかにされる。マル公の價格か明らかにされる。機材課の價格の査定が明らかにされると思うのですか、それをあなたは簡單に持つて來た書類は、イであつてもこれを口に変更することができる、あるいはハに変更することかできるという職務上の権限が、あなたにありますか。
○牛込證人 ありません。これは一人できめられるわけではない。私はただ立案するだけであります。それから先ほどどなたか拂い下品のことを言われましたが、私は担当者でありません。私の上に、つい二月ほど前までおりましたか、私は立案して、各その目上の者、それから各担当の課の担当者、課長、局長に伺つてそれを決定する。
○井手委員 伺いを立ててきめる、それはわかりますが、伺いを立ててきめる事務的範囲というものは、これはイに該当するか、ロに該当するか、ハに該当するかという原則をきめなければならぬ、それをまずきめるのですか、それはどうです。
○牛込證人 それは通牒かありまして、その通牒に当てはめてやる。
○井手委員 そうすると、あなたがイに該当すると思えば、これはイに該当するとして、イの適用を受けて決済することになりますね。
○牛込證人 さようでございます。
○井手委員 それ以外は権限はないのですか。
○牛込證人 そうであります。
○井手委員 それはきわめて單純な、いわゆる官廳事務の單純な事務的な運びにすぎないのであつて、問題の疑惑があるとすれば、これはイに該当すべきものをロでやつたとか、ハでやつたとかいうことならば、私は証人に対しても、事務的には職権上の追究もいたしてしかるべきだと思う。しかしイならイ、ロならロに該当するものだという基礎的な文書上の素材があつて、この証人の手に渡されて、単純にイならイ、ロならロに適用するという職務上の事務手続によつて運ばれたら、それはそれだけのことであつて、これがイにあるべきものをロにしたとかいうならば、事務的には疑念があるかもしれませんが、これ以上この人を追究しても、これはしようがないと思いますから、次の証人にお尋ねすることにしたら……。
○神山委員 一應もつともなので、その問題に関する限り、証人に氣の毒な点もあると思う。この人はいわば官吏機構の一番下の方の端つこにおる人で、上の方できめたことをやつておるだけだから、答えられぬ点がたくさんあると思います。しかしまた答えられる問題もあると思います。それで私は二、三の点についてお尋ねしたいのですが、先ほど一ぺん言われたのを、もう一ぺんあなたにお聞きしたいのですが、あなたが鉄道省にお勤めになつたのは、いつからいつまでですか。
○牛込證人 昭和十四年の八月十五日だと思います。
○神山委員 それから現在までですね。
○牛込證人 そうです。
○神山委員 資材局にはどのくらいおりますか。
○牛込證人 そのままずつと……。
○神山委員 ずつとはえぬきですね。
○牛込證人 そうです。東鉄から参りました。
○神山委員 そうしますと、あなたが先ほどからおつしやつたことに対して、全然知らないというふうに答えられない問題が大分あると思います。 まず第一にお尋ねしたいのは、弘済会が鉄道の外郭團体である、こういうようにおつしやいましたが、そうなんでしようね。
○牛込證人 そうです。
○神山委員 ほかに外郭團体というものはありませんか。たとえば鉄道工業株式会社とか、鉄道塗装株式会社とか。
○牛込證人 そういうものは称しておりません。
○神山委員 交通公社は……。
○牛込證人 交通公社は外郭團体とは申しておりません。
○神山委員 しかし世間では、この鉄道工業株式会社その他を含めて、これを外郭團体というように言つておるのですが、あなたは昭和十四年以來鉄道の飯を食つていて、世間がそういうことを言つておることを御存じないのですか。
○牛込證人 知りません。
○神山委員 それではもう一ぺん聞きますが、鉄道弘済会に鉄道を首になつた役人か大分おることは御承知でしようね。
○牛込證人 承知しております。
○神山委員 古手の官僚が大分入つていることは承知ですか。
○牛込證人 はい。
○神山委員 そういうのを外郭團体というのですが、それを認められればいい。ほかの十四の会社には鉄道の古手官僚が入つておるということは世間の常識になつているのです。あなたが知らなくてもいいです。
○大橋委員 それに関連して……。今鉄道の古手官僚と言われましたけれども、その階級はどういう人がおられますか、入つておられる方の階級は……。旧官僚としての階級を……。
○牛込證人 判任官程度の者が一番多いと思います。
○神山委員 それに関連して聞きますが、今の弘済会の理事の堀木という人がおりますね。
○牛込證人 はい。
○神山委員 あの人は弘済会に入る前にはどんな職務におりましたか。
○牛込證人 総局長官をやつておりました。
○神山委員 そういうような人が数は少いが、弘済会の実権を握つておる、それは知りませんか。
○牛込證人 おそらくそうではないかと思います。
○神山委員 それでけつこうです。それから先ほどあなたがお話になつたこととも関連するのですが、石炭の拂い下げか大分あるわけです。そうでしよう。
○牛込證人 はい。
○神山委員 しかしこれは内容をよく見れば、セメントと当時バーターによつて、これは商工省と公式文書によつて片づいておるわけてすね。
○牛込證人 はあ。
○神山委員 それ以外にはバーターしたものはありませんか。
○牛込證人 コークスとございます。
○神山委員 それだけですか、ほかにはありませんか。
○牛込證人 ほかにはありません。
○神山委員 私たちの調査ではほかにもありますが、今はこれを言う必要がないので、あなたがおつしやるのでいいです。それではもう一ぺん石炭の問題に返りますが、石炭をセメントとバーターされたときに、先ほど値段が非常に安いということがほかの委員から言われたんですが、その辺は別といたしまして、当時國鉄における石炭事情はどうたつたんですか。
○牛込證人 非常に國鉄も世界並に悪かつたと思います。
○神山委員 非常に窮迫しておりましたね、そのためにあなた方の方では石炭節約運動などをやつておりましたね。
○牛込證人 はい。
○神山委員 鉄道從業員の一部分は木材やおが屑までも石炭のかわりにたいたことを知つていますか。
○牛込證人 そういうことを具体的には知りませんが、とにかく石炭がなくて困つておつたことは十分知つております。
○神山委員 もちろんあなたは職場か違うから、実際おが屑を入れておることは御存しないでしようが、それほど逼迫したことはご存じですね。
○牛込證人 知つております。
○神山委員 うわさ話として聞いたことはありませんか。おが屑をたいたことは……。
○牛込證人 おが屑ということは聞きません。
○神山委員 それではほかの別の証人から……。よろしい。その点は知らなければ知らないでいい。それからまた聞きますが、先ほど中村君に聞いたんですが、いわゆる不要不急の財産がどのくらいあるかということをあなたに今度お尋ねしたいのですか、あなたは調べたことはありますか。
○牛込證人 不急不要資材の総体でございますか。
○神山委員 そうです。
○牛込證人 存じません。大体不要不急資材の賣却はわすかで、鉄道局は大分多いようですが、私の方はほんのわすかです。
○神山委員 あなたの方は少くともその全体があなたの方へ一應とつて拂い下げるのではないですか。
○牛込證人 そういうことはありません。本省のものだけです。あとは全國各鉄道局でやつております。ですから、この不急不要物資の弘済会賣却のすべてが本省の資材局でやつておるのではない……。
○神山委員 それはわかりました。今度資材局でやれば、一應全國のそういうふうなものの動きや数量はつかんでいないのですか。
○牛込證人 これは隠退藏整理という形でつかんでおります。
○神山委員 あなたは知らないというわけですか。
○牛込證人 そうです。
○神山委員 あなたが知らない点は仕方がないか、それでは拂い下げの計画なりを、あなた方は立てたことは……。
○牛込證人 これは別途です。私は自分のところの契約の方面だけのことです。
○神山委員 それではもう一つあなたはやはり知らないと言うかもしれないが、聞きたい。これはさつきあなたの課長にも聞いたが、当時六億円程度の拂い下品があるというようなことを言つておりますが……。
○牛込證人 それは弘済会ですか。
○神山委員 いやいや一般に二十三年度だけで六億円というのがある。
○牛込證人 そうです。五億三千二百万円あります。
○神山委員 それを実際に二十三年度にどれくらい賣つたかわかりませんか。あなた方が予算に計上した額は幾らくらいですか。
○牛込證人 予算に計上したと申しますと……。
○神山委員 さつき中村君に聞きましたら、大体総額としては六億か七億ある。しかし予算に計上したのはある一定の額だ、こういうふうに言つたのですが……。
○牛込證人 予算に計上するようなそういう面のことは私存じません。
○神山委員 何も知らないんですね。これは職務以外のことだから知らないと言うのなら知らないでよろしい。 もう一つ聞きますが、不用品だといつて一方で物を拂い下げておるのに、一方買入れというのがありますね。
○牛込證人 わかりません。
○神山委員 あなたは知らないが、これは中村君の話に出ましたが、ふとんを約八千枚も拂い下げておる。それはあなたか賣つたんだから知つているだろう。その次にまた買わざるを得なかつた。買つた方の値段の方が安かつたのじやないか。要するにこういつた賣つた買つたという事実は認めますね。
○牛込證人 はい。
○神山委員 先ほど中村君に聞いたが、盛岡管理部で例の地下たびを非常に不当な値段で土木業者に拂い下げている。これはあなたは不用品だと思いますか。
○牛込證人 それは知りません。
○神山委員 管轄がか違うから知らない。よし、よい子だ、よい子だ。 先ほど不用不急の判定をする機関、これは井手君の言われたことと関連がありますが、井手君がそういう機関があると言つたのですが、これはいつできましたか。
○鍛冶委員長 大体でよろしい。
○牛込證人 二十二年度のことだと思います。
○神山委員 それではもう一つ聞きますが、その機関ができたときに、その機関はどんな顔ぶれでできておりましたか。
○牛込證人 顔ぶれと申しますと……。
○神山委員 不用不急物資を、あるいは不用資材でもよろしいが、それを拂い下げるための委員会ができたでしよう。あるいは機関ができたでしよう。できませんか、あつたでしよう。一番初めは資材局長が中心になつていろいろやつて、あとは審議会ができましたね。
○牛込證人 それは資材局長が中心になつて各課長それから当時の事務官、こういつた連中が集つてできたものです。
○神山委員 それを集めて会議をやつておりましたか。
○牛込證人 集めてやつておりました。
○神山委員 もう一つ、あなたの話の中に出て來ましたが、資材の整理審議会ができておりますが、それをあなたは御存じでしよう。二十三年八月二十五日達第四四九というような規定が出ております。この委員の顔ぶれは各局長、それから総務課長など関係課長を含んでおりますが、これを御存じですか。
○牛込證人 知りません。
○神山委員 それではこういつたものを実際やつておつたかどうかということも知らないのですか。
○牛込證人 それは知つておりますが、お聞きになつておるのは顔ぶれのことなのでしよう。
○神山委員 顔ぶれの一人一人を言わぬでもいい。こういう委員会ができていたということを知つておりますか。
○牛込證人 はい。
○神山委員 思い出しましたか。これは正式の会議を開いてやつておりますか。
○牛込證人 会議を開いておると思います。
○神山委員 さつき井手君が重大な問題だと言いましたことですが、拂い下品の値段をきめるときはここできめますか。
○牛込證人 そこできめようとしてきまらない場合があるのではないかと思います。
○神山委員 きまらない場合はどうしますか。
○牛込證人 今言つたように專門家の鑑定に行つたり……。
○神山委員 それを大体あなたの方でやるわけですね。機材課なんかで相談して。そうでしよう。――そこであんたが起案して、それを持廻りできめるのでしよう。
○牛込證人 そうです。
○神山委員 そこをはつきりしてもらわなければならない。從つてこの起案する場合、さらに値段をきめる場合に一定の人が特定の考え方を持つておればその値段はかわる可能性がありますね。
○牛込證人 そうです。
○神山委員 そういう例はありませんか。
○牛込證人 大体ありません。
○神山委員 それじや大体あなたの起案した通りきまつておりますか。
○牛込證人 大体行つております。ということは重大なものはその前の打合会でやつておりますから。
○神山委員 そうしますと、今度は非常に大事なことでもう一ぺん聞いておきます。さつきの発動機の値段のきめ方が、あなたの言われるように機材課できめたのが時價であつたが、それを弘済会に二割引きで賣つたのか、こういう問題です。時價できめたのですね。
○牛込證人 そのものの値段できめました。
○神山委員 だからそれが原價なのか、原價引算したのか、それともそのときの相場、すなわち時價できめたのか、マル公がある場合は問題はないのですが、時價なんですか。
○牛込證人 時價です。
○神山委員 要するに時價できめたのですね。
○牛込證人 査定時價です。
○神山委員 あるいは正当なる價格といつてもいいですか、――われわれ委員会の方ではそれを正当なる價格と言つているのですが、普通それを妥当だという價格……。
○牛込證人 それを査定價格というのです。
○神山委員 それを大体時價に換算すると幾らになりますか。
○牛込證人 價格の査定、起案そのものは機材課です。
○神山委員 それはいいさ。その査定は機材課でやるでしよう。それを今度幾らの値段で拂い下げをやるというその起案だね。その文書を書いたり、はんこをもらつて歩くのはあなたがするのでしよう。
○牛込證人 そうです。
○神山委員 そこでさつきの発動機の値段に関係して來るのですが、あなたは時價できめて二割引で賣つたと言う……。
○牛込證人 その物の……。
○鍛冶委員長 とにかく機材課で査定して來た價格からあんたが二割引いて弘済会に賣つた。それは間違いはないね。
○牛込證人 そうです。
○鍛冶委員長 それでいいでしよう。
○神山委員 それをはつきり本人に言つてもらえば……。それが聞きたいために聞いたわけです。 ほかにもまだ聞きたいことはたくさんあるのですが、もう一つだけ聞きますと、去年の末に指令が出て、今度は買う物や賣る物は競争入札にした。そのことはどうですか。随意契約なんかやつておりませんか。
○牛込證人 やつております。
○神山委員 どうしてですか。
○牛込證人 これは商工省あたりからひものついて來る物、農林省からひものついて來る物、それから大体私鉄に物を賣る場合には資材局できめておりませんで、陸運監理局できめておりますので、そういつたようなところから來るものもあります。
○神山委員 それじや外郭團体の名前を一々あげてもよいのですが、あなたに聞いてもあなたにはわからないかな。たとえば交流協力会というのを知つておりますか。
○牛込證人 存じません。
○神山委員 知らないのに実際あなたはそこに賣つておるのだがね、一々名前を読んでみようか。交通協力会にポートランドセメントや普通セメントを賣つておる、それをもし必要とすれば二十二年の四月二十八日、九月二十何日、こういうふうに片つぱしから読んで行つてもよいのたが、そういうことは知りませんか。
○牛込證人 何しろこれだけある中ですから、そうおつしやられれば、これを見て出て來ればそれはあるから知らぬというのはおかしいですけれども、これだけある中に、それが数回あつたのなら一ぺんに思い出せますけれども……。
○神山委員 それにどうしてポートランドセメントに拂い下げるのだね――委員長、聞いてもわからないらしいから、ほかの委員諸君が大分ぶつぶつ言つておりますから……。
○鍛冶委員長 中村課長に急いで聞きましよう。ちよつと待つておつてください。
○井手委員 ちよつとあなたにもう一つ最後に伺つておきますが、その整理をする委員会がどういう機関か知らないが、町内に設けられて、そこにこの通牒に基いて本省のそれぞれの現場関係からリストが出ておると思います。
○中村證人 はい、出ております。
○井手委員 このリストを基準によつて分類をする仕事はその委員会でやりますか。そのリストというものはイロハにわけて、イに属する品物はどういう品物か……。
○中村證人 それは本省賣却の場合ですか。
○井手委員 そうです。
○中村證人 それはそうたくさんあるものじやありませんから、ほとんど局にまかせてありますから……。
○井手委員 本省の場合だけでよいですが、そのリストを委員会に諮るときには、これをイロハというふうにわけて考えられておりますか。
○中村證人 わけておりません。
○井手委員 イに属するか、口に属するか、ハに属するかということはこれは個々の品物についてあなたが立案してきまるのですか、あるいは委員会ですでにきまつたのですか。
○中村證人 委員会できまりました。
○井手委員 委員会できまりますから、あなたの職権の範囲では、このイロハに属するということをきめる職権はないわけですね。リストに分類されておるわけですね。
○中村證人 私のところに來るときにはもうきまつておるわけであります。
○井手委員 そこであなたの手元に行くときには、この分類がされておつて、その分類によりAクラス、Bクラス、Cクラスというふうに査定價格、あるいはマル公の價格を記入されておりますね。
○中村證人 わかつております。
○井手委員 それじやあなたは單純に事務的に記入されてきめられておるものを……。
○牛込證人 事務的に最初の出発は拂い下げ伺書から始まります。拂い下伺書が來るとき私のところへ來ないのです。これは死藏品整理のところへ出まして、そこで数量、引当て箇所をきめたものは私のところへまわして來ます。
○井手委員 そうすると私の聞きたいのは、あなたのところへ來るときにはこさえて來るようだが、リストの中にクラスというものがわけられて、数量が記入されて、價格がきめられたものがあなたの手元に來るというわけですね。
○牛込證人 そうです。
○井手委員 わかりました。そこで委員長、大体この証人……。
○牛込證人 價格はマル公のあれを……。
○井手委員 それはわかつた。そこで大体この証人の事務的な取扱いの範囲がわかりましたから、先ほど神山君が言つておりまする委員会のメンバーなり、その権限なりについてはあらためて文書をひとつ提出していただきたい。それからもう一つ、その委員会にかかつたリストでもしまとまつたものがありますならは出していただきたい。それからこれは委員長に申し上げますが、私は最近きまつたのですが、二回ばかりさぼつた。初めてここへ出て來て偉そうなことは言えないと思いますが、この委員会を十分に権威あらしめたい。そこでまことに失礼な言い分かもしれませんか、今神山君の発言の中にいい子だいい子だという発言があつたようです。これは非常に気軽に委員会の空氣をやわらげる意味で申し上げておつて、決して神山君が悪意を持つているとは思わない。またそういう意味で言うのではないが、少くともここに証人に呼び出される人は、いくら末端の仕事をしておつても國家の公務員です。ですからそういう意味において、そういう証人を侮辱し、あるいはこの委員会の権威を傷つけるようなことがあつた場合においては、私ももちろんだが、委員長においても十分注意していただきたい。
○鍛冶委員長 承知しました。
○神山委員 何もかたくなる話ではないけれども、ぼくのあの人に対する尋問全体を井手君は冷静に開いていると思う。その職権に関する範囲を限定して、この人に不当の質問をしないようにということを初めから言つている。從つて回答の範囲がはつきりしていることを前提にして質問しておるわけだから、それをむきになつて、言葉じりをとらえてきやあきやあ言うことはないと思う。そんなにたまに來て大きなことを言わなくてもいい。
○鍛冶委員長 それでは中村卓証人にあらためて聞きますが、さつき聞いたことでもう一ぺん聞きたいのは價格の査定ですか、機材課で査定して來まする價格は先ほどあなたは新しいものを買う價格だと言われたが、そうじやなくて普通今日の時價を査定するのではないのですか。
○中村証人 私はそう思つてそう申し上げたのですがね。あるいは私の認識が間違つていたかもしれません。詳しいことは牛込さんがよく知つてるのですが、そういう点で当時そう信じて申し上げたのです。
○石田(一)委員 あなたはそう信じて、そう思つてという軽い意味だとおつしやいますが、先ほどの証言の中には、たとえば発電機を新品六万円として、価格の決定が機材課でなされる。この六万円に対し、これを中古品として六割引きとして、残つた四割に対して二万四千円の二割引きとしてこういうふうに定めたのだと、数字まであげてあなたは説明なさつている。
○中村證人 それは数字が、たまたま私は指数をもらつて持つておりましたので、これはどういうことかと聞いたのです。そうすると機材課で査定してまわつて來たので、それに対しては機材課で関係しているということを聞いたものですから、その表と結び合わして当時のことを推測して申し上げたのでありまして、それに対する私の解釈であります。間違つておつたかもしれません。
○石田(一)委員 今のあなたのここで証言あそばしたことは、その表を見て、自分でこれにりくつづけるために六万円という架空な價格を頭に作成して、それからちようど六割引は、一万四千円……。
○中村證人 そうじやありません。六万円かける〇・四という数字が表に出ていたわけです。それについては五割ないし六割引いたという話も聞いていたのです。從つてこれは多分六割引だろう、それで六万円かける〇・四で、二千四百円になるのだということを申し上げたのであります。
○石田(一)委員 その六万円というのがどこから出て來たのですか。
○中村證人 それは機材課で新品の値段として査定したものだと私は推理して申し上げたのであります。
○石田(一)委員 しかしそれはそこから出ていない。
○中村證人 そうですか。それでは私の表の見間違いか何かです。
○石田(一)委員 そうすると先ほあなたのおつしやつたことは何だかこう……。
○中村證人 それは間違つていたかもしれません。そこまで実は突きとめずに推測して申し上げたので、その点私としては十分手を盡さなかつたかもしれません。
○石田(一)委員 それは今後もあることですから、そういうことは慎重に言つてもらわなければ困ると思います。
○鍛冶委員長 私はさつき三段ですねいうことを申し上げたのです。そういうことはあまりはつきりしてないのですか。
○中村證人 はつきりしてないのです。
○石田(一)委員 しかも神山君が時價であるのかということを何度も何度も念を押したのに対して、証人はそうではない新品の價格をきめて來るのだということを特に強めて証言した。
○中村證人 私はそう信じたのです。
○神山委員 今の問題に関連しますが、どうもそれは石田君が言つているように、この問題は非常に重要なので私は先ほどから念を押して言つたのです。しかもあなたは資材整理の審議会の幹事をやつているということも一方から私は認め、あなたも認め、それから逆にまた一方では官制の上からあなたは課長だ。こういうふうな点も十分念を押した上で価段の実際の決定をどこでするかというふうな問題と関連させて私は聞いておるわけです。從つて六割か二割かという問題は單なる数字上の問題でなく、非常に重大な問題です。ですからこそ石田君もほかの委員も念を押したことを私は特に念を押して、間違いないかどうかというふうに言つたのに、あなたに間違いないとおつしやつた。しかも今になつて今度は二割であつたかもしれない……。
○中村證人 二割とは申しません。六万円を要するに……。
○神山委員 それはどうでもいい。六万円なんというような架空なことを何で言う必要があるのか、私はそういうことを聞いているのじやない、ということになるわけです。從つてここではつきりあなたにお尋ねしたいのは、時價であつたかどうかということを、もう一ぺんはつきりしてもらう。これが先決問題、その上で何割引いたかということをはつきりしてもらう必要がある。
○中村證人 それは私としては確実に間違いないことを申せとおつしやるのだつたら、今のところは記憶ありません、ただあの表をこの場で見まして、それに〇・四をかけたというので、何か新品の價格だと申し上げただけです。
○神山委員 弁明はいらない。
○中村證人 ですから結論は、私は記憶がないから申し上げられませんと申したのであります。
○神山委員 それでは結論は言われないということですね。
○中村證人 はい。
○神山委員 そうすると、私たちとしては、調査した事実をその通りに見ていいですね。それともあなたはもう一ぺん調べて來て……。
○中村證人 それはもう一ぺん調べて來て、私の方の考えを記憶を新たにして申し上げたいと思います。
○石田(一)委員 速記録の整理上、ただいまの中村証人の前の証言は、これを間違つていたと認めるのか。信じていたからそう言つたというのならば、取消したことになりません、要するに証言したことになります。私はそう信じていたからそう言つた、こういうことならばこれは中村証人の証言として残るわけです。これは非常に重大な問題ですから、一應委員長から中村証人に、この際もう一度この点に関して、どういうお考えであるかをあらためてお聞きくださつた方が、速記録に残ることでありますから、よいと思います。
○鍛冶委員長 どうですか、確かなことは。
○中村證人 確かなことは、六万円と申し上げたのは新品の價格であります。その六割引いたのは、ここまで機材課でやつたのであります。二万四千円というのが時價です。
○鍛冶委員長 機材課で二万四千円まできめて來たのですね。
○中村證人 そうです。
○鍛冶委員長 さつきのは間違いですね。
○中村證人 そうです。
○鍛冶委員長 それからさらに二割引いたということですね。
○中村證人 そうです。
○鍛冶委員長 わかりました。それでは二人とも済みました。 ―――――――――――――
○鍛冶委員長 堀木鎌三さんてすね。
○堀木證人 そうです。
○鍛冶委員長 あなたは鉄道弘済会の理事長をしておいでになるそうでありますが、いつからおやりになつておりますか。
○堀木證人 私正確に日にちは覚えてありませんが、二十一年の三月末から弘済会の理事長をいたしております。
○鍛冶委員長 そうして現在に及んでいますね。
○堀木證人 そうであります。
○鍛冶委員長 その前は何をやつておいでになりました。
○堀木證人 終戰と同時に退官の恩命に浴しましたが、そのとき鉄道総局長官ををいたしておりました。
○鍛冶委員長 鉄道弘済会というものはどういう目的でできておつて、どういう仕事をしておるのでありますか。
○堀木證人 定款を持つて参りませんでしたから正確に――ここにございましたから――弘済会は、寄付行為の第一條に、國有鉄道の公傷退職者及び永年勤続したる退職者並びにその家族、または遺族及び殉職者の遺族及び一般生活困窮者にして授産、その他必要と認むる救済施設をなすということがおもな目的としてございます。平たく申しますと、殉職者の遺族でございますとか、永年勤続者の退職者の家族、あるいは本人というものに救済施設をいたすということが本旨でございますが、と同時に鉄道從業員の生活の向上と、鉄道旅客に対する便益の増進に寄與するというようなこともあわせて目的といたしております。
○鍛冶委員長 そうすると、援護事業と、それから職員の向上並びに旅客の便宜の仕事をする。こういつた方がいいですね。
○堀木證人 そうでございます。
○鍛冶委員長 ところが收益事業もやつておるんじやないですか。
○堀木證人 お答えいたします。実は弘済会の特徴に何と申しますか、自分たちでお互いに働きまして、そしてその得ましたものによりまして、氣の毒な人を職場に吸収いたしましたり、あるいは今申し上げましたような生計の扶助でございますとか、授産でございますとか、生業の指導という資金を捻出いたしまして、自分らよりもさらに氣の毒な人を職場に吸収し、救済して行く。こういう特徴を持つております。と同時に收益事業とおつしやいますうちにも、実はそうい氣の毒な公傷者自身でございますとか、あるいは殉職者の遺家族、そういう人を吸収しているわけであります。
○鍛冶委員長 事業をやつてもうけたその金でそういう仕事をやる、こういうのですか。
○堀木證人 一切あげて利益はそういうふうな仕事に投じておる。こういう團体でございます。
○鍛冶委員長 運輸省の鉄道局ですね。これとはどういう関係にあるのですか。
○堀木證人 今申し上げましたように、この財團は昭和七年に時の鉄道大臣でありましたか、床次竹二郎さんが五千円を出されまして、もともと今申し上げましたような仕事をしたらいいじやないかと出資されました次第でございます。從つて出資は時の大臣でありました床次さんからの寄付行為によつております。
○鍛冶委員長 それは財團法人としてでしよう。運輸省の鉄道局とはどういう関係にありますか。
○堀木證人 今申し上げましたように鉄道の授産対象か、鉄道の公傷者でありますとか、退職者でありますとか、御家族でございますから、そういう点において非常に鉄道と関係が多い。ただ最近に定款を変更いたしまして、先ほど読み上げましたように、一般の生活困窮者に対しても、授産その他の仕事をやつているというふうな情勢でございます。從つて鉄道弘済会の從業員諸君はもと鉄道に勤めておりました者が非常に多くを占めておる。しかしながら最近は約七千人のうちで2千人程度は鉄道に関係なかつた人たちを吸收いたしております。
○鍛冶委員長 それだけじやないじやないのですか。もつと法律的に鉄道からどういう監督を受けてどういう義務があるとか、そういう点を聞いておるのですが。
○堀木證人 それは失礼をいたしました。実態的に実はそういう点で申しますと、何と申しますか、監督的立場――職場のおもなる者が御承知の通りに鉄道に関係したところにございますので、鉄道の監督行政の監督には服しているわけであります。会長は、運輸大臣の推薦した人が出るようになつております。それから評議員の中にも相当鉄道の方が監督してごらんになるような状態になつております。 それから清算したあかつきは、残余財産については國有鉄道の共済組合に帰属するというふうな姿になつておりますから、鉄道の監督は普通以上いろいろな方面から監督を受けておるということは確かでございます。
○鍛冶委員長 経理の監査はどうですか。
○堀木證人 毎事業年度決算を御報告いたしまして、運輸省の局長が監査をしていただくことになつております。
○鍛冶委員長 從つていろいろ報告する義務もあるわけでありますな。
○堀木證人 そうでございます。
○鍛冶委員長 こういうことを報告しなければならないことになつておりますか。
○堀木證人 こまかくはよく存じませんが、もとは財團の会長は運輸次官がしておりました。それから支部長は鉄道局長がいたしておりました。しかし事業が小振になりましたので、何とかもう少し活溌な事業体にしようというので、ある程度の独立性は維持するように切りかえたわけでございます。ですから以前は役員のおもなるものは鉄道の現職の人がやつておりましたから、個々の問題についても全部重要なるものは見ておつたわけでございます。しかし最近その点につきましてはあまりも役所の監督を受けますことは、必ずしも事業の発展からよくないということから、重要な事柄についてのみ今御指摘の監査を受けますとか、それから事業報告のおもなるものを四半期別にいたしますとか、そういうことはいたしております。
○鍛冶委員長 弘済会は昭和二十年から東京及び阪神等の重要地区の鉄道高架線の下を一括使用する権利を得られたようですが、そういう事実はございますか。
○堀木證人 そういう事実はございます。
○鍛冶委員長 それではどうしてそういうことになつたのですか。
○堀木證人 実は例の戰災をガード下も非常に受けまして、それを管理運営して行くというこまかい仕事をお役所としてしかねるから、弘済会にこれを一括運営せしめよう。そうして管理運営せしめよう。こういうふうな事柄で、弘済会にその管理運営を命ぜられたような次第でございます。
○鍛冶委員長 何か契約でもなさつたのですか。
○堀木證人 鉄道省との契約はちよつと覚えておりませんが、むろん基本方針がお役所にありまして、それによつて請書は出しておるだろうと思います。
○鍛冶委員長 役所で基本方針をきめてね。
○堀木證人 はあ。
○鍛冶委員長 そこでさらにそれをほかの者に使用させるときには、あなたの方でどういうことをしておいでになりますか。
○堀木證人 その点はむしろほかの人に使用させるために、弘済会にいろいろと運用させるために、管理運用をさせられましたのですから、弘済会がこれを自分のところだけで使うということでなくて、いわゆる都市計画に合せまして、住宅地帶は、住宅が拂底いたしておりますから、それに合わせるとか、工場地帶はなるべく工場の倉庫その他の運営の便利のために貸すとか、いろいろその運営方針を省と打合せまして、その基本方針に基いて他の人々にお貸しをする、こういうような姿になつて参りまして、その方針のもとに個々の人をどう選ぶかというふうなことは、弘済会が委員会をつくりまして、きめて、その人にお貸しするという姿であつたのでございます。
○鍛冶委員長 そうすると、ほかのものに貸しますと、保証金をとつたり家賃をとつたりする。それは弘済会の会計に入るのですか、鉄道の代理でおやりになるのですか。
○堀木證人 その点は保証金を頂戴するのは、当時御承知かも存じませんか、方々でいろいろお貸しをいたしますのは、私のところの保証金というのは、実はお預りいたしまして、御本人か使用が終りましたときにはお返しする形なのでございます。当時よくマーケツトやその他にありますように、それを一つの権利金みたいにとつてしまつて計算するような姿ではございません。いろいろな人にお貸ししますために、そういう保証金は、平たく言えば家賃の敷金です。そういうものを頂戴いたしております。それも適正を期したいと思いまして、第一信託に評價してもらいまして、安いところは三円くらいだと思つておりましたが、ともかくも高いところから安いところ、みな私たち役人上りでは実は評價がわかりませんので、第一信託に評價してもらつたものを保証金としてお預りしておるこういう姿であります。
○鍛冶委員長 それから家賃は。
○堀木證人 家賃も当時は近傍の時價というようなものによりまして、家賃をきめる、こういう姿でございます。
○鍛冶委員長 それはあなたの方でとられるのですか、鉄道の代理人として扱いになられるのですか。
○堀木證人 はい、高架下はあまりよく存じませんか、私の方は管理費用を頂戴するわけでございます。使用料に対しまして管理費用を頂戴いたしまして、あとは私の方の收入にならない、こういう姿でございます。
○鍛冶委員長 家賃のうちから管理費用はあなたの方で……。
○堀木證人 そうでございます。
○鍛冶委員長 あとは鉄道へ一々お送りになるのでございますか。
○堀木證人 そうでございます。――御質問ございませんが、その点は私ども実は非常に前貸しになつているわけであります。実は管理費用はこれも役所の方できめていただきましたのですが、実は経費がよけいかかつて、この方はあまりもうかつておりません。というより損をしております。
○鍛冶委員長 弘済会はさらに傍系会社のようなものとか、また傍系事業のようなものをつくつておいでになりますか。
○堀木證人 そうでございます。これもそういう御質問があるとすれば、正確なものを持つて参ればよかつたのでありますが、私の記憶にあるおもなるものだけ申し上げたいと思います。弘済会で出資その他をいたしておりますもので大きなものを拾いますと、御承知かどうか存しませんか、冨士アイスというアイスクリームその他をつくる相当有名な会社かございます。ここと提携いたしまして、私の方の販賣のアイスクリームをつくり上げる会社を興しております。それからアイス……。
○鍛冶委員長 何という会社ですか。
○堀木證人 弘済食品株式会社。それからもう一つは、アイスキヤンデーの工場です。これは方々にございますが、直営いたしているのもございますし、私ともの方か半額近く出資しているのもございます。そのほかに、何と申しますか、岐阜の方で亞炭をつくつているのですが、これは大陸から帰つて來た人が当時廃坑になつておりました亞炭を堀りますので、燃料不足の時分でありましたから、これを援助する目的と、自分のところの燃料を確保する目的で出資しております。そのほかに川口に食品工場がございますが、これも私どもの方が出資しております。あと有價証券等持つておりますが、実はこれはチビチビしたものでありまして、むしろ当時お役所の方からお前の方で少し持てといつて割当てられたものを持つておりますが、おもなるところはそういうものでございます。
○鍛冶委員長 それらの事業は相当收益が上つておりますか。それはどのくらいのものでありましようか。
○堀木證人 たとえばその中で、実はアイスキヤンデーなんかはやや收益が、御推察の通り上つております。それから冨士アイスの方はそう收益を上げるほどでもありませんが、いい製品をつくつて、同じ商品ならば旅客公衆に喜んでいただきたいという目的で行われておりますから、利益はそう大して上つておりません。それから亞炭山の方はみなが努力してくれまして、この時代でもやや成績を上げております。それから川口の食品工場は今のところ欠損でございます。ときによつていろいろかわる部分がございます。 それから私の方の有價証券の方をごらん願いますと、地下鉄の債券を持つているとか、日通の株券をごくわずかですか……。 それから申し落しましたか、大きなもので申し上げておかなければならぬものに、例の食堂会社があります。昔列車食堂をやつておりました会社で日本食堂株式会社に対しましては、当時お役所の方から割当がありましたので、これはある程度の株数を持つておりますが、その数量は正確に記憶しておりません。 それから交通債券とか、日通のは当時の割当だけでありまして、これは大して持つておりません。数量としてはごくわずかであります。むしろ処分いたしたいと思つて、一部処分いたしているような姿でございます。
○鍛冶委員長 昭和二十年九月から鉄道で資材の拂い下げをやることになつたときに、弘済会がその仲介機関になつておつたと聞いておりますが、そのいきさつはどういうことでしようか。
○堀木證人 御承知の通り鉄道は消費官廳として物品をたくさん持つておりまして、戰爭中にいろいろな資材を持つておりましたが、戰爭中ならば要るでしようが、戰後は要らなくなるというふうな資材も相当あると思えたのであります。 それからもう一つは、終戰のときに軍が放出しました物資を國有鉄道が受けているというふうな情勢がありまして、これに対しまして鉄道自身にも直接いろいろな人が拂い下げを希望される方もあり、それからまた場合によれば、どうもいろいろ競爭があるから、弘済会が提携したらどうだろうかというふうな申込みも方々から出て参つたわけであります。そういうふうな関係に対しまして、何とかここで――当時また一方、社会を見ますと、御承知の通り物資不足に悩んで非常に困つておつた時代ですから、鉄道で使わないものがあれば、早く民間の経済復興に役立てるのが当然だと思いますが、世の中で物資が不足いたしておりますれば、おりますだけ、そういうふうないろいろな世間的な動きは多かつたわけであります。それに対しまして、私どものような機関をお使いになるということが、お役所としても希望なされたところであろうし、また私どもも個々の一人一人とタイ・アツプして行つては公明を欠くことになりますので、お役所と両方が一致してこの種の資材を、こういうふうな扱い方をしてやろうじやないかというので、弘法会に取扱わしむるようなことになつたと記憶いたしております。
○鍛冶委員長 弘済会が適任であるということの根拠はどこにあるか、おわかりですか。
○堀木證人 これは私の考えでございますが、率直に申し上げますと、お役所が倉庫その他に持つておる品物なのでございます。それからお役所は常務で非常にお忙しい、お役人は物のたなおろしをしなくても責任があまりないのでございますから、お役所が自分のものを処理されるというときに、そういうふうに民間に拂い下げるということに熱意をもつておやりになつて、どこまて進行するかという問題が一つあると思います。これはお役所のことでございますから、私の想像でございます。第二段は今申し上げましたような社会情勢でございますが、やはりお役所が持つておるものですから、現品を役所の構内に入れてみて、打合せるような仕事というものは、もと鉄道におりましたような者がやりますことが一番適当だろう、こういうふうに考えるのでございますが、そういう考えもありまして、そういう整理に專念する人を、しかも役所の保管される倉庫その他にも現物を見なければどうにもならぬ仕事でございますから、立ち入つていろいろ見せていただくというようなところは、鉄道の退職者が集つておる弘済会か適当じやなかろうか、こういうふうに考えます。
○鍛冶委員長 それと同時に國鉄の方で、國鉄整理品委員会というものかできたそうですが、それはどういう機構のもので、あなたの方とどういう関係にあつたのですか。
○堀木證人 実は当時から今申し上げたようにいろいろ民間の動きもたくさんあつたときてございますから、國鉄整理品委員会というものをつくつていただいて、そこで公明に取扱おうじやないかということは私も申し出しまして、それでこの委員会ができて、ここでもつて大体役所の基本的な方針も打合せていただき、そうして事務のおもなるものをやつて行きたい、こういうふうになつております。委員長は弘済会の会長がいたすことになり副委員長は資材局長と弘済会の理事長がなる、こういうような姿で両方の関係者が出て運用するという組織になつております。
○鍛冶委員長 こういうことを大体きめるのですか。
○堀木證人 拂い下げに関する基本的な方針をきめるのがこの委員会の運用てあつたわけなのであります。
○鍛冶委員長 この物は不要、不急の物であるということ、並びにこれをいくらで拂い下げればよろしいかというところまできめるのですか。そういうことを詳しく聞きたいのです。
○堀木證人 実はこの整理委員会をつくりましたが、初めにきめましたこの委員会自身はそうたくさん会合をいたしておりません。基本的な方針で、個々の問題をどう処理するかというふうな問題は、非常に雜多な物品のあることですから、実際に実行する部面は、地方地方の実行担当者が、現品の今おつしやつたような姿は整理品の小委員会で、これは回数も非常にやつております。しかし委員会自体は基本的に大体どれくらいの不要品が出るだろう、そうして種類はどれだけで、それは安本なりとどういうふうに打合せをするか。あるいはあの時分に私どもの方も物品については知識経驗が少うございますから、産業設備活用協会と相談するかどうか。そういうような基本的なことを私の記憶では両三回やつたかと思います。
○鍛冶委員長 價格の決定をしたり、それから弘済会でどれだけ拂い下げをすればいいかということは、どこできまるのですか。
○堀木證人 その基準になるべき姿のものは、この委員会がいろいろ論議はいたしますが、最終の姿は役所が決定して行く、こういう姿であります。
○鍛冶委員長 ここに書いてある國鉄不要品整理実施概要というようなものをきめるのは、この委員会がやるのですか。
○堀木證人 事業報告でございますか。大体率直に申しますと、具体的なこまかい、現物のいろいろな問題についての打合せは全部小委員会の方がやつたわけであります。しかしお聞きになつておると思いますが、こういう方針でどういうような方向で、ものを遂行して行こうかというようなことは、この委員会でやりましたか、具体的のものは小委員会でやる。あとは実際に役所の方で指導的にいろいろな問題を全部おきめになつたという姿であります。
○鍛冶委員長 これはいつできたのですか。
○堀木證人 この委員会ができたのは、その日にちは正確に記憶いたしておりません。私自身も、この間ここにお呼出しを願いました岡田理事を中心といたしましてこの仕事をさしておりましたが、この委員会は割合いに早くできた、整理品の仕草をやらせるということかきまりますと間もなくできたと記憶しておりますが、その日にちは正確なことは今記憶しておりません。
○鍛冶委員長 二十二年の一月からやり出したようでありますが、そのときからできておつたのでありますか。
○堀木證人 それは方針がきまりますと同時に一番早くできております。むしろ委員会は物事がスタートするまでに開かれておつたという姿であります。スタートいたしますと、小委員会がどんどんやつて行く、こういう姿でございます。
○鍛冶委員長 そこで弘済会の利益金をいかにして処理するかということは、この委員会できめるのですか。それとも……。
○堀木證人 申し上げますが、実は弘済会自身のこの整理品の関係は、この間新聞でも拜見いたしましたが、別途勘定といたしまして、利益金はずつと毎年度積立てて参つております。弘済会が処分するほかにあるものですから、つまり弘済会の運営と別になつております。この利益金はいまだに積立てたなりでございますが、この点はもうこの事業も大体私の方は終りになりましたので、今残務整理になつておりますから、早く利益金を処分いたしたい、こう思つておるわけでありますが、この利益金の処分につきましてはお役所の指示に従いましていたしたい、こういうふうな考え方でございます。
○鍛冶委員長 あなたの方でいろいろたくさんのものを拂い下げしてもらつておるようですが、そのうちこちらで調べた中で大きなもので問題になるのは、電氣モーター百三十台を拂い下げられた。この價格の決定及び割引等はどういうことで決定になつたか御承知でしようか。
○堀木證人 その前に一言言わしていただきたいことは、何か弘済会が非常にたくさん拂い下げを受けておるようですが、最近までで大体お役所が拂い下げられたものに対しまして弘済会が頂戴いたしましたのは、五分八厘くらいにしかなつておらない。五・八%でございますから、ごくわすかでございます。それから今のお尋ねの発電機の問題でございますが、私個々の入札の結果については直接存じておりませんし、きよう私の方の担当者もお呼出しでございますから、場合によりますれば、それから詳しく御聽取願えれば非常にけつこうじやないかと考えるのです。
○鍛冶委員長 個々のものについては全然御承知ありませんか。
○堀木證人 どの物品をどういうふうな経過で拂い下げたという報告は受けますが、その報告を知つておる程度で、それでよろしかつたら……。
○鍛冶委員長 その程度でよろしゆうございますが、今申し上げた電氣モーターのことは御承知ありませんか。
○堀木證人 発電機の問題は聞いております。私実は個々の物品の拂い下げに自分か聞いて記憶に残つておるおもなものは、これだけだと思うのでありますが、率直に申し上げますと、案外よく賣れたということがこの間お呼出しを願つた岡田君から聞いたわけなんです。御承知の通りこの物品はたしか元海軍だと思いますが、発電機はモーターは使つてなかつたようでございます。元海軍の所有であつたものを運輸省が引継いだものであつて、枝川町の倉庫でありますとか、あるいは越前堀の倉庫、その他にありましたものですが、これが二十三年の一月十日に三十二名の人に現物を見せまして、十二日間の余裕を置いて一月二十二日に入札いたしました。割合に價格がよく賣れたということは確かです。價格のよく賣れましたことは、当時私のところへの報告では、当付渇水期で停電がはげしかつたので非常に需要が多かつた。しかし入札した結果につきましては二十二名とも濫札と申しますか、高値の人は非常に高値でありますが、低値の人は非常に低かつたという報告を受けておるので、私のところに報告をよこしましたのも、たとえば最低の値は二千八百円くらいであつて、最高は二万五千円、当時いかに経済状態がごたごたでありましても、非常に目安のつきにくいものであつて最低と最高の開きが非常に多かつたものでございます。しかしややよく賣れた、こういうふうな報告を受けております。
○鍛冶委員長 あなたの方で割引いてもらわれるのは、この國鉄の不用品整理実施概要その他から見まして、損が行くようではいかぬから不要不急品に対しては時價の二割を引いてやれ、こうなつておりますから損の行かぬもうけのあるものならば、しいて渡さぬでもいいのじやないかとわれわれは思うのですが、それでは何もかも時價の二割を引いてとれということになつておりますか。それとも損の行かないように二割の程度で上手にそこをうまくやるという意味であつたか、そこをよく伺いたいのですが。
○堀木證人 御承知の通り新品は大体今おつしやいましたように他に二割くらいは考慮してやるというふうな方針は承つておるのですが、他に私どもの方の管理費と申しますか、諸掛、そういうものが大体実績からみて一割足らずのものかあるわけであります。つまり鉄道省から頂戴いたしますものを民間に賣ります間に運搬費も使いますし、管理費も使いますし、加工の経費その他も使つておるというふうな状態でございますから、大体そういうふうな標準であるというのが妥当じやないかという氣がいたしておつたのでありますが、それと同時に実は必ずしもそうばかしもいかない。現にお役所から受けまして、大体この値段だと言われて拂い下げをいたしますると、省から拂い下げていただいたものよりも値引きして賣らなければならぬものも相当あるわけです。実はあまりもうけた数だけが出ておりますので、損した数もあることをお考え願いたい。こまかいものでありますが、役所の倉ざらいでありますから、そういうものをあわせてやるのがやはり調整的機能と申しますか、そういうことを発揮するにも弘済会を役所としてお使いになつた一つではなかろうか、かたがた利益金が個人のふところにも入らないというので、そういう姿ができたのではなかろうかと考えております。それからなお先ほど申し上げましたように、現在でも賣れ残りのものがすでに整理にかかつておりますわけですが、賣れ残りのものだけが六百万円くらいの手持はいたしております。もちろんどう処理するかによつて相当事業の成績には関係して参るわけであります。
○鍛冶委員長 そうなるとあとは議論になりますが、だれが見ても、もつと高く賣れるものでも二割引をしているのじやないかと思います。結果だけから言うわけには行きませんが、発電機などは当然高く賣れるものであつても、原價をさらに安く見積つてさらに二割引いておるようですが、そういう事実はありませんか。
○堀木證人 こまかい事柄はよく存じませんが、実際賣るときにうまく買手を探しますれば、ある程度よく賣れることもありましようし、それから需要がなくてわれわれが買手をうまく探しませんときには、案外安く賣らなければならないこともあるだろうということは考えていただけると思います。ただ結果的に見ますれば、このものにつきましては比較的拂い下價格よりよく賣れるだろうということは確かでございます。ただ実はこの発電機の問題におきましても、なかなかその後の情勢で引取りが困難だ、実は落札値段で引取りが困難だという問題すら起つております。
○鍛冶委員長 それともう一つふしぎなのは現物はずつと前に行つているのです。ところが現物が行つたあとで、あなたの方へ賣つたことになつているのですが、これはどういうわけなのですか。
○堀木證人 これも実際の扱い方は、きよう担当の人間をお呼び出しですから、実情をお聞き取り願いたいと思いますが、大体のところこういうふうな弘済会自身はお役所に対して債務不履行することができない立場にあります。だからそのことがきまりますると、弘済会に賣り渡しを願う。弘済会がいろいろ買手を探すということは当然あり得る。役所の方はこれを弘済会へやるのだということは正式にきまつておる。しかし契約その他のいろいろな手続が遅れるというふうなことはありがちなことだと私考えております。
○鍛冶委員長 ところが見方によりまして、もう先に鉄道の方へ賣つておつて、ただ弘済会をくぐつたことにしたようにも見えるのですが、そういう事実はありませんか。まだ弘済会へ賣る先に現品がほかへ行つているのですからね。
○堀木證人 お答えいたしますが、役所が眞の荷主をきめてしまつて、そこへ拂い下げたらどうだ、しかし弘済会のそれの手続を、こういう組織を通してさせることがどれだけありましたか実はよく存じません。今その点で考えられますことは、今御指摘の発電機につきましては、こういうことはあり得るのであります。この種の物品については、鉄道がそういう製品を納めるような商人かありますと、なるべくそういうことを希望される点はある。それもやはり正当な理由があつてなされたことだと思うのでありますか、個々の場合についてどういうものがどうだということは私存じませんか、ものによつてはつまり製品の材料になるようなものについては、鉄道としてはこういうところを希望するということは当然御注文にあつたろうということが考えられます。
○鍛冶委員長 品物が出るのは、弘済会が買いつけぬ先に、もうすでに弘済会で扱つておるのですか、これは書面の上から見ればまた弘済会のものになつておらぬ先にほかへ賣れておる。あとで弘済会へ拂い下げになつておる、その点です。
○堀木證人 具体的にこまかいものをよく存じ上げないので申訳ないのですが、要するに役所の方でこれは弘済会に扱わせるということはきまつてしまう。そうしてその旨を受けて弘済会が扱います。手続とか、弘済会と鉄道の間ですから契約違反とか、その他の問題が起りませんから、あとで手続が進行した、こういうことは私はあり得ることである、こういうふうに考えるのであります。
○鍛冶委員長 あなたのところでないかしらぬか、戰後よくトンネル会社というものがありまして、実際はその会社で扱わぬのだが、会社で扱つたことにして口銭だけをとつておる会社が間々あるのです。そういうような形に見えるのですが……。
○堀木證人 実際問題としてトンネル会社として弘済会をお使いになつたとか、また弘済会もトンネル会社に満足して手数料だけをもらつた姿でないと考えております。
○鍛冶委員長 その次はニツケルですが、ニツケルを九十何トンあなたの方で拂い下げを受けて、他へ轉賣しておられる。ところがニツケルは特殊物件でありまして、りつぱに公定價格かあるのですが、その公定價格より二割引であなたの方に行つておるのです。公定價格があるものなら、そんなに引かぬでもよいと思うのですが、引かなければならぬ理由があつたのですか。
○堀木證人 その点も新聞に出ておりましたが、私前々から申しますように、個々の取引の内容を存じ上げておりませんので、具体的なことにおそらく私かお話申し上げても不十分だと思います。ニツケルの問題も私実はあまりよく存じませんでしたが、初めに芝浦から鉄道へ納めるものの材料にというので、芝浦に交渉したようであります。その時の値段は今おつしやいますようにマル公は十万円でございましたが、その時に芝浦と八万八千円くらいで賣却手続をしております。あとでそれを九万円くらいに賣つております。芝浦の方はそれに対して支拂いができませんので、実は破約になつてしまつて、よそと契約をして賣つた、こういう姿になつております。これは一つは先ほどおつしやいましたように、鉄道の製品の材料になるようなものは鉄道の御指示が幾分あつたろうということを申し上げた一つであります。これについて結局マル公があるものだから、マル公だけで扱えばよいじやないかというお話もございますが、実は私の方はそれだと管理費用と申しますか、これをやつておるだけの実費を負わなくなります。私どもの方の立場からいうと運搬いたしますとか、加工すべきものは加工いたしますとか、あるいはこの取扱いに要します諸掛りの実費を幾分頂戴いたしませんと、私の方としては実際困るわけでございます。
○鍛冶委員長 ところがニツケルについてはこつちで調べますと、加工賃とか運搬費というものは全然あなたのところへ行つておらぬようであります。
○堀木證人 ニツケルはございません。たとえば今残品になつておりますし、前からやつておりました車輛のわく、モーターのわく等を想像して加工するものもあるわけであります。
○鍛冶委員長 それからさらにふしぎなのは鉄道から直接拂い下げしておる例を申しますると、株式会社岸本商店、これは昭和二十三年の七月には一トン十万円、十月には十一万円、そのほかずつとほかの室町物産とか、扶桑金属工業等へも同様の値段で行つておるのです。十一万円で行つておる。ところがあなたのところへは八万円で行つておる。たいへんな違いなのです。ここにどうもわれわれがふに落ちぬところがあるのです。そんなに格差をつけなければならなかつたのですか。
○堀木證人 そういうお話が出ておることを新聞では存じておつたのでありますが、その点の関係については私は実は何も関知しておらぬものですから、私からお答えしても正確でないと思いますから、遠慮させていただきたいと思います。お役所がどういう御都合で――大体私の方には今御指摘の基準でやつておつたのでありますが、他の方へ同種のものをより高く賣れるのに、弘済会へ安くあの基準でおろしました理由というものは、私は何も知らないのであります。
○鍛冶委員長 ところで、なお不思議なのは、こうやつて鉄道から直接一万円割かけといつたつて、実際はニツケル材というものは当時は非常にやみ値が高かつたものですから、喜んでとつたろうと思うのであります。これだけでとつておるにかかわらず、あなたのところから同じ岸本局店へ九万円で行つておりますね。これはどうもはなはだ不思議なのです。鉄道から買えば十一万円で買うものを、あなたのところを通るばかりに二万円トンについて安くもつておるということは、いかにもふに落ちない。これは御承知ないとしても、こういうことに対してはどうお考えになりますか。
○堀木證人 私どもの聞いておるところでは、東芝に出しますときに、当時どれだけの時價でございましたか、マル公は十万円であつたことは確かでありますか、東京芝浦に賣ろうという契約をいたしましたときか、八万八千円で東芝に賣却契約をして、そこでそれが実際は東芝さんが引取れないというので、ほかに買手を探して、そのときよりは高い値で賣れる、九万円で賣れるという話を、私は聞いておるわけであります。
○鍛冶委員長 九万円どころではありません。鉄道からは十一万円で賣つておるのですよ。あなたのところからだつて十一万円、もつと高く賣ろうと思えばとんでもなく高く賣れるだろうから、十一万円なら喜んで買つて行くはずである。それを九万円にせられた理由かわからないのです。
○堀木證人 実は各方面から見積り合せをしまして、そういうふうにしたということを聞いております。今事実は別にしてお前の感想はどうだとおつしやいますと、私の方は商賣が下手だつたと申すよりほかないのです。
○鍛冶委員長 それともう一つ承りたいのは、弘済会で非常に会議費その他か要つておるのですが、調べるところによりますと、会議費として二百三十七万円、機密費十一万円、雜費四十六万円、交際費二十五万円、計三百十九万円という大金がここに使われておるのですが、これはどういう方面にこういうたくさんの金がいつたのでしようか。
○堀木證人 会議は確かに多うございます。これは日にち別にごらん願いましても、実は会議をしている日が相当連続しておるということは、私実は認めざるを得ないと思うのでありますが、この点に関しましても、一件の経費は割合に少いように思うのでございます。ごくわすかな経費を使つておりますが、回数か多いために、集計すると非常に多額の金額になるような状態であると考えております。しかしそれと同時に事柄が、個々の物品の、しかも多種多様にわたるものの打合せでございますから、相当打合せ会が必要であつたろう。しかしもつとうまくやれなかつたか、もつと節約してやれなかつたかという点については、考えられる余地かあると考えております。
○鍛冶委員長 打合せ会というのか多いのですが、それは大抵五千四百円とか五千五百円とか、それから局課長歓送迎会というのが二万二千円というようなのが出ておりますが、これは弘済会でやらなければならなかつたものであつたのですか。
○堀木證人 やらなければならぬかといえば、やらなくとも済んだのでございましようが、普通の世の中の状態としてやる方かよかろうというふうに考えられたのでございましよう。
○鍛冶委員長 ほかに何かお聞きになりますか。
○高木(松)委員 この問題はぜひ理事長にはつきり答えていただかぬと、社会的疑惑が現在の状態では解けないと思うので、私は今少し突つ込んではつきりしたことを言つてもらつて、われわれの納得の行くことを望むのです。そこで弘済会に運輸省から物件を拂い下げた最初の日はいつですか。日がわからなければ、最初の月でもよろしゆうございます。
○堀木證人 私何ならその点は調べまして……。
○高木(松)委員 わからなければ、わからなくともよろしうございます。國鉄不要品整理実施権要というものをつくつて、とにかくあなたの方へ拂い下げることをいたしましたね。その拂い下げられてから今日まで、運輸省から拂い下げた物品の総代金はいくらですか。
○堀木證人 申し上げます。いつからスタートしたか存しませんが、二十一年度か百五十九万円上つております。二十二年度が三千百六十六万円、二十三年度が二千三百二十二万九千円でございます。それから二十四年度はないのでございます。それで大体今御質問の総額は五千五百万円……。失礼いたしました、今の数字は間違いでございます。初めからしめまして、整理品の賣上高は、一億四千四百七十三万四千七百三十二円。
○高木(松)委員 これだけで買つて……。
○堀木證人 いいえ、これは買いましたのでなくて、弘済会が賣り上げました賣上高でございます。
○高木(松)委員 それで運輸省からこれだけの物品を幾らで買つておりますか。
○堀木證人 要するにこれをいたしまして、賣上差益はどれだけ残つたかを……。
○高木(松)委員 いや、そうじやありません。私どもは、弘済会が不当に利益をあけておるのじやないかという点をはつきりしておかないと、あなた方が社会から疑いをもつて見られるのじやないか……。
○堀木證人 仕入品の仕入高でわかります。仕入高が一億三千百四十一万一千六百七十三円。
○高木(松)委員 それであなたの方で利益以外に、使つた手数料と言うとおかしいか、法律的に言うと必要経費ですね、必要な経費は幾らかかつておりますか。
○堀木證人 関連費でございますね。人件費で六百二万九千……。
○高木(松)委員 いや、そうでなくて、人件費も何も込めて……。
○堀木證人 総経費が千六百十九万九千二百八十円です。
○高木(松)委員 そうすると一億四千万円の中には、今の手持ちまで入つておるわけですか。 そこでちよつと聞きたいことかあるが、とにかく一千三百万円くらいしか大体あなたの方の利益と手数料がないわけてすね。賣代金と買代金と差引いてみると、一千六百万円から出ておるということになると、どうしても手持ちか何かないと、ここはちよつと合わぬと思うが……。
○堀木證人 そこをお聞きなさるのは当然だと思います。申訳ないと思いまするが、整理品で省から拂い下げを受けて現在持つておりますのが六百三十二万五千百……、帳簿價格で。
○高木(松)委員 現在の状態で純利益金というのは幾らあるか。
○堀木證人 四百四十万一千円ございます。
○高木(松)委員 そこで本論の方に入つて聞きたいのたか、利益金のあるときは話はわかるのですが、損があつたとかりに仮定して、損のあつたときにはあなたの方の負担ですか、それとも運輸省の方に負担させるのですか。
○堀木證人 それはむろん損のありましたときには私の方が負担いたすのであります。
○高木(松)委員 そこで今度は問題になつて來る拂い下げ要綱ですが、これはあなたの方で一方的に運輸省から押つけられたんではなく、鉄道局長会議や何かで省議で決するまでに、むろんあなたの方と相談したんでしようね。
○堀木證人 ある程度、この程度でやつて行けるだろうかということはお話がございました。と同時に、運輸省は各方面で大体自分のところでこういう方針をきめてやるということは当然のことだと思います。
○高木(松)委員 運輸省の方であなたの方に相談なしにきめたんですか。
○堀木證人 大体この程度で扱えるだろうという御内示はあつたと思います。
○高木(松)委員 そこで何か整理委員会をつくつたと――ちよつとさいぜん私便所に行つてその内容を聞かなかつたんですが、整理委員会というものがあつたのですか。
○堀木證人 ありました。
○高木(松)委員 その整理委員会とこの拂い下げ要綱との間には関係ありませんか。――それなら、こう聞きましよう。具体的に整理委員会というのはだれだれでつくられて、いつつくつたかということ。
○堀木證人 さつき委員長からもお話がございました。実は申訳ないのですが、担当理事に私はこの整理委員会の仕事をまかせておつたんでございますが、しかし整理委員会の構成は、さつき委員長に申し上げましたように、構成は鉄道省の役人と弘済会の人間とで構成いたしております。
○高木(松)委員 わかりました。そこで整理委員会はこの実施概要をつくつた後にできた委員会ですか。その前にできた委員会ですか。
○堀木證人 こういう方針は、私は整理委員会の発足がいつになつておりますか、正確に記憶いたしておりませんが……。
○高木(松)委員 そこで証人に聞きたいことは、この点で重大な國民的関心を持つている点なんでなるべく明らかにしていただきたいのです。
○鍛冶委員長 概要かできてすぐできたんじやないですか、概要に基いて……。
○堀木證人 この種死退藏品整理についてということで鉄道局長会議ができて、それに基いて委員会かできたのであります。
○高木(松)委員 それがわかればいい。そうするとあなたの方から今の整理委員会の委員にだれがなつたのですか。
○堀木證人 私ども以下理事及び担当の人間がなつたのであります。
○高木(松)委員 あなたはなつていますね。
○堀木證人 委員会の委員には私なつておりますが、実は私は一ぺん打合会に出たくらいで、あとは全部理事にやらしております。
○高木(松)委員 しかし理事がやつて來たことは一應報告は受けるわけでしよう。
○堀木證人 報告は受けます。
○高木(松)委員 そこを境目にして、はつきりお聞きしたいが、その前に運輸省はこういうことをしたいかと言つて、あなたの方に働きかけて來たのか、あなたの方から運輸省の方へ働きかけて行つたのが、これをつくるに至つた当時にですね。
○堀木證人 その点は、当時私の方でも、実はこの種の問題、つまり先ほど申し上げましたように、鉄道省にこういうものがある、弘済会とタイアツプして拂い下げを受けたらどうだといういろいろな動きはあつたわけであります。役所の方にも直接そういうものを拂い下げてくれないかという動きがあつたわけであります。しかしそれではかえつて、あとで不分明なものを残すから、こういう組織でやろうじやないか……。
○高木(松)委員 それはわかつた。私が言うことは、そういう空氣のときに、この省の概要の発表されない前に、その問題について話合つた経過をひとつ詳細に述べてもらいたい。
○堀木證人 当時小倉という理事が担当理事であつたのでありますが、私も何と申しますか、当時の民間の経済界の情勢からも、鉄道が使わないものを早く拂い下げたらいいじやないかという意見は持つておりました。
○高木(松)委員 意見のあることはわかつたんだが、具体的に運輸省とあなたの方と、いわゆるこの省令と言いますか、省の指図が出る前にどういう具体的な話があつたか。その点を具体的に話してもらいたい。
○堀木證人 私は実は整理品をぜひ拂い下げてくれと鉄道省に行きましたことは一ぺんもございません。しかしこの問題が、こういう姿になる前に予備的な交渉は確かにありました。
○高木(松)委員 それはどんなふうな交渉であつたか、それを聞きたいのです。
○鍛冶委員長 端的に言えば、あなたの方でやらしてくれと言つたか、向うからやつてくれと言つたのですか。
○堀木證人 それは私の方もやらしてもらいたいということは言つたはずです。
○高木(松)委員 そこでこの「重ねて賣却價格の基準について」というところを見ていただきたい。イ、ロ、ハと三つありますが、これは結局結論であつて、基準かできたわけてありますが、このイ、ロ、ハの二割、五割、八割という割をきめることについて、運輸省と弘済会との間に折衝があつたかどうか、よく示してくれませんか。
○堀木證人 その問題につきましては先ほど申し上げましたように、大体この基準で運輸省としてはやらせる。私の方もそれならは大体引受けられるだろうという考え方でございます。
○高木(松)委員 それはわかつた。そこてでの折衝をして妥結するに至つた経過を具体的にお話願いたいと言うのです。
○堀木證人 むろん折衝のあつたことは存じておりますが、当時のこまかい折衝の実態をお聞き願うのでしたら、実は当時の小倉理事から御聴取願えば――岡田君ではありません。小倉理事から……。
○高木(松)委員 それでこのイの分については二割引きというのですね。マル公及び時價見積り額から……。ロについては五割、それからハについては八割ということですね。こういう結論が出ているのだが、少くともあなたの方の事業で先ほどあなたがおつしやつたように、損した場合においては弘済会の全責任だつたというならば、この結論、歩合いを出すに相当あなたの方の理事の方々は協議せられたと思うが、この協議の内容を明らかにしてもらいたい。
○堀木證人 協議したことは確かでございます。ただその時分に私が折衝の衝に当つておりませんのでございます。主として小倉理事に当らせております。
○高木(松)委員 衝に当つた者は小倉君であろうともそれはいいのですが、あなたここへ來てお述べになりましたように、どうも結局不用不急品は國家のために活用したい。運輸省の方も困るというような意味合いから、一般にもこれを活用させると同時に、お話の内容によると、國家にも損をかけたくないという氣持でやつたというのであるなら、その二割、五割、八割という結論を出すには、少くとも公共的意味を加味してやられたものと思う。ところがわれわれが見ると、かえつてこれは逆な結果を生んでるように具体的事象から読みとられるのだが、この点についてのあなたの当時の考え方をひとつお述べになつていただきたい。
○堀木證人 ではお答え申し上げます。その点ではおつしやる通り二割、五割、八割を折衝することは私つまびらかにいたしませんが、私の方も実は損はしたくないという氣持があると同時に、この利益金は率直に申しますれば、最終まで利益金を私の方で手をつけるわけにもいかないものであります。幾らに賣れようと利益が残つて参りますれば、それはそのときの運輸省と相談してきめる。それてわれわれは処分権は持つていないというふうな姿でございましたから、まずこれならばやつて行けるなという姿でやつて参りました。
○高木(松)委員 わかりました。
○堀木證人 それで現に二十三年度に御承知の通り損をしておるのであります。そのときはこの二割、五割、八割というのは全然守られておりません。ですから利益がぐつと減りましたが、それは二十三年度の利益を見られまして、役所の方が今度五分だと言われた。私の方は五分では絶対だめなのです。初めから五分だつたら引受けはいたしません。しかしともかくも二十二年度に利益金が出ておりますから、この利益金が減つて参る程度なら、この利益金の処分はわれわれは関知するところではないから、二十三年度は大体五分でもやむを得ない。こういうようなことで整理ができればいいということでお引受けいたしました。
○高木(松)委員 それから、社会的疑惑はこれからあるのです。そこで拂い下げ整理品委員会というものは弘済会の当事者と、運輸省の当事者とでつくつておつて、そこに小委員会ができたと言つておりますね。この整理品委員会と小委員会でこの拂い下げの運営を指示して行くわけですか。
○堀木證人 つまり整理品委員会の方は基本的な方針をつくります。小委員会は実際に物品の拂い下げの実施面についての委員会をやつたのです。むしろ私どもはこれを担当者間の姿だけでなしに、一つの物品の拂い下げ担当者だけでなしに、各方面の人が寄りましてやれば、公明だと思つてこの委員会をつくつたわけです。
○高木(松)委員 その各方面というのは、どういう方面から入つておりますか。
○堀木證人 たとえば運輸省の方面……。
○高木(松)委員 いや、そうじやなく、拂い下げる場合は、運輸省が拂い下げる。あなたの方は拂い下げを受ける。これは二つの当事者と見るべきものでありますから、各方面というのは、それ以外のものを指しておるのではないかと、われわれは考えるから、その方面でいわゆる整理品委員会に入つた者があるのですか。
○堀木證人 その方面はございません。
○高木(松)委員 そうすると、ただ当事者がつくつただけの整理品委員会ですね。
○堀木證人 はい。ただ担当者問の個々の打合せよりは、同じ運輸省の中でも各方面の関連者、それから弘済会のその関連者。
○高木(松)委員 いや、それは私の言うことを少し頭に入れて、その視点からお話願いたい。要するに先ほどあなたのおつしやつたように、弘済会は運輸省とのつながりかずいぶん濃いですね。そうして運輸省のつながりの濃いところに運輸省とあなたの方との整理品委員会を出して、それでもつてこれを処理して行く、基本なり、末端なりを支配するようなことがあつては、そこに不正があるのじやないかということを社会は疑つておるわけです。そこにあなたが來て解明しなければならぬところがあるのですから、その観点に集約して答弁をしていただくと大層便利だと思います。そこで小委員会の仕事というのは、どういうような段階で、どういうような方法でやられておるのでしようか。
○堀木證人 小委員会の運用につきましても、ここに実際に小委員会を運営した担当官がお呼出しになつておりますから、それからお聞き願いたい。
○高木(松)委員 今あなたから聞きたいのです。向うが忘れておつたり、間違つたことを言つたりしたのでは困るので……。
○堀木證人 承知いたしました。基本的な方法に関しましては、この整理品委員会でいたしましたが、実際に一つ一つの拂い下げ物品はどこにあるのかと申しますと、みな各局に持つておるわけです。ですから実際に現物を見て処理しなければならぬ仕事ですから、各局に小委員会を設けた。こういう姿であります。
○高木(松)委員 それで小委員会はこの條項に基いて、(イ)の部に属するとか、(ロ)の部に属するとか、(ハ)の部に属するとかいうような、物の賣り買いですから、両方からものを定めなければなりませんから、小委員会でこの部類を決定するのですか。具体的に品物を拂い下げる場合においてどの部門に属せしむるかということは、小委員会で指図してなさるのですか。
○堀木證人 それは私正確でないのでございますが、むしろ実際に、つまり大体これが新品でもつて、さしあたりのその標準に当るものか……。
○高木(松)委員 いや、それはわかつております。
○堀木證人 これは小委員会でやるのじやないのです。
○高木(松)委員 (イ)の部類、(ロ)の部類、(ハ)の部類に属するという、品物を具体的に決定するのがだれがやるのですか。
○堀木證人 これはもちろんお役所が、当然これは新品だから、やるのだろうと思います。しかし新品の中にでも不適格――一体ほんとうに、実際の運用にあたつて新品と見るべきかどうかという問題はあるだろうと思います。
○高木(松)委員 あなたの方だつて一方的にきめられては、なかなかそう承知はできないだろうと思います。そこに小委員会の活躍があるのじやないかと思います。
○堀木證人 それはおつしやる通り、新品だとおつしやつても、長い間保管しておれは、もうすでに新品としての價値を失つておるかもしれない。現物を見なくちやわからない。でありますから、そういうふうな不適格品につきましても、同様だと思います。お役所が新品だとおつしやつても……。
○高木(松)委員 そのりくつは私の方ではわかつておるのです。そういう理由だから小委員会がそこに介在するかしないかということを聞いておるのです。
○堀木證人 現実に、全体としては介在いたしませんが、実際の賣り買いについて、これとこれとはどういうふうな部類に属するということはやつたろうと考えております。
○鍛冶委員長 高木君。両方ともちよつと違うようだから、こういうふうに聞いてみましよう。そうすると、わかる。この國鉄整理品委員会というものは、國鉄から拂い下げられたものをどう利用するかというための委員会でしよう。読んでみましようか。第一條、本委員会は鉄道総局がさしあたり不用にして整理を要する物品の整理を迅速正確に行い、その利用と処分の公明、益金の適性を期することをもつて、その目的とする。第三條を見ますと、委員会は整理処分及び利用等の方途を審議す。こういうのです。だから拂い下げした後に、これをどういうふうにやるかという、そういう問題でしよう。從いましてこの國鉄整理品委員会というものは、弘済会の機関じやないですか。
○神山委員 だけれども、國鉄のえらい方がみな入つているじやないですか。
○鍛冶委員長 それで公正を期するために、入れたんだろう。
○堀木證人 だから実は役人が入りながら、委員長は先ほど申し上げましたように、弘済会から出ておる。
○鍛冶委員長 だから弘済会の機関でしよう、どうもそうらしい。
○高木(松)委員 小委員会でそういうことをやるのはかまいません。今の委員長のお話でわかりましたが、さて私は本質の問題なんです。その小委員会は、それに関係して、そつちの方の仕事をするにしても、賣り買いの拂い下げの相手方としてのあなたの方で品物をどれに組み入れるかという場合において、その交渉をしないのですか、一方的に押しつけて來るのですか。
○堀木證人 損をした分があるところを見ると、一方的に押しつけられたかもしれません。
○高木(松)委員 慣行は商賣の上手下手によるので、自分の方に拂い下げられて來るときに、どの部類に属するか、無関心であるはずがない。
○堀木證人 その点は、お役所の認定を直してもらうという姿であります。
○高木(松)委員 直してもらつたのですか。
○堀木證人 はい。
○高木(松)委員 そこに大きな疑惑が出て來る。先ほどの交際費というのか、会議費というのか、相当莫大に出ておりますね。
○堀木證人 はい。
○高木(松)委員 そういう交際費及び会議費を使つているということは、賣る方の側の運輸省の役人と、あなたの方の側の人たちとが一緒に会食等をして、談合をしている事実があるのじやないですか。
○堀木證人 わかりました。私の方は意見は申し上げるのでありますが、最後決定は役所なんです。
○高木(松)委員 それはいいのです。意見を申し上げるときに、普通の場合ならば、役所の人間を呼んで、飲ませ食わせすれば、いわば対立的の関係にあるのたから、これは賣職とか何とかいうような問題が起きるでしよう。そういうことは、なるべく今日の状態でやらせたくない。その場合にそれ相当の会議費が出ておるのだが、この会議費の内容というものは、今日運輸省の役人と、あなた方の方の方々とが、こういう問題をきめるたびに必要になつて來たんじやないか、こう聞くのです。
○堀木證人 私はそう思つておりません。
○高木(松)委員 しからばあなたの方は、必要経費や何か十分あれしておるにもかかわらず、今のような会議費が二百万も三百万もかかるというのはどういうわけですか。
○堀木證人 率直に言いますれば、事務を促進するために集りは頻繁に行われた。
○高木(松)委員 それはわかつておる。その頻繁に行われた会議に、だれが一体加わつて頻繁に行われたのかということを聞くのだ。これはあなたの方の帳簿によると、相当ありますね。こういうことをやつてよいですか。運輸省の役人を連れて來て、あなたの方の側と、物の賣り買いの相手方と、こういうことをおやりになつていいのですか。これを國民か見て疑惑をかけることか不当ですか。どうお考えですか。
○堀木證人 その点で今私申上げます点は御理解願いたいと思う点でありますが、そうりう拂い下げの物品を促進いたすためには、やはり倉庫にある、今まで整理しなかつたものを整理いたしますから、そうして私の方は主として、そういう役所の事務の一部とも見られる整理品の整理まで扱つておりましたから、この問題を処理するにあたつては、実は目的が一つであつて、できるだけ促進するために会議をしなければならない。ただそれがいわゆる普通の商人相手の仕事でありますれば、もつと嚴格にその点について批判をして整理を促進するということによつて、実はそういう疑惑を受けないであろうという考え方が強うございましたが、今おつしやられるような立場から御批判願うと、相当その点の御批判について、われわれは考えなくちやならぬ回数になつている、こういうふうに考えております。
○高木(松)委員 そういう率直でないことを話になると、ここにすつかりあるので、一々これによれば明らかなんですが、それならひとつこういうふうにお尋ねいたしましようか。拂い下げを受けるものが民間である場合において、今のような会議費を使つて運輸省の役人と会議を行うことか正当とお考えですか。
○堀木證人 その点について二点ばかり申し上げますと……。
○高木(松)委員 いや、弁解を聞くのではない。正当か正当でないかということを聞きたい。
○堀木證人 純然たる自己の利益に一致するような商人と、いろいろ打合せることはよくないと思います。
○高木(松)委員 それからあなたのお使いになつている方は、りつばに月給も旅費も支拂いになるだろうし、運輸省の役人は出て行けば旅費も日当も月給ももらつている。しかも一方は國家の機関であり、一方は少くとも公共性のある法人の方々が、かようなことをしてこれだけの会議費を使うということは國民の目から見るとまつたくけしからぬと私どもは判断するのだが、あなたはどうお考えになりますか、結論だけ言つて下さい。弁解は聞きたくない。これをはつきりしてもらわぬと、國民に疑惑をかけられても、國民は裏の裏までわかるのじやない。またあんたが來たからといつて裏の裏までわかるのではない。あなたの言うことによつて実はこうだなということを想像する。その想像するときに、あなたがはつきり言わないと想像を誤つて輿論となる傾向があるのですから、この点をはつきりしていただきたい。
○堀木證人 私はその程度かモデレートであつたならば、ある程度当然でなかろうか、こう思います。
○高木(松)委員 私はここで少しあなたの前で意見を言いたいのだが、少くともあなたの頭の置きどころがかような考え方を持つているからこういう問題か起き、こういう金かかかる。こういう金がかかりますから社会からいわゆる疑いをもつて見られるのじやないか。これはあなた自身の責任じやないか。こう考えるが、あなたは責任を感じておりませんか。
○堀木證人 私はその点は、そういうことがない方がいいということは考えます。
○高木(松)委員 ない方がいいのだが、そういうことがあつたことに対して、ある方か悪いとすれば、これをなくさすべき責任というものがあなたにあつたのではなかろうか。
○堀木證人 それは私の全部責任であります。
○高木(松)委員 それからこれは私はあまり知識がないので聞くのですが、鉄道共済会というのがありますか。
○堀木證人 鉄道共済組合。
○高木(松)委員 これとあなた方の弘済会とはどういう関係になつておりますか。
○堀木證人 全然関係ございません。ただ私の方のこの法人が最終の清算をした時に、その残余財産は鉄道共済組合に入るということだけであります。
○高木(松)委員 しかしあなた方の方の企業の性質上、その目的を達するために、相当鉄道共済組合との連繁があつてしかるべきものたと思いますが、そうなんですか。
○堀木證人 その点は御承知の通り、共済組合の方は現職従事員の衣・食・住を主にしているわけです。私の方では退職者、つまりもう鉄道と縁の断つた人の関係でございますから、よほど違います。
○高木(松)委員 そこで私が聞きたいのは、あなたの事業は、あなたか先ほどから申されるような内容の事業であるので、運輸省から援助金か補助金か出ているようなことはありませんか。
○堀木證人 昨年度までちようだいしております。
○高木(松)委員 前からあるでしようが、前から聞いてもあなた自身もわからないでしようから……。
○堀木證人 昨年度二百万円ちようだいしておつたのです。一昨年は表を見ますとわかります。正確に記憶しておりませんが、同額ちようだいしていたのではないかと思います。
○高木(松)委員 そこであなたの方の仕事を委員長が大体さいぜん、お聞きしたようですが、私の解せないことがありますから――今七千人おせわしているそうですね。
○堀木證人 はあ。
○高木(松)委員 おせわする仕事の内容はどんなことをしてせわしているのですか。病院でもつくつたり、その他何か方法をもつてその人たちに利益になる行動をとつておられますか。
○堀木證人 社会事業としての方面でやつておりますことを申し上げます。
○高木(松)委員 ちよつとその前に定款に書いてあることでなく、定款に基いて現実にやつていたことをお話し願いたい。
○堀木證人 一番金額の上つておりますのが生計扶助金でございます。これは生活保護法に基いて当然ちようだいすればでき得ると思うのですが、民生委員と連絡いたしまして、本人が困窮している場合に、生活保護法の適用を受けます間にも相当の問があるわけでございます。期間的なずれがあるわけです。それからこれはまあ生活保護法の観点から、私からそう申してはいかがかと思いますが、場合によればもう少しちようだいしないと、生活保護法の目的を達しないという分があります。その分を補うために補いをいたしております。それが大体年額一千万円近くになつております。
○高木(松)委員 それで今欠損はないのですか。
○堀木證人 今大体厚生積立金と申しまして大体私のところは財團法人でございますから、実際のところを申しますと、自分の資金でやるか、あるいは自分の利益金でやるか、銀行から金を借りてやるよりしようがない法人であります。株式も、その増資も社債もございませんから、大体自己資金と銀行借入れ金で、それらをやつておりますという姿であります。
○高木(松)委員 最後に一点――この七千人という人たちに、むろん公傷だろうと思いますが、これはこまかくでなく大体でよろしゆうございますから、公傷何人とか、老朽者何人とかいう表はありますか。
○堀木證人 ございます。
○高木(松)委員 ちよつとそれを読み上げてください。
○堀木證人 公傷退職者、これは本人家族遺族をまぜまして、現在收容しておるのが二百七十六人、それから永年勤続者の本人、家族、遺族等を入れまして千七百八十二人、それから殉職者の遺族が百五十三人、鉄道の現職者の家族が四百三十二人、それから引揚者三百一人、復員者が三百二十八人、それから今申し上げましたほかに、鉄道の関係の全然ない者が千六百七十二人、今項目別に申し上げましたほかは、大体鉄道の歳入にこういうことになります。そういうことで……。
○高木(松)委員 そこで最後の一点の結論ですが、結局鉄道に全然関係のないものはよろしゆうございますが、鉄道に関係があつて、何らあなたの方でおせわをしていない全部の数はどれくらいありますか。
○堀木證人 これは正確に存じません。
○高木(松)委員 大体わかりませんか。
○堀木證人 鉄道の退職者というものは実に多うございますから……。
○高木(松)委員 よろしうございます。
○鍛冶委員長 ほかにございませんか。
○井手委員 ちよつと関連して……先ほど仕入れが一億三千百四十一万一千円で、それに対する関連費は一千六百十九万九千円とおつしやいましたが、合せますと、二億四千七百万円ほどになつております。そして賣上げ代が一億四千四百万円現在あつて、手持ちの保有が六百三十万円あつたという。その手持保有が現金に環流されるのはいつかわからない。現に四百四十万円ほとの利益を得ておるというが、その利益は一切操作上には出て來ないがどういう計算の基礎を置かれておるか、ちよつとお伺いいたします。
○堀木證人 申し上げます。剩余金が四百四十万円と申しましたのは、この三月三十一日現在で申し上げたわけであります。それから在庫品が六百三十二万円まだあるというのもこの二月三十一日現在で申し上げたわけであります。この六百三十一万円をいかに上手に処分するかということが、結局にこの整理金勘定の最後のしりであるということは存じております。
○井手委員 そこで三月三十一日現在の四百四十万円という数字は、先ほどの一億三千万円というものと、関連費千六百万円かかつたというお話でありましたが、これを合せますと原價コストが一億四千七百万円になるのです。合計をしますと賣上げが一億四千四百万円しかないというのは、表の数字からいうとコストは三百万ばかり高くなつておるので、そこに四百万円利益があるということがわからぬというのです。
○堀木證人 それではもう一ぺんはつきり数字を申し上げます。整理金賣上高が一億四千四百七十三万四千円、整理金現在高が六百三十二万円で一億五千百六万一千二百四十二円になりますね。これに対する仕入高が一億三千百四十一万一千円。そうすると両方の値開きが千九百六十四万円になりますね。そのほかに、さらにわずかではありますか、雜收入が四十四万円あります。関連費收入分等が、これはどこでもやることですが、いろいろな関連費の、雜收入を各種目に分等いたしますと、これが五十万円ございます。そうすると利益が三千六十万三百六十二円、それでさつき支出の部を一應千六百十九万九千二百八十円と申し上げました。そうするとその差引が四百四十万円。
○井手委員 それでわかりました。
○猪俣委員 今の関連経費の千六百十九万何がしというのは、この拂い下げに要する関連経費なんですか。
○堀木證人 いや、関連経費千何百万とは申し上げません。この千六百万円の費用でございますが、これは整理金関係の経費であります。
○猪俣委員 それではお尋ねしたいのですが、理事長とか理事という人は、有給ですか。
○堀木證人 有給でございます。
○猪俣委員 そうすると、この拂い下げをするかために、理事や理事長というものの数がふえたのですか。
○堀木證人 ふえておりません。
○猪俣委員 職員はどのくらいふえたのですか。
○堀木證人 職員は四十六人ですが……。今申し上げました数字は二年間の数字でございます。もつともこれは旅費、被服費が入つております。
○猪俣委員 この拂い下げのために特にそれだけ余計出た、こういうわけですか。
○堀木證人 そうです。その勘定で出しました人間であります。
○猪俣委員 だぶつているのではないですか。
○堀木證人 たぶつておりません。これは別途勘定であります。
○猪俣委員 大体理事長、理事その他は有給だということであるが、それに四十何人が新たに減つただけですね。それであんなになるのですか。
○堀木證人 被服費、旅費、嘱託増務給、家族給全部入ります。
○猪俣委員 その六百何ぼを入れて関連経費が千六百十九万九千二百八十万円、とにかく商賣べただとおつしやつたからそうかもしれないが、いやに掛つているとわれわれは思うのです。そうすると、今委員長から聞いた会議費だとか打合せ費だとかはみんなで幾らになつているのですか。あなたは氣持が悪いかもしれぬが、われわれにいろいろなことが入るのです。神田駅のガートの辺に、鉄道省の役人とあなた方だけが出入する特別の料理屋かあつて、そこはいつも不夜城を呈しているのが公然の事実のようであるが、その経費はやはりここから出ているのですか。
○堀木證人 私はそういうことをいたしたことはないのです。割掛けが一体それくらいになつているかということを申し上げますと、よそさんの割掛け経費から見ますと、全体としてはそう多くないような氣がいたします。全体の割引けでごらん願いますと、一割切れているのですから、そう多くないと思います。今おつしやいました神田、そういうところは私として絶対にございません。
○猪俣委員 念のためにお聞きします。これははなはだえげつないことを聞くようですが、理事長や理事の俸給は一体どのくらいになつておりますか。
○堀木證人 私は最近月二万円ちようだいするのです。
○鍛冶委員長 ぽかの理事は。
○堀木證人 一万八千円かと記憶しております。何なら給料はきまつておりますから、別に申しましてもけつこうであります。
○猪俣委員 運輸省から拂い下げ品が相当値引で――これは弘済会の目的が公共事業で、職員の厚生費に使われるということは一應納得できるのですが、不可解なことに、私ここに一覧表を持つていないからわからぬが、たしかニツケル一トン十万円のものを八万円で拂い下げて、それを芝浦電機へ九万円で賣つているということは、あなたは商賣へただからと言うけれども、公定價格のあるものを、公定價格で賣ることは申すまでもないが、当時は物が不足で、公定價格で物が入るということは非常な特権であつた。そういう時代に、公定價格の一割も安く賣るということは、どうしても不可解なんです。あなたのさつきの御答弁では、どうせその利益金は積立てておいて、自由に使えない。使つても大して自分たちのふところへ入らないということですが、安く賣るということはどういうわけです。品物は國有財産であるし、あなた方の財團法人はそういう貴重な的を持つている。それを営利会社に安く賣るということは不可解である。これはどういうことになるのです。
○堀木證人 確かに高く賣つた方か私どももよいと思いますか、実はその前に東芝に賣ろうとして、九万円より安く賣つてなお破談になつた実例があるものですから、おそらく担当者は九万円ならばいい姿だつたのではなかろうか。
○猪俣委員 その当時ニツケルなんか公定價格を割らなければ賣れなかつた状態だつたでしようか。それは常識上考えられないことだ。そういうようなこととはまつたく違つたことがわれわれの耳に入つている。そこでこういうことが出て來るのですが、芝浦は鉄道に何か入れている会社です。
○堀木證人 芝浦は確かに鉄道と……。
○猪俣委員 この前の岡田理事の証言によつても、運輸省と取引しているところはじかに拂い下げるのだと言つている。しかるに何がゆえに運輸省がじかに拂い下げをしなくて、あなたの方を通して安く賣ることになつたかということが疑問なのだ。
○堀木證人 お言葉ですか、最初は芝浦は破約したわけです。あとではまた東芝に賣つておりますが……。
○猪俣委員 二十三年の四月三十日にこれを買い受けた。ところが賣り渡したのは二十三年四月十九日、先に賣り渡した。これはさつき委員長か開いておかしいのであるが、とにかくこういうふうなことをやつているのです。これが私どもは、ふに落ちない。それでこういうことを世間から批評された場合に、あなたの方は答弁できるかどうかということです。運輸省からじかに岸本へ安く賣ると問題が起る。公定値格がある。ところが弘済会に二割引きで賣れるのだから、弘済会へ二割引きで賣ることは契約に基いてよろしい、今度弘済会が先へ賣るのは運輸省は関係がない、こういうことになるために、ほんとうは芝浦との直取引なのだけれども、弘済会の看板を借りて一万円ずつもうけた、こういう批評が出るのです。それに対してそうではないという、あなたの方にわれわれが納得できる説明ができますか。公定價格は十万円のものなのだ。この当局公定價格で物が手に入るということは非常な特権の時分なのだ。あなたの方の看板を出すと一割づつ安くなる。これは私どもからすると國有財産であり、あなたの公共の財團というものがぐるになつてこういうことをやつていることははなはだけしからんという世論か出ているのですが、それに対してあなたの答弁はどうですか。
○堀木證人 私は筋道を立てませんのでかえつて議論を混同させて申しわけないと思います。実は第一回は東京芝浦に拂い下げる契約の段取りまで参つたのです。その時に八万八千円で手が打たれた。ところが芝浦が買取りませんでしたものて、三光商会、岸本商会、東洋電氣会社等の三名が希望があり、切符も持つておりますし、信用も確実だというので賣りました。第一回にそうなりまして、御承知の通り第二回、第三回と賣つているわけです。最初の東芝が八万八千円で破約になつたものですから、九万円ならばいいのではないかという氣があつたと思います。むろんお説のように、よそへもつと高く賣れたら賣つた方がよかつたのでございますが、マル公十万円の値段は最寄り駅のレール渡しだそうです。それでこの場合には所存倉庫から最寄り駅までの運賃等が買主の負担になる、こういうことも考えて割引したということを聞いております。
○猪俣委員 あなたはそう言うが、その当時の物資不足の際に、取引としてははなはだ異常の取引だと私どもは認定せざるを得ない。 それから会議費の問題だが、三百何万かかつておりますが、それはたびたびやつたという御説明だ。しかし一体会議費に金のかかるということはどういうことですか。実際会にどういう金がかかるか、汽車賃ですか、食費ですか、その会費の内容は何ですか。われわれ委員会をやつておりますけれども、そう大して金はかかつていないと思う。夜の十時ころまでやつておつても十五円の配給タバコ一つもらうだけだ。公の團体の人がしかも公の役人と公共事業のために会議をするについてそんなに会議費かかかるものですか。私ども自分の会議の経験から見てはなはだうらやましいと感ずるのだが、これだけの大会議をやつていても何もかかりませんよ。何のためにそれだけかかるのですか、われわれの納得の行くように説明をしてください。
○堀木證人 私は実はよく存じませんけれども、金の額から見ますと夕飯を食べたときもあり、お茶会のときもあり、三百円の経費も入つているのですから。しかし一方でやはりめしを食つたと思われるような経費も上つておりますから、折詰くらいは食つたかなと思つております。
○猪俣委員 たとえば整理品関係打合会費として一万三百二十五円が一晩のうちにかかつている、これを拾つたらたくさんあるだろうと思うのですが、一々時間がかかりますから略します。ちよつとわれわれの会議とは意味が違う。この認定せざるを得ませんが、むりでしようかね。少くともわれわれの言う会議とは会議の内容が違つておつたということを、われわれが認定することはむりでしようか。あなたの率直な意見を承りたいのですが。みな鉄道関係の人たちですよ。いわば内輪同士の人たちの会議なんです。第三者が入つてごちそうする場合もありましようけれども、それがそんな金がかかるということは、われわれ理解できない。何人くらい普通お集まりになつたのですか。
○堀木證人 実は私その小委員会の運用については金をたくさん使つておるときは別でございましようが、その委員会にほとんど出たことがございませんので、大体その金についてごらん願うよりやむを得ないのじやないかと思います。
○猪俣委員 ところが、理事長としてあなたは四百万円くらいしか利益金がないというのに、三百万円くらい会合費に飛んでしまうのに、あなたは責任をもつて御調査にならなければならぬじやないでしようか。
○堀木證人 割掛を全体から見ますと、総予算と比較して割掛は多くないように思うのです。
○猪俣委員 それは営利会社と比較なさつたからそうでしようが、しかしあなた方のこの会というものは違うのだから……。
○堀木證人 それはむろんそうでございます。
○猪俣委員 そのために運輸省を信用したとあなた方はおつしやつている。そうしてこれは鉄道職員の、厚生費に充てらるべき事業でしよう。これと営利会社と比べてよそさんよりは安上りなんだという、その比較の議論は私ども納得できないのだ。
○堀木證人 そうおつしやれば申訳ございません。
○鍛冶委員長 おそくなつたから簡單にやつください。田万君。
○田万委員 簡單に申し上げますが、拂い下げを受けた当事者は弘済会に違いありませんか。
○堀木證人 この弘済会でございます。
○田万委員 すると、その利益金は当然弘済会において自由処分できるものと思われるのでありますが、先ほどの御証言のうちには自由処分権はないのだ。運輸省と相談してこれを処分するんだというお話がありましたが、その点はちよつと私納得いたしかねるのであります。
○堀木證人 お答え申し上げます。その点がこの問題の特質だと思うのでありますが、私どもこの事業を実際始めましたときにどうなるかわからなかつたのです。利益金を得た場合、多い場合もあるだろうが、また少い場合もあるだろう。どうなるかわからぬ。しかしこれで利益金を私どもの方がかつてに処分いたしますときには、かえつてよくないという考えもありますし、同時に世の中の情勢から見ても、この利益金の処分については特に公明を期したい。こういう考え方で利益金の処分は会の普通の利益金の処分のごとく運用いたさないということになつておるわけであります。同時にこれは運輸省の御方針でもあるでしよう。
○鍛冶委員長 田万君國鉄不用品整理実施概要の(2)の(ホ)にそれが書いてある。
○田万委員 ところがその点で一般に疑惑を持たれる原因があろうかと思われるのは、弘済会自身において拂い下げを受けたものであれば、とくと趣旨から言つても、弘済会の性質から言つても公共的の性質があり、鉄道職員をやめた方、あるいは公傷を受けた人たちの救済援護のために使うというはつきりした性格を持つておるのであるからして、何らあえて運輸省の方々と処分権についての協議をする必要はないものと一般は考えるのが私は並通だと思う。その点についてあなたは國鉄不要品整理実施概要について、そういう記載があるというが、それはだれと協議なさつたのでしようか。
○堀木證人 それはお役所の方でそういう御方針になつておるわけであります。
○田万委員 それは向うから申し込んだわけですか。
○堀木證人 この利益でございますか――利益の処分については、運輸省の方がはつきりとそういう御方針を示されたわけであります。私の推測するところによれば、運輸省が弘済会に拂い下げるのは皆さんほしいほしいと言われるが、かつてにどこかで処分してある特定の人をもうけさすというようなことをしないでおこうという意図がここに出たと私は考えております。
○田万委員 それでにお尋ねいたしますが、弘済会か運輸省から拂い下げを受けたものに対する代金を支拂つておる。この代金はどこから出ましたか。
○堀木證人 拂い下げを受けました代金は……。
○田万委員 これは一億三千百四十一万円という……。
○堀木證人 私の方から支拂いました。
○田万委員 弘済会の方はどれだけの資金かあるのですか。要するに財團法人というのですが。その点どうですか。
○堀木證人 この事業を開始するのに銀行から借金もいたしました。大体最初一千万円借金をいたしました。それをもとにして運轉いたしましたことは確かでございます。
○田万委員 一億三千百四十一万円という相当な金額になつておりますが。
○堀木證人 二年間に拂つております。
○田万委員 何回くらいどこから借入れましたか。
○堀木證人 一番最初借りましたのは整理品関係で、例の復金から一千万円借りました。そしてその復金の一千万円と自分たちの運轉資金とでこの二年間に一億四千万円をころがしたわけであります。
○田万委員 復金の方の債務についてはどういうふうな結果になつておりますか。
○堀木證人 復金の方はその後取立て嚴重でございまして、だんだんお返しいたしまして、今三百万円くらい残つておるだけであります。
○田万委員 それでは最後に一点だけお尋ねいたしますが、もうけるために弘済会の方から運輸省に働きかけて拂い下げ運動をやつた。これは運輸省のだれに申し込んだわけでありますか。また弘済会の方はだれから申し込んだか。先にそういうお話がありましたね。高木委員から御質問があつた際に……。
○堀木證人 どつちが申し込んだと言われると非常に困るが、私の方の……。
○田万委員 弘済会から運輸省の方に……。
○堀木證人 弘済会からこういう種類の仕事をやつたらいいじやないかということを、確かに当時の小倉理事が私に相談して、運輸省に申し込んだ。
○田万委員 運輸省のどなたに。
○堀木證人 おそらく小倉理事が運輸省のやつぱり最高幹部だつたと思うのですが。
○田万委員 というと。
○堀木證人 鉄道総局長官か資材局長か、あるいは次官かその点ははつきりしていない。申し込んだ相手は小倉君が実際にやつたのですから。しかし申し込んだ事実は確かでございます。
○鍛冶委員長 もういいですか。――神山君。
○神山委員 証人にお尋ねいたしますが、あなたは戰時中どういう地位におられましたか。
○堀木證人 私は運輸省に先ほど委員長からお聞きになりました……。
○神山委員 それは知つていて聞いているのですから。
○堀木證人 経歴は事務局長鉄道総局長官。
○神山委員 戰時中に鉄道戰闘隊というのがありましたね。
○堀木證人 ありました。
○神山委員 あなたはそれの何をしておりましたか。
○堀木證人 あれの総司令と言いましたか、司令と言いましたか……。
○神山委員 とにかく総大將ですか、戰爭が終つて長官をおやめになつたのですか、どういうわけでおやめになつたのですか。
○堀木證人 戰爭が済みましてから、私非常に健康を害しておりましたから、ちようど敗戰と同時にお役ごめんを願いました。
○神山委員 それでは戰闘隊のあなたが司令をなすつたから、それが戰犯にかかつたわけではないのですね。
○堀木證人 そうではございません。戰闘隊司令というものは、鉄道全体がそう編成されただけなんですから、その職にある者は当然その位置に應じて、戰闘隊の地位についたわけであります。
○神山委員 また國鉄総連合といつた当時ですが、名鉄地連からあなたに追放要求か出たということを聞いておりますが、これを存じておりますか。
○堀木證人 存じております。
○神山委員 終戰当時あなたが鉄道総局長をやつていらつしやるとすれば、本件に関係のあるニツケルにかかわらず、陸海軍からあなたか特別物件をお受取りになつたと思うのですが、この点どうですか。
○堀木證人 私二十年の八月十六日におひまを願い、二十五日までおりました。しかしその間は日本の状態が御存じのような状況でありまして、手続が遅れて、ただ二十五日に辞令を頂戴したということであります。
○神山委員 軍需物資拂い下げの問題は八月の十四日からすでに始まつているようですね。
○堀木證人 それはよく存じておりませんですが。
○神山委員 それではあなたは当時の特殊物件については全然関心がなかつた、あるいはその処理には自分は関係がないとおつしやるのですか。
○堀木證人 戰爭のああいう末期の状態でありますから、われわれとしてはそういうことが十四日から始まつているかどうかしりません。ともかくも十五日に負けたのでありますから、それまではあまりいろいろなことは考えたことはなかつたのです。
○神山委員 それでは全然それについてはあなたは知らないとおつしやるのですね。
○堀木證人 特殊物件の処理は爾後いろいろ起つて参りましたことは、やめましてからよく存じております。しかし私が在任中事務的に処理した覚えはございません。
○神山委員 それなればけつこうです。話はあと先しますが、先ほど猪俣委員から、弘済会の力から拂い下げの問題を申し込んだのか、それとも鉄道の方から申し込んだのか、こういう質問かありましたね。あなたは八月十五日におやめになつて、翌年の三月弘済会の理事長におなりになりましたね。理事長になつて、あなたはだれと交渉なすつたか聞きたいのです。
○堀木證人 整理品に関して私が直接交渉したことは記憶いたしておりません。ただ担当理事が交渉したことは記憶いたしております。
○神山委員 それでは方面をかえてお尋ねいたします。理事諸君の前職は何ですか。
○堀木證人 理事は今鉄道の古手でございます。
○神山委員 課長級も古手が多いのではないですか。
○堀木證人 そうでございます。このごろは相当課長級に、新しい人が入りました。昔はその点がよほど違つております。
○神山委員 要するに理事は古手で固めている、これは事実ですね。
○堀木證人 固めるわけじやございませんが、古手が多い。
○神山委員 世間では弘済会初め相当数の鉄道の外郭團体があるように言つておりますが、どんなものですか。
○堀木證人 世の中でよく外郭と言われるものに交通公社、日本通運、私のところの本会、そのほか小さなものにはいろいろなものがあるかと思います。
○神山委員 もう少し参考のためにあげます。鉄道塗装工業株式会社、鉄道省作業株式会社、鉄道電氣工業株式会社、鉄道建設工業株式会社、鉄道室内工事株式会社、鉄道工事株式会社、鉄道保安工業株式会社、鉄道協力会、鉄道車輛工業協会、鉄道信号保安裝置協会、こういう外郭團体と言われているものの多くが、弘済会と同じように古手の官僚諸君が多いのではないですか。
○堀木證人 一々内容をつまびらかにいたしませんが、今おつしやつたところに鉄道の古手がいることは確かだと思います。しかし数が多いか少いか、私つまびらかにいたしておりません。
○神山委員 引済会には評議員が大分おられますが、これはどういう顔触れでしようか。
○堀木證人 評議員は大体現職の役員が多いように記憶いたしております。
○神山委員 これには何にも俸給あるいは給與、そういうものは出していらつしやいませんか。
○堀木證人 これは無給でございます。
○神山委員 無給ですね。せめてこれくらい無給でなければかつこうがつかない。 それでまたお尋ねしますが、今度の整理を実行するにあたつて、國鉄不要品整理実施概要というものが出ております。これは二十二年の一月十六日に出ているわけです。これはすでに鍛冶委員長によつても開かれておりますから、大体はつきりしておりますが、たた念のためにはつきりいたさなければならないのは、弘済会の國鉄整理品委員会、これはいつできましたか。
○堀木證人 この局長会議で御方針がきまつたあと、これに即應して運用して行くために委員会ができたわけなのです。
○神山委員 整理品委員会というのはいつできたかということをお尋ねしているのです。
○堀木證人 先ほども委員長からお聞きになつたのですが、確かな日にちはよく存じておりません。何なら調べましてもようございます。
○神山委員 これに前後してできたわけですね。
○堀木證人 この方針がきまつて、この委員会ができたわけです。
○神山委員 それでこの委員長はあなたの所の会長ですか。
○堀木證人 そうでございます。
○神山委員 そうして副会長が資材局長、こういうことになるわけですね。
○堀木證人 そうです。私もその所に名前を連ねております。
○神山委員 ここで問題になるのは、形としてはこうして弘済会が実際的に自主権を持つているように見えるにもかかわらず、あなたの先ほどからの証言の中で、最後的な決定権は役所にある、こういうように言われておるわけです。この委員会の構成そのものが私たちにとつては非常に奇怪であり、その上に最後の決定は役所でやるということが解せないわけです。
○堀木證人 整理品委員会というのは「差当り不要にして整理を要する物品の整理を敏速正確に行いその利用と処分の公明、益金の適正を期することをもつてその目的とする」こういうふうになつておるのでございます。
○神山委員 そこで私がお尋ねしておるのは、最後の決定権を役所が持つはずはないじやないか。弘済会の内部に関する限りに、その委員会か決定権を持つていなければならない。
○堀木證人 それだのに、利益金処分についても役所にある、こういうわけでございますか。
○神山委員 いや、利益金処分云々の問題ではなくて、いろいろな問題の最後の決定は役所がやるとあなたが先ほどお答えになつたので、それでは筋道が通らないじやないか。
○堀木證人 こつちが拂い下げを受けまして、使用先は、特殊物件については御承知の通り安本やその他の嚴重な條件がありますから、それによつて選定した人にやる、そしてあくまでも行き先をつきとめて行くというような姿でございましたから、そういうような問題はこつちの責任でやつたわけであります。
○神山委員 それはいいです。それ以上聞きませんが、こうしますとやはり先ほどの証言の中で、この整理促進の仕事をするために、先ほど猪俣委員その他から嚴重に言われておりますところの、三百万円を超える会食が行われている。これが会議を促進するために行われているのですか、これはさかさまじやないか。ほんとうに整理を促進するならば、なぜ鉄道省がこれを出さない。
○堀木證人 何と申しますか、促進するというのは、これは促進するのには両方が促進すべきだというのでございますかね。それでないと事務は円滑に進みません。どうしても役所という所は、御承知の通り行つている物のたなおろしはしなくたつて、常務のほかにそういうものをすれば忙しいにきまつているのでございます。ですからその仕事をお前の所はやらせろ、こういうことなのですから、その点で仕事の上でも密接な連繁があります。普通の仕事とちよつと違うところなのです。
○神山委員 いや、問題は密接過ぎる点にあるのです。あまり密接なので、いろいろなことを聞かざるをえない。 そこでお尋ねしますが、それではその小委員会――先ほどあなたは各方面から人を入れた、こういうふうに言われて、後ほど訂正して、各方面というのは弘済会と、それから鉄道側の方だとおつしやいましたが、それではその顔ぶれ、名前をちよつとおつしやつていただきたい。
○堀木證人 小委員会は主として各鉄道局別につくつてあります。
○神山委員 地域別に……。
○堀木證人 はあ。
○神山委員 それではその関係者の名前を、あとでいいですが、一應提出していただきたいと思います。そうしなければ、初めからずつと貫いている点は、弘済会と鉄道当局とが実際は一本になつているのだ。従つてあなたの説明ができにくい。どつちから行つたかわからないというような、切ることのできないような関係になつている。事実をはつきりするために、両方の委員の方の名前をあとで提出してもらいたい。
○鍛冶委員長 これはわかりますね。
○堀木證人 わかります。
○神山委員 東京のはもちろんそうですね。整理委員会の顔ぶれも、今調査員の方でわかつていなければ、ぜひ出していただきたい。問題がこうなつて來れば、ますます上級官僚全体に関係する問題ですから、この名前はぜひ出してもらいたい。 今の質問はこれで打切りますが、先ほど申し上げました國鉄不要品整理実施概要の中にこういう点がある。概要の一枚目、ハのところです。読みますと、要員施設の援助というところ、この要員施設の援助によりますと、この整理をするため省は鉄道弘済会に対し要員施設その他必要なる援助をすると書いてあります。この援助をお受けになりましたか。
○堀木證人 むろんこの援助は受けております。
○神山委員 どの程度にお受けになりましたか。
○堀木證人 これは向うの持つている物品を整理するのでございますから、向うの人が一番よく知つておるわけです。向うの実際の担当の人について、こちらの手の足りないところにいろいろと援助を受けたと思つております。こちらの施設も十分でございませんから、向うの倉庫その他の施設を一部使わしていただく。
○神山委員 先ほど猪俣委員からあなたに、弘済会そのものの人件費その他がすでに多過ぎるということを言われたのですが、あなたの今の御説明で、もし省の側からも要員その他の援助を受けているとすれば、ますますこのために厖大な人間がかかつたのじやないか。また鉄道省の予算の中にこれが食い込んでいるのじやないか、こういうことになると思うのです。
○堀木證人 いや、そういうものとは思いませんが、むろん、何と申しますか、援助は受けた。この種の仕事でございますから、お役所の指導と援助がなくては、ほんとうに仕事ができませんから……。
○神山委員 それでは方面をかえてお尋ねしますが、弘済会の職員の類別については、先ほどどなたかほかの委員からお聞きになつて、あなたがお答えになつておるので大体わかりますが、あなたのお答えになつた数字のうちに一つ廃疾年金の退職者というのが落ちていたのですが、これが十名ですね。
○堀木證人 これは取立てて数字として申し上げるほどのこともないと思いましたから、申し上げませんでした。わずかであります。
○神山委員 その次にお尋ねしたいのは、千七百八十二名と言われた永年勤続者の退職者ですか、千七百八十二名……。
○堀木證人 ええ、千七百八十二名は永年勤続の退職者です。
○神山委員 退職者ですね、轉職者でなくて……。わかりました。その退職者のうちで、任官した人が多いか、それから雇員の人はいるかいないか、これをひとつ聞きたい。
○堀木證人 両方がおりますが、前官の待遇がどうであつたかは、実はその割合は存じておりません。ただ私どもの会は、率直に申しまして、なるべく薄給者、困る人の救済事業でありますから、なるべく薄給者であり、家が困る人を対象にして採用しております。
○神山委員 いや、それはその趣旨だからこそお尋ねするのです。世間はそれを逆に弘済会というものは、鉄道退職者が頭を押えて、実際にその食いものになつておるという疑惑を深く持つておるのです。そこでそういう疑惑をあなた方のために解いてあげたいと思つて聞いておるわけですから、もし必要ならばあとでこまかい数字を出してもらつてもいいのですが、中のいわゆる雇員以下の人、あるいは庸員、判任官及び高等官、そういうような点を私今お尋ねしたいのですが、今ごむりでしたら、あとでそれに関する資料を――委員長、この資料を提出してもらうようにお願いしたいのですが……。
○鍛冶委員長 わかりますか。
○堀木證人 あまりそうこまかくは何でございますが、御質問の趣旨に沿うて区別ができる限り考えてみたいと思います。
○神山委員 その次にお尋ねしますが、今までは比較的少なかつたと思われる鉄道に関係のなかつた職員、その他で分類されておる二千六百七十二名という人がありますね。
○堀木證人 はあ。
○神山委員 これは文字通り鉄道に関係なく、一般から雇庸なさつた……。
○堀木證人 そうでございます。
○神山委員 その人たちの給與はどういうようになつております。日給とか月給とかあるでしよう。
○堀木證人 それは仕事の種類別でございます。ですから仕事によつて月給制度もあり、また固定給もあつて、商賣に近い方は歩合給というものを出しております。これは何も弘済会へ入りました以上は、前官いかんにかかわらず……。
○神山委員 歩合者と非歩合者があることは知つております。それでついでにお尋ねしたいのは、最近弘済会で首切りのうわさがありますね。二千名ばかり整理するとか、四千名ばかり整理するという話がありますが、その整理の対象になるのは、この七千名全体に対して行われるのですか、それとも二千六百七十二名というその他の人に対して行われるのですか。
○堀木證人 実は私どもは率直に申し上げますと、救済事業團体でありますから、今事業の方は大体二、三割ずつ毎日減る傾向でありますが、むしろ國有鉄道の整理された人間をさらにふやして行こう、それが弘済会の姿であります。よその企團業体とはちよつとその点が逢います。
○神山委員 そこで聞きたいのです。その國有鉄道で首切りされた四千人があなたのところへ天くだつて、それで下り方の二千人がずり出される、差引いて二千名助かるということを一部の人は言つておりますが……。
○堀木證人 はつきり申し上げますが、弘済会の職員に一たびおなりになつた方は、鉄道に関係あろうとなかろうと、弘済会の職員であります。区別はいたしません。
○神山委員 いたしませんね。けつこうです。それで今度はもう一つお尋ねしますが、鉄道の退職者でない人が多くなつたのは最近のことじやないのですか。
○堀木證人 終戰後……。
○神山委員 漸次ふえたわけですね。
○堀木證人 はい。終戰当時は二千三百人くらいでございましたから……。
○神山委員 あなたのところの事業が終戰後非常に拡大して行つておる。そうでしよう。非常に多面的になつておる。今一々読上げればきりがないほどありますが、非常に多面的な経営をなすつておる。ある一部では弘済会財團と言うほど――私どもはこれは話が大げさだと思いますが、多面的な活動をしておるわけです。從つて一般の人も入れるようになつた。こういうような時期とあなたが就任した時期が悲しいかな符合しておるということです。これにはあなたがあるいは抱負や経綸があつて、こういうようになつたのか、それとも時勢に乗つてこういうようになつたのですか。
○堀木證人 私のような下敏な者が、ここまで來ましたのは、皆がよく働いてくれて、時勢がそれを助けたからだろうと思います。
○神山委員 そこで今度の拂い下げの問題だ。今度の拂い下げが時期といい、その行われ方といい、あなたの言う言葉を借りれば、その姿がまつたくあなたが理事長になつてからこういう姿になつておるということを客観的に見ざるを得ない。從つて今度の約一億何千万円という拂い下げが、正当か不正当かという問題は、あなたが理事長になられてから――あなたが前に鉄道の大御所であつた。そうして今も実際佐藤栄作君はあなたの手で動かしておるというように世間で言つておる。そうは思わないが……。そういうような実情にあるときにおいてこれができたのではないか、率直にどうですか……。
○堀木證人 いや、そういうことは絶対にありません。私不敏ながら小山さんからいろいろうわさをお聞きになつて、私におつしやつたこともわかりますが、私は鉄道を辞めさしていただいてから、弘済会にも何度もお話がございましたが、私はお断りをした。半年間絶対にお断りし続けて來たのですが、当時つぶれそうでしたから、何とかお助けしろという話で参りましただけでございます。
○神山委員 それで非常に助かつたわけです。 それからあなたの方でお出しになつておる食料ですか、その食料を見ますと、たとえば收益事業の第五号ですが、この中に本会の特色を一方にうたつておると同時に、営業については、一般業者と同じだというようなことが、特にうたわれておる。ページは十一ページですか、鉄道弘済会の概要、あなたのところでお出しになつておるものですが、終りから五行目、「本会は此の営業については一般業者と同等の立場において営業をして居るのである」……。
○堀木證人 これは一行だけをお読みを願うと……。
○神山委員 いや、私は前とあと、ずつと読んでおりますがね。ここに最近の特色があるのではないか、こういうように言つておるのですが、どうです。
○堀木證人 その少し前をごらん願うと、本会の特徴が他と違うところを言つておる。
○神山委員 そこを初めに言つておる。速記の諸君に聞いてごらん。それは知つておるが、それを新しい特色として、一般営業者と同等の立場に立つておるということが最近の特徴になつておる。それで証人に聞いていただきたいのですが、弘済会の事業については、人事的には鉄道当局と結びついておるというばかりでなく、國の施設である駅だとか、その他ガードの下とかをあなた方は非常に安い使用料で使つておる。そうでしよう。また種々の便益を與えられておるわけですね。そういうふうなものの上に立つて、あなた方は営業を営んでおる。営業を宮んでおりなから、しかも他の業者に対しては、同等の立場をとつておるという。あなたの言うところの言葉では、姿の上では同等だが、要するに特権的な地位から商賣をやつておる、それを第一に言いたい。第二に言いたいのは、あなた方の営業の中で、アイスクリームやキヤンデイ、このキヤンデイを賣るについてあなたが先ほど冨士アイスと結びついてやつておるとか、あるいはキヤンデイの会社をつくつてやつているということだが、地方に行くとまつたく個人的な業者に対しては特別に高い権利金をとつてやつている。だから商品はめちやめちやだ。こういうような実情です。從つて一方には同等だと言つておきながら、一方では特別に高い権利金をとつたり何かして中間的な搾取のようなことをやつている。
○堀木證人 アイス・キヤンデイ等は非常に衞生方面からもやかましく言われ、そうして今のような委託的なことは逐次整理いたしまして、大体において弘済会の直営か、弘済会が出資いたしましたところから入つております。そしてそれについては権利金は入つていないはずでございます。
○神山委員 たとえば私は熱海あたりで権利金をとつてやらせている事実を知つている。最近それが改められておれば別ですよ。しかしそれが地方に行くと遅れているところほどそういう事実がある。それでお聞きしたわけです。
○堀木證人 率直に申し上げますと、今おつしやつたようなそういう頭はね的な仕事をしておつたのを、私が参りましてからは逐次整理いたしております。
○神山委員 それならけつこうです。私は今までそういう事実があつたからこそそれを指摘しているわけです。それで、あまりはたの方からやいやい言つて、私心臓が弱いので、もうぼつぼつ打ち切ろうと思つておりますが、今度はガード下の使用料の問題ですが、先ほどあなたはこれではほとんど利益が上つておらない。ある場合には赤字だとおつしやいましたが、ほんとうですか。
○堀木證人 この分の管理費をまかなうのに足りない状態で、管理科をちようだいいたしておりますが、実際の経費はもつと行つております。ただこの仕事があるためにある程度人が就業しておりますから、実はやむを得ないかと思つております。
○神山委員 なお弘済会のあなたの方からもらつた資料によりますと、今の使用利の問題について二十二年度に省に納入した使用料は百九十四万五千円、こういうことになつている。そして会の徴收した使用料は二百二十四万一千円、こういうふうになつている。そうしますとこれを私たちが見ますと、あなたのおつしやつたように赤字が出るというふうには思えないわけです。
○堀木證人 これで経理をやつておりますが、実は手のかかる仕事であつて、割合に経費がかかるのでございます。
○神山委員 ですから結局赤字になつているとおつしやるのですか。
○堀木證人 そうです。なおこまかいことは私よく存じておりませんから、別に御必要に應じて調書もつくりますし、またその方の実際の担当者を差出してもけつこうです。
○神山委員 それでは結論としてこの事実だけは認めていただきたいと思うのですが、あなたが理事長に就任されてから、弘済会は非常に多面的な活動をし始めた。弘済会の業績が上つている、こういうことですね。
○堀木證人 私が参りましたことと直接関係があるかどうか知りませんが、その以後業績が上つたことは確かです。
○神山委員 そういうふうな中の一環として今度の拂い下げの問題が出て來ているということですか。
○堀木證人 私の方の仕事から見ますと、拂い下げの仕事をしておりますのは損でございます。もつとほかの仕事をした方がもうかります。これはそう言つては悪いのですが、今例におあげになりましたアイスキヤンデイなり、アイスクリームを賣つた方がもうかります。こんな歩の悪い仕事はあまりしたくないということだけはお認め願いたいと思います。
○神山委員 まことにけつこうですが、そんなにもうからない仕事をするために、なぜ三百万円もの金を使つて飲んだり食つたりしなければならなかつたのか、あなたがそう言われるからぼくもそう言わざるを得ない。私はその点を聞きたいために多面的な面から問題を出しているのですが、全体的に言つて拂い下げの問題についてすつきりしたことができなかつたと受取らざるを得ないのですが、その点はどうですか。
○堀木證人 その点は私が事務に非常に不案内で申しわけない点があるかとも思いますが、実際のことを申しますと、弘済会の今の人間に対して先ほど申しましたように、救済事業をやつて行こうといたしますと、これはほかの仕事をしている方が利益も出るわけです。また弘済会でやりますれば商賣は下手でございますけれども、大体仕入値と賣上値との問に一五パーセントくらいもうかるわけです。そして回轉率が早い。だからほんとうを言うとこの回轉率の早い方が利益が上る、こういうように思つております。
○神山委員 そうしますと、今度のわれわれの方では不当な拂い下げ事件だと思つているのは、あなたの方にとつてはまことに迷惑だつたとおつしやるのですか。
○堀木證人 もちろん議会が正当な職能に基いていろいろおきめになりますことですし、私どももむしろこの機会に私どもをここへ出していただいて、今ひとり拂下げ問題のみならず、全般にわたつてお聞きを願いましたことを非常にありがたいことと思つております。むしろ私どもとしては、こういう機会を與えていただきましたことを喜んでおります。
○神山委員 その結論として、弘済会の首脳部と國鉄の首脳部との間には密接な関係がある、このことだけは、堀木さんがその中間にあるかどうかは別として大体明らかになつたと思いますが、これは事実でしよう。
○堀木證人 それは私がお答えしないでもよろしゆうございましよう。
○神山委員 だから、これは事実として出て來ておる、これだけ言つておけば私はいい。
○大橋委員 証人にお聞きいたしたいのは、第一に省からの拂い下げでなく、弘済会から市場に対してこれらの特殊物件を拂い下げられたときの拂い下げの方法は、どういう方法をとられたかということをお聞きいたします。
○堀木證人 大体特殊のものでなければ見積合せをいたしまして、それでむろんこういう特殊物件ですと、所要のキツプを持つていなければならないわけでございますが、そういうものを持つたものの見積合せのもとに賣却をいたしております。ただ特定のもので相手の業者が確かなものについては、必ずしも全部がそういう姿をとらなかつたと考えております。
○大橋委員 その場合に見積合せをさせる相手方の範囲はどういうことにして御選定になりますか。
○堀木證人 実はきようその手続を詳しく知つておる者が來ておつたのですが、私からでなくちやいけないでしようか。
○鍛冶委員長 あなたがわかる程度でいいのです。
○大橋委員 あなたの御存じの範囲でけつこうです。
○堀木證人 私の存じておるのでは、いろいろその種の者はどこかの商人であるか、事実こういう人間が弘済会に出て來ておるという表で私見ております。そのうちからいろいろ調べておつたろう、こう考えております。
○大橋委員 その弘済会に出て來ておる商人というのは、どういうような方法で、どういう経路で出て來たものでございましようか。
○堀木證人 これは初めはすいぶん弘済会の本來の仕事と違うものですから、別個に組織もつくりますし、おる場所も違いまして、こういう方面の從來用品関係を扱いました者をそろえまして、それに対しての知識経驗によつてやつた、こういうことであります。
○大橋委員 そうしますと、弘済会の職員が、場合によりましては資材局の資材関係のその方面の知識の明るい人たちとも相談の上で業者の範囲も御決定になる、こういうことですか。
○堀木證人 それだけでございません。それで初め困りまして、御承知だと思いますが、ずいぶん手を盡しまして、そういう方面の知識経驗のある産業設備活用協会とかいうものも、そういう人の援助も助言も受けるとか、あるいはそのほかのいろいろな手段、方法は盡した。必ずしも從來の過去の知識経験だけによつておりません。
○大橋委員 先ほど他の委員からも御質問になつた点でございますが、この拂い下値格を決定して、それに見積り合せさせる場合に、弘済会なりあるいは省なりで、見積り合せについての最低價格を御決定になつたようなことはございませんでしようか。
○堀木證人 その点、実は私どもは役所でやつておるように、私のところへ予定價格をもつて参りまして、そうしてそれを最低にしまして、入札させるような形式でやつたのかどうか存じませんが、私のところは少くともそれを見たことがないのであります。
○大橋委員 先ほどマル公のある品物が、マル公以下で弘済会から関係業者に拂い下げられておるという点につきまして、猪俣委員からもいろいろ御質問がございましたが、そのときの証人の御説明といたしましては、さきに東芝に対して八万八千円で賣るはずになつたものがキヤンセルになつた。そこで九万円ならばいいだろう、こういう御説明であつたのですが、マル公のある品物につきまして、しかもマル公から一割以上低値の八万八千円で東芝と話合いができたというそのことそれ自体が、すでにおかしいじやないかというようにうかがわれるのですが、その点について御説明願いたい。
○堀木證人 実際その物品の値段その他についてお聞きになりますと、私実際経済事情に暗いと申しますか、ある種の物品は幾らするものか、よく存じません。しかし、マル公のあるものでも、あの時分水銀はたしか下つておつたと思います。ですから、そのときどきの事情で、実際は私よく存じませんが、マル公のあるものでもマル公を下まわつたものもあることは確かにあつたと記憶いたしますが、今お聞きになりましたマンガンがどうして値段がついて、幾らかよかつたのだという判断につきましては、不幸にして私自身の知識は十分ここでお答えするだけの何がない。そこで先ほどお断わりいたしまして、私の報告を受けたのは、芝浦にそうだつたということと、それから一部レール渡しだつたのを、こつちがそうでない渡しですから、向うさんの、所在倉庫からの運賃というものを見たのだ、そういう報告を受けておりましたので、そのままお傳えいたしました次第であります。
○大橋委員 このレール渡しの値段と工場渡しの値段との違いははたして一万円以上の開きがあるものかないものか、この点は昔からそういう方面について特にお許しい堀木さんですから大体の御見当はつくだろうと思うのですが、レール渡しという点になるとあまりにマル公との開きが大きいように思いますが、この点はしかし証人からも、その当時の御報告を受けられた程度でお答えになつたということでございますから、これ以上はまた機会があつたら他の証人から聞きたいと思います。 もう一つ本日の委員会におきまして問題になりました大きな点は、三百十九万円何がしという会議費がすこぶる多額ではなかつたか。これに対しまして証人の御答弁といたしましては、これは他の一般の場合から見るとそう高い経費とは思わない、こういう御説明があつたのでございまするが、一体弘済会においてこの資材の会計以外に会議費というものが一般会計においてどのくらい使われるものでありますか、もしおわかりでしたらお答えを願いたい。
○堀木證人 今ちよつと空に覚えておりませんですが、実は少し多いので節約しようじやないか、今年はもつともつと節約しないとやり切れないぞということは言つております。
○大橋委員 それからこの三百十九万円の会議費ですが、これをかりに一回が一万円平均といたしますると、二年間に三百十九回、五千円平均とするとその倍、ほとんど毎日あるいは一日おきに一回ずつ会議をやつていたという勘定になつて、これは非常に多いと思いますが……。
○鍛冶委員長 ちよつと大橋君、この三百十九万円は会議費ばかりではない。会議費は二百三十七万円、機密費が十一万円、雜費四十六万円、交際費二十五万円です。
○大橋委員 失礼いたしました。二百三十七万円にいたしましても三日に一ぺんくらいはやつていた勘定になる。これはわずか一億何がしの資材の処理だけの会議費としてはあまりに回数が多いと思うのでございますが、弘済会は実際他にいろいろ廣汎な事業をやつておられます。その他の方面におきましてもいろいろな会議の必要があつたろうと思うのでございますが、その場合において支出された会議費というものが経理上便宜この会計に振りかえられて支出をしておる、そういうものも入つて、從つて、この会計の会議費が結論として多くなつておるというような事情がないかということをお聞きしたいのでございます。もちろんこのことはこの会計それ自体の経理から言えば、他の会議費をこの会計で経理をするということは不当になるわけでございます。しかしいずれにしてもこの会計といえども弘済会の会計でありまするし、またこの会計において得たところの利益は結局弘済会の他の面において余つたところの利益と同じように弘済会の公益的な事業に使われるのであるから、結局同じふところだから、こつちの方に予算が余つているからこつちの方で便宜立てかえておいたらどうかといつたような理由から、ここで振りかえて支出されたというものをも含んでおるのではないのでしようか、これをお伺いしたいと思います。
○堀木證人 私実はそう思わないのでございます。この会計は現に整理するように申しておきましたから、よその会計、つまり一般会計、この勘定のほかの経費をここで出すようなことはするはずがない、こう私は思つております。まあ会議費といつて、むろん先ほどから皆さんがおつしやるように、弘済会というものはよそさんよりは経費を少くして、むだな経費を節約して、そういうものを一文でも多く出して氣の毒な人の救済に充てるのが本旨でございます。しかしこの勘定でも、全体の割引費として、從來の仕入れと、どこさんでもやつておられる仕入れ高に対する人件費、物件費、雜件費、会議費その他いろいろのものを見ましても、割引費としてあがつて参りますもの全体といたしましては、会議費はその一部に過ぎませんか、全体として見るときには、一割くらいでとどまつておりますから、まあそうむだをしていないのではないか、しかし今おつしやつたように、嚴密な意味で、いろいろと一つ一つの項目を数え立ててお調べになつたときに、会議費は多いが、それはたしかに、もつと会議を少くしてやればよいかもしない。ただあの種の仕事でございますから、全國にわたつてばらまいてあるものを、あのとき整理いたしますのには、今の御時世を前提にしてお感じになるよりは、いろいろな雜費的なものが相当いるだろうということだけは、御考慮に入れていただけないであろうか、こういうことをつけ加えて申し上げておきます。
○大橋委員 なお会議費につきましては、これは東京で使われた会議費でございましようか、それとも地方で拂い下げを受けたことについての会議も含んでおりますか。
○堀木證人 実は会議費が多いということをあまりよく知らないので、私の方は正直に全部拾い上げて事務局の方へ出して、それでお調べ願つているわけで、私実ははなはだ申訳ないのですが、個々の問題については、よくわかりかねているわけであります。
○神山委員 もういいと思つたのですけれども、今値段の問題が出ましたから、一言だけ言つておきたいのですが、堀木さんは先ほどから、二十二年度から拂い下げが始まつた。先ほど読み上げました要綱その他に関連して二十二年から始まつて、二十一年はないはずだ、こういうふうにおつしやるのですが、すでに二十一年十一月十六日に始まつているのです。これは非常に安いものではりが二百本で、二十二円十九銭しかならない。ところがあなたの就任されたのは幸か不幸か二十一年三月で、それ以後二十二年四月二十一日に半成コークス千八百十四トン、七万二千百二十一円二十七銭、ひまし油二千七百リツトル、一万四千四百三十七円五十銭、こういうふうにほとんど二十二年に行つてずつとお上げになり、二十三年に続いている。そんなふうに値段が、委員諸君はすでに御承知でありますが、ガソリンが一リツトル一円六十銭に賣られたり、ふとんが一枚二百円ということもありますが、これは古いとかなんとかいうこともりくつがつけられましようが信管鋼が何へんも何へんも千トンずつくらい賣られているのです。それが弘済会で拂い下げた値段は一トン当り二千二百円です。あなたの方では二千二百円で拂い下げたものが、宇部重工などで、大阪で市場に出したものはトン当り五千二百円、こういうふうになつている。從つて値段をのものが当時の時價に比べて低いということがある。その上にその間の開きか出て來るから、よけい疑惑を深めて來る。だからあなたは何もおつしやらなければ言う必要はなかつたのですが、その当時相場が安かつたから安いのだといういうに受取れる御返事があつたから、必ずしもしからずということをここで言つておかなければならぬ。だめを押しておかなければならぬ。
○堀木證人 私個人の値段物の性質については非常に詳しくないものでございまして、必ずしも正確に一つの物についての値段相場には、むろん非常に不敏で行届いた御説明ができないのを残念に思います。
○鍛冶委員長 それでは済みました。どうも長くお疲れさまでした。 本日は大分おそくなりましたので証人より証言を求めることはこの程度にして、残余の三名の証人については後日適宜出頭を求め、証言を求めることといたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鍛冶委員長 異議ないものと認めます。それでにはさようとりはからいます。 この際なおお諮り申し上げます。石川縣下における耕地面積不正申告事件につきまして、二十五日は時間の関係上表、田中の両君は証言を求めることができなかつたのでありますが、本件について二十九日に出頭を求めている石川縣副知事土井登証人は引揚関係の仕事で二十九日には出頭いたしかねるとの連絡が縣廳よりありましたので、來る七月一日を本件の調査に当て、表宗雄、田中平治、土井登及び越路町長卜部修三君の四名を一緒に証人として出頭を求めてはいかがかと存じますが、御異議ありませんか。
○神山委員 一昨日この前の委員会のときに私は最後にいなかつたのでありますけれども、この前の委員会の取調べで、すでに本件は考査委員会のこの正規の委員会で、私たちに言わせれば特別に取調べに値しない非常に党派的な一方の人の報告に基いて、そうして問題が一方的に片寄つている、しかも調査員の見解そのものも片奇つている、調査員は自分で反共的な話をするようなことを今度やつている。こういうような事件をあらためてもう一ぺん本委員会で取上げることに私たちは原則として反対しているわけです。しかもきようの読賣新聞から見れば、だれが漏らしたのか、あるいは新聞記者諸君がやつたのかもしれないけれども、今証人に呼ぼうとしている事件の一方的な事実だけが、きようの読賣新聞に出ている。私は考査委員会の運営そのものがすでに一方的になつている情勢がこれほどあるのに、またこれをやろうということに反対だ。だからこの間石田君も言つたことでありますが、私もこの事件をこれ以上この委員会でやることにまず第一に反対の動議を出します。
○吉武委員 石川縣の問題は一昨日審議いたしました過程におきましても、明らかに供米の割当その他については不合理な点が多々指摘されたのであります。あとの表の事件もやや類似の事件のように見受けられるのでありまして、この問題を不問に村することは絶対に反対であります。私は委員長の言われました七月一日に再び呼び出されて審議を続けられんことを望みます。
○神山委員 吉武君の今の見解に私が反対することに当然なんだと思います。向うが反省すべきである。事件を冷静に見れば、この事件の意義や性質はわかつて來る。大森玉木君の本人の意図は別として、彼の出している調査請求書の事実と、今までの調査した事実だげでもすでに食い遅つておる。そうして彼自身が自分の選挙区に帰る途中で、調査員、新聞記者と一緒に行つている。地方で選挙演説をふつておられるのです。考査委員会に説明もやらなかつたことが地方新聞に出ている。こういうふうな問題を考査委員会が取上げることは吉武大先生の意図がどこにあるにせよ、客観的に一方的な政党活動というよりも、一個人の選挙運動に利用される事件としてどうもわれわれはこれに反対だ、こういうわけです。
○高木(松)委員 今の神山君の意見は本体となるべきものと、一派生的の問題と混同しての観察です。少くとも先ほど吉武君から言われたように、この問題は調べてみなければはつきり眞実がわからない段階に來たのです。しかも疑いを持つて見れば、この間の供出の問題等を見ろと、まつたくそこに不公平な状態が現われて來ている以上は、徹底的に調査する必要がありますから、神山君の動議には絶対に反対するものであります。
○猪俣委員 私は二十九日をもつて予定を組んでおつたので、七月一日は私はどうしても出られない。
○鍛冶委員長 二十九日はあるのです。今までに出られない証人があるから、それをやります。
○浦口委員 大森玉木君と鈴木調査員の態度については疑惑がありますが、これは別として、たいへん問題は複雜しておりますから、現地調査をしてはいかがですか
○鍛冶委員長 この証人だけは基本的なことですから、この基本的の証人を調べて、その上で御相談いたします。それでは一應御異議なきものと認めまして、さよう取りはからいます。 本日はこれにて散会いたします。 午後八時三十五分散会