考査特別委員会 第10号
- 発言数
- 606 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1949/06/22
会議録
○鍛冶委員長 これより会議を開きます。 石田一松君から発言の通告がありますから、これを許します。
○石田(一)委員 私は先ほどの理事会におきまして、理事会の今まさに閉会しようというときに委員長に質問申し上げました。いまだ本考査特別委員会に提案もされず、いまだ理事会の議にも上らず、要するに本委員会がいまだ取上げていない事件、たとえば國電の爭議問題等について当考査特別委員会の事務当局、專門調査員のある一二の人が、本件に対して考査特別委員会の名によつてどういう目的であるのか、國電の爭議の事実あるいはあらゆる問題を内々裡に調査されつつある事実があります。この点は先ほども委員長は関心を持つているので、その関心を持つているという範囲内において一應当つてみているのだということを了承なさいましたけれども、しかし私は考えますのに、この委員会でいまだ取上げられていないものを、事務当局並びに專門調査員諸君がこの考査特別委員会の調査員である、事務局であるという名前によつて調査なさることは、少くともこれは職権の濫用であり、越権行為であると私は考えます。もしこのことが今後許されるといたしますと、もちろん全部の調査員諸君がそうであるというのではありませんが、たとえばもし間違つた調査員がいた場合、ある大きな会社等に行つてあたかも本委員会から命ぜられて、たとえば隠退藏物資等の調査に來たかのごとく装い、それがために大きな問題を起す、これはこの前の不当財産調査特別委員会のときにも横濱ゴムあたりにおいて一應そうした事実があつたのであります。私はこの際先ほど委員長がお認めになりました関心を持つているという程度で一應当つてみているのもある、この関心を持つて調査なさいましたその事務局員並びに調査員の方が、今日まで國電爭議あるいは他の爭議等において関心を持つて調査なさいましたその経過を、本委員会においてわれわれ委員に報告なされんことを要求するものであります。
○鍛冶委員長 ただいまのお言葉ですが、調査をさせたという事実はありません。ただ新聞に載つておる事実等に対して、そういうことを調べたというか、情報を見ておることがあるかと思いまするが、もしそういうことがありましたら、具体的にそういうものを指摘していただきまして、十分取調べの上、次の理事会までに返答いたしたいと思います。
○石田(一)委員 先ほど私が質問いたしましたときに、委員長自身が、そのことは関心を持つているという程度で情報を集めたりした者もあるが、その程度は、これは全然事件がわからなければ困るのだから、やむを得ぬと思うとおつしやつておる。そうだといたしますると、その事務当局あるいは調査員は、委員長あるいは事務局長に対して調査した結果の報告をしたはずであります。委員長並びに事務局長がその調査員からそうした報告を受けておりながら、われわれ委員会には何らこれを報告しない。また次の理事会においてこれを報告する、これでは私はあまりに委員長並びに事務局長の專断になり、あるいは独断になりはしないかと考えます。でき得るならば委員長が御存じの範囲内でもこれをひとつ御報告願いたい。
○鍛冶委員長 石田君も御承知の通り本式にならぬものは公表しないことになつておりますから、またそれほどのことはやつておらぬと信じておりますが、またあなたの方で何か事実を御指摘になるならば、私の方で注意してやらせます。
○神山委員 十五日に委員長がお帰りになつた日、すでに委員長は一部の新聞記者に向つて、ただにあなたが関心を持つているというだけではなくて、委員長としてこれを考査委員会に出すこともできるというふうな発言をなさつている。また十六日にはあなたは少しは調べているというふうなことも言われている。これは新聞記者諸君が知つておられることで、こういうことも言われている。これと今石田君の言われたどういう具体的な情報があるかということは、今ここであなたもおつしやるように申し上げないけれども、さつきの理事会におけるあなたの発言の中にも、すでに理事会にも諮らず、委員会の正式な決定がないことはもちろん、何らかの活動をしたということは動かすことのできないような事実があるのです。從つて先ほど石田君から理事会においてこの点を突かれたときに、委員長が今言われたようにもつとはつきわと何らかの動きがあつたということをあなたは認めておられると思う。こういうことは委員会の権威に私は大きなマイナスを與えるものだということを強調したいのであります。從つてこの事実を明らかにする必要がある。すでにこの前の理事会で、今度の國電ストの問題について民自党の廣川幹事長が非常に行き過ぎた國会無視の一方的な発言をしたということ、このことは理事会においてはつきり認められて、委員長自身が考査委員会は一民自党によつて使われるものではない。あくまでも超党派的な組織であるということを言明されておる。これで問題は解決ついたように見えますけれども、それにもかかわらずこういう事実があつたとしてみると、私たちとしては本委員会の性格をはつきり超党派的なものにするために、今石田君が出された提案、すなわちこういうふうな調査を実際やつたかやらないか、また言つた人がおるならば、その人はどういう報告をしたかということを一應ここではつきりさせようという提案を支持せざるを得ない。從つてこの場合委員長が事務当局に命じて、そういう事実があるかないかはつきりさせると同時に、その当事者からどういうことをやつたかということをこの委員会においてはつきり報告させる義務があると思う。あなたにそういうふうに運んでもらうように要求したい。
○高木(松)委員 今の石田君や神山君のお話にあえて反対するものじやないが、今日呼ばれておる証人は多数おるのです。われわれは國家のために職責を盡すのだから夜中になろうがかまわぬが、しかし証人にめいわくをかけるということは、われわれとして考えなければならぬ。そこでこの問題をあとまわしにして、まず証人の尋問を先にしてもらいたいという動議を提出いたします。それを採決してください。 〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
○赤松(勇)委員 ただいま動議が出ておりますが、問題は、石田君並びに神山君によりまして問題が具体的に提起されておる。從つて委員長といたしましては、この問題に関しましては理事会におきまして明白に情報收集の事実があつた、こういうことを言つておられる。もしその事実があるといたしますならば、ここで口外することはもし何でございましたら祕密会でもけつこうでございますから、ぜひひとつその経過を報告していただきたい。まただれがどのようにどういう調査をしたかということもあわせて委員会に報告していただきたい。そうして一應理事会で問題になつたことでございますから、その問題のけじめをつけて、ただちにあとの案件に移るのがよいのでございまして、この問題を委員長みずからがうやむやにするということは、本委員会にとりましても重大な問題でございますから、私は重ねて石田君、神山君同樣、委員長はわれわれ三名が要求しておりまするそのことを、ごく簡單でもけつこうでございますから、一應明らかにしていただきたい。それから今の議事進行の動議を取上げていただきたい、こういうふうに思います。
○高木(松)委員 私の動議の採決を願います。
○鍛冶委員長 今石田君にお答え申し上げました通り、私としてはそれだけよりここでは申し上げかねますが、それ以上何か具体的なことがあるならば、あなた方の方から御指摘になりますと、その事実を調査して次の理事会で十分お答えすることにいたしたいと思いますから御了承願います。
○赤松(勇)委員 先ほど理事会で情報收集の事実があると委員長はおつしやいましたが、それは一体何をさしておるのでありますか。そういう事実があるといたしますならば、当然それを委員会に報告していただきたいというわれわれの要求を取上げることは当然ではないですか。
○鍛冶委員長 ここで報告するほどのものではないのです。
○高木(松)委員 その前に私の動議の採決を願いたい。 〔「賛成」「反対」と呼ぶ者あり〕
○赤松(勇)委員 委員長、ここでそれを取上げるほどの問題があるかないかということは、それはわれわれ自身が判断すべき問題でありまして、委員の要求があるといたしますならば、委員長は委員会の運営を円滑にするために、簡單でもよろしゆうございますから、それを御報告くださつたらいかがかと思います。
○鍛冶委員長 正式に取上げる際にはそういうことは申合わぬことになつております。だから私はそれだけより申し上げかねますが、なおあなた方の方でこういうことと指摘してくだされば、調査の上、この次の理事会で十分報告なり何なりいたします。そういうことで御了承願います。
○神山委員 今の点ですが、私が石田君の動議を支持したのは、考査委員会の正しい超党派的な運営ができるかできないかという点について数々の疑点があるから、いつもこういう問題を正式の議事に入る前に論ぜざるを得なくなると思うのです。今までも事務局のやり方が越権的だというふうなことがときどき問題になつたこともある。また事務局の編成そのものが、民自党的だということも何度も問題になつたことがある。さらにここではつきりしておかなければならないのは、事務局長の明禮君は、事務局長に就任すると同時に民主自由党を脱党されたはずであります。その明禮君がどういうわけでありますか、二十日の日には民自党の役員会に出ておられる。控室に出入りするさえもつつしむべきであり、そとで民自党の人と口をきくことさえもつつしむべきである。その心構えがあつてこそ、眞に超党派的だと言えるのです。その人が役員会に出ておられる。その人がそこに坐つておる。こういうことがあつたのでは、委員長はどういうふうに言い逃れられるかわかりませんが、事務当局及び事務員の方は別でありますが、調査員の行動について数々の疑点があると言わざるを得ない。現に読賣新聞に出ておりましたあの石川縣の下甘田村における隠田事件を調査に行つた鈴木調査員のごときは、一定の地主の家に二日も泊つておる。これは附近に宿屋がないというような事情もあつたかもしれませんが、こういうところに泊つて、おもに一方的な線ばかりを調べておるというようなことも言われておる。こういうようなことを併せて考えます場合に、私たちとしては、この委員会がほんとうの意味で超党派的な運営をされて行くとも思えないし、私の心配するのは、事務局が、特に調査員諸君が委員長及び事務局長の一方的な、あるいは個人的な意見によつて動く可能性がある。この背後に廣川幹事長のごとき一方的な言明があるとすれば、考査委員会は一定の政党の私物だと言われても仕方がないと思う。こういう事情をなくすために、委員長に先ほど石田君が出された問題について言明を求めるという発言をしておるにかかわらず、これを動議で否決しようというような一方的な行為をするからこそ、民主自由党が横暴だと言われるのです。この点に対して私たちは事情をはつきりすることをまず委員長がなし遂げられた後においてこそ、この動議は論議されたらよかろうと思う。この点について委員長はけしからぬと思う。
○高木(松)委員 神山君は私の意見に対して誤解を持つておる。実は私はこの問題を取上げないと言つておるのではない。打切ると言つておるのではない。われわれが遅くなるのはかまわないが、証人に迷惑をかけるから、その順序をかえるという動議なんです。
○鍛冶委員長 簡單だからお答えします。三十日に役員会があつたという事実はありません。從つて明禮君も出ておりません。その他調査員にそういう疑いがあるとかいうようなことを御指摘くださいますれば、十分注意いたします。
○神山委員 二十日の日に役員会がかりになかつたとしたらそれでいい。しかし二十日の日に明禮君が第三控室——民自党の諸君にとつてここがどういうところになるかわれわれ知らないが、しかし事務当局が役員会に出ておるとはつきり言つておる。そこで私は十二時十分に電話で明禮君と話ししておるはつきりした事実がある。この事実に対する解明をしないで、問題を一方的にごまかそうとするから、われわれも大きい声を出さざるを得ない。從つて私はあなた方のためにも痛くもない腹を探らせたくないから、さつき石田君が要求した関係調査員と、私がさつき要求した鈴木調査員、明禮事務局長、そういう人のために、自己の潔白を証明される機会を與え、さらに委員長がそれに対して独自の立場から見解を述べられる必要があると思う。それでなければ、この考査委員会が設けられていることは、民自党の一方的な機関だという誤解は最後までとけない。それであなた方がやるのであれば最後までおやりなさい。動議採決で押切るならば押切つてよろしい。しかしこういう点は天下の今日の情勢をよく見るならば、民自党のためにもとらないところだ、あなた方が知つている通り、世界の世論は民自党のやり方に対して痛烈な批判を加えている。廣川幹事長が言つたことを二日の後には取消さなければならぬ。増田官房長官が言つた警察の強化をやるということも、二日の後には取消さなければならぬということについて、日本に対する痛烈な批判が日本タイムスにも出ておる。このときに当つて、ほんとうにこの考査委員会が初めの理事会の申合せ、決議に從つて、眞に超党派的のものであるならば、そういうやり方をやめる必要があると思う。從つてこれは單に國鉄ストに関する問題だけでなく、石田君が申されたことは非常に重要な問題であるから、根本的にここで明らかにされるとが、当考査委員会の名誉のためにも必要であると思う。
○鍛冶委員長 役員会については実際ありません。何をあなたは言うておられるか知りませんが、さようなことはありません。その他もし疑われるような事実があれば、御遠慮なく指摘していただきますれば、私は責任を持つて申し上げます。 〔発言する者多し〕
○明禮事務局長 誤解を解くためにちよつとお話申し上げます。それは二十日の日には何だか知りませんけれども、民自党の部屋で私が最初鍛冶委員長に会いたいことと、もう一つの弘済会の事件のことについて私が尋ねたいことがあつて人を訪ねて行つたのです。そうしたら、行つたときに神山君から電話がかかつて來たのです。ぼくがあちこちぶらぶら歩いていたら、鍛冶委員長がいない。だれか民自党の人がおつたら、その人に、実は弘済会の問題について、あなたの方から出ておる問題だから、これをどこまでも、何日までにやらなければならぬという自分の計画を考えておつたために、あそこに行つたところが、電話がかかつて來たからというので、その電話に私か出ただけで、何も役員会もなければ会つた人もなかつたのです。
○神山委員 非常にいいことが今の言明の中で明らかになつたと思うが、それで明禮君の説明はそのまま私は聞いてもよろしいけれども、しかし今の話で弘済会の事件は私の方で出したことは事実だが、しかしこの事件を運ぶために鍛冶委員長に何のために会う必要があるのか、民自党の室まで行かなくても、君たちの部屋に委員長と二人が机を並べているはずだ。現に明禮君が言つた中に、民自党の人の意見を聞かなければならぬという、何のために民自党の人の意見を聞かなければならぬのか、こういうことがあればこそ、われわれは考査委員会の性格が民自党の私物化しつつあるという声も聞く。 〔発事する者多し〕
○鍛冶委員長 事務局が人と合うために行つたことまで一々私は何することもできません。この程度に願います。 それでは理事会で協議いたしました事項について、皆さんの御承認を得たいと思います。 〔発言する者多し〕
○赤松(勇)委員 動議が出たままじやないのですか。どうするのですか。
○鍛冶委員長 私の言うことで進めて行けば動議はいらないと思うのですが……。
○赤松(勇)委員 いつたん動議を出しながら、その動議をそのままにするのですか。
○高木(松)委員 動議は撤回します。進めば目的は同じですから……。
○鍛冶委員長 まず第一に調査を継続中でありました運輸省資材の省外拂下げ事件及び石川縣下における耕地面積不正申告事件につきまして、一應の調査を終了いたしましたので、これを本委員会において正式に調査に着手いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」「異議事あり」と呼ぶ者あり〕
○赤松(勇)委員 先ほど動議が出まして、動議の提出者は動議を撤回しました。從つてそこに残る問題は、先ほど理事会で問題になり、さらに石田君、神山君、私によつて委員長に対して質問をいたしましたあの質問事項をどのように取扱うかということを前もつてきめて、それから委員長の今の発議を出すべきであつて、順序が違うと思う。
○鍛冶委員長 私は答弁したつもりですが……。
○赤松(勇)委員 委員長は答弁したつもりであつても、それは委員会に徹底していない。それを答弁したと考えるとすれば、委員長よつぽど頭が惡い。もう一ぺん答弁してもらいたい。
○鍛冶委員長 今これに移つたのでありまするから、またあとで承ることとして、進みます。
○赤松(勇)委員 それに対して異議があるのです。異議があるから、発言したじやないか。その案件を審議するについて、先ほど私が言つた石田、神山、私、この三名が出した意見に対して、委員長はそれを後日——たとえば今言つた案件を解決した後において、あるいはきようの証人を喚問をして、そうしてその調べが済んだ後においてこの問題を扱うなら扱うということを明確にしておかなければだめじやないか。
○鍛冶委員長 私は先ほど申したように、ここで公表する事実でありませんから、あなた方の方から具体的の事実を指摘してくだされば、調査の上、この次の理事会においてお答えしましよう。こういうふうにお答えしたわけです。それでは今申しました事件については御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鍛冶委員長 御異議なきものと認めます。さよう決しました。 次に本日並びに今後の委員会の調査に間に合うよう理事諸君の御了承を得まして、運輸省資材の省外拂下げ事件について、本日元運輸省資材局長多賀裕重君、前運輸省資材局長小澤輝君、前運輸省資材局総務課長中村卓君、前鉄道弘済会理事岡田五郎君、鉄道弘済会特殊事業部前企画課長大谷康四郎君の五名の方々に、なお石川縣下における耕地面積不正申告事件につきまして、來る二十五日石川縣越路町農業調整委員表宗雄君、農地委員長田中平治君、下甘田村農業調整及び農地委員山田喜一君、同じく農業星澤權次郎君の四名の方々にそれぞれ出頭を求める手続きをいたしておきましたが、以上九名はいずれも証人として決定するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鍛冶委員長 御異議なきものと認めましてさよう決しました。 それでは運輸省資材の省外拂下げ事件につきまして、証人の方々より証言を求めることにいたします。本日お見えになつている証人の方々は多賀裕重さん、小澤輝さん、中村卓さん、岡田五郎さん、大谷康四郎さんで、あらかじめ皆さんに御了承をお願いいたしておきました通り、ただいま正式に証人として証言を求めることに決定いたしましたから御了承ください。 証言を求める前に、各証人に一言申し上げますが、昭和二十二年法律第三百二十五号議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によりまして、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならぬことと相なつております。 宣誓または証言を拒むことのできるのは、証書が証人または証人の配偶者、四親等内の血族もしくは三親等内の姻族または証人とこれらの親族関係のあつた者及び証人の後見人または証人の後見を受ける者の刑事上の訴追または処罰を招くおそれのある事項に関するとき、またはこれらの者の恥辱に帰すべき事項に関するとき、及び医師、歯科医師、薬剤師、薬種商、産婆、弁護士、弁理士、弁護人、公証人、宗教または祷祀の職にある者またはこれらの職にあつた者がその職務上知つた事実であつて黙祕すべきものについて尋問を受けたときに限られておりまして、それ以外には証言を拒むことはできないことになつております。しかして、証人が正当の理由がなくて宣誓または証言を拒んだときは、一年以下の禁錮または一万円以下の罰金に処せられかつ宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは、三月以上十年以下の懲役に処せられることとなつておるのであります。一應このことを御承知になつておいていただきたいと思います。 では法律の定めるところによりまして証人に宣誓を求めます。 〔証人宣誓〕
○鍛冶委員長 それでは多賀祐重さん、小澤輝さん、中村卓さん、それから岡田五郎さん、大谷康四郎さん、この順序で承りますから、多賀さん以外の方はもう一度控室に御休憩願います。 多賀さんは運輸省の鉄道総務局資材局長だつたそうですね。いつからいつまでですか。
○多賀證人 終戰直後から二十二年の一月十八日までです。
○鍛冶委員長 当委員会の調査部で調べましたところによりますと、昭和二十年九月から二十四年二月までの間に、約九億七千七百余万円の資材を省外へ拂い下げておられるのでありまするが、これはあなたの退任後は必要ありませんけれども、わかれば答えていただきたい。これはどういうわけで拂い下げをせられたのでありますか。
○多賀證人 拂下げまするのは、大体におきまして、鉄道が物を頼んでおりますところ、つまり物をもらうために、そこがどうしてもなくてはならぬというものを、拂下げるのが原則であります。
○鍛冶委員長 必要物資を注文している先ですね。
○多賀證人 そうです。それが原則であります。
○鍛冶委員長 原則以外は。
○多賀證人 原則以外の例は、私あまり覚えておりませんですが……。
○鍛冶委員長 それでは拂い下げするにはどういう方法で拂下げておりますか。
○多賀證人 拂下げいたしますには、その会社から関係の課を経由しまして、これこれの物をつくるために、これこれのものがどうしてもなくて、運輸省へ納められぬという希望が出て参りまして、それを関係の課において審査いたしまして、必要と認めた場合に出すことにしております。
○鍛冶委員長 何かこの拂下げについて基本方針というものがきまつたのじやないですか。
○多賀證人 今御質問のは、おそらくは戰時中鉄道の輸送の責任を全うするために、できるだけたくさん物資を集めたのでありまするが、その間戰事中でありましたので、整理がほとんどできません。それで終戰直後、何とかしてそれを整理しませんと、日常の運営すら困るという事態に、終戰後はあつたのであります。それに加えまして、軍の保有の資材の管理も命ぜられたこともありまして、いよいよ整理の必要を感じたわけであります。そのために不急不要の資材をできるだけ早く整理しまして、必要な所へ賣却して、そうして鉄道の運営も整理によつてらくになるし、その不急不要の資材を早く放出することによつて、ほかの産業もらくになる、みんなが助かるというようにしたいということを考えまして、私のやめるまぎわだと思いましたが、省議によりまして、不要不急の資材をできるだけ早く整理する、そうして賣却するという処置をきめたと思います。
○鍛冶委員長 二十二年一月十六日省議できめて、通牒を出しておられるようですが……。
○多賀證人 それは二十二年一月十六日だと思いますが、私はその十八日にやめたものですから、その後のことは事務的にどういうふうに進んでおりますか、ここでお話する知識はないのであります。
○鍛冶委員長 その基本方針の大体を覚えておいでになりませんか。
○多賀證人 大体は目的が、できるだけ早く不要不急の資材を整理してしまいたいということが、主たる目的でありまして、そのために鉄道の外郭團体でありまする弘済会を利用しよう。と申しますことは、品物は全部現場の用品庫にあります。その用品庫にやたらな者に來られても困るということから、弘済会と協力して、弘済会を窓口にしてやろうというふうに考えたと思つております。
○鍛冶委員長 それではその弘済会をこの拂下げの中間機関に指定されたのはどういうわけでありますか。
○多賀證人 それはただいま申し上げましたように、品物は用品庫——現場にありまするが、その整理をするためには、どうしてもその現場へ出入りしなければなりません。それでやたらにいろいろの人が出入りいたしたのでは非常に困るという建前で、外郭團体の弘済会なら適当であるというふうに意見が一致したわけであります。
○鍛冶委員長 それで弘済会に拂下げをするときにはどういう方法でやつておりましたか。
○多賀證人 それは事務的の手続はその後に出ておりますので、私実ははつきり申し述べる知識がないのでありますが……。
○鍛冶委員長 價格の決定についても何か覚えておいでになりませんか。
○多賀證人 價格の決定も私のときはそこまで行つておりませんでした。
○鍛冶委員長 そこで鉄道弘済会はそれによつて相当の利益が上るようになつておつたと思いますが、その利益が上ればどういうことになるのですか。
○多賀證人 利益がどの程度現在上つておりますか、また上るようにという知識を私は持つでおりませんが、弘済会は大体営利機関ではなく、鉄道関係で負傷したり、退職したりするいろいろの救済機関みたようになつておりますから、それはもちろん公益関係に使われることと思つておりますが、私はそこまで申し上げる知識を持つておりません。
○鍛冶委員長 しかし弘済会は、あなたの方で指定されたのだから、弘済会を指定してやるとすれば、弘済会を……。
○多賀證人 利益を上げるのが主たる目的でありません。早く整理しようというのが主たる目的であつた。
○鍛冶委員長 外郭團体だから何らかの手数料か何かがなかつたら、人件費その他等もいりますから……。
○多賀證人 ですからその手数料をどういうふうにするかということに関しましては、私は実はそこまで入つておらぬのです。
○鍛冶委員長 その資材のうち、いわゆる特殊物件があります。軍の保有物資、それから指定生産資材というものもありますね。これらに対してはどういう手続でやることにしておいでになりましたか。
○多賀證人 特殊物件と指定生産資材、私は実ははつきり今記憶ありませんが、指定生産資材と申しますと、石炭のようなものかと思うのでありますが、原則としては大体商工省あたりへ連絡しておると思うのであります。
○鍛冶委員長 特殊物件は……。
○多賀證人 特殊物件は大蔵省から預かつておるような形になつておりますから、そちらの方へ連絡すると思います。
○鍛冶委員長 それはまず特殊物件ですから、先ほどあなたがおつしやつたように保管しておいでになつたのですね。
○多賀證人 一應預かつておつた……。
○鍛冶委員長 そこであなたの方で拂下げをするには、どうしてあなたの方で拂下げできる権限を得られたのですか。
○多賀證人 権限と申しますとちよつとわかりませんが……。
○鍛冶委員長 人の預かり物ですから、かつてに処分することができないはずです。それをあなたの方で処分できるようになるには、何か手続がなくちやできぬと思いますが、その手続は、どういう手続でそういうふうになつたのですか。
○多賀證人 実は手続はちよつとはつきり覚えておりませんですが……。
○鍛冶委員長 では拂下げを受けられたのではないですか。それは覚えておりませんか。
○多賀證人 まだ價格の設定もはつきりしなかつたように思うのですが、拂下げを受けようと思いましても……。ちよつとあとのことになつているかと思います。
○鍛冶委員長 あなたの時代は、大体保管しておつただけで、これをどうしようかときまつただけですか。
○多賀證人 と思つております。
○鍛冶委員長 それにしてもおかしいな、拂下げをしようという大体の方針をきめる以上は、あなたのところで拂、下げをし得る権限を得ておらなければできないはずだと思いますが、覚えておりませんか。
○多賀證人 どういう文書で出ているか、記憶しておりませんが、おそらくは拂下げるものは大藏省へ報告することになつているんじやないかと思います。その点がはつきりしません。
○鍛冶委員長 そうするとそれはあなたの後任者がその点をやられたのですか。
○多賀證人 おそらくは事務的には課の方で済んでおつたかどうか、そこまでは記憶はありませんが、後任者がやつたことは事実であります。
○鍛冶委員長 あなたの後任はだれですか。
○多賀證人 後任は、私がやめましてからしばらくときの長官が兼務しておりました。約二週間ほどでしたが……。
○鍛冶委員長 それから。
○多賀證人 それから小澤氏にかわつた。
○鍛冶委員長 拂下げたものに関する経理上の処置はどういうことになるのですか。
○多賀證人 経理上の措置は雜費で上りますかどうか、とにかく費用で上つて來るわけでありますが、ちよつとそれが……。
○鍛冶委員長 別会計にしておつたのですか、鉄道一般の……。
○多賀證人 別会計じやないと思います。雜費だと思います。これは明らかじやありません。
○鍛冶委員長 そうして入つた金はまた大藏省へでも拂うのですか。
○多賀證人 いやそれは特殊物件でないものは鉄道へまたもどるわけであります。
○鍛冶委員長 鉄道の所有物なら先ほどの特殊物件その他の金を鉄道へ入れてもよいですね。
○多賀證人 これは大藏省へ拂うこととなつております。
○鍛冶委員長 どういう手続があるか覚えておりませんか。
○多賀證人 手続は大分古いものですからちよつと記憶がないのです。
○鍛冶委員長 鉄道弘済会以外のところへも、直接拂下げはできるわけですね。
○多賀證人 ただいま申しましたように、いろいろな会社で鉄道の仕事やつておりますところに対しましては、もちろん拂下げはできるのであります。
○鍛冶委員長 仕事をやつておらぬものには拂下げをしないのですか。弘済会以外に……。
○多賀證人 しないという原則はないのでございます。まつたく不要品であつて、そこでどうしてもいるという場合にはあり得ると思いますが、別に絶対しないということはないと思います。
○鍛冶委員長 注文先でいるものなら、先ほどお聞きしたように、注文した係の方からこういうものを出してもらいたいと言つて來るわけですね。そうすればそこであなたの方で調べた結果やられる。だから注文のあるものの資材以外は全部弘済会に行つた。こう承つてよろしゆうございますか。そうまでは行きませんか。
○多賀證人 不要、不急品だけだと思つております。
○鍛冶委員長 弘済会に行くのはそういうことになりますか。
○多賀證人 はあ。
○鍛冶委員長 指定して來た資材は弘済会を通さぬで行くわけですね。
○多賀證人 弘済会を通さぬで行くのが多いと思います。
○鍛冶委員長 そういうのも弘済会を通すことはあるのですか。
○多賀證人 弘済会は、実は具体的に私がおるときに通しておりませんから知らないのでありますが。
○鍛冶委員長 それでは猪俣君。
○猪俣委員 鉄道弘済会なるものの法的性格、これは財團法人とか、社團法人とか、いろいろありますが、どういうものなんです。
○多賀證人 私はどういう形のものという知識はないのでございますが、鉄道の外郭團体として……。
○猪俣委員 鉄道の外郭團体というのはどういう意味なのです。どういうわけで運輸省の外郭團体ということにこの鉄道弘済会はなるのですか。
○多賀證人 この点は鉄道弘済会の元の理事の方が來ておられますから。
○猪俣委員 しかしあなたが局長のときに、外郭團体なるがゆえに、鉄道弘済会に拂下げるのを原則としたとおつしやつた。そうすればいかなるものであるか、それを御認識ないというのはどうもおかしいと思う。
○多賀證人 これは先ほど申し上げましたように、営利会社ではなくして、主として鉄道のけがをした人とか、あるいは退職した人とか、そういう人たを救済する機関であつたということなんであります。まあ今の言い表わし方でどう申しますか……。
○猪俣委員 だから私は法的の性格を聞いておるのだが、あなたは全然おわかりないのですか。どうして営利の会社ではないということになるのです。営利会社ではない團体なら何であるか、それはおわかりにならぬ。ただ営利ではない、それだけをお聞きになつておつたわけですか。
○多賀證人 今の何とか團体という名称を実は私申し上げにくいものですから……。
○猪俣委員 外郭團体ということは、どういうわけで運輸省の外郭團体となつておるということは、あなたはどういうところで御認識になつたわけですか。
○多賀證人 ただいま申しましたように、退職者とか……。
○猪俣委員 どういうわけでこの重大な拂下げを渡す團体として、第一にこの外郭團体だからというので鉄道弘済会を御指定になつたか。これは重大問題ですがね。どういう意味でこれが運輸省の外郭團体となるのであるかということです。何かそういう規定が運輸省の中にあるのであるか。
○多賀證人 どうも外郭團体という言葉が惡かつたので申訳ないのでありますが……。
○猪俣委員 いや惡い意味じやないのです。あなた方がこの拂下げをするについて、たくさんの場所があるわけなんだ。これに対して鉄道弘済会を御指定になつた理由として、これはまず外郭團体である。及びこの日用品の倉へみだりの者が出入りしてはいかぬからこれにやつたとおつしやつた。それであるからとの鉄道弘済会なるものと運輸省が機構の上において、組織の上において、どういう連絡があるものであるかを明らかにしたいと思うのです。
○多賀證人 先ほど申し上げたのは理由にならぬのかもしれませんが、鉄道の退職者が主として仕事をしておる。ことにけがをした人とか、從業員で退職した人とか、そういうものを救う機関であるということで、非常なつながりがあるというふうに思うのです。
○猪俣委員 そうすると、あなた方の認定では、その鉄道弘済会なるものの組織員にはもと鉄道に関係した人が多いことと、及びその目的が公傷者などを救護するという目的であるということで、外郭團体と見たのだ、こういうことになるわけなのですか。
○多賀證人 そうです。
○猪俣委員 そうすると、この鉄道弘済会の目的でありますが、これは公傷者を救護するというだけの目的ですか。またその他の目的を持つております。
○多賀證人 私、今この定款なり何なりを承知しておりませんが。
○猪俣委員 そうするとほかにお聞きいたしますが、この鉄道弘済会に運輸省の資材を拂下げる決定者は一体だれなのでありますか。大臣でありますか、局長であるあなたであるか、あるいは内閣であるか、課長であるか。
○多賀證人 これは事務的にやつております。
○猪俣委員 鉄道弘済会に拂下げるという決定権者はだれなのですか。だれのお声がかりがあるならばこれが実現するのですか。
○多賀證人 これは局長会議できまれば……。
○猪俣委員 そうすると、その局長会議において、これが外郭團体であるとか、あるいはこれならば倉へ出入さしてもよろしいというようなことの認識が局長会議にあつたわけなんですね。
○多賀證人 そう見てもよろしいと思います。
○猪俣委員 そういう発議があつたのですか。そういう意見にまとまつたわけですか。
○多賀證人 はあ、弘済会にやらして適当であるというふうにまとまつたわけです。
○猪俣委員 適当だという標準ですね。何がゆえにということは、さつきあなたがおつしやつた二つの理由ですか。外郭國体であるということと、これならば安心ができるという意味ですか。
○多賀證人 そういう意味でございます。
○猪俣委員 その二つきりですか。
○多賀證人 これだけであります。
○猪俣委員 そうすると、あなたもまつたくの責任者として、その会議にお臨みになつて、中心的な発言者でなければならぬのであるが、この鉄道弘済会の性格もわからず、ただ外郭團体というだけで、どういうわけで外郭團体であるというはつきりした御認識もないようですが、その点について、ただちにそれに拂下げるという御決定をなさることについては、ちよつと私どもふに落ちないのですが、何かほかの理由があるのじやないでしようか。
○多賀證人 ほかの理由はありません。
○猪俣委員 そうすると、今委員長からもお尋ねがあつたようであるが、鉄道のこの資材を拂下げるのは、鉄道弘済会以外にも拂下げをしたということがあなたの時代にはあつたわけですか。
○多賀證人 あつたと思います。
○猪俣委員 ありますか。
○多賀證人 はあ。
○猪俣委員 それはおもにどういうところですか。
○多賀證人 それは先ほど申し上げましたように、原則としまして鉄道の物をつくつておりますところで、その物が入らなければ鉄道の運営に支障を來すというような所が何かの資材で非常に困つているというときに、これこれのものをこれだけつくるために、これこれの資材がなくて困るのだという申請があつた場合に、関係の課で査定しまして、適当であると見た場合には、それを拂下げることになつております。
○猪俣委員 それは私もわかるのですが、この鉄道弘済会は何かつくつて鉄道へ納入しておりましたか。
○多賀證人 弘済会は別につくつておりません。
○猪俣委員 そすると今のあなたの第一原則、とにかく資材を入れて物をつくらして、鉄道に納入させることはわかるのですが、さつぱり何もつくつておらない弘済会に、ただ外郭團体だという漠然たるものですぐ拂下げることについて、どうもふに落ちないのですが……。
○多賀證人 これは不急不用の資材を、とにかくそこで早く整理するためにそこを通したというだけであります。
○猪俣委員 そうすると、いわゆる世間で云うトンネル会社にしたわけですか。
○多賀證人 トンネル会社といまましても、別にそこが利益をあげなくちやならぬという所ではないのです。まあ利益はある程度得ておるかもしれませんが……。
○猪俣委員 そうすると鉄道弘済会なるものは何か利益をあげる必要がない團体であるか、いわゆるトンネル会社と違う、こういうことになるのですか。
○多賀證人 そう思います。
○猪俣委員 それだから拂下げたのだ。
○多賀證人 いえ、拂下げる……。そこが窓口になつたわけであります。
○猪俣委員 それは今後だんだんわかると思いますが……。よろしゆうございます。
○徳田委員 証人は旧陸軍被服本廠豊岡出張所が、この特殊物件の問題についてここの在庫品を処理することになつたときに、内務省内の処理委員会に運輸省を代表して参加したことがありますか。
○多賀證人 記憶はありません。
○徳田委員 記憶なし。
○多賀證人 はあ。
○徳田委員 絶対に間違いないですね。
○多賀證人 行つたことはありません、
○徳田委員 よろしい。あなたの今言われたところによりますと、すべて物品を拂下げるときには、これは注文をしているものを完成するために必要なために拂下げるか、さもなければ不急不用のものを拂下げるということになつておりますな。
○多賀證人 原則はそうであります。
○徳田委員 そうすると原則をはずれる場合も大分あるわけですか。
○多賀證人 あまりないと思います。
○徳田委員 それでは二十二年の七月一日に綿糸を八十梱——これは大したものです。綿糸十番單糸でありますが、これを八十梱三菱商事に拂下げておりますが、この綿糸を拂下げて一体三菱商事は何をするのか。三菱商事というものは商事会社だから何ら注文すべきあなた方のあれはないはずだ。この当時、二十二年度の綿糸ときた日には、やみでは莫大な値段のものだが、その一梱の單價わずかに二千百九十一円で、三菱商事に拂下げている。これはどういうわけですか。
○多賀證人 二十二年ですか。
○徳田委員 二十二年七月一日です。
○多賀證人 ちよつと私存じませんですが。
○徳田委員 そういうことは覚えないですか。
○多賀證人 私その時おりませんから……。
○徳田委員 こういう場合もあり得ますか。
○多賀證人 これはどういうためか判断つきません。
○徳田委員 これはよほど間違つておるのですな。原則的でないでしようね。
○多賀證人 それはわかりませんが、これは私の想像ですが、支給しましてあるいは軍手をつくるとか何とかいうことはあるかも知れません。
○徳田委員 三菱商事で軍手をつくりますか。
○多賀證人 いや、私は單なる想像ですから、そんな想像はしない方がいいかも知れません。
○徳田委員 三菱商事で軍手を——監獄でもこれはできるが、三菱商事でつくるのは奇怪至極じやないですか。相手が三菱商事ですから大体疑問がある。
○多賀證人 想像はやめます。
○徳田委員 あなたの任期中は二十二年のいつまでいたのですか。
○多賀證人 二十二年月十八日。
○徳田委員 これはあとにしまして、それでは二十一年三月三十日、あなたのまだやめない前です、濱野繊維工業株式会社に石炭を五百トン拂下げておりますが、これは覚えておりますか。
○多賀證人 個々のことに関して実は覚えておりません。
○徳田委員 しかし纎維工業会社に石炭を拂い下げるというのだから、それも相当大きく五百トンも拂下げておるがそれはどういうわけですか。石炭というのは、あなた方が最も必要なもので、二十一年時代は石炭がないので非常に弱つていた時代のはずですがね。その時に纎維会社にわざわざ五百トンも拂下げている事実がありますが、これはどうです。これは契約担当者は運輸省資材局長となつている、あなたになつておりますね。
○多賀證人 ちよつと内容を記憶しておりませんが。
○鍛冶委員長 これは重大ですから今知つておられなければ、あるかないか調べていただきまして……。
○徳田委員 こんなことがあつたかなかつたか、詳細あなたの方で調べていただきたい。
○鍛冶委員長 あつたとすれば拂下先、理由及び年月日、價格、数量、そんなものを至急こちらにお知らせ願いたい。
○徳田委員 これは値段が非常に安い、トン千円以下です。そういうことはなかなかあり得ないはずだと思うのだけれども、千円をずつと下つて三百円そこらで拂下げている。千円以下の石炭なんというのは戰後には見当らぬと思う。二、三百円というあれはないはずだ。非常に安い値段で下げられておるので、いずれ詳細な、あなたの責任について私は調べる必要がある。また相当たくさんあります。
○多賀證人 内容を知りませんですから……。
○徳田委員 これはこつちから書き出します。濱野纎維工業株式会社……。
○鍛冶委員長 事務の方でわかつておりますから、徳田君……。もし記憶がなかつたら、また事務の方から……。
○多賀證人 ちよつと記憶ありません。
○徳田委員 あなたは弘済会に拂下げるときには、どういう手続で、どんな價格で拂下げるかということに対して、全然覚えがないのですか。
○多賀證人 まだそのときにはきまつておりませんでした。
○徳田委員 そうすると、一般の人と同じですね。公定價格で拂下げねばなりませんね。
○多賀證人 方針も弘済会を通してやるという方針がきまつただけでありまして、やめたものですから、実はその方の事務上の進み方は全然知らないわけです。
○徳田委員 弘済会に特別の取扱いをしていないのですね。價格の上から……。これが問題なんですよ。
○多賀證人 その價格がまだ実施されておらぬものですから……。
○徳田委員 しかし弘済会が取扱いをするとすれば、どういう價格でどういう取扱いをするかということが一緒にきまらなければ、ただ弘済会に取扱わせるだけじや問題にならぬと思う。いかに弘済会があなた方の外郭團体であろうが何であろうが、政府とは別の機関でしよう。私的存在ですね。これが法人であろうと何であろうと、私的関係ですね。政府機関ではないでしよう。
○多賀證人 そうです。
○徳田委員 政府機関でない限りにおいては、政府からそういうものに拂下げるときには、やはり公定價格でなければいかぬのじやないですか。その公定價格でなしに、特別に拂下げをするという、そういう規定をしたことはないはずです。
○多賀證人 そのときまでには出ておりませんし、ただいま申しましたように、不急不要品を扱わせることになりますと、値段の面でも早くはかせる必要がありますから……。不急不要品というのは、ほかで使えなければ賣れないというようなこともありますので、ある程度値段の問題も違つて來るのじやないかと思いますが、そのときは別にどういうふうにきめる……。
○徳田委員 しかしそれは統制経済ですからね。御承知の通り。統制経済のときには統制違反をしてはならないのです。政府が……。しかもこの時代は統制経済でありましたために、不急不要であろうが、何であろうが、めぼしいものならば、ただ持つておるだけでも非常な値段で買つたものなんだ。だからあなた方はそういうことを言つたつてそれは私はりくつにならぬと思う。法律にきまつておる。公定價格というものは……。
○鍛冶委員長 徳田さんちよつと。証人は忘れておられるのだが、ここにありますから読みまして、それから説明してもらおう。今のお話の二十二年一月十六日の決定ですね。これは第二のへに書いてあります。読んだら思い出すだろう。「省より鉄道弘済会への拂下げは、マル公あるものはこれにより、しからざるものは時價見積りによることとし、省所定割掛けは付せざることとし、なお拂下品の不急下用品なるため不適品、不適種を包含することあるを予想し、かかる用品に対しては適当なる目引きをなすことを得るものとす。」こうあります。これを読めばおわかりでしよう。
○徳田委員 相違ないですね。思い出しましたか。まだ思い出しませんか。ただ読んだからうんと言うだけでは……。
○多賀證人 思い出しました。
○徳田委員 思い出しましたね。確かに違いありませんね。そうするとあなたのところで石炭五百トン拂下げるときも公定價格ですね。
○鍛冶委員長 これは二十二年一月十六日のあれなんだ。
○徳田委員 その前ならよけい公定價格でやらなければならぬはずだ。
○鍛冶委員長 その前はどういうことでその拂下げや何か基準がきまつておりましたか。
○多賀證人 やはりマル公のあるものはマル公によつていると思いますが……。
○徳田委員 マル公のあるものはマル公による。それに違いないですね。
○多賀證人 そう思います。
○徳田委員 それでいいですね。間違いないですね。あとであなたに拂下げた各費目についてもう一ぺん來て言つていただきましよう。事務局の人にお願いしますが、事務局からちやんと物品をあれして、担当も、その理由も聞いてもらうようにやつていただきます。
○鍛冶委員長 それでは大体いいと思いますが、またあとで聞かなければならぬと思いますから、しばらく控室でお待ちを願います。 —————————————
○鍛冶委員長 小澤輝さんですか。あなたは運輸省の鉄道総局資材局長をやつておいでだつたそうですがいつからいつまで資材局長でした。
○小澤證人 資材局長は二十二年の二月六日から昭和二十三年三月二十日までです。
○鍛冶委員長 それから何をおやりになりました。それで現在何をやつておいでですか。
○小澤證人 退職いたしまして、今、日本海陸運輸という会社の社員です。
○鍛冶委員長 あなたの在職中でないものは強いて聞きませんが、御承知なら承りたい。昭和二十年九月から二十四年二月までの間に約九億七千七百余万円。資材拂下げをしておいでになるのですが、これはいかなる理由でどういう方面へ拂下げられたかをお聞きしたいと思います。
○小澤證人 退職いたしまして一年以上たつておりますので、記憶が非常に薄いのです。それから今申し上げましたように、二十三年三月の二十日までしかそこにおりませんでしたから、その後のことは何ら知りません。大体抽象的のことを申し上げますと、私がおりました当時特に問題にいたしましたのは、これは前の多賀さんからお話があつたかも存じませんが、國鉄の赤字の問題とか、あるいはまた一般の資材の不足にからみまして、鉄道で持つておつても当分使う見込みのないものは、むしろこの際整理した方がいいのじやないかという意見が、私が参ります前に大体鉄道の局長会議を経まして、今申し上げた種類の資材は民間に拂下げて使える方面で利用をしていただく、こういうふうな方針をきめて拂下げられたようであります。 それから今日でも同樣でありますが、そのずつと以前から常務的に行われておりまする拂下げは、たとえばレールの例をとつて申し上げますと、鉄道では安全度の点からか行きまして使わないけれども、たとえば炭坑で炭車を動かします場合には使える、あるいは坑わくレールに使える、あるいは速度の遅い地方が鉄道であれば使えるというようなものにつきましては、請願に應じまして拂下げをする。これは一例でありますが、常務的に行われておりまする拂下げは、民間の方から鉄道でいらなければ拂下げてもらいたいという請願のありました際には、鉄道で使わないということを確認いたしまして拂下げをするという方式を從來とつております。はななはだ抽象的でありますが……。
○鍛冶委員長 今あなたの言うことを聞くと、鉄道にとつて不用品だけ拂下げをする、こういうことになつておりますね。
○小澤證人 大体原則だけはそういうことになつております。
○鍛冶委員長 何かあなたの方でいる品物を注文したときには、その資材として拂下げるようなことはないのですか。
○小澤證人 戰争中こういう例はございます。鉄道のいわゆる所管事業というものがございまして、たとえば鉄道の機関車に使いますピツチれんたんをつくる工場があるのでありますが、そういう工場を建てます際に、セメントであるとか、木材であるとか、鋼材であるとかいうものがいる。これは鉄道の所管事業でありますので、鉄道で使うものでありましても、鉄道から必要なる資材を拂下げてやる。これは安本の規則できめられて、つまり俗な言葉で言いますと、これはお前のところでめんどうを見る事業だというふうにきめられておりますので、安本のかわりに拂下げをすることが行われておりました。
○鍛冶委員長 それはあなたの方の有用品でもそういうことになりますね。
○小澤證人 そうであります。
○鍛冶委員長 先ほどの不用品だけではないのですね。
○小澤證人 はい。
○鍛冶委員長 それから拂下げの方法はどういうことにしておりますか。
○小澤證人 今申し上げましたような常務的なものは、直接鉄道に拂下げの請願書が出まして、それによつて拂下げをするということになつております。
○鍛冶委員長 ところが鉄道弘済会へずいぶん大きな拂下げをしておられるのですが、これはどういうわけですか。
○小澤證人 これは私が着任します前にきまりました方針でありますが、先ほど申し上げましたように、一般の資材の非常な不足の状況と、それから國鉄のある種の赤字とを対應いたしまして、この際いらないものは一掃して民間で利用していただく方がいいということになりまして、それでは拂下げをしようということになつたのであります。たとえば軍から一括引取りまして鉄道では全然使えないものがございますし、また鉄道で戰爭中に買いましたものでも、防空的な資材はそのままで平常の鉄道業務には使えませんので、これはしかるべき方面に利用してもらう方がいいということで拂下げを決定したわけでありますが、それにつきましてどういう方法がいいか、当時非常にたくさんの人あるいは会社が、鉄道にこういう品物を拂下げてくれということをあちこちに押しかけて來たようでありますし、あるいはまた軍から引受けました倉庫を見せろというので、何と申しますか、世間の狹い役人から見ますと、どれを信用していいかわからないといつたような実情にありましたし、しかも全國的に散在しておりますので、これを整理しなければならぬというような観点から考えまして、鉄道自身がやるよりも、信用の置ける機関を通じて整理をしてもらうと同時に、拂下げの事務も代行してもらう方がよい。こういうことから鉄道弘済会が選ばれたのでありますが、弘済会は、いずれ岡田さんから御説明があるかもしれませんが、昭和五、六年鉄道退職職員あるいは公傷者、あるいはその遺家族の救済を目的としてつくられた機関でありまして、從つて在職中いろいろな仕事をした人がそこに吸收をされておりますので、たとえば鉄道の倉庫の整理にいたしましても、あるいはまた輸送の関係にいたしましても、割合に鉄道の事情に通じており、また現場におきましては顔見知りの人も多い、それから公共的な仕事をしておりますので配当をする必要もないし、あるいはまた儲けてどうしようという必要もないので、そういう公共的な性質を持つた機関に代行的な仕事をしてもらうことが目的にかなうのではないかという趣旨から、弘済会が選ばれたわけであります。この弘済会が選ばれましたのも私が着任します前でありますが、私自身としましては、そういうふうに承知いたしております。
○鍛冶委員長 なるほど弘済会は非営利的機関かもしれませんが、損をしてやるわけにも行きませんから、それに対しては幾らかの利益を與えなければならぬと思いますが、それらに対して、どういう方法を考えておられましたか。
○小澤證人 別に利益を與えるということは考えなかつたのでありますが、それの事務に携わる人件費あるいはまた倉庫からの搬出費用、場合によりますれば民間倉庫にしばらく預けなければならぬとか、あるいはまたものによりましては弘済会自身の手で加工をして使えるようにするというような費用もいる。その点につきましては、数字ははつきり覚えておりませんが、ある程度の値引きをして拂下げをするということをやつたわけであります。
○鍛冶委員長 その値引きの基準を聞きたいのですが。
○小澤證人 ちよつと数字を実は覚えておりませんが、多分新品と中古品と、それから全然使えないと思われる品物と三種類くらいにわけたように思います。 それから基準はマル公か時價か。マル公のあるものは特にマル公による、時價のあるものは時價による、こういうふうにやつたと記憶しております。値引きの率は今ちよつと記憶にございません。
○鍛冶委員長 マル公以外のものの値引きは、これは二十二年一月十六日のあなたの方から出ました決議ですか。これを見ますと、第二項の(へ)に書いてありますが、「省より鉄道弘済会の拂下げは、マル公あるものはこれにより、しからざるものは、時價見積りによることとし、省所定割りかけは付せざるものとし、なお拂下品の不急不要品なるため不適品、不適種を包含することを予想し、かかる用品に対しては適当なる値引きをなすことを得るものとす」こういうふうに書いてある。これはどういうところでこの値引きをきめることになつておりましたか。
○小澤證人 これも抽象的ではなはだ恐縮でありますが、ただいま申し上げましたように、物によつては加工しなければならぬということ。それから引取りの運搬費がいる。それから時價がたとえば一割なら一割ではとうてい賣れる見込みがないというものは、もつと値引きしなければならぬ、こういう場合があると思います。そういうことを参酌しまして、たとえばちよつと加工すればいいものは一割五分あるいは二割、一番ひどいのは三割とか四割ということにおそらく考えたと思うのであります。
○鍛冶委員長 そういうものは、どこできめるのですか。
○小澤證人 それは鉄道総局の資材局できめるのであります。
○鍛冶委員長 資材局の会議か何かでですか。
○小澤證人 会議ではございません。担当者がいろいろな資料によりまして、一定の基準をつくりまして、最後に資材局長のところに來てきめるわけであります。
○鍛冶委員長 ところが、そうなると、先ほど聞いたように、不要品はすべて弘済会にやることになつておるのですが、それにもかかわらず、弘済会以外にも拂下げておることはありませんか。
○小澤證人 先ほど申し上げましたように、從來常務的に行われたような種類の拂下げは、弘済会がやつておりますときも、弘済会を通じないで行われたわけであります。たとえばある地方鉄道で側線を引張りたい、レールが百メートル要る、鉄道で古レールがあれば拂下げてもらいたいという話がありますれば、これは從來やつておるものでありまして、弘済会を通じないで、直接省の個々の契約で拂下げております。
○鍛冶委員長 ことは惡いかもしれないが、從來の得意先というようなものは別だ、こういうことですね。
○小澤證人 得意先ということはおかしいが……。
○鍛冶委員長 得意先ということは惡いが、取引しておる相手方であれば……。
○小澤證人 拂下げは同じ会社に二度も三度もあるということはおそらくないと思います。今申し上げたレールのようなものは、それを使つて商賣をするのじやなくて、つまりレールを何か加工して、レールとして賣るのではなしに、自分の線路をつくるために使うのですから、同じところに二度も三度も使うということは、例外でなければならないと思います。
○鍛冶委員長 そうすると、弘済会にやるとか弘済会にやらぬという区別の目途はどこにあるのですか。あなた方の方で任意にきめるのですか。
○小澤證人 その点、私実ははつきり記憶にありませんが、弘済会に一應拂下げの仕事を一括してやらせることになりましたのは、昭和二十二年でございましたか、ここに書類がありますが、そのとききまつたのであります。それまでは今申しましたように常務的に個々について鉄道局なり本省なりと話合いでやるということになつておつたのでありますが、二十二年から弘済会に一括してやらせるという場合にも、先ほど申しましたように、從來やつておつたようなものは直接鉄道でやる、それと同時に、いろいろな物資の統制規則がございまして、そういう資格のない、弘済会にやらせられないものがある。そういうものはしかるべく省を通じてやるとか、あるいは鉄道自身がやる。こういうことになつておつたわけであります。私、具体的にはちよつと覚えておりませんが、一應不要品として拂下げをするというものを全國的に調査しまして、非常に詳しい一覽表をつくつた。その中からこれは弘済会にやらせる、これは鉄道で保有しておつて必要の場合自分で拂下げる。一々具体的な問題について決定をして参つたというふうに考えております。
○鍛冶委員長 ものによつてきまるわけですね。
○小澤證人 はい。
○鍛冶委員長 その拂下げについて、そういうふうにやると、相当利益があるわけですが、その利益の処分方法について、あなたの方から指示しておられた内容を伺いたいと思います。
○小澤證人 私の記憶では、別にこういうような処分をしろというような指示は、私の在任中にはいたしませんでした。いずれ拂下げの事務が一段落した上で、鉄道の幹部と弘済会の幹部と協議の上で使途をきめる。多分引揚げ援護とか、あるいは公傷官吏の援護とか、そういう方面に使うのだというように抽象的にはきまつておつたように存じますが、私の在任中には具体的に指示いたしません。
○鍛冶委員長 それではあなたは記憶がないでしようから、ここにあるのを読んで聞かせましよう。今言つた決議の第二項の(ホ)の「鉄道弘済会は、整理品の処分については別途勘定を設けてこれを整理するとともに、收益を生じたる場合においては、これが使途については省に協議して失業救済、復員援護その他國鉄関係の公益使途に充当するものとす。」こうなつておりますが、これは記憶ありませんか。
○小澤證人 それはその通りであります。
○鍛冶委員長 これに從わなければならぬわけですね。
○小澤證人 そうでございます。ただその收益と申しますか——もつとも收益の解釈いかんでございますが、そういう仕事をするについて必要な経費は、もちろんその勘定の中から出なければならぬわけですが、その経費を引いた残りということになると思います。
○鍛冶委員長 ところが、この拂下品のうちに、元の軍保有の特殊物件、それから指定生産資材などがあつたのですが、これらについてはどういう手続でやつておいでになりましたか。
○小澤證人 軍から受けましたものは、一應鉄道が保管を引受けたことになつておると思います。それで鉄道自身が使いました場合には、この経費を一般会計に入れる、多分そういうふうなことになつておつたと思います。從いまして弘済会に拂下げます場合には、一應鉄道の貯藏品と申しますか、そういうものに繰入れまして、手続をしてやる、それから拂下げをする、こういうことになると思います。
○鍛冶委員長 指定生産資材は……。
○小澤證人 指定生産資材につきましては、一應弘済会からは除外されておつたように記憶しております。
○鍛冶委員長 これはあなたの方でやはりそれぞれの許可を得てやるのでしようね。
○小澤證人 それはもちろんであります。
○鍛冶委員長 そういう手続をどうしておつたのか聞きたい。
○小澤證人 そういう手続と申しますと……。
○鍛冶委員長 指定生産資材の処分については……。
○小澤證人 一應は鉄道に対して、あるいは鋼材なら鋼材のわくがあるわけでございますが、そのわくのものは実際に新品でもらうものもありますし、そうでないものは手持のものを引当てる。
○鍛冶委員長 切符のいるものは切符がいるでしようね。
○小澤證人 はい、そういうことでございます。
○鍛冶委員長 それから今おつしやつた特殊物件は保管を命ぜられておつたならば、——特殊物件というものはもともと鉄道のものでなかつたのですが、それは保管を命ぜられているものは、あなたの方で賣れるということがわからないのだが、法律上どうして賣れるようになつたのですか。
○小澤證人 事実問題としまして終戰当時鉄道が造兵廠関係の資材を引受けたのでございますが、これも当時私は資材局におりませんで、書類の記憶しかございませんけれども、事実問題としまして鉄道で引取つたものは一應國有鉄道なり地方鉄道なり、要するに陸運関係の戰災復旧なりそれぞれの関係に使つてよろしい、こういう了解があつたように覚えております。
○鍛冶委員長 そうするともらつたのですか。
○小澤證人 もらつたわけではございません。
○鍛冶委員長 では買つたのですか。
○小澤證人 買つたことになります。いずれにしましても使つた場合には一般会計にそれだけの代價を拂い込めということになつておつたように思います。
○鍛冶委員長 そのものによつて値段がきまつておつて……。
○小澤證人 値段は、その点は多分時價ということになつておつたのではないかと思いますが、これも書類で見ただけでありますから、よく覚えておりません。
○鍛冶委員長 販賣委託ではないですね。
○小澤證人 はい、そうではございません。
○鍛冶委員長 そうするとあなたのものとして、あなたのところへ処分権を託されて、そうして賣れたらその金を大藏省へ……そういうふうに承つてよろしゆうございますか。
○小澤證人 はい。
○鍛冶委員長 そこであなたの方の必需品である先ほどの話以外の石炭であるとか、鋼材、まくら木等を多量に拂下げておられるようですが、これはどういう理由に基くのですか。
○小澤證人 具体的にはどういう工場なり、どういう会社なりへどういう目的で拂下げたか、実は覚えておりませんが、抽象的に申し上げますと、たとえば石炭ですと当時非常に資材が不足しておりまして、配給量では足らない。たとえばガラスなんかいい例でありますが、そういう際には一種のバーターをやりまして、自分の石炭を出して、そのかわりガラスをもらう、こういうこともいたしました。(「それは大やみだ」と呼ぶ者あり)それからまくら木などは、おそらく地方鉄道あたりで非常に惡いところがあるから、拂下げてもらいたいというものがあれば拂下げをしておるのではないかと思います。
○鍛冶委員長 鋼材もそうですが。
○小澤證人 鋼材は、これは一概に鋼材と申しますとあれでありますが、中には寸法でありますとか、質でありますとかそういうものから言いまして、鉄道では全然使えないものがあります。そういうものは拂下げてしまうとか、あるいはまたしかるべき工場に拂下げて、そのかわりに鉄道で使えるものをもらう、こういうこともやつております。かつこうは一方では拂下げ、一方では買上げということになります。
○鍛冶委員長 そこで具体的にちよつと承りますが、昭和二十二年二月十九日付で鉄道弘済会に対して発動機百三十台を拂下げておりますが、これは御承知ですか。
○小澤證人 その話は存じております。
○鍛冶委員長 これはどういうことで拂下げられたか、その手続を聞きたいのですが、まず値段をきめること、それからだれがそういうことを調べて起案して、だれが決定してどういうことになつたかを承りたいと思います。
○小澤證人 詳しいことは存じませんので、中村さんにお聞き願いたいのですが、それも多分軍からの品物ではないかと思う。鉄道で使えないものでありますので拂下げをするということで、多分拂下げるには價格の決定するまでに二箇月かあるいは半年かかかつたように私自身は思つております。價格をきめるにつきましては、鉄道なり外部の專門家に頼みまして、何回か評價をするというようなこともやつておつたというふうに聞いております。それ以上こまかいことは存じません。
○鍛冶委員長 起案は今おつしやつたのでは中村さんですか。
○小澤證人 二十二年ですと、資材局総務課でしておると思います。
○鍛冶委員長 では総務課長……。
○小澤證人 はい。
○鍛冶委員長 それから價格の決定はだれであるかは御承知ないですか。
○小澤證人 價格の最後的決定は資材局長がやつております。
○鍛冶委員長 その下調べその他は……。
○小澤證人 下調べは総務課に拂下げの担当者がございますから、その担当者がただいまも申し上げました鉄道の内部なり外部なりの專門家の鑑定によりまして、その意見を聞いてきめるのであります。
○鍛冶委員長 この機械の拂下げに携わりました関係官及び契約担当者は、それはだれになるわけですか。
○小澤證人 実際に今申し上げました現物を見て鑑定をしたりなんかした者につきましては、中村君にお聞き願いたいのですが、あるいは中村君も知らないかもわからない。
○鍛冶委員長 それから契約もそうですか。
○小澤證人 契約担当者は多分資材局長と思います。
○鍛冶委員長 あなたですね。
○小澤證人 はい。
○鍛冶委員長 この百三十台の代價は、あるいは記憶ないかしれませんが、六百八万七千三百九十四円になると思いますが、あなたはこの百三十台の決定した價格がいくらであるか覚えありますか。
○小澤證人 覚えありません。
○鍛冶委員長 これはあとで基礎はなにしますが、二割引で鉄道弘済会へ拂下げてあるようですが、これはどうして二割引されたのですか。
○小澤證人 それは先ほど申し上げましたように、引取りの費用とか人件費、そういうものを考慮した上であります。先ほど申しました値引きは、全國的に相違があつてもいけませんので、本省から一應こういう新品についてはこのくらい引く。中古品についてはこのくらい引く。全然不要なものについてはどのくらい引くという基準を示しましたので、三割引というのはおそらくそれによつておると思います。
○鍛冶委員長 基準でありますと、帳面を調べておるのですが、六百八万七千三百九十四円になる。その基準で賣つても人は買うものであつたと思うのですか。それを割引きしなければならなかつた理由がありますか。
○小澤證人 それはただいま申しましたように、一定の基準をきめまして、それによつて拂下げをする價格を決定した。こういうことだと思います。
○鍛冶委員長 正当價格というのはどういうのですか。
○小澤證人 別の言葉で申しますと、そういうふうに一率に割引の基準をきめましたので、物によつては何と申しますか安過ぎるというものも出るかもしれませんが、物によつては高過ぎるというものも出て來ると思います。
○鍛冶委員長 正当價格というのはどういうものですか。ただ一應の見当ですか。それとも……。
○小澤證人 見当ではございません。先ほどお読上げになりましたように、マル公のあるものはマル公、ないものは時價を基準として、それから引取りの費用なり工賃なりを引く。考え方はそういうふうにしたわけでございます。
○鍛冶委員長 正当價格というものはただ一應きめたと言われるのですか。
○小澤證人 正当價格とおつしやいますと、具体的な値段でございますか。
○鍛冶委員長 前にきまつておるものから二割引というのだから、二割引きする基礎はあなたの方で見積られた價格でしよう。だから見積り價格の基礎になる價格というものはいいかげんのものですか。それとも……。
○小澤證人 それはいいかげんのものではございません。先ほど申しましたように、今お話の発電機でありますとか、これは專門家の鑑定によつて値段をきめてある。
○鍛冶委員長 なぜ二割引をしなければならなかつたのですか。
○小澤證人 それは今申しましたように、全國的に引取りの費用であるとか、加工賃であるとか、そういうものを考えて、新品ならば一割五分とか二割、中古ならば三割というおよその値引きの基準をきめたわけであります。それを適用してそういうことになつておる。こういうことであります。
○鍛冶委員長 こういうものを弘済会へ拂下げするときには、弘済会から先へ行くところまでもあなたの方で指定しておられるのではないですか。
○小澤證人 原則として指定はいたしておりません。
○鍛冶委員長 原則でなくてそういうことがありますか。
○小澤證人 あると思います。たとえば弘済会に渡しましたあとで、こういうものをほしいという申出が本省にありました場合には、事情を聞いて、それはぜひ必要であろうということであれば、弘済会に対してこういう申出があつたから、そこへ拂下げてやれないかという指示をすることはあつたと思います。
○鍛冶委員長 こういう機械は、当時割引した價格でなくとも、ほかのものに賣つたら十分賣れたのではないですか。あなたの方で見積られた價格で賣れなかつたのですか。
○小澤證人 当時あれは何と申しますか、非常に廣く廣告してやれば賣れるということであつたかもしれません。
○鍛冶委員長 それとここでちよつと不思議に思いますのは、これは鉄道弘済会に拂下げた日は、昭和二十二年二月十九日になつておるが、実際は一月二十六日、同月二十九日、二月六日、こういう先きにも品物が行つておるようですが、これはどういうわけですか。
○小澤證人 ほかにもそういうのがあるのじやないかと思いますが、何と申しますか、倉庫その他の関係で、急にできるだけ早く引取つてくれという場合に、しかも鉄道としては拂下げるということがきまつておるわけでありますから、そういうものは鉄道の事務の手続が遅れております場合には、先きに仮渡しをするという処置がとられておつた場合だと思います。
○鍛冶委員長 そういうことはちよいちよいあるのですか。
○小澤證人 信用し得る相手であれば、そういうことはあるわけでございます。
○鍛冶委員長 それだけにして先に進みましよう。さらに昭和二十二年九月十五日から二十四年一月二十五日の間にニツケル百七十一トン、八百二十五キロを拂下げておる。その約五五%にあたる九十四トンを鉄道弘済会に拂下げておる事実がありますが、これはその通りですか。
○小澤證人 ニツケルも入つておることを承知しております。
○鍛冶委員長 これも契約担当者その他の係官は先ほどの通りですか。
○小澤證人 同じでございます。
○鍛冶委員長 ところがこの五五%は弘済会へ拂下げて、ほかの方面へは弘済会よりずつと高く行つておりますが、弘済会だけ二割安くなつておるのはどういう理由ですか。
○小澤證人 ほかの方面に高く賣つておる例は、私は在職中存じなかつたのでありますが、弘済会に二割安く行つておりますのは、先ほどモーター発電機の例で申し上げましたと同じ趣旨であります。
○鍛冶委員長 弘済会以外は覚えないのですか。
○小澤證人 いつごろの日附でございますか。
○鍛冶委員長 二十二年九月十五日、鈴木合金製造所。これは三千キロとなつておりますが……。
○小澤證人 それは弘済会から行つたのではないですか。
○鍛冶委員長 弘済会ではありません。弘済会は二割引いてあるが、ここは引いてない。鈴木合金、通信材料研究所、そういうような所に行つておるのです。これは割引なしで行つておるのです。
○小澤證人 弘済会を通しましたのは、先ほど発電機の例で申し上げましたのと同じ趣旨であります。
○鍛冶委員長 でもマル公を割つて——ほかに買手があれば特別の利益をやらぬことになつておりますから、多少の運賃とかそういうものもあるかもしれないが、同じものを、二割というとたいへんな價格ですが、それはどういうわけですか。
○小澤證人 二割と申しますのは先ほど來申しますように、全國的な基準をそういうふうにきめましたので一律にそれを適用した、その結果なんです。
○鍛冶委員長 どうもあなたの答弁ではわれわれ納得行きませんが、ほかに賣れぬから二割引でなければならぬ、そういう理由があつたとおつしやる、そうしてやらなければ向うで扱われぬと言われるが、ほかに賣れば二割引かないで賣れるわけですが、それをわざと引いておられる理由を聞いておるのです。
○小澤證人 弘済会の手を通すという趣旨は、先ほどもちよつと申しましたように、ほかに賣れないから弘済会を通すということではないのでありまして、先ほども申し上げましたように鉄道自身で整理をするかわりに弘済会を代行機関のようにして整理をさせる、同時にその賣先も弘済会に探させる、こういう趣旨から弘済会を利用したわけでありますから、一應整理品につきましては常務的にやりますものを除きまして、すべて弘済会を通すこういうことになつておりましたので、今お話になりましたニツケルも一應弘済会の手を通す、ただ今のお話のありました直接行きましたものは、これも記憶ありませんが、直接省の方にニツケルが欲しいからという申込みがあつたものについて直接扱つたのであろう。こういうふうに私は考えます。
○鍛冶委員長 ところがもつとふしぎなのは、今鈴木合金と通信材料研究所を申し上げましたが、これは一トンにつき十万千円。そしてここに書いてあるのを見ますと、最終消費者マル公一トンについて十万円となつております。そうするとマル公より千円よけいに賣れておる。ところが鉄道弘済会にはマル公より二割引いて行つておるのです。差引その間に三割の價格の差があるのですが、これはどういうわけですか。
○小澤證人 これもくどく申しますが、今申しましたように、一律に弘済会の手を通しますものは設けました基準によつてやつた。その点は事務的に不手ぎわであつたということになるかもしれませんが、一律にやつたということがそういう結果になつたと思います。そのかわり一般に賣りますればたとえば三割でなくては賣れないものも、弘済会は二割引で買う。こういうものもあるはずであります。
○鍛冶委員長 そうすると、そのほかへ賣れなかつたからしかたがないから弘済会に安おろしにした。こういうわけですか。
○小澤證人 いや、逆に一應弘済会の手を通すものであるけれども、直接申出があつたから今お話の十万何がしのものは直接その需要者にやつた。こういうことだと思います。これらの点は中村前総務課長にお聞きになれば明らかになると思います。
○鍛冶委員長 いやあなたが担当責任者でありますから。
○小澤證人 責任者ではありますが、非常に数が多いものですから覚えておらないのであります。
○鍛冶委員長 そんならこれを見てください。あなたの方から出ておる表がありますから。 〔表を見せる〕
○鍛冶委員長 覚えがありますかどうですか。間違いないでしよう。
○小澤證人 間違いありません。
○鍛冶委員長 もつと事実を言うと、公定價格以外だつたら、当時は二十五万円から三十万三千円に賣れておるようですが、それを特に弘済会に公定價格より二割引かなければならぬという理由は、先ほど申された以外にはわからぬですか。
○小澤證人 私はそういうふうに考えております。それだけの理由だと思います。別な言葉で申しますと、非常に事務的だということもあるかもしれませんが……。
○鍛冶委員長 あなたの方で鉄道弘済会以外に拂下げされるには、今言つたようないわゆる割掛金と称して拂下代金の上へ何割かの金を取つておられるようですが、そういう事実はありますか。
○小澤證人 はあ。
○鍛冶委員長 それはどういうわけですか。
○小澤證人 それは鉄道の会計が改正になります前に用品勘定というものがありまして、そこで一應物を買つたり賣つたりするわけです。買う場合は主として外部から買うわけですが、賣るのは鉄道輸送の業務その他をやる所に賣るわけです。あるいは工事の関係です。その際に用品関係の仕事をしております者の人件費その他の費用があるわけです。それを見て他勘定に賣ります場合に一率に五%なら五%を賣掛として賣つておるというのが從來の制度であります。
○鍛冶委員長 そうすると弘済会の場合はそういうものをとらぬでもいいのですか。
○小澤證人 弘済会の場合は、初めに申しましたように、鉄道自身でやるべき整理であるけれども弘済会にやらせる。從つてできるだけ人の面でも設備の面でも、鉄道自体では應援できるものは應援するという建前をとりましたので割掛はとらないのです。
○鍛冶委員長 まだほかに、あなたの方から直接買つた物と弘済会を通して買つておる物とを比較しますと、あなたの方から直接買つた物は高くて、弘済会を経た物は安くなつておる事実があるのですが、これはあなたの方は関係ないとおつしやるなら関係ないかもしれませんが、いかにもその間にわれわれとしては腑に落ちないものがあるのですが、そういう事実は御承知ありませんか。
○小澤證人 それは鉄道が買つた物でございますか。
○鍛冶委員長 鉄道から賣つた物です。直接賣つたものは高い。同じ物が弘済会を経てとるというと、その者の手に安く行つておる。
○小澤證人 弘済会から買つた人の方が安いというのですか。
○鍛冶委員長 それはそうでしよう、三割違うのですから。二割とつても一割だけ安いわけですから。
○小澤證人 それはあり得ると思います。
○鍛冶委員長 そんな、あり得ることをあなた方は許してよかつたわけですか。
○小澤證人 それは結果としてそういうふうに思うのでありまして、当時としましては状況もよくわかつておりませんし、それから何と申しますか、弘済会がどの程度の商賣をし得るかということもわれわれとしましてははつきりしておりません関係もありましたので、その基準も——数字は先ほど記憶がないと申しましたように、二〇%であつたか三〇%であつたかはつきり覚えておりませんが、はつきり二割なら二割というような指示でなかつたように思います。大体二割くらいの見当で引いたらいいだろう、こういうふうな指示をしたように思つております。しかしそれは先ほどニツケルその他でお話のありましたように担当者なり、現場に参りますと、大体間違いなく本省が二割と言うのだから二割でやるということでやつたのだと思います。今お話の点につきましても、物によりましては直接賣つた方が高くなるというものもできておるだろうと思います。そのほかにまた弘済会を通したために高くなつたものも調べてみればあると思います。それは具体的に調べたことはございませんが……。
○鍛冶委員長 これは特殊物件ですね。ニツケルですから……。
○小澤證人 特殊物件だと思います。
○鍛冶委員長 特殊物件の処理については、連合軍最高司令部から日本政府に対して命令のあつたことは御承知でしような。
○小澤證人 一番初めいろいろ命令がありました。
○鍛冶委員長 この割掛金については、ほんとうを言うと表向きは出せぬ金じやないですか。
○小澤證人 そういうことはございません。
○鍛冶委員長 マル公より一割上になりますが……。
○小澤證人 その点はやはり問題があります。しかし実際問題としましては、拂下金につきましてはちよつと問題ですが、内部的には勘定相互の計算になつておるのであります。
○鍛冶委員長 私の方の調査部で調べたところによると、この割掛金というものは会計の中に入つておらぬようだと言つておりますが、入つておりますか。割掛金だけは別勘事定になつておると言つておりますが……。
○小澤證人 別勘定ではございません。
○鍛冶委員長 一緒に入つておるのですね。間違いありませんか。
○小澤證人 割掛金を入れまして、たとえばどういう鋼材の單價はいくら、まくら木一丁の單價はいくらということをきめまして、他の勘定に入れるという仕事組みに前の会計制度ではなつておつたのであります。でありますから、たとえば石炭が市價では三千円でありましても、鉄道が用品勘定から收益勘定に入れる場合には三千五十円なら三千五十円という單價になつております。
○鍛冶委員長 一緒に入つておりますね。間違いありませんか。
○小澤證人 はい。
○猪俣委員 あなたが就任なさつておつた時分は、いわゆるトンネル会社がたくさんできて、非常に弊害があつたときなんですが、あなた方が信用してまかしたこの弘済会が、さような働きをするような團体になるかどうかに対しては、あなた方として非常に責任があるはずだと思う。一体弘済会に拂下げて、それがどういうふうに処理されたかということに対しては、弘済会に報告させたことがありますか、ありませんか。
○小澤證人 委員会のようなものがつくつてありましたので、その際にどういうふうに処理をしたかということは、具体的に報告をする、こういうことをいたしておりました。またその前にも重要なるものにつきましては、たとえばさつきお話のありました発電機のようなものについては、こういう先に賣るのだがということをあらかじめ弘済会の方から相談して参つております。
○猪俣委員 そうしますと、弘済会が結果においては非常なもうけをして、トンネル会社みたいになつて、営利團体でないものが非常な営利的な活動をやつた結果になつているのだが、それに対して鉄道としては御存じであつたわけですか。
○小澤證人 最近私がやめまして後、どの程度のもうけになつたか存じませんが、そうおしかりを受けるほどひどいもうけではないと思います。同時に先ほど申し上げましたように、それによりましてもうかつたものはかつてに使つてはいけない。使途については鉄道と協議することになつておりますので、弘済会がかつてに使うことはないと考えておつたのであります。
○猪俣委員 そうすると、一々その報告も委員会に提出さして聞いておつたし、そのもうけの使途についても、鉄道がこれに關與して使つておつた、こういうことになるわけですか。
○小澤證人 先ほど申し上げましたように、私がやめるまでは全然そのもうけは使つておりません。その後のことは存じません。
○猪俣委員 あなたの在任中はもうけは使つておらなかつた。しかしどのくらいのもうけになつたかは報告されておつたですか。
○小澤證人 報告を受けておりました。
○猪俣委員 それでもなお二割を引かなければならぬ現状でしたか。
○小澤證人 いや、その点はその後割引きの率もかわつたものもあるように聞いておりますが……。
○猪俣委員 あなたが在任中はどうなのですか。その報告を聞いて、二割も三割も引く必要があつたのかないのか、どういうふうにお認めになつておつたか。
○小澤證人 その必要と言いますよりも、初めに申し上げましたように、弘済会の事業の目的は鉄道職員を中心にした公共的なものでありますので、ある程度の利益もあつてもいいというふうに考えておりました。
○猪俣委員 そうすると営利團体ではないけれども、目的が目的だからある程度のもうけをさしてやろうということが、拂下げをするときにはもう考えられて、弘済会に拂い下げたということになるのですか。
○小澤證人 いや、そうではありません。今お話のありました拂下げ後ある程度の利益が出たから割引きをかえてもいいじやないかというような趣旨に今お話を承りましたので、そう申し上げたのであります。初めからそういう意図ではありません。
○猪俣委員 初めはそういう意図でなかつたが、だんだんやつておるうちにもうけが出たので、まあもうけさしてもいいじやないかという考えにもなつた、こういうわけですか。
○小澤證人 俗に申し上げますればそういうことになると思います。もうけさせるというよりも、いずれある時期に鉄道職員の退職者、遺家族のために使い得る資金がある程度できてもいいだろうというふうに私としては考えました。
○小松委員 証人のお話では、鉄道弘済会は鉄道の代行機関としてかような拂下げをしたというようなお話がありました。さすれば、代行機関としての弘済会に対して拂下金を取扱う場合に、その利益というか、あるいは手数料というか、そういうものをおよそどの範囲という限度はおきめになつているのでありますか。
○小澤證人 私が代行機関と申し上げたのは、弘済会全体が代行機関だということを申し上げたのじやないのでありまして、昭和二十二年から始めました特殊の拂下げというか、特殊の不要品整理について代行機関というふうに考えてやつてもらつたということを申し上げたのであります。 それからどのくらいの收益を出させるということは、ただいまも申し上げたように、初めは收益を目的としたのではなく、整理を目的としたということでありましたので、これではたして人件費その他の経費をまかない得るかどうかについても確信がなかつたのであります。從つて今申したように、いわゆるマージンというものは全然考えておりません。
○小松委員 そうすると先ほど來いろいろ委員長からお尋ねのありました発動機の百三十台の拂下げの問題に対しても、私どもの調査したところによると非常な利益を上げているように思われるのであります。拂下代金と轉賣した代金とを、差引きましても、そこに莫大な二百万以上の利益が上つておるように思われまするが、こういう点は一面から考えれば不当利得だとわれわれは考える。こういう点について監督者たるあなたは、当時どういうふうなお考えをお持ちになつて、こういうことをまた扱わしたのであるか。その点をひとつ伺います。
○小澤證人 発動機だけの例をおとりになりますと、そういうことになりまして、この点は先ほど委員長にも申し上げましたように、あまり一律的に、事務的に割引をし過ぎたといううらみがあると思います。しかし全体としまして、ものによりましては、弘済会で赤字を出さなければならぬものもある。あるいはまた賣れないで長く貯藏するために、保管費用であるとか、あるいはまた品質の低下の費用であるとか、そういうものも弘済会としては負担しなければならない。全体としましては、結果として弘済会のふところに入るものではなしに、公共事業に使おうということになつておりますが、不当な利益というふうにならぬと思います。
○小松委員 これが不当な利益とならぬのですか。
○小澤證人 それだけを言いますと不当だということになるかもしれません。
○小松委員 不当だということにお認めになりますか。
○小澤證人 かもしれません。
○小松委員 かもしれないではありません。はつきり言つてください。
○小澤證人 弘済会が不当な利益を得たというよりも、私自身がそういう書類に判を押したのが間違いであつた。こういうことになると思います。
○小松委員 あなたは不当な利益を得ているということをお認めになつたわけでありますね。なおただいまのお話では、弘済会が拂下げ品を得て赤字を出すこともあるからというふうなお話があつたのですが、どういうふうな品物を拂下げるとそんな赤字が出るのですか。
○小澤證人 具体的にちよつと浮んで参りませんが、なかなか賣れないという品物があるわけです。
○小松委員 それはどういうものなんですか。
○小澤證人 それはあとの前総務課長が資料を持つておりますから、お聞きとり願いたいと思います。
○小松委員 あなたの方で綿糸なんかを大分お持ちになつておるようでありますが、こういうのは何にお使いになるのですか。
○小澤證人 綿糸は戰爭中非常に職員の被服類などの配給がきゆうくつで、最近でもそうゆつたりはしておりませんが、非常にきゆうくつであつた場合にこういうことをやりました。古い服のきれ地と糸を配給しまして繕いをさせたので、そういうものにも使つておつたわけであります。
○小松委員 そうすると、鉄道の仕事そのものには綿糸は必要ないのですか。
○小澤證人 糸屑は必要の場合がございますね。
○小松委員 そういう必要のためにあなたの方で買い受けてある品物なんですね。そうするとこの綿糸は全部不要品ではないのですね。
○小澤證人 不要品ではありません。
○小松委員 多く不要品を拂下げるわけでしよう。あなたの方は不要品ではないものを拂下げるというのは、特にそういう從業員の被服の補修をするために拂下げた。こういうことに解釈してよろしいですか。
○小澤證人 それは一例でありますが、ほかにもあるのかもしれません。
○小松委員 しかしそれもマル公のあるものはマル公で拂下げることになつておるのでしよう。して見ると、二十二年に綿糸を八十こうりあなたの方で拂下げして、その價格がこうり二千何百円というようなことに聞いておるのですが、ばかげて安い値だ。それは何番の糸であるかは別の問題としても、綿糸総体としても、約十分の一の價格だと私は推定するのです。十分の一の價格でこれを拂下げたということは、どういう事情があるによらず、はなはだしいばかげた價格だと私は思う。あなたは御存じありませんか、その綿糸の問題について……。
○小澤證人 ちよつと記憶にありませんが、相手は弘済会ですか。
○小松委員 弘済会以外の三菱商……。
○小澤證人 それは何かおそらく理由があると思いますが、前総務課長が資料を持つておりますから……。
○小松委員 それではあとの方から伺います。
○石田(一)委員 今の発動機というのは場所は鎌倉河岸の倉庫ですか。
○小澤證人 そういうことは聞いておりました。
○石田(一)委員 鎌倉河岸の倉庫にあつたものであつて、すでに第三國会時分に不当財産取引調査特別委員会にも、ちよつとこれは私たちも関心を持つた件なんですが、あるりつぱな人格者が非常にこれを憂えて、警察の手を通じて摘発に行つているはずです隠退藏物資として……。そのときにこれは弘済会のものでもない、運輸省のものだ、運輸省じやない、弘済会だとお互いに所有権がいずれにあるかわからないということを主張してこの摘発を免れている発動機なんです。そういうことは記憶ないですか。
○小澤證人 聞いておりません。
○石田(一)委員 しかしこれが摘発隊が行つたということはお聞きになつておりますか。
○小澤證人 それも聞いておりません。いつでございますか。
○石田(一)委員 場所は鎌倉河岸の方にあつたということを……。
○小澤證人 それは聞いております。
○徳田委員 まず弘済会のことから聞きますが、ふとんを弘済会へ拂下げたことがありますか。二十三年三月十八日にふとんを七千五百枚から拂下げておる。そういうことはありませんか。
○小澤證人 記憶はございませんが、あり得ることでございます。
○徳田委員 ふとんは値段は一体どれくらいするのですか。
○小澤證人 覚えておりません。
○徳田委員 非常に安いね。二百円以下だと——これは國鉄でふとんがなくて困つて困つて困り拔いているのに、こういうものをじやんじやん捨て賣りする法があるか。どつちだ。
○小澤證人 價格の点につきましてはちよつとあれでございますが、弘済会は先ほど申し上げましたような会でございますので、現場の弘済会の職員が摘発その他で必要なものがあれば、職員並みに拂下げてやるということはままありますので、そういうものではないかと思います。
○徳田委員 そのことは別にあるよ、新橋なら新橋の職員救済用とか何とかいうことで皆拂下げておる。別にあるのです。これは弘済会の職員が水害を受けたというときは水害用として拂下げ新橋の生活相談所なら、新橋國鉄の相談所にちやんと拂下げて、それぞれにみな手は盡しておるのです。それにちやんと書いてある。
○小澤證人 私の申しますのは、弘済会の職員で現場で勤務しておる者で、駅賣りなどをします者には、とまる者がありますから、そういうような者に対して拂下げをするというようなことはあつたと思います。やはり弘済会の職員自体で使うものです。
○徳田委員 しかしそれだつて二千円だ。
○小澤證人 今のお話の七千円がそういうものだということを申し上げておるのではないのであります。そういう拂下げも弘済会にはあるということであります。
○徳田委員 またこういうものがある。ガソリンを二百リツター拂下げて、この賣價がわずかに三百十二円四十銭だこれでは一リツター一円五十銭ぐらいだ。水だつてそれぐらいにはなる。ガソリンがこんなに安いということはない。二十二年の四月八日だから、これは明らかに君が契約したはずだ。
○小澤證人 それを具体的に仰せになれば、日本國有鉄道で調べていただきます。
○徳田委員 國鉄だつてみな自動車を使つておるのだし、ガソリンは足りなくつて困つておるはずだ。これを見ると、四月八日に拂下げて、また十月二十八日に拂下げをしておる。
○小澤證人 それはおのおのみな理由があると思いますから……。
○徳田委員 幾ら理由があつても、こういうひどい値段で拂下げるということはないと思う。これは政府の所有なんだから、公定價格で賣り渡さなければならないしろもので、幾ら理由があつても、公定價格を無視することは統制違反である。相手がいかに國鉄の古い人々を救済する弘済会とはいえ、一リツターのガソリンが一円五十銭以下では問題外だ。だから弘済会がトンネル会社で、相当上の連中とうまくやつているという疑いをかけられても、ちつとも言いのがれはできないじやないか。しかも問題は、すでに一年数箇月も前にわれわれ共産党が不当取引委員会に出したことで、もう顯著なことだ。鉄道省はよく知つているはずだ。資材局もよく知つているはずだ。さんざん帳簿を直す可能性もあつたはずだ。それでいてこういうことなんだから、よほど病膏肓に入つているに違いない。それはそこに帳簿がありますから、一々この次までに理由をひとつ調べてもらいたい。 それから君らは不要品だからと言うけれども、たとえば石炭がどんどん拂下げられておる。一体國鉄に石炭が不要だというりくつはありますか。
○小澤證人 もちろん必要であります。
○徳田委員 足りなくて困つている。それだのにこんなにジヤンジヤン拂下げるとは一体どういうわけか。二十二年五月二十九日に、混合切り込みで六千二百カロリーの石炭を拂下げている。これはとてもいい石炭だ。しかもこれを一トン百九十五円二十九銭で日本石炭へ賣つている。この六千二百カロリーの石炭というものは、この当時は見つけようにもちよつと見つからないほど上等なものだ。この切り込み炭を百九十五円二十九銭で賣るとはどういうわけか。しかもトン数は一万一千六十三トンで、えらいものだ。一体どういうわけか。これは書類があります。たくさんあるのだけれども、君らがたいくつだろうからあまり言わぬけれども、どういうのがあるのだ。これを聞きたいのだが、各セメント会社にじやんじやん拂下げておる。二十二年度の六月十七日に始つておるのだが、小野田セメントに対しては、一号切り込み甲一級炭というごく上等な六千六百カロリーのものを二百五十トン拂下げて、この代價は單價が三百三十四円でしかない。セメント会社にいい石炭をじやんじやん拂下げて、こういうひどいことをしているのだが、一体これはどういうわけか。
○小澤證人 先ほどちよつとそれについておしかりがあつたのでありますが、ガラスの例について申し上げたように、セメントをバーターしたわけであります。
○徳田委員 それは違法じやないか。いかにバーターをするにしても、ちやんと公定價格のある官の所有物を、公定よりもはるかに安く賣つている。しかもセメント会社は君らと取引のあるところだ。こういうところはやみをやり不正をやり得る可能性が最も濃厚なところだ。そういうところでこんなことをやるという話があるか。こういうことならば、バーターに名をかりていくらでも惡いことができる。これはセメント会社の腹を肥やすだけだ。君らはセメント会社から公定價格でちやんと買つているに違いない。セメント会社が公定價格を切つて出すはずはない。公定價格で買つた石炭を、こんなに安く賣る。君らは明らかにセメント会社にサービスをしているに違いない。こういうのがたくさんあるのだが、これはどういうわけか。
○小澤證人 私の知つているのは、ただいま申し上げたように、バーターをやつたのでありまして、当時そのお話の價格が、不当であるかどうかということは調べまして……。
○徳田委員 問題にならぬじやないか。六千六百カロリーのものを三百円なんというばかな話があるか。買うときは國鉄は特別價格では買わない。日鉄だとか何とか、ああいう連中はちやんと特別價格で買うのだ。價格補償金を出してもらつているが、國鉄は赤字だ赤字だと言いながら、しかもこういうものはみな公定で買つている。そうだろう。
○小澤證人 そうです。
○徳田委員 そうして赤字だといつて、こんな安くセメント会社に拂下げている。そうしてどうだ。國鉄の首は切つて、賃金は安くて、肺病はどんどん出て來る。長期欠勤なんかおびただしいものだ。國鉄のストライキの問題とか何とか言うけれども、その原因は君らにあるんじやないか。
○小澤證人 これはよく調べまして御当弁申し上げます。
○徳田委員 もう一つ聞きたいのだが、山陽電氣鉄道会社、これは直接なんだが、これに木材を二百二十一石幾ら拂下げているが、一石わすか二十五円だ。一石というのは、君も知つているだろうが、莫大なものだ。これが二十五円というのはどんな木材だ。ひとつ聞いてみたい。 二三の例を引いておくが、古レールを栃尾鉄道に一度拂下げているのだが、これがまた一トン千二百円だ。いかに古レールとはいえ、使えるレールに違いない。これが一トン千二百円、こんなばかなことがあるか。金屑だつて一トン千二百円では買えぬ。しかも古レールを一トン千二百円、こんなばかなことはないだろう。これではこういう関係会社とぐるになつていると言わざるを得ない。どうです。
○小澤證人 私自身は、たとえば弘済会とわれわれがぐるになつてうまいことをしていうだろうとか、いろいろお話がございましたが、自分自身のふところを肥やすという者は絶対にないと信じております。それから今二、三お話のありました單價が非常に安いという点におきましては、今聞きますと非常に安いと思いますが、当時の單價の状況、あるいはレール自身の質、そういうものも調べませんと、具体的には……。
○徳田委員 じようだんを言つてはいけない。君らの使うレールの質がだぞ、一本千二百円で賣る古レールだつたら、ぼきつと折れてしまう、そんなものを買うやつがあるか。答弁をするのにも氣をつけて答弁をしろ。ここは國会だぞ。國際、國内の全部のことは余さず知つているのだ。そんなことじや言訳はできぬ。
○鍛冶委員長 ひとつまとめて至急返答してもらうことにして……。
○赤松(勇)委員 内務省の特殊物件の処理委員会ですね、あそこから運輸省の方がその保管の物件処理に関して了解を得てさばいた、こうおつしやいますが、どのように了解を得たのですか。
○小澤證人 鉄道で割当を受けまして引取つたものについて申し上げたわけであります。
○鍛冶委員長 それは何か契約でもあつたかどうかというのです。
○小澤證人 それは書類が多分——はつきり書いてあつたかどうか存じませんが、書類があつたと存じます。これは私案は書類だけで見たのでありまして、当時は更正におりませんでしたので、よくわかりません。
○赤松(勇)委員 内務省の特殊物件処理委員会が一番最後に司令部の了解を得て割当をやつたのは、ずつとあとなんです。それで問題の起きている当時は、まだ司令部の方からその特殊物件の処理については許されていなかつたはずなんです。
○小澤證人 二十二年以降に総司令部の方から指令があつたか、こうおつしやるのですか。
○赤松(勇)委員 何か物的証拠がありますか。
○小澤證人 ちよつと記憶がございません。ただ先ほどお話いたしましたように鉄道が引取つたものについて鉄道自身が使つた場合には一般会計に金を納めるのだ、こういう條項があつたことははつきり憶えております。
○赤松(勇)委員 その鉄道に割当てられたもので、鉄道に使わずに、たとえば弘済会その他を通じて出されたことはありませんか。
○小澤證人 それは先ほど來問題にされました二十二年以降の処理については特殊物件も入つているわけです。
○赤松(勇)委員 それは鉄道に使えと言つて割当てられたのですか。
○小澤證人 鉄道が引取れということで引取つたのです。
○赤松(勇)委員 引取れということは鉄道に使えということなんですね。鉄道が仲介機関になつてそれを賣買しろと言つてはいないわけでしよう。
○小澤證人 それはもちろんです。これだけは私は憶えておりますが、私は仙台におりましたのですが、特殊物件の引取りにつきしまして、たとえばどこは逓信省、どこは内務省ときまつたわけですが、そのほかに鉄道の引取りましたものの中でこれこれの数量はこういう機関に渡せとか、あるいは厚生省に渡せとか、具体的に数量がきめられて來ておつたように思います。そのほかのものは書類にあるかどうか存じませんが、一應鉄道が優先的に国有鉄道自体の戰災復旧とか、輸送力増強に使うとか……。
○赤松(勇)委員 とにかく、いかなる理由があるにせよ、特殊物件を國鉄で使わずに、国鉄が仲介機関になつて他の方へこれを賣るということは絶体にできないのです。(「あり得る」と呼ぶ者あり)あり得るとすれば、どういう根拠に基いておやりになつたのですか。
○鍛冶委員長 それもわかりましたら調べて御返答願いたいと思います。
○小澤證人 それは中村君に聞いていただきたい。弘済会を通じてやりました点につきましては、これは一應全部安本、それから檢査院の方は、口頭だと思いますが、了解を得てやつているはずだと思います。
○赤松(勇)委員 もう一つ、運輸省の指定工場、たとえば纎維なら纎維の指定工場がありますね。あなた自身その指定工場を視察にまわられたこともあるでしよう。
○小澤證人 指定工場というのは鉄道にはございません。
○赤松(勇)委員 それは管理工場ですか。
○小澤證人 管理工場もありません。
○赤松(勇)委員 それは何ですか。
○小澤證人 それは鉄道の契約の相手方ですが、工場はありますがその間やりましたような指定工場はつくつておりません。
○赤松(勇)委員 契約の相手方ですね。
○小澤證人 結局工場の方で、自分で言つているのだろうと思います。
○赤松(勇)委員 ところが今鉄道のトンネル会社として——トンネル会社ということが適当であるかどうかは別としして、鉄道で契約する相手は、機械設備をちやんと整えたメーカーでなければならぬはずです。ところが現に運輸省でやつているのはそのメーカーでなくて、中小企業のメーカーを鈴なりに自分の下にくつつけたいわゆる商事会社的なものが運輸省に食い込んでいる。そして、この商事会社的なものが運輸省から発注を受けたり何かして中小企業をしばつた、この事実は、あなたは知つておりますか。
○小澤證人 それはしかし品物を買うにはメーカーでなければならぬということしはないと思います。
○赤松(勇)委員 この次あなた出て來られるとき、その特殊物件を國鉄で使わずに、これを他の方に流して、これは價格の面と、それからもう一つは統制の面と両方あると思いますが、私の聞こうという点は、特殊物件を國鉄を通して他に流したのだが、これはどういう法的根拠に基いておやりになつたか、これを明らかにしてもらいたいと思います。これを出していただきたいと思います。
○鍛冶委員長 じやきようは一應済みました。御苦労さまでした。 —————————————
○鍛冶委員長 岡田五郎さん、あなたは鉄道弘済会の理事をやつておられたそうですが、何年から何年までですか。
○岡田證人 やつておりました。二十三年の二月の二十四日から昨年の多分九月の終りごろだつたと思います。その前に二十三年の八月から日本鉄道車輌工業協会の理事長に選任されました。そこに約二箇月間ダブつておるわけです。
○鍛冶委員長 わかりました。それから運輸省が資材を拂下げるについて、弘済会を仲介機関にしたそうですが、これはどういういきさつからそういうことになつたのですか。
○岡田證人 この経過につきましては、私まだ二十二年の一月の中ごろに運輸省内におりまして、そういう議が進められていたようであります。その当時私まだ大阪鉄道局長に在官しておりまして、どういう経過で進められたか、そのいきさつは知りません。弘済会に勤めまして、その書面を見、その経過を存じまして、その事業に從事したようなわけであります。
○鍛冶委員長 國鉄の整理品委員会というものがあるそうですが、御承知ですか。
○岡田證人 知つております。これは整理品の処分は公正にやりますために、また整理品の処分から出ました利益を適正に利用いたしますために、弘済会の会長が委員長になりまして、資材局長が副委員長というような官民合同の協議会になつておるのであります。弘済会の理事として私は委員になつております。その他本省の資材局の課長連中も委員になつております。
○鍛冶委員長 だれが副委員長です。
○岡田證人 副委員長は資材局長です。
○鍛冶委員長 あなたは弘済会で昭和二十二年三月十九日に運輸省から発動機百三十台の拂下げを受けておるのですが、これに関して御承知でありますか。
○岡田證人 知つております。
○鍛冶委員長 この契約担当者並びにそれに関係した人は、あなたの方と鉄道の方と聞きたいのですが……。
○岡田證人 弘済会側におきまする担当者は、私が弘済会の理事兼特殊事業部長としまして、当時の販賣課長、今弘済会におりませんが、兵動正彦、これは今廣島燃料という会社につとめております。これが販賣課長をつとめておりました。省側は賣却事務を握つておりました総務課長、当時の総務課長は鶴野と言いましたが、大分お役所の人はかわりますのではつきりしませんが、鶴野君だつたと思います。それからこれを拂下げを受けます値段の査定その他につきましては、運輸省の機械方面の專門家がいろいろ実務に参画したようです。一應運輸省及び弘済会関係の責任者は以上であります。
○鍛冶委員長 この発動機の買受けについては何か鉄道省できめました價格よりか特に三割ほどの割引をしておつたそうですが、そういう事実はございましたか。
○岡田證人 はあ。
○鍛冶委員長 それはどういうわけです。
○岡田證人 ちよつとお答えいたします。この発動機は多分枝川町の二、三箇所の倉庫に入つております。元海軍の所有のものだつたらしいですが、交流、直流、六十キロワツトとか、三十キロワツト、あるいは一キロ、十キロ、三キロと非常に小型のものや大型のものがたくさんあつたようです。これの拂下げが話が出まして、梱包してありますし、非常にこれがむずかしいものでございますから、たびたび資材局の発電機関係を購入しておる担当者に実地調査いたしてもらいまして、また発電機の型によつて値段がいろいろ違うものでございますから、それで省の拂下げ價格の愼重さを特に私の方からもお願いしておつたわけであります。あらゆる角度から査定して拂下げを受けたのでありますが、いざ賣却のときに拂下げを受けたいといつて來た人が約二十二、三人ございます。これに対しましてはいろいろと信用程度の不確実と思われる人もありましたが、來る者拒まずということで一般競爭入札的に入札をいたしまして、ときたまたま一月の末であつたかと思いますが、渇水期あでりまして、発電機が家庭用その他電力規正の激しいときでありまして、発電機熱が非常に高まつておつたようであります。特に六十キロワツトと三十キロワツトのもの、これにつきましては非常に炭鉱用としての需要があつたようでありまして、競爭入札いたしました結果は、特に六〇キロワツトのものにつきましては、省から多分二十七万円で買つたかと思うのでありますが、これが四十三万円で宇部電工業に落札いたしました。その他のものは、省の大体拂下價格に比較いたしまして、一万五、六千円のものが一万六、七千円ということで、大して差がなかつたようであります。それで拂下價格が——はつきりした数字は覚えておりませんが、約六百万円程度であつたのが、百三、四十万円利益が上つたように覚えております。
○鍛冶委員長 私の聞くのはあなたの方は発電機に対して、鉄道省の方で一旦きめた價格より特に割引きしてもらわれておる。その理由です。
○岡田證人 発電機につきましては特に割引きをしていただかないのであります。運輸省の大体言い値で拂い下げてもらいまして、それを私の方で競爭入札をしたようなわけであります。
○鍛冶委員長 今のお話はあなたの方で競争入札されたのでありますか。
○岡田證人 さようでございます。
○鍛冶委員長 鉄道省からとるときは鉄道省の方の値であつたのでありますか。
○岡田證人 さようでございます。
○鍛冶委員長 二割引きしてあつたようですよ。二割引きしたのが鉄道の方の値段でしよう。鉄道省が一應價格をきめまして、それからさらにあんたの方へ下げるときに二割引いた……。
○岡田證人 わかりました。大体運輸省と弘済会との拂下げにつきましての大体の目途でございますが、新品につきましてはいろいろ何がありますので、大体二割程度引いていただく。それから不適格品、規格がへんな規格になつておりまして、どうも加工をしたり、修繕を加えなければ使えないというようなものは、大体その五割見当を、その他つぶしと言いますか、ほんとうにスクラツプにしなければいかぬというものは大体八割見当、大体のこれも見当でありますが、というようなことで從來一般的にやつてもらつておるのであります。さようなことからいたしまして、運輸省の機械、発電機につきましていろいろ予定拂下げ價格を見積つて、その額から先ほど申し上げました二割を引いて來るようなわけであります。
○鍛冶委員長 そこであなたの方で先ほど競爭入札になつた。それはどのくらいの利益——と言つてはおかしいが、値差がありましたか。
○岡田證人 それは先ほどお話しましたように、特に六〇キロワツトのものにつきまして二十七万円くらいで拂下げてもらいましたものが、競爭入札の結果四十三万円、これは宇部重工で炭鉱用に特に需要があつたようであります。これも全部競爭入札の結果かように出て來たわけであります。
○鍛冶委員長 平均して大体幾らくらいでしたか。
○岡田證人 六〇キロワツトのものが多分九台あつたと思います。
○鍛冶委員長 それは倍以上になつたわけですね。——百三十台平均したらどのくらいですか。
○岡田證人 倍以上と言いますか、二十七万円のものが四十三万円でありますから、大体十五万円見当です。三〇キロワツトのものこれが一台につきまして四、五万円程度もうけましたか、あとは大体千円、二千円くらいな差で落ちたようなわけでございます。
○鍛冶委員長 今平均して何割もうかつたかはちよつとわかりませんね。
○岡田證人 平均いたしまして大体二割ちよつと越しておつたかと思いますが、これもごく概算でございます。
○鍛冶委員長 この利益がありますと、弘済会はどういうふうにして処分することになつておりますか。
○岡田證人 特殊事業部の勘定につきましては、特別会計と言いますか整理品勘定というものを設けまして、利益につきましては弘済会は全然タツチしない、この利益金は運輸省の指示に基きまして運輸省と協議いたしまして、失業救済、復員援護、その他國鉄の公共的目的に使用することになりまして、全然この利益金は弘済会の方では使つておりません。また手をつけておりません。
○鍛冶委員長 現在も積んでありますか。
○岡田證人 さようでございます。
○鍛冶委員長 どのくらいあるか御承知でありますか。
○岡田證人 私昨年の九月以降その関係を何しておりませんが、聞くところによりますと、この四月末でございますかに約四百万円あるそうであります。
○鍛冶委員長 二十二年十月十一日から二十三年十一月までの間にニツケル九十四万トンの拂下げを受けておられる事実がありますが、これは御承知ですか。これも担当者は先ほどの通りですか。
○岡田證人 さようでございます。
○鍛冶委員長 庶務課長は鶴野、局長は……。
○岡田證人 局長はその当時小澤さんではなかつたかと思います。
○鍛冶委員長 これは相当割引率を受けておつたようですが、これはいかがでしたか。
○岡田證人 それも多分二割減の原則に基きまして、その当時ニツケルの公定價格が十万円だつたかと思いますが、これを八万円にしてもらつたと記憶いたしております。それを大体公定價格の一割引きで賣つたと思います。
○鍛冶委員長 ところが運輸省が直接賣つておるところは公定價格のうちに、割掛という何か特別の費用を一割よけいかけて賣つておるそうですが、あなたの方に二割下げて賣るとその差額は三割違います。われわれが見てあなたのところに特に安いものを賣つたように思われるが、その理由はどうでしようか。
○岡田證人 その点は私ちよつと答弁しかねますけれども、私の方の大体の考え方は公定價格のあるものにつきましては大体一割ないし二割引きにしていただいて、そして私の方の事務費あるいはその他の手数料を考慮いたしまして、賣却先にもできるだけ公定價格以下で賣る、それで買つたものは價格統制違反と言いますか、公定價格以上で賣買取引きしないようにやろうということで、大体そういうような考え方であります。從いまして私の方で業者と賣買契約を結ぶ場合にも、條件をつけまして、大体この買い受けた品物は自分の直営工場または協力工場、または下請工場に使うか、万やむを得ざる場合は直接需要家に賣つてもよろしい。それから賣る場合には公定價格または適正時價によれというような條件をつけまして、私たちと取引きしているものも價格統制違反をやらないようにというような含みで私の方は仕事を進めておつたようなわけであります。
○鍛冶委員長 これはあなた方ではないかもしれませんが、一般に考えますと、公定價格より一割——一割どころじやない、ほんとうはもつと高く賣られたと思うが、一割公定價格より下げて賣ると、あなたの方へ殺到して來るようになるわけですが、そういうところはどうも割引きせぬでもよろしいのではないか、もつと高く賣つてもよかつたのではないかと思います。鉄道の方と同じにそれはやはり一割下げて賣つたことは間違いありませんか。
○岡田證人 私ども買いましたのはそれで買いましたものですから、賣つたものも……。
○鍛冶委員長 これは相当あなたの方で利益があつたことになつておりますが、私の方であなたの方から取寄せたリストで調べますと、もうすでに千九百六十五万円の利益があつたことになつておるのですが、これは賣買差益金ですね。
○岡田證人 それは賣上差益といたしまして多分私が二十二年度の整理品勘定を締め括りますときに大体省から拂下げを受けました数量が五千幾らだつたと思います。それから賣上代金、これが六千万円くらいです。それからそのほかに現品が七百万円くらい残つておるというようなことで整理品の現品残と利益を合せますと大体千九百万円、こういうことになつておつたと思うのです。それから経費を引きまして結局純益が一應千二百万円というくらいになつておつたと思うのです。ところが何か整理品の現在高の上げ方が四、五百万円間違つていたとかいうので二十二年度の正確な利益金は八百万円だ。こういうようなことを私昨年の暮れでございましたか、聞いたのでありますが、先ほど四百万円と申し上げたのは二十二年度、二十三年度において約四百万円赤字を出したそうであります。さようなことから、ネツト・ロスが四百万円、かように二箇年通じての話を聞いたわけであります。
○鍛冶委員長 二十三年度には何か雜損というものだけで百五十二万円計上してあるそうですが、この内容を御承知でしようか。
○岡田證人 これは先ほど申し上げましたように私の後任の理事谷上實君にお聞きくださればよくわかるのじやないかと思いますが、それが先ほど申し上げました整理品現在高の七百万円というのが帳簿の間違いというようなこと雜損の方へつけた、こういうことを私承つたのでありますが、その辺のことはよく存じません。
○鍛冶委員長 そうするとそのほか四百万円というとまだ二百万円ほどのほかの赤字があつたのですね。
○岡田證人 そこのところは私は事務を担当しておりませんから、谷上さんにお聞きくださればわかると思います。
○鍛冶委員長 それから会議費に二百三十七万円を使つておるそうですが、弘済会ではそういう大きな会議費は必要なんですか。
○岡田證人 その二百万円という数字は多分二箇年を通じて出したものじやないかと思いますが、私が在任しておりました当時の会議の状態は各鉄道局所在地に弘済会支部がございます。大阪には特殊事業部をおいておりますが、ほかの弘済会支部は特殊事業課という課をおきましてやつておるわけであります。特に特殊物品の拂下げというのは非常に品種も多く繁雜な仕事であり、また初めてやつた仕事でありますので、しよつちゆう会合を開きましての会議であります。内容は非常にこまかく多数にわたつております。
○鍛冶委員長 経理の方を担当しておつた方は主としてたれでありますか。
○岡田證人 私二十二年の七月からその特殊事業部関係と弘済会の経理関係を担当いたしておりました。それで昨年の八月私が日本鉄道車輛工業組合の理事長になりまして辞任届を出したのでありますが、後任の関係で手が放せませんので、そのときに経理の方をほかの理事に讓りまして、重複しました二箇月は私が一週間一ぺんずつ特殊事業部へ行つて事務をみる、こういう形を続けておつたのであります。
○鍛冶委員長 実際の事務はたれがやつておりましたか。
○岡田證人 経理部長として人見敏太郎でございます。
○鍛冶委員長 ほかに何かお聞きになりますか。
○徳田委員 弘済会が特別の取扱いを運輸省から受けるということは、ただ外郭團体であるという理由だけですか。
○岡田證人 運輸省の死退藏品、これは軍から受けたものもありますし、それから戰時中用品整理で残つたものもあります。こういうものも整理いたしまして得た利益を鉄道の社会公共事業的な面に使いたい、こういう見地から運輸省の経営の合理化、財政の改善という面のほかに財團法人社会事業團体である弘済会が特に選ばれた、私はかように考えておるのであります。
○徳田委員 そうするとこの利益はみんな旧職員の救済に使つておるわけですね。
○岡田證人 御承知のように大正七年床次鉄道大臣の発意に基きまして、職員の救済、公傷者、殉職者の遺族、本人、こういうものを救済する意味においての社会事業團体が弘済会の本質なのであります。この特殊業部の整理品処分によつて得た利益は、先ほど申しましたように失業救済あるいは復員援護その他と抽象的に書いてございますが、國鉄の公共業に使いたい、こういう目途を定められておるのでありますが、先ほど申し上げたように、この利益金の処分につきましては今なお弘済会と運輸省との間に協議がまとまつていないのであります。
○徳田委員 弘済会が拂下げたときにこれを賣り渡すところは、あなた方と関係しておる事業会社に主として安く拂下げるという話でありましたが、たとえば東京芝浦電氣株式会社にニツケルを十トンも拂下げておる事実がある。二十三年四月三十日に買い受けて二十三年四月十九日に賣り渡しておる。買い受ける前に賣り渡している、こういう事実がありますが、東京芝浦電氣株式会社とあなたのところとはどんな関係がありますか。
○岡田證人 お答えいたします。東京芝浦電氣は運輸省関係へ納品にいたしております。メーカーでありまして、弘済会には関係はないのであります。それで私の方の拂下げをする順序は、大体まず運輸省から物品が拂下げられますと、陸運強化に向うようにというので陸運関係、その他私鉄関係、陸運輸送関係にこういうものが來ているが拂下げ希望がないかどうか、こういうことをまず聞きまして、これがもう希望がなければ一般関係に拂下げる、こういう大体拂下げの順序をきめておるようなわけであります。それから今御質問がありました東京芝浦電氣、これに対するニツケルの十トン拂下げにつきましても、その当時ほかの業者に対しましてもニツケルを押下げておるのであります。これも先ほど委員長から御質問がありましたように、運輸省から二割引で割引いていただきまして、全部同じように公定價格より一割引の値段で賣却いたしておるようなわけであります。特に東京芝浦電氣だけ割引率を高くして賣つた、こういうような事実はございません。
○徳田委員 それはわかります。八万円で買つて九万円で賣つておりますが、これは公定價格より一万円安いですね。しかしここに私が疑問の起るのは、あなた方が賣り渡した日にちよりも、あなたが買い受けた日にちの方があとですよ。だからほんとうは東芝がどのみちとつて來て使つて、そうしてあなたの方から買つたという名義にして、そうしてここでうまくやつておるという疑いが明らかにでき得べきだがどうですか。
○岡田證人 具体的にその日にちがどうなつておるか、私はつきり覚えておりませんが、何ら東芝電氣関係とは全然何もありませんで、前の方からみんな同じ一率にやつておるようなわけであります。
○徳田委員 ところがそうではないのです。ほかでもみんなそうです。たとえば三興商店というものは十六トンも賣つておるが、そこでは買い受けたのは二十二年の十月十一日で賣り渡したのは二十二年三月二十九日、七箇月前に賣り渡しておる。とんでもない、奇妙てきれつ世界にこんなことはないですよ。ここにわれわれ十分疑わざるを得ぬ点があると思うのですが、どうですか。
○鍛冶委員長 どうしてですか。事実そういうことが現われておるのですが……。
○岡田證人 これははつきりしたことはわかりませんが、役所の方の賣却手続といいますか、その方の関係で日付があとになつている、かようなことではないかと私は想像するのでありますが、これはもう具体的に私この問題にそう深く何しておりませんが、多分そうではないか、かように考えております。そうしてことにこのニツケルは指定生産資材でありまして、あの切符が必要なのであります。全部切符をとりまして、切符の裏づけでこれを拂下げておる、かような状態であります。
○徳田委員 そこが私は怪しいと言うのですよ。切符を必要とするなら、切符をとつてから買うのでしよう。そうでなければいかぬでしよう。チケツトなしには買えないはずです。しかるにあなたの方が買う七箇月も前にこういうものがついておる。七箇月も前にあなた方ちやんと切符を持つて來て買つておるはずだ、買つておるならば、あなた方が今度は國鉄から買い受けるのが七箇月も後になるということは一体どういうことか、だれが考えてもそんなばかな話はない。手続がああだ、こうだ、これは手続というものはみんなクーポンで引きかえるのだから、手続はもうそのときにやらなければならぬ。それがやかましい統制時代なんだ。これはどういうわけですか。
○岡田證人 私の方が弘済会から拂下げを受けます場合には切符を使用いたしません。私の方が部外に賣ります場合に切符と交換にやつておるようなわけであります。だからこの日にちの前後につきましては、はなはだうかつでございますけれども、私ちよつとここに答弁できないのでありますが、大体順序はそういう順序になつております。
○徳田委員 ところがちよつとおもしろいことには、九万円で賣つておるところはみんなさかさになつておるのですよ。大体において、買受けた方が遅くて、賣渡しの方が早いのです。たつた一つ三井石油だけ例外がありまして、これが三日遅れておる。あとは九万円の方はたいがい買受けの方がはるかに遅い。ところが二十三年の十一月十五日に買つて二十四日、いわゆる九日間の間がある。これは普通に買つてから賣つたものですが、これだと十一万三千円で賣つておる。公定價格よりも一万三千円オーバーして賣つておる。だから不思議だと言うのですよ。あなた方が賣るときには公定價格以上に賣つて、あとは実際買受けと賣渡しがさがさになつておるのがこれが九万円だと言うのだ、ここが不思議ですよ。
○岡田證人 ちよつとお答えいたします。今徳田さんのお尋ねになつております十一万三千円、これは何か昨年の十月ごろですかニツケルのマル公が廃止になりまして、それでこういうようになつたのだという話を実は聞いたのでございますが、この当時は私先ほど申し上げましたように弘済会におりませんで、このときの経過は承知いたしておりません。
○徳田委員 それだと十月ごろですと、二十三年十月の十六日にはちやんと九万円で賣つておる。九万円で買受けになつておるのを九万円で岸本商店に賣つておる。だからどこから考えてもこの間には相当の大きなからくりがない限り、弘済会が異常な、不思議な存在であるということはりつぱにここで立証しておるのだ。だからこの際あからさまに、弘済会がいかに國鉄の大やみをやるための機関であつたかをはつきり言つた方がよくはないか、今國鉄のストライキもありまして、國鉄の大きなもめごとがあつて非常に重大な時期だが、こういう弘済会を中心として大やみがやられ、不当なことがやられておるということは、この國鉄の紛爭にも非常に重大な関係があるのです。だからしてこういうものはここにもう現われておるのだけれども、あざやかにこれはどういう性質のものであるか、いかに惡いことをするためにできておるか、これをまた利用したかという点は、私ははつきりすべきときがもう來ておるのではないかと思う。まだまだたくさんあります。今からあなたにお尋ねしますが、どうですか、そんなことはありませんか。絶対にないですか。
○岡田證人 お答えいたします。私はこういうからくりにつきましては絶対にありません、この日にちの前後の点につきましては、事務上のいろいろ事情があつたのだろうと思いますが、全然このからくり、また運輸省と結託してやるの云々、こういうことは断じてございません。
○徳田委員 お尋ねしますが、あなたは二十二年の四月八日ごろやはり弘済会におられたのですね。
○岡田證人 おりました。
○徳田委員 そうすると、ここにガソリンが二百リツトル拂下げられておりますが、これが驚くなかれ三百十二円四十銭という値段です。そうすると一リツトル一円六十銭弱ですが、これはどういうわけですか。こんな安かつたのですか。
○岡田證人 お答えします。はなはだ迂潤でありますが、私この問題は存じません。
○徳田委員 今あなたが迂潤だなんて言うたところで、それが一ぺんじやないのだ。十月にもまだあるんだ。これを捜せばまだこれだけあるのです。君見たまえ。たくさんある。みんなでたらめ値段なんだよ。そういう値段で國の財産が弘済会に拂下げられて、しかも君らは損していると言う。こんな安い値段で拂下げられて、君らはときには損もする。そういうりくつがありますか。
○鍛冶委員長 覚えがないと言うから、ひとつまとめて答弁を求めることにいたしましよう。
○石田(一)委員 ちよつとお尋ねしますが、この発動機、発電機というものは鎌倉河岸の倉庫にもあつたものじやございませんか。
○岡田證人 大体三箇所ばかりにしまつてあつたようでございますが……。
○石田(一)委員 先ほどの御証言の中に、この機械類が梱包してあつたので、ちよつと処置に困つたという話でした。しかも発電機、発動機は海軍のものであつたというお話であつた。この梱包はまだ軍が職当時にラバウル行きとか、ニユーギニア行きとか、海軍用品として、嚴重な梱包がしてあつたはずですが、そうじやありませんか。
○岡田證人 私不幸にして現品は見ませんでしたが、これは電氣機器関係の專門やその他に再三再四これを見ていただきまして、それの附属品がどういうところに入つているかということを記録に基きまして、いろいろ梱包の外から視いて見たりして、專門家が実地に調査をしてやつたものであります。そして賣りました後におきましても、大体目次通り物品その他もあつたようでありますが、これは海軍の何用に使われたか私存じませんが、もと海軍の所属のもののようであります。
○石田(一)委員 ちよつと伺いますが、二十二年の一月十六日の省議で、國鉄所管の隠退藏の品物の拂下げに関する基本方針が決定して、ここに通牒が出ておるのですが、この発動機あるいは発電機は、この省議の快定以前に処分されていませんか。
○岡田證人 決定後であります。
○石田(一)委員 全部決定後ですか。
○岡田證人 決定後であります。
○石田(一)委員 この発動機あるいは発電機については、ただいま專門家がいろいろ調べに行つたとおつしやいますが、警察官吏を帯同した公式の摘発隊がこの倉庫に行つて、隠退藏物資として摘発をしようとしたことがあるが、そのときにこの品物は運輸省のものであるか、弘済会のものであるかわからぬ、特にこれは多分あなたの在任当時と思いますが、これは弘済会の所有物であると言つて、この所有権を主張なすつたことがありますか。
○岡田證人 担当者はそういうことを言つたかしれませんが、省から拂下げを受けていないものを、私の方のものだと主張した覚えは絶対にございません。
○石田(一)委員 これは私たちの臆測だと言われればそれまでですが、要するにこれは省議の決定しない前から、弘済会ではこうした特殊物件あるいは軍から運輸省が保管を命ぜられておつたものを、省議決定前に弘済会が取扱つていた、しかも後日に至つて省議を決定し、しかも資材局と弘済会とは今まで取扱つていたので、これをやはり從來通りに弘済会に取扱わせる、こういうことにした理由が私たちは多分にあると思うのですが、決してそういうことはありませんですか。
○岡田證人 お答えいたします。多分省議が決定いたしましたのは、先ほど申しましたように、二十二年の一月十六日か七日ごろのようであります。発電機を賣りましたのは、多分二十三年の一月であつたか二月でありましたか、そのころであります。現に私は特殊事業部長として、この入札賣却に参画いたしました。省議決定いたしましたときには、私まだ運輸省に在官いたしておりましたので……。
○石田(一)委員 競賣でなすつたのですね。
○岡田證人 いたしました。
○石田(一)委員 それまでに期間がかかつたということは、要するに省議が決定して後、二十三年になつてこれが競賣された。これはこの所有の帰趨が明らかでないために、要するに海軍の側においてラバウル行きとかニユーギニア行きとか書いてあるものを、早く自由に処分できないというような観点から、その所有権について不明な点があつたのではないですか。それがために処分が遅れたのであつて、これはいろいろ調べるために遅れたとかいうような御説明があつたのですが、そういうふうに私たちは聞いておりますが、そうじやないのですか。
○岡田證人 その省議決定のときに、そういうものも運輸省の当局者としては、整理品の対象として頭の中にあつただろうと想像はするのでありますが、御承知のようにあの当時は、方々の軍の倉庫にあるものを運輸省が移管を受けておりまして、志村倉庫であるとか、あるいは流山倉庫であるとか、方々のものを受取つておりまして、多分枝川倉庫その他にありました発電機についてもその一部だと思いますが、私たちが運輸省から聞きましたのは、確か十月ごろであつたかと思う。これは運輸省所属のものか一般会計所属のものか、その間の処置は運輸省がおやりになることでありまして、私の方は運輸省が拂下げてやるとおつしやれば、そのものについていろいろ設置を考え、値段を相談する、こういう受身の立場に立つております。
○石田(一)委員 もうひとつお伺いいたします。百三十台ということを言つておりますか、発電機、発動機はこれの二倍も三倍も賣買されておりませんですか。拂下げておりませんか、百三十台というような、そんなわずかなものじやないと思いますが……。
○岡田證人 この台数は多分三キロワツトのものが七十二台それからあと六十キロワツトのものが九台、三十キロワツトのものが四台というようなことで多分百二、三十台じやなかつたかと思うのです。それ以上の数字は私扱つた覚えがありません。私在任中扱つておりません。
○猪俣委員 先ほどのニツケルでありますが、鉄道から弘済会が二割引で買つて、十万円のものを八万円で買つておられる。それは公共團体であつて、いろいろ厚生施設に必要であるということで割引したそうでありますが、その弘済会が、たとえば東京芝浦何かに一割引でお賣りになるという理由はどこにございますか。マル公を一割も割つてお賣りになるという理由が何かあるはずです。
○岡田證人 これは私の方か運輸省から拂下げを受けますときに、運輸省の倉庫である姿で全部拂下げを受けたのであります。それで倉庫からの運搬、引取りその他というようなことを考慮いたしまして、大体一割引といたしたわけであります。これはほかの方にも大分賣つているようでありますが、全部同じような方式で、二割引で買いまして、一割引で賣る、こういう形をとつたわけであります。
○猪俣委員 一体國有財産であつて、それを三割引くというようなことに問題があるのでありますが、それをそんな営利会社のふところ勘定まであなた方がいろいろと心配して、國有財産をマル公を割つて賣るという理由がわかりません。一体ニツケルなどというものの需要が、割引しなければ賣れなかつたものでありましようか。皆さんがマル公で買つても、これはあの当時物を賣つてもらうということが非常な特典だつた。いわんやそれが二割引で賣つてもらうということは、これは大いなる特典である。それが公共國体で、厚生資金に充てるためということなら一つの理由が立ちましようが、それをあなた方が営利会社にまた一割引で賣るというようなことは、しからばなぜ鉄道から一割引の九万円で買わなかつたのかとわれわれは言いたくなる。そんな要らぬ金であるならば、厚生資金に充てなければならぬというので、引いてお買いになつた。それをまた一割引いて、マル公を割つてお賣りになるということは、当時の物資需給の関係から見て、私どもははなはだ奇怪にたえない。一体そんな会社のふところ勘定までお考えになつて國有財産をわれわれが賣つていいものであるかどうか。あなたも鉄道に御関係になつている方であるならば、大体常識上同感であると思う。そこわれわれは疑惑がある。今言つたようなそのふところ勘定のみでは私どもは納得できない。その当時は物を賣るという場合は飛びついて來た状態である。それがマル公を一割割つてお賣りになるということは、しかも相手は営利会社である、何かそこに理由がなければならぬと思うが、あなたが今お答えになつた以上の理由はないわけですか。
○岡田證人 さようです。
○鍛冶委員長 それでは一應済みました。ではあなたがおいでにならぬでもいつでも返答できるようにしておいていただきたいと思います。御苦労さんでした。 來る二十七日本件につきましてさらに証人として鉄道弘済会理事長堀木鎌三君、同販賣課長松田節生君、運輸事務官牛込謙造君、國鉄労組給與対策部長齋藤喜作君の四名を追加して呼ぶことにいたしたいと思いますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○鍛冶委員長 御異議なしと認めます。それではさよう決しました。 爾余の証人の取調べは二十七日にあわせてやることにして、本日はこれをもつて散会いたします。 午後六時三十五分散会