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5回国会衆議院1949/04/26

厚生委員会 第12号

発言数
81
登壇者
12
会派数
6
開催日
1949/04/26

会議録

堀川恭平民主党(第十控室)

○堀川委員長 これより会議を開きます。  まず、厚生省設置法案に関する件を議題といたしまして審査を進めることにいたします。厚生省設置法案に対する修正案がお手もとに配つてあると存じまするが、実はこの厚生省設置法案に対する修正案に対しましては、この法案は内閣委員会に付託になつておりますので、われわれ厚生委員会といたしましては、その設置法案に対して、ここに皆さんにお配りしてあるような修正案を申入れたい、かように存じておるのでありまするが、これに対しまして御質疑がありましたら質疑を許すことにいたします。

逢澤寛民主党(第十控室)

○逢澤委員 設置法案に対する一部の修正案なのでありまするが、これは原案と対照して見まするときに、あまりその性格においては違いがないと思うのであります。ただ字句の修正だとか、あるいは第十一條中の七号を次のように改める。「毒物及び劇物の取締を行うこと。」同條中第八号「藥事」の下に「麻藥及び大麻取締」を加えたといつた、具体的に何々を取締るのだ、こういうことを加えておるだけなのでありまして、原案とその本質的には相違のないように思いまするので、私どもはこの修正案を採択いたしますのに異議がないと思います。從いまして本委員会といたしまして、内閣委員会にこの修正案を提出するということに対しましては異議がありませんからさよう御承知を願いたいと思います。

堀川恭平民主党(第十控室)

○堀川委員長 ただいま逢澤委員からこの修正案を内閣委員会に申し入れるのに異議がないというお話でありますが、皆さん御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堀川恭平民主党(第十控室)

○堀川委員長 それではこの申入れの取扱い方法等につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堀川恭平民主党(第十控室)

○堀川委員長 それではさよう決定いたします。

堀川恭平民主党(第十控室)

○堀川委員長 次に社会保險診療報酬支拂基金法の一部を改正する法律案、傳染病予防法の一部を改正する法律案——念のために申し上げますが以上二件は本付託であり、これより以下申し述べまする法案は予備審査でありますから、さよう御了承を願いたいのであります。医療法の一部を改正する法律案、医師法及び歯科医師法の一部を改正する法律案、健康保險法の一部を改正する法律案及び厚生年金保險法等の一部を改正する法律案を一括して議題といたしまして審査に入ります。  質疑に入ります前に、まず各法案の提出理由の説明を順次聽取いたしたいと存じます。提案理由の説明をお願いいたします。

苅田アサノ日本共産党

○苅田委員 厚生省設置法の審議はまた別に時間をとつていただくでしようね、この前は内閣委員会との連合審査をやりまして、また厚生委員会でもつてこまかい質疑をもう一ぺん審査してほしいということだつたのですけれども、その審査の方はいずれここでやつていただくことになるわけでありますか。

堀川恭平民主党(第十控室)

○堀川委員長 時間の許す限りさようにいたしたいと存じております。

苅田アサノ日本共産党

○苅田委員 これは当日の委員会でも厚生委員会でまたこまかい質問はやつてほしい、きようはこの連合委員会を一應閉じてほしいからということで、それで私どもは質問を簡單にして打切つたのであります。ぜひ時間をつくつてもう一ぺん御検討願いたいと思います。

堀川恭平民主党(第十控室)

○堀川委員長 それでは提案理由の説明を願います。亘政府委員。

亘四郎民主自由党厚生政務次官

○亘政府委員 ただいま議題となりました社会保險診療報酬支拂基金法の一部を改正する法律案について提案の理由を御説明申し上げます。  社会保険診療報酬支拂基金法は、昨年八月から実施されて來たのでありますが、その実施の成績に徴しまして、診療報酬支拂資金の潤沢化と診療報酬請求書の審査の適正化を期して、基金法本來の目的を完遂する必要が認められるものであります。ここにおきまして政府といたしましては、基金が各保險者から委託を受ける診療報酬支拂資金の一箇月分を一箇月半分に増額いたしまするとともに診療報酬請求書審査委員会の委員に学識経験者を加えて、委員を増員し、かつ、診療報酬請求書を提出した診療担当者に対しては、一定の出頭説明を求め得る等の権限を認めまして、診療報酬請求書の審査の適正を期する等の改正をはかろうとする次第であります。  何とぞ御審議の上すみやかに可決せられんことを希望する次第であります。  次にただいま議題となりました傳染病予防法の一部を改正する法律案について提案の理由を説明いたします。  わが國の傳染病対策は明治三十年に制定されました傳染病予防法を基幹として、コレラ、赤痢、腸チフス、パラチフス、痘瘡、発疹チフス、猩紅熱、ジフテリア、流行性脳脊髄膜炎、ペストの十種の急性傳染病の防遏を規定いたしましたが、その後この法律に準じまして、結核、癩等の慢性傳染病にはそれぞれ單行法が制定されているのであります。爾來傳染病予防法は時代の進展とともに部分的改正が行われて参りましたほか、終戰後におきましては、右の十種の疾病のほか、日本脳炎を新たに指定傳染病として適用しておるのでありますが、最近の機構や制度の改革に伴いまして、一部改圧を必要とするに至りましたので、この法案を提案するに至つた次第であります。  次にこの改正の大体を申し上げます。第一に最近衞生行政機構は保健所を中心として運営されておるのでありまして、從つて保健所の衞生行政上の責任を明確にするために、從來傳染病の発生轉帰の届出受理者は市町村長でありましたものを、このたび市町村長を経由し保健所長といたしました。第二に、防疫の國家的要請により、都道府縣に駐在させておりました防疫職員を、地方出先機関整理の閣議決定に基き、防疫監吏及び防疫医として、都道府縣に移讓し、厚生大臣に傳染病予防上必要があるときは、これを指揮する権限を與ました。第三に地方財政法が昨年制定されまして、國家と地方公共團体との費用負担を明らかにしましたほか、用語等の統一に伴いまして関係規定を改正いたしました。第四に、昨年夏解散を命ぜられました衞生組合関係規定その他現在適用されてない規定を削除または改正をいたしました。  何卒御審議の上可決せられんことを御願い申し上げます。  次にただいま議題となりました医療法の一部を改正する法律案の提案の理由を説明いたします。  医業、歯科医業等に関する廣告につきましては、それが適正に行われる場合は、一般國民が診療を受ける上において有益でおることはもちろんでありますが、反面これらの廣告を自由放任にいたしますときは、とかくその内容の適正を期しがたく、これらの業務が人の健康及び生命に関するものであるだけに、國民保健上著しい弊害を生ずるおそれがあるのであります。この点にかんがみ、医療法におきましては、医業、歯科医業等に関し廣告し得る事項をきめて、嚴格に制限していることは御承知の通りであります。しかしながらこのような嚴格な制限のために、たとえば他の法令の規定の施行を円滑にする等のために、廣告を適当とする事項であつても、これを廣告し得ない場合を生じ、不都合と存ぜられる場合がありますので、厚生大臣が特に必要と認めて定める事項は、これを廣告することができるようにいたしたいのであります。なお厚生大臣が右により特定の事項を定めるにあたつては、必ず医道審議会の意見を聞くを要することとし、そのみだりに流れることを防止することといたしておるのであります。  次に現行規定におきましては、もつぱら往診のみによつて診療に従事する医師等に対し、必要に感じ報告を命じ、または診療録等の帳簿書類を検査のため提出させることの根拠規定がないのでありますが、医療行政の円滑な運営のためには、かような規定が必要でありますので、新たに設けることといたしました。さらに右のような改正に伴い、罰則規定の必要な整備を行うことといたしているのであります。  何とぞ御審議の上すみやかに可決せられるよう御願い申し上げます。  次にただいま議題となりました医師法及び歯科医師法の一部を改正する法律案の提案理由を説明いたします。  現行の医師法及び歯科医師法には、行政廳が医師または歯科医師の業務に関して指示をなし得る根拠規定がないのでありますが、公衆衞生上重大な危害を生ずるおそれがある場合において、その危害を防止するため特に必要があると認められる場合には、厚生大臣が医師または歯科医師に対してその業務に関して必要な指示をなし得ることとすることが、医療行政の眞に円滑な運営を期するゆえんであると考えられるのであります。たとえ昨秋新聞紙上をにぎわせました輸血による病毒感染事件の発生にかんがみましても、この際新たに医師及び歯科医節の注意を喚起するとともに、これらのものが医師または歯科医師として当然に遵守すべき事項を明らかにする必要が痛感されるのであります。そのため医師法及び歯科医師法中の一部を改正し、かような場合に厚生大臣が指示をなし得る根拠規定を新たに設けることといたしたいのであります。もちろんかような根拠規定を設けるにあたりましては、この規定が不当に濫用されまたはこの規定に基く指示が適正を欠くものとなることは嚴に戒めなければなりませんので、厚生大臣が右の指示をするにあたつては、必ずあらかじめ医道審議会の意見を聞かなければならないこととして、この規定の運用の適正安当をはかることといたしているのであります。何とぞ御審議の上すみやかに可決せられるよう御願い申し上げます。  次にただいま議題となりました健康保險法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申し上げます。  健康保險制度におきましては、昨年八月に法律が改正され、また社会保險診療報酬支拂基金法が制定いたされまして、保險診療の円滑化がはかられた次第でありますが、それ以來被保険者の経済生活の逼迫と他面診療担当者の全面的協力等によりまして、保險診療の件数及び金額の異状な上昇を來しまして、保險経済の危機を招いている現状であります。ここにおきまして政府といたしましては、保險経済の收支の均衡をはかるために、保険料率を千分の四十から千分の五十に引上げまして、保険料收入の増大をはかりますとともに、他両被保険者の療養給付について、一部負担金として初診料に相当する額を負担させることといたしまして、保險経済の收支の均衡をはかるようにいたした次第であります。また被保險者の標準報酬を給與の実情に合わせまして、最低二千円から最高二万四千円までの十九等級に整備いたしますとともに、健康保險委員会を健康保險審議会に改めまして、その組織権限等を明確にし、また被保險者の負担すベき保險料を納期限を過ぎても納付しない事業主に対して一定の罰則を認める等の改正をはかつている次第であります。  何とぞ御審議の上すみやかに御決定あらんことを希望する次第であります。  次にただいま議題となりました厚生年金保險法等の一部を改正する法律案につき、提案の理由を御説明申し上げます。  厚生年金保險におきましては、標準報酬を基準といたしまして、各種の保險給付を行つておりますが、現在支給している障害年金の中には、標準報酬の最高制限額が、六百円であつた当時のきわめて低い標準報酬に基いて、その額を算定したものがありますが、経済状態が著しくかわつた今日におきましては、その額はあまりにも少額でありまして、生活を保障するとは言い得ない状態におりますので、これをできる限り増額いたしまして、実生活に適合した保險給付をしようとするものであります。  また標準報酬につきましては、從來最低三百円から最高八千百円までを、二十七等級に区分してあつたのでありますが、今回健康保險法におきましては、その標準報酬の最高限を引上げ、その区分を十九等級に整理しようといたしておりますので、厚生年金保險におきましては、その最高限は八千円にとどめ、その区分を健康保險の区分七同樣に整理いたしまして、事業主及び被保險者の利便をはかろうとするものであります。なお標準報酬の算定方法及び延滞金の引上げ等につきましては、健康保險法と同樣にいたしまして、地方廳の事務手続を單一化し、あわせて事業主の事務負担を軽減しようとするものであります。  その他関係法令の改廃に伴い若干の改正を企図しておりますが、何とぞよろしく御審議の上すみやかに可決せられるようお願い申し上げます。

堀川恭平民主党(第十控室)

○堀川委員長 次にお諮りいたします。昨日國立公園法の一部を改正する法律案が当委員会に付託になつたのでありますが、これを日程に追加いたし議題といたし、政府より提案理由の説明を聽取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

堀川恭平民主党(第十控室)

○堀川委員長 御異議がなければ國立公園法の一部を改正する法律案を議題とし、審査に入ります。まず政府より提案理由の説明を聽取することにいたします。亘政務次官。

亘四郎民主自由党厚生政務次官

○亘政府委員 ただいま議題となりました國立公園法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明いたします。  國立公園法は昭和六年四月一日制定せられましてから、ここに十八年を経過いたしました。その間十三の國立公園が指定せられ、その保護利用がはかられて参つたのでありますが、法運営の結果に徴して、かつはまた、現在並びに將來の國立公園行政の運営を円滑ならしめるため、天與の景観を國立公園として保護する面において、不充分な点を最少限補いますとともに、その利用促進をはかりますために必要な規定を追加する必要を認め、かつは関係方面からの示唆をも考慮に入れて、ここに國立公園法の一部を改正する法律案を提出した次第であります。  今回の改正案のおもなる点は、第一は、受益者負担及び原因者負担の規定を加えたことであります。すなわち國または地方公共團体が事業を行う場合に、その事業で利益を受ける者がある場合、またはその事業を行わなければならないような原因となつた工事を行つた者がある場合には、その利益を受ける者またはその原因となる行爲を行つた者に費用の一部を負担させることが妥当である場合があり、かつかくすることによつて事業を行うことも経済的に容易となりますので、國立公園事業促進のため他の類似の法律の例にならつて本規定を設けたのであります。  第二は、特別地域内で。水位水量の増減を來す行爲を制限し得るよう規定を加えたことであります。すなわち最近の電力事情によつて水力発電のための水の利用が各所に計画されているのでありますが、ともすれば湖岸、河底等が露呈し、または地貌の変化を招來する等、自然風景の損壞を來すおそれがありまして、國立公園行政の面から、景観の損壞防止と水力利用との調整をはかる必要がありますため、特にこの規定を設け、景観の保持に万全を期したのであります。、  第三は、特別保護地区を設定し、これが保護に関する規定を設けたことであります。すなわち國立公園においては自然景観の維持は大きな眼目であり、かつ現在の世潮より見てもこれが保護の徹底を期さなければ悔いを後世に残すことになりますので、現在の特別地域内で特に景観の傑出した所を特別保護地区として指定し、景観の損壞行爲を抑制して保護の徹底を期せんとするものであります。  第四は、國立公園法の準用地区を設定する規定を設けたことであります。わが國においては風景のすぐれた地域が多く、これらを國立公園に準ずる区域に指定して國立公園法の一部を準用し、その保護のためさしあたりの措置を講じますとともに、これら風景地の利用促進をはからんとするものであります。  第五は、國立公園審議会に関する規定を挿入したことであります。すなわち國立公園委員会に関する規定は、昭和十六年の改正において戰時中の委員会整理のため法律から削除されていたのでありますが、戰後國立公園法の民主的運営の必要から、昭和二十二年勅令による國立公園委員会として復活し、今日に及んでいるのであります。從つて、今回の法律改正に際して、國立公園審議会として、その職務権限を規定することといたしたのであります。その他特別地域に関し、新たに補償の規定を設け、あるいは裁到所に関する規定を改める等、新憲法に伴う所要の改正をはかり、また最近の情勢に合せて罰則の限度を引下げたのでありますが、要は、いずれも保護利用の万全を期するためのものであります。  以上、簡單でございますが、國立公園法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明いたしました。何とぞ御審議の上、すみやかに可決あらんことをお願いいたします。

堀川恭平民主党(第十控室)

○堀川委員長 質疑に先だちまして、皆樣方にちよつと申し上げておきますが、ただいま宮崎保險局長が参議院の委員会に出席しておりますので、今お見えになつておりません。そこで、保險局長以外の政府委員の方はお見えになつておりますから、一括して議題といたしております関係上、皆様方もさよう御了承願いたいと存じます。丸山直友君。

丸山直友民主自由党

○丸山委員 まず医療法の一部を改正する法律案に関して、お伺いいたしたいと思います。ただいまの提案の理由の御説明におきまして、現行規定の、廣告に関する規定が非常に嚴重である、これを緩和したいということでありまするが、その緩和になります一つの條件は、他の法令の施行を円滑にするためというような理由になつておると考えるのであります。しかし、先般私どもにお示しになりました書類では、技能、治療方法にわたる場合であつてもということが、実は改正の理由の中に説明されておるのでありますが、今日御説明の中には、技能、治療方法にわたる場合であつてもということがなかつたようであります。廣告し得る範囲を、特に必要と認める場合は、他の法令の施行を円滑にするためということが目的になつておるのでありますが、ああいう医師または歯科医師の技能、治療方法、経歴または学位に関する場合であつてもという方がおもなる理由になるのですか、これをちよつと御説明願いたい。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 私からお答え申し上げます。廣告の規定の緩和の精神は、御質疑のように技能、治療方法、経歴、学位に関しましては、一切廣告をしてはならないというのが現行の規定でございます。それに該当をいたしましても、特別の場合には廣告のし得るようにするのが適当である場合があり得ると考えまして、改正案を提案いたした次第でございます。しかしながら、いかなる場合でありましても、どんどん厚生大臣がこれを承認し得るようにするというつもりではないのでありまして、主として他の法令の施行のために必要なものというようなことを、私どもとしてはさしあたり考えておる次第でございます。と申しますのは、具体的に例をあげて申しますと、顯著なものといたしましては、優生保護法という法律がございまして、これによつて人工妊娠中絶をなし得る医師は、各医師会から指定をされることに相なつておるのであります。その指定された医師以外の者は、人口妊娠中絶の手術ができないことに相なつております。一方におきまして、先ほど申し上げました医療法の規定を嚴密に解釈いたしますると、これは技能または経歴を指定されたということを表示すること自身は、技能あるいは経歴、治療方法、いずれかを表示するものと解釈されますので、せつかく優生保護法によつて指定をされましても、そのことを表示廣告をすることができないという結果に相なるのであります。実際問題といたしましては、実は優生保護法の施行規則によりまして、指定医であることは、一定の規格を設けて表示し得ることにいたしておるのでありますが、医療法の建前から申しますと、この省令は医療法違反の省令になるのでございます。從つて、この際医療法にかような規定を加えまして、今のようなものを適法化するようにしたいというのでございます。この種の例は、現行保險法に基く保險医でございますとか、あるいは國民健康保險法に基く保險医でございますとかいうようなものにつきましても、同樣に考えておるのでございます。そのほか、なお私どもとしても現に考慮中のものもございますけれども、主としてはそうした法令の施行の上において必要と認められますものを、さしあたり認めて行くようにいたしたいという考えでございます。これはあまりルーズにいたしますと、結局廣告の制限を嚴重にいたしております根本の精神に反して参りますので、できるだけこの運用は嚴格に制限をして参りたいと思つておる次第でございます。

丸山直友民主自由党

○丸山委員 大体御趣旨は了解いたしましたが、これは厚生省管轄ではないかもしれませんが、労働者災害扶助法、いわゆる労災の指定医、これは労働省でありましたか、指定病院というものを先般つくられまして、これは厚生省でやることになつたことではないと思いますが、ある一定の設備を持つておるところを労災指定病院といたしまして、そこでなるべく労災は治療を受けるようにという意味で、労災による受診者の受診の病院の資格を認めたというようなことが行われたのであります。そのために、ある病院では労災指定病院という大きな看板を掲げておるのであります。こういうようなことは、今の御見解から言うとどういうふうになるのでありましようか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 私ども、実は具体的に労災指定病院の内容につきまして、まだ調査をいたしておりませんので、的確なお答えをいたしかねるのでございますが、お話を伺いました程度でありますれば、先ほど申し上げました健康保險の指定医でございますとか、あるいは優生保護法に基く指定医でございますとかいうものと同じように扱つてよろしいかと思つておりますが、お話の中にございましたように、厚生大臣がさようなものを医道審議会の意見を聞いて認める場合におきましても、その廣告の方法については、その規定に基きまして、嚴密な制限を付するようにいたしたいと思つております。從つてお話にございました、いたずらに大きな廣告をしてこれを誇示するというようなことは、必らずしも必要でもございませんし、また反面弊害を生ずるおそれもございますから、廣告すべき事項のみならず、その方法につきましても、必要な定めができるようにさせていただくようにしてあるのでございます。

丸山直友民主自由党

○丸山委員 労災のことは労働省が取扱つておつて、厚生省の所管でないことは承知しておりますが、厚生省がこういうことをやるためには、医道審議会に諮るとか、いろいろ愼重な態度をおとりになるのでありますが、労働省が労災指定病院を指定いたしますには、何らの機関に諮ることなく單独にやる。しかもこれは被保險者の利益というものを主体にしたものではございません。ただ取扱う自分の便宜上に指定したものであつて、一般の医院、診療所、病院その他の指定を受けないものに対して、受診を制限するような結果を事実上生じている。これは厚生省においては、所管が違つておりますために、これに対していろいろなことをなさることはできないかとは思いますが、しかし一方、優生保護法に関するものとか、健康保險に関するものとかでも、医道審議会に愼重にお諮りになるという建前から言いまして、労災指定病院というものは何らの機関に諮る二となく、かつてに單独に指定しておる。しかも大きな看板をもつて患者を集めたいということでやつておる。こういうことで、同じものを取扱う法が二つにわかれて、かくのごとき差が生じて來るということは、おもしろくありません。これに対しては、何か手をお打ちになる意見はございませんか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 先ほど申し上げました通り、私どもは的確に、どういうために指定し、またいかにこれを運営しておるかということにつきまして、調査しておらないのでございますが、お話のような筋合いでありましたなら、私どももさつそく調査をいたしまして、いずれにいたしましても、これは医療法の建前から申しますれば、現行法ではさような廣告は許されないということになつております。ことにこの改正に基きまして認める場合には、御指摘のように、十分私どもの方としては、その必要性を調査いたしまして、私どもがこれをやりますのは——法の適用は、一般國民の利便のためということを考えておるのでございますから、そういうことがない以上は、特に廣告する必要を認めないと考えますので、さような面も十分調査をしたいと思います。

堀川恭平民主党(第十控室)

○堀川委員長 それでよろしうございますか。

丸山直友民主自由党

○丸山委員 よろしうございます。

堀川恭平民主党(第十控室)

○堀川委員長 それでは河野金昇君。

河野金昇国民協同党

○河野(金)委員 私ちよつと遅れて來たので、あるいは前に話が出たかもしれませんが、厚生省設置法案が議題になつておりますか。

堀川恭平民主党(第十控室)

○堀川委員長 厚生省設置法案は議題になつておりません。

河野金昇国民協同党

○河野(金)委員 それでは、それはあとでお伺いしますが、國立公園法の一部改正に関連してお尋ねいたします。一体この國立公園というものは、厚生省の管轄なのか、それとも運輸省や何かの関係はどういうようになつておりましようか、そういう問題からお聞きしたいと思います。

飯島稔厚生事務官(國立公園部長)

○飯島政府委員 ただいまお尋ねの國立公園の行政所管の問題につきましては、厚生省といたしましては、國立公園の地域内における施設の整備改善を、國立公園計画に基く國立公園事業として、國あるいは行政官廳をして執行せしめる建前をとつております。これに反しまして運輸省といたしましては、國立公園その他の景勝地あるいは観光地帯に旅客を輸送するための観光バス、あるいは旅客輸送施設、その他旅客運輸に関する宣傳、誘致事業、さらに進んでは、從來は國際観光局におきまして、外客の誘致設備に関する事業をやつておつたわけでございます。仕事といたしましては若干重複する面がございますが、現在の段階におきましては、國立公園あるいはそれに準ずる景勝地の施設の整備は厚生省で行い、それに関する旅客の誘致については運輸省で行うというふうに考えて、調整をはかつておるわけでございます。

河野金昇国民協同党

○河野(金)委員 戰爭を放棄した日本が、これから立つて行くには、やはり國立公園というものは、外貨の獲得やら、いろいろな意味においても非常に必要なことだと思います。昨年米國の内務省から國立公園を調査に來た人の報告を、私はあるところから手に入れたのでありまするが、今度の厚生省の機構改革などを見て、非常に不満に思つておられるやに承るのであります。あるいは厚生省へもすでにそのメモランダムが行つておるかしれませんけれども、むしろ今日の段階においては、國立公園というものは、厚生省では今度は公衆衞生局の中の課か何かに置かれるように承つておるのでありますが、厚生省だけでいけないものなら、あるいは厚生省と切り離してでも、もつと総合的な國立公園を考えて行くお考えはないか。厚生省としては、あくまでこの小さい機構のままやつて行かれるのか、それとももう一歩進んで、総合的なものにまで発展拡張されるところの氣持があるかどうか、承りたいと存じます。

亘四郎民主自由党厚生政務次官

○亘政府委員 お説の通り、國立公園部というのは、現在公衆衞生局の一部に相なつておるのでありまして、機構改革に際しましても、國立公園部は、現在の行政の重要性から見まして、当然存置させなければならないという考え方で、一應存置と相なつておるのであります。將來の対策につきましては、政府といたしましても、これがまことに重要なものと認めまして、観光行政の一環といたして考えて参りたい。今まで國立公園は、戰爭中からずつと考えられておつたように、一つの國民の公衆衞生の立場からのみ強く考えられておつて、國民の健康ということを主として考えて参つたのが実情でございます。しかし將來の日本におきましては、観光ということに一層重点を置いて運用して行くことが適当な段階に徐々になりつつあると考えるのでありまして、そういう意味から行きまして、將來この國立公園というものが、衞生という面、それから景勝保全という面からのみでなく、今のお説のような、日本の一つの目に見えない、盡きない資源の輸出という意味にこれを活用することが最も適切だと考えますので、そうしたことを考えますときに、これは当然一つの單独の廳という形に取扱いまして、そうして現在の國立公園部、さらに運輸省の所管としてありまするところの観光局と、こうした機構が一体となりまして、一つの別個な総合的な機関と相なることが一番望ましいのではないかと、かように現在考えておる次第でございます。

河野金昇国民協同党

○河野(金)委員 この観光事業の問題は、いつも厚生省と運輸省との間に、何かなわ張り爭いのようなことがあつて、かえつて目的をはずれる場合が多い。從つて昨年ですか、そういう運輸省とか厚生省にこだわらない、内閣直属の機関を設けるという話がありましたのですが、あれは一体できたのですか、それとも話だけで終つたのでしようか、もし厚生省の方でわかつておつたらお聞かせ願いたいと思います。

飯島稔厚生事務官(國立公園部長)

○飯島政府委員 昨年八月に、貿易再開後の観光客の來遊状況並びにこれの諸外國の通信報道によりますと、日本に対するツーリストの送出が相当計画的に、アメリカ並びに関係諸國で計画されておるという情勢に即しまして、政府におきましても、観光事業審議会を早急に設立いたしまして、関係各省の総合統一した計画を具体化しなければならないという目的のもとに、昨年の八月、観光事業審議会が内閣に設置されたわけであります。設置されまして以來、ほとんど毎週審議会の幹事会を開催いたしまして、一應の答申案を得たのでありますが、その答申も十数目にわたつておりまして、今なお審議継続中であります。現在までその項目として取上げましたものは、大体六点ございまして、まず第一点は道路の整備に関する計画、第二点は宿舎の整備に関する計画、第三点は観光地における休養、保健、娯樂施設に関する計画、第四点は観光車輛及び船舶の整備に関する計画、第五点は國宝及び史蹟その他天然記念物の保存に関する計画、第六点は——項目の順序は前後しておるかもしれませんが、外資導入に関する資金の融資に関する計画というので、大体現在まで六項目を取上げまして、それぞれ結論に到達して、政府に答申の形で建議いたしたわけでございます。その中には資金資材面において日本の経済再建あるいは安本の計画に伴うわくの中に入るものと入らないものとあるのでございまして、一應三十五億ばかりの経費を、観光事業整備費として最初立案いたしたのでありますけれども、ドツジ・ラインで、そういうことを認めることはとても困難な情勢でありましたので、結局五億ぐらいに圧縮して、それを認めることにしたらどうかというような話になつておつたのであります。そこへ道路の整備に関する向うの指令があつたりいたしまして、これらはなお現在の段階においては、具体的に取上げる段階にはまだ至つておらないということで、各省において努力中でありますけれども、まだ予算面あるいは法令の面において具体化しておらない現状でございます。

河野金昇国民協同党

○河野(金)委員 その内閣に置かれた観光事業審議会でございますか、それは総理廳の中に事務局でもあるのでしようか、ただときどき関係各省の委員の方がお寄りになつて、そういう審議をなさつて、政府に答申なされるだけでございましようか。常設的に何かありましようか。

飯島稔厚生事務官(國立公園部長)

○飯島政府委員 内閣におきます観光事業審議会は、一應総理廳審議室で経常的な事務を取扱つておりますが、なお民間の團体の協力を求めなければならないという趣旨から、官廳側及び民間側から常任幹事が出ておりまして、官廳側の常任幹事は官房次長がなつておられ、民間側の常任幹事は、武部全日本観光連盟事務局長がなつておりまして、この両幹事のところでそれぞれ幹事会あるいは委員会を招集いたして、事務を促進いたすことにしているわけであります。

堀川恭平民主党(第十控室)

○堀川委員長 岡委員。

岡良一日本社会党

○岡(良)委員 國立公園の改正法案について一点だけお尋ねいたしたいと思います。改正の要点の第二に、水位、水量の増減を來す行爲を制限し得るというような規定があるように承知いたすのでありますが、現在の日本におきましては、未開発電源の開発はすべての各党が党是として取上げている重要な問題であります。單に電力と動力を確保し補給するのみならず、治山治水の面において、農林産業の再建復興にも重要な役割を果し、ひいては農山村の生活文化の水準の向上にも、一石五鳥の策として各党が取上げている問題であります。現にわが石川縣におきましても、手取川の國立公園に指定されておる水源地帯におきましては、すでに未開発電力の開発事業の第一工事が進められておるのであります。このような点から申しまして、先ほど來の御趣旨のように、われわれが観光資源を活用して外貨の獲得をするということは、最も必要のことだと信じておりますが、あわせてまた産業の復興、民生の安定のために、未開発電源の開発という事業も当面重要な意義を持つておると思うのであります。たとえば今申しましたような石川縣の國立公園地帯内において、すでに未開発電源の開発事業が進められておる。これは確かに五十メートルあまりのダムをつくりますから水位等の増減は著しいものがあるのでありまして、それがこれまでの風致原形を破壞することは当然でありますが、そういうような面におきまして、厚生省当局といたしましては、何らかの調査の策について具体的な用意がおありかどうか承りたいのであります。

飯島稔厚生事務官(國立公園部長)

○飯島政府委員 お説の通り水位水準の制限をいたしますことは、日本の水力資源ひいては電力資源の開発を促進するかに一應見受けられるわけでありますが、國立公園の風景を保護する観点から水位水量を制限いたしますことは、私どもは水位水量の制限をするというよりも、むしろその工事の施行方法その他風景地帯の発電工事の態樣いかんによつて、さらに風景を増すこともあり得るし、またその地方の運輸交通を促進する利点もありますので、それらを総合的に勘案いたしまして、風景の調和と水力の利用というものを総合的に計画的に開発して行くように、調整すべきではないかというふうに考えておりますので、必ずしも水位水量を制限することのみ主体として規定を設けておるわけではないのでございます。

岡良一日本社会党

○岡(良)委員 ただいまの御趣旨はよくわかりました。ただお願いいたしたいことは、そういうような大きな國是が、ともすれば対立的な立場に置かれて來ると、從來のセクショナリズム的な行き方でもつて、民生の安定、産業の復興に大きな寄與をなすところの未開発電源の開発が、こういう法規によつて大きな拘束を受けるということは、國民一般といたしましても、まことに不幸なことだと思います。で、そういう現実の問題に当りましたときには、大局的な観点からひとつ御考慮願いたい、このようにお願いいたしておきます。

丸山直友民主自由党

○丸山委員 先ほどは医療法の改正の目的となつておるところを御質問申し上げたのですが、今度お伺いしたいのは、改正目的となつておらない事項なのです。久下さんにお伺いいたします。医療法第十三條には「診療所の管理者は、同一の患者を、四十八時間を超えて收容してはならない。但し、臨時應急の処置を施した患者であつて四十八時間以内に移送することが著しく困難であるものについては、この限りでない。」そしてその場合には「当該診療所の管理者は、遅滞なく、その診療所所在地を管轄する保健所の長にその旨を届けなければならない。」となつておりますが、四十八時間以上にわたつて置かなければならない場合に、一回届け出ましたならばどのくらいの期間置くことができるのでしようか。患者が大体に動き得るようになるまで、その後は届け出なくてもいいのですか。この点の運用が実際はどうなつておるかということ、また今までに届出がどのくらいの数になつておるかということを、まず第一にお伺いしたいと思います。  第二番目は附則におきまして、旧來の規定で許可を受けたものは三年間は今度の新しい規定の適用を免れておるのですが、新しく開設される診療所は適用されることになつております。ところで実際の状況といたしましては、現在の病院の規定としては、ベツド数が二十以上となつておりますが、二十以上のベッドを持つ病院を新しくつくることは資金、資材の関係で非常に困難である。そこで地方に新しく病院をつくります場合においては、診療所の形体においてつくる場合が事実上多い。それを希望する者が多いのですが、そういうふうな人たちが新しく二十以下のベツドを持つ診療所をつくる場合には、その新しいものは全部四十八時間以上は置けないという規定が適用されるので、実際的には手術を必要とする耳鼻咽喉科とか、婦人科の人たちは、新しくつくるものは非常に困難を感じておるのであります。これに対して、何らか緩和規定をつくられるような余地はないものでしようか。またそういうことは不都合であるとお考えになりますか、あるいはそんなことはないとお考えになりますか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 診療所の四十八時間制限に関する御質問でございます。まず先に一度届出をいたしたあと、さらに制限があるかということでございますが、届出をいたしましたあとは別段制限を考えておりません。眞にやむを得ざる事情があれば、收容してなおるまで置いていただいていいという建前でございます。それから次のお尋ねの届出が何件あつたかということですが、まだ報告が來ておりませんので数字を申し上げることができないことを御了承いただきたいと思うのであります。  それからお話の通りに、二十床以上のベツドを持つ病院をつくることは一今日の経済状態から困難である。しかも一方においては、新しくつくられる診療所は四十八時間の制限が適用されるために、診療上支障を生ずるおそれがあるということは、私どもも若干ないとは申し上げられないのですが、ただ四十八時間制限を設けました趣旨、並びにそれに関連する医療法全般の基本的な考え方を申し上げておきたいと思うのであります。この四十八時間以上を越えて診療所では患者を收容してはいけないという規定を設けましたのは、最近におきまする医学の進歩に伴い、医療の実体から申しまして、入院治療を要しますような疾病につきましては、それぞれ相当な設備を必要とする。その設備がないようなところで行います治療は、大体今日の医学から申しまして、不完全な医療たるを免れない。そこでこういうような設備を要求するということになりますと、どうしてもベツドの数は二十床以上でないと無理であろうというような考え方から、四十八時間の制限が生れたわけでございます。さらに付け加えて申しますれば、診療所におきましては、近代医学の要求するような設備を整えることは、経営的に無理であるということを考えまして、そうした設備の不完全なところにおいては、いわゆる入院治療というような完全な医療が行えないという考え方から出ておるものでございまして、從つて診療所における入院治療を四十八時間に制限をする。医療法ではかような点を考慮いたしまして、公的医療機関制度を設け、またこれに対する補助というような制度もつくりまして、一面において大きな病院施設を全國に普及するというような考え方をとつておるのであります。かような考え方に基きまして医療法全体が組まれておりますが、そのために多少起きます実際上の不便はあると考えるのでありまするが、しかしながら日本全体の医療内容の向上をはかるという大きな方針からこの制度が生れたものと私どもは理解しておりますので、從つて私どもとしては、できるだけ早く日本全國に適正な病院設備の普及をはかるような方面に努力をいたしたいと思つておるのでございます。ただ本年度は御承知のような財政事情から、この方面における予算も僅少でございまして、ちよつと首を出したという程度にも至らないわずかなものでありまするので、今申し上げたような基本的診療機関の整備というような点からは、本年一年間は、ほとんど見送らざるを得ないような実情でございます。基本的な医療法の考え方が実現し得ませんでしたことははなはだ遺憾に存じておりますけれども、できるだけ早い機会に、ただいま申し上げましたような構想に基いて医療の基本的な制度を確立したいと考えておるのでございます。

丸山直友民主自由党

○丸山委員 この法の精神はよく私ども承知しておりますが、日本の公的医療機関を拡充してりつぱなものにして行きたいということは、厚生省へ他の方からの御要求もあると漏れ承つておりますが、これは事実だろうと思います。しかし今の日本の情勢といたしましては、とてもその理想を実現するような施設が早急に行くとは考えられません。ただこの法律があまり嚴重に行われますと、現在の地方の実情を申しますと、これは耳鼻その他の実例でありますが、入院させる場合には、四十八時間以上置いてはならぬ、置く場合にはいろいろな手続がいるというので、まことに不都合であります。だから入院させないで患者の自宅で手術して、自宅に寢かして置くというような方法が行われておるのであります。これは手術後に医者が患者を看視するという面において、やはり医者の手元に置く方が都合がいいのでありまして、いろいろな危險を防止する上においても必要だと考えます。しかしこの法律がございますために、医者がその手数をいやがる、あるいはそういうような入院設備をつくつても、実際にこれを利用することに制限を受けるから、あまり建築に費用をかけて、そういう病室などはつくらないで置こうというような考えから、事実上患者の自宅において手術することが行われておる。これは治療上かえつて惡い結果を來す。この法律でよくしようということが、結果としてはかえつて惡いことになつておるというようなことがありますので、この入院は四十八時間以上はいけないというようなことは、今急にかえるということは困難かと私は考えておりますが、この取扱いに対しては十分なる御留意をお願いしたいと考えます。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 御指摘のようなこと、あるいはその他の面につきましても、私どもとしても実はこの四十八時間制度につきましては、いろいろな事情があることを聞いておるのであります。ただ先ほど申し上げたような根本的な考え方から出ておりますものだけに、これを再考するとかあるいは改正ができるのだということをちよつと申し上げかねるのでございますが、運用の面におきましては、御指摘のような点を注意して行きたいと思つております。

堀川恭平民主党(第十控室)

○堀川委員長 田代委員にお諮りいたします。今保險局長が見えていないのですが、その他の点で何か……

田代文久日本共産党

○田代委員 保險関係はあとから質問さしていただくとしまして、ただいまそれ以外の点で質疑應答されておりますが、これはまだ正式に審議しておるわけはないのでございますか。

堀川恭平民主党(第十控室)

○堀川委員長 これは理事会でお話し申し上げましたように、実は一括して今議題に供しておるのであります。正式に付託されたものと、そうでなしに予備審査をやつておるものと二つになつておるのでありまして、予備審査をやつておる方は、御承知のように参議院が先議をいたしておるのであります。本委員会では付託になりましたら、でき得る限り早く法案を通過さしていただきたいと存じまして、予備審査をいたしておるような現状であります。質疑は皆さま方の御随意によつてやつていただいておるのでありますが、正式の質疑をやつておると同樣のつもりで、ただいま議題に供しておるのであります。

田代文久日本共産党

○田代委員 わかりました。

堀川恭平民主党(第十控室)

○堀川委員長 では社会局長以外に御質疑はありませんか。

苅田アサノ日本共産党

○苅田委員 法律の質疑ではないのですけれども、いろいろな手続のことについて、少し御質問したいのです。第一番に、法案なりそれについて参ります資料が非常に遅れているのです。私どもは始終このことについては、專門員の方や次官の方にも、できるだけ早く法案やそれに要する関係資料をまわしてもらいたいということをしばしばお願いしておつたのです。傳染病予防法の一部を改正する法律案やこれに関する資料も、この委員会へ來て初めて配付されたわけでありまして、これでは審議上非常に支障を來すと思いますが、これはどういうわけでありましようか、次官の御答弁をお願いいたしたいと思います。

亘四郎民主自由党厚生政務次官

○亘政府委員 そうした予備知識をたくさん持つていただくために、お手元に早く書類の配付ができることが最も望ましいので、厚生省といたしましても、できるだけ早くそうした処置をとるように努めて参つたのでありますが、私が持つております第五回國会提出予定法案の刷物を見ましても、ただいまお話の傳染病予防法の一部を改正する法律案という名前はありますが、現在の状態におきましては、御承知でございましようが、司令部の関係、しかもPHWS、あるいは、GS、あるいはESSというようないろいろな部門の承認を得て初めでここに提案になるのでございますが、これはまたPHWS、あるいはGSの承認も得ておらないでブランクになつております。そういう関係で、はつきりと提案するだけの運びにならないために、正式なものを皆樣の手元に差上げることが非常に遅れ、承認を得ましてからただちに、まことに不体裁なガリ版ではございますが、こうしたものを大急ぎでつくるという差迫つたことになりまして、私どもの志とちよつと沿わない点がございますけれども、いろいろそうした情勢を御了解下すつて、惡しからず御了承をお願いしたいと思います。

苅田アサノ日本共産党

○苅田委員 次官の御説明は一應了解するのでありますけれども、しかし傳染病予防法の改正にしても、國立公園の法案にしても、公報によりますと二十五日には委員会に付託になつたと書いてあります。そうすれば、少くとも昨日はわれわれの手元に届いているわけではないかと思いますが、その点いかがですか。

亘四郎民主自由党厚生政務次官

○亘政府委員 政府から衆議院に提案になつたのは一昨日でなかつたかと記憶しておるのでございますけれども、私もその活版刷りを一昨日政府委員室で入手したような次第でありまして、そのときはもうすでにできておつたということを承知いたしております。

苅田アサノ日本共産党

○苅田委員 そうでございましたならば、委員会の席上で渡されるのでなくて、前日にでもせめて渡していただけば、われわれの方では勉強して審議する余裕もあつたと思うのです。いろいろ支障もありましようが、政府の方ではぜひそういう事務を早く運び、なるべくわれわれに便宜をはかるよう今後とも一應御努力をお願いしたいと思います。從つて私は傳染病予防法一部改正の法律案、並びに國立公園についての質問は保留さしていただき、いよいよ審議に入るときにあらためて質問さしていただきたい、こういうようにお願いいたします。  次にもう一つお願いいたしたいのは、これはたびたび申し上げるのですけれども、この委員会に厚生大臣がお見えにならないことについてです。今度の法律の改正はこの國立公園の問題でも、また今度出る健康保險法の問題にしましても、これがただちに國民の特に勤労大衆の健康の上に大きな重圧になる非常に大きな問題が含まれておるということを、おそらく厚生省としても考えておられるだろうと思うのです。しかも最近非常にたくさん法律案も出ておるのに、責任の衝にあられる厚生大臣が一度も委員会にお出にならない。以前私どもがこのことを要求いたしましたら、今予算を審議しておるので出られないということを言われまことがあつたのですけれども、最近また病氣で出られないというようなことを言つておられます。われわれとしては政府がはたして國民の厚生行政にどれだけ熱意を持つておられるかということに対して、非常に疑問を持つわけなのです。話に聞きますと、民自党の厚生委員会の方が、先だつて厚生大臣に会つたらば、委員会が要求すればいつでも出るよということを言われたと私はお聞きしているのですが、それではこの間からしばしば厚生大臣に出ていただきたいということ言つているのが、はたして通しておつたかどうかということさえも疑問だと思います。私は責任のある方がおいでになつて、よくわれわれの審議にも加わつていただいて、それを閣議にも反映していただいて、できるだけ今非常に幅が縮められようとしている國民の健康のための施策についても、もつと熱心にやつていただきたいということをお願いしたかつたのです。この点について次官の御答弁をお願いしたいと思います。

堀川恭平民主党(第十控室)

○堀川委員長 苅田委員に申し上げますが、この本印刷の法律案は丈書箱に入るのであります。ガリ版刷りは委員会に來るのであります。本日皆樣方にお渡ししましたガリ版は、昨日の夕方受取つたのであります。それから國立公園の法案はきよう始まつてから受取つたようなかつこうになつておるのであります。  それから厚生大臣の出席に対しましては、私の方からも特によく言つてあるのでありますが、法律案が出たら何とかして出て行く、こういうお話であつたのですが、ただいま御承知のように御病氣でどうも出て來られないという現状でありますので、御了承を願いたいと思います。

苅田アサノ日本共産党

○苅田委員 私どもも病氣というだけではなかなか承服できませんので、どういう病氣でいつごろになつたらおいでになれる見透しがあるのか、その点について後刻でもよろしいのですが承りたいと思います。

亘四郎民主自由党厚生政務次官

○亘政府委員 この前の委員会の際、松谷委員から御発言がありまして、厚生大臣の出席を強く要望せられましたので、ただちに厚生大臣にその由を申しまして、できるだけ早く本委員会に出席できるように、すべて内閣の方の準備を完了しておいていただきたいということを強く要望しておつたのであります。大臣も了承されまして、できるだけ早くそういう準備をして、法案の審議が正式に始まるまでには出られるように準備をしておくからということであつたのでございますが、はからずも大臣が——病氣と申しましても、神経痛なのでございます。それで注射をして、手当をしてずつと休んでおられるのでありますが、聞くところによりますと、もう一、二日のうちに立てる、こういう状態でございますから、必ず間近い委員会に出られることと予期しておりますから、どうぞそれまでお待ち下さい。

逢澤寛民主党(第十控室)

○逢澤委員 議事進行について……。ただいま苅田委員からの、当局大臣がきわめて不熱心であるというお言葉は私も同感であります。しかしながらそれがためにいろいろのことを保留して、大臣が出て來てから聞こうと言われることについてに、私いささか意見があるのです。それはすでに今明日のうちに上げなければ、厚生年金の問題だとか、健康保險の問題などは、被保險者あるいは関係者に対する給與が遅れるというような、きわめて重大な事態になつておるということを拜承いたしておるのです。それにつきましては、便宜上事前に審議もやろうというような皆さんの好意によつてこれは進んでおることなのであります。苅田委員の御説もごもつともでありますが、しかしながら多数の者の受ける損失、それからこれは病院にも非常に重大な関係をもつ議案なのでありますから、さらに皆さんが熱心に議事の進行をおはかり下さつておるのですから、当局大臣が出て來るまで保留するというようなお氣持でなしに、続々進行していただきまして、できれば今明日のうちにこれを上げていただくように、議事の進行をお願いいたしたいと思います。

堤ツルヨ日本社会党

○堤委員 この審議権の問題でありますが、地方に帰りますと、皆さんから言われるのです。代議士はろくでもない法律ばかりこしらえて、迷惑するのはわれわれ國民だ、こういう御批評を受けるのでございますが、審議権がまずわれわれに十分に與えられないで、いつも政府にイニシアをとられた法律が通るということによつて、今日の政治の貧困を來しているのではないかと私は思うのでございます。この点につきまして同じわく内におきましても、その筋に対しまして、政府側にもう少し努力の余地があるのではないか、私はそういう氣がいたしますので、亘次官の御答弁も了承はいたしますけれども、この間の内閣との合同審議にいたしましても、分厚い書類を四つも五つも目の前に出されて、そこで審議をしろ、こういうことで審議しろと言われましたら、何のために私どもはここに上つておるのかわからない。歳費ももらつておるのですから、できるだけ早く書類がわれわれの手にまわるように苅田委員の意見とあわせてお願いいたします。

田代文久日本共産党

○田代委員 今の問題に関連するのでございますが、実は先ほどちよつと承りますと、重要な健康保險の一部改正の問題、厚生年金の問題、それから社会保險の診療報酬の問題、こういう問題は非常に取急がれておる。明日までに大体上げて、二十八日の本会議にかけたいという御希望のようでありますが、どうもこの審議権の問題で私どもが審議しておるのか、外國人が審議をやつておるのか、はなはだわからないような状態になるのであります。もしそういうことであれば私たちは二十八日までに上げなければならぬというようなことではどうもならぬのでありまして、実際に厚生当局としましても、またわれわれとしましても、何日から何日までにこれを上げなければならぬというようなことで、わずか一日か二日でばたばた上げてしまつて、その前に非常に時間をかけるというようなことになれば、まつたく意味がないのでありますから、この委員会といたしましても、あるいは政府といたしましても、はつきりこういう重要な全人民に関する問題については、十分審議をする必要があるからということを、もし外國関係におきましてひまどりますならば一本はつきりそういうことを申入れなり何かされたかどうか、またされる必要を感じられないかどうかということを私は御答弁願いたいと思います。

亘四郎民主自由党厚生政務次官

○亘政府委員 政府といたしましても、できるだけそうした法律案が十分御審議を願われることが必要でもあり、また当然であると考えておるのでありまして、私どもの方の手続といたしまして、その点に関連して迅速を尊んで参つておるのでありまして、すべて折衝しておりますところの所管官廳のPHWSという方面に承認を求めて書類を提出いたします。そこの承認を得まして、そしてGSへさらに提出するのであります。そうした期間をここに書いてありますが、たとえば、四月二日に承認を得たものは四月二日にただちにGSへ提出してあります。また四日のものは四日、五日のものは五日、翌日にまわつたものがただ一つ、時間の関係でここに遅く参つたので、翌日にGSに提出になつておる次第で、もうすべて、できるだけ余裕をおかないで処理して行くように努力して参つておるのでありまして、その点なお私どもの方として、十分でないというおしかりを受けてもやむを得ないのでございますが、今後もできるだけ御趣旨に沿うようにして行きたいと考えております。

田代文久日本共産党

○田代委員 御趣旨に沿うとおつしやいますが、はなはだ消極的、受身で、どうにもならないのでありまして、われわれがはつきり審議するのであるということを、的確にこれはやつていただきたいと思います。外國人が審議するのでなくて、日本人の健康、あるいは社会保障に関する政策を、われわれ日本人の代表者が審議するのであります。すべてこういう健康保險の問題なんかは、非常に重要な問題が含まれておりますが、これを一日か一日半のうちに片づけて、そして五月一日からこれを施行するということになりますならば、これは非常にいい法律でありますならば、國民は利益を受けますけれども、これが非常に不利益な法律でありますならば、大被害を受けるわけであります。そういう点で私たちは、もしそういう手続がどうしてもとれないというならば、國民に大被害を與えるような法律を、二十八日までにぜひとも上げてくれという希望は出していただきたくないのであります。そういう点をはつきりお願いいたします。

苅田アサノ日本共産党

○苅田委員 第一健康健保險の問題は保險局長がおられないですから、今日は審議できないのじやないかと思います。そうすれば、結局政府の方で審議してくれとおつしやいましても、これはもう無意味だと思いますから……

堀川恭平民主党(第十控室)

○堀川委員長 実は今、午後から保險局長がここに來るか來ないか、参議院の方に聞きに行つておりますから、その間何かほかに御質疑がありましたならば……

岡良一日本社会党

○岡(良)委員 関連した事項でもございませんが、政務次官にお伺いしたいと思います。私ども実は、二、三の府縣医師会長から、今度機構の改革に伴つて、府縣の衞生部が廃止されるやに承知しておるのであるが、これはゆゆしい問題であるからという請願、陳情を受けておるのであります。現在保険衞生は、新しい民主的な立法ないし施設等とともに、新しい展開を期待されておるのでございまして、縣民なり、國民より、ひとしく期待されておるのでありまして、石川縣等におきましても、保險衞生行政は、縣政の六大施策の一つとして取上げている状態であります。單に石川縣のみならず、他府縣におきましても、かかる状態があるものと推定いたすのでございますが、厚生省の御指導の方針といたしまして、地方衞生部の存廃について、どういう御見解を持つておられますか、承りたいと思います。

亘四郎民主自由党厚生政務次官

○亘政府委員 過去の地方衞生部の存立を必要としておつたということは、ひとしくこれは認められておるのでありますし、また現在におきましても、その必要をなお痛感しておるのであります。しかし一方におきまして、また行政の簡素化という点から行きまして、あるいはその名前がなくても、実際の仕事の面において包含されて來て、仕事にさしつかえのないというところも、また聞き及んでおるのであります。しかし大体におきまして、これは原則としてはやはり必要であるということからいたしまして、ある特殊な縣にありまして、財政上その他の立場から、なくてもいいという解釈をするところは、その縣の方針に一致させて行くというように私は考えております。

堤ツルヨ日本社会党

○堤委員 そのことにつきまして、ちよつと関連いたしましてお尋ねいたします。私この間、内閣委員との合同審議のときに質問いたしましたが、はつきりと存置いたしますという明確なお答えがあつたのでありますが、今の次官のお答えと少し違うように思いますが、その点はいかがですか。

亘四郎民主自由党厚生政務次官

○亘政府委員 私の申しましたのは、原則として設置させるということは、今あなたのおつしやる通りであります。しかしまた、非常に小さい縣等におきまして、これが必要でないからというようなことで、縣の方でこれを類似の課と仕事を一本にしてもいいというものには、その要望をそのままいれて行つた方がいいのじやないかというように大体承知しておるのであります。

逢澤寛民主党(第十控室)

○逢澤委員 次官がちようどお見えになつたので、ちよつとお尋ねしておきたいと考えます。助産婦の國家指導といいますか、助産婦の技術を向上させるために、國家の指導をやる場合があるそうです。そうした場合に、零細なる收入のもとで、國家指導を受けるために遠方に出て行く。しかも一週間も出て行くということのためには、莫大な費用がいる。とても現下の收入ではまかない切れない。ところがそれに対する國庫の補助というものは、ほんのわずかなものだと聞き及んでおるのでありますが、一体どのくらいな補助が出ておりますか。また今後はどういうようなお氣持であるかということを、一應拜聽いたしたいと思います。

亘四郎民主自由党厚生政務次官

○亘政府委員 不勉強で、ただいまその話の内容を初めて承るので、わかりませんでしたが、今お聞きしましたのですが、それは、今まではそうした訓練は、御承知のように七つのブロックにわけまして、そのブロックごとにやつていた関係上、距離、地域その他において、非常に不便があつたということからいたしまして、今度かえまして、これを縣單位でやるようにとりはからつて、費用の節減も、またそのことの迅速化もはかつて行きたいというように考えておるのであります。費用の点につきましては、遺憾ながら、それに対して特殊な費用として計上するものではなく、縣の財政に一括されまして、これをまかなつていただく、かように現在考えておる次第であります。

逢澤寛民主党(第十控室)

○逢澤委員 優生法の問題と、そして現下研究を続けておる産児制限などということとにらみ合せて、將來助産婦に対する職業上の不安定というものが非常に増大して來ると思うのでありますが、それらに対して、厚生省は何かお考えがありますか、ございませんか。

久下勝次厚生事務官(医務局次長)

○久下政府委員 ただいまの御質疑に対してお答え申し上げます。御指摘のような点が全然考えられないとは思つておらないのでございますが、実は一面におきまして、新しい法律によりまして助産婦の教育が六・三・三を卒業して三年間看護の教育を受け、さらにその上一年間というように非常に高いものが要求されまして、これが昭和二十六年度から実施せられることに相なつておるのであります。從つて実は私ども心配しておりますのは、むしろ御懸念の点とあるいは反対かもしれませんが、はたしてそういう高い教育によつて、制度の実体としてはよいと思いますが、実際の志願者が十分來てくれるだろうかどうかということを心配しておるのであります。從つて両々正反対の事実でございますので、そういうような点は私ども心配しており、ません。むしろ社会の必要とする助産婦というものが、新制度が実施されまして、十分に得られるかどうかということを懸念しておるくらいであります。

床次徳二民主党(第九控室)

○床次委員 この機会にちよつと一言お願いしたいのです。先ほど地方におきまする衞生部の問題につきまして、政府委員から御答弁がありましたが、実は地方衞生部の問題は、必ず置いていただけるものと安心しておつたものでありますから、これに対して特に強く御要望申し上げなかつたのでありますが、多少地方の状況によりまして、これが動揺するということがありましては、まことにこれは厚生行政から申しまして遺憾だと思います。現在各地方の状況を見ますと、どの府縣の状況を見ましても、これがほかのものと一緒になつてよいという状態ではないと思います。でき得べくんば厚生委員会といたしまして、地方の衞生部を存置するという方針のもとに地方々々の審議にあたりまして十分厚生委員会の意思を尊重してもらうというふうに、ひとつ委員長の方からその方へお申入れをしていただいたらいかがかと思います。

堀川恭平民主党(第十控室)

○堀川委員長 ただいま床次委員からの御発言に対しまして御異議ないと思いますから、さようとりはからうことにいたします。

床次徳二民主党(第九控室)

○床次委員 國立公園に関しまして、一言御質問しておきたいのです。今までは國立公園の設置に対しましては、割合に数をふやされないように見えましたが、今日観光産業の立場におきまして、必要を感ぜられておるからでありますから、できるだけ観光に適当な所は國立公園に指定し、あるいはただいま法案になつております準用地というような形におきまして、でき得る限り將來の観光産業の発展の道を今日から築こうということが必要かと思いますが、御当局の方針はやはりさように積極的にこれをある程度まで数をふやすというような考え方を持つておられるかどうか、まず承りたいと思います。

飯島稔厚生事務官(國立公園部長)

○飯島政府委員 ただいまのお尋ねの点につきましては、厚生省といたしましては、從來とも國立公園の設置箇所について、いろいろ檢討を加えて参つたのでありますが、ただいまお話の通り、最近國際情勢諸般の見地から、観光産業として今から準備をして、將來に備えなければならない点もございますし、また日本列島は地理的にも、地学的にも、氣候学的にも、御承知のように世界的な特徴を持つておりますので、できるならば世界的な價値ある場所は國立公園として、現代のみでなく、後代の國民のためにも供用し得るように保護、利用の施設を講じたいと考えております。それでありますから、数につきましても現在十三でございますが、必ずしも十三に限定いたしませずに、少くとも二十箇所内外の必要な箇所を國立公園として選定いたしますとともに、國立公園に準じまする自然景勝地を國立公園法の準用によりまして、保護、利用の計画並びに施設の設備について育成指導して参りたいと考えておる次第でございます。

床次徳二民主党(第九控室)

○床次委員 從來國立公園の選定にあたりましては、自然のままであるということを非常に重視して、人工が入つたものにつきましては、なるべくこれを除外するという方針がとられておつたように承るのであります。また相当開発されたところは、一般の農業その他に、國立公園法の適用によりまして大分制限が加えられて、住民が不自由を感ずるということは確かにあつたと思います。今後観光産業という立場から見ますと、できるだけ國立公園法による事務と申しますか、制限を軽くしながら、しかもその目的を達するように運用していただくことが必要なのじやないかと思うのであります。私どもの郷里なんかまだまだこの点におきまして、將來國立公園に入るべきところがあるのであります。まずその方針につきまして、できるだけ地元の負担と申しますか、制限を少くして、國立公園法を廣く運用して行く考えがあるかないかということを承りたいことが一つ。もう一つ、この参考資料にあります國立公園その他の景勝地調査、將來の國立公園の候補地となるべきものがあがつておりますが、これではまだまだ漏れておるような氣がするのであります。これはどういう意味の標準でもつて景勝地というものがここにあがつておるのか、事務的のことでありますが、その点承りたいと思います。

飯島稔厚生事務官(國立公園部長)

○飯島政府委員 從來國立公園の選定標準といたしましては、國土の傑出しておる景観地でありまして、日本のみならず世界的にも誇示し得る景勝の地であることが第一点、第二点といたしましては、その地域の自然科学的あるいは動物学的、植物学的、あるいは地質学的、その他諸般の観点から價値ある地域であること、第三点といたしまして、ここが非常に利用の中心より近い、あるいは利用しやすい地域であること、第四点といたしましては、史蹟その他名勝、建造物その他において傑出した文化的資材、價値のあるものを包含しておること、こういうような観点から國立公園を選定して参つたのでありますが、最近の情勢に照らしますならば、必ずしもこれらの從來の選定基準に拘束されることなくして、新しい観点から日本経済への貢献という観点を取入れまして、またその配分においても、なるべく廣く國立公園を全國的な観点から選定して参りたいと考えておるわけであります。自然景観の有無につきましては、今回國立公園法の改正をいたしまして、特に特別保護地域というものを設定さしていただいておりますから、保存しなければならない天然資源、天然現象、あるいは自然氣象というものにつきましては、この規定によつて特別保護地域に指定していただきまして、それを中核として各所に利用の中心であるような地点を、風景的に比較的すぐれておるところについては、國立公園として指定して参りたいと考えておるわけであります。  第二点の景勝地の標準につきましては、これは終戰直後、実は向うの方から、日本の軍事的な力によつて破壞された景勝地を調べて、いかに日本の文化財が戰爭争によつて破壞されたかということの調査を命ぜられました際に、一應これだけの調査対象があるということで報告したものが、その表に載つておるわけであります。

床次徳二民主党(第九控室)

○床次委員 ただいまの御説明によつて大体わかりましたが、なお國立公園といたしましては、観光という立場を加えますと、自然景観よりもう少し別なものが加つてもいいじやないかと思います。この意味におきまして、國立公園法の本質、考え方自体が、多少ずつかわつて來てよいのじやないか。今回の改正によりまして特別保護地というものができましたために、自然的保存を要するところだけを重点的にやられるということは、確かに一應わかるのでありますが、今まで比較的落されておつた自然科学的なもの、あるいは自然そのもの以外の観光的な対象という部面の取入れが、ちよつと國立公園法の中ではあまりわからないと思うのであります。やはり將來の観光という立場を考えますと、國立公園の中にもそういう考え方が入つてよいのじやないかと思いますが、いかがでありますか。

飯島稔厚生事務官(國立公園部長)

○飯島政府委員 実は國立公園法ができました最初の目的は、國土の傑出した自然景観を利用して、國民の保健、休養、教化のためにすると同時に、外客を誘致して、國際経済のみならず國際貸借の改善に資するという目的——教化目的と観光目的と、二つの目的をもつて制定されておつたわけでありますので、われわれといたしましても、この両方の目的が再々相まつて達成されますように、將來運営して行かなければならないと考えておりますし、今お話の観光的対象を取入れてやるということにつきましても、教化目的とし、教育目的といたしまして、相当廣く取入れなければならないと考えております。從つて國立公園の選定の基準には、文化的價値あるところ、あるいは自然資源のみならず、文化資源というものを、現代のみならず後代の國民に残しておかなければならないと考えまして、國立公園選定の一つの重要な要素として考えて行きたいと考えておるわけであります。

堀川恭平民主党(第十控室)

○堀川委員長 本日はこの程度で打切りまして、次会は明日午前午後質疑を継続いたします。

苅田アサノ日本共産党

○苅田委員 明日はおそらく健康保險の問題や、厚生年金の問題がかかると思います。神経痛で御療養中でお氣の毒でございますけれども、できれば厚生大臣に明日の審議はお立会い願いたいと思います。

堀川恭平民主党(第十控室)

○堀川委員長 それではこの程度で散会いたします。     午後零時五十二分散会

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