厚生委員会 第6号
- 発言数
- 52 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1949/04/09
会議録
○堀川委員長 これより会議を開きます。 この際お諮りいたします。去る四日議院運営委員会の決定で理事一名の追加選任を認められました。委員長からこれを指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 御異議なしと認めまして御指名いたします。逢澤寛者を理事に指名いたします。 次に前回本委員会に設置を決定いたしました遺家族及び留守家族援護に関する小委員会、及び人口問題に関する小委員会の小委員の選任に関しましては、委員長より指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 御異議がなければ、遺家族及び留守家族援護に関する小委員に 青柳 一郎君 今泉 貞雄君 西村 直己君 松永 佛骨君 床次 徳二君 堤 ツルヨ君 逢澤 寛君 苅田アサノ君 松谷天光光君を、人口問題に関する小委員に 青柳 一郎君 高橋 等君 奈良 治二君 丸山 直友君 床次 徳二君 岡 良一君 逢澤 寛君 田代 文久君 河野 金昇君を指名いたします。 次にただいまの小委員会の小委員長を選任するのにつきまして、委員長より指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○堀川委員長 御異議がなければ、遺家族及び留守家族援護に関する小委員会の小委員長に青柳一郎君を、人口問題に関する小委員会の小委員長に床次徳二君を御指名いたします。 次に前会に引続きまして厚生行政につきまして審議を行いたいと存じます。 なおこの際、先般ちよつとお話申しておきました國立病院特別会計法の件につきましては、次の水曜日に請願を取上げることにいたしまして、その際御審議を願いたい、なお政府委員の説明もその際やつていただきたい、かように考えます。 それでは先般に引続きまして、本日は医務局長がGHQの方へ行かなければならない用がありますめで、早速医務局長の分に対しまして福田昌子君にお願い申し上げます。
○福田(昌)委員 最近いろいろと医療関係の業務に携わる者に新しい名前がつけられた仕事ができております、たとえば衛生管理者といつたようなものも新しい一つの仕事の分野でありますが、衛生管理者というものはどういう目的のためにおつくりになつたかということをお聞かせ願いたい。
○東(龍)政府委員 ただいまの御質問でありますが、衛生管理者につきましては労働省の所管でありますので、正しくは、また詳しくは労働省の御当局からお答えをいただかなければならないと存じます。しかし私どもが了解いたしておりますところでは名前の示す通り、工場その他病院施設ですか、多数の人々の働いております職場において衛生に関する諮問題を管理することが、その職責と存ずるのであります。
○福田(昌)委員 そういう目的でおつくりになつたのでありまするならば、各工場には最近保健婦というものの採用がよくか行われておるのでありますが、そういつた保健婦の方々が衛生管理者として取扱われずに、衛生管理者のらち外に昂るという状況であり、またなりつつある。そういう困つた問題がだんだん大きく廣がつて参りまして、保健婦という職業の方が、かえつて衛生管理というようなものから離れて、衛生管理者というものはしろうとの方で、ちよつと講習を受けて、資格だけとられたような方がなつておられる。事実上衛生管理なる名前のもとにおけるほんとうの仕事は全然していないというのが、現在の状態であります。こういう衛生管理者というのをほんとうの衛生管理の意味でおつくりになるならば、なぜ厚生当局はその責任の立場において関與なされないかということを非常に不満に思います。保健婦の方方も、仕事の上において不便を來しており、やりたいけれども自分に権限がないからやれない。しかし人のやつておることを見て不安があるというような、いわば十分生かし得べき技量を持つておりながらその使い場がない、実にやるせない不満をこぼされる現状でありますから、そういつた現状に対しまして、厚生当局は保健婦というものも衛生管理者として、試験を受けないでも、特別な工場に勤めておる者は衛生管理者として認めるとか、あるいはその他の適宜な方法をおとりくださいまして、保健婦のその技術を眞に衛生管理の面に生かすようなお考えを持つておられるかということを伺います。
○東(龍)政府委員 衛生管理者は、これになるには一定の教育についての資格が規定されておりまして、たしか專門学校の卒業生ということが必要條件であるのであります。從つて現在の保健婦は、まずその教育の要件において欠くるところがありますために、無試驗でこの衛生管理者になることはできないわけであります。ただしかしながら、その仕事の性質上、保健婦のごとく衛生に関する一般の教育を受けた者が、この職にあたることが適当であるということは、厚生省において十分認めております。從つて厚生省と労働省の当該事務担当者の間には、ただいまもなお協議が続行されておるのでありまして、少しでも多く保健婦がこの衛生管理者になれるような道を開きたいと思つておるのであります。御承知の通り保健婦、看護婦、助産婦等に関する新しい制度が実施せられますあかつきには、言いかえれば、甲種看護婦の養成の制度に全部切りかえられましたあかつきは、これらの甲種看護婦以上の者はすべて衛生管理者になる資格を持つわけであります。從つてこれらの人はおそらく近い將來において多数がこの衛生管理者としての活動を始めることと存じます。現在の保健婦はその基礎教養の点において非常にまちまちのようでございます。小学校卒業だけの方もありますし、女学校を出ておる方もありますし、非常にまちまちでありまして、はなはだ遺憾ながら保健婦としての内容におきまして、必ずしも十分でない方もあるのであります。現在でも檢定試験のような制度によりまして、それらの保健婦は衛生管理者になる道が開かれておるのでありますが、ただいままでのところ、私どもの知つております範囲内におきましては、この試験にあたつて、保健婦の成績がはなはだかんばしくございません。相当の不合格者を出しておるのでありまして、このことは一方から見ますと、いたずらに狭き門をつくつておるようにも考えられるのでありますが、私どもが実情を調査いたしました範囲では、門は必ずしも狭くないのでありまして、言いかえれば試験は決してむりなむずかしい試験というのではございません。ただ遺憾ながらこれに及第するだけの学力のない方が非常に多いという実情でありまして、はなはだ不満足ながら合格者が少いということであります。また一方高等女学校を卒業して、三年の養成所を出て保健婦になつておる人々に対しましては、現行の制度におきましては、これらの人人には何とか無試験で衛生管理者としての資格を與えたいということで、実は労働省と折衝いたしておるのでありまして、このことはすでに特定の府縣においては実施せられておるということを聞いております。もし私の記憶が間違つておりませんでしたら、静岡縣あるいは愛知縣等はそうではないかと思うのでありますが、女学校を卒業して三年の養成機関を出て覆る保健婦についてに、衛生管理者にするような方針でおられると聞いております。私どもといたしましては、現在この新しい甲種看護婦のできますまでは、これらの比較的優秀者と申しますか、高級な保健婦が衛生管理者となれるように、全國的にさような道の開かれますようにと思つて、実は目下折衝中の状態でございます。
○福田(昌)委員 新しい制度の保健婦さんが生まれた場合においては、甲種看護婦の方が生まれましたら、無試験で衛生管理者の免状をやるというお話でありましたが、そういう場合は今日の既得権者の保健婦はどういうことになりますか。今日の保健婦として資格を持つておられる方で、今高等女学校を出ておられるような方も衛生管理者として御採用になるのですか。
○東(龍)政府委員 すでにそのときに衛生管理者としての既得権者でありますれば、その師得権は認めなければならないと存じますが、そういうような新しい制度になりました後で、つまり無資格と申しますか、檢定なしで、ただちに衛生管理者なるような資格のない人で現在なつているような人にも衛生管理者としての資格を認めるかというお尋ねだと思いますが、その場合のことは、実は私はただいままだ十分考えておりません。しかしながら甲種看護婦の制度ができましても、保健婦の働く職場は衛生管理者以外にきわめて廣いのでありまして、保健婦を要する数は、衛生管理のことを度外視いたしましても、非常に多数を要するわけでありますので、有資格者が多数衛生管理者としてその道にのみ進んで行くとは考えられませんから、やはり今のような一定の試験なり、あるいは特定の講習なりによつて、特にこの衛生管理者にするという道はそのまま開いておかれるものと存じます。
○福田(昌)委員 ただいま労働省と折衝中であるというお話でありましたから、その折衝に関して私の希望を申し上げたいと思います。衛生管理者というものを、今日專門学校程度以上の卒業者を受験資格があるものとして、そういつた方々の成績がいいというお話でございますが、今日の日本の專門学校という教育を考えてみますと、なるほど專門的にはすぐれているかもしれませんが、衛生的な面に関しましては、何と申しますか、非常に非常識な点が多々あるのであります。これは男の場合にも、女の場合にも言えることでありまして、この衛生に関する面については、相当の有識者の方が非常識なことを考えておられる点がたくさんあります。この学歴を專門学校程度以上ということに置いて衛生方面の担当に当らせることになりますと、今日の段階においては非常に不合理な点がたくさん出て参ると私は思います。從つて他の專門学校卒業程度以上より、高等小学校卒業であろうとも保健婦としての資格を持つた人の方が、衛生管理者として私はむしろ適切な合理的な神経を持つているだろうと考えます。從つて將來の高い教育制度がしかれた場合の保健婦が生まれて参りましたときにおいては、何も衛生管理者というものに対する内容の心配はいらないのでございましようが、それまでの段階におきましては、私は早急に女学校卒業程度以上の保健婦の方に対しては、全國的にこれをただちに無試験で衛生管理者になられる制度をおしきになることを希望いたします。それから高等小学卒業程度の保健婦の方々に対しましては、試験におきましても及第するような便宜をはかつて、そういう保健婦の方々を御採用になるのが賃に衛生管理という面において十分に意義深く活用ができるのではないかと考えております。從つてそういうような教育程度の差はありましても、保健婦の免状を持つておられる方が何らかの形において、早急に衛生管理者になり得るような道を講じていただきことを希望いたします。
○苅田委員 私は岡山縣の岡田厚生館の問題につきまして、関係当局の方にお聞きしたいと思います。厚生館の問題はこの前の堤委員も少し触れてお聞きになつたことなのですが、私がさらにこの問題を取上げてお聞きしたいと思いますのは、一般に現在行われております厚生施設というものが、非常に悲惨な状態になつていることが、この間の三月十六日でしたか、衆参両院の共産党、労農党、社会党の議員を含んだところの視察團の報告を見ましても、東京の上野寛永寺寮であるとか、あるいは目黒の厚生館でしたか、そういうところでも、ほとんど人権蹂躙的な惨状が報告されておる点なんかを考えましても、これは決して個々の問題ではなくて、こういうことが非常に多くある。この点に対しまして、先日当局者の御答弁も非常に不誠意でありますし、私は納得が行かないので、さらにこの問題を事件の発生したあと、私は縣の厚生課の人と一緒にここを視察いたしまして、直接自分で見たそういう点からも重ねて御質問申し上げたいと思うのです。 第一番にお聞きしたいのは、現在館長が拘引されていることが厚生省からいただきました資料にも書いてあるのであります。館長が拘引されたのはどういう理由によるか、現在どういうことがその調べによつて明らかになつておるとかいうことを御報告願いたいと思います。
○木村(忠)政府委員 最初館長が拘引されましたのは暴行の容疑によりまして拘引されたのであります。その後檢祭当局の調査いたしました結果を見ますと、業務上横領といつた点で拘引したように聞いております。
○苅田委員 業務上横領ということをもう少し具体的にお話願いたいと思います。
○木村(忠)政府委員 ただいまはつきりしたことは私の方でもわからないのでございますけれども、縣から報告しておりまするところによりますと、岡田厚生館の收容者に対します給與すべき生活保護の関係の費用の一部を、他の方に流用しておつたというように聞いております。
○苅田委員 それに関連した問題から御説明願いたいと思いますが、私どもの調査によりますと、館長は國からの給付が非常に少いという理由でもつて、食事なんかも、厚生省の調査にもあるように、非常にひどいものを食べさしておるのでありますけれども、その反面に收容者が働いて得ました賃金を全部渡さないで自分で持つておる、そうしてそういうものでもつて、当然これは縣なり國なりが出すべき授産場の施設であるとか、あるいは精米所であるとかいうものを建てる方にまわしておるわけなのです。こういうことは当然收容者のわずかな食うものを食わないでおいてある正当に支拂つてもらう賃金なんですから、それからやるべきじやなくて、これは明らかに縣なり國なりがそういう施設をするわけなんです。こういう点に対しまして厚生省からはあの事件の直後、すぐ事務官が來て調査されておるのですから、この建物を当局の方で買い取つて、それだけのものを患者に返すとか何とかの措置を考えておられるでしようかどうでしようか。その点をお聞きしたいと思います。
○木村(忠)政府委員 御承知の通りに授産場の施設その他をいたしますについては、毎年度の予算をもつていたしておるような次第であります。現在のところただいま岡田厚生館の施設につきましては、ただちにどうということは決定をいたしておらないのであります。もちろんこの授産場につきましては館長が館の收容者と協議いたしまして、自治的にこしらえたものであるというふうに聞いておつたのであります。しかし最近の檢事局の調べ等によりますと、館長個人の名義になつておるというふうにも聞いておるのであります。從いまして今後これをどうするかということにつきましては、なお実情を調査いたしました上で決定しなければならないと考えます。
○苅田委員 それに関連いたしまして、それでは生活保護法の問題があるのですが、懸廳の方の話を聞きましても生活保護法による保護費というものが非常に少い。これは岡田厚生館の現況調べという、事件の発生しましたあとに出た三月十八日現在付の岡山孫の厚生課の調べなんですが、これによりますと生活保護費が昭和二十三年の七月までは量高額が一人一日十三円九十工銭、その後保護費が改訂せられたけれども、厚生大臣の承認を得て支給し得る最高額が一日二十円八十五銭、こういうことになつておるわけであります。実際私どもが聞きますと、現在一日十六円六十銭なにがしでもつて食事をまかなつておる状態ですから、とうていこういうようなことで健康状態を保ち得る食事ができないということはわかつておる。片つ方でこういうふうに食事を節約しながら、收容君がかせいだわずかの賃金でもつて授産場を建てたというようなことで片つ方で使つておるというようなことは、やはりそのままにしておくことはできないと考えるのです。それでぜひそういう授産場等にまわつておる收容者の賃金は正当に返してもらつて、そういうものはやはりどうしてもこれは縣なりあるいは國なりで買いとるか何かの方法を講じてもらいたい、それが私は正当であると思うのです。それからこんな低い生活保護費のことについて当局者はどういうふうに考えておられるか、この点も一應お聞きしたいのです。
○木村(忠)政府委員 生活保護費につきましては、今お話のありました通りに基準額は昨年七月まで大体東京におきまして五人世帶で千五百円という基準であります。昨年の八月にこれを改訂いたしまして、大体五人世帶で四千百円というように引上げたのであります。この際におきまする基準額の立て方につきまして、若干、何と言いますか合理的でない点がございました。と申しますのは一人世帶と申しますと、大体こういう施設に收容いたしまするものは一人世帶に該当するものとして計算しておる。一人世帶の金額はきわめて低かつたのであります。大体一人世帶で七百円見当になつております。これはその世帶の標準世帶数をとりますと、そういう数字が出ますので、標準世帶に合してそういう数字を出しておつたのであります。しかしながら在帶によりましては、標準世帶上りもよけいに経費の要するものがあつたわけであります。從いまして昨年の十二月一日に改訂いたしました際においては、この矛盾を解決いたしまして、標準世帶というものを考えないで各世帶の実情に應じた基準を定めるといつた方針をとりましたので、現在におきましては大体岡山の厚生館は平均してみないとわかりませんが、月に千三百円見当になるのじやないかと考えております。これは去年の十二月一日の改訂におきましていたしたのであります。十二月一日からは縣限りでもつて一人千三百円見当は一人当り出せるということになつております。最近縣の方の係に聞きましたところが、これは基準額二ばい出しておるというような説明をしております。大体そういうふうになつておるのではないかと思います。
○苅田委員 千三万円見当出ているというのは、これは事件発生後ですか。
○木村(忠)政府委員 その基準量を決定いたしましたのは十二月一日でございます。十二月一日以後のものにつきまして、この基準によつてやるようにいたしております。但し縣におきまして手続上若干遅れているかもしれません。現在におきましてはこの基準によつて支給しているというふうに考えております。
○苅田委員 こういう生活保護費の支給について、私は別の機会に厚生事務次官でしたか、お会いしたときに、今回の改正ではパリテイ計算によつて合理的な保護費を出しておいて、その点は非常に以前から改善されたというふうなお話を聞いたのですけれども、しかしただいまのお話を開きましても、岡田厚生館のように、これはもう半分に病人ですし、働けないで子供を連れた家族もいるわけです。そういう人たちに対して一日四十円の生活保護費で合理的なパリテイ計算による十分な支給だということにはならないと思います。そういう点は町田厚生館だけではなくして、現に十人目に視察された衆参両院の議員の報告から見ても、非常にひどい点が各所にあるわけです。生活株謹賀を全面的に改革することは、これはやはり非常に急務じやないかと思います。これをもつと合理的な形に改革することが――現在ほかの社会保障制度が完備していないのだから、せめてこういう点に対してでも一時的な改善をするということでなければ、今日のような險悪な情勢の中で、なかなか生活の落伍者が暮して行かれないというように考えるのです。そういう生活保護費を引上げる点についての御考慮はないでしようか。
○木村(忠)政府委員 ただいまのお話でございますが、厚生館の收容者が半分以上病人である。病人にもいろいろありまして、入院を要しまする病人につきましては、大体において病院に入院させるという建前をとつております。現在縣におきましても、病人について入院を要する者は入院させまして、これについては一般の健康保險と同じ医療費を支拂つております。千三百円というのは健康体の者に対してでありますが、健康体の者はどの程度がよいか問題でありますが、普通入院せずに生活しておる者、この金額が高いか低いかという点につきましては、大体現在の食糧事情並びに現在の物資の状況等から考慮いたしまして、一應この程度でやむを得ないのではないかというふうに考えるのであります。しかしこの基準につきましては、二、三問題があるのでありまして、これはこの前夫亡人の問題につきまして、御答弁いたしましたように、働いておりまする者と、全然働かずにおりまする者を全然同じ基準でやるということに若干問題がございます。また現在の生活扶助の基準というものは、主として食費のみを考えておりまして、食費以外の点につきましては、非常に考慮が薄いという点が欠点であろうと思います。この点につきましては、早晩改善しなければならぬのではないかと考えまして、これにつきまして必要なる資料を今集めております。その資料によりまして、議会の開会の際におきましてはぜひただいま申しました点を改善したいと思います。かように考えまして関係方面と折衝しておるような次第であります。御承知の通り新しい年度になりまして運賃の引上げもありまするし、主食の價格の改訂等もございます。また諸物資の統制の解除というような点もあります。それらの点を考え合せまして、早急に基準を設定したい。その際には現在考えられておる欠点はできるだけ是正するようにいたしたい、かように考えております。
○苅田委員 生活保護費の引上げ等のことにつきましては、おそらく今度設定されることになつておる社会保障制度審議会あたりにも御相談にあずかることになるだろうと思います。そういたしますと、私はこの際ついでにお願いいたしたいことは、社会保障制度審議会の機構が非常に片寄つておると思うのです。もう少しこの機構を実情が反映できるような建前に直すことを私はこの際ひとつ要求したいと思うのです。たとえばもう少し実際上の給付を受けておる面の人たちの声を反映して行くとか、あるいは特に農民暦とか、あるいは中小工業の代表者、組合関係の人をもつとたくさん入れるとか、あるいは少くとも政党関係は超党派的に各党の代表者をあてるとか、そういう点をもう少しこの機会に反映していただきたいということをお願いいたしたいと思います。 それからまた岡田厚生館の問題に帰りますが、厚生館に入つている人は生活保護費の給與を受ける以外には、ほかから何も援助が入らない人たちなんです。ですから一日四十円の支給でもつて生活の全部をまかなつて行くということは、ああいう特別な環境としても非常にむずかしいと思います。中には勤労意欲を持つている人も健康で働ける人もいるわけなんです。ところがそういう人たちのために授産場をつくつたのですけれども、実際行つて見ると仕事がないのです。そのためにほとんどこういう人たちが働きたいと言つても働けなくてくずくずして、かえつて悪い習慣を覚えて懶惰な生活をしていることもたくさんあるわけです。こういう施設に対しては、孫の方なり関係当局の方から優先的に仕事をあつせんして、生活の助けにもなり、また勤労することによつて規律正しい生活を覚えられるような施設を講じてもらいたいと思うのですけれども、これに対する御意見はどうですか。
○木村(忠)政府委員 お説まことにごもつともでございまして、実際にこの施設等に收容いたしております者につきましては、相当な仕事を與えまして、その仕事によりまする收入を受けさして、できるだけ早い機会に更生させるということが必要であろう、かように考えております。それにつきましては孫の方も十分督励いたしまして、具体的計画を立てさせるようにいたしたい、かように考えております。
○中川委員 これに関連して実は私は隣縣でありまして、今の岡山の岡田厚生館につきましては、視察をしたこともあるのです。今苅田さんと社会局長のお話を伺つていて私も痛感したのですけれども、もちろん國家財政の苦しいときでありますから、十分な施設のできないことはむろんであろうと思うのです。しかし單に岡田厚生館だけでなく、こういう施設をちよいちよい視察して見ますと、國から出ておる補助費を、さらに官廳とかあるいはその関係者が費用のうち幾分自分らの生活にあてるというようなことも実はちよいちよい耳にしたことがあるのです。こういう点につきましては、むろん縣廳の方はその係官の方も十分監督はしておられるだろうと思うのですけれども、さらに厚生省あたりからも十分に御監督を願はないと、そういう弊害が全國に非常に多いんじやないかと思うのです。ごとにこういう仕事に関係しておられる方は、官廳を初めとしまして一般の職員は、月給も実は非常に安い。そういうような見地から自分の生活を保護することに夢中になるという弊害が非常に多いように感じられる場面が、実は私が調査しただけにも多々あつたのです。そういう点につきましては、四十円なら四十円を有効に使われたならば、今のような苦情もないだろうと存じますけれども、そういう点もあるだろうと存じますから、それらの点につきましては、ひとつ厚生省から監督委員と覆いますか、何とかそういうものを一年に何回か派遣をしていただいて嚴重に監査を願う、このことが非常に必要ではないかと思うのです。ただ率直に申し上げると、從來の日本の役所というものは、予算をとるのは非常にむずかしいのですけれども、一旦予算を出してしまうと、それがどんなに使われようと放任しておくという弊害が非常に多いのです。これらの点につきましては、今後そういうものを民主的に運営して行く上におきまして、官民合同の監査委員と申しますか、そういうものをもつと愼重に運営をしていただきましたならば、これらに対する弊害がだんだんと除去されるんじやないかと思いますので、この点につきましてはどうぞひとつよろしくお願いいたします。
○木村(忠)政府委員 社会事業施設の監査につきましては、ただいま中川委員のおつしやつた通りでございまして、実際にこれらの施設に政府が特にこの生活保護法の要保護者を委託いたしまして保護をいたしております場合には、その保護が適正に行われておるかどうかということは公の機関の責任ということに相なつておりまして、これにつきましては十分なる監査を施行しなければならぬというふうに考えております。これは收容施設に收容されております者はもちろんでありますが、收容されていない者につきましても、保護が適正に行われておるかどうかということにつきましては十分なる監査をしなければならぬ。つまり保護を受くべき者が受けずにおつたり、あるいは保護の程度が低過ぎたり、あるいは保護を受ける必要のない者に保護を與えておつたりといつたようなことにつきましては、巌重なる監査を施行することにいたしております。現在ではこの監査のための人員も特にございませんので、現在普通の事務をいたしておりまする者を班をわけまして、一年に数件のまとまつたる監査を実施いたしております。これにつきましてはなお今後局をあげまして監査計画を立てまして、嚴密なる監査をいたして参りたい、かように考えまして、本年の監査計画を今立てつつあるところでございまして、監査の点につきましては十分遺憾ないようにいたして参りたい、かように考えております。まあできるだけ少い人員と少い経費をもつていたしておりますので、なかなか十分に行きかねておりますけれども、お説の通りでございまして、それらの点につきましては十分遺憾ないようにいたして参りたい、かように考えております。
○床次委員 ただいま生活保護法に関しましてお二人の御意見がありましたが、今日の生活保護法による保護費の額の少いという点につきましては、これに万人認めるところであります。適当の機会にこの修正を要することはもちろんでありまするが、今日の生活保護法は日本の社会事業の根幹をなすものでありまして、この委員会におきましても今後遺家族の問題、あるいは傷痍軍人、あるいは廣義の生活難、失業の影響に基くところの國民生活の部面に対しまして生活保護法によつて救われる分の非常に大きいものを考えておるのでありまするが、今日までの状況を見ますると、ただいまのように保護費の額が少いということも一つの問題でありまするが、この少い保護費さえも十分に支拂われておらないというところに大きな問題があると思います。すなわち國家から補助をいたしておりまする一割二割という少額のものとは申しながら、地方公共團体、都道府縣、あるいは市町村の負担というものが容易なものでにないのであります。わずかな煩さえもこれを避けようといたしまして、出すべき生活保護費を支給しておらないということが今日生活保護法が円滑に行われていない原因ではないか。せつかく國家の恩典がありながら、その恩典を受けていないというのが実情ではないかと思います。繰返して申しますが、個々の額が少いことはやむを得ないと思いまするが、しかし均霑せらるべきものが均霑できないということに対しましては、私ははなはだ遺憾に思うのであります。この点に関しまして御当局が現在の生活保護法は、はたしてこれで十分に運用されておるとお考えになつておるかどうか。なぜ運用されておらないかということに対して、どういうお考えかということを第一に承りたいのであります。 次に今回の予算を見ますると、地方の公共國体は今度の予算全体を通じまして非常な圧迫を受けております。ことに地方配付税のごときは、從來所得税、法人税に対しまして百分の三三・一四という額をもらつておつたのが、今回は百分の一六・二九というように減額を受けておるのでありまして、この配付税の減額が、都道府縣、市町村の財政に直接及ぼす影響はまことに大きなものだと思います。從つてこれはどこへ響くかと申しますと生活保護法の実施上にも大きな影響を與えて來るのだと想像するのであります。この点に関しまして、生活保護法の運用について、從來の程度を存続する、あるいはそれ以上の成果を挙げることに対しまして、御当局はいかなる自信を持つておられるか、承つてみたいのであります。 なおこの機会につけ加えて、もう一つお願いしたいのであります。生活保護法によりましていろいろの保護を與えられることはけつこうでありますが、現在の生活保護法におきまして、実際上の一つの欠陥は、家庭におきまして内職その他によつて少しでも收入を得ようという努力に対して、資本の融通と同時に、必要な資材の割当について遺憾な点があるのではないかと思います。適当な家庭内職がありこれをやつて行きたいという場合に、どうも材料が手に入らない。業者の手からもらわなければならぬことになりまして、結局その間に中間搾取が行われるということを聞くのであります。生活保護法に関係する場合におきましては、どうか直接資材のわくをとつていただいて、社会事業團体その他の公共剛体の手を通じまして、個人の手に渡してもらう方法をとつていただきますならば、幾分でも生活保護の目的を達するのではないかと存じます。これをつけ加えて御質問申し上げます。
○木村(忠)政府委員 現在の生活保護法の運用にあたりまして、相当の漏救が認めるのではないか、また救済の足りない面があるのではないかというお話でございますが、これは全然それがないということは申しかねるのであります。從いまして、これに対する対策といたしまして、われわれとしましては、一方におきまして救済をしてはならない者にまで救済を與えるといつた濫救の面につきまして、巌重にこれを引きしめますと同時に、漏救の面につきましてはこれがないようにいたしたい。生活保護法の趣旨を十分徹底するようにいたしたいと考えております。これにつきましては、現在の民生委員制度を十分にこの方面に働きますように指導いたしますと同時に、市町村長あるいは市町村のこの関係の職員が、十分この法の趣旨に鑑みまして運用いたしますように、これらの人々の指導、訓練と言いますか、こういつた面につきまして十分努力いたしたい、かように考えております。なお実際に保護を受けなければならぬ者が保護を受けずにおる、あるいはその保護の額が非常に少いといつたようなものに対しましては、本人からこれに対します審査の要求をいたします機会を與えたい、かように考えまして、目下法令の改正の手続をいたしております。大体ただいま原案ができまして、関係方面と折衝いたしておるようなわけでありまして、できるだけ早い機会にこれを実現いたしまして、保護の手から漏れておつた者に対しましては再審査をいたしまして――これはむろん保護機関である市町村に対する再審査、さらにそれで不満足な場合には府縣知事まで再審査を要求する手続ができるようにいたしたい、かように考えまして、ただいまその法令的な措置をいたしておるような次第であります。もちろんこういう下からの訴え、本人からの訴えを待ちましてやるだけではなく、積極的に公けの執行機関、市町村におきまして漏れておる者のないように努力をするように十分指導して参りたいと考えております。 それから地方の財源の問題でございますが、この点につきましては、財政委員会の方と十分密切な連絡をとりまして、保護法の中で地方の負担に属します部分の財源につきましては、地方財政委員会におきしまして十分考慮いたしておるはずでございます。これは地方財政委員会といたしましてもはつきり言明いたしておりますから、はつきりした措置をとつておることと思つております。從いまして地方におきましてこのお金を他の方に使わない限りにおきましては、この点について遺憾の点はないのではないか。ただ地方財政全体が圧縮されておる点もあるのでありますが、これは國の方針に從いまして圧縮すべきところは圧縮しておりますれば、この点については遺憾の点はないのではなかろうかと考えます。 なお最後の点でございまするが、保護を受けておりまする者ができるだけ勤労の能力を発揮いたしまして、みずからの力でもつて收入を得るということはもちろん必要なことでありまするので、われわれといたしましては、できるだけそういうふうになりまするように、もちろん生活の面にむりが行かないということを前提としてでありますが、收入をできるだけあげまして、自立できるように指導いたしておるのであります。しかしこれは幾らというわくをとりまして、直接に資材を本人に渡すということはきわめて困難でございまするので、資材につきましては大体授産場を通じまして、授産場を場内の作業並びに場外の作業にわけまして、全体の資材につきまして必要なるわくをとるようにただいま関係部局と折衝いたしておるようなわけであります。そのために昨年の秋授産場の嚴密なる調査をいたしまして、大体昨年の暮から今年の春にかけまして授産場の実情調査が一應でき上つたのであります。これを基礎にいたしまして、その授産場において必要とする資材を算出いたしまして、これによつで関係方面と折衝いたしたい、かように考えております。從來の授産場におきまする資材の要求量は非常に厖大な数量であつて、その数量ではわれわれどもとても折衝ができかねますので、今回嚴密な調査をいたしました上で折衝を始めておるような次第であります。なお收入を得ます資金につきましては適切なる基準をこしらえまして、その基準に從いまして生業資金の貸與並びに給付をするようにいたしたいと考えまして、これにつきましては生業資金の貸與並びに給付の基準といつたようなものをこしらえたいと思つて、今調査をいたしておるような次第であります。これにつきましては、確かにうまく行くといういい案例が現在のところまだ集まつておらないのでありますが、できるだけすみやかに適当な基準をつくりたい、かように考えております。
○床次委員 ただいま御答弁がありましたが、明年度におきましては企業整備、行政整理その他の社会情勢の悪化によりまして、生活保護法の適用を受ける人がよほどふえると思いますが、どの程度の増加を見込んでおられるか承りたいと思います。なお現在給付しております者に対しまして、多少の漏れがあるかもしれませんけれども、一應あの生活保護法が円満に行われておるかのような感じでお答えを受けたのでありますが、実際問題におきまして、市町村の財源が苦しいばかりに、ほんとうに民生委員会等が希望するような適用が行われていないのではないかという疑いを持つておるのであります。先ほど申し上げました遺家族の問題は、いずれ小委員会で取上げる問題でありますが、傷痍軍人あるいは國立病院の特別会計の問題等も、やはりその裏におきましては、生活保護法がいかに運用されるかに大きな因果関係を持つておるのでありまして、これが十分に行われておりますならば、かかる問題もよほど有利に解決できるものと思つております。どうも現行の生活保護法の運用においては相当むりがある。むしろ数倍の経費をかけなければこれができないのではないかというくらいな考えさえ持つておるのでありますが、この点に関しまして御当局は、実情についてはつきりとした御意見のもとに今後の御説明をお願いいたしたいと思います。私はどうしてもただいまおつしやるように簡單には考えられないと思う。意見でありますが、ひとつお願いいたします。
○堀川委員長 まだ苅田委員の御質問が残つているようですが、本日厚生省の全般的な予算の説明を聞くつもりでおりますので、御質問をできるだけ圧縮していただきたいと思います。
○苅田委員 それでは箇條書にして、それの御返答だけお願いしたいと思います。第一は、こういう厚生施設が非常に不十分な運営が行われているのは、館長に人を得ないからだと思うのです。この点についても注意するというような御答弁が他の場合にあつたのですが、明らかにそうでありまして、今度の岡田厚生館の場合でも、館長は以前に満州で長い間巡査をしておつた人で、こういう民主的な新しい社会施設を自分が主宰しでやるには不適当な人だと思う。そのほか館のごく少数の職員にも巡査が入つている。それだけでなく、たとえば目黒の厚生館などにしても、館長が非常にいかがわしい人物であるということも報告されておるわけです。こういう人に対してどういう処置をとられるお考えであるかということをお聞きしたい。それからこれはさきほどまだはつきりした御返答はなかつたのですが、もしも現在岡田厚生館に收容されている人が、自分の給料を全額拂つてもらいたいというふうなことがあれば、一時館長が流用しておる授産場などに使つたお金も、当然これは返してもらえると思うのですが、その点について厚生省はどういう御見解か。 それから保護法の改訂は当然物價の高騰と一緒に考えるというふうにおつしやつたと思うのですが、これはいつごろ改訂されるお見込みであるか。これは從來のように厚生省だけで立案されるのではなくして、もつと輿際の保護を受けている人たちの声が十分反映されるような組織でもつてやつていただきたいということを私は要求申し上げたいわけなのですが、それに対してどういうお考えであるか、この点について御答弁いただきたいと思います。
○木村(忠)政府委員 実際にこれらの施設に人を得るか得ないかということが重大でありますことは前に申し上げた通りでありまして、大体問題を起しますのは施設の経営者自身に問題がいりもあるようでございます。從いましてこういう施設を経営いたします適当な人物をできるだけすみやかに養成したいと考えまして、講習あるいは養成ということにつきまして各般の措置を講じておるわけであります。ただいま國で直営でもつていたしておる施設は少いのであります。大体縣または市町村あるいはそういう社会事業團体といつたものがいたしております。適当な経営者を置いていない、あるいはその経営がうまく行つていないものにつきましては、縣並びに市町村を通じまして監督いたしますと同時に、不適当な運営をやつておりましたものにつきましては、それの改善をなさしあるようにいたすつもりでおります。今後においても先ほどからも申しました通り、これらの施設特に生活保護法の施設につきましては、これは公の責任ということになつております、政府の責任ということになつております。從いましてこれにつきましては特に嚴密な監査を実施いたしまして、そういう不当なることが行われないようにいたしたいと考えておる次第であります。ただ直接人事をこちらでもつておるわけではないのでありまして、その人事を直接かえることはできないのであります。監督権によりましてこの点は善処したいと考えます。 それから收容者が受けております賃金でもつていろいろな施設をつくつておりますが、これは全然われわれの方と関係しておらないのでありますが、もちろん退所いたします場合に、賃金の拂いもどしを要求いたしますならば、当然館といたしましては拂わなければならぬものであると考えております。從いましてその場合にはただいまあります施設を賣却するなりいたしましても、これは返さなければならぬものであると考えております。ただこの点で問題でありまするのは、この給與がきわめて少額で不定のものであります関係上ただいまそういうふうになつでおりますが、これが定期の收入がありますと、現在の生活保護法の建前といたしましては、保護費の方が減額になる趣旨になりますので、ただいまここに入つておりますのはそう多額のものではなかろうと、われわれの方では考えております。 それから保護法の保護費の改訂でありますが、これは今度の米價の改訂が先般新聞にも出ておつたようでありますが、これがきまりましたらそれとなるべく同じ機会にやりたいど私の方では考えております。主食の價格改訂が一番大きな因子になつておりますから、この際に同時にやる。もちろんこれは若干手続がかかりますから少し遅れますけれども、私どもとしてはさかのぼつてそのときにやるようにいたしたい。それからこの手続でございますが、これは関係のいろいろな方面の御意見を承つております。それらの意見を参考にいたしまして、これを厚生省において決定いたしておるのでございます。これにつきましては手続といたしましてそういう特殊ないろいろな議決機関といつたようなものはないのであります。しかしながらこれをきめます場合におきましては、それぞれの実際の実情を十分調査した上でやりたいと考えております。
○苅田委員 いろいろ厚生省の方では御希望は沢山あるようで、私どももそういう御希望をぜひ実現してもらいたいわけなんですが、それをするにはあまりにも今年度の予算的なものが少くて、それは御希望だけであつて、これを実現するのは依然としてむずかしいのではないかと思うのです。こういう点につきましては、今後の委員会でその項目たたについて私はもつと意見を申し上げたいと思うのですが、総括的な岡田厚生館の問題につきましては、その点だけで私は質問をやめようと思いますが、やはり監督官廳である厚生省として、現在この問題がどういうふうに処置されておるかということについて、もう少し留意されて、先ほどからあなたはいろいろな希望をおつしやつたが、それが実際実現できるようにぜひ縣の方に対して勧告していただきたい、これを希望しておるわけであります。 それから生活保護法の改訂の問題につきましては、さらに厚生委員会にもお諮りして、從來のようでなくもつとほんとうの給付を受けておる人たちの実情を反映できるようなそういう組織を持つていただくように私はお願いしたいと思うのです。これは今日別に成案があるわけではございませんから、ただそういう意見を申し上げておくだけでありますけれども、さように考えております。 それから岡田の厚生館に直接関係のない問題ですが、たびたび私関連質問をいたそうと思つても、取上げていただけなかつた問題があるのです。それは患者の自治会の問題です。さらに簡單にこの機会にお願いいたしておきたいと思う。この前これが問題にされましたときに……。
○堀川委員長 今医務局長がGHQに行きましたが……。
○苅田委員 それではこの問題についてこの次の機会に必ず緊急質問をさせていただくということにして保留いたしておきます。
○堀川委員長 それではちよつと政務次官にお聞きしますが、今日朝日新聞に厚生省の機構問題が出ておつたのを私見たのですが、大体きまつたのですか。
○亘政府委員 まだ正式な話は私個人といたしまして聞き及んでおりません。一應事務次官から聞きました程度でございますが、内閣決定といたしまして、こうした通知があつた、それは現在の医務三局を二局にする、それから國立公園部を課に下げるという大体二つのことが内閣できまつたという報告を受けておる次第であります。
○堀川委員長 三局が二局になると言うと、どれがどこに合併されるのですか。
○亘政府委員 現在の医務局、予防局、公衆衛生局、この三つが二つの局になるということがございまして、今日朝日新聞に私もちらつと見た程度でありますので、もし間違つておらなければ予防局という名前をそこに見出すことができなかつたのです。それで二局ということは、結局医務局と公衆衛生高を残すということに相なつて、予防局はその残る二つのうちへどういう形態かによつて吸收されて行くのじやないかと考えております。
○中川委員 今政務次官からのお話で、國立公園部を課に下げる、こういうことのように伺つたのですけれども、大体日本人は観光事業に対して非常に関心がない。御承知の通り、外國では観光即産業だという観念から、観光事業に対しては、非常な関心を持つておる。どこの國の予算を見ましても、観光事業に対しては非常な予算をとつておる。從つて私は長年東京商工会議所の中におりまして、観充事業に関係しておつたのですが、日本でも観光事業による收入というものは、非常な莫大な金額に上つておりまして、輸出の面を調べて見ますと、繊維品とか、雑貨品のような大きなものは別としまして、観光による收入は、非常な莫大な金額を占めておる。第何番目かに当つておる。そういう状態でありますから、ことに敗戰によつて日本をスイスのような観光國として、大いに観光客を吸收しなければならぬ場合においては、私は國立公園部なんていうものは、その一環として最も重大に取上げてもらわなければならぬと思う。それは内定でまだ決定したわけでありませんでしようが、これはひとつわれわれは政党政派を超越して、ぜひこの問題は縮小するどころか、大いに拡大強化していただきまして、観光客の吸收ということに力を注いでもらいたいと思う。これは運輸省の方の連絡もあると思いますが、厚生省におきましても、國立公園部が課に下つて、何だか縮小されるということはもつてのほかだと思う。その点につきましてはいろいろな資料をお集めになりまして、予算の点なんかにつきましても、相当に思い切つた施策をしていただきたい。ことに今後はどんどん外國人が日本に観光に來るようになるのでありますから、今日本のどこの公園らしいものに行つて見ましても、非常に不衛生であり、しかも設備はない。それでもつて観光客を吸收するなんということはとうていできない実情にあるのでありますから、そういう点にはひとつ思い切つて予算を取つていただいて、この観光事業ということに対しては厚生省としましては、全面的な協力をするよう立案をしていただきたいと思うのです。今の政務次官のお話を聞いてびつくりしたようなわけなのですが、ぜひともこの問題につきましては、内定でまだ決定したわけではないのでありましようが、この厚生委員会といたしまして、拡大強化するという方面に力を注いでいただきたい。ちよつと私の希望を述べておきます。
○堀川委員長 ただいま中川委員のおつしやつた観光問題、いわゆる國立公園部を課にするということに対しては、ほとんどの委員議員の方も御反対のことと存ずるのであります。非常に重大な問題でありますので、ひとつ政府当局におかれましても、政務次官におかれましても、できるだけ現状、できれば現状以下にやつていただきたいということが希望であると思うのでありますが、何とか現状の部でとどめておくということに御努力を願いたいと考えます。私委員長といたしましても、この点に対しましてはできるだけ話しに参ろうと存じておりますが、政務次官におかれてもできるだけ御努力願いたいと存じます。どうぞよろしく。
○亘政府委員 ただいま中川議員からお話になりましたように、観光事業というものが、その國の一國の経済面において非常に重大な地位にあるというお話でございまして、仰せごもつともでございます。ひとり日本だけでなく、むしろお話のようにスイス、フランス、そうした國が第一次欧州大戰後、観光ということに対して非常に力を入れて、そうしてその國の財政をまかなつたということは、私どももよく承知しておるところであります。しかし今日問題になりました國立公園と観光ということの関連についてでありますが、厚生省の國立公園部といたしまして、観光との関連において今まで力の入れ方が少かつた。そうしてその目的が主といたしまして厚生行政という点だけに力を入れて参つたわけでありまして、運輸省の力の入れましたのが、御承知のように以前からありました観光なのでありまして、そうして運輸省が観光というような名前のあるものを持つておつたのであります。私は、今日日本政府といたしまして、観光事業に力を入れなければならないということは当然だと思うのでありますけれども、それが必ずしも國立公園部においてのみこのことをやる必要はないと思うのであります。國立公園部と運輸省のトランス・ポーテイシヨンの方面と、この二つが一緒になりまして、そうして全般的の――ホテルのことからそうした設備を全部取上げまして、全般のことについて力を入れて行くという形から、独立した厚生省の國立公園部と、運輸省の、今案になつておりまする観光局という問題がありますが、これらを一緒にいたしまして、そうしてほんとうに日本政府の観光事業の一つになることが理想ではないかと思うのであります。そういたしますれば、國立公園部を部から課に下げたとかなんとかいうような考え方がなくなつて、観光事業として日本の財政をまかなうという大きな意味からいたしまして、私はさらによい結果になるのじやないかと思います。今日いたずらにセクシヨナリズムをもつて、厚生省が当然観光をやらなければならぬとか、あるいは運輸省が観光をやらなければならぬとかいうような対立した考え方は、私は間違つておるのじやないかと思つておるのでありまして、そういう点につきまして、どうか國会特に厚生委員会といたしまして、この國立公園のあり方からいたしまして、観光と國立公園本來の立場というものをよく調和させまして、どういう形にして行つたら一番よいかという御決定を願えば、私どもはそのように当然処置して参りたい、かように考えております。
○青柳委員 ただいまの次官の御意見は、私も害は大賛成なのであります。今回の機構の改革に伴いまして厚生省の國立公園部が課に下り、運輸省の観光課が観光局に上るというのは、いかにもちよつ考えましておかしい氣がいたすのであります。元來観光事業に関係している役所は、厚生省で國立公園を受持ち、運輸省で外客の誘致を行い、また商工省におきましては、その外客に対しましていろいろ適当な物を買わすというようなことを行い、また道路をつくつたり、あるいは旅館をつくることにつきましてはこれまた建設省の関係に相なるのであります。また山林の関係は農林省、あるいは社会教育の関係は文部省というように、各省に観光事業の関係がわたつておるのでありまして、この際次官の御説のように、少くとも厚生省の風立公園関係の事業と、運輸省の外客誘致の関係と、商工省の外客に対しまして適当なものを買わすという方面の、この三つのものを一つのものに合せまして、新しい一つの役所を内閣の方につくられるのが一番適切だとわれわれは思うのであります。関連いたしまして私の意見を申し上げます。
○中川委員 ただいま政務次官からのお話は、私は了承いたします。しかし日本は御承知の通り、敗戰によつて軍備というものをまつたく放棄してしまつた。今後日本の立ち行く一つの方向といたしまして、観光事業というものは非常に大きな問題です。從つて政務次官の御説のように、できればここに観光省をつくるぐらいの意氣込みが必要ではないか。しかるにその観光事業の一環をなしておりますところの國立公園部を課に下げるということは、何だかここに後退を意味するような氣が私どもにはするのであります。もちろん行政機構の改革をおやりになる立場から見れば、その点読めないこともございませんが、部を課に下げるということ自体が非常に何だが後退を意味し縮小を意味するというような観念も與えますし、観光襲業の將來に対して一つの暗影を投ずるものではないかと私は考える。從つて政務次官のお話のように観光事業を一つにしたところの各省にわたつておりますいろいろな事業を総合的に連絡をしてやるということにつきましては、私はただいまも申し上げますように、観光省をつくるぐらいのことが必要だと思うのでありますが、これもなかなかいろいろな事情があつてそう簡單には行かぬだろうと存じます。ことさらに課に下げたために、國家的な見地から見ましてどういう利益があるかということにつきまして、私はただいまの問題でありますから詳しい研究はいたしておりませんが、この点につきまして政務次官に何かお考えがあるのでしようか。課に下げたために、どれだけ大局的見地から見て利得があるか、こういうことにつきまして、御意見を承りたいと思います。 〔委員長退席、松永委員長代理着席〕
○亘政府委員 その点私も中川委員と同じように、これは單に行政機構改革という一つの政策に基いた処理でありまして、いかにして簡素化するか。特にこれは他党の方のおいでのときに申し上げることはまことにおかしな話でございますけれども、私どもの民主自由党といたしましては、行政整理、行政簡素化ということを強く申しておつたのでありまして、どうしても國民に対する公約の一つとしてこれは断行しなければならない措置なのでございます。各省ともお互いにできるだけそうした線に沿つてプランを立てておつたのでありますが、なかなか從來からの行きがかり上、そう簡單に参らないような実情にあることは御承知の通りでございます。國立公園部を課に下げるごとによつてどれだけの利谷があるかという具体的な話になりますと、私もこれにどれだけの利益があるかというようなことを率直にお筋えするだけの研究も、また資料も持ち合せておらないのでありまして、まことに遺憾ではございますが、要するにあまりに直接大きな支障を來さないという、行政の簡素化という点のみに重点を置いたことであつて、今の観光事業との関連においてどうした重要性があるか、そうしてはたして部を課に引下げたときに、日本の観光事業そのものに対しての考え方が、薄いという印象を與えるかどうかという点につきまして、議論があると思うのでございます。なるほど一應の考え方によりますれば、國立公園部を課に下げるごとによつて、一般に重大な観光事業に対する熱意が欠けておるというふうに見られるおそれがないとは申されないのでありますけれども、実際今後やつて行きまする観光事業に対してのいろいろな施設その他の点において十分であらねばならないと思うのでありまして、ただちにここに部を課に下げることによつての直接な利益というような点については、なおとくと当局とも檢討いたした上でないと、私としてはお答えする準備ができておらないのであります。
○中川委員 ただいまのお説によりまして私痛感したのでありますが、國立公園部としまして非常に莫大な予算をとつておりまするために、國家財政の窮屈な今日、この予算をうんと減さなければならぬというようなことでありますならば、ただいま政務次官のお話もごもつともだと思うのであります。私も民主自由党に所属いたしておりまして、行政機構の改革その他につきまして、党の政策を推進しなければならぬことはよく存じております。また國民に対する公約を果すという見地から申しましても、当然のことだと存じます。しかしながらそういう國家経済の上に支障がないといたしますならば、部を課に下げたために何らか國立公園に対する國民の関心が非常に後退するという支障が一つ。いま一つはこれに携わつておりまする人たちが、非常な氣魄を失う、この二つが起つて來る問題ではないかと私は思うのであります。さなきだに、わずかな費用をもつてこの國立公園の運営に携わつておられる皆さんといたしましても、何だかそこに不愉快と申しますか、割切れない氣持が生ずるのではないか。わずかな費用で人を喜ばして使うというのが政治でありまして、現在の日本といたし角しては非常に財政の苦しいときでありまするから、相当の生活をして行く上に支障のない程度の俸給が出せないことはみな承知しておるので濁ります。せめて氣持だけでもゆつたりした氣持をもつて働かすことが、政治の衝に当る者の心がくべきことではないかと私は考えておるのであります。なおこの問題は政務次官におきましても御研究をいただきまして、そうして部を課に下げたためにそこに非常に重要な支障が生ずるということでありまするならば、私はあえてこれを固執するわけではありませんが、ただいま御説のような程度であるとしまするならば、なるべくこの程度に從來通り存置していただきまして、そうして各省と連絡をとつて観光事業の一環をなす國立公園に対して、ひとつ全力を傾注していただくように御配慮願いたいと思います。
○堤委員 これから予算に関する説明をお聞きするのでございましようか。私ども零時半から代議士会がございますし、また本会議にも出たいと思いますので、月曜日にでもしていただきたいと思います。少し話もそれたようでございますから……。
○松永委員長代理 堤委員から、議事進行に関する御意見が出ました。今委員農がちよつと退席になりまして私が代理をいたしておりますが、今日は会計課長から厚生行政の予算面に関して説明を聽取いたしたいと存じておつたのであります。なお國立病院の関係者が多数陳情に参つておられまして、先般もむだ足でお帰りになりまして、今日は時間が短かくてもぜひというお話もありますし、この陳情を十分間でも先にお聞きしたものか、あるいは政府委員の予算に関する説明を先に聽取しましようか、どちらにいたしましようか。
○田代委員 予算の内容は当然國立病院の問題とも関癖がありますし、陳情にわざわざ來ておられる方から陳情を聞かしていただいて、その上で、予算問題はやはり三十分や一時間では徹底いたしませんので、月曜日にでも十分納得の行くようにお話していただきたいということを希望いたします。
○松永委員長代理 ただいま田代委員から御意見が出ましたが、いかがなものでしようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松永委員長代理 それでは高田政府委員よりの予算面に関する説明の聽取は、月曜日ということにいたします。時間は追つて御通知申し上げます。ただいまから國立病院の陳情團の方よりの聽取を懇談会の形式で承りたいと存じます。 本日の厚生委員会はこれにて散会いたします。 午後零時二十五分散会