建設委員会 第31号
- 発言数
- 25 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1949/10/24
会議録
○淺利委員長 これより開議を開きます。 本日は閉会中最後の委員会でありまして、審査事案に対する結論を出したいと存ずるのであります。この際各小委員会の報告を求めます。 まず住宅復興対策小委員会より願います。住宅復興対策小委員長内海安吉君。
○内海委員 住宅復興対策小委員会の経過を簡単に御報告申し上げます。 小委員会は住宅復興に関する緊急対策を審議する目的をもつて、本年五月三十一日設置されたのであります。この間委員会を開きますこと五回にわたつております。そしていろいろ建設省当局並びに関係官の意見を聴取いたしまして、さらに進んでいろいろな点において実情を調査いたしました結果、一つの結論を得たのであります。本問題に関連することがまことに多方面にわたるものでありまして、検討を要する事項もなかなか複雑多岐であつたのであります。この委員会において何を取上げて審議するかということが最初に論議されたのであります。 第一に住宅不足の現況を調査する。いかなる地域のいかなる階層、またいかなる職業の者が最も住宅に困つているか、さらに主要都市について、対象の分析などがいろいろと各種の方面から検討されたのであります。第二には、住宅対策の基本方針についてであります。公営賃貸住宅、国庫補助、地方費起債の条件、あるいは産業労務者住宅問題について、給与住宅であるとか融資の方法であるとか、さらに個人住宅の方面において長期分譲住宅、一般個人住宅などを研究いたしまして、以上三種類がいかなる割合に建つて行くか、また建てねばならぬかということについて、研究したのであります。その構造別あるいは規模別、形式別、これらの戸数の算定、年間所要資金、資材、労務の算定、年次計画などを研究いたしました。さらに第三におきましては、資金対策でありまするが、国家予算において住宅対策費の占める位置、公共事業費、その他地方債のわく、足らざる分の補給策、長期低利資金融通の方策、見返り資金、大蔵省預金部資金、保険積立金、その他の特殊の金融機関の資金、一般会計よりの特別融資、その他いろいろな点に向つて研究検討したのであります。第四には、貸家並びに不燃家屋に対する助成方策であります。貸家の補修に対する国庫補助、貸家並びに不燃家屋の建設に対する、主として不動産取得税の減免税、民間の貸家の建設及び不燃家屋建設に対する国庫補助などでありました。第五には税金対策であります。不動産取得税の税率軽減の見込み、特に小住宅に対する減免などでありました。第六には土地問題であります。公営住宅用地の取得、公営住宅用地の買収費及び造成費には、国庫補助を必要とするかどうか。都市計画法による一団地住宅経営として取得する方法は、いかなる方法をもつてするか、庶民住宅臨時措置法、こういうような単行法が必要かどうか。区画整理の推進並びに整理済みの土地に対する建築制限の緩和などを取上げました。第七には家賃問題であります。新旧家賃の著しい差をいかにして調節するか、家賃支払い能力、居住権の強化などについて研究したのであります。第八には建築費の低下に関する問題でありまして、建築費の分析、大量生産工法、現行請負制度の検討などを取上げたのであります。その他現在建築後における消防法によつていろいろな制約を受けておる点に関する法的の処置について研究されたのであります。 このうち最も緊急を要することは、現下の住宅不足をいかにしたならばすみやかに克服し得るかという問題であります。これに対しましては、現在公共事業として行われている公営賃貸住宅を、さらに強力に推進するとともに、他面民間の建設が資金に行詰つている現況にかんがみまして、住宅金融に対して特別の措置を講ずる必要があります。後者に関しては、すでに政府においても五十億の出費を予定しておりますが、これを最も有効に活用するために、適切なる機関を設置せねばなりません。また産業労務者住宅に対しては、極力事業主の住宅建設を勧奨し、これに対しても資金等の便宜を与える必要があると考えられた次第であります。以上述べましたような住宅供給の助成に関しましては、単に政府の行政措置によるばかりではなく、これを根拠づける基本的立法を必要とするので、その法律案の構想についても慎重に審議いたしました。 次に住宅の質の問題でありますが、毎年火災による住宅の被害は甚大に上つておる現況にかんがみまして、都市住宅不燃化の問題は特に重要であります。さらに国民の住宅標準をどの辺において、いかなる程度の住宅を目標に供給を行うかということも、都市住宅スラム化防止の観点から大切な問題であり、ある程度前述の供給助成法中に織込む必要があります。しかしさらに住宅の現状を静かに調査し、詳細に考究いたしました結果、社会経済情勢をも勘案の上、住宅の基準を決定し、その最低限を確保するがごとき法的措置に関しましては、将来に対する準備として、総合的調査を本委員会でさらに研究する必要があると存ずる次第であります。 このほか住宅の問題と都市計画事業との関連性、特に区画整理を促進することが、戦災復興の先決条件である点に関し、また貸家経営の採算上より見た場合には、現行の地代、家賃の統制令に改訂を加える必要があるのではないか等のことも論ぜられたのであります。 以上のうち重要問題をとりまとめまして、とりあえず緊急住宅対策要綱を作成いたした次第であります。本案の内容につきまして、いささか御説明申し上げたいと思うのであります。 まず住宅供給助成五箇年計画を推進することである。本年七月末における住宅下足数は、三百五十余万戸と算せられているが、特に都会地において極端な過密居住をしているもの、非常な遠距離通勤を余儀なくされているもの等のみにても、百万世帯に近い状況である。政府はこのうち、約六十万世帯を対象として、今後五箇年間に特別の供給助成を行わんとしているが、これは住宅政策上の最低限と見られるので、予算措置等に遺憾なきを期して、強力にこれを推進すべきであるという結論を得たのであります。 さらに公営賃貸住宅の建設を強力に実施することである。現在民間の貸家建設は、家賃統制の関係や経済情勢から、ほとんど期待し得られない状況であるが、一方資金なき戦災者、引揚者及び低収入の勤労者等は、いずれも貸家に対する切実な要求を絶叫している。これに応ずる唯一の解決策は、国庫補助による公営住宅の建設にあるのであります。従つて、前記五箇年計画に基き、毎年最少五万戸を目標として建設を推進することが、絶対に必要である。なお公営住宅は、将来不良住宅化するおそれのないよう、あるいは不燃建築を採用し、あるいは平面や配置上の考慮を払うなど、質的にも最低限度を確保せねばならぬという結論を得ました。 第三には、民間の住宅建設を伸張せしめること。現在の膨大な住宅不足と、毎年十七万を下らざる火災や腐朽のための喪失とに対処するためには、前項の公営住宅以外に、民間の建設二十万戸ないし三十万戸を期待せねばならぬ。民間の住宅建設を自由に伸張せしむるため、これを阻害するごとき要因はすべて排除されねばならない。時代に即せぬ法令等は、すべてこの目的に沿うごとく改廃さるべきであり、市街地建築物法、消防法等も手続を簡易化し、有効に働くよう改訂されねばならぬという結論を得たのであります。 第四に、住宅金融に対する特別の措置を講ずること。資金不足が民間建設の根本的障害となつている現在、長期低利資金の融通は、これを救済する唯一の方法である。しかるにかかる採算のとれない不動産金融を、民間の金融市場に期待することは困難であるから、政府出資による特別な金融措置を行うことが必要である。これに対しては、すでに明年度五十億円の政府出資が予定されているが、その方法については未確定である。既存金融機関に業務を代行せしめる方法等も考えられているが、住宅金融は金融政策と並んで住宅政策の一環であることを忘れてはならない、すなわち単に確実なる融資を行うのみでなく、それによつて建設される住宅が一定の基準を守り、かつ居住する世帯は住宅困窮者でなければならぬ。そのためには金融並びに技術の両面に責任のある独立機関を設置して、住宅行政主管大臣の指導監督のもとに運営されることが適当である。なおその運営については、従来の公団のごとき結果を招かざるよう、特に経営の合理化、能率化、民主化等、特別な考慮が払わるべきである。 第五に、住宅用地の取得を容易ならしむること。住宅用地の取得は次第に困難となり、特に集団的に住宅を建設する場合は、適地が得られない状況である。公営賃貸住宅建設の場合は、その公益性にかんがみ、用地取得に対して強権を与えるごとき法的措置を講ずるとともに、民間の不動産市場を活澄ならしめるあらゆる方策を講ずべきであるという結論を得ました。 第六には、産業労務者住宅の建設に特別の助成を行うこと。重要産業の労務者に対しては、職場の近くに安定し得る住宅を与えることが、労働能率を増進し、産業復興の基礎を確保するゆえんである。政府はさきに臨時炭鉱労務者住宅建設規則を公布し、炭鉱労務者住宅に対する融資及び資材のあつせんを強化し、昭和二十一年度以来、三箇年間に住宅五万二千戸、合宿所四百五十棟、厚生施設四千六百棟の建設を助成し、石炭の増産に努力した。しかるに戦災都市における鉄鋼、肥料、造船、その他の重要産業労務者に関しては、何ら特別の措置が講ぜられていない。この際、政府は、一定数以上の労務者を雇用する重要産業の経営者に対して、労務者住宅の供給を強力に勧奨し、かつこれに必要なる資金の融通、資材のあつせんに対して、特別の便宜を与えるべきであるという結論を得ました。 第七には、住宅供給助成に関する法律を整理すること。住宅供給に関する現行の法令としては、住宅組合法、貸家組合法案等があるが、いずれも戦前の立法で時代に適合せず、かつこれを裏づけする金融措置に欠けていたため、ほとんど活用されていない。また国が最重点を置いている公営賃貸住宅に対しても、これが国庫補助に関しては、現在何らの法的根拠がなく、単なる行政措置として行われているのにすぎない。この際、住宅供給助成に関する総合立法を行い、公営賃貸住宅に対する国の補助を規定するとともに、住宅金融機関の設立、産業労務者住宅の建設に対する助成等をも明確にし、また住宅組合等に関しては、時代に即した規定を整備し、これに織り込むことが適当である。本立法は可及的すみやかに行い、おそくとも次期通常国会に提案すべきである。 第八に、不動産取得税をすみやかに撤廃すること。不動産取得税が二割の高率を課せられていることが、住宅建設の大きな障害の一因となつている。今回シヤウプ使節団が、この税を全廃すべきであると勧告したことは、まことに時宜を得た当然の措置と考えられる。かかる勧告が明らかになつた以上、過渡期における民間建築の手控えも予想されるので、政府はすみやかにこれを採用し、昭和二十五年一月一日より実施するよう、あらゆる困難を排して努力すべきであるというところの結論を得ました。 第九には、戦災地の土地区画整理を推進すること。土地区画整理の遅延が住宅建設を阻害している現情にかんがみ、再検討された都市建設五ヶ年計画はこれ以上遅延しないように、政府はこれに対する財政的措置を強化するとともに、関係者はその完成に対し、一層の努力を傾注すべきであるというところの九つの結論を得たのであります。 幸いに諸君の御賛同を得ましたならば、本委員会の決議としてこの線に沿つて政府に勧告し、また連合軍総司令部の了解をも得たいものと存ずる次第であります。なおこれが実現のためには法案の細部にわたる審議、住宅金融機関の組織機構に関する審議など、重要なる事項が山積しておる状況であります。引続き次の国会においても、本小委員会を継続されんことを委員長において特に御配慮願いたいと存ずる次第であります。本会期の終了とともに一応本小委員会の任務を終了することとなりましたので、ただいままでの経過並びに結果を簡単に御報告申し上げまして、これをもつて終りといたします。
○淺利委員長 次に地方総合開発小委員会の報告を求めます。地方開発小委員長田中角榮君。
○田中(角)委員 ただいまより地方総合開発小委員会における審査の経過並びに結果について御報告いたします。 本小委員会は去る九月十五日設置、十月十二日第一回小委員会を開いてより以来、四回にわたり地方総合開発問題について、あらゆる角度より慎重に審議いたしたのでありますが、その分野の広きにわたるため、今にしてなお全分野にわたり審査を完了できないことは、はなはだ遺憾でありますが、休会中設置せられた小委員会でありますので、一応の御報告と相なつた次第であります。 第一回小委員会において、地方開発について調査官庁である建設省管理局企画課長を招致、地方開発に対する計画、方針、実績等に関し説明を聴取しましたが、本件については、在来各都道府県において、各箇ばらばらに調査立案され、かつ中央官庁においても経済安定本部、農林省、通産省、建設省その他分割運営せられておるの実状にて、これが各省間の連絡も必ずしも円滑ならず、単に建設省管理局の説明をもつてしては、その全貌の把握は困難なる実状を承知いたしたのであります。現在各方面において、わが国戦後の国土計画、地方総合開発問題が取上げられつつあり、かつ米国テネシー・ヴアレー等の輝かしい記録と実績に徴し、わが国地方開発に対し、根本的に再検討の目標をもつて審議が続けられたのであります。 まずわが国現在の地方総合開発に対する政府機構は完全であるやいなや。その運営ははたして妥当であり、再編の余地なきやいなや。なお地方開発問題中最も大きな位置を占むる電源開発、なかんずく熊野川。北上川。只見水系等に関する問題。これに密接不可分である河水統制、河水利用、河水管理等が、現実に調整せられているやいなや等、重要案件の審議に対しては、政府側の説明を聴するだけにては真にその目的を達することの不可能なるによりまして、広く関係民間団体、学識経験者を参考人として招致、意見を聴取したのであります。 第二回、十月二十日は、地方総合開発についての一般論を議題となし、参考人として東京都建設局長石川榮耀君、東北興業株式会社総裁濱田幸雄君、経済安定本部資源調査会事務局長安藝皎一君、以上三君に、政府側説明員として経済安定本部開発課朝日、畠山の両技官、農林省農地局建設部排水課長小川技官、建設省河水局利水課長天野技官の、以上六名の出席を求めた次第であります。 第三回十月二十一日は、参考人として元ダイヤモンド社社長石山賢吉君、日本発送電株式会社総裁大西英一君、日本発送電株式会社土木部長理事白井君、群馬県副知事山崎丹照君、福島県土木部長井岡政雄君の、以上五名であり、当日政府より説明者として通商産業大臣稻垣平太郎君、資源庁長官進藤武左エ門君、同電力局長武内征平君が出席せられました。 第四回の十月二十二日は、参考人として日本産業技師協会理事高橋三郎君、野口研究所研究員山田勝則君、元日本電力技師長石井頴一郎君、日本興農株式会社社長萩原俊一君、新潟県土木部長五十嵐眞作君の、以上五君であります。以上参考人並びに政府委員の陳述及び委員間に行われた質疑の大要を申述べます。 すなわち二十日の第二回、地方総合開発小委員会において最初に陳述いたしましたのは、東京都建設局長石田榮耀氏であります。その大要は次の通りであります。総合開発計画を原則的に言へば、常に社会面、文化面を忘れてならぬということである。すなわち一方的開発は社会に対して無責任な結果を及ぼすこととなる。この点テネシー河域の開発は、河域住民に正常なる文化面を与えたことに、その特徴があると考へられる。また現今の開発は、電力の開発がその指導要素となり得ると考へられる。従つて河川水系別による開発が今日における最も実行性のある開発の仕方ではないかとも考へられる。現在只見川、熊野川等有力な開発区域が考へられているが、同時にテネシー開発がニューヨーク、ボストンの文化の偏倚の修正として考へられたと同様に、東京の過重文化に対して、利根川の総合開発が考へられるべきである。また一つの重要な課題として、都市と同様な文化面を農村に与へるという農村計画が必要である。このためには現在の都市、農村の行政区域の変更と、さらに低廉なる開発電力とを結びつけた農村工業を考へたい。さらに日本には山麓に優秀な人口が豊富にあり、これと近くにある水力電気とを結びつけたい。従つて日本の国土計画としては、一方において大都市の救済と、一方において山麓の工業化にあり、開発にあたつては常に社会計画を念頭に置かねばならないというのでありました。 次に資源調査会事務局長、安藝皎一氏より参考意見を聴しました。その大要を申しますと、現在国内資源はまさに浪費されんとしており、資源の安定化をねらう必要がある。それには資源の有効なる保全、利用、開発をせねばならないが、現在のところ、基礎的調査がまつたく不備である。それは現在まで相当の調査が行われてきたのであるが、場所によつて調査方法が異るため、全体として使ひものにならぬ場合が多い。従つてまず土地、水、エネルギー等の基礎的調査が必要である。開発計画にあたつては、それによつて住民を安定した生活へ導かねばならないと考へる。自然の内容は統一性を持つているものであるから、資源賦存の程度、その使われ方をよく調査の上、永久に国民生活に役立たさせるようにしたい。また地方々々の特色を生かした開発の仕方を決すべきであるが、地方の自給自足だけを考へるべきでなく、日本全体を一つのものとして考へたい。これら資源開発にあたつては、その開発の機構が必要であり、高度の開発を要する所、たとえば特定の河域等においてはTVA式のものが必要であると思う。しかしすべてがこの方式をとることは好ましくない。TVA法においては洪水防御、農地改良、舟運の便が目的であり、電力は二次的なものと規定されてあるというのでありました。 第三番目としまして、東北興業社長濱田幸雄氏に、東北地方の総合開発計画につき、参考意見を聴取いたしました。その大要は次の通りであります。東北興業は、その事業を電力と一体に置き、分身として東北振興電力株式会社が創立されたが、戦時中日発に合併され、似来半身不随の状態にある。しかして本年八月、再建整備計画が認可されたので、電力事業の再編成に対し、深い関心を持ちつつ、東北興業の新しい態勢を企図しつつある。東北の開発は北上川にあり、さしあたつて膽澤川、猿ケ石川、丹藤川、の電源十万キロワットの開発を考え、これにカーバイト工場を結びつけ、総額二百億円の事業を考えているが、現状ではたしてこれらの開発ができるかどうかは疑問であり、出資等具体的にいかにするかを研究中である旨の意見でありました。 次に政府説明員としまして、第一に安本開発課長代理より河川総合開発及び地方計画について、第二に農林省灌漑排水課長より開拓総合開発について、さらに建設省利水課長より河川総合開発計画について説明を聴取いたしましたが、増田委員より奥只見、尾瀬原開発について、文部省厚生省よりの天然記然物たる高山植物の保存並びに国立公園問題との交渉はいかんとの問いに対し、安定本部当局より、文部省当局は尾瀬只見開発審議会より退会しましたので、その後の交渉はないとの答弁がありました。 さらに二十一日、参考人として最初に陳述いたしましたのは、日発総裁大西英一氏であり、電源開発計画並びに只見川開発計画につき意見を聴取いたしました。その大要につき申しますと、只見川開発日発案の根本方針は、同川のエネルギーを日本の電力事情にいかに役立たせるかにあり、渇水期の電力不足を補うことを目的としている。その内容は即設六箇地点の増設を含めて、計二十一箇地点に堰堤を築造し、百四十四万三千キロワットの発電をなし、その総工費七百八十八億円、一キロワット当り十三円七十五銭の建設費を要する。また建設上、地元において隘路もなく、中流まで鉄道あり、しかも田子倉まで道路があり、また只見川の河状により、発電に弾力性のあるものができる。これら計画に関する調査は終了しており、電気事業全体よりながめた場合、この本流案が最善のものと信ずる。しかし実施にあたつては、なだれ、地質等さらに調査する必要があり、現在調査中である。また開発にあたつては、TVAのごとき公社による開発も考えられますが、しいて日発案を固執するものではない。只見川の包蔵水力は国内既設発電力の三分の一を占めるもので、それはどうしても日本の電力事情の上に立つて、その使用方法が決められるべきであるとの意見がありました。 次にダイヤモンド社長、石山賢吉氏より、同問題について、日発案、新潟案は発電量及び工事費の点で大差がない。しかして日発案は、只見川の電力を火力補給を第一に考え、関西方面に送るごとく計画している。関西への送電にはロスがあり、さらに関西には熊野川、琵琶湖等の有力なる地点があり、関西への補給は関西で可能である。しかもピーク用のものとして発電する上流の堰堤は、建設に八年もかかる状態にある。イタリアにおいては、水力発電は地元優先使用を原則としており、只見川の電力は関東、東北で使用するのが当然である。新潟県は只見の水源地点において、冬期五箇月間積雪のため被害をこうむり、さらに下流は洪水の災害を受けておるから、その代償として当然、只見川を流域変更して、新潟県に落すべきである。しかしながら、新潟案中での田子倉よりの流域変更は、多少むりがあると思われるが、奥只見からの流域変更は容易であり、最も良案であると考える。ともあれ只見の開発は総合的に判断して決定すべきであるという意見があり、大西日発総裁に対して、同君より、日発は新潟案について十分調査を遂げておらず、日発案と新潟案を比較することは軽卒ではないか。日発案はダム式であり、田子倉より上流に対する技術的調査も未完了の現在、工法その他に対して自信があるのか。只見水系の発電量は、奥只見にあるので、田子倉より上流が、技術的に見てダム式は最大難工事とされるのであるが、これらに対して日発は確信があるのかとの発言について、大西総裁並びに白井土木部長より、同地点に対する調査はまだ完了していないが、現在のところ日発案がよいと思つているだけであり、これが国家的に見て開発されるのであるから、よりよい案があるなら日発案を固執するものでもなく、日発が必ずしもこれが開発に当らなくてもよいのであるとの発言があり、また電源開発は最も大きな問題であり、ただに内地の電源開発工事の経験者だけの調査立案ではいけないと思うが、現在の日発技術陣容の中に、大陸における経験者はおるかとの、小委員長である私の質問については、大西自発総裁から、現在日発技術陣容の中には、大陸における経験者は一人もおらないとの意見開陳がありました。 次に福島県土木部長、井關正雄氏より、福島県側の意見を聴取いたしました。その大要を申し上げますと、奥会津には森林資源、水力資源、鉱産資源等相当の資源の蓄積がある。特に低廉なる電力の開発により、県内に硫安、人造繊維等の工業が可能である。本流案、新潟案のいずれにせよ、流量と落差が大体同じであるから、キロワツト・アワーにすれば、両案ともほとんど同じであるが、キロワット当りの建設費が本流案の方が少い、電気を加工して輸出しなければならない今日、かかる建設費の安い方をとるのが妥当である。また只見川を開発することによつて、毎年生ずる洪水の防御及び六千町歩の改良、四千町歩の開田により、五万石の増収が期待される。さらに開発された電源は、地元において優先的に使用したい。開発の実体はだれであろうとも、福島県としては本流案による一日も早い開発を要望するということでありました。 次に群馬県副知事山崎円照氏より、尾瀬原の開発につき参考意見を聴取いたしましたが、その大要は、尾瀬沼を利根川に落すことは、只見川に落すより、落差において一割のロスになるが、現在利根川は毎年のごとく洪水に見舞われており、このため先般利根川改修改訂計画により、上流において毎秒三千立方メートルの調節をすることになつており、矢木沢その他の貯水池を洪水調節に使用し、これがため失つた電力用貯水を尾瀬原でカバーする必要がある。また関東平野下流地域は、灌漑用水下足に悩んでおり、このための用水が必要である。と同時に東京の上水直用水の確保もいたさねばならない。また利根川は最近河床上昇し、舟運機能を減殺しており、これがため、渇水期にある程度の水量を上流より放流する必要がある。かかる観点から尾瀬原の水を利根川に落すことが、只見川に落すより優位にあり、利根川総合治水対策上、国家的に得策であるという意見でありました。 次に進藤資源庁長官及び武内電力局長より、電源開発につき説明を聴取いたしました。 さらに稲垣通産省大臣の出席を求め、地方総合開発の方式について、また米国へ派遣する電力技術者の選定等につき、大臣の説明を聴取したのであります。 武内電力局長その他に対し、今村、増田両委員より、日発は現在各地にダムを築いておるが、ダムが他の河水統制、河水利用ということを考えないでつくられるため、河床は上り、周辺に重大支障を来しておるが、将来なおかかるむりなる計画をするのであるかとの問に対し、十分調査研究いたし、ダムの設置により、害を他に及ぼさないようにするとの答弁がありました。 なお稲垣通産大臣、進藤資源庁長官並びに武内電力局長に対し、小委員長である私より、現在日本の電源開発は、電力部門よりだけ見ての角度から開発されておるが、米国テネシー・バーレーの例にもある通り、総合的に開発されなければならない。その意味でも現在の電力部門については、機構の一大再編が行われなければならない。只見川水系のごとき、敗戦日本に残された唯一の大電源開発に対しても、日本技術陣の粋は朝鮮鴨緑江、満州における松花江、北支等大陸において実績を上げたことにかんがみて、広く材を野にも求め、ただに日発の技術陣をもつてつくられた案が最良なりと断定することはよろしくないと思うがいかん。日発技術陣には大陸の経験者は現在一人もおらぬとの日発総裁の発言もあつたが、より高度より見て、より高率的効果をねらい、これが対策については万全を期さねばならない。その意味で電力開発部門として審議会を設け、何水統制利用、農地開拓部門のエキスパートも入れ加え、技術的には野にある大陸経験者も動員されねばならぬと思うがいかん等の質問に対し、国家的見地より見て、よりよい案、より効果的に考えて、お説にまつたく同感である旨が述べられました。遣米調査団は電力局と日発だけであるが、その他に何川、地方計画、農地のエキスパートも入れてはいかんとの質問には、今度は電力に関する専門的なものを研究するだけであるため、発表のような人選をなさざるを得なかつたのである旨答弁がありました。日発再編成だげによつてわが国電源部門の解決をはかることなく、別に電源開発機関をつくるというがごとき案はないかとの質問に対し、通産大臣は、過去において自分もそういう意見を持つていましたし、それも一案であるとの答があり、池田委員より、外資導入に対する政府の意見がただされたが、種々研究中である旨の答弁がありました。 さらに二十二日には、参考人として最初に、産業再建技術協会理事高橋三郎氏より、河川総合開発及び只見川総合開発につき、参考意見を聴取いたしました。その大要は次の通りでありました。すなわち、一般的に水資源は最も有効に開発すべきであり、小なる資金で有効なる開発をなすべきである。なぜ只見川が今まで開発されなかつたかということは、只見川は緩勾配であり、電気的にみて有利でなかつたからである。只見の本流をダム式によつて開発するには、十年以上の年月と千億円近い資金を要し、これを一拳にやることには反対する。しかしながら奥只見より流域変更して、信濃川に落す新潟案の一部、湯ノ谷、小出の案は、きわめて安い電力が得られ、有望である。これによれば、莫大な資金の蓄積を要せず、時をかせぐことが可能である、という意見でありました。 次いで野口研究所員山田勝則氏より、同問題につき参考意見を聴取いたしました。その大要は、日本における開発可能電力は、四十万キロワットもあり、将来は明るい。しかして河川の開発には、水力と治水もしくは灌漑に関連して研究しなければならない。野口研究所において、現在研究中であるところの琵琶渇は、日本の中央であり、これの湖面低下を考えると、火力の代用にすることができる。さらに淀川洪水防御のため、木津川にダムを築造し、これと琵琶湖を連絡すると、四十ないし五十万キロワットの発電が可能になる。また北山川七色にダムを築造し、水元へ水を落し、十二億キロワツト・アワーの発電と同時に、森林資源の開発を考慮している。その他目下利根川、北海道石狩地区等について研究中である旨の発表がありました。 次いで、元日本電力技師長石井頴一郎氏より、河川総合開発計画につき、参考意見を聴取いたしました。その大要を申しますと、アメリカでは最近テネシー、ミズーリ、インペリアル河のごとく、河川総合開発には、洪水防御、灌漑、水力発電、工業用水、航運等、総合的に企画されている。ソビエトにおいても、ドニエルブル河には航運と水力とを考慮している。現在自分の研究している熊野川は、大阪に近く、総合的に開発してしかるべき地点である。この小鹿のダム地点は砂利層が百二十尺もあり、深過ぎるとの反対があるが、フーバー・ダムのごときは百三十尺も掘鑿しており、日本の従来の考え方が小さ過ぎるのである。また水元へ落す流域変更等は、河口の状況をよほど考えない限り疑問である。またダム築造にあたつては、同時に砂防工事を行わねば、土砂の堆積により、その機能を失い、さらに上流に被害を及ぼすものである。後つてかかる観点よりして、河川の開発はこれを一会社で行うと、発生電力の損得のみを考え、総合的に実施しないので、熊野川とか只見川とかの高度の開発は、TVA式に特定の官庁で、国家の力でこれを行うことが絶対に必要である、との意見でありました。 次に日本興農会社社長荻原俊一氏より意見を聴取しました。氏は主として東北地方の開発につき意見を述べたのでありますが、その大要は、東北には未開発の水力が豊富にあり、これが開発により、豊富な石灰石を加工して石灰窒素を製造し、または合成繊維を製造し、さらに輸入燐鉱石と石灰石とで燐酸肥料をつくることが可能である。また新庄附近の亜炭による大火力発電所を設置することが必要である。現在電気料金は地域差がなく、このため東北は取残されている。一般的に水力の開発方式は、その利用面によつて決定されるもので、只見川の場合もキロワットが欲しいのか、キロワツト・アワーが欲しいのかによつて決定する。しかして今後電源の開発にあたつては、治山、灌漑、水道用水等、総合的に考慮されなければならない。現在の政府の機構をもつてしては、各官庁のセクシヨナリズムのため、総合的な企画ができない状況にある、とのことでありました。 最後の参考人としまして、新潟県土木局長より、只見川総合開発計画につき、新潟県側の意見を聴取いたしました。その大要を申しますと、只見川の開発方式としては、河川の完全利用を考えねばならないが、日発案は、只見川の水力を火力の代用として、単に電力政策の面より考えているが、只見川はダム式による開発は必ずしも有利ではない。むしろ奥只見より流域変更をなす新潟案の方が、技術的にも、また経済的にも有利である。すなわちこれにより四十三万石の増収可能となり、さらに発電地点は鉄道に近接しているので、建設に便利である。またこれら発生電力は地元及び関東にて消費すべきものである。なお流域変更は、只見川全流域七千平方キロ中わずか七百平方キロであり、しかもこの面積の過半は新潟県が占めており、流域変更は当然考えられてしかるべきであるとのことでありました。 以上をもちまして参考人の喚問を終り、小委員会としては、きわめて得るところがあつたのであります。なお小委員長たる私より、新潟案は日発案に比べて急造案の感なきを得ないと思うが、確信ありやとの問に対し、急造案という見方もあるが、技術的に在京技術団体等よりも調査設計を応援されたものである、少くとも建設については確信がある、との意見があり、次いで新潟県は本問題の調査その他についていかが考えておるかとの問に対し、県は調査費百万円を支出しておるが、これでは全きを期しがたいので、国会、政府において十分研究調査くださることが、国家的に見て最良なる策であり、新潟県はどこまでも目案を固執するものではなく、国家的に見て慎重審議願いたいとの考え以外にないのである、との答がありました。 以上四回にわたります小委員会開催の結果、本小委員会といたしまして、一応の結論を得ましたので、ここに御報告いたす次第であります。 結論の第一といたしましては、地方総合開発の基礎となるべき各種統計及び調査資料が、現在まできわめて不統一、無計画に行われて来ているので、これが調査を確実にする必要があるということであります。これは従来その場その場で、それぞれの目的のために調査した結果によるものであり、また調査に対して、きわめて冷淡であつたゆえであり、かかる状態では政治の科学化はとうてい望めない状況にあります。従いまして、今日資源の基礎的調査に十分考慮をいたさなければならないのであります。かかる一定の方針に基いた、確実な基礎調査が完備してこそ、初めて完全なる計画が成り立つものと信ずるのであります。 第二といたしましては、一般的に地方総合開発計画のあり方についてであります。地方総合開発計画は、総合国土計画の一環として計画すべきで、決して地方の自給自足を考慮すべきではなく、あくまで全体的な角度から検討して、地方々々の開発計画を樹立すべきであると考えるのであります。またその計画は、地方々々の特色を生かし、各資源の統一的結びつき、すなわち治山、治水、灌漑、水運、発電、交通、さらにこれが及ぼす生産面、社会面、文化面等を総合的に考慮し、国民生活の向上が期待さるべきであります。またこれが計画には農村計画を織り込み、都市中心に偏せず、農村に文化面を与えるよう十分考慮する必要があります。 第三としまして、地方総合開発の区域の選定についてであります。当面考えられるべき開発区域としましては、高度の開発を要し、しかもその効果が大きいところを選ぶべきであり、大体類似せる、または影響あると推定される区域を、地方総合開発区域といたすべきであります。現在、只見川区域、熊野川と琵琶湖を含めた区域、北海道石狩区域等考慮されておりますが、何れも、早急に、総合的開発を要する区域であります。 第四としましては、開発方式についてであります。地方総合開発にあたつては、一部面のみの開発は、他部面に悪影響を及ぼすので、高度の開発を要する区域については、一目的のみを有する一会社に、その開発をゆだねるべきでなく、国家で開発に当ることを至当とするのであります。すなわち、現在開発の指導的要素である水力発電について申しますと、水力のみの開発を目的とする計画は、常にその収支計算に重点を置き過ぎて、他部面の犠牲を少しも考慮しないということがあり得るのであります。また日本の河川の特徴としまして、水力ダムは上流における植林、砂防をいたさねば、必ず堆積土砂によつて貯水池が埋没し、発電機能の減殺はおろか、洪水の原因とさえなるのおそれが多分にあります。従いまして、あらゆる面を総合的に計画する必要があり、このためには国家が開発に当るべきであり、たとえば、アメリカにおけるTVAのごとき機関で開発に当るのも一方法であると思考されます。 第五といたしましては、地方総合開発計画として、きわめて効果的であるとされているところの只見川総合開発計画についてであります。現在これが計画につきましては、日発案、新潟案及び群馬案があり、それぞれの立場より計画し、多少政治問題化している気味もありますが、その内容につきましては、参考人の陳述の中に述べておりますので、ここにその重複は避けますが、この問題を掘下げました結果、日発案については、(一)発生電力を火力補給として、冬期にピーク発電をなし、これを関西にまで送るごとく計画されている点、すなわち電力行政の点のみより考えている点。(二)上流部におけるなだれの調査は未完成なる上、上流部のダム建設には今後十年程度要する点等について、なお相当吟味の要があり、新潟県については、(一)流域変更による只見川ないし阿賀野川がいかなる河状の変化を来たすかという点。(二)、水路の施工に当つての技術的な諸問題等につき、なお一層吟味を要すべきものありとの結論に達したのであります。とまれこの両案は、それぞれの立場より計画されたものでありまして、只見川開発は、日本に残された最大の資源でありますので、総合的見地より、これら計画を十分検討の上、早急に只見川総合開発計画を決定すべきであります。従いまして、この際、各界の権威者を網羅し、あらゆる面より総合的に審議立案する高度の審議機関を設置すべきであります。さらに現在地方総合開発は、各省、各局ばらばらに行つており、何ら総合的な施策が講ぜられていない状況にあります。従いまして近々行われることになつておりますところの、電気事業の再編成ともにらみ合わせ、地方総合開発を総合的、一元的に取扱うべき高度の実施機関を設置する必要があると考えられるのであります。 最後に、地方総合開発は、日本経済の復興、国民生活の安定をはかるべく、今後に残された重要課題であしまして、その一般的問題については、もちろん具体的には、只見川総合開発計画も今後の掘下げを必要とし、さらに熊野川、石狩川等、種々検討を要する課題が残つておりますので、第六国会におきましても、引続き小委員会を設置し、十分検討いたすべきである旨、小委員会において決定いたしましたので、あわせて御報告いたします。 以上をもちまして、地方総合開発小委員会の審議の経過並びに結果いにつき、御報告を終ります。
○淺利委員長 ただいまの各小委員長の報告につきまして、これを了承いたすに御異議ありませんか。
○池田(峯)委員 この緊急住宅対策要綱の中で、第五の「用地取得に対して強権を与える如き法的措置を講ずる」ということがございますが、この点に関しましては、大土地所有者というものに対しましては、相当強権をもつて土地を買収するというような方法が講ぜられてもよいと思いますけれども、零細な土地所有者に対しまして、こういつた措置が講ぜられるということは、その人の生活上に大きな影響を与えるのではないかと思います。従いまして、さらに住宅小委員会において、こういう問題について、万全の対策が講ぜられなければならないのではないかというふうに考えられるのであります。すなわちそういつた人たちに対して、換地を与えるとか、あるいは応分の賠償を与えるとか、こういう裏づけがないと、強権的措置というのは、これはきわめてヒトラー的な、フアシスト的なやり方になるのではないか、この点一点につきまして、小委員長に対しまして、もう一ぺん住宅小委員会において案を練られることが必要ではないか、こういう意見を申し述べておきたいと思うのであります。
○内海委員 池田さんもやはりこの住宅小委員会の委員の一人として、われわれとともに連日御協議をされたのでありますが、大体第五の問題であります。強権発動云々ということは、戦災大都市に対してということを基本として考えたのでありまして、ただいま池田さんの御質問のごとき小都市まで及ぼすという考えはないということは、すでに私のこの要綱以外においての御報告でおわかりのことと存じますが、御質問の通りこれは戦災主要都市についてのみやりたいという考えを持つております。なおこの問題について、もう一度審議されてはどうかという御希望のようでありますが、これまた最後に御報告申し上げましたように、この委員会は本日をもつて終るのでありますが、委員長に私から要望いたしました通り、かかる重大な問題を、四回や五回の会合によつて決定することは容易でない。そこでなおこの委員会を継続してやつていただくようにという要望をいたしておりますから、池田君の御希望に沿うことができようと考えております。
○淺利委員長 別にこの両委員長の報告に対して、ほかに御意見ありませんか。――これを了承するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺利委員長 異議がないと認めます。両委員長の報告を了承することに決します。 次に閉会中の付託事件でありました国土計画、都市計画、治山、治水問題に関する件、住宅復興に関する件を一括議題といたし、なお報告を補足すべき必要ありやいなや等を検討するために日程に追加いたしたいと思います。御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺利委員長 御異議がなければさよう決します。なお本日は政府当局として、建設省より河川局、道路局、住宅局、都市局等よりそれぞれ課長が見えておします。この際当局に対する質疑または御意見がありましたならば、十分にお述べ願いたいと思います。
○内海委員 本日の報告とは別個というよりも、多少関連性を持つております戦災復興区画整理事業の遅延が、住宅復興の相当に妨げられている原因であることは、すでに御承知の通りであします。つきましては、この際都市局長もしくは都市局長の代弁者でもよしい、一言承つておきたいのであります。 第一点は、土地区画整理施行にあたつて、その換地予定地の決定がまことに不合理である。移転命令が出ても移転ができない場合があるのであります。この場合その換地予定地の決定に対しては、現在のところ訴願の道がない。まつたく泣き寝入りの状態になつているのであります。建設省当局は、これらの問題をいかに現在取扱つているか。この点についてはいろいろな方面において、いろいろな被害があるのであります。岩手県のごとき、宮城県のごとき、あるいは関西方面においても、しばしばこの問題を耳にしております。これは建設省として、一面においては都市計画のごとき一部面におきましては、住宅政策のみよりいたしまして、明快にこの問題を処理しておく必要があると私は考えます。この点に対して責任ある御答弁を要望するものであります。 第二といたしましては、現在の区画整理の換地決定は、ほとんど区画整理委員会の意向によつて決定せられている事情にありますが、ややもすれば、その地位を利用している者があると、とかくの風評が伝えられております。つまり東京都には東京都のいわゆるボスがおり、仙台には仙台市としてのボスがおり、盛岡には盛岡市としてのボスがおる。そのボスどもの意図するがごとく自由に決定されているのが、今日の現状なのであります。こういう方面に直接関係を持つておる都市局長は、一体どんな考えをもつてこういう問題を処理しておるのか、また将来いかにこういう紛擾を整理せんとするのであるか。これらに対して責任ある明快なる御答弁を望みます。 第一の質問の点は、この区画整理委員の不公平な換地決定によるものが、相当にあるのではないかと考えられるのでありますが、現在のところ整理委員なるものに対して、地方自治制のごとくリコール制がしかれておりません。いわゆる解職権の発動がないのであります。それがために、常にこれらのボスどもが、勝手なことをやつておる。こういう者にいわゆる市民平等の権利を蹂躙させて、安閑として都市局に納まつて、これをながめておるのかどうか。行政当局としては、これは当然考えなければならぬことであるばかりではなく、責任を持つて善処すべきものであると私は考えるのであります。この点に対して都市計画当局は、どんな考えをもつて臨んでおられるか。一方市民は不合理な換地を押しつけられる場合が多いのですが、変更方を希望しても、異議を唱えることができないということは、きわめて不合理で不明朗である。こういう点に対してどんなお考えを持つておられるか。建設省当局はこういう事態に対してこの際かくのごとき処置をとる考えであるという、明快な御答弁を望むものであります。まず第一にこれから伺います。
○八巻説明員 ただいまの御質問は、換地処分について異議の申立てができないことになつておるが、これは非常に不公平ではないかというお尋ねと、第二点は、都市計画委員会の委員が、非常にその地位を濫用して不公平な判断をする。こういう場合において、それを是正する道がないかという二点でございます。 第一点につきましては、すでに御承知の通り、都市計画法第十二条におきましては、都市計画による区画整理につきましては耕地整理法を準用するということになつております。従つて換地処分ということにつきましては、耕地整理法第六条で、特定の場合を除きましては、換地処分については異議の申立てができないということになつております。この趣旨は、おそらく換地設計というものが、非常に技術的な問題であるという点と、これが利害関係者の意思を代表して構成されているところの、区画整理委員会というものによつてきめられておるというふうな点から、こうした規定が設けられておと思います。すなわち衆議の決定を個個のクレームによつて阻害されてしまうということを許すならば、区画整理事業というものは、とうてい遂行できないという目的論から出ておるものだと思うのでございます。ただしかし、この場合におきましても、区画整理委員会の決定というものは、さらに知事によつて審査をせられまして、知事の認可がなければ、最終の決定に至らないわけであります。従いまして、実際の運用としましては、できるだけ行き過ぎのないように、区画整理委員会が決定する以前において、また知事が認可する以前において、十分当事者間の話合いをつけまして、具体的な場合におきまして非常な不公平がないように、円満な解決をつけた上で、区画整理委員会の決定に持つて行き、あるいは知事の認可に持つて行くというふうに、極力本省としても指導しておるわけであります。 なおこの委員会の構成、運営そのものに欠陥がございます場合に、これをどうするかという問題については、現在規定が不備でございます。すなわち委員会を構成しているメンバーの一部の者が、その地位を濫用して不当なる処分をするというようなことに対して、何らか矯正の方法がないだろうかということにつきましては、いろいろ部内においても論議をいたしまして、ただいまお話のありました、リコール制というような問題につきましても、目下研究を進めている次第でございます。この都市計画法における異議の申立てができないという問題を、行政運営の面におきまして、できるだけ不公平のないようにやつて行くということの努力は、本省として十分やつておる次第でございます。なおまた土地区画整理委員会の構成、運営の問題につきましての研究は、目下盛んにやつておる次第でございますので、この点御了承を願いたいと思います。
○内海委員 御説明によると、区画整理問題については、建設省が極力各府県を指導しており、そうして不公平のないような処理をとつておるというのでありますが、しからばここに生々しい現実の事実をとらえて、御意見を承ることにいたしたいと思います。それは、先般、盛岡市平戸百六十八番地在在住の医者阿部益之助より、盛岡駅前の換地処分が不当であるから、これを是正されたき旨の陳情があつたのであります。阿部氏の所有地一二七・六〇坪、借地二八九・八三坪、合計四一七・四三坪に対しまして、換地として現地に一八〇坪を指定され、さらに三町も離れたところへ九八坪の飛び換地を指定されておるのであります。ところが同氏は医業を営んでおりまして、宅地には診療所及び病室五〇坪と住宅四〇坪があしまして、現在現地に与えられた換地には、これらの建物をはめ込むことは不可能であります。しかも飛び換地を使用することは、住家と診療所、病室が分離され、医業がまつたく不可能になるというのであります。区画整理事業は住みよい町、能率的な市街をつくることを目標とすべきであるにもかかわらず、生存までも脅かすようなことは、まつたく民主主義に反し、また区画整理の精神に反するものと考えるのであります。かくのごとき事例がまつたく無数にあるのであります。しかるにただいまの御答弁によれば、建設省としては、極力これらに対して指導しておると言つておられるが、これは、建設省の指導によつて、かくのごときことを今まで県知事がきめたのか。指導と言う以上は、少くも民衆の利益のため、民衆の権利を擁護するための指導ならばよいけれども、民衆の利益をまつたくめちやめちやに壊滅するがごとき指導であるならば、一面において、この問題に対しては、やはり建設省の責任問題ともなることでありますから、もう一度かかる現実の問題に対して、御答弁を要求するものであります。
○八巻説明員 ただいまおあげになりました具体的な案件につきましては、ちようど担当の課長が出張しておりまして、私よく存じないのでありますが、問題は大体全国の区画整理によりますと、減歩換地は二割五分から三割くらいのところでございまして、ある特定な場合におきましては、六割限歩といつた飛び換地があつたというようなお話でございます。この点につきましては、担当課長の方から詳細調査を命じておるはずでございまして、近くその調査の結果につきしまして、鋭意これが調整の努力を払いたい、こう思つております。私から御答弁申し上げるだけでは不十分でございますが、ただいまはこの程度のことだけをお答えしておきます。
○内海委員 毎日いろいろ議論しておるというのだが、一体こういう問題に対して、どれだけの関心を持つて議論されておるか。またいかなる法律を制定するつもりであるか。明治四十四年にできたこの農地の整理を対象としてやつた法律に依存して、現在の建設省が都市計画だの住宅問題の解決だのというがごときことは、私はいかにも怠慢というか、それとも何を議論しているのか、私にはちよつと判断に苦しむのでありますが、この議論しておるのはどういう点を議論しておるということか――明治四十四年の法律であります。耕地及び農地の整理を対象としてできた法律というものは、終戦と同時にただちにこれを改善し、整備して、そうして国民をしてほんとうに明朗なる方向に導くがごとき指導をするならば、りつぱな指導である。しかるに、今なお、終戦後四年たつた今日においても、こういうボスどもの蹂躙するがままに任せておいて、省内において議論ばかりしているというようなことは、責任ある行政官としてはどうかと思います。この点に対してもう一度御答弁を要求いたします。
○八巻説明員 ただいま強い御鞭撻をいただきまして、私どもといたしましても、都市計画法あるいは特別都市計画法に関連いたしまして、農地整理法、耕地整理法も、その前の国会で土地改良法というものに改まりました関係上、土地区画整理法と言いますか、独自の区画整理法を用意しなければならないのでありまして、できるだけ努力いたしまして、すみやかにこの改正案を用意するように目下研究をしております。
○淺利委員長 それではこの問題はいずれ適当なる人の来たとき、再び議題にすることにいたします。――ほかにございませんか。
○田中(角)委員 懇談でけつこうですから、速記をとめてください。
○淺利委員長 それでは速記をとめて。 〔速記中止〕
○淺利委員長 速記を始めてください。閉会中審議事件報告に関してお諮りいたします。 去る五月三十一日第五国会終了後、閉会中の国政調査事項に基きまして、建設委員会を開くこと前後九回、住宅復興対策小委員会は四回、地方総合開発小委員会を四回開会いたしまして、昭和二十五年度建設省関係要求予算案及び本年度補正予算等につきまして、災害対策、また都市計画、失業対策及び委員派遣による現地調査等につき、政府関係当局の出席を求め、説明及び質疑を行いました。今閉会中は台風期でありまして、例年にない早期に来襲したデラ台風を初めとし、数度にわたつて台風に見舞われ、その被害もきわめて甚大なるものがあつたのであります。これらについては、九州地方に内海、宇田、前田各委員を、関東地方には松井、増田両委員、さらに信越地方には内藤、天野両委員を現地に派遣し、その報告に基き種々対策を講じ、政府当局に対してもその対策を強く要望いたして参りました。また住宅復興対策及び地方総合開発に関しては、ただいまの両小委員長よりの報告の通り、委員会において了承いたじたのであります。 以上今閉会中の全付託事件につきましては、一応その審査を終了いたしましたので、衆議院規則第八十六条により議長にその報告書を提出せねばなりませんが、本報告書の作製並びに提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○淺利委員長 御異議なしと認めまして、さよう決します。 なお田中委員から御質問があるようですから、閉会前に質問を継続いたします。
○田中(角)委員 建設業法並びに建設事業法の実施に対して、建設省当局に御説明を願いたいと思います。 現在建設業法は施行せられ、大体中央、地方を通じまして、今月の十九日までに書類提出の期限が付されておつたのでありますが、現在の状況では無期延期のようであります。この無期延期という一つの小さな事例を取上げて申し上げるのではありませんが、現在何によつて無期延期にされておるのかということは、当然究明しなければならぬと私は考えるのであります。これは局長もしくは大臣に御出席を願つて、御答弁を願いたいと思つておつたのでありますが、現在十九日を過ぎることすでに五日でありますが、現在なお無期延期で届出をやつております。これはどういう原因によつてなされたかということを、建設省が御承知になつているならば、ひとつ御答弁願いたい。なぜそういうことを私がお聞きしなければならぬかというと、御承知の通り、建設業法が建設当局より本委員会に提出されたときに、与党である民自党の中にも相当の反対があつたのであります。しかし現在の日本の状態において、終戦後の国土の効率的利用という面から、土建業者の育成強化という問題も、当然論議の焦点にならなければならぬ。しかも現在まで土建業者というものが、屑物統制規則の中の一つのものであつてくず屋と一緒であつた。こういうようなことでは、大きな建設工事は行われるものではない。敗戦の原因の一つは、建設業というものを軽視をした、建設業というものが法律的な裏づけがなかつたというところにもある。だから多少建設業法に対して異論があつても、戦時中の統制をやるのではなく、建設業者の育成、国土計画の大きな一環としての建設業法の設置ということで、相当の反対をまとめて、建設業法が上程可決されたような次第であります。現在建設省の政務次官をやつておられる鈴木仙八君あたりも、相当強硬な反対論者であつたのであります。山口国務相もそうであります。われわれがそういう反対の中にあつて、戦時統制の再現を期するものではない。こういうことを言つておつたのでありますが、現在になつてみると、われわれの杞憂が杞憂でなくなつたと言われております。われわれ反対論者の中で、建設業法というものを、大きな見地に立つて賛成に導いて来た者の立場としては、まだ実施されて旬日を経ないときにそういう論が出るということは、今にしてはつきりその根本を究明しておかなければならぬ。現在率直に私の考えを申し上げると、法律はよろしいが、法は常に運用する者によつてその価値が決定されております。現在建設業法を運用しておる担当官の運用は、よろしきを得ておりません。よろしきを得ておらない結果、十九日の期限が無期延期にならなければならない。このようなことを続けて行つたならば、その結果何回書類を持つて行つてもつつ返す。まさに戦時五十万円統制よりももつと複雑な書類を要求しております。現在建設業者として、あのくらいの書類を要求されるのは当然であります。あのくらいの書類が出せないところに、日本の建設業者の貧弱さがあつたのであります。もちろん経理技術者もおらなければならぬし、いろいろなことあるが、必要以上に戦時統制と同じ頭と、同じ感覚をもつて統制を要求しておられるのではないか、もしこういうことがあつたならば、これは立ちどころに改めなければならぬ。もしこれが改められないとしたならば、このまま日を追つてまた一箇月も、二十日間もかかるのであつたならば、これは根本的に建設業法の改廃ということも考えなければならぬ。いろいろ附帯条件をつけるとか、いろいろなことがあつたのでありますが、議院として立法する場合、しかも議院は行政官庁に対して査察権もあり、監督権もありながら、いやしくも監督を行えないという場合に、立法者みずからの責任でもあるので、かようなぶざまな立法をしないようにということで、あのような法律がつくられたのですが、現在各地において、この建設業法は戦時統制の再来ではないかという声があるのですが、これに対するいわゆる責任者としての建設省当局の意見を徴したいと思うのです。
○水野説明員 田中委員に対しましてお答え申し上げます。登録状況は今もお話がありましたが、今月の十五日現在で、私ども集計をしたところによりますと、大臣登録が約千百、それから都道府県知事の登録が約一万六千に上つております。ただこの登録も期日になりませんと、なかなかはつきり申し上げられないのでありますが、十五日現在で調査いたしますれば非常にふえる結果になるだろうと思いますが、ただいま御指摘ございましたように、十九日になりましても提出をしないものがありますことは、私どももきわめて遺憾に思つております。その実情を調べて見ますと、何分初めての法律でありますので、法律ができたことをよく知らない。内容についてまだ不徹底であるということ、それから第二には、法律を知つておりましても、税金の関係とか、そういうようなことで、あえて登録を申請しない。こういう悪質なもの等の二種類があるように考えられます。第一の法律の徹底の問題につきましては、私どもも都道府県庁を督励いたしまして、講演会を開催するとか、新聞広告をするとか、ラジオ放送をするとか、あらゆる手を十分尽したつもりではございますが、まだ徹底しない――末端になりますと、一部の業者の方にはまだ通じていないということも考えられると思います。こういうふうに善意の建設業者の方々、こういう方々に対しましては、十五日が多少過ぎましても、始末書をとりますとか、法律を運用いたしまして、十九日現在で登録を受付けたというようなことで、今月一ぱいの程度は適正に運営をして行きたいと存じておします。第二の悪質な業者に対しましては、私どもといたしましては、断固取締りをするつもりでございます。ただいま都道府県庁にも通牒を出しております。臨建規則の申請の書類なり、あるいは建築の監督官、これを動員いたしまして、よく実情を調べ、悪質の業者につきましては十分取締りをする。そういう固い決意で臨んで行きたいと思つております。それからお話にもございましたが、登録申請を受理する際において、非常にやかましいことを申し上げまして、戦時統制の再来であるというお話がございましたが、私どもは御承知の通り登録簿閲覧所を設置いたしまして、閲覧所にこの書類を備えつけて、公衆の閲覧に供するという点もございますので、不実な、内容の合わない、たとえて申しますれば、工事施行金額と貸借対照表と合わない、こういうような書類が実に多いのであります。こういうものを閲覧したのでは非常に公衆その他に迷惑をかけることになりますので、十分お直しいただくように申し上げておるのでありますが、そういう取扱いにつきましては、十分注意をいたしまして、戦時統制の再来というようなことのおそれが少しも起きませんように、十分今後とも注意して行きたいと存じております。 なおこの建設業法の運用にあたしましては、成立の際に、本委員会において審議をいただきます際に申し上げました通りに、窮極は建設業の健全なる育成、助長をはかるということに根本趣旨を置きまして、健全なる発達を育成するということで、十分運用には注意して行つたのでありまして、中央建設業審議会を十月一日に設置いたし、最初二十二日の日には、第一回の中央建設業審議会を開催いたしまして、兼務制を是正し、建設業者の育成、助長をするために、請負契約の標準約款作成についてもこれを審議していただき、入札の合理化ということについても、運営審議会において御審議いただいております。今後といたしましては、建設業の発達を助長するということに方向を置きまして、十二分に注意いたして、適正な運営をはかつて行きたいと存じております。
○田中(角)委員 大臣か局長に来ていただくつもりで要求しておつたのでありますが、見えられたら言つていただけばよいのでありますから、ちよつと言つてみましよう。この間住宅局長が参りましたときに、住宅審議会のメンバーに対しても多少のあれがある。なぜならば、住宅審議会というものは、住宅が予算面から軽視されておるので、今般の住宅審議会のメンバーは、大体金融人にこれを求めたというのでありますが、金融人に求めてこの運用がうまく行かないと根本的に齟齬を来しますよ、もしこれがほんとうに臨時的なメンバーであつても、非常にテンポの早い現在の経済事情、社会状態にうまく感覚がマッチするような人にかえて行けないようなメンバーをつくると、それが害になるということを言つておつたのですが、そういうことはないと思います。と言つておつて、わずか一箇月しかたたないのに、すでに住宅審議会の連中が金融人に多かつたために、住宅公社五十億円は大蔵省にとられようとしております。こういう現実は、局長の政治力、政治に対する感覚の非常に云々されるところだろうと思います。そのときに意見を出した者が建設業審議会においてもおります。建設業法を立法するときには非常によいことを言つている。また建設省の方方はそう思つている。ところが法の運用においてどうにもならない。実際運用しつつある人たち、末端の官吏はどういうふうになつておるかというと、実際建築監視官が物を摘発するのだ、驚かすのだ、そういう職権を持つておるのだ。その裏づけは建設業法にあるのだという感覚を持つております。これは例をあげれば幾らでもあります。私のところにそういう陳情が来ております。しかし私は業者なるがゆえに、そういうことは言いたくはないと思いますが、しかし建設業法の運用がうまく行かないのは、業者の無知であり、業者の故意によつてであるということだけをもつて律することは、いけないと思います。あなたが今言われたような結論的原因はあると思います。もちろん認めます。認めますが、そこをうまく運用するには、いわゆる所管官庁がうまく指導しなければならぬ。まず第一番目に、その法律の番人をやつておるところの、官吏の感覚からかえて行かなければならぬ。私はこれに対しては、はつきりした例を持つております。現在特別調達庁や、都庁や、いろいろな各府県庁でやつておる工事が早くでき上らない。金をくれというと、建設業法の登録の時期が来ているのですが、そのときに支障になりますよ、十分注意なさいよ、こういう態度というものは、まさに暴力的なものです。これが少くとも建設業法を運用する役員の、しかも誤長級の口を突いて出るに及んでは、建設業法を廃止した方がよろしい。こういう意見を持つております。全国の課長会議や何かでは、非常に推敲されたうまい議論しか出ないだろうと思いますが、とかく本省の方方は理想を持つておられるし、現実にうまく運用されておられるだろうと思いますから、――先ほどの都市計画の問題もそうなんですが、現に実際から行くと、まつたく相反する行為が公然と行われている。そういうものに対して、断固とした処置をとつてもらいたい。私は少くとも建設業法の真の目的が建設業の育成であるというならば、こういうようににつちもさつちも行かないというような業者に対しては、断固たる断をとつてもよいが、しかし無能な人たちに対するこの業法の遵法は、大いに指導し、育成してやらなければならぬ。だからその区分のむずかしい時に、まず業者を弾圧するということを考えるよりは、そういう法の運用に対して阻害をなしているものを、まずやり玉にあげることを第一番に考えてもらいたい。しかもこれは県との連絡が非常に悪いからだと思いますが、ある県では、同じ書類を持つて行つたら三回も返えされた。一回行くたびに書類が倍になると言つております。いかなる書類か知りませんが――貸借対照表、財産目録とか、その他経理的な書類が要求されたと思いますが、とにかく一回行くだけでよかつたものが、敷地、不動産から有価証券を持つて来い、そのほかに各什器や消耗品の書類まで持つて来いというのでは、十五日や十九日の期限が守られないことは当然でする。その責任は官庁側にある、私どもはその事例を持つている。ぼくら民宿党で、君らよく行くといつて建設業法をつくつたけれども、うまくないではないかと言われます。特に私から申し上げて置きますが、いわゆる統制立法ではなく、業者育成の立法である。その趣旨を間違つてはいかんということを、少くとも全国課長会議には強力に発言をしていただきたい。それと同時に、今住宅もあつたのですが、局長に対しては、現在の建設業法審議会のメンバーはそういう意味から考えて、万全なものではないということを一言申し上げておきます。
○淺利委員長 閉会中の委員会はこれをもつて最終と存じますが、この際委員長より委員各位にごあいさつ申し上げます。 閉会中におきましては、数度の台風等がありまして、また付託されました各種の事項も、相当重要なものであつたのであります。これに対して、委員会が九回、小委員会が前後合せて八回という、前古未曽有の開会が継続いたし、ことにまた、各地方に委員諸君が実地踏査のため数十日間の御苦労を願つたような次第であります。わが委員会といたしましては、なすべき仕事は多々あるのでありますが、付託されました事項につきましては、皆様方の御協力、御勉励によつて、今日ここに至つたことを、委員長として厚く感謝申し上げる次第であります。 これをもつて委員長の皆さんに対するお礼のごあいさつといたします。 本日の会議はこれをもつて散会いたします。 午後三時三十五分散会