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5回国会衆議院1949/07/11

建設委員会 第22号

発言数
60
登壇者
16
会派数
5
開催日
1949/07/11

会議録

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 これより會議を開きます。  本日は先に御通知申上げました通り、デラ台風災害対策に関する件を中心議題とし、なお対日援助見返り資金の一部を公共事業に轉用する計画等に関し會議を進めたいと思います。御承知のごとく、去る六月二十一日鹿児島に上陸したデラ台風は、主として九州、中國、四國の各地に大なる被害を與え、その被害も相当な、額に達するものと思はれます。さきにカザリン、アイオン台風に対する復旧いまだ成らざるに、重ねて今回の惨害を見ましたことは、まことに遺憾にたえざることであります。これひつきよう治山、治水の根本対策の樹立と、その実行を急速に推進する必要を促すものであり、災害対策は特別委員會の設置がありますけれども、当等委員會としてもこれを閑却すべからざる重要性と緊急性とを、感ずるものであります。よつて閉會中にもかかわらず、かねて議長の承認を得ておりましたので、治山、治水に関する閉會中の継続審議の事項といたしまして、特に各位の御参集を願つた次第であります。なお時間に余裕がありますれば、先般本委員會より各地災害復旧状況を視察檢討して参りましたから、その報告を承ることにいたしたいと思います。  まず建設省及び安本当局より、その概況並びに現存までの應急措置等について御説明を願い、逐次今後における予算的措置、その他の対策に対して檢討して参りたいと思います。  まず益谷建設大臣より御説明を伺います。

益谷秀次民主自由党建設大臣

○益谷國務大臣 昭和二十二年度、昭和二十三年度の災害復旧がまだはかばかしく参つておらないのに、ただいま委員長が申されました通り、重ねて去る六月二十一日デラ台風により九州方面並びに中國、四國方面において惨害をこうむりましたことは、まことに遺憾のきわみでありまして、これに対しては、御承知の通り、今回の予算におきましては予備金等がございませんので、何らか急いでこの災害に対する手当をいたさなければならぬというので、先般來政府におきましては種々研究をいたしました結果、すでに御承知のことと思いますが、災害復旧費を除く一般公共事業費中から、すなわち第三、四半期並びに第四、四半期に行うべき公共事業費から、とりあえず十億円を差繰りいたしまして、さらにまた各都道府縣に対しては預金部から十億円を支出いたしまして、とりあえずこの災害の復旧に充てたいというので、さように決定をいたしたのであります。もとよりこの金額も今回の災害の復旧に対しましては不十分であります。でありますが、御承知のと通り災害復旧の費用を査定いたしまするのには、建設省方面といたしましても約一箇月の期間を要するのであります。その期間を待つておるということはできないので、ただいま申しました通り、預金部からの十億円、また災害費からの十億円、また災害費を除く一般公共事業費の中から十億をとりあえず支出いたし、地方における熱心にこの復旧に努められておる方面に、これを助成金としてまわすことにいたしたのであります。もとより実情を十分調整の上、この金額では足りないという見込みみでありますから、十分に査定ができますと、それに應ずるように予算的その他の措置を講じたいと存じておる次第であります。以上は今回のデラ台風に対する、本日までの政府のとつて参りました処置であります。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 災害の実況について当局からなにか御説明がありますか。

益谷秀次民主自由党建設大臣

○益谷國務大臣 それから見返り資金に対するお尋ねでありましたが、これは新聞紙等によつて御承知のことと思いますが、新聞に報道せられまする金額とか、そういうものは必ずしも正確とは申すことができません。できませんが、政府におきましては失業対策ということとにらみ合わせて、公共事業の方面にも見返り資金をまわすというような考えから、今熱心に考究中であります。しかしながら今日の段階におきましては、はたしてしからばどの方面に幾らの金額を充てることができるかというような、具対的のことについてはいまだ御報告申し上げる時期に到達いたしておりません。  なお災害の状況につきましては河川局長から御報告いたさせます。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 ちよつと中間でありますが、御報告申し上げます。高倉委員は御令嬢御逝去のために出席ができないという電報がありましたから、念のため皆さんにお知らせいたしておきます。

目黒清雄建設技官

○目黒説明員 今度のデラ台風の被害状況でありますが、台風の進路は御承知の通りに鹿児島の南端から北方に行きまして、宮崎、大分、福岡、山口を通つて日本海に抜けたのでありますが、この台風の進路と雨量との関係はちよつと特異性があるのであります。と申しますのは必ずしも台風の進路近くに雨量があつたわけではない。もちろん雨量が多かつたのでありますが、これのみではなかつた。というのは、台風の通過する以前に、西から東にわたりまして不連続線があつた関係上、この不連続線に沿つうて雨をもたらしてきたのであります。その結果、雨量としては九州以外に兵庫、愛知あるいは静岡方面にも相当の降雨量があつたのであります。  それからその後におきまして、五日さらに相当の降雨があつたということによりまして、今後の被害は必ずしも台風の進路に沿うたところばかりではないということを御承知願いたいと思うのであります。從つて台風の被害の表を差上げておきましたが、この通り大体全國にわたつて、ある程度の被害があつたという結果が現れておるのであります。しかしながらどういたしましても、台風の進路に当りまする九州方面は特に大きな被害が起つたのであります。被害の状況を詳しく申し上げる資料はまだ持つておりませんのですが、大体ここに載つておりまする百二十四億の金額は、一應各府縣からの報告をとりまとめたのであります。これを、ほんとうならばただちに現地の査定を行いまして、正確な数字をつかむべきでありますが、何にいたしましても今までと違いまして、府縣の財政が非常に貧困であるということで、これらに対する應急措置を講じなければならない。これを今までの通りに、府縣の財政をもつて應急措置を講ずることを任しておくべく、あまりに府縣の財政が貧困でありますゆえをもつて、今大臣お話の通りに、これらの現地査定を行う前に、ある程度の應急措置の金を出すべきだとわれわれは非常に主張したのであります。しかしながら財政当局の関係といたしましては、正確な資料を持たずに融資なりその他の方法を講ずることは、非常に危険であるという慎重論も現れたのでありまして、これももつともな意見であるのでありまして、なかなかその点の折衝にてまどつたのであります。しかしながら大臣初め閣議の席上で、ある程度金を出せというお話がありましたので、結局今お話の通りに、十億の融資と、十億の國庫補助という形になつて現れて参つたのであります。これはおそらく今までにない特例と、われわれ非常に感謝してあるものであります。しかしながらこれは一應のつなぎでありまして、今後に來るべき問題は、現地をよく調査の上に、いかなる被害があるか、これによつて今後われわれは予算を要求しなければならないという立場に置かれておるのであります。以上が大体今までの経過と被害の概況でありますが、もし御質問がありますれば、こまかい各縣被害状況の写真もあると思いますから、そのときにごらんに入れたいと考えます。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 ただいまの建設当局の説明に関連して、委員の方から御質問等があればこの際お願いいたします。

池田峯雄日本共産党

○池田(峯)委員 今度の災害について、政府の方では、そのくらいの台風があれば被害が莫大に上るというような、そういう予測は全然しておらなかつたのでありますか。予測しておつたとするならば、それに対する何らかの措置というものを政府の方でとつておつたかどうかということを、まず第一にお聞きしたいのであります。  それから昭和二十四年度の予算、これは公共事業費に関する限り非常に少な過ぎるということは、われわれがあらゆる機會に第五國會で主張したのでありますが、今大臣の説明だと、予備金もないというような状態でありまして、災害が起きるということが予想されているにもかかわらず、予備金をとつておかなかつたというような政府の責任は、いかなる形においてとるのであるかということを私はやはり質問したいのであります。  さらにまた中央氣象台が、デラ台風が迫つて來るというのに、台長が首切りの相談で一箇所に集まつておつて、部下職員に対しまして適当な命令、指示をやることができなかつたということを、現地の報道から私ども聞いているのでありますが、こういつたことについて政府が調査をしているかどうか。また現実にこういう首切りというような、いわゆる定員法による減員というようなことが、これが今度の災害に予想以上の災害をもたらしたというような、そういう結果がなかつたかどうか。この間私十日ばかり國政調査で東北地方を視察して來ましたけれども、地方の建設局の職員の人たちが、あの北上川の工事を控え、そうして迫り來る雨期を控えて、非常に熱心な陳情を視察團にしているのであります。われわれここで首切られると、ここの工事ができなくなつてしまう。そうしてそれが地元民に莫大な被害を與えることになるのである。われわれはそれははつきりわかつておる。だからこの地方建設局の首切りというような問題は、ぜひとも慎重な態度で扱つていただきたい。こういうような実に切実な陳情が各所でわれわれにもたらされているのでありますが、やはり私ども想像するところは、九州地方にもこういうことがあつたのではないかというふうに考えられるのであります。この点につきまして、政府の方で調査したかどうか、これをお聞きしたい。さらにまた預金部から十億、公共事業のやり繰りで十億、これで應急措置をとるというのでありまして、これでは百二十四億の災害に対しては、まことに少な過ぎるのでありますが、この足りない場合は、これに應じた予算的措置を講ずるという大臣の説明でありますが、予算的措置をどういう形で講ずるのでありますか。もつと詳しく御説明願いたいと思うのであります。予備金はないのであります。見返り資金もどういうふうに使われるか。さつぱり政府の方で方針もきまつていない。しかも災害復旧に対しましては、一刻も早く復旧の対策を立てなければならないのであります。そうとすれば、そういう予算的措置を講ずるために臨時國會を開く意思があるのかどうか。そういう点につきまして質問いたす次第であります。

益谷秀次民主自由党建設大臣

○益谷國務大臣 予備金がないことは先ほど申し上げました通り、予算の際にも皆様方御承知の通りであります。從來のごとく予備金がありませんから、今回はただいま申しました通り、災害復旧費を除く他の公共事業費を差繰りまして、十億支出いたし、また地方に対しては預金部の融資でまかなつて行くという態度をとつたのであります。こういたしますと、予算金がないから、災害が起つた際に困るじやないかというようなお説がありますが、かような措置をとつて参りまするならば、必ずしも予備金がなくてもまかないがつくというふうに思つておるのであります。  なお中央氣象台の問題でありまするが、台風とか豪雨に対しては建設省といたしましても十分に研究調査をいたしております。私直接氣象台の方面とは交渉をいたしておりませんので、その点は存じません。存じませんが、行政整理と今回の台風については何ら関係はないと信じております。  また北上川の問題もありましたが、私どもは人員整理をいたしますについてもこの災害復旧に対しては毛頭さしつかえないように行政整理をいたすという考えであります。從つて行政整理と台風ということは何ら関係がないと信じております。  なお調査の結果、査定ができました際における政府の考えはどうかというお尋ねでありますが、放任しておくことのできない部面については、政府はそれぞれ融資をいたしまするとか、他の予算措置をとる考えであります。しかしながらいかなる形で支出をするかということは、いまだ政府の態度は決定いたしておりません。  なお臨時國會の点の御質問でありまするが、これも目下政府においては、いつ臨時國會を開くということは決定いたしておりません。なるべくすみやかに臨時國會を召集いたして、それぞれ重要条件の御審議を願おうという考えを持つておりまするが、はたしてしからばいつ開催するのかということについては、ただいま明確にお答えはできません。

江崎真澄民主自由党

○江崎(真)委員 ただいま池田委員からデラ台風対策について、全般に対する一つの政府の意見を御聴取になつておられるのでありまするが、先ほど大臣及び河川局長から一應説明があつたのみでありまして、もう少しわれわれはデラ台風の詳細について実情を承り、それから当然全般的な対策なり、あるいは各地区別の対策を確立すべく、いろいろな質問を継続してみたいと思います。たとえば鹿児島縣の肝属部地方が今度災害の中心地である。デラ台風の中心地であるというようなことも承つております。またわれわれも九州地区を建設委員といたしましてつぶさに視察いたして参りました。あたかもそのときに災害に遭遇いたしまして、その一半を伺つたのでありまするが、なお今日建設省方面において、具体的につかんでおられるこれから災害の中心地区について最初に承りまして、それから一般的な議論に入りたいと思いまするが、いかがでございましようか。

今村忠助民主自由党

○今村(忠)委員 関連して伺いますが、やはりわれわれは被害がどの程度であるかをはつきり知りたいのでありまして、今江崎氏から議事進行について発言がありましたが、まさにその通りと思うのであります。大体私たちが新聞などで知つておる程度では、今回のデラ台風は、鹿児島から宮崎へ抜けたように一應聞いておるのでありまして、その他の福岡、佐賀とかいうような、つまり九州の違つた地方は、結局降雨量がはなはだ多かつた結果、一應多少被害もあつたと考えますが、ところがその程度は、この程度のものは毎年あるのだというのか、何十年に一度の大雨であつたのか、その程度を比較的に御説明願わないと、われわれどの程度であつたかということがぴんと來ないのであります。ことにこの冠水した地帯の坪数も出ておりますが、一体その状況はほとんど稲作は全滅なのか、時期がよくて普通ならば秋に台風があるというのが、春先とか夏にかけて冠水をしたけれども、まあ稲作は大体いいのだとか、これらの程度を多少詳しくお聞きしたいのでありまして、被害状況について、もうちよつと具體的にこの際御説明をいただかないと、われわれの判断の根拠がないのであります。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 ただいま江藤君の御動議によつて、災害の実情について先に質問をし、しかる後にこの措置の問題を論議する、こういう御意見であります。ごもつともと思いますが、これに対して御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 御異議ないものと認めましてそういう順序をとります。それではなるべく実際に行われた問題を先に御質問願います。

前田榮之助日本社会党

○前田(榮)委員 今実情をもう少し檢討してということから、これに関連する質問をすることになつたので、御質問を申し上げますが、ただいまわれわれの方へまわつておりますこの被害調査の書類は、ただいま受け取つたので、詳細われわれまだ読んでおりません、從つて質問はこれの中にあるものを質問しておるかもわかりませんが、大体私は、今回このデラ台風の災害地を建設委員として調査に参つたのでありますが、われわれが行つてみますると、從來河川の整理等をしなければならぬものが、ほとんど九州地方の河川は自然河川のままに放擲してある。從つてその結果が從來の雨量がなくても災害になつて來る、こういうことが随所に見られるのであります。從つて私が御質問申し上げたいのは雨量の点でありますが、今回の雨量は私が大分縣の大分川を見た際に、從來三〇〇ミリの雨量があつた際と、今回の雨量が一〇一ミリであつたのにもかかわらず、川の氾濫状況においてはほとんど同一な状態になつておる。これは砂防工事等が行われず、山林が荒廃しておつて河床がたいへん上つておるというようなことから起こる問題であるのでありますが、從つて今回のデラ台風の雨量は、從來のアイオン台風その他の台風の雨量との比較はどうであつたか、たとえば鹿児島の中心地が幾らであるか、宮崎の大淀川附近はどのくらいであつて、その水量の点ではどういうふうに開きがある。こういう点をひとつまず第一に御説明を願いたいと思うのであります。

目黒清雄建設技官

○目黒説明員 私の方の防災課長がたまたま出張中でこの地方におりました関係上、全般的に地方災害地の跡を見て参りました。いずれ詳細は防災課長からお話申し上げた方がいいと思いますが、客観的に、今度の災害はどの程度であつたかということを常識的に申し上げてみたいと思うのですが、今度の災害で、過去のカザリンあるいはアイオン台風と比較してどうであつたかと申しますと、大体私は今度の台風は約半分程度であるというふうに一應考えておるのであります。その結果として現れましたのは、過去に改修しておりまする大河川は大体において氾濫を見ていない。ただ未改修の小河川が氾濫しておるという事実であります。しかしながらこういう原因はどこから來たかと申し上げますると、たいていの場合上流の土砂の崩壊によつて非常な被害を起こしておるのであります。御承知の通りに、山林の荒廃その他の原因もありましようし、あるいは雨量のために急に崩壊したところもありましようが、いずれにいたしましても、今度は上流地方におきまして土砂が崩壊し、それによつて家屋が倒壊するとかいうことと、その土砂が流れまして小河川を氾濫せしめたというのが、今度の災害の特徴だろうと思つております。從つて下流地方におきまして、大河川が氾濫したというのはまだ見受けておらないのであります。一体私の雜駁な一應の見方でありますが、詳細は現地を見て來ました防災課長から申し上げます。

前田榮之助日本社会党

○前田(榮)委員 雨量の点はどうですか。

賀屋茂一建設事務官

○賀屋説明員 台風の通過しました直後に九州におりまして、大体のところを見て参りましたから、その状況をお話いたします。台風は二十一日の四時ごろに大隅半島に上陸しまして、赤線で書いてございますが、ほぼこの経路を通つて九州から山口縣、これを通つたわけでございまして、山口縣にいきます途中九州ではすでに2つにわかれておつたというような想像であります。そこで雨量でございますが、このたびの雨量は大体九州地区ほとんど全域にわたりまして、五月間の雨量を申しますと、年平均の五月の雨量の二倍ぐらいが、九州地区でほぼ各縣に降つておるのであります。五月だけが雨量が多かつたということと、それから台風の前、もう十六、七日ごろから降雨が続きまして、十八日ごろから特にひどくなり、さらに二十一日に台風を伴つた豪雨が來た、こういう状況でございまして、雨量は台風のときの雨量、二十、二十一日、この雨量は大体大きなところで三五〇ミリ、三〇〇ミリというように、これは二日間の雨量でありますが、こういう状況であります。こういうふうな雨量はほかにも実例があつたと思います。こういう状況でございまして、すでに五月から六月にかけて相当雨量が多うございまして、台風の時期ににわかに降つて來た雨は、ほとんど土地に吸収されずにすべて流れ出た、こういうふうな結果、河川に出た雨量は急激に大きくなつたと考えられるのであります。さつきも大分縣のお話がございましたが、大分縣の雨量が大体多かつたのは、この別府のうしろの由布山、この中心が特別ひどかつたようでございます。大体この由布山から北に流れまして、ここに流れているのが駅館川という川がございますが、この上流が非常に破堤しております。それから中津に出ます山國川は、これは二十一日のデラ台風でほとんど出水はありません。それから由布山を中心に雨に流れて大分川があるのでありますが、大分川も相当な雨量でございます。大分市の隣村に堤防がございますが、この堤防は乗り越しております。非常に高い水の時は短時間でありましたので、破堤直前にとまつております。それで堤内地の民家で幾分浸水したのがありますが、破堤直前にとまつたという状況でございます。それから宮崎縣でありますが、宮崎縣は大体宮崎市から南が災害が多うございまして、その他は比較的少かつたのでございます。南の方は大体宮崎市を中心にいたしまして、宮崎の付近を流れております清武川、それから宮崎からさかのぼります大淀川、大淀川も下流地区は大体工事ができておりますので、比較的被害が少くありますが、上流の都城地区は、非常な氾濫でありまして、本川はもちろん支川もほとんど復旧しておりまして、これは河川が比較的大きくございますから周囲一帯にわたり、二十町歩、三十町歩というふうに氾濫し、さらに土砂を埋めておるという状況であります。それから鹿児島縣から入つて來ております川内川の上流地区は宮崎縣でありますが、この地区も小林とかいうような地区になつておりますが、非常な破堤をいたしております。これも本川並びに支川がたいへん破堤をいたしております。農耕地の氾濫が非常に多いのであります。それから特にひどかつたのは宮崎縣でありますと、都井岬というような方がひどいようでありますが、これは全然こちらは二日、三日ごろまでも交通杜絶でありまして、行かれない状況でございました。縣の情報ではここは特にひどいという様子であります。  それから鹿児島縣でありますが、鹿児島縣のデラ台風の影響は、ここを通つております関係で、大隅、霧島、こういう方面にデラ台風の時期は雨が降つたのであります。鹿児島のほうはもちろん薩南の方にもデラ台風の影響で相当降つておるようでありますが、台風の直接通つたのはここであります。それから引続きまして、二十八日に雨が降つておりますのは、この地区であります。鹿児島、川内という方でございます。鹿児島縣の最もひどいのは、先ほどのお話がありましたように、私は行つておらぬのでありますが、ここは交通不能であります。また薩南方も交通不能でありますので、現地で聞きました状況は、この方が一番ひどいということでございます。ただ雨量としますれば、比較的霧島を中心とした雨量が多いのでありまして、ここを流れております霧島川、大淀川というような川があります。これは昨年も相当な被害を受けております。この方の状況は四箇村の川をみたのでありますが、復旧が十分行つておらぬというせいもありまして、非常な破堤をいたしております。  それから熊本縣は被害が非常に少ないと考えておつたのでありますが、二十八日、二日、五日というような被害があるようでありますが、これは主として球磨川上流の人吉本町の被害であります。  それから福岡縣でございますが、全縣で十三億というような報告が來ております。そのうちの約十億近くのものはここでございまして、ここは築上郡、京都郡、こういう郡のところが大部分であります。ここは山間部の川でありまして、昭和十九年にもこれに匹敵したような災害をこうむつておるのでありますが、今回の被害は昭和十九年よりもさらに大きいというような実情であります。そうして十九年の災害の復旧の施設が相当にできておりました関係で、これがほとんど目も当てられぬようにこわされておるというような状況であります。昭和十九年の災害の復旧は戦時工法で経費も少く、資材も不十分であつたという現況のもとで仕事をしたものでありまして、やむを得ぬと思うのでありますが、築上郡のごときは、百十二橋という橋梁がほとんど流失しておる。そうして残つたものはわずかに二十か、二十二、三という状況である。そうして道路もまたこの山間部に行きます道路が、沿岸線は道があるのでありますが、上流に入りますと、ほとんど横断する道路がありません。川添いに一本土つて行くという道路があるだけでありまして、これが川添いの堤防を兼用した道路でありまして、破堤しております関係で、道路は全然交通ができない。学校も水害以來休校している村もあるという状況であります。それでここはわずかな地域に被害が比較的大きいということは、結局施設が相当あつたというためであろうと想像するのであります。一般にわれわれが見ました関係では、耕地の氾濫その他の被害の状況を見まして、耕作地の復旧が比較的少いというような感じがするのでありますが、これは先ほどお話がありましたように、一般に土木施設が、河川、橋梁、道路というような土木施設が行きわたつていないという結果ではあるまいか、かように考えます。  それから今度の台風の特色といたしまして、台風が通りました直後、降雨がぴしやつと止まつております。これは鹿児島もそういう状況でありますし、宮崎もさういう状況でありますが、台風の最中はすでに雨はやんでおりまして、そのために南風、東風の風が潮風を吹きつけまして、これは主として、宮崎、鹿児島でありますが、大分に至つては比較的少いようであります。大体海岸から十キロ、多いところは二十キロ程度の作物はみな眞赤になつております。松とか杉とかいうものですら眞赤になつておる状況であります。これは台風が潮風を吹きつけた、しかしそのとめは雨はやんでおつたという状況の結果だろうと思います。  それから農作物はどういうふうな状態になつておるかというお話でございますが、河川が氾濫して流失、埋没したところの耕地は、これは各縣とも植付の時期でありますので、村民総出になつて被害地の土砂をとりのけまして、再度植付けを実施しておるところであります。それから畑作のごときものは、この海岸線でありますが、これはとうてい収拾の見込みはない。  それからとくに被害のひどいのは鹿児島、宮崎のタバコの被害でありまして、これは鹿児島の副知事のお話でございますが、大体年収穫が二十三億くらいのものがあつたが、そのうち現在わかつておるのは七億くらいの減収である、かような状況であります。大体氣がつきましたことを一言申し上げておきます。

今村忠助民主自由党

○今村(忠)委員 関連して……。いまの説明で不十分な点をちよつとお聞きしたいのでありますが、デラ台風による土木関係以外の損失額調べというものをみますと、鹿児島、宮崎、大分というような順序で被害がはなはだ多いというようなことがわかるのでありますが、続いて高知、徳島、和歌山というようなぐあいになつておるのですが、その際福岡がまことに少いのです。一番上の災害復旧費のところに來ると、福岡が第三位を占めておる。被害状況について、福岡は今もお聞きして東の側がやられたんだということがわかりましたけれども、何か数字と被害状況との間にしつくり來ないものがあるのですが、その点をひとつ説明していただきたい。

賀屋茂一建設事務官

○賀屋説明員 福岡縣のわずかなところに十六件近くも災害がかたまつておるということについては、実は疑問を持つておつたわけでありますが、御承知のように福岡縣築上郡は非常に耕地の少いところであります。まず河川が破堤しまして耕地に氾濫しましたその状況を見ますと、一箇所で三町歩、五町歩あるいは反で計算するというような被害であります。それで農耕地のみから考えますと、耕地が非常に少い所でございますので、その農耕地に対する被害というものは非常に少いのであります。ただ先ほど申しますように、この地区は十九年に現在とほぼ同じような被害を受けた所でありまして、これが一應完成しておるのであります。それが戦時工法であつたためにからから壊われるという状況でありまして、效果ということを考えるならば、そのくらいの復旧費になりはしないか、これは実際査定をしてみませんとわかりませんが、とにかくあの福岡の地区には相当施設がかたまつておる、ところが先ほど申しますように、鹿児島、宮崎、この方面は被害が非常にひどい、一般被害も多いので、土木の方の被害が少いというのは、全般的に土木施設が完備していないためではあるまいか、こういうふうに考えられるのであります。

瀬戸山三男民主自由党

○瀬戸山委員 私は質問をかねて申し上げますが、大体先ほど河川局長のお話では、過般のカサリン台風の約半分くらいと申されたのですが、それは台風自身を考えると、まさにその通りであるかもしれません。ただ今回の台風は、現地においてきわめて特異性があるということを当局としてぜひ考えておいてもらいたいのは、先ほど賀屋防災課長から、たまたま現地に來ておられましたので、大体お話がありましたけれども、私どもは現地でつぶさにその局に当つておりました関係から申し上げてみたいと思います。なるほどカサリン台風から見ますると、半分くらいの状況であるかもしれませんけれども、被害がきわめて特異性を発揮したと申しますが、強烈なる被害をこうむりましたのは、大体五月の十七日から降り出した雨が、私一昨日九日に都城市を立つたのでありますが、現に降り続いております。その間ちようど陛下がお見えになつたときの六月三、四日、その日がたまたま晴天であつたということと、六月二十五日が晴れておつた、こういうような状況であります。もちろんその間豪雨が降り続いたのではありませんけれども、さようにほとんど豪雨がひんぴんとありまして、その間にときどき豪雨が來たというのが、今回の特異な災害を起したゆえんである、かように考えております。ちようど先ほど江崎委員から申されましたように、六月十九日に鹿児島に入りましたときから豪雨が始まつて、二十日宮崎に入つて、その晩が台風通過のときであります。その六月二十七、八日、それから八月に入つて、四、五日これまた特異な豪雨がありまして、地元において復旧したのを数回押し流されたというきわめて惨憺たる状況にあるのであります。そのほか先ほどお話が出ましたけれども、特異の損害を生じておりますのは、宮崎縣の太平洋岸、それから鹿児島縣の大隅半島の海岸地帯、これは文字通り、現在の状況はちようど十一月下旬晩秋の候の状況を呈しておる。これはぜひその局に当たる人々に、つぶさに見ていただきたいという感じを持つのであります。これはもちろん土木関係のものではありませんけれども、いかに現地の者がこの台風に対して痛烈なる被害を感じておるかということを、政府当局はよろしくお考え願つて、單に建設省のみの土木災害に関することだけを考えていただかないように、お願いするのであります。先ほど建設大臣から特異の災害復旧の予算的措置をすると申されましたが、それは私きわめて適切な処置をとられたいと思います。現地におききまして、私は五日間雨の中を毎日まわつておりましたが、御承知の通りに、現地の方ではちようど植付け中並びに植付け前というところの状態でありまして、農家の状況といたしますれば、何とか食糧確保のため災害に打勝つてやりたいと努力はいたしておりますれども、御承知の通りに農村はきわめて疲弊しております。この際特に当局において御注意を願いたいのは、昨年度の災害復旧費の未拂い分が相当にある。いわゆる現地立てかえにおいて復旧をいたしております。その未拂いがありますために、これは各縣同じではあろうと思いまするけれども、ほとんど農業協同組合の資金も枯渇いたしておるというような状況で、さらに今回の災害でありますから、現地において應急的な復旧をするということはきわめて困難であります。しかも金融逼迫の折柄、地元の銀行その他も金融機関において、かような市町村その他また各農業團体等に対して、融資をすることが実に困難をきわめておる。こういう状況でありますので、先ほど大臣からお話のありましたものはきわめて僅少であると私は思いまするが、この二十億をいつごろまでに緊急に支出されるかを明確にしていただきたい。そういたしませんと、今年の食糧の確保に対して重大なる影響があると同時に、社會不安と申しまするか、政治に対する信頼を失うのでないかということを私ども憂慮いたしております。この点をぜひひとつ明確にいたしまして、せつかく現地において災害に打勝つて戦おうという熱意を示しておりますときに、政府の施策を協力に進めていただきたいという意味から、この点をはつきりさせていただきたいと思うのであります。

益谷秀次民主自由党建設大臣

○益谷國務大臣 預金部の十億の分は各縣に対する相当の通知を出しております。公共事業の十億の方は、今これもすみやかに出したいと思つておりますが、各縣の災害の状況を見なければ、どの程度に配付するかということは言えませんが、それを今急すみやかに調査をいたしております。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 大臣は二時半から閣僚懇談會があるそうでありますから、大臣に対する御質問がありましたら、ごく簡潔にこの際お願いします。

前田榮之助日本社会党

○前田(榮)委員 大臣に対する質問だけ申し上げたいのですが、先ほど大臣は、見送り資金をも多少あてにしたようなお話でございましたが、見送り資金のうち災害復旧に幾ら幾ら使うということは、今まだできていないことを言明されたのでありますが、災害に相当政府は向ける考えがあるかどうか、この点が第一点。  その次に公共事業費のうち災害復旧費を除いたほかの復旧費の中から十億円緊急に出されることになつておりますが、公共事業費は御承知のごとく、現在の五百億円というものでは今の日本としてきわめて僅少であつて、この僅少なものではとうていこの時局を乗り切るのさえ困難であるということであるのでありますが、これから起こるところの公共事業に対して追加予算を五百億円増加するという御意思が今日本の政府においてあるかどうか、この点が第二点であります。  それから私は建設大臣に第五國會の際にも申し上げたのでありますが、大体日本の現在置かれておるところの立場では、デラ台風程度の台風は毎年必ずあると言つてさしつかえないほどの最近の昭和十八、九年以降の日本における実情なのであります。從つてこのことは單なる不可抗的な天災地変と考えるべきでなくて、当然起こるべきものである、こういうことでなければならぬと思うのであります。このおこるべきものである公共事業費等を非常に節減して、災害復旧を軽く取扱つた点に政府は責任があるので、そのときに私は大臣の責任をお尋ね申し上げたのでございますが、ただそのときには有効適切に重点的に使うというような、きわめてあいまいな不満足な答弁であつたのであります。そういうことでは、今の日本はむしろ少いところの災害復旧その他の土木費を節約したために、必要以上の大災害を起し、必要以上に日本に害毒を流す結果になることを指摘申し上げましたが、不幸にして私の指摘を、今日はつきりデラ台風が証明いたしておると思うのであります。この点について、國務大臣として責任の立場にある大臣の明確なるところの御所信と、御答弁をひとつ願いたいと思うのであります。

益谷秀次民主自由党建設大臣

○益谷國務大臣 私は專門家じやありませんが、デラ台風は起つた後から見ますると、さような台風が起るのを予想しなければならないというおしかりをこうむるかもしれませんが、大体梅雨の間に早期に台風が起るとは、まつたく天文学者はどうか存じませんが、正直に申し上げますとこれは起るとは思つてなかつた。しかし起つた以上は、これに対する処置をとらなければなりません。もう一つ今度のデラ台風でありますが、もとより私から申し上げますと、今回の災害復旧費はむろん僅少であります。不満足であります。私が不満足だと思いまするから、むろん委員各位においては不満足でありましようが、しかしこれを國家の財政からやむを得ないと見なければならぬから、僅少ながら與えられたる予算を、最も緊急度の強い方面に効果的に、効率的に地方の公共團体並びに地方の災害地の人たちと協力して、効率的に使つて行きたいという方針でさようにいたしております。先回から土曜、日曜を利用して東京付近の災害地を直接見ますると、まつたく涙ぐましい協力をいたしておられるのであります。そうして熱心に今後起るべき災害と闘つておるわけでありまして、建設大臣として実に感謝にたえないのであります。しかも昨年一昨年は、御承知の通り大体東北方面、関東方面が最も被害が多かつたのでありますが、九州方面は大体昭和二十年度の災害がありました。一年、二年、三年という三箇年もとより局部的には災害がありましたが、今回のごとき災害は幸いにして起りませんでした。大体災害復旧については、御承知の通り、昭和二十一年度までの災害復旧は大体できております。できないのは——残つておりまするのは、昭和二十二年、二十三年度の災害復旧であります。ちようど九州方面は、復旧の方面では大体でき上つたのを、今回さらにデラ台風によつて惨害をこうむつたというのでありまして、まことに遺憾にたえないのであります。災害復旧に一生懸命努めておる。心配しつつ闘つておる方面では、今回の災害が、比較的——岩手縣のごときも一昨年、昨年においては、全國第一と称せられる災害地でありますが、これも幸いにして今回のデラ台風の災厄を免れております。というのでまことに皮肉と申しますか災害復旧を大体完了した方面を侵されておる。これにかんがみて私どもといたしましては、將來ひとりこの災害地の復旧にとどまらず、治水の根本策を立てて、予算の許す限りぬかりなく、油断なくこれに対する手当をいたして参りたいと思うのであります。本年はなお第三、四半期、第四、四半期の二期分、約二十億の予算を盛つております。交付はまだいたしておりませんが、約二十億を盛つておりますから、これもできるならばこの機會に繰上げてそうして使うことを許してもらつて、一日もすみやかにとぼしい予算ではありまするが、これを災害復旧の方面に当てて、そうして災害防止をいたし、あるいは緩和いたしたいという考えを持つて、今関係各省と熱心に相談中であります。

池田峯雄日本共産党

○池田(峯)委員 今の大臣の御答弁の中で、ああいう台風が、梅雨のとき來るとは思わなかつたというような御答弁でありますけれども、しかし政府としては少くとも台風がいつかは——まあ多はたいてい來ないのでありますからして、七月から九月くらいの間に台風が來るというような予想で対策を立つていなかつたということかどうかということが、おそらく前田委員の方で聞きたかつたことではないかと思うのでありまして、もし大臣の説明はこういうふうに理解してさしつかえないのであるかどうかお聞きしたいのですが、つまりこんなに早く台風が來なければ何とかもつと災害を少く、食いとめることができたけれども、少し早や過ぎたので、こういう災害になつたという意味であるかどうか、そういう意味に解釈いたしますと、先ほど河川局長が、今度の氾濫は中小河川が氾濫している。写眞を今見ますると、主として原始河川であると思います。堤防も非常に低くて原始河川のようでありまして、おそらくこれは毎年氾濫しているのではないかと思うのであります。こういう中小河川の原始河川が毎年氾濫しているのでありまして、これはここに当然対策が講ぜられていなければならないのでありまして、それが行い得なかつたというところに根本的な原因がひそんでいる。それがただもう少し台風が遅ければというようなことでは解決できない問題ではないかというふうに、私考えるのでありますが、この点に対してお答え願いたい。  それからもう一つは、予算については不満足だ、委員諸君も不満足だろうとは思うが、しかし國家の財政からやむを得ない。こういう御答弁でありますけれども、やむを得ない理由なのか、追加予算を組む用意ありやという前田委員の質問に対しまして、大臣は何ら語つていないのでありますが、われわれはどうしても追加予算を組むべきである、公共事業費を増額すべきであると思うのであります。私ども調査したところによりましても、大体百ミリ前後の雨が降ると、あぶない所が相当箇所あると思います。東北地方を調査して來ましても、現に一時間かそこらの雷雨ぐらいで氾濫して、たんぼが石ころだらけになつているという箇所がたくさんあるのであります。こういう箇所があるのでありますから、現在の予算ではだめだ。現在の予算では、全國の河川という河川が全部氾濫いたしまして、もう國土がまつたく荒廃してしまう。あるいは今の政府としては、そういうふうにたんぼがつぶれてしまつて、農産物がとれなくなつてしまつても、外國から輸入するからかまわないというくらいの考えを持つておるかどうか知りませんけれども、とにかく私どもとしては、そういう考えを持ちたくないのでございまして、どうしても日本の農業を守るためにも、全國の河川を大々的に、恒久的に、根本的な対策を立てなければならぬ。そのために追加予算を組まなければならぬと存じます。あるいはまた相当予算の面でも、不必要の部分があると思います。たとえば最近警察官なんかに大分金をかけているようでありまして、こういうことはまことに不必要な支出であると思うのであります。こういつたところをぐんぐん節約をいたしまして、そうして公共事業費を増さなければいかぬのであるが、こういうことをやらないで、國家の財政からやむを得ない、しようがないという大臣の見解を、私もつとはつきりとお伺いしたいと思うのであります。

益谷秀次民主自由党建設大臣

○益谷國務大臣 私先ほどからお答え申し上げた趣旨は、專門家じやありませんから、デラ台風が——かように台風が早く通るということは、まつたく予想しなかつたことでありますと、こう正直に答えております。むろん私どもといたしましては、寝ても覚めても、年から年中心配をいたしておりますが、いつ何時台風が來るか、豪雨が來るか、それに覚悟をいたして備えなければならぬという決心は持つております。私の申し上げたのは、主として災害復旧費が予算の面に足りなかつたから今回のデラ台風のごとき大災害が起つたのではないかというお尋ねでありますから、むろん災害復旧費は乏しいので、わずかでありますから、私も滿足はいたしておりませんとお答え申し上げたのであります。しかしながら今回の災害地はあいにくにも、災害復旧費の足りなかつたものもいくらか——実地に明確に調査をいたさなければわかりませんが、本年度の災害復旧費が足りないで、復旧ができなかつたから重ねて災害が起つたというようには見ていないのであります。大体昭和二十年に災害がありまして、御承知の通り昭和二十一年までの災害復旧は経つておるのであります。そこへ起つたのでありまするから、今年の災害復旧費がわずかであつたから重ねてかくのごとき災害をこうむつたというようには私は見ていない。むろん足りなかつた関係もありましようが、主として災害復旧費が足りなかつたから今回のデラ台風のために非常な災害を受けたというようには認めません。むろん災害の有無にかかわらず治山治水に対しては、政府として根本的の手を打たなければなりません。しかしながら繰返して申しまするが、災害復旧費が本年のごとき軽少であつたから起つたものとは私は見ていないということを申し上げたのであります。  もう一つは國家の財政ということであります。これはすでに池田君御承知の通り、大藏大臣からも安本長官等からも、もう耳にたこのできるほどたびたび繰返えされておるところであります。もとより池田君の属せられる共産党の考えと、私どもは根本的に違つております。違つておりまするがとにかく私どもは経済九原則を強力に実行いたすためには、どうしても公共事業費を遺憾ながらこの程度でしのばなければならないというので、公共事業費を五百億ということにいたしたのであります。しかしながらこれもむろん足りません。足りませんから御承知の通り、今回シヤウプ博士の來朝を期といたして、そうしてまず税制の根本的の改革をいたし、これに対し國民の税の軽減の方に向けて、そうしてでき得れば一般公共事業を増額いたそうというのが政府の根本的政策であります。そういたしまするから、私どもは今後公共事業費に対しては明るい見通しを持ち、増額できるものと信じております。なお見送り資金の問題について、前田委員のお尋ねに私お答えするのを漏しましたが、これに対しては一番さきに申し上げた通り、災害復旧の方面にも、私といたしましてはむろん見返り資金を充当いたしたいという考えであります。しかしながらこれはただいま申しましたことく、今日においては、これに対するはつきりした見通しがついておりません。從つてどれだけの金額をこれに当てるかということもまだ見通しがついておりません。少くとも責任者といたして、私は熱心にこれに充当せられるように努力をいたしておることだけを申し上げて、御了解を願いたいと思うのであります。追加予算についての御質問でありまするが、公共事業費いずれも一銭一厘これを減額すべき性質のものではありません。公共事業費は一時さしくりをいたすということで私は了解しておるので、從つて私といたしましては、それにかわる財政上の措置をいたしてもらいたいということを考えております。しかしながらこれはまだ金額その他について、また追加予算を提出するしかないかということについては、閣議決定をいたしておりません。それで御了承を願います。

天野久民主党(第十控室)

○天野(久)委員 ちよつと大臣にお尋ねいたします。本年のデラ台風は損害復旧費いかんにかかわらず起つたものだということは、これは大臣のおつしやる通り、ごもつともと思いますが、しかしその他に、この際應急に措置をしておかなければ、必ずや被害が起るという箇所が日本全國に多々あります。そこで大臣は、この面について、予算的処置にいろいろと御考慮されている面がはつきりうかがわれますが、それに対して、この災害復旧費に対してどのくらいの予算を獲得されようとしておられるか。またどういう手を打つて、どういうふうにされているか。この点を参考のために伺つておきたいと思います。

益谷秀次民主自由党建設大臣

○益谷國務大臣 本年、昭和二十四年度の災害復旧費、すなわち過年度の災害に対する復旧費は、御承知の通り、地方に対する政府の助成金の方は八十三億、これは政府直轄の部門を除いて八十三億であります。それを第一・四半期に約六割、それから七月から始まります第二・四半期についてもすでに決定をいたしております。そうして第三・四半期と第四・四半期といたしまして、まだ二十億残つております。これをなるべく期限を待たないで早く出して、目睫に迫つている支出に備えたい。それ以上は本年の災害復旧費は予算の上では、できませんから、與えられたる一年度分の第三・四半期第四・四半期の残りの二十億を一日もすみやかに支出いたして、助成金の交付をいたして、目睫に迫つている支出に備えたいという考えから、今大蔵省と熱心に相談をいたしております。これでどうにかいたして、八月下旬から九月になると予想せられる台風、その他豪雨に対する手当をいたして参りたい。かように考えております。

天野久民主党(第十控室)

○天野(久)委員 私のお尋ねいたさんとするのは、すでに予算が組まれているもののやり繰りでなくして、今の予算ではわずかな雨でも被害を受けるという箇所が幾多ある。これに対して十分なる防災ができない。從つてこれ以上の予算をどういうようにして獲得されるか、またどんなお考えを持つておられるか。いわゆる今の公共事業費五百億のほかに、來るべき臨時國會等において、どういうふうにとつて、どうされるお考えがあるか、どんな目算があられるか、これを承りたい。

益谷秀次民主自由党建設大臣

○益谷國務大臣 デラ台風の災害復旧費のことについて申し上げました通りでありまして、デラ台風はとりあえず二十億の金をそれぞれ出す。そうして実地に調査をいたしまして、放擲いたしておくことのできないものについては、何らか予算措置その他の措置を講じなければならぬということを申しあげたのであります。そうして、でき得れば過年度分の災害についてもこれを増額いたして参りたいと思うのであります。しかしながら、この過年度分の災害復旧分の助成金については、今ここでどうして出すか、出すか出さないか、あるいはまたいかなる方法で出すかということは、現在のところ明確に申し上げることができないのを遺憾といたします。私は私といたして十分努力はいたすつもりであります。いな、努力はしておりますがどれだけの金額をいかなる形で出すかということをお答えすることのできないのを遺憾といたします。

江崎真澄民主自由党

○江崎(真)委員 大臣からそれぞれの委員に対しまして懇切なる御答弁があつたのでありますが、すでに予金部からの融資十億、一般公共事業繰上げ支給が十億というような緊急な措置をとられた努力に対しまして、感謝するものであります。しかし現在の段階においては、もちろんまだ査定の最中でありますから、具体的にこれに対して爾後の予算をどう組んで行くか、あるいはまた追加予算を組むか組まないかということの言明は、仰せの通りできないだろうと思います。しかしながら政府におかれましては、今度のこの均衡予算の遂行はもちろんでありますが、一面におきまして大臣のただいまの御答弁に見られる熱意をただちに閣議に移していただきまして、できるだけすみやかなる機會に、災害復旧に対して正しい予算を獲得することができるならば、ひとつぜひともお願いをしなければ、ならぬと思つております。その点をこの際特に要望をいたしたいのであります。またイロア資金の問題につきましても目下折衝中であるというふうに承つておるのでありまするが、これはわれわれ委員會にににおきまして切なる要望でありまして、のみならず現地、特に九州地方の実情を、私建設委員として先般つぶさに視察して参つたのでありまするが、あの方面の住民の通有性と申しますか、非常に隠忍持久の性があります。のみならず今日までの災害復旧に対しましても、よく協力の実を上げております。たとえば地方財政困窮の折柄、協同組合の予金部全部をあげてこの災害復旧に立てかえる、中には予金の拂出しすらできないというような農業協同組合もあるようであります。こういう実情にかんがみまして、もうすでに今日この災害復旧に対する地方財政の肩がわりというものは、河川局長も十分認識をしておられたようでありますが、最極限に達しておるかの観があります。こういうときにイロア資金によつて災害復旧がなされるならば、日本國民として占領軍当局に対して感謝のお氣持を一層強くするのではなかろうかと思うのであります。こういう点を、ぜひとも今まで以上に積極的にお取上げをいただきまして、折衝を続けていただきたいということを要望いたしたいと思うのであります。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 それでは大臣は時間が参りましたから、あとは政務次官に願います。

今村忠助民主自由党

○今村(忠)委員 先ほどちよつと大臣の口から出たのですけれども、融資十億を各縣にどういうように割当てるのか、ほぼきまつて通知をしたように聞いたのでありますが、その数字をひとつお知らせ願いたいと思います。

鈴木仙八民主自由党建設政務次官

○鈴木(仙)説明員 割当につきましてはまず鹿児島が二億、宮崎が二億、大分一億、熊本が五千万、福岡一億五千万高知が一億、徳島六千万、愛媛が四千万、山口一億、計十億ということになつております。なお申し上げますが、七月七日現在の調べによりますれば、道路、橋梁、河川等公共土木支出の災害復旧費は大体百二十四億となつております。ことに被害の多いのは鹿児島、宮崎、福岡、山口、高知、大分、熊本、徳島、愛媛の諸縣であります。なお今回の台風は田植え時期に発生をしましたこと、及び緊急復旧をただちに講じなければ、秋の台風季節におきまする被害激増を招くおそれが十分にありますので、政府といたしましては、九州、四國の被害の多い諸縣及び山口縣に対しまして、とりあえずただいま申し上げました割振りで、十億円の資金を短期融資を講じまして、緊急復旧工事の促進をはかることとしておるような次第であります。なお緊急復旧を要します重要な箇所に対しましては、それぞれ指示をいたしまして、時期出水に備えておる次第であります。今後の助成、につきましてもそれぞれ考究折衝中でありますが、十三日から山口國務大臣が代表になりまして、建設省から私もこれらの被害地方面へお見舞いかたがた調査に参りまして、そうしてただいま申し上げました通り、いろいろ特段の御処置を講じたいというふうに考えております。さよう御了承願います。

池田峯雄日本共産党

○池田(峯)委員 河川局長にちよつと質問したいのですが、水防法案ができて私は竹槍バケツ戦術だと言つたのですが、水防團が活躍して效果を現したというような実績がありましたかどうか、お聞きしたい。

目黒清雄建設技官

○目黒説明員 このデラ台風の場合の報告は、まだ受けておりませんが、ただデラ台風の起りました近い府縣、たとえば長野とか静岡とか、愛知とかいうところにおきましては、写眞までとりまして、水防效果を大いに強調して参りました。九州方面はまだそれだけの災害の被害の報告が、非常に復旧に忙しいのでとりまとまつておりませんが、おろらく九州方面におきましても、效果は現れていると私は信じております。

天野久民主党(第十控室)

○天野(久)委員 先ほど大臣がたいへんにお忙しいようでしたから、質問を遠慮していましたが、幸いに賢明なる財務次官が來られましたので、ひとつこの件を大臣の方に御進言願つて、実行できるようにしていただきたいと思います。先ほどの大臣の御答弁ですと、五百億以上、いわゆる追加予算と言いましようか、補正予算と申しましようか。この災害に対する金は何か二十億の金を十億をやりくつて、十億借りたというだけのお話ですが、おそらくわが國の災害は、これくらいのやり繰りではとても救えるものではないということは、はつきりいたしております。われわれ北陸地方を視察いたしましても、すでに手をつけなければならない所が幾多残つております。そこで私は今回の臨時議會に対して、ほんとうに建設省は打つて一丸となつて、この予算の獲得に御努力願いたいと思います。今承りますると、昨年の所得税増徴が三百億ある。あるいは價格差補給金を削るものがあるとか、こういうふうに聞いております。もしこの所得税の増徴二百億などをこれにまわしまするならば、この結果として偉大なるわが國の農作物の増作保護ができると考えております。また價格差補給金等も削りましたならば、私はまず優先的にこの災害復旧費に向けるべきものではないか、災害復旧ばかりに一億かけまするならば、一億あるいは十億の利益を得ることは、これは各所に見受けられる事実であります。どうかひとつ政府はこの價格差補給金とか、あるいは昨年とりました所得税の増徴とかの処理については、まずもつて第一にこの災害復旧費に振り向けるように、ひとつ建設省は、かく御賢明なる各位がそろつておられるのでありますので、われわれもおともいたしますから、この獲得にご努力願いたいと思います。また閣議等においては、ほんとうに強い御主張が願いたいとぞんじます。

鈴木仙八民主自由党建設政務次官

○鈴木説明員 お答え申し上げます。まつたく天野さんの仰せのように私も同感であります。おそらく大臣もその点同感であろうと思います。ただいまお言葉のように、十分その意を休しまして大臣に進言をいたし、ともども協力をいたしたしだい、かように考えております。

宮原幸三郎民主自由党

○宮原委員 これは事務当局のミス・プリントであろうと思うのでありますが、二十四年度の災害復旧調べの廣島の部が合計のところが違つてはいませんか。

目黒清雄建設技官

○目黒説明員 ミスプリントです。

宮原幸三郎民主自由党

○宮原委員長 ミスプリントのように見受けますが、今の十億の融資を配分せられる場合に、廣島のあたりも融資を要望しているようでありますが、災害の旧復費の合計高において愛媛あたりほどんどその差を認めるないのですが、何ゆえにこの廣島が十億の配当に漏れたものであるか。当時私はデラ台風のときに廣島の現地にいたものですから、その被害を相当深甚のように認めておりましたのでお尋ねするのであつて、決してわが田に水を引くというようなけちな了見で申し上げているのではありません。

目黒清雄建設技官

○目黒説明員 今度の十億の融資は短期の貸付であります。從つて、これから公共事業費から十億を出しますのが今度は國庫の補助になりますので、この短期融資の方は一應のつなぎとして、應急的に、全体の災害を完全に把握するひまがないので、ある程度の目の子で出しておりますが、つぎの十億が國庫補助になりますと、正確な資料をもちませんと配当できませんので、ここにありますものは、一應の縣の報告の数字をとりまとめたものであります。これからわれわれはこれを正確に査定いたさなければならぬと考えております。査定いたしました結果、國庫補助の十億というものを今後配分することに相なると思うのであります。でありますから、そのときには十分正確な資料に基づいて配分いたしたいと考えます。

瀬戸山三男民主自由党

○瀬戸山委員 河川局長の今の御説明に関連して……。この十億の融資は短期だと言われるが、どのくらいの短期であるのか。もしこれを短期で償還するについては、どういうふうな手当をされるのか。もう一つは、査定してからと言われますが、もちろん事務的にはそうであろうと思いますが緊急を要するものでありますので、いつごろまでにその效果が現れるのかということについて伺いたい。

目黒清雄建設技官

○目黒説明員 一應現地査定を終わりますのは、やはり今月一ぱいくらい正式の準備をするのにかかりますので、この十億の短期融資を今月一ぱいに使つていただいて、さらに來月は他の十億を出す。目標は大体出水期の九月までを目標にわれわれは考えております。九月以降の金はまだ今後の問題として処理して行きたい。さしあたり九月の出水に対する應急対策である、こういう意味で二十億を出しているのであります。なるべく早く次の十億を出さなければならぬと考えております。

瀬戸山三男民主自由党

○瀬戸山委員 短期融資だと言われましたが、どのくらいの年限とされるのか。それをまた長期に切りかえる手段を講ずるかという点を、地方財政がなかなか短期では困難するということは御承知の通りでありますので、お伺いしたい。

目黒清雄建設技官

○目黒説明員 そのあとの公共事業費から参ります十億を國庫補助をいたしますと、從つてこれに対する地方起債分五億というものは長期に借りかえることになるわけです。でありますから、結局國庫補助相当額は十五億の公共費となつて保慎することになるのでありますが、残りの五億は縣単独に融資しておるものでありまして、これは短期にするか、さらに長期に借りかえるかという問題は、今後の府縣の財政の状態と、各方面との折衝によることと考えております。今のところでは、はつきり何箇月というふうな短期の期間を定めておるように聞いておりません。

宇田恒民主自由党

○宇田委員 私は大臣が席におられる間に質問申し上げたかつたのでありますが、次官にひとつお聞きしたいと思います。さいぜんの共産党の池田君の発言に対して、共産党には敬意は表わさないのでありますが、池田君には平素から信頼を持つておるのであります。そのことはいわゆる今日の公共事業費と申しましようか、防災の費用、河川の治水費用につきましては、われわれの数年間私の縣會時代から、各府縣を單位にいたしまして全國治水同盟というものをつくりまして、積極的に全國の府縣が、それぞれ一定の必要箇所等を指摘いたしまして、当局に対して河川改修、治水問題について積極的に働きかけておつたのであります。昭和二十三年の総會におきましては、少なくとも五百億程度は、公共事業費全部の額にひとしいような全國の治水の予算が要望されたような実情であつたのでありますが、遺憾ながら非常な少い数字に限定されたのであります。私たちは、たとえば干拓の事業とか、あるいは耕地改良の問題にも関連いたしまして、この治水の問題をまず根本的に行うにあらずんば、食糧問題も解決しないということにおいて、大いに当局に対して働きかけたのでありますが、遺憾ながらかような状態であります。これはもちろん均衡予算と申しますか、ドツジ予算の現れたところでありまして、われわれのいかんともなしあたわない予算のはからいと考えますけれども、大臣並びに次官にあらせられましては——先ほど江崎委員長の申されましたような、どうしても今日の事態はただ均衝予算の建前を堅持するということにおいては、日本のこの民政と言いましようか農民の生活の安定、食糧問題の解決は断じてでき得ないと考えておるのであります。私のお願いいたしたいことは、今回この十億の短期の融資の問題でありますが、これはおそらく簡單な御調査と各府縣の報告によつてのみ大体勘案されたものじやないかと考えるのでありますが、最近山口國務大臣ほか次官その他の方が、実態調査に全國においでになられまして、適切なる予算の配分かあるいは原案ができるのだと考えておりますが、先般も議會後、われわれ建設委員は全國にわかれましてそれぞれ実地調査をいたしたのでありますが、このデラ台風とは全然関係がなかつたのであります。今回のこのデラ台風対策につきまして、われわれ建設委員が再びこの災害の実態調査に出るようなおはからいができるのかどうか、さらに要望せられるかどうかということをお聞きいたしますと同時に、われわれそうした予算の割振りは、從來、官僚と申しますか、役人の皆様方に大体おまかせいたしたということに相なるのでありますが、今後におきましては議會尊重主義をとられまして、縣會においてはほとんどそういうことでやつておりますが、われわれ建設委員の実地調査を要望されて、建設委員とともに実地をつぶさに檢討される御意思があるかどうか、もちろん私たちは、先般からちよいちよい新聞に出ますが國會議員は旅行がおすきだというような見出しで揶揄されておるのでありますが、決してわれわれは旅行がすきでないのであります。公私ともあるいはその他の関係で旅行はすきでありませんけれども、実際における被害の状況をつぶさに檢討するにあらずんば、われわれは予算を檢討する一つの大きな資料がないということになるのであります。この点をわれわれの先輩の次官の鈴木さんはどういうふうにお考えになつておるかということをお聞きいたしまして、すみやかなる災害の檢討を要望しますとともに、公平なる予算の分配を要望し、さらにさいぜん申しましたように、それぞれ上司に対して、積極的なる治水費用の予算の獲得のためにお働きを願いたいと思うのであります。

鈴木仙八民主自由党建設政務次官

○鈴木説明員 お答え申します。公共事業費を少しでもよけいとるということは、私どもももちろんその考え方であります。特に重大な災害に対する対策、河川の問題ばかりでなく、戦災都市の復興、あるいは道路補修等、いずれにいたしましても少しでもよけい獲得したいということは、常日ごろから考えておるところであります。ことに今回の私どもが山口さんをいただいて調査に参ります際における十億の金の配分の件につきましては、これは御不満のある縣等もあると考えております。しかし現在調査に基づいてそのわく内でございますが、先ほども河川局長から申し上げましたように、あとの十億に対しましては緊急にこれを調査をする、そうしてこれを公平に配分をするというふうなことが実際でありまして、ただいま宇田さんが申されましたように、それについては各議員の方に、各方面をくまなく御調査願つた方にが一層いいことじやないか、私どもさように考えますから、ぜひそういう機會を早めることを私どもは希望する次第であります。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 皆さんに申し上げておきます。先刻建設局の次長と公共事業課長が出席しておられましたが、司令部に打合わせの関係上歸られたそうであります。ただ財政金融局の財務課長代理の堀君が見えております。堀君から見返り資金の関係なり、その他について何かお話があればこの際承つておきたいと思います。

堀太郎経済安定事務官

○堀説明員 見返り資金の関係につきまして、産業方面に関する綱領書につきましては、すでに各事業別に大体司令部の方に要綱を提出いたしまして折衝中でございます。あといわゆる公共事業費関係の百十億の金額につきましては、ただいま案を作成中でございまして、それができ次第司令部に交渉のために提出することになつております。ただいまのところその程度であります。

村瀬宣親民主党(第九控室)

○村瀬委員 ただいま民自党に所属される宇田委員から非常に重要な御意見がありましたので、私はこの際当局特に安本の財政金融関係の方に御所見を承りたいと思うのであります。宇田委員の御意見に、私も非常に賛成なのでありますが、根本にさかのぼりまして、今日の災害復旧といわず、あるいは農村関係の民生安定の根本をなす予算の組みかえと言いまするか、必要な予算措置は、均衝財政をあまりに厳重に守つて行つて、はたして実現し得るかどうかというような御意見を、ただいま民自党所属の宇田委員から承つたのであります。私はかねてこの点は宇田委員と同様の所見を持つたのでありまするが、御委員會が本日開かれましてから、非常に重要な多くの御意見が述べられましたけれども、根本にさかのぼつては、予算措置をどうするか、その予算をどこから求めて來るかという点を解決いたしませんと、とうてい百の議論も実施には至らないのであります。そこで安本の、幸い財政金融の責任の方がお見えになつておるようでありますから、この点に対しまして、たとえば地方財政の起價の問題等も復金の機能は一應とめてしまうというのが現内閣の御方針であり、ドツジ・ラインであつたとおもうのでありまするが、本年度約六百億円の金が復金へ歸つて來るはずであります。かつて臨時金融措置令か何かにおきまして、地方の農業會等におきまして、今まで貸しつけてあつた金が歸つて來た限度において自由に貸しつけてよろしいというような制度がとられたことがあります。これは小さい問題でありまするが、さような観点よりいたしまして、復金へ歸つて來た六億の限度において、その金をもちろん中小商工業の建設資金とか、一般にも流用すべきでありましようが、地方財政の方にも、そういう点から一つの融通をつけるというような大きな御方針があるかどうか、これに対しまして安本の御意向がわかりまするならば、お漏らし願いたいのと、またひいてこれらの点に対しまして建設政務次官等におかれまする御意見がありまするならば、承りたいと思うのであります。

堀太郎経済安定事務官

○堀説明員 実は私安定本部の財政金融局の方でございますが、本日局長は日石に會議がございましてそちらに参りまして、それから次官と課長とは司令部の方に要件がございまして行つておりまして、一事務官でございます私がただいまお話のございましたような、政策の根本に関しまする見解というようなものを申し上げる資格を持ちませんので、はなはだ申訳ございませんが、いずれ歸りましてから上司によく皆さんのお話の趣旨をお傳えいたすことにさしていただきたいと思います。

鈴木仙八民主自由党建設政務次官

○鈴木説明員 先ほどの宇田さん並びに江崎さんの御意見の通りでございますが、先般大臣もここで今後の予算の組みかえ等については、関係方面に対して折衝をして十分努力するが、今はつきりと言明はできないというようなことを申されておりましたが、その通り私どもも、ただいま江崎さんのおつしやるような考えしか持つておりません。また先ほども申し上げた通り、大臣にもその旨を傳えて、関係方面と折衝したいと思います。

江崎真澄民主自由党

○江崎(真)委員 ただいま安本の方からも公共事業課長、その他財政金融責任者も來ておられますが、本問題はこれは非常に緊急性を持つておりまするし、きわめて重要であります。地元から熱心なる陳情者も多数來ておられるようでありますから、明日もう一度この安本の責任者に、できるならば、大臣、それから公共事業課長はもちろん金融方面の責任者、なおまた大蔵大臣にもひとつ出席をしていただきまして、この災害復旧に対する予算措置をどういうふうにするかという点などにつきまして、詳細説明を聞き、あるいはまた質疑應答をしてみたいと思います。この点いかがでありましようか。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 ただいま江崎君の動議がありますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 それでは明日も続行することに決定いたします。  なお本日はこのほかに委員外の発言の申出があります。議員中馬辰猪くんから、デラ台風対策に関しての発言を求められております。これを許すに異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 御異議ないと認めます。中馬辰猪君

中馬辰猪民主自由党

○中馬辰猪君 お許しを得まして発言の機會を與えられましたことを感謝申し上げます。私は鹿児島縣の選出中馬議員でございます。今回のデラ台風に際しまして、國會並びに政府におきましては、きわめて迅速に措置していただいたことはまことに感謝にたえない次第でございます。今回の台風の特質といたしましては、先ほど來るるとして述べられたように、時期的にきわめて早い時期に台風が参つた。六月の末より七月初めにかけまして、しかも連続的に四回、六月十八日夜、同じく六月二十八日七月の二、三日、同じく最近におきましたは七月の五、六日の都合四回にわたりまして、きわめて接近せる期間におきまして連続的に台風が参つたのであります。先ほど來の政府の説明によりますと、昨年のアイオン風台の規模より半分しかないというようなお話でございましたけれども、私どもの経験によりまするならば、地域的に規模は半分ではございましようけれども、わが鹿児島縣の大半、宮崎縣の大半、大分縣の大半というものは、集中的な破壊をこうむつておるのであります。全國的な規模あるいは損害におきましては、アイオン台風の半分かもしれませんけれども、損害を受けた地域的に見ますならば、わが熊毛郡あるいは大隅半島、あるいは宮崎縣の南部というものは、これを極言いたしますならば、原子爆弾の被害をこうむつたと言つても私は過言ではないと考えております。しかもこれらの台風の時期がきわめて早く、恒例の九月に予想されるところの台風あるいは出水期を前にいたしまして、われわれ鹿児島縣の住民は戦々兢々たる思いをいたしておるのであります。從いましてこれらの應急的な措置のみならず、さらに復旧予算の増額等に対しましては、先ほど來委員諸君からきわめて熱心なる要求があつたのは、われわれもまことに心強い次第でございます。そこで私の希望といたしましては、從來わが鹿児島縣は東京より非常に遠隔の地にございます関係上、本省あるいはその他の出張視察、現地の査定等につきましては、非常にお疲れになつておる。やれやれ鹿児島まで着いたというような氣持ちからいたしまして、きわめて常識的な通り一ぺんの視察しかできていないというのが今までの例であつたのであります。今回の文字通りわれわれ鹿児島縣が生きるか死ぬかというような重大なる時期におきましては、何とぞ委員會においては政府を督励していただきまして、最も交通は不便ではありますけれども、台風の中心地であつて、原子爆弾的な被害をこうむつておるところの大隅半島方面に対しましても、これは從來ほとんど本省その他からは出張というものがなかつたのが通例でございますので、重点的に視察をしていただきたい。そうして科学的基礎の上に立つところの予算の配分をいたしてもらいたいということを、強く要求いたす次第であります。今回私ども東京に参ります際におきましては、鹿児島縣知事並びに縣当局及び縣議會議長その他約十三名ほどが、本当に一体となりまして中央に要求いたし、閣議を開いてもらいまして、その際におきましてもいろいろ陳情申しあげ、総理大臣からも力強いお言葉をたまわつたのでございますけれども、さらに望むらくは、これらの閣議の決定事項を強力に押し進めてもらいたいと思うのであります。知事以下も、この予算の見通しがつくまでは断じて鹿児島縣に帰ることができないという固い決意をもつて上京いたしているような次第でございます。私よりかわつて皆さん方に対して、今回われわれ九州南部に受けたところの被害並びに住民の氣持ちを説明申し上げまして、政府の強力なる、しかも適切なる予算的措置をお願い申し上げる次第であります。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長  速記をとめて……。     〔速記中止〕

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 速記を始めてください。本日は長時間にわたりまして、政府当局の説明並びに委員諸君の熱心なる御質問がありましたが、なお明日も引続き開會することになりましたので、本日はこの程度で散會いたしたいと思います。     午後三時三十八分散會

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