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5回国会衆議院1949/04/28

建設委員会 第9号

発言数
48
登壇者
10
会派数
4
開催日
1949/04/28

会議録

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 これより会議を開きます。  前会に引続きまして建設省の機構改革に関して檢討いたしたいと存じます。ただちに質疑に移ります。質問の通告がありましたから今村委員。

今村忠助民主自由党

○今村(忠)委員 それでは建設大臣にお尋ねいたしたいと思います。戰災復興院が建設院となり、建設省と順次なつて参つたのでありますが、当時われわれ建設委員——当時は國土計画委員と申しましたが、その当時からわれわれは、公共事業というようなものを総合的に一元化して行きたいという考えをもちまして、ほとんど当時の國土計画委員全員同じような考えをもつて、大建設省と言いますか、公共事業省とでも申すべきものを設置すべきことを要望して参つたのであります。從つて本日建設大臣にお尋ねいたすのも、さような意味におきましてお尋ねいたすのでありまして、むしろ立場から申しますと、完全なよき建設省をつくるために御協力申し上げるという立場で、いかように進んでおるか、またどのようなお考えがあるのかをお聞きいたしたい、こういうように思うのであります。  そこでまず第一に、私たちに治山治水というものは、山の上から海に注ぐ港に至るまで、その本質から申しましても、これが統一された一元的のものでなければならぬ、かように考えるのでありまして、実際問題としては、いわゆる治山関係では農林省に林野開拓、あるいは砂防、林道というような仕事が分割されておるのでありまして、どうしても大河川、中小河川を順次改修するといたしましたならば、その源でありますところの、いわゆる林野砂防から手をつけて参らなければならぬと思うのであります。そこでどうしても私はこの際、政府が大英断をもつて行政整理もし、進んでは例の商工省あるいは通信省を改組するというようなときでありますので、ぜひこの際建設省においても、総合的、一元的な事務所管のできるようにしていただきたいと思うのであります。  その第一は、今申しました農林省の林野開拓関係の事務をこの際建設省に移すことができないかと思うのであります。  次に港湾関係でありますが、現在運輸省の所属になつております港湾の建設、維持、管理というような仕事は、川の一部分に属するのに、違つた省が所管しておるのでありまして、これも治山治水の面から考えましても、不合理きわまることが行われておると思うのでありまして、ぜひともまず川を治水といたすのに一元化すという意味から、運輸省の港湾関係の事務を、この際建設省に移管すべきではないかと考えるのであります。  もう一つ河川に関しましては、いわゆる電源開発が商工省に属しておるのでありますが、実は商工省が電源開発に急なあまりと申しましようか、各河川の中途におきまして、電源開発をいたしておる結果、つくられたダムが附近の農耕地を荒しておるという事実が各地にあるのでありまして、つい最近も、当建設委員会から派遣されまして愛知、長野縣下の所管事務を調査に参りましたときも、天龍川の泰早の発電ダム、もう一つは水内の犀川の発電ダムなどの実情を調査して参りました。つまり発電所を起すためにダムをつくつた結果、その附近数箇村が実にかつてない被害を受けておるのであります。言いかえましたならば、食糧を増産しなければならぬという建前で一應努力しておるにかかわらず、この点においては、あべこべに美田、良田を水びたしにしたり、流したりするという実際の問題を惹起しておるのであります。御承知の通り、今回商工省は通商産業省という形に切りかえられるということでありますので、この電源開発の事務を建設省に移すには、この際まことに好機であると思うのであります。この意味において、この際ぜひ移していただきたいと思うのであります。  その他厚生省に國立公園並びに上下水道に関する事務が今日移管されておりますが、これが先ほど申しました治山の関係という立場からも、國立公園の建設等も考えて参らなければならぬわけでありまして、こと上下水道のごときは、結局道路建設を伴わなければ不可能なことであり、かりに別々にやるとすれば、実に経費もかかり、また実際交通上支障を來すのであります。これなどは、もうりくつ抜きに当然建設省の道路関係の一環として移さなければならぬものと信ずるのであります。かようなものが、いわゆる長い間のセクシヨナリズムによつてまだ実現せずにおつたということは、まことに私は官界の弊風と考えなければならぬと思うのでありまして、敗戰の原因の一つであつたと私は思うのであります。いわゆる敗戰後の日本を再建設して行こうとするならば、かようなことを思い切つて大改革して参らなければ、とうてい新日本の建設なしがたしと私は信ずるのであります。この意味におきまして、一面行政整理が行われる。また幾多の省において改革されようとしておるときでありますし、また一面政府を担当する民主自由党が絶対多数党をかち得まして、今日にしてなそうとするならばなし得ないことなしとわれわれは信ずるのであります。  こういう意味におきまして、以上申した点と、もう一つ、各省に分散されておるところの営繕関係の事務を当然性質の上から、またこれが監督、指導、あるいはまた技術の面から見まして、どうしても営繕事務も建設行政の総合的一環として取上げられなければならぬと思うのであります。これらの点につきまして、その衝に当られております益谷大臣から、率直な御意見を承つて、私たちはなお続いてこれらの所管の大臣並びに今回行政整理の事務に当る本多國務大臣とか、これを総括監督というか、指導されておるところの総理大臣の御意見等も承りたいと思うのであります。最初に申し上げました通り、われわれは多年にわたつて建設委員の一人としまして、いわゆる理想的な建設省設置を要望しておる一人であります。この立場からどうか建設大臣においては、忌憚のない事情なり、経過なり、そしてまた抱懷されておる御理想なりを承りたいと思います。

益谷秀次民主自由党建設大臣

○益谷國務大臣 昨年七月建設省が生れたのでありまして、当時設置法案を御審議賜わりました委員諸君一致いたしました御意見は、ただいま今村委員の申された趣旨のようであつたと承知いたしております。建設省といたしましては、建設行政を一元化いたすとい建前から、昨年の建設省設置の際における國会の御意見を勘案いたしまして、先般お手元へ貸料といたしまして差出しておると承知いたしておりますが、かりに公共事業者と称する機構の試案を作成いたしたのであります。しかして私建設大臣といたしましても、いわゆるセクシヨナリズムという立場を離れまして、どうしても今後この構想でこれを実現いたさなければならないと信じておるのであります。しかして今回御審議を願つております建設省設置法の一部を改正する法律案でありますが、これには建設省の試案を織り込むことが遺憾ながらできなかつたのであります。今回の改正法律案に、現在のままの各省、それに対して内部の機構を整備簡素化いたす建前で参つたのでありますから、今回は遺憾ながら試案を織り込むごとができなかつたのであります。これは今後の研究にまつということで、閣議は決定いたしたのであります。御承知の通り、今回政府におきましては、内閣に行政機構に対する審議会を設置いたしまして、二、三日前に審議会の委員もおのおの委嘱いたしたのであります。ここでさらにもう一回慎重に機構に対する案を練り直して成案を得て、それを政府が参考として、また今回各省にわたつての設置法の改正法律案が提出されておるのでありますがこれによつて國会におけるところの多数の御意見の帰するところが判明いたすかと存じておるのであります。審議会の答申に、國会の多数の御意見と、さらに建設省の試案を織り込んで、そして近くさらに改正案を提出いたしたいという考えを持つておるのであります。今回は御承知の通り、取急ぎ設置法案に対する改正案を出したのでありますから、私どものつくりました試案を織り込むことができなかつたのであります。本多國務大臣のごときは、先日参議院の建設委員会で、はつきり近く建設省の機構を改正することを誓言いたしておるようなわけであります。私もおそらくあまり遠くなくして、さらに建設省の設置法案の改正案を提出して御審議を願うことができるということを信じておるのであります。

今村忠助民主自由党

○今村(忠)委員 今大臣より総括的の御回答をいただいたのでありますが、承れば、行政機構の改革の審議会を設けられるやに承りました。実はこれはさきの片山内閣当時におきましても、齋藤隆夫氏を委員長とするというか、所管大臣とする行政審議会のようなものがつくられておつたやに記憶するのでありまして、当時われわれが、戰災復興院が建設省になるか、院になるかという問題に際しましても、所管の齋藤大臣にいろいろの点を質したのでありますが、結局われわれが痛感したことは、いわゆる各省のセクシヨナリズムによつて、かなり理想的なものを抱いておつても実現することが不可能であるということを、われわれはあまりにもはつきり体驗いたしたのであります。この点から考えますと、また一應まず行政整理でおちついてしまつたときに、あらためて審議会においていろいろの案をつくつたといたしましても、なかなか私は各省の所管事項の移動というようなことが実現するのに困難ではないかと思う一人なのであります。そこへ行きますと、今回運輸省が大部分の現業を公社と直す、また商工省が先ほど申した通り通商産業省のごときものになつて、水力電氣に関すること自体を所管することさえ、その名前から考えてもちよつと異様に感ずるように改組されるのであります。実に私は、少くとも港湾関係の事務と電源開発の事務は、この二つの省が一大改組される時期こそ、最も至当な時期と思うのでありまして、これがまた一應おちついてしまつた後において、行政機構改革の審議会というようなものに諮つたといたしましても、私はいわゆるおちついた石をあらためて起こすような、実に困難なものであつて、動いておる石ならば、わずかな力でもつて押しさえすれば、その石は思つた方向に倒れるのでありますが、ちやんとおちついてしまつた大きな石を、またてこで押し上げて直すというようなことは、実になしがたいことと思うのであります。現在かようにかつてない大改組をするというこの運輸省並びに商工省が、そのうちの一部を改めるということは、今申す通り動いておる石の方向を一應かえるということにすぎないのでありまして、まことに私は好機と申すべきであると思うのであります。この意味におきまして、ぜひひとつもう少し詳しく掘り下げた、当時の運輸省ないしは商工省との、所管事項についての交渉というようなことがおありでありましたならば、詳しくこの際御披瀝願いたいと思います。

益谷秀次民主自由党建設大臣

○益谷國務大臣 運輸省及び商工省とは具体的に交渉はいたしておりません。また私は建設省としてつくりました仮称公共事業省、この試案を内閣の方にさし出して、これを取上げてもらうようにいたしたにすぎないのであります。しかしてただいま申し上げました通り、今回はとり急いで各省の機構設置法の改正をするであるから、いろいろ各省にまたがる仕事に対しては、相当日数を要するという建前から、とりあえず現在のままの各省の内部の機構を整理簡素化いたしたにとどまつた次第であります。

今村忠助民主自由党

○今村(忠)委員 おそらく益谷大臣におかれましても——、運輸省所管の港湾関係の事務関係者から運輸省今回の機構改革というか、公社へ改組されるというに際して、かつてのいろいろな関係もあるから、ぜひともその所管を建設省に移してもらいたいという要望が、われわれ委員にもあつたのでありますが、おそらく建設大臣におかれましても、それらの陳情を受けられていると思うのでありまして、すでにおそるべきセクシヨナリズムだと申すものの、一部には仕事の関連上と從來の関係の上において、ぜひこの際建設省の所管に移りたいと要望している向きもあるのであります。これらのことは私はこの際勇敢に取上げらるべきではないかということを痛感するのでありまして、この点をあらためてお尋ねしておきたいと思うのであります。  なお一昨年にもなつたかと思いますが、当時アメリカから赴任して参つたばかりのクラス大佐が、参議院並びに衆議院の建設事務に関係している委員を招致されまして、まず就任の挨拶とでも言うべき言葉を述べられた中に、自分は飛行機でもつて日本の國土に初めて入つたのであるけれども、敗戰後の哀れな実情を見たときに、日本の最初になすべき大きな仕事は、あらゆる建設面の技術と機械的なものとを動員して、廃墟にひとしい日本國土の再建設こそ大なる仕事であるということを、痛感したのでありますというあいさつがあつたのであります。おそらくたれしも敗戰後の日本國土の上を静かにながめた者があるとするならば、日本において最も力を入れなければならぬものは、國土再建の事業であると私は信ずるのであります。その意味において、私はあえてこの際運輸省、商工省のごときが、先ほど來申す通りの一大改組をしようとしておるのでありますから、この時期に、日本の敗戰後の最も最初の大きな努力をいたさなければならない國土建設の事業を、あえて優先的に取上げて、それを実現するように努力されなければならぬと思うのでありますが、この点を重ねて私は所管大臣にただしたい。それには先ほど來お話のありました、行政機構改革の審議会は委員の任命もあつたように承つておりますが、一体この委員会はいつを目標にして、言いかえれば、この夏開催されるやに聞く臨時國会を目標にして、審議会において機構改革をするというのか、あるいは通常國会まで持越して行くというのか、この点もおわかりでありますならば承つておきたいと思うのであります。  次にもう一つ、われわれは多年の要望の理想的な建設省設置はこの時と信ずるのでありまして、かりに國会においてさような議が進んで参つた場合において、建設大臣におかれても、閣内に諮つて一應は閣議等によつて今回の行政整理の範囲にとどめて、あとは行政審議会等に移すのだというような申し合せがあるのかもしれませんけれども、なお進んで建設大臣は、國会においてさような理想的な建設行政の一元化の実現というがごとき要求があるならば、これに御努力いただけるものであるかどうか。この点に対する大臣の御決意を承りたいと思うのであります。

益谷秀次民主自由党建設大臣

○益谷國務大臣 今回は先ほど來お話申しております通り、内部の機構を整理簡素化したにすぎない。しかして行政機構の審議会等の研究の結果と、また國会における皆様の御多数の御意見のあるところを十分に尊重いたして、できるだけ早き機会において、各省の設置法案の改正をなしたいという所存であります。今回は閣議においてすでに決定をいたして、今設置法一部改正法律案の御審議を願つておるのでありますが、國会における皆様方の多数の御意見で、これが修正するということになりますならば、どこまでもそれは尊重して参らなければならぬことは当然であります。

今村忠助民主自由党

○今村(忠)委員 もう一つ先ほど念を入れてお聞きしておいたのでありますが、行政機構改革に関する審議会というようなものは、一應何か目標を持つて審議されるのか。閣議において打合せがあるなら承りたいと思うのでありまして、それに関連いたしまして、先ほど最初にごあいさつの中に、大臣としては公共事業者という一つの理想的なものの実現を考えていられるのだという、まことに頼もしいお話があつたのでありますが、この行政機構審議会においては、公共事業省というものの実現をはかるべく努力されるものであろうか、重ねてこの点をお聞きいたしたいと思います。

益谷秀次民主自由党建設大臣

○益谷國務大臣 行政機構審議会において、いつまでに審議をするということは、今日閣議で決定をいたしておりません。委員を一、二日前にようやく委嘱いたしたのであります。しかし審議会の会長等の御意見はどこまでも尊重して参らなければなりません。政府といたしましては、せつかく審議会を設けたのでありますから、十分なる研究をしていただいて、一日もすみやかに結論を得られるように希望をいたしておる次第であります。なおその際における建設省の理想案と申しまするか、試案と申しまするか、これは私としては、どこまでもセクシヨナリズムというものを離れて、建設行政の一元化をやらなければならぬと信じておりまするがゆえに、これもむろん審議会の参考に、資料として提出して、研究してもらうようにいたそうという所存であります。

今村忠助民主自由党

○今村(忠)委員 私は日本の特別委員会というような制度が、いつでもある大きな一つの題目を持つてかかりながら、まず第一に期間をきめないために、つい実現せずして、簡單に言えば、何か世論に対する避雷針のごとき役目を承つてしまつているものを、幾多見ているのであります。私は運営委員の一人として、現在設置されている災害地対策特別委員会のごときものが、無期限的に継続されることについて、反対をしている一人でありまして、いわゆる常置委員会以外のものは、期限を切つて、あるものを目標にして、それを片づけるという努力がなかつたならば、先ほど私が申した通り、おそらくは世論に対する避雷針の役を果すにすぎないと思うのであります。私は先ほど來申す通り、行政機構の改革、行政整理をこの際に行うべしと主張する一人でありますけれども、もしそれを行政機構審議会において研究するというのであるならば、いろいろの面から最も大きな役割を果さなければならない建設省関係の所管大臣として、この行政機構審議会は、一体いつの時期までに結論を出すのか、進んで期限を切つていただきたいと思う。簡單に言えば、先ほどから申しておるように、國土再建設の上から重要な事項を担当し、日本再建のために努力しなければならないところの建設省として、漫然と期限のない行政機構審議会のごときものを置いて、世論に対する避雷針の役をさせながら、何とか言い逃れておるということのないように、進んで建設大臣から、閣議等においておよその期限を切つていただきたい。たとえばこの夏開かれんとする臨時國会において提出できるように、あるいはそれが不可能と見られるならば、少くともこの十一月の通常國会においては提案できるように、建設大臣から行政機構審議会の仕事というか、期限をお申し出願つて、すみやかに実現を期するように努めていただきたいと思うのであります。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 次に池田委員から質問の通告がありますから、これを許します。

池田峯雄日本共産党

○池田(峯)委員 今回の改正の方針が、行政機構の單なる整備簡素化にあることは、今の大臣の御説明の中からも、われわれはははつきりつかむことができるのであります。すなわち國民の利益、國土の再建のために、今後建設省がやらなければならないたくさんの焦眉の急務があるが、そういうことよりも、まず整備簡素化ということが、至上命令として第一番の問題として今度の改正の法律がつくられていると考えられるのでありますが、政府は機構の縮小ないし整備、簡素化と、國土の再建という建設省の重大な任務とを、はかりにかけた場合、どつちが大切だとお考えになるか、この点非常に根本的な問題でありますから、まず第一にこれをお伺いしたい。  第二に、この法律案を見ますると、建設省の所掌事務の範囲がいろいろ掲げてあります。その中に新たに加えられたもので、われわれとして非常に注目すべきものは、皇居外苑、新宿御苑、京都御苑等、われわれ人民とはきわめて縁の遠い特殊な場所の建設業務を、公共事業費で行うことになつている点であります。これはまずこういう特殊地域が、廣くすべての人民に開放されました上で、建設省の所掌事務の範囲の中に加えられて來るべきであると思うのでありますが、いかなる理由で、新たにこういうものをつけ加えられたということを、第二点にお伺いしたいのであります。  その次に、屋外廣告物を取締る目的をもつて、廣告物取締法を廃止して、新たに屋外廣告物法というものを準備しているように仄聞しているのでありますが、これが第三條第六項にうたわれております屋外廣告物というのは、政府の抱懷する定義によりますと、單に営利を目的とするものに限らず、一定期間継続して屋外で公衆に表示するものを屋外広告物と見るように聞いているのでありますが、これは言論、集会、結社の自由、一切の表現の自由はこれを保障するという憲法第二十一條に明らかに違反していると思うが、大臣の所見はいかがでありましようか。公衆に危害を加えるものを取締るということは、今度の法案の中にもある通りでありますけれども、そういうものがはたして屋外廣告物の中にあるかどうか。これは寡聞にして私は知らない。たとえばビラを屋外にはつたら公衆にかみついたという事実はないのであります。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 池田君に御注意申し上げますが、廣告物法はまだ上程になつておりません。ただいまは機構の問題、すなわち建設省の所管になるかならぬかについてお話願います。内容の問題は法案審議のときにお願いいたします。

池田峯雄日本共産党

○池田(峯)委員 それでは簡單に申し上げます。廣告物法が憲法違反にならないかどうか。この点をお答え願いまして、あと法案が出たときに、この問題は質問することにいたします。  それから同條第二十五項に、建設省が建設業者の監督に関する事務を管理するというのがあります。これもまた建設業法というようなものが出るとすれば、どういう意図の下から出るものであるか。これも御説明願いたいと思うであります。  その次に、さきに述べましたごとく、本法案は、六局を五局に縮小する、それ以外に何ら新味もまた建設的な内容も盛られていないのであります。そればかりでなく、先ほど申し述べました屋外廣告物取締りであるとか、あるいは土木建築業者を監督するというような、官僚統制を強化しようとしておるようなことが含まれていると考えるのでありますが、これらの点を明らかにするために、本法案とは直接関係はないかしれませんが、間接的に関係があると思われますので、いわゆる事務の簡素化のために、人員の整理をするつもりであるかどうか。たとえば、管轄は建設省とは異なるのでありますけれども、中央氣象台の行政監理ということが、今非常に問題になつておる災害の予測、地方的な早期予報、そういうものに重大なる障害になつておるということは、これは多くの人が認めていることであります。このことは、この間の災害対策特別委員会でも、やはり中央氣象台長の答弁によつて明らかにされているのでありまして、これと同じような状態が、建設省の人員縮小の場合必ず起るのではないかというふうに考えられるのでありますが、もし不幸にして、この人員整理の結果が、かような國民に重大な不利益をもたらすというような結果になつた場合、政府に國民に対してどういう責任をとるつもりであるか。  それからその次に、測量法を施行するということでありますけれども、これによつて人員予算の増加を予想しているかどうか。地理調査所という仕事、この仕事は大部分占領軍からの要求でやつているのではないかというふうに考えられるのでありますが、どこからどこまでが占領軍の仕事で、どれだけが公共事業費であるか分明でないのでありますが、終戰処理費で分担する経費のわけ方、地理調査所の仕事を、終戰処理費と公共事業費で分担するその経費のわけ方は、どこに基準を置いていられるか。  それからその次に、今後農地改良法案といつたようなものが農林省の方でつくられると思うのでありますが、この農地改良法というようなものが施行されることによつて、今後建設省と農林省との間の、一元的な行政というようなものが当然必要になつて來る。これは先ほど今村委員が述べられたことと同じ問題であると思うのでありますが、これに対しまして、現在の建設省の機構人員ではとうていやつて行けなくなつて、当然もつともつと大きな建設省をつくらなければならなくなると思うのでありますが、こういうことに対する大臣の御所見、以上をお伺いしたいと思います。

益谷秀次民主自由党建設大臣

○益谷國務大臣 國の再建と、今回御審議願つておりまする建設省設置法の一部改正法律案と、どつちが重いか、どういうはかりを持つておるかということでありますが、これははかりにかけるようなことのできる問題ではございません。今回政府が企図いたしておりまする行政簡素化、あるいは行政整理というものは、國家の建設に寄與いたしたいがために企てられておるのであります。  なお屋外廣告に関する法律案のことでありまするが、近く御審議を願いたいと思つておりまする法案は、憲法違反ではございません。  なお建設業法の点でありまするが、これは建設業の公共性にかんがみて、どこまでも建設業者の健全なる発達と、建設工事の適正なる施工をねらいとして作成いたした法律案であります。私どもはいわゆる官僚統制であるとは考えておりません。  なお氣象台の問題でありまするが、これは私の所管でありません。政府は大体三割行政整理をいたし、いわゆる現業においては三割という大方針を決定いたして、今人員整理の問題を処理いたしつつあります。  それから測量法であります。これは進駐軍から命令によつて測量いたしておるのと、命令によらない部分との限界を示せということであります。御承知の通り、日本は今占領せられておるのであります。あらゆる方面に監督を受けております。從つてある部分については先方の希望によつて測量いたしておる場合もあると信じておりますが、どれからどの部分が命令による、命令によらないというようなことは、はつきり私は承知いたしておりません。しこうして地理調査所の予算の点でありますが、これは一般行政部費によつてまかなつております。公共事業費ではございません。

池田峯雄日本共産党

○池田(峯)委員 ただいまの質問に対する答弁が落ちておりますので……。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 なるべく機構に関する限りにおいて願います。

池田峯雄日本共産党

○池田(峯)委員 建設大臣の答弁で、皇居外苑、新宿御苑、京都御苑等、これを建設省の所掌事務の範囲に入れた理由。  それから、中央氣象台の問題をお聞きしたのじやなくて、中央氣象台の行政整理が日本の災害の予測というようなことに重大なる関係を持つて來るということが現在言われておるけれども、やはり建設省の行政整理も、中央氣象台のそれと同じように、焦眉の建設業務に重大な支障を及ぼして來るのではないか、こういう質問であります。その二点について再質問いたします。

益谷秀次民主自由党建設大臣

○益谷國務大臣 お尋ねに対して失念をいたしたのでありまするが、新宿御苑等を建設省所管として工事をいたしておりまするのは、近く完成の上、一般國民大衆に開放する、その前提であります。  なお中央氣象台の人員整理の結果、水害等に支障を來さないかというお尋ねでありまするが、來さないように整理をいたす考えであります。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 ちよつと申し上げますが、農林大臣に本会議の都合で見えませんが、林野局長官が見えております。正三時にGHQの方に参らなければならぬそうでありますので、もし林野局長官に御質問の方があつたら、この際簡單に願います。今村君。

今村忠助民主自由党

○今村(忠)委員 林野局長官にお尋ねいたしたいと思います。農林省関係で、いわゆる林野砂防並びに林道の問題があるのでありますが、先ほどの建設大臣に対する質問の中で触れておきました通り、河川改修と言いますか、河をしずめるにはどうしてもその源の山のことから手をつけて参らなければならぬということは、これはもう常識であろうと思います。ところが実際林野砂防となりますと、農林省関係というように主管省も違うという現状であります。また道路も同様でありまして、道路は一貫されて、いずれにまでも通ずべきでありますが、かなり大きな、われわれが通つては区別がつかないほど大きな道路までが、いわゆる林道と称して農林省所管にあるということで、ままわれわれは旅行先で驚くことがあるのでありますが、これらのことがうまく行くには、やはり私は、これらの建設行政の一元化ということが何より必要だと思うのであります。そこで実際の事務に当つておられる林野局長官が、これらの点について日ごろお考えになつておる——農林省に所属させた方がよいと思われる点、むしろこれは建設省に讓つた方がよいと思われる点が、実際の事務管掌にあたつておありだろうと思いますので、御参考までに承りたいので、率直にこれをひとつお知らせいただきたいと思うのであります。

三浦辰男林野局長官

○三浦政府委員 農林省に属しておる山地砂防をどうするか、むしろ建設省関係に統一した方がいいのじやないかどいうことに対する意見でございますが、私どもも、今日わが國でもつて山林の問題を考える場合に、現在やつております農林省所管の山地砂防を離すことは妥当ではない。やつぱりこれは農林省がやるべきものだと考えております。と申しますのは、簡單に理由を申しますと、現在のわが國においては、山林は國のおよそ六割程度を占めておりますが、その山は非常に農耕地あるいは公共建設物等のつながりをいずれももつておる、私ども山の行政を扱つておる者として考えます場合、一般に山としては、一面林産物を出すべき土地生産業としての面と同時に、治山形水と申しますか、この傾斜地面に対するところの土地の保全という問題を考えなければならぬ。さればこそ今日森林法等に明らかにされておりますように、この森林の行政は、営林のいわゆる監督の面と、保安林という問題の二つが強く強調されておりまして、そこで普通の営林をやつて参ります場合においても、すでに傾斜地でございますから、土砂あるいは地盤の崩壞等については考えることはもとよりなのでありますけれども、特にそのおそれのはなはだしい所には、國民的制約と申しますか、公益の非常に安危のかかる所という意味で、保安林というものに編入して、特段の施業の制約をいたして、その拡大を防ぐのみならず復旧をしよう。その山腹における復旧をめぐつての問題が、今日農林省で所管しておる砂防の程度でありますから、私どもは山林の経営自身までも、そこにあるいは行政の全部を持つて來るかどうかということになりますれば、これは一面もう一つ高い角度から、農林行政の中で、林業がどこへ行くかという問題から論ぜられましようけれども、現在の林業行政の中から、單に山地砂防だけを別に離すということはあり得ない。かように存じます。  それから林道の問題でございますが、これはなるほど場合によつては、どうしても林道でなければならないということが明らかでないところが、絶対にないとは申しませんが、私はおそらくないと思います。と申しますのは、單にそこの山の産物を搬出するためにあるべきその林道自身が、経費等の関係からなかなか行きわたらない、きわめて貧弱な状況でありますから、もつぱら林産物を搬出するためにのみ必要であるよう箇処のみに、そういうものを使つておるような現状でございます。これまた林野の行政、あるいはその運用と離すことができない、かように存じます。

今村忠助民主自由党

○今村(忠)委員 われわれ技術的面にないものから見ますと、林野砂防は保安林ないしは造林という見地から農林省ではおやりになつておると、こう言われますけれども、どうもわれわれ見受けるところでは、ほとんど砂防的な立場に立つて、当然なすベきだという所を、どういうような風の吹きまわしで農林省関係で取上げておるかと思う所がはなはだ多いのでありまして、私はその衝に当られる林野局長官に強く求めて、一体林野砂防が今申す造林とか、保安林の立場からというものに名義上は置かれておるけれども、実質的には、ほとんど河川砂防と同じように感ずるのでありまして、これは見解の相違と言えばそれまでのことでありますから、この際その道の権威であります建設省の政務次官赤木博士がおられますから、関連しておることでありますから、ちよつと赤木博士から、立場を離れて專門的な立場から、言いかえれば、建設省とか農林省というようなセクシヨナリズム的に、一口に感ぜられる立場の相違というようなことを離れて、学術的な見地から、一体この林野砂防というようなものに、どちらに事務的にくつつけたらいいか。御参考までに所見をこの際承りたい。

赤木正雄緑風会建設政務次官

○赤木政府委員 林野砂防、これは荒廃林地復旧工事というような名前でやつております。この仕事をする場合には保安林に編入しております。建設省でやつておる砂防は、御承知の通りに、治水を根本でやつておりますが、しかし先ほど山地の砂防は保安林に編入して農林省でやる。こう言われましたが、砂防法では山地でもどこでもできるのです。しかも砂防法にりつぱに書いてある。もしも治水上必要があるならば一定の禁止制限をする。仕事する必要がある場合は仕事します。仕事しなくても現在の山林を相当制限して、治水に害がないようにする。こういう意味ならば、仕事しなくてもやはり禁止、制限地にするのです。その観点は保安林と少しもかわりません。そういうことが明治三十年の砂防法以來今日までやつております。そこで、もともとこの仕事は明治三十年來内務省がやつていましたが、御承知の四十三年の水害後第一回治水会議がありまして、その会議の席上、山地を農林省で所管しているから、砂防事業を内務省だけでやるのはおかしいじやないか、これはひとつ農林省でもやつてはどうかというので、その結果、四十四年から保安林の名目をもつて荒廃林地復旧工事という仕事でやつて來たのです。実際やつてみますと、同じ所に内務省と農林省と両方から仕事をやる、その間には設計の統一もできない、ただ困るのは地元の人ばかりだ、何とかこの地元の人の困ることを防ぎたいというのがだんだん高じまして、今まで衆議院でも、たびたびこれを一つの省にまとめてほしいということが問題になつたのであります。そこで昭和三年の閣議の決定といたしまして、御承知の通りに、谷川に属する堰堤その他の仕事、あるいはこれに関連する山腹工事は内務省でする、それから造林を主とする仕事及びこれに関連する渓流工事は農林省でする、こういうのであります。しかしこの閣議決定事項は実にあいまいで、しかも非常にそこに疑問があるというふうなことからして、今日まで——日本で砂防工事を初めて起したのは、何といつても淀川流域で、これに明治十一年以來盛んにやつて來ましたが、そこで昭和三年の閣議の決定事項はそうなつておりましたが、もともと内務省でやつている砂防を農林省に移管するという、そういう不都合のことはできないということから、今日もつてやはりあの淀川流域の——日本の砂防のうち一番惡いところです、この淀川流域の砂防と山腹工事の全部を建設省で今日実行しておるし、決して農林省に移管になつておりません。でありますから、山腹工事は農林省で仕事をすべきものであるということは実態に当らない。私は農林省とかあるいは建設省とか申しません。かりに建設省の砂防を農林省に持つて行つた場合に、やはり今日地元の人が、一つは砂防工事、一つは荒廃林地復旧工事、この二つの名前でやつているために、非常に迷惑していることが、今度は河川と砂防とを、どこから河川にするか、どこから砂防にするか、同じような迷惑はやはり地元にかかつて來る。こういう観点からして、地元の迷惑、一般の人々の迷惑、これを直すのには、山の上から河口に至るまで、とにかく治水を一つの省にまとめなければいけない、これは今までの困つた点を解消する一つの道だ、こう考えております。

今村忠助民主自由党

○今村(忠)委員 われわれが政治的常識というような立場から、治水は山の上から港までと、先ほど大臣の言われた通りのことが、專門家赤木博士から私は今あらためて聞いたのであります。これをお聞きになつたら、林原局長官は、セクシヨナリズムを抱いて、なおかついわゆる林野砂防を農林省に置くというお考えにはなるまいと思う。私はあらためてこの際林野局長官に御意見を承りたい。

三浦辰男林野局長官

○三浦政府委員 ただいま私どもの学校の先輩であり、同時にただいまお話のありました確かに権威者であられられる赤木博士の御意見を拜聽いたしました。しかしながら私は、また私どもは、やはり先ほど申し上げたような意見にかわりがありません。この機会に参考までですが、よその國の砂防問題をめぐつての所管を御説明申し上げたい。これはほんの参考でございます。北米合衆國は、砂防工事および土地保全工事を行うために、一九三三年内務省管下に砂防局の創設を見ましたが、これにあちらの方のいろいろな事情でありましようが、三五年にはこれを農商務省の土地保全局に移して、現在に至つておるというようなことになつております。フランスにおきましても、一八六二年までは内務省の土木局がやつておりましたが、そのうちに大蔵省の森林局となり、さらに今日におきましては、一八七七年から農商務省に森林が行つたのを機会に、現在農林省でやつております。オーストリアにおいても同様なことでございます。これをもつてただちに日本はどうのこうのということを、私どもは必ずしも申すわけではありませんが、それにつきましては、先ほど申し上げたような理由で、私はむしろ統一するものであるならば農林省に統一すべきものであろう、こういうふうに考えております。

今村忠助民主自由党

○今村(忠)委員 外國の例までとつて、われわれまことに啓発されたのでありますが、農林省に大きな川の改修まで持つて行くべきだという、えらい暴論に近いものまで承つて、驚きにたえないのであります。どうも私今の御答弁を承つて、まだ林野局長官が、一つのセクシヨナリズム的なお考えにあるのではないか。なるほど北米やフランスの事情等を聞きますと、いわゆる林野砂防というものが、そういうぐあいにわけられて、今日順次移行されたものかとも思いますけれども、これははたして適当であつたと向うでも今日議論しておるのかどうかの点も、私どもは知りたいと思うのでありまして、移してみた、また都合が悪いということになつておるのではないかと思うのであります。現に林野砂防に移る前に、日本においても内務省にあつたものだそうであります。それがかえつてかような結果になつて、やつてみたけれどもうまく行かぬというのが、私は赤木博士の結論と承るのであります。どうかひとつ私どもに、いわゆる大局に立つて、敗戰後の日本の國土再建設をこいねがつておるのでありますから、林野局長官におきましても、どうかその点は十分各面から御勘案願いまして、ぜひとも公共事業一本、いわゆる建設行政の一元化ということに御協力をいただきたいものと、この際お願いします。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員 それでは林野局長官は正三時までに司令部に行かれるそうですから、林野局長官に対する質問はこの程度に打切りまして、建設大臣も失業対策委員会に出られるのでお急ぎでありますが、建設大臣に対して田中角榮君から質問の通告がありますから、簡單にひとつお願いいたします。

田中角榮民主自由党

○田中(角)委員 建設大臣に一、二御質問申し上げます。  総合的建設省の設置ということは、先ほど今村君が申された通り、われわれ当委員会といたしましては、すでに二年半にわたつてこれに賛成しておるのでありますが、もうすでに片山内閣、芦田内閣とずつと続きまして現在の状態まで二回三回の好機があつたのでありますが、ついにチヤンスを逸し、現在に至つておるのであります。しかも今度の行政機構の改革というのは、絶好のチヤンスであると思つておりまするが、先ほど大臣の答弁によりますると、近く行政審議会をつくつて、必ずや総合的建設省の実現に努力をされるという御答弁でございましたので、私ども與党の立場といたしまして、大臣の御答弁には十分納得はできるのでありますが、総合的建設省をつくれない、技術的に時間的にできないということであるならば、次善の策を行うことが至当であると申さねばならないのであります。すなわち非常に複雑多岐にわたつておるところの、行政全般にわたる機構改革ができない場合に、次善の策とはどういう策であるかというと、私が申し上げるまでもなく、現在の建設省設置法を提出されるときに、比較的簡單に統合できるものが次善の策となるわけであります。それは港湾統制令が解けた現在、港湾局を建設行政一元化の線に沿つて持つて來るということと、もう一つは、商工省が通商産業省と看板をかえるときに、しかもその中で電源開発を残さなければならないということは、私はこの間の役員会にも、内海政府委員に対して、このようなことはまさにナンセンスであるというくらいに申し上げておるのでありますが、少くともこの商工省の現存電力局、すなわち電源開発部並びに港湾局くらいは樂に持つて來られるのでありまして、これを私は次善の策と申し上げたいのであります。しかも時間的に技術的に、先ほど大臣が申されたように、そこまでも行政審議会でやるからというのであつたならば、すなわち省議でもつて決定できる線において、総合的建設省実現に邁進しなければならない。これはすなわち最低の線であると思うのであります。しかも総合的なる建設省をつくるという第一の参考案も出ておるのでありますが、この参考案を実現する段階において、現在の建設省設置法の一部を改正する法律案の中に、総合建設省をつくる線からそれておるような傾向があるのではないかと、私は考えておるのであります。この意味で省議で決定されて、現在われわれの手もとに御提出になりましたこの建設省設置法一部改正法律案に対して、修正案を政府自体からお出しになつていただけないかということを、私は御質問したいのであります。  どのように修正するかというと、率直に申し上げれば、総合的建設省をつくり得る線に沿つて修正をしていただければ非常に幸甚である。こう考えておるのであります。それは現在総合建設省実現の案といたしまして、公共事業廰において所管する事項の大綱に対しまして、約八項目にわたつて分掌事務が書いてあります。この八項目が全部入つた場合は、すなわち管理局、水政局、道路局、港湾局、建築局、営繕局、電源開発局、治山局というふうになるのでありまするが、この中で各省から持つて來ないで、建設省だけでもつて決定できるものがあるのであります。それは私はこの間内海政府委員に、お帰りになつて大臣にもよく御相談になつて、なるべく與党で修正をしないでいいように、修正案を出してもらえないかと申しましたところ、内海政府委員も、帰りましたら大臣とよく相談いたしまして、御趣旨に沿いますということを申されたのでありますが、これはこの手元に出しておる五局案の中で、官廰関係のセクシヨナリズムに災いされておらないと言いながら、一つの建設省の中においてさえ、相当セクシヨナリズムに災いされておつて、現在の案が出されておると認められる面が多々あるのであります。それは参考案には一から八條まで書いてありますが、この通りにやつて参ればいいのでありますが、これと五局案に相当開きがあります。すなわち國土計画地方計画及び都市計画に関する事項、そして一番最後のその他土地の保全利用に関する事項、これはすなわち総務関係で行う事項であることは、私が言うまでもない事実であります。すなわち建設省の現在の機構を、そのまま天引三割をやるということのよしあしを問わず、とにかくその線に沿うとしたならば、企画、計画、実施、この企画計画という総務関係の仕事と実施面、すなわち土木建築の二つに大別しなければなりません。その意味では、現在政府提案の管理局、河川局、道路局、住宅局、都市局という五局を、私の案では管理局、河川局、道路局、建築局、営繕局の五局にしていただきたいのであります。しかも私の申し上げるこの五局というのは、この七月の、現在の建設省設置法が通りますときには、時間的、技術的に間に合わないというのであつたならば、最低の線において——各官廰の方々に聞いてみると、セクシヨナリズムは絶対ありませんということを言いながら、現実にあるので総合建設省ができないのであります。その意味において、官廰営繕の統一、このくらいは最低の線においてなそうではないかということが、当委員会の総意として決定しておるのであります。しかも当時付帶決議をつけることは不見識であるというので、委員会の議事録並びに本会議の委員長報告の中にも、特別建設局の所管事務について、特別調達院または特別調達廰に移管された日を期して、現在の特別建設局内の営繕部を営繕局に昇格し、官廰営繕の統一をはかるということが、当委員会の決議として載つておるのであります。総合的建設省をつくるということは非常にりつぱな考えでありますし、その言うところまさに正しいのでありますが、ほかの省から持つて來れないというならば、自分の省の中だけでできる、いわゆる官廰営繕の統一さへできないというのであつたならば、総合的建設省など永久にできようはずがありません。私はその意味において、少くとも現在建設省の内部でできる、すなわち省議の変更だけでできるという線において、委員会すなわち議員の審議権も御尊重くださいまして、管理局、河川局、道路局、都市局、住宅局の五局案を、私が先ほど申し上げました管理局、河川局、道路局、建築局、営繕局、しかもその営繕局の実現において、官廰の営繕の統一をはかるということをぜひとも実現をお願いしたいのであります。しかもこの都市局というのをどうして出して來たかというと、これは私はもう少し辛辣に批判できるのですが、それはあえて申し上げませんが、総務局でやつておる人事その他は官房が残るのでありますから、官房の中に追い込んでいただいて、管理局は事実上総合建設省の根本の事業としての、すなわち総合的國土計画、地方計画、都市計画を一貫して行う局を管理局と定め、他の四局に二局ずつでもつて、土木、建築に大別させ、しかも建築局は一般建築並びに住宅を含む建築局、住宅局というような看板を塗りかえて糊塗する必要はありません。現在の建築局のままにしておき、営繕局は一般建築行政に対應するところの建設事務をつかさどるというようにしていただきたいのであります。これは私個人だけの意見ではなく、委員会でもつて、今度は必ずやるというふうに、最後の線として本会議にも委員会にもこの線を強調しておるのでありますから、これはひとつ大臣のお力で、ぜひとも修正案をお出し願いたいと思うのでありますが、この省議変更が可能か不可能かということについて、御答弁をいただきたいと思います。

益谷秀次民主自由党建設大臣

○益谷國務大臣 営繕局を設けるという点でありまするが、営繕部を設けまして、これで現在の営繕の仕事を処理いたすことができるという考えから、御承知の通り局にいたさないで部といたしたのであります。なお都市計画局でありまするが、これは御承知の通り、戰災都市の復興を所掌いたしておる局であります。これに対しては、予算が十分でないために、遅々として事業がはかどつておりませんが、これは全國あげての強い要望もありますので、建設省といたしましては一局を存置いたしたのであります。

田中角榮民主自由党

○田中(角)委員 ただいま大臣の御答弁を頂戴したのでありますが、この官廰営繕の統一というのは、総合的建設省をつくるために、絶対に官廰営繕の統一をやらなければ、総合的建設省をつくる階段の一段階を踏むことができないのであります。しかも現在建設省の一営繕部になつておりまするが、これは御承知の通り、國費の支弁をもつて賄うものは、全部当時大蔵省の営繕管財局という非常に大きな局でやつておつたのであります。それがどういうふうになるかということを申しますと、当時一万円以下の小さな工事は各省大臣の所管で、各省の官房会計課、営繕係でやれたのでありますが、それが現在どういうふうになつておるかと申しますと、法務廰の会計課営繕管財室、最高裁判所の経理部営繕課、文部省の管理局教育廰施設部それから逓信省の営繕部、こういうふうに各省に係であつてたつた二人か三人でやつておつたものが、わずか十年間のうちに各省に全部営繕課、営繕部というようなものに膨張しておるのであります。これは建設省設置法にもございまするが、第三條二十六号に「國費の支弁に属する建物の営繕(別に法律で定めるものを除く。)……」という條項がこれだけの部局を殖やしているのであります。そうしますと今度のこの建設省の一部改正法律案の中の「別に法律で定めるものを除く。」という方を今度たくさんに殖やすようなことを書いてあるのです。これを相当程度制約をして、この一項だけでもつて官廰営繕の統一をはかるということにお考えになつていただくわけにまいりませんか。

益谷秀次民主自由党建設大臣

○益谷國務大臣 法務廰、文部省等におのおの官廰営繕の一部をいたしておるのであります。これはどこまでも田中委員の仰せのごとく、官廰営繕は一本にまとめなければならぬという考えを持つております。持つておりまするが、今回法律に別に定むると制約をいたしましたのは、ただいま申しました通り、他の省または廰との繋がりのある部分に今回は手をつけないで、部内だけの整備簡素化をするという建前から、他の省廰に所掌いたしている分は今回はそのままになつているのであります。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 暫時休憩いたします。約三十分後に再開いたします。     午後三時四分休憩      ————◇—————     午後四時七分開議

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 休憩前に引続き会議を開きます。  質疑を続行します。政府委員で出席されているのは後藤港湾局長であります。便宜上、後藤港湾局長に対する質疑を先に願います。

今村忠助民主自由党

○今村(忠)委員 港湾局長にお尋ねいたします。港湾局長さんの御意向は前國会、あるいは前々國会の当時にすでにお伺いしたのでありますが、この際あらためてまたお尋ねいたしたいと思うのであります。それというのは從來は運輸省そのものに変化がなかつたのでありますから、われわれは強い意見を申し述べなかつたのでありますが、今回は御承知の通り、運輸省が恐ろしく違つた性格、ことに現業の部面が違つた性格となつて、公社となるように聞いておるのでありまして、さようであるといたしますれば、この際今日までの運輸省の中の機構を根本的に改められるのでありますから、最も自然であり、必然的なものであるところの建設行政の一元化ということを実現する立場から、ぜひとも運輸省の港湾関係の事務を建設省所管にいたして、いわゆる河川に関する建設行政一元化ということを期したいと、われわれは考えるのでありますが、從來と違つて、運輸省の機構大改革に際して、港湾局長はいかようにお考えでありましようか。ひとつ忌憚なき御所見を伺いたいと、かように考えるのであります。

後藤憲一運輸技官(海運総局港湾局長)

○後藤政府委員 港湾というものは、すでに御承知だとも思いますが、海の運送と陸の運送との接続点でありまして、その荷物の動きというほかに、なおいろいろとそれに関連して、あらゆる経済活動が行われているわけであります。從つて各省の所管の事務が港湾一つに実は集つているのでありまして、港所在地のそれらの事業者は、あるいはそこでいろいろ活動している人たちといたしますれば、港の行政というものはいかにも複雑であり、何とか一歩でも簡素化するということの要望は、これは多年にわたつて強いのであります。それで戰時中の措置といたしまして、おもに海運、それから港湾の運送業、税関の関係、動植物檢査あるいは檢疫、こういうような主要なる関係を一体にいたしたわけであります。それによつて、当時港の工事の方をやつておりましたところの、内務省の業務を運輸省に移して一体にいたしたのであります。     〔委員長退席、松井委員長代理着席〕 その後終戰になりましてから、御存じの通りに、税関の関係または檢疫とか、動植物檢査というようなものは、もとの省にそれぞれもどつたわけであります。しかし港の性格を考えて見まするに、海運とそれに関連いたしました運送業、そして施設の問題、港の設備を改良し、増築し、あるいは施設するというふうな、工事の業務というものが非常に大きな点でありまして、これらにおのおの関連があるのであります。それは他の建設関係、ただいまおつしやいましたような河川または道路というような建設関係よりも、もつと密接な関係があるのでありまして、從つて港を改良して港湾を発展させ、荷役の能率をよくするというような事柄と、施設の改善というのが一体であつて、実は裏と表から來ているわけであります、これを離して、建設という土木建築関係の業務を他の省に持つて行くということは、きわめて不自然なことであります。その結果何になるかといいますれば、その港のありますところの人たち、あるいは港に生きるところの人たちを、いたずらに混乱させ、困らせるという結果になりまして、形は施設関係が建設省に行きますれば、建設の合同という事柄が一應の形をなすと思われまするけれども、港そのものから考えますれば、非常に能率のよくない形になるという点を考えますので、少くとも港湾行政及びそれに伴う施設の改善は、運輸交通の政策をやるところと常に一体であるべきだ、こう私は信じておるのであります。そういう考えで今までずつと來ておつたわけであります。忌憚なく私の考えを申し上げて、お答えといたします。

今村忠助民主自由党

○今村(忠)委員 そういたしますと、局長さんは運輸関係の公社ができて、大部分のものが公社となつてやつて行く、あとに残るものは、内容は実はまだ詳しく知りませんから、整備されるかわからぬのでありますが、いわゆる海運関係と港湾建設関係を、一体にしておく方が非常に便利であるというような御答弁のように承わるのでありますが、先ほど私は建設大臣にも質問しておいたので、当時おいでになられればお聞きになつただろうと思いますが、結局河川関係の結末といいますか、終局するところは、港で海との接触を持つ場合が多いのでありまして、最もいい例は新潟港の改修といいますか、維持するには、どうしても先に河川を改善し、砂防をして、土砂の流れぬようにすることは、切り離すことのできない生きた実例等もありますし、ことに河川改修の技術的の面においては、港湾関係の建設維持等とも相当密接なものがあろうかと思うのでありまして、技術的方面の人々からは、すでに運輸省の改組といいますか、改革にあたつて、ぜひ建設面は建設省に統合するといいますか、所管をばしてもらうようにしたいという要望等も、われわれ聞いているのであります。かように考えますと、なるほど海運関係という点から港湾というものが見られる場合には、いわゆる港湾建設部というような仕事と切り離すことも、一應はわれわれ考えてみるわけでありますけれども、結局において、今回の運輸省改組にあたつて、港湾局全部ないしは港湾建設部の一部か、いずれにしても建設行政一元化という立場からして参ることが、私たちいろいろの角度から研究いたし、また実際その衝に当る人たちの——先ほど申す現業の立場におられる人たちの意向を聞きましても、ほんとうにかような要望があるのでありまして、行政機構の審議会等をつくられて研究をすると政府は言つておりますけれども、私が先ほど申す通り、運輸省の大改革にあたつて、この際進んで院議をもつてでも、この港湾局関係所管事務を建設省に移すことを、ぜひ決定いたしたいと考えている一人なんであります。これにつきまして、先ほど來各省が長きにわたつていろいろの関係等あつて、なかなか從來所属した事務を他の官廰に移すことにがえんじない、いわゆるセクシヨナリズム的な考え方がはなはだ強いということを指摘して、繰返し私たちはそれら関係所管の人たちに向つて、敗戰後の日本再建にあたつては、從來のあらゆる因習因縁を打破して、國家再建という大きな目標に向つて進まれんことを、いつも要望して來たのでありますが、私は重ねてかような時期にありますので、一應海運関係と港湾建設関係のものが一体であることは必要だということでありましたが、それらのことは、やはり両当事者から專門的な委員を出して委員会をつくる等によつて、海運の側で要望する港湾的施設をすることは、十分可能であろうと思うのであります。幸いに港湾局長はこの委員会の空氣等も大体御勘案願つて、院議によつてかような修正案のごときものが出されたといたしましたら、ひとつ心よく御賛成いただきたいことを要望いたしまして私の質問を打切ります。

松井豊吉民主自由党

○松井委員長代理 今村さんの質問に関連して、ちよつとお聞きしたいのですが、海運関係を、要するに水の上を船を通すとか、それらのいわゆる輸送機関といたしましては、御承知のごとく運輸省でありますが、ただ建設省に関係いたしまする、たとえば防波堤の構築だとか、河川の改修に近い港湾に属する工事の実情を見ますと、その地帶に非常な弊害があるなど、実際その地帯を代表する縣会議員の人々、あるいは市町村会の代表の人々にあらゆる反対の声があるのであります。建設という面についは、まず防波堤を構築するとか、あるいは河川改修だとか、また建物の構築については、これは建設省に合併しても、私はそれが妥当だと信じております。海運関係についてはよくわかつておりますが、これらについて御了承願えないでしようか。

後藤憲一運輸技官(海運総局港湾局長)

○後藤政府委員 今川口の問題がありましたが、各省の事務というものは、みな連がりがあるのでありまして、どこでその線を切るかというだけの問題であります。從つて川口の港といたしますれば、日本海岸の新潟とか、酒田とか、秋田とかいうようなものが大きなものでありますが、それももし川の見地から考えますれば、川の流通をよくし、洪水の害を防ぎ、なお上流部でありますれば、水流を利用するというような点において主力があるのであります。川口にもし港がある場合を例にとつて考えますれば、いかに船をよく入れ、よく出し、荷物をよく運ぶかということなのでありまして、目的が違うのであります。その点につきましては、現実の問題といたしましても、はつきりとした境いがつけられますし、また川の技術と港の技術との間には、おのずからそこに引き得る線があるのであります。川の技術から港を考えるという考え方をもつてして、建設省に港湾の技術を一緒にすべきだということにはならないのじやないかと思うわけであります。また防波堤その他の建設は建設省というお話もありますが、港というものは、絶えず改良し絶えず改築いたしまして成長して行くものであります。これは決して川の技術と——私も川の工事には多年経驗がございますが、その見地からひきましても、おのずから独自なる技術上の問題があります。あえて建設省と合体すれば港湾の技術がよくなるとは考えられぬのであります。私はそういうふうに考えております。

松井豊吉民主自由党

○松井委員長代理 もう一点お伺いいたしますが、われわれは港湾の問題のみでなく、あらゆるこれらに関係した問題について、第一國会当時から國土委員をいたしておりまして、調査研究をいたしておりますが、國家全体から見ると、どうしてもこれは一元化せざるを得ないという実情にあるので、地方府縣にもその声があるのであります。それは省略しますが、現地の調査におきましても、いろいろ重複する点が避けられる、また資金、資材、労力の分散が避けられる、両省技術者の観点の相違から、同一目的の構造物の計画設計施行の不統一または重複を來すようなことも避けられ、國家的重大事項が可能となる。また國費の節用ができ、地方民の迷惑が除去できる。これらがなかなか重大問題でございます。要するに建設省は長い歴史を持つております。運輸省にその專門技術者がいないというわけではございませんけれども、建設省関係には——これは前の内務省当時からの建設省で傳統も持つております。たとえば予算の配分につきましても、私が一昨年東北方面に災害地の調査に参りまして、ダム工事を調査したのでありますが、まず現場へ参りまして、一体人夫は何人出ておるかを調べると、そのときには建設省関係は百七十六人ということでした。そこで農林省の——これは比較した話でございますが、農林省の方では毎日五百人の人夫が來ている、それ農林省はお手盛りで、いわゆる食糧を増配して、一人五合ずつやつている。そこで東北全体から見まして、河川改修の人夫の手間賃でも、一割五分内外多くの金を農林省は支拂つているのです。米は五合ずつ配給して、一方は百五十円もらうものを百八十円もらうのだから、そこに人夫が集まる。こういう関係をだんだん調べて見ると、予算があるからこういうことができる。われわれから見ると、國家全体から見て、どうして治山治水、河川改修の根本対策を立てるかというと、私は露骨に申し上げますが、農林省には建設省のように、いわゆる技術者の経驗を持つた方が少いと思う。これは事実です。こういう関係から見て、港湾関係は、われわれから見ると建設関係であると思うから、どうしても一元化してもらいたいということを要望するものであります。ただいま申し上げました労力あるいは工費の問題から見ても、また地方民の輿論を聞きましても、一元化が妥当であるということを、われわれは長い間調査しております。でありますから、運輸省においてはいわゆる水の上を船を通し、鉄道の上を汽車を通すように、建設は建設省に一應一元化してもらうことが適当でないかと、私は信ずる。強くこの点を主張いたしまして、どうか、後藤政府委員にも御了承願つておきたいと思います。

後藤憲一運輸技官(海運総局港湾局長)

○後藤政府委員 農林省の点でありましたが、これは私の所管外でありますから、お答えできませんで、運輸省にございます港湾技術の関係は、七十年の傳統を持つております。これは大藏省が所管しておりました以來の技術、さらに内務省の土木出張所が養成いたしました技術、それら全部一環とした港湾技術の全部が運輸省に集つておる。從つて日本における港湾技術につきましては、はなはだ口はばつたい申分かもしれませんけれども、最もよく整備された技術の一團だと存じております。從つてただいま農林省を例にとつての御批判がありましたごときことが、建設省においてないと同じように、私の方にもその御心配は決してないと私は信じております。また建設省に運輸省の港湾局関係が一緒になる運動もあるというお話がさいぜんもありましたが、もともと昭和十八年までは、今の建設省の技術館諸公と私とは、同じ釜の飯を食つておつた友達であつたのであります。從つてそういう意味におきまして、私自身も内務省の先輩に教育をされた者であります。從つてそういう人情におきますれば、建設省の一体になるという点はまことに感ずるのでありますが、港湾行政という立場に立ちますれば、これが混乱した際におけるところの國民のめいわくということを考えますれば、私は賛成することはできません。

村瀬宣親民主党(第九控室)

○村瀬委員 大体各委員から詳しく御質問があつたようでありますから、私はきわめて簡單に港湾関係の政府委員にお尋ねいたしたいのでありますが、ただいまの強力な御答弁を伺いましても、非常な確信を持つておられるように承るのでありまするが、たびたび申しあげまする通り、そもそも昭和十八年に、当時内務省関係から運輸省に移つたというその歴史をもう一度考えて見ますると、内務省関係で当時実際仕事をしておつたのは、各土木出張所でありましたが、土木出張所でやつておつては都合が惡いという原因からではなくて、國家総動員法関係の輸送統制令によつて、やむを得ず運輸省へ移つたのであります。決して内務省でやらしておつてはどうも支障が次々に起つて困るとか、いろいろ港湾行政上の混乱を來すという原因によつて移つたものではないということを、われわれはもう一度運輸省の方にも思い起していただきたいと思うのであります。しかしこれはいろいろ議論になりますので、みな國を思い、港湾を思い、輸送を思つての議論でありますから、議論はこの上しないことにいたしまして、最後に、今回全國の今までありました四箇所の港湾建設部を分散して、十箇所の海運局に統合するというようなことを承つております。そういうことをいたしまして、はたして技術、人材または機材その他の方面が、安心して向上するものでありましようか、この点について伺いたい。

後藤憲一運輸技官(海運総局港湾局長)

○後藤政府委員 最初の点を申し上げます。昭和十八年に統合いたしました当時の事情につきましては、おつしやる通りであります。しかし内務省におつた港湾技術者の間では、その前から單に防波堤をつくり、岸壁をつくるということだけでは、港湾技術者という見地から考えてもはなはださびしいものであり、不完全なものである。港の経営というものと考え合せ、倉庫でありますとか、引込線でありますとか、道路でありますとか、こういうものをあわせてやるようになるべきが、港湾の現状からも、また港湾運営上からも非常に大事であるということを、技師仲間でも大いに議論したこともあるのであります。從つてそういうこともありましたことから考えまして、現在の姿が港湾行政の立場から考えれば、きわめておちついた自然な姿であるという考えを持つわけであります。  それから全國四箇所の問題は、実は從來関係方面との間に、運輸省の設置法の問題につきまして、いろいろと御意見を伺います際にそういうことがありましたが、ただいまにおきましては、ようやくそれに対する誤解と認識の不足とをとりもどしていただきまして、四箇所の建設はそのまま建設工事に邁進するということの了解を得まして、この問題は解消いたしておりますから、その点御安心いただきたい。

村瀬宣親民主党(第九控室)

○村瀬委員 ただいまの御説を伺つておりますと、大きな公共事業関係というものを全部まとめまして、運輸建設省というような構想に持つて行きますならば、御説は非常に通ると思うのでありますが、今日の状態では、いわゆる運輸関係とその他の公共事業とを二つにわける段階にあるのではないかと思うのであります。國家組織が封建的戰時体制とか、高度の社会主義化された場合には、そういう構想も成立つのでありますが、今はやはり公共事業というものと運輸交通というものとは、二大別をまだしておかねばならぬ時期ではないかと思うのでありまして、廣く公共事業と一般運輸交通というふうに二分いたしますときには、一番の問題は港湾をどちらにひつつけるかということになつて参るのであります。この場合にほんとうに大所高所に立ちまして、虚心坦懷、セクシヨナリズムの考えをまつたく放擲いたしまして考えますときには、やはりこれは公共事業の方に入るのが自然であり、その他一般の企画と実施の面におきまして、たしかに自然の流れであるということをわれわれは感ずるものであります。議論をいたしますれば長くなりますから、議論はやめておきますが、この意味におきまして、われわれにちようど行政機構のこの際におきまして、港湾建設部現場事務所長の代表者の方々からもそういう希望が多いのであります。多いというよりも、ほとんど一致しての御希望のように、われわれは各党をまわられて陳情をなさつておられるところから見ると拜承いたしますので、かたがたこの際できる限りこれが実現に努力をしたいと思うのでありますから、運輸省の当局におかれましても、どうか信念に信念でありましようが、廣く両方どつちも五分々々であつてしかも少しこつちが公平だろうという点になりますならば、その方に虚心坦懷に御了解、またその実現になりますような御配慮をいただきますように、特に希望をいたしておく次第であります。

後藤憲一運輸技官(海運総局港湾局長)

○後藤政府委員 御意見でありますから、御返事しますことも別段ないようでありますけれども、建設部の者から希望があつたという点は私も承知いたしておりますが、建設部全体の空氣を見ますれば、必ずしもそうではないという判断をつけ得る資料もあるのであります。從つてこの間各方面をまわつたのは、工事事務所の所長クラスが動いたようでありますけれども、これは各自がおのおのやることでありまして、あえてこれを促すことは毛頭ありませんが、建設部全体の意向を観察いたしますれば、港湾の行政が混乱したり、齟齬したりするということの方に重点を置いて、私は観察いたしておるわけであります。また今の運輸建設という点につきまして、また公共事業の問題もありますけれども、ただいまの公共事業というものは一つの便宜のわくでありまして、港湾というのは運輸の面から行きましても、陸と海との境であります。公共事業の性質から行きましても、やはり同じように境になります。いつもその両側にころがりやすく、右に傾けば右にころがり、左に傾けば左にころがるという部分がありまして、はなはだ判断に苦しむのでありますけれども、しかし建設を絶対に強化しなければならないという大きな建設の目的が現在の環境においては、港湾の方に見出されないことも、判断にあたつて大きな要素となるのではないかという感じがいたします。これは多分に意見にわたりますので、はなはだ礼を欠くようでありますが、私見だけ申し上げます。     〔松井委員長代理退席、委員長着席〕

松井豊吉民主自由党

○松井(豊)委員 本日は前回の委員会に引続き農林、商工、運輸——最も私たちのお伺いいたし、また御了承願う一番重点に考えておりましたが、主管大臣がお見えになりませんでしたので、ぜひ御連絡を願いまして、三大臣及び関係局長御出席のもとにおいて、次回の委員会を開議していただきたいと思います。

村瀬宣親民主党(第九控室)

○村瀬委員 本多國務大臣の出席も要求しておきます。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 ただいま松井委員及び村瀬委員よりの申出につきましては、さようとりはからうことにいたします。それでは明後日は午前十時より開きたいと思いますから、皆様もひとつ御勉強を願います。  本日はこれにて散会いたします。     午後四時四十五分散会

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