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5回国会衆議院1949/04/05

建設委員会 第4号

発言数
54
登壇者
13
会派数
4
開催日
1949/04/05

会議録

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 これより会議を開きます。  議事に入るに先だちまして、理事の追加選任についてお諮りいたします。すなわち昨日の議院運営委員会における申合せによりまして、委員会に理事を一名追加いたすことになりました。この際選任いたしたいと存じますが、その選任の方法はいかがいたしましようか。

江崎真澄民主自由党

○江崎(真)委員 理事の追加選任につきましては、便宜上互選の手続を省略いたしまして、委員長において指名あらんことを望みます。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 お諮りいたします。ただいまの江崎委員の意見に御異議はございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 御異議なしと認めます。それでは理事に村瀬宣親君を指名いたします。  なお本委員会は委員室の割当の都合上、定例としては月曜日と木曜日となつておりますので、なるべく右定例によつて閉会することにいたしたいと思いますから御了承願います。     —————————————

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 それでは議事に移ります。昭和二十四年度予算の公共事業費につきましては、かねてより本委員会といたしましては最も関心を持つておるのであります。本日は建設省関係の問題につきまして、安定本部当局より説明を願い、檢討いたして参りたいと存ずるのであります。本件につきまして、まず当局の説明を求めます。

近藤直人総理廳事務官(経済安定本部建設局次長)

○近藤説明員 それでは私から昭和二十四年度の公共事業費予算につきまして、大略御説明申し上げます。  公共事業費予算額は、二十四年度といたしましては五百億に決定いたしております。しかしながらなお、五百億のわくは決定いたしておりますけれども、御承知のような文教予算、ことに六・三制の新制中学校の建築費予算につきましては、まだその筋と交渉の途中にありまして、それがどのように変化いたしますかわかりませんので、五百億予算の詳細な打合せにつきましては、まだ確定したとは申せないかと思います。從いまして私がここにお話申し上げる数字は、概数と御承知をお願いいたしたいのでございます。  それではまず公共事業費予算の編成方針はどういうものであるかと申しますと、近來災害がきわめて頻発いたしまして、加うるに戰爭のために、各種の公共事業施設は極度に酷使されまして、その改修、補修は放任されて來ましたので、國土の荒廃、疲労はきわめて著しいものがあります。從いまして國民経済の基盤はまさに危殆に瀕している実情であるのでございます。從いまして國の経済復興の基盤を造成する公共事業につきましては、その重点を治山治水事業に置いたのでございます。その他防災的工事あるいは各種の公共施設の維持補修に重点をあわせ置きまして、國民生活と行政的機能の最低限の維持に不可欠の事業を行うことといたしました。それでまず治山治水事業につきましては、その重点をすでに発生しました既発災害の処理から、今後発生するであろう未発災害の防止に指向いたしまして、山林及び渓流の砂防施設の強化、河川の改修及び維持、その他防災的工事を可及的かつ経済的に推進することに留意いたしたのでございます。また災害復旧につきましては、從來の原形復旧主義と、いわゆる災害便乗の積弊を排除いたしまして、指定重要箇所の復旧または補強に切りかえることといたしたのでございます。そのほか防災対策といたしましては、特に都市区劃整理を重点的に施行する。あるいは港湾につきましては避難港を増補する。あるいは燈台及び航路標識を復旧、増設するという点にもまた留意いたしました、國民生活の最低限を確保する処置といたしましては、その重点を食糧の自給度の向上に置きまして、このうち特に農業水利と土地改良に重点を指向したのでございます。それから住宅政策といたしましては、從來通り庶民住宅あるいは引揚民住宅等を最小限度新築する。それから政府関係機関の廳舎その他の営繕工事に原則として取止めることにいたしましたが、最小限度の行政機能を維持するためには、ある程度これを計上いたしたのでございます。また治安、行刑、教育、衛生その他の施設の中で、このまま放置することができないものは、若干補修し、また建築するという取扱いにいたしました。  以上が本年度の予算編成の大体の方針でございますが、それに対しまして関係各省から予算の要求がどのくらいあつたかと申しますと、総額で三千六百十三億一千百工十万三千円、これが今年の公共事業費予算に対する要求総額でございます。そのうち災害に対してどのくらいの要求があつたかと申しますと、九百六十八億二千四百三十九万一千円であります。從つて残りがその他一般の分の要求ということに相なりますが、それが二千六百四十四億八千七百十一万二千円であります。その一般と災害とを合せたものが、先ほど申し上げた当初の要求額であります。これらの厖大なる要求に対しまして、先ほど申し上げました編成方針その他各方面からの要請によりまして、われわれが査定いたしたのでございますが、各種の経緯を経まして、先ほど申し上げました総額五百億というように、きわめて少額なものに圧縮された次第でございます。從つて各方面に非常な御不満を招いているのでございますが、これまたやむを得ないものがあるのでございます。  次に五百億の内容について、各項目別に一應申し上げて見ますと、まだ建設省関係を先に申し上げますと、河川は、一般と災害と合計とを申し上げますが、一般が五十九億四千二百十四万四千円、それから災害が百九億三千二百万円、合計して百六十八億七千四百十四万四千円であります。次は砂防でございますが、一般が六億九千五百八十二万九千円、災害が二千万円、合計いたしまして七億一千五百八十二万九千円。道路は、一般が五十五億五千二十一万円、災害が八千八百万円、合計いたしまして五十六億三千八百二十一万円。次に都市計画事業を申し上げます。一般が八億二千三百三十二万円、災害が一億二千三百万円、合計が九億四千五百三十二万円。それから建設省関係の住宅を申し上げますと、一般が二十五億、災害部はございません。これは若干引揚者の住宅といたしまして、厚生省の方に入つているものがあると思います。御参考までに厚生省の分を申し上げますが、厚生省の住宅は四億五千七百三十万でございます。住宅の合計が二十九億でございます。  それでは次に建設省関係の営繕は七億八千四百八十二万でございます。災害はございません。建設省の合計といたしましては、二百七十四億五千八百三十二万三千円でございます。以上で建設省関係の数字を申し上げたと思います。それから御参考までに前年二十三年度分を申し上げますと、二百二十五億三千六百十七万一千円でございます。  なお御参考まで申し上げますが、農林省の合計は百四十五億千四百七十七万九千、前年は百四十五億九千八百六万四千、次に運輸省本年度分は四十億三千八百三十五万円、昨年分は三十四億千九百五十九万四千、次に厚生省本年分は七億八千六百七十二万一千、昨年分は九億七千八百四十九万五千、それから法務廳本年分は十九億八千五百六十万六千、昨年分は八億八千八百十万八千円、文部省本年分が十一億九千六百二十二万一千、昨年分が六十億二千八百四十四万九千、それから逓信省本年分は二千万、昨年はございません。

今村忠助民主自由党

○今村(忠)委員 ちよつとお聞きしますが、文部省の十一億九千万円というのは、大体六・三制の校舎補助ということになりますか。何かその他のものを加えてございますか。

近藤直人総理廳事務官(経済安定本部建設局次長)

○近藤説明員 この文部省の十一億九千六百二十二万一千円というのは、六・三制の新制中学の校舎は全然含んでおりません。これは主として直轄学校並びに公立学校の戰災復旧の経費でございます。昨年は六十億二千八百四十四万九千円ございましたが、その中で五十億が新制中学の校舎の新築でございます。それが本年は全部削除されておるのでございます。この点につきましては、今その筋といろいろ折働を重ねておる途中にありますので、從いましてもしその点が多少変化いたしますと、この五百億予算のただいま申しました各省の数字も多少変化するのではないかと考えられますので、先ほどお断り申し上げましたように、この内容につきましては一應の決定というふうに御了承願いたいのでございます。以上でございます。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 ただいまの当局の説明に対しまして御質疑はございませんか。

瀬戸山三男民主自由党

○瀬戸山委員 建設省関係で、金額においては二十三年度より多少ふえておりますが、事業量の割合をわかりましたらちよつとお示し願いたい。

近藤直人総理廳事務官(経済安定本部建設局次長)

○近藤説明員 事業量につきましては、できるだけ本年の事業量に近からしむるべく努力をいたしておりますので、はつきりした計数は持つておりませんが、大体本年度の事業量あるいは若干それを上まわる仕事ができるのではないかと考えております。從いましてある事業につきましては、補助率を多少低下させるとか、その他のくふうをいたしまして、極力事業量の低下ということは避けたいと考えております。

上林與市郎日本社会党

○上林委員 今五百億の内訳を伺つたのですが、一應の決定という御説明なんですが、その意味は関係方面の了解を得ていないというお話ですか。

近藤直人総理廳事務官(経済安定本部建設局次長)

○近藤説明員 お答え申し上げますが、その点は完全に了解がついておるのです。ただ先ほど申し上げましたように、文教予算の関係で——新聞で御承知かと思いますが、聞くところによりますと、十五億ないし十六億程度のものを五百億のわくの中で捻出するという努力がなされておるように私は承知いたしておりますので、從いましてもしそれが行われます場合には、おそらく各項目から、たとえば農業とか、港湾とか、河川とか、道路とか、全部の項目にわたりまして、結局三%減ということになりはせないかという懸念があるものでございまするから、先ほど來お断り申し上げておるのであります。ちようど三%とりますと、十五億になるのです。今そのような工作がその筋において行われておるように伺つておりますもので申し上げたのであります。この五百億全体の内容その他につきましては、全部関係方面とは完全に一致いたしております。

上林與市郎日本社会党

○上林委員 もう一つ、今の十六億ですが、この程度のものは前の文部省の十一億幾らというものとは全然切り離されたものですね。

近藤直人総理廳事務官(経済安定本部建設局次長)

○近藤説明員 そうでございます。つまり当初はこの文教予算は相当新制中学の校舎の建築費を含んでおつたのでございますが、その後関係方面といろいろ折衝いたしております間に、それが十一億九千万というものに圧縮されたのでございますので、十一億九千万と申しますのは、全然新制中学を含まない直轄学校とか、公立学校の戰災復旧の建築費でございます。その他若干ございますが、大部分がそういうものでございます。

前田榮之助日本社会党

○前田(榮)委員 ちよつとお尋ねいたしたいのですが、工事量が予算額が減じられたために減るのをどうして防ぐかという点で、補助率等の点更などいろいろのことをやつてできるだけ工事量の低下を避けたいというお話であつたのですけれども、予算編成を考えられたときに、その補助率低下などという技術的のものは、別個といたしまして、昨年と本年との労賃の差異、物價の高騰、こういうものから來る工事量の率は、大体予算編成にどういうお見込みを立てられておるか。たとえば一億の予算に対しては、昨年の一億円と今年の一億円が同じような方式でやるなら、何パーセント程度にできるかというようなことがおわかりになつたら、ひとつ御説明願いたいと思います。

近藤直人総理廳事務官(経済安定本部建設局次長)

○近藤説明員 労賃の値上りでございますが、二十三年度の予算におきましては、たしか八月と暮の十二月に二回、いわゆるプリベーリング・ウエージが上りまして、その上つた分については結局追加予算をとるのが筋でありましたが、それが不可能でありますので、結局工事量を落してその上つたものをカバーしたという状況でございました。それから災害の追加予算を六十億とりましたときは、大体上つた新規のプリベーリングウエージで計上いたしておりますので、その分については工事量の低下というようなことはございません。從いまして追加予算——いろいろ本予算をつつ込みまして賃金水準がどうなつているかということは非常にむずかしいのでございますが、大ざつぱな檢討で二十三年度予算においては平均、はつきりした数字は記憶におりませんが、三〇%程度上つているのではないかと考えております。從つて、本年度予算におきましては、それらを十分考慮いたしまして予算を編成いたしているつもりでございます。

江崎一治日本共産党

○江崎(一)委員 庶民住宅が昭和二十三年度は三十四億余り計上してありますが、今年は二十九億余りである。また文教施設、これは去年は六十億ありますが、今年は十一億九千万円でございます。しかるに、監獄を建てる費用が去年は五億九千万円、今年は十三億にはね上つているのは一体どういうわけですか。

近藤直人総理廳事務官(経済安定本部建設局次長)

○近藤説明員 庶民住宅につきましては当初建設省の建築局その他といろいろ打合せまして、本年度は大々的に住宅政策を展開するということになりまして、われわれもそれに協力いたしまして、まず住宅金融公社というものを考える、これは多少資産を持つている階級を対象として、金を貸してやつて家を建てさせる。それから一方、從來計画しておりました庶民住宅はそのまま継続いたして、五万戸程度のものをやるんだということで、非常に意氣込んだのでございましたが、いろいろ予算編成の過程におきまして交渉の結果、当初住宅金融公社につきましては、復興金融金庫に対する政府出資四百億のうち、復興金融金庫には三百億を予定いたしまして、あとの百億の政府出資のうち五十億を住宅金融公社の出資に充てるという予定も自然に解消するような結末になつたのではないかと考えております。從いまして、残る庶民住宅については、ぜひとも五万戸建てたいものと、非常にわれわれも意氣込んだのでございましたが、これも種々の関係でいろいろ圧縮を受けまして、ただいまのところでは一應二万六千戸程度と相なつたのでございます。はなはだ残念でございますが、一應二万六千戸ということに決定いたしております。  それから文教予算につきましては、これは経過を申し上げますと、当初大体二十三年度と同額程度のものをわれわれは計上しておつたのでございましたが、これもいろいろ予算編成の過程におきまして、ごらんのような状況に相なつたのでございます。  それからただいまの治安行刑の刑務所の予算が非常に大きいというお話でありますが、これはかねてから法務廳といろいろ話をいたしております間に、とにかく現在の状態においては過剰拘禁で、これ以上放置することはできない、非常に危險な状態にあるという状況をつぶさに伺いまして、われわれとしましても、これは非常に重大なことであるということで同意いたしまして、この点は非常に余計予算が計上されたという次第でございます。どうぞ御了解願います。

久野忠治民主党(第十控室)

○久野委員 先ほどの質問に関連してちよつとお尋ねいたしたいのです。補助率の云々というお話がございましたが、その補助率を算定せられますのは、安本の建設局でおやりになるのですか。

近藤直人総理廳事務官(経済安定本部建設局次長)

○近藤説明員 補助率と申しましても、法律にいろいろきまつて、たとえば河川法とか道路法とか、そういつたものにきまつたものもあります。これはなかなか簡單に変更はできないものでありましよう。しかしながらそうでなくて、ただ農林省とか各省單独できめておるのもございます。安本といたしましては、安本が自分できめるというわけのものでございませんので、それぞれの省でいろいろお話合いをいたしまして、こういうことでやつたらどうかということで行つております。決して安本が單独できめておるのではございません。

久野忠治民主党(第十控室)

○久野委員 しからば次にお尋ねしたいことは、先般の委員会の席上でいただきました表の中に、道府縣の災害に対する補助率が約四分の三と書いてある。私の方の縣などによりますと、四割になつておる。そうした差異が非常に大きいと思います。でき得ることならば、そこに案がありますならば、各縣のそうした災害等の補助率の算定の基準と申しますか、そうしたものがあつたらお示しをお願いしたいと思います。

近藤直人総理廳事務官(経済安定本部建設局次長)

○近藤説明員 災害を算定する基準でありますが、今われわれの方といたしまして、建設省、農林省といろいろ打合せいたしまして、災害を算定する基準は……。

久野忠治民主党(第十控室)

○久野委員 道府縣に対する災害の補助率なのでございますが、補助率が各縣によつて全部違います。これを算定するには、何か基準というものがあるかどうかということをお尋ねしておるのです。

近藤直人総理廳事務官(経済安定本部建設局次長)

○近藤説明員 それは補助金を交付する割合でございますか。

久野忠治民主党(第十控室)

○久野委員 率が違うのですが、そういう資料はありませんか。

近藤直人総理廳事務官(経済安定本部建設局次長)

○近藤説明員 それは今私の方ではございません。おそらく主として建設省においておやりになつておると思いますが、現実に建設省から府縣の方に出張されまして、災害の現状を監査されまして、その結果被害の状況に應じて補助額を決定しておるのではないかと思います。

久野忠治民主党(第十控室)

○久野委員 ただいまのお話は私は違うと思います。各縣によつてきまつておるのです。縣ごとに補助率が違つておるのであります。それは災害によつて違つてはおりません。ですから、そういうものをおきめになる場合に、何か基準となるものがおありになるかどうかということをお尋ねしております。こういうことは、私は愛知縣なのでございますが、愛知縣では非常に率に少いのでございます。それで増額運動を起せということを再三言われておりますので、何かその基準となるものがあればお示しを願つて、それによつて私の方としても陳情の参考の資料にいたしたい、さような観点からお尋ねしたわけであります。

近藤直人総理廳事務官(経済安定本部建設局次長)

○近藤説明員 実は私はその点よく承知しておりませんで、かえつてお教えいただきまして恐縮に存じますが、もどりまして建設省にもよく伺いまして、そういう確たる根拠になりますようなものがきめられればきめたいと思います。私もそのお説には御同感でございます。何か確固たる根拠をつくつて補助率をきめて行くということは賛成でございます。

久野忠治民主党(第十控室)

○久野委員 地方では非常に不満なのであります。前回の建設省の委員会のときにいただいた表によりますと、補助率は三分の二になつておりましたが、私の方の縣などは四割になつております。それからもつと高率の都道府縣等があると思いますが、そういうものの標準を一應お聞かせ願いたいと思うのであります。私の方の縣などは非常に不満なので、そういう連動を展開してくれということを、帰るたびごとに再三言われておりますので、その点をお伺いしたと思つておりますが、安本の方でやつておいでにならぬということであれば……。

近藤直人総理廳事務官(経済安定本部建設局次長)

○近藤説明員 おそらくそれは建設省だと思います。なおわれわれとしましても、そのまま放つて置くわけにいきませんので、その点よく調べまして、そういう何かはつきりしたものがあつてやつておるのか、あるいは適当にやつておられるのか檢討いたしまして、もしそうでなければ、お説のように何かはつきりした根拠をつくつて、ほんとうに公正適切な率をきめて行くことに協力したいと思つております。

久野忠治民主党(第十控室)

○久野委員 今までの慣例によつて、引続いて補助率をきめられておるように私は考えておるのであります。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 ちよつと御注意申し上げます。この補助実施は建設省の関係だと思いますから、今安本の方にこの上追求されても答弁はできないと思います。  ちよつとお諮りします。大分時間が延びましたが、安本の副長官もお見えになつておりますから時間を延長してやることに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 それではそういうことにいたします。

田中角榮民主自由党

○田中(角)委員 庶民住宅の資金に対して三点だけ御質問を申し上げます。第一点は公共事業費中の特に庶民住宅建設資金の配分内容について伺いたいのであります。それから昭和二十四年度の庶民住宅建設計画十四万戸に対して、どういう資金の見通しを持つておるかということを、まず第一に御答弁願いたいと思います。

近藤直人総理廳事務官(経済安定本部建設局次長)

○近藤説明員 庶民住宅の本年分の配分でございますが、先ほど一番初めに私が申し上げましたように、文教予算の関係でもつて、全般的に多少数字がかわるようなことになるかもしれませんが、一應現在の五百億の中でわれわれの考えておる数字を申し上げます。まず新築いたします分といたしまして、木造が二万四百七十戸です。それから鉄筋が二千四百、それからコンクリートが百五十、それから……。

田中角榮民主自由党

○田中(角)委員 そういうふうにこまかい数字を伺いたいのではなく、いわゆる昭和二十四年度十四万戸の計画に対して、資金の用意があるかないか。しかも六・三制の費用等で庶民住宅の十四万戸というものが、非常に危いというような状況になつておるのでありまして、特に建設省から出ておりますものは、十四万戸の五箇年計画の第一年次においては、國庫補助住宅五万戸、融資による住宅五万戸、重要産業に供給するもの四万戸、計十四万戸となつておるのですが、この中において建設省が考えておられる数字十四万戸でも不足だというのに、融資による住宅、すなわち建設公社によるところの住宅一万戸もできないというような状況になつておるのでありまして、この十四万戸の最低限に対する資金の見通しはいかん。こういう質問であります。だからこの資金の配分に対しては、建設省よりも、現在は安本で全部のものを握つておられるというのでありますから、建設省をつつついてもわからないのでありまして、特に安本のこの十四万戸に対する資金の見通しいかん。こういうのであります。

野田信夫経済安定本部副長官

○野田政府委員 ただいまお話の住宅金融の点では、建設省から住宅金融公團の案がありまして、われわれも檢討いたしております。ところがその資金の点につきまして、やはり非常な難関がありますので、いまだにそれが具体化してはならぬというような状況であります。それで目下の状況では、御承知の通り非常な切り結め予算になりましたので、普通の予算のわくから出すということは見込みがない状況であります。それで今のところわれわれの一應考えておりますのは、預金部資金をこれに充てるということもできはしないかというような点で、財政金融局あたりに研究させております。きよう金融局長はおりませんものですから、それらの点を局長に答弁させる機会がありませんので、はなはだ残念でございますが、私としてはそういうような方法でもとらなければ、金の出所がないというふうに考えております。

田中角榮民主自由党

○田中(角)委員 第二番目は、先ほど御説明があつたようでありまするが、六・三制の費用が十五、六億ないし十七、八億、建設省関係の頭をはねられて、もし出た場合というようなお話がありましたが、現在の御折衝の経過において二%とか三%とかいうよう一律のことになればまた考えもあるのでありますが、もし六・三制の費用がこのわくの中から出されるということになると比較的軽視されておるのではないかというところの住宅資金から大幅に削られるというような心配が起るのでありますが、こういうことを、もしどうしても捻出しなければならぬという場合、一律におやりになるということですか、それともそこに住宅が非常に損な立場に追い込まれるようなことがあるかないかということについて、大体の見通しを御説明願いたいと思います。

近藤直人総理廳事務官(経済安定本部建設局次長)

○近藤説明員 今の御質問の点につきましては、御懸念の点はないと思います。万一さようなことが行われた場合には、おそらくパーセンテージ・ワイズに、各省一律にやられるのじやないかと想像されますので、特に住宅の分につきまして重圧を受けるというような御懸念はないと思います。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 今副長官から住宅金融の問題についてお話がありましたけれども、なおこの際金融の見通しなり、あるいは今後の腹案なりについて概括的にお話を願い、その上に質問を継続されたらいかがかと思いますが、いかがでしようか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 ではそういうふうに願います。

野田信夫経済安定本部副長官

○野田政府委員 このたびの予算の体制が御承知の通り非常にかわつて來ましたので、今後の金融の見通しその他につきましてはまだ不確定な要素が非常にありまして、今のところ具体的な作業に着手することは不可能な状態にあるのであります。と申しますのは、一般の産業方面の金融源というものは、從來の復金を通じての脈を断ち切られまして、全然別箇な方法で、つまり貿易資金の見返り資金をこちらへ充てるという体制に大きく切りかえられてしまつた。しかもそのわくは十七億五千万円というので、年間額としてはわくがきまつておるわけです。そのほかは民間における貯蓄の増加というようなものが新たな資金として見込まれるだけであります。政府の資金としましては、予算面で御承知の通り何がしも産業資金としては出ないというような結果になつております。しからばその見返り資金がどういうふうになつて出るかということになりますと、見返り資金は強力な管理下に置かれますので、これの運用その他の手続、それから流用方針などにつきましては、目下のところまつたく不明であります。從いまして産業資金に対する計画というもの自身が、われわれとしては目下のところ立て得ない状況にあつて、現在金融局長も今日もそのことで交渉に行つておるようなわけでわります。でありますから大きな筋道は、貿易資金の見返り勘定が國債の償還、あるいは復金債の償還というような形で市中なり産業金融面に流れて行く。そのほかにあの資金を直接に産業資金として使い得るかどうか、また使うとすればどういう金融機関を通じて使うのかというようなことは、まだまつたくわかつておりません。ただ関係筋の意向では、あの資金は一件々々について審査して一件々々について可否を判定するということだけが示されておるわけであります。その一件々々というのはどういうたちの一件々々であるのかわからないのでありますから、目下のところそれに対するどれだけの政府としての計画性を與えるか。言いかえれば今年の金融統制というものを、どの程度政府の考えでやつて行けるかというような点も、まだはつきりいたしてはおらぬのです。しかしその見返り資金の運用についての原案の作成ということは政府がいたすことになつております。その後それを持つて行つて折衝の上で、初めてその用途なり、具体的の金額がきまる。こういうようなわけなんです。しかもその見返り資金というものが実際に出て來ますのは、非常に時のづれがあるということを考えなければならぬ。それは当然貿易の差金——貿易勘定で輸出品を買い上げ、輸入品を國内で拂い渡したその差金がたまつて來るのが資金になるのであります。それがたまつて相当の額となつて、それが市中なら市中に流れ出す。相当に使い得るようなフアンドになるのは相当の時を要する。それでその間それらの資金ができるまでの間のつなぎをどうするかということが、目下の差迫つた問題でありまして、この問題も解決しなければならぬ。いろいろ複雑な根本的な問題がさように未解決に残されておりますので、ただ大筋がそういうふうになるということがわかつておる程度なのであります。

田中角榮民主自由党

○田中(角)委員 ただいまの御説明で大体わかつたのでありますが、対日援助見返資金特別会計の中から、住宅資金の建設公債ができない場合——これはできないということはほぼ確定的だと思いますが、第二の段階として、この資金特別会計の中から住宅資金を出してもらうように安本は当局と御折衝する御意思があるかないか。もしありとするならばそれはいつごろおやりになるおつもりであるかということを伺いたいと思います。

野田信夫経済安定本部副長官

○野田政府委員 もちろん折衝の中には建設関係のことも入れて折衝することになると思います。但しそういう具体的の案を関係筋に持ち込み得るのがいつごろになるのかは、今のところちよつと私の方では予想はいたしかねるのであります。と言いますのは、あれを運用するために目下いろいろの機関を設けなければならぬのではないかというような問題もありまして、委員会の形になるか、事務局ということになるか、それもわかりませんが、大体金は日本銀行が預るということになつております。それを政府としてはどういう機関で扱うか、関係方面とも合体した運用委員会というものができるかもしれぬ。そういう機関、手続、その他のことが先ほど申した通りまつたく未解決であるので、いつそういう具体的な問題を持ち込む段取りになり得るかということにつきましては、目下毎日のようにいろいろ折衝はしております。こちらとしては一日も早くなければ困るというので交渉は進めておりますが、はたしてそれがいつごろになるかということにつきましては、私はまだ情勢の報告を詳しく聞いておりませんので、お答え申しかねるのであります。

宇田恒民主自由党

○宇田委員 二十四年度の各省当局の要求額と、裁定されんとする五百億との差は、およそ七分の一程度に相なつておるものと思います。そうすると、実行予算に相なると七つの要求のものが一つの仕事になるということになるのでありますが、それは安本と建設の関係から申しますと、どちらの原案を主体として実行に移されるものか。從來の安本その地地方の実地調査から見ますと、必ずしもこの調査が合理的、かつまた最良のものではないとも考えられるのであります。しこうしてその仕事が緊要であり、緊急であるという実態の程度は、どちらが主体となつて御決定になるのか、さらに、もちろんこの委員会、議会において、われわれはこれを審議することに相なつておるのであります。提出されると同時に、これが実態の把握に全國各地方に出て参るというわけにも参らないのでありまして、書類上において、さらに所管の説明によつてこれを了承するほかにないということになつて、從來ややともすると、その実行において緊急なるものが残され、さまで必要でない面のものが着々実行に移されるという弊害が相当見受けられるのであります、さらにまた從來の弊害は、私は廣島縣の出身でありますが、中央本省の近い所に起つた大きな災害は、ただちにこれを改修、あるいは建設の案が作成されるのでありますが、御承知のごとく、最近における実態を見ますと、非常に陳情運動が盛んに行われるのであります。汽車賃は非常に値上りになりましたが、東京へ行く汽車は超満員になつておるのであります。これらはすべて陳情運動の競爭が行われておるという状態であると思うのであります。すなわち從來の予算編成にあたりましては、泣く子に乳を與えるというか、泣く子からひとつ與えて行こうというような、いわゆる運動による結果が予算編成の土台になるというような弊害も、相当見受けられるのであります。その点から考えましても、もちろん具体的な原案が作成されておると思うのでありますが、そういう予算編成の行き方は、どういうふうになつておるのか、さらにまた安本及び各省との関係は、どちらを主体としてお立てになるのか、さらに陳情運動等に対しては、どういう態度で予算編成のことが行われておるのかということをお伺いしてみたいと思います。

近藤直人総理廳事務官(経済安定本部建設局次長)

○近藤説明員 御答え申し上げます。最初の安本と各省との関係でございますが、経済安定本部は御承知のように、各種の経済施策の総合調整をやるというのが使命でありますので、直接各省のごとく、府縣廳を監督するとかいうような仕事よりも、それより一段と上におるような形にあると考えております。從つて一例を申し上げますと、たとえば建設省の予算の場合におきましては、この建設省のことについてはあまり私は存じませんけれども、おそらく各府縣からこの河川を改修してくれとか、あるいはこの橋をかけてくれというような予算の要求が本省の方へ参るものだろうと考えております。それを本省でとりまとめまして、取捨選択されて、本省での予算の編成方針というものを決定しまして、それを公共事業関係でありますれば、経済安定本部の建設局の方へ持ち込まれるというのだろうと考えております。從つて実情把握の点につきましては、やはり何と申しましても各省、建設省が一番実情を把握されておるということは、これは否定できないことであります。從いまして経済安定本部の建設局といたしましては、一應は建設省の意見を尊重して、予算の交渉におきましてもやるのでございますが、同時に建設局といたしましては、大藏省との予算の編成との関係もございますので、國家予算全体の編成の責任を持つておりまする大藏省の一部予算でおりますところの公共事業費予算につきましては、経済安定本部の建設局が相当することに相なつておりまして、國家財政のわくというような面からいろいろ制肘がありますので、ちようど経済安定本部の建設局が大藏省と建設省の間に立つてまとめ役をするというような立場にあるのでございます。從つていろいろ各省の実情については各省が御承知でありまするが、予算の大きなわく、國家財政のあり方その他につきましては、また経済安定本部の建設局といたしましては、大蔵省とたえず連絡をとつておりますので、その方面からいろいろ建設省に対してむりな御注文をすることに相なるのではなかろうかと考えます。從つてその予算編成の主導権はどこが持つておるか。経済安定本部の建設局か、あるいは建設省であるかということについては、これは建設局と建設省と相互に、つまり経済安定本部と各省と緊密に連絡をとつて編成なしておるというのが実情ではないかと考えます。  それから陳情運動に対しましては、御承知のごとく各省にもたくさんお見えになります。また経済安定本部の建設局にも実にたくさんお見えになります。特に経済安定本部にお見えになる陳情の方は、おそらく私どもの建設局が一番多いのではないかと考えられるのでございますが、この陳情に対しては、陳情が來たから予算をどうするというよいうなことは絶対にございません。さようなことはわれわれは全然考えておりません。しかしながら陳情に來られていろいろ事情を伺いますと、われわれとしてもよく事情がわかりまして、建設省から持ち寄つて來る話とまた違うところがございます。陳情にもいろいろな種類のものがありますので、それを全部のむというわけには行きませんが、中には非常にわれわれとして参考になるような御意見を持つて來られる方もございますので、われわれとしては非常に事務が多忙でありまするけれども、つとめて陳情の皆さんに対しては快く接して、いろいろお話を承つております。しかしその反面陳情に見えたからどうのこうのということは絶対にございません。それから先ほど近い所と申しますと、関東で神奈川とか埼玉とか、こういつた近い所の建設省関係の事業については、経済安定本部の建設局ではよくめんどうを見てやる。遠い廣島とか、九州に対してはあまりめんどうを見ないというようなお話がございましたが、さようなことは毛頭ございません。われわれといたしましては、建設省とよく打合せをして、遠い近いにかかわらず、必要なことに対しては必要な資金をつけるという根本方針をもつて考えております。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 時間も大分延びましたし、今村委員と鈴木委員からある提案について発言を求められておりますから、質疑應答はこの程度に打切りまして、提案の趣旨を簡單に承るということにしていかがでしようか。     〔「異議なし」と呼び者あり〕

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 それではそういうことにいたします。実は今村君から視察のことについて御提案があります。

今村忠助民主自由党

○今村(忠)委員 簡單に申し上げます。この建設委員会昨年來の懸案でありまして、他の委員会と違つて、実地視察することがわれわれに大いに参考になるというので、昨年度においては福井の震災のあと九州を視察し、北海道を視察し、近くでは附近の視察をもいたしたのでありますが、本年度の計画として、昨年來治山、治水は山の上からという立場から、ぜひ長野縣を見たいというので、昨年の秋一回計画いたしたのでありますが、委員長の都合により延期になりました。長野縣を特に選んだのは幾つか理由がありまして、第一は天龍川で商工省がかつてに発電をさせたために、ダムの影響が沿岸の各村に及んで非常に困つております。雨が少し多ければすぐ堤防をこわしてしまう。すなわち建設行政と別個の立場から、いわゆる電源開発をしておるという事実があります。ぜひこれを調査して、行政機構の改革等に対する電源開発権を建設省に移したいというわれわれの熱意を実現するよう努めたいと思います。  第二は國道の問題で、愛知縣、長野縣、新潟縣から本國会当初に請願もあつたのでありますが、いわゆる國道は太平洋岸並びに日本海岸というような両局面にはすでにきめられておるのでありますが、中央には中仙道が一つ計画を立てられておるだけであります。ところが木曽路において七箇所、とうてい國道としては不可能の地点があるというので進駐軍側から指摘されて、他に國道線を移すものを考えてはどうかという示唆があつたということであります。この点において、名古屋と新潟をつなげる國道の運動がありまして、ぜひこれを参考にしていただきたい。  第三には飯田が火事で燒けました。これは進駐軍の占領後最初の最も大きな火事といたしまして、縣の軍政部だけでなく、東京の中央の消防官がかけつけて実情を見たということから、防火都市としての、いわゆる都市計画を立てるといつて、直接進駐軍の側でさしずしたのであります。道路を廣めるとか、その他緑地帶をつくり、貯水地を設けるとか、一々進駐軍側から数その他大きさをさしずしたのでございます。その結果今日もなおかつ露天の設営を認めない。すなわち道路を狭くする露店のごときはつくつてはならぬというので、昨年においても二百戸からの露店が二十日間の間に取去りを命ぜられたというような、特殊な防火都市としての進駐軍側からのさしずを受けながらつくつておる。その他に日本國家直接の河川改修としての天龍川もぜひ入れていただきたい。大きな河川改修はそれだけであります。そのほかに地すべりと称して運営委員会でも一昨年來問題になつておるのでありますが、新潟縣、長野縣の北部における特殊事情として地すべりがあります。これは雪解けの時期でないと見られません。今は時期のいいときでありますから、ぜひこれを見ていただきたい。また河川改修のうちの最も困難な一つとしてあげられておる姫川の河川改修も見ていただきたい。いかに河川改修が困難であるかという点も非常に参考になるのではないかと思うのであります。  これと合せて、アメリカにおきまする例のテネシー渓谷の総合開発のごときことが長野縣としては主張されているのでありまして、これらも合せて御観察願いたいと思うのであります。すでに昨年來の計画でもありますし、他の委員会と違つて、どうしても現場に行つて視察する必要がありますので、ぜひこれを本年度の第一の視察事業としていただきたいと思うのであります。どうか各位の御賛成を得て、本委員会の了解を得るようにいたしたいと考えます。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 お諮りいたします。委員の派遣につきましては次会において決定いたすことにいたしまして、その間に理事と委員長の間に詳細のことを調査いたしまして、運営委員会とも連繋をとつて具体的に話を進めることにいたしたいと思います。いかがでしようか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 それではそういうことに決定いたします。  それから鈴木君から消防と建築のことについて御意見があるようでありますが、時間がありませんからごく簡單にお話を願います。

鈴木仙八民主自由党

○鈴木(仙)委員 この機会に消防と建築行政について質問をしたいと思います。  現行消防法は第二國会において通過成立したのでありますが、同法第七條によれば、「建築物の新築、増築、改築、移築、用途変更又は使用について許可又は認可をする権限を有する行政廳は、当該建築物の工事施行地を管轄する消防長又は消防署長の火災の予防上当該許可又は認可が支障ない旨の同意を得なければ、当該許可又は認可をすることができない」ことになつておつております。この第七條によつて、たとえば東京都においては、区役所で受け付けた建築願書は一旦消防署に送られ、また重要な建築物や特定の地域内の建築物については、区役所から都の本廳に送られた後に、消防本署にまわされ処理されております。そのため從來から建築物の許可や認可には相当の日数を要するのが常であつたものを、さらに遅延させる結果を生じております。東京都の例で見ても、普遍一週間、長いものになると一箇月近くもよけいに日数がかかつておる実情であります。地方の府縣ではさらにはなはだしい所もあるように聞いておるのであります。  次に右の第七條は、総括的な規定で種々雑多の各個の建築物について、防火上の一定の標準が定められていないので、消防測の意見は往々建築の技術やまた資材難の現状から、不合理または不可能に近いものがありがちで、そのために建築主はとんでもない迷惑も受ける場合があるのであります。これは末端に行くほどまた田舎に行くほどはなはだしいように聞いておりますが、從來から東京都や各府縣の建築関係部課で取締つております市街地建築物法には、建築に関する相当こまかい技術的規定がありまして、防火の問題も重要に取上げられております。これさえ完全に実行すれば、防火上まず大丈夫と言われる。ことに臨時防火建築規則が新たに制定実施されておりますから、現状においてまず可能な最大限の防火構造法が規定されておることになります。かつこの方面には現在全國で相当数の建築技術者や、專門家が各府縣に配置されていますから、建築の構造設備に関する專門の技術的な問題は、むしろこの方面に一任をし、行政を一元化することが、國家的にもまた個々の國民にとつても望ましいのではないかと考える次第であります。また関係者により、消防法第七條は改正すべきものと考えられるのでありますが、これにつきまして政府委員にお尋ねをいたしておきまして、さらに右の二点を、本委員会としてこれを正式に取上げて、改正方を主管の委員会委員長に申入れることについて、委員長の御意見をおただしする次第であります。

淺利三朗民主自由党

○淺利委員長 この問題につきましては、先般他の委員からも質問が出まして、当時建設当局並びに消防関係の方からの説明があつたようであります。大体建設省の意見は先だつてからわかつております。この御提案の問題は、地方行政委員会と連繋もありますので、その関連上打合せの上善処したいと存じます。  それでは本日の委員会はこれをもつて打止め、次会は公報をもつて御報告申し上げます。これにて散会いたします。    零時五十五分散会

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