決算委員会 第2号
- 発言数
- 13 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1949/03/23
会議録
○本間委員長 これより会議を開きます。 本日は本委員会に付託されておりまする昭和二十一年度歳入歳出総決算、昭和二十一年度特別会計歳入歳出決算並びに特殊財産資金歳入歳出決算、この二件につき審議をいたしたいと考えるのでありますが、御承知のように右二件に関しましては第二國会に提出されたものでありまして、政府及び会計檢査院より一應の説明があつたわけであります。從つてこの二件は審議の半ばにあるわけでございますが、御承知のように総選挙によりまして委員の皆様方がほとんど新しくなられたのでございますから、一應当局から説明を聞くことにいたしまして、審議を進めたいと存じます。 なおその当時のことは速記録に掲載されてありますから、御参考にごらんをお願いいたしたいと思うのであります。速記録が皆樣のお手元に行つてないのが多いと思いますが、委員会の方にも用意がございますから、もし必要があればこれを御参考にしていただきたいと存じます。 本日は政府及び会計檢査院から概略の説明を聽取いたしたいと思いますので、右二件を議題に供します。まず大藏当局より説明を伺います。中野大藏政務次官。
○中野政府委員 昭和二十一年度の決算を説明いたします。 昭和二十一年度決算の説明。昭和二十一年度歳入歳出総決算及び同特別会計歳入歳出決算並びに特殊財産資金特別会計歳入歳出決算を会計檢査院の檢査報告とともに国会に提出いたしましたので、この大要を説明申し上げます。 総決算に計上いたしました歳入の決算額は経常部三百二十三億四千五百十七万余円、臨時部八百六十五億五千三百八十九万余円、合計千百八十八億九千九百七万余円でありまして、これに対して歳出の決算額は経常部百十二億二千五百六十七万余円、臨時部千三十九億八千百三十四万余円、合計千百五十二億七百二万余円でありますから、歳入歳出差引三十六億九千二百四万余円の剰余を生ずる計算であります。しかるにこの剰余金額中には、昭和二十二年度に繰越しました歳出の財源に充てなけらばならない部分が十九億五千五百二十九万余円ありますので、これを差引きますと、結局昭和二十一年度一般会計の純剰余金は十七億三千六百七十五万余円と相なります。 以上申し上げました昭和二十一年度の決算額を同年度の予算額と比べますと、歳入におきましては経常部で三十三億百八十円万余円を増加いたしましたが、臨時部で三十四億八千九百八十七万余円を減少いたしましたので、差引一億八千八百三万余円を予算額に比べて減少し、歳出におきましては経常部で三億四千四百四十九万余円、臨時部で三十五億三千五百五十八万余円、合計三十八億八千八万余円を予算額に比べて減少している次第であります。 次に昭和二十一年度の歳出予算額は千百九十億八千七百十万余円でありますが、予算決定後におきまして昭和二十年度予算残額を昭和二十一年度に繰越しましたため、二億六千九百五十一万余円を増加しましたので、歳出予算現額は千百九十三億五千六百六十二万余円となる計算であります。右のうち支出済みとなりました金額は、前に申し上げました通り千百五十二億七百二万余円でありまして、昭和二十二年度に繰越しました金額は十九億六千九十七万余円でありますから、これらの金額を差引き昭和二十一年度歳出予算の不用となりました金額は、二十一億八千八百六十二万余円となる計算であります。 次に昭和二十一年度一般会計においての國庫予算金の予算は第一予備金二億円、第二予備金四億七千万円、合計六億七千万円でありますが、これを支出しました金額に、第一予備金一億七千八百七十九万余円、第二予備金四億五千七百九十四万余円、合計六億三千六百七十円万余円でありまして、結局差引國庫予備金の支出残額は三千三百二十五万余円となります。なお昭和二十一年度一般会計においての経済安定費の予算額は六十五億四千万円でありますが、これを支出しました金額は六十五億千九百六十五万余円でありまして、結局差引経済安定費の支出残額は二千三十四万余円となる計算であります。 右の國庫予備金及び経済安定費の支出でありますが、第二予備金は第九十二帝國議会の事後承諾を経ており、第一予備金及び経済安定費につきましては第二國会の事後承諾を経ております。 以上昭和二十一年度決算に関しまして、きわめて概略を申し上げたのでありますが、その詳細に決算書類によつて御了承を願いまして、さらに御不審の点がありますれば御説明申し上げたいと存じます。何とぞ十分御審議のほどお願いいたします。
○本間委員長 次に会計檢査院より報告を聞くことにいたしますが、佐藤院長にかわつて東谷事務総長が來ておりますから、東谷説明員から一應会計檢査院側の報告を聽取することにいたします。
○東谷説明員 決算は御承知のごとく古いことにつきまして御審査を願うのでありますし、しかもただいまから御説明申し上げますものは昭和二十一年度の関係でございまして、いろいろとお聞き苦しい点もおありかと存ずるのであります。 なお第二國会におきまして先ほど委員長から御報告がございましたように昭和二十一年度の檢査報告につきましては、委員長が出まして御説明申し上げたのでありますが、それを御了承願いまして、以下説明をさせていただきたいと存じます。 昭和二十一年度歳入歳出決算檢査報告につきまして、その概要をこれから御説明申し上げたいと存じます。昭和二十年度の檢査報告は御承知のごとく昭和二十二年五月に改正されました会計檢査院法の規定によつて作成したのでございまして、從來の檢査報告とまつたくその形態を異にいたしまして、歳入歳出決算及び國の財産に関しまする事項のほかに出納職員の現金または物品の亡失もしくは毀損に対しまする弁償責任の檢定、主務官廳に対しまする会計檢査院側からの改善意見の表示、会計事務職員の職務上の犯罪につきまして檢察廳に通告いたしました事項及び会計檢査院が檢査を行つておりますところの政府の出資国体等に関する檢査事項が記載してあるのでございます。ただいま政府当局から御説明がありました通り、二十一年度の総決算は、歳入が千百八十八億余円、歳出が千八百五十二億余円、また各特別会計の決算額の総合計は、歳入が千九百七億余円、歳出が千七百八十二億余円でございまして、この一般特別両会計の決算を総計いたしますると、歳入は三千九十六億余円、歳出は二千九百三十四億余円となつておりまするが、このうち各会計間の重複額や國債整理理基金特別会計におきまするところの食糧証券の借換償還額などに相当いたしまする金額を差引きまして、歳入歳出の統計額を概算いたしますると、歳入は千七百六億余円、歳出は千六百四十八億余円となるのでございます。以上申し上げました一般特別両会計の決算額の中に、会計檢査院におきましてまだ檢査が済んでいないもの、すなわち檢査未確認といたしました金額が一般、特別両会計の歳入歳出を通計いたしますると二百九十七億余円に上つておるのでございます。これらの檢査未確認といたしました金額に会計檢査院への証明書類がまた提出されていないもの、または会計檢査院の質問に対する答弁がまだ來ていないものがありまするのと、合計檢査院でなお調査を要するものがあつたためでありまして、その款項の金額は檢査報告の附表にそれぞれ詳しく掲げてございます。この検査未確認額は昭和二十年度すなわち前年度の五億八千八百余円に比べまして著しく増加しておるばかりでなく、既住においてもいまだかつてないほどの巨額に上つておる次第でありまして、はなはだ遺憾とするところでございます。これは主として終戰処理費におきまして、概算拂いの精算遅延があるため、会計檢査院においてなお調査せねばならぬものがきわめて多額に上りまするのと、租税その他のもので証明未済のものがあつたためでございます。 次に会計檢査院に、歳入徴收官、支出官などの会計檢査院で説明いたしまするものを檢査いたしておりまするとともに、他方これと日本銀行におきまする現金の出し入れの事実とが符合いたしまするかどうかをも檢査いたしておるのでございまするが、その檢査の結果、一般会計におきましては、歳入において日本銀行証明額の方が六千余万円多くなつておりますし、多方特別会計におきましての主なる不符合といたしましては、財産税等收入金、特別会計歳入におきまして二千四百余万円、通信事業特別会計歳入において二億百余円だけそれぞれ日本銀行の証明額の方が少くなつておるのでございます。 次に会計檢査の結果会計経理上違法または不当と認めました事項、すなわち批難事項として昭和二十一年度檢査報告に掲げました事項につきまして概略を申し上げますると、法令もしくは予算に違反すると認めた事項が三十四件、その他措置当を得ないと認めた事項が四十三件、職員の犯罪によつて國に損害を與えた事項が七件となつておりまして、違法または不当の事項で会計檢査院の注意によりまして是正させました事項が九十一件、計百七十五件でございまして、昭和二十年度の三十四件に比較して著しくこの批難事項が増加しておりますことはまことに遺憾にたえないところでございます。これら百七十五件の批難事項につきましては、昭和二十一年度檢査報告書に詳しく記述してございまするが、次にこれらの事項を総合いたしましてその概要を申し述べたいと存じ上げます。 最初に歳入についてでございまするが、昭和二十一年度の收入未済額は一般、特別両会計を通じますると実に百八十六億余円に達しております。この大部分は租税でありまするが、なおこのほかに收入すべきものでまだ納入の告知さえいたしてないものが相当多額に上るものと認められます。また徴收上の取扱いの過誤によりまして、租税價格差益納付金等において徴收不足を生ぜしめたるものなどが多数に上り、二十一年度の檢査報告に掲載したものだけでもそれが六十九件、九百八十余万円に達しておりまして、國の財政の現況にかんがみますると改善の要緊切なるものがあると認められるのでございます。 次に特殊物件について申し上げます。特殊物件には御承知のごとく國が連合軍から正式に返還を受けました旧陸海軍の軍需品、すなわち狭議の特殊物件と廃兵器の類のほかに、終戰直後旧陸海軍がその保有する資材物資を緊急に関係官廳または公共團体などに引渡したもの、すなわちいわゆる放出物件とがございまして、これらの三者を包括して廣義の特殊物件と称しております。狭議の特殊物件につきましてはその処分は原則として有償でございまして、無償で処分できますものは生活必需品などを生活困窮しております者に交付する場合に限られているにもかかわらず、地方公共團体に無償で交付している事例が少くないのであります。またその賣拂價格は原則として賣拂いのときの公定價格によつておりまするが、鉄銅類の原材料につきましては特に終戰時の公定價格で各統制機関に賣り拂つておりまして、統制機関が他に賣渡しの際に生じた差益の一部で約八億円の價格安定を設定させておりますのは、その措置当を得ないものであります。また廃兵器のごときはその数量價格も決定しておりませんのに、一民間團体でありますところの兵器処理委員会に一括して價拂契約を締結しておるような状況でございまして、その措置当を得ないものがあるのでございます。 放出物件につきましては、都道府縣または市町村で收納しましたその処分代金は、その処理に要した直接費及び間接費を差引きまして、残額は國の歳入に納付する取扱いでありまするが、地方廳ではその徴收した代金で國庫に納付すべきものをかつてに手元に保管しているもの、または処分代金で取立未済のものが、いずれも相当多額に上つております。また直接費として計上した金額のうちには、あるいはこれを寄附金に、または職員に対する慰労金に使用したものなど、措置当を得ないものが七件ございます。 次に歳出につきまして申し上げます。歳出のうち、第一には内務、大藏、厚生、農林、運輸、逓信の各省におきまして、國会の議決いたしました予算の目的以外に経費を使用したり、または他の費目から予算を流用しまして、職員の官舎等を購入したり、手当などの名目で結與の増加をはかつたり、あるいは職員給食用の食糧増産のため、多額の経費を使用しておるものなど、予算の使用当を得ないものが七件ございます。これらのうちにに、事情の了とすべきものもございますから、そういう類のものは、よろしく予算に計上して実施すべきものと認めております。 第二は大藏、司法、文部、厚生、商工、運輸、逓信各省におきまして、工事の施行または物件の購入にあたつて、年度内に完成または納入していないのに、完成または納入したもののごとく事実を作為いたしまして、経費を支拂つたものなど、措置公明を欠いておるものが十三件ございます。 このように経費の年度区分をみだつたものは、前年度の檢査報告にも多数掲げられておるのでございますが、これは一つには予算の繰越について、その承認手続が嚴重に過ぐることによるを認められますから、繰越の承認にあたつては考慮の余地があるものと認められます。 第三は補助費について申し上げます。補助費の二十一年度支出額は、一般、特別両会計を通じまして二百四十億余円に達しておりまするが、その使用実績を見ますと、種々不当の事項がございます。 まず專賣局で交付いたしました自給製塩の補助金につきましては、補助條件に適合しないものに対し、これを交付したもの、または補助の基本となる設備費の査定について当を得ないものが数件ございます。なお自給製塩の補助金につきましては、さらに検査を要するものが相当ございますので、目下その調査を続行中でございます。また農林省等におきまする各種の補助金につきましては、事業実施の程度を考慮せずに、過大なる補助金を交付しましたため、納付を受けた團体において翌年度になつても、その大部分を使用し得ないで保有しておるものが三件、一億八千四百余万円あるなど、措置当を得ないものがございます。 第四に終戰処理費について申し上げます。終戰処理費の二十一年度支出額は三百七十九億余円に上つておりまするが、うち大部分を占めておりまする工事費及び物件調達費は概算拂いによつて支拂われているものが多いのでありまするが、その精算は著しく遅延しており、また会計檢査に提出すべき証拠書類を亡失したものなどがあるなど、措置当を得ないものが多く、前に申しました通り大部分は会計檢査院においてなお調査中に属するものでございます。このように終戰処理費の経理につきましては改善の要切なるものがあると認められるのでございます。 次に國の財産に関する事項につきまして一言いたしたいと存じます。物品の経理につきましては、從來現金に比し軽視された傾きがありまして、物品出納簿の記帳整理も十分でなく、帳簿外の物品を保有しておるものがあるなど、措置当を欠くものが少くないのでございまして、物品の経理は今後特に注意を拂う要があると認められます。また土地建物など、いわゆる国有財産として整理してあるものの管理などにつきましても、妥当を欠くと認められるものが数件ございます。なお会計檢査院が会計檢査院法その他の法律によりまして、会計の檢査を行つておりまする團体について、檢査の結果措置当を得ないと認めましたものは庶民金庫及び日本蚕糸統制株式会社に対するもの二件でございまる。また出納職員が現金及び物品を亡失しました事実に対しまして、二十三年二月末日までに百一件、二百余万円に対し、その弁償責任の有無を檢定いたしたのでございます。さらに会計事務職員に職務上の犯罪があると認め、檢察廳に通告いたしました事項が二件、法律制度または行政に関しまして主務官廳に改善意見を表示した事項が四件ございます。 以上申し述べました事項の具体的な事案につきましては、昭和二十一年度檢査報告によつて御了承を願いたいと存ずるのでございます。 なお持株財産貸金歳入歳出決算檢査報告について説明いたしたいと存じますが、先ほど政府委員から御説明がございましたように、この会計の歳入は七千九百余万円、歳出は十四万八千余万円でございまして、差引七千九百余万円の余剰を生じておるのでございますが、この会計の会計檢査をいたしました結果は、特に法令もしくは予算に違背いたしました事項はなかつたということを御報告申し上げまして、私の説明を終りたいと存じます。
○本間委員長 委員の方が全部新しくなりましたから、今説明されたのをプリントにして、一部ずり各員に差上げるようにしてくださいませんか。謄写版でけつこうですから。
○東谷説明員 よろしうございます。
○本間委員長 それでは一應説明が終りましたから、今の説明に対して御質疑があればこれを許したいと思います。
○井之口委員 これは前の委員会におきまして、このまま発表になつたのでございますか。
○東谷説明員 さようでございます。
○井之口委員 それとちつとも変つておりませんか。
○東谷説明員 少しは変つておりますが、ほとんど変つておりません。
○本間委員長 今口頭で説明を聽取したばかりですから、先ほど申し上げましたように、プリントにいたしまして、今の説明の報告を皆さんのお手元に差上げますから、それをごらんいただいた上で質疑に入つた方が便宜かと思いますが、いかがでございましようか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○本間委員長 本日はこの程度で散会いたしまして、次会は公報をもつてお知らせいたします。 午後二時一分散会