経済安定委員会 第21号
- 発言数
- 56 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1949/08/19
会議録
○小野瀬委員長 ただいまから会議を開きます。 対日援助見返資金の運用計画を議題とし、大藏省財務官渡邊武君から説明を聽取いたします。本問題につきましては前回の委員会において、経済安定本部財政金融局長から、安本の計画を中心として説明を聽取したのでありますが、今回は大藏省案、特に配分計画の具体案について意見を聽取することにいたします。
○渡邊説明員 ただいま見返り資金の運用計画の内容について、特にお話申し上げるようにという要求でございますが、その前にごく簡單に、もう御承知のことかと思いますけれども、その問題が具体化いた経緯並びに最近の状況について申し上げまして、それに関連して運用の計画のことに触れて申し上げてみたいと思います。 昭和二十四年度の予算を編成いたします際に、從來貿易会計の中に対日援助の金も、対日援助による資金も、またそれ以外の貿易による資金も一緒に混合されて経理をされておりましたのを、分割いたしまして、見返資金特別会計というものを別途につくりましたのは、これは主としてドツジ公使の示唆によるものでありますが、このやり方は日本に限つてやつておるのではありませんで、アメリカが対外援助をいたします際に、必ずアメリカが外國に対して援助を與える際には、その金のいわゆる見返り資金というものは別の勘定を立てることにいたしておりまして、その勘定の運用につきましては、アメリカがその対外援助の目的に適應するように、ある程度アメリカ側からも注文をつけるという組織になつておるのであります。ただ日本の場合におきましては占領という形式になつておりますので、関係筋から指示を受けてこの資金の運用に当ることになつておるのでありますが、他國におきましては、協定のような形によりまして、相互の話合いでこれだけの援助を與えるかわりに、その援助によつて入つて來た物資を國内に放出いたしましたかわり金の使い方ということには、アメリか側の一定の承認を必要とするという話合いになつておるわけであります。その原則が今まではとられておらなかつたのを、二十四年度予算の編成の際から、欧州各國にやつておりますと同樣の措置をとることになつたわけであります。この仕組みは詳しく申し上げる必要もないかと思いますが、日本に入つて参ります援助物資が國内に入りまして、その円の代金を一應貿易会計の中に入れまして、その会計の中にたまつた円資金を一定の時期にまとめて、対日援助特別会計に繰入れるのでありまして、その繰入れた金を今度は計画に從いまして適時放出をいたすわけであります。今のところ援助資金としてどれだけのものがこの昭和二十四年度のうちに入つて來るかということは、的確にはわからないのであります。なぜわからないかと申しますと、アメリカの対日援助の金額が決定しないからであります。また対日援助の金額は、向うの会計年度は日本の会計年度と違つておりまして、本年のいつも七月から來年六月までが会計年度でありますので、本年の六月までの分はアメリカの予算ですでに決定したものに該当するわけでありますが、この七月以降はアメリカで申せば、一九四九年から五〇年度にかけての会計年度の分に属するわけでありまして、この分につきましては、今アメリカ本國において審議中でありまして、すでに新年度には入つておるわけでありますが、目下アメリカの議会の両院協議会で審議中というふうに聞いております。これがきまりませんと、この年度内にアメリカ側の援助が幾らになるかということもわからないわけであります。またさらに金額はアメリカ側の金額が確定いたしましても、そのアメリカ側の会計年度に幾らの金が出るかということは、対日援助の物資を買いつける時期によつて決定するわけでありまして、これに対しまして日本側の見返り勘定になり貿易会計に入つて参りますのは、日本に物資が到着してそれが金にかわつたときでありまして、この間にまあ通常四箇月ぐらいも時期的なずれがございます。そのためにアメリカである会計年度に買いつけたものが、必ずしもその同じ時期に日本側に入るわけではなくて、それがずれて入つて來るわけであります。会計年度に食違いがあります上に、今のような時期的なずれがあります。また対日援助の物資が日本に入つて参りますのが平均的に必ずしも入つて参りませんで、あるときにはどんどんと入つて参りますし、あるときには少しとだえるというような傾向もありますので、從いまして本年度この四月から來年三月までにどれだけの対日援助物資が日本の港に到着するかということは、なかなか予測困難なのであります。そういう予測の困難であります際に、日本側で予算を組むのにどういうふうにしたかと申しますと、これはまつたく腰だめでありまして、千七百五十億という対日援助の予算を——今の見返り資金の予算を計上いたしたのでありますが、これは今のようないろいろな要素を頭におきまして、相当想像に属する部分もこれを推測によつて埋めまして、これによつて計上した金額であります。しかもその後に対日援助の数字が変更いたしておりますし、また為替相場も予算を決定した後に変更になつておりますので、この千七百五十億という金が、一体幾らの金になつて、幾らのものがこの年度内に使えるかということも、まだ的確にわかつておらないわけであります。從いまして計画を立てますにあたりましても、そういうようないろいろの推測的なものを含めて立てなければならない状況にあるわけであります。それからなおこの七月から來年の六月までのアメリカの対日援助予算が幾らになるかということはまだ確定しておりませんが、これは新聞紙上で御承知かと思いますが、アメリカの政府の原案は四億九千万ドルの援助計画を議会に提出いたしたのでありますが、下院の歳出委員会におきましては、これが一割五分削減になりまして、それが下院の本会議に参りまして、たしか七分五厘の減というところまで復活をいたしたのでありますが、それが上院の歳出委員会に行きまして、一割減というところまでまた減らされまして、それがまた上院の本会議に行きまして一割減のままで一應決定をいたしたのであります。上院と下院と話が食違つておりますために、さらに両院協議会を開いて今檢討中というふうに聞いております。從いましてこの七月から來年六月に至る対日援助の金額もきまりませんし、またそれだけのその間のずれがありますし、いろいろな不確定な要素があるわけであります。こういうことが的確な普通の予算の場合のように、何十何円というところまでの計画をあらかじめ立てまして、それによつて運用して行くことができないのであります。しかしながらただ漫然として無計画でやることもできませんし、また予算の際にも、ことに政府の歳出と関係のある部分につきましては、その当時から檢討をいたしまして、鉄道会計に百五十億、通信会計に百二十億、これは予算の際にすでに國会の御承認を得た内訳として載つておるわけでありまして、それ以外のものを何に出すかということは、これは随時その後において決定することになつておつたわけであります。そこでこれを運用するにあたりまして、どういう手続でもつてやつて行くかということでもありますが、これは一般的に安定本部が資金の計画を立てることになつておりますので、國家資金計画の重要なる一環といたしまして、安定本部が大体こういう運用をしたいというような計画を立てたのであります。これはもちろん計画でありまして、その実行の衝に当りますのは、これは大藏省がこの資金の管理者としての責任をとるわけでありまして、その間に分界ははつきりいたしておると思います。もちろんその際に大藏省と安定本部とは非常に緊密な連絡をとりまして、計画を立てるに際しましても大藏省はいろいろの協力を惜しみせん。またその運用につきまして安定本部からいろいろと御注文を承つておるわけであります。そこでいま一應閣議におきまして檢討されましたところの運用の計画というものは、関係筋の方に提出をいたしてございます。しかしながらこの運用をどういうふうにやつて行くかということにつきまして、実は関係方面の内部と申しますか、この問題につきましての最高の機関はアメリカにございますところのNACという機関でありまして、ナショナル・アドヴアイゾリ・カウンソルという機関がワシントンにございまして、そこが財務長官、商務長官、それから連邦西備廳の総裁とか、それから対欧援助の長官のホフマン、すべてそういう方の最高の権威者を網羅しましたところの諮問協議会のようなものがあるのでありまして、そこが対外援助に対する総元締めであります。そこの根本の方針にすべてのつとつてやるのがアメリカ側の考え方であります。今実は対日援助見返資金をどういうふうに使うかということについての根本方針も、ワシントンの方に照会中というふうに聞いております。從いまして今の根本の方針としてどういうやり方をするかということも、大体の見当はつけておりますけれども、関係筋の方の的確な意見というものは、まだ実はこちらに参つておらないのでありまして、そういう関係がございますので、実は全体の計画として向うに提出したものにつきましても、関係方面からこの計画でよろしいとか、いかぬとかいうことは言つて参つておりません。問題はむしろ個々の申請を檢討いたしまして、現在のところはこれが認め得るかどうかというところで、一つ一つ解決して行くという形勢でございます。しかしながらできるだけ日本側でもつて一般の方針にのつとる限りにおきましては、こちら側から自由裁量の余地を開かしてもらいたいというふうに交渉はいたしておりますが、先ほど申し上げましたように、根本におきましてこれが対日援助の見返りであります関係から、アメリカ側の相当の支持を受けるためには、さつき申し上げましたようにこれは日本のみでなく、やはりヨーロッパにおいても同樣の事情でありますからやむを得ないところであると考えております。それで現在までのところ一体どういう状態になつておるかと申しますと、貿易会計の中から見返り資金の方に入りました金が七月一日に百億、八月一日に第二回といたしまして百八十億繰入れをいたしたわけであります。さらにその次の第三回分のは今計算中でございますが、これまた百数十億幾ら入れることになろうかと思います。これは近日中に決定するものと思います。 こういうふうに対日援助の物資が日本にどんどん入つて参りますと、港に着きますごとにそれを調べまして、対日援助の物資であればそれの代金を貿易会計に拂い込んで行くわけであります。その拂い込んでたつまたみのを、一箇月または一箇半たちまして整理がさきますと、それをまとめて今のように百億なり百八十五億という金を見返り資金貨別会計の方に移しかえるわけであります。この移しかえたものを政府の会計なり、あるいは民間の企業なりに放出をいたすわけであります。そこで現在のところすでに放出をいたしましたものが、第一回といたしましては七月二十六日に鉄道会計に五十六億、通信会計に約十四億、合せて七十億というものを出したわけでありまして、これを両会計の建設資金として使うことにいたしたわけであります。それに次ぎまして第二回といたしまして、やはり鉄道に三十一億、通信に二十六億、合計五十七億というものが本日けさ実は関係筋からの承認が出まして、ここで約百二十七億というものが関係筋からの承認を経て、すでにこの金の中から使われたわけでございます。しかしながらまだ百二十七億使つただけでありますが、一方で入つた金は二百八十五億あるわけでありまして、さらにそれがふえる形跡にありますので、一方でこういうふうに資金がどんどん見返り資金の方へ集まつてしまつて、しかも片方でこれが放出できないということになりますと、金詰まりの一層はげしい状態を呈することになりますので、これをなるべく早く放出いたしたいということを、資金的な面からは非常に要望しておるのでありますが、先ほども申し上げましたように、関係筋側の根本の態度がきまりませんこともありますし、またそれ以外あとで御説明申し上げますが、いろいろの原因によりまして、許可申請書のまだそろつていないということもございますし、そういうようなことから金が今のところはたまつている状態であります。しかしながらこうやつて金をいたずらにためておきますこともまたぐあいが惡いので、最近関係方面の方の承認を経まして、この金を糧券に運用することにいたしまして、食糧証券を買いつけまして、臨時の金融をいたしておるわけであります。これによつて少しでもこの資金が金詰まりになるということのないように、遊んでいる金を活用するように配慮いたしておるわけであります。これはまだどの程度糧券を買いますか、その方法その他について今打合せ中でありますが、方針といたしまして糧券に運用いたしますことを、関係筋の承認を得たわけであります。 こういう状態でありまして、それでは申請書の方がどういう状態になつておるかと申しますと、これは八月十七日現在で十一件出ております。金額が十三億円ばかりのものが出ております。しかしながらこれはあまり大きいものとは言いかねるのでありまして、その内訳を個々の会社につきましては申し上げない方がいいということの結論になつております。というのは会社別に申し上げますと、その会社のいろいろ信用にも関係がございますので、事業別にごくざつと申し上げますと、十一件のうち電力が三件、石炭が一件、船舶が一件、肥料が三件、硫化鉱が三件、十三億四千四百万円が今のところ申請されておる数字でございます。こういうふうにあれだけ見返り資金のあちらこちらから要望がありながら、非常に申請書が少いということは、これは政府といたしましても多少こういうふうに遅れたことについて遺憾に思つておるのでありまして、これは一つは今のような申請の手続が決定いたしますのに多少時間がかかつたのでありまして、これは初めてやることでございまするし、また関係筋といたしましても相当詳細な資料を要求するのであります。これは日本側の世間ではいろいろのデマが飛んでおりまして、この金を借りるにはトラツクに一ぱい資料がいるというような話がありますが、それはデマでありまして、そんなに厖大なものではありませんけれども、しかしながらやはり相当いろいろの資料が要求されております。ことに償還計画をこういう経済界の状態におきまして將來にわたつて立てることには、会社としては相当の困難があろうかと思います。そういう点で少し遅れておるということがあろうかと思います。またもう一つの点は、これらの條件、たとえば金利とか、期限とかいうことにつきまして、はつきりした決定が現在までのところ示されない。もう少し待つたらどういうふうにかなるんじやないかという点の氣迷い状態がありますために、会社側としましても申請が遅れておるというような点もないとも言えないのであります。こういうような事情で会社側の方からの申請書はあまり出ておりませんが、出た申請書につきましては大藏省でこれをまず簡單な審査をいたしまして、これについて関係筋から要求されておりますいろいろの点が満足されているかどうかという点を檢討いたしますが、これをいたずらに長く大藏省にあたためておくようなことのないように、なるべく早く関係筋に持ち込んで話をするようにいたしております。しかしながらまだこの十一件につきましては許可の出たものはございません。関係方面にも大体の話はしてございます。なおいろいろと折衝中でありますが、これを一刻も早くどれかものにしたいものと思つております。なおこの申請書は現在までのところはこういうふうに割に少いのでありますが、話を聞きますと、たとえば電力関係その他におきまして、寄り寄り話が進んでおるような話もありますので、もう少したちまして來週あるいは再來週あたりになりますと、相当まとまつた申請書が出て來るんじやないかと思います。それに伴いまして、アメリカ側の方の態度もはつきりわかつて参りますれば、急速に進展するものと期待しておるわけでございます。こういう状態でありまして、見返り資金は今のところは相当資金がたまる傾向にあることは事実でございますが、このたまつた金をむだに遊ばせないために、短期の融通に糧券を買つておる。そうしてまた話が一方でできる限り早く進みますように努力をいたしております。これができますれば金がだんだんとまわつて行くと思うのであります。ただ全体の考え方の方針といたしまして、これはちようど予算の編成当時ドツジ公使が考えておりました構想は、つまり從來の日本のインフレーシヨンというものは、大体財政のインフレーシヨン及び復金の原因によるインフレーシヨン、この二つの大きな原因によつて起きておるが、こういうものをとめて、それ以外にここに一つの資金のプールができまして、この資金をいかに運用するかということによりまして、國の経済があまりインフレになり過ぎるようならば、それが資金を吸收する役目を果す。それから全体の傾向があまりにデフレになるようであれば、これによつて緩和に役立たせるというふうな——そのときにはてこに使うという言葉を使つておりましたが、インフレにもデフレにも対処し得るような一つの道具としてこの金を活用して、これによつてインフレならば資金の吸收をはかり、デフレならば資金の放出をはかつて、経済の安定をはかるというのがこの資金の運用の根本でありまして、そういう点をドツジ公使は——世間でよくドツジ・ラインというのはデフレのラインだというふうに言われておりますが、ドツヂ公使自身の考え方は、私は必ずしもそれほど嚴格なものではなくて、もう少し伸縮性のあるものと思います。つまりデフレの危險ということもそのころから言つておつたのでありまして、その点から言えば相当伸縮性はあると思います。しかしながらこの金がただ昔の復金の二の舞を演ずるようなことがあつては、これは前のインフレにもどるだけでありますので、そういう方面にはやりたくないということをその当時から申しております。從つておれおれとして希望しております、非常に多くの企業の要求を全部満たすということは、とうていできないことでありまして、ある程度総額として削限をされるであろうということは考えられますけれども、われわれといたしましても、再び非常に信用のない企業にたくさんの金が出て、インフレになつては困ると思つておりますが、しかし同時にほんとうに有効な事業に対し、できるだけ円滑に早くこの金が出るように期待をしておるわけであります。 大体の話として今のようなことを申し上げたのでありますが、なお理財局の見返資金課長も参つておりますので、具体的のお話について御質問がございましたら、お答えいたしたいと思います。
○小野瀬委員長 ただいまの説明について御質疑があれば、これを許します。
○高橋(清)委員 ちよつとお尋ねいたします。この見返り資金の利子の問題ですが、これは大分高いといううわさがある。これは何とかもつと安くさせるような方法はないものでしようか。その間の消息をちよつとお聞かせ願います。
○渡邊説明員 見返り資金の利息の問題につきましては、これは大体世間の一般金利水準との関係において考えなければならないと思つております。今の一般の日本金利水準が高過ぎるということはわれわれとしても考えておりまして、できる限りこれを引下げたいというふうに思つております。そこでこの資金につきましても、でき得る限り低金利で貸し得るように、また期限といたしましても、相当長い期限のものを貸し得るように考えておるのでありますが、ただ一般の金利と飛び離れてこれだけが安いという状態になりますと、ほかのところでは安い金が借りたければここへ行つてくれということになつて、必ずしも一般の金利水準の引下げの役に立たない。これがまた一つの補助金的な役目をしてしまつて、ほんとうの金融という形でなくなる危險がございますので、大体の考え方といたしましては、一般の金利水準よりやや低いものにきめたいというふうに考えております。具体的のところは今立案中でありますが、一般の最近の金利水準が相当高いところにございますので、これを引下げるのと並行して、また將來だんだん下つて参りますれば、この方の金も下げて行く、こういうふうに考えております。これはフランスあたりの例を見ましても、一般の金利水準のちよつと低いところにきまつておるように承知しております。
○小野瀬委員長 高田富之君。
○高田(富)委員 見返り資金の動き出すのが大分時期的なずれがあるというお話がありましたが、その原因の中に向うから入つて來た品物が引取りが遅れておるというような関係で、品物は入つたけれども金になつてないというのが相当あるのじやないかと思いますが、その辺の詳細をお話願いたいと思います。
○平井説明員 援助物資の資金の回收の状況でありますが、今大藏省から御説明がございましたように、本年二月から援助勘定というものを設けまして、四月以降入りましたガリオア、イロアの援助物資につきましては、その代金をそこに入れまして、見返り資金計画の中の一環としたのでありますが、最近における未收金の状況の概略を申し上げますと、六月末現在におきまして食糧を除きまして約十六億円程度であります。 それから主食につきましては、一般の物資につきましては公團を経由いたしますが、食糧につきましては食糧廳に直接引渡すことになつておるのであります。食糧廳におきまして各倉庫に買付をいたしまして初めて現品受領証を発行いたし、それによつて納入告知書が出る、こういうことに相なりますので、現在のところ六月末におきまして約九十億の未收金がございます。合せまして約百六億程度の未收金でございまして、これは月のうち約百五十億の援助物資の増加がございますれば、一月弱という程度の未收金の増加でございます。 それから滞貨の問題でございますが、最近入つて参ります援助資金につきましては、若干の物資につきまして時期的なずれがございます。先ほど大藏省から説明がありましたように、買付が済みましてこちらへ現品が入ります時期と要請の時期にも若干食い違いがございまして、若干の物資について滯貨の傾向がございます。これは主として医藥品、農藥関係に大体多いのでありますが、これは大体價格を引下げまして配給することによつて、大部分のいわゆる滯貨は処分できる、こういうような見通しをつけておるわけであります。
○小野瀬委員長 高田さんにちよつと申し上げておきますが、このあとで通産大臣から集中生産の問題について説明を聽取することになつております。大臣はたいへんお忙しいところをむりにおいでくだすつたので、あとまわしにしていただきたいのです。あとほかに足立さんと志田さんから質問がありますので——ごく簡單ならばこの際御発言願つてもよろしゆうございます。
○高田委員 ではよろしゆうございます。
○小野瀬委員長 では高田さんにあとまわしにしていただきまして、次に足立篤郎君。
○足立(篤)委員 ただいまの見返り資金の運用についての御説明を拜聽いたしますと、この金の運用の対象はもつぱら企業体であつて、言いかえれば今までの復金の資金の運用の方法をかえた。関係方面が直接扱われて非常に慎重にに檢討されるというだけにすぎないような印象を受けるわけです。私ども当初からこの見返り資金については非常に大きな期待を持つておりましたが、昭和二十四年度の予算が均衡予算という建前から、まことにやむを得ず補助金政策を切られたものと思うわけであります。これを復活してくれというわけじやありませんが、現在の農村の実情におきましては低利な金融、長期の金融を受けますれば可能でありますが、しからずんば補助金なくして土地改良を行うということは、日本の農村の現状におきましては絶対不可能である。しかしながら土地改良によりまして増産に資することはまことに大きなものがありまして、こういつた面からいたしましても、私どもはこの見返資金特別会計によりまして、こういつた面に対する相当國家的な事業に対する資金の運用がはかられるものと、大いに期待しておつたわけであります。それについて今までいろいろな方面からお願いもしておるわけでありますが、その衝に当られる大藏省としてどのようにお考えか。関係筋の御意向等もこの機会にお聞かせ願えれば非常に幸いだと思います。
○渡邊説明員 今御質問の点でございますが、やはり低利の長期の金をこういう金でまかなうことは非常に望ましいのでありますが、ただこの金は償還計画ということを非常に嚴格に考えておりますので、この点につきまして、これがもし補助金的な役目をすることになりますと、本來の目的を害することになります。その点からこれははつきりした償還計画が立ちますれば、なるべく貸したいということにはなつております。しかしながら法律の上とかその他におきまして、これがたとえば工業とか鉱業というものに限つて、それ以外には貸してはならないということではないのでありますが、貸す対象が責任のとり得る償還計画の相当はつきりしたものであつて、これが單なる補助金的なものに使われてしまうことのないようにということを、関係方面としても考えておるようでありますし、われわれもそういう方針で運用すべきものと考えておりますので、今お話のような具体的な問題につきまして、少くとも本年度どの程度御要望に沿えるかどうかわかりませんが、今のような事情でございますから、御了承願いたいと思います。
○足立(篤)委員 償還計画のはつきりしたものに貸し出すという関係筋の御趣旨であるそうでありますが、ただ期間の問題だけになると思うのでありまして、ただいま私が申し上げたのは補助金的なものをいただきたいというのじやなくして、土地改良のごときものは、國家的な力でこういつた資金を運用して長期の償還計画を立てて、そのかわり償還は確実にとるという方法で行かなければ、今のところ農村としては解決できない問題であるということを申し上げたのであります。またこれが今日の見返資金特別会計の資金の大部分を占める問題じやありませんけれども、ごく一部分の問題でありますし、また昭和二十四年度予算の編成に際しましても、われわれ與党といたしましてもまことにのみ込みにくいものをのんでおるわけであります。そういつた点から考えまして、今度の予算も、日本の在來のやり方からいたしまして不備がある。これを少しでもカバーする意味で大藏当局でもお考え願いたいし、こういつた方面について御努力願いたいという御希望を申し上げます。
○志田委員 私はちよつと遅れまして旅行先からただいまもどりましたので、前段の大藏省の方々よりの御説明を拜聽する機会がなかつたのでありますが、大体今同僚から拜聽いたしました。そこで私が三点ほど特にお尋ね申し上げたいと思いますのは、安本が資金計画を立てて、大藏省が貸出し計画によつてこれを貸し出すという御方針のようでありますが、この間に安本と大藏省との政策面で総合的な調整を両者において行つておるかどうか、これを承りたいと思います。 いま一つは鉄道、逓信に対しまして、七月中に貸し出したものは七十億円と了承いたしておるのでありまするが、その七十億円以外に、現在日本銀行に二百十五億円というものが眠つておるということを、われわれ報告を受けておるのでありまして、それをどういうふうに今後使つて行かれるのか、この点ひとつお聞きしたいと思います。それと、いまの金詰まりの現状に即しまして、これをつなぎ資金的に使う意図があるかどうか。 第三には、近い將來におきまして、大藏省が貸出し計画が実施する場合に、水力とか船舶とか鉄鋼とか肥料というもの以外に、すなわち社会政策的な立場における何らかの金融処置をこの金でやる御意図があるかどうか。もしあるといたしますれば、今日関係方面から、衞生施設の嚴重な改造、あるいは社会保健協会病院等の増改築の命令、区画整理の実行、どぶさらいその他の完遂、かような点でやつぎばやの命令、あるいは命令に近い要望を各地方の市当局並びに縣当局は受けるのでありまするから、この際こういう見返り資金によりまして、社会政策的な立場、あるいは公共事業的な立場、先ほど同僚議員からも土地改良の問題についてお伺いしておるようでありますけれども、ひとり土地改良にとどまらず、土地改良は特に重大だと思いますが、住宅とか港湾設備とか、あるいはいま言つたような社会政策的な立場におけるそういう施設に対して、これを使う意図をお持ちになつておられるかどうか。またこれを関係筋と最近において交渉せられた事実があるかどうか。それをぜひひとつお聞きしたいと思います。
○平井説明員 お答え申し上げます。第一の安定本部と大藏省との関係でございますが、これは先ほども御説明申し上げたのでありますが、安本におきまして一般の資金計画との関係におきまして立案をいたしまして、大体年度内にこういう事業にこのくらい出そうというような全体の計画を立てるわけであります。その際に大藏省といたしまして、いろいろわれわれの持つておる資料を提出し、また協力をして、安定本部がこれをつくられるわけであります。またそのきまつた計画を基礎といたしまして、またそのときどきの事情、関係筋との関係によつて、この計画に即しつつ大藏省が安定本部と相談して、関係方面と交渉して、この資金の運用に当つております。この間に何らの食い違いはないということを申し上げることができます。この間に連絡をとりますためには、安本の中に委員会がございまして、そこで随時会議をいたしております。 第二点の、鉄道、通信に出た金が七十億、あとはどうなつておるかという点でございますが、この点も先ほど実は詳細申し上げたのでありますが、この七十億のほかに、第二回分として五十七億がけさ許可になりまして、これは鉄道、通信でございますが、出ております。それ以外の申請についても、今でき得る限り促進いたしておりますが、とりあえずの措置といたしまして、この余つた金を食糧証券に運用いたしまして、この資金のために金詰まりを促進するということのないように配慮をいたしておるわけであります。 また最後にお尋ねの点でございますが、これは社会政策的と申しますと、結局今の償還関係が問題になると思うのでありまして、もちろんこういう低利の長期の金であれば、償還の立ちやすい事業もあるかと思いますが、これがもしやりつぱなしの金になりますと、そこにはちよつと支障がある。償還計画が立ちます限りは、これについて故障はないというふうに思うのでありまして、先ほど土地改良のお話がございまして、また地方團体のいろいろそれ以外の事業についてもお話がございましたが、これについても閣議の研究の際におきまして、そういう点を十分考慮したものが一應の計画としてでき上つておりますが、関係方面としてまだはつきりした結論を出しておりません。ただ率直に申し上げまして、関係筋の方には、政府または地方團体のやるものにつきましては、当初の予算の際にきまつたものを、なるべくそのままでやつて行きたい、それ以外のものを、つまり予算の復活要求になるようなものは、この会計でやりたくないというような氣分があるのであります。その点につきましては、ある程度のりくつはございますけれども、また同時に実情に應じて、こういうものについても考慮してもらいたいということも、関係筋とも常時交渉をいたしております。でき得る限り閣議で決定になりました一般の方針を遂行できるように、関係筋とも話を続けておるわけでございます。 —————————————
○小野瀬委員長 この際お諮り申し上げます。まだ見返り資金に対する質疑はたくさんございますと思いますが、通商産業大臣はほかに御用がございますので、午前中だけ御出席されることになつております。それで見返り資金に関する質疑は、打切りでなく、一時中止いたしまして、この際前回の委員会におきまして社会党の勝間田委員、それから共産党の高田委員から、集中生産方式と企業整備の問題について、通商産業大臣の出席要求があり、ただいま大臣が御出席になつておられますので、勝間田委員に発言をお許しいたします。
○勝間田委員 最近は集中生産方式という言葉を使わないで、むしろそれは誤解があるから、能率生産方式というか、そういうものにかえて行つたらよいだろうというようなことが言われておりますけれども、実際はかなり現在企業整備が熾烈な状態になつておりますので、この点について、現在政府はどういう立場をとつておられますか。その点をひとつお聞かせ願いたいと思います。
○稻垣國務大臣 ただいまの勝間田委員の御質問の点でありますが、集中生産方式というのは、勝間田さん御自身もただいま申されましたように、企業の能率化と申しますか、企業の合理化ということが今日私は要請されておると思うのであります。そこで企業の合理化あるいは能率化という面は、結局二つの面から考えられることでありまして、結局一つの企業が操業度を高める。これはどうしても必要であろうと思うのであります。企業によりましては、わずか一〇%以下といつたような操業度を持つておるところもあります。あるいは一〇%、二〇%程度の操業度を持つておるところもあるのであります。從つてそういつたような企業はおのずから少くとも五〇%以上なり、あるいは六〇%以上にこれを高めるということでありませんと、コストの上におきましても、あるいはまた企業自体の將來の立場から申しましても、これは考えなければならぬ点であろうと思うのであります。そこで操業度を上げるということについてわれわれは考えなければならぬ。同時に能率化のためには機械、設備その他についての改良といいますか、あるいはこれに対する能率化を考えなければならぬ。経営の能率化と一口に言うてよいのであろうと思うのでありますが、そういう点について十分の考慮を拂わなければならぬと考えておるのであります。ところがこの企業の合理化なり、あるいは集中化というものにつきましては、大企業もまた中小企業も同じ範疇に入るのでありまして、大企業におきましてもなおわずかに三〇%しか動いていないという状態の企業もあります。從つてすべてにまたがる問題でありますが、おそらく勝間田氏の御質問の要点は、結局集中化というものが中小企業を圧迫することになりはしないかという点の問題があるのではないかと私は存ずるのであります。また同時にそれに対処するのにどういうことを通産省は考えておるかということであろうと思うのであります。もとより中小企業が日本の産業構成の上から申しましても非常に大きな部分を占めており、また社会問題といたしましても重大なることは承知いたしておるのであります。しかしながら同時に純経済的な立場から考えまして、一つの工場がわずかに一〇%あるいは二〇%しか動いていないという状態も、これはたえ得られない状態であることはもとよりであります。そこに非常な困難があるのでありますが、われわれといたしましてはできるだけ中小企業者に対しまして、これが協同化といつた面についての慫慂をいたしております。そうして操業度を高めてもらう。少くとも五〇%ないし六〇%程度に高めてもらうということを考えなければならぬ、かように考えまして、中小企業廳が中心になりまして、それぞれ各企業に対してそういう方面の御指導をも申し上げ、またそういつた協同化あるいは共同施設といつたような問題について、お手傳いをいたしておるようなわけであります。 なお各中小企業におきましては、機械、設備その他についても非常に研究が足りない、こういうような点がありますので、われわれといたしましては、できるだけ工場診断制度を活用いたしまして、各企業の内容に立ち至つてわれわれの方の中小企業廳の者、それから同業種の大きな会社の技師の方方、あるいは同業種の優秀な会社の技師の方々、また縣の技師の方々、こういつたものが一緒になりまして、その工場に参つて業種別にそれぞれ指導を申し上げておる。また同時にこの受入れ態勢といいますか、金融にいたしましてもあるいはまた資材の問題にいたしましても、中小企業は受入れ態勢が整つていない、こういう意味におきまして、できるだけその受入れ態勢を整えてあげる。あるいは会計帳簿の組織にいたしましても、あるいはまたこの資金を得る上におきまして、親工場のトンネルを通して下請工場に金を流して行く。あるいは卸を通じて小賣りに金を流して行く。あるいはそういつた中小企業が一つになられまして、信用組合みたいなものをおつくりになるというような形、また各縣にお願いいたしまして、縣の保証協会によつて融資の道を立ててあげる、こういつた面でこれが育成に努めておるようなわけであります。そこでとにかく操業度を五〇%以上に上げるという方式につきまして、今言つたように協同組合なりあるいは共同施設によつて、これを実行してもらうということをいたしておるのでありますが、それと同時にこの方式につきましては、通産省が甲の工場と乙の工場が一緒になれとかいろいろさしでがましいことをいたすことはいかがかと存ずるのでありまして、こういう点につきましてはできるだけ需要者の判断による還流クーポン、予約注文その他の方法によりまして、優秀な工場に品物が集まつて行く、注文が集まつて行く、こういう形で指導育成して行きたいと考えておるわけであります。
○勝間田委員 なおこの際ひとつ伺いたいと思いますが、最近この企業整備とか企業合理化とかいうことに名をかりまして、必要以上に首を切つているという状況が相当あると思います。これはむしろ労働大臣にお聞きした方がよいと思いますけれども、こういう点は通産大臣としてどう思われますか。この点もひとつお聞かせ願いたいと思います。
○稻垣國務大臣 今勝間田さんは企業整備というお言葉をお使いになりましたが、あれは企業整備ではなく企業の能率化という形から自然に整備といいますか、能率化が行われている。能率化が行われるということは、今勝間田さんの言われたような整理が行われることと同意義ではもちろんないのでありまして、できるだけ能率化をやる。能率化をやるということは今言つたように操業度を高めることでありますから、ある会社にとつてはむしろふやして行かなければならぬ。整理するという問題ではなくて能率化のために整備できたならば、それに從つて仕事の量をふやして行く、こういう形へ持つて行つてもらうことが通産省としては望ましいことであると考えまして、そういう方向へわれわれは指導いたしているわけであります。ただ他の企業とこれが一緒になる。二つかあるいは三つが一緒になるという場合に余剩人員が出て來る、こういう問題は起つて來ると私は思うのであります。そういう場合の余剩人員についてはできるだけ仕事をふやして行く、こういう形に振り向けたいと指導いたしておることを申し上げたいと思います。
○勝間田委員 こういうことをよく見受けるのでありますが、たとえば会社側が自分の工場の能率をどう上げて行くか、あるいはどう採算をよくして行くかという一方的な合理化索というものを一應つくつて、注文がこれしかない、あるいは製品の賣れ行き程度が大体この程度しか見積れないというような過小評價をやりながら、結局最後は人間の首切りに持つて行く傾向が現在強く現われていると思いますが、こういう問題についてむしろ労働組合側からも建設的な意見が十分吐かれて、企業に対する人員の問題やあるいは労働組合の意思が取入れられて行くという、そういう経営協議会のような面から、一つの会社の再建なり能率化の線が出て來た方が一番よいと思いますが、そういう点についてのお考えを伺いたいと思います。
○稻垣國務大臣 勝間田氏のお話はまつたく御同感でありまして、健全な組合がその企業の再建なりあるいは今後の方針について、十分経営者側と協議する。経営協議会におきましようとも、あるいはその他の方法によりましようとも協議してやるということは、最も望ましいことだと存じております。從つて大綱についてわれわれがそういう方針で指導するということはやつていることであります。ただ個々の企業についてわれわれがくちばしをいれることは避くべきことだと考えております。全般的にわたつて勝間田さんの御意見に私はまつたく同感であり、そういう方針で通産省としては指導いたして行くということを申し上げておきます。
○勝間田委員 能率化という言葉を使つた方がよいか、集中生産という言葉を使つた方がよいかということについては、現在の政府はどうも体裁が惡いから、集中化ということはこれ以上使わないことにしようじやないか、能率化ということにかえて行けば通りがいいというようなことで行つておりますが、内容的に実態は大差ないと思うのであります。しかしそういうものを直接——たとえば資材なら資材を割当てるとか、資金を割当てるという場合には、産業團体が扱つて行くつもりでありますか。その御方針を承つておきたいと思います。
○稻垣國務大臣 勝間田さんも安本におられたときも御関係があつたかと思うのでありますが、できるだけ産業團体がその産業の実態を把握して、実際に即してやることが私は最も望しいことだ。これは私個人の考え方でありますが、そう思つております。しかしながら事業者團体法その他の関係もありまするので、これは実行ができない。またある場合におきましては、かりに最近統制をはずすというような面におきまして、ここに各種の業者の團体が、かりに資材の割当てなり、あるいは経営と言いますか、販賣と言いますか、そういう政策面についても、いろいろここに統制ある行動を取り得ることができるならば、私は最もいいことであると存じておるのでありますけれども、これは事業者團体法によつて不可能の立場に置かれておりますので、われわれとしてはどうもそういつた産業團体にまかしてやるということは、ただいまの場合にはでき得ない、かように考えております。
○勝間田委員 この際特に承つておきたいのですが、先ほど結局生産方式なんかが中小企業に非常に大きな影響を及ぼすということでありましたが、通産省大臣の御言葉では、いわゆる通商関係の金融について、見返り勘定も預金部資金も非常に増額するということになつておるようであります。これについては一体どういうお見通しを持つていらつしやるのですか。
○稻垣國務大臣 短期資金につきましては、御承知の通り從來十億程度ありましたのが、今日二十五億円程度で、これは日銀や中金、勧銀、興銀を通じて操作いたしておりますことは御承知の通りであります。それから長期の建設資金なり、あるいはまた長期資金につきましては、これは業者のただ報告だけをとりました数字を集計いたしましたので、大体二百八十億ということになつております。しかしながらこれは業者の数字をそのまま集計いたしたのでありますから、私どもは二百八十億を使いこなし得ないと考えておりますが、かりにこれを百五十億とおきまして、大体われわれは預金部資金なりあるいは復金保証による融資の方法なりによつて、できるだけこれがまかないをいたしたいというので、大藏省の当局とも十分折衝いたしておるような次第であります。なお市中銀行に対しましても、例の資金の順位のわくがはずされた関係もありまして、よほど融資の点は、実際問題として樂に相なつて行くだろうと考えております。なお中金につきましても、御承知のように中金の商工債券が発行できないという形になつておりますが、中金の増資なりあるいはまた商工債券の発行なりについて、何らかの措置をとりたい、かようにも考えております。それから実際問題といたしまして、市中からの金融について、各縣あるいは都市等におきまして、信用保証協会を設立することをわれわれはしきりに慫慂いたしておりまして、東京都におきましては五億円の保証協会ができておる。大阪は三億円の程度にできておる。東京都では五億円を大体五十億円に働かそう、こうおつしやつておられるようでありますが、これは五十億円には働かないとしても、相当になるであろうと思います。あるいは大阪その他の都市におきましても、それぞれこういう保証協会が設立中であるもの、あるいは設立されたものも相当たくさんあるだろうと思います。なおその他の方法といたしまして、中小企業廳でいろいろ各都市に御交渉申し上げまして、都市で一時遊金になつているような金を中金に預けていただきまして、中金がそれを保証といたしまして融資してくれるという形をとつております。これが最近では二千万円、三千万円というような遊金がありまして、これをもとにして、十倍にすれば一千万円でも一億円になりますが、十倍とまで行かなくても、これが相当の額に働いている。こういう方式を慫慂しているような次第でございます。
○高田(富)委員 今勝間田委員からも御質問がありましてお答えがあつたのですが、一方でやはり能率生産なり集中生産という方式で、資材の割当、資金等について重点的な施策が進められているわけでありますが、そういうことと、今いろいろ御説明がありました中小企業に対するいろいろな助成、保護の政策というものとは両立し得ないと思います。現にわれわれ地方をまわりまして調査した結果によりましても、現在中小企業としては、もはや政府の現在の集中生産的な方式においては、その犠牲になるということが実際に感ぜられている。今どういう政策を立てられても、すでに時期は遅いと言ていいくらいになつて、事実上企業整備せざるを得なくなつて、多数の中小企業はすでに相当倒産、破壞しつつある。あるいは大量の人員整理等を続続やつております。こういう状態で、今の方針が継続せられる限り、中小企業としては実際上立つて行くことはできないと考えております。これは結局能率生産なり集中生産方式というものの根本が、やはり全体としての日本の経済にとりましては、非常に誤つた方向に行つているということになれば、今ここで根本的な施策の檢討をしなければならぬと思いますので、今日はそういう根本的な点についての大臣の御意向を伺いたいと思います。実はこの集中生産も、今の状態は、全体としては一種の過剰生産恐慌のようなことになつておりますが、そういうときにさらに一部の有力な企業に生産を集中し、そのために多数の中小企業が破産している現在、同時にまたたくさんの失業者が出るということになれば、いよいよこの過剰生産恐慌の事態は深刻になつて行く一方であつて、ますます経済の矛盾は大きくなる。從つてここらへんで、むしろ集中生産方式ではなくして、逆に多数の中小企業並びにその雇用されている労働階級の生活を保障するという方面に重点を置いて、そうして全体としての能率の高度化の方向に指導して行くように切りかえなければ、國全体としてはこの恐慌状態が一層破滅的にならざるを得ないと私どもは考えております。そもそもこの集中生産方式をとられた根本の原因は、貿易の促進ということが眼目になつていると了承しております。この貿易の方も、この間の白書にあつたような状態でありまして、事実上行き詰まつていると考えますが、こういう事態では、一層全体としての産業政策を根本的に再檢討しなければ、日本の経済は遠からず大きな恐慌状態に落ち込むということが予想せられるわけです。こまかい点はあとで係の方からお聞きしたいと思いますが、輸入物資についても今お説がありました通り、引取り手がないような物資も入つている。あるいは輸出方面では滞貨がどんどんふえているということで、見返り資金の方も半身不随のような状態になつている。こういうふうな事態でこの大きな集中生産方式をやめて、全体としてとにかく日本人が食つて行く、生きて行くという政策をとらざるを得ない。その場合には貿易の方面としても、姑息的な技術的な改善等では打開できないと思う。また非常に遺憾に思うのは、この間の白書の中でも、貿易のこの根本的な行き詰まりを打開する方策として、新しい市場を開拓しなければならない。特に中國その他の市場問題等を取上げられて大きな國民運動でも起す。そうして貿易のこの行き詰まりを打開し、あわせて集中生産による國内の崩壞を食いとめる大きな轉換が今必要である。それをやらなければ日本経済は実際破滅するということを、今眞劍に私ども考えざるを得ないと思つておりますが、この貿易については市場の大きな轉換、特に中國貿易等の関係において考えていただきたいと思うし、またそれと関連した集中生産方式については、ここで大きく考え方をかえた施策を立てていただきたいとわれわれは考えている。これはおそらく今全國の中小企業者あるいはその他の勤労者の非常に切実な要求になつていると思います。また産業界においても大半はそれを望んでいると私どもは確信しておりますから、政府としてのこの貿易の大きな轉換並びに集中生産方式についてのお考えをお伺いしたいと思います。
○稻垣國務大臣 高田議員の御質問でありますが、まず通商白書に新しいものが盛られていないということでありますが、通商白書はあそこに書いてあるように、ありのままの姿をそのまま御報告してあるので、何らの批評もしなければ、また今後の方向も示していない。ただ事実を報告した報告書であります。從つてこれに書いてないということになるわけであります。しかしながらあの白書をお読みになつて、貿易が行き詰まつているという考えをお持ちになつたことについて、まず御訂正を願いたい。 第二は、集中生産方式をもう一ぺん考え直さなければいけないということ、言いかえれば、われわれはすべてが非常に低い操業度で工場を動かして行けということがいいか、惡いかという問題に結着すると存ずるのであります。私はどちらも反対であります。はつきり私の考え方を申し上げますならば、私は必ずしも輸出貿易というものが、今日いわゆる世間で貿易不振々々と申しておりますけれども、しかく不振だ、あるいはしかく今後が悲観されるような考え方に立つことはどうかと考えておるのであります。なるほど一月に一億一千万ドルあつた。その後二、三、四と四千万ドルあつたが、五月になつて二千四、五百万ドルに下つた。ここで貿易不振という声が聞かれるようになつたわけであります。このときはたまたま盛んにキヤンセルが行われた。あるいはクレームが起つて來た。こういう問題が一面にあります。また同時にこの当時においてアメリカの物價が下落したという事実もあるわけであります。そこで輸出不振という声が聞かれたわけでありますけれども、しかしながら一体ドル不足ということは世界的の一つの事実でありまして、世界の経済がドル不足のために行き詰まつているということは、私は容認していいと思うのであります。しかしながらドル不足というこの事態は、アメリカ自体の経済の上にも大きなドロー・バツクになるのだと言わざるを得ないのであります。從つてこのドル不足打開の道は、アメリカ自身が最もよくこれを知つている。それがいわゆるアメリカの最近のフエア・デイールのあの政策にかわつて來たゆえんだと思うのであります。從つてこのドル不足はやがて打開されるものだと私は考えておるのであります。そこでまずドル不足ということを前提として考えてみる場合において、われわれは今日各國がやつておるように、おのおのバーター制度による貿易協定を実施して行かなければならない。そういう意味合いにおいてわれわれは最近中南米八箇國との間に貿易協定を締結しております。また同時に、西独との間にも新しく二千万ドルの貿易協定を結んだ。あるいはフインランドとの間に千五百万ドルの貿易協定を結んだ。またスペイン、オランダその他古くからの國に対してもこれを進めているので、今御承知のようにスターリング・ブロツクとの間に交渉を開始しておるのであります。このスターリング・ブロツクは今までわれわれの輸出の大宗でありました関係上、できるだけ英國との交渉に対しては、われわれは向うへよけい輸出でき得るような立場をつくりたいと努力いたしておるのであります。これについても関係方面との間を通じて、われわれとしては能う限りの方法によつて、昨年度よりも多くスターリング・ブロツクに品物が出得るような素地をつくるように努力いたしておるようなわけであります。 それから中國との貿易を開くことは、これは從來輸出入とも三割程度を占めておりました対中國貿易が、最も緊急であることはもとよりであります。また中國もすべて鉄道にしても通信事業にしても、大体日本の形式を從來採用いたしております関係上、日本から物をとりたい、こう考えることももとよりでありまして、これは彼此相補うのであります。これはぜひやりたいと思うのでありますが、今日日本は占領下にある。從つていわゆる関係方面のポリシーに從つてわれわれは行動しなければならぬ。正式にその筋の許可がない以上は、これに対して表から手を振つてやつて行くということはできないのであります。しかしながら実際問題といたしましては、北京なり天津なり青島なりのバイヤーの人たちとの間に取引が進行いたしております。從來は香港なり澳門を通じて取引が行われておつたのでありますが、最近は北京、天津、青島あたりのバイヤーを通じていろいろなオフアーがあり、またインクアイアリーがある。そこでこれに対して関係方面との間にわれわれは十分の了解を得て、商談を進めておるような現状でありまして、実際的の商談としては今後ますますこれが増加することを期待していいと考えておるのであります。 なおまたいわゆるキヤンセルなんかの問題もありますが、この問題についても、これはある意味において当時出向いておつたバイヤーに対して業者が非常に知識が薄かつた。そこで一も二もなくこの需要に飛びついた。それがために当時当然経驗あるトレーダーならば、キヤンセルされるだろうと予想されておつた人との間の取引も、行われておつたという実情であります。從つてこれがキヤンセルされるということはあり得ることであつたと私は思うのであります。この意味において業者自身にも大半の責任があつたのではないか、かように私は考えておるようなわけでありまして、これはもとより当時の海外市況を知らない、俗に言うつんぼさじきにおつた、あるいは盲貿易をしておつた、こういうことが原因になつて、こういつたキヤンセルの問題なんかも起きたのだろうと思うのであります。今度例の外貨保留制度、リテイン・システムができまして、一年でどのくらいになるかわかりませんが、かりに五億ドルの貿易があつたとして、これの平均四%とすれば、二千万ドルの外貨が保留できる。二千万ドルの外貨が保留できれば、月に四、五百人の者は海外市況を調査するために常置し得る形になるわけであります。そうなると從來の盲貿易の弊害もおのずから解消されるのではないか。また同時に貿易の促進のために、貿手割引に対して、こういつたキヤンセル等に対する不安を除くために、輸出信用保証制度といつたようなものを考える必要があるのではないか、こういうことについても今檢討をいたしております。また場合によつては特に輸出については、いわゆる輸出組合といつたものについても檢討してみる價値があるのではないか、こういうことを考えまして、その面についてもわれわれは研究をいたしておるのであります。 五月が二千四、五百万ドルに下つたということでありますが、六、七は大体また四千万ドルの線に近寄つて來ております。まず四千万ドルの線といつてもいいのでありまして、二千五百ドルにガタ落ちのときのそう影におびえて、今後も貿易が不振だという声に盛んにして、いたずらに輸出意欲を押えるということがあつてはならないと私らは考えておるのであります。またこれに関連しまして、輸出のためにわれわれはコストの安いものをつくらなければいかぬ、また優秀なる製品をつくらなければいかぬ、こういうことをわれわれが考えていることはもとよりであります。ししながらそれと別にいたしましても、終戰後いろいろな形におきまして、ある意味において戰爭前にありました工場数から考えましても、二倍、三倍の工場数がふえておる実情にあります。從つて各企業が一〇%なりあるいは一五%なりしか働いていないという企業が非常に多いのであります。これは企業者自身にとつても非常に不幸であり、また日本の経済全体から見ても不幸であると考えます。これに対して大胆な言葉を使えば集中生産方式をとつて行く。この集中生産方式をとつて行く場合におきまして、操業度をどうして上げるようにするとか、あるいは中小業者が倒壞することなく、これをできるだけ育成して、そうしてこれらの人たちが三軒なり四軒なりが集まつて、一つの單位をつくつてもらうというように育成することが、われわれの務めであろうと私は考えておるのであります。たとえば現に一つの例でありますけれども、最近でもある機業地におきましては、二十五インチの例の絹織物の機だけを一台、二台ぐらいずつしか持つていないで働いている小さな工業者がたくさんおります。こういう人たちはおやじさんもおかみさんも娘さんも機を織つておる。ところがこのいわゆる集中生産方式によると倒れなければならない。資材の面においても資金の面においてもやつて行けない。こういうことで同じようないわゆる幅物の人たちが百軒ばかりお集まりになりまして、一つの組合をつくられた。そうして共同して資金の面にも当り、共同して資材購入の面にも当る、こういつたような方策をとつておられるのでありますが、そうなると働いておられる人は、おやじさんであり娘さんであり息子さんである。從つて非常に製品に対しても注意深く優秀なものをつくられる。企業という問題になれば別でありますが、とにかく自分らの機そのものを自分の子供、自分の息子、娘というぐらいにかわいがつて注意をしてやつておられる。りつぱなものができる。コストは自分自身がお働きになり、そうしておかみさんが働き、息子さんが働くのだから、それが一つの一致した組合になりました結果、その機業地の大企業が参らされてしまつた。大企業が立ち行かなくなりつつあるという一つの事実もあるのであります。私は指導よろしきを得ますならば、いわゆる集中化によりまして中小企業がりつぱに成り立つのみならず、中小企業が大いに発展する素地が十分あるのだ、かように私は考えております。
○高田(富)委員 いろいろ御説明を承つたわけですが、しかし実際問題としまして、現在石炭等におきまして四千二百万トン計画を立てているというが、事実上それよりはるかに低いにもかかわらず、すでに過剰生産のような形が出ておる。これは各種の産業ともすべてそうだと思うのですが、実際は國内の産業を振興すれば、まだまだ足らないほどの需要が幾らもあるべきものが、実際には著しく需要が下つておる。ですからこういう状態のもとで、今言われたような形の集中生産を強行するということは、結局ますます全体としての生産の規模も少くしてしまうし、一層過剰生産の状態をはげしくする結果になるというふうに、われわれは考えるわけであります。なお貿易の問題についても、現在の盲貿易については、海外に渡航して状況を調べるとか、いろいろな対策があるようでありますが、しかし根本的にはやはり今いくらこちらが能率を上げて、あるいは労働強化をしまして安いコストで出そうといたしましても、海外の市況の状態、さつきも大臣が説明せられましたように、ドル不足あるいはアメリカの恐慌の状態、そういうふうな問題もありますので、なかなか思うようには行かない。また價格の面でもいろいろ最近では雑誌等にも発表されておりますように、買うものは向うの市價よりも非常に高いし、賣るものは向うの市價よりもずつと安いというような状態、しかも中に入つている船賃が非常に独占的な價格であるというような状態のもとでは、いかに中小企業を一層家庭労働で労働強化をさせるとか、あるいは大企業の方面においても、企業整備をして集中してやるというような施策を講じましても、どうしても全体としての社会的な條件がそういうものである限りは、これはいたずらにわれわれが國民として犠牲を拂うだけでありまして、全体としての経済のプラスにはならない。ですからどうしても根本はその関係を打破して行くことが、大きな全國民的な超党派的な要望でなければならないと思うのであります。今もおつしやられましたが、占領下においては関係方面の方針に從つてということでありますが、それにいたしましてもわれわれはやはり責任ある政府のもとで、全國民が一丸となつて、國民的な要望を強く國民運動として出して行くことによつてのみ、この窮状を打開できるし、必ずや國際的な関係も、われわれの要望に沿うような方向に動いて來ると思う。その努力がなければ実際問題にならぬと思う。幸い大臣は中國との貿易が非常に重要だと言われましたが、重要なのにもかかわらず、なぜか私どもの見るところでは、政府はこの問題については消極的である。むしろ民間の業界等においてはすでに超党派的にこの促進の國民運動が起りつつある。これこそ私は現在の國内の危機を打開する唯一の、最も有力な方法の一つであると思います。最近では中日貿易促進会というようなものもできまして、政党政派を超越した民間の團体で相当の企業者も入つているように聞いております。そこで使節團等を派遣して、そして直接中國へ行つて事情も調べ、両國の民族の心から打解け合つた関係をつくり出したいというので、使節團を出せということもかなり具体化して、人選まで進んでいるように聞いております。こういう問題につきまして政府として、使節團を派遣しろというこの民間の燃え上つた要望に沿つて、努力する御意向があるかどうか。この点をもう一つお伺いしておきたい。
○稻垣國務大臣 先ほども申し上げましたように、対中國貿易が非常に日本の貿易にとつて重大であるということについては、まつたく御同感であります。なお民間でいろいろな対中共に関する一つの貿易促進に関する運動が起つていることは十分承知いたしております。これもまたけつこうなことだと私は思つているのであります。そういつた声がおのずから高まりまして、われわれが占領下にあつて関係方面の政策に沿うて動きいい道をつくつていただけるということであるならば、私はこれに越した幸いはない、かように考えております。
○小野瀬委員長 高田君、よろしゆうございますか。——それでは横田委員から発言を求められておりますのでこれを許します。横田委員。
○横田委員 日本の沿岸には密貿易を監視している船がありますが、あの密貿易がどのくらい檢挙されているか。そうしてどういうものを日本に持つて入つて、またどのくらいのものが入つているか、知らせてほしい。
○稻垣國務大臣 それは海上保安廳の仕事でよく存じませんが……。
○武内説明員 本日その御質問を予期しませんで資料を持つて参りませんでしたが、ある程度調べたものがございますから別に差上げます。但し私の見ましたところでは、比較的あげてある数量が少い。実際は、私の私見でありますが、もう少し多いだろうとは思つておりますが、ともかく数字は後ほど差上げることにいたします。
○横田委員 どうも大臣は不健全なのはおきらいらしい。そういうような意味において勝間田委員ともお話合いがあつたと思うのですが、たとえば私どもの考えによると、外國から原料を仕入れてそれを加工する加工貿易のもとにおいては、非常に労働者が搾取される。そういうような條件のもとにおきましては労資の対立が非常に激化して來る。これも大臣の見解は違うが、私はそうならざるを得ないと思う。第一次、第二次吉田内閣時代と第三次吉田内閣時代とは、不健全労働組合という言葉の使い方が非常に違うと思いますが、健全でない労働組合に対してはどういうような態度をとるか。また不健全なる組合とはどういうものがあるか。詳細に聞かしていただきたいと思います。
○稻垣國務大臣 どうも労働大臣への御質問や、運輸大臣への御質問がいろいろあるようでありますが、私の申し上げましたのはつまりその企業を両方で、経営者も組合の人たちも盛り立てて行こう、そうして企業自体のために十分話合つて行こう、組合の方とは十分に話合つて、経営協議会なり何なりによつて、その企業の將來のため、またそれに働いておる人々のために話合つて行こうという形がいいのじやないか、かように申し上げたわけであります。
○横田委員 管理貿易のもとにおいて、日本の國内の資源が開発されたり、あるいは農業生産が増大されて、どのくらいの率において自給率が高まつておるか、そういうようなことを詳細に聞かしていただきたい。
○稻垣國務大臣 これはいずれ安本の方でお調べになつておるだろうと思いますから、安本の当局にお傳えしておきます。
○志田委員 貿易の問題でございますが、最近の貿易ではアメリカのデフレに入つた状態、あるいはドルの値下げというものも影響して來ておるというようなお話もあつたようでありますが、三百六十円のレートの改正を要望する意図を通産省はお持ちになつておるか。現在のままの貿易レートで中小企業——つまり日本の貿易の四八%ぐらいは中小企業だと承知しておりますが、現在の為替レートで十分保護育成をして、貿易の振興に力をいたすことができるとお考えになつておるのか。その点お尋ねしたい。
○稻垣國務大臣 今の志田委員の御質問は、要するに、三百六十円のレートをかえる意思があるかどうかという御質問だつたと思います。これについては通産省といたしましては、さしあたり変更する意思を持つていないということをはつきり申し上げておきたいと思います。はたしてこのレートをもつてやつて行けるかどうかという問題でありますが、大体において今日までの経驗に徴しまして、実際に三百六十円のレートで從來出ておつたが、三百六十円になつたために輸出が困難になつたという種目は、数量的にも、また金額的にもそう大した部分を占めておらぬと考えております。これについてはできるだけそういつた方面の企業合理化によつてコストの引下げなり、あるいはまたある意味におきましては、われわれが先方の市場に対して盲であつたということについて、向うの調査によつて何らかの形でこれが打開をはかつて行く方向に進みたい。さしあたりこの三百六十円を修正するという考え方を持つていないということを申し上げておきます。
○志田委員 ただいま大臣からレートの改訂をする意思はないという御説明がございましたが、安本の調査によりますると、三百六十円レートがわが國の輸出貿易に與える影響というのが出ております。それによると、もし三百六十円のレートできめられる場合においては、六〇%くらいはだめになるおそれがある。三百三十円の場合においても五〇%はだめになる。もしアメリカがかりに三百五十円のレートをもつてするといたしましても、なおかつ四〇%も中小企業に影響を與えるという数字が本年の三月直前、レートの決定する前におきまして安本の書類の中に出ているのであります。そこでアメリカの物價が最近一割八分くらい下つているというような状況、これはニユーヨークの銀行の月報あたりにも出ているようでありまして、ドルの購買力が下つたということはわれわれも承知するのであります。それから今大臣はこれによる影響はきわめて少いというお話でありましたが、われわれその点についてもう一度詳細にお伺いしておかなければならないのは、かりに六億円の輸出計画があるといたしましても、纖維製品がそのうちに圧倒的に多いとしても、この纖維製品のうちの四億幾らというものは、やはりそういう影響を受けるものではないかと私は思います。そうしますれば、三百六十円レートというものはかりに一割下つている状態において考えてみても、三百二十四円レートと同意義ではないかと思う。從つて形式的には三百六十円は円安であるか、円高であるか、これは非常に問題になるのでありまして、われわれは両手を離して、三百六十円のレートで輸出に影響するものは少いという樂観は許されないのであります。特に輸出の四八%が中小企業によつているという実情におきましては、私はこの三百六十円レートの問題は將來非常に重大になりはしないかという危惧を持つているのでありますが、この点について大臣の御所見を伺いたい。
○稻垣國務大臣 今御指摘の、三月ごろに安本で計算された数字によりますと、なるほど六〇%程度出ないということになつているのを私は承知いたしているのであります。これは当時の、為替の一本レートが決定される以前のレートから計算して、前のものがたとえば四百円のレートによつて出ておつた、四百二十円のレートによつて出ておつた、そういうものをわけると大体六〇%になる、そういう計算の基礎で出ていると思う。しかし実際問題としてその後の実情は、四百二十円以上のものは四百二十円にきめましたときに、四百五十円でありあるいは五百円であつたものも四百二十円で賣れというような形をとり、四百二十円から三百六十円になつたときには三百六十円で賣れという形になつておりますので、ある程度その当時においてきめられたレートに非常にゆとりがあつたということが、私は考えられるのじやないかと思うのであります。またなるほどアメリカの物價が下落した。こういうような場合におきまして、われわれに與えるところの影響は非常に大きい。あるものはこれがために出にくいという点もあると思うのであります。同時にわれわれは國内におけるところの企業の合理化によつて、これに追いつくようにやつて行きたい。しばらくの間一應とりきめましたこのレートというものを持続して行くことの方が、その都度レートをかえるということで日本の経済界に動搖を及ぼすよりも賢明の策であろう。これを当分修正するという考えは持つていないということを、つけ加えて申し上げておきます。
○志田委員 今の、当分の間はこのレートで行く考えであるということはよく了承いたしました。そこで、もし將來にそのレートが相当に日本の中小企業貿易に影響ありと思われる場合におきましては、ブレトン・ウツズ、あの價格にまで政府は関係方面に要求する意図があるかどうかということをお伺いいたします。
○稻垣國務大臣 そういうようなことが起きました場合については、なお十分御協議を申し上げ、再考もいたしたい、かように考えおります。
○小野瀬委員長 大体非常に時間も経過をしておるのでございますが、大臣に対する御質疑はこの程度で打切つていただきたいと思うのでございます。なおもし大臣以外の方の答弁でよろしかつたら引続き質疑を許しますが、この程度でいかがでございますか。実は十二時までのお約束だつたのですが、むりに延ばしていただいたのです。よろしゆうございますか。 —————————————
○小野瀬委員長 それではただいま議題となつておりました本年度の輸出入計画に関する件、それから集中生産方式と企業整備に関する件はこの程度にとどめまして、先ほど質疑を保留していただきました対日援助見返資金の運用計画に関する件につきまして、志田委員に発言を許します。
○志田委員 先ほど私遅れて参りましたので、聞き漏らした点があつたかと思いますが、それは別といたしまして、先ほど資金計画と貸出し計画、いわゆる安本と大藏省との総合的な調整というものが非常に稀薄になつておる。その間何らの連絡というものはないというような御説明のようでありましたが、しかし今日お伺いしただけでも、われわれが安本当局からこの前説明を受けておる資金計画の内容、見返り資金の運用計画の内容におきましても、逓信、鉄道の事業で貸し出したものが七十億円、そのほかに二百億円というものがあるというような説明を受けております。先ほど大藏当局は、五十七億円今日許可が出たような始末であり、その他の金はないのだという話でありましたが、もう一度お伺いしたいと思います。 それから貸出し計画につきまして最近私は仙台に参つたのでありますが、仙台の日銀あたりでは東北の鉱山等の要望によりまして、見返り資金について尋ねますと、見返り資金に関する限りは、先ほど十一社という報告があつたのでありますが、もう六社をもつて打切りになつておるという説明をいたしております。われわれがこの前聞いた範囲におきましては六社、今日は十一社になつておるのでありますが、これはもちろん申込みが六社ないし十一社であつて、いまだこれの貸出しが決定したものでないというように了承したのであります。この十一箇所貸出し計画というものはもうすでに決定したものであるかどうか。その他條件さえ備えればまだまだ十分今後とも貸し出し得るものであるかどうか。その点をひとつ伺いたい。先ほど、貸出し計画の中の水力とか船舶とか鉄鋼とか肥料とかいうものは、もうすでに貸し出すものを関係筋あたりは許しておる。しかしその他の失業対策並びに公共事業に対しては何らかの交渉をなさつておると、われわれは拜承しておるのでありますけれども、今日聞くところによりますと金を返す目当のないものに対しましては、当分貸すことができそうもないというお話に了承しておるのであります。しかして先ほど私が申しました社会保險制度あるいは病院その他で地方自治体が困つておる。要求されてそれを実施する金もない。これは地方起債をもつてこれを行うのでございますが、その地方起債もいわゆる地方の実情に対しましては、公共事業による地方起債というものは、補助を対象としない限り許可されないといわれておりまして、これもおかしなことだと思うのでありますが、そういうことをいわれて、公共事業としての性質を持つておるにもかかわらず、その資金が地方起債の面で運用できない。地方の都市あるいは縣も同樣でありますか、どこからも借りる当てもなく金の都合がつかないのに、事業だけは早急に期限付でやる。そういう金の出どころのない事業計画というものは、結局するところ市町村長が責任を持ちまして、とどのつまりは市町村長が首でもつらなければならぬという結末をもたらすのじやないかということを憂えるのであります。從いましてもし大藏省が貸出し計画において社会政策的な立場で、しかも金の十分返つて來る余地のある地方起債等につきましては十分考慮して、この金をまわし得るように関係筋その他に対しまして了解を遂げるように努力するお考えがあるかどうか、お尋ね申し上げたいと思います。
○大島説明員 ただいまの御質問にお答えいたします。第一の御質問は安定本部と大藏省の間の調整がどのようにして行われておるかという御趣旨と了解いたします。先ほど財務官から要点を御説明申しました通りでございまして、若干補足いたしますと、全体の大綱の計画は政府全体の問題でございます。そういう大きい手続は閣議においてきめることになつております。ただそのもとにおきまして、安定本部が総合的な立場におきまして、総合資金計画並びにその一環としての見返り資金の運用計画を、年間並びに四半期別に立てることになつております。それに対しまして大藏省は資金の管理者としての地位を持つておりますので、緊密に協力しております。またそうやつてきまりました運用計画を具体的に実行して行く段取りになりますと、大藏省としましては、その閣議並びに安定本部におきましてきめられた大綱の計画を基礎にいたしまして、個々に考えて行く、かようになつております。そこで御質問の鉄道、逓信が七十億ばかり出て、本日五十七億出たばかりではないか。それと計画との関係はどうなつておるかという御質問がありましたが、それにつきまして御説明いたしますと、安定本部でつくられました計画におきましても、第一・四半期分としまして、若干ずれておりますが、鉄道、逓信七十億ということになつております。それと一致して第一回目を実行したわけでございます。第二・四半期分としまして、鉄道、逓信分としまして、九月までを見込みまして七十億ということに現在の計画は相なつております。そのうち八月までの分といたしまして本日許可になりました約五十七億、これを実行しておるわけでございますから、これらに対しましては計画に基いて、よく連絡しながらやつておるという事情の一端が御了解いただけると思う次第でございます。その他二百億ばかり金を持つておるという点につきましては、政府の計画あるいは安定本部で今持つております計画案におきましても、たとえば重要産業、あるいは先ほどもお話がありました公共的な事業というようなものにつきまして、一應原案というものができておるのでございます。私企業の関係につきましては、申請の出て参りまするのが、いろいろな事情で遅れておるような関係もございますことが一つと、公共投資関係につきましては、すでにお話があつたかもしれませんが、全体につきましての大きな数字が、向うとの関係におきしまて、きまつていないというような事情もございまするので、目下のところまだ実行ができないでおる、かような実情に相なつております。そこでこの間金をいたずらに遊ばしておくということは、いろいろな意味におきまして適当でございませんので、これを積極的に活用するという氣持を加えまして、短期証券、糧券等に運用して行こうと思つておる次第であります。これは実は安定本部も大藏省もないのでありまして、政府全体においておきめになる大綱を、私ども各省の実情に應じまして、実現し得るように努めることは当然と思つております。大藏省としましても、第三の御質問に関連いたしまするが、これは中心は安定本部でやつておる。あるいは失業関係の問題であれば労働者というようなところもございまするが、またわれわれの分担する範囲におきまして、いろいろお世話ができるように努力はいたしておるつもりでございます。なおいろいろの事情がございまして、なかなか見通しを得るまでには至つていないというのが偽らざるところでございます。 それから申込み数が、六社が十一社になつてというような第二の点でございますが、あるいは六とお聞きになりましたのは、少し日にちが古いのではないかと思います。昨日現在におきまして、大藏省に正式に参りましたものは十一社に相なつております。なお來週、再來週にかけまして、相当大口のもので出て來るだろうと予想を一應立てておる次第でございます。なお、それは決定したかという点の御質問でございますが、ただいまわれわれの手元に來ておりますものは、大体におきまして政府の配分案、並びにそのもとにおきまして安定本部が各省と相談して立てられましたものに合つておりますが、実際問題といたしまして、金を貸す段になりますと、從來の復金のようにただとりあえず一年というような貸し方をして、いつになつたら返せるかどうかというような立場はとれませんし、また最後の償還計画というようなものがどの程度確実であるかというような点の審査をすることが、今回の見返り資金の融資の重要な要素になつておりますので、このような点も含めまして、片方安本の計画に基きながら、具体的な審査を少しでも早く進めまして、よいものは向うへ出して、また向うでよいということになれば実行に移す、こういう段取りになつておるわけでございます。そういうような意味におきまして、ただいま手元に参つております十一件も、正式にはまだきまつていない。目下進行中であるということでございます。 それから條件さえ備わつておれば、さらに申請を申し込んでもよいかというような御質問だつたと思いますが、それはもちろん私企業に融資されます場合には、本來の趣旨から申しまして、御存じのように、その事業設備が具体的に生産増強上どうしても必要であるということの、そのケースについての必要性が第一の條件であります。どういうものが必要であるかというような点は、生産を担当しておりまする官廳、安本等におきまして、いろいろ計画を見ておられるわけであります。そういうものに合つておりましたならば、あとは資金の融通の問題といたしまして、たとえば償還期限あるいは償還能力その他確実なものであれば、進めて行きたすと思つております。償還期限という問題も、私どもといたしましては、長期金融というものが相当最近は活発になりましたが、なお足らざるところが多いのでございますから、見返り資金から出します場合は、実際に即して相当長期のものも、ものによつてはよろしいというような氣持で、さらに具体的にやつて行きたいと思つております。その辺の問題につきましても、やや一般方針にまたがり、あるいは全般の計画に関連のあるような事項につきましては、安本その他の当局と打合せをしながらやつて行きたいと思つております。 第三の御質問は、先ほどちよつと関連して御説明しかけましたが、重点産業以外の金融対策についてはどうかという御趣旨と存じます。先ほど財務官の説明で、一般原則は聞いておられるだろうと思いますので、若干補足させていただきますと、政府の原案におきましても、いろいろ公共事業対策、積極的な商工対策という意味において、いろいろな事業に投資をして行くことを考えたいということでおるわけであります。具体的にただいま例をおあげになりましたような衞生、病院というようなものにつきまして借り得られるかどうかということになると、何せ需要は非常に多いわけであります。ところが資金の量はいわばきまつておるわけであります。從來の復金でございますと、需要が多ければその都度國会の御審議を経まして、債券の発行限度を拡張しながら、水ぶくれにふくれて、極端に申せば幾らでも廣がつて行くというようなこともあり得たのでありますけれども、見返り資金の方は、最初に財務官から御説明申しましたようなわけで、向うから入つて來る援助物資に見合つた金額以上には出られないという事情もございますので、原案におきましては廣い意味におきまして、これらの対策ということは考えておるという氣持でございます。これも最終的にきまつておりませんけれども、原案においてはお尋ねの病院、衞生というものは考えられていないということに相なつております。私どもは重ねてくどくなりますが、全体の運営が一日も早く円滑に遂行できますように考えております。
○志田委員 それから最後の方が声が小さくなつてよくわからなかつたのですが、のちほど速記録で拜見することといたしまして、たとえば基礎産業、重点産業というようなところに置かれておるようでありますが、交通関係の電化とかメトロの問題について、この資源を使つて線路の改修とか補修その他をやつて早く生産に協力したいという考え方から、安本にお願いの筋も出ておるようでありますが、出ても安本がこれを拒否する。たとえば具体的に申し上げれば、東京高速度鉄道あたりが資金計画についてお願いに上つておるのでありますけれども、これも何ゆえか拒否されておるということであります。こういうような貸出し計画の種目についての打合せは、やはり資金運用計画のときに安本、大藏省が事前に打合せて処置なさつておるのじやありませんか。
○大島説明員 お答えいたします。ただいまのような問題については大きな筋は安本、大藏ということでなしに、全体として閣議において大筋をおきめになるわけであります。さらにそれを事務的に各省の間で分担に應じて檢討いたします場合には、たとえば地下鉄というようなものは最も重要なものとして入れるべきであるか、ほかのものと比較檢討いたしまして、資金の貸出しの範囲内に入れるべきであるかどうかというような点は、主として安定本部が所管されておるわけであります。もちろんその間に大藏省も一員として緊密に連絡ができておる、そういうような事情でございます。ただいまのところは地下鉄のそういうお話があつたということは私も伺つておりますが、目下のところは資金の量の制約の問題がありますので、考えたくても考えられないというような事情になつておると伺つております。
○小野瀬委員長 それではお諮りいたしたいと思います。本日は公報をもつてお知らせしてありました議題のほかに、二、三さらに皆樣にお諮り申し上げたい問題があつたのでございますが、ちようど水産廳の方がお帰りになつてしまつたし、実は水産廳は午前中の会議をむりに午後に延ばして答弁されておつたのでありますが、きよう中にどうしてもその会議を開かなければならないというのでお帰りになりました。それで本日はこの程度で散会しまして、後日日を改めて委員会を開いてはいかがかと思いますけれども、いかがでございましようか。
○福井委員 これは委員長並びに安定本部の方々やまた專門員の方々にも御相談の問題でありますが、プライべートにわたりますけれども、私は青木長官とは郷里が一緒の関係もあつて始終言つておりますが、それでもなおかつ安定本部の役人の入れかわりも頻繁で、私が相当言つておるつもりでも連絡がなかなかうまく行つておらない。委員長は非常に苦心されておるということはよくわかつておりますが、前の通産省などの委員会などはもう少しよく行つておるように——私は通産省出であります関係でそちらに関連を深くしましたために、そういうような見方をするというきらいがあるかもしれませんが、不服ではないのですが、委員長その他各委員とも相談して、よい知惠があれば——今までにも話題に上つた安本に部屋をつくるとかいうようなことではなくて、安本の幹部の人たち、また專門員の方たち、各委員の方もよい方法を考えてもらいたい。私の案というのは別によい案もありませんが、何らかもう少し接触をうまくやつていただきたい。臨時國会にもなればむろんいろいろ回数はふえましようけれども、今までたとえば座談的に内輪で言つておるのは、國会は立法府の最高のポジシヨンにあるのだから、安本の者だつたら呼びつけて聞けばよいということは、これは内側で出た話であります。そういうことをせずに專門員の方々も、安本の役人の人々も、私の知惠ではうまく及びませんが、何とかよい知惠を皆さんからお出し願つて、委員長はとりまとめていただきたい。最近移動がはげしくて安定に足をしげく運んでも、局長などは顔をお互いに知らないという状況でありますので、希望を申し上げておきます。
○小野瀬委員長 福井さんの御注意まことにごもつともでありますので、よろしく願します。
○高田(富)委員 きようは見返り資金と貿易計画と企業整備の問題、こういう議題だつたと思います。それで大臣が通産省しか見えなかつたので、とりあえず大臣に思いつきのような質問があつた。これは別として、貿易関係は詳細な説明を聞いた上で檢討することになつておつたのでしよう。その予定は全然張消しになつてしまうわけですか。これは始める前にわれわれはそういうつもりで來ておつたので、貿易問題で聞きたいこともあるし、見返り資金の部面も両方の方に説明も聞きたいし、おもな点の御説明を願つてやるつもりで実は出席しておつたのです。これは始まる前に委員長が腹の中に入れておかないで、諮つていただかないと非常に困ると思うのです。
○小野瀬委員長 高田さんにお答えしますが、実はもう少し私の方で計画をうまくやればよかつたのですが、全部午前中から各省の政府委員をこちらへ出席を求めてしまつたのです。それで大分むりして各省の政府委員がおいでになつたのです。いろいろな会合があつたのを振り切つて來られた。通商大臣は初めから十二時までという嚴格なお申出があつたのでむりして出たということです。それで今の高田さんの御質問は貿易局に対する御質問もあつたと思いますが、どうしても向うからの約束の時間が切れてしまいましたから、帰さないわけに行かなくなつてしまつたのです。お帰りになつては御質問も意味がないことになりましたので、私一應皆さんにお諮りしてあるのですが、第二、第三の議題を満足に審議しなかつたという点は非常にまずいと思いますが、以後よく注意いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時二十分散会