議院運営委員会 第37号
- 発言数
- 103 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1949/05/18
会議録
○大村委員長 これより開会いたします。
○岩本副議長 この機会に一言御報告申し上げます。これは日本通運会社の改組反対の陳情書についてでありますが、会社側が採算不能店を分離しようとする改組案は、從來の歴史的発展にかんがみて、隔地取引に一大支障を來すものとして絶対反対であり、現状維持を主張したものであります。右陳情書が関東地区からは東京支部、千葉支部及び自動車支部から、また新潟地区からは長管支部から議長の手元に持つて來られたので、これは運輸委員会の方にまわしておきました。なお長野分会及び長管支部からこれと同様の決議文も参りましたが、これは議長において受取つておきました。これだけをちよつと御報告いたしておきます。 —————————————
○大村委員長 次に考査特別委員会の委員派遣承認申請の件について、議長から諮問があります。これを議題といたします。事務総長より御説明を願います。
○大池事務総長 考査特別委員会から浦和の税務署をめぐります官吏の汚職事件を調査いたしたいということで、五月十九日に浦和市まで赤松勇君、石田一松君、鍛冶良作君の三名が出張いたしたいという申出があります。この点は從來から不当財産特別委員会の時代にも、この委員会の出張だけは特別に支障のない限り当委員会でお認めを願つておりますので、おさしつかえがなければ御承認をお願いしたいと思います。
○大村委員長 御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大村委員長 別に御異議もないようでありますから、ただいまの委員派遣承認申請の件につきましては、議長においてこれを承認すべきものと答申するに決しました。 —————————————
○大村委員長 次に参政官設置法案を議題といたします。まず提案者にかわつて三浦法制局第一部長から法案の趣旨について御説明を聞きたいと思います。つ各省に置かれでおつたのでありますが、今度は政務次官を一人にいたしまして、また参政官設置法によりまして、参政事官一人ということになるわけであります。その置かれる範囲は多少の相違はありますけれども、大体從來政務次官二人置かれておつたのが参政官一人、政務次官一人ということになたのであります。参政官設置法の第一條におきましては、参政官がどういう目的で置かれるかということを明らかにいたしたものであります「國会と内閣との緊密な連絡を図り、もつて國政の円滑な運営を期するため、参政官の制度を設ける。」こういうことでありまして、その主たる目的は國会と内閣との間の連絡、こういうことであります。第二條におきましては、「法務府、各省及び法律で内閣総理大臣その他の國務大臣がその長に当ることと定められている行政機関に参政官各一人を置くことができる。参政官は、特別職とする。」こういうことになつておりまして、参政官の置かれる場所を明らかにいたしておるのであります。しかしながらその場合におきまして、國務大臣がその長に当る行政機関にもいろいろあるので、その置かれる参政官の総事数を第二項においてきめて、「参政官の総数は、内閣法第二條の規定による内閣総理大臣その他の國務大臣の総数を超えてはならない。」こういうことになるわけであります。第二項は内閣法によりますと、内閣総理大臣並びに從來の各省大臣及び國務大臣の定数以内の國務大臣をもつて内閣を組織することになつておりますので、内閣総理大臣とその他の各省大臣及び國務大臣をひつくるめまして、内閣総理大臣以下十六人ということになるのであります。 次は第三條でありますが、参政官は内閣と國会との緊密な連絡をはかる関係上、なおまた國会が委員会制度をとつておりますので、そことの関連を結びつける意味におきまして、そういう規定ができたのでありまして、第三條は、「参政官は、その者の置かれる行政機関の所管に属する事項に対應する事項を所管する各議院の常任委員会の委員のうちから、その者の属する議院の同意を経て、内閣が任命する。但し、閉会中は、議長の同意を経て任命することができる。」ということになつております。たとえば、大藏省に例をとりますと、大藏省に対應する常任委員会は、大藏委員会と、予算委員会とありますので、その両方いずれの委員の中からでもいいわけであります。またたとえば議院運営委員会、あるいは懲罰委員会等はこれに対應する事項を扱いませんので、その委員からは出せない。こういうことになるわけであります。それから参政官は内閣と國会との連絡が、主たる目的でありますので、ハウスの同意を経て内閣が任命する。しかしながら閉会中の場合におきましては、議長の同意でいいということにいたしまして、さらに第二項におきましては、前項但書の規定により議長の同意を経て参政官を任命いたしました場合には、任命の後最初に國会が召集されました場合に当該参政官の任命についてすみやかにその者の属する議院の承認を求めなければならぬ。その承認が得られなかつた場合には、内閣は当該参政官を罷免しなければならぬということにいたしてあります。第三項といたしまして、参政官は第一項に規定する常任委員会の委員でなくなつた場合には、その職を辞さなければならぬということでありまして、これは第三條の一項で、常任委員会の委員の中からということに限定した関係上、その委員でなくなつた場合の処置を規定したのであります。 第四條はさらにその任務を明瞭にしたものでありまして、「参政官は、その機関の長たる大臣を助け、政務に参画し、國会との連絡交渉事項をつかさどる。」その機関の長たる大臣というのは、行政機関の長であると同時に、また國務大臣たる資格を持つておられる大臣を助ける、こういう意味であります。 第五條は「内閣は、予めその者の属する議院の議長に通知して、参政官を罷免することができる。」ということにいたしまして、内閣側から議長に通知することによつて参政官の罷免ができると同時に、後段におきまして「当該参政官の属する議院において、罷免の勧告の議決があつたときも、また同様とする」ということで、國会との連絡上適当でないとか、いろいろな事情によりまして、ハウスにおきましてそういう罷免勧告の議決があつた場合におきましては、また同様その人を内閣が罷免することができる、こういうことであります。第二項は「参政官は、内閣総辞職の場合においては、内閣総理大臣その他の國務大臣がすべてその地位を失つたときに、これと同時にその地位を失う。」ということでありまして、参政官はその職務の性質上、内閣と運命をともにすべきものだということにかんがみまして、そういう第二項の規定を置いたわけであります。また同時に「参政官が國会議員たる資格を失つたときは、当該参政官はこれと同時にその地位をも失う。」ということにいたしまして、内閣と國会との連絡を緊密にするという職務の性質上、そういう規定が置かれたのであります。 附則におきましては、この法律は國家行政組織法施行の六月一日から施行する。第二項におきましては、「経済安定本部に参政官が置かれる場合においては、第四條中「その機関の長たる大臣」とあるのは「総務長官たる大臣」と読み替えるものとする。」第四條で「機関の長たる大臣を助け」とありますが、安本におきましては機関の長は総裁たる総理大臣でありまして、この場合総理大臣は安定本部につきましては全体の責任を負うということで、実際上は総務長官が安本の事務の当面の長たる仕事をやつておりますので、第四條をさように読みかえることにいたしました。「外局に置かれる場合を含まない。」というのは、安定本部以外に、今度國務大臣を長に充てる機関に物價廳、経済調査廳がありますので、それらの場合は別だ。こういうことであります。それから第三項におきましては、政務次官の臨時設置に関する法律は廃止することにいたしまして、俸給につきましては行政組織法に一緒に規定いたしまして、從來政務次官は二万四千円という俸給になつておりまして、特別職の俸給等に関する法律によりまして特別職の一番下のグループに入つておつたのでありますが、この從來の政務次官の俸給を、今度は参政官が同等に二万四千円の俸給を受ける。そうして政務次官は従来の内閣官房長官の俸給表と同列に加えまして二万八千円、これは行政組織法におきまして特別職の俸給等に関する法律を改正いたしまして、こういたしだわけであります。
○林(百)委員 そうすると從來の政務次官に関するものは行政組織法の中にあるわけですか。
○三浦法制局第一部長 組織法の中に規定してございます。
○林(百)委員 参政官は……。
○三浦法制局第一部長 行政組織法の中に繰込みません。
○林(百)委員 提案者の高橋さんが見えておりますから高橋さんに聞きたいのですが、第一條におきまして「國会と内閣との緊密な連絡を図り、もつて國政の円滑な運営を期するため、参政官の制度を設ける。」とありますが、今の政務次官を二人にするということは芦田内閣のときに出て衆議院から一人、参議院から一人ということになつた。このときもわれわれは國会法の三十九條や何か引出して反対したのですが、また、これによつて参政官ができる。今の状態ではどうして内閣と國会との緊密な連絡がはかりがたいのですか。また政務次官を参政宮にすることによつて、それとどう違つて特に緊密な連絡をはかり得るようになるのですか、その辺を御説明願いたいと思います。
○高橋英吉君 ただいまの政務次官制度が必ずしも参政官設置の目的のような効果を收め得ないとは考えていないのであります。御承知の通りあれは臨時設置法案であつて、いろいろな事情によりまして臨時にああいう政務次官設置法をこしらえて、行政組織法が実施されれば、当然効力がなくなることは臨時設置法においてちやんと規定してあるのであります。從つて政務官制度が必要である以上は、根本的にこの制度について愼重に検討して恒久的なものとしなければならないと私ども考えまして、いろいろ検討した結果、政務次官を二人置くことは、どうも過去の体驗によつて、あまり理想的でないと思われまするし、さらに官僚政治の打破という問題については、どうしても行政組織法の中に特別職の政務次官制度を設けて、その政務次官によつて國会なり、政党なり、民衆の意思を直接反映せしむる方法を講ずるのが最も妥当である。従来の臨時設置法による政事務官は、いろいろな関係上どうも各省内において浮き上つておる感じを與えることになる。從つて行政組織法に恒久的な一つの地位として設けて、政務次官は従来の政務次官よりも非常に権限を拡大、強化したものであつて、省内における威令が行われ、政務次官本来の目的を達成し得るものでなければならぬと考えまして、その結果從來の政務次官よりは職務権限がうんと強化されたわけであります。待遇も今三浦君が話されたように官房長官並になつておりまするごとく、俗称副大臣と言われるほどの権限強化が行われたのであります。これは二人あつてはぐあいが悪いから一人ということにして、行政組織法内に、いわゆる俗称副大臣が設けられることになつたのでありますが、今度の政務次官は、どうしても省内における仕事も複雑、増大して來ますので、勢い從來二人あつた政務次官が果した連絡程度のことまで果し得るかどうか、疑問だということになつて來たので、從來の政務次官程度のものをこしらえて、やはり從來通り國会と内閣との連絡に当らしむることが適当であるということで、参政官の法案を提出することになつたわけであります。
○林(百)委員 今高橋さんのお話を聞きますと、政務次官が二人あるのはおかしい。ことに官僚政治を打破するためには二人置くことは不自然だというようなことを言われたようでありますが、これを見ますと官僚政治を打破するどころか、政務次官をひとつ格上げして内閣官房長官と同格にして、從來の政務次官と同じような参政官を置くことになると、ますます官僚政治を強化するようになる。それが一つと、民自党内閣として行政整理を主張されておるさなかに、わざわざ政務次官の格を上げて、また俸給も上げて行くことが果して民自党の政策と一致するかどうか。もう一つはずつと芦田内閣以來われわれ國会の運営委員会を中心としての空氣であつたのでありますが、國会議員は立法府として、しかも新憲法によれば國権の最高機関であるから、行政府と職務権限なり、あるいは人的にも紛淆を來すようなことがあつてはならぬし、なるべく避けなければならない。ことに國会議員ともあろうものが秘書とか参與官、あるいは政務次官というような行政府の肩書をもらうことによつてそれに甘んじ、むしろそれを求めるような傾向は避けなければならないということで、われわれは國会法の三十九條をつくつた経験もあるわけであります。そういう点から言つてむしろ参政官制度は國会の権威を軽んずることになるのではないかと今憂いおるわけであります。われわれは國会議員であることが最高の名誉であり、最高の誇りであると考えなければならないのに、こういうような行政府の肩書をつけて、われわれのそうした誇りをむしろ軽んじて、行政府の肩書を求めるような方向へ導いて行くことを民自党内閣並びに民自党諸君がやることは國会議員を傷つけるものである、こういう三つの点を憂いておるのでありますが、提案者としてはどういうふうに考えられておるかお聞きいたしたい。
○高橋英吉君 第一に官僚政治の強化になりはしないかという御質問ですが、官僚政治をかりにますます強化しても、これが眞に民衆政治の反映として官僚政治の強化なら私はさしつかえないと思います。民主主義の官僚政治に対する伸長だつたらいくら機構が表面上、形式上官僚政治の強化になつてもさしつかえない。いわゆる官僚制度はまた別個のものであつて、日本の封建制度以来の官尊民卑的建前から、官僚政治が実際政治面を左右しておることはいうまでもないことであつて、多年われわれの先輩は官僚政治家と戰うためにやつて來ておる。それがようやく昨年の行政組織法で彼らを制圧することができて、特別職の次官ができ、しかも官僚は局長以上承認ができないということになつて、大臣と、特別職の副大臣たる次官が両々相まつて民主的な勢力を官僚機構内に持ち込んで、直接民衆の意思を政治の上に現わすことができるというので、われわれ大いに將來を楽しんでおつたのでありますが、今度官僚の反撃で逆もどりして現在の制度にしようという行政組織法の改正案が出ましたから、これはわれわれ絶対賛成することができないとして修正案を出して、御承知のように内閣委員会においてその修正案が通つたわけであります。その修正案の精神の一つがこれでありまして、これはただいま御質問のような官僚政治の強化でなく、官僚政治の打破であります。理論と実際は大いに区別しなければならぬと思うのでありますが、日本の特殊的な事情によつては官僚制度と官僚政治については愼重に検討を要すると思うのでありまして立法府の者が行政官廳にタツチすることがいいか悪いかという根本問題、三権分立の問題もありますが、日本の特別な官僚制度を打破するためには、どうしても便宜的に行政府に立法府の者が入つて行かなければならぬと考えるのでありまして、これは官僚制度の強化でなく、官僚政治を打破する第一歩であり、民衆政治の一つの前進であると考えております。事それから今の行政整理の問題といろいろな機構簡素化の問題が今日実行に移されておるときに、それに逆行するものでないかというふうにお考えになつての御質問のようでありますが、この点は絶対そういうふうにならないと思います。單に俸給が少し上つたり下つたりするようなこと、たとえば二万四千円のあの政務次官の俸給は、実際において少しも俸給が上ることになつていない。國会議員でも二万八千円もらつておる。こういうささたる問題以上に先ほど申し上げた官僚政治の打破に役立つておるのですから、最高の効率によつて最大の効果を上げ得ると思つておるのであります。
○松井(政)委員 今林君も言われた通り、たとえば國会と内閣との関係、それから立法府の國会と行政府の問題について、お伺いいたしたいのであります。内閣法第二條、第二項には「内閣は、行政権の行使について、國会に対し連帶して責任を負う。」という項目があります、それが今度は、参政官は國会の中の各常任委員会の委員でなければならない。こういうことになつておる。そうすると常任委員会の委員が参政官になつて行政権行使の責任を負うことになると、立法関係の國会と行政関係との区別がつかなくなつておかしなことが生れて來ると思うのですが、その点について明確に御説明願いたいと思います。
○高橋英吉君 これは特に國会を尊重し、委員会制度を生かす意味において、從來の政務官制度を一歩前進せしめたというか、そういう面を取入れて参政官を置いてあるわけでありまして、國会との緊密な連絡をはかろうというようなことから、この委員会との関係が特に規定されておると思います。要するに委員会を尊重し、國会を尊重すみというような意味で、特にこういう規定を設けることになつたのでありまして、これによつて常任委員会との連絡、國会の連絡ができるだろうという趣旨であります。
○松井(政)委員 各常任委員会の委員が参政官を担当しておりますれば、政府と國会との連絡はある程度緊密に行くかもしれませんが、そのことによつていわゆる國会と行政関係との混淆が起きる危險性があると思うのであります。この点についてはどうお考えでありますか。
○高橋英吉君 別段混同が起るとは考えない。おのおのそれぞれ現実の要請に從つて行政廳内に審議会をこしらえて、そこに議員が入つて行く場合もあり、やはり現実の要請に從つてこういう制度になつておるわけでありまして、こういうところに欠陥があるということはわれわれちよつと解しかねるのであります。
○松井(政)委員 ただいま高橋さんの方は審議会に議員が入つて行くということでありますが、内閣で置かれようとする審議会に國会議員が入ることは、行政と立法との混淆ですから、これはやめようという議論があつてその通りなつたことがある。今度はそれより以上行政と立法との混淆の形で常任委員が参政官となつて、さらに内閣法第二條における行政の責任を常任委員が負わなければならないことになると、明らかにこれは混淆であるということは免れない。
○高橋英吉君 國会議員にして常任委員になつていないものはない。だから常任委員が参政官になれない、政務次官になれないということはない。ただ常任委員会に属する者が各省の参政官になるという問題は、これは結局その部署々々の緊密な連絡をはかるために常任委員会から選ぶというだけの一つの條件にすぎないと思うのであります。常任委員はすべての議員が常任委員であつて、参政宮になつたからといつて常任委員をやめるわけに行かぬ。その点は問題ないと思います。
○松井(政)委員 今あなたは議員は全部常任委員になつておると言われますが、当該常任委員会の委員が、当該参政官になる。それが混同でないかというのです。
○高橋英吉君 混同でありません。かえつて委員会の意思が行政府関係の官吏に直接滲透して、常任委員会なり、國会の権威を高めるようになつていいだろということで設けられたのです。
○林(百)委員 問題はこうだと思うのです。現実は行政的な肩書きをわれわれ議員がつけて、それに甘んじて屈するようなことのないように、國会議員としての節を全うしようということが、新國会以來のわれわれの信念だつたわけであります。ところが芦田内閣の際に政務次官が二人できた。これには民自党も反対をした。その民自党によつてさらに政務次官の一人が格上げになつて、またわけのわからない参政官ができて、ますます國会議員が行政官的な肩書をつけるようになる。高橋さんの説明のように、一人や二人あの機構の中に入つても官僚政治の打破にならない。かえつてミイラ取りがミイラになつてしまう。問題はあなたは國会と内閣との緊密な連絡をはかると言われますが、どうして今の状態でそれがはかれないのか。これ以上どういう緊密な連絡をはかる必要があるのですか。むしろこれは連絡なくして、お互いに立法府は行政府を批判し、行政府は立法府に対してそれぞれの権限を確立して持つておるという三権分立の形がほんとうに民主的であり、官僚政治の打破になると思う。松井君も言われるように、常任委員が参政官になることはますます紛淆を來す。だから内閣と國会の緊密な連絡ということは、具体的にどういうことをさすのか承りたいと思います。
○高橋英吉君 ざつくばらんに言うと、委員会並びに國会と各省との一種の連絡員というような意味になつて來るわけであります。しかし單なる連絡員となると、そこにいろいろ権限に不明確な点があつたりして、政務官設置の目的が達せられないから参政官を置くことになつたのですが、今林さんが言われるような意味においては、私は見解の相違だけれども、一人でも官僚制度の中に飛び込むことこそ、官僚政治の打破になると思つておるのであります。しかしわれわれはこれ満足しておるのではありません。將來ますます官僚政治打破のために機構並びに人の強化をはからなければならぬと思つておるのであります。從つて連絡員も参政官という形にして、委員会の意思なり、國会の意思を強く行政府に反映せしめ、また行政府の意向を國会並びに委員会に直接強く反映せしめるにはこれが最もよい。今までの政務次官も同様この目的を達成せしむるものであるけれども、さらに一歩を進めて委員会と行政府との直接のつながりを明確にして、参政事官の行政府に及ぼす影響を強くするところが目的であります。
○林(百)委員 そうするとあなたの言われるようにするなら、從來の政務次官を各常任委員の中から吉田内閣が選べばいい。何も参政官にする必要はない。
○高橋英吉君 政府次官制度は、御承知のように、行政組織法が施行されたら、そのとたんに失効するということが書いてあります。それであらかじめ恒久的な制度として置くかどうか檢討されなければならぬ。その檢討した結果、從來の政務次官設置法よりこのやり方がいいという結論を得て出したのであります。
○林(百)委員 臨時政務次官設置法は廃止されたが、組織法の中に各政務官は、各常任委員会からとると規定したらいいと思います。何も政務次官と参政官との間に区別をつけることが連絡をはかることにならないと思います。
○高橋英吉君 政務次官は省内の仕事が多いのと、一人で國会との連絡をはかることが不可能なために、特別職の政務次官を一人こしらえて、行政組織法による政務官と、單独法による参政官と二人置いて、從來の政務次官の仕事をさせるのが妥当だと考えます。
○淺沼委員 政務官臨時設置に関する法律は、國家行政組織法が施行になると当然廃止になるわけでありますが、政府としてはなぜ政府の手によつて参政官設置法というようなものを出されなかつたのか、今出されたこの参政官設置法案について政府は一体いかような考えを持つておられるか伺いたい。
○増田政府委員 政府といたしましては、これは議員が御提出になつても、政府が提出してもよい。しかしてこの法案については議員が特に御研究の結果こういう案を正式に出された、こういうのでありまして、われわれはそういう御意見に賛成であるという意味でありまする
○淺沼委員 そうすると案がきまつてから同意を與えるということでなく、初めから政府は行政組織法の一部を改正する法律案に対しては不滿でありながら出したということになるのですか。政府は國家行政組織法の一部を改正する法律によつて政務次官は一名にするという案を出しておる。政府の意思は一つしかないはずである。その意思は政務次官一名ということである。そうすると政府は初め出した案を自分みずから否定することになると思いますが、いかがですか。
○増田政府委員 政務官一名ということはその通りでありますが、しかし他に参政官を一名ないし数名置くということの配慮的意思ではありません。
○淺沼委員 そこで伺います。政府は配慮的なものでないといわれるが、國家行政組織法の一部を改正する法律を出すときには、これで十分だという考えでなく、不十分であるということをお考えの中に入れながら出されたのですか。
○増田政府委員 不十分、十分ということは考えておりません。とにかく政務次官一名ということになつた次第でございますが、他に國会との連絡員を置くというようなことを配慮することは少しも考えておりません。
○高橋英吉君 政務次官制度は國家行政組織法の政府原案の中に入つていません。あれはわれわれの方で修正したのであります。
○三浦法制局第一部長 御議論になります前提を明らかにしておいた方がいいと思いますのでちよつと申し上げます。政府から出して來た今度の行政組織法の改正案は、事務次官を一人にするということで、政務次官は入つていません。現行の行政組織法は政務次官と書いてありません。次官としてこれを特別職とするというのが現行の組織法であります。それを今度政府の改正案では改めまして事務次官を一人置く。こういうふうにして來たのを、内閣委員会におきまして政務次官と事務次官というふうに修正したわけでありまして、その前提におきまして政府から政務次官を一人置くということを出して來ておるわけではないのであります。今度の改正案は事務次官として出して來ておる。これが前提であります。
○淺沼委員 そこで政府に聞きたいのは、政府と議会の間を今まで政務次官で円滑にやつておつたのを、今度は参政官を置いてやるということであります。しかもそれは常任委員の中から選ぶことになつておるわけでありますが、政府と常任委員会の折衝、議会との折衝は当然常任委員長を通じて行われることが一番正しく、もし常任委員長以外の参政官が、当該委員でありながら、政府との折衝に当ることになれば、一つの同じ委員会の中に政府の意思を代表するものと、委員会の意思を代表するものと二つあつて、常に委員会はうまく行かない形になると思うのであります。これに対して政府はどう考えておられるか承りたい。
○増田政府委員 当該常任委員会に属する委員の中から参政宮を出すことは委員長とダブリはせぬかというお話でありますが、第四條の前段にあるように、入つてはその機関の長たる大臣を助け、政務に参画し、出でては國権の最高機関たる國会との連絡交渉に当るのですから、別に委員長とダブリはせぬと思います。
○淺沼委員 参政官になつて大臣を助け、委員会に臨んでは大臣の意思を継いでいろいろな折衝に当ることになれば、自然案を早く通したくなり、委員会では愼重に審議をやりたいということになる。そうすると常任委員会運営の上に政府側と議員側の二つの意思が現われて來る。それでは行政府と立法府の間に非常な混淆を來すことになると思うのでありますが、どうお考えになりますか。
○増田政府委員 これは主として高橋君から御説明になることと思いますが、私は政府として提案者の意思を付度して申し上げます。結局常任委員会の委員の中から参政官を選ぶことは、政府との問の連絡に当るのでありますから、当該事務について最も知つておる人が一番ふさわしいということで特別の配慮を提案者はいたしたと思うのでありまして、その点についてはむしろ敬意を表しておるのであります。それから委員長と参政官が違つた見解になつた場合に困るというお話でありますが、これは議会の運営の点などに関心を持つておられる方にはつとに御熟知のことと思うのでありまして、委員長はそのときの與党から選ぶことになつておりますから、かたがた矛盾衝突するようなことはあり得ないと思うのであります。
○淺沼委員 委員長は当然與党から選ぶことになつておりますが、一たび委員長につけば委員会の委員長であつて、與党の委員長でありません。從つて全体の意思を代表してやりますから、必ず委員長の意思が政府の意思通りになるものでない。そういう意味においてどうも私は内閣の方では都合がいいかもしれませんが、混淆を來す憂いがあるのではないかと思うのであります。それからもう一つ官房長官に承つておきたいことは、行政組織法に関連して内閣法に関する事項でありますが、内閣法の第二條には「内閣は、首長たる内閣総理大臣並びに從來の各省大臣及び國務大臣の定数以内の國務大臣を以て、これを組織する。」こういうことになつて、現在は総理大臣を除く十六名の大臣が國務大臣の定員だろうと思うのであります。ところが内閣においては最近吉田総理大臣が外務大臣を兼ねておる関係から、まだ一人定員をふやすことができるというような見解をとつておられるようであります。しかし一人の人間てあつても、外務大臣と総理大臣との人格は違うのでありまして、当然十六名に数えるのが至当だと思うのであります。從つて單なる政府の都合主義解釈によつて、だから大臣を一名ふやすことができるという見解には同意しかねるのでありますが、政府の見解を承つておきたいと思います。
○増田政府委員 内閣法第二條は、われわれは國務大臣の数をきめたものと思つております。結局内閣は各省大臣の集りでなく、國務大臣の相談の府が内閣である。こういうふうにわれわれは規定したものと考えます。そこで十六名の國務大臣のおつた経験もあるが、たしか片山内閣でしたか、芦田内閣でしたか、外務大臣を兼務したときは十五名でありまして、今回も十五名であります。從つて結局内閣は各省大臣は眼中にない、國務大臣を眼中に置くのであります。それでありますから法律的に解釈すると、内閣の構成員たる國務大臣は現在十五名でありますから、一名の欠員を補充し得るという解釈になります。但し補充するかどうかは別です。
○淺沼委員 そこでもう一ぺん伺いますが、総理大臣以外の國務大臣十六名をもつて内閣を組織する。私はそういう解釈をとるのであります。吉田総理大臣が外務大臣を兼ねておられるということは一人でありますが、そこに問題が起るのでありまして、兼ねておるからもう一人大臣を増員するという形にはなり得ないと思うのであります。しかしこれは見解の相違になりますから、これ以上申し上げません。
○平川委員 前の政務次官臨時設置に関する法律の中に、政務次官の任務として、國会との交渉事項をつかさどるという事項があるのでありますが、今度の修正案によりますと、政務次官には別に國会との交渉事項をつかさどるという言葉がなく、参政官のときにはつきりそれを出しておる。これについて御説明願いたい。 もう一つは、元の國家行政組織法の中の十七條には、次官は大臣不在の場合に職務を代行するということがはつきり書いてあります。今度の國家行政組織法の修正案にははつきり代行のことについて、政務次官にも事務次官にも示していないのでありますが、これは一体どこにあるのか、このことをお伺いします。さらにもう一つは高橋さんにお伺いいたしたいのでありますが、この前教育委員会法ができますときに、委員会において修正を行いました。すなわち一万以上のところには地方委員会をつくらなければならないということを削つてしまつた。その結果数箇町村が、希望によつて組合をつくりまして、そこに一つの委員会を置くことが確立したわけであります。その後文部省の政令並びに規則を見ますと、全然この意思が反映していない。まるで逆の規則ができておる実例がある。これは一つの実例でありまして、ほかにもかなりあると思うのでありますが、こういうふうな場合に、今の参政官は國会並びに委員会に対してはつきりした責任をとるものであるかどうか、この三点について官房長官並びに高橋さんから承りたいと思います。
○増田政府委員 政務次官については、國会との連絡交渉という事項がないということについては、これは立案者にお聞き願いたいと思います。私どもはあつてもなくても政務官たる性質は当然そういうものであるというふうに考えておる次第であります。それから代行関係を置かなかつたのは、今度事務については事務次官が代行する。政務については政務次官が代行するというふうに、自然放つておけばそういうふうに解釈されるものと思つて置かなかつたのであります。
○平川委員 政府の考えは、大体從來の政務次官のように、今度の政務次官も連絡機関にすぎないと考えておるのでありますか。
○増田政府委員 政務次官は政務に参画をし、それから企画等について、大臣を補佐するといつた言葉が法案の中にあると思います。それで大臣がいない場合には政務関係の代行はする。但し閣議に列席したことはいまだかつてないのであります。事務次官の方は、これは省務について大臣を全般的に補助するという字句があつたと思いますが、結局事務関係は大臣に代つて判を押すというふうに私どもは解釈しております。
○高橋英吉君 今の政務官の國会連絡規定がないという御質問に対しては、これは今後政務次官は國会との連絡を主とした政務官でなくして、政務については大権限を持つておるのでありまして、俗称副大臣と称せられるようになつたのであります。それに重きを置いて連絡の方を省略したわけであります。しかし國会に出席してそれぞれ連絡に当ることは当然でありますが、修正案には政務並びに企画に参画し、政務を処理するという処理権が明確に規定されたのであります。従来の政務官には政務を処理するという処理権がなかつたが、今度は明確に政務を処理するということで政務と事務の区別ができる。これは現実の政治問題になつて來るけれども、要するに省内における仕事が相当増大するので、それに重きを置いた規定になつております。それから大臣を補助するということを省いたのは、大臣不在の場合には大臣に代つて云々というのは、閣議に対する出席権もあるのではないかという疑問が生じて來たのでありまして、われわれはあれは一省の長官たる大臣の代表であつて、國務大臣としての代行でないから閣議に出席する権限はない。よつてその間少しも問題はないと解釈したために、それに対する反対論もあつたのだ、そういう疑義のあることをいつまでも置いて禍根を残すことはどうかと思つて大臣の代行という條文は省いたのであります。それから参政官の國会や委員会に対する責任は特別なものはない。法規上から行くとごらんのように委員会の意思に基く場合が大多数だと思いますけれども、國会の方でリコールができることになつておる。これが責任関係を明白にした規定であると言えば言い得ると思います。
○平川委員 今のようなリコールをするという場合に、政令とか規則とかいうものを目を通すだけの組織ができていないで、一々そういう規則や何かが國会の意思を無視して出されているような場合に、リコールするというようなことはできるでしようか、ただいまの教育委員会法の問題についてお考えをいただいたらいいと思うが、これはこの施行規則というものは文部省で出している。それが今の参政官というものが目を通して責任を持てばいいが、そういうことをしないで、われわれリコールはできますか、できればそれでもけつこうだと思いますが……。
○高橋英吉君 その現実の政治の面においてはたして参政官が責任を負うべき行動に出るかどうかというふうなことは、結局政治責任の現実の解決になるんだから、その一々の現実に即して責任があるかないかということが判定できるんじやないかと思います。
○平川委員 官房長官先ほどの件で高橋さんの御答弁を聞きまして、もう一つお伺いするんですが、今まで政務次官が自分のところに書類が一向まわつて來ない、判を押すことができないからというので、苦情を言つておつたという例がある。そういう点ではどうですか、具体的に今高橋さんの言われたことで、ちよつと明確でなくなつたんですが……。
○増田政府委員 これは國家組織法が施行されて、この参政官設置法が施行された場合に、その法律施行の関係は行政機関の責任でありますから、当該行政官聽において庶務規定をつくりまして、これこれのものは政務と認めるから政務官の処理を要求する。これは事務であるから事務官が処理をすると、事務官と政務官とは事務を区別して大臣を補佐する。こういう庶務規定が制定されることを予想しております。これは官廳内部のことであります。
○平川委員 今度民自党になりましてから、非常に官廳と國会との連絡を緊密にとることに御努力をあそばしていることについてはわれわれは敬服しております。たとえば委員長が各省に部屋をつくつてわざわざ委員会と役人との連絡をはかつておられることは、われわれはまことに感心に堪えないのでありますが、なお今のように参政官をふやし、政務次官をふやして茫漠とした形で連絡をつぶさに取られるということについては、これはずいぶん屋上屋どころでなく、たくさん物を重ねるような氣がしてならない。今のようなはつきりした性格を持つているならば、われわれは承服できるんですが、やつているうちその場合場合でどうにかなるだろうというのでは、ちよつと簡單に承服できないと思うんですが、その点高橋さんいかがですか。
○高橋英吉君 平川さんの御質問は、あたかもこれが官僚勢力の温存をはかろうとする官僚派の言われるようなことと結論を同じくするので、われわれ多年官僚政治打破のために戰つて來た者から見るとくやしいのです。それは政務官制度についての弊害もずいぶんありましよう。從來もあつたに違いないが、この弊害を除去して進出の制度を拡張して、國会勢力、民主勢力が官僚機構内に侵入といいますが、要するに民主政治の確立ということのためには、どうしてもこういう制度を設けなければいかぬというふうに確信しておる。平川さんが官僚政治の代弁者だとは思わないけれども、たまたま私とわが党内における官僚的な氣持を持つておられる方との論争は、結局平川さんとぼくとの戰爭みたいになる。私は委員長の廳内進出は十分國会の権威を高める上において役立つていると思う。これを悪用さえしなかつたらいいと思う。すなわちこれを党利党略に用いることは、嚴として排撃しなければならない。この点については大いに監督を受けなければいかぬ、批判をしてもらわねばならぬと思いますが、根本的精神においては、私らはそういうふうな一連の事象、新しい現象はこれは非常に議会政治の確立のために、國会政治確立のために喜ぶべき現象だと思つております。
○林(百)委員 ちよつと高橋さんにこの法案についてお聞きしますが、この法案の第四條を見ますと「参政官は、その機関の長たる大臣を助け、政務に参画し、」とあるので將來この参政官は行政的な責任を負うようになるのかどうか。また政府としても行政的責任を負わせるのかどうかということが第一点、それから第五條には「内閣は、予めその者の属する議院の議長に通知して、参政官を罷免することができる。」とありますから、一方的に政府の意思によつて罷免することができるわけです。そうしますと、この参政官の罷免というのは行政府が責任を負つて罷免させるのか、あるいは國会議員としての資格については、何らの瑕疵がないけれども、行政府の責任上政府で罷免するということを招來する場合が起ると思う。そういう場合政府は國会議員たる資格においては、何らの瑕疵がないものを参政官たる地位があるために行政的の責任から、これを罷免させるということになると、提案者である高橋君のは官僚打破ではなくして、かえつて國会議員が官僚によつてその運命を支配されることになると思うが、この参政官の行政的のその人の出処進退、責任の関係、それから國会議員との関係を、ひとつ聞きたい。 第三はちようど官房長官がお見えになりましたが、官房長官は非常に私は正直な人だと思つたが、ときどきうそが出て來る。きようのラジオを聞きますと、この前考査委員会の設置の際に非日活動委員会というものを全然政府としては考えておらないということをはつきり言つておつたにかかわらず、法務廳にこれを設ける。しかも末端の市町村にまで設けると言つている。
○大村委員長 林君議題外のことはちよつとこの次にやつてください。
○林(百)委員 簡單なんですから……。
○大村委員長 いや、その発言は許可いたしません。
○神山委員 議事進行について申し上げまする今の林君のあとの第二の問題として出した点は、私たちとしては増田君にお聞きしたいと思つておつた。そこへちようど増田君が見えたから便宜上聞いておるわけですが、これは議題外だから増田君が今日のうちならあとでもう一ぺん來るか、それともあとへ残つて聞かしてくれるか。こちらとしては正規の手続きをしようと思つておつたんだから、それをきめてもらえばいい。
○大村委員長 方々にひつかけないで簡單にやつてください。簡單なら聞いてもよろしゆうございます。
○林(百)委員 けさラジオで非日活動委員会を設けるということが放送になつておりますが、これは事実かどうか。ちようど官房長官が見えているから、前のとこの二つをお答え願います。
○増田政府委員 政治に参画した場合に、その責任をとるかどうか、政治に参画した場合は参政官はやはり外部に対して責任がある。それから第五條の規定は、これは罷免することができる。従来は罷免の規定がございませんが、これは当然官吏は特別職たると一般職たるとを問わず、こういうことになる。國会が罷免する関係はない。もつともそういう法規をつくればできますが……。
○林(百)委員 それはだれが罷免するんですか。
○増田政府委員 罷免権を発動するのは当該行政官廳です。要するにこういうものは今まであつたつてなくつたつて、不適当だと認めれば罷免しておるのです。その点は今から新しい法律状態が徹底されるわけではなく、ただこういう法文を書いただけで、それから今の非日活動委員会のことは、私ラジオを聞いておりませんから御答弁できませんが、これは法務総裁も申し上げました通り、非日活動委員会を設置すべきやいなやは目下研究中です。また設置すればいかなる態様において設置するかについても、今研究中です。これが前からの私どもの考えです。
○林(百)委員 これは簡單に法務総裁がすでに國会閉会後にはこれを設置する。それから行動すると述べております。これは研究中ということですが、政府の責任として決定してはおらないわけですか、しかも予算の中に組まれているということをきようのラジオでは言つておりました。
○増田政府委員 ラジオの放送のことは私は全然関知しておりません。
○神山委員 それでは官房長官に、希望を申し上げます。あなたの方で正式に調べて次の機会に事実に基いて弁明を願いたい、これでいいです。
○林(百)委員 この参政官の問題ですが、もう一つ政府の責任をお伺いしたい。参政官を設置するということについては、民自党の性格として行政整理を主張し、三十万の官の諸君をこの際整理するという際に、わざわざこうした行政機構を拡張するような、しかも高級官僚を拡張するような政策を民自党としてとられているわけですが、この点について政府としてはどういう考えを持つているのか、これを喜んで迎えるのか、あるいは最切の政府の原案のように、あなたが言われるように事務次官だけで十分だと考えられているのか、民自党が出すから政府はやむを得ぬと考えているのか、行政整理と参政官の問題について聞きたいことが一つ、もう一つは、これは副大臣の制度にしようと民自党は考えておつたが、その後のいろいろの経緯からいつて副大臣にはならないで参政官に切りかえられたのかどうか、この二点をお聞きしたい。
○増田政府委員 まず第一点に対してお答えします。最初の事務次官だけで足りる、政務次官はいらないというようなことを政府は考えておつたというあなたのお話ですが、それは非常に語弊があります。われわれは先ほどからくどく申し上げます通り政務次官の臨時設置法は來る五月三十一日で終る。それではいけないから國家行政組織法の機関と同様に存置させたい、こういう意向のもとに六月一日から設置さるべき特別職たる次官をもつて一般職たる次官にかえるというのが、今回の法律の趣旨であります。それが第一。第二は政務次官的なるものは従來も任命がありました。今回もやはりこれを任命するということなので、われわれは行政整理の線に背馳したものとは思つておりません。のみならずあなた方が痛感される通り、大臣あるいは政務次官等はあつちこつちの委員会や本会議でひつぱりだこなので、当該委員会から見ますと、政務官も大臣も顔を出さない。サボつているんじやないかと見られるのでありますが、決してサボつてはいない。議会に始終顔を出しておりますが、あつちこつちから席がかかつて應じ切れないために、委員会の事務能率を非常に阻害しておりますから、できればこういうものはもう少したつて行政事務なり、あるいは國会の事務運営についてはむしろ能率を上げるゆえんであるくらいに考えております。しかしながら行政機関簡素化の線にも沿わねばなりませんから、この程度でよろしいと考えている次第であります。 それから副大臣の問題ですが、これは党内においてもいろいろ異論がありましたので、私は高橋君と結果的には意見は一致するんですが、表現においては多少違いがあろうと思いますが、官吏は下部機構だ。政府なりパリアメントが駆使すべき下部機構だ。その駆使ができないから闘うのだとは思わない。これは平等に考えているが、ただわれわれは官僚は下部機構だと考えております。しこうして先ほど平川さんが述べられた通り、われわれもこの政党内閣は事務機構たる官僚を駆使しておると思つております。これからもまた駆使することは官僚があるいは不快とするかもしれませんが、しかしまた駆使いたします。そのかわり事務と政務との紛淆を避けなければならぬ。そこで政党内閣というものは、どうしてもりつぱな事務機構がいる。りつぱな事務機構があればデモクラシーというものがりつぱに発達をする。これはデモクラシーの通論です。ほんとうの事務機構というものは、その政党のもとにおいて、りつぱに具体化して行かなければならぬ。また具体化するように政党内閣は官僚に臨まなければならぬ。これを簡單な表現で私は駆使といつたんですが、そういうふうな態度で政党内閣は官僚に臨んで行きたいと思つておりますし、從來事務機構が、あるいは官僚がわれわれの言うことを聞いてよく働いているという点については、むしろわれわれは感謝しております。將來この点については高橋君と同意見でありますから、十分官僚機構はこれを引締めてもらいたいと思つております。
○林(百)委員 増田官房長官に尋ねますが、提案者側の高橋君の理由は官僚機構を打破するために新たに参政宮を設ける。官僚政治かなんか知らぬが、官僚を打破するために参政官制度を設けると言われるのであるが、政府としては打破するだけの官僚横暴があると認定されるのかどうか、そういう意味の提案なら政府としては必要ないと考えるかどうか。
○増田政府委員 もうこの辺は答弁の限りでないようでありますから、神山君も言うようにこの辺で釈放してください。
○淺沼委員 提案者にちよつと聞きたい。今政務次官は十一省に設けられていると思うが、そうすると二十二名ということになる。かりに原案に基いて第二條「法務府、各省及び法律で内閣総理大臣その他の國務大臣が、その長に当ることと定められている行政機関に、参政官各一人を置くことができる。」ということになりますと、全体で一体何名くらいになりますか、たとえば内閣は総理府ということになりますが、この総理府の中には行政管理廳があり、賠償廳がある。これは総理府とは別ものです。さらに國家警察本部があり、地方財政委員会があるというようなことになる。現在においてはそれぞれ行政管理長官は本多國務大臣、賠償廳長官は山口國務大臣、國家警察本部は樋貝國務大臣、さらに地方財政本員会の木村國務大臣、これらの國務大臣がそれぞれ長を兼ねた形になつているわけです。從つて十一名がもつとふえる結果になりませんか。総計で何名くらいになりますか。
○高橋英吉君 提案の目的を簡單に言いますと、大臣一人に一人ずつの政務次官と参政官ということになりますから、総理大臣を入れますと十七人になりますが、実際上においては十六人以下ということになります。
○淺沼委員 そうすると参政官は官房長官のもとにある官房次長といいますか、そういうものとはまたおのずから違うわけですが、そうするとこれから行けば行政機構の改正案の修正案からいつて、官房長官と同等の地位で、各省の政務次官ということになつておりますが、その官房長官のもとには官房次長もいるわけですが、その次長と政務次官の関係はどうなりますか。
○高橋英吉君 おそらく現実の政治面では官房長官あり、官房次長があるんですが、内閣に政務次官が置かれることは絶対にないと思います。かりに法律と現実とは違いますので、現実においては置くことはほとんどないと思いますが、かりに法制上置くことになれば、官房長官と同等の政務に関係するものということになります。
○淺沼委員 置くことになればということは、これは提案者の方には置くとかと、置かないとかこれはやはり原則的なものがきまつておらなければならぬ。法律的に提案者が置くことになればというが、置く意思はないのか、法律的に必ず内閣総理大臣のもとにもいわゆる参政官というものを置くのかどうかということを伺いたい。
○高橋英吉君 置けばそれは結局官房長官の職務権限を侵さない範囲における同等以上の政務に携わるものということになります。
○淺沼委員 そうすると官房長官が議会との折衝に当つているのが一番最たるものだと思いますが、現在議会との折衝を公然として政府を代表してやつておられるりは、官房長官以上のものはないと思います。各省の次官がありますけれども、それは省に限つている。内閣全体としては、官房長官が常にこれに当つているという形が出ている。その官房長官を補佐するのに参政官をまた二名置かねばならぬということになるのか、もしそういう意思がないということになれば、それは修正を要すると思いますから、これを明確にしていただきたい。
○高橋英吉君 現実の面においてはおそらくそういうことはないと思いますが、あるいは將來内閣総理大臣の政務が多忙で、官房事長官、官房次長だけではとうてい処理し切れないということも考えられ得る場合があるかもしれない。そういう場合に備えてほかの國務大臣同様に政務次官と参政官を置き得る制度にしたいということです。
○淺沼委員 そうすると提案者はその法律は現実の問題を解決するのでなく、將來を予想したものを含めたものと承つてよろしいですか。
○高橋英吉君 さようでございます。
○淺沼委員 もう一つ私お聞きしたい。そこで政務と事務について提案者はどういうようなお考えを持つているかこれを伺つておきたい。それから第四條の「政務に参画し、國会との連絡交渉事項をつかさどる。」とある。この國会との連絡交渉はよくわかりますが、政務に参画するということはどういうことですか。
○高橋英吉君 政務、事務の区別はなかなか学者間においても問題があるらしいので判然としにくいらしいが、これは通念的に常識的に解決することができると思います。
○淺沼委員 先ほど官房長官は庶務規定をつくつてやるといつておられましたが、具体的にたとえばこういうことは政務だ、こういうことは事務だということは明らかになろうと思う。これは実際から考えて事務といい、政務といつてもある意味からいえばなかなか区別することがむずかしい点があろうと思う。たとえばこうなりますと大臣を補佐する機関が三つある。一つは政務次官がある。政務次官は規定には書いてないが、副大臣的性格を持つ。これは政務に参画する。さらに事務次官がある。これは事務をつかさどる。しかし各省における事務で政務に関連を持たない事務はほとんどないといつても過言でない。さらにもう一つは参政官が出て来てこれも政務に関係して大臣を補佐する。そのほかに秘書官を三名ずつ置く。こういう形で大臣のもとに三人補佐機関ができで、その秘書官が二名の者が五名になるということは、少し数が多すぎる氣がする。この政務、事務の問題をもう少し伺いたいが、これを庶務規定でやるとかいうことでなく、どういうことを政務といい、どういうことを事務というかこれを伺いたい。
○高橋英吉君 これは学問的にははなはだむずかしいことで、事務はそう大して高級的な能力を要しない機械的な仕事を事務といい、政務は高級的能力を必要とするというくらいの区別もありましようが、なかなかこれはむずかしい。現実には庶務規定をこしらえますときに、省内において衆知を集めて政務、事務の鑑別をすると思いますから、その点御心配なく御賛成を願います。
○平川委員 議事進行について申し上げます。大分議論も出たようでありますから、この辺で一ぺん打切られて、次回に延ばされたら、どうですか。
○山本(猛)委員 参政官設置法の質疑に対しましては提出者でありまする高橋君や、政府の見解を述べられた官房長官のお答えで十分盡していると思う。法案の趣旨は國会と内閣との緊密な連絡をはかつて、國政の円滑な運行を期したいというのでありますから、この法案に対する質疑はこれで一應打切つておまとめを願うように動議を提出いたします。この動議に対して採決を願います。 〔発言する者多し〕
○淺沼委員 採決をなさる前に一言申し上げたいことがあります。
○石田(博)委員 動議に討論の必要はない。動議は採決する以外にありません。 〔発言する者多し〕
○石田(博)委員 質疑打切りの動議にはそういう発言を許す必要はありません。
○山本(猛)委員 まず平川君の延期の動議を最初採決してください。 (「それではわれわれは退場する」 と呼び、退場する者あり〕
○大村委員長 それでは平川君の延期の動議を採決いたします。平川君の質疑を打切り、明日に延期するという動議について御賛成の方は挙手を願います。 〔賛成者なし〕
○大村委員長 賛成はありません。平川君の動議は否決せられました。 —————————————
○大村委員長 この際暫時休憩し、午後二時より再開いたします。 午後一時四十六分休憩 ————◇————— 午後一時二十分開議
○大村委員長 休憩前に引続いて会議を開きます。
○土井委員 この際各野党を代表いたしまして、一言発言を求めたいのでありますが、從來議会運営の面にあたりまして、ややともいたしますると民自党側が数を頼んで、非常に強圧するようなきらいがあるのであります。ことに一、二の議員に至りましては、脅迫的言辞をもつて臨むような形勢もないではない。われわれはできるだけ運営をうまくやりたいというので、協力いたしておるのでありまするが、今後の運営委員会においても、なるべく円滿に協調いたしまして、議会運営が円滑に進むように御考慮が願いたい。もとよりわれわれも運営の面にあたりましては、故意に何か運営に障害を來すような行為は、できるだけとりたくないのであります。何かというとただちに採決々々で押しまくつて行くようなことをせぬように、ここは前議会においてもそうでありますが、できるだけ採決を避けて、お互いの問に円滿なる妥協の上で運営をしようというのが建前であります。いわゆるよき前例はぜひ学んでいただきましておやりになることを、この際一言申し上げまして、御了解を願いたいと思う次第であります。
○石田(博)委員 私どもといたしましても別に数を頼んで押しまくるつもりは、毛頭あるわけではないのでありまして、そういうふうにおとりになるようなことがあつたといたしますると、はなはだ心外ではありますが、身の不徳のいたすところとあきらめざるを得ない点があるのであります。私どもといたしましても今後運営の円滿をはかるために、そういうことに努力することはもとよりでありますが、野党の諸君におかれましても、会期切迫しておるときでもありますので、議事のすみやかなる進行の為に、発言の簡略に心がけられまして、議事の円滿な進行に協力せられんことを希望して、私ども今後協力をお互いにお約束したいと思います。
○椎熊委員 先ほど参政官の法案に対して質疑続行中、いろいろな動議等が出て混乱の結果、一部の人たちが退席いたされた。会期切迫の折柄、そういうことで時間を空費することは、お互いに心外のことであります。ことに本案についてはわが民主党在野党も提案者の一人でありまして、どうしてもこの法案を通過成立さしたいという念願から、退席した側と與党側との間に立つて、いろいろ連絡に努めてみたのですが、結論として両者に大体御了解を願つた点を申し上げて、そのように御決定を願いたい。それは先ほど山本君から質議打切りの動議が出たのでございますが、それは数を頼んで無理押しをするような感じを受けるきらいがあるので、一應その動議は撤回していただきたい。そうして質疑は続行するという形において、明日に延ばす。本日はこの問題に対しての質疑は事実上続行しないわけです。そうして明日運営委員会でいずれにもせよ結論をつける。本会議に上程する運びに至ることに努める。そういうことで、大体與党側の一部の人の内意を伺つて、その程度ならやむを得ぬではないかという御意見の人もあるようです。両方のメンツもあり、円滿に法案を成立させる意味からも、この程度のことで進めていただきたいのでありますが、いかがですか。
○山本(猛)委員 私の質疑打切りの動議は、政府側としての官房長官の質疑に対するお答え、提出者を代表されて高橋君のお答え等で盡きたと考えましたので、質疑打切りの動議を提出いたしましたので、他意は全くございません。しかしこの動議を撤回して運営する方が、運営の円滑を期するということでございますならば、御趣旨に沿いまして、動議を撤回いたしたいと思います。但し明日は今椎熊委員の仰せの通り、会期も切迫いたしていることでございますから、定刻一時より本会議を開くということを前提といたしまして、これに対應するところの運営委員会のお運びを願うことを條件としてお願いいたしまして、今の椎熊委員の御希望に沿うように、先刻の質疑打切りの動議は撤回いたしたいと思います。
○大村委員長 それでは参政官設置法案の取扱いに関しましては、先に提出されました動議を提出者の山本君から御撤回になりまして、本日はこの程度で明日の運営委員会に継続審議をするということで、本日は審議を中止するということで御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大村委員長 そのように決しました。 なおこの際申し上げますが、本日は運営委員会において、裁判官彈劾法の一部改正の件、國会議員の退職金に関する法律案起草の件を御協議申し上げるつもりでおりましたが、時間も経過いたしましたので、本日はこれを中止しまして、明日の運営委員会で御相談を申し上げたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大村委員長 そのように決しました。これをもつて散会いたします。 午後二時三十分散会