議院運営委員会 第7号
- 発言数
- 118 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 9
- 開催日
- 1949/03/28
会議録
○大村委員長 これより会議を開きます。 常任委員会の國政調査承認要求の件につきまして議長から諮問があります。事務総長より御説明を願います。
○大池事務総長 経済安定委員会並びに労働委員会から、國政調査承認要求が参つております。経済安定委員会からは公團、公共事業、物價統制等に関す事項、並びに物資の生産配給及び消費その他の六つの総合的計画に関する事項、非常に廣範でありますが、小委員会を設置して関係各方面から意見を聽取し、報告、及び費料の要求をいたしたい。 それから労働委員会の方は労働事情に関する事項、及び関係方面から意見を聽取し、資料を要求したい。こういうことであります。ひとつ御承認方を願います。
○大村委員長 ただいまの國政調査承認要求の件につきましては、議長においてこれを承認すべきものと答申するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大村委員長 御異議がなければ、さように決します。 —————————————
○大村委員長 次に人事承認の件につきまして、事務総長より御説明を願います。
○大池事務総長 弾劾裁判長から運営委員会に承認方を求めて参つた事件があります。それは弾劾裁判所から隈井亨という方を事務局長として推選をいたして参りましたので、ご同意をお願いしたい、こういうことであります。
○大村委員長 本件はこれを承認するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大村委員長 御異議なしと認めます。それではそのように決します。 —————————————
○大村委員長 次に特別委員会の理事の員数の件についてご協議を願いたいと思います。事務総長から御説明申し上げます。
○大池事務総長 常任委員会の理事の件につきましては、前会來の当委員会において、二十五人の常任委員会は大体において理事数を七人と決定いたし、予算委員会につきましては九人ということになつておりました。從いまして特別委員会の理事の員数の点は、その当時特別委員会の設置が確定いたしておりませんために決定漏れになつておつたわけであります。今度特別委員会として海外同胞引場、災害地と二つできて、その各特別委員会の委員の候補者は全部そろつております、從つて委員を指名いたしますれば、その指名いたしました当日、もしくは翌日には委員長並びに理事の互選が行われますので、理事の数を御一同決定願いたいと思います。從いまして海外同胞引揚は委員三十八、災害地は委員四十五人の委員会でありますが、その理事の数をどういたしますか、一度こちらの御意見を承つて、委員会の方の参考に資したいということであります。事務的に考えますと、例の同胞引揚の三十人の委員会は二十五人の委員会に準じて七名にいたし、災害地の委員会は四十五名でありますので、予算委員会の例に準じまして九名程度でよくないかと考えますが、場合によればその九名の範囲内で、各特別委員会に一任するというようなことも考えられます。運賞委員会としての御意見を一度伺いたいと思います。
○大村委員長 いかがでしようか、三十人の委員会は二十五人の委員会の例によつて理事を七人、四十五人の海外同胞は、予算委員会の五十一人の例に準じて九人にしたらどうかということで、今事務総長から御説明がありましたが、この辺でいかがですか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大村委員長 御異議がなければ、そのように決します。
○大池事務総長 もう一つこの際御報告を申し上げる点がございます。それは三月二十六日、土曜日の日付で、民主党の幹事長北村徳太郎名義で、議長あてに届出が参つたのであります。その届出は民主党が去る二月十一日現在七十名の衆議院議員をもつて院内交渉團体として確認されたが、その後党情変化により、所属議員左記三十七名となりましたからお届けいたしますというのであります。ところがこの問題はご承知の通り、議院運営の上から各会派との間に関連を生ずることであると考えます。また事務局の方の事務的取扱いにつきましても、相当関連性のあるころでありますが、從來事務局の方に、民主党としては保利幹事長から届け出たものがございまして、それとの関係がきわめて不明確な点があるはけであります。これは党内におけるいろいろの御事情に基くことと思いますので、事務的の考えとしては、何とか円満に解決を願いたいと考えておるわけであります。事務局としては人の錯綜の問題がずいぶん関連しておることと思いますから、一度お預かりするほかはないと考えておりますが、一應こういう届出が一昨日ありましたので、御報告申し上げたわけであります。
○淺沼委員 報告は承つてあきますが、事実上二つのものが届出になつて、運営の上において二つが一緒に運営をやれるということについては、民主党以下の会派について非常に影響を持つ、たとえばこの間の発言の順位を考えてみても、ふだんは二つりの形でやつておりながら、発言順位についてはやはり七十名でやられる。そういうことになると非常に他に影響するところが大きいので、私の希望としては、そういう届出があれば、二つお認めになればいいと思う。そういうふうにして御決定願つておかないと、少し先に行つてきつと問題になつて來ると思うので、早く御決定を願いたいと思う。
○大池事務総長 その点淺沼さんのお話ごもつともで、私ども事務的に困つておる。一方北村さんの名で届けが出ておりますが、そうするとこれだけを除いて從來保利さんからお届けになつておる分はどうしたらいいか。もし今お属けの員数の中に、保利さんから從來お届けになつた人が相当入つておつて、その間七名を除名したという届けとも関連があるので、一度両方の言い分がつきましたろきに決定をいたしたいと考えております。 それともう一点御了承願いたいと思うのは、公正倶樂部の控室の件であります。この間公正倶樂部が十名になりました結果、運営委員会の委員の件については、法律等の規定によつてできたのでありますが、控室は何としても一度招集日当日に現在割当ててしまつて、そのあとで控室の問題が出たから、控室を急にとりかえることは非常に困難な事情にありますので、共産党の二室と一室と交換方をお願い申し上げたのですが、共産党の方ではなかなか困難に感じておられるようで、とうてい不可能であるというお話もあります。從つてその後のことをどうすればいいかという点でありますが、公正倶樂部の申出もごもつともでありますが、事務局としても非常に困つておる問題でいろいろ研究して見ましたら、不当財産事務局の方で使つておる室が狭くて、その後臨時に十数名を入れました関係上、あの委員室の半分を使つておつて、まだ半分くらい使つていないところがあるようでありますから、その方を整理して、公正倶樂部とまた打合わせの上で、それを何とか流用するようにおとりはからいを願つたらどうかと考えております。もし公正倶樂部と話合いがつけば、そういうことで一度御了承を願いたいと考えております。
○大村委員長 それではただいまの点御了承ねがうことにいたします。 —————————————
○大村委員長 次に官房長官が御出席になりましたから、内閣総理大臣の施政方針演説に関する決議案の取扱いについて御審議を願います。
○淺沼委員 私、官房長官の出席を求めたのは、そのことでないのです。考査委員会のことです。けさの新聞によると政府部内で非日委員会のことが問題になつておるそうですから、もしできればそれを聞かせていただきたいと思います。
○大村委員長 それでは便宜、官房長官に対する質疑をしてください。
○淺沼委員 けさの新聞によりますと、官房長官は昨日記者團との会見において、今度衆議院にできる考査委員会と非日委員会とは別個のものである。まだ政府においては非日活動調査委員会を政府におくか、衆議院におくか決定しておらないと言われておるのでありますが、この間民主自由党、民主党の共同提案として、本委員会にかかつた考査特別委員会の内容を伺つてみますと、今までやつておつた不当財産取引調査特別委員会の仕事に附加するに、ある意味においては、非目的な活動、あるいは行為を調査する意味が含まれておるように私どもは考えられます。從つてその点頭の中に描きながら質疑應答をやつておるわけですが、けさの新聞によると、政府においては非日活動調査特別委員会を政府に置くか、議会に置くか決定しておらないようですが、置く腹を持つておるということには間違いないと思う。從つて非日活動調査特別委員会を、考査特別委員会のほかに置く考えであるかどうか、しかしわれわれ自身の問題として、政府の方で置くとか、置かないとかいう議論をする筋合いでないから、從つて私はそのことを聞きません。政府に非日活動調査特別委員会を考査特別委員会と別におかれるかどうかお聞きしたいと思う。もし置かれるならば非常に問題が複雑になつて來ると思うのでありまして、一度その点だけお伺いいたしたいと思います。
○増田政府委員 お答え申し上げます。今淺沼さんの御質問の中に、たしか朝日に出た記事であつたと思います。その記事をたつた今拝見して全文を読んだのでありますが、淺沼さんは、非日委員会を政府の代弁者たる官房長官が政府に置くか、議会に置くか、いまだ決定しておらないということを言つたということですが、そういうことは言つていない。國会に置くとか、置かんとかは國会独自の権限で、これは問題でありません。ただ内閣に置くか、政府におくか、いまだ研究中です。これは総理から直接命ぜられておるので研究しておる。その研究機関は法務省において研究しておる。もう一つ新聞記者諸君からこういうことを聞かれた。すなわち考査委員会の調査の対象に日本の再建をはばむもの、非日活動も全部含むかどうかということを私に質問して來た。そこで、私は官房長官として、日本の再建をはばむ行為はその範疇が非常に廣い。非日活動といえばまず新憲法下における民主主義的統治法を破壊するような行為であろう。これは左右両翼のごく危險な活動があれば、そういう活動を指すであろうという個人的意見を申したのであります。
○淺沼委員 そうすると非日活動委員会を設置するかしないかについては、今総理大臣から一つの指示があつて法務廳を中心として調査中である。そのことはわかりますが、その非日活動という意味は、どういうようなものであるか、今言つたような個人的な考えで進められておるのか、そうでなくかくかくのものが非日活動であるという認定に基いてやつておるのか、この点については、一つの國家を形成しておれば、國家に一つのおきて——いわば憲法という大規則があつて、それで國家の統治機構は保たれておるのである。これに反した行為はある意味において非目的であり、ある意味において非國民的であるということが言われる。從つてこれらの行為は、何も非日活動というようなことを言わないでも、憲法がある。さらにそれに基く法律があれば、それでやられるのでありまして、それ以外に非日活動を調査しなければならぬというのであれば、具体的にどういう問題があるのか。これをひとつ示していただきたい。その具体的事実なしにただ漠然と政府で非日活動特別調査委員会をつくる。さらに議会でもそれに似よつたものをつくる。またこれは本委員会から委員長、もしくは事務総長を通じて、参議委員の法務委員長に意見を求めるなり、必要とあればこの委員会に出席を求めて聞きたいと思うのですが、参議院では法務委員会を中心として、ある意味において非日活動調査特別委員会を参議院内部に設けよう。そのことについては大分論議が出ておるが、今参議院の内部にそういうような話が進んでおるということであります。從つて衆議院には考査特別委員会の設置問題があり、政府の中には非日活動調査特別委員会の問題がある。参議委員においては、非日活動調査特別委員会は政府が設けてはよくない、また参議院においては、政党政派の関係において運用される形があるかた、参議院に設けたらよかろうという、こういう三つの形ができておるようなわけであります。そこでもう一つ伺いたいことは、政府では法務廳を中心として研究して、成案を得られるかどうかは、われわれが本案を審議するに大きな参考になる。政府でもつくる、衆議院にもつくる、参議院にもつくるということになると、一つの問題を研究するに、國会の中でも衆議院は衆議院、参議院は参議院独自の行動でやるのであるから、さしつかえないと思うが、運用いかんによつては非常に悪い結果を生ずると思うのでありまして、いつごろ結論をえられることになるか伺いたい。
○増田政府委員 まだ結論を得ておりませんが、この際淺沼さんにご考慮願いたいのは、政府が非日活動の調査をするというようなことを、もしいたすために機関を設けるとすれば、これは行政、すなわち執行の形において設ける次第であります。今法務廳関係が檢察、警察等の執行をいたしております。その対象はもとより不当取引等を対象とする。これは行政執行であります。にもかかわらず、國会にはやはり不当取引調査委員会なるものが存在しておるのでありまして、決してダブルことにならないと思うのであります。将來日本國家の再建をはばむ行為が考査委員会の調査対象になりましても司法関係、檢察関係としては依然として日本再建をはばむ行為は全國津々浦々にあるのでありますから、これは單なる調査の対象でなく、檢察の対象として、檢察活動をしなければならぬと思うのであります。そういう意味における非日活動の檢察方面の機関として、あるいは委員会形式の行政官廳をつくるか。あるいは委員会形式によらざる一つの機構をつくるか。たとえ委員会でありましても、行政官廳としての委員会でありまして、國会の委員会とダブルものでないと考えております。まだ研究中でありまして、いずれの日ということははつきり申し上げかねますが、いずれ近いうちだろうと思います。
○淺沼委員 そこで伺いますが、非日活動ということは、言葉をかえて言えば、反憲法的行為、反法律的行為と了承していいですか。
○増田政府委員 総理が初め非日活動と言われたのは——これは政治形態が違うから、今すぐ例にはとりがたいのでありますが、アメリカに非米活動というものがあるから研究してみたらどうかといわれたので、われわれ非米活動を研究したが、あらゆるものが反社会的行動であるなら非日活動ということもできるかもしれません。その中で國家の民主主義的統治機構を破壊する行為というように常識的に限局される。非日活動という言葉がこのごろはやつておりますが、そういうことになるのではないかと想像いたしております。
○淺沼委員 そうすると、それを調査する場合に委員会をつくるか、あるいは他の現存の機構を使うか、行政府においてどういうふうに調査活動するのですか。立法行為でもされるのですか。
○増田政府委員 國会の委員会はあくまで委員会であります。かりに委員会組織の行政官廳ができるとすると、政府に設けられる委員会はピラミツド型の官廳にかわるに委員制の官廳になるわけでありまして、この委員制の官廳を設けるとすれば、法律案を國会に提出して皆さんの御協賛を仰ぐことになると思います。しかしまだ委員会自体、つくるかどうかということさえも疑問であります。
○淺沼委員 それですと結局こういうふうに了解していいですか。一應総理大臣から関係閣僚に対して非日活動調査委員会というものをつくれという指令があつて、今調査中であつて、その調査機構をどうするということについてはまだ見通しがない。さらに行政府として執行することはきまつておるから、自然執行の前提である非日活動委員会ができればその非日とはいかなるものか。いかようにこれを調査して行くかということについて、一つの機構をつくつて立法をされて議会に提案され、その後に活動されるものと了解していいですか。
○増田政府委員 そういうふうに解釈していただいてけつこうです。
○淺沼委員 わかりました。
○林(百)委員 今の長官の話を聞いてみますと、考査委員会は日本再建に重大なる悪影響を與えたものとその責任の所在を明らかにする。この考査委員会の中の行政執行の面だけを調査するのが非日活動委員会か、あるいは考査委員会の調査と範疇がはつきり違うものを調査するのか、その点はつきりしないから明確にしていただきたい。
○増田政府委員 まず節事から申しますと、この範瞬は私が從來から調査して來た事結果一つの感想を持つておる。皆さんの御意見は御意見としてまた別にあるかもしれませんが、考査委員会の調査に関して、日本の再建をはばむ行為は範疇として非常に廣い。やみ屋さんも入る、あるいは建築も入る、ところが通常最近巷間に喧伝されている非日活動は、新憲法下における民主主義的統治機構を破壊するものでないが、私は日本再建をはばむ行為の中の一部であると思います。
○林(百)委員 國権の最高機関たる國会に民自党から考査特別委員会の決議が出て、日本再建に重大なる悪影響を與えたものとその責任の所在を調査する委員会が設けられるにもかかわらず、さらにまた同じ範疇の行政執行の面だけを特に取上げて調査する必要がどこにあるか。その理由をこの決議案の審議の参考としてもぜひ聞いておきたい。この前われわれのお聞きしたところでは、民主党としては非日活動委員会については全然関知していないということを石田さんも言つておつた。しかるに政府がなぜ考査特別委員会のほかにそうした特別な官廳を設けて、行政執行の面だけについて特に調査する必要があるか。
○石田(博)委員 そんなことは法案になつて出て來たときに議論すればいいじやないか。
○増田政府委員 いままだ研究の過程にあるということを御了解願いたい。
○林(百)委員 われわれがこれを討議するのは、これがまた從來の治安維持法的な権能を復活する危險が多分にあるし、占領政策から言つても、こういうものをつくつてはいかんと考えたからである。そういう危險があるから檢察廳の中に考査委員会の範疇に属するもののうち、特に行政執行の面だけを調査する必要ありとして、非日活勅委員会を設ける理由を聞きたいと言つておるのです。
○石田(博)委員 林君の議論は仮定の上に立つておる。非日活動委員会またそういうものを政府が研究しておつて、議会に成規の手続をとつて出したときにはその議論はいいが、研究中のことにまで立ち入つてやることは筋違いだと思う。
○増田政府委員 委員会を置くか置かぬかもまだ研究中であります。
○大村委員長 いかがでしよう、また一時から本会議もありますから、先に中止いたしました内閣総理大臣の施政方針演説に関する決議案の取扱い方をこの際議題に供しては…。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大村委員長 それでは内閣総理大臣の施政方針演説に関する決議案の取扱い方を議題に供します。
○土井委員 これは御承知の通り前回提案されましたものを一應撤回して、新たに提出された内容でありますが、この審議にあたりましては、委員会の審査を省略して、ただちに本会議に上程されるようにおとりはからいを願いたいと思います。
○大村委員長 ただいま土井君から御提議がありまして、社会党の方から新しく決議案が提出されておりますが、これが委員会の審査を省略することについては、前例によつてその通りに取扱つたらいかがかと思います。 〔「異議なとと呼ぶ者あり〕
○大村委員長 それでは委員会の審査を省略することにして、これを本日の日程に上程するか、いなかという点について御協議願いたいと思います。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大村委員長 それではこれを上程することに決します。 —————————————
○大村委員長 次に考査特別委員会設置に関する決議案の取扱いについて御協議願いたいと思います。
○林(百)委員 本日私どもの方から新しく從來の不当財産取引調査特別委員会をそのまま措置継続されたいという決議案が出ておりますが、これは関連事項ですから、これも同時に審議していただきたい。
○大村委員長 ただいま御提議のありましたのは共産党の方から……。
○林(百)委員 共産党ばかりじやない。共産党、社会党、労農党。
○大村委員長 野坂參三外三十四名、米窪滿亮外四十七名、黒田寿男外六名提出の決議案は、本件と関連しておりますから、同時に御審議願いたいと思います。
○石田(博)委員 現在考査特別委員会が議題になつておる。從つて決議案はこれと別個であるか、あるいは関連があるなら修正意見であるか、はつきりしていただきたい。
○林(百)委員 実質的には修正になるかもしれませんが、形式的には別個の決議案として上程されておる。しかし当然関連があるから、この決議案に対正する処置は、民自党から出ておる考査委員会と同時に審議していただきたいと思う。
○石田(博)委員 別個であるかどうか、議案に対するものならこの議案に対する修正意見であるか、反対意見であるか、いすれであるか、形式上はどうでも、とにかくこの決議案に対する審議終了後にお願いしたい。
○大村委員長 それでは石田君の御提議の通りに進行いたしたいと思います。まず考査特別委員会の設置に関する決議案について御審議を願います。
○淺沼委員 これについてはこの間石田君から説明があつて了承する点もありましたが、具体事的に事実を示していただきたい。「不法に労働争議を挑発させる行為」とあるが今の段階においては、労働争議を起すまいとしても、起さざるを得ない状態に追い込まれておるのが労働者の立場である。從つて不法に労働争議を挑発させる行為をいままでの事例にとつてみれば、こういうものがそうだということを示していただかなければそう簡單に賛成ができない。また「不正に租税の賦課を免れさせる」というのは、これも脱税を防止する意味にもとれるし、そうでなく賦課を免れさせるというと、何かそういう行為をやつておるものとも感じられるし、どういう事実があつたか。それから納税の適正化運動が行われておるが、納税は國民の義務であつて、その義務を妨害する行為はあり得ないと考える。現実にそれならどういうものがあつたか。供出割当についてはいろいろ議論があると思いますが、供出を妨害する行為について、どういう事例があるか、ひとつ示してもらいたいと思う。
○石田(博)委員 前回の委員会におきましても、提案者としてただいまと同様の御質疑に対してお答えをいたして参つたのであります。從つて今の御要求は、われわれがここに揚げておるのは、あくまでそのあとに書いてある「その他の諸行為で日本再建に重大な悪影響を與えた」という例示であります。今の淺沼君の御質問は、例示の事由のまた具体的例示を求められておると解釈しますが、不正に租税の賦課を免れさせ、納税意欲を低下させる。その言葉の点についはあとでいろいろ御意見を承ることにして、私どもが考えておるのは納税が國民の義務であることはわかりきつておる。さらに現在の税機構、あるいは國民に課税されておる行政官廳の下部のやり方が、はたして適当であるかどうか、あるいはそのこと自身が國民の納税意欲をはかるに不適当であり、不公平であるために納税意欲を低下させる現象は、われわれが例証するまでもなく明らかであります。そういう本質的原因を突き詰めて、すばらしい納税を確立することが必要と思われる。また他の面におきまして、その不公平、不平等、不適当を是正することが行われなければならぬことは当然であります。しかしその場合には、やはり一定の法律秩序、社会秩序を守りつつやつて行くのが、國家を形成しておる法治國家の態度でなければならぬ。そういう場合における是正の仕方、あるいは直してもらうやり方等についても、現在の法治下におきましては、一定の規律というか、規定が與えられておる。それにのつとつて私どもが漸次不適正、不公平を是正一して参ることが合法的であり適当であると思われますし、また現在の状態において、不十分な鮎があれば研究して合理的にして行くこともしなければならぬ。しかしながら純粋に國民の税負担を軽減し、純粋に納税制度を合理化して、それを適切に直して行くことによつて、國民の納税意欲を増進させようという目的から出るのでなく、他の第二義的——当人たちにとつては敵は本能寺にあるような考え方をもつてやられる行為があるならば、現在の法秩序のもとにおきましては、それを直して行かなければならぬと考える。それから供出制度その他につきまして、現在淺沼君も供出そのものをどうこうするはずがないとおつしやいますが、私どもの経驗によりますと、昭和二十一年度におきまして、他府縣のことは存じませんが、少くとも私どもの秋田懸におきましては、供出割合は現在の状況においては八割程度すればいいのだというような方針というか、指導というか、それがある一定の組織の中に瀰漫されて、その結果あとになつてみると強権発動が行われた。そうすると農民はその指導によつて八割程度供出すればいいというので、残りをかつてに処理してしまつて、そのあとで強権を発動されて、非常に供出制度が混乱した事態がある。こういうふうに供出制度を合法的に改善して行くのでなく、他の目的をもつてこういう制度を利用し、かつ阻害しようという行為、そういう具体的事例は枚挙にいとまないほどあると考えられる。それは一々あげなくとも、承知しておられるだろうと思う。また供出を割当てる側において、地方の実情その他を十分参酌することなく、不当な因縁関係あるいは過去の因襲にとらわれて、または私利私欲の立場から不合理な、不公平な割当をやる、それが全体の供出を阻害する場合もある。そういうことを私どもは両面から調べて行つて、その実体を突き詰める必要があると考える。さらに不法に労働争議を挑発させる行為は、先般來いろいろ議論があつた。たとえば経営者側の怠慢によつて賃金の不拂いが起つた、公共事業に悪影響があつた場合においては、その責任を追求することが必要である。その逆にわが國経済の現況においてとうてい不可能であることを承知しておりながら、純粋にただいまの労働法規に許されている目的以外を目的として行われるような社会撹乱行為も、私どもは今日予測し得ないとは言えないと考える。そういろ行為について実体を突き詰めて調査を行つて行くことが、この項目の最終に掲げてある日本再建に重大な悪影響を與えたものを調査するという考えであります。
○淺沼委員 大体最後に書いてある日本再建に悪影響を與えたものとして一、二、三とあげられておることは了解できますが、その例示の中に具体的事例をあげてもらいたい。供出問題について秋田懸下の昭和二十一年の例を引かれたが、その後はどうかというと、相当修正されて、こういう行為はなくなつて來ておると思う。從つて今示された事例は、完全な事例であり得たい。一体他の自的とはいかなることか、労働争議が労働者の生活向上、維持改善の目的以外に、他の目的とはいかなることがあるか。
○倉石委員 淺沼さんはよく御承知だろうと思う。たとえば猪苗代の、電産争議でも、一つの発電機がこわれた。しかるにあと全部こわして全部の発電を停止した事例がある、そういうのを不法行偽というのであつて、きわめて明白である。それから、石田君から不正に租税の賦課を免れさせるということについて御説明がありましたが、現に大阪財務局管内においては、ある團体の人が課税に対する不公平を申し出て來た。それによつて特に便宜を與えたということで、十分に調査をした結果、四名の者を解職しておる事例も最近あります。そういうことも不正に租税の賦課を免かれしめたという事例に該当すると思う。そういうことはわれわれはどう見ても経済再建を念願する者から見ればはなはだおもしろくない。こういうことを意味しておると思う。
○石田(博)委員 今淺沼君の御質問のその他の目的ということについて御説明したいと思う。その他の目的ということは、たとえば納税の問題について課税の適不適切を調査して公平にして行く、あるいは負担の公平化、そういうことを、はかるための目的をもつて行われる行為は、現在の法秩序で許されていることならどしどしやつてよい。あるいは供出制度についても、その実情について供出の完遂を目的とし、國家全体の立場から食糧問題の改善を考えてやられるということになると、これは國家再建という大きな目標に沿う行為である。ところがそれに籍口して、あるいは一個人の利益をはかるために、たとえて申しますならば、それによつて民心を掌握して次回の逃挙に有利に運ぼうということを考えたり、あるいは民心を煽動することによつて特別の利益を得ようと考えたり、あるいは一定の政党の党勢拡張にそれを利用することを考えたり、つまり主目的以外の隠れた目的に使う行為は、私はその他の隠れた目的という言葉の中に包含されると思う。現実にそういう問題が起つておることはおそらくそこにおられる方は御承知だろうと思う。
○淺沼委員 それなら今まで例示されておる事例の中に、具体的に本質自体を否定する行為があつたか。
○石田(博)委員 私どもは供出制度を根本的に否定することをいうのではないのであります。現在協同生活をしておる以上、一定の義務負担がある。その義務負担を平等にみなが持つて行くことによつて社会の法秩序が維持される。それを極端に変更させる、あるいは供出制度なら供出制度、あるいは納税なら納税は、だれが考えてもなくすとか、極端に減らせば喜ばれる、それができないのは公目的があるからです。それで私たちは公目的は本質問題と十分関連して考えておる。前回の不当財産取引調査特別委員会設置に関する決議案を振りかえつて見ると、この決議案は満場一致をもつて通つた。その決議の中に「日本國民の利益及び財産を奪いあるいは奪うのに寄與しないし公益に反して行動をなしたものとの関係の調査を含むものとする」とあつて、非常に漠然としておる。このときには具体的事例を要求されないで、この問題に関してだけ具体的事例を要求されるのはおかしいと思う。
○淺沼委員 あなたの言うことはよくわかる。この前の不当財産取引調査特別委員会が設置されるときには、世耕情報を中心とする隠退蔵物資、それが現実に表に出て來て、またさらに現実問題として人が出て來た。それはわかる。ただここに不法に労働争議を挑発させる行為と書いてあるが、一体何が不当か、労働者の基本的條件を、委員会の活動によつて束事縛するようなことがあつてはならぬと考えるのでありまして、念のためにこれまで伺つておる。今どういうことが一番必要かというと、労働者の考え方を相当尊重して行くという考え方、不法なものがあれば大いに調査しなければならぬ。ただ労働階級と対立の形において日本再建はできない、農民と対立の形において日本再建は考えられない。從つてわれわれの考えから言えば、不法に労働争議を挑発させるというこの不法とは何か、今までの労働争議で不法に起つたという事例を示していただけばはつきりして來ると思う。
○石田(博)委員 最初に念を押しておく必要もないと思うが、この決議案は憲法に優先するものでない。從つていうまでもなく憲法に保障されておる行為に、私どもは不法という認定を下す意図は絶対にない。もう一つわれわれは労働階級、農民諸君との対立において、國家の再建を考えるというようなことは毛頭考えていない。これはあらためて御説明申し上げるまでもない。また私どもの認識をもつてするならば、ちようど隠退蔵物資に関する調査委員会があつて、それと同じ関係に基いて、不当財産取引調査委員会ができて來た。その経過を通じ、あるいは戦後における諾経営の面を私どもが担当し、それに接して來た課程を通じて、当然こういう行為に対して、私どもはその実体を調査しなければならない必要に追られておる。その具体的事例はここにあげる煩にたえられない。その理由は不当財産取事調査委員会設置の決議案と同じである。
○淺沼委員 私の申し上げておるのは、詳細な事例をずつとあげろというのでなく、要するに日本再建に重大な悪影響を與えた、その悪影響は何かというと、今三項ばかりあげておるが、さらに事例として、租税の賦課を免れさせた行為は、今大阪の事例を聞いてわかつた。それから猪苗代の発電の話を聞いたが、これははたして日本再建を阻害する目的をもつてやつたか、あるいは自己の生活擁護のためにやつたのか、少し行き過ぎたか、これは大いに研究しなければならぬ。單に猪苗代の問題ばかりでなく、もつとほかにそういうものがあるか聞いておる。
○石田(博)委員 それはむりだよ。具体的にあげろというなら五時間でも百時間でもあげることができるが、そういうことを要求されているのでなく、ここに書いてあることが理解されればいいと思う。
○志賀(義)委員 猪苗代の争議は一体どうして起つたかといえば、最初電産労働組合と電産の経営者側とが、賃金のスライド制を認めるということを中央労働委員会が間に入つて両方合意の上で決議した。ところが物償が上るのに、会社側がこれを実行しないから争議をやつた。しかるに石田君の決議案を見ると、こういう労働争議を起した原因をあげていない。もう一つ大阪のことにしても、先日土井君も説明したように、財務局から税務署に行くに從つて税額を水増ししておる。しかもこれに対するいろいろ異議の申立てを無視してやるから、こういうことが起つて來た。あなた方があげられておるのは、むしろ反対のことをあげておる。なぜこういうことを列挙されておるかわからない。
○石田(博)委員 志智君は誤解しておられる。私は猪苗代で争議があつたその原因はしばらくおく。原因はおいても、電力争議があつたということは、あなた方か考えても現在の日本再建に非常に悪影響があるということはお認めになるでしよう。そういうことをとらえて、その原因が今あなたのいわれたように、経営者がやるべきことをやらずに起つたとすれば、その経営者の責任は厳重に追及しなければならぬ。
○志賀(義)委員 なぜそれをここにあげなないか。
○石田(博)委員 あげておるじやないか。もう一つ大阪の事件でも、水増しした不当な課税がこういう現象を生んだとすれば、その実体をつかんで、それを明らかにすることによつて、納税意欲を低下した実体がわかつて來る。決して一方的でない。われわれの意図しておることは両面にある。しかしそれでも悪ければ、字句はどうでも修正していい。一方的だと判断されるのはあなた方の誤解です。
○志賀(義)委員 それから、今ここに問題になつておるのは、國会法第四十五條に、常任委員会の所管に属しない特定の事件を審査するため特別委貢会を設けるとある、ところが不当財産は特定の目的をもつて設けられた。特定の目的以外に設けられることは、國会法にも反する。税金の問題なら大蔵委員会がある。なぜこれだけ特に設けなければならぬか伺いたい。
○大村委員長 意見があるなら、修正意見を出していただきたい。大分時間もおそいから、反対なら反対、修正意見なら修正意見……。
○林(百)委員 労働委員長の倉石君もおられるが、あなたの先ほどの例では、労働争議が労働法規以外にわたつたときには、これに該当するというのですか。それはどういう意味ですか。
○倉石委員 今の林君の御質疑は弁護士にも似合わないと思う。法規にもちやんとあるじやないか。そこについてであるから申し上げたいことは、さつき志賀君のおつしやつたのは、まつたく同感なんです。石田君の提案理由の説明によれば、不法に労働争議を挑発させるのだから、われわれのいう法規に該当しておらない行為をしておるような経営者があつて、そのために労働争議を挑発させることがあつたら、それも調査の対象になるというのだから、これは明白なことでないかと思う。
○松谷天光光君 一言伺います。まずこの委員会の委員の構成の面につきまして、第一の項目に三十人の委員からなる超党派的の」とありますが、この超党派的という内容について伺いたいと思います。私はこの委員会を構成しておる委員の認識が根本になると思います。その場合の超党派的という問題を最も常識的に考えて、各党に委員を平等にあてがつて、常識的に超党派的と考えてさしつかえないものかどうか。これを作成された與党の御意見はどこにあるか、もしも他の委員会のように、多数党を元にして規律されると、これは往々にして政争の具に供される危險が多分にある。そういう意味から考えまして、少くもこういう性格の特別委員会を特に設置する場合においては、最も平等な最後の結論を得させるためにも、超党派的というこの文字を意義あらしむべく、ひとつ運営をしていただくために、同比率によることにしていただきたいと思いますが、それともまた與党、野党という形における比率をつくるか、作成された方の御意見を聞きたいと思います。
○石田(博)委員 超党派的という言葉については、前の不当財産取引調査委員会の決議案にも明らかに書いてある。そぼときと同じ考え方をもつてつくつておる。從つて原案をつくられた当時の運営委員長であつた淺沼君に、まず最初に原案のときの意味をお聞きしておきたい。もう一つは超党派的という意味ですが、國内に存する結社数は千をもつて数えられるだろうと思う。それを平等の原則に立たなければ超党派てきという議論が立たないということはないと思う。國会における公平公正は、われわれ一人々々がそれぞれ國民の代表であるという立場に立つ以上、その関係において委員その他を律して行くことが最大の、公平であると思う。
○松谷天光光君 政党に対する平等という考え方は、ただいまお話のような、いわゆる日本國内に存在しておる千余の政党をもつて政党と考えたのでなく、少くとも今日議会に議員を送つている政党をさしていることは、これ常識的に考えても石田さんもおわかりだろうと思います。その場合に前回不当財産取引調査特別委員会における、いわわゆる越党派的という考方をもつてなさるならば、当時四名であつた共産党にも委員の割当があつた。そうすると三十人という数字に私は一つの疑問を持つて参りますが、その前に海外引揚に関する特別委員会の構成委員が三十人であつた。その場合に、私ども七名の労働者農民党は除外されておる。この場合越党派的という言葉を、前の不当財産と同じように解択するならば、われわれ七名の労働素農民党もこれに委員を送り得ると解釈いたしますが、いかがですか。
○石田(博)委員 委員会の構成に対する委員の割振りは、委員会が構成した後に、慣例及び法規にのつとつて比率を決定すべきで、われわれはたとえ多数の與党を持つておつてもあなたにお約束するわあけにはいかない。
○大村委員長 いかがでしよう。ただいまの御意見は、これが成立いたしましたならばさらに御協議されることと重いいます事から……。
○林(百)委員 これは提案者から聞きたい。調査事項が三つあるが、大体この委員会を三つにわけるか、それとも小委員会でも設けて……。
○石田(博)委員 それは、委員会がその目的をもつてつくられた以上、具体的にどういうふうに持つて行つたらいいかは、委員会が決定せられてからで、今日具体的行為までわれわれは申すべ筋でないと思う。
○林(百)委員 先ほどからわれわれが討論しているのは、実は石田君に言わせると、不当財産委員会と考査特別委員会と同じだと言うが、それは違う。考査特別委員会においては「不正に租税の賦課を免かれさせ、納税を妨害する等納税意欲を低下させる行為、供出を阻害する行為、不法に労働争議を挑発させる行為、その他の諸行為で日本再建に重大な悪影響を與えたものと、その責任の所在を調査する」とあるが、ここにあげてある例は一方的である。われわれはここに対立的な一方的な運営を心配するから聞いておるのである。だから公平に超等派的にこの委員会を決定するというなら、例も両方から出したらどうかと思う。
○石田(博)委員 これ以上議論したくないが、念のために申し上げておきます。この例には主体がない。事例を出しておるだけです。
○山本(猛)委員 十分論議も促された、ようですから、この辺で質疑を打切つていただきたい思います。動議を提出いたします。
○大村委員長 ただいま山本君から質疑打切りの動議が出ましたが、これを議題に供します。
○淺沼委員 私は動議に対して反対でありませんが、今まで運営委員会は決をとらないで、話合いでやつて來たということについては考慮の余地がない。 〔「休憩」と呼ぶ者あり〕
○大村委員長 それでは暫時休憩いたします。 午後零時五十五分休憩 ————◇————— 午後二時七分会議
○大村委員長 休憩前に引続いて会議を開きます。 先に山本君から質疑打切りの動議が出ておりますからこれを採択いたします。質疑打切りに賛成の諸君は挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○大村委員長 多数。よつて質疑は終局いたしました。
○大村委員長 考査委員会設置に関する案分について林君等から修正の意見が提出してあります。この修正のご説明を願います。
○林(百)委員 社会党、共徒党、労働者農民党、三党共同で修正意見を出しております。その要領はは昭和二十二年十二月十一日、本院において議決した不当財産取引調査特別委員会をそのまま継続存置すること、それ以外の考査特別委員会の権能はこれを削除するという修正意見であります。簡單に理由を申し述べます。 第一に本決議案の委員会をこのまま設置することになれば、労働者、農民、市民、中小工業者の生存権を不当に彈圧する具に供され、このことは日本の民主化を最も阻害するものであり、ポツダム宣言と、極東委員会の十六原則と日本國憲法、労働組合法に違反することになり、無効である。 第二、本委員会が不法な労働運動を調査するということは、これは檢察当局と結びつくことによつて、國会の名、において治安維持法の特高警察制度を復活することになり、このことは占領政策に違反することになる。 第三としては、かかる考査委員会のような無制限な権能を持つがごとき特別委員会を設けることは、國会法第四十五條の特別委員会設置の條規、すなわち常任委員会の所官に属しない特定の事項を審査するために特別委員会を設ける條規にも違反することになる。 以上三つの理由によつて三党は修正意見を出す次第であります。
○大村委員長 それではこれより討論に入ります。石田君。
○石田(博)委員 本決議案の趣旨につきましては、すでに本委員会におきまして両三度にわたりまして愼重審議をし、提案者としてるる御説明を申し上げ、また御質疑にもお答え申して参りましたので重ねてこれを申し述べることを省略いたします。ただただいま共産党の林百郎君から修正意見が出されまして、修正の理由といたしまして私どもが提出しました、考査委員会に関する決議が不当に農民運動あるいは労働運動を彈圧する具に供され、かつての特高警察の再現になるという御議論が出ましたが、私どもは本決議案に基く本委員会の設置が、断じてさような一方的な目標に走つていないゆえんを、今日まで御質疑に対してしばしば繰返して御説明を申し上げて参つたのであります。その私どもの説明を十分お聞きになつたはずであるにかかわらず、あえてかかる御発言をなさるのは、私どもの意図をしいて歪曲しようとする以外の何ものでもないゆえんをここに明らかにしておく次第であります。私どもが究明するところの國家に妨害を及ぼす諸行為は、一切のもの含んでおるのであつて、断じて一方的なものをさしておるものでないことをのみ指摘して、原案に賛成する者であります。
○大村委員長 土井君。
○土井委員 私は日本社会党を代表いたしまして、ただいま議案になつておりまする原案に対して反対をいたします。同時に修正に対して賛成する者であります。原案を見ますると、その文面に盛られておるものは一方的に解釈されるおそれが多分にあるのであります。しばしば委員会におきましては提出者である石田君から説明はありましたが、そのねらつておるところのものは、言葉と事実と相反するものではないかという危惧を相当受けとれるのであります。さらに第三の問題として考えられまするのは、正しい國民の権利が、議会の多数の力によつて蹂躙されるおそれなしとしないのであります。言いかえるならば、その文章の中にもありまするように、不法に労働争議云云と書いてありまするが、一体不法なるものはすでに檢察廳、あるいはまた警察の手によつてそれぞれ処理されて行かなければならないのでありまして、委員会においては、不法という文字を使うことは必ずしも適当でないのであります。特に不法事なる事柄は、それぞれの角度で、取調べをいたすべき所管のものがあるのでありますから、委員会が特に不法という文字を利用することは当を得ないと思うのであります。さらに先ほど修正案の提出の理由にもありましたが、この委員会が設置されますることと関連いたしまして、正しい労働争議等が歪曲されて取締りの対象となるおそれなしとしないので、あります。また、ただいま林君から説明がありましたように、この結果といたしまして、政府に行政的な処置を強要する結果となりまして、それの調査なり、あるいはその他の名目によりまして、特高の再現、あるいはまた治安維持法的な性格を持つものが生れて來るおそれなしとしないのであります。われわれはかくのごときあいまいな、しかも目的が正しく発表されておらないように見受けられるところの原案に対しまして、反対をいたしますと同時に、修正に対して、賛成を表する次第であります。
○大村委員長 椎熊君
○椎熊委員 私は提案者の一人でもありますし、もとより原案に賛成であり、修正に反対であります、この際特に申し上げることは、ひとり私は民主党のみならず、犬養派もこの点に対しては私と同意見であります。そこでただいま私は両派を代表して原案に賛成、修正意見に反対、そういうことで相談の上発言しておるのであります。その意味で犬養派も民主党も原案に賛成いたします。
○大村委員長 坪川君。
○坪川委員 一應犬養派といわれましたが、わが民主党におきましては原案に賛成であつて、修正には反対であります。
○大村委員長 志賀君。
○志賀(義)委員 原案に反対であります。それは理由書において一應盡されておるが、特に私が問題としたいことは、世界に惡名の高い治安維持法の特高警察のやつたことを、わざノわざ新憲法下の國会において再びつくり出すことは、これは多数を占められる民自党、民主党のの名において、多数決をもつて日本の國会に汚名をかぶせる結果になる。これには絶対、反対である。特にこの点を國会の名誉のために指摘して原案に反対し、修正に賛成する者であります。
○大村委員長 平川君
○平川委員 國民協同党は原案に反対をいたしまして、修正に賛成をいたします、現在民自党から提出されておる原案によるならば、いわゆる不当財産、不当課税も含むという説明でありますので、そうなると國会のそれぞれの委員会において所管大臣、並びに当局の責任を追求することもできるのであつて、何もかかる委員会をわざわざつくる必要はないと思つております。またはつきりといわゆる非日行為を取上げるものとするならば、増田官房長官も言われるように、何が非日行為であるかということを明確にした後において設置されてさしつかえないものではないかと思います。要するにこの原案によると、社会党、共産党、労働者農民党の修正理由にございましたような憂慮すべき事態が発生するおそれが多分にあると考えられます。また一方において最初に私どもが申し上げましたような、政府の施策に対する正当な民主的な批判までも弾圧されることになりましては、かえつて國の秩序を乱すもとになると考えざるを得ないのであります。かかる点におきまして、現状におきましては、不当財産取引だけの問題に限られて、爾余の問題は後日研究の上設置さるべきものとわれわれは結論せざるを得ないのであります。かかる意味において原案に反対、修正に賛成をいたします。
○大村委員長 浦口君。
○浦口委員 公正倶樂部は結論として原案に賛成をいたし、修正に反対をいたします、
○大村委員長 松谷君。
○松谷天光光君 労働者農民党は原案に反対し、修正に賛成をいたします。私どもといたしましては、日本の民主主義の確立はまず政府の明朗化をはからなければならない。その意味からいたしましても、從來の不当財産特別委員会をもつと活発化いたしまして、その目的を完遂させなければならない。その意味におきましてもまだその目的を達しておらない今日の情勢におきましては、從來の不当財産取引調査特別委員会を強硬に推し進めるべきであつて、今提案されたような一方的な、あいまい模糊としたものでは先程から社会党、あるいは共産党から述べられておるような、日本の民主化を阻害すべき方向に発展するおそれが多分にあるという見解から、私どもは原案に反対、修正に賛成をいたします。
○大村委員長 小平君。
○小平(忠)委員 日本農民新党は原案に反対、修正に賛成いたします。
○大村委員長 他に御発言がないようでありますから、これにて討論は終りました。次に採決いたします。林君等提出の修正に賛成の諸君の挙手を求めます。 〔賛成者挙手〕
○大村委員長 少数、よつて林君等から提出されました修正意見は否決されました。 —————————————
○大村委員長 次に考査特別委員会設置に関する決議を採決いたします。本案に賛成の方の挙手を求めます。 〔賛成者挙手〕
○大村委員長 多数、よつて本案は可決されました。つきましては右議決に基きまして、成規の提案手続をとることにいたします。
○淺沼委員 この点について、お聞きしておきたい。初めに出て來る形式は民主自由党並びに民主党の共同提案として、事前審議の形で本会議に提案され、議長の手を通じて本委員会に付託になつたのでなくて、非公式な形において審議をして参つたのであります。從つて今この委員会で成規の手続ということになれば、委員長の名において、あるいは委員会の名において、本会議に提案されることになると思いますが、もしそういう形になるとすれば、私どもの方としてはひとつ考えさしていただきたい。本会議に出る場合、民主自由党、民主党の共同提案として出されて、それについて委員会の審査を省略するということになると、一應本会議で議論を繰返すことになるが……。
○大池事務総長 ただいまの淺沼委員からの御質問、その通りでありまして、正式に当委員会にこの議案が付託されて、ここでやりますれば、委員会の決議として、委員長の報告の形で参りますが、そういう正式の手続をとらずして、この委員会でこういう決議をしたらどうかという事前審議の形になつておりますから、多数の意見に基いてこういう考査委員会を設置したいということにきまつたので、正式に提案者をこしらえていただにいて、その中に御提案になつた民自党、並びに民主党の今御賛成になつた方々を入れるか、あるいは從來の形で出るか。提案者の方にまかせて、正式に出していただいて、委員会審査省略の形でお願いするようになろうかと思います。
○淺沼委員 そこで明確にしていただきたいと思いますが、委員会の義を経ないで事前審査でやつたのですから、多数の意見がこれを設置することにきまつたからといつて、多数ならざる者がこの決議には拘束されないものだということを銘記していただきたい。 —————————————
○大村委員長 それでは次に移ります。國政調査承認要求書について議長から諮問がありますから、事務総長から説明を願います。
○大池事務総長 本日運輸委員会から國政調査承認要求書が参りました。それは陸連及び海運に関する國政調査であります。從つて関係方面から説明を聽取し、資料の要求をいたしたい。必要が起れば実地調査等まであるかもしれませんが、その際はあらためて御承認願いたいということであります。 予算委員会から、予算整理に関する事項、予算案に関する事項、予算の実施状況監査に関する事項、こういう方面の調査をいたしたいという申出がありますから御承認方を願いたいと思います。
○大村委員長 ただいまの國政調査承認要求の件につきましては、議長においてこれを承認すべきものと答申するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○大村委員長 御異議がなければ、さように決します。 本日の運営委員会はこれにて散会いたします。 午後二時三十分散会