観光事業振興方策樹立特別委員会 第9号
- 発言数
- 47 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1949/09/10
会議録
○栗山委員長 ただいまから会議を開きます。 本日は正午までに会議を打切りたいと存じますので、あらかじめ準備せられた事柄について御審議を願います。各地の要望もあることと存じますが、急場のものは観光部に御申入れを願い、本委員会として取上げる必要のあるものは、時間のありますときに逐次御発言を願いたいと存じます。 最初にお諮りいたします件は、昨日の委員会及び懇談会において問題になりました衛生施設改善の件でありますいが、これに関しましては公衆便所等改修整備に関する件といたしまして、本委員会から厚生省並びに建設省に申入れをいたしたく存じます。案文の朗読は省略いたしますが、その手続をとることに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○栗山委員長 次に用意いたしましたことは、本委員会の設置以来各方面がわが國の國際観光事業に関して非常な関心を持ち、その振興の必要なることを司令部等においても漸次認識を深めつつある状態でありまして、御同慶の至りと存じます。つきましてはこの機会に司令部に対して本委員会の名において懇請をいたしたく存じます。ただいま案文を英訳さしておりますので原文は持ち合せておりませんが、その内容は司令部が関心を持つてこれが勧奬に乗り出したことを前提として感謝し、さらにわれわれは要綱を準備してその要綱に從つて振興策の樹立をはかつております。その要綱中外客宿泊施設の問題、道路の問題、衛生條件の問題等はことに必須の事柄である。ついては宿泊施設についてであるけれども、外客の観光主要通路にあたる洋式ホテル若干につき接收を解除してもらいたい。その解除を見ることによつて外客の基地的宿泊所を得ることができるのである。そうすれば日本旅館の改装等によつて、補助的施設を充実することにより当面の急に備えることができる。それが一項目。二項目は、道路の改修については日本当局がこれを公共事業として実施し得るよう司令部においてしかるべき便宜を與えてもらいたい。第三項は、衛生施設の改善は当然日本当局がなすべきでありますので、日本当局はこれを鋭意実施する計画を持つておるから協力願いたい。この三項目をとりあえず出したく存じます。資金の問題につきましては文書をもつていたしますよりも口頭をもつて懇談的に話をするという方が有効であると考えます。從つてこの懇請書の中には、資金の問題を案として取上げておりません。以上の内容をもちまして請書を本委員会満場一致の採択案件として、月曜日早朝司令部に主としてマーカツト少將及び経済計画を担当しておるフアイン博士でありますが、こちらの方面に提出いたしますことに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○栗山委員長 ではさようとりはからいます。 本日主として御審議を願いたいことは、從前の委員会に引続き國際観光ホテル整備法案についてであります。昨日御出席にならなかつた委員の方のために補足的説明をいたしますと、從來はこの案件は要網をもつて審議を進めて参りましたが、委員会の御意向でほぼ明瞭になりましたので、整理の任に当りました者が本院法制局第三部部長以下係員の方の協力により法案として整理をいたしました。從つて昨日以降は法案の形式において御審議をお進め願つておる次第でありまして、お手元に配付してあることと存じます。この法案が一應本委員会で了承するということになりましたならば、本院内の関係常任委員会、そなわち運輸委員会、大藏委員会、地方行政委員会等に委員長から諮りまして、必要とあらば連合審査等もなす場合があると存じます。それに関しましては、委員全体の御協力が期待されておることであります。 それでは国際観光ホテル整備法案について御審議を煩わします。昨日從來の要綱に若干の変更のありました箇所については説明を了しております。いかがいたしましようか。全部を読み上げて御審議を願いましようか。それとも御閲覧済みのことと存じますので、ただちに委員の御意見の開陳に移りましようか。御意見のある方は御意見を述べていただきましようか。——朗読の必要がございましようか。 〔「必要なし」と呼ぶ者あり〕
○栗山委員長 それでは朗読は省略いたしまして、ただいますぐでなくてもよろしゆうございますから、委員のこれに関する御発言を求めておきます。 御発言のあります前に、昨日はただ書類を配付したままで、説明には入つておりません。この法案に添付さるベき別表について、これは朗読いたした方がよろしいと存じますから、説明員の豐から朗読を願います。まず別表第一。
○國井説明員 それでは委員長の御指名によりまして、別表第肇、登録ホテルの施設基準について朗読いたします。 登録ホテルの施設基準 一、洋式建築であつて、洋式構造及び設備を施した洋式客室数が、六大都市にあつては三十室以上、その他の地にあつては十五室以上を有し、かつ洋式客室数が六大都市にあつては総客室数の二分の一以上、その他の地にあつては三分の一以上であること。 二、客室の有効面積は百四十平方フイート以上であること。 三、自由に出入し得る玄関及び玄関廣間等の公室を有すること。 四、客に應接し、客に対して宿泊者名簿に記入等をさせることのできる玄関帳場を有すること。 五、客室はランニングウオーター冷温流水設備を有し、寝台を備え、かつカギをかけることのできるものであること。 六、椅子、テーブル式の食堂を有し、洋食を提供することができるものであること。 七、二階以上にある客室はすべ一般階段または小通路を通らないで避難できる設備があること。 八、階段下端の空部分は可燃物貯藏所または倉庫として使用しないこと。 九、三階以上にある寝室はバルコニーつきの非常階段に通ずる設備があること。 十、各非常口扉上四・五フイートの高さに適当の幅で電氣文字による出口標示を設けること。 十一、廊下には高さ二フイートを越えないところに矢印をもつて非常出口を標示すること。 十二、床面積二千平方フイートにつき一台の消火器を備えつけること。 十三、中央暖房の設備を有すること。 十四、使用ごとに用水をとりかえる洋式浴室を有すること。 十五、寝室には換氣設備があること。 十六、開口部には防虫用の網戸があること。 十七、水洗座便式便所を有し、共同用のものは男女の区別があること。
○栗山委員長 以上が別表第一であります。お氣づきの点がありましたら御発言を願います。
○河野(謙)委員 第三にあります自由に出入し得る玄関、これは私はなはだしろうとでありますけれども、どういう意味でありますか、もう少し詳細に御説明願います。
○國井説明員 それはむしろホテル協会の専門家の方から話された方がいいと思います。
○栗山委員長 お諮りいたします。それではホテル協会の犬丸徹三氏が傍聽に來ておりますので、もし委員にして御異議がなければ、皆さんの御承諾を得て犬丸徹三氏を説明員に臨時あたつてもらいましてよろしゆうございますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○栗山委員長 犬丸徹三氏。
○犬丸参考人 くつばきのままどなたでも自由に入れるという意味でございますが、いかがですか。
○河野(謙)委員 はなはだりくつつぽくなりますが、そうしますと、ちよつとひやかしに路傍の人が飛びこむというようなことで、そのところまでは入つていいということですか。
○犬丸参考人 それはさしつかえございません。
○栗山委員長 今のホテルの慣例はそうのようでございますね。
○河野(謙)委員 わかりました。
○栗山委員長 ほかにございませんければ、すぐに決定というわけではございませんが、一應御了承を得ておきまして、將來の機会に御意見お氣づきの点を御指摘願うことにいたしまして、次の別表に移ります。この登録ホテルの施設基準に附帶する表と申しますか、登録旅館の施設基準について引続き國井説明員から朗読願います。
○國井説明員 別表第二、登録旅館の施設基準 一、環境、建築、外観、庭園等が優秀で、外客を喜ばせるに足るものであること。 二、外客の宿泊に適する客室数は、六大都市にあつては十室以上、その他の地にあつては五室以上を有し、その設備調度品等が日本趣味豊かなものであること。 三、前項の客室は左の通り整備されていること。 イ、専属するベランダまたは廊下に椅子、卓子のセツトの備えがあること。 ロ、入口は施錠し得ること。 ハ、隣室との間を壁仕切りとし、次の間または踏込みのあること。 ニ、開口部には防虫用の網戸があること。 ホ、卓上電話または呼鈴のあること。 へ、寝室には換氣設備があること。 ト、適当の暖房装置のあること。 四、浴室はタイルまたは吟味された上質の板張りとして、腕衣室内部から施錠し得ること。なるべくシヤワーを設けること。 五、調理場はできる限りモルタルまたはタイルの部分を多くし、木部はペイント仕上げであること。換氣設備がよいこと。開口部は防虫金網を張り、蝿取りの設備があること。塵埃入れは常に蓋のできるようにしてあること。 六、非常口に、非常階段を設け消(防)火設備が完全であること。 七、各非常口扉上四・五フイートの高さに適当の幅で電氣文字による出口標示を設けること。 八、廊下には高さ二フイートをこえないところに矢印をもつて非常口。 九、便所は水洗式(一部を洋式とする)とし男女その入口が別にしてあること、開口部には防虫金網が張つてあること。
○栗山委員長 これは主として日本旅館を國際観光客の宿泊所に適するように改造する基準でございますが、この件につきましては委員会にお諮りいたしました後、司令部の專門家諸氏からとりまとめた意見書が参つております。 國井説明員に伺いますが、この再整理された基準の中には、司令部專門家諸氏の意見も織り込んでのものでありますか。
○國井説明員 さようでございます。ただぜひ入れることを向うで要求しているものについては入れましたが、向うからこういうものはなるべく経済事情の許す限り実施すべきであるという希望條項の件については、多少疑問の点もありましたものですから、その点には入り得るものだけ入れたのでございまして、なお希望條項の面については、ずいぶん検討を要するのではないか。向うからぜひ入れて欲しいと思われる点については、ほとんど全部これに加えてございます。
○栗山委員長 日本旅館の改造に関しては、岡村委員が最近御体験の事項がありますから、参考のため岡村委員からその御視察の状況を御披瀝願います。
○岡村委員 私は先日大島の観光ホテルに行つたのでございますが、それは接收されていたのが解除されまして、現在日本人も使用できることになつたのであります。しかし日本旅館を洋室に改造してあるために、すベての点において非常にぎこちなく、また不便の点が多いので、もしも接收ホテルを解除された場合、それらのことについて十分御留意あらんことを切望いたしておく次第であります。
○栗山委員長 御指導の任にあたられます観光部の諸君においてさような点ひとつ御留意願います。 石原委員が御出席になりましたので特に石原委員に申し上げておきます。昨日貴委員の御提案になりました件につきましては、先ほど本委員会に諮りまして月曜日に委員会から直接申入れをいたすことに採択を見ております。さよう御了承願います。次の別表について朗読をしていただきます。 次のもりは耐用年数でございますが、これについては準備が間にあわなかつたような関係もありまして、正確な別表でなく、アメリカの事例と今後改定してほしいというのと一緒にしてありますから、特に別表という名をつけなかつたのでありますが、ホテル用固定資産に対する耐用年数一覧表、これが大体第十三條の別表に該当するものであります。これは初めに建物、鉄筋コンクリートや何かにつきましては、現行法は八十年、これを改定案では三十年。
○栗山委員長 その中岡にあります資料は参考資料ですね。
○國井説明員 中間のものはアメリカのいろいろな著書あるいは國税局査定のもの、あるいは米國のホテル協会の償却委員会の報告、こういうものから参考として取上げたものであります。ここの所は省略して、現行、改定案、この両方だけを読み上げることにいたします。イの、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造が、八十年が三十年、口、鉄骨造(鉄骨煉瓦造及び鉄骨石造を含む)煉瓦造または石造が、六十年が二十年、ハ、土藏造が四十年、これはなしであります。それからニ、木造(木骨煉瓦造、木骨造、塗家を含む)昭和二十年以後建築のものは十五年とする。これが三十年が十五年であります。 それから附帶設備でありますが、イ、冷房設備、これ以下のものにつきましては三十年ないし八十年とありますが、これは木造家屋の場合、附帶設備は全部木造のものはもとの同じ耐用年数で三十年、それから附帶設備中の鉄筋、鉄骨のものについては、もとのものと同じように八十年ということになつているのであります。これを、冷房設備については十年、暖房設備についてはやはり十年、衛生設備、電氣設備、給水、給湯、排水設備、電話、電鈴設備、消火防火設備、洗濯設備、厨房設備、冷凍設備、昇降機設備、これが全部十年であります。それから機械及び装置、主として金属製のもの、これを二十五年を十年に、その他、十二年を五年に、それから工具器具及び備品、主として金属製のもの、二十年を五年に、その他十年を五年に、それから厨房備品、これは鉄筋その他のものについては二十年、木造その他のものについては十年、洗濯場備品も同様でありますが、それから客室用備品、公室用備品、食堂用備品、電氣器具、これらが全部五年ということになつております。以上であります。
○栗山委員長 要するに本建築に関する耐用年数、償却年限を短縮しなければ國際競争に善処し得ないというところから來た考慮であります。普通の鉄筋コンクリート式の建物八十年となつているのを三十年に、木造は三十年を十五年というように、それから在來は附帶設備の方が早く磨耗し、老朽するのでありますけれども、本建築の償却年数等、それをもとにしておつたところに非常な矛盾とむりがあります点を是正せんとするものであり、各備品、工具等につきましては外國の例をも参酌して、さらに國際競争に耐え得るものとしようというのがこの別表の狙いであります。委員各位の御意見を承りたいと存じます。
○岡村委員 別表第二の九でございますが、便所は水洗式(一部を洋式とする)とし男女その入口が別にしてある点を、入口を消したらいかがですか。
○國井説明員 ちよつと御説明いたします。この九につきましては国際観光旅館連盟の方からも男女、その入口を別にするということは現状に非常に反するので、できれば入口を別にするという点は削つてもらつた方がぐあいがよろしい。ホテルとして全部を改装しなければ非常にぐあいが惡いという希望がこちらに出ておることを一言申し上げます。
○栗山委員長 これはあとの研究課題にひとつお残しを願います。
○河野(謙)委員 固定資産の償却の問題ですが、この原案そのものには異議をはさむものではないのですが、ただこの機会に一般事業会社の建物なり、機械設備の償却はどういう基準になつておるか、それとこれとの比較ということもこの際われわれ承知しておく必要があると思うが、もし政府委員の方でわかつておつたら概略御説明願いたい。
○國井説明員 一般のものは法人税法施行によるものでございますから、現行のものが適用されるわけであります。
○栗山委員長 それでは外客宿泊設備に限り、特にそのように設けなければならない理由についてもう少し要点をついて御説明願います。
○國井説明員 ちよつと付加して……。一般のものもこの通りでございますが、ただ建物につきましてはその他について別の基準がございます。たとえば鉄筋その他のものにつきましても、工場または倉庫用の建物というものにつきましては、鉄筋のものが六十年、つまり二十年短くなつておるわけでございます。それから煉瓦造り、石造り、その他につきましては五十年、こういうふうに短くなつております。それから木造につきましては一般の木造のものは三十年でありますが、工場や倉庫用については二十年、こういうふうに別個の基準が立ててございます。それから構築物としての木造のものについては、鉄道とか電氣用のものなどを除いておのおの十五年というふうに改定案に近いようなものになつてございます。
○栗山委員長 ホテルについて特別な措置を講ずる必要を御説明願います。
○國井説明員 この表にございます各國におけるホテル事業助成政策の概要というところに各國の助成策のおもなるものが分類してございますが、各國ともに課税の減免、資金資材の貸付、それから輸入税の減免その他各般の助成策を講じておるのでございます。御承知のごとく日本におきましては、ホテルというものが外因に比べて非常に不利な点がございます。それは外國におきましては、ホテルというものが自國人の利用にも供し得るのに対しまして、日本におきましては一流ホテル、ことにリゾート・ホテルなどになりますと、一般の日本人よりは外客の利用が主になつておるという関係で、莫大な固定資産を要するにもかかわらず、その收益率というものは他のものに比較して非常に低いのでございます。しかもこのホテルにつきましては外客の利用という点がおもになる。そういう関係もございまして常に國際的な水準を持していなくてはいかぬ。日本であるからレベルか低いというのでは、今後積極的にアメリカあたりからの観光客を誘致するには非常なハンデイキヤップがあつて、ことに欧州の各國が非常に外客誘致に奔走し、ホテルの助成などに努めておる点から見て、どうしても日本におきましてもホテルというものは、施設にいたしましても、料金にいたしましても國際的なレベルから遜色のないようにしなくちやいかぬ。そういう点から見まして日本のホテルというものは一般の民家であるとか、事務所であるとか、あるいは工場であるとかと同じような耐用年数で見たのでは非常に旧式化する。あるいは外客の好みに應じられなくなる。ことに新しく建てるホテルなどにつきましては、そういう收益率が惡い。しかも莫大な固定資産を要するということになりますと耐用年数というものを短縮さして、年々相当償却をさせるような特別の措置を講じなければ、日本のホテルの充実改善は非常にむずかしいのではないか、かように考えまして、この固定資産の耐用年数の短縮というものを特に取上げた次第でございます。
○栗山委員長 お聞きの通りの趣旨によつて準備せられた表でございます。後の機会に御意見がありましたならば御意見を御開陳願います。ただいま御意見のある方はまだ時間がございますからどうぞお申出を願います。
○河野(謙)委員 國際水準を常に保たなければならない必要上、こういう耐用年数の短縮をやるということはよくわかります。しかしこの結果相当償却が多くなりますから、宿泊料のウエイトが相当かかつて來る。從つてかように耐用年数を短縮することによつて、現在の日本のホテルの宿泊料そのものが、外國の宿泊料の水準にマツチして行くかどうか、その点を懸念するのでありますが、その点について何か計算されたことがありますれば、一應参考に伺いたいのであります。
○國井説明員 一應御説明申し上げます。ただいまの御質問でございますが、本委員会の意向といたしましては、その償却率を高めることによつて料金を上げるということはただいまもお話がありましたごとく、國際的な水準を維持するという上においては好ましくございませんので、ほかにもございますように輸入税の減免であるとか、あるいは家屋税の減免というような考慮を拂うことによつて、料金の引上げということはできるだけ防止するようにいたしたいと思うのでございます。ことに特に付加的に申し上げたいと思いますのは、家屋税の減免につきましてはこれから新しく建てるホテルにのみ主として適用される。それから小さいホテルにつきましては、現存のホテルが増改築した場合にのみ限られるのでありますが、既存のホテルにつきましては、やはり大体から見まして戰前の安い経費で建ててございますから、この耐用年数の短縮その他の特典を與えれば、何とか国際的な競争にたえ得るのではないかという見通しでございますが、実際の具体的な数字につきましては、目下私の方からホテル関係の團体に紹介中でございまして、具体的な数字をいずれお目にかけ得ると存じます。
○河野(謙)委員 今の御説明によりますと、この耐用年数をあてはめることによつて、一方においては減免その他ホテルに対する保護助成をやつて行かなければ、宿泊料は外國の水準と合つて行けないというふうに聞きとれたのですが、そうであれば先日來お話のありました保護助成の問題については、これと並行して本委員会としてはなお一層重大な案件として取上げなければいかぬと思います。なおこれについてのこまかい計算は次の機会に御提示願うということですから、私の本日のお尋ねはこれをもつて一應打切ります。
○栗山委員長 それではかりに一應御了承願つておきまして、いずれさらに練つてから本決定をすることにして、これはこのままおき、次の案件に移ることを御承認願います。第十二條関係について説明を願います。
○國井説明員 十二條は輸入税の減免の項でございます。これにつきましては別途配付してございます各國の助成策の中にも書いてございます通り、各國においてすでに実施しておるところでございます。なおこの條文には「政令の定めるところにより」とございますが、本委員会の御意向もございまして、こういう特別の恩典を與えるものを政令にまかせるのは不穏当であるという御意向もございますものですから、これにつきましてはこの法律の別表として、特にその輸入税の減免をする品目を掲げることにいたしたわけでございます。お手元に「第十二條による輸入秘減免器具及び材料」というものがございます。これをただいまから読み上げます。 一寝台二造付貸金庫三電氣冷臓庫四冷凍機械五冷房機械六厨房用機械七洗濯用機械八テレヴイジヨン九映写機一 ○昇降機一一鏡一二鍵類一三食卓用銀器類一四洋酒類一五飲食料品類大体この十五項目に関してでございますが、これらにつきましては現在の一流ホテルはいずれも外國のものを輸入して使つておる現状でございます。なお審議中におきましては、ホテルに固定したものだけに限つてはどうであろうか、こういう鏡とか、映写機であるとか、洋酒類というような移動し得るものについては、横流れというようなおそれがあるのではないかということが、審議途中で法制局との間にも問題になつたのでございます。これにつきましては、戦前國際観光局などで大藏省などから特別に輸入品の配給を願つておつたのでありますが、それにつきましては、たとえばいろいろな機械設備等につきましては番号を付しておいてときどきその所在を確める、それから飲物その他につきましては、それを提供した客からサインをとつておき、十分な証拠を残すということによつて、この弊害を除くということにしておつたわけでございます。十分な監督さえいたしますればこういう弊害も十分防止し得ると存ずるのでございまして、ただいまも再々申し上げましたごとく、ホテルの備品というものがすべて國際的な水準でやつて行かなくちやならぬということになりますと、財政その他から見てある程度の免除、または減額というものを與えて外貨獲得の第一線に立つホテル業の運営の円滑を期する必要があるのではないか、こう思いまして、十五項目を掲げた次第でございます。
○栗山委員長 御発言はございませんか。——御発言がございませんければこれをもちまして今日の御審議に当るために用意いたしました事項を議了いたしました。観光事業全般に関していかなる観点、いかなる御見解からでもよろしゆうございますから一般的な御意見、御注意、お氣づき等の御開陳があれば承ることにいたしたく存じます。
○河野(謙)委員 本日の新聞を見ますと、吉田総理は大都市近郷の道路を整備しろということを言つておられます。またそれにつけ加えて増田官房長官が、新聞によりますと、特に具体的に箱根等の道路の問題について触れております。これは單に観光道路ばかりを意味していないと思いますし、産業方面の関係ももちろんありますけれども、少くとも相当観光を目当にしての道路の問題を考えておられるということは、大体察知できるのです。当委員会が発足と同時に、通路網の整備ということは大きく取上げておる問題でございまして、われわれからすればむしろ今回の総理の談話というものは遅きに失しておるというくらいに考えるのであります。つきましてはこの機会に政府当局においてさような積極的な御方針がありとすれば、その政府の考え方と当委員会の考え方を、もつと積極的に結びつけて、この問題の解決に大いに努力すべきであり、この機会に当委員会においては早急に具体的に観光通路についてのいろいろの要望事項等をとりまとめてほしい、かように考えるのでありますが、現在までに政府当局で観光道路につきまして一應全國的に具体案がありますならば、ごく概略の御説明を願えればたいへんけつこうだと思います。
○間島説明員 御説明申上げます。道路は建設省の所管でございますが、観光事業審議会等で私どもも一部参與いたしまして計画を立てたものもございますので簡單に御説明申し上げます。日本の観光施設といたしましては、ホテルと相並んで道路の改善、特に都市と観光地を結ぶ通路の改良をはからなければならぬということは、各方面がひとしく認識しておるところでございますが、昨年夏できました観光事業審議会が観光施設の整備五箇年計画を立てました中にも、観光道路の整備というものを大きく取上げて、大体観光地というものを前期二箇年に整備するものと後期三箇年に整備するものと二種類にわけまして、その中の道路整備計画を立てたのであります。実は詳しい数字を持つておりませんので、ちよつと数字の点では御説明申し上げかねます。たとえば東京を中心にいたしますと、東京から日光に参ります道路、また日光の國立公園内の道路、それから東京から箱根、富士を結びます道路、また富士箱根國立会園内の道路というようなものがあげられております。また関西に参りますと、京都及び奈良の都市の近郊の道路、それから六甲の道路、こういつたものが優先的に取上げられる。それから伊勢志摩の國立公園内部の賢島付近の道路、こういつたものを取上げて計画を立てたのであります。そうして本年度の予算編成の際には相当大きな計画を立てましたが、それを関係方免に折衝いたしまして、当時は道路を含めまして約三十二、三億の計画を立てたのであります。それを全体をさらに五億に圧縮しまして、その中で道路を約一億五千万円と記憶いたしておりますが、その程度観光道路に投ずるという計画で、さらに圧縮して提出いたしたのであります。結局は公共事業費が五百億に圧縮されまして、一應全部だめになりました。しかし御承知の通り昨年マツカーサー指令によりまして、日本の全國的な道路の補修整理計画を立てるように命ぜられましたので、建設省では早速この計画に着手されまして、本年度から実施いたしております。それによりますと、都市内の道路、それから生産道路、開発道路というふうなものが優先に考えられておるのであります。しかもそういつた道路の中で現在ある道路の補修が中心になつておりまして、新しい舗装は一應認められておらないのであります。先般建設省方面の方の御説明によりますと、その中で特に二箇所だけ新しい鋪装が認められまして、その一箇所は御存じかと思いますが、國道一号線一の中で観光地内といたしましては箱根の小涌谷付近が未舗装でございますが、あそこの舗装が認められましたので、これは継続して舗装の完成に現在工事をやつております。あと一箇所はちよつと失念いたしましたが、箱根は現在やつております。そういつた新しい舗装は実は特例として認められたのであります。実は私どもも、また関係のある方面からも道路問題につきましては非常に強い要望がございます。建設省関係におきましても來年度予算の編成方針といたしましては、特に重点的に日光、箱根及び関西の京都、奈良付近、六甲山というふうなものの中でさらに重点的に考えたもので計画を立て、関係方面の御了解を得られればぜひとも実施したいというふうな話が進んでおるのであります。新聞によりますと、首相も非常にこの点について御関心を持つておられるようでありますから、ぜひともこういう計画が皆様の御努力によしまして推進できれば幸いと存じます。
○栗山委員長 お諮りをいたします。ただいま河野委員から御発言があり、説明がなされたのでありますが、観光道路問題については本委員会が当然取上ぐべき案件でありますので、次会の委員会にこれを付議してある程度の具体案が得られますよう準備をなすことに御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○栗山委員長 次会の案件といたしましてはただいまの道路問題、本日御採択になりました懇請の結果いかようにしたらいいかという善後処置、予算編成期に入つておりますので、来年度の観光事業関係の予算の問題、さようなことを主として扱いたいと思いますが、お氣づきがございますれば次の審議議題として御申出を願いたく存じます。お氣づきがございませんければ、さらによく研究をいたしまして、以上申し上げました事項に付加すべきことがあれば付加して準備をいたし、次会の委員会は必ずしも来月の十日前後ということでなく、公報並びに郵便物をもつて御通知いたします。 ちようど厚生省の食品課から尾崎さんがお見えになつておりますので、昨日來本委員会において審議をいたしております外客に対する供給食糧の問題、オーバー・シー・サプライズの所管にかかる問題について厚生省食品衛生の当局から協力すべき事項がありますればお述べを願います。協力と申しますのは、本委員会の意向としては、オーバー・シー・サプライズをできれば全面的に廃止したい、全面的廃止ができなければ部分的に緩和したい。というのは日本側がその大部分をみずから供給したい。さらにもし範囲を拡張して外客が東西南北全國至る地域に足を伸ばすことができるようにするというのが、委員会の意向であります。その線に沿うて御発言があればこれを求めます。
○尾崎説明員 この前のこの委員会で日本の食品衛生の取締方針はどうか、またその現状はどうかという御質問がありまして、それにお答えしたのでありますが、その際に申し上げましたように、われわれの現在の食品衛生行政と申しますか、これは前は警察がやつておりましたのを三年ほど前からわれわれが引継いでやつておりますが、その歴史が新しいのと、その取締りにあたつております監視員は千五百名でありまして、それも一割五分切下げたのでありますが、そういう調子でとても十分な状態でなく、そのために日本の食品で外客を賄うことができない、信用していただけないということはわれわれはなはだ遺憾とするのでありまして、この前この委員会でなんとかそれを考えろという御申付けもありましたし、また通産省の方からも御連絡がございまして、部分的には、魚の問題等に対しましてGHQからの御要望もありまし川ので、現在いろいろ研究しておるのでありますが、その計画をちよつと御説明申し上げます。まずこのような仕事の試験台と申しますか、すでに昨年の何月でしたか、末ごろと思います。ちよつと正確に覚えておりませんが、從來第八軍の軍医の手でやつておられました〇・S・Sの監視に関しまして、東京に関してだけお前の方でやつてみろという御命令がありまして、現在明治屋の販賣店とその供給をいたしておりますところの七つだつたかの倉庫を私どもの監視員の手でやらしております。これは各月報告をとつておりますが、何らアメリカさんからの文句もなくやつております。われわれの手で大体監視作業はこの程度人と予算さへあればやつて御信用を得るのではないかと考えるのですが、しかしながら御承知のように、この監視は現存食品を向うから持つて来て、それの貯藏法とか、貯藏の施設とか、また販賣の方法とか何とかを監視しておるのであつて、日本内地の食品についてやる場合にはそれと趣を異にする。たとえば野菜について申しますと、日本でできました野菜はすべて人糞肥料でありますから、こういうような野菜は傳染病、赤痢、チフスの危険がありまして、向うの方では許可しないのではないか、そういたしますとわれわれはその食品の監視をやります場合には、これはすべていけないということにしなければなりませんから、施設、販賣從事員というものを幾ら取締りましても、結局荷が動かないということになりまして、その魚なり野菜は供給源から衛生的に考えなければならぬ。こうなりますと、もうわれわれの力だけでなく農林省とか、さらにそういうことを動かして行きますための價格の問題、やはりそこにさそい水をやらないとそういうものを特別に生産しないのでありますから、そのように價格の問題で、他の行政職との話合いをつけなければならないという問題が大きく浮び上つて來るのであります。この点通産省の方とも十分連絡いたしまして、一回われわれみんなで集つて考えてみる必要があるのではないか、こういうふうに考えるのであります。 それから今の監視員は、現在一般的な国民全体にわたる取締りだけで人手が足りず、その仕事が十分に行つていないのを、特別こういうふうな仕事をやらせるということになりますと、その地域には非常な負担になるというので、そこに増員をしなければならない。このような國家全体のための仕事というようなことになりますと、國でやはり手を打たなければならないというようなことも考えられます。現在輸入食糧を調べるためにそういう監視員を大藏省に要求しておりますが、それとからみ合せて考えてよいじやないかということも考えて、現在どことどこの観光地というような所でそういう食糧供給をしなければならないか、そこでわれわれがやらなければならないかということを御計画願いたいと通産省に申し入れたいと思つております。われわれとしては現在そういうふうにいろいろ努力しておりますが、今どういう状態にあるかと申しますと、牛乳、肉類は現在の状態においてある程度御承認を得られるのじやないかという氣がいたしますが、野菜とか果物類はまだちよつと問題があると思います。魚も向の御承認が得られないと思います。よほどこれは考えなければならぬと思います。調味料、飲物関係はある程度御承認が得られるのじやないかと思います。こういう状態でございます。一應御報告申し上げます。
○栗山委員長 この委員会の印象といたしましては、厚生省当局の考え方は取締りの一図に走つている。御発言をなさればただちに予算の問題、監視員の問題がいつも出て來る。その点、委員会としては若干遺憾に思つております。私どもの考え方は、今御列挙になりました野菜の問題等については、業者の組合等を設けて自治的にやり得ることである。また肉、卵その他のものにいたしましても、役人さんの数を増す、予算を増すというようなことをせずともなし得る方法がある、かように考えている者が委員の大多数であります。所管がわかれている。もしくは予算がない、人数が足りないということが現実であるといたしましても、どうか現実を乘り越えて日本経済の要請に厚生省も御協力になることを本委員会としては希望いたします。 本日はこれをもつて散会いたします。 午前十一時五十五分散会