両院法規委員会 第1号
- 発言数
- 51 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1948/12/10
会議録
○會長(松村眞一郎君) それでは両院法規委員会を開会いたします。抽籤の結果私が初代の会長の席をお預りすることに相なりました。これから会議を開きます。 前々からできるだけ早い機会に御会合を願つて、両院法規委員会の今後の運営等につきまして、種々協議懇談をいたしたいと存じておりましたが、幸い各議院の委員長及び理事の方々も決定いたしました。衆議院側の両院法規委員会の委員長は松澤兼人君、理事は佐瀬昌三君、高橋禎一君でございます。参議院側の両院法規委員会の委員長は松村眞一郎、理事は前之園喜一郎君、藤井新一君でございます。 本日御会合願いましたわけでございますが特定の議題もございません。何か特定の議題について委員のお方々に御意見がございますれば、お伺いしたいと思います。 もし別にございませんければ、懇談の形式で委員会の運営等につきまして、いろいろざつくばらんにお話を願うことにいたしたいと考えております。そういう考えで議事を進めて行きたいと思うのでございますがいかがでございましようか。何か御意見がございましたらどうぞお述べ願いたいと存じます。
○委員(藤井新一君) この前の両院法規委員会におきましては、まず関係方面からは特に法規委員会は重要なる委員会であるから部屋を持つようにという示唆があつたのでございます。さらに一人のタイピストのような事務員を置いて、特にその人に手傳わせて事務の進捗をはかるようにというお話があつたわけです。両院の事務総長にその旨を申し上げたところ、その代理の方が見えまして大体これを了承して帰つているわけですが、その後國会が休会でその運びに至つておりませんので、まことに残念でございましたが、今後これに対してこのような委員会の申合せみたいなものが存置しておるのでございますから、この際両院法規案員会といたしましては、どういうようにこれをとりはからうかということも一つ議題としてみたいと思います。さらに各常任委員会には專門調査員がありまして、非常に議事をうまくやつておりますが、この両院法規委員会にもひとつ專門調査員を衆議院、参議院おのおのに置いてもらつて、そうして事案を解決し、勧告し、あるいはそういうものの手傳いをさせたらどうであるかという案をここに提案いたします。 これについては昨日の参議院の法規委員会においては、その意図のもとにこれを審議いたしましたが、本日は正式の両院法規委員会でございますから、衆議院のお方も特に御審議にあずかつて、御同意を願いたいと思うのでございます。
○委員(松澤兼人君) その点は前から話がありまして、たいへんけつこうなことだと思うのであります。特に両院法規委員会というものの性格が、現在では両院で構成されている面と、それからまた一方から言いますと、各院の特別委員会という性格と、二重の性格が出て來ておるように考えられるのであります。そこで両院法規委員会として部屋を持つということももちろんけつこうですし、それと同時に各院で常任委員会と同じような專門調査員を置くということも非常にけつこうなことと考えます。今まではいろいろ法制局の方々に御援助をいただいておつたのでありますが、これからは法制局の関係が切れて、委員部でこれを所管することになりましたし、委員部の方々にそういう法制の專門的なことをお願いするというわけにも行かないと思いますし、どうしても常任委員会と同じような專門員を持つ必要があるということを考えておりますので、藤井君の提案に対して私も賛成する一人であります。
○會長(松村眞一郎君) どうでございますか、今藤井君の御意見は各常任委員会に專門員、調査員、調査主事というようなものがございますから、そういうような陣容を事務の方面において整えることが必要であるという御意見でございました。現在の國会法の中にはそういつた規定がないために、両院法規委員会には專属の職員を持つていない、そういうところも一つの原因ではないかと思いますが、両院法規委員会は十分に活躍をすることができなかつた状態であります。ただいまの御提案はけつこうかと思いますが、他の委員の方々の御意見いかがでございましようか。 ただいまの御意見だと國会法の改正の提案の御趣旨でありますか。
○委員(藤井新一君) そうです。私が申し上げたのは國会法の改正でございます。この両院法規委員会の規則の一部改正ですが、もしそういうことができないとするならば、現在存置しておるところの法制局の專門員、言いかえれば部長がこれに來て手傳つてもらうというようなことも考え得るのであります。この点はそこに一つの疑義がございますが、御審議を願います。
○會長(松村眞一郎君) 参議院の法制局長が見えておりますから、法制局ではどういうお取扱いになつておりますか伺います。
○參議院法制局長(奧野健一君) 從來法制局の事務分掌規程というのがありまして、それによりまして法制局が一部、二部、三部となつておりますが、その中の第二部は「前項に規定する事務のほか、両院法規委員会関係事務の連絡調整に関する事務を掌る」ということで、二部で連絡調整の事務をつかさとりまして、実質関係につきましては第八條で、「両院法規委員会及び特別委員会の所管に属する法制に関する事務については事案の内容に應じ最も緊密な関係を有する部課の所掌とする。」ということで、一應連絡の方は二部でやりまして、その容内は事項につきましては一部、二部、三部の最もそれに密接な関係ある部課で取扱うということになつておりまして、專門的に法規委員会のことをつかさどるという、実質的にそればかりをやるというものは今のところないのであります。
○委員(新谷寅三郎君) 藤井君の御提案の、常任委員会と同じように專門員を置くということでございます。趣旨は非常にけつこうだと思うのでありますが、ただいま國会法の專門員というのは、おそらくこれは常任委員会につける職員を特別にこういう名称でもつて呼んでいるのだろうと思うのであります。それで先ほどお話がありましたように、今度法制局ができる、それが國立國会図書館の関係もありますので、実は法規委員会の実際の仕事をしてくれる部局が、現在のところまだはつきりときまつていないということから來る不便が大部分ではないかと思うのであります。だんだん法制局なり図書館の方でそういう仕事もやつてくれると思うのでありますが、その仕事ができるようになりますまでの間、結局專門員とかいう形にとらわれませんで、実際上國会職員でありまして、経費を出してさえもらえば適当な專属者を置くことができるのではないかと思います。國会法の改正まで行かずとも、実質はさしあたりそれで十分ではないかと思うのでありますが、そうやつてみまして、この両院法規委員会とし、どうしてもそういう形の上でも何か特別の名称を持つたものをほしいということであれば、その際に法規の改正をするというふうにはからつてはどうでございましようか。結局今実質的に主として從來の法制部のように法規委員会の審議の内容についていろいろ調べたり世話をするところがないということから來る不便でございますから、國会法の改正はあとまわしにして、とりあえずそういう職員を選んで、もし必要があれば、その経費を要求しまして、それで実際上まかなつて行くというようにした方が、当面の問題としては適当ではないかと思うのでございます。
○會長(松村眞一郎君) 國会法の第九十九條には両院法規委員会の処理する事項が掲げてあつて、その三号には「國会関係法規を調査研究して、」ということがある。調査研究ということになりますと、何かスタフを必要とするのではないかと思います。われわれが寄つて調査研究ということは、ずいぶんむりな要望ではないかと思いますから、これは当然今新谷君の申されたごとく、その形はいずれにいたしましても專属の職員は必要ではないかと思われるのであります。そうしますと、今日の法制局は、別に両院法規委員会のために、あるいはそれぞれの常任委員会のためにといつて、職員をわけて、配属させておるという、はつきりしたこともないように思われるのでありますから、あるいは專属の職員を法規委員会のためにきめておかれることが、非常に必要なのではないかと思います。そういうことは法制局としてはできておりますか。
○參議院法制局長(奧野健一君) ただいまの法制局の事務の扱いといたしましては、大体一部、二部、三部にわけておりまして、そうして一部では、たとえば厚生委員会、あるいは労働委員会云々という各委員会ごとに三部の分担をわけまして、その委員会の所管の事項について、法制に関する事務を取扱うということになつております。ただ両院法規委員会は常任委員会ではありませんから、その分だけにつきまして、さらに実質に應じて各部で分担する。ただ連絡については二部で連絡をするという程度になつておつて、その法制局の内部は各委員会の所管の法律事項をつかさどるということになつております。
○會長(松村眞一郎君) 衆議院はいかがですか。その点は。
○衆議院法制局第一部長(三浦義男君) 衆議院の方の関係は、私ちよつと申し上げますが、実は両院法規委員会の関係は現在の法制局が法制部の時代におきまして事務局の中に入つておりましたので、結局事務局の中のそれぞれの分掌によりまして、話合いで法制局で両院法規委員会の事柄をお世話する、こういうようなことに内部的になつておつたわけであります。ところが今度法制局ができまして、事務局と法制局が一應議長直属のもとに両建になる、こういう関係になつて参りますと、両院法規委員会もやはり委員会でありますので、その委員会に関しまするところの事務は、一應委員会関係の委員部がこれを扱う、こういうことに私の方では一應考えておりまして、そうして内容的に法制局と両院法規委員会とは密接な関係がございますので、いろいろなお手傳いがございますれば、もちろん必要に應じまして私ども御用にお使いいただく、かように考えております。 そうして一應衆議院の法制局の事務分掌の中では三部にわけましたが、三部でそれぞれの委員会でお取上げになる事項によりまして、一部に属する事項もあるし、二部に属する事項、三部に属する事項、かように内部では一應所掌をわけることにいたしておりますが、全体の関係がばらばらでも困りますので、第一部で連絡とか何かは一應取扱う、衆議院の方では大体かようになつておるようなわけでございます。
○委員(藤井新一君) 三浦部長からも説明をいただきましたが、從來の建前はそうであつたでしようが、今後われわれがとるべき方途といたしましては、一つの独立したところの專門員を持つ必要があると思います。というのは一箇年半のわれわれの体驗を見れば、何らのこともできない。ちようど仕事をする場合には法制部へ依頼してやる、法制部の方もあまり熱心でない、われわれの方も一般的の方をするというのが過去における経驗でございました。この際法制局というものができた以上は、われわれの方においても相当の仕事をすべき必要があるのであつて、法制局と離れての別個の專門調査員を使つて、われわれがみずから法制を調査研究することに向つて行きたいのであります。その意味からいたしまして、暫定的なものであるけれども、この際両院法規委員会は國会法を改正する案を出す方がいいと思うのです。それは松澤委員も先ほど申されましたが、松澤委員の御説に私はまつたく同感であります。
○會長(松村眞一郎君) いかがいたしますか、今御意見は國会法改正という表面から進もうという御意見と、実際に現在の職員で專属の人をきめて、事実上独立のスタフでやるがごとく運用して、しばらく樣子を見ようではないかという御意見と二つある。現在は法制局部長の御説によりますと、別に專属したものもないように思われる。こちらから申したことについて何か調査される、かねてから法規について調査研究をするということを職務にしておる職員はないように私伺つたのですが、その点はどうですか。
○參議院法制局長(奧野健一君) そうです。
○委員(佐竹晴記君) どうでしよう、事務当局に聞いてみたいのですが、あなた方の事務当局が見られてこの両院法規委員会の仕事の分量、そういつたようなものを想定し、独立した專属したものを一つ置いておかなければとてもぐあいが惡い。こういう仕事もある、ああいう仕事もあるといつたような見通しは、どんなぐあいでしようか。両方の事務当局に承りたい。
○參議院法制局長(奧野健一君) 私今個人的に考えますのに、國会が唯一の立法機関であるということに憲法でなつておりますが、一体初めから法律を立案をして行くのは、どういう機関でやつて行くかといいますと、國会の常任委員会がずつとわかれておりますけれども、結局常任委員会というのは議案が付託されて初めてやるので、日ごろから調査研究して案を出して云々というようなことは、今まではあまり予想されていないように考えます。そういたしますと、國会の唯一の立法機関としての活動をするのは、どこが一番適当であるかと申しますと、結局両院法規委員会というものが日ごろからいろいろ調査研究をして、新しい立法の勧告をしたり、改正の勧告をしたり、あるいは國会関係法規についていろいろ改正なり、勧告をするということになつておりますから、將來両院法規委員会というものがほんとうに活動をすれば、國会の立法機関としての使命を果すのには、ここが最もいい機関ではなかろうかというふうに考えられます。そういたしますと、この機関に日ごろから研究調査するスタフがあつて、各行政機関に法制審議会とか、いろいろそういつたような立法の準備の委員会などがありますが、そういつたような委員会を下部に持つて、大体勧告すべきいろいろな要綱等を、それらの手を経て決定して行くというふうにするには、この両院法規委員会等においてやることが一番ふさわしいのではないかと思います。そういう意味から行きますと、この委員会の行動を非常に有効ならしむるためには、ぜひともそういうスタフのあることがいいのではないかというふうに考えております。
○衆議院法制局第一部長(三浦義男君) 私もただいま参議院の法制局長がおつしやいましたようなことが、いいのではないかと考えておりますが、ただその場合におきまして、調査等をいたします場合に、ほんとうにこれを徹底的にいたしますためには、現在の國立國会図書館等の機構を利用するというような方法等もあるでありましようから、專門員の方を何名かお置きになつてそれを利用し、さらにまた両院の法制局を御利用になる、その連絡の事務等のために、そういう役割をやられる專門員か何かをお置きになるということは、けつこうではなかろうかと思います。ただ御承知の通り現在の專門員は常任委員会にしか置きませんから、成規の專門員をお置きになるといたしますれば、一應國会法の改正が先行する、こういうことになるだろうと思います。
○委員(佐瀬昌三君) 事務当局にお伺いしてみたいのですが、國会法の改正によつと專属の職員を置くということになつた場合、その職員は現在両院の各法制局、もしくは委員部でお持ちになつておる職員の中から——專門調査員は別ですが、一般の職員の中からそれがまかなえるか、または大いに新規採用を必要とするかどうか。その点はどういう事情になつておりますか。
○參議院法制局長(奧野健一君) 專門員ということになりますと、やはり新規採用ということになりはしないかと思います。そのほか、その下には大体調査員とか書記とかいうものがあるのでありまして、これは実は大した能力を必要としない、やや事務的な仕事を受持つように考えますが、その点も各委員会で手一ぱいで、こちらの方にまわすことができるかどうか。その辺のことは、私今詳しく存じませんが、專門員ということになると、やはり新しく採用されることになるかと思います。
○委員(笠原貞造君) 今事務局の方の御説明を聞いたり、また國会法を見ますると、大体両院法規委員会において処理されることは、國政の全般に関する事案の問題のように思うのでございます。そうとしますると、結局スタフを集めるといたしましても、專門員の一、二の人だけ集めまして、それでもつてこの委員会員完全な機能を発揮できるとは考えられないのでございます。ほんとに機能を発揮するということになりますれば、私はむしろ常置の專門員というこものを置くよりも、大学の学授とか、あるいはまたその他の権威者というようなものを、嘱託というような形で置いて、それらの人から問題を出していただきまして、そうして両院に対し勧告すべき点がありましたならば、そういうものをこの委員会で取上げまして、改革して行くということの方が、この委員会の使命とすれば本筋ではないかというふうに考えるのでございますが、いかがでございましようか。
○委員(藤井新一君) まことにりつぱな御意見でございます。しかしその人を選定する上においては、やはり專門調査員というのを設置しておいて、その人が原案を編み出して、これはだれに頼んだらよかろうかということを、やはり專門家がおつて、その方から委嘱された方が私は最も適切だと思うのであつて、あなたの案は全面的に賛成いたします。嘱託といたのは今ありませんから何かの形をもつと來てもらうのです。さらにこれはなぜこうなつているかというと、ほかの常任委員は部屋があります。この両院法規委員だけは部屋も何もない、そこに大いなるこういう問題が起つたのでありますから、衆議院、参議院おのおのに一つの部屋を割当てていただければ、おのずからこの問題は解決して、專門調査員も置かねばならぬという問題が起つて來るのであります。部屋もなしに、ただ風來坊のように会合だけに來てわかれて行く、こういうことに欠点がございますから、これは同時に部屋も割当てていただきたいという提議をいたしておるわけです。
○會長(松村眞一郎君) 今部屋の話があるのですが、参議院としては部屋の割当は考えておるのですかどうですか。 ちよつと速記を止めて。 〔速記中止〕
○會長(松村眞一郎君) 速記を始めて……。
○委員(藤井新一君) こういう重大な問題のときには、やはりここからまず発足すべきものと私は考える、そういう意味からいたしまして、やはりエマーゼンシー、危急な場合でなくても、いつでも平常から備えておいて、その場合にすぐ間に合うようにしたい。從來からの経驗から見ればこれはできなかつたのです。今急に問題があるからというのでなく、將來のための問題を提供しているわけなのです。
○委員(松澤兼人君) 佐竹君から今お話がありましたが、さしあたつて問題があるかということだつたのですが、一つ問題は——これは全部の方にお渡りしていないかもしれないと思うのでありますが、私は人事委員会をやつておりましたときに、國家公務員法の関係で、政令二百一号が違憲であるということの——私は正確に名前はよくわかりませんが、民主主義科学協会ですか、あれから両院法規委員会に対する建議書というような形で、私は手渡されたことを覚えているのであります。これは当然第三國会で國家公務員法が審議されているときに、並行的に両院法規委員会で取上げて審議すべきものであつたわけでありますが、第三國会では両院法規委員会が成立しておりませんというような関係で、私は手元にそのままとめておいたわけであります。そういう問題につきましてもやはりあらためて民主工義科学協人というところから、両院法規委員会なり、あるいは両院の法規委員にこの問題が持ち出されて來れば、われわれとしても政令二百一号は違憲であるか違憲でないかということについての、権威ある解答を用意しておかなければならないと思うのであります。さしあたつて目前に解散が迫つておりますので、この問題についておちついた良心的な研究調査をするということは、実際上不可能な状態になつておりますが、いずれはこういう問題についても、國会のどこでその問題を取扱うかということになれば、やはり両院法規委員会でこれを取扱う。そうしてその方面の権威者の方々にも來ていただいて御意見を聞いて、両院法規委員会としての態度を決定して、これを公表するということが、両院法規委員会としての権限に属することでもあるし、また最も重要なことではないかというふうにも考えているわけなのでありまして、これが早急に取上げられるかどうかということは、こういう情勢のもとにおいては非常にむずかしいという感じはいたしますけれども、こういう問題はぜひとも両院法規委員会で取上げなければならない問題であるということを考えまして、そういうことについてもやはり着実に研究調査をし、または各方面の意見を聞くという段取りをするために、やはり專門調査員というようなものが要るような氣がいたすのであります。ちよつと私考えておることを申し上げます。
○委員(佐竹晴記君) 專門員を置かれることもまことにこれはごもつともと思いますが、皆さんの御意見を総合して考えてみると、各省各部にわたつて、しかも積極的に勧告するようなところへ持つて行くということになれば、あるいは突発した一つの問題をとらえてそれを論議し、研究するといつたものにとどまらず、各省各部のやつていることを全般的に決定的に研究調査をして行く、あらゆる審議もいなければならぬ。そこに行かなければ機能を発揮することができないのでありますから、各省各部よりも、より大きな機構にならなければならないと思う。たとえば農林部会なら農林部会で、專門員は二人なり三人とする、そのほかに事務の方がかりに二、三人おるといたします。そうすると十なり二十なりとするならば、その全体をひつくるめて総合して、あらゆる問題を取上げて調査研究しつ勧告をして行く、各省各部へにらみがきくだけの機構をつくらなければならぬのでございますから、これは非常に大きなものにならなくてはならぬと思うのであります。從いまして、とつさの間にここへ出されても、私どもちよつと構想が立ちません。私が先ほど特に心配いたしておりましたのは、当面の問題として何か困つたことがあるならば、それはもう必要やむを得ないが、そうでなく、もつと深刻にいろいろ調査をして勧告するというくらいに重きを置くとするならば、今言つた構想が非常に大きなものにならなくてはならぬから、それについて私どももいま少しく構想を練つて、できるならば近い期日にもう一度お開きが願えまはならば、私どもも腹をきめて御賛成申し上げることができるものと思います。私どもの態度をきめるために、もう一回御續行願えませんでしようか。
○委員(藤井新一君) 佐竹委員に対して申し上げます。あなたはこのたび初めて両院法規委員会の委員となられてこちらにおいでになつたのですが、われわれは一年半以上約二箇年の間、この委員を勤めておる。そうすると衆議院が解散するごとに新しい人がかわつて來て、かわるごとにこの案件は新しいといつたならば、両院法規委員会は何もできぬ。そのために参議院があつて、たとえば三箇年間はかわらずに常置されてやつております。それをあなたのように、事を新しく新しくということになれば、三箇年間何も進行しないと私は思う。あなたがおつしやるように二十一の委員会があつて、その上に大きなものがあつたらいいということは、私はまことに同感です。アメリカのごときは法規委員会は一番強い力を持つています。その通りです。けれども、わが國においては、常任委員会の関係は法制局でいたしますけれども、私どもの両院法規委員会というのは、法制局でする仕事ではなくて、一歩進んでその前の立法のことを調査する、そうしてこれを勧告するというのであつて、二十一の委員会を総体的にわれわれが監視、監督、調査するという意味ではないと私は解釈して、今日まで勤めて來ておるのであります。
○委員(佐竹晴記君) ごもつともですが、一年も研究されていたら腹がきまつておるのであろうから、おやりになるなら前にやつておられたらいい。おやりにならずに新顔が出たときにお持出しになるのだから、新顔が初めて聞いたのですから、もう少し考慮さしてくれというのは、何ら異議はないと思う。お前たちは新顔だ、おれたちは古くからやつておつたと言われるなら、おやりになつておつたらいい。おやりにならずに新顔が來てから出すという以上は、私どもも発言権がなければならない。おれの方は古くからやつておるのだというならば、新顔は職務がとれません。今日はこれで退席するよりほかなくなる。
○委員(藤井新一君) 佐竹君に申し上げます。そういう意味ではない、われわれがやつて來たところが、どうしてもわれわれの手に負えないから、われわれの体驗によつて調査員を置いたらよかろうということを申し上げておるのであつて、しかもいずれはあと四、五日しかない、明後日は日曜日、こういうときにおいて、まず大体の方向をきめておいていただけば、またあらためてわれわれがこれを審議する機会があると思うので、今日きめようというのではない。そういうようなことをわれわれが持ち出して熟慮してもらいたいという意味でございますから、御了解を願いたいと思います。
○委員(佐竹晴記君) まことに一年も考慮されて、いまだ決せられない問題でございますから、新顔に対しましても一、二回考慮の余地を與えていただくならば幸いと思います。
○委員(佐瀬昌三君) 私どもも一方においては人員の整理とか、行政整理ということを非常に高く考えておる立場からして、やはり今佐竹さんの言われたように、理想的なスタフを構成するということになると、かなり人員関係でその原則に触れてくる問題にもなると思いますから、即決せずに、もう少し考慮する時間的余裕を與えていただいて、そうして次回をなるべくすみやかに開いていただいて、その際にまた審議するということにさしていただきたいという希望を申し述べます。
○委員(高瀬荘太郎君) 延ばしてもさしつかえないだろうと思いますけれども、その構想の仕方につきまして、あまり委員の間でもつてばらばらな構想をしたのでは、結局いつまでたつてもまたきまらぬということになりますから、一体どの程度の仕事をやるのか、それについてどの程度必要かということについては、やはり一應皆さんの御意見が一致して行かないと、非常に厖大な構想をなさる方もあるし、非常に小さな構想をなさる方もあるということになつて、意見がまとまらないようなことになりはしないかと思います。
○委員(佐瀬昌三君) 速記をとめて懇談にして進行してください。
○會長(松村眞一郎君) それでは速記をとめて懇談にいたします。 〔速記中止〕
○會長(松村眞一郎君) 速記を始めて——それでは懇談を閉じまして委員会に移ります。両院法規委員会についての職員を充実したらよくはないかということで、いろいろ御議論があつたのでございます。常任委員会並のスタフを持つことが考えられるのでありますが、いかがでありますか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○會長(松村眞一郎君) 皆さん御異議ないようでございますから、それでは常任委員会並の專門員、調査員、調査主事という程度のものを両院法規委員会にも置くことの案で進んでみたいと思います。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○會長(松村眞一郎君) それではそういうことにいたしまして、そういう案で進みたいと思います。
○委員(高瀬荘太郎君) 今の御案は両院法規委員会に、普通の常任委員会並の職員を置く必要があるというお話でありましたが、両院法規委員会というのは、衆議院と参議院と合せて一つの委員会になつております。その意味で衆議院と参議院にそれぞれ一つの常任委員会並の職員を置く必要があるというお考えでありますか、衆議院、参議院合せた一つの両院法規委員会に、一つの常任委員会と同じ程度のものを置くというお考えでありますか、それをはつきりしていただきたい。
○會長(松村眞一郎君) その点はいかがでありますか。私の申し上げたのはそれぞれ衆議院、参議院に置くというつもりでありますが、それは委員の御意見がまとまつてから、ここで両方の委員で御相談した方がいいのではないかと考えますが……。
○委員(高瀬荘太郎君) その方がけつこうと思います。
○委員(黒田英雄君) 高瀬君が今言われたのですが、常任委員会並という意味がはつきりしないように思うのです。常任委員会並というと、今の常任委員会の幾つも掲げてあるうちの、議院運営委員会というようなものと一諸にもつて行つてしまうというのでは、よほど問題が違うと思うのであります。やはり今の國会法にあるように、両院法規委員会というものは別に定める、ただいろいろな調査員とか何とかいうものを、常任委員会のような機構にしようという意味ではないのですか。
○會長(松村眞一郎君) 黒田君の仰せられるような意味で申し上げたのであります。國会法の四十三條に「各常任委員会には、少くとも二人の國会議員でない專門の知識を有する職員、調査員及び調査主事を常置する。」ということがありますが、この趣旨に沿うて充実してみたらどうかという趣旨で申し上げたのであります。
○委員(黒田英雄君) 改正も今の第何條か、両院法規委員会の章の中の改正になるのでしようか。
○會長(松村眞一郎君) 國会法の中の両院法規委員会に関する規定の中に、そういうものを明文として置くという案で進んで行こうという意味で私は申し上げたのであります。
○委員(高瀬荘太郎君) その点をはつきりさせるために、ここで人数を大体おきめになつて要求された方が、いいのではないですか。
○委員(松澤兼人君) それでしたら國会法のこの條文を……。
○會長(松村眞一郎君) 國会法の第四十三條に先ほど申し上げたような明文があるわけであります。それに準じて規定して、改正案を出したらいかがでありましようか。
○委員(藤井新一君) この問題は衆議院はすでにベルが鳴つておりますから、原案をつくつて来週の月曜日にもう一回やることにしていただきたいと思います。
○會長(松村眞一郎君) それに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○會長(松村眞一郎君) それでは次回は十三日の午後一時に開会することにいたします。 本日はこれで閉会いたします。 午後三時二十六分散会