本会議 第11号
- 発言数
- 70 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1948/12/13
会議録
○議長(松平恒雄君) 諸般の報告は朗読を省略いたします。 —————・—————
○議長(松平恒雄君) これより本日の会議を開きます。日程第一、社会保障制度審議会設置法案(内閣提出、衆議院送付)を議題といたします。先ず委員長の報告を求めます。厚生委員長塚本重藏君。 〔塚本重藏君登壇、拍手〕
○塚本重藏君 只今議題になりました社会保障制度審議会設置法案についての厚生委員会におきまする審議の経過並びに結果を御報告いたします。 先ず本法案の提案の理由について申上げます。社会保障制度につきましては、政府においても、かねてより研究調査を進めておるところでありますが、本年七月十三日連合軍最高司令部よりの勧告もありまして、早急にこれが具体化を図らなければならないのであります。併しながら本制度は政府行政の各部門にも種々の関係があるばかりでなく、國民各層に対する深い利害関係がありまするので、本制度の企画立案等につきましては各方面の利害関係者の意見も十分に聽き、慎重に審議する必要があるのであります。從來、厚生大臣の諮問機関として社会保險制度調査会が設けられておりましたが、以上のような社会保障制度の重要性に鑑みましてこれを廃止し、新たに内閣総理大臣の所轄の下に社会保障制度審議会を設くることにいたしたいというのが本法案提出の理由の大要であります。 次に法案の内容を簡單に説明いたします。この審議会は、社会保障法の参考案及び運営の大綱について調査、研究、審議し、その結果を國会に提出するように内閣総理大臣に勧告し、又内閣総理大臣及び関係各大臣に助言を行う任務と権限を持つものであります。更にこの審議会ができました後は、内閣総理大臣及び関係大臣は、社会保障に関する企画、立法又は運営の大綱について予め審議会の意見を求めなけれげならないことといたしておるのであります。この審議会の構成は、國会議員の中から十人、関係各官廳の官吏の中から十人、学識経驗のある者の中から十人、使用者、被傭者、医師、歯科医師、薬剤師、その他社会保險事業に関係ある者の中から十人、合計四十人の委員を内閣総理大臣が任命し、その委員の中から会長、副会長及び常務委員各一人を互選し、会務を自主的に運営することとし、委員の任期は二ケ年でありますが、一年ごとにその半数改選を行うことにいたすのであります。尚必要があるときは十二人以内の臨時委員を置くことができますし、三十人以内の幹事と、二十人以内の書記を置いて、必要な助言と事務上の援助をなさしあることに相成つておるのであります。 委員会におきましては本法案の重要性に鑑みまして、その審議に当つては慎重を期しまして、本月十日、十一日、十二日、連日委員会を開きまして、政府側との間に極めて熱心な質疑應答が重ねられたのでありますが、その主なるものをここに申上げて、本法案の内容を更に明らかにしたいと思います。本審議会の性格は如何なるものか、又予想せらるる社会保障制度の中には、社会保險事業の外に、社会福祉事業、例えば社会事業のようなものをも含まれるかどうかとの質問に対し、審議会の性格は人事委員会のようなものとは異なるが、從來のいわゆる諮問機関的なものではなく、審議会独自の権限において、調査、審議及び勧告ができるところの相当高度な性格を持つものである。又予想せらるる社会保障制慶の内容としては、從來の社会保險だけではなく、社会事業のようなものも包含するものと考えておるとの答弁がありました。 第二に、委員の人選及び選任の具体的方法如何、特に國会議員の参衆両院議員の割合及びその選任方法及び学識経驗者の選任方法等についはどうかとの質問に対し、委員の人選については、審議会の重要性に鑑みて、関係各方面の意見も十分に聽き、國民の意思が反映するようにし、國体等のあるものにはその推薦によることとしております。殊に國会議員の選任については両院の議長に二の選任を依頼する方針であつて、両院における委員の割合については両院おのおの五名ずつにするとのことでありました。又学識経驗者については、單に学者のみではなく、実際家の選任等をも考慮し、その委嘱は十分愼重を期するとの答弁がありました。第三に、委員選出の範囲として、医師、歯科医師、薬剤師を加えながら、保健婦、看護婦、助産婦を加えないのは何故か、当然加うべきではないか、又社会事業家をこれに加える意思はないのかとの質問に対し、お尋ねの点は、第五條第四号に規定する「その他社会保險事業に関係ある者」の中にこれらの人が包含せらるるものとし、委員の選任については十分考慮する旨の答弁がありました。第四に、審議会の運営方法如何、又審議会はいつ頃までにその目的を完了する見込であるかとの質問に対し、本審議会一連営については、委員会は少くとも三月に一回開くことになつておるが、しばしばこれを開会する方針である。從つて幹事会などは頻繁にこれを行うようにし、十分活發な運営を期したい。而してイギリスのような充実した社会保障制度を完成するには十年近い日時を要すると考えられるが、我が國現行諸制度の整備統合の程度ならば、一年内外のうちには一應の成案が律られるのではないかと息うとの答弁がありました。第五に審議会の予算ほ何程かとの質問に対し、すでに本年度分は通常予算で社会保障制度調査費として三百万円あり、そのうち六十七万余円が審議会の経費として計上済みであるとの答弁でありました。以上の外、種々の質疑感答と、運営上の種々の要望がありましたが、これらは委員会の速記録を御高覧願うこととして省略いたします。 かくて討論に入りましたところ、一委員より、本法案の委員の選任及びその他について全面的に賛成できないので修正意見を提出したいのであるが、諸般の事情に鑑みて、審議の関係上、後日改正することにして賛成する旨の意見の開陳がありました。他の委員よりも、原案に賛成するとの旨を述べられ、以上を以て討論を終り、採決に入りましたところ、全会一致を以て可決すべきものと決定いたした次第であります。以上御報告を終ります。(拍手)
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。 〔総員起立〕
○議長(松平恒雄君) 総員起立と認めます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。 —————・—————
○議長(松平恒雄君) 日程第二、公認会計士法の一部を改正する法律案(衆議院提出)を議題といたします。先ず委員長の報告を求めます。大藏委員長櫻内辰郎君。 〔櫻内辰郎君登壇、拍手〕
○櫻内辰郎君 只今議題となりました公認会計士法の一部を改正する法律案の大藏委員会における審議の程過並びに結果を御報告いたします。 本案は、衆議院議員大上司君の提出にかかるものでありまして、衆議院より送付を受けたものであります。 本案をここに朗読いたします。 公認会計士法(昭和二十三年法律第百三号)の一部を次のように改正する。 第五十六條但書中「昭和二十四年四月一日」を「昭和二十五年四月一日」に改める。 第五十七條第六項の次に第七項、第八項及び第九項として、次のように加える。 7 この法律施行の際、現に引き続き三年以上計理士の業務に從事していた者は、第五体第二項の規定にかかわらず、会計士補となる資格を有する。 8 前項の資格を有する者が、会計士補となるにはこの法律施行の日から三箇月以内に、会計士補名簿に会計士管理委員会規則をもつて定める事項の登録を受けなければならない。 9 この法律施行の際、現に引き続き計理士の業務を十年以上行つていた者は、会計士管理委員会規則の定めるところにより、会計に関する研究報告書又は意見書(レポート)を会計士管理委員会に提出して、その審査をもつて、特別公認会計士試驗にかえることができる。 附則 この法律は公布の日から施行する。 その提案の理由及び内容について申上げます。公認会計士法は、事業体の経理を公正にし、経済の民主化と外資導入の基礎を確立するために制定されたものでありますが、その立法の目的を達成するためには、会計に関する知識と豊富なる経驗とを有する現業計理士中から公認会計士を選ぶことが適切であるので、今回この規定を設けようというのであります。 本案に対する質疑の詳細は速記録によつて御承知を願います。十二月十二日審議に入り、質疑を終局し、討論に入り、採決の結果、全会一致を以て衆議院送付の原案通り可決すべきものと決定した次第であります。右御報告いたします。(拍手)
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。 〔議員起立〕
○議長(松平恒雄君) 総員起立と認めます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。 —————・—————
○議長(松平恒雄君) 日程第三、昭和二十二年度及び昭和二十三年度参議院予備金支出の件(承諾を求める件)を議題といたします。先ず委員長の報告を求めます。議院運営委員会理事梅原眞隆君。 〔梅原眞隆君登壇、拍手〕
○梅原眞君 只今議題に供されました國会予備金支出の件について大体の御表明を申上げます。 御報告をいたしまする國会予備金のうち、参議院予備経費の支出は、昭和二十二年度に属する分二百三十七万九千円、昭和二十三年度に属する分三十四万八千円、合評二百七十二万七千円であります。そうして昭和二十二年度参議院予備経費の予算額は二百七十万円でありまして、うち第一國会の開会中に支出し第二國会に報告済の分三十二万一千円を差引きました残額二百三十七万九千円が、今回御報告申上げる金額であります。 支出した内容は、死亡せられました議員の遺族に支給する弔慰金二人分十三万二千円、事務局職員に支給すべき超過勤務手当の予算に不足を生じたため、百七万二千三百四十一円、議案類印刷費の予算に不足を生じたため百十七万四千六百五十九円、合計二百三十一七万九千円であります。 昭和二十三年度参戒院予備経費の予算額に五百万円でありまして、うち支出済の金額は、死亡せられました議員の遺族に支給する弔慰金二十一万六千円、國立國会図書館の開館式に要する接待費九万九千円、特別委員及び両院法規委員の食糧費三万三千円、合計三十四万八千円であります。以上はいずれもその支出の都度、議院運営委員会の承認を経た、ものであります。 右國会予備金に関する法律第三條により御報告を申上げます。御審議の上御承認あらんことを希望いたします。(拍手)
○議1(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより本件の採決をいたします。本件に承諾を與えることに御異議ございませんか。 〔「異議「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。上つて本件は承諾を與えることに決しました。 —————・—————
○議長(松平恒雄君) この際、日程の順序を変更して、日程第四の請願及び日程第十一の陳情を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。農林委員長楠見義男君。 〔楠見義男君登壇、拍手〕
○楠見義男君 只今議題となりました請願及び陳情につきまして、委員会の状況を御報告申上げます。 先ず請願でございますが、石狩原野開発促進に関する請願でありまして、この請願の要旨は、石狩原野の開発は戦前から多年地元民の要望するところであり、開発事業の一部はすでに行われておるけれども、何分開道以來未開発の土地であるため、入植者の自力のみでは開発は不能であるから、國の積極的施策と総合的施工により、速かに木原野の開発を促進せられたいという趣旨であります。 又陳情は農地委員会に対する國庫補助の件でございまして、現在進行中の農地改革は正に大詰に参つておるのでありますけれども、この農地改革退行のための第一線機関たる農地委員会の活動を円滑且つ適正ならしむるためには、その必要とする経費については、國庫補助においても遺憾なきを要するのであるが、現在甚だ不十分であるから十分の國庫補助を要望する、こういう趣旨でございます。それで、これらの増産関係に関する開墾促進、又農地委員会の補助増額の問題につきましては、先に第三國会におきましても同様の趣旨の請願陳情が多数参りまして、 〔議長退席、副議長着席)本院の採択するところとなり、又すでにその請願陳情を回付いたしたのでありまするが、これらの請願陳情と全く同趣旨でございますので、木國会におきましても委員会はこれを採択し、内閣に送付すべきものと決定いたした次第でございます。右御報告申上げます。(拍手)
○副議長(松本治一郎君) 別に御発言もなければ、これより採決いたします。これらの請願及び陳情は委員長報告の通り採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を請います。 〔総員起立〕
○副議長(松本治一郎君) 総員起立と認めます。よつてこれらの請願及び陳情は全会一致を以て採択し、内閣に送付することに決定いたしました。 —————・—————
○副議長(松本治一郎君) 日程第五の請願を議題といたします。先ず委員長の報告を求めます。通信委員会理事小林勝馬君。 〔小林勝馬君登壇、拍手〕
○小林勝馬君 只今議題となりました放送機構改革に関する請願について、通信委員会の審査の経過並びに結果を御報告申上げます。 その願意としますところは、放送事業体を複数とし、均等の機能を與え、又現有の独占的な改選機構を改革して、その対立によつて、民主主義の基礎條件たる反対意見、及び対照的傾向の存花並びに発表を助成し、事業発展の華麗である「競争による研磨」の利点により、能率の向上、使命の達成に適合できるよう、放送機構を改革せられたいとの趣旨であります。我が國の放送事業は、現在は事実上日本放送協会の独占の形となつておるのでありますが、放送事業の進歩発達のためには、独占を排して、適当なる数の企業体の競争も亦必要なことと考えられるのであります。もとよりその実施に当りましては諸般の点について愼重な配意をしなければたらないのでありますが、本委員会は愼重審議の結果、願意を妥当なるものと認めまして、これを採択し、議員の会議に付し、且つ内閣に送付すべきものと、全会一致を以て決定した次第であります。以上簡單でありますが御報告申上げます。(拍手)
○副議長(松本治一郎君) 別に御発言もなければ、これより散会いたします。本請願は委員長報告の通り採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を請います。 〔総員起立〕
○副議長(松本治一郎君) 総員起立と認めます。よつて本請願は全会一致を以て採択し、内閣に送付することに決定いたしました。 議事の都合により、これにて午後二時までいたしたいと存じます。御異議ございませんか 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(松本治一郎君) 御異議ないと認めます。午後二時まで休憩いたします。 午前十時四十二分休憩 —————・————— 午後二時二十八分開義
○議長(松平恒雄君) 休憩前に引続き、これより会議を開きます。参事をして報告いたさせます。 〔青木参事朗読〕 本日委員長から左の報告書を提出した。 行政機関に置かれる職員の定員の設置文は増加の暫定措置等に関する法律案可決報告書 食糧管理法の一部を改正する法律案可決報告書 特別職の職員の俸給等に関する法律案可決報告書 選挙運動等の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律案可決報告書
○議長(松平恒雄君) この際、日程に追加して、行政機関に置かれる職員の定員の設置又は増加の暫定措置等に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。内閣委員長河井彌八君。 〔河井彌八君登壇、拍手〕
○河井彌八君 行政機関に置かれる職員の定員の設置又は増加の暫定措置等に関する法律案、この法律案は昨日衆議院において可決せられまして本院に送られたのであります。委員会におきましては予備審査を一回、又本日委員会を一回開きまして審査を遂げまして、全会一致を以て可決すべきものと決定したのであります。 この法律案の目的とするところは、行政機関に置かれるところの職員の定員は、すベて國家行政組織法第十九僚及び第二十五條によりまして、法律を以て規定することを要するものとなつておるのであります。然るにこの國家行政組織法の施行期日は、御承知のごとくに明年一月一日であつたものが四月一日に延期せられたのであります。そこでこの法律が施行せられるまでの間の暫定措置に関する法律がありまして、これによつて、その期間は法律を以て規定すべき事項を政令で以て定めることが許されておるのであります。然るに最近、これは長い間引続いた事実でありますけれども、行政機構が段々複雑になり、そうして職員の増加が近來非常に著しいことになつておる実情に鑑みまして、どうしてもこれは法律を以て定員の増加を抑制する必要に迫られたのであります。即ちこの法律が施行せられる時から明年の三月三十一日までの間、法律を以て決めなければならんという暫定的の案であるのであります。 そこで、この案の適用を受ける、ものは何であるかと申しますと、行政機関といたしましては、國家行政組織法の定めるものと同一の範囲内である。本案の目標とする行政機関とは、行政組織法の規定内の行政廳で、即ち國会とか裁判所とか会計検査院の職員を除きまして、総理廳、法務廳及び各省、及びその外局となつておるのであります。又法律を適用せらるべき職員の範囲は、官吏、官吏の待遇を受けるところの待遇職員及び雇員、傭人、工員等を含んでおりまして、本案はその全員に対しまして定員を規制しようという考えであるのであります。而してこれら各行政機関の職員の数をば、この規定第四條によりまして、本年の十二月末日までにおいて凍結をいたしまして、一月一日以後の定員の設置又は増加は、すべて法律によるのであります。但し十二月三十一日までにこの定員の設置或いは増加につきまして國会によつて予算上の措置がとられておるものについては、政令を以て定めてよろしいという規定であるのであります。 今官吏の増加して行く状況を調べて見ますると、昭和七年におきまして一般会計、特別会計を合わせまして十万九千八百八十人名でありますが、これを二十三年度と比較しますと、二十三年度におきましては総計五十七万四千八百余者、即ち昭和七年度を百といたしますと二十三年度には五百二十三、即ち五倍以上になつておる事実があるのであります。更に二十三年度の官吏及び雇員、傭人、工員等を総計いたしますると、その総数は百六十五万二千余人に達しております。かような勢を以て増加しておるのでありまするから、國家行政組織法の精神によりまして法律を以て規定すべき事柄であるから、たとい三月三十一日までの間は政令を以て定め得るとなつておりましても、政府において強い力を持つておりますれば、かような増加を防ぎ得るものであることは考えられるのでありまして、種々の質疑や意見がその点に集中されたのであります。それから更にもう一つは、各行政機関に置かれる職員のうちで、法律で以て定めてないものにつきましては、予算の範囲内において、これを政令によりて定めることができるということであります。これが適用は、主として雇員、傭人、工員等に多く適用せられるのでありまするが、更に今後予想せらるべきものは何かと申しますれば、例えば統計委員会であるとか、商工省関係であるとか、或いは公共船員職業安定所、刑務官吏練習所、司法事務局、矯正院、傳染病研究所、その他、尚、今慶の追加予算が通過しますれば、その予算外の範囲内において更に加わるものができるでありましよう。或いは又刑事訴訟法改正によるもの、特別調達廳関係のものというようなものが、やはり定員増加を予想せられまして、政令によるべきものとなるのであります。 それからもう一つ特殊の事項は、第五條におきまして、各行政機関の長は、毎月当該行政機関に在職するところの職員の数をば行政管理廳に報告しなければならないという新らしい事項がここに置かれたのであります。これによりまして無謀な増員を許さないように規制して行くという実効を挙げようとするものでありまして、從いましてこの第五條の規定は、他の規定がすベて三月三十一日を以て効力を失するに拘わらず、この規定のみは恒久的に有効にしようという考えを以て規定せられておるのであります。 大体さような内容を持つておるのでありまするが、これに対していろいろ意見の開陳がありました。その一つは、政府にして国家行政組織法の精神を堅持して行くならば、何もかような法律を作らずとも、尚定員の増加或いは定員の設置というようなことを抑えて行くことができるではないかということでありました。それから尚定員と実員との差が相当にある。例えば一般会計におきましては七分三厘、それから特別会計におきましては一分七厘の差があるのでありますか、それくらいの差がある。それで定員によつて抑えるのか、実員によつて抑えるのかという質問等もありました。それに対しまして政府は定員において抑えるという意向を漏らしたのであります。 かくていろいろな質疑應答がありましたが、最後に討論に参りまして、大体三つの意見が出たのであります。即ち今日最も必要なのは國民の負担を軽減することであるから、どうしても政府が今後行うところの行政整理を徹底的にやつて欲しい。それに対して深い期待をかけておる。而してこの案につきましては必ずしも必要とは考えられない点もあるけれども、どうか徒らに定員増加の傾向を迫ることのないように、十分に行政管理廳は勿論、各官廳が自粛して欲しいという意見。それからもう一つは、この案は行政機構の改革を前提とするものと見られるのである。そうして軍に行政機構を改革いたしましても、官職における事務処理の方式を改善しなければ全く効果がないであろう。即ち能率を十分に挙げて行く方法を探つて貰いたい。例えばアメリカにおけるがごとき、能率を十分に発揮する方法を政府においても探つて欲しい。然らざればこの案の目的も結局徒労に帰するであろう。第三には、内閣の行政官廳に対する統制力が眞に強くあるならば、必ずしもこの案のごときものを作らなくてよろしいのである。併しながら暫定措置といたしまして、それから又現在各官房の職員数を毎月行政官理廳に報告させる規定は必要であろう。であるから、どうか十二月三十一日までに政令の定むるとことによつて負数を増加することのないように努めて欲しいというような、いずれも適切な意見の開陳があつたのであります。 かようにいたしまして、この暫定措置法は全会一致を以て可決すべきものと議決いたした次第であります。この段御報告申上げます。(拍手)
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。 〔総員起立〕
○議長(松平恒雄君) 総員起立と認めます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。
○議長(松平恒雄君) この際、内閣総理大臣から過日の中平常太郎君の質疑に対し答弁のため発言を求められました。吉田内閣総理大臣。 〔國務大臣吉田茂君登壇、拍手〕
○國務大臣(吉田茂君) 中平君の御質問に対してお答をいたします。質問の要旨は、國民に民主主義を徹底せしむる具体的方策如何ということでありまするが、政府は新憲法発布後、これは前の吉田内閣でございましたが、憲法普及会というものを設けまして、新憲法の趣意を國民に徹底いたすように計らつたのであります。その憲法普及会は、その後民主主義普及会と名を改めたように記憶いたしておりまするが、今尚継続して、その仕事は中央及び地方を通じて連絡してその事業を継続されておると私は了解いたします。又六三制の如きも、やはり民主主義を徹底せしむる目的を以て採用した一つの制度でありまするが、更に例えば総選挙のごときも、これは一種の國民に対する民主主義の徹底を期することに、結局結果においてなり、國民の政治に対する思想を滋養する最も力強い一つの結果になりはしないかと考えます。更に私一個の考えといたしては、例えば総選挙の後において、第一党に政権を護る、或いは國民からして責任を問わるる或る問題ができ、その問題のために政府が倒れた場合には反対党に政権を渡すとかいつたような、民主主義の眞髄に徹する政策をときどきの政府が採用することによつて、國民が民主主義につき了解ができ、又政府としては常に國民が了解が行くような政治の指導をする、又各政党においても國民が納得の行くような政治行動に出る。そうして國民をして政治に関心を持たしむると共に、民主政治なるものは、國民の了解によつて、又國民の理解によつて、國民の思想の中に民主主義が入り込む、日々の國民の生活及び社会生活に民主主義が入り込むというようにならなければ、眞に民主主義が國民に徹底することはむずかしいのではないかというふうに私は考えております。(拍手) —————・—————
○議長(松平恒雄君) この際、日程に追加して、食糧管理法の一部を改正する法案(内閣提出、衆議院送付)を議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。農林委員長楠見義男君。 〔楠見義男君登壇、拍手〕
○楠見義男君 食糧管理法の一部を改正する法律案につきまして、農林委員会における審議の状況並びに結果を御報告申上げます。 本法律案の内容は、食糧配給公團の基本金につきまして、現在の八千万円に対して今回五千万円の増額をなさんとするものでございます。御承知のように食糧配給公園は、主要食糧の適正なる配給を目的として、從來の食糧営團に代る公的機関として本年二月食糧管理法に基づいて設立せられたものでございます。而してその基本金は什器、備品、運搬具等の購入以外の用途には使用できぬことになつておるのでございますが、元來全國に約一万五千に上る配給所を擁する公團といたしましては、その最小限度必要とする什器類、秤、或いは運搬具等を備えるだけでも、当初より相当の基本金を必要といたしたのでございますが、当時の財政事情からいたしまして、誠に少額に失する嫌いはございましたけれども、現在のごとく一億八千万円と決定したのであります。從つて当初から不十分であつた現在の基本金は、すでに使い落した実溝でありまして、公團の業務能力の一層の整備向上を必要とする今日、当面急を要する運搬具、秤等の需要充足のために、今回その費用の一部として五千万円だけ基本金を増額し、今後財政上の都合が付き次第更に必要なる増額を企図いたしておるのであります。 本案の審議に際しましては、委員会は先ず食糧配給公團総裁以下の関係者からその業務運営の実情の説明を聽取いたしましたる外、いわゆる公園運営方式上共通の各種の問題、即ち能率向上、消費者に対するサービス改善、綱紀改正等の諾問題につきまして、慎重審議を行い、又食糧配給公園特有の持込み配給の問題、甘藷、馬鈴薯の取扱い問題その他につきましても種々質疑を重ねたのでございまして、これらの点生後に討論に際して藤野)羽化、板野、石川各委員よりも篤と御発言のあつたところでございますが、これらは、いずれも会議録によつて詳細御承知願うことといたしまして、結局本法律案自体につきましては、その実情よりいたしまして必要止むを得ざるものと認め、委員会は全会一致を以て本案は可決すべきものと決定いたした次第でございます。以上御報告申上げます。(拍手)
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。 〔総員起立〕
○議長(松平恒雄君) 総員起立と認めます。よつて本案は前回一致を以て可決せられました。 —————・—————
○議長(松平恒雄君) この際、日程に追加して、選挙運動等の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院拠出)を議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。地方行政委員長岡本愛祐君。 〔岡本愛祐君登壇、拍手〕
○岡本愛祐君 只今緊急上程になりました選挙運動等の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律案につき、地方行政委員会における審査の経過並びに結果を御報告申上げます。 右法律案は衆議院の提出にかかるものでありまして、選挙運動等の臨時特例に関する法律の第二十條第二号及び第二十二條第五項を改正して、選挙運動のために使用する自動車、拡声機又は船舶に対する文書、図画の制限の外に、積雪地方における「そり」につきましても制限を加えまして、選挙運動のために使用する「そり」に候補者の氏名、党派別等を表示する貼札、立札及び提灯を掲示することは、議員候補者一人について同時には一台に限らんとするものであります。 地方行政委員会におきましては、衆議院側の説明を聽取し、北海道方面等積雪地方における文書、図画の制限について取扱の均衡上安当たりとして、満場一致原案通り可決いたしました。右簡單ながら御報告申上げます。(拍手)
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。 〔総員起立〕
○議長(松平恒雄君) 総員起立と認めます。よつて本案は全員一致を以つて可決せられました。 議事の都合によりこれにて午後四時まで休憩いたしたいと存じます。ご意議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。午後四時まで休憩いたします。 午後二時五十五分休憩 —————・————— 午後四時四十七分開議
○議長(松平恒雄君) 休憩前に引続き、これより会議を開きます。報告をいたさせます。 〔青木参事朗読〕 本日衆議院から左の内閣提出案を受領した。よつて議長は、即日これを法務委員会に付託した。 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する等の法律案 検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する等の法律案 本日委員長から左の報告書を提出した。 司法警察職員等指定應急措置法の一部を改正する法律案可決報告書 少年法を改正する法律等の一部を改正する法律案可決報告書 裁判所職員の定員に関する法律の一部を改正する法律案可決報告書 教育公務員特例法案可決報告書 新聞出版用紙割当事務廳設置法附則第三項の規定に基く同法の継続に対する國会の確認を求めるの件議決報告書本日内閣から左の議案及び委員会審査省略の要求書を提出した。 未復員者給與法の一部を改正する法律案本日議員から左の議案及び委員会審査省略の要求書を提出した。 國会法の一部を改正する法律案(矢野酉雄君外五名発議) 特別未帰還者給與法案(岡本議人君外七名発議) —————・—————
○議長(松平恒雄君) この際、日程に追加して、未復員者給與法の一部を改正する法律案(内閣提出)(委員会審査省略要求事件)を議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。本案につきましては内閣より委員会審査省略の要求書が提出されておリます。内閣の要求通り委員会審査を省略することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。先ず本案に対する提案理由の説明を求めます。平岡政府委員。 〔政府委員平岡市三君登壇、拍手〕
○政府委員(平岡市三君) 只今議題となりました未復員者給與海の一部を改正する法律案につきまして提案の理由を御説明申上げ、各位の御審議をお願いいたしたいと存じます。 未復員者にかかる給與につきましては、第一及び第二國会で御賛成頂きました未復員者給與法によつて処理いたしておるのでありますが、その後における経済事情等の変化に伴い、特に引揚同胞対策審議会の決議の趣旨に鑑み、更にこの法律の一部を改正することといたしました。 次に、法律案の内容を御説明いたします。第一は、既存の給與の引上げであります。即ち扶養手当は二百二十五円を二百五十円に、帰郷旅費は四百五十円を千円に、遺骨の引取に要する経費は八百円を千五百円に、遺骨の埋葬に要する経費は千円を千五百円にそれぞれ増額することといたしました。第二は、療養費及び障害一時金の制度を新たに設けることといたしました。療養費は、自己の責に帰することのできない事由により疾病にかかり又は負傷し、復員後において療養を要する者に、復員後三年間支給するものであります。障害一時金は、自己の責に帰することのできない事由により疾病にかかり又は負傷した場合において、復員の際治癒しているとき、復員後二年以内に治癒したとき、又は治癒しないがその期間を経過したときに、その障害の程度に應じまして最低八百円から最高一万九千円の一時金を支給するものであります。尚療養費の支給を受けている者が死亡した場合には、遺骨の埋葬に要する経費として新たに千五百円を支給することといたしました。以上、この法律案の骨子を御説明いたしましたが、未復員者の残置する扶養家族、復員者であつて疾病負傷に悩む者等の緊急の要望を御了察下さいまして、速かに御審議の上御賛成あらんことを希望いたします。(拍手)
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。 〔総員起立〕
○議長(松平恒雄君) 総員起立と認めます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。(拍手) —————・—————
○議長(松平恒雄君) この際、日程に追加して特別未帰還者給與法案(岡元義人君外六名発議)(委員会審査省略要求事件)を議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。本案は発議者岡元義人君外六名より委員会審査省略要求書が提出されております。発議者要求の通り委員会審査を省略することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。これより発議者に対し、趣旨説明のため発言を許します。岡元義人君。 〔岡元義人君登壇、拍手〕
○岡元義人君 只今上程されました特別未帰還者給與法案とは、終戦以來外地にありまして、軍人軍属と同様な立場に置かれて、俘虜としての待遇を受け、労働に從事して来た者に、軍人軍属と同様に未復員者給與法に準じて給與を支給せんとするものであります。昭和二十年八月十五日当時におきましては、外地の事情は内地よりの指令等が不徹底でありましたために、八月十五日以降においても尚現地では召集が行われたのであります。これらの人たちは内地においては、本人が帰つて來るまでは基本的資料がないので、又一般邦人等にいたしましても、軍人軍属と同様の実情の下に労働に従事して帰つて來る人が相当数に上つておるのであります。一例を取つて申上げますと、先日舞鶴に入港いたしました復員船英彦丸だけでも、三千五百名の乗組員のうちで六百五十名の一般邦人が乗つて帰つて來ておるのであります。かようにどの船でも相当数の一般邦人が帰つて來るのでありますが、これらの留守家族等に対しましては、國家は今まで何らの手当も支給していないのであります。又この中には作業中に木材の下敷になつて負傷したり又は死亡した者等も相当数ありますがこれらの人たちに対しましては何らの補償の途さえ開けておらないのであります。第一國会以來、本院におきましてもしばしば各議員等より政府当局に質問いたし、速かに解決を要望したのであります。又数多くのこれらの留守家族等からも陳情請願を受けて参つたのでありますが、対外関係等諸般の情勢より遅々としてこの問題の解決を見ることができなかつたのであります。同じ極寒の地にひたすら望郷の念に駆られながら、帰つて來て見ると、曾ての同僚たちの軍人軍属等の者は、未復員者給與法によつてその留守家族渡しが支給されておるのであります。併しながらこれら一部の人たちには何らの処置も行われていないのに至りましては、新憲法のその基本的人権を尊重し、無差別平等の精神に甚だししく違背するものであり、再建日本の將來に取返しの付かない禍根を残すことは必定でありますので、これ以上この問題を遷延させ得ない事情の下に、党派を超越して各派代表の提案となつてここに上程したものであります。 法案の内容は、まだ中共地区の引揚は実施されておりませんので、地区を明確に示す必要に迫られまして、第一條に取敢えずソ連地区のみに限定したものでありますが、併しながら、やがて中央地区の引揚も開始されると思うのでありまして、この法案の持つ意義は非常に画期的なものがあるのであります、又二條以下、軍人軍属と異なる点は、遺骨の引取の経費は別途の方法において施行されておりますので、未復員者給與法により除外することにいたした次第であります。尚できますれば、俸給、扶養手当等は終戦時に遡つて支給することが最も妥当と考えられるのでありますが、予算処置の関係上万止むを得ず、障害一時金並びに療養費のみを遡ることにした次第であります。 以上で報告を終りますがこの法律の通過によりまして、自分の意思によらずして敗戦国民の誰かが果さねばならない労働に從事し、來る年も、來る年も望郷の念に明け暮れて帰つて來る人たちが、祖國の温かい手によりまして不平等の待遇が是正され、その貴重なる体験に大きな勇氣を與えることができ優秀なる技術を國家再建に直結せしむることができますならば、困難なる日本の將來に取つて大きな利益をもたらすであろうことを心から確信して、以上提案の報告を申上げた次第であります。(拍手)
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします。本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。 〔総員起立〕
○議長(松平恒雄君) 総員起立と認めます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。(拍手) —————・—————
○講長(松平恒雄君) この際、日程に追加して、國会法の一部を改正する法律案(矢野酉雄君外五名発議)(委員会審査省略要求事件)を議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。尚本案につきましては、発議者矢野酉雄君外正名より委員会審査省略の要求書が提出されております。発議者要求の通り委員会審査を省略することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。これより発議者に対し趣旨説明のため発言を許します。矢野酉雄君。 〔矢野酉雄君登壇、指手〕
○矢野酉雄君 只今上程されました國会法の一部を改正する法律案の提案理由を簡單に御説明申上げます。 國会法の一部を次のように改正する。 國会法第四十七條の次に次の一條を加える 第四十七條の二 衆議院の解散により参議院が閉会となつた場合において、参議院の常任委員会及び特別委員会は、閉会前に調査中の事件で議長が特に指示したものに限り、その閉会中、これを調査することができる。 現在の國会法の規定によりますと、議員の常任委員会及び特別委員会の活動につきましては、閉会中に行われることを原則とし、例外として、その院の議決によつて付託された事件に限り閉会中も審査をすることができることになつておりまするが、これらの規定はいずれも衆議院と参議院が一應存在することを前提としたものでありまして、衆議院が解散され、参議院が閉会となつた場合に、参議院において如何なる活動が許されるか明確でなかつたのであります。この改正案は、参議院がこの特殊な閉会中において、議長の指定した事件に限り尚継続して調査を続けることができるよう途を開かんとするものであります。何とぞ御審議の上御賛成あらんことを切に希望する次第であります。(拍手)
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより本案の採決をいたします、本案全部を問題に供します。本案に賛成の諸君の起立を請います。 〔総員起立〕
○議長(松平恒雄君) 総員起立と認めます。よつて本案は全会一致を以て可決せられました。 —————・—————
○議長(松平恒雄君) この際、日程に追加して、司法警察職員等指定應急措置法の一部を改正する法律案、少年法を改正する法律等の一部を改正する法律案、裁判所職員の定員に関する法律の一部を改正する法律案、(いずれも内閣提出、衆議院送付)、以上三案を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。法務委員会理事岡部常君。 〔岡部常君登壇、拍手〕 三法案につきまして、法務委員会における審議の経過並びに結果について御報告いたします。 先ず、第一に司法警察職員等指定應急措置法の一部を改正する法律案について申上げます。本案は、皇宮護衛官に限定的なる司法警察権を與え、犯罪の捜査をさせることを内容とするものであります。刑事訴訟法第百九十條は森林、鉄道その他、特別の事項について司法警察職員として職務を行うべき者及びその職務の範囲は別に法律でこれを定めるとありまして、先般、司法警察職員指定應急措置法の成立を見たのでありますが、この中には皇宮護衛官が含まれておりません。皇宮護衛官は大体昔の皇宮警察官に相当するものでありまするが、國家公安委員会規則第二号、皇宮警察局設置規程により皇宮警察局に置かれた職員でありまして、皇宮、御所、離宮、御用邸、陵墓、皇室用財産及び國家公安委員会の指定する場所の警備並びに行幸啓の護衛に関する事務を掌るものでありますが、その職務の性質上、皇居、御所、における犯罪、陵墓若しくは皇室用財産に関する罪又は行幸啓の際における天皇、皇后、皇太后及び皇太子の生命、身体又は財産に対する罪につきまして、これに司法警察建を與え、この種の犯罪の捜査をさせることにしたものであります。 委員会におきましては愼重審議をいたしまして、各委員から御質疑もございましたが、その詳細はすべて速記録に譲らして頂きます。討論を省略いたしまして採決の結果、全会一致を以て可決すべきものと決定いたしたのであります。 次に少年法を改正する法律等の一部を改正する法律案について申上げます。政府は、犯罪の予防に関しまして犯罪者予防更生法の立案を計画予定し、その中に少年法第二十四條、少年院法第十條、第十二條、第十三條所定の地方少年保護委員会、少年院法第十二條所定の地方成人保護委員会等に関する規定を設け又少年の刑務所からの假出獄、少年院からの假退院及び観察に関する規定や、そうした者の監督の規定を設けることにしていたのでありますが、未だ國会の上程の運びに至りません。一方これらを内容とする少年法、少年院法ほ明年一月一日から実施されまするので、暫定的の措置として右予防更生法が制定を見るまでの間、假出獄、假退院、観察、監督等の規定は改正前の少年法、矯正院法中のものを生かして使い、少年法関係の地方少年保護委員会の仕事を、今までそれを掌つておりましたところの少年審判所をこの限りにおいて存置して行わせ、少年院関係の地方少年保護委員会、地方成人保護委員会の仕事を法務総裁が代行するというのが、本案の内容であります。 本委員会におきましては愼重審議を重ね、各委員より熱心なる質疑が行われましたが、その應答は速記録に譲らして頂きます。かくして討論に入りましたが、別段御発言もありませんで、採決の結果、全会一致を以て可決すべきものと決定した次第であります。 次に、裁判所職員の定員に関する法律の一部を改正する法律案について申上げます。 先に民事訴訟法及び刑事訴訟法の改正が行われ、又少年法及び裁判所法等の改正によりまして、新たに家庭裁判所が設置されることになりました。実際上、裁判所の事務は、質量共に著しく増大、煩雑化することが予想されるのであります。この法律案はこれに伴う裁判所職員の増員に必要なる改正を行わんとするものであります。この判事を何人、検事を何人、或いは事務官何人という数字はお手許の案について御覧を願いまして、ここには省略させて頂きます。 この法律の目的といたしまするところは、この新法律施行のために、本予算年度内においての差当り必要なる最少限度の増員に留めてある点であります。委員会におきましては、本案について慎重なる審議をいたしまして、各委員よりそれぞれ質疑が行われましたが、これ亦速記録に譲らして頂きます。検討に入りましたが、別段御発言もありませんので、採決の上全会一致を以て可決すべきものと決定いたした次第でございます。
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより採決をいたします。三案全部を問題に供します。三案に賛成の諸君の起立を請います。 〔総員起立〕
○議長(松平恒雄君) 総員起立と認めます。よつて三案は全会一致を以て可決せられました。 —————・—————
○議長(松平恒雄君) この際、日程第六より第十までの請願を一括して議題とすることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松平恒雄君) 御異議ないと認めます。先ず委員長の報告を求めます。建設委員長石坂豊一君。
○石坂豊一君 只今議題となりました請願第四号外四件について、建設委員会の審議の経過並びにその結果を御報告いたします。 先ず河川に関するものといたしましては、仙台市を流れる名取川、廣瀬川が氾濫いたしまして、同市近郊の農村に及ぼす被害を防除するために、名取川改修区域の延長を請願するものが一件でございます。又宮城縣、下品井沼開墾地千余町歩は、近年引続き大いなる災害を起しますので、その源である吉田川、鶴田川両川の改修補強を治水根本対策として要請する請願であります。近時の災害の状況より見まして、いずれも願意を適当といたしてこれを決定いたした次第であります。 次に道路に関するものは、府縣道の中で、大阪京都線が大阪府高槻市内で鉄道東海道線によつて遮断されておりまするために、その前後約手六百メートルばかりが殆んど使用されず、現在主要な交通路は同市の繁華街を通過いたして甚だしい混雑を呈しておるのであります。この交叉点を改良することを請願するものでありまして、これを認めた次第であります。北海道におきまして、白老郡下の白老原野の開発道路として白老—徳舜瞥間の道路を開設することは、同地区の開拓と林産物搬出のためにその重要性を認めた次第であります。以上の通り建設委員会におきましては、各委員の熱心なる審議を経まして、全会一致を以て内閣に送付することに決定いたした次第であります。何とぞ各案に対し、委員会可決の通り御採択あらんことを希望いたします。(拍手)
○議長(松平恒雄君) 別に御発言もなければ、これより採決いたします。これらの請願は委員長報告の通り採択し、内閣に送付することに賛成の諸君の起立を請います。 〔総員起立〕
○議長(松平恒雄君) 総員起立と認めます。よつてこれらの請願は全会一致を以て採択し、内閣に送付することに決定いたしました。 これにて本日の議事日程は終了いたしました。明日は午前十時より開会いたします。議事日程は決定次第公報を以て御通知いたします。本日にこれにて散会いたします。 午後五時十八分散会 —————・————— ○本日の会議に付した事件 一、日程第一、社会保障制度審議会設置法案 一、日程第二、公認会計士法の一部を改正する法律案 一、日程第三、昭和二十二年度及び昭和二十三年度参議院予備金支出の件(承認を求める件) 一、日程第四の請願及び日程第十一の陳情 一、行政機関に置かれる職員の定員の設置又は増加の暫定措置等に関する法律案 一、食糧管理法の一部を改正する法律案 一、選挙運動等の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律案 一、未復員者給與法の一部を改正する法律案 一、特別未帰還者給與法案 一、國会法の一部を改正する法律案 一、司法警察職員等指定應急措置法の一部を改正する法律案 一、少年法を改正する法律等の一部を改正する法律案 一、裁判所職員の定員に関する法律の一部を改正する法律案 一、日程第六乃至日程第十の請願